説明

投射型表示装置、プログラム及び情報記憶媒体

【課題】所定のユーザー操作を行う際に光源を消灯することなく、所定ユーザーの目に負担がかからないように光量制御を行うことが可能な投射型表示装置図を提供すること。
【解決手段】光源152からの光で画像を投射表示する投射型表示装置10であって、投射対象となるコンテンツデータの供給媒体の設定や変更や切り替えに関連する所定の光量調整イベントの発生の有無をする光量調整イベント検出手段110と、光量調整イベントが発生した場合に、光源を消灯することなしに外部に出力される光源光量を落とすための制御を行う光量制御手段120とを含む事を特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、投射型表示装置、プログラム及び情報記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、光源から出射された光束を光学的に処理して光学像を形成し、投写レンズにより光学像を拡大投写する投写型表示装置が知られている。このような投写型表示装置は、会議、学会、展示会等のマルチプレゼンテーションに広く利用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−69966号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本出願人は、投写型表示装置にディスクやメモリ媒体を着脱してこれらの媒体から読み出した画像を表示する機構を備えた投写型表示装置の開発を行っている。
【0005】
このような投写型表示装置においてユーザーがディスクやメモリ媒体の着脱を行う際に投写型表示装置の光源ランプが点灯したままであるとユーザーの目に負荷がかかる事になる。
【0006】
しかし投写型表示装置の光源となるランプ等は一旦消灯すると、再度点灯するのに時間がかかるので、ユーザーがディスクやメモリ媒体の着脱を行う度にランプを消していたのでは、待ち時間が発生し使い勝手がわるくなってしまう。
【0007】
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、光源から光で画像を投射する投射型表示装置において、ユーザーが投射対象となるコンテンツデータの供給媒体の設定や変更や切り替えに関連する所定の光量調整イベントが発生した場合に光源を消灯することなく、ユーザーの目に負担がかからないように光量制御を行うことが可能な投射型表示装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)本発明は、光源からの光で画像を投射表示する投射型表示装置であって、投射対象となるコンテンツデータの供給媒体の設定や変更や切り替えに関連する所定の光量調整イベントの発生の有無を検出する光量調整イベント検出手段と、光量調整イベントが発生した場合に、光源を消灯することなしに外部に出力される光源光量を落とすための制御を行う光量制御手段と、を含む事を特徴とする。
【0009】
投射型表示装置とは例えばプロジェクタであり、光源とは例えばランプである。投射対象となるコンテンツデータの供給媒体とは例えばコンテンツデータを格納する外部媒体(メモリーカードやDVDディスク等)やコンテンツデータの送信元装置(パーソナルコンピュータやテレビチューナーやゲーム装置等)である。コンテンツデータの供給媒体の設定や変更や切り替えに関連する所定の光量調整イベントが発生した場合とは、例えばユーザー操作による外部媒体の着脱またはそれに関連する動作またはそれに起因しておこる本体動作(例えばユーザー操作に起因しておこる入力信号切り替え等)や送信元と接続するケーブルの着脱が行われた場合や、コンテンツデータの供給媒体の設定や変更や切り替えを指示する操作信号(本体操作部から入力された操作信号でもよいしリモートコントローラの操作部から入力された操作信号でもよい)を受信した場合等である。
【0010】
光源光量を落とすための制御とは、結果的に画像投射口から出力される光量が小さくなるような制御であればよく、例えば光源が出力する光量自体を現在より低くなるように制御する場合でもよいし、光源が出力する光量は変えずに、光路上(画像投射口から出力される以前のいずれかの地点)で光量を削減または遮断する制御を行う構成でもよい。
【0011】
また光源光量を落とすとは、光源光量が投射型表示装置の画像投射口から漏れないように光量を全部遮蔽する場合でもよいし、画像投射口から出力される光量の割合が小さくなるように光量を削減する場合でもよい。
【0012】
本発明によれば、コンテンツデータの供給媒体の設定や変更や切り替えに関連する所定の光量調整イベントが発生した場合に、外部に出力される光源光量が落ちるので、ユーザーの目にかかる負担を軽減することができる。
【0013】
光源を消灯することなしにとは、例えば光源であるランプを点灯状態に維持したままでという意味である。一般にランプを消灯すると再点灯に時間がかかるが、本発明では光源を消灯することなしに外部に出力される光源光量を落とすため、光源の再点灯にかかる時間的なロスがない。このように本発明によれば光源によりユーザーの目にかかる負荷が少なく、かつ使いやすい投射型表示装置を提供することができる。
【0014】
(2)本発明の投射型表示装置は、前記投射型表示装置は投射表示対象となるコンテンツデータを入力するための外部端子を有し、前記光量調整イベント検出手段は、前記外部端子に対する外部媒体の着脱を検出する外部媒体着脱検出部を含み、外部媒体着脱検出部の検出結果に基づき、光量調整イベントの発生の有無を判断することを特徴とする。
【0015】
ここにおいて外部端子とはメモリカードやケーブル等が接続される端子であり、外部媒体とはメモリカードやケーブル等である。
【0016】
外部端子に対する外部媒体の着脱の検出は、例えば外部端子に対する外部媒体の着脱を検出するスイッチを設けてスイッチからの信号により行うようにしてもよい。また外部端子からの入力信号の有無の変化を検出して検出結果に基づき行うようにしてもよい。
【0017】
前者の場合には外部端子に設けられた着脱検出スイッチからの検出信号に基づきプロセッサがソフト的に光量調整イベントの発生の有無を判断する構成でもよいし、着脱検出スイッチからの検出信号に基づき専用の回路でハード的に光量調整イベントの発生の有無を判断する構成でもよい。また後者の場合には、外部端子からの入力信号の変化が外部媒体着脱時におこる信号パターンであるか否かプロセッサがソフト的に判断する構成でもよいし、専用の回路を設ける判断する構成でもよい。
【0018】
本発明では、外部端子に対する外部媒体の着脱(コンテンツデータの供給媒体の設定または変更に関連する所定のユーザー操作)を検出すると外部に出力される光源光量が落ちるので、外部媒体の着脱時にユーザーの目にかかる負担を軽減することができる。
【0019】
(3)本発明の投射型表示装置は、前記投射型表示装置は投射表示対象となるコンテンツ記憶媒体を格納するディスクトレイを有し、前記光量調整イベント検出手段は、ディスクトレイの開閉を検出するディスクトレイ開閉検出部を含み、ディスクトレイ開閉検出部の検出結果に基づき、光量調整イベントの発生の有無を判断することを特徴とする。
【0020】
コンテンツ記憶媒体とは例えばDVDディスクであり、投射型表示装置は例えばDVD一体型の投射型表示装置(本体にDVDディスクを格納するためのディスクトレイを有している)である。
【0021】
ディスクトレイの開閉の検出は、例えばディスクトレイの開閉を検出するスイッチを設けてスイッチからの信号により行うようにしてもよい。また操作部からの入力信号がディスクトレイの開閉コマンドであるか否か判断して判断結果に基づき行うようにしてもよい。
【0022】
前者の場合にはディスクトレイに設けられた開閉検出スイッチからの検出信号に基づきプロセッサがソフト的に光量調整イベントの発生の有無を判断する構成でもよいし、開閉検出スイッチからの検出信号に基づき専用の回路でハード的に光量調整イベントの発生の有無を判断する構成でもよい。また後者の場合には、操作部からの入力信号がディスクトレイの開閉コマンドであるか否かプロセッサがソフト的に判断する構成でもよいし、操作部からの入力信号がディスクトレイの開閉コマンドであるか否かを判断する専用の回路を設ける構成でもよい。
【0023】
本発明では、ディスクトレイの開閉(コンテンツデータの供給媒体の設定操作に起因する本体動作)を検出すると外部に出力される光源光量が落ちるので、ディスクの設定時にユーザーの目にかかる負担を軽減することができる。
【0024】
(4)本発明の投射型表示装置は、前記光量調整イベント検出手段は、リモートコントローラまたは本体操作部から受け取った信号が所定の操作コマンドであるかを検出し、検出結果に基づき光量調整イベントの発生の有無を判断することを特徴とする。
【0025】
ここにおいて所定の操作コマンドとは、投射対象となるコンテンツデータの供給媒体の設定や変更や切り替えに関連する所定の動作(例えばディスクトレイの開閉や入力切り替え操作等)を行わせるためのコマンドである。
【0026】
操作コマンド検出部は、プロセッサとソフトウエアにより実現可能であり、例えば所定の操作コマンドをコマンドテーブルとして記憶させておき、入力コマンドがコマンドテーブルに記憶されているコマンドのいずれかと一致するかいなかの判断をソフト的に行うようにしてもよい。
【0027】
本発明では、所定の操作コマンド(投射対象となるコンテンツデータの供給媒体の設定や変更や切り替えに関連して本体に所定の動作を行わせるための操作コマンド)の入力を検出すると外部に出力される光源光量が落ちるので、外部媒体の着脱時にユーザーの目にかかる負担を軽減することができる。
【0028】
(5)本発明の投射型表示装置は、前記光量制御手段は、光量調整イベントが検出された場合に、光源に供給する電力を低下させる制御を行うことを特徴とする。
【0029】
例えば光源に供給する電力を制御する光源駆動部と、光量調整イベントが検出された場合に、光源に供給する電力の低下を指示する電力制御信号を生成する電力制御信号生成部を含み、前記光源駆動部は、前記電力低下制御信号に基づき光源に供給する電力を低下させる制御を行うようにしてもよい。
【0030】
光量制御手段は、光量調整イベントが検出された場合に、光源に供給する電力を少なくとも現在の供給電力より小さくなるように又は所定の値より小さくなるように電力の低下制御を行う。現在の供給電力を所定の割合で削減してもよいし、現在の供給電力の値に関わらず所定の値まで電力を低下させるようにしてもよい。
【0031】
供給電力を低下させると光源に流れる電流が減少し光源が発する光量が低下する(暗くなる)。従って光源の駆動電力を削減することで光源を消灯する事なしに、外部に出力される光源光量を落とすことができる。
【0032】
このように本発明によれば光量調整イベントが検出された場合に、光源に供給する電力の低下制御を行うことで、外部に出力される光源光量を低下させユーザーの目にかかる負担を軽減することができる。
【0033】
(6)本発明の投射型表示装置は、前記光量制御手段は、光量調整イベントが検出された場合に、前記表示デバイス制御部に所定のミュート画像を表示させるための制御を行うことを特徴とする。
【0034】
例えば所与の画像を投射表示するために表示デバイスを制御する表示デバイス制御部と、光量調整イベントが検出された場合に、前記表示デバイス制御部に所定のミュート画像を表示させるための処理を行うミュート画像表示制御処理部とを含むように構成してもよい。
【0035】
所定のミュート画像とは、出力光量が所定量より小さくなるような画像であり、例えば黒が書き込まれた画像等である。表示デバイスとは例えば液晶パネルであり、表示デバイス制御部とは液晶パネル制御部(所与の画像が表示されるように液晶パネルの各画素の透過率を制御するLCDコントローラ等)である。ミュート画像を投射表示する場合には液晶パネルの透過率はさがるので、液晶パネルを通過して外部に出力される光源光量は低下する。
【0036】
従って本発明によれば光量調整イベントが検出された場合に、所定のミュート画像を表示させることで光源光量を低下させ、ユーザーの目にかかる負担を軽減することができる。
【0037】
(7)本発明の投射型表示装置は、前記光量制御手段は、光量調整イベントが検出された場合には、光源から出力される光束が画像投射口から出力される以前にその光路上のいずれかにおいて光束光量の少なくとも一部を遮蔽するため制御を行うことを特徴とする。
【0038】
例えば光束を投射型表示装置の外部に出力するための画像投射口にシャッターを設け、シャッターで画像投射口の開閉を行うことで光束光量の少なくとも一部(一部または全部)を遮蔽する制御をおこなうようにしてもよい。
【0039】
また光源から出力される光束が画像投射口から出力される以前の光路上に設けられた光学系に透過率を可変に制御可能な光学シャッターを設け、光学シャッターの透過率を下げることで光束光量の少なくとも一部(一部または全部)を遮蔽する制御をおこなうようにしてもよい。
【0040】
本発明によれば光量調整イベントが検出された場合に、光源から出力される光束が画像投射口から出力される以前にその光路上のいずれかにおいて光束光量の少なくとも一部を遮蔽することで外部に出力される光源光量を低下させ、ユーザーの目にかかる負担を軽減することができる。
【0041】
(8)本発明の投射型表示装置は、前記光量制御手段は、光量調整イベントによる光量調整から所与の時間経過に光量調整処理を解除する制御を行うことを特徴とする。
【0042】
光量制御手段は、例えばタイマーを用いて光量調整イベント発生時または光量調整時からの所与の時間の経過を計測し、所与の時間経過後に自動的に光量調整処理を解除する制御を行うようにしてもよい。
【0043】
所与の時間は投射対象となるコンテンツデータの供給媒体の設定や変更や切り替えに関連する所定のユーザー操作の内容に応じて適宜設定することができる。
【0044】
(9)本発明の投射型表示装置は、光量調整イベントによる光量調整を行う場合に、光量調整をおこなうことを告知するためのメッセージを出力するメッセージ出力処理部を含むことを特徴とする。
【0045】
光量調整をおこなうことを告知するためのメッセージは例えば音声によるメッセージでもよいし画像によるメッセージでもよい。
【0046】
本発明によればユーザーは光量制御が行われることを事前に知ることができるので便利である。
【0047】
(10)本発明は、光源からの光で画像を投射表示する投射型表示装置を制御するためのプログラムであって、投射対象となるコンテンツデータの供給媒体の設定や変更や切り替えに関連する所定の光量調整イベントの発生の有無を検出する光量調整イベント検出手段と、光量調整イベントが発生した場合に、光源を消灯することなしに外部に出力される光源光量を落とすための制御を行う光量制御手段と、してコンピュータを機能させることを特徴とするプログラムである。
【0048】
(11)本発明は、上記に記載されたプログラムが記憶されていることを特徴とする情報記憶媒体である。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】図1(A)(B)は、本実施形態に係る投射型表示装置であるDVDプレーヤー体型のプロジェクタの外観図の一例。
【図2】本実施形態に係る投射型表示装置の機能ブロック図。
【図3】図3(A)(B)は、光源に供給する電力を低下させる制御を行う前後の投射画像について説明するための図。
【図4】ミュート画像の一例について説明するための図である。
【図5】図5(A)(B)は、画像投射口に設けられたシャッターの開閉制御について説明するための図。
【図6】図6(A)(B)は、光学系に設けられたシャッターの透過率制御について説明するための図。
【図7】図7(A)(B)は、光量制御を行う前後に表示される告知メッセージ画像の一例を示す図。
【図8】本実施の形態の光量制御の処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】本実施形態に係る投射型表示装置であるDVDプレーヤー体型のプロジェクタの他の例のスクリーンをむく側の外観図である。
【発明を実施するための形態】
【0050】
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0051】
以下、本発明の実施形態に係る投射型表示装置について、図面を参照して説明する。
【0052】
図1(A)(B)は、本実施形態に係る投射型表示装置であるDVDプレーヤー体型のプロジェクタの外観図の一例である。
【0053】
図1(A)は、プロジェクタのスクリーンをむく側の外観図であり、図1(B)はプロジェクタのスクリーンと反対側の外観図である。
【0054】
本実施形態に係る投射型表示装置(プロジェクタ)10は、内部に図示しない電源部(主電源部やバラスト部)、制御部(投射型表示装置の各種動作の制御や表示する画像の制御を行うプロセッサ等)、投射光学系(光源、液晶パネル、投射用の光学系)、冷却部(電源部や光源部を冷却する冷却ファンとその駆動部等)等を含む。投写光学系は、ランプ等の光源部その駆動部、液晶ライトバルブ等の液晶パネル52とその制御部、投写レンズやプリズム等で構成された光学系を備えており、プロジェクタ10の外部に備えられたスクリーン等に画像の投射表示を行うものである。図示しない液晶パネルは、マトリクス状に形成された複数の画素を備えており、光源から射出した光を、制御部から入力される画像信号に基づいて画素毎に変調することによって画像に応じた光学像を形成し、形成された光学像が投写レンズによってスクリーン等に拡大投写される。
【0055】
ここで12は画像投射口であり、ここからスクリーンに向けて画像が投射される。画像投射口から、光源から出力される光束が外部に出力される。
【0056】
本実施の形態の投射型表示装置10は、例えば14に示すように前記投射型表示装置は投射表示対象となるコンテンツ記憶媒体を格納するディスクトレイを有し、ディスクトレイ14に格納されたDVDディスク等から読み取られた画像データに基づき生成される画像を投射するような構成でもよい。なおディスクトレイ14に、ディスクトレイの開閉を検出するスイッチを設けて開閉信号を出力するようにしてもよい。
【0057】
また本実施の形態の投射型表示装置10は、投射表示対象となるコンテンツデータを入力するための外部端子として、例えば16に示すようなメモリカード等の着脱口を有し、メモリカード等から読み取られた画像データに基づき生成される画像を投射するような構成でもよい。なおメモリカード等の着脱口にメモリカードの着脱を検出するスイッチを設けて着脱信号を出力するようにしてもよい。
【0058】
また本実施の形態の投射型表示装置10は、投射表示対象となるコンテンツデータを入力するための外部端子として、例えば18に示すようなゲーム機等と接続する際のケーブル端子を有し、ケーブル端子(外部端子の一例)18を介してゲーム機等から入力される画像データに基づき生成される画像を投射するような構成でもよい。
【0059】
図9は、本実施形態に係る投射型表示装置であるDVDプレーヤー体型のプロジェクタの他の例のスクリーンをむく側の外観図である。
【0060】
同図に示すようにDVDプレーヤ一体型の場合はDVD操作部(例えばディスクトレイ14や図示しないDVDプレーヤーの操作部等)が、投射部(画像投射口12等)と同じ面に配置される構成も本発明の範囲内である。一般にDVD操作部と投射部が同じ面に配置されていると、反対側の面を壁等に寄せて固定的に配置する際には便利であるが、DVD操作部と投射部が反対側の面に配置されている場合に比べ、ユーザーがDVD操作部を操作する際の目にかかる負担が重くなる。しかし、本実施の形態によれば、このような構成でもユーザーがDVD操作部を操作する際に投射口から出力される光量を落とす制御がおこなわれるため、配置に便利でユーザーの目にかかる負担が少ないDVDプレーヤ一体型のプロジェクタを提供することができる。
【0061】
図2は、本実施形態に係る投射型表示装置の機能ブロック図である。
【0062】
本実施の形態の投射型表示装置10は、主制御部100を含む。主制御100は、CPU等のプロセッサで構成され、プロジェクタ10の各種動作の統括制御を行う。
【0063】
本実施の形態の投射型表示装置10は、プロジェクタと一体的に形成されているDVDレコーダを制御するDVD制御部130を含む。DVD制御部130は、DVD制御信号132に基づき本体に設けられたディスクトレイ(図1(B)の14参照)の開閉制御も行い、ディスクトレイの開閉イベントを検出する。DVD制御信号132は図示しない本体操作部やリモコン等から与えられた制御信号であり、DVDディスクトレイ開閉制御のための信号(ディスクトレイのオープンやクローズを指示する信号)を含む。DVD制御部130は、ディスクトレイの開閉に基づきディスクトレイの開閉イベント検出信号134出力する。例えばディスクトレイの開閉動作を検出して開閉イベント検出信号134出力してもよいし、DVDディスクトレイ開閉制御のための信号を検出して開閉イベント検出信号134出力してもよい。
【0064】
本実施の形態の投射型表示装置10は、印加される電圧に応じて透過率を変化させる液晶パネル(例えば液晶ライトバルブ等)142及び表示対象画像に応じて液晶パネル142に印加する電圧の制御を行う液晶パネル制御部140を含む。例えば液晶パネル142は、RGBに対応する3枚の光変調装置としてポリシリコンTFTをスイッチング素子として用いた液晶パネル142R,142G,142Bで構成してもよい。各液晶パネル142R,142G,142Bとこれらの光束入射側および射出側にある偏光板等によって、色分離光学系で分離された各色光を画像情報に応じて変調して光学像を形成させることができる。
【0065】
本実施の形態の投射型表示装置10は、ランプ(例えば、ハロゲンランプやキセノンランプやメタルハイドランプや超高速水銀ランプ等)等の光源152及び光源の点灯制御を行う光源駆動部150を含む。光源駆動部150は、点灯時には光源ランプの電極間の絶縁破壊を行って光源ランプの始動を促し、その後光源の点灯を維持するための供給電流や供給電力の制御(例えば、有る閾値電圧まで定電流制御を行い、閾値電圧を超えると定電力制御を行う)を行うもので、光源に供給する電力を制御する光源駆動電力制御部として機能する。
【0066】
本実施の形態の投射型表示装置10は、シャッター172とシャッター制御部170を含む。ここでシャッター172は、例えば投射光口を開閉するようにスライド可能に構成された機械式シャッターでもよいし、また光学系の中に設けられ機械的に配置を制御することで物理的に光を遮断するため機械式シャッターでもよい。また光学系の中に設けられ電気的な制御により光の透過率を制御可能に構成された光学シャッターでもよい。シャッター制御部170は、機械式シャッターの場合にはシャッターの開閉を制御し、光学式シャッターの場合にはシャッターの光の透過率を制御することで、外部に出力される光量の制御を行う。
【0067】
本実施の形態の投射型表示装置10は、スピーカ180を含む。メッセージ出力制御部によって生成された光量調整をおこなうことを告知するための音声メッセージをスピーカ180から出力するようにしてもよい。
【0068】
本実施の形態の投射型表示装置10は、LED(Light Emitting Diode)182を含む。メッセージ出力制御部によって生成された光量調整をおこなうことを告知するためのメッセージ(テキスト等のメッセージ)をLED182に表示するようにしてもよい。
【0069】
本実施の形態の投射型表示装置10は、メモリカード等の外部媒体を装着して外部媒体に記憶されたデータを取得したり、USB等のケーブルを接続して当該ケーブルを介して外部データを取得するための外部データ取得160を含む。例えば、メモリカード等からデータを読み出すカード読み取り機とIOI/F等を含んで構成され、外部媒体(メモリカード、ケーブル)の着脱イベントを検出する外部媒体着脱イベント検出部として機能する。
【0070】
本実施の形態の投射型表示装置10は、プロジェクタが受け付ける可能な複数映像信号(例えば通信ケーブル等を介してパーソナルコンピュータ等から受信する映像信192やカードやUSBケーブルから外部データ取得部を介してを受信する映像信号164や、DDVDディスクから読み取られた映像信号136から、表示用の映像信号を選択して表示制御部に渡す映像信号制御190を含む。
【0071】
本実施の形態の投射型表示装置10は、フラッシュROM184やRAM186を含み、記憶部として機能する。
【0072】
主制御部100は、光量調整イベント検出部110を含む。光量調整イベント検出部110は、投射対象となるコンテンツデータの供給媒体の設定や変更や切り替えに関連する所定のユーザー操作やユーザー操作に起因する本体動作がおこなわれた場合に光量調整イベントが発生したと判断する光量調整イベント検出手段として機能する。
【0073】
主制御部100は、光量制御部120を含む。光量制御部120は、シャッター制御部170や液晶パネル制御部140や光源駆動部150と協動することにより、光量調整イベントが発生した場合に、光源を消灯することなしに外部に出力される光源光量を落とすための制御を行う光量制御手段として機能する。
【0074】
光量制御部120は、光量調整イベントが検出された場合に、光源に供給する電力の低下を指示する電力制御信号を生成する電力制御信号生成部122を含む。光源駆動部150は、電力低下指示信号に基づき光源152に供給する電力を低下させる制御を行う。
【0075】
光量制御部120は、光量調整イベントが検出された場合に、前記表示デバイス制御部に所定のミュート画像を表示させるための制御を行うミュート画像表示制御部124を含む。
【0076】
光量制御部120は、光量調整イベントが検出された場合には、光源から出力される光束が外部に出力される以前にその光路上のいずれかにおいて光束光量の少なくとも一部を遮蔽するため制御を行うための遮蔽制御信号精製部126を含む。シャッター制御部170は、遮蔽制御信号に基づき光源から出力される光束が外部に出力される以前にその光路上のいずれかににおいて光束光量の少なくとも一部を遮蔽する制御を行う。
【0077】
光量制御部120は、光量調整イベントによる光量調整後から所与の時間経過後に光量調整処理を解除する制御を行う光量制御解除部128を含む。
【0078】
主制御部は、光量調整イベントによる光量調整を行う場合に、光量調整をおこなうことを告知するためのメッセージ(音又は画像)を出力するメッセージ出力処理部130を含む。音声によるメッセージを出力する場合には、光量調整をおこなうことを告知するための所定の音声を生成または再生し、スピーカ180から出力する。また画像によるメッセージを出力する場合には、光量調整をおこなうことを告知するための所定の画像(メッセージテキストを含む画像)等を液晶パネル142に表示させるための制御を行う。またLEDによるメッセージを出力する場合には、光量調整をおこなうことを告知するための所定のテキストをLEDに出力するための制御を行う。
【0079】
図3(A)(B)は、光源に供給する電力を低下させる制御を行う前後の投射画像について説明するための図である。
【0080】
図3(A)は光源に供給する電力を低下させる制御を行う前の投射画像310であり、図3(B)は光源に供給する電力を低下させる制御を行った後の投射画像312である。図3(B)の投射画像312は図3(A)の投射画像310に比べ、画像全体が暗くなっている。
【0081】
例えば光源にハロゲンランプ等を用いる場合にはランプ点灯時にはランプの電極間の絶縁破壊を行うために高電圧を印加し、その後所定の閾値電圧に達するまで定電流制御を行い、閾値電圧に足した後は定電力制御を行う。光源の点灯を維持するためには所定の電圧が必要であるため、定電力制御時に供給する電力を落とすとランプに流れる電流が減少し光源が発する光量が低下する(暗くなる)。従って光源に供給する電力を低下させると、図3(B)の投射画像312に示すように、電力低下制御前に比べて暗い画像が表示される事になる。
【0082】
図4はミュート画像の一例について説明するための図である。
【0083】
ミュート画像320は、例えば図4に示すように画像全体が黒または濃いグレー一色の画像でもよい。RGBのそれぞれの光量が最も小さくなると黒の画像となるため、黒や濃いグレーの画像を投射する場合には液晶パネルの透過率が下がるため、液晶パネルを通過して外部に出力される光源光量も低下する。従って黒または濃いグレーのミュート画像を投射表示することにより光源を消灯する事なしに、外部に出力される光源光量を落とすことができる。
【0084】
図5(A)(B)は、画像投射口に設けられたシャッターの開閉制御について説明するための図である。図5(A)(B)は光源(ランプ)152から出力された光束330が投射型表示装置(プロジェクタ)10の内部光路を通って画像投射口12から外部に出力され、スクリーン200に投射される様子を模式的に示した図である。
【0085】
図5(A)では、画像投射口12に設けられたシャッター172は、開いた状態(画像投射口12を塞いでいない状態)であるため光源から出力された光束330は外部に出力されている。図5(B)では、画像投射口12に設けられたシャッター172は、閉じた状態(画像投射口12を塞いでいる状態)になるため光源から出力された光束330は外部に出力されない。
【0086】
本実施の形態では、光量調整イベントが検出された場合には、画像投射口12に設けられたシャッター172を図5(B)に示すように閉じる制御を行う。従って光源から出力される光束が外部に出力されず(スクリーンには何も表示されず)、ユーザーの目に負担をかけない。
【0087】
図6(A)(B)は、光学系に設けられたシャッターの透過率制御について説明するための図である。図6(A)(B)は光源(ランプ)152から出力された光束330が、内部の光学系(レンズやプリズム)190を含む投射型表示装置(プロジェクタ)10の内部光路を通って画像投射口12から外部に出力され、スクリーン200に投射される様子を模式的に示した図である。
【0088】
図6(A)では、光学系190に設けられたシャッター172’は、透過率が通常状態(例えば光束をすべて通過させる状態)であるため光源から出力された光束330は減衰せずに外部に出力される。図6(B)では、光学系190に設けられたシャッター172’は、透過率が通常状態に比べて低下した状態(例えば通常状態に対して所定の割合しか透過させない状態)であるため光源から出力された光束は減衰して(シャッター通過前の光量330−1>シャッター通過後の光量s330−2)外部に出力される。
【0089】
従って光源を消灯する事なしに、外部に出力される光源光量を落とすことができ、ユーザーの目にかかる負担を軽減することができる。
【0090】
図7(A)(B)は、光量制御を行う前後に表示される告知メッセージ画像の一例を示す図である。図7(A)は光量を落とす前のメッセージ告知画像330であり、図7(B)は光量を落とした後のメッセージ告知画像332である。例えば、光源に供給する電力を低下させて画面を暗くすることで光量制御を行う場合や、光学系に設けた透過率を可変に制御可能なシャッターの透過率を下げることで光量制御を行う場合には、340に示すように光量を落とした後の投射画像一部に光量調整をおこなうことを告知するためのメッセージを出力するようにしてもよい。
【0091】
図8は、本実施の形態の光量制御の処理の流れを示すフローチャートである。
【0092】
光量調整イベントの検出された場合には以下の処理を行う(ステップS10)。
【0093】
ここにおいて光量を落とすイベントとは、例えば本体キー検出やリモコンからの操作信号の検出や映像信号ケーブル挿抜やカード挿抜やUSB挿抜等にかかるイベント等であり、これらのいずれかのイベントを検出した場合に光量調整イベントが発生したと判断するようにしてもよい。
【0094】
本体キー検出やリモコンからの操作信号の検出は、本体操作部やリモコンから受け取った操作信号に基づき、光量調整イベント検出部が検出する。例えば、光量調整イベントの対象となる操作コマンドを記憶させておき、当該コマンドに対応する操作信号を受信した場合に光量調整イベント発生したと判断するようにしてもよい。光量調整イベントの対象となる操作コマンドは、例えば映像信号の切り替え操作や表示の終了操作等でもよい。
【0095】
また映像信号ケーブル挿抜は、外部データ取得部が映像信号ケーブル端子に対するケーブルの有無を示す信号を出力し、当該信号がケーブル有り状態から無し状態に変化したことを光量調整イベント検出部が検出することで映像信号ケーブル挿抜イベントを検出するようにしてもよい。
【0096】
またメモリカード等のカードの着脱は、外部データ取得部がカード着脱部に対するカードの有無を示す信号を出力し、光量調整イベント検出部が当該信号がカード有り状態から無し状態に変化したことを検出することでカード着脱イベントを検出するようにしてもよい。
【0097】
またUSBケーブル挿抜は、外部データ取得部がUSBケーブル端子に対するケーブルの有無を示す信号を出力し、当該信号がケーブル有り状態から無し状態に変化したことを光量調整イベント検出部が検出することでUSBケーブル挿抜イベントを検出するようにしてもよい。
【0098】
次にユーザーに光量を落とすことを告知するメッセージを出力する(ステップS20)。
【0099】
例えば音声によるメッセージを出力してもよいし、表示画像にメッセージを表示するようにしてもよいし、LED表示部にメッセージを表示するようにしてもよい。なお光量制御処理として、画像投射口を遮断する場合にはスクリーンに画像を表示できないので、この場合には、表示画像にメッセージを表示する方法以外の方法でメッセージを出力する。
【0100】
次に出力される光源光量を落とす処理を実行する(ステップS30)。
【0101】
ここで出力される光源光量を落とす処理とは、例えばランプに供給する電力を落とす処理、所定のミュート画像(出力光量が所定量より小さい画像、例えば黒が書き込まれた画像等)を表示させるための処理、映像投射口をシャッターで塞ぐ処理、光学系に設けられたシャッターの透過率を下げる処理の少なくとも1つの処理であるなお複数の処理を組み
合わせて行うようにしてもよい。例えばランプに供給する電力を落とす処理と所定のミュート画像を表示させるための処理を並行して行うことにより、出力される光源光量を落とすようにしてもよい。
【0102】
例えばランプに供給する電力を落とす処理を行う場合には、光量調整イベントが検出された場合に、電力制御信号生成部が光源に供給する電力の低下を指示する電力制御信号を生成して出力し、光源駆動部が、電力低下制御信号に基づき光源に供給する電力の低下制御を行うようにしてもよい。
【0103】
また所定のミュート画像を表示させるための処理を行う場合には、光量調整イベントが検出された場合に、ミュート画像表示制御部が、ミュート画像を表示させる液晶パネルにミュート画像を表示させるための制御(例えば全画素について黒またはグレーを表示するように液晶パネル制御部に指示する処理)を行うようにしてもよい。
【0104】
また映像投射口をシャッターで塞ぐ処理を行う場合には、光量調整イベントが検出された場合に、遮蔽信号生成部がシャッターを閉じることを指示する遮蔽制御信号を生成し、映像投射口のシャッターの開閉を制御するシャッター制御部は、前記遮蔽制御信号に基づき映像投射口に設けられたシャッターをおろす制御を行うようにしてもよい。
【0105】
また光学系に設けられたシャッターの透過率を下げる処理を行う場合には、光量調整イベントが検出された場合に、遮蔽信号生成部がシャッターを閉じることを指示する遮蔽制御信号を生成し、光学系に設けられたシャッターの透過率を制御するシャッター制御部は、前記遮蔽制御信号に基づきシャッターの透過率を下げる制御を行うようにしてもよい。
【0106】
次にタイマーによるウエイト処理を開始する(ステップS40)。
【0107】
次にユーザーに光量を上げることを告知するメッセージを出力する(ステップS50)。光量を落とすことを告知するメッセージと同様に、音声によるメッセージを出力してもよいし、表示画像にメッセージを表示するようにしてもよいし、LED表示部にメッセージを表示するようにしてもよい。
【0108】
次にタイマーによるウエイト終了を検出したら(ステップS60)、光量を上げる処理実行する(ステップS70)。光源光量を落とす処理としてランプに供給する電力を落とす処理を行った場合にはランプに供給する電力を通常電力(例えば定電力制御時に供給する電力)に戻す処理を行う。また光源光量を落とす処理として所定のミュート画像を表示させるための処理を行った場合には、表示画像として通常画像(光量制御を行う前に表示していた画像等)を表示する処理を行う。また光源光量を落とす処理として映像投射口をシャッターで塞ぐ処理を行った場合にはシャッターを開く処理を行う。また光源光量を落とす処理として光学系に設けられたシャッターの透過率を下げる処理を行った場合には、シャッターの透過率を通常(光量制御を行う前の透過率)に戻す処理を行う。
【0109】
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
【0110】
上記実施の形態では光量調整イベントによる光量調整後から所与の時間経過後に光量調整処理を解除する制御を行う場合を例にとり説明したがこれに限られない。例えば光量調整解除イベント(例えばディスクトレイのクローズの検出やメモリカードの装着検出やケーブルの装着検出等)を検出した場合に光量調整処理を解除する制御を行うようにしてもよい。
【0111】
所与の時間は投射対象となるコンテンツデータの供給媒体の設定や変更や切り替えに関連する所定のユーザー操作の内容に応じて適宜設定することができる。
【0112】
また、プロジェクタは、液晶パネルを用いたプロジェクタには限定されず、例えば、DMD(Digital Micromirror Device)を用いたプロジェクタ等であってもよい。なお、DMDは、米国テキサス・インスツルメンツ社の商標である。
【符号の説明】
【0113】
10 プロジェクタ、12 画像投射口、14 ディスクトレイ、16、メモリカード等の着脱口、18 ケーブル端子、100 主制御部、110 光量調整イベント検出部、120 光量制御部、122 電力制御信号生成部、124 ミュート画像表示制御処理部、126 遮蔽制御信号生成部、128 光量制御解除処理部、130 メッセージ出力制御処理部、130 DVD制御部、140 液晶パネル制御部、142 液晶パネル、150 光源駆動部、152 光源、160 外部データ取得部、170 シャッター制御部、172 シャッター、180 スピーカ、182 LED、190 光学系、200 スクリーン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源からの光で画像を投射表示する投射型表示装置であって、
投射対象となるコンテンツデータの供給媒体の設定や変更や切り替えに関連する所定の光量調整イベントの発生の有無を検出する光量調整イベント検出手段と、
光量調整イベントが発生した場合に、光源を消灯することなしに光源光量を落とすための制御を行う光量制御手段と、
を含む事を特徴とする投射型表示装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記投射型表示装置は投射表示対象となるコンテンツデータを入力するための外部端子を有し、
前記光量調整イベント検出手段は、
前記外部端子に対する外部媒体の着脱を検出する外部媒体着脱検出部を含み、
外部媒体着脱検出部の検出結果に基づき、光量調整イベントの発生の有無を判断することを特徴とする投射型表示装置。
【請求項3】
請求項1乃至2のいずれかにおいて、
前記投射型表示装置は投射表示対象となるコンテンツ記憶媒体を格納するディスクトレイを有し、
前記光量調整イベント検出手段は、
ディスクトレイの開閉を検出するディスクトレイ開閉検出部を含み、
ディスクトレイ開閉検出部の検出結果に基づき、光量調整イベントの発生の有無を判断することを特徴とする投射型表示装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかにおいて、
前記光量調整イベント検出手段は、
リモートコントローラまたは本体操作部から受け取った信号が所定の操作コマンドであるかを検出し、検出結果に基づき光量調整イベントの発生の有無を判断することを特徴とする投射型表示装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかにおいて、
前記光量制御手段は、
光量調整イベントが検出された場合に、光源に供給する電力を低下させる制御を行うことを特徴とする投射型表示装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかにおいて、
前記光量制御手段は、
光量調整イベントが検出された場合に、前記表示デバイス制御部に所定のミュート画像を表示させるための制御を行うことを特徴とする投射型表示装置。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかにおいて、
前記光量制御手段は、
光量調整イベントが検出された場合には、光源から出力される光束が画像投射口から出力される以前にその光路上のいずれかにおいて光束光量の少なくとも一部を遮蔽するための制御を行うことを特徴とする投射型表示装置。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかにおいて、
前記光量制御手段は、
光量調整イベントによる光量調整から所与の時間経過後に光量調整処理を解除する制御を行うことを特徴とする投射型表示装置。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれかにおいて、
光量調整イベントによる光量調整を行う場合に、光量調整をおこなうことを告知するためのメッセージを出力するメッセージ出力処理部を含むことを特徴とする投射型表示装置。
【請求項10】
光源からの光で画像を投射表示する投射型表示装置を制御するためのプログラムであって、
投射対象となるコンテンツデータの供給媒体の設定や変更や切り替えに関連する所定の光量調整イベントの発生の有無を検出する光量調整イベント検出手段と、
光量調整イベントが発生した場合に、光源を消灯することなしに外部に出力される光源光量を落とすための制御を行う光量制御手段と、
してコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項11】
請求項10に記載されたプログラムが記憶されていることを特徴とする情報記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−152373(P2010−152373A)
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−16319(P2010−16319)
【出願日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【分割の表示】特願2007−23313(P2007−23313)の分割
【原出願日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】