説明

憩室疾患の治療のための組成物と方法

本明細書では、憩室疾患の治療(例えば憩室症および憩室炎)に対して薬剤、組成物、および移植片が提供されている。特に、憩室疾患の治療法において使用する、線維形成誘発剤、止血剤、および/または抗感染性薬、またはこれらの薬剤の一つまたは複数を含有する組成物が提供されている。特定の実施例において、憩室壁への癒着または線維形成を誘発する、または原位置での憩室の「充填」を促進して、憩室の内腔を取り除き症状を緩和したりまたはそれ以降合併症が発現するリスクを低減したりする、治療薬または薬物で浸漬した移植片(または生体材料)が提供されている。多様な実施例において、内視鏡検査またはカテーテルに基づく処置により部位に送達される特定の薬理学的薬剤の局部的(管腔内)または局所的な放出により、線維形成が憩室内で誘発される。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
憩室疾患の治療法において使用される線維形成剤を含む組成物で、ここで組成物は憩室に導入され、ここで線維形成剤は憩室内部での線維性の反応を誘発する。
【請求項2】
憩室内部での線維形成を誘発するための線維形成剤を含む組成物で、ここで組成物は憩室内部に導入されるべく形成される。
【請求項3】
憩室疾患が憩室症または憩室炎である請求項1の組成物。
【請求項4】
線維形成剤が再生の促進、血管形成の促進、線維芽細胞増殖の促進、細胞外基質蓄積の促進、組織リモデリングの促進、および動脈血管壁刺激の促進から選ばれる少なくとも一つの生物活性を持つ、請求項1または請求項2のいずれかの組成物。
【請求項5】
線維形成剤が絹またはウールを含む請求項1または請求項2のいずれかの組成物。
【請求項6】
線維形成剤がミネラル粒子、キトサン、ポリリシン、フィブロネクチン、ブレオマイシン、またはCTGFを含む、請求項1または請求項2のいずれかの組成物。
【請求項7】
線維形成剤が (a) 房状、(b) 糸状または糸と接触している、または (c) 粒子状である請求項1または請求項2のいずれかの組成物。
【請求項8】
原位置で架橋性ポリマーを形成するためにポリマーまたは重合化する化合物をさらに含む、請求項1または請求項2のいずれかの組成物。
【請求項9】
ポリマーが共重合体、ブロック共重合体、ランダム共重合体、生分解性共重合体、非生分解性ポリマー、親水性ポリマー、疎水性ポリマー、親水性ドメインを持つポリマー、疎水性ドメインを持つポリマー、非導電性ポリマー、およびエラストマーから選ばれる、請求項8に従う組成物。
【請求項10】
ポリマーがヒドロゲル、シリコンポリマー、炭化水素ポリマー、スチレン由来ポリマー、ブタジエン由来ポリマー、マクロマ、およびポリ(エチレングリコール) から選ばれる、請求項8に従う組成物。
【請求項11】
ポリマー組成物をさらに含む請求項1または請求項2のいずれかの組成物で、ここでポリマー組成物は少なくとも (a) コラーゲンまたはその誘導体、(b) フィブリノゲン、および (c) トロンビンの一つを含む。
【請求項12】
ポリマーが (a) シアノアクリレート、(b) COSTASIS、および (c) CT3 を含む請求項8の組成物。
【請求項13】
シアノアクリレートがメチルシアノアクリレート、エチルシアノアクリレート、ブチルシアノアクリレート、オクチルシアノアクリレート、およびメトキシプロピルシアノアクリレートから選ばれる、請求項12に従う組成物。
【請求項14】
シアノアクリレートがポリ(メチルシアノアクリレート) ポリ(エチルシアノアクリレート)、ポリ(ブチルシアノアクリレート)、ポリ(イソブチルシアノアクリレート)、ポリ(ヘキシルシアノアクリレート)、およびポリ(オクチルシアノアクリレート) から選ばれるポリ(アルキルシアノアクリレート) である、請求項12に従う組成物。
【請求項15】
シアノアクリレートがポリ(カルボキシアルキルシアノアクリレート) である、請求項12に従う組成物。
【請求項16】
ポリ(カルボキシアルキルシアノアクリレート) がポリ(メトキシプロピルシアノアクリレート) である、請求項15に従う組成物。
【請求項17】
組成物がさらに止血剤を含む、請求項1または請求項2のいずれかの組成物。
【請求項18】
止血剤がコラーゲンポリマー、ポリ(エチレングリコール)、COSEAL、TISSEAL、FLOSEAL、およびフィブリンから選ばれる、請求項17の組成物。
【請求項19】
抗感染薬をさらに含む、請求項1または請求項2のいずれかの組成物。
【請求項20】
抗感染薬がアントラサイクリン、ドキソルビシン、ミトキサントロン フルオロピリミジン、5−フルオロウラシル、葉酸拮抗薬、メトトレキサート、ポドフィロトキシン、エトポシド類、カンプトセシン、ヒドロキシウレア、白金錯体、およびシスプラチンから選ばれる、請求項19の組成物。
【請求項21】
抗感染薬が抗生物質である、請求項19の組成物。
【請求項22】
抗生物質が硫酸ゲンタマイシン、硫酸アミカシン、硫酸カナマイシン、ポリミキシンB、硫酸ネオマイシン、セファゾリンナトリウム、メトロニダゾール、シプロフロキサシン、ピペラシリン、セフォキシチン、セフェピム、アジスロマイシン、およびトリメトプリムスルファメトキサゾールから選ばれる、請求項21の組成物。
【請求項23】
可視化剤をさらに含む請求項1または請求項2に従う組成物。
【請求項24】
可視化剤がX線不透性物質、エコー源性物質、またはMRI反応物質である、請求項23に従う組成物。
【請求項25】
組成物が噴霧剤、ゲル、ペースト、フィルム、またはメッシュ形状である、請求項1または請求項2に従う組成物。
【請求項26】
憩室疾患の治療のための薬剤の製造において、線維形成剤を含む組成物の使用で、ここで薬剤は憩室内部に導入されるものであり、該薬剤は憩室内部での線維形成を誘発する。
【請求項27】
憩室内部での線維形成を誘発するための薬剤の製造において、線維形成剤を含む組成物の使用で、ここで該薬剤は憩室内部に導入されるものである。
【請求項28】
憩室内部での線維形成の誘発が憩室疾患を治療または予防する、請求項26または請求項27のいずれかに従う使用。
【請求項29】
憩室疾患が憩室炎または憩室症である、請求項28に従う使用。
【請求項30】
線維形成剤が再生の促進、血管形成の促進、線維芽細胞増殖の促進、細胞外基質蓄積の促進、組織リモデリングの促進、および動脈血管壁刺激の促進から選ばれる少なくとも一つの生物活性を持つ、請求項26または請求項27のいずれかに従う使用。
【請求項31】
線維形成剤が絹またはウールを含む請求項26または請求項27のいずれかに従う使用。
【請求項32】
線維形成剤がミネラル粒子、キトサン、ポリリシン、フィブロネクチン、ブレオマイシン、またはCTGFを含む、請求項26または請求項27のいずれかに従う使用。
【請求項33】
線維形成剤が (a) 房状、(b) 糸状または糸と接触している、または (c) 粒子状である請求項26または請求項27のいずれかに従う使用。
【請求項34】
組成物が原位置で架橋性ポリマーを形成するためにポリマーまたは重合化する化合物をさらに含む、請求項26または請求項27のいずれかに従う使用。
【請求項35】
ポリマーが共重合体、ブロック共重合体、ランダム共重合体、生分解性共重合体、非生分解性ポリマー、親水性ポリマー、疎水性ポリマー、親水性ドメインを持つポリマー、疎水性ドメインを持つポリマー、非導電性ポリマー、およびエラストマーから選ばれる、請求項34に従う使用。
【請求項36】
ポリマーがヒドロゲル、シリコンポリマー、炭化水素ポリマー、スチレン由来ポリマー、ブタジエン由来ポリマー、マクロマ、およびポリ(エチレングリコール) から選ばれる、請求項34に従う使用。
【請求項37】
組成物がポリマー組成物をさらに含む請求項26または請求項27のいずれかに従う使用で、ここで該ポリマー組成物は少なくとも (a) コラーゲンまたはその誘導体、(b) フィブリノゲン、および (c) トロンビンの一つを含む。
【請求項38】
ポリマーが (a) シアノアクリレート、(b) COSTASIS、および (c) CT3 を含む請求項34に従う使用。
【請求項39】
シアノアクリレートがメチルシアノアクリレート、エチルシアノアクリレート、ブチルシアノアクリレート、オクチルシアノアクリレート、およびメトキシプロピルシアノアクリレートから選ばれる、請求項38に従う使用。
【請求項40】
シアノアクリレートがポリ(メチルシアノアクリレート) ポリ(エチルシアノアクリレート)、ポリ(ブチルシアノアクリレート)、ポリ(イソブチルシアノアクリレート)、ポリ(ヘキシルシアノアクリレート)、およびポリ(オクチルシアノアクリレート) から選ばれるポリ(アルキルシアノアクリレート) である、請求項38に従う使用。
【請求項41】
シアノアクリレートがポリ(カルボキシアルキルシアノアクリレート) である、請求項38に従う使用。
【請求項42】
ポリ(カルボキシアルキルシアノアクリレート) がポリ(メトキシプロピルシアノアクリレート) である、請求項41に従う使用。
【請求項43】
組成物がさらに止血剤を含む、請求項26または請求項27のいずれかに従う使用。
【請求項44】
止血剤がコラーゲンポリマー、ポリ(エチレングリコール)、COSEAL、TISSEAL、FLOSEAL、およびフィブリンから選ばれる、請求項43の使用。
【請求項45】
組成物がさらに抗感染薬を含む、請求項26または請求項27のいずれかに従う使用。
【請求項46】
抗感染薬がアントラサイクリン、ドキソルビシン、ミトキサントロン フルオロピリミジン、5−フルオロウラシル、葉酸拮抗薬、メトトレキサート、ポドフィロトキシン、エトポシド類、カンプトセシン、ヒドロキシウレア、白金錯体、およびシスプラチンから選ばれる、請求項45に従う使用。
【請求項47】
抗感染薬が抗生物質である、請求項45に従う使用。
【請求項48】
抗生物質が硫酸ゲンタマイシン、硫酸アミカシン、硫酸カナマイシン、ポリミキシンB、硫酸ネオマイシン、セファゾリンナトリウム、メトロニダゾール、シプロフロキサシン、ピペラシリン、セフォキシチン、セフェピム、アジスロマイシン、およびトリメトプリムスルファメトキサゾールから選ばれる、請求項47に従う使用。
【請求項49】
組成物がさらに可視化剤を含む、請求項26または請求項27のいずれかに従う使用。
【請求項50】
可視化剤がX線不透性物質、エコー源性物質、またはMRI反応物質である、請求項49に従う使用。
【請求項51】
組成物が噴霧剤、ゲル、ペースト、フィルム、またはメッシュ形状である、請求項26または請求項27のいずれかに従う使用。
【請求項52】
(a) 線維形成剤および (b) ポリマーまたは原位置で架橋性ポリマーを形成するために重合化する化合物を含む組成物。
【請求項53】
線維形成剤が再生の促進、血管形成の促進、線維芽細胞増殖の促進、細胞外基質蓄積の促進、組織リモデリングの促進、および動脈血管壁刺激の促進から選ばれる少なくとも一つの生物活性を持つ、請求項52に従う組成物。
【請求項54】
線維形成剤が絹またはウールを含む、請求項52に従う組成物。
【請求項55】
線維形成剤がミネラル粒子、キトサン、ポリリシン、フィブロネクチン、ブレオマイシン、またはCTGFを含む、請求項52に従う組成物。
【請求項56】
線維形成剤が (a) 房状、(b) 糸状または糸と接触している、または (c) 粒子状である請求項52に従う組成物。
【請求項57】
ポリマーが共重合体、ブロック共重合体、ランダム共重合体、生分解性共重合体、非生分解性ポリマー、親水性ポリマー、疎水性ポリマー、親水性ドメインを持つポリマー、疎水性ドメインを持つポリマー、非導電性ポリマー、およびエラストマーから選ばれる、請求項52に従う組成物。
【請求項58】
ポリマーがヒドロゲル、シリコンポリマー、炭化水素ポリマー、スチレン由来ポリマー、ブタジエン由来ポリマー、マクロマ、およびポリ(エチレングリコール) から選ばれる、請求項52に従う組成物。
【請求項59】
ポリマー組成物をさらに含む請求項52または請求項2のいずれかの組成物で、ここでポリマー組成物は少なくとも (a) コラーゲンまたはその誘導体、(b) フィブリノゲン、および (c) トロンビンの一つを含む。
【請求項60】
コラーゲンがメチル化コラーゲンである、請求項59に従う組成物。
【請求項61】
ポリマーが (a) シアノアクリレート、(b) COSTASIS、および (c) CT3 を含む請求項52に従う組成物。
【請求項62】
シアノアクリレートがメチルシアノアクリレート、エチルシアノアクリレート、ブチルシアノアクリレート、オクチルシアノアクリレート、およびメトキシプロピルシアノアクリレートから選ばれる、請求項61に従う組成物。
【請求項63】
シアノアクリレートがポリ(メチルシアノアクリレート) ポリ(エチルシアノアクリレート)、ポリ(ブチルシアノアクリレート)、ポリ(イソブチルシアノアクリレート)、ポリ(ヘキシルシアノアクリレート)、およびポリ(オクチルシアノアクリレート) から選ばれるポリ(アルキルシアノアクリレート) である、請求項61に従う組成物。
【請求項64】
シアノアクリレートがポリ(カルボキシアルキルシアノアクリレート) である、請求項61に従う組成物。
【請求項65】
ポリ(カルボキシアルキルシアノアクリレート) がポリ(メトキシプロピルシアノアクリレート) である、請求項64に従う組成物。
【請求項66】
組成物がさらに止血剤を含む、請求項52に従う組成物。
【請求項67】
止血剤がコラーゲンポリマー、ポリ(エチレングリコール)、COSEAL、TISSEAL、FLOSEAL、およびフィブリンから選ばれる、請求項66に従う組成物。
【請求項68】
組成物がさらに抗感染薬を含む、請求項52に従う組成物。
【請求項69】
抗感染薬がアントラサイクリン、ドキソルビシン、ミトキサントロン フルオロピリミジン、5−フルオロウラシル、葉酸拮抗薬、メトトレキサート、ポドフィロトキシン、エトポシド類、カンプトセシン、ヒドロキシウレア、白金錯体、およびシスプラチンから選ばれる、請求項68に従う組成物。
【請求項70】
抗感染薬が抗生物質である、請求項68に従う組成物。
【請求項71】
抗生物質が硫酸ゲンタマイシン、硫酸アミカシン、硫酸カナマイシン、ポリミキシンB、硫酸ネオマイシン、セファゾリンナトリウム、メトロニダゾール、シプロフロキサシン、ピペラシリン、セフォキシチン、セフェピム、アジスロマイシン、およびトリメトプリムスルファメトキサゾールから選ばれる、請求項70に従う使用。
【請求項72】
請求項52に従う組成物で、さらに膨張性薬剤を含む組成物。
【請求項73】
膨張性薬剤が細粒、ヒドロキシアパタイトを含むゲル、微粒炭人造真皮無細胞基質、ヒアルロン酸、ヒドロゲル中の微小球形粒子、ハイアンポリマー、シリコンマイクロバルーンおよび生体適合性のポリマーを含む、請求項72に従う組成物。
【請求項74】
請求項52に従う組成物で、さらに可視化剤を含む組成物。
【請求項75】
可視化剤がX線不透性物質、エコー源性物質、またはMRI反応物質である、請求項74に従う組成物。
【請求項76】
組成物が噴霧剤、ゲル、ペースト、フィルム、またはメッシュ形状である、請求項52に従う組成物。
【請求項77】
下記を含む憩室疾患の治療に使用されるキット:(a) (i) m≧2であるm求核基で置換された中核を持つ第一の成分と (ii) n≧2およびm+n>4であるn求電子基で置換された中核を持つ第二の成分を含む乾燥粉末組成物で、ここで求核基および求電子基は、乾燥環境では非反応性だが、三次元の組成物を形成するために水環境において成分が相互作用するように水環境に晒されると反応性を持つようになる、(b) pH範囲が約1.0〜5.5の第一のバッファ溶液、および (c) pH範囲が約6.0〜11.0の第二のバッファ溶液、および (d) 線維形成剤を含む第三の成分で、ここで各成分は別途包装され使用直前に混合される。
【請求項78】
さらに送達装置を備える、請求項77に記載のキット。
【請求項79】
装置が噴霧剤、ゲル、またはペーストの形態で組成物に送達されるよう構成されている、請求項78のキット。
【請求項80】
線維形成剤が絹または羊毛であるかまたは左記を含む、請求項77に記載のキット。
【請求項81】
第三の成分が (a)、(b)、または(c) に含まれている、請求項77のキット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公表番号】特表2008−540521(P2008−540521A)
【公表日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−511094(P2008−511094)
【出願日】平成17年5月12日(2005.5.12)
【国際出願番号】PCT/US2005/016871
【国際公開番号】WO2006/124021
【国際公開日】平成18年11月23日(2006.11.23)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TEFLON
【出願人】(504246708)アンジオテック インターナショナル アーゲー (10)
【Fターム(参考)】