説明

拡大観察装置、並びに、拡大観察装置の画像表示方法及び検鏡法切換方法

【課題】最適な検鏡法を容易に判別する技術を提供する。
【解決手段】拡大観察装置100は、複数の検鏡法を切り換える切換順序を決定し(S101)、決定された切換順序に従って複数の検鏡法を切り換える(S102)。さらに、各検鏡法への切換後に試料の画像を生成し(S103)、画像が生成される毎に、生成された画像を表示する(S105)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、試料を拡大して表示することにより試料を観察する拡大観察装置、並びに、拡大観察装置の画像表示方法及び検鏡法切換方法の技術に関し、特に、さまざまな検鏡法に対応する拡大観察装置、並びに、拡大観察装置によるさまざまな検鏡法で取得された画像の表示方法及び検鏡法の切換方法の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
顕微鏡やデジタルマイクロスコープなどの拡大観察装置では、事前に、検鏡法や照明条件などの観察条件を最適に調整することにより、試料の所望の画像を取得することができる。
【0003】
しかしながら、観察条件を最適に調整する設定作業は、試行錯誤しながら行われる非常に手間のかかる作業であり、また、高度な専門知識を要する作業である。このため、初心者などの経験の浅い使用者が観察条件を最適に調整することは困難である。また、熟練した使用者にとっても観察条件を最適に調整する設定作業は、負担の大きな作業である。
【0004】
このような課題に関連する技術が、例えば、特許文献1で開示されている。特許文献1では、異なる検鏡法に対応する複数のミラーユニットから所望の検鏡法に対応するミラーユニットを選択して光軸上に配置することで、開口絞りユニットの絞り径の設定を自動的に変更する技術が開示されている。
【0005】
特許文献1で開示される技術によれば、使用者は、検鏡法を選択することで、選択した検鏡法により良好な画像を得ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−178661号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1で開示される技術は、検鏡法に応じたミラーユニットを選択することで、開口絞りユニットの絞り径の設定を自動的に変更するものである。従って、特許文献1で開示される技術を用いた場合であっても、最適な検鏡法の選択は、使用者自身によって行われる必要がある。
【0008】
しかしながら、最適な検鏡法の選択は、初心者などの経験の浅い使用者にとっては、必ずしも容易なものではない。このため、経験の浅い使用者は、最適と思われる検鏡法の選択とその検鏡法で取得された画像の確認を繰り返すことにより、最適な検鏡法を探し当てなければならない。従って、最適な検鏡法を使用者に過度の作業負担を課すことなく容易に判別することができる技術が求められている。
以上のような実情を踏まえ、本発明では、最適な検鏡法を容易に判別することができる技術を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の態様は、複数の検鏡法を切り換える切換手段と、前記切換手段により切り換えられた前記複数の検鏡法の各々で試料を撮像して、前記試料の画像を生成する画像生成手段と、前記画像生成手段により生成された前記画像を表示する表示手段と、を含み、前記表示手段は、前記画像生成手段により新たな画像が生成される毎に、前記表示手段の表示を更新するように構成される拡大観察装置を提供する。
【0010】
本発明の第2の態様は、第1の態様に記載の拡大観察装置において、前記表示手段は、前記画像生成手段により新たな画像が生成される毎に、前記表示手段の画面に、前記新たな画像をサムネイル画像として追加して、前記画像生成手段により生成された前記画像を一覧で表示するように構成される拡大観察装置を提供する。
【0011】
本発明の第3の態様は、第2の態様に記載の拡大観察装置において、前記切換手段は、前記複数の検鏡法を含む複数の観察条件を切り換えるように構成され、前記画像生成手段は、前記切換手段により切り換えられた前記複数の観察条件の各々で前記試料を撮像して、前記試料の画像を生成するように構成される拡大観察装置を提供する。
【0012】
本発明の第4の態様は、第3の態様に記載の拡大観察装置において、前記観察条件は、前記画像生成手段に含まれる撮像素子の露出時間、前記拡大観察装置に含まれる光源の明るさ、前記拡大観察装置に含まれる絞り手段の径、又は、前記拡大観察装置に含まれるズーム結像光学系の倍率の少なくとも一つと、前記検鏡法との組み合わせである拡大観察装置を提供する。
【0013】
本発明の第5の態様は、第2の態様に記載の拡大観察装置において、前記画像生成手段は、前記複数の検鏡法の各々で前記試料を撮像することにより取得された前記試料の原画像に対して画像処理を実行して、前記表示手段に表示される前記画像を生成するように構成される拡大観察装置を提供する。
【0014】
本発明の第6の態様は、第5の態様に記載の拡大観察装置において、前記画像生成手段は、1枚の前記試料の原画像から、異なる画像処理を実行することにより生成した複数の前記試料の前記画像を生成するように構成される拡大観察装置を提供する。
【0015】
本発明の第7の態様は、第2の態様に記載の拡大観察装置において、さらに、前記複数の検鏡法を切り換える切換順序を決定する切換順序決定手段を含み、前記切換手段は、前記切換順序決定手段により決定された前記切換順序に従って、前記複数の検鏡法を切り換えるように構成される拡大観察装置を提供する。
【0016】
本発明の第8の態様は、第7の態様に記載の拡大観察装置において、前記切換順序決定手段は、前記複数の検鏡法の使用頻度の高い順序を、前記切換順序として決定するように構成される拡大観察装置を提供する。
【0017】
本発明の第9の態様は、第8の態様に記載の拡大観察装置において、さらに、前記複数の検鏡法の各々の使用回数を記憶する条件記憶部を含み、前記切換順序決定手段は、前記条件記憶部に記憶された前記複数の検鏡法の各々の使用回数に基づいて、前記複数の検鏡法の使用頻度の高い順序を、前記切換順序として決定するように構成される拡大観察装置を提供する。
【0018】
本発明の第10の態様は、第7の態様に記載の拡大観察装置において、前記切換順序決定手段は、前記試料の種類毎に異なる順序を、前記切換順序として決定するように構成される拡大観察装置を提供する。
【0019】
本発明の第11の態様は、第2の態様に記載の拡大観察装置において、さらに、前記複数の検鏡法を切り換える切換順序を決定する切換順序決定手段と、前記表示手段に表示された前記画像の中から使用者に選択画像を選択させる選択手段と、を含み、前記切換手段は、前記切換順序決定手段により決定された前記切換順序に従って、前記複数の検鏡法を切り換えるように構成され、且つ、前記選択手段により選択画像が選択されると、前記切換順序決定手段により決定された前記切換順序に従った検鏡法の順次切換を停止して、前記使用者により選択された前記選択画像が生成されたときの検鏡法に切り換えるように構成される拡大観察装置を提供する。
【0020】
本発明の第12の態様は、第11の態様に記載の拡大観察装置において、前記画像生成手段は、前記複数の検鏡法の各々で前記試料を撮像することにより取得された前記試料の原画像に対して画像処理を実行して、前記表示手段に表示される前記画像を生成するように構成され、且つ、前記選択手段により選択画像が選択されると、前記切換手段により切り換えられた検鏡法で撮像することにより取得された前記試料の原画像に対して、前記使用者により選択された前記選択画像に実行された画像処理を実行するように構成される拡大観察装置を提供する。
【0021】
本発明の第13の態様は、第2の態様に記載の拡大観察装置において、さらに、前記複数の検鏡法を含む複数の観察条件を切り換える切換順序を決定する切換順序決定手段と、前記表示手段に表示された前記画像の中から使用者に選択画像を選択させる選択手段と、を含み、前記切換手段は、前記切換順序決定手段により決定された前記切換順序に従って、前記複数の観察条件を切り換えるように構成され、且つ、前記選択手段により選択画像が選択されると、前記切換順序決定手段により決定された前記切換順序に従った観察条件の順次切換を停止して、前記使用者により選択された前記選択画像が生成されたときの観察条件に切り換えるように構成される拡大観察装置を提供する。
【0022】
本発明の第14の態様は、第5の態様、第6の態様または第12の態様に記載の拡大観察装置において、前記画像処理は、前記原画像に対する、HDR処理、ハレーション除去処理、特定色強調処理、及び、エッジ強調処理のうちの少なくとも一つを含む拡大観察装置を提供する。
【0023】
本発明の第15の態様は、第1の態様乃至第14の態様のいずれか1つに記載の拡大観察装置において、前記複数の検鏡法は、明視野観察、暗視野観察、微分干渉観察、偏光観察、偏斜観察、蛍光観察、又は、明視野観察と暗視野観察とを組み合わせた観察のうちの少なくとも一つを含む拡大観察装置を提供する。
【0024】
本発明の第16の態様は、拡大観察装置の画像表示方法であって、複数の検鏡法を切り換える第一の切換工程と、前記第一の切換工程で切り換えられた前記複数の検鏡法の各々で試料を撮像して、前記試料の画像を生成する画像生成工程と、前記画像生成工程で画像が生成される毎に、生成された前記画像を表示する表示工程と、を含む拡大観察装置の画像表示方法を提供する
【0025】
本発明の第17の態様は、拡大観察装置の検鏡法切換方法であって、複数の検鏡法を切り換える切換順序を決定する切換順序決定工程と、前記切換順序決定により決定された前記切換順序に従って、前記複数の検鏡法を切り換える第一の切換工程と、前記第一の切換工程で切り換えられた前記複数の検鏡法の各々で試料を撮像して、前記試料の画像を生成する画像生成工程と、前記画像生成工程で画像が生成される毎に、生成された前記画像を表示する表示工程と、前記表示工程で表示された前記画像から使用者に選択画像を選択させる画像選択工程と、前記画像選択工程で選択画像が選択されると、前記切換順序決定工程で決定された前記切換順序に従った検鏡法の順次切換を停止して、前記画像選択工程で選択された前記選択画像が生成されたときの検鏡法に切り換える第二の切換工程と、を含む拡大観察装置の検鏡法切換方法を提供する。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、最適な検鏡法を容易に判別することができる技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】実施例1に係る拡大観察装置の構成を例示した図である。
【図2】明視野観察における、図1に例示される拡大観察装置に含まれる光学素子の配置を例示した図である。
【図3】暗視野観察における、図1に例示される拡大観察装置に含まれる光学素子の配置を例示した図である。
【図4】微分干渉観察における、図1に例示される拡大観察装置に含まれる光学素子の配置を例示した図である。
【図5】偏光観察における、図1に例示される拡大観察装置に含まれる光学素子の配置を例示した図である。
【図6】偏斜観察における、図1に例示される拡大観察装置に含まれる光学素子の配置を例示した図である。
【図7】実施例1に係る拡大観察装置の画像表示方法について説明するための図である。
【図8】実施例1に係る拡大観察装置で実行される処理のフローチャートである。
【図9】実施例1に係る拡大観察装置の他の構成を例示した図であり、明視野観察と暗視野観察とを組み合わせた観察における、光学素子の配置を例示した図である。
【図10】実施例1に係る拡大観察装置のさらに他の構成を例示した図であり、明視野観察と暗視野観察とを組み合わせた観察における、光学素子の配置を例示した図である。
【図11】図10に例示されるリング照明光源の上面図である。
【図12】実施例2に係る拡大観察装置の観察条件設定モードで実行される処理のフローチャートである。
【図13】実施例3に係る拡大観察装置の観察条件設定モードで実行される処理のフローチャートである。
【図14】実施例3に係る拡大観察装置のライブ観察モードについて説明するための図である。
【図15】実施例4に係る拡大観察装置の観察条件設定モードで実行される処理のフローチャートである。
【図16】実施例5に係る拡大観察装置の観察条件設定モードで実行される処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0028】
図1は、本実施例に係る拡大観察装置の構成を例示した図である。図1に例示される拡大観察装置100は、複数の検鏡法のそれぞれで撮像した試料の画像を表示することにより、使用者による最適な検鏡法、さらには、最適な観察条件の判断を可能とする拡大観察装置である。拡大観察装置100は、拡大観察装置本体1と、コントローラ20と、モニタ30と、キーボード41及びマウス42を含む入力装置40と、を含んでいる。
【0029】
なお、観察条件とは、試料の所望の画像を取得するための拡大観察装置の設定全般のことをいい、検鏡法、拡大観察装置の構成要素(例えば、光源、光学素子、撮像素子など)の設定、それらの組み合わせなどは、観察条件である。また、観察条件には、画像処理を含んでもよい。
【0030】
拡大観察装置本体1は、照明光を射出する光源2と、照明レンズ3と、照明範囲を調整するための視野絞り4と、入射する光束のうち入射光軸を含む平面に対して片側半分を遮断する偏斜観察用スリット5と、ポラライザ6と、アナライザ7と、ハーフミラー8と、スリット及び穴あきミラーを含む暗視野キューブ9と、DICプリズム10と、試料Sに照射される照明光の入射角度を調整する開口絞り11と、レボルバ12と、対物レンズ13と、ズームレンズ17と結像レンズ14からなるズーム結像光学系を備えたズーム機構18と、試料Sを撮像して試料Sの画像(原画像)を生成するCCDカメラ15と、複数の駆動制御部(径制御部16a、径制御部16b、挿抜制御部16c、挿抜制御部16d、挿抜制御部16e、挿抜制御部16f、挿抜制御部16g)と、を含んでいる。
【0031】
光源2は、例えば、白色のLED光源である。ポラライザ6及びアナライザ7の各々は、偏光フィルタ(偏光子)であり、入射光軸を回転軸として回転可能に配置されている。DICプリズム10は、例えば、ノマルスキープリズムであり、リタデーションを調整するためにその配置を調整可能に配置されている。対物レンズ13は、明視野と暗視野の両方の観察が可能な対物レンズである。ズーム機構18は、ズームレンズ17と結像レンズ14との間の距離を変更することにより、ズーム結像光学系のズーム倍率を連続的に変更するように構成されている。
【0032】
複数の駆動制御部は、各々が拡大観察装置100の異なる光学素子の駆動を制御する。具体的には、駆動制御部のうち径制御部16a、径制御部16bは、それぞれ視野絞り4、開口絞り11を駆動して絞り径を調整する。駆動制御部のうち挿抜制御部16c、挿抜制御部16d、挿抜制御部16f、挿抜制御部16gは、それぞれポラライザ6、アナライザ7、DICプリズム10、偏斜観察用スリット5を駆動して光路中または光路外に配置する。挿抜制御部16eは、ハーフミラー8及び暗視野キューブ9を駆動して、ハーフミラー8と暗視野キューブ9のいずれか一方を光路中に配置し他方を光路外に配置する。
【0033】
コントローラ20は、CCDカメラ15で生成された画像(原画像)を処理する画像処理部21と、拡大観察装置本体1の光学素子の駆動を制御するハードウェア制御部22と、各検鏡法での光学素子の配置などの設定情報及び各検鏡法の使用回数を記憶する観察条件記憶部23と、複数の検鏡法を切り換える切換順序を決定する観察条件処理部24と、試料Sの画像を記憶する画像記憶部25とを含んでいる。
【0034】
ハードウェア制御部22は、駆動制御部を介して拡大観察装置本体1の光学素子の駆動を制御することで複数の検鏡法を切り換えるが、その他に、ゲイン及びシャッター速度の調整などのCCDカメラ15の制御や、出力の調整などの光源2の制御を行っても良い。
【0035】
画像処理部21で行われる画像処理には、CCDカメラ15で生成された原画像に対して行われる、HDR処理、ハレーション除去処理、特定色強調処理、及び、エッジ強調処理のうちの少なくとも一つが含まれている。また、画像処理部21は、原画像を必要に応じてサムネイル画像に変換する。
【0036】
HDR処理は、露出時間の異なる複数の画像を合成することでダイナミックレンジを拡大する画像処理である。ハレーション除去処理は、明部に合わせた条件で試料Sを露出して暗部を画像処理により明るくすることで、ハレーションを低減する画像処理である。画像特定色強調処理は、画像中の特定色の部分のみカラー表示し、他の部分をモノクロ表示するための画像処理である。また、エッジ強調処理は、試料Sの輪郭部分を強調して輪郭部分を明確に表示するための画像処理である。
【0037】
拡大観察装置100で切り換えて使用される複数の検鏡法には、明視野観察、暗視野観察、微分干渉観察、偏光観察、偏斜観察、及び、蛍光観察のうちの少なくとも一つが含まれている。
【0038】
各検鏡法における拡大観察装置100に含まれる光学素子の配置について説明する。図2、図3、図4、図5及び図6は、それぞれ明視野観察、暗視野観察、微分干渉観察、偏光観察、偏斜観察における拡大観察装置100に含まれる光学素子の配置を例示した図である。
【0039】
なお、以降では、各光学素子の状態に関して、光学素子が光路中に配置されている状態をIN状態として、光学素子が光路外に配置されている状態をOUT状態として定義する。また、複数の駆動制御部の各々により制御される視野絞り4、偏斜観察用スリット5、ポラライザ6、アナライザ7、ハーフミラー8、暗視野キューブ9、DICプリズム10、及び、開口絞り11(以降、可動部材と記す。)のうち、挿抜制御部(挿抜制御部16c、挿抜制御部16d、挿抜制御部16e、挿抜制御部16f、挿抜制御部16g)により制御される偏斜観察用スリット5、ポラライザ6、アナライザ7、ハーフミラー8、暗視野キューブ9、及び、DICプリズム10を、挿抜部材と総称する。
【0040】
図2に例示されるように、明視野検鏡法、すなわち、明視野観察における拡大観察装置100では、挿抜部材のうちハーフミラー8のみがIN状態であり、その他の挿抜部材はOUT状態である。また、視野絞り4及び開口絞り11は、観察に適した径に調整されている。図2に例示される拡大観察装置100によれば、照明光がハーフミラー8で対物レンズ13の光軸AXと同じ方向(以降、同軸方向)に反射されるため、同軸落射照明が実現される。
【0041】
図3に例示されるように、暗視野検鏡法、すなわち、暗視野観察における拡大観察装置100では、挿抜部材のうち暗視野キューブ9のみがIN状態であり、その他の挿抜部材はOUT状態である。また、視野絞り4及び開口絞り11は、観察に適した径に調整されている。図3に例示される拡大観察装置100によれば、照明光は対物レンズ13の瞳の周辺部にのみ入射して斜めから試料Sに照射されため、散乱光や回折光のみを検出することが可能である。
【0042】
図4に例示されるように、微分干渉検鏡法、すなわち、微分干渉観察における拡大観察装置100では、挿抜部材のうちポラライザ6、アナライザ7、ハーフミラー8及びDICプリズム10がIN状態であり、偏斜観察用スリット5及び暗視野キューブ9はOUT状態である。ポラライザ6とアナライザ7は、互いに直交した状態(いわゆるクロスニコル)となるように調整されている。DICプリズム10は、適切なリタデーションが生じる角度に配置角度が調整されている。また、視野絞り4及び開口絞り11は、観察に適した径に調整されている。図4に例示される拡大観察装置100によれば、DICプリズム10で分割されてわずかに異なる位置で試料Sに照射される2つの偏光の干渉を利用することで、試料Sの立体的な画像を得ることができる。
【0043】
図5に例示されるように、偏光検鏡法、すなわち、偏光観察における拡大観察装置100では、挿抜部材のうちポラライザ6、アナライザ7、及び、ハーフミラー8がIN状態であり、偏斜観察用スリット5、暗視野キューブ9、及び、DICプリズム10はOUT状態である。ポラライザ6とアナライザ7は、互いに直交した状態(いわゆるクロスニコル)となるように調整されている。また、視野絞り4及び開口絞り11は、観察に適した径に調整されている。図5に例示される拡大観察装置100によれば、試料Sの偏光特性に応じたコントラストや色を有する画像を得ることができる。
【0044】
図6に例示されるように、偏斜検鏡法、すなわち、偏斜観察における拡大観察装置100では、挿抜部材のうち偏斜観察用スリット5及びハーフミラー8がIN状態であり、ポラライザ6、アナライザ7、暗視野キューブ9、及び、DICプリズム10はOUT状態である。また、視野絞り4及び開口絞り11は、観察に適した径に調整されている。図6に例示される拡大観察装置100によれば、照明光は対物レンズ13の瞳の半分にのみ入射して片側からのみ試料Sに照射されるため、試料Sの立体的な画像を得ることができる。
【0045】
図7は、本実施例に係る拡大観察装置100の画像表示方法について説明するための図である。図7に例示されるように、表示手段であるモニタ30の画面には、複数の画像33を一覧で表示する画像表示領域31とボタン32とが表示されている。画像表示領域31に表示される複数の画像33は、それぞれ異なる検鏡法で生成されたサムネイル画像である。
【0046】
図8は、本実施例に係る拡大観察装置100で実行される処理のフローチャートである。以下、図8を参照しながら、本実施例に係る拡大観察装置100で実行される処理について説明する。
【0047】
処理が開始されると、最初のステップ(ステップS101)では、観察条件処理部24が、複数の検鏡法を切り換える切換順序を決定する。具体的には、観察条件処理部24は、観察条件記憶部23から各検鏡法の使用回数を読み込み、複数の検鏡法の使用回数の多い順番(使用頻度の高い順番)を、切換順序として決定する。即ち、拡大観察装置100では、観察条件処理部24は、切換順序決定手段として機能する。
【0048】
ステップS102では、観察条件処理部24により決定された切換順序に従って、ハードウェア制御部22が、複数の検鏡法を切り換える。具体的には、ハードウェア制御部22は、観察条件記憶部23から次に設定されるべき検鏡法での光学素子の配置などの設定情報を読み込み、さらに、その設定情報に基づいて駆動制御部を介して光学素子を駆動することで、検鏡法を切り換える。即ち、拡大観察装置100では、ハードウェア制御部22、または、それに加えて駆動制御部及び光学素子は、複数の検鏡法を切り換える切換手段として機能する。
【0049】
ステップS103では、CCDカメラ15が、標本Sを撮像して原画像を生成する。さらに、画像処理部21が、原画像をモニタ30に表示されるサムネイル画像に変換して画像記憶部25へ出力する。即ち、拡大観察装置100では、CCDカメラ15及び画像処理部21は、切換手段により切り換えられた複数の検鏡法の各々で試料を撮像して試料の画像を生成する画像生成手段として機能する。
ステップS104では、画像記憶部25が、CCDカメラ15及び画像処理部21により生成された画像を記憶する。
【0050】
ステップS105では、表示手段であるモニタ30が画像生成手段(CCDカメラ15、画像処理部21)により生成されて画像記憶部25に記憶された画像を表示する。具体的には、モニタ30は、画像生成手段により新たな画像が生成されて画像記憶部25に記憶される毎に、モニタ30の表示を更新する。より具体的には、モニタ30は、画像生成手段により新たな画像が生成されて画像記憶部25に記憶される毎に、モニタ30の画面(図7に例示される画像表示領域31)に新たな画像をサムネイル画像として追加して、画像生成手段により生成された画像を一覧で表示する。
【0051】
ステップS106では、ステップS101で決定された切換順序で行われる検鏡法の切換(順次切換)がすべて実施済みであるか否かが判定される。すべての切換が実施済みである場合には、処理は終了する。一方、すべての切換が終了していない場合には、処理はステップS102へ遷移する。
【0052】
以上の処理を繰り返すことにより、図7に例示されるように、表示手段であるモニタ30の画像表示領域31には、異なる検鏡法で取得された複数の画像33が一覧で表示される。
【0053】
本実施例に係る拡大観察装置100、及び、その画像表示方法によれば、複数の検鏡法で取得された試料の画像が自動的にモニタ30に表示される。このため、使用者は、表示された複数の画像を比較することで、容易に最適な検鏡法を判別することができる。
【0054】
また、本実施例に係る拡大観察装置100、及び、その画像表示方法によれば、検鏡法の使用頻度の高い順序で検鏡法の切換が自動的に行われて、使用頻度の高い検鏡法で取得された画像が先行して表示される。通常、使用頻度の高い検鏡法は所望の検鏡法である可能性が高いため、このような順序で画像が表示されることで、使用者は、より短時間で、最適な検鏡法を判別することができる。
【0055】
また、図8では、切換手段が複数の検鏡法を切り換える例を示したが、本実施例に係る切換手段は、複数の検鏡法を含む複数の観察条件を切り換えるように構成されてもよい。例えば、切換手段が、複数の検鏡法と複数のズーム倍率の設定の組み合わせを順次切り換えて、CCDカメラ15及び画像処理部21が、切換手段により切り換えられた観察条件の各々で試料を撮像して試料の画像を生成してもよい。また、画像処理部21は、CCDカメラ15が複数の検鏡法または観察条件の各々で取得した原画像に対して異なる複数の画像処理を実行してもよく、一枚の原画像から異なる画像処理を実行して生成された複数のサムネイル画像を生成しても良い。
【0056】
これにより、複数の検鏡法で取得されたさまざまな観察条件の画像がモニタ30に表示されることになるため、使用者は、検鏡法を含む最適な観察条件を容易に判別することができる。
【0057】
また、図1から図6では、複数の検鏡法として、明視野観察、暗視野観察、微分干渉観察、偏光観察、偏斜観察を切り換えて使用することができる拡大観察装置を例示したが、拡大観察装置が切り換えて使用することができる検鏡法は、これらに限られない。例えば、さらに、明視野観察と暗視野観察とを組み合わせた観察が使用可能であってもよい。
【0058】
以下、図9から図11を参照しながら、実施例1に係る拡大観察装置100の変形例である、明視野観察、暗視野観察、微分干渉観察、偏光観察、偏斜観察に加えて、明視野観察と暗視野観察とを組み合わせた観察を含む複数の検鏡法を切り換えることができる拡大観察装置の構成について説明する。
【0059】
図9は、本実施例に係る拡大観察装置の他の構成を例示した図であり、明視野観察と暗視野観察とを組み合わせた観察における、光学素子の配置を例示した図である。図9に例示される拡大観察装置200は、暗視野キューブ9の代わりに、暗視野観察用の光源2a、照明レンズ3a、視野絞り4a、ハーフミラー8a、及び、遮光板9aを含む点が、図1に例示される拡大観察装置100と異なっている。また、視野絞り4aを駆動して絞り径を調整する径制御部16h、及び、ハーフミラー8aを駆動して光路中または光路外に配置する挿抜制御部16iを含む点も、図1に例示される拡大観察装置100と異なっている。その他の構成は、図1に例示される拡大観察装置100と同様である。
【0060】
図9に例示される拡大観察装置200では、ハーフミラー8を反射した光源2からの照明光が明視野と暗視野の両方の観察が可能な対物レンズ13の中心部分(明視野光路)を通過して試料を照明するのと同時に、ハーフミラー8aを反射した光源2aからの照明光が対物レンズ13の周辺部分(暗視野光路)を通過して試料を斜めから照明することができる。これにより、明視野観察と暗視野観察を組み合わせた観察を行うことができる。
【0061】
従って、拡大観察装置200によれば、明視野観察、暗視野観察、微分干渉観察、偏光観察、偏斜観察、蛍光観察、又は、明視野観察と暗視野観察とを組み合わせた観察を含む複数の検鏡法を切り換えて使用することができる。
【0062】
図10は、本実施例に係る拡大観察装置のさらに他の構成を例示した図であり、明視野観察と暗視野観察とを組み合わせた観察における、光学素子の配置を例示した図である。また、図11は、図10に例示されるリング照明光源の上面図である。図10に例示される拡大観察装置300は、暗視野キューブ9の代わりに、対物レンズ13とハーフミラー8の間に配置されたリング照明光源19を含む点が、図1に例示される拡大観察装置100と異なっている。その他の構成は、図1に例示される拡大観察装置100と同様である。
【0063】
図10に例示される拡大観察装置300では、ハーフミラー8を反射した光源2からの照明光が明視野と暗視野の両方の観察が可能な対物レンズ13の中心部分(明視野光路)を通過して試料を照明するのと同時に、図11に例示されるように光軸AXを中心にリング状に配列された複数の光源からなるリング照明光源19からの照明光が対物レンズ13の周辺部分(暗視野光路)を通過して試料を斜めから照明することができる。これにより、明視野観察と暗視野観察を組み合わせた観察を行うことができる。
【0064】
従って、拡大観察装置300によれば、拡大観察装置200と同様に、明視野観察、暗視野観察、微分干渉観察、偏光観察、偏斜観察、蛍光観察、又は、明視野観察と暗視野観察とを組み合わせた観察を含む複数の検鏡法を切り換えて使用することができる。
【実施例2】
【0065】
本実施例に係る拡大観察装置は、複数の検鏡法のそれぞれで撮像した試料の画像を表示することにより、使用者による最適な検鏡法、さらには、最適な観察条件の判断を可能とする拡大観察装置であるとともに、複数の検鏡法を切り換えることにより観察条件を最適に調整する拡大撮像装置である。なお、本実施例に係る拡大撮像装置の構成は、実施例1に係る拡大撮像装置100と同様である。
【0066】
本実施例に係る拡大観察装置は、動作モードとして、ライブ観察モードと観察条件設定モードを有している。ライブ観察モードは、試料Sを観察するための動作モードであり、観察条件設定モードは、観察条件を設定するための動作モードである。
【0067】
観察条件設定モードにおける本実施例に係る拡大観察装置のモニタ30の表示は、図7に例示される実施例1に係る拡大観察装置のモニタ30の表示とほぼ同様である。つまり、観察条件設定モードでは、表示手段であるモニタ30に、複数の画像33を一覧で表示する画像表示領域31とボタン32とを含む画面が表示されている。画像表示領域31に表示される複数の画像33は、それぞれ異なる検鏡法で生成されたサムネイル画像である。
【0068】
ただし、観察条件設定モードでは、使用者が選択手段であるキーボード41またはマウス42を用いてモニタ30(画像表示領域31)に表示されている画像33の中から所望の画像を選択することができる。
【0069】
画像を選択してボタン32を押下することで、選択された画像(以降、選択画像と記す。)が生成されたときの検鏡法(以降、選択画像の検鏡法と記す。)に検鏡法が切り換わり、動作モードがライブ観察モードへ遷移する。ライブ観察モードでは、モニタ30に試料Sのライブ画像が表示される。
【0070】
図12は、本実施例に係る拡大観察装置の観察条件設定モードで実行される処理のフローチャートである。以下、図12を参照しながら、本実施例に係る拡大観察装置の観察条件設定モードで実行される処理について説明する。なお、図8に例示される実施例1に係る拡大観察装置100で実行される処理と同じ処理については、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0071】
観察条件設定モードの処理が開始されると、最初のステップ(ステップS101)では、観察条件処理部24が、複数の検鏡法を切り換える切換順序を決定する。なお、ステップS101からステップS105までの処理は、図8を参照して上述した処理と同じである。
【0072】
画像表示後、ステップS107では、モニタ30に一覧で表示された画像の中から使用者により一の画像が選択されているか否かが判定される。具体的には、使用者が、キーボード41及びマウス42を用いて一覧表示されている複数の画像から一の画像を選択後、ボタン32を押下したか否かが判定される。画像が選択されていない場合には、処理はステップS106へ遷移し、画像が選択されている場合には、処理はステップS108へ遷移する。
【0073】
ステップS106では、ステップS101で決定された切換順序で行われる検鏡法の切換(順次切換)がすべて実施済みであるか否かが判定される。すべての切換が実施済みである場合には、処理はステップS107へ遷移する。一方、すべての切換が終了していない場合には、処理はステップS102へ遷移する。
【0074】
ステップS108では、切換手段が、ステップS101で観察条件処理部24により決定された切換順序に従った検鏡法の順次切換を停止して、検鏡法を使用者に選択された選択画像の検鏡法に切り換える。
【0075】
ステップS109では、観察条件記憶部23に記憶されている各検鏡法の使用回数を更新する。具体的には、ステップS108で行われる切換の後の検鏡法の使用回数を1だけ増加させる。
ステップS109の処理が終了すると、観察条件設定モードが終了して、ステップS108で行われる切換の後の検鏡法で、ライブ観察モードが開始される。
【0076】
本実施例に係る観察条件設定モードでは、画像生成手段により新たな画像が生成される毎に、モニタ30の表示が更新されて使用者による画像の選択の有無が判定される。このため、使用者は、画像の選択に当たり、観察条件処理部24で決定された切換順序で行われる順次切換が終了してすべての画像が一覧表示されるまで待機する必要がない。
【0077】
また、本実施例に係る観察条件設定モードでは、検鏡法の使用頻度の高い順序で検鏡法の切換が行われて、使用頻度の高い検鏡法で取得された画像が先行して表示される。通常、使用頻度の高い検鏡法は所望の検鏡法である可能性が高いため、このような順序で画像が表示されることで、使用者が所望の画像を選択するまでに掛かる時間を短縮することができる。
【0078】
従って、本実施例に係る拡大観察装置によれば、早期に所望の検鏡法を特定して所望の検鏡法への切換動作を開始することができるため、観察条件を短時間で最適に調整することができる。
【0079】
また、本実施例に係る観察条件設定モードでは、表示されている画像を選択するだけで所望の検鏡法への切換を行うことができる。また、異なる検鏡法で取得された画像が一覧で表示されるため、画像の比較が容易であり、所望の検鏡法の特定が容易である点については、実施例1に係る拡大観察装置と同様である。
従って、本実施例に係る拡大観察装置によれば、拡大観察装置に関する専門的な知識がなくても、観察条件を容易に最適に調整することができる。
【0080】
なお、以上では、観察条件処理部24が検鏡法の使用頻度の高い順番を検鏡法の切換順序として決定する例を示したが、観察条件処理部24により決定される切換順序は、検鏡法の使用頻度の高い順番に限れない。観察条件処理部24は、例えば、試料の種類毎に異なる順序を検鏡法の切換順序として決定してもよく、試料の種類毎にその種類での検鏡法の使用頻度の高い順番を切換順序として決定しても良い。また、観察条件処理部24は、例えば、使用者毎に異なる順序を検鏡法の切換順序として決定してもよく、使用者毎にその使用者における検鏡法の使用頻度の高い順番を切換順序として決定しても良い。また、観察条件処理部24は、使用者により手動で設定された切換順序を検鏡法の切換順序として決定しても良い。
【実施例3】
【0081】
本実施例に係る拡大観察装置は、複数の検鏡法を切り換えることにより観察条件を最適に調整する拡大観察装置であり、観察条件設定モードで使用者が複数の画像を選択することができる点が、実施例2に係る拡大観察装置と異なっている。本実施例に係る拡大観察装置の構成は、実施例2に係る拡大観察装置の構成と同様であり、また、本実施例に係る拡大観察装置の観察条件設定モードでモニタに表示される画面の構成も、図7に例示される画面の構成と同様である。従って、同一の構成要素は、同一の符号を用いて参照する。
【0082】
図13は、本実施例に係る拡大観察装置の観察条件設定モードで実行される処理のフローチャートである。本実施例に係る拡大観察装置の観察条件設定モードで実行される処理について、図12で例示される実施例2に係る拡大観察装置の観察条件設定モードで実行される処理との相違点を中心に、説明する。
【0083】
ステップS101からステップS109までの処理は、実施例2に係る拡大観察装置で実行される処理と同様である。ただし、ステップS107で画像が選択されていると判定された場合には、処理はステップS201へ遷移する。
【0084】
ステップS201では、使用者により選択された画像が一つか否かが判定される。本実施例に係る拡大観察装置では、使用者は、複数の画像を選択画像として選択することができる。具体的には、図7に例示される画像表示領域31に一覧表示される画像33のうち複数の画像を選択状態にした上でボタン32を押下することで、複数の画像を選択画像として選択することができる。
【0085】
ステップS201で、一つの画像が選択画像として選択されていると判定された場合には、処理はステップS108へ遷移する。その後、ステップS108及びステップS109で、実施例2に係る拡大観察装置で実行される処理と同様の処理が実施されて、観察条件設定モードが終了し、ライブ観察モードが開始される。
ステップS201で、複数の画像が選択画像として選択されていると判定された場合には、処理はステップS202へ遷移する。
【0086】
ステップS202では、切換手段が、ステップS101で観察条件処理部24により決定された切換順序に従った検鏡法の順次切換を停止して、検鏡法を使用者に最初に選択された選択画像の検鏡法に切り換える。
【0087】
ステップS203では、観察条件記憶部23に記憶されている各検鏡法の使用回数を更新する。具体的には、ステップS202で行われる切換の後の検鏡法の使用回数を1だけ増加させる。
ステップS203の処理が終了すると、観察条件設定モードが終了して、ステップS202で行われる切換の後の検鏡法で、ライブ観察モードが開始される。
【0088】
図14は、本実施例に係る拡大観察装置のライブ観察モードについて説明するための図である。図14に例示されるように、ライブ観察モードでは、表示手段であるモニタ30の画像表示領域34には、ライブ画像35とともに、観察条件設定モードで選択された複数の選択画像36が表示されている。選択画像36は、サムネイル画像であり、静止画像である。なお、選択画像が一つのみである場合には、サムネイル画像(選択画像)を表示する必要がないので、画像表示領域34全域にライブ画像が表示される。
【0089】
ライブ観察モードでは、使用者が表示手段であるモニタ30(画像表示領域34)に表示されている選択画像36の中から所望の画像を選択することで、ライブ観察モード中に選択された選択画像の検鏡法に検鏡法が切り換わる。即ち、観察条件設定モードで複数の画像を選択画像として選択することで、再度、観察条件設定モードを経ることなく、複数の検鏡法を切り換えることができる。なお、切換後に、観察条件記憶部23に記憶されている切換後の検鏡法の使用回数を1だけ増加させる。
【0090】
従って、本実施例に係る拡大観察装置によれば、実施例2に係る拡大観察装置と同様に、観察条件を短時間で最適且つ容易に調整することができることに加えて、観察中の観察条件の変更も短時間で行うことができる。このため、本実施例に係る拡大観察装置は、例えば、試料の観察に適した検鏡法が複数ある場合に、特に好適である。
【0091】
なお、以上では、複数の画像が選択画像として選択された場合、切換手段が検鏡法を使用者に最初に選択された選択画像の検鏡法に切り換える例を示したが、特にこの方式に限られない。切換手段は、例えば、検鏡法を選択画像の検鏡法のうち使用頻度の最も高い検鏡法に切り換えても良い。
【実施例4】
【0092】
本実施例に係る拡大観察装置は、複数の検鏡法の切換に加えて、各検鏡法の複数の詳細設定を切り換えることにより観察条件を最適に調整することができる点が、実施例2に係る拡大観察装置と異なっている。本実施例に係る拡大観察装置の構成は、実施例2に係る拡大観察装置の構成と同様であり、また、本実施例に係る拡大観察装置の観察条件設定モードでモニタに表示される画面の構成も、図7に例示される画面の構成と同様である。従って、同一の構成要素は、同一の符号を用いて参照する。
【0093】
なお、ここで、検鏡法の詳細設定とは、観察条件のうち検鏡法を除く拡大観察装置の設定のことをいう。より具体的には、例えば、微分干渉観察におけるDICプリズム10の送り量(リタデーション量)などの検鏡法に固有の設定の他、視野絞り4及び開口絞り11の径や光源2の出力(明るさ)、CCDカメラ15の露出時間などのすべての検鏡法に共通して必要な設定を含むものである。例えば、DICプリズム10を移動させて送り量を変更した場合、色合いの異なる画像が取得することができる。
【0094】
図15は、本実施例に係る拡大観察装置の観察条件設定モードで実行される処理のフローチャートである。本実施例に係る拡大観察装置の観察条件設定モードで実行される処理について、図12で例示される実施例2に係る拡大観察装置の観察条件設定モードで実行される処理との相違点を中心に、説明する。
【0095】
ステップS101からステップS109までの処理は、実施例2に係る拡大観察装置で実行される処理と同様である。ただし、ステップS109が終了後、処理はステップS301へ遷移する。
【0096】
ステップS301では、観察条件処理部24が、ステップS108で行われる切換の後の検鏡法の詳細設定を切り換える切換順序を決定する。具体的には、観察条件記憶部23は、各検鏡法の詳細条件の使用回数を記憶していて、観察条件処理部24は、観察条件記憶部23から各検鏡法の詳細条件の使用回数を読み込み、詳細条件の使用回数の多い順番(使用頻度の高い順番)を、切換順序として決定する。
【0097】
ステップS302からステップS309では、ステップS101で決定された検鏡法の切換順序の代わりに、ステップS301で決定された詳細設定の切換順序に従う点を除き、ステップS102からステップS109と同様の処理が実施される。
【0098】
ステップS309の処理が終了すると、観察条件設定モードが終了して、ステップS108で行われる切換の後の検鏡法で、且つ、ステップS308で行われる切換の後の詳細設定で、ライブ観察モードが開始される。
【0099】
本実施例に係る観察条件設定モードでは、異なる検鏡法で取得された複数の画像を用いて所望の検鏡法を選択し、且つ、選択された検鏡法の異なる詳細条件で取得された複数の画像を用いて所望の詳細条件を選択することができる。
【0100】
従って、本実施例に係る拡大観察装置によれば、実施例2に係る拡大観察装置と同様に、観察条件を短時間で容易に調整することができることに加えて、実施例2に係る拡大観察装置に比べて、観察条件をより最適に調整することができる。
【0101】
なお、以上では、使用者により一つの画像が選択画像として選択される例を示したが、実施例3に例示されるように、複数の画像が選択画像として選択されてもよい。例えば、使用者が異なる詳細条件の複数の画像を選択画像として選択することで、観察中に詳細条件を短時間で切り換えられるようにしてもよい。
【実施例5】
【0102】
本実施例に係る拡大観察装置は、複数の検鏡法の切換に加えて、撮像された原画像に対して実行する複数の画像処理を切り換えることにより観察条件を最適に調整することができる点が、実施例2に係る拡大観察装置と異なっている。本実施例に係る拡大観察装置の構成は、実施例2に係る拡大観察装置の構成と同様であり、また、本実施例に係る拡大観察装置の観察条件設定モードでモニタに表示される画面の構成も、図7に例示される画面の構成と同様である。従って、同一の構成要素は、同一の符号を用いて参照する。なお、複数の画像処理には、HDR処理、ハレーション除去処理、特定色強調処理、及び、エッジ強調処理のうちの少なくとも一つが含まれている。
【0103】
図16は、本実施例に係る拡大観察装置の観察条件設定モードで実行される処理のフローチャートである。本実施例に係る拡大観察装置の観察条件設定モードで実行される処理について詳細に説明する。
【0104】
観察条件設定モードが開始されると、最初のステップ(ステップS401)では、観察条件処理部24が、複数の検鏡法を切り換える切換順序と、複数の画像処理を切り換える切換順序を決定する。具体的には、観察条件記憶部23は、各検鏡法の使用回数と各画像処理の使用回数を記憶していて、観察条件処理部24は、観察条件記憶部23から各検鏡法の使用回数を読み込み、複数の検鏡法の使用回数の多い順番(使用頻度の高い順番)を、検鏡法の切換順序として決定し、複数の画像処理の使用回数の多い順番(使用頻度の高い順番)を、画像処理の切換順序として決定する。
ステップS402では、観察条件処理部24により決定された検鏡法の切換順序に従って、ハードウェア制御部22が、複数の検鏡法を切り換える。
【0105】
ステップS403では、CCDカメラ15が、標本Sを撮像して原画像を生成し、ステップS404では、画像記憶部25が、CCDカメラ15及び画像処理部21により生成された原画像を記憶する。
【0106】
ステップS405では、画像処理部21が、観察条件処理部24により決定された画像処理の切換順序に従って画像処理を実行して、原画像から画像処理済みの画像を生成する。さらに、画像処理済みの画像をモニタ30に表示されるサムネイル画像に変換して画像記憶部25へ出力する。
ステップS406では、画像記憶部25が、画像処理部21から出力された画像を記憶する。
【0107】
ステップS407では、モニタ30が画像記憶部25に記憶された画像を表示する。具体的には、モニタ30は、画像生成手段により新たな画像が生成されて画像記憶部25に記憶される毎に、モニタ30の表示を更新する。より具体的には、モニタ30は、画像生成手段により新たな画像が生成されて画像記憶部25に記憶される毎に、モニタ30の画面に新たな画像をサムネイル画像として追加して、画像生成手段により生成された画像を一覧で表示する。
【0108】
ステップS408では、使用者によりモニタ30に一覧で表示された画像の中から一の画像が選択されているか否かが判定される。画像が選択されている場合には、処理はステップS412へ遷移し、画像が選択されていない場合には、処理はステップS409へ遷移する。
【0109】
ステップS409では、ステップS401で決定された切換順序で行われるすべての画像処理が実行済みであるか否かが判定される。すべての画像処理が実行済みである場合には、処理はステップS411へ遷移する。一方、すべての画像処理が実行済みでない場合には、処理はステップS410へ遷移する。
ステップS410では、観察条件処理部24により決定された画像処理の切換順序に従って、画像記憶部25が、複数の画像処理を切り換える。
【0110】
ステップS411では、ステップS401で決定された切換順序で行われる検鏡法の切換(順次切換)がすべて実施済みであるか否かが判定される。すべての切換が実施済みである場合には、処理はステップS408へ遷移する。一方、すべての切換が終了していない場合には、処理はステップS402へ遷移する。
【0111】
ステップS412では、切換手段が、ステップS401で観察条件処理部24により決定された切換順序に従った検鏡法の順次切換及び画像処理の順次切換を停止して、検鏡法を使用者に選択された選択画像の検鏡法に、及び、画像処理を使用者に選択された選択画像の画像処理に切り換える。
【0112】
ステップS413では、観察条件記憶部23に記憶されている各検鏡法の使用回数及び各画像処理の使用回数を更新する。具体的には、ステップS412で行われる切換の後の検鏡法の使用回数及び画像処理の使用回数をそれぞれ1だけ増加させる。
【0113】
ステップS413の処理が終了すると、観察条件設定モードが終了して、ステップS412で行われる切換の後の検鏡法及び画像処理で、ライブ観察モードが開始される。
【0114】
本実施例に係る観察条件設定モードでは、検鏡法及び画像処理の異なる複数の画像が一覧表示される。このため、一回の画像選択で所望の検鏡法と画像処理を同時に選択することができる。
【0115】
従って、本実施例に係る拡大観察装置によれば、実施例2に係る拡大観察装置と同様に、観察条件を短時間で容易に調整することができることに加えて、実施例2に係る拡大観察装置に比べて、観察条件をより最適に調整することができる。
【0116】
なお、以上では、使用者により一つの画像が選択画像として選択される例を示したが、実施例3に例示されるように、複数の画像が選択画像として選択されてもよい。例えば、使用者が検鏡法及び/または画像処理が異なる複数の画像を選択画像として選択することで、観察中に検鏡法及び/または画像処理を短時間で切り換えられるようにしてもよい。
【0117】
なお、実施例2から実施例5では、複数の検鏡法で取得された画像を一覧で表示して、その表示された画像から所望の画像を選択することにより、その画像を取得した際の検鏡法に切り換わる構成を例示した。しかしながら、切り換わるべき検鏡法の指定は、特に画像の選択に限られない。その他の方法により切り換わるべき検鏡法を指定してもよい。
【符号の説明】
【0118】
100、200、300・・・拡大観察装置、1・・・拡大観察装置本体、2、2a・・・光源、3、3a・・・照明レンズ、4、4a・・・視野絞り、5・・・偏斜観察用スリット、6・・・ポラライザ、7・・・アナライザ、8、8a・・・ハーフミラー、9・・・暗視野キューブ、9a・・・遮光板、10・・・DICプリズム、11・・・開口絞り、12・・・レボルバ、13・・・対物レンズ、14・・・結像レンズ、15・・・CCDカメラ、16a、16b、16h・・・径制御部、16c、16d、16e、16f、16g、16i・・・挿抜制御部、17・・・ズームレンズ、18・・・ズーム機構、19・・・リング照明光源、20・・・コントローラ、21・・・画像処理部、22・・・ハードウェア制御部、23・・・観察条件記憶部、24・・・観察条件処理部、25・・・画像記憶部、30・・・モニタ、31、34・・・画像表示領域、32・・・ボタン、33・・・画像、35・・・ライブ画像、36・・・選択画像、40・・・入力装置、41・・・キーボード、42・・・マウス


【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の検鏡法を切り換える切換手段と、
前記切換手段により切り換えられた前記複数の検鏡法の各々で試料を撮像して、前記試料の画像を生成する画像生成手段と、
前記画像生成手段により生成された前記画像を表示する表示手段と、を含み、
前記表示手段は、前記画像生成手段により新たな画像が生成される毎に、前記表示手段の表示を更新するように構成される
ことを特徴とする拡大観察装置。
【請求項2】
請求項1に記載の拡大観察装置において、
前記表示手段は、
前記画像生成手段により新たな画像が生成される毎に、前記表示手段の画面に、前記新たな画像をサムネイル画像として追加して、
前記画像生成手段により生成された前記画像を一覧で表示するように構成される
ことを特徴とする拡大観察装置。
【請求項3】
請求項2に記載の拡大観察装置において、
前記切換手段は、前記複数の検鏡法を含む複数の観察条件を切り換えるように構成され、
前記画像生成手段は、前記切換手段により切り換えられた前記複数の観察条件の各々で前記試料を撮像して、前記試料の画像を生成するように構成される
ことを特徴とする拡大観察装置。
【請求項4】
請求項3に記載の拡大観察装置において、
前記観察条件は、前記画像生成手段に含まれる撮像素子の露出時間、前記拡大観察装置に含まれる光源の明るさ、前記拡大観察装置に含まれる絞り手段の径、又は、前記拡大観察装置に含まれるズーム結像光学系の倍率の少なくとも一つと、前記検鏡法との組み合わせである
ことを特徴とする拡大観察装置。
【請求項5】
請求項2に記載の拡大観察装置において、
前記画像生成手段は、前記複数の検鏡法の各々で前記試料を撮像することにより取得された前記試料の原画像に対して画像処理を実行して、前記表示手段に表示される前記画像を生成するように構成される
ことを特徴とする拡大観察装置。
【請求項6】
請求項5に記載の拡大観察装置において、
前記画像生成手段は、1枚の前記試料の原画像から、異なる画像処理を実行することにより生成した複数の前記試料の前記画像を生成するように構成される
ことを特徴とする拡大観察装置。
【請求項7】
請求項2に記載の拡大観察装置において、さらに、
前記複数の検鏡法を切り換える切換順序を決定する切換順序決定手段を含み、
前記切換手段は、前記切換順序決定手段により決定された前記切換順序に従って、前記複数の検鏡法を切り換えるように構成される
ことを特徴とする拡大観察装置。
【請求項8】
請求項7に記載の拡大観察装置において、
前記切換順序決定手段は、前記複数の検鏡法の使用頻度の高い順序を、前記切換順序として決定するように構成される
ことを特徴とする拡大観察装置。
【請求項9】
請求項8に記載の拡大観察装置において、さらに、
前記複数の検鏡法の各々の使用回数を記憶する条件記憶部を含み、
前記切換順序決定手段は、前記条件記憶部に記憶された前記複数の検鏡法の各々の使用回数に基づいて、前記複数の検鏡法の使用頻度の高い順序を、前記切換順序として決定するように構成される
ことを特徴とする拡大観察装置。
【請求項10】
請求項7に記載の拡大観察装置において、
前記切換順序決定手段は、前記試料の種類毎に異なる順序を、前記切換順序として決定するように構成される
ことを特徴とする拡大観察装置。
【請求項11】
請求項2に記載の拡大観察装置において、さらに、
前記複数の検鏡法を切り換える切換順序を決定する切換順序決定手段と、
前記表示手段に表示された前記画像の中から使用者に選択画像を選択させる選択手段と、を含み、
前記切換手段は、
前記切換順序決定手段により決定された前記切換順序に従って、前記複数の検鏡法を切り換えるように構成され、且つ、
前記選択手段により選択画像が選択されると、前記切換順序決定手段により決定された前記切換順序に従った検鏡法の順次切換を停止して、前記使用者により選択された前記選択画像が生成されたときの検鏡法に切り換えるように構成される
ことを特徴とする拡大観察装置。
【請求項12】
請求項11に記載の拡大観察装置において、
前記画像生成手段は、
前記複数の検鏡法の各々で前記試料を撮像することにより取得された前記試料の原画像に対して画像処理を実行して、前記表示手段に表示される前記画像を生成するように構成され、且つ、
前記選択手段により選択画像が選択されると、前記切換手段により切り換えられた検鏡法で撮像することにより取得された前記試料の原画像に対して、前記使用者により選択された前記選択画像に実行された画像処理を実行するように構成される
ことを特徴とする拡大観察装置。
【請求項13】
請求項2に記載の拡大観察装置において、さらに、
前記複数の検鏡法を含む複数の観察条件を切り換える切換順序を決定する切換順序決定手段と、
前記表示手段に表示された前記画像の中から使用者に選択画像を選択させる選択手段と、を含み、
前記切換手段は、
前記切換順序決定手段により決定された前記切換順序に従って、前記複数の観察条件を切り換えるように構成され、且つ、
前記選択手段により選択画像が選択されると、前記切換順序決定手段により決定された前記切換順序に従った観察条件の順次切換を停止して、前記使用者により選択された前記選択画像が生成されたときの観察条件に切り換えるように構成される
ことを特徴とする拡大観察装置。
【請求項14】
請求項5、請求項6または請求項12に記載の拡大観察装置において、
前記画像処理は、前記原画像に対する、HDR処理、ハレーション除去処理、特定色強調処理、及び、エッジ強調処理のうちの少なくとも一つを含む
ことを特徴とする拡大観察装置。
【請求項15】
請求項1乃至請求項14のいずれか1項に記載の拡大観察装置において、
前記複数の検鏡法は、明視野観察、暗視野観察、微分干渉観察、偏光観察、偏斜観察、蛍光観察、又は、明視野観察と暗視野観察とを組み合わせた観察のうちの少なくとも一つを含む
ことを特徴とする拡大観察装置。
【請求項16】
拡大観察装置の画像表示方法であって、
複数の検鏡法を切り換える第一の切換工程と、
前記第一の切換工程で切り換えられた前記複数の検鏡法の各々で試料を撮像して、前記試料の画像を生成する画像生成工程と、
前記画像生成工程で画像が生成される毎に、生成された前記画像を表示する表示工程と、を含む
ことを特徴とする拡大観察装置の画像表示方法。
【請求項17】
拡大観察装置の検鏡法切換方法であって、
複数の検鏡法を切り換える切換順序を決定する切換順序決定工程と、
前記切換順序決定により決定された前記切換順序に従って、前記複数の検鏡法を切り換える第一の切換工程と、
前記第一の切換工程で切り換えられた前記複数の検鏡法の各々で試料を撮像して、前記試料の画像を生成する画像生成工程と、
前記画像生成工程で画像が生成される毎に、生成された前記画像を表示する表示工程と、
前記表示工程で表示された前記画像から使用者に選択画像を選択させる画像選択工程と、
前記画像選択工程で選択画像が選択されると、前記切換順序決定工程で決定された前記切換順序に従った検鏡法の順次切換を停止して、前記画像選択工程で選択された前記選択画像が生成されたときの検鏡法に切り換える第二の切換工程と、を含む
ことを特徴とする拡大観察装置の検鏡法切換方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2013−68738(P2013−68738A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−206333(P2011−206333)
【出願日】平成23年9月21日(2011.9.21)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】