説明

抗ウイルス剤としての2’,4’−置換ヌクレオシド

本発明の実施態様は、ウイルス感染の治療において使用するための式(A)、(A’)の化合物、方法、及び組成物に関する。本発明のより具体的な実施態様は、HIV、HCV、及びHBV感染のようなウイルス感染の治療に有用な2',4'-置換ヌクレオシド化合物である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施態様は、ウイルス感染治療における使用のための、化合物、方法、及び組成物に関する。より具体的には、本発明の実施態様は、HIV、HCV及びHBV感染のような、ウイルス感染治療に有用な2',4'-置換ヌクレオシド化合物である。
【背景技術】
【0002】
C型肝炎ウイルス(HCV)感染は、世界人口の2〜15%であると推定される相当な数の感染者に、肝硬変および肝細胞癌等の慢性肝疾患を引き起こす重大な健康問題である。米国疾病管理センターによれば、米国のみで、推定450万人の感染者が存在する。世界保健機関によれば、世界的には2億人を超える感染者が存在し、少なくとも3〜4百万人が毎年感染している。感染すると、約20%の人はウイルスを排除するが、残りは死ぬまでHCVを宿し得る。慢性的な感染者の10から20パーセントは、最終的に、肝臓を破壊する肝硬変または癌を発症する。ウイルス性疾患は、汚染された血液もしくは血液製剤、汚染された針により非経口的に、または性的に、および感染母体もしくは保菌母体からその出世児へ垂直に感染する。HCV感染症に対する現在の治療は、組換えインターフェロンα単独、またはヌクレオシド類似体リバビリンと組み合わせた免疫療法に制限され、臨床的有用性は、限定されている。さらに、HCVに対する確立されたワクチンはない。このため、慢性的なHCV感染症を効果的に治療する改善された治療薬の、差し迫った必要性が存在する。
【0003】
HCVビリオンは、約3,010個のアミノ酸のポリタンパク質をコードする、約9600個の塩基の単鎖オリゴリボヌクレオチドゲノム配列を有する、被膜正鎖RNAウイルスである。HCV遺伝子のタンパク質生成物は、構造タンパク質C、E1、およびE2と、非構造タンパク質NS2、NS3、NS4A、およびNS4B、ならびにNS5AおよびNS5Bとから成る。非構造(NS)タンパク質は、ウイルス複製のための触媒機構を提供すると考えられる。NS3プロテアーゼは、ポリタンパク質鎖からNS5B、すなわち、RNA依存性RNAポリメラーゼを放出する。HCVの複製周期における鋳型としての役目を果たす1本鎖ウイルスRNAからの2本鎖RNAの合成には、HCVのNS5Bポリメラーゼが必要とされる。したがって、NS5Bポリメラーゼは、HCV複製複合体における必須成分であると見なされる(K. Ishi等, Heptology, 1999, 29: 1227-1235, V. Lohmann等, Virology, 1998,249:108-118)。HCVのNS5Bポリメラーゼの阻害は、2本鎖HCV RNAの形成を妨げ、したがって、HCVに特異性を有する抗ウイルス療法の開発に対する興味深い手法である。
【0004】
HCVは、多くの共通する特徴を有する、かなり大きなウイルスの科に属する。
【0005】
フラビウイルス科ウイルス
ウイルスのフラビウイルス科は、ウシおよびブタに疾患を引き起こすペスチウイルス属、デング熱および黄熱病等の疾病の主原因であるフラビウイルス属、およびその唯一のメンバーがHCVであるヘパシウイルス属の、少なくとも3つのはっきり区別できる属から成る。フラビウイルス属には、血清学的関連性に基づいて群に分類される、68を超えるメンバーを含む(Calisher,J. Gen. Virol,1993,70,37-43)。臨床症状は多様であり、熱、脳炎、および出血熱を含む(Fields Virology,Editors: Fields,B. N.,Knipe,D. M.,及びHowley,P. M.,Lippincott-Raven Publishers,Philadelphia,PA,1996,Chapter 31,931-959)。ヒト疾患に関与する、世界的に懸念されるフラビウイルスは、デング出血熱ウイルス(DHF)、黄熱病ウイルス、ショック症候群、および日本脳炎ウイルスを含む(Halstead,S. B.,Rev. Infect. Dis.,1984,6,251-264、Halstead,S. B.,Science,239:476-481,1988、Monath,T. P.,New Eng. J. Med,1988,319,64 1-643)。
【0006】
ペスチウイルス属は、ウシウイルス性下痢症ウイルス(BVDV)、古典的ブタ熱ウイルス(CSFV、ブタコレラウイルスとも称される)、およびヒツジのボーダー病ウイルス(BDV)を含む(Moennig, V.等. Adv. Vir. Res. 1992, 41, 53-98)。家畜(ウシ、ブタ、およびヒツジ)のペスチウイルス感染は、深刻な、世界的な経済損失をもたらす。BVDVは、ウシの粘膜疾患を引き起こし、畜産業にとって深刻な経済的重要性を持つ(Meyers, G. 及び Thiel, H.J., Advances in Virus Research, 1996, 47, 53-118、Moennig V.等, Adv. Vir. Res. 1992, 41, 53-98)。ヒトペスチウイルスは、また、動物ペスチウイルスほど広範に特徴付けられてはいない。しかしながら、血清学的調査は、ヒトにおけるかなりのペスチウイルス曝露を示している。
【0007】
ペスチウイルスおよびヘパシウイルスは、フラビウイルス科内の密接に関連したウイルス群である。この科の中の密接に関連する他のウイルスには、GBウイルスA、GBウイルスA様因子、GBウイルス−B、およびGBウイルス−C(G型肝炎ウイルス、HGVとも称される)を含む。ヘパシウイルス群(C型肝炎ウイルス、HCV)は、ヒトに感染する、多くの密接に関連しているが、遺伝子型で識別可能なウイルスから成る。少なくとも6つのHCV遺伝子型および50を超える亜型が存在する。ペスチウイルスとヘパシウイルスとの間の類似性のために、ヘパシウイルスの細胞培養における効率的な成長能力の乏しさと相まって、HCVウイルスを研究するために、しばしば代替として、ウシウイルス性下痢症ウイルス(BVDV)が使用される。
【0008】
ペスチウイルスおよびヘパシウイルスの遺伝子構成は、非常に類似している。これらの正鎖RNAウイルスは、ウイルス複製に必要な全てのウイルスタンパク質をコードする、単一の大きなオープンリーディングフレーム(ORF)を有する。これらのタンパク質は、成熟ウイルスタンパク質を生じるために、細胞性およびウイルスコードプロテイナーゼの両方によって翻訳と同時におよび翻訳後にプロセシングを受けるポリタンパク質として発現される。ウイルスゲノムRNAの複製に関与するウイルスタンパク質は、ほぼカルボキシ末端内に位置する。ORFの3分の2は、非構造(NS)タンパク質と称される。ペスチウイルスおよびヘパシウイルスの遺伝子構成、およびORFの非構造タンパク質部分のポリタンパク質プロセシングは、非常に類似している。ペスチウイルスおよびヘパシウイルスの両方にとって、成熟非構造(NS)タンパク質は、非構造タンパク質コード領域のアミノ末端からORFのカルボキシ末端へ向かって、順次、p7、NS2、NS3、NS4A、NS4B、NS5A、およびNS5Bから成る。
【0009】
ペスチウイルスおよびヘパシウイルスのNSタンパク質は、特定のタンパク質機能の特徴を示す配列ドメインを共有する。例えば、両方の群のウイルスのNS3タンパク質は、セリンプロテイナーゼおよびヘリカーゼの特徴を示すアミノ酸配列モチーフを有する(Gorbalenya等., Nature, 1988, 333, 22、Bazan 及び Fletterick Virology , 1989,171,637-639、Gorbalenya等., Nucleic Acid Res.,1989, 17, 3889-3897)。同様に、ペスチウイルスおよびヘパシウイルスのNS5Bタンパク質は、RNA依存性RNAポリメラーゼの特徴を示すモチーフを有する(Koonin, E.V. 及び Dolja, V.V., Crir. Rev. Biochem. Molec. Biol. 1993, 28, 375-430)。
【0010】
ウイルスの生活環における、ペスチウイルスおよびヘパシウイルスのNSタンパク質の実際の役割および機能は、直接的に類似している。双方の場合において、NS3セリンプロテイナーゼが、ORFにおけるその位置の下流のポリタンパク質前駆体の全てのタンパク質分解プロセシングに関与する(Wiskerchen 及び Collett, Virology, 1991, 184, 341-350、Bartenschlager等., J. Virol. 1993, 67, 3835-3844、Eckart等. Biochem. Biophys. Res. Comm. 1993,192, 399-406、Grakoui等., J. Virol. 1993, 67, 2832-2843、Grakou等., Proc. Natl. Acad Sci. USA 1993, 90, 10583-10587、Hijikata等., J. Virol. 1993, 67, 4665-4675、Tome等., J. Virol., 1993, 67, 4017-4026)。NS4Aタンパク質は、双方の場合において、NS3セリンプロテアーゼと共に補因子として作用する(Bartenschlager等., J. Virol. 1994, 68, 5045-5055、Failla等., J. Virol. 1994, 68, 3753-3760、Xu等., J. Virol., 1997, 71:53 12-5322)。また、双方のウイルスのNS3タンパク質は、ヘリカーゼとして機能する(Kim等., Biochem. Biophys. Res. Comm., 1995, 215, 160-166、Jin 及び Peterson, Arch. Biochem. Biophys., 1995, 323, 47-53、Warrener 及び Collett, J. Virol. 1995, 69,1720-1726)。最後に、ペスチウイルスおよびヘパシウイルスのNS5Bタンパク質は、予想されるRNA依存性RNAポリメラーゼ活性を有する(Behrens等., EMBO, 1996, 15, 12-22、Lechmann等., J. Virol., 1997, 71, 8416-8428、Yuan等., Biochem. Biophys. Res. Comm. 1997, 232, 231-235、Hagedorn, PCT第WO97/12033号、Zhong等, J. Virol., 1998, 72, 9365-9369)。
【0011】
現在、C型肝炎ウイルス感染者に対する治療選択肢は、限られている。現在認可されている治療選択肢は、組換えインターフェロン−α単独、またはヌクレオシド類似体リバビリンと組み合わせた免疫療法の使用である。この療法は、その臨床上の有効性が限られており、治療された患者のうちの50%のみが療法に応答する。したがって、HCV感染症により提起される、満たされていない医療上の必要性に取り組むための、より効果的かつ新規の療法の重要な必要性が存在する。
【0012】
現在、NS2−NS3自己プロテアーゼ、N3プロテアーゼ、N3ヘリカーゼ、およびNS5Bポリメラーゼを含むが、これらに限定されない、抗HCV治療薬として直接作用する抗ウイルス剤の創薬のための多くの可能性のある分子標的が同定されている。RNA依存性RNAポリメラーゼは、1本鎖の正センスRNAゲノムの複製に対して絶対に必要不可欠であり、本酵素は、医薬品化学者の間に大きな関心を引き起こしている。
【0013】
HCV感染症に対する可能性のある療法としてHCV NS5Bの阻害剤が検討されている(Tan, S.-L.等., Nature Rev. Drug Discov., 2002, 1, 867-881、Walker, M.P. 等., Exp. Opin. Investigational Drugs, 2003, 12, 1269-1280、Ni, Z-J.等., Current Opinion in Drug Discovery and Development, 2004, 7, 446-459、Beaulieu, P. L.等., Current Opinion in Investigational Drugs, 2004, 5, 838-850、Wu, J.等., Current Drug Targets-Infectious Disorders, 2003, 3, 207-219、Griffith, R.C.等, Annual Reports in Medicinal Chemistry, 2004, 39, 223-237、Carrol, S.等., Infectious Disorders-Drug Targets, 2006, 6, 17-29)。耐性HCV株の出現の可能性、および幅広い遺伝子型範囲を有する薬剤を同定する必要性が、HCVNS5B阻害剤としての新規およびより効果的なヌクレオシドを同定する継続的な努力の必要性を支持する。NS5Bポリメラーゼのヌクレオシド阻害剤は、連鎖停止をもたらす非天然基質か、あるいはポリメラーゼへのヌクレオチド結合と競合する競合的阻害剤のうちのいずれかとして作用し得る。連鎖停止剤として機能するためには、ヌクレオシド類似体は細胞により取り込まれ、ポリメラーゼヌクレオチド結合部位を求めて競合するように、体内で三リン酸塩に変換されなければならない。三リン酸塩へのこの変換は、通例、潜在的なヌクレオシドポリメラーゼ阻害剤にさらなる構造上の条件を課す、細胞キナーゼにより媒介される。
【0014】
有効なワクチンがあるにも関わらず、B型肝炎ウイルス(HBV)感染は、400万人の慢性感染者を伴う世界的な公衆衛生問題のままである。これらの感染患者は、are exposed to a risk of developing 肝硬変及び肝細胞癌を発症するリスクに曝される(Lee, W. M. 1997, N. Eng. J. Med., 337, 1733-1745)。現在、アメリカにおいてだけでも、約125万人のB型肝炎の慢性感染者がおり、毎年、20万人が血液又は体液との接触により新たに感染したと考えられている。
【0015】
B型肝炎ウイルスは、たばこに次ぐ第2のヒトの癌の原因である。直接癌を引き起こすか、又は慢性的な炎症、肝硬変、及び感染に伴う細胞の再生を通して、間接的に癌発生を引き起こすと推察されているが、HBVが癌を引き起こす機構は明らかではない。
B型肝炎ウイルスは感染レベルが世界的規模に達した。宿主が感染に気づいていない2から6ヶ月の潜伏期間後、HBV感染は急性肝炎や肝臓の損傷の原因となることもあり、それは腹痛、黄疸、及び特定の酵素の血中レベルを高める原因となる。HBVは、急速進行性で、しばしば肝臓の大部分が破壊される致死性の病態である劇症肝炎を引き起こすこともある。通常、患者は急性ウイルス性肝炎から回復する。しかし、幾らかの患者においては、長い又は無限の期間、血中に高いレベルのウイルス抗原が留まり、慢性感染を引き起こす。慢性感染は慢性持続性肝炎を引き起こすこともある。慢性持続性HBVに感染している患者は発展途上国に最も多い。1991年の中頃までに、アジアだけで約225万人のHBVの慢性キャリア、及び全世界ではほとんど300万人のキャリアがいた。慢性持続性肝炎は疲労、慢性肝硬変、及び、原発性肝臓癌である肝細胞癌を引き起こすこともある。
【0016】
西洋の工業先進国では、HBV感染の高リスク集団は、HBVキャリア又はその血液サンプルに接触のある人を含む。HBVの疫学はHIVに実際非常に類似しており、それは、なぜHBV感染がAIDS又はHIV関連感染患者において普及しているのかを説明する。しかし、HBVはHIVよりも感染しやすい。
【0017】
よく知られているように、後天性免疫不全症候群は(AIDS)は、ヒトの免疫系をひどく破壊し、死に至らしめる。AIDSの原因はヒト免疫不全ウイルス(HIV)であることが決定された。苦痛を緩和し、感染宿主の寿命を延長するために、AIDSを治療し、HIVウイルスを攻撃する新しい化合物及び方法が求め続けられている。
本明細書において援用される先行の参考文献及び全ての他の参考文献は出典明示によってここに取り込まれる。
【発明の概要】
【0018】
本発明の実施態様は、ほ乳類におけるウイルス感染治療のための、新規2',4'-置換ヌクレオシド誘導体に関する。したがって、一態様では、抗ウイルス効果のあるヌクレオシドは、一般式:

である2',4'-二置換2’−デオキシヌクレオシド(−D又は−L体)、その5’−モノリン酸、その5’,3’−サイクリックリン酸、その5’−二リン酸及びその5’−三リン酸又はその薬学的に許容可能な塩(酸又は塩基を添加した塩)、水和物、溶媒和物、結晶形態又はそのプロドラッグ
[ここで、
(a)Rは独立して、CH、CHF、CHF、CF、F、CN、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、又はアミノ、ヒドロキシで置換されていてもよいC1ー4アルキル、又は1から3個のフッ素原子であり;
(b)RはH、5’−モノリン酸、5’,3’−サイクリックリン酸、二リン酸、三リン酸、又は安定化リン酸プロドラッグを含むリン酸、安定化H−リン酸を含むH−リン酸、置換されていてもよいフェニル及び低級アシルを含むアシル、低級アルキルを含むアルキル、O−置換カルボキシアルキルアミノ又はそのペプチド誘導体、フェニル基が置換されていてもよい、メタンスルホン酸及びベンジルを含むアルキル又はアリールアルキルスルホン酸を含むスルホン酸エステル、リン脂質を含む脂質、L又はD−アミノ酸、炭水化物、ペプチド、コレステロール、又はインビボで投与されるその他の薬学的に許容可能な脱離基であり;
(c)Rは独立してOH、H、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、ビニル、N、CN、Cl、Br、F、I、NO、C(O)O(C1−4アルキル)、C(O)O(C1−4アルキル)、C(O)O(C2−4アルキニル)、C(O)O(C2−4アルケニル)、O(C1−10アシル)、O(C1−4アルキル)、O(C2−4アルケニル)、SH、S(C1−4アシル)、S(C1−4アルキル)、S(C2−4アルキニル)、S(C2−4アルケニル)、SO(C1−4アシル)、SO(C1−4アルキル)、SO(C2−4アルキニル)、SO(C2−4アルケニル)、SO(C1−4アシル)、SO2(C1−4アルキル)、SO(C2−4アルキニル)、SO(C2−4アルケニル)、OS(O)(C1−4アシル)、OS(O)(C1−4アルキル)、OS(O)(C2−4アルケニル)、NH、NH(C1−4アルキル)、NH(C2−4アルケニル)、NH(C2−4アルキニル)、NH(C1−4アシル)、N(C1−4アルキル)、N(C1−18アシル)、ここで、アルキル、アルキニル、アルケニル及びビニルは、Nで置換されていてもよく、CN、1から3個のハロゲン(Cl、Br、F、I)、NO、C(O)O(C1−4アルキル)、C(O)O(C1−4アルキル)、C(O)O(C2−4アルキニル)、C(O)O(C2−4アルケニル)、O(C1−4アシル)、O(C1−4アルキル)、O(C2−4アルケニル)、SH、S(C1−4アシル)、S(C1−4アルキル)、S(C2−4アルキニル)、S(C2−4アルケニル)、SO(C1−4アシル)、SO(C1−4アルキル)、SO(C2−4アルキニル)、SO(C2−4アルケニル)、SO(C1−4アシル)、SO(C1−4アルキル)、SO(C2−4アルキニル)、SO(C2−4アルケニル)、OS(O)(C1−4アシル)、OS(O)(C1−4アルキル)、OS(O)(C2−4アルケニル)、NH、NH(C1−4アルキル)、NH(C2−4アルケニル)、NH(C2−4アルキニル)、NH(C1−4アシル)、N(C1−4アルキル)、N(C1−4アシル)であり;
(d)Rは独立してH、低級アルキル、CN、ビニル、O−(低級アルキル)、ヒドロキシル低級アルキル、すなわち、−(CHOH、ここで、pは1から6であり、ヒドロキシルメチル(CHOH)を含み、CHF、N、CHCN、CHNH、CHNHCH、CHN(CH、エチニルアルキン(置換されていてもよい)、又はF、Cl、Br、又はIを含むハロゲン、アルケニル、アルキニル、Br−ビニル、ヒドロキシ、O−アルケニル、NO、アミノ、低級アルキルアミノ、又はジ(低級アルキル)アミノであり;
(e)R及びRは一緒になって、その安定化プロドラッグを含む、5’,3’−サイクリックリン酸を形成してもよく;
(f)Baseは、下の構造:

ここでf又はa及びb
ZはN又はCRであり;
、R、及びRは独立してH、F、Cl、Br、I、OH、OR’、SH、SR’、NH、NHR’、NR’(2個のR’は飽和又は不飽和環、又は飽和又は不飽和複素環であってもよい)、C−Cの低級アルキル、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルキル、C−Cの低級アルケニル、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルケニル、C≡CHのようなC−Cの低級アルキニル、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルキニル、C−Cの低級アルコキシ、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルコキシ、COH、COR’、CONH、CONHR’、CONR’、CH=CHCOH、又はCH=CHCOR’、ここで、R’は置換されていてもよいアルキルであり、限定されるものではないが、置換されていてもよいC20アルキル、置換されていてもよいC10アルキル、置換されていてもよい低級アルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいC−Cのアルキニル、置換されていてもよいC−Cの低級アルケニル、又は、限定されるものではないが、C(O)アルキル、C(O)(C20アルキル)、C(O)(C10アルキル)、又はC(O)(低級アルキル)を含む、置換されていてもよいアシル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいC−Cアルキル−アリールオキシ、ヘテロアリール、置換されていてもよいC−Cアルキル−ヘテロアリール、置換されていてもよいアルコキシC20アルキル、置換されていてもよいアミノC20アルキル、置換されていてもよいフッ化C20アルキルを含み;
は独立してH、ハロゲン(F、Cl、Br、Iを含む)、OH、OR’、SH、SR’、NH2、NHR’、NR’(2個のR’は、飽和又は不飽和環、又は飽和又は不飽和複素環を形成し得る)、NO、C−Cの低級アルキル、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルキル、C−Cの低級アルケニル、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルケニル、C−Cの低級アルキニル、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルキニル、C−Cの低級アルコキシ、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルコキシ、COH、COR’、CONH、CONHR’、CONR’、CH=CHCOH、又はCH=CHCOR’であり、ここで、R’は置換されていてもよいアルキルであり、限定されるものではないが、置換されていてもよいC20アルキル、置換されていてもよいC10アルキル、置換されていてもよい低級アルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、C−Cの置換されていてもよいアルキニル、C−Cの置換されていてもよい低級アルケニル、又は置換されていてもよいアシル、これは、限定されるものではないが、C(O)アルキル、C(O)(C20アルキル)、C(O)(C10アルキル)、又はC(O)(低級アルキル)を含み、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいC−Cアルキル−アリールオキシ、ヘテロアリール、置換されていてもよいC−Cアルキル−ヘテロアリール、置換されていてもよいアルコキシC20アルキル、置換されていてもよいアミノC20アルキル、置換されていてもよいフッ化C20アルキルを含む、で表される、天然又は修飾プリン又はピリミジン塩基であるか;又は
Baseは式c

からなる群から選択されてもよく、
ここで構造cにおいて、
Zがパイ結合(二重結合)に参加している場合、Zは独立してN又はC−Gから選択されるか;又は、Zがパイ結合(二重結合)に参加していない場合は、Zは独立してO、S、Se、NR、NOR、NNR、CO、CS、CNR、SO、S(O)、SeO、Se(O)、又はC(G)から選択され;
それぞれのGはH、ハロゲン、OR、SR、NR、NROR、N、COOR、CN、CONR、C(S)NR、C(=NR)NR、及びRからなる群から独立して選択され;ここで任意の2個の隣接したZは、いずれもO、S、及びSeから選択されないか、又はいずれもCO、CS、CNNR、SO、S(O)、SeO及びSe(O)から選択されず;
ここで、Xがパイ結合(二重結合)に参加している場合、XはCであるか;又はXがパイ結合(二重結合)に参加していない場合、XはCR又はNであり;
ここで、R’’がパイ結合(二重結合)に参加している場合、R’’はO、S、Se、NR、NOR又はNNRであるか;又はR’’がパイ結合(二重結合)に参加していない場合、R’’はOR、SR、F、Cl、R、又はSeRであり;及び
破線(−−−)は可能なパイ又は二重結合を示し;
それぞれのRは独立してH、CF、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアシル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいシクロアルケニル、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいヘテロシクリル、及び置換されていてもよいアリールアルキルからなる群から選択されるか;又は
Baseはd−nの構造

からなる群から選択される構造であってもよく、
ここで、Z、X、及びR’’は構造cにおいて定義された通りであり;
Baseはo−ffの構造

からなる群から選択される構造であってもよく、
ここで、G及びRは構造cにおいて定義された通りであり;
Baseはggの構造

であってもよく、
ここで、それぞれのZ’は独立してN(パイ結合に参加している場合)又はNR(パイ結合に参加していない場合)及びR’’、R、及びZは構造cにおいて定義された通りであり;
Baseはhhの構造

であってもよく、
ここで、それぞれのZ’は独立してN(パイ結合に参加している場合)又はNR(パイ結合に参加していない場合)、及びそれぞれのZは独立してCG(パイ結合に参加している場合)又は>C(G)2(パイ結合に参加していない場合)、ここでR’’及びGは構造cにおいて定義された通りであり;
Baseはiiの構造

であってもよく、
ここでR及びGは構造cにおいて定義された通りであり;
Baseはjjの構造

であってもよく、
ここでR及びGは構造cにおいて定義された通りであり;又は
Baseはkkの構造

であってもよく、
ここで構造kkにおいて、
Rは水素及びC−Cアルキルからなる群から選択され;
Xは水素、ハロゲン、及びOWからなる群から選択され;
Yは単結合、O、及びCHからなる群から選択され;
Qは存在しないか又はO、S、及びNHからなる群から選択され、但し、Qが存在しない場合は、V及びNHは共にCH基に結合し;
VはN及びC−Gからなる群から選択され;
ZはN及びC−G’からなる群から選択され;
G及びG’は独立して水素、アミノ、アミノカルボニル、メチルアミノ、ジメチルアミノ、アシルアミノ、アルコキシアミノ、−SOH、−SONH、アミノカルボニルアミノ、オキシカルボニルアミノ、HR’NCHR’’C(O)NH−、アジド、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシアミノ及びヒドラジノからなる群から選択され、ここで、R’は水素で、R’’はアミノ酸の側鎖であるか又はR’及びR’’はそれぞれの基に結合しているそれぞれ窒素及び炭素と一緒になってピロリジニル基を形成し;
但し、V及びZは同一ではなく;
但し、VがC−Hの場合は、ZはNであり;
及びTは独立して水素、ヒドロキシル、C−C−アルコキシ、C−C−チオアルコキシ、アミノ、置換アミノ、及びハロゲンであり;及び
それぞれのW、W、及びWは独立して水素、C−Cアルキル、及びプロドラッグ基からなる群から選択されるか;又は
Baseはllの構造

であってもよく、
ここで構造llにおいて、
RはC−Cアルキルであり;
Xは水素、ハロゲン、及びOWからなる群から選択され;
Q’はNH、O、及びSからなる群から選択され;
G’はアミノ、アミノカルボニル、メチルアミノ、ジメチルアミノ、アシルアミノ、−SOH、−SONH2、アルコキシアミノ、アミノカルボニルアミノ、オキシカルボニルアミノ、HR’NCHR’’C(O)NH−、アジド、シアノ、ハロ、ヒドロキシアミノ、及びヒドラジノからなる群から選択され、ここで、R’は水素で、R’’はアミノ酸の側鎖であるか又はR’及びR’’はそれぞれの基に結合しているそれぞれ窒素及び炭素と一緒になってピロリジニル基を形成し;Yは単結合、O、及びCHからなる群から選択され;それぞれのW、W、及びWは独立して水素、C−Cアルキル、及びプロドラッグ基からなる群から選択されるか;又は
Baseはmmの構造

であってもよく、
ここで構造mmにおいて、
Qは構造kkにおいて定義された通りであり、
A及びBは独立してC=Q、NH、及び1から2個のハロゲン基で置換されていてもよいメチレン、但し、A及びBは共にNHではなく;
DはNHであるか、又は−D−A−B−が一緒になって、−N=CH−NH−、−(C=Q)−CH2−(C=Q)−、−(C=Q)−NH−(C=Q)−、−(CX’)=(CX’)−(C=Q)−、又は−CH=CH−NH−基、ここでX’はハロゲン、を形成し;
それぞれのQは独立してO、S、及びNHからなる群から選択され;Rは水素及びC−Cアルキルからなる群から選択され;
Xは水素、ハロゲン、及びOWからなる群から選択され;
及びTは独立して水素、ヒドロキシル、C−C−アルコキシ、C−C−チオアルコキシ、アミノ、置換アミノ、及びハロゲンであり;
Yは単結合、O、及びCHからなる群から選択され;それぞれのW、W、及びWは独立して水素、C−Cアルキル、及びプロドラッグ基からなる群から選択される]
及びその薬学的に許容可能な塩、互変異性体、互変異性体の薬学的に許容可能な塩、塩(酸又は塩基を添加した塩)、水和物、溶媒物、その結晶形態であって、一又は複数の抗ウイルス、抗菌、又は抗増殖剤と組み合わせられてもよい。
【0019】
本発明の実施態様の目的は、宿主におけるHIV、HBV、又はHCV感染の治療又は予防のための、化合物、方法、及び組成物を提供することである。本発明の実施態様の更なる目的は、宿主がヒトの場合、又は宿主が動物の場合に、HIV、HBV、又はHCVの治療又は予防のための、化合物、方法、及び組成物を提供することである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の実施態様は、一又は複数の式:

の化合物を含む、ほ乳類におけるウイルス感染治療のための、新規2',4'-置換ヌクレオシド誘導体
[ここで、
(a)Rは独立して、CH、CHF、CHF、CF、F、CN、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、又はアミノ、ヒドロキシで置換されていてもよいC1ー4アルキル、又は1から3個のフッ素原子であり;
(b)RはH、5’−モノリン酸、5’,3’−サイクリックリン酸、二リン酸、三リン酸、又は安定化リン酸プロドラッグを含むリン酸、安定化H−リン酸を含むH−リン酸、置換されていてもよいフェニル及び低級アシルを含むアシル、低級アルキルを含むアルキル、O−置換カルボキシアルキルアミノ又はそのペプチド誘導体、フェニル基が置換されていてもよい、メタンスルホン酸及びベンジルを含むアルキル又はアリールアルキルスルホン酸を含むスルホン酸エステル、リン脂質を含む脂質、L又はD−アミノ酸、炭水化物、ペプチド、コレステロール、又はインビボで投与されるその他の薬学的に許容可能な脱離基であり;
(c)Rは独立してOH、H、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、ビニル、N、CN、Cl、Br、F、I、NO、C(O)O(C1−4アルキル)、C(O)O(C1−4アルキル)、C(O)O(C2−4アルキニル)、C(O)O(C2−4アルケニル)、O(C1−10アシル)、O(C1−4アルキル)、O(C2−4アルケニル)、SH、S(C1−4アシル)、S(C1−4アルキル)、S(C2−4アルキニル)、S(C2−4アルケニル)、SO(C1−4アシル)、SO(C1−4アルキル)、SO(C2−4アルキニル)、SO(C2−4アルケニル)、SO(C1−4アシル)、SO2(C1−4アルキル)、SO(C2−4アルキニル)、SO(C2−4アルケニル)、OS(O)(C1−4アシル)、OS(O)(C1−4アルキル)、OS(O)(C2−4アルケニル)、NH、NH(C1−4アルキル)、NH(C2−4アルケニル)、NH(C2−4アルキニル)、NH(C1−4アシル)、N(C1−4アルキル)、N(C1−18アシル)、ここで、アルキル、アルキニル、アルケニル及びビニルは、Nで置換されていてもよく、CN、1から3個のハロゲン(Cl、Br、F、I)、NO、C(O)O(C1−4アルキル)、C(O)O(C1−4アルキル)、C(O)O(C2−4アルキニル)、C(O)O(C2−4アルケニル)、O(C1−4アシル)、O(C1−4アルキル)、O(C2−4アルケニル)、SH、S(C1−4アシル)、S(C1−4アルキル)、S(C2−4アルキニル)、S(C2−4アルケニル)、SO(C1−4アシル)、SO(C1−4アルキル)、SO(C2−4アルキニル)、SO(C2−4アルケニル)、SO(C1−4アシル)、SO(C1−4アルキル)、SO(C2−4アルキニル)、SO(C2−4アルケニル)、OS(O)(C1−4アシル)、OS(O)(C1−4アルキル)、OS(O)(C2−4アルケニル)、NH、NH(C1−4アルキル)、NH(C2−4アルケニル)、NH(C2−4アルキニル)、NH(C1−4アシル)、N(C1−4アルキル)、N(C1−4アシル)であり;
(d)Rは独立してH、低級アルキル、CN、ビニル、O−(低級アルキル)、ヒドロキシル低級アルキル、すなわち、−(CHOH、ここで、pは1から6であり、ヒドロキシルメチル(CHOH)を含み、CHF、N、CHCN、CHNH、CHNHCH、CHN(CH、エチニルアルキン(置換されていてもよい)、又はF、Cl、Br、又はIを含むハロゲン、アルケニル、アルキニル、Br−ビニル、ヒドロキシ、O−アルケニル、NO、アミノ、低級アルキルアミノ、又はジ(低級アルキル)アミノであり;
(e)R及びRは一緒になって、その安定化プロドラッグを含む、5’,3’−サイクリックリン酸を形成してもよく;
(f)Baseは、下の構造:

ここでf又はa及びb
ZはN又はCRであり;
、R、及びRは独立してH、F、Cl、Br、I、OH、OR’、SH、SR’、NH、NHR’、NR’(2個のR’は飽和又は不飽和環、又は飽和又は不飽和複素環であってもよい)、C−Cの低級アルキル、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルキル、C−Cの低級アルケニル、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルケニル、C≡CHのようなC−Cの低級アルキニル、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルキニル、C−Cの低級アルコキシ、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルコキシ、COH、COR’、CONH、CONHR’、CONR’、CH=CHCOH、又はCH=CHCOR’、ここで、R’は置換されていてもよいアルキルであり、限定されるものではないが、置換されていてもよいC20アルキル、置換されていてもよいC10アルキル、置換されていてもよい低級アルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいC−Cのアルキニル、置換されていてもよいC−Cの低級アルケニル、又は、限定されるものではないが、C(O)アルキル、C(O)(C20アルキル)、C(O)(C10アルキル)、又はC(O)(低級アルキル)を含む、置換されていてもよいアシル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいC−Cアルキル−アリールオキシ、ヘテロアリール、置換されていてもよいC−Cアルキル−ヘテロアリール、置換されていてもよいアルコキシC20アルキル、置換されていてもよいアミノC20アルキル、置換されていてもよいフッ化C20アルキルを含み;
は独立してH、ハロゲン(F、Cl、Br、Iを含む)、OH、OR’、SH、SR’、NH2、NHR’、NR’(2個のR’は、飽和又は不飽和環、又は飽和又は不飽和複素環を形成し得る)、NO、C−Cの低級アルキル、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルキル、C−Cの低級アルケニル、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルケニル、C−Cの低級アルキニル、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルキニル、C−Cの低級アルコキシ、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルコキシ、COH、COR’、CONH、CONHR’、CONR’、CH=CHCOH、又はCH=CHCOR’であり、ここで、R’は置換されていてもよいアルキルであり、限定されるものではないが、置換されていてもよいC20アルキル、置換されていてもよいC10アルキル、置換されていてもよい低級アルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、C−Cの置換されていてもよいアルキニル、C−Cの置換されていてもよい低級アルケニル、又は置換されていてもよいアシル、これは、限定されるものではないが、C(O)アルキル、C(O)(C20アルキル)、C(O)(C10アルキル)、又はC(O)(低級アルキル)を含み、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいC−Cアルキル−アリールオキシ、ヘテロアリール、置換されていてもよいC−Cアルキル−ヘテロアリール、置換されていてもよいアルコキシC20アルキル、置換されていてもよいアミノC20アルキル、置換されていてもよいフッ化C20アルキルを含む、で表される、天然又は修飾プリン又はピリミジン塩基であるか;又は
Baseは式c

からなる群から選択されてもよく、
ここで構造cにおいて、
Zがパイ結合(二重結合)に参加している場合、Zは独立してN又はC−Gから選択されるか;又は、Zがパイ結合(二重結合)に参加していない場合は、Zは独立してO、S、Se、NR、NOR、NNR、CO、CS、CNR、SO、S(O)、SeO、Se(O)、又はC(G)から選択され;
それぞれのGはH、ハロゲン、OR、SR、NR、NROR、N、COOR、CN、CONR、C(S)NR、C(=NR)NR、及びRからなる群から独立して選択され;ここで任意の2個の隣接したZは、いずれもO、S、及びSeから選択されないか、又はいずれもCO、CS、CNNR、SO、S(O)、SeO及びSe(O)から選択されず;
ここで、Xがパイ結合(二重結合)に参加している場合、XはCであるか;又はXがパイ結合(二重結合)に参加していない場合、XはCR又はNであり;
ここで、R’’がパイ結合(二重結合)に参加している場合、R’’はO、S、Se、NR、NOR又はNNRであるか;又はR’’がパイ結合(二重結合)に参加していない場合、R’’はOR、SR、F、Cl、R、又はSeRであり;及び
破線(−−−)は可能なパイ又は二重結合を示し;
それぞれのRは独立してH、CF、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアシル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいシクロアルケニル、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいヘテロシクリル、及び置換されていてもよいアリールアルキルからなる群から選択されるか;又は

Baseはd−nの構造

からなる群から選択される構造であってもよく、
ここで、Z、X、及びR’’は構造cにおいて定義された通りであり;
Baseはo−ffの構造

からなる群から選択される構造であってもよく、
ここで、G及びRは構造cにおいて定義された通りであり;
Base(B)はggの構造

であってもよく、
ここで、それぞれのZ’は独立してN(パイ結合に参加している場合)又はNR(パイ結合に参加していない場合)及びR’’、R、及びZは構造cにおいて定義された通りであり;
Baseはhhの構造

であってもよく、
ここで、それぞれのZ’は独立してN(パイ結合に参加している場合)又はNR(パイ結合に参加していない場合)、及びそれぞれのZは独立してCG(パイ結合に参加している場合)又は>C(G)2(パイ結合に参加していない場合)、ここでR’’及びGは構造cにおいて定義された通りであり;
Baseはiiの構造

であってもよく、
ここでR及びGは構造cにおいて定義された通りであり;
Baseはjjの構造

であってもよく、
ここでR及びGは構造cにおいて定義された通りであり;又は
Baseはkkの構造

であってもよく、
ここで構造kkにおいて、
Rは水素及びC−Cアルキルからなる群から選択され;
Xは水素、ハロゲン、及びOWからなる群から選択され;
Yは単結合、O、及びCHからなる群から選択され;
Qは存在しないか又はO、S、及びNHからなる群から選択され、但し、Qが存在しない場合は、V及びNHは共にCH基に結合し;
VはN及びC−Gからなる群から選択され;
ZはN及びC−G’からなる群から選択され;
G及びG’は独立して水素、アミノ、アミノカルボニル、メチルアミノ、ジメチルアミノ、アシルアミノ、アルコキシアミノ、−SOH、−SONH、アミノカルボニルアミノ、オキシカルボニルアミノ、HR’NCHR’’C(O)NH−、アジド、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシアミノ及びヒドラジノからなる群から選択され、ここで、R’は水素で、R’’はアミノ酸の側鎖であるか又はR’及びR’’はそれぞれの基に結合しているそれぞれ窒素及び炭素と一緒になってピロリジニル基を形成し;
但し、V及びZは同一ではなく;
但し、VがC−Hの場合は、ZはNであり;
及びTは独立して水素、ヒドロキシル、C−C−アルコキシ、C−C−チオアルコキシ、アミノ、置換アミノ、及びハロゲンであり;及び
それぞれのW、W、及びWは独立して水素、C−Cアルキル、及びプロドラッグ基からなる群から選択されるか;又は
Baseはllの構造

であってもよく、
ここで構造llにおいて、
RはC−Cアルキルであり;
Xは水素、ハロゲン、及びOWからなる群から選択され;
Q’はNH、O、及びSからなる群から選択され;
G’はアミノ、アミノカルボニル、メチルアミノ、ジメチルアミノ、アシルアミノ、−SOH、−SONH2、アルコキシアミノ、アミノカルボニルアミノ、オキシカルボニルアミノ、HR’NCHR’’C(O)NH−、アジド、シアノ、ハロ、ヒドロキシアミノ、及びヒドラジノからなる群から選択され、ここで、R’は水素で、R’’はアミノ酸の側鎖であるか又はR’及びR’’はそれぞれの基に結合しているそれぞれ窒素及び炭素と一緒になってピロリジニル基を形成し;Yは単結合、O、及びCHからなる群から選択され;それぞれのW、W、及びWは独立して水素、C−Cアルキル、及びプロドラッグ基からなる群から選択されるか;又は
Baseはmmの構造

であってもよく、
ここで構造mmにおいて、
Qは構造kkにおいて定義された通りであり、
A及びBは独立してC=Q、NH、及び1から2個のハロゲン基で置換されていてもよいメチレン、但し、A及びBは共にNHではなく;
DはNHであるか、又は−D−A−B−が一緒になって、−N=CH−NH−、−(C=Q)−CH2−(C=Q)−、−(C=Q)−NH−(C=Q)−、−(CX’)=(CX’)−(C=Q)−、又は−CH=CH−NH−基、ここでX’はハロゲン、を形成し;
それぞれのQは独立してO、S、及びNHからなる群から選択され;Rは水素及びC−Cアルキルからなる群から選択され;
Xは水素、ハロゲン、及びOWからなる群から選択され;
及びTは独立して水素、ヒドロキシル、C−C−アルコキシ、C−C−チオアルコキシ、アミノ、置換アミノ、及びハロゲンであり;
Yは単結合、O、及びCHからなる群から選択され;それぞれのW、W、及びWは独立して水素、C−Cアルキル、及びプロドラッグ基からなる群から選択される]及びその薬学的に許容可能な塩、互変異性体、互変異性体の薬学的に許容可能な塩、塩(酸又は塩基を添加した塩)、水和物、溶媒和物、結晶形態に関し、一又は複数の抗ウイルス、抗菌、又は抗増殖剤と組み合わせられてもよい。
【0021】
本発明の特に好ましい実施態様は、限定されるものではないが、下の表1及び2に記載される。
表1




【0022】
ここでより好ましい実施態様は、下の構造を有するものであるが、表1に記載の置換様式と同一である。

表2













【0023】
ここでより好ましい実施態様は、下の構造を有するものであるが、表2に記載の置換様式と同一である。

【0024】
定義
本明細書で使用される「a」または「an」対象物という句は、その対象物のうちの1つ以上を指し、例えば、(「a」)化合物は、1つ以上の化合物または少なくとも1つの化合物を指す。したがって、「a」(または「an」)、「1つ以上」、および「少なくとも1つ」は、本明細書において代替可能に使用され得る。
【0025】
「上記本明細書で定義した通り」という句は、発明の概要で提供される最初の定義を指す。
【0026】
本明細書で使用される「してもよい」または「してもよく」なる用語は、続いて記載される事象または状況が発生するかもしれないが、発生する必要はなく、その記載は、事象または状況が発生する場合と、それが発生しない場合とを含むことを意味する。例えば、「結合であってもよい」は、結合が存在してもよく、しなくてもよく、その記載には一重結合、二重結合、三重結合を含むことを意味する。
【0027】
「独立して」なる用語は、本明細書において、同一化合物内のその同一または異なる定義を有する変数の存否を考慮に入れずに、変数が任意の一例に適用されることを示すために使用される。したがって、Rが2回現れ、「独立して炭素または窒素」として定義される化合物において、両方のR'は炭素であり得、両方のR'は窒素であり得、または1つのR'は炭素であり、もう一方が窒素であり得る。
【0028】
「アルケニル」なる用語は、1つまたは2つのオレフィン二重結合、好ましくは1つのオレフィン二重結合を有する、2から10個の炭素原子を有する非置換炭化水素鎖ラジカルを指す。「C2−Nアルケニル」なる用語は、Nが次の値、4、5、6、7、8、9、または10を有する整数である、2からN個の炭素原子を含むアルケニルを指す。「C2−10アルケニル」なる用語は、2から10個の炭素原子を含むアルケニルを指す。例としては、ビニル、1−プロペニル、2−プロペニル(アリル)、または2−ブテニル(クロチル)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0029】
「ハロゲン化アルケニル」なる用語は、F、Cl、Br、およびIのうちの少なくとも1つを含むアルケニルを指す。
【0030】
「アルキル」なる用語は、1から30個の炭素原子を含む非分岐または分岐鎖の、飽和1価炭化水素残基を指す。「C1−Nアルキル」なる用語は、Nが次の値:1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、または30を有する整数である、1からN個の炭素原子を含むアルキルを指す。「C1−4アルキル」なる用語は、1から4個の炭素原子を含むアルキルを指す。「低アルキル」又は「低級アルキル」なる用語は、1から8個の炭素原子を含む直鎖または分岐鎖の炭化水素残基を示す。本明細書で使用される「C1−20アルキル」は、1から20個の炭素原子を含むアルキルを指す。本明細書で使用される「C1−10アルキル」は、1から10個の炭素を含むアルキルを指す。アルキル基の例には、メチル、エチル、プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、およびオクチルを含む低級アルキル基が挙げられるが、これらに限定されない。(アル)アルキルまたは(ヘテロアリール)アルキルは、アルキル基がそれぞれアリールまたはヘテロアリール基により置換されていてもよいことを示す。
【0031】
「ハロゲン化アルキル」(または「ハロアルキル」)なる用語は、F、Cl、Br、およびIのうちの少なくとも1つを含む非分岐または分岐鎖アルキルを指す。「C1−3ハロアルキル」は、1から3個の炭素と、F、Cl、Br、およびIのうちの少なくとも1つとを含むハロアルキルを指す。「ハロゲン化低級アルキル」なる用語は、1から8個の炭素原子と、F、Cl、Br、およびIのうちの少なくとも1つとを含むハロアルキルを指す。例としては、フルオロメチル、クロロメチル、ブロモメチル、ヨードメチル、ジフルオロメチル、ジクロロメチル、ジブロモメチル、ジヨードメチル、トリフルオロメチル、トリクロロメチル、トリブロモメチル、トリヨードメチル、1−フルオロエチル、1−クロロエチル、1−ブロモエチル、1−ヨードエチル、2−フルオロエチル、2−クロロエチル、2−ブロモエチル、2−ヨードエチル、2,2−ジフルオロエチル、2,2−ジクロロエチル、2,2−ジブロモエチル、2−2−ジヨードエチル、3−フルオロプロピル、3−クロロプロピル、3−ブロモプロピル、3−ヨードプロピル、2,2,2−トリフルオロエチル、1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル、1−フルオロ−1クロロエチル、又は1−フルオロ−クロロ−1−ブロモエチルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0032】
「アルキニル」なる用語は、2から10個の炭素原子、好ましくは2から5個の炭素原子を有し、1つの三重結合を有する、非分岐または分岐炭化水素鎖ラジカルを指す。「C2−Nアルキニル」なる用語は、2からN個の炭素原子を含むアルキニルを指し、Nは次の値、3、4、5、6、7、8、9、または10を有する整数である。「C2−4アルキニル」なる用語は、2から4個の炭素原子を含むアルキニルを指す。「C2−10アルキニル」なる用語は、2から10個の炭素を含むアルキニルを指す。例としては、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、または3−ブチニルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0033】
「ハロゲン化アルキニル」なる用語は、2から10個の炭素原子、好ましくは2から5個の炭素原子を有し、1つの三重結合とF、Cl、Br、およびIのうちの少なくとも1つとを有する非分岐または分岐炭化水素鎖ラジカルを指す。
【0034】
「シクロアルキル」なる用語は、3から8個の炭素原子を含む飽和炭素環、すなわち、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、またはシクロオクチルを指す。本明細書で使用される「C3−7シクロアルキル」なる用語は、炭素環中に3から7個の炭素を含むシクロアルキルを指す。
【0035】
「アルコキシ」なる用語は、−O−アルキル基を指し、アルキルは上で定義した通りである。例には、メトキシ、エトキシ、n−プロピルオキシ、i−プロピルオキシ、n−ブチルオキシ、i−ブチルオキシ、t−ブチルオキシを含むが、これらに限定されない。本明細書で使用される「低級アルコキシ」又は「低アルコキシ」又は「低アルコキシル」は、すでに定義した通りの「低級アルキル」基を伴うアルコキシ基を示す。「C1−10アルコキシ」は、アルキルがC1−10である−O−アルキルを指す。
【0036】
「ハロゲン化アルコキシ」なる用語は、アルキル基がF、Cl、Br、およびIのうちのいずれか1つを含む、−O−アルキル基を指す。
【0037】
「ハロゲン化低級アルコキシ」又は「ハロゲン化低アルコキシ」なる用語は、低級アルキル基がF、Cl、Br、およびIのうちのいずれか1つを含む−O−(低級アルキル)基を指す。
【0038】
本明細書で使用される「置換された」なる用語は、指定された原子上の一又は複数の水素が、示された基からの選択により置換され、但し、指定された原子の価数は過剰ではなく、置換の結果、安定な化合物となることを意味する。
【0039】
本明細書で使用される「保護」なる用語は、別途定義されない限り、そのさらなる反応を防ぐため、または他の目的で酸素、窒素、またはリン原子に添加される基を指す。多岐にわたる酸素および窒素保護基が、有機合成の当業者に既知である。非限定例には、C(O)−アルキル、C(O)Ph、C(O)アリール、CH、CH−アルキル、CH−アルケニル、CHPh、CH−アリール、CHO−アルキル、CHO−アリール、SO−アルキル、SO−アリール、tert−ブチルジメチルシリル、tert−ブチルジフェニルシリル、および1,3−(1,1,3,3−テトライソプロピルジシロキサニリデン)を含む。
【0040】
本明細書で使用される「ハロ」なる用語は、クロロ、ブロモ、ヨード、およびフルオロを含む。
【0041】
「プリン」または「ピリミジン」塩基なる用語は、アデニン、N−アルキルプリン、N−アシルプリン(アシルはC(O)(アルキル、アリール、アルキルアリール、またはアリールアルキルである)、N−ベンジルプリン、N−ハロプリン、N−ビニルプリン、N−アセチレンプリン、N−アシルプリン、N−ヒドロキシアルキルプリン、N−アルキルアミノプリン、N−チオアルキルプリン、N−アルキルプリン、N−アルキル−6−チオプリン、チミン、シトシン、5−フルオロシトシン、5−メチルシトシン、6−アザシトシン、2−および/または4−メルカプトピリミジンを含む6−アザピリミジン、ウラシル、5−フルオロウラシルを含む5−ハロウラシル、C−アルキルピリミジン、C−ベンジルピリミジン、C−ハロピリミジン、C−ビニルピリミジン、C−アセチレンピリミジン、C−アシルピリミジン、C−ヒドロキシアルキルプリン、C−アミドピリミジン、C−シアノピリミジン、C−ヨードピリミジン、C−ヨード−ピリミジン、C−Br−ビニルピリミジン、C−Br−ビニルピリミジン、C−ニトロピリミジン、C−アミノ−ピリミジン、N−アルキルプリン、N−アルキル−6−チオプリン、5−アザシチジニル、5−アザウラシリル、トリアゾロピリジニル、イミダゾロピリジニル、ピロロピリミジニル、およびピラゾロピリミジニルを含むが、これらに限定されない。プリン塩基には、グアニン、アデニン、ヒポキサンチン、2,6−ジアミノプリン、および6−クロロプリンを含むが、これらに限定されない。該塩基上の酸素および窒素官能基は、必要または所望に応じて保護され得る。好適な保護基は当業者に周知であり、トリメチルシリル、ジメチルヘキシルシリル、t−ブチルジメチルシリル、およびt−ブチルジフェニルシリル、トリチル、アルキル基、およびアセチルおよびプロピオニル等のアシル基、メタンスルホニル、およびp−トルエンスルホニルを含む。
【0042】
「互変異性」および「互変異性体」なる用語は、それらの一般的に認められている平易な意味を有する。
【0043】
「薬学的に許容可能な塩又はプロドラッグ」なる用語は、ほ乳類への投与の際に活性化合物を提供する化合物の任意の薬学的に許容される形態(例えば、エステル、リン酸エステル、エステルの塩又は関連基)を記載するために明細書において使用される。薬学的に許容される塩は、薬学的に許容される無機又は有機塩基及び酸から得られるものを含む。薬学的に許容されるプロドラッグは、本発明の化合物を形成するために、宿主において代謝される、例えば加水分解又は酸化される化合物を意味する。プロドラッグは、活性化合物を生成するために、酸化、還元、アミノ化、脱アミノ化、水酸化、脱水酸化、加水分解化、脱加水分解化、アルキル化、脱アルキル化、アシル化、脱アシル化、リン酸化、脱リン酸化され得る化合物を含む。本発明の化合物はHIV、HBV及びHCVウイルスに対する抗ウイルス活性を含むか、又はそのような活性を示す化合物に代謝される。
【0044】
化合物が安定な非毒性の酸又は塩基性塩を形成できるくらいに十分に酸性又は塩基性である場合には、薬学的に許容される塩としての化合物の投与は、好適であり得る。薬学的に許容される塩の例は、生理学的に許容されるアニオンを形成する、酸との有機酸付加塩、例えば、トシレート、メタンスルホネート、酢酸塩、クエン酸塩、マロン酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、安息香酸塩、アスコルビン酸塩、α-ケトグルタル酸塩及びα-グリセロリン酸塩である。硫酸塩、硝酸塩、重炭酸塩及び炭酸塩を含む、好適な無機塩も形成することができる。
【0045】
その代わりに、薬学的に許容される塩は、例えば、アミンのような著しく塩基性の化合物と好適な酸とを反応させることによって、生理学的に許容されるアニオンを与える。例えば、カルボン酸のアルカリ金属(例えば、ナトリウム、カリウム又はリチウム)塩又はアルカリ土類金属(例えば、カルシウム)塩も作られ得る。
【0046】
ここに記載される何れかの化合物は、活性、生物学的利用速度、安定性を増加させるか、又はそうでなければ、選択された化合物の性質を変えるために、プロドラッグとして投与され得る。幾つかのプロドラッグリガンドが知られている。
【0047】
本明細書で用いる「宿主」なる用語は、限定されるものではないが、細胞株及び動物、及び好ましくはヒトを含む、ウイルスが複製できる単細胞又は多細胞の生物を意味する。あるいは、宿主は、複製又は機能が本発明の化合物によって改変され得る、ウイルスゲノムの一部を有し得る。宿主なる用語は、具体的には、感染された細胞、即ち、ウイルスゲノムの全て又は一部により感染された細胞、及び動物を意味する。
【0048】
本発明の化合物は、広範囲の種々の経口投与形態及び担体に製剤化されてもよい。経口投与は錠剤、コーティング錠、硬及び軟ゼラチンカプセル剤、溶液剤、乳剤、シロップ剤又は懸濁剤の形態を取りうる。他の投与経路の中では座薬投与によって投与される時、本発明の化合物は効果的である。投与の最も簡便な方法は、通常は、疾患の重篤度及び抗ウイルス性薬物療法に対する患者の応答によって調節できる一日量療法である。
【0049】
本発明の化合物、並びに、薬学的に許容可能な塩は、一又は複数の通常の賦形剤、担体又は希釈剤と共に、医薬組成物および投薬単位の形態にされてもよい。医薬組成物および投薬単位の形態は、付加的な活性化合物があってもなくても、通常の割合の通常の成分から成ってもよく、投薬単位の形態は、使用される所望の一日量の範囲に比例した活性成分の任意の適切な有効量を含んでもよい。医薬組成物は、錠剤又は充填されたカプセル、半固形剤、粉剤、持続解放性配合物のような固形剤、又は懸濁剤、乳剤又は充填されたカプセル剤のような液剤を使用してもよく、又は直腸又は膣投与用の座薬の形態でもよい。典型的な調剤は約5%から約95%の活性化合物(w/w)を含有する。「調剤」又は「用量形態」なる用語は、活性化合物の固体及び液体製剤の両方を含むことを意図するものであり、当業者は活性成分が所望の用量及び薬物動態学的パラメータによって異なる調剤として存在しうることを理解する。
【0050】
本明細書で使用される「賦形剤」なる用語は、医薬組成物を調製するために使用される化合物を示し、一般に安全で、非毒性であり、及び生物学的でもその他望ましくないものでもなく、ヒトへの医薬用途に加えて獣医学的使用に許容可能である賦形剤を含む。本発明の化合物は単独で投与されてもよいが、通常、目的の投与経路及び標準的製薬実務に関して選択された一又は複数の適切な薬学的賦形剤、希釈剤又は担体と混合して投与される。
【0051】
活性成分の「薬学的に許容可能な塩」形態は、初めに非塩の形態にない活性成分の所望の薬物動態学的特性を与えてもよく、体内での治療活性に関して活性成分の薬力学を更に高めさえしてもよい。本明細書で使用される化合物の「薬学的に許容可能な塩」なる語句は、薬学的に許容可能であって親化合物の所望の薬理学的活性を有する塩を意味する。そのような塩は(1)塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等のような無機酸と形成されるか、又はグリコール酸、ピルビン酸、乳酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、3−(4−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、1,2−エタン−ジスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4−クロロベンゼンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、4−トルエンスルホン酸、樟脳スルホン酸、ラウリル硫酸、グルコン酸、グルタミン酸、サリチル酸、ムコ酸等のような有機酸と形成される、酸添加塩又は(2)上に記載の無機酸の何れかの共役塩基、ここで共役塩基は、Na、K、Mg+2、Ca+2、NHgR’’’4−g+、ここでR’’’はC1−3アルキルであり、gは0、1、2、3、又は4から選択される番号である、から選択されるカチオン成分を含む、と形成される、塩基添加塩を含む。薬学的に許容可能な塩の全ての参考文献は、ここで定義する同じ酸付加塩の溶媒付加形態(溶媒和物)、水付加形態(水和物)、又は結晶形態(多形)を含むと理解されなければならない。
【0052】
固体形態の調剤は、粉剤、錠剤、ピル、カプセル、座薬、及び分散粒剤を含む。固体担体は希釈剤、香味料、可溶化剤、潤滑剤、懸濁剤、結合剤、保存料、錠剤崩壊剤又はカプセル化材としても働きうる一又は複数の物質であってもよい。粉剤において、担体は、通常微粉化した活性成分との混合物である微粉化固体である。錠剤において、通常活性成分は、適切な割合で必要な結合能力を有する担体と混合され、所望の形と大きさに圧縮される。適切な担体は、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、糖、ラクトース、ペクチン、デキストリン、デンプン、ゼラチン、トラガント、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、低融点ワックス、カカオバター、及びその類を含む。固体形態の製剤は、活性成分に加えて、着色剤、香料、安定剤、緩衝液、人工及び天然甘味料、分散剤、贈粘剤、可溶化剤等を含んでもよい。
【0053】
液体製剤もまた、経口投与に適切であり、液体製剤は乳剤、シロップ剤、エリキシル剤及び水性懸濁剤を含む。これらは、使用の直前に液体形態製剤に変換することを目的とする固体形態製剤を含む。乳剤は溶液中、例えば水性プロピレングリコール溶液中で調製されてもよく、レシチン、モノオレイン酸ソルビタン又はアラビアゴムのような乳化剤を含んでもよい。水性懸濁剤は、微粉化された活性成分を、天然又は合成ゴム、樹脂、メチルセルロース、カルボシメチルセルロースナトリウム及びその他のよく知られた懸濁剤のような粘ちょう物質と共に、水中に分散させることによって調製されうる。
【0054】
本発明の化合物は座薬として投与されるように製剤化されてよい。脂肪酸グリセリド又はカカオバターのような低融点ワックスは最初に融解され、活性生物は例えば撹拌によって均一に分散させる。融解した均一な混合物は、その後都合のよい大きさの型に注がれ、冷却させて凝固させる。
【0055】
本発明の化合物は膣投与のために調製されてもよい。活性成分に加えて、当分野で知られている担体を含む、膣坐薬、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、泡又はスプレーが適している。
【0056】
製剤担体、希釈剤及び賦形剤を伴う適切な製剤は、Remington:The Science and Practice of Pharmacy 1995, E. W. Martin編, Mack Publishing Company, 第19版, Easton, Pennsylvaniaに記載されており、出典明示によりここに援用される。製薬学の熟練した科学者は、本発明の化合物を不安定化させることなしに、又は治療活性を落とすことなしに、特定の投与経路用の多数の製剤を提供するために、本願明細書の教示の範囲内で製剤を変えてもよい。
【0057】
水又はその他のベヒクルへの溶解性を向上させるための本発明の化合物の修飾は、例えば、マイナーな修飾(例えば、塩型の製剤)により容易に達成され得、十分に当該分野の通常の技術の範囲内にある。患者における有効作用の最大化のために本発明の化合物の薬物動態を管理するために、投与経路及び特定化合物の投与計画を変えることも、また十分に当該分野の通常の技術の範囲内にある。
【0058】
「医薬」なる用語は、それを必要とする患者の治療及び/又は予防法に使用される物質を意味し、ここで、物質は、限定されるものではないが、式1の化合物を含む、組成物、製剤、投与形態等を含む。ここで開示される抗ウイルス条件の何れかの治療のための医薬の製造において、式1で表される化合物の使用は、本発明の態様の何れかにおいて、単独又は本発明の他の化合物と組み合わせて考慮される化合物の何れかであり得る、と考慮される。
【0059】
「検体」なる用語はほ乳類を意味し、限定されるものではないが、ネコ、ブタ、ヒツジ、ニワトリ、シチメンチョウ、バッファロー、ラマ、ダチョウ、イヌ、ネコ、及びヒトを含み、好ましくは、検体はヒトである。
【0060】
ここで使用される「治療的有効投与量」なる用語は、一患者において疾患の症状を軽減するために必要とされる量を意味する。用量は各々の特定の場合において、個々の要求に応じて調整される。その用量は、治療される疾患の重篤度、患者の年齢及び通常の健康状態、治療する患者が用いる他の医薬、投与の経路と形態、及び携わっている医療担当者の好みと経験のような多数の要因に依存する幅広い制限の範囲内で変化し得る。経口投与の場合、単独療法及び/又は併用療法において、0.25、0.5、0.75、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9、及び9.5gの一日量が適当であるべきである。好ましい一日量は約0.5と約7.5g/日の間であり、より好ましくは約1.5と約6.0g/日の間である。通常、治療は、迅速にウイルスを減らし除外するために大量の最初の「初回投与量」で開始され、続いて感染の再発を防ぐために十分なレベルに用量を減らす。ここに記載された疾患の治療における当業者は、過度の実験なしに個人の知識、経験及び本願の開示によって、所定の疾患および患者のための、本発明の化合物の治療的有効投与量を確かめることができる。
【0061】
HBV及びHCV治療の治療効果は、血清タンパク質のようなタンパク質レベル(例えば、アルブミン、凝固因子、アルカリホスファターゼ、アミノ転移酵素(例えば、アラニントランスアミナーゼ、アスパラギン酸トランスアミナーゼ)、5’−ヌクレオシダーゼ、C−グルタミニルトランスペプチダーゼ等)、ビリルビンの合成、コレステロールの合成、及び胆汁酸の合成を含む肝臓機能の試験から確かめることができるがこれに限定されるものではなく、糖代謝、アミノ酸及びアンモニア代謝を含む肝臓の代謝機能の試験から確かめることができるがこれに限定されるものではない。あるいは、治療の有効性はHBV又はHCV-RNAの測定によって監視してもよい。これらの試験の結果により、用量は最適化される。HIVについては、HIV感染の治療効果は、血漿サンプルのHIV−RNAレベルを測定すること及びCD4細胞のレベルを測定することにより確かめ得る。
【0062】
開示された化合物又はその薬学的に許容される誘導体もしくは塩、あるいはこれらの化合物を含む薬学的に許容される製剤は、HIV感染症及び他の関連する症状、例えば、AIDS−関連複合体(ARC)、持続性全身性リンパ節腫(PGL)、AIDS−関連神経的症状、抗−HIV抗体陽性及びHIV−陽性症状、カポジ肉腫、血小板減少紫斑病及び日和見感染症、の予防及び治療に有用である。加えて、これらの化合物又は製剤は、抗−HIV抗体又はHIV−抗原陽性の個体、又はHIVに曝露されたことのある個体の臨床的疾患の進行を抑制し又は遅らせるために予防的に使用できる。
【0063】
本発明の別の実施態様は式1で表される化合物の治療的有効量及び他の抗ウイルス剤の治療的有効量の投与を含み;ここで投与は、同時又は交互又は連続的である。交互(又は連続的)投与間の時間は、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、及び23時間の幾つかの下位範囲を含む、1から24時間の範囲であり得る。
【0064】
別の抗ウイルス剤は限定されるものではないがインターフェロン−α、インターフェロン−B、ペグ化インターフェロンα、リバビリン、レボビリン、ビラミジン、他のヌクレオシドHIV、HBV又はHCVポリメラーゼ阻害剤、HIV、HBV、又はHCV非ヌクレオシドポリメラーゼ阻害剤、HIV、HBV、又はHCVプロテアーゼ阻害剤、HIV、HBV、又はHCVヘリカーゼ阻害剤又はHIV、HBV、又はHCV融合阻害剤である。活性化合物又はその誘導体又は塩が他の抗ウイルス剤と組み合わせて投与される場合、活性は親化合物を超えて増加し得る。治療が併用治療の場合、そのような投与は、そのヌクレオシド誘導体に関して、同時又は連続的であり得る。ここで使用される「併用投与」は従って同時又は異なる時間における医薬の投与を含む。2又はそれ以上の医薬の同時投与は、2又はそれ以上の活性材料を含む単一の製剤又は単一の活性医薬の2回又はそれ以上の投与形態である実質的な同時投与により達成され得る。
【0065】
HIV感染治療のための他の実施態様では、活性化合物又はそのプロドラッグ又は薬学的に許容可能な塩は、他の抗ウイルス剤、例えば、他の活性抗HIV剤、限定されるものではないが、上記の組成物、下記又は当該分野で既知の他のものと組み合わせて、又は交互に投与され得る。一般的に、併用治療において、2個又はそれ以上の医薬の有効量が一緒に投与され、それに対し、交互治療においては、それぞれの医薬の有効量が連続的に投与去れる。投与量は、当業者に知られている他の因子だけでなく、吸収、非活性化、及び排出速度に依存する。投与量はまた危篤な症状がが緩和されると共に変化することに注意されたい。幾らかの特定の患者において、特別の投与形態及び計画は、個人の必要性及び投与又は組成物の投与を監督する人の専門的な判断に従って経時的に調整すべきであることを、更に理解されたい。
【0066】
ここで開示される化合物と組み合わせて使用され得る抗ウイルス剤の非限定的な例は以下を含む:インビラーゼ(登録商標)、フォートベイス(登録商標)、ノービア(登録商標)、クリキシバン(登録商標)、ビラセプト(登録商標)、アジェネレース(登録商標)、カレトラ(登録商標)、レトロビル(登録商標)、エピビル(登録商標)、コンビビル(登録商標)、トリアジビル(登録商標)、ザイアジェン(登録商標)、ハイビッド(登録商標)、ヴァイデックス(登録商標)、ダイデックス(登録商標)EC、ゼリット(登録商標)、ビリアード(登録商標)、コビンシル(商標)、ビラミューン(登録商標)、レスクリプター(登録商標)、サスティバ(登録商標)、ドロキシア(登録商標)、フューゼオン(登録商標)、アタザナビル(登録商標)、プロリュウキン(登録商標)、レミューン(登録商標)、プロクリット(登録商標)、ダルナビル(登録商標)、及びセロスティム(登録商標)。
【0067】
実験結果
ここの引用文献は、既存の症状の治療だけでなく、予防に及ぶ治療に関すると理解される。更に、ウイルス感染の「治療」なる用語は、ここで使用される場合、ウイルス感染に関連するか又は媒介される病気又は症状、又はその臨床症状の治療又は予防
別の実際態様は、A又はA’で表される化合物の調製の工程、該工程から得られる化合物A又はA’、及び該工程から得られるAまたはA’を含む組成物
[該工程は、
(1)1又は1’

で表される化合物の2’−Cの位置をデオキシ化し、
2又は2’

で表される化合物を得、
(2)A又はA’

で表される化合物を得るために、2又は2’で表される化合物を誘導体化することを含み、
ここで、構造1、1’、2、2’、A、及びA’について、
(a)Rは独立して、CH、CHF、CHF、CF、F、CN、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、又はアミノ、ヒドロキシで置換されていてもよいC1ー4アルキル、又は1から3個のフッ素原子であり;
(b)RはH、5’−モノリン酸、5’,3’−サイクリックリン酸、二リン酸、三リン酸、又は安定化リン酸プロドラッグを含むリン酸、安定化H−リン酸を含むH−リン酸、置換されていてもよいフェニル及び低級アシルを含むアシル、低級アルキルを含むアルキル、O−置換カルボキシアルキルアミノ又はそのペプチド誘導体、フェニル基が置換されていてもよい、メタンスルホン酸及びベンジルを含むアルキル又はアリールアルキルスルホン酸を含むスルホン酸エステル、リン脂質を含む脂質、L又はD−アミノ酸、炭水化物、ペプチド、コレステロール、又はインビボで投与されるその他の薬学的に許容可能な脱離基であり;
(c)Rは独立してOH、H、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、ビニル、N、CN、Cl、Br、F、I、NO、C(O)O(C1−4アルキル)、C(O)O(C1−4アルキル)、C(O)O(C2−4アルキニル)、C(O)O(C2−4アルケニル)、O(C1−10アシル)、O(C1−4アルキル)、O(C2−4アルケニル)、SH、S(C1−4アシル)、S(C1−4アルキル)、S(C2−4アルキニル)、S(C2−4アルケニル)、SO(C1−4アシル)、SO(C1−4アルキル)、SO(C2−4アルキニル)、SO(C2−4アルケニル)、SO(C1−4アシル)、SO2(C1−4アルキル)、SO(C2−4アルキニル)、SO(C2−4アルケニル)、OS(O)(C1−4アシル)、OS(O)(C1−4アルキル)、OS(O)(C2−4アルケニル)、NH、NH(C1−4アルキル)、NH(C2−4アルケニル)、NH(C2−4アルキニル)、NH(C1−4アシル)、N(C1−4アルキル)、N(C1−18アシル)、ここで、アルキル、アルキニル、アルケニル及びビニルは、Nで置換されていてもよく、CN、1から3個のハロゲン(Cl、Br、F、I)、NO、C(O)O(C1−4アルキル)、C(O)O(C1−4アルキル)、C(O)O(C2−4アルキニル)、C(O)O(C2−4アルケニル)、O(C1−4アシル)、O(C1−4アルキル)、O(C2−4アルケニル)、SH、S(C1−4アシル)、S(C1−4アルキル)、S(C2−4アルキニル)、S(C2−4アルケニル)、SO(C1−4アシル)、SO(C1−4アルキル)、SO(C2−4アルキニル)、SO(C2−4アルケニル)、SO(C1−4アシル)、SO(C1−4アルキル)、SO(C2−4アルキニル)、SO(C2−4アルケニル)、OS(O)(C1−4アシル)、OS(O)(C1−4アルキル)、OS(O)(C2−4アルケニル)、NH、NH(C1−4アルキル)、NH(C2−4アルケニル)、NH(C2−4アルキニル)、NH(C1−4アシル)、N(C1−4アルキル)、N(C1−4アシル)であり;
(d)Rは独立してH、低級アルキル、CN、ビニル、O−(低級アルキル)、ヒドロキシル低級アルキル、すなわち、−(CHOH、ここで、pは1から6であり、ヒドロキシルメチル(CHOH)を含み、CHF、N、CHCN、CHNH、CHNHCH、CHN(CH、エチニルアルキン(置換されていてもよい)、又はF、Cl、Br、又はIを含むハロゲン、アルケニル、アルキニル、Br−ビニル、ヒドロキシ、O−アルケニル、NO、アミノ、低級アルキルアミノ、又はジ(低級アルキル)アミノであり;
(e)R及びRは一緒になって、その安定化プロドラッグを含む、5’,3’−サイクリックリン酸を形成してもよく;
(f)Baseは、下の構造:

ここでf又はa及びb
ZはN又はCRであり;
、R、及びRは独立してH、F、Cl、Br、I、OH、OR’、SH、SR’、NH、NHR’、NR’(2個のR’は飽和又は不飽和環、又は飽和又は不飽和複素環であってもよい)、C−Cの低級アルキル、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルキル、C−Cの低級アルケニル、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルケニル、C≡CHのようなC−Cの低級アルキニル、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルキニル、C−Cの低級アルコキシ、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルコキシ、COH、COR’、CONH、CONHR’、CONR’、CH=CHCOH、又はCH=CHCOR’、ここで、R’は置換されていてもよいアルキルであり、限定されるものではないが、置換されていてもよいC20アルキル、置換されていてもよいC10アルキル、置換されていてもよい低級アルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいC−Cのアルキニル、置換されていてもよいC−Cの低級アルケニル、又は、限定されるものではないが、C(O)アルキル、C(O)(C20アルキル)、C(O)(C10アルキル)、又はC(O)(低級アルキル)を含む、置換されていてもよいアシル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいC−Cアルキル−アリールオキシ、ヘテロアリール、置換されていてもよいC−Cアルキル−ヘテロアリール、置換されていてもよいアルコキシC20アルキル、置換されていてもよいアミノC20アルキル、置換されていてもよいフッ化C20アルキルを含み;
は独立してH、ハロゲン(F、Cl、Br、Iを含む)、OH、OR’、SH、SR’、NH2、NHR’、NR’(2個のR’は、飽和又は不飽和環、又は飽和又は不飽和複素環を形成し得る)、NO、C−Cの低級アルキル、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルキル、C−Cの低級アルケニル、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルケニル、C−Cの低級アルキニル、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルキニル、C−Cの低級アルコキシ、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルコキシ、COH、COR’、CONH、CONHR’、CONR’、CH=CHCOH、又はCH=CHCOR’であり、ここで、R’は置換されていてもよいアルキルであり、限定されるものではないが、置換されていてもよいC20アルキル、置換されていてもよいC10アルキル、置換されていてもよい低級アルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、C−Cの置換されていてもよいアルキニル、C−Cの置換されていてもよい低級アルケニル、又は置換されていてもよいアシル、これは、限定されるものではないが、C(O)アルキル、C(O)(C20アルキル)、C(O)(C10アルキル)、又はC(O)(低級アルキル)を含み、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいC−Cアルキル−アリールオキシ、ヘテロアリール、置換されていてもよいC−Cアルキル−ヘテロアリール、置換されていてもよいアルコキシC20アルキル、置換されていてもよいアミノC20アルキル、置換されていてもよいフッ化C20アルキルを含む、で表される、天然又は修飾プリン又はピリミジン塩基であるか;又は
Baseは式c

からなる群から選択されてもよく、
ここで構造cにおいて、
Zがパイ結合(二重結合)に参加している場合、Zは独立してN又はC−Gから選択されるか;又は、Zがパイ結合(二重結合)に参加していない場合は、Zは独立してO、S、Se、NR、NOR、NNR、CO、CS、CNR、SO、S(O)、SeO、Se(O)、又はC(G)から選択され;
それぞれのGはH、ハロゲン、OR、SR、NR、NROR、N、COOR、CN、CONR、C(S)NR、C(=NR)NR、及びRからなる群から独立して選択され;ここで任意の2個の隣接したZは、いずれもO、S、及びSeから選択されないか、又はいずれもCO、CS、CNNR、SO、S(O)、SeO及びSe(O)から選択されず;
ここで、Xがパイ結合(二重結合)に参加している場合、XはCであるか;又はXがパイ結合(二重結合)に参加していない場合、XはCR又はNであり;
ここで、R’’がパイ結合(二重結合)に参加している場合、R’’はO、S、Se、NR、NOR又はNNRであるか;又はR’’がパイ結合(二重結合)に参加していない場合、R’’はOR、SR、F、Cl、R、又はSeRであり;及び
破線(−−−)は可能なパイ又は二重結合を示し;
それぞれのRは独立してH、CF、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアシル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいシクロアルケニル、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいヘテロシクリル、及び置換されていてもよいアリールアルキルからなる群から選択されるか;又は

Baseはd−nの構造

からなる群から選択される構造であってもよく、
ここで、Z、X、及びR’’は構造cにおいて定義された通りであり;
Baseはo−ffの構造

からなる群から選択される構造であってもよく、
ここで、G及びRは構造cにおいて定義された通りであり;
Baseはggの構造

であってもよく、
ここで、それぞれのZ’は独立してN(パイ結合に参加している場合)又はNR(パイ結合に参加していない場合)及びR’’、R、及びZは構造cにおいて定義された通りであり;
Baseはhhの構造

であってもよく、
ここで、それぞれのZ’は独立してN(パイ結合に参加している場合)又はNR(パイ結合に参加していない場合)、及びそれぞれのZは独立してCG(パイ結合に参加している場合)又は>C(G)2(パイ結合に参加していない場合)、ここでR’’及びGは構造cにおいて定義された通りであり;
Baseはiiの構造

であってもよく、
ここでR及びGは構造cにおいて定義された通りであり;
Baseはjjの構造

であってもよく、
ここでR及びGは構造cにおいて定義された通りであり;又は
Baseはkkの構造

であってもよく、
ここで構造kkにおいて、
Rは水素及びC−Cアルキルからなる群から選択され;
Xは水素、ハロゲン、及びOWからなる群から選択され;
Yは単結合、O、及びCHからなる群から選択され;
Qは存在しないか又はO、S、及びNHからなる群から選択され、但し、Qが存在しない場合は、V及びNHは共にCH基に結合し;
VはN及びC−Gからなる群から選択され;
ZはN及びC−G’からなる群から選択され;
G及びG’は独立して水素、アミノ、アミノカルボニル、メチルアミノ、ジメチルアミノ、アシルアミノ、アルコキシアミノ、−SOH、−SONH、アミノカルボニルアミノ、オキシカルボニルアミノ、HR’NCHR’’C(O)NH−、アジド、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシアミノ及びヒドラジノからなる群から選択され、ここで、R’は水素で、R’’はアミノ酸の側鎖であるか又はR’及びR’’はそれぞれの基に結合しているそれぞれ窒素及び炭素と一緒になってピロリジニル基を形成し;
但し、V及びZは同一ではなく;
但し、VがC−Hの場合は、ZはNであり;
及びTは独立して水素、ヒドロキシル、C−C−アルコキシ、C−C−チオアルコキシ、アミノ、置換アミノ、及びハロゲンであり;及び
それぞれのW、W、及びWは独立して水素、C−Cアルキル、及びプロドラッグ基からなる群から選択されるか;又は
Baseはllの構造

であってもよく、
ここで構造llにおいて、
RはC−Cアルキルであり;
Xは水素、ハロゲン、及びOWからなる群から選択され;
Q’はNH、O、及びSからなる群から選択され;
G’はアミノ、アミノカルボニル、メチルアミノ、ジメチルアミノ、アシルアミノ、−SOH、−SONH2、アルコキシアミノ、アミノカルボニルアミノ、オキシカルボニルアミノ、HR’NCHR’’C(O)NH−、アジド、シアノ、ハロ、ヒドロキシアミノ、及びヒドラジノからなる群から選択され、ここで、R’は水素で、R’’はアミノ酸の側鎖であるか又はR’及びR’’はそれぞれの基に結合しているそれぞれ窒素及び炭素と一緒になってピロリジニル基を形成し;Yは単結合、O、及びCHからなる群から選択され;それぞれのW、W、及びWは独立して水素、C−Cアルキル、及びプロドラッグ基からなる群から選択されるか;又は
Baseはmmの構造

であってもよく、
ここで構造mmにおいて、
Qは構造kkにおいて定義された通りであり、
A及びBは独立してC=Q、NH、及び1から2個のハロゲン基で置換されていてもよいメチレン、但し、A及びBは共にNHではなく;
DはNHであるか、又は−D−A−B−が一緒になって、−N=CH−NH−、−(C=Q)−CH2−(C=Q)−、−(C=Q)−NH−(C=Q)−、−(CX’)=(CX’)−(C=Q)−、又は−CH=CH−NH−基、ここでX’はハロゲン、を形成し;
それぞれのQは独立してO、S、及びNHからなる群から選択され;Rは水素及びC−Cアルキルからなる群から選択され;
Xは水素、ハロゲン、及びOWからなる群から選択され;
及びTは独立して水素、ヒドロキシル、C−C−アルコキシ、C−C−チオアルコキシ、アミノ、置換アミノ、及びハロゲンであり;
Yは単結合、O、及びCHからなる群から選択され;それぞれのW、W、及びWは独立して水素、C−Cアルキル、及びプロドラッグ基からなる群から選択される]
及びその薬学的に許容可能な塩、互変異性体、互変異性体の薬学的に許容可能な塩、塩(酸又は塩基を添加した塩)、水和物、溶媒和物、その結晶形態に関し、一又は複数の抗ウイルス、抗菌、又は抗増殖剤と組み合わせられてもよい。
【0068】
実施例の方法に限定しないように、以下の例示的な実施態様は、開示及び請求された化合物を調製及び使用する方法に関する情報を伝えることを意図する。
【0069】
化合物調製
2’−(R)−2’−C−メチル−2’−デオキシヌクレオシドの一般的な調製
2’−置換−2’−デオキシヌクレオシドの調製は、下のスキーム1に示される。化合物1をTIPDSClで処理し、得られた中間体をモノ−メチルオキサリルクロリドと反応させることにより、化合物3を得る。3をAIBN/n−BuSnHで処理し、TBAFで脱シリル化することにより、2’−置換−2’−デオキシヌクレオシド6を得る。中間体4はまた2をPhOCSClで処理することにより調製することができ、続いて、3から4を得るために、還元的デオキシ化する。B及びR2’は上で定義した通りである。

【0070】
2’−(R)−2’−C−メチル−2’−デオキシウリジンの調製
2’−置換−2’−デオキシヌクレオシドの調製の上記の一般的な方法が、2−(R)−2’−C−メチル−2’−デオキシウリジンの合成のためのスキーム2に例示される。2’−C−メチル−ウリジンをピリジン中又はイミダゾールの存在下、TIPDSClで処理し、得られた中間体8をモノ−メチルオキサリルクロリドと反応させることにより、化合物9を良好な収率で得た。9をAIBN/n−BuSnHで処理し10を得ることにより、9をデオキシ化し、脱保護して2’−(R)−2’−C−メチル−2’−デオキシウリジン(11)を得た。

【0071】
2’−(R)−4’−アジド−2’−C−メチル−2’−デオキシヌクレオシドの一般的な調製
2’−(R)−4’−アジド−2’−C−メチル−2’−デオキシヌクレオシドの一般的な合成をスキーム3に示す。化合物12をトリフェニルホスフィンの存在下でヨウ素で処理し、次いで、NaOMe又はDBU等のような塩基の存在下で脱離し、4’−メチレン−ヌクレオシド14を得る。イミダゾールの存在下、TBSClで処理することにより、14の3’−OHを保護し、化合物15を得る。15をエポキシ化し、次いでエポキシドをSnClの存在下、TMSNで処理することにより、開環し、TBAFで17を脱保護した後に4’−アジド−ヌクレオシド18をまた得る。化合物18はまた14のアジドヨウド化により調製し得る。14をICl及びNaNで処理し、4’−アジド−5’−ヨード−ヌクレオシド19を良好な収率で得る。BzClで3’−OHを保護し、次いで、m−クロロ安息香酸の存在下、m−クロロ過安息香酸で5’−ヨードを酸化し、保護されたヌクレオシド20を得る。20を脱保護し、4’−アジド−ヌクレオシド18をまた得る。

【0072】
2’−(R)−4’−アジド−2’−C−メチル−2’−デオキシシチジンの調製(スキーム4)
スキーム4は2’−(R)−4’−アジド−2’−C−メチル−2’−デオキシシチジンの調製を示す。化合物11をトリフェニルホスフィンの存在下、ヨウ素で処理し、次いで、メタノール中、ナトリウムメトキシドで触媒される脱離により、化合物22を良好な収率で得た。22をINと反応させ、中間体27を得た。27の3’−OHをBzClで処理し、27の3’−OHを保護し、mCBAの存在下でmCPBAを用いて5’−ヨウ素を酸化し、保護されたウリジンアナログ28を得た。標的ヌクレオシドの26は、28をDMAPの存在下で塩化トリイソプロピルベンゼンスルホン酸、次いで、水酸化アンモニウム、続いてメタノール性アンモニアで処理することにより調製した。化合物26はまた、23をDMDO/アセトンで処理し、次いでSnClの存在下、TMSNを用いて開環し、ウリジンアナログをシチジン誘導体に変換することにより、エポキシド中間体24を経て調製し得る。

【0073】
アルデヒド中間体49及び50の調製(スキーム5)
化合物42をDMAPの存在下、ピリジン中のDMTrCl、次いで、TBSCl/イミダゾールで処理することにより、極めて良好な収率で選択的に化合物44を得た。

化合物44のデオキシ化は、DMAPの存在下、メチルクロロオキソアセテートで、次いで、トルエン中AIBNAIBN/(TMS)SiHで処理することにより行われ、2’−デオキシヌクレオシド中間体である45を得た。45の脱トリチル化に続いてデスマーチン酸化を行いアルデヒド47を得た。化合物47をアルドール縮合し、NaBHで還元することによりジオール48を得た。デスマーチン試薬による48の選択的酸化により中間体49を得た。49の5’−ヒドロキシル基をシリル基で保護し、中間体50を得た。
【0074】
4’−C−シアノ−2’−メチル−2’−デオキシシチジンの調製(スキーム6)
化合物49をピリジン中、ヒドロキシルアミン塩酸塩で処理した後、酢酸ナトリウムの存在下、無水酢酸を用いて120℃で加熱することにより化合物52を得た。52のアミノ化は、52をN−メチルピペリジン及びトリエチルアミンの存在下、塩化トシルで、次いで、水酸化アンモニウムで処理することにより行われ、シチジン中間体53を得た。53の脱シリル化はTEAF及びアセチル化を用いて行い、次いでメタノール性アンモニアで処理することにより化合物55を得た。

【0075】
4’−C−ビニル−2’−メチル−2’−デオキシシチジンの調製(スキーム7)
アルデヒド50を、LiBuの存在下、塩化メチルトリホスホニウムで処理し、
4’−C−ビニル中間体56を得た。化合物58は類似の様式で調製した。58をLiBuで処理することにより、58を更に脱離し4’−C−エチニルアナログとした。52から化合物53を調製するための類似の方法を用いて、化合物56及び59をアミノ化し、それぞれ、化合物57及び60を得た。

【0076】
4’−C−ヒドロキシメチル−2’−メチル−2’−デオキシシチジンの調製(スキーム8)
48を無水酢酸でアセチル化することにより完全に保護された中間体61を得た。同様に、61をアミノ化し、次いで脱保護することにより、4’−C−ヒドロキシメチル−2’−メチル−2’−デオキシシチジン62を得た。

【0077】
4’−C−アリル−及び4’−C−シアノ−2’−メチルチミジンの調製(スキーム9)
DMSOを用いて化合物63をエポキシ化し、次いで得られたエポキシドを、SnClの存在下、アリルトリメチルシランで処理することによって、シリル保護された中間体65を得た。65をメタノール性アンモニアで処理し、次いで、メタノール中でフッ化アンモニウムで処理することにより、4’−C−アリル−ヌクレオシド69を得た。
同様に、エポキシドの開環のため、求核剤として、トリメチルシリルシアニドを使用した場合、中間体64から化合物70を調製した。

【0078】
4’−C−エチニル−2’−メチルチミジンの調製(スキーム10)
化合物64をトリ(アリル)アンモニアで処理し、次いで、脱シリル化を行い、分離後に化合物73及び74を得た。

【実施例】
【0079】
化合物28の合成

化合物27は、ヌクレオシドの2’−C−メチル−2’−デオキシウリジンから開始し、I/PhPで処理し、NaOMeで触媒される脱離後、NCl/NaNを用いたアジド−ヨウ素化を行うことにより調製した。
ジクロロメタン(DCM)中アルコール溶液(203.7mg、0.53mmol、1.0等量)にトリエチルアミン(TEA)(148μl、1.06mmol、2.0等量)及びジメチルアミノピリジン(DMAP、触媒量)を添加した。5分後、ベンゾイルクロライド(BzCl、68μl、−.58mmol、1.1等量)を添加し、反応をLCMSで監視した(液体クロマトグラフィー−質量分析)。10分後反応は完了した。水及びNaHCOを添加し、混合物をDCM(2x)で抽出し、有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。シリカゲルで、EtOAC−ヘプタンの3:7から6:4で溶出することで精製し、白色固体の生成物の保護されたヨウ化物(180mg、68%)を得た。

DCM(18ml)及び水(9ml)中のヨウ化物溶液(180mg、0.362mmol、1.0等量)に、連続的にKHPO(126mg、0.724mmol、2.0等量)、nBuNHSO(135mg、0.398mmol、1.1等量)及びmCBA(メタクロロ安息香酸)(72mg、0.398mmol、1.1等量)を添加した。反応混合物を0℃に冷却し、mCPBA(メタクロロ過安息香酸)77%(243mg、1.086mmol、3.0等量)を添加し、反応は室温に達するまで放置した。14時間後LCMSは反応が完了したことを示した。飽和炭酸水素ナトリウム溶液及び硫酸ナトリウムを反応混合物に添加し、混合物を酢酸エチル(100ml)で抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルのFCCで、EtOAc−ヘプタンの7:3から5:5で溶出することで、145mg(76%)の生成物28を白色固体として得た。
【0080】
化合物26の合成

乾燥MeCN(5ml)中のPOCl(94μl、1.009mmol、4.0等量)とトリアゾ−ル(331mg、4.793mmol、19.0等量)の混合物を0℃で5分間攪拌し、次いで、TEA(0.74ml)をゆっくりと添加した。得られた混合物を0℃で1時間放置し、乾燥MeCN(5ml)中のウリジン(28、163mg、0.252mmol、1.0等量)溶液を添加した。反応混合物を室温で14時間攪拌し、次いでセライトパッドを通して濾過し、固体を3mlのMeCNで洗浄した。EtOAc(70ml)を添加し、溶液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、食塩水で洗浄し、溶液を濃縮した。残渣をジオキサン(20ml)で共させた。残渣を精製せずに次の工程に使用した。

MeOH(5ml)中トリアゾ−ル(159mg)の溶液に、ナトリウムメトキシド(約240μl、メタノール中25重量%、4.0等量)を添加した。30分後、LCMSは反応が完了したことを示した。反応混合物に、HCl(1.1ml、1N、4.0等量)を添加し、混合物を濃縮した。残渣をシリカゲルで精製し、1%から6%のDCM−MeOHで溶出し、44mg(54%)の油状の生成物を得た。

メトキシ化合物(40mg、135mmol、1.0等量)をジオキサン(5ml)中0.5Nアンモニアに溶解した。反応混合物を3時間電子レンジ(250W、150PSI)で120℃まで加熱した。反応の進行は、LCMSで追跡した。反応完了時に溶媒を取り除き、95:5から80:20のDCM−EtOHで溶出することにより、残渣をシリカゲルで精製し、16.8mgのシロップ状の所望の生成物を得た。下に記載した生成物は上記と類似の方法を使用することにより調製した。














【0081】
化合物43の合成

無水ピリジン(50mL)中の化合物42(1.1g、4.26mmol)の溶液にDMTrCl(2.17g、6.39mmol)を室温で添加した。混合物を5時間攪拌し、EtOAc(100mL)で希釈し、水(25mlで4回)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過及び濃縮の後、残渣をトルエン(30mL)で共し、フラッシュカラムクロマトグラフィー(0から5%のCHCl中MeOH)で精製し、43を得た。H NMR(CDCl)(ppm)9.94(s、1H、NH)、8.17(d、1H、J=8.0Hz、H−6)、7.40−7.24(m、9H、芳香族)、6.84(m、4H、芳香族)、6.08(s、1H、H−1’)、5.28(dd、1H、J=2.0、8.4Hz、H−5)、4.80(s、1H、HO)、4.11−4.01(m、2H、H−3’及び4’)、3.79(s、6H、(OCH)2個)、3.61(dd、1H、J=2.4、11.6Hz、H−5’)、3.55(dd、1H、J=2.4、11.2Hz、H−5’’)、2.87(d、1H、J=9.2Hz、HO)、1.32(s、3H、CH)。
【0082】
化合物44の合成

無水CHCl(20mL)中の43(1.9g、3.39mmol)及びイミダゾール(0.69g、10.17mmol)溶液に、TBSCl(0.77g、5.08mmol)を室温で添加した。得られた混合物を室温で48時間攪拌した。更にイミダゾール(0.69g)及びTBSCl(0.77g)を添加した。次いで、混合物を室温で72時間攪拌し、CHCl(80mL)で希釈し、水で洗浄し、(40mLで2回)、硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過及び濃縮の後、残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中、0−20−35%のEtOAc)で精製し、白色固体の化合物44(2g、87%)を得た。H NMR(CDCl3)(ppm)8.34(s、1H、NH)、8.16(d、1H、J=8.4Hz、H−6)、7.32−7.17(m、9H、芳香族)、6.85(m、4H、芳香族)、6.13(s、1H、H−1’)、5.08(dd、1H、J=2.4、8.0Hz、H−5)、4.19(d、1H、J=8.4Hz、H−3’)、4.01(m、1H、H−4’)、3.87(dd、1H、J=2.0、10.8Hz、H−5’)、3.80(s、6H、(OCH3)x2)、3.32(dd、1H、J=2.0、10.8Hz、H−5’’)、1.19(s、3H、CH3)、0.79(s、9H、C(CH3)3)、0.07(s、3H、CH3Si)、−0.30(s、3H、CH3Si)。
【0083】
化合物45の合成

アセトニトリル(40mL)中の44(2.0g、2.96mmol)、DAMP(2.17g、17.78mmol)、及びトリエチルアミン(2.48mL、17.78mmol)の溶液を、氷水浴に浸し、クロロオキソ酢酸メチル(1.64mL、17.78mmol)を滴下した。得られた混合物を、室温で1時間攪拌し、EtOAc(125mL)で希釈し、食塩で洗浄し(30mLで4回)、硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過及び濃縮後、残渣をトルエン(20mLで2回)共沸し、高圧で10分間乾燥した。次いで、残渣を無水のトルエン(40mL)に溶解し、10分間窒素ガスでバブリングし、TMSシリルヒドリド(5.49mL、17.78mmol)を添加し、次いで、AIBN(1.46g、8.89mmol)を添加した。得られた混合物を予め加熱した油浴中で、120℃で1.5時間還流し、減圧下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0−20−35%EtOAc)で精製し、白色固体の化合物45(1.3g、67%)を得た。H NMR(CDCl)(ppm)8.15(d、1H、J=8.4Hz、H−6)、8.02(s、1H、NH)、7.34−7.20(m、9H、芳香族)、6.84(m、4H、芳香族)、6.30(d、1H、J=7.6Hz、H−1’)、5.11(dd、1H、J=2.4、8.4Hz、H−5)、4.14(d、1H、J=8.0Hz、H−3’)、3.83−3.74(m、8H、H−4’、5’及び(CHO)2)、3.33(dd、1H、J=2.4、10.8Hz、H−5’’)、2.54(m、1H、H−2’)、0.98(d、3H、J=6.8Hz、CH)、0.76(d、9H、C(CH)3)、0.04(s、3H、CHSi)、−0.28(s、3H、CH3Si)。
【0084】
化合物46の合成

無水CHCl(10mL)中の化合物45(1.3g、1.97mmol)の溶液を、氷水浴に浸し、TFA(0.3mL、3.95mmol)を添加した。得られた混合物を1時間攪拌し、CHCl(100mL)で希釈し、飽和NaHCO(30mLで2回)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過及び濃縮の後、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:1)で精製し、白色固体の化合物46(600mg、85%)を得た。
【0085】
化合物47の合成

無水CHCl(30mL)中化合物46(3g、8.46mmol)の溶液に、15%のデスマーチンペルヨージナンを0℃で滴下した。反応混合物を0℃で3時間攪拌し、CHCl(150mL)で希釈し、炭酸水素ナトリウム溶液、(50mLで3回)、次いで、飽和チオ硫酸ナトリウム溶液(50mLで3回)で洗浄し、硫酸ナトリウムで油層を乾燥した。濾過及び濃縮の後、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(MeOH:CHCl=1:20)で精製し、化合物47を得た。H NMR(CDCl)(ppm)9.79(s、1H、H−5’)、8.86(s、1H、NH)、8.26(d、1H、J=7.2Hz、H−6)、6.15(d、1H、J=6.0Hz、H−1’)、5.77(d、1H、J=8.0Hz、H−5)、4.40(d、1H、J=3.6Hz、H−4’)、4.26(t、1H、J=3.6Hz、H−3’)、2.70(m、1H、H−2’)、0.92(s、9H、C(CH)、0.76(d、3H、J=7.6Hz、CH)、0.14(s、3H、CHSi)、0.13(s、3H、CHSi)。
【0086】
化合物48の合成

得られた化合物47を続いてジオキサン(100mL)に溶解し、37%のホルムアルデヒド(3mL、36.96mmol)を添加した。得られた溶液に、2Nの水酸化ナトリウム(5mL、10mmol)を室温で滴下した。得られた反応混合物を室温で15分間攪拌し、冷却した。次いで、水素化ホウ素ナトリウム(890mg、23.53mmol)を少しずつ添加した。得られた混合物を室温で6時間攪拌し、水浴に浸し、AcOH−ピリジン溶液(2.5:7.5mL)及び水(100mL)を添加した。次いで、混合物をCHCl(50mLで4回)で抽出し、硫酸ナトリウムで油層を乾燥した。濾過及び濃縮の後、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(MeOH:CHCl=1:40から1:20)で精製し、白色固体の化合物48(2.1g、64%)を得た。HNMR(CD3OD)(ppm)8.30(d、1H、J=8.0Hz、H−6)、6.31(d、1H、J=8.0Hz、H−1’)、5.68(d、1H、J=8.0Hz、H−5)、4.29(d、1H、J=9.6Hz、H−3’)、3.86(d、1H、J=12.0Hz、CH−4’)、3.78(d、1H、J=12.0Hz、CH−4’)、3.54(d、1H、J=12.0Hz、CH−4’)、3.45(d、1H、J=12.0Hz、CH−4’)、2.83(m、1H、H−2’)、0.98−0.88(m、12H、CH−2’及びC(CH)、0.15(s、3H、CHSi)、0.13(s、3H、CHSi)。
【0087】
化合物49の合成

CHCl−THF(46:10mL)中の化合物48(1.4g、3.62mmol)の溶液に、0℃でデスマーチンペルヨージナン(1.8g、4.24mmol)を一度に添加した。混合物を0℃で2時間攪拌した。温度を10℃に上げた後、混合物を1時間攪拌し、チオ硫酸ナトリウム(1.0g)を添加した。次いで、混合物を30分間攪拌し、シリカゲルクロマトグラフィーの上部に添加し、次いで、CHCl及びCHCl−EtOAc(3:1)で溶出して、白色固体(900mg、64%)の化合物49(所望のα/β=2の混合物)を得た。
【0088】
化合物50の合成

CHCl(20mL)中の化合物49(500mg、1.30mmol)とイミダゾール(530mg、7.8mmol)の溶液に、TBSCl(590mg、3.90mmol)を室温で添加した。得られた混合物を3時間攪拌し、CHClで攪拌し、水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過及び濃縮の後、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0から25%のEtOAc)で精製し、白色固体の化合物50(270mg、40%)を得た。
【0089】
化合物51の合成

無水CHCl−THF(10mL:2mL)中、化合物48(220mg、0.57mmol)の溶液に、デスマーチンペルヨージナン(300mg、0.71mmol)を0℃で一度に添加した。得られた反応混合物を2時間攪拌し、チオ硫酸ナトリウム(390mg)を添加した。混合物を0℃で15分間攪拌し、次いでショートシリカゲルカラムの上部に注ぎ、CHCl−EtOAc(1:1)で徹底的に溶出した。画分を集めて、真空で濃縮して残渣とし、次いでピリジン(10mL)に溶解し、NHOH−HCl(300mg)を添加した。得られた混合物を室温で15時間攪拌し、真空で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクリマトグラフィー(MeOH:CH2Cl2=1:40から1:20)で精製し、4’−β−異性体(53mg、18%)と共に、白色個体の化合物51(107mg、47%)を得た。H NMR(CDOD)(ppm)8.20(d、1H、J=8.0Hz、H−6)、7.4(s、1H、HC=N)、6.31(d、1H、J=8.0Hz、H−1’)、5.70(d、1H、J=8.0Hz、H−5)、4.32(d、1H、J=10.0Hz、H−3’)、3.84(s、2H、H−5’)、2.64(m、1H、H−2’)、0.94(d、3H、J=7.2Hz、CH)、0.92(s、9H、C(CH)、0.17(s、3H、CHSi)、0.13(s、3H、CHSi);マイナー異性体のH NMR(CDOD)(ppm)7.71(d、1H、J=8.0Hz、H−6)、7.55(s、1H、HC=N)、6.29(d、1H、J=7.6Hz、H−1’)、5.70(d、1H、J=8.0Hz、H−5)、4.37(d、1H、J=8.0Hz、H−3’)、3.92(d、1H、J=12.4Hz、H−5’)、3.73(d、1H、J=12.4Hz、H−5’’)、2.86(m、1H、H−2’)、0.93−0.88(m、12H、CH−2’及びC(CH)3)、0.12(s、3H、CHSi)、0.10(s、3H、CHSi)。
【0090】
化合物52の合成

無水酢酸(5mL)中の、化合物51(160mg、0.40mmol)と酢酸ナトリウム(123mg、1.5mmol)の混合物を120℃で3時間加熱し、真空で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムで、MeOH−CHCl(1:40)で溶出することにより、クロマトグラフし、白色固体の化合物52(97mg、57%)を得た。H NMR(CDCl)(ppm)10.03(s、1H、NH)、7.26(d、1H、J=8.0Hz、H−6)、6.17(bs、1H、H−1’)、5.78(d、1H、J=8.0Hz、H−5)、4.52(d、1H、J=12.4Hz、H−5’)、4.42(d、1H、J=12.4Hz、H−5’’).4.19(bs、1H、H−3’)、2.86(m、1H、H−2’)、2.17(s、3H、CHCO)、1.03(d、1H、J=7.2、CH)、0.95(s、9H、C(CH)、0.15(s、6H、CHSi)。
【0091】
化合物53の合成

トリエチルアミン(0.20mL、1.42mmol)とN−メチルピペリジン(0.11mL、0.94mmol)を含む無水CHCN(4mL)中の化合物52(200mg、0.47mmol)に、TsCl(270mg、1.42mmol)を室温で添加した。得られた混合物を室温で1時間攪拌し、水浴に浸して29%のNHOH(4mL)を添加した。得られた混合物を室温で2時間攪拌し、35℃以下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(MeOH:CHCl=1:10から1:4)で精製し、シロップ状の化合物53(160mg、89%)を得た。
【0092】
化合物54の合成

MeOH−THF(2:4mL)中、化合物53(160mg、0.42mmol)とTEAF(200mg、1.34mmol)の溶液を室温で15時間攪拌し、60℃で4時間加熱した。濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(MeOH:CHCl=1:10から1:4)で精製し、粗化合物55(100mg、クルード、TEAFが混入)を得、次いで、無水ピリジンに溶解し、次いで、無水酢酸で処理し、室温で3時間攪拌し、真空で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(MeOH:CHCl=1:40)で精製し、シロップ状の化合物54を得、次の反応に使用した。H NMR(CDOD)(ppm)7.97(d、1H、J=7.6Hz、H−6)、7.46(d、1H、J=7.6Hz、H−5)、6.23(bs、1H、H−1’)、5.52(bs、1H、H−3’)、4.65(d、1H、J=12.0Hz、H−5’)、4.62(d、1H、J=12.0Hz、H−5’’)、3.11(m、1H、H−2’)、2.19(s、3H、CHCO)、2.19(s、3H、CHCO)、2.12(s、3H、CHCO)、0.97(d、3H、J=7.2Hz、CH);MSES(M+1):393。
【0093】
化合物55の合成

化合物54をメタノール(5mL)中、7Mのアンモニアに溶解し、密封したフラスコで15時間攪拌し、真空で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムでクロマトグラフィーし、MeOH−CHCl(1:4)で溶出し、白色固体の化合物55(30mg、53から27%)を得た。UV(max)273nm(MeOH);H NMR(CDOD)(ppm)7.85(d、1H、J=7.8Hz、H−6)、6.40(bs、1H、H−1’)、5.88(d、1H、J=7.6Hz、H−5)、4.10(d、1H、J=9.6Hz、H−3’)、4.00(d、1H、J=12.4Hz、H−5’)、3.92(d、1H、J=12.4Hz、H−5”)、2.75(m、1H、H−2’)、0.95(d、3H、J=3.2Hz、CH);MSES(M+1):267。
【0094】
化合物56の合成

THF(2mL)中の臭化メチルトリフェニルホスホニウムの懸濁液に、無水THF(2mL)中、n−BuLi(ヘキサン中2.2M、0.24mL、0.528mmol)を−78℃で添加した。混合物を0℃で1時間攪拌し、無水THF(2mL)中、化合物50(60mg、0.12mmol)を添加した。次いで、混合物を室温で1時間攪拌し、飽和塩化アンモニウム水溶液で中和し、EtOAcで希釈し、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過及び濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(MeOH:CHCl=1:40)で精製し、白色固体(45mg、75%)の化合物56を得た。
【0095】
化合物57の合成

トリエチルアミン(0.08mL、0.6mmol)とN−メチルピペリジン(0.05mL、0.40mmol)を含む無水CHCN(2mL)中の化合物56(100mg、0.20mmol)の溶液に、TsCl(120mg、0.6mmol)を室温で添加した。得られた混合物を室温で1時間攪拌し、水浴に浸して29%のNHOH(2mL)を添加した。得られた混合物を室温で2時間攪拌し、真空中、35℃で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(MeOH:CHCl=1:10から1:4)で精製し、シロップ状の保護されたシチジン中間体(70mg、70%)を得た。メタノール(10mL)中の中間体(70mg、0.14mmol)とフッ化アンモニウム(100mg、2.82mmol)の混合物を6時間、更にフッ化アンモニウムを添加した後に15時間還流した。真空で濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(MeOH:CHCl=1:10から1:4)で精製し、化合物57(28.6mg、77%)を得た。UV(max)273nm(MeOH);H NMR(CDOD)(ppm)8.28(d、1H、J=7.2Hz、H−6)、6.28(d、1H、J=7.6Hz、H−1’)、5.99(dd、1H、J=11.2、17.2Hz、H−C=C)、5.91(d、1H、J=7.6Hz、H−5)、5.49(dd、1H、J=2.0、17.2Hz、H−C=C)、5.32(dd、1H、J=2.0、10.8Hz、H−C=C)、4.06(d、1H、J=10.8Hz、H−3’)、3.72(d、1H、J=12.0Hz、H−5’)、3.55(d、1H、J=12.0Hz、H−5’’)、2.45(m、1H、H−2’)、0.87(d、3H、J=6.8Hz、CH);MSES:268(M+1)、535(2M+1)。
【0096】
化合物58の合成

THF(3mL)中の塩化クロロメチルトリフェニルホスホニウムの懸濁液に、n−BuLi(ヘキサン中2.2M、0.51mL、1.12mmol)を−78℃で添加した。混合物を0℃で1時間攪拌し、無水THF(3mL)中、化合物50(140mg、0.28mmol)を添加した。得られた混合物を室温で3時間攪拌し、飽和塩化アンモニウムで中和し、EtOAcで希釈し、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過及び濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(MeOH:CHCl=1:40)で精製し、白色固体(140mg、94%)の化合物58を得た。
【0097】
化合物59の合成

無水THF(10mL)中、化合物58(200mg、0.38mmol)の溶液に、n−BuLi(2.8mLのヘキサン中1.6M、4.52mmol)を−78℃で滴下した。次いで、混合物を−78℃で2時間攪拌し、飽和塩化アンモニウム溶液(10mL)で中和し、EtOAc(50mL)で希釈し、食塩水(15mLで3回)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過及び濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:EtOAc=4:1)で精製し、白色固体の化合物59(180mg、97%)を得た。H NMR(CDCl3)(ppm)9.21(bs、1H、NH)、8.05(d、1H、J=8.4Hz、H−6)、6.24(d、1H、J=7.6Hz、H−1’)、5.94(dd、1H、J=11.2、17.6Hz、H−C=C)、5.70(dd、1H、J=2.0、8.0Hz、H−C=C)、5.52(dd、1H、J=1.2、17.2Hz、H−C=C)、5.32(d、1H、J=8.4Hz、H−5)、4.16(d、1H、J=10.4Hz、H−3’)、3.64(d、1H、J=11.2Hz、H−5’)、3.57(d、1H、J=11.6Hz、H−5’’)、2.48(m、1H、H−2’)、0.95(s、9H、C(CH)、0.91及び0.90(m、12H、C(CH及びCH−2’)、0.12−0.10(4s、12H、CHSi)。
【0098】
化合物60の合成

トリエチルアミン(0.08mL、0.6mmol)とN−メチルピペリジン(0.05mL、0.40mmol)を含む無水CHCN(3mL)中の化合物59(100mg、0.20mmol)の溶液に、TsCl(120mg、0.61mmol)を室温で添加した。得られた混合物を室温で1時間攪拌し、次いで水浴に浸し、29%のNHOH(2mL)を添加した。得られた混合物を室温で2時間攪拌し、35℃で真空で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(MeOH:CHCl=1:20から1:10)で精製し、シロップ状のシチジン中間体(70mg、70%)を得た。中間体(70mg、0.14mmol)とフッ化アンモニウム(260mg、7.09mmol)の混合物を、密封したフラスコで15時間、90℃で加熱し、真空で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(MeOH:CHCl=1:4)で精製し白色固体の化合物60(31.2mg、85%)を得た。UV(max)273nm(MeOH);1HNMR(CDOD)(ppm)8.05(d、1H、J=7.6Hz、H−6)、6.31(d、1H、J=8.0Hz、H−1’)、5.89(d、1H、J=7.6Hz、H−5)、3.95(d、1H、J=10.8Hz、H−3’)、3.88(d、1H、J=12.4Hz、H−5’)、3.79(d、1H、J=12.4Hz、H−5”)、3.06(s、1H、H−C≡C)、2.75(m、1H、H−2’)、0.915(d、3H、J=6.8Hz、CH)。
【0099】
化合物61の合成

無水ピリジン(4mL)中、化合物48(220mg、0.57mmol)の溶液に、無水酢酸(0.27mL、2.85mmol)を室温で添加した。得られた混合物を室温で5時間攪拌し、真空で濃縮した。得られた混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(MeOH:CHCl=1:40)で精製し、白色固体の化合物61(220mg、82%)を得た。H NMR(CDCl)(ppm)9.80(bs、1H、NH)、7.62(d、1H、J=8.0Hz、H−6)、6.26(d、1H、J=7.2Hz、H−1’)、5.74(d、1H、J=8.4Hz、H−5)、4.53(d、1H、J=12.4Hz、HC−4’)、4.35(d、1H、J=12.0Hz、H−5’)、4.24(d、1H、J=12.0Hz、H−5”)、4.05(d、1H、J=7.2Hz、H−3’)、3.99(d、1H、J=12.0Hz、HC−4’)、2.82(m、1H、H−2”)、2.15(s、3H、CHCO)、2.12(s、3H、CHCO)、0.96(d、3H、J=7.2Hz、CH)、0.90(s、9H、C(CH)、0.11(s、3H、CHSi)、0.08(s、3H、CHSi);MSES(M+1):266
【0100】
化合物62の合成

トリエチルアミン(0.19mL、1.40mmol)とN−メチルピペリジン(0.11mL、0.93mmol)を含む無水アセトニトリル(5mL)中の化合物61(220mg、0.47mmol)の溶液に、TsCl(270mg、1.40mmol)を室温で添加した。得られた混合物を室温で1時間攪拌し、29%のNHOH水溶液を添加した。次いで混合物を室温で15時間攪拌し、真空で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(MeOH:CHCl=1:40)で精製し、白色固体のシチジン中間体(120mg、67%)を得た。メタノール(5mL)中の中間体(60mg、0.156mmol)とフッ化アンモニウム(100mg)の混合物を90℃で15時間加熱し、真空で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(MeOH:CHCl=1:10から1:4)で精製し、白色固体の化合物62(10mg、24%)を得た。UV(max)273nm(MeOH);H NMR(DO)(ppm)8.08(d、1H、J=7.6Hz、H−6)、6.32(d、1H、J=8.4Hz、H−1’)、6.09(d、1H、J=7.6Hz、H−5)、4.09(d、1H、J=10.4Hz、H−3’)、3.83(d、1H、J=12.8Hz、CH−4’)、3.77(d、1H、J=12.4Hz、CH−4’)、3.72(d、1H、J=12.4Hz、CH−4’)、3.60(d、1H、J=12.4Hz、CH−4’)、2.87(m、1H、H−2’)、0.87(d、3H、J=6.8Hz、CH)。
【0101】
化合物64の合成

CHCl(9mL)中の基質63(150mg、0.43mmol)の溶液に、DMDO(11.33mL、1.8等量、0.79mmol、アセトン中0.07Mから)の冷溶液を−30℃で添加し、アルゴン雰囲気下で1時間攪拌した。溶媒を濃縮し、0℃で激しく攪拌しながら、残渣を真空で乾燥し、更に5分間乾燥した。粘性の固体64が形成し、精製せずに(約90%)次の工程に使用した。
【0102】
化合物67の合成

−30℃のCHCl(10mL)中のエポキシド64(150mg、0.41mmol)の冷溶液に、TMS−CHCH=CH(90mg、146uL、1.22mmol)、次いで、すぐにSnCl(CHCl中1.22mLの1M溶液、1.22mmol)をアルゴン雰囲気下で添加した。反応混合物を−30℃で6時間、室温で2時間攪拌した。反応を飽和NaHCO溶液で停止し、反応混合物をセライトパッドを通して濾過した。濾液は、CHCl/HOの間で分かれた。有機層を分離し、乾燥(NaSO)し、濃縮して乾燥した。粗生成物をNH/MeOH(5mL、7N)で15時間、室温で処理した。溶媒を真空で除去した。残渣を、10−40%の酢酸エチル/ヘキサンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、無色泡状(85mg、76%)の化合物67を得た。計算された質量:410.22、実測値:411.10(M+H);HNMR(CDCl)8.52(s、NH)、7.76(s、H)、6.19(s、H)、5.89(m、H)、5.15(d、H、J=4Hz)、5.11(s、H)、4.25(d、H、J=9.2Hz)、3.86(d、H、J=11.2Hz)、3.53(dd、H、J=11.6Hz、3.2Hz)、2.28(m、H)、2.39(dd、H、J=15.2Hz、6.8Hz)、2.12(dd、H、J=14.4Hz、8.4Hz)、1.90(s、3H)、0.91(s、9H)0.12(s、3H)、0.11(s、3H)。
【0103】
化合物69の合成

よく乾燥した基質67(30mg、0.073mmol)とフッ化アンモニウム(32mg、0.73mmol)の混合物に、メタノール(3mL)を添加し、85℃で12時間還流した。過剰のフッ化アンモニウム(16mg、0.36mmol)とメタノール(2mL)を添加し、24時間更に還流を続けた。反応混合物をセライトパッドを通して濾過し、減圧下で溶媒を除いた。粗生成物は1−8%のMeOH/CHClで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、無色固体(19mg、88%)の生成物69を得た。計算された質量:296.32、実測値:297.20(M+H); H NMR(CDCl)8.22(s、H)、6.18(d、H、J=8.4Hz)、5.98(m、H)、5.09(m、2H)、4.13(d、H、J=10.8Hz)、3.76(d、H、J=12.4Hz)、3.55(d、H、J=12Hz)、2.66(m、H)、2.39(dd、H、J=14.8Hz、6.4Hz)、2.17(dd、H、J=14.6Hz、6.4Hz)、1.85(s、3H)、0.93(d、3H、J=6.8Hz)。
【0104】
化合物68の合成

−30℃のCHCl(6mL)中のエポキシド64(120mg、0.33mmol)の冷溶液に、TMS−CN(60mg、0.65mmol)、次いで、すぐにSnCl(CHCl中0.65mLの1M溶液、0.65mmol)をアルゴン雰囲気下で添加した。反応混合物を−30℃で1時間攪拌し、室温で15時間攪拌した。反応混合物を飽和NaHCO溶液で停止した。反応混合物を濾過し、濾液は、CHCl/HOの間で分かれた。有機層を分離し、乾燥(NaSO)し、濃縮して乾燥した。粗生成物をNH/MeOH(5mL、7N)で15時間、室温で処理した。溶媒を除去し、粗生成物を、4−30%の酢酸エチル/ヘキサンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、無色固体(72mg、56%)の生成物68を得た。計算された質量:395.20、実測値:396.30(M+H);HNMR(CDCl)8.63(s、NH)、7.28(s、H)、6.14(d、H、J=6.4Hz)、4.36(s、H)、4.14(d、H、J=12Hz)、3.92(d、H、J=12.4Hz)、3.02(brs、OH)、2.83(m、H)、1.90(d、3H、J=1.2Hz)、1.02(d、3H、J=6.8Hz)、0.94(s、9H)、0.17(s、3H)、0.14(s、3H)。
【0105】
化合物70の合成

よく乾燥した基質68(35mg、0.09mmol)とフッ化アンモニウム(33mg、0.73mmol)の混合物に、MeOH(3mL)を添加し、85℃で還流した。反応は12時間で完了した。溶媒を除き、粗生成物を20%のMeOH/CHCl溶液に溶解した。反応混合物をセライトパッドを通して濾過した。溶媒を減圧下で除いた。粗生成物を1−8%のMeOH/CHClで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、無色固体(20mg、80%)の生成物70を得る。計算された質量:281.27。実測値:282.20(M+H);HNMR(CDCl)7.73(s、H)、6.34(d、H、J=6.4Hz)、4.19(d、H、J=10.4Hz)、4.02(d、H、J=12.4Hz)、3.92(d、H、J=12Hz)、2.73(m、H)、1.85(s、3H)、0.98(d、3H、J=6.8Hz)。
【0106】
トリエチニルアルミニウムの調製
CHCl(7.5mL)中のAlCl(1g、7.5mmol)の溶液に、アルゴン下、0℃で、塩化エチニルマグネシウム(37.5mL、0.6Mから、THF中、22.5mmol)を添加した。反応混合物を室温まで温め、終夜攪拌した。得られた暗褐色の溶液(0.14M)を次の工程に使用した。
【0107】
化合物71と72の合成

−30℃のCHCl(6mL)中のエポキシド64(80mg、0.22mmol)の冷溶液に、トリエチニルアルミニウム(5.2mL、0.14MからCHCl/THF中のストック溶液、0.56mmol)アルゴン雰囲気下で一度に添加し、−30℃で6時間攪拌した。反応を飽和NHCl溶液で停止し、セライトパッドを通して濾過した。濾液はCHCl/HOの間で分かれた。有機層を分離し、乾燥した(NaSO)。溶媒を除き、粗生成物を5−30%の酢酸エチル/ヘキサンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、半固体(57mg、全体で67%)の生成物71及び72を得た。計算された質量:394.20。実測値:395.40(M+H)。
異性体71:H NMR(CDCl):9.02(s、NH)、7.58(s、H)、6.31(sH)、4.10(d、H、J=12.0Hz)、3.99(d、H、J=12.6Hz)、3.71(d、H、J=12.3Hz)、2.81(m、H)、1.91(s、3H)、1.01(s、3H)、0.97(s、9H)、0.17(s、3H)、0.12(s.3H)。
【0108】
異性体72:8.34(s、NH)、7.43(s、H)、6.33(d、H、J=7.2Hz)、4.23(d、H、J=7.2Hz)、3.91(dd、H、J=12.4Hz、4.8Hz)、3.78(dd、H、J=12.0Hz、9.2Hz)、2.79(m、H)、1.95(s、3H)、0.98(d、H、J=7.6Hz)、0.93(s、9H)、0.18(s、3H)、0.14(s、3H)。
【0109】
化合物73の合成

よく乾燥した基質71(20mg、0.46mmol)とフッ化アンモニウム(17mg、4.56mmol)の混合物に、MeOH(3mL)を添加し、85℃で還流した。反応は12時間で完了し、溶媒を減圧により除き、粗生成物を20%のMeOH/CHCl溶液に溶解した。反応混合物をセライトパッドを通して濾過した。
溶媒を減圧下で除き、粗生成物を1−8%のMeOH/CHClで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、無色固体(12mg、94%)の生成物73を得た。計算された質量:280.30。実測値:281.20(M+H);H NMR(CDCl)7.94(s、H)、6.23(d、H、J=8Hz)、4.03(d、H、J=10.8Hz)、3.90(d、H、J=12.4Hz)、3.80(d、H、J=12.4Hz)、3.05(s、H)、2.75(m、H)、1.85(d、3H、J=1.2Hz)、0.95(d、3H、J=7.2Hz)。
【0110】
化合物74の合成

よく乾燥した基質72(10mg、0.03mmol)とフッ化アンモニウム(10mg、0.3mmol)の混合物に、MeOH(2mL)を添加し、85℃で還流した。反応は12時間で完了し、溶媒を減圧下で除いた。粗生成物を20%のMeOH/CHCl溶液に溶解した。反応混合物をセライトパッドを通して濾過した。溶媒を除き、粗生成物を1−8%のMeOH/CHClで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、無色固体(8mg、91%)の生成物74を得た。計算された質量:280.30。実測値:281.2(M+H);HNMR(CDCl)7.58(s、H)、6.30(d、H、J=8.4Hz)、4.16(d、H、J=12.2Hz)、3.89(d、H、J=12.8Hz)、3.71(d、H、J=12.7Hz)、3.28(s、H)、2.85(s、H)、1.90(d、3H、J=1.3Hz)、0.96(d、3H、J=7.0)。
【0111】
同様の方法で、適切な糖とピリミジン又はプリン塩基を使用して、以下に記載された通りの式のヌクレオシドを調製し得る。

















【0112】
生物学的アッセイ
HBV AD38アッセイ
アッセイに必要な材料は以下を含む:
HepG2−AD38細胞株。
HepG2−AD38細胞株の培地は、DMEM−F/12、10%のウシ胎児血清、100IU/mL/100μg/mLのペニシリン/ストレプトマイシン、50μg/mLのカナマイシン、0.3μg/mLのテトラサイクリン、及び200μg/mLのG418を含む。
HepG2−AD38細胞株用のアッセイ培地は、DMEM−F/12、10%のウシ胎児血清、100IU/mL/100μg/mLのペニシリン/ストレプトマイシン、50μg/mLのカナマイシン、及び200μg/mLのG418を含む。更なる材料は、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)、バイオコート・96ウェルプレート、DNeasy96組織キット(Qiagen)、QIAvac96真空マニフォールド、マイクロアンプ・オプティカル96ウェル反応プレート(Applied Biosystems)、マイクロアンプ・オプティカルキャップ(Applied Biosystems)、Tagman・ユニバーサルPCRマスターミックス(Applied Biosystems)、7700シークエンス検出器(Applied Biosystems)、1125nMのフォワードプライマー(GGA CCC CTG CTC GTG TTA CA)、1125nMのリバースプライマー(GAG AGA AGT CCA CCA CGA GTC TAG A)、及び250nMのプローブ(FAM−TGT TGA CAA GAA TCC TCA CAA TAC CAC)を含む、HBV DNA用のプレイマー及びプローブを含む。
【0113】
HBV細胞アッセイ:
96−ウェルバイオコートプレートに5×10細胞/ウェルの細胞株を200μl播種し、5%のCOで37℃でインキュベートする。2日後、上清を注意深く除き、細胞層を200μlのPBSで洗浄し、10μM又は10μMから開始して1:3の比の用量反応で、試験化合物を含む又は含まない200μlのアッセイ培地を新しくした(全てのサンプルは2回試験するべきである)。5日を超える日数の間、細胞を増殖させ、7日目で、ウェル毎に180μLの上清を青色ラック(DNeasy96組織キットに含まれる)に回収する。−80℃で保存するか又は次の工程に直接進む。
【0114】
細胞上清からのウイルスHBV DNAの抽出:
サンプルを青色ラック中で溶解させる。(2mLのプロテイナーゼK及び18mLの緩衝液ATL)プロテイナーゼK/緩衝剤ATLワーキング溶液を調製し、上清の上部180μlを青色ラックの各試験管に移す。提供されたキャップを用いて、試験管を適切に密封し、2、3回ラックを上下に反転させることにより混合する。キャップから任意の溶液を回収するために、試験管を3000rpmまで遠心する。55℃で15分間でインキュベートする。再度、最大3000rpmまで遠心する。キャップを注意深く除き、各サンプルに、410μLの緩衝剤AL/Eを加える。新しいキャップを用いて試験管を密封し、ラックを激しく上下に15秒間振り、3000rpmまで遠心する。DNeasy96プレートをQIAvac96真空マニフォールドの上部に置く。上清を工程8からDNeasy96プレートに移す。数秒間真空を適用する。各ウェルに注意深く、500μlの緩衝液AW1を添加する。1分間真空を適用し、シンクにおいてプレートをはじき、ペーパータオルの山の上でDNeasy96プレートの底の側面をたたき、再度10分間真空を適用する。70℃で数分間10mlの緩衝液AEを加熱する。DNeasy96プレートを溶出マイクロチューブRSのラックの上部に置く。DNAを溶出するために、100ulの事前に加熱した緩衝液AEを各ウェルに添加し、真空を1分間適用する。
【0115】
HBVリアルタイムPCR:
45μlのプライマー1(100μM)、45μlのプライマー2(100μM)、20μlのプローブ(50μM)、及びヌクレアーゼフリーの水を含む200ウェル用(総量1500μl)のHBVプライマーとプローブのミックスを調製する。オプティカル96ウェル反応プレートを選択する。1000μlのユニバーサルPCRマスターミックス、750μlのHBVプライマーとプローブのミックス、及び250μlのヌクレアーゼフリーの水を含む、100ウェル用の反応ミックスを調製する。ウェル毎に反応ミックスを20μl添加する。ウェル毎に、それぞれのサンプルからのHBV DNAを5μl加える。ウェルをオプティカルキャップで覆う。全ての試薬を底に移動させ、気泡を除くために、数秒間遠心する。プレートを7700シークエンス検知器に設置する。FAMをレポーターとし、容積を25μlに設定する。機械を開始し、1時間56分運用する。それぞれの試験化合物について、dCtとウィルス量の減少を計算する。
【0116】
HCVレプリコンアッセイ
HCV-レプリコンRNAを含むHuh7細胞(クローンA細胞;Apath、LLC、St.Louis、MO)を、10%の仔ウシ血清、4mMのL−グルタミン及び1mMのピルビン酸ナトリウム、1×非必須アミノ酸、及びG418(1000μg/ml)を含むDMEM培地(高グルコース)中で指数関数的成長状態に維持した。抗ウイルスアッセイをG418がない同じ培地で実施した。細胞を96ウェルプレートにウェル毎に1500細胞播き、播種後試験化合物を即時添加した。4日間インキュベーション。インキュベーションの工程の最後において、全細胞RNAを単離した(RNeasyキット;Qiagen)。レプリコンRNAと内部標準(TaqMan rRNAコントロール試薬; Applied Biosystems)を製造者の勧めるように単一工程マルチプレックスRT−PCRプロトコルで増幅した。HCVプライマー及びプローブはPrimer Express software(Applied Biosystems)で設計し、高度に保存された5′−不変領域(UTR)配列(センス、5′−AGCCATGGCGTTAGTA(T)GAGTGT−3′、及びアンチセンス、5′−TTCCGCAGACCACTATGG−3′;プローブ、5′−FAM−CCTCCAGGACCCCCCCTCCC−TAMRA−3′)をカバーした。
化合物の抗ウイルス効果を表すため、試験化合物の閾値RT−PCRサイクルを医薬なしのコントロールの平均閾値RT−PCRサイクルで減じた (ΔCtHCV)。3.3のΔCtは、レプリコンRNAレベルの1−log10(90%の有効濃度[EC90]に等しい)の減少に等しい試験化合物の細胞毒性はΔCtrRNA値を計算することにより表し得る。ΔΔCt特異的パラメーターは、次いで導入し得(ΔCtHCV−ΔCtrRNA)、HCV RNAのレベルはrRNAレベルについて規格化され、医薬なしのコントロールに対して計算される。
【0117】
HIV活性
HIVスクリーン:PSI化合物の初期スクリーニングを、50μMにおいて、抗ウイルスHIV活性について試験する。使用した細胞はP4CCRluc細胞であり;ヒトHIV指示細胞であり、Hela細胞から誘導され、CD4、CXCR4、CCR5、ルシフェラーゼ及びベータ−ギャル遺伝子をHIV−1 LTRの制御下で発現する。P4CCR5luc細胞を、DMEM、10%のFBS、ペニシリン、ストレプトマイシン、及び、500μg/mlのG418中で培養する。100μlのP4CCR5−luc細胞を、96ウェルオペークアッセイプレートのウェル毎に10000細胞播き、37℃で終夜インキュベートする。翌日、培地をプレートから吸引し、3組で、37℃4時間、培地中、2×の50uMに新たに希釈された100μlの化合物と交換する。次いで、細胞を、2×20ug/mlのDEAE−Dextranの存在下、ウェル毎に、p24が5ngの100ulのNL43ウイルスで40から42時間感染させる。非感染、感染している医薬なし及びAZTコントロールは各プレートで常に3組で存在する。感染後、ベータ−ギャルを、製造者の指示を使用する、Applied BiosystemsのGalacto−Starキット及びPerkin−ElmerのVictor装置を用いて測定する発光を用いて定量する。
【0118】
P4 CCR−luc細胞におけるEC50を決定するためのPSI活性のHIV−滴定。P4 CCR5−luc細胞を96ウェルオペークアッセイプレート中で、ウェル毎(100μl)に、10000細胞を播き、37℃で終夜インキュベートする。翌日、プレートから培地を吸引し、新規に適切な培地(DMEM、10%のFBS、G418 500μg/ml、ペニシリン/ストレプトマイシン)に、2×の最終濃度に希釈した、5倍希釈の通常、3組の2×100μMから2×0.032uMの100ulの化合物で37℃で4時間置換した。細胞を次いで、2×20ug/mlのDEAE−Dextran存在下、40から42時間、ウェル毎にp24の5ngから20ngの、100ulのNL43野生型又は変異ウイルスで感染させる。非感染及び感染した医薬なしのコントロールは常に各プレートに12組で存在する。AZTコントロールは各実験に平行して試験する。感染後、ベータギャルをApplied BiosystemsのGalacto−Starキット及びPerkin−ElmerのVictor装置を使用して測定する発光を使用して細胞ライセ−ト中で定量する。EC50(有効濃度)を、感染の50%を阻害するために必要な濃度を計算するための、マイクロソフト(登録商標)エクセル(登録商標)スプレッドシートを使用して計算する。アッセイは少なくとも2回の独立した実験において実施される。
【0119】
毒性
ルシフェラーゼアッセイ
P4 CCR5−luc細胞を96ウェルのオペークアッセイプレート中、ウェル毎(100ul)に10000細胞を播き、37℃で終夜インキュベートした。翌日、培地をプレートから吸引し、100μMから0.0062μMの5倍希釈の新規に希釈した200ulの化合物で置換する。37℃で4日間インキュベーションした後、PromegaのBright Glowキットを使用して細胞ライセート中でルシフェラーゼ活性を測定し、発光はPerkin−ElmerのVictor装置を使用して測定する。
【0120】
MTSアッセイ
ヒト細胞株Huh7及びHepG2(肝臓)、BxPC3(膵臓)とCEM(リンパ)を96ウェルプレートにおけるMTSアッセイに使用する。医薬は新規に培地中に2×の100μM、50μM、25μM、10μM、5μM、1μMに希釈し、プレート中で3組で50μl分注する。プレートの端のウェルは100ulの培地だけを含み、ブランクコントロールである。医薬なしの再現性コントロールは常に各プレートにおいて実施する。Huh7、HepG2及びPxPC3についてはウェル毎に2000細胞、CEM細胞はウェル毎に5000細胞の50μlの細胞をプレートに添加する。プレートの端には細胞は添加しない。使用する培地は、Huh7、HepG2及びBxPC3細胞については、10%のFBS及びペニシリン/ストレプトマイシンを含むDMEM、CEM細胞については、10%のFBSとペニシリン/ストレプトマイシンを含むRPMIである。37℃で8日インキュベーション後、PromegaのCellTiter 96 Aqueous One溶液細胞増殖アッセイキットの20μlのMTS式をを各ウェルに添加し、プレートを37℃で2時間インキュベートした。37℃で8日間のインキュベーション後、PromegaのCellTiter96AqueousOneSolution細胞増殖アッセイkitのMTS色素を20μl各ウェルに添加し、プレートを37℃で2時間インキュベートする。次いで490nmの吸光度をBiotekのマイクロプレートリーダーE1800を使用して読む。シグナルはブランクコントロールにおいて測定した吸光度を差し引くことにより計算する。CC50(細胞毒性濃度)値は、医薬無し細胞コントロールについて得た値を処理した細胞と比較し、医薬で処理したウェルにおけるシグナルの50%を阻害するのに必要な医薬の濃度を計算することにより決定する。
【0121】
生物学的結果



【0122】
本発明は、2007年11月20日に出願された、米国特許仮出願第60/989296号、及び2008年11月14日に出願された米国特許非仮出願第12/271388号を主張し、その全体の内容が出典明示により取り込まれる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式:

[ここで、構造A又はA’について、
(a)Rは独立して、CH、CHF、CHF、CF、F、CN、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、又はアミノ、ヒドロキシで置換されていてもよいC1ー4アルキル、又は1から3個のフッ素原子であり;
(b)RはH、5’−モノリン酸、5’,3’−サイクリックリン酸、二リン酸、三リン酸、又は安定化リン酸プロドラッグを含むリン酸、安定化H−リン酸を含むH−リン酸、置換されていてもよいフェニル及び低級アシルを含むアシル、低級アルキルを含むアルキル、O−置換カルボキシアルキルアミノ又はそのペプチド誘導体、フェニル基が置換されていてもよい、メタンスルホン酸及びベンジルを含むアルキル又はアリールアルキルスルホン酸を含むスルホン酸エステル、リン脂質を含む脂質、L又はD−アミノ酸、炭水化物、ペプチド、コレステロール、又はインビボで投与されるその他の薬学的に許容可能な脱離基であり;
(c)Rは独立してOH、H、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、ビニル、N、CN、Cl、Br、F、I、NO、C(O)O(C1−4アルキル)、C(O)O(C1−4アルキル)、C(O)O(C2−4アルキニル)、C(O)O(C2−4アルケニル)、O(C1−10アシル)、O(C1−4アルキル)、O(C2−4アルケニル)、SH、S(C1−4アシル)、S(C1−4アルキル)、S(C2−4アルキニル)、S(C2−4アルケニル)、SO(C1−4アシル)、SO(C1−4アルキル)、SO(C2−4アルキニル)、SO(C2−4アルケニル)、SO(C1−4アシル)、SO2(C1−4アルキル)、SO(C2−4アルキニル)、SO(C2−4アルケニル)、OS(O)(C1−4アシル)、OS(O)(C1−4アルキル)、OS(O)(C2−4アルケニル)、NH、NH(C1−4アルキル)、NH(C2−4アルケニル)、NH(C2−4アルキニル)、NH(C1−4アシル)、N(C1−4アルキル)、N(C1−18アシル)、ここで、アルキル、アルキニル、アルケニル及びビニルは、Nで置換されていてもよく、CN、1から3個のハロゲン(Cl、Br、F、I)、NO、C(O)O(C1−4アルキル)、C(O)O(C1−4アルキル)、C(O)O(C2−4アルキニル)、C(O)O(C2−4アルケニル)、O(C1−4アシル)、O(C1−4アルキル)、O(C2−4アルケニル)、SH、S(C1−4アシル)、S(C1−4アルキル)、S(C2−4アルキニル)、S(C2−4アルケニル)、SO(C1−4アシル)、SO(C1−4アルキル)、SO(C2−4アルキニル)、SO(C2−4アルケニル)、SO(C1−4アシル)、SO(C1−4アルキル)、SO(C2−4アルキニル)、SO(C2−4アルケニル)、OS(O)(C1−4アシル)、OS(O)(C1−4アルキル)、OS(O)(C2−4アルケニル)、NH、NH(C1−4アルキル)、NH(C2−4アルケニル)、NH(C2−4アルキニル)、NH(C1−4アシル)、N(C1−4アルキル)、N(C1−4アシル)であり;
(d)Rは独立してH、低級アルキル、CN、ビニル、O−(低級アルキル)、ヒドロキシル低級アルキル、すなわち、−(CHOH、ここで、pは1から6であり、ヒドロキシルメチル(CHOH)を含み、CHF、N、CHCN、CHNH、CHNHCH、CHN(CH、エチニルアルキン(置換されていてもよい)、又はF、Cl、Br、又はIを含むハロゲン、アルケニル、アルキニル、Br−ビニル、ヒドロキシ、O−アルケニル、NO、アミノ、低級アルキルアミノ、又はジ(低級アルキル)アミノであり;
(e)R及びRは一緒になって、その安定化プロドラッグを含む、5’,3’−サイクリックリン酸を形成してもよく;
(f)Baseは、下の構造:

ここでf又はa及びb
ZはN又はCRであり;
、R、及びRは独立してH、F、Cl、Br、I、OH、OR’、SH、SR’、NH、NHR’、NR’(2個のR’は飽和又は不飽和環、又は飽和又は不飽和複素環であってもよい)、C−Cの低級アルキル、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルキル、C−Cの低級アルケニル、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルケニル、C≡CHのようなC−Cの低級アルキニル、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルキニル、C−Cの低級アルコキシ、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルコキシ、COH、COR’、CONH、CONHR’、CONR’、CH=CHCOH、又はCH=CHCOR’、ここで、R’は置換されていてもよいアルキルであり、限定されるものではないが、置換されていてもよいC20アルキル、置換されていてもよいC10アルキル、置換されていてもよい低級アルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいC−Cのアルキニル、置換されていてもよいC−Cの低級アルケニル、又は、限定されるものではないが、C(O)アルキル、C(O)(C20アルキル)、C(O)(C10アルキル)、又はC(O)(低級アルキル)を含む、置換されていてもよいアシル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいC−Cアルキル−アリールオキシ、ヘテロアリール、置換されていてもよいC−Cアルキル−ヘテロアリール、置換されていてもよいアルコキシC20アルキル、置換されていてもよいアミノC20アルキル、置換されていてもよいフッ化C20アルキルを含み;
は独立してH、ハロゲン(F、Cl、Br、Iを含む)、OH、OR’、SH、SR’、NH2、NHR’、NR’(2個のR’は、飽和又は不飽和環、又は飽和又は不飽和複素環を形成し得る)、NO、C−Cの低級アルキル、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルキル、C−Cの低級アルケニル、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルケニル、C−Cの低級アルキニル、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルキニル、C−Cの低級アルコキシ、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルコキシ、COH、COR’、CONH、CONHR’、CONR’、CH=CHCOH、又はCH=CHCOR’であり、ここで、R’は置換されていてもよいアルキルであり、限定されるものではないが、置換されていてもよいC20アルキル、置換されていてもよいC10アルキル、置換されていてもよい低級アルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、C−Cの置換されていてもよいアルキニル、C−Cの置換されていてもよい低級アルケニル、又は置換されていてもよいアシル、これは、限定されるものではないが、C(O)アルキル、C(O)(C20アルキル)、C(O)(C10アルキル)、又はC(O)(低級アルキル)を含み、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいC−Cアルキル−アリールオキシ、ヘテロアリール、置換されていてもよいC−Cアルキル−ヘテロアリール、置換されていてもよいアルコキシC20アルキル、置換されていてもよいアミノC20アルキル、置換されていてもよいフッ化C20アルキルを含む、で表される、天然又は修飾プリン又はピリミジン塩基であるか;又は
Baseは式c

からなる群から選択されてもよく、
ここで構造cにおいて、
Zがパイ結合(二重結合)に参加している場合、Zは独立してN又はC−Gから選択されるか;又は、Zがパイ結合(二重結合)に参加していない場合は、Zは独立してO、S、Se、NR、NOR、NNR、CO、CS、CNR、SO、S(O)、SeO、Se(O)、又はC(G)から選択され;
それぞれのGはH、ハロゲン、OR、SR、NR、NROR、N、COOR、CN、CONR、C(S)NR、C(=NR)NR、及びRからなる群から独立して選択され;ここで任意の2個の隣接したZは、いずれもO、S、及びSeから選択されないか、又はいずれもCO、CS、CNNR、SO、S(O)、SeO及びSe(O)から選択されず;
ここで、Xがパイ結合(二重結合)に参加している場合、XはCであるか;又はXがパイ結合(二重結合)に参加していない場合、XはCR又はNであり;
ここで、R’’がパイ結合(二重結合)に参加している場合、R’’はO、S、Se、NR、NOR又はNNRであるか;又はR’’がパイ結合(二重結合)に参加していない場合、R’’はOR、SR、F、Cl、R、又はSeRであり;及び
破線(−−−)は可能なパイ又は二重結合を示し;
それぞれのRは独立してH、CF、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアシル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいシクロアルケニル、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいヘテロシクリル、及び置換されていてもよいアリールアルキルからなる群から選択されるか;又はBaseはd−nの構造

からなる群から選択される構造であってもよく、
ここで、Z、X、及びR’’は構造cにおいて定義された通りであり;
Baseはo−ffの構造

からなる群から選択される構造であってもよく、
ここで、G及びRは構造cにおいて定義された通りであり;
Base(B)はggの構造

であってもよく、
ここで、それぞれのZ’は独立してN(パイ結合に参加している場合)又はNR(パイ結合に参加していない場合)及びR’’、R、及びZは構造cにおいて定義された通りであり;
Base(B)はhhの構造

であってもよく、
ここで、それぞれのZ’は独立してN(パイ結合に参加している場合)又はNR(パイ結合に参加していない場合)、及びそれぞれのZは独立してCG(パイ結合に参加している場合)又は>C(G)2(パイ結合に参加していない場合)、ここでR’’及びGは構造cにおいて定義された通りであり;
Base(B)はiiの構造

であってもよく、
ここでR及びGは構造cにおいて定義された通りであり;
Baseはjjの構造

であってもよく、
ここでR及びGは構造cにおいて定義された通りであり;又は
Baseはkkの構造

であってもよく、
ここで構造kkにおいて、
Rは水素及びC−Cアルキルからなる群から選択され;
Xは水素、ハロゲン、及びOWからなる群から選択され;
Yは単結合、O、及びCHからなる群から選択され;
Qは存在しないか又はO、S、及びNHからなる群から選択され、但し、Qが存在しない場合は、V及びNHは共にCH基に結合し;
VはN及びC−Gからなる群から選択され;
ZはN及びC−G’からなる群から選択され;
G及びG’は独立して水素、アミノ、アミノカルボニル、メチルアミノ、ジメチルアミノ、アシルアミノ、アルコキシアミノ、−SOH、−SONH、アミノカルボニルアミノ、オキシカルボニルアミノ、HR’NCHR’’C(O)NH−、アジド、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシアミノ及びヒドラジノからなる群から選択され、ここで、R’は水素で、R’’はアミノ酸の側鎖であるか又はR’及びR’’はそれぞれの基に結合しているそれぞれ窒素及び炭素と一緒になってピロリジニル基を形成し;
但し、V及びZは同一ではなく;
但し、VがC−Hの場合は、ZはNであり;
及びTは独立して水素、ヒドロキシル、C−C−アルコキシ、C−C−チオアルコキシ、アミノ、置換アミノ、及びハロゲンであり;及び
それぞれのW、W、及びWは独立して水素、C−Cアルキル、及びプロドラッグ基からなる群から選択されるか;又は
Baseはllの構造

であってもよく、
ここで構造llにおいて、
RはC−Cアルキルであり;
Xは水素、ハロゲン、及びOWからなる群から選択され;
Q’はNH、O、及びSからなる群から選択され;
G’はアミノ、アミノカルボニル、メチルアミノ、ジメチルアミノ、アシルアミノ、−SOH、−SONH2、アルコキシアミノ、アミノカルボニルアミノ、オキシカルボニルアミノ、HR’NCHR’’C(O)NH−、アジド、シアノ、ハロ、ヒドロキシアミノ、及びヒドラジノからなる群から選択され、ここで、R’は水素で、R’’はアミノ酸の側鎖であるか又はR’及びR’’はそれぞれの基に結合しているそれぞれ窒素及び炭素と一緒になってピロリジニル基を形成し;Yは単結合、O、及びCHからなる群から選択され;それぞれのW、W、及びWは独立して水素、C−Cアルキル、及びプロドラッグ基からなる群から選択されるか;又は
Baseはmmの構造

であってもよく、
ここで構造mmにおいて、
Qは構造kkにおいて定義された通りであり、
A及びBは独立してC=Q、NH、及び1から2個のハロゲン基で置換されていてもよいメチレン、但し、A及びBは共にNHではなく;
DはNHであるか、又は−D−A−B−が一緒になって、−N=CH−NH−、−(C=Q)−CH2−(C=Q)−、−(C=Q)−NH−(C=Q)−、−(CX’)=(CX’)−(C=Q)−、又は−CH=CH−NH−基、ここでX’はハロゲン、を形成し;
それぞれのQは独立してO、S、及びNHからなる群から選択され;Rは水素及びC−Cアルキルからなる群から選択され;
Xは水素、ハロゲン、及びOWからなる群から選択され;
及びTは独立して水素、ヒドロキシル、C−C−アルコキシ、C−C−チオアルコキシ、アミノ、置換アミノ、及びハロゲンであり;
Yは単結合、O、及びCHからなる群から選択され;それぞれのW、W、及びWは独立して水素、C−Cアルキル、及びプロドラッグ基からなる群から選択される]
の化合物及びその薬学的に許容可能な塩、互変異性体、互変異性体の薬学的に許容可能な塩、塩(酸又は塩基付加塩)、水和物、溶媒和物、その結晶形態であって;
一又は複数の抗ウイルス、抗菌、又は抗増殖剤と組み合わせられてもよい化合物。
【請求項2】
請求項1の式の化合物又は薬学的に許容可能な塩。
【請求項3】
薬学的に許容可能な担体又希釈剤中に請求項1の化合物の製薬的に有効な治療量を含む、HBV、HCV又はHIVの治療のための薬学的組成物。
【請求項4】
化合物が式Aで表される、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
化合物が

である、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
式:

[ここで、構造A又はA’について、
(a)Rは独立して、CH、CHF、CHF、CF、F、CN、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、又はアミノ、ヒドロキシで置換されていてもよいC1ー4アルキル、又は1から3個のフッ素原子であり;
(b)RはH、5’−モノリン酸、5’,3’−サイクリックリン酸、二リン酸、三リン酸、又は安定化リン酸プロドラッグを含むリン酸、安定化H−リン酸を含むH−リン酸、置換されていてもよいフェニル及び低級アシルを含むアシル、低級アルキルを含むアルキル、O−置換カルボキシアルキルアミノ又はそのペプチド誘導体、フェニル基が置換されていてもよい、メタンスルホン酸及びベンジルを含むアルキル又はアリールアルキルスルホン酸を含むスルホン酸エステル、リン脂質を含む脂質、L又はD−アミノ酸、炭水化物、ペプチド、コレステロール、又はインビボで投与されるその他の薬学的に許容可能な脱離基であり;
(c)Rは独立してOH、H、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、ビニル、N、CN、Cl、Br、F、I、NO、C(O)O(C1−4アルキル)、C(O)O(C1−4アルキル)、C(O)O(C2−4アルキニル)、C(O)O(C2−4アルケニル)、O(C1−10アシル)、O(C1−4アルキル)、O(C2−4アルケニル)、SH、S(C1−4アシル)、S(C1−4アルキル)、S(C2−4アルキニル)、S(C2−4アルケニル)、SO(C1−4アシル)、SO(C1−4アルキル)、SO(C2−4アルキニル)、SO(C2−4アルケニル)、SO(C1−4アシル)、SO2(C1−4アルキル)、SO(C2−4アルキニル)、SO(C2−4アルケニル)、OS(O)(C1−4アシル)、OS(O)(C1−4アルキル)、OS(O)(C2−4アルケニル)、NH、NH(C1−4アルキル)、NH(C2−4アルケニル)、NH(C2−4アルキニル)、NH(C1−4アシル)、N(C1−4アルキル)、N(C1−18アシル)、ここで、アルキル、アルキニル、アルケニル及びビニルは、Nで置換されていてもよく、CN、1から3個のハロゲン(Cl、Br、F、I)、NO、C(O)O(C1−4アルキル)、C(O)O(C1−4アルキル)、C(O)O(C2−4アルキニル)、C(O)O(C2−4アルケニル)、O(C1−4アシル)、O(C1−4アルキル)、O(C2−4アルケニル)、SH、S(C1−4アシル)、S(C1−4アルキル)、S(C2−4アルキニル)、S(C2−4アルケニル)、SO(C1−4アシル)、SO(C1−4アルキル)、SO(C2−4アルキニル)、SO(C2−4アルケニル)、SO(C1−4アシル)、SO(C1−4アルキル)、SO(C2−4アルキニル)、SO(C2−4アルケニル)、OS(O)(C1−4アシル)、OS(O)(C1−4アルキル)、OS(O)(C2−4アルケニル)、NH、NH(C1−4アルキル)、NH(C2−4アルケニル)、NH(C2−4アルキニル)、NH(C1−4アシル)、N(C1−4アルキル)、N(C1−4アシル)であり;
(d)Rは独立してH、低級アルキル、CN、ビニル、O−(低級アルキル)、ヒドロキシル低級アルキル、すなわち、−(CHOH、ここで、pは1から6であり、ヒドロキシルメチル(CHOH)を含み、CHF、N、CHCN、CHNH、CHNHCH、CHN(CH、エチニルアルキン(置換されていてもよい)、又はF、Cl、Br、又はIを含むハロゲン、アルケニル、アルキニル、Br−ビニル、ヒドロキシ、O−アルケニル、NO、アミノ、低級アルキルアミノ、又はジ(低級アルキル)アミノであり;
(e)R及びRは一緒になって、その安定化プロドラッグを含む、5’,3’−サイクリックリン酸を形成してもよく;
(f)Baseは、下の構造:

ここでf又はa及びb
ZはN又はCRであり;
、R、及びRは独立してH、F、Cl、Br、I、OH、OR’、SH、SR’、NH、NHR’、NR’(2個のR’は飽和又は不飽和環、又は飽和又は不飽和複素環であってもよい)、C−Cの低級アルキル、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルキル、C−Cの低級アルケニル、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルケニル、C≡CHのようなC−Cの低級アルキニル、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルキニル、C−Cの低級アルコキシ、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルコキシ、COH、COR’、CONH、CONHR’、CONR’、CH=CHCOH、又はCH=CHCOR’、ここで、R’は置換されていてもよいアルキルであり、限定されるものではないが、置換されていてもよいC20アルキル、置換されていてもよいC10アルキル、置換されていてもよい低級アルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいC−Cのアルキニル、置換されていてもよいC−Cの低級アルケニル、又は、限定されるものではないが、C(O)アルキル、C(O)(C20アルキル)、C(O)(C10アルキル)、又はC(O)(低級アルキル)を含む、置換されていてもよいアシル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいC−Cアルキル−アリールオキシ、ヘテロアリール、置換されていてもよいC−Cアルキル−ヘテロアリール、置換されていてもよいアルコキシC20アルキル、置換されていてもよいアミノC20アルキル、置換されていてもよいフッ化C20アルキルを含み;
は独立してH、ハロゲン(F、Cl、Br、Iを含む)、OH、OR’、SH、SR’、NH2、NHR’、NR’(2個のR’は、飽和又は不飽和環、又は飽和又は不飽和複素環を形成し得る)、NO、C−Cの低級アルキル、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルキル、C−Cの低級アルケニル、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルケニル、C−Cの低級アルキニル、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルキニル、C−Cの低級アルコキシ、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルコキシ、COH、COR’、CONH、CONHR’、CONR’、CH=CHCOH、又はCH=CHCOR’であり、ここで、R’は置換されていてもよいアルキルであり、限定されるものではないが、置換されていてもよいC20アルキル、置換されていてもよいC10アルキル、置換されていてもよい低級アルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、C−Cの置換されていてもよいアルキニル、C−Cの置換されていてもよい低級アルケニル、又は置換されていてもよいアシル、これは、限定されるものではないが、C(O)アルキル、C(O)(C20アルキル)、C(O)(C10アルキル)、又はC(O)(低級アルキル)を含み、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいC−Cアルキル−アリールオキシ、ヘテロアリール、置換されていてもよいC−Cアルキル−ヘテロアリール、置換されていてもよいアルコキシC20アルキル、置換されていてもよいアミノC20アルキル、置換されていてもよいフッ化C20アルキルを含む、で表される、天然又は修飾プリン又はピリミジン塩基であるか;又は
Baseは式c

からなる群から選択されてもよく、
ここで構造cにおいて、
Zがパイ結合(二重結合)に参加している場合、Zは独立してN又はC−Gから選択されるか;又は、Zがパイ結合(二重結合)に参加していない場合は、Zは独立してO、S、Se、NR、NOR、NNR、CO、CS、CNR、SO、S(O)、SeO、Se(O)、又はC(G)から選択され;
それぞれのGはH、ハロゲン、OR、SR、NR、NROR、N、COOR、CN、CONR、C(S)NR、C(=NR)NR、及びRからなる群から独立して選択され;ここで任意の2個の隣接したZは、いずれもO、S、及びSeから選択されないか、又はいずれもCO、CS、CNNR、SO、S(O)、SeO及びSe(O)から選択されず;
ここで、Xがパイ結合(二重結合)に参加している場合、XはCであるか;又はXがパイ結合(二重結合)に参加していない場合、XはCR又はNであり;
ここで、R’’がパイ結合(二重結合)に参加している場合、R’’はO、S、Se、NR、NOR又はNNRであるか;又はR’’がパイ結合(二重結合)に参加していない場合、R’’はOR、SR、F、Cl、R、又はSeRであり;及び
破線(−−−)は可能なパイ又は二重結合を示し;
それぞれのRは独立してH、CF、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアシル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいシクロアルケニル、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいヘテロシクリル、及び置換されていてもよいアリールアルキルからなる群から選択されるか;又は
Baseはd−nの構造

からなる群から選択される構造であってもよく、
ここで、Z、X、及びR’’は構造cにおいて定義された通りであり;
Baseはo−ffの構造

からなる群から選択される構造であってもよく、
ここで、G及びRは構造cにおいて定義された通りであり;
Base(B)はggの構造

であってもよく、
ここで、それぞれのZ’は独立してN(パイ結合に参加している場合)又はNR(パイ結合に参加していない場合)及びR’’、R、及びZは構造cにおいて定義された通りであり;
Base(B)はhhの構造

であってもよく、
ここで、それぞれのZ’は独立してN(パイ結合に参加している場合)又はNR(パイ結合に参加していない場合)、及びそれぞれのZは独立してCG(パイ結合に参加している場合)又は>C(G)2(パイ結合に参加していない場合)、ここでR’’及びGは構造cにおいて定義された通りであり;
Base(B)はiiの構造

であってもよく、
ここでR及びGは構造cにおいて定義された通りであり;
Baseはjjの構造

であってもよく、
ここでR及びGは構造cにおいて定義された通りであり;又は
Baseはkkの構造

であってもよく、
ここで構造kkにおいて、
Rは水素及びC−Cアルキルからなる群から選択され;
Xは水素、ハロゲン、及びOWからなる群から選択され;
Yは単結合、O、及びCHからなる群から選択され;
Qは存在しないか又はO、S、及びNHからなる群から選択され、但し、Qが存在しない場合は、V及びNHは共にCH基に結合し;
VはN及びC−Gからなる群から選択され;
ZはN及びC−G’からなる群から選択され;
G及びG’は独立して水素、アミノ、アミノカルボニル、メチルアミノ、ジメチルアミノ、アシルアミノ、アルコキシアミノ、−SOH、−SONH、アミノカルボニルアミノ、オキシカルボニルアミノ、HR’NCHR’’C(O)NH−、アジド、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシアミノ及びヒドラジノからなる群から選択され、ここで、R’は水素で、R’’はアミノ酸の側鎖であるか又はR’及びR’’はそれぞれの基に結合しているそれぞれ窒素及び炭素と一緒になってピロリジニル基を形成し;
但し、V及びZは同一ではなく;
但し、VがC−Hの場合は、ZはNであり;
及びTは独立して水素、ヒドロキシル、C−C−アルコキシ、C−C−チオアルコキシ、アミノ、置換アミノ、及びハロゲンであり;及び
それぞれのW、W、及びWは独立して水素、C−Cアルキル、及びプロドラッグ基からなる群から選択されるか;又は
Baseはllの構造

であってもよく、
ここで構造llにおいて、
RはC−Cアルキルであり;
Xは水素、ハロゲン、及びOWからなる群から選択され;
Q’はNH、O、及びSからなる群から選択され;
G’はアミノ、アミノカルボニル、メチルアミノ、ジメチルアミノ、アシルアミノ、−SOH、−SONH2、アルコキシアミノ、アミノカルボニルアミノ、オキシカルボニルアミノ、HR’NCHR’’C(O)NH−、アジド、シアノ、ハロ、ヒドロキシアミノ、及びヒドラジノからなる群から選択され、ここで、R’は水素で、R’’はアミノ酸の側鎖であるか又はR’及びR’’はそれぞれの基に結合しているそれぞれ窒素及び炭素と一緒になってピロリジニル基を形成し;Yは単結合、O、及びCHからなる群から選択され;それぞれのW、W、及びWは独立して水素、C−Cアルキル、及びプロドラッグ基からなる群から選択されるか;又は
Baseはmmの構造

であってもよく、
ここで構造mmにおいて、
Qは構造kkにおいて定義された通りであり、
A及びBは独立してC=Q、NH、及び1から2個のハロゲン基で置換されていてもよいメチレン、但し、A及びBは共にNHではなく;
DはNHであるか、又は−D−A−B−が一緒になって、−N=CH−NH−、−(C=Q)−CH2−(C=Q)−、−(C=Q)−NH−(C=Q)−、−(CX’)=(CX’)−(C=Q)−、又は−CH=CH−NH−基、ここでX’はハロゲン、を形成し;
それぞれのQは独立してO、S、及びNHからなる群から選択され;Rは水素及びC−Cアルキルからなる群から選択され;
Xは水素、ハロゲン、及びOWからなる群から選択され;
及びTは独立して水素、ヒドロキシル、C−C−アルコキシ、C−C−チオアルコキシ、アミノ、置換アミノ、及びハロゲンであり;
Yは単結合、O、及びCHからなる群から選択され;それぞれのW、W、及びWは独立して水素、C−Cアルキル、及びプロドラッグ基からなる群から選択される]の化合物及びその薬学的に許容可能な塩、互変異性体、互変異性体の薬学的に許容可能な塩、塩(酸又は塩基を添加した塩)、水和物、溶媒和物、その結晶形態であって;
一又は複数の抗ウイルス、抗菌、又は抗増殖剤と組み合わせられてもよい化合物の有効量の投与を含むHBV、HCV、又はHIVに感染した宿主の治療法。
【請求項7】
式A又はA’:

[ここで、構造A又はA’について、
(a)Rは独立して、CH、CHF、CHF、CF、F、CN、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、又はアミノ、ヒドロキシで置換されていてもよいC1ー4アルキル、又は1から3個のフッ素原子であり;
(b)RはH、5’−モノリン酸、5’,3’−サイクリックリン酸、二リン酸、三リン酸、又は安定化リン酸プロドラッグを含むリン酸、安定化H−リン酸を含むH−リン酸、置換されていてもよいフェニル及び低級アシルを含むアシル、低級アルキルを含むアルキル、O−置換カルボキシアルキルアミノ又はそのペプチド誘導体、フェニル基が置換されていてもよい、メタンスルホン酸及びベンジルを含むアルキル又はアリールアルキルスルホン酸を含むスルホン酸エステル、リン脂質を含む脂質、L又はD−アミノ酸、炭水化物、ペプチド、コレステロール、又はインビボで投与されるその他の薬学的に許容可能な脱離基であり;
(c)Rは独立してOH、H、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、ビニル、N、CN、Cl、Br、F、I、NO、C(O)O(C1−4アルキル)、C(O)O(C1−4アルキル)、C(O)O(C2−4アルキニル)、C(O)O(C2−4アルケニル)、O(C1−10アシル)、O(C1−4アルキル)、O(C2−4アルケニル)、SH、S(C1−4アシル)、S(C1−4アルキル)、S(C2−4アルキニル)、S(C2−4アルケニル)、SO(C1−4アシル)、SO(C1−4アルキル)、SO(C2−4アルキニル)、SO(C2−4アルケニル)、SO(C1−4アシル)、SO2(C1−4アルキル)、SO(C2−4アルキニル)、SO(C2−4アルケニル)、OS(O)(C1−4アシル)、OS(O)(C1−4アルキル)、OS(O)(C2−4アルケニル)、NH、NH(C1−4アルキル)、NH(C2−4アルケニル)、NH(C2−4アルキニル)、NH(C1−4アシル)、N(C1−4アルキル)、N(C1−18アシル)、ここで、アルキル、アルキニル、アルケニル及びビニルは、Nで置換されていてもよく、CN、1から3個のハロゲン(Cl、Br、F、I)、NO、C(O)O(C1−4アルキル)、C(O)O(C1−4アルキル)、C(O)O(C2−4アルキニル)、C(O)O(C2−4アルケニル)、O(C1−4アシル)、O(C1−4アルキル)、O(C2−4アルケニル)、SH、S(C1−4アシル)、S(C1−4アルキル)、S(C2−4アルキニル)、S(C2−4アルケニル)、SO(C1−4アシル)、SO(C1−4アルキル)、SO(C2−4アルキニル)、SO(C2−4アルケニル)、SO(C1−4アシル)、SO(C1−4アルキル)、SO(C2−4アルキニル)、SO(C2−4アルケニル)、OS(O)(C1−4アシル)、OS(O)(C1−4アルキル)、OS(O)(C2−4アルケニル)、NH、NH(C1−4アルキル)、NH(C2−4アルケニル)、NH(C2−4アルキニル)、NH(C1−4アシル)、N(C1−4アルキル)、N(C1−4アシル)であり;
(d)Rは独立してH、低級アルキル、CN、ビニル、O−(低級アルキル)、ヒドロキシル低級アルキル、すなわち、−(CHOH、ここで、pは1から6であり、ヒドロキシルメチル(CHOH)を含み、CHF、N、CHCN、CHNH、CHNHCH、CHN(CH、エチニルアルキン(置換されていてもよい)、又はF、Cl、Br、又はIを含むハロゲン、アルケニル、アルキニル、Br−ビニル、ヒドロキシ、O−アルケニル、NO、アミノ、低級アルキルアミノ、又はジ(低級アルキル)アミノであり;
(e)R及びRは一緒になって、その安定化プロドラッグを含む、5’,3’−サイクリックリン酸を形成してもよく;
(f)Baseは、下の構造:

ここでf又はa及びb
ZはN又はCRであり;
、R、及びRは独立してH、F、Cl、Br、I、OH、OR’、SH、SR’、NH、NHR’、NR’(2個のR’は飽和又は不飽和環、又は飽和又は不飽和複素環であってもよい)、C−Cの低級アルキル、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルキル、C−Cの低級アルケニル、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルケニル、C≡CHのようなC−Cの低級アルキニル、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルキニル、C−Cの低級アルコキシ、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルコキシ、COH、COR’、CONH、CONHR’、CONR’、CH=CHCOH、又はCH=CHCOR’、ここで、R’は置換されていてもよいアルキルであり、限定されるものではないが、置換されていてもよいC20アルキル、置換されていてもよいC10アルキル、置換されていてもよい低級アルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいC−Cのアルキニル、置換されていてもよいC−Cの低級アルケニル、又は、限定されるものではないが、C(O)アルキル、C(O)(C20アルキル)、C(O)(C10アルキル)、又はC(O)(低級アルキル)を含む、置換されていてもよいアシル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいC−Cアルキル−アリールオキシ、ヘテロアリール、置換されていてもよいC−Cアルキル−ヘテロアリール、置換されていてもよいアルコキシC20アルキル、置換されていてもよいアミノC20アルキル、置換されていてもよいフッ化C20アルキルを含み;
は独立してH、ハロゲン(F、Cl、Br、Iを含む)、OH、OR’、SH、SR’、NH2、NHR’、NR’(2個のR’は、飽和又は不飽和環、又は飽和又は不飽和複素環を形成し得る)、NO、C−Cの低級アルキル、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルキル、C−Cの低級アルケニル、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルケニル、C−Cの低級アルキニル、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルキニル、C−Cの低級アルコキシ、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルコキシ、COH、COR’、CONH、CONHR’、CONR’、CH=CHCOH、又はCH=CHCOR’であり、ここで、R’は置換されていてもよいアルキルであり、限定されるものではないが、置換されていてもよいC20アルキル、置換されていてもよいC10アルキル、置換されていてもよい低級アルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、C−Cの置換されていてもよいアルキニル、C−Cの置換されていてもよい低級アルケニル、又は置換されていてもよいアシル、これは、限定されるものではないが、C(O)アルキル、C(O)(C20アルキル)、C(O)(C10アルキル)、又はC(O)(低級アルキル)を含み、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいC−Cアルキル−アリールオキシ、ヘテロアリール、置換されていてもよいC−Cアルキル−ヘテロアリール、置換されていてもよいアルコキシC20アルキル、置換されていてもよいアミノC20アルキル、置換されていてもよいフッ化C20アルキルを含む、で表される、天然又は修飾プリン又はピリミジン塩基であるか;又は
Baseは式c

からなる群から選択されてもよく、
ここで構造cにおいて、
Zがパイ結合(二重結合)に参加している場合、Zは独立してN又はC−Gから選択されるか;又は、Zがパイ結合(二重結合)に参加していない場合は、Zは独立してO、S、Se、NR、NOR、NNR、CO、CS、CNR、SO、S(O)、SeO、Se(O)、又はC(G)から選択され;
それぞれのGはH、ハロゲン、OR、SR、NR、NROR、N、COOR、CN、CONR、C(S)NR、C(=NR)NR、及びRからなる群から独立して選択され;ここで任意の2個の隣接したZは、いずれもO、S、及びSeから選択されないか、又はいずれもCO、CS、CNNR、SO、S(O)、SeO及びSe(O)から選択されず;
ここで、Xがパイ結合(二重結合)に参加している場合、XはCであるか;又はXがパイ結合(二重結合)に参加していない場合、XはCR又はNであり;
ここで、R’’がパイ結合(二重結合)に参加している場合、R’’はO、S、Se、NR、NOR又はNNRであるか;又はR’’がパイ結合(二重結合)に参加していない場合、R’’はOR、SR、F、Cl、R、又はSeRであり;及び
破線(−−−)は可能なパイ又は二重結合を示し;
それぞれのRは独立してH、CF、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアシル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいシクロアルケニル、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいヘテロシクリル、及び置換されていてもよいアリールアルキルからなる群から選択されるか;又は
Baseはd−nの構造

からなる群から選択される構造であってもよく、
ここで、Z、X、及びR’’は構造cにおいて定義された通りであり;
Baseはo−ffの構造

からなる群から選択される構造であってもよく、
ここで、G及びRは構造cにおいて定義された通りであり;
Baseはggの構造

であってもよく、
ここで、それぞれのZ’は独立してN(パイ結合に参加している場合)又はNR(パイ結合に参加していない場合)及びR’’、R、及びZは構造cにおいて定義された通りであり;
Baseはhhの構造

であってもよく、
ここで、それぞれのZ’は独立してN(パイ結合に参加している場合)又はNR(パイ結合に参加していない場合)、及びそれぞれのZは独立してCG(パイ結合に参加している場合)又は>C(G)2(パイ結合に参加していない場合)、ここでR’’及びGは構造cにおいて定義された通りであり;
Baseはiiの構造

であってもよく、
ここでR及びGは構造cにおいて定義された通りであり;
Baseはjjの構造

であってもよく、
ここでR及びGは構造cにおいて定義された通りであり;又は
Baseはkkの構造

であってもよく、
ここで構造kkにおいて、
Rは水素及びC−Cアルキルからなる群から選択され;
Xは水素、ハロゲン、及びOWからなる群から選択され;
Yは単結合、O、及びCHからなる群から選択され;
Qは存在しないか又はO、S、及びNHからなる群から選択され、但し、Qが存在しない場合は、V及びNHは共にCH基に結合し;
VはN及びC−Gからなる群から選択され;
ZはN及びC−G’からなる群から選択され;
G及びG’は独立して水素、アミノ、アミノカルボニル、メチルアミノ、ジメチルアミノ、アシルアミノ、アルコキシアミノ、−SOH、−SONH、アミノカルボニルアミノ、オキシカルボニルアミノ、HR’NCHR’’C(O)NH−、アジド、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシアミノ及びヒドラジノからなる群から選択され、ここで、R’は水素で、R’’はアミノ酸の側鎖であるか又はR’及びR’’はそれぞれの基に結合しているそれぞれ窒素及び炭素と一緒になってピロリジニル基を形成し;
但し、V及びZは同一ではなく;
但し、VがC−Hの場合は、ZはNであり;
及びTは独立して水素、ヒドロキシル、C−C−アルコキシ、C−C−チオアルコキシ、アミノ、置換アミノ、及びハロゲンであり;及び
それぞれのW、W、及びWは独立して水素、C−Cアルキル、及びプロドラッグ基からなる群から選択されるか;又は
Baseはllの構造

であってもよく、
ここで構造llにおいて、
RはC−Cアルキルであり;
Xは水素、ハロゲン、及びOWからなる群から選択され;
Q’はNH、O、及びSからなる群から選択され;
G’はアミノ、アミノカルボニル、メチルアミノ、ジメチルアミノ、アシルアミノ、−SOH、−SONH2、アルコキシアミノ、アミノカルボニルアミノ、オキシカルボニルアミノ、HR’NCHR’’C(O)NH−、アジド、シアノ、ハロ、ヒドロキシアミノ、及びヒドラジノからなる群から選択され、ここで、R’は水素で、R’’はアミノ酸の側鎖であるか又はR’及びR’’はそれぞれの基に結合しているそれぞれ窒素及び炭素と一緒になってピロリジニル基を形成し;Yは単結合、O、及びCHからなる群から選択され;それぞれのW、W、及びWは独立して水素、C−Cアルキル、及びプロドラッグ基からなる群から選択されるか;又は
Baseはmmの構造

であってもよく、
ここで構造mmにおいて、
Qは構造kkにおいて定義された通りであり、
A及びBは独立してC=Q、NH、及び1から2個のハロゲン基で置換されていてもよいメチレン、但し、A及びBは共にNHではなく;
DはNHであるか、又は−D−A−B−が一緒になって、−N=CH−NH−、−(C=Q)−CH2−(C=Q)−、−(C=Q)−NH−(C=Q)−、−(CX’)=(CX’)−(C=Q)−、又は−CH=CH−NH−基、ここでX’はハロゲン、を形成し;
それぞれのQは独立してO、S、及びNHからなる群から選択され;Rは水素及びC−Cアルキルからなる群から選択され;
Xは水素、ハロゲン、及びOWからなる群から選択され;
及びTは独立して水素、ヒドロキシル、C−C−アルコキシ、C−C−チオアルコキシ、アミノ、置換アミノ、及びハロゲンであり;
Yは単結合、O、及びCHからなる群から選択され;それぞれのW、W、及びWは独立して水素、C−Cアルキル、及びプロドラッグ基からなる群から選択される]の化合物及びその薬学的に許容可能な塩、互変異性体、互変異性体の薬学的に許容可能な塩、塩(酸又は塩基を添加した塩)、水和物、溶媒和物、その結晶形態であり;
一又は複数の抗ウイルス、抗菌、又は抗増殖剤と組み合わせられてもよい化合物の、
HBV、HCV、又はHIV感染の結果の何れかの症状の治療及び/又は予防のための医薬を製造における使用。
【請求項8】
製薬的に有効な担体と式:

[ここで、A又はA’について、
(a)Rは独立して、CH、CHF、CHF、CF、F、CN、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、又はアミノ、ヒドロキシで置換されていてもよいC1ー4アルキル、又は1から3個のフッ素原子であり;
(b)RはH、5’−モノリン酸、5’,3’−サイクリックリン酸、二リン酸、三リン酸、又は安定化リン酸プロドラッグを含むリン酸、安定化H−リン酸を含むH−リン酸、置換されていてもよいフェニル及び低級アシルを含むアシル、低級アルキルを含むアルキル、O−置換カルボキシアルキルアミノ又はそのペプチド誘導体、フェニル基が置換されていてもよい、メタンスルホン酸及びベンジルを含むアルキル又はアリールアルキルスルホン酸を含むスルホン酸エステル、リン脂質を含む脂質、L又はD−アミノ酸、炭水化物、ペプチド、コレステロール、又はインビボで投与されるその他の薬学的に許容可能な脱離基であり;
(c)Rは独立してOH、H、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、ビニル、N、CN、Cl、Br、F、I、NO、C(O)O(C1−4アルキル)、C(O)O(C1−4アルキル)、C(O)O(C2−4アルキニル)、C(O)O(C2−4アルケニル)、O(C1−10アシル)、O(C1−4アルキル)、O(C2−4アルケニル)、SH、S(C1−4アシル)、S(C1−4アルキル)、S(C2−4アルキニル)、S(C2−4アルケニル)、SO(C1−4アシル)、SO(C1−4アルキル)、SO(C2−4アルキニル)、SO(C2−4アルケニル)、SO(C1−4アシル)、SO2(C1−4アルキル)、SO(C2−4アルキニル)、SO(C2−4アルケニル)、OS(O)(C1−4アシル)、OS(O)(C1−4アルキル)、OS(O)(C2−4アルケニル)、NH、NH(C1−4アルキル)、NH(C2−4アルケニル)、NH(C2−4アルキニル)、NH(C1−4アシル)、N(C1−4アルキル)、N(C1−18アシル)、ここで、アルキル、アルキニル、アルケニル及びビニルは、Nでに置換されていてもよく、CN、1から3個のハロゲン(Cl、Br、F、I)、NO、C(O)O(C1−4アルキル)、C(O)O(C1−4アルキル)、C(O)O(C2−4アルキニル)、C(O)O(C2−4アルケニル)、O(C1−4アシル)、O(C1−4アルキル)、O(C2−4アルケニル)、SH、S(C1−4アシル)、S(C1−4アルキル)、S(C2−4アルキニル)、S(C2−4アルケニル)、SO(C1−4アシル)、SO(C1−4アルキル)、SO(C2−4アルキニル)、SO(C2−4アルケニル)、SO(C1−4アシル)、SO(C1−4アルキル)、SO(C2−4アルキニル)、SO(C2−4アルケニル)、OS(O)(C1−4アシル)、OS(O)(C1−4アルキル)、OS(O)(C2−4アルケニル)、NH、NH(C1−4アルキル)、NH(C2−4アルケニル)、NH(C2−4アルキニル)、NH(C1−4アシル)、N(C1−4アルキル)、N(C1−4アシル)であり;
(d)Rは独立してH、低級アルキル、CN、ビニル、O−(低級アルキル)、ヒドロキシル低級アルキル、すなわち、−(CHOH、ここで、pは1から6であり、ヒドロキシルメチル(CHOH)を含み、CHF、N、CHCN、CHNH、CHNHCH、CHN(CH、エチニルアルキン(置換されていてもよい)、又はF、Cl、Br、又はIを含むハロゲン、アルケニル、アルキニル、Br−ビニル、ヒドロキシ、O−アルケニル、NO、アミノ、低級アルキルアミノ、又はジ(低級アルキル)アミノであり;
(e)R及びRは一緒になって、その安定化プロドラッグを含む、5’,3’−サイクリックリン酸を形成してもよく;
(f)Baseは、下の構造:

ここでf又はa及びb
ZはN又はCRであり;
、R、及びRは独立してH、F、Cl、Br、I、OH、OR’、SH、SR’、NH、NHR’、NR’(2個のR’は飽和又は不飽和環、又は飽和又は不飽和複素環であってもよい)、C−Cの低級アルキル、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルキル、C−Cの低級アルケニル、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルケニル、C≡CHのようなC−Cの低級アルキニル、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルキニル、C−Cの低級アルコキシ、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルコキシ、COH、COR’、CONH、CONHR’、CONR’、CH=CHCOH、又はCH=CHCOR’、ここで、R’は置換されていてもよいアルキルであり、限定されるものではないが、置換されていてもよいC20アルキル、置換されていてもよいC10アルキル、置換されていてもよい低級アルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいC−Cのアルキニル、置換されていてもよいC−Cの低級アルケニル、又は、限定されるものではないが、C(O)アルキル、C(O)(C20アルキル)、C(O)(C10アルキル)、又はC(O)(低級アルキル)を含む、置換されていてもよいアシル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいC−Cアルキル−アリールオキシ、ヘテロアリール、置換されていてもよいC−Cアルキル−ヘテロアリール、置換されていてもよいアルコキシC20アルキル、置換されていてもよいアミノC20アルキル、置換されていてもよいフッ化C20アルキルを含み;
は独立してH、ハロゲン(F、Cl、Br、Iを含む)、OH、OR’、SH、SR’、NH2、NHR’、NR’(2個のR’は、飽和又は不飽和環、又は飽和又は不飽和複素環を形成し得る)、NO、C−Cの低級アルキル、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルキル、C−Cの低級アルケニル、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルケニル、C−Cの低級アルキニル、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルキニル、C−Cの低級アルコキシ、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルコキシ、COH、COR’、CONH、CONHR’、CONR’、CH=CHCOH、又はCH=CHCOR’であり、ここで、R’は置換されていてもよいアルキルであり、限定されるものではないが、置換されていてもよいC20アルキル、置換されていてもよいC10アルキル、置換されていてもよい低級アルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、C−Cの置換されていてもよいアルキニル、C−Cの置換されていてもよい低級アルケニル、又は置換されていてもよいアシル、これは、限定されるものではないが、C(O)アルキル、C(O)(C20アルキル)、C(O)(C10アルキル)、又はC(O)(低級アルキル)を含み、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいC−Cアルキル−アリールオキシ、ヘテロアリール、置換されていてもよいC−Cアルキル−ヘテロアリール、置換されていてもよいアルコキシC20アルキル、置換されていてもよいアミノC20アルキル、置換されていてもよいフッ化C20アルキルを含む、で表される、天然又は修飾プリン又はピリミジン塩基であるか;又は
Baseは式c

からなる群から選択されてもよく、
ここで構造cにおいて、
Zがパイ結合(二重結合)に参加している場合、Zは独立してN又はC−Gから選択されるか;又は、Zがパイ結合(二重結合)に参加していない場合は、Zは独立してO、S、Se、NR、NOR、NNR、CO、CS、CNR、SO、S(O)、SeO、Se(O)、又はC(G)から選択され;
それぞれのGはH、ハロゲン、OR、SR、NR、NROR、N、COOR、CN、CONR、C(S)NR、C(=NR)NR、及びRからなる群から独立して選択され;ここで任意の2個の隣接したZは、いずれもO、S、及びSeから選択されないか、又はいずれもCO、CS、CNNR、SO、S(O)、SeO及びSe(O)から選択されず;
ここで、Xがパイ結合(二重結合)に参加している場合、XはCであるか;又はXがパイ結合(二重結合)に参加していない場合、XはCR又はNであり;
ここで、R’’がパイ結合(二重結合)に参加している場合、R’’はO、S、Se、NR、NOR又はNNRであるか;又はR’’がパイ結合(二重結合)に参加していない場合、R’’はOR、SR、F、Cl、R、又はSeRであり;及び
破線(−−−)は可能なパイ又は二重結合を示し;
それぞれのRは独立してH、CF、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアシル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいシクロアルケニル、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいヘテロシクリル、及び置換されていてもよいアリールアルキルからなる群から選択されるか;又は
Baseはd−nの構造

からなる群から選択される構造であってもよく、
ここで、Z、X、及びR’’は構造cにおいて定義された通りであり;
Baseはo−ffの構造

からなる群から選択される構造であってもよく、
ここで、G及びRは構造cにおいて定義された通りであり;
Base(B)はggの構造

であってもよく、
ここで、それぞれのZ’は独立してN(パイ結合に参加している場合)又はNR(パイ結合に参加していない場合)及びR’’、R、及びZは構造cにおいて定義された通りであり;
Base(B)はhhの構造

であってもよく、
ここで、それぞれのZ’は独立してN(パイ結合に参加している場合)又はNR(パイ結合に参加していない場合)、及びそれぞれのZは独立してCG(パイ結合に参加している場合)又は>C(G)2(パイ結合に参加していない場合)、ここでR’’及びGは構造cにおいて定義された通りであり;
Baseはiiの構造

であってもよく、
ここでR及びGは構造cにおいて定義された通りであり;
Baseはjjの構造

であってもよく、
ここでR及びGは構造cにおいて定義された通りであり;又は
Baseはkkの構造

であってもよく、
ここで構造kkにおいて、
Rは水素及びC−Cアルキルからなる群から選択され;
Xは水素、ハロゲン、及びOWからなる群から選択され;
Yは単結合、O、及びCHからなる群から選択され;
Qは存在しないか又はO、S、及びNHからなる群から選択され、但し、Qが存在しない場合は、V及びNHは共にCH基に結合し;
VはN及びC−Gからなる群から選択され;
ZはN及びC−G’からなる群から選択され;
G及びG’は独立して水素、アミノ、アミノカルボニル、メチルアミノ、ジメチルアミノ、アシルアミノ、アルコキシアミノ、−SOH、−SONH、アミノカルボニルアミノ、オキシカルボニルアミノ、HR’NCHR’’C(O)NH−、アジド、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシアミノ及びヒドラジノからなる群から選択され、ここで、R’は水素で、R’’はアミノ酸の側鎖であるか又はR’及びR’’はそれぞれの基に結合しているそれぞれ窒素及び炭素と一緒になってピロリジニル基を形成し;
但し、V及びZは同一ではなく;
但し、VがC−Hの場合は、ZはNであり;
及びTは独立して水素、ヒドロキシル、C−C−アルコキシ、C−C−チオアルコキシ、アミノ、置換アミノ、及びハロゲンであり;及び
それぞれのW、W、及びWは独立して水素、C−Cアルキル、及びプロドラッグ基からなる群から選択されるか;又は
Baseはllの構造

であってもよく、
ここで構造llにおいて、
RはC−Cアルキルであり;
Xは水素、ハロゲン、及びOWからなる群から選択され;
Q’はNH、O、及びSからなる群から選択され;
G’はアミノ、アミノカルボニル、メチルアミノ、ジメチルアミノ、アシルアミノ、−SOH、−SONH2、アルコキシアミノ、アミノカルボニルアミノ、オキシカルボニルアミノ、HR’NCHR’’C(O)NH−、アジド、シアノ、ハロ、ヒドロキシアミノ、及びヒドラジノからなる群から選択され、ここで、R’は水素で、R’’はアミノ酸の側鎖であるか又はR’及びR’’はそれぞれの基に結合しているそれぞれ窒素及び炭素と一緒になってピロリジニル基を形成し;Yは単結合、O、及びCHからなる群から選択され;それぞれのW、W、及びWは独立して水素、C−Cアルキル、及びプロドラッグ基からなる群から選択されるか;又は
Baseはmmの構造

であってもよく、
ここで構造mmにおいて、
Qは構造kkにおいて定義された通りであり、
A及びBは独立してC=Q、NH、及び1から2個のハロゲン基で置換されていてもよいメチレン、但し、A及びBは共にNHではなく;
DはNHであるか、又は−D−A−B−が一緒になって、−N=CH−NH−、−(C=Q)−CH2−(C=Q)−、−(C=Q)−NH−(C=Q)−、−(CX’)=(CX’)−(C=Q)−、又は−CH=CH−NH−基、ここでX’はハロゲン、を形成し;
それぞれのQは独立してO、S、及びNHからなる群から選択され;Rは水素及びC−Cアルキルからなる群から選択され;
Xは水素、ハロゲン、及びOWからなる群から選択され;
及びTは独立して水素、ヒドロキシル、C−C−アルコキシ、C−C−チオアルコキシ、アミノ、置換アミノ、及びハロゲンであり;
Yは単結合、O、及びCHからなる群から選択され;それぞれのW、W、及びWは独立して水素、C−Cアルキル、及びプロドラッグ基からなる群から選択される]
化合物及びその薬学的に許容可能な塩、互変異性体、互変異性体の薬学的に許容可能な塩、塩(酸又は塩基を添加した塩)、水和物、溶媒和物、その結晶形態であって;
一又は複数の抗ウイルス、抗菌、又は抗増殖剤と組み合わせられてもよい化合物、
の組み合わせを含む医薬の調製方法。
【請求項9】
以下の化合物:










































































































から選択される化合物。
【請求項10】
(1)2又は2’

で表される化合物を得るために、
1又は1’

で表される化合物の位置2’−Cをデオキシ化し、
(2)A又はA’

で表される
[ここで、構造1、1’、2、2’、A、及びA’について、
(a)Rは独立して、CH、CHF、CHF、CF、F、CN、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、又はアミノ、ヒドロキシで置換されていてもよいC1ー4アルキル、又は1から3個のフッ素原子であり;
(b)RはH、5’−モノリン酸、5’,3’−サイクリックリン酸、二リン酸、三リン酸、又は安定化リン酸プロドラッグを含むリン酸、安定化H−リン酸を含むH−リン酸、置換されていてもよいフェニル及び低級アシルを含むアシル、低級アルキルを含むアルキル、O−置換カルボキシアルキルアミノ又はそのペプチド誘導体、フェニル基が置換されていてもよい、メタンスルホン酸及びベンジルを含むアルキル又はアリールアルキルスルホン酸を含むスルホン酸エステル、リン脂質を含む脂質、L又はD−アミノ酸、炭水化物、ペプチド、コレステロール、又はインビボで投与されるその他の薬学的に許容可能な脱離基であり;
(c)Rは独立してOH、H、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、ビニル、N、CN、Cl、Br、F、I、NO、C(O)O(C1−4アルキル)、C(O)O(C1−4アルキル)、C(O)O(C2−4アルキニル)、C(O)O(C2−4アルケニル)、O(C1−10アシル)、O(C1−4アルキル)、O(C2−4アルケニル)、SH、S(C1−4アシル)、S(C1−4アルキル)、S(C2−4アルキニル)、S(C2−4アルケニル)、SO(C1−4アシル)、SO(C1−4アルキル)、SO(C2−4アルキニル)、SO(C2−4アルケニル)、SO(C1−4アシル)、SO2(C1−4アルキル)、SO(C2−4アルキニル)、SO(C2−4アルケニル)、OS(O)(C1−4アシル)、OS(O)(C1−4アルキル)、OS(O)(C2−4アルケニル)、NH、NH(C1−4アルキル)、NH(C2−4アルケニル)、NH(C2−4アルキニル)、NH(C1−4アシル)、N(C1−4アルキル)、N(C1−18アシル)、ここで、アルキル、アルキニル、アルケニル及びビニルは、Nで置換されていてもよく、CN、1から3個のハロゲン(Cl、Br、F、I)、NO、C(O)O(C1−4アルキル)、C(O)O(C1−4アルキル)、C(O)O(C2−4アルキニル)、C(O)O(C2−4アルケニル)、O(C1−4アシル)、O(C1−4アルキル)、O(C2−4アルケニル)、SH、S(C1−4アシル)、S(C1−4アルキル)、S(C2−4アルキニル)、S(C2−4アルケニル)、SO(C1−4アシル)、SO(C1−4アルキル)、SO(C2−4アルキニル)、SO(C2−4アルケニル)、SO(C1−4アシル)、SO(C1−4アルキル)、SO(C2−4アルキニル)、SO(C2−4アルケニル)、OS(O)(C1−4アシル)、OS(O)(C1−4アルキル)、OS(O)(C2−4アルケニル)、NH、NH(C1−4アルキル)、NH(C2−4アルケニル)、NH(C2−4アルキニル)、NH(C1−4アシル)、N(C1−4アルキル)、N(C1−4アシル)であり;
(d)Rは独立してH、低級アルキル、CN、ビニル、O−(低級アルキル)、ヒドロキシル低級アルキル、すなわち、−(CHOH、ここで、pは1から6であり、ヒドロキシルメチル(CHOH)を含み、CHF、N、CHCN、CHNH、CHNHCH、CHN(CH、エチニルアルキン(置換されていてもよい)、又はF、Cl、Br、又はIを含むハロゲン、アルケニル、アルキニル、Br−ビニル、ヒドロキシ、O−アルケニル、NO、アミノ、低級アルキルアミノ、又はジ(低級アルキル)アミノであり;
(e)R及びRは一緒になって、その安定化プロドラッグを含む、5’,3’−サイクリックリン酸を形成してもよく;
(f)Baseは、下の構造:

ここでf又はa及びb
ZはN又はCRであり;
、R、及びRは独立してH、F、Cl、Br、I、OH、OR’、SH、SR’、NH、NHR’、NR’(2個のR’は飽和又は不飽和環、又は飽和又は不飽和複素環であってもよい)、C−Cの低級アルキル、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルキル、C−Cの低級アルケニル、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルケニル、C≡CHのようなC−Cの低級アルキニル、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルキニル、C−Cの低級アルコキシ、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルコキシ、COH、COR’、CONH、CONHR’、CONR’、CH=CHCOH、又はCH=CHCOR’、ここで、R’は置換されていてもよいアルキルであり、限定されるものではないが、置換されていてもよいC20アルキル、置換されていてもよいC10アルキル、置換されていてもよい低級アルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいC−Cのアルキニル、置換されていてもよいC−Cの低級アルケニル、又は、限定されるものではないが、C(O)アルキル、C(O)(C20アルキル)、C(O)(C10アルキル)、又はC(O)(低級アルキル)を含む、置換されていてもよいアシル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいC−Cアルキル−アリールオキシ、ヘテロアリール、置換されていてもよいC−Cアルキル−ヘテロアリール、置換されていてもよいアルコキシC20アルキル、置換されていてもよいアミノC20アルキル、置換されていてもよいフッ化C20アルキルを含み;
は独立してH、ハロゲン(F、Cl、Br、Iを含む)、OH、OR’、SH、SR’、NH2、NHR’、NR’(2個のR’は、飽和又は不飽和環、又は飽和又は不飽和複素環を形成し得る)、NO、C−Cの低級アルキル、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルキル、C−Cの低級アルケニル、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルケニル、C−Cの低級アルキニル、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルキニル、C−Cの低級アルコキシ、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルコキシ、COH、COR’、CONH、CONHR’、CONR’、CH=CHCOH、又はCH=CHCOR’であり、ここで、R’は置換されていてもよいアルキルであり、限定されるものではないが、置換されていてもよいC20アルキル、置換されていてもよいC10アルキル、置換されていてもよい低級アルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、C−Cの置換されていてもよいアルキニル、C−Cの置換されていてもよい低級アルケニル、又は置換されていてもよいアシル、これは、限定されるものではないが、C(O)アルキル、C(O)(C20アルキル)、C(O)(C10アルキル)、又はC(O)(低級アルキル)を含み、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいC−Cアルキル−アリールオキシ、ヘテロアリール、置換されていてもよいC−Cアルキル−ヘテロアリール、置換されていてもよいアルコキシC20アルキル、置換されていてもよいアミノC20アルキル、置換されていてもよいフッ化C20アルキルを含む、で表される、天然又は修飾プリン又はピリミジン塩基であるか;又は
Baseは式c

からなる群から選択されてもよく、
ここで構造cにおいて、
Zがパイ結合(二重結合)に参加している場合、Zは独立してN又はC−Gから選択されるか;又は、Zがパイ結合(二重結合)に参加していない場合は、Zは独立してO、S、Se、NR、NOR、NNR、CO、CS、CNR、SO、S(O)、SeO、Se(O)、又はC(G)から選択され;
それぞれのGはH、ハロゲン、OR、SR、NR、NROR、N、COOR、CN、CONR、C(S)NR、C(=NR)NR、及びRからなる群から独立して選択され;ここで任意の2個の隣接したZは、いずれもO、S、及びSeから選択されないか、又はいずれもCO、CS、CNNR、SO、S(O)、SeO及びSe(O)から選択されず;
ここで、Xがパイ結合(二重結合)に参加している場合、XはCであるか;又はXがパイ結合(二重結合)に参加していない場合、XはCR又はNであり;
ここで、R’’がパイ結合(二重結合)に参加している場合、R’’はO、S、Se、NR、NOR又はNNRであるか;又はR’’がパイ結合(二重結合)に参加していない場合、R’’はOR、SR、F、Cl、R、又はSeRであり;及び
破線(−−−)は可能なパイ又は二重結合を示し;
それぞれのRは独立してH、CF、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアシル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいシクロアルケニル、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいヘテロシクリル、及び置換されていてもよいアリールアルキルからなる群から選択されるか;又は
Baseはd−nの構造

からなる群から選択される構造であってもよく、
ここで、Z、X、及びR’’は構造cにおいて定義された通りであり;
Baseはo−ffの構造

からなる群から選択される構造であってもよく、
ここで、G及びRは構造cにおいて定義された通りであり;
Baseはggの構造

であってもよく、
ここで、それぞれのZ’は独立してN(パイ結合に参加している場合)又はNR(パイ結合に参加していない場合)及びR’’、R、及びZは構造cにおいて定義された通りであり;
Baseはhhの構造

であってもよく、
ここで、それぞれのZ’は独立してN(パイ結合に参加している場合)又はNR(パイ結合に参加していない場合)、及びそれぞれのZは独立してCG(パイ結合に参加している場合)又は>C(G)2(パイ結合に参加していない場合)、ここでR’’及びGは構造cにおいて定義された通りであり;
Baseはiiの構造

であってもよく、
ここでR及びGは構造cにおいて定義された通りであり;
Baseはjjの構造

であってもよく、
ここでR及びGは構造cにおいて定義された通りであり;又は
Baseはkkの構造

であってもよく、
ここで構造kkにおいて、
Rは水素及びC−Cアルキルからなる群から選択され;
Xは水素、ハロゲン、及びOWからなる群から選択され;
Yは単結合、O、及びCHからなる群から選択され;
Qは存在しないか又はO、S、及びNHからなる群から選択され、但し、Qが存在しない場合は、V及びNHは共にCH基に結合し;
VはN及びC−Gからなる群から選択され;
ZはN及びC−G’からなる群から選択され;
G及びG’は独立して水素、アミノ、アミノカルボニル、メチルアミノ、ジメチルアミノ、アシルアミノ、アルコキシアミノ、−SOH、−SONH、アミノカルボニルアミノ、オキシカルボニルアミノ、HR’NCHR’’C(O)NH−、アジド、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシアミノ及びヒドラジノからなる群から選択され、ここで、R’は水素で、R’’はアミノ酸の側鎖であるか又はR’及びR’’はそれぞれの基に結合しているそれぞれ窒素及び炭素と一緒になってピロリジニル基を形成し;
但し、V及びZは同一ではなく;
但し、VがC−Hの場合は、ZはNであり;
及びTは独立して水素、ヒドロキシル、C−C−アルコキシ、C−C−チオアルコキシ、アミノ、置換アミノ、及びハロゲンであり;及び
それぞれのW、W、及びWは独立して水素、C−Cアルキル、及びプロドラッグ基からなる群から選択されるか;又は
Baseはllの構造

であってもよく、
ここで構造llにおいて、
RはC−Cアルキルであり;
Xは水素、ハロゲン、及びOWからなる群から選択され;
Q’はNH、O、及びSからなる群から選択され;
G’はアミノ、アミノカルボニル、メチルアミノ、ジメチルアミノ、アシルアミノ、−SOH、−SONH2、アルコキシアミノ、アミノカルボニルアミノ、オキシカルボニルアミノ、HR’NCHR’’C(O)NH−、アジド、シアノ、ハロ、ヒドロキシアミノ、及びヒドラジノからなる群から選択され、ここで、R’は水素で、R’’はアミノ酸の側鎖であるか又はR’及びR’’はそれぞれの基に結合しているそれぞれ窒素及び炭素と一緒になってピロリジニル基を形成し;Yは単結合、O、及びCHからなる群から選択され;それぞれのW、W、及びWは独立して水素、C−Cアルキル、及びプロドラッグ基からなる群から選択されるか;又は
Baseはmmの構造

であってもよく、
ここで構造mmにおいて、
Qは構造kkにおいて定義された通りであり、
A及びBは独立してC=Q、NH、及び1から2個のハロゲン基で置換されていてもよいメチレン、但し、A及びBは共にNHではなく;
DはNHであるか、又は−D−A−B−が一緒になって、−N=CH−NH−、−(C=Q)−CH2−(C=Q)−、−(C=Q)−NH−(C=Q)−、−(CX’)=(CX’)−(C=Q)−、又は−CH=CH−NH−基、ここでX’はハロゲン、を形成し;
それぞれのQは独立してO、S、及びNHからなる群から選択され;Rは水素及びC−Cアルキルからなる群から選択され;
Xは水素、ハロゲン、及びOWからなる群から選択され;
及びTは独立して水素、ヒドロキシル、C−C−アルコキシ、C−C−チオアルコキシ、アミノ、置換アミノ、及びハロゲンであり;
Yは単結合、O、及びCHからなる群から選択され;それぞれのW、W、及びWは独立して水素、C−Cアルキル、及びプロドラッグ基からなる群から選択される]
化合物及びその薬学的に許容可能な塩、互変異性体、互変異性体の薬学的に許容可能な塩、塩(酸又は塩基を添加した塩)、水和物、溶媒和化合物、その結晶形態であって;
一又は複数の抗ウイルス、抗菌、又は抗増殖剤と組み合わせられてもよい、
化合物を得るために、2又は2’で表される化合物を誘導体化することを含む方法。
【請求項11】
(a)2又は2’

で表される化合物を得るために、
1又は1’

で表される化合物の位置2’−Cのデオキシ化し、
(b)A又はA’

[ここで、構造1、1’、2、2’、A、及びA’について、
(a)Rは独立して、CH、CHF、CHF、CF、F、CN、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、又はアミノ、ヒドロキシで置換されていてもよいC1ー4アルキル、又は1から3個のフッ素原子であり;
(b)RはH、5’−モノリン酸、5’,3’−サイクリックリン酸、二リン酸、三リン酸、又は安定化リン酸プロドラッグを含むリン酸、安定化H−リン酸を含むH−リン酸、置換されていてもよいフェニル及び低級アシルを含むアシル、低級アルキルを含むアルキル、O−置換カルボキシアルキルアミノ又はそのペプチド誘導体、フェニル基が置換されていてもよい、メタンスルホン酸及びベンジルを含むアルキル又はアリールアルキルスルホン酸を含むスルホン酸エステル、リン脂質を含む脂質、L又はD−アミノ酸、炭水化物、ペプチド、コレステロール、又はインビボで投与されるその他の薬学的に許容可能な脱離基であり;
(c)Rは独立してOH、H、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、ビニル、N、CN、Cl、Br、F、I、NO、C(O)O(C1−4アルキル)、C(O)O(C1−4アルキル)、C(O)O(C2−4アルキニル)、C(O)O(C2−4アルケニル)、O(C1−10アシル)、O(C1−4アルキル)、O(C2−4アルケニル)、SH、S(C1−4アシル)、S(C1−4アルキル)、S(C2−4アルキニル)、S(C2−4アルケニル)、SO(C1−4アシル)、SO(C1−4アルキル)、SO(C2−4アルキニル)、SO(C2−4アルケニル)、SO(C1−4アシル)、SO2(C1−4アルキル)、SO(C2−4アルキニル)、SO(C2−4アルケニル)、OS(O)(C1−4アシル)、OS(O)(C1−4アルキル)、OS(O)(C2−4アルケニル)、NH、NH(C1−4アルキル)、NH(C2−4アルケニル)、NH(C2−4アルキニル)、NH(C1−4アシル)、N(C1−4アルキル)、N(C1−18アシル)、ここで、アルキル、アルキニル、アルケニル及びビニルは、Nで置換されていてもよく、CN、1から3個のハロゲン(Cl、Br、F、I)、NO、C(O)O(C1−4アルキル)、C(O)O(C1−4アルキル)、C(O)O(C2−4アルキニル)、C(O)O(C2−4アルケニル)、O(C1−4アシル)、O(C1−4アルキル)、O(C2−4アルケニル)、SH、S(C1−4アシル)、S(C1−4アルキル)、S(C2−4アルキニル)、S(C2−4アルケニル)、SO(C1−4アシル)、SO(C1−4アルキル)、SO(C2−4アルキニル)、SO(C2−4アルケニル)、SO(C1−4アシル)、SO(C1−4アルキル)、SO(C2−4アルキニル)、SO(C2−4アルケニル)、OS(O)(C1−4アシル)、OS(O)(C1−4アルキル)、OS(O)(C2−4アルケニル)、NH、NH(C1−4アルキル)、NH(C2−4アルケニル)、NH(C2−4アルキニル)、NH(C1−4アシル)、N(C1−4アルキル)、N(C1−4アシル)であり;
(d)Rは独立してH、低級アルキル、CN、ビニル、O−(低級アルキル)、ヒドロキシル低級アルキル、すなわち、−(CHOH、ここで、pは1から6であり、ヒドロキシルメチル(CHOH)を含み、CHF、N、CHCN、CHNH、CHNHCH、CHN(CH、エチニルアルキン(置換されていてもよい)、又はF、Cl、Br、又はIを含むハロゲン、アルケニル、アルキニル、Br−ビニル、ヒドロキシ、O−アルケニル、NO、アミノ、低級アルキルアミノ、又はジ(低級アルキル)アミノであり;
(e)R及びRは一緒になって、その安定化プロドラッグを含む、5’,3’−サイクリックリン酸を形成してもよく;
(f)Baseは、下の構造:

ここでf又はa及びb
ZはN又はCRであり;
、R、及びRは独立してH、F、Cl、Br、I、OH、OR’、SH、SR’、NH、NHR’、NR’(2個のR’は飽和又は不飽和環、又は飽和又は不飽和複素環であってもよい)、C−Cの低級アルキル、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルキル、C−Cの低級アルケニル、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルケニル、C≡CHのようなC−Cの低級アルキニル、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルキニル、C−Cの低級アルコキシ、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルコキシ、COH、COR’、CONH、CONHR’、CONR’、CH=CHCOH、又はCH=CHCOR’、ここで、R’は置換されていてもよいアルキルであり、限定されるものではないが、置換されていてもよいC20アルキル、置換されていてもよいC10アルキル、置換されていてもよい低級アルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいC−Cのアルキニル、置換されていてもよいC−Cの低級アルケニル、又は、限定されるものではないが、C(O)アルキル、C(O)(C20アルキル)、C(O)(C10アルキル)、又はC(O)(低級アルキル)を含む、置換されていてもよいアシル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいC−Cアルキル−アリールオキシ、ヘテロアリール、置換されていてもよいC−Cアルキル−ヘテロアリール、置換されていてもよいアルコキシC20アルキル、置換されていてもよいアミノC20アルキル、置換されていてもよいフッ化C20アルキルを含み;
は独立してH、ハロゲン(F、Cl、Br、Iを含む)、OH、OR’、SH、SR’、NH2、NHR’、NR’(2個のR’は、飽和又は不飽和環、又は飽和又は不飽和複素環を形成し得る)、NO、C−Cの低級アルキル、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルキル、C−Cの低級アルケニル、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルケニル、C−Cの低級アルキニル、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルキニル、C−Cの低級アルコキシ、C−Cのハロゲン化(F、Cl、Br、I)低級アルコキシ、COH、COR’、CONH、CONHR’、CONR’、CH=CHCOH、又はCH=CHCOR’であり、ここで、R’は置換されていてもよいアルキルであり、限定されるものではないが、置換されていてもよいC20アルキル、置換されていてもよいC10アルキル、置換されていてもよい低級アルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、C−Cの置換されていてもよいアルキニル、C−Cの置換されていてもよい低級アルケニル、又は置換されていてもよいアシル、これは、限定されるものではないが、C(O)アルキル、C(O)(C20アルキル)、C(O)(C10アルキル)、又はC(O)(低級アルキル)を含み、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいC−Cアルキル−アリールオキシ、ヘテロアリール、置換されていてもよいC−Cアルキル−ヘテロアリール、置換されていてもよいアルコキシC20アルキル、置換されていてもよいアミノC20アルキル、置換されていてもよいフッ化C20アルキルを含む、で表される、天然又は修飾プリン又はピリミジン塩基であるか;又は
Baseは式c

からなる群から選択されてもよく、
ここで構造cにおいて、
Zがパイ結合(二重結合)に参加している場合、Zは独立してN又はC−Gから選択されるか;又は、Zがパイ結合(二重結合)に参加していない場合は、Zは独立してO、S、Se、NR、NOR、NNR、CO、CS、CNR、SO、S(O)、SeO、Se(O)、又はC(G)から選択され;
それぞれのGはH、ハロゲン、OR、SR、NR、NROR、N、COOR、CN、CONR、C(S)NR、C(=NR)NR、及びRからなる群から独立して選択され;ここで任意の2個の隣接したZは、いずれもO、S、及びSeから選択されないか、又はいずれもCO、CS、CNNR、SO、S(O)、SeO及びSe(O)から選択されず;
ここで、Xがパイ結合(二重結合)に参加している場合、XはCであるか;又はXがパイ結合(二重結合)に参加していない場合、XはCR又はNであり;
ここで、R’’がパイ結合(二重結合)に参加している場合、R’’はO、S、Se、NR、NOR又はNNRであるか;又はR’’がパイ結合(二重結合)に参加していない場合、R’’はOR、SR、F、Cl、R、又はSeRであり;及び
破線(−−−)は可能なパイ又は二重結合を示し;
それぞれのRは独立してH、CF、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアシル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいシクロアルケニル、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいヘテロシクリル、及び置換されていてもよいアリールアルキルからなる群から選択されるか;又は
Baseはd−nの構造

からなる群から選択される構造であってもよく、
ここで、Z、X、及びR’’は構造cにおいて定義された通りであり;
Baseはo−ffの構造

からなる群から選択される構造であってもよく、
ここで、G及びRは構造cにおいて定義された通りであり;
Baseはggの構造

であってもよく、
ここで、それぞれのZ’は独立してN(パイ結合に参加している場合)又はNR(パイ結合に参加していない場合)及びR’’、R、及びZは構造cにおいて定義された通りであり;
Baseはhhの構造

であってもよく、
ここで、それぞれのZ’は独立してN(パイ結合に参加している場合)又はNR(パイ結合に参加していない場合)、及びそれぞれのZは独立してCG(パイ結合に参加している場合)又は>C(G)2(パイ結合に参加していない場合)、ここでR’’及びGは構造cにおいて定義された通りであり;
Baseはiiの構造

であってもよく、
ここでR及びGは構造cにおいて定義された通りであり;
Baseはjjの構造

であってもよく、
ここでR及びGは構造cにおいて定義された通りであり;又は
Baseはkkの構造

であってもよく、
ここで構造kkにおいて、
Rは水素及びC−Cアルキルからなる群から選択され;
Xは水素、ハロゲン、及びOWからなる群から選択され;
Yは単結合、O、及びCHからなる群から選択され;
Qは存在しないか又はO、S、及びNHからなる群から選択され、但し、Qが存在しない場合は、V及びNHは共にCH基に結合し;
VはN及びC−Gからなる群から選択され;
ZはN及びC−G’からなる群から選択され;
G及びG’は独立して水素、アミノ、アミノカルボニル、メチルアミノ、ジメチルアミノ、アシルアミノ、アルコキシアミノ、−SOH、−SONH、アミノカルボニルアミノ、オキシカルボニルアミノ、HR’NCHR’’C(O)NH−、アジド、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシアミノ及びヒドラジノからなる群から選択され、ここで、R’は水素で、R’’はアミノ酸の側鎖であるか又はR’及びR’’はそれぞれの基に結合しているそれぞれ窒素及び炭素と一緒になってピロリジニル基を形成し;
但し、V及びZは同一ではなく;
但し、VがC−Hの場合は、ZはNであり;
及びTは独立して水素、ヒドロキシル、C−C−アルコキシ、C−C−チオアルコキシ、アミノ、置換アミノ、及びハロゲンであり;及び
それぞれのW、W、及びWは独立して水素、C−Cアルキル、及びプロドラッグ基からなる群から選択されるか;又は
Baseはllの構造

であってもよく、
ここで構造llにおいて、
RはC−Cアルキルであり;
Xは水素、ハロゲン、及びOWからなる群から選択され;
Q’はNH、O、及びSからなる群から選択され;
G’はアミノ、アミノカルボニル、メチルアミノ、ジメチルアミノ、アシルアミノ、−SOH、−SONH2、アルコキシアミノ、アミノカルボニルアミノ、オキシカルボニルアミノ、HR’NCHR’’C(O)NH−、アジド、シアノ、ハロ、ヒドロキシアミノ、及びヒドラジノからなる群から選択され、ここで、R’は水素で、R’’はアミノ酸の側鎖であるか又はR’及びR’’はそれぞれの基に結合しているそれぞれ窒素及び炭素と一緒になってピロリジニル基を形成し;Yは単結合、O、及びCHからなる群から選択され;それぞれのW、W、及びWは独立して水素、C−Cアルキル、及びプロドラッグ基からなる群から選択されるか;又は
Baseはmmの構造

であってもよく、
ここで構造mmにおいて、
Qは構造kkにおいて定義された通りであり、
A及びBは独立してC=Q、NH、及び1から2個のハロゲン基で置換されていてもよいメチレン、但し、A及びBは共にNHではなく;
DはNHであるか、又は−D−A−B−が一緒になって、−N=CH−NH−、−(C=Q)−CH2−(C=Q)−、−(C=Q)−NH−(C=Q)−、−(CX’)=(CX’)−(C=Q)−、又は−CH=CH−NH−基、ここでX’はハロゲン、を形成し;
それぞれのQは独立してO、S、及びNHからなる群から選択され;Rは水素及びC−Cアルキルからなる群から選択され;
Xは水素、ハロゲン、及びOWからなる群から選択され;
及びTは独立して水素、ヒドロキシル、C−C−アルコキシ、C−C−チオアルコキシ、アミノ、置換アミノ、及びハロゲンであり;
Yは単結合、O、及びCHからなる群から選択され;それぞれのW、W、及びWは独立して水素、C−Cアルキル、及びプロドラッグ基からなる群から選択される]
で表される化合物及びその薬学的に許容可能な塩、互変異性体、互変異性体の薬学的に許容可能な塩、塩(酸又は塩基を添加した塩)、水和物、溶媒和物、その結晶形態であって;
一又は複数の抗ウイルス、抗菌、又は抗増殖剤と組み合わせられてもよい、
化合物を得るために2又は2’で表される化合物を誘導体化することを含む方法によって得られる、製品又は組成物。

【公表番号】特表2011−503234(P2011−503234A)
【公表日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−535016(P2010−535016)
【出願日】平成20年11月17日(2008.11.17)
【国際出願番号】PCT/US2008/083787
【国際公開番号】WO2009/067409
【国際公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【出願人】(505442842)ファーマセット,インク. (20)
【Fターム(参考)】