説明

採点システム

【課題】電子ペンを用いて問題を解答した場合に、解答を適切に訂正可能な採点システムを提供する。
【解決手段】採点システムは、電子ペンと、解答用紙と、採点手段とを備える。電子ペンは、コード化パターンを読み取り、手書きストロークに関する記入情報を生成する。解答用紙には、問題と、その解答欄と、訂正解答欄とが印刷され、かつ、解答欄及び訂正解答欄を含む領域にコード化パターンが印刷されている。採点手段は、解答欄及び訂正解答欄への電子ペンによる記入情報に基づき採点を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子ペンを使用し、試験の答案などを採点する採点システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、記入した情報を電子化する電子ペンが開発されており、その代表的なものとしてスウェーデンのAnoto社が開発した「アノトペン(Anoto pen)」が知られている。アノトペンは、所定のドットパターンが印刷された専用紙とともに使用される。アノトペンは、ペン先部に、文字等を書くための通常のインクカートリッジに加えて、専用紙に印刷されたドットパターンを撮像するための小型カメラと、撮像したドットパターンから専用紙における位置座標を演算するプロセッサと、演算された位置座標等を外部機器へ送信するデータ通信ユニットとを搭載している。ユーザが専用紙上にアノトペンで文字等を書いたり、専用紙上に図案化されている画像にチェックマークを記入したりすると、ペンの移動に伴って小型カメラが専用紙に印刷されたドットパターンを撮像し、プロセッサによって演算された連続する位置座標から、ユーザが書き込んだ文字、画像などの記入情報が認識される。そして、この記入情報が、データ通信ユニットによりアノトペンから近くのパーソナルコンピュータや携帯電話などの端末装置に送信される(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献2には、採点記号を電子ペンで記入して採点を行う採点システムが開示されている。また、特許文献3には、電子ペンで記入した解答と正解とを比較し、正誤判定を行う採点システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3842283号公報
【特許文献2】特許第4112967号公報
【特許文献3】特開2009−003227号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
学校や塾などで行われるテストを、解答者である生徒が電子ペンを用いて解答し、それを自動で採点を行う場合に、解答者が解答を誤って記入したときであっても、解答を訂正できると便宜である。
そこで、本発明は、電子ペンを用いて問題を解答した場合に、解答を適切に訂正可能な採点システムを提供することを主な課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の1つの観点では、コード化パターンを読み取り、手書きストロークに関する記入情報を生成する電子ペンと、問題と、前記問題に対する解答欄と、前記解答欄への記入を訂正するための1又は複数の訂正解答欄とが印刷され、かつ、前記解答欄及び前記訂正解答欄を含む領域にコード化パターンが印刷された解答用紙と、前記解答欄及び前記訂正解答欄への前記電子ペンによる記入情報に基づき採点を行う採点手段と、を備える。
【0007】
上記の採点システムは、電子ペンと、解答用紙と、採点手段とを備える。電子ペンは、コード化パターンを読み取り、手書きストロークに関する記入情報を生成する。解答用紙には、問題と、その解答欄と、訂正解答欄とが印刷され、かつ、解答欄及び訂正解答欄を含む領域にコード化パターンが印刷されている。採点手段は、解答欄及び訂正解答欄への電子ペンによる記入情報に基づき採点を行う。この構成により、採点システムは、解答者が電子ペンにより解答用紙に記入した解答を自動で採点することができると共に、解答者が解答欄へ記入した解答を訂正したい場合に、訂正解答欄により解答を訂正させることができる。
【0008】
上記の採点システムの一態様では、同一の問題について前記訂正解答欄が複数設けられていた場合、前記訂正解答欄は、採点の対象とする優先順位が定められ、前記採点手段は、各問題について、前記訂正解答欄への記入がない場合、前記解答欄を採点の対象とし、前記訂正解答欄への記入がある場合、記入がある訂正解答欄のうち、前記優先順位が高い訂正解答欄を採点の対象とする。この態様により、採点システムは、訂正解答欄へ記入した解答をさらに訂正する必要が生じた場合であっても、好適に、別の訂正解答欄により解答を訂正させることができる。
【0009】
上記の採点システムの他の一態様では、前記優先順位は、前記問題と離れた位置に設けられた前記訂正解答欄ほど高い。この態様により、採点システムは、好適に、解答者が最後に訂正した解答に基づき採点を行うことができる。
【0010】
上記の採点システムの他の一態様では、前記電子ペンは、読み取ったコード化パターンに基づき、前記手書きストロークから構成される文字を認識し、認識した文字を音声又は表示により出力する。これにより、採点システムは、解答内容が正しく認識されているか否か解答者に知らせて解答を訂正する機会を与え、採点時の文字の誤認識を抑制することができる。
【0011】
上記の採点システムの他の一態様では、文字を音声又は表示により出力する端末をさらに備え、前記電子ペンは、読み取ったコード化パターンに基づき、前記手書きストロークから構成される文字を認識し、認識した文字のコードを前記端末に送信し、前記端末は、受信した前記コードに相当する文字を出力する。この態様によっても、好適に、採点システムは、解答内容が正しく認識されているか否か解答者に知らせて解答を訂正する機会を与え、採点時の文字の誤認識を抑制することができる。
【0012】
上記の採点システムの他の一態様では、文字を音声又は表示により出力する端末をさらに備え、前記端末は、前記電子ペンから送信された記入情報を受信し、当該記入情報が示す手書きストロークから構成される文字を認識し、認識した文字を出力する。この態様によっても、好適に、採点システムは、解答内容が正しく認識されているか否か解答者に知らせて解答を訂正する機会を与え、採点時の文字の誤認識を抑制することができる。
【0013】
上記の採点システムの他の一態様では、前記問題には、前記解答用紙に印刷される単位ごとに問題識別コードが付され、前記問題識別コードが同一の問題が印刷される解答用紙には、同一の座標範囲を示すコード化パターンが印刷され、一つの解答用紙に印刷されるコード化パターンの領域は、それぞれ異なる座標範囲を示す。この態様により、採点システムは、問題識別コードごとに区別して適切に採点を行うことができる。
【0014】
上記の採点システムの他の一態様では、前記解答用紙には、問題のヒントの出力を指示するためのヒント指示表示が印刷されると共に、当該ヒント指示表示を含む領域にコード化パターンが印刷され、前記電子ペンは、前記ヒント指示表示を含む領域に印刷されたコード化パターンを読み取った場合、前記ヒントを音声又は表示により出力する。この態様により、採点システムは、好適に、解答者がヒント指示表示に電子ペンによりタップ等することで、ヒントを出力することができる。
【0015】
上記の採点システムの他の一態様では、前記解答用紙には、採点責任者がコメントを記載するためのコメント欄が印刷されると共に、当該コメント欄を含む領域にコード化パターンが印刷される。この態様により、採点責任者は、解答用紙のコメント欄にコメントを記載し、かつ、コメントを電子化させることができる。
【0016】
上記の採点システムの他の一態様では、前記採点手段を備えるサーバと通信可能、又は、前記採点手段を備えるコンピュータ装置と、前記電子ペンを載置可能であり、前記電子ペンが載置された場合に、前記電子ペンが生成した記入情報を前記コンピュータ装置へ送信する拡張機器と、をさらに備える。この態様により、電子ペンにより生成した記入情報を拡張機器を介してコンピュータ装置が受信し、サーバ又はコンピュータ装置が採点を実行することができる。
【0017】
上記の採点システムの他の一態様では、前記解答用紙に記入された前記手書きストロークと、前記解答欄又は/及び前記訂正解答欄への解答に対する正解又は誤答を示すマークと、前記採点手段による採点の結果を示す点数とを、前記解答用紙の表示に付加した採点結果画面を表示手段に表示させる採点結果表示手段をさらに備える。これにより、採点責任者は、表示手段が表示する採点結果画面により、採点結果を容易に把握することができる。
【0018】
上記の採点システムの一態様では、前記採点結果画面の表示中に、外部入力に基づき当該採点結果画面の印刷指示をプリンターへ送信する印刷指示手段をさらに備える。この態様により、採点システムは、採点がなされた後の解答用紙を、プリンターにより印刷することができる。
【0019】
上記の採点システムの一態様では、前記印刷指示手段は、前記採点結果画面の印刷の際、採点責任者がコメントを記載するためのコメント欄にコード化パターンを重畳して印刷する旨の印刷指示を前記プリンターへ送信する。この態様により、採点責任者は、採点した解答用紙を印刷した後、コメント欄にコメントを記載することができ、かつ、当該コメントを電子化させることができる。
【0020】
上記の採点システムの一態様では、記憶手段と、解答者名と、問題識別コードと、前記採点手段による採点の結果とを、前記解答者名及び前記問題識別コードごとに関連付けて前記記憶手段に記憶させる保存手段とをさらに備える。この態様により、採点システムは、採点結果を、解答者名及び問題識別コードごとに区別して記憶することができる。
【0021】
上記の採点システムの一態様では、前記保存手段が保存する内容を表示すると共に、当該内容の編集を受け付ける保存内容確認画面を表示手段に表示させる保存内容表示手段をさらに備える。これにより、採点システムは、保存する採点結果の内容等を採点責任者に確認させ、かつ、必要に応じて修正させることができる。
【0022】
上記の採点システムの一態様では、前記採点手段を備えるサーバと通信可能、又は、前記採点手段を備えるコンピュータ装置を備え、前記電子ペンは、携帯電話通信網を利用した通信が可能であり、前記コンピュータ装置は、前記携帯電話通信網を介して、前記電子ペンから前記記入情報を受信する。この態様により、採点システムは、解答者が自宅等にいる場合であっても、好適に、携帯電話通信網を用いて、電子ペンにより解答者に問題の解答を実行させることができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、採点システムは、解答者が電子ペンにより解答用紙に記入した解答を自動で採点することができると共に、解答者が解答欄へ誤って解答を記入した場合であっても、訂正解答欄により解答を訂正させ、訂正後の解答に基づき採点することができる。また、採点システムは、訂正解答欄を複数設けた場合には、所定の規則に従い解答欄又は訂正解答欄から採点対象を定めることで、訂正解答欄へ記入した解答をさらに訂正する必要が生じた場合であっても、好適に訂正後の解答に基づき採点を行うことができる。さらに、採点システムは、解答内容が正しく認識されているか否かを解答者に音声又は表示により知らせることで、解答者に解答を訂正する機会を与え、採点時の文字の誤認識を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】採点システムのシステム構成図である。
【図2】プリンターにより印刷された解答用紙の上面の概略図を示す。
【図3】ドットパターンにおけるドットの配置と変換される値との関係を示す説明図である。
【図4】(a)は、ドットパターンを模式的に示し、(b)は、それに対応する情報の例を示す図である。
【図5】電子ペンの構造を示す概略図である。
【図6】コンピュータ装置の機能ブロック図である。
【図7】解答者が電子ペンにより解答用紙へ解答する際に、字癖に起因して書き直しを行う例を示す。
【図8】解答者が電子ペンにより解答用紙へ解答する際に、書き間違いに起因して書き直しを行う例を示す。
【図9】解答用紙再現画面の表示例を示す。
【図10】採点結果画面の表示例を示す。
【図11】保存内容確認画面の表示例を示す。
【図12】電子ペンが実行する音声出力処理の手順を示すフローチャートである。
【図13】電子ペン及びコンピュータ装置が実行する採点・保存処理の手順を示すフローチャートである。
【図14】変形例7に基づく採点システムの構成を示す。
【図15】本発明が適用可能な形態を所定の観点から分類したテーブルを示す。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するのに好適な実施形態について説明する。以下に説明する各実施形態に係る採点システムは、解答者(生徒)が解答した問題の採点を自動で行うシステムである。
【0026】
<第1実施形態>
[採点システムの構成]
図1は、第1実施形態に係る採点システムの構成を示す。図1に示すように、第1実施形態の採点システムは、解答者(生徒)が使用する電子ペン1と、電子ペン1からコンピュータ装置3へ記入情報等を送信するためのクレードル2と、採点責任者(先生)が使用するコンピュータ装置3と、ドットパターンと共に問題等が印刷された解答用紙4と、コンピュータ装置3からの印刷指示(出力命令)に従って解答用紙4を印刷するプリンター5と、を備える。以下、これらの各構成要素について説明する。
【0027】
(解答用紙)
まず、解答用紙4(電子ペン用用紙)について図2を参照して説明する。図2は、プリンター5により印刷された解答用紙4の上面の概略図を示す。図2に示すように、解答用紙4の上面には、氏名及び解答した日時を記入する氏名等記入欄40と、複数の小問を有する問題41と、解答欄44(第1解答欄44A、第2解答欄44B、第3解答欄44C)と、問題41の識別情報である問題識別コード45とが印刷される。氏名等記入欄40、問題41、解答欄44、及び問題識別コード45は、赤外域に吸収特性を持たないインクにより印刷される。
【0028】
また、氏名等記入欄40及び解答欄44を含むドットパターン領域43に、ドットパターンが印刷される。ドットパターンは、赤外線を吸収するカーボンを含んだインクにより印刷される。ドットパターン領域43は、問題識別コード45ごとに異なる座標範囲が設定される。言い換えると、問題識別コード45が同一の問題41が印刷される解答用紙4には、同一の座標範囲を示すドットパターンが印刷される。また、ドットパターン領域43に印刷されるドットパターンは、同一の解答用紙4内の区切られた領域ごとに、異なる座標範囲が割当てられる。ドットパターンが印刷されるドットパターン領域43は、解答者が氏名等記入欄40及び解答欄44から一部はみ出して記入した場合であっても、正しく文字が認識されるように、氏名等記入欄40及び解答欄44に加えてその周辺領域を含む範囲に設定される。
【0029】
また、図2に示すように、解答用紙4には、問題41の各小問((1)〜(5))に対し、四角枠により形成された、第1解答欄44A、第2解答欄44B、及び第3解答欄44Cが設けられている。第1解答欄44Aは、生徒が最初に各小問の解答を記入する欄であり、問題41と最も近い位置、即ち最も左側に設けられている。第1解答欄44Aは、本発明における「解答欄」の一例である。第2解答欄44Bは、第1解答欄44Aの解答を訂正する場合に、訂正後の解答を記入する欄であり、第1解答欄44Aと第3解答欄44Cとの間に設けられている。さらに、第3解答欄44Cは、第2解答欄44Bの解答を訂正する場合に、訂正後の解答を記入する欄であり、問題41と最も離れた位置、即ち最も右側に設けられている。第2解答欄44B及び第3解答欄44Cは、本発明における「訂正解答欄」の一例である。
【0030】
従って、解答者は、空欄の解答欄44に対し解答を記入する場合には、第1解答欄44A、第2解答欄44B、第3解答欄44Cの順に、優先的に解答を記載する。即ち、解答を記入する優先順位は、問題41に近い方から順に、第1解答欄44A、第2解答欄44B、及び第3解答欄44Cの順番となる。一方、後述するように、採点の対象となる優先順位(「採点優先順位」とも呼ぶ。)は、問題41と離れた方から順に、第3解答欄44C、第2解答欄44B、第1解答欄44Aの順番となる。
【0031】
(ドットパターン)
続いて、解答用紙4に印刷されたアノト方式のドットパターン(コード化パターン)について図3及び図4を用いて説明する。図3は、解答用紙4に印刷されたドットパターンのドットとそのドットが変換される値との関係を説明する図である。図3に示すように、ドットパターンの各ドットは、その位置によって所定の値に対応付けられている。すなわち、ドットの位置を仮想格子の基準位置(縦線及び横線の交差点)から上下左右のどの方向にシフトするかによって、各ドットは、0〜3の値に対応付けられている。また、各ドットの値は、さらに、X座標用の第1ビット値及びY座標用の第2ビット値に変換できる。このようにして対応付けられた情報の組合せにより、解答用紙4上の位置座標が決定されるよう構成されている。
【0032】
図4(a)は、あるドットパターンの配列を示している。図4(a)に示すように、縦横約2mmの範囲内に6×6個のドットが、解答用紙4上のどの部分から6×6ドットを取ってもユニークなパターンとなるように配置されている。これら36個のドットにより形成されるドットパターンは位置座標(例えば、そのドットパターンが解答用紙4上のどの位置にあるのか)を保持している。図4(b)は、図4(a)に示す各ドットを、格子の基準位置からのシフト方向によって、図3に示す規則性に基づいて対応づけられた値に変換したものである。この変換は、ドットパターンの画像を撮影する電子ペン1によって行われる。
【0033】
(電子ペン)
次に、電子ペン1について図5を用いて説明する。図5は、電子ペン1の構造を示す概略図である。図5に示すように、電子ペン1は、その筐体101の内部に、インクカートリッジ104、LED105、CMOSカメラ106、圧力センサ107、CPU等により構成されるプロセッサ108、ROMやRAMといったメモリ109、リアルタイムクロック110、アンテナ等により構成される通信ユニット111、バッテリー112、クレードル2を介して外部機器と接続するための端子113、及び認識したストロークを音声出力するスピーカ114を備える。インクカートリッジ104の先端は、ペン先部103となっており、ユーザは、電子ペン1のペン先部103を解答用紙4に当接させて、ストローク(手書きストローク)を記入する。ここで、電子ペン1のペン先部103が解答用紙4に接触することをペンダウンと呼び、接触している(当接している)状態からペン先部103が離れることをペンアップと呼ぶ。電子ペン1のペンダウンからペンアップまでの間に記入される軌跡が1つのストロークとなり、文字や図形等は、1つ又は複数個のストロークからなる。
【0034】
バッテリー112は電子ペン1内の各部品に電力を供給するためのものであり、例えば電子ペン1のキャップ(図示せず)の脱着により電子ペン1自体の電源のオン/オフを行うよう構成させてもよい。リアルタイムクロック110は、現在時刻(タイムスタンプ)を示す時刻情報を発信し、プロセッサ108に供給する。圧力センサ107は、ユーザが電子ペン1により解答用紙4に文字やマークを書いたりタップしたりする際にペン先部103からインクカートリッジ104を通じて与えられる圧力、即ち筆圧を検出し、その値をプロセッサ108へ伝送する。
【0035】
プロセッサ108は、圧力センサ107から与えられる筆圧データに基づいて、LED105及びCMOSカメラ106のスイッチのオン/オフを切替える。即ち、ユーザが電子ペン1で解答用紙4に文字などを書くと、ペン先部103に筆圧がかかり、圧力センサ107によって所定値以上の筆圧が検出されたときに、プロセッサ108は、ユーザが記入を開始したと判定して、LED105及びCMOSカメラ106を作動させる。そして、ユーザが1つのストロークを記入し終えて電子ペン1を解答用紙4から離すと、圧力センサ107は、所定値以上の筆圧が検出されなくなることでペンアップを検出する。すると、プロセッサ108は、ペンダウンからペンアップまでの間に生成したストロークデータ(後述する座標属性情報)とペンIDとを関連付けて、記入情報としてメモリ109に記憶させる。
【0036】
LED105とCMOSカメラ106は、電子ペン1のペン先部103付近に取り付けられており、筐体101におけるLED105及びCMOSカメラ106と対向する部分には、開口部102が形成されている。LED105は、解答用紙4上のペン先部103近傍に向けて赤外線を照明する。その領域は、ペン先部103が解答用紙4に接触する位置とはわずかにずれている。CMOSカメラ106は、LED105によって照明された領域内におけるドットパターンを撮影し、そのドットパターンの画像データをプロセッサ108に供給する。ここで、カーボンは赤外線を吸収するため、LED105によって照射された赤外線は、ドットに含まれるカーボンによって吸収される。そのため、ドットの部分は、赤外線の反射量が少なく、ドット以外の部分は赤外線の反射量が多い。CMOSカメラ106の撮影により、赤外線の反射量の違いから閾値を設けることによって、カーボンを含むドットの領域とそれ以外の領域を区別することができる。したがって、解答用紙4に記入欄などが印刷されていた場合でも、印刷したインクは赤外域に吸収性を持たないため、プロセッサ108は、ドットパターンを認識することができる。なお、CMOSカメラ106による撮影領域は、図4(a)に示すような約2mm×約2mmの大きさを含む範囲であり、CMOSカメラ106の撮影は毎秒50〜100回程度の定間隔で行われる。また、CMOSカメラ106は、ドットを鮮明に撮影するため、十分な被写界深度を有している。
【0037】
プロセッサ108は、ユーザの記入が行われる間、CMOSカメラ106によって供給される画像データのドットパターンから、ユーザが記入するストローク(筆跡)の解答用紙4上におけるX、Y座標(以後、単に「座標データ」または「座標情報」とも呼ぶ。)を連続的に演算していく。すなわち、プロセッサ108は、CMOSカメラ106によって供給される、図4(a)に示されるようなドットパターンの画像データを図4(b)に示すデータ配列に変換し、さらに、X座標ビット値・Y座標ビット値に変換して、そのデータ配列から所定の演算方法によりX、Y座標データを演算する。なお、プロセッサ108は、ドットパターンに対向する電子ペン1の角度に起因するドットの画像上の配列を補正する回転補正処理機能を備えている。そして、プロセッサ108は、リアルタイムクロック110から発信される現在時刻(タイムスタンプ:記入された時刻情報)、筆圧データ及びX、Y座標データを関連付ける。以後、これらの関連付けたデータを、まとめて「座標属性情報」と呼ぶ。なお、解答用紙4における6×6のドットパターンは、解答用紙4内で重複することはないため、ユーザが電子ペン1で文字等を記入すると、記入された位置が解答用紙4のどの位置に当たるかを、プロセッサ108による座標演算により特定することができる。
【0038】
また、プロセッサ108は、ペンダウンからペンアップまでの間に生成された1個又は複数個の座標属性情報をストローク情報として認識し、当該ストローク情報に基づき、解答欄44に記入された、ストロークから構成される文字を認識する。そして、プロセッサ108は、認識した文字を、スピーカ114により出力する。これについては、(音声出力処理フロー)のセクションで詳しく説明する。また、プロセッサ108は、認識した文字の文字コードを、対応する記入情報と共に、クレードル2を介してコンピュータ装置3へ送信する。
【0039】
メモリ109には、電子ペン1を識別するための「pen01」といったペンID、ペン製造者番号、ペンソフトウェアのバージョン等のプロパティ情報が記憶されている。また、メモリ109は、ペンIDと、時刻情報(タイムスタンプ)と、筆圧データと、X、Y座標データとを関連付けて、記入情報として記憶する。さらに、メモリ109は、氏名等記入欄40、第1解答欄44A、第2解答欄44B、及び第3解答欄44Cと、これに対応するドットパターンが示す座標範囲との関連付け情報(「座標定義情報」とも呼ぶ。)を記憶する。
【0040】
端子113は、電子ペン1がクレードル2に把持されるよう所定位置に挿入されることで、クレードル2の端子(不図示)と電気的に接続する。そして、電子ペン1は、クレードル2を介してコンピュータ装置3と自動的に通信を行い、記入情報及び文字コードを送信する。また、電子ペン1は、クレードル2を介してコンピュータ装置3から電力の供給を受け、バッテリー112の充電を行う。
【0041】
(クレードル)
次に、クレードル(拡張機器)2について説明する。クレードル2は、所定位置に挿入された電子ペン1を把持可能なキャップ状部と、当該キャップ状部に把持された電子ペン1を載置するためのベース(スタンド)部とを備える。キャップ状部は、電子ペン1を把持した際、端子113と電気的に接続可能な図示しない端子を備える。また、キャップ状部は、外部機器とUSB規格により電気的に接続するためのインターフェースを備え、コンピュータ装置3とUSBケーブルにより接続する。そして、キャップ状部は、電子ペン1を把持しているとき、電子ペン1から送信された記入情報をコンピュータ装置3に中継すると共に、コンピュータ装置3から供給された充電用の電力を端子113に中継する。ベース部は、取りつけられたキャップ状部をロックするためのロック機構を備え、キャップ状部及びキャップ状部に挿入された電子ペン1を固定する。
【0042】
(コンピュータ装置)
次に、コンピュータ装置3について説明する。コンピュータ装置3は、ハードウェアとして、電子ペン1とのデータ通信が可能なアンテナ装置、CPU等のプロセッサ、ROMやRAMといったメモリ、ディスプレイ、マウスやキーボード等で構成されるパーソナルコンピュータ等で構成される。図6は、コンピュータ装置3の機能ブロック図である。コンピュータ装置3は、機能的には、マウスやキーボードといった入力手段31、インターフェース32、記憶手段33、処理手段34、表示手段36、通信手段37を備える。コンピュータ装置3は、解答用紙4に関する記入情報に基づいて所定の処理を行うものである。
【0043】
インターフェース32は、USBケーブルによりクレードル2と接続することでクレードル2に把持された電子ペン1と電気的に接続可能なインターフェースである。インターフェース32は、クレードル2を介して電子ペン1に充電用の電力を供給したり、電子ペン1から記入情報を受信して処理手段34に伝送したりする。表示手段36は、ディスプレイ等によって構成され、処理手段34によって指示された内容を表示する。通信手段37は、処理手段34の指示による解答用紙4の印刷指示(出力命令)をプリンター5に送信する。プリンター5へのデータ送信方式は、有線式であっても無線式であってもよい。
【0044】
処理手段34は、CPU等のプロセッサによって構成され、コンピュータ装置3の全体の制御を行う。具体的には、処理手段34は、印刷手段341と、採点手段342と、表示制御手段343と、保存手段344とを備える。処理手段34の印刷手段341は、ユーザが入力手段31により問題識別コード45を指定して解答用紙4の印刷指示を行った場合に、指定された問題識別コード45に対応する問題41等の印刷と、ドットパターン領域43へのドットパターンの印刷とを指示する印刷命令をプリンター5へ行う。
【0045】
このとき、印刷手段341は、氏名等記入欄40、問題41、解答欄44、及び問題識別コード45については、電子ペン1で読み取れないインク(CMY:カーボンを含まない)で印刷する旨、及びドットパターンは電子ペン1で読み取り可能なカーボンを含むインク(Bk)で印刷する旨の印刷プロパティの設定を行う。なお、プリンター5が、カーボンを含まない黒色(「K」とする。)とカーボンを含む黒色(「Bk」とする。)とを区別して使用できる場合、印刷手段341は、問題41等をCMYKの4色のインクで印刷し、ドットパターンをカーボンを含む黒色のインキ(Bk)で印刷するようにしてもよい。
【0046】
処理手段34の採点手段342は、電子ペン1からクレードル2を介して送信された記入情報に基づき、問題識別コード45を認識すると共に、当該記入情報と共に送信された文字コードに基づき、解答欄44に記入した文字を特定する。そして、採点手段342は、解答欄44ごとに、特定した文字と、記憶手段33に記憶された問題識別コード45の正解解答と、を比較して正誤の判定を行い、各小問の配点に基づき、採点結果を示す点数を算出する。このとき、採点手段342は、各小問の第1〜第3解答欄44A〜44Cのうち、記入がなされ、かつ、採点優先順位の最も高い解答欄44を採点の対象とする。これについては、[画面表示例]のセクションで詳しく説明する。
【0047】
処理手段34の表示制御手段343は、クレードル2を介して電子ペン1から受信した記入情報に基づき、解答が記入された解答用紙4を再現した画面(「解答用紙再現画面」とも呼ぶ。)を表示手段36に表示させる。また、表示制御手段343は、解答用紙再現画面上で後述する採点ボタンが選択された場合に、解答用紙再現画面に、各解答欄44に対する正誤のチェック及び採点結果の点数の表示を重畳させた画面(「採点結果画面」とも呼ぶ。)を表示させる。さらに、表示制御手段343は、採点結果画面で後述する保存ボタンが選択された場合に、保存内容を確認する画面(「保存内容確認画面」とも呼ぶ。)を表示させる。これらの各画面については、[画面表示例]のセクションで詳しく説明する。
【0048】
処理手段34の保存手段344は、保存内容確認画面にて最終的に保存を行う旨に入力があった場合に、問題識別コード45と、氏名等記入欄40に記載された解答者名と、採点結果の点数と、誤答と判断した小問の番号(「誤答番号」とも呼ぶ。)と、解答欄44に記入された記入情報とを、解答者名及び問題識別コード45ごとにファイル化した情報(「採点保存情報」とも呼ぶ。)として記憶手段33に保存する。なお、保存手段344は、上述の採点保存情報を記憶手段33に保存する場合、同一の問題識別コード45であって同一の解答者名の採点保存情報が既に存在した場合には、これらのファイル名を異ならせる。
【0049】
記憶手段33は、ROMやRAMといったメモリによって構成される。記憶手段33は、プリンター5への解答用紙4の印刷指示を可能とするためのプリンター5のドライバ等のプログラムを記憶する。また、記憶手段33は、問題識別コード45ごとに、解答用紙4を印刷するのに必要な印刷情報と、正解解答とを関連付けて記憶する。また、記憶手段33は、氏名等記入欄40及び各解答欄44に対応するドットパターンの座標範囲を示す座標定義情報を記憶する。また、記憶手段33は、保存手段344の制御に基づき、採点保存情報を記憶する。
【0050】
[音声出力例]
次に、電子ペン1が実行する音声出力の例について、図7、図8を参照して説明する。図7及び図8は、それぞれ、ユーザが解答用紙4へ解答する際に、書き直しを行う例を示す。
【0051】
図7(A)では、ユーザは、電子ペン1により小問(1)の第1解答欄44Aに「8」と記入している。しかし、この場合、電子ペン1は、字癖に起因して、ユーザが記入した「8」を「0」と誤って認識し、「レイ」と出力している。従って、この場合には、ユーザは、解答が誤って認識されたと判断し、図7(B)に示すように、第2解答欄44Bに「8」と再び記入する。このように、電子ペン1により認識した文字を音声出力することで、解答者に解答の認識結果を知らせ、正しく解答が認識されるか否か確認させることができる。また、一つの小問に対し第1解答欄44Aに加えて第2解答欄44B及び第3解答欄44Cが設けられているため、解答者は、好適に解答を訂正することができる。
【0052】
一方、図8(A)では、電子ペン1は、ユーザが小問(2)の第1解答欄44Aに記入した「8」を正しく認識し、「ハチ」と音声出力する。しかし、ユーザは、解答を記入した後、誤って解答を記入したと判断し、図8(B)に示すように、第2解答欄44Bに「9」と書き直す。この場合、電子ペン1は、第2解答欄44Bに「9」と記入されたことを認識し、「キュウ」と音声出力する。このように、ユーザは、解答を書き間違えた場合であっても、好適に、第2解答欄44B及び第3解答欄44Cにより、解答を書き直すことができる。
【0053】
[画面表示例]
次に、電子ペン1からクレードル2を介して記入情報を受信した後に表示手段36に出力される表示画面例について図9乃至図11を参照して説明する。
【0054】
図9は、表示手段36により出力された解答用紙再現画面の一例を示す。図9に示すように、表示制御手段343は、解答用紙再現画面では、記入情報から特定した問題識別コード45に対応する印刷情報に基づき、解答用紙4に印刷された氏名等記入欄40、問題41、解答欄44、及び問題識別コード45を黒色で表示すると共に、氏名等記入欄40及び解答欄44には、記入情報に基づき生成したストロークを黒色で表示する。さらに、解答用紙再現画面は、採点を実行する際に選択される採点ボタン50と、採点保存情報を記憶手段33に記憶させる際に選択される保存ボタン51と、解答用紙再現画面の印刷を実行する際に選択される印刷ボタン52と、を備える。
【0055】
図10は、図9で採点ボタン50が選択された場合に表示される採点結果画面の一例である。図10に示すように、採点結果画面では、表示制御手段343は、記入がなされた各解答欄44に、「○」又は「×」の正誤判定のチェックを赤色で表示すると共に、氏名等記入欄40の横に採点結果の点数「80」を赤色で表示する。また、コンピュータ装置3を操作する採点責任者は、必要に応じて、印刷ボタン52を選択し、表示手段36に表示された採点結果画面をプリンター5で印刷して、コメント等を記載後、当該印刷物を解答者に渡す。
【0056】
ここで、採点方法について補足説明する。図10に示すように、採点手段342は、各解答欄44に記入された文字と、記憶手段33に記憶した正解解答とを小問ごとに比較して、解答欄44ごとに正誤の判定を行う。このとき、採点手段342は、解答が記入された第1解答欄44A、第2解答欄44B、及び第3解答欄44Cのうち、最も採点優先順位が高い解答欄44を採点結果の点数の算出に用いる。具体的には、図10では、小問(1)〜(3)については、第2解答欄44Bに解答が記入されていることから、採点手段342は、第2解答欄44Bの正誤を、点数の算出に用いる。従って、この場合、採点手段342は、小問(1)〜(3)の解答は正解であると判断する。
【0057】
一方、小問(4)、(5)については、第1解答欄44Aのみに解答が記入されていることから、採点手段342は、第1解答欄44Aの正誤を、点数の算出に用いる。従って、この場合、採点手段342は、小問(4)の解答は誤答であり、小問(5)の解答は正解であると判断する。そして、採点手段342は、各小問の配点が20点であることから、採点結果の点数を80点に定める。
【0058】
図11は、図10で保存ボタン51が選択された際に表示される保存内容確認画面の一例である。図11に示すように、保存内容確認画面は、操作欄55と、表示欄56とを有する。表示欄56は、保存する内容を表示する。図11では、表示欄56は、問題識別コード45が「2A20a」、解答者の名前が「やまだひろし」、採点結果の点数が「80」、誤答番号が「4」であることを表示している。そして、採点責任者は、表示欄56の内容で保存する場合には、操作欄55の「ファイル」を選択して保存する旨のメニューを選択する。一方、表示欄56の内容から変更する場合には、採点責任者は、操作欄55の「編集」を選択して所定の入力を行い、表示欄56の文字の大きさ等を変更する場合には、採点責任者は、操作欄55の「表示」を選択して変更する表示を指定する。
【0059】
[処理フロー]
次に、第1実施形態の採点システムによる処理フローについて説明する。以下では、まず、電子ペン1が実行する音声出力の処理フロー(音声出力処理フロー)について図12を用いて説明した後、電子ペン1をクレードル2に載置した後の電子ペン1及びコンピュータ装置3の処理フロー(採点・保存処理フロー)について図13を用いて説明する。
【0060】
(音声出力処理フロー)
図12は、電子ペン1が実行する音声出力処理フローを示すフローチャートである。図12に示す処理フローは、電子ペン1により記入情報が生成されるごとに繰り返し実行される。
【0061】
まず、ユーザが、解答用紙4の氏名等記入欄40又は解答欄44に対し、電子ペン1で文字の記入をすると、電子ペン1は、ペンID及び座標属性情報を含む記入情報を生成すると共に、当該記入情報をメモリ109に記憶させる(ステップS101)。
【0062】
次に、電子ペン1は、記入情報が示す座標情報に基づき、座標定義情報を参照して、氏名等記入欄40又は解答欄44のいずれに記入がなされたか判定する(ステップS102)。そして、氏名等記入欄40へ記入がなされた場合(ステップS102:氏名等記入欄)、電子ペン1はステップS101へ処理を戻す。
【0063】
一方、解答欄44へ記入がなされた場合(ステップS102:解答欄)、電子ペン1は、当該解答欄44内で認識されたストロークに基づき文字認識が可能か否か判定する(ステップS103)。言い換えると、電子ペン1は、生成した記入情報に対応する解答欄44内に記入されたストロークを組み合わせた場合に、文字を構成するか否か判定する。そして、解答欄44内で文字認識ができない場合(ステップS103;No)、電子ペン1は、当該解答欄44に解答を記入している途中であると判断し、ステップS101へ処理を戻す。一方、解答欄44内で文字認識が可能な場合(ステップS103;Yes)、電子ペン1は、認識した文字の音声をスピーカ114から出力する(ステップS104)。そして、電子ペン1は、認識した文字の文字コードと、当該文字を構成するストロークに対応する記入情報とを関連付けてメモリ109に記憶する。
【0064】
ここで、解答者が電子ペン1により一つの解答欄44内に複数の文字を記入した場合について補足説明する。ここでは、一例として、解答者は「17」と記入した場合について説明する。この場合、解答者が電子ペン1により所定の解答欄44に「17」のうち「1」を記入した場合、電子ペン1は、当該解答欄44内で文字認識ができると判断し(ステップS103;Yes)、認識した文字「1」の音声「イチ」をスピーカ114から出力する(ステップS104)。次に、ユーザが電子ペン1により同一の解答欄44に「17」のうち「7」を記入した場合、電子ペン1は、当該解答欄44内で文字認識ができると判断し(ステップS103:Yes)、認識した文字「17」の音声「ジュウシチ」をスピーカ114から出力する(ステップS104)。このように、電子ペン1は、一つの解答欄44内に複数の文字を記入する場合であっても、好適に、ユーザの解答を音声により読み上げることができる。
【0065】
(採点・保存処理フロー)
図13は、電子ペン1及びコンピュータ装置3が実行する採点・保存処理フローを示すフローチャートである。図13に示す処理フローは、ユーザが電子ペン1をクレードル2のキャップ状部に挿入して載置するごとに繰り返し実行される。
【0066】
まず、電子ペン1は、クレードル2の端子と、端子113との接触を検知する(ステップS201)。そして、電子ペン1は、解答欄44ごとに、図12のステップS104の際に生成した文字コードと、記入情報(氏名等記入欄40、解答欄44への記入により生成されたものを含む)とをコンピュータ装置3に送信する(ステップS202)。その後、電子ペン1は、送信した文字コードと、これに対応する記入情報とをメモリ109から削除する(ステップS203)。
【0067】
コンピュータ装置3では、インターフェース32が、電子ペン1からクレードル2を介して送信された文字コード及び記入情報を受信すると、処理手段34の表示制御手段343は、記入情報に基づき、解答後の解答用紙4を再現した解答用紙再現画面(図9参照)を表示手段36に表示させる(ステップS301)。
【0068】
次に、処理手段34の採点手段342は、解答用紙再現画面で「採点」と表示された採点ボタン50がクリックされたことを検知すると(ステップS302)、解答欄44ごとに正誤を判定する(ステップS303)。具体的には、採点手段342は、各解答欄44に記入された文字と、問題識別コード45ごとに記憶手段33に記憶された正解解答とを比較し、各解答欄44の解答の正誤を判定する。そして、採点手段342は、各問題に対して最後に記載した解答で採点を行う(ステップS304)。具体的には、採点手段342は、第2及び第3解答欄44B、44Cへの記入がない場合、第1解答欄44Aを採点結果の点数の算出に用い、第2及び第3解答欄44B、44Cへの記入がある場合、解答が記入された解答欄44のうち採点優先順位が高い解答欄44を採点結果の点数の算出に用いる。そして、表示制御手段343は、解答用紙再現画面に正誤判定のチェック(「○」,「×」)と、採点結果の点数とを赤字で表示させた採点結果画面(図10参照)を表示手段36に表示させる(ステップS305)。
【0069】
次に、採点結果画面で「保存」と表示された保存ボタン51がクリックされたことを検知すると(ステップS306)、表示制御手段343は、保存内容確認画面(図11参照)を表示手段36に表示させる(ステップS307)。そして、さらに、保存内容確認画面で所定の操作が行われた場合、処理手段34の保存手段344は、問題識別コード45、解答者名、採点結果の点数、及び誤答番号を、解答者名及び問題識別コード45ごとにファイル化し、採点保存情報として記憶手段33に記憶させる(ステップS308)。このとき、保存手段344は、同一の解答者であって同一の問題識別コード45の問題に関する採点保存情報が既に存在した場合には、新たに保存する採点保存情報を、先に存在する採点保存情報と異なるファイル名で保存する。なお、保存内容確認画面に表示された項目のうち、解答者名の文字認識などに誤りがあると判断した場合には、採点責任者は、保存内容確認画面上で解答者氏名等を修正してもよい。
【0070】
[本実施形態の採点システムによる作用効果]
次に、本実施形態の採点システムによる作用効果の主な具体例を述べる。本実施形態の採点システムによれば、コンピュータ装置3は、電子ペン1から送信される記入情報に基づき、自動採点を行う。また、解答用紙4には、各小問に対して複数の解答欄44(第1解答欄44A、第2解答欄44B、第3解答欄44C)が設けられており、コンピュータ装置3は、第2及び第3解答欄44B、44Cへの記入がない場合、第1解答欄44Aを採点結果の点数の算出に用い、第2及び第3解答欄44B、44Cへの記入がある場合、解答が記入された解答欄44のうち採点優先順位が高い解答欄44を採点結果の点数の算出に用いる。これにより、解答者は、好適に、解答欄44へ記入した解答を訂正することができ、コンピュータ装置3は、最後に訂正された解答に基づき採点結果の点数を算出することができる。
【0071】
さらに、コンピュータ装置3は、保存内容確認画面を表示すると共に、当該画面で保存すべき旨の入力があった場合に、解答者名、誤答番号、採点結果の点数等を採点保存情報として記憶手段33に記憶する。これにより、コンピュータ装置3は、採点結果を好適に保存することができる。さらに、コンピュータ装置3は、採点保存情報の保存時に、同一の問題識別コード45でかつ同一の解答者の採点保存情報が既に存在する場合であっても、異なるファイル名でそれぞれ保存する。これにより、コンピュータ装置3は、採点結果の点数が悪く、再テストを行った場合等に、採点結果の履歴を好適に記憶することができる。
【0072】
また、電子ペン1は、解答者が記入した文字を認識し、その認識した文字を音声出力する。これにより、採点システムは、解答内容が正しく認識されているか否か解答者に知らせて解答を訂正する機会を与え、採点時の文字の誤認識を抑制することができる。
【0073】
[変形例]
次に、本実施形態の変形例について説明する。以下の変形例は、任意に組み合わせて上述の第1実施形態に適用してもよい。
【0074】
(変形例1)
図1の構成では、コンピュータ装置3と接続したクレードル2を介して記入情報をコンピュータ装置3へ送信した。しかし、本発明が適用可能な構成は、これに限定されない。
【0075】
これに代えて、採点システムは、クレードル2を備えなくてもよい。この場合、電子ペン1は、例えば図12のステップS104の後、認識した文字の文字コード及びこれに対応する記入情報を、通信ユニット111によりコンピュータ装置3へ送信する。
【0076】
また、これに加え、電子ペン1は、携帯電話通信網により通信可能に構成され、携帯電話通信網を介してコンピュータ装置3へ記入情報等を送信してもよい。この場合、電子ペン1は、例えば、SIM(Subscriber Identity Module)及び第3世代移動通信システムに対応したチップ(3Gチップ)が搭載される。これにより、解答者は、携帯電話通信網が利用可能な場所であればどこでも電子ペン1を用いて解答用紙4に解答を記入することができる。即ち、解答者は、コンピュータ装置3が存在する場所(例えば、塾や学校等)と離れた場所(例えば自宅等)で電子ペン1を用いて解答用紙4に解答を記入することができる。
【0077】
(変形例2)
採点システムは、図1の構成に加えて、コンピュータ装置3とネットワークにより接続可能なサーバを備え、サーバがコンピュータ装置3の処理の一部を実行してもよい。
【0078】
この場合、例えば、コンピュータ装置3の採点手段342に相当する機能をサーバが有し、サーバが採点を行ってもよい。この場合、サーバは、各問題解答コード25の正解解答をメモリに記憶し、コンピュータ装置3から各小問の解答欄44に対応する文字コードを受信し、採点を行う。
【0079】
また、これに加えて、又はこれに代えて、サーバは、コンピュータ装置3の保存手段344に相当する機能を有し、保存内容確認画面で表示された内容と記入情報とを採点保存情報として保存してもよい。
【0080】
(変形例3)
コンピュータ装置3の保存手段344は、保存内容確認画面に表示された内容と、これに対応する記入情報とを採点保存情報として記憶した。これに代えて、コンピュータ装置3の保存手段344は、保存すべき旨の入力があった場合に、保存内容確認画面に表示された内容のみを採点保存情報として記憶し、記入情報を削除してもよい。これにより、コンピュータ装置3は、同一の問題識別コード45かつ同一解答者の採点保存情報を複数保存する場合であっても、記憶手段33へ記憶するデータ量が過度に増えるのを抑制しつつ、これらのデータを記憶手段33に記憶させることができる。
【0081】
また、コンピュータ装置3の保存手段344は、採点保存情報の保存時に、同一の問題識別コード45でかつ同一の解答者の採点保存情報が既に存在する場合には、上書き保存を行ってもよい。
【0082】
(変形例4)
コンピュータ装置3の保存手段344が採点保存情報として保存する内容は、図11の保存内容確認画面に表示された内容に限定されない。これに加え、例えば、保存手段344は、氏名等記入欄40に解答日時が電子ペン1により記入されていた場合、当該解答日時をさらに採点保存情報として保存してもよい。
【0083】
また、保存手段344は、氏名等記入欄40に解答日時が電子ペン1により記入されていない場合であっても、記入情報に基づき、解答日時を特定してもよい。なお、この場合、電子ペン1は、例えば、クレードル2に載置されている場合に、ネットワークを介して時間を管理するサーバと通信を行い、正確な時間情報が生成できるようにリアルタイムクロック110を調整してもよい。
【0084】
また、保存手段344は、解答日時に代えて、又はこれに加えて、解答者が解答に要した時間(解答時間)を採点保存情報に記憶してもよい。この場合、例えば、保存手段344は、解答用紙4への最初の書き込みに対応する記入情報が示す日時と、当該解答用紙4への最後の書き込みに対応する記入情報が示す日時との差に基づき、上述の解答時間を算出する。
【0085】
(変形例5)
解答用紙4は、図2に示す構成に加え、解答者がヒントをほしい場合に電子ペン1によりタップするためのヒントボタン(ヒント指示表示)が印刷されてもよい。この場合、ヒントボタンを含む範囲にドットパターンが印刷され、かつ、問題識別コード45ごとに当該ドットパターンが示す座標範囲が異なる。そして、電子ペン1は、各問題識別コード45について、ヒントボタンに対応するドットパターンが示す座標範囲と、問題41のヒントとなる音声データとを関連付けて記憶する。そして、解答者がヒントボタン上を電子ペン1によりタップすると、電子ペン1は、読み取ったドットパターンの座標情報に関連付けられたヒントの音声データをスピーカ114により出力する。なお、この場合、ヒントボタンは、各解答用紙4に一か所のみ設けられてもよく、複数設けられてもよい。後者の場合、ヒントボタンは、例えば小問ごとに設けられる。
【0086】
(変形例6)
解答用紙4は、図2に示す構成に加え、採点責任者(生成)がコメントを記載する欄であるコメント欄をさらに備えてもよい。この場合、ドットパターン領域43は、コメント欄を含む範囲に設定される。そして、コンピュータ装置3は、採点責任者が使用する電子ペンによりコメント欄へ書き込みがあった場合に、当該電子ペンから受信した記入情報に基づき、採点結果表示画面上に認識したコメントのストロークを表示させたり、当該記入情報を採点保存情報として記憶手段33に記憶させたりしてもよい。
【0087】
ここで、コメント欄に対応するドットパターン領域43は、解答用紙4の印刷時に、他のドットパターン領域43と共にドットパターンが印刷されてもよく、又は、図10に示す採点結果表示画面の印刷ボタン52が選択された場合に印刷される採点済みの解答用紙に印刷されてもよい。後者の場合、採点済みの解答用紙には、コメント欄を含むドットパターン領域43にのみドットパターンが印刷される。
【0088】
(変形例7)
図12の処理フローでは、電子ペン1は、文字認識及び音声出力を行い、図13の処理フローでは、コンピュータ装置3は、電子ペン1から送信される文字コードに基づき採点を行った。しかし、本発明が適用可能な方法は、これに限定されない。
【0089】
図14は、変形例7に基づく採点システムの構成を示す。図14に示す採点システムは、音声出力が可能な音声出力端末6を備える。音声出力端末6は、電子ペン1から送信された文字コードに基づき、音声出力を行う。このように、電子ペン1が音声出力を行わない場合であっても、好適に、本発明は適用される。
【0090】
図15は、電子ペン1による文字認識の有無、電子ペン1による音声出力の有無、音声出力端末6の有無、コンピュータ装置3による文字認識の有無の観点から分類した本発明が適用可能な形態(パターン1〜パターン5)を示す。なお、パターン1は、上述した実施形態を示し、パターン3は、図14を用いて説明した例に相当する。以下、パターン2、4、5について順に説明する。
【0091】
パターン2では、電子ペン1は、文字認識及び音声出力を行う一方、コンピュータ装置3へ文字コードを送信しない。そして、コンピュータ装置3は、電子ペン1から受信した記入情報(ストローク情報)に基づき、解答欄44ごとに文字を認識し、採点を行う。なお、この場合、各解答欄44の解答について、電子ペン1による文字認識結果と、コンピュータ装置3による文字認識結果とが一致するように、電子ペン1に搭載される文字認識プログラムと、コンピュータ装置3に搭載される文字認識プログラムとは、同一又は同等の性能であることが好ましい。
【0092】
パターン4では、採点システムは、図14に示す構成を有する。そして、パターン3と同様、電子ペン1は、文字認識のみを行い、音声出力端末6に文字コードを送信し、音声出力端末6に音声を出力させる。また、パターン2と同様、電子ペン1は、コンピュータ装置3へ文字コードを送信せず、コンピュータ装置3は、電子ペン1から受信した記入情報に基づき、解答欄44ごとに文字を認識し、採点を行う。
【0093】
パターン5では、採点システムは、図14に示す構成を有する。そして、電子ペン1は、音声認識及び音声出力を行わず、音声出力端末6は、電子ペン1から記入情報を受信し、当該記入情報に基づき文字認識を行い、認識した文字の音声出力を行う。また、コンピュータ装置3は、この場合、電子ペン1から受信した記入情報に基づき、解答欄44ごとに文字を認識し、採点を行う。
【0094】
(変形例8)
解答欄44は、各小問に3つ(第1解答欄44A、第2解答欄44B、第3解答欄44C)設けられていたが、これに限定されず、各小問に2つ、又は4つ以上設けられてもよい。この場合であっても、各解答欄44は、採点優先順位が予め定められ、コンピュータ装置3の採点手段342は、解答の記入がある解答欄44のうち、最も採点優先順位が高い解答欄44の正誤に基づき採点結果の点数を算出する。
【0095】
(変形例9)
図9の採点結果画面では、採点手段342は、解答の記入がある解答欄44全てについて正誤の判定を行った。これに代えて、採点手段342は、解答の記入がある解答欄44のうち、最も採点優先順位が高い解答欄44のみについて正誤の判定を行ってもよい。この場合、表示制御手段343は、解答の記入がある解答欄44のうち、最も採点優先順位が高い解答欄44以外の解答欄44について、「○」、「×」の表示を付さない。
【0096】
(変形例10)
図12等の説明では、電子ペン1は、認識した文字をスピーカ114により音声出力した。これに代えて、電子ペン1は、ディスプレイ等の表示手段を備え、認識した文字を表示手段により表示してもよい。
【0097】
(変形例11)
上記第1実施形態において、アノト方式のコード化パターン(ドットパターン)を用いたが、位置座標を示すコード化パターンであればよく、アノト方式に限られない。
【符号の説明】
【0098】
1…電子ペン
2…クレードル
3…コンピュータ装置
4…解答用紙
5…プリンター
6…音声出力端末
31…入力手段
32…インターフェース
33…記憶手段
34…処理手段
36…表示手段
37…通信手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コード化パターンを読み取り、手書きストロークに関する記入情報を生成する電子ペンと、
問題と、前記問題に対する解答欄と、前記解答欄への記入を訂正するための1又は複数の訂正解答欄とが印刷され、かつ、前記解答欄及び前記訂正解答欄を含む領域にコード化パターンが印刷された解答用紙と、
前記解答欄及び前記訂正解答欄への前記電子ペンによる記入情報に基づき採点を行う採点手段と、
を備える採点システム。
【請求項2】
同一の問題について前記訂正解答欄が複数設けられていた場合、前記訂正解答欄は、採点の対象とする優先順位が定められ、
前記採点手段は、各問題について、
前記訂正解答欄への記入がない場合、前記解答欄を採点の対象とし、
前記訂正解答欄への記入がある場合、記入がある訂正解答欄のうち、前記優先順位が高い訂正解答欄を採点の対象とすることを特徴とする請求項1に記載の採点システム。
【請求項3】
前記優先順位は、前記問題と離れた位置に設けられた前記訂正解答欄ほど高いことを特徴とする請求項2に記載の採点システム。
【請求項4】
前記電子ペンは、
読み取ったコード化パターンに基づき、前記手書きストロークから構成される文字を認識し、認識した文字を音声又は表示により出力することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の採点システム。
【請求項5】
文字を音声又は表示により出力する端末をさらに備え、
前記電子ペンは、読み取ったコード化パターンに基づき、前記手書きストロークから構成される文字を認識し、認識した文字のコードを前記端末に送信し、
前記端末は、受信した前記コードに相当する文字を出力することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の採点システム。
【請求項6】
文字を音声又は表示により出力する端末をさらに備え、
前記端末は、前記電子ペンから送信された記入情報を受信し、当該記入情報が示す手書きストロークから構成される文字を認識し、認識した文字を出力することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の採点システム。
【請求項7】
前記問題には、前記解答用紙に印刷される単位ごとに問題識別コードが付され、
前記問題識別コードが同一の問題が印刷される解答用紙には、同一の座標範囲を示すコード化パターンが印刷され、
一つの解答用紙に印刷されるコード化パターンの領域は、それぞれ異なる座標範囲を示すことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の採点システム。
【請求項8】
前記解答用紙には、問題のヒントの出力を指示するためのヒント指示表示が印刷されると共に、当該ヒント指示表示を含む領域にコード化パターンが印刷され、
前記電子ペンは、前記ヒント指示表示を含む領域に印刷されたコード化パターンを読み取った場合、前記ヒントを音声又は表示により出力することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の採点システム。
【請求項9】
前記解答用紙には、採点責任者がコメントを記載するためのコメント欄が印刷されると共に、当該コメント欄を含む領域にコード化パターンが印刷されることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の採点システム。
【請求項10】
前記採点手段を備えるサーバと通信可能、又は、前記採点手段を備えるコンピュータ装置と、
前記電子ペンを載置可能であり、前記電子ペンが載置された場合に、前記電子ペンが生成した記入情報を前記コンピュータ装置へ送信する拡張機器と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の採点システム。
【請求項11】
前記解答用紙に記入された前記手書きストロークと、
前記解答欄又は/及び前記訂正解答欄への解答に対する正解又は誤答を示すマークと、
前記採点手段による採点の結果を示す点数とを、前記解答用紙の表示に付加した採点結果画面を表示手段に表示させる採点結果表示手段
をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の採点システム。
【請求項12】
前記採点結果画面の表示中に、外部入力に基づき当該採点結果画面の印刷指示をプリンターへ送信する印刷指示手段をさらに備えることを特徴とする請求項11に記載の採点システム。
【請求項13】
前記印刷指示手段は、前記採点結果画面の印刷の際、採点責任者がコメントを記載するためのコメント欄にコード化パターンを重畳して印刷する旨の印刷指示を前記プリンターへ送信することを特徴とする請求項12に記載の採点システム。
【請求項14】
記憶手段と、
解答者名と、問題識別コードと、前記採点手段による採点の結果とを、前記解答者名及び前記問題識別コードごとに関連付けて前記記憶手段に記憶させる保存手段と
をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか一項に記載の採点システム。
【請求項15】
前記保存手段が保存する内容を表示すると共に、当該内容の編集を受け付ける保存内容確認画面を表示手段に表示させる保存内容表示手段
をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至14のいずれか一項に記載の採点システム。
【請求項16】
前記採点手段を備えるサーバと通信可能、又は、前記採点手段を備えるコンピュータ装置を備え、
前記電子ペンは、携帯電話通信網を利用した通信が可能であり、
前記コンピュータ装置は、前記携帯電話通信網を介して、前記電子ペンから前記記入情報を受信することを特徴とする請求項1乃至15のいずれか一項に記載の採点システム。

【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図15】
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【図1】
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【図2】
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【図7】
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【図8】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−203138(P2012−203138A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−66575(P2011−66575)
【出願日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】