接触感知センサー及びその動作方法
本発明は、接触感知センサー及びその動作方法を公開する。この装置は、制御コードに応答してパルス幅が補正されるパルス信号を発生するパルス信号発生部と、接触パッドに接触物体が非接触されれば、パルス信号を伝達し、接触パッドに接触物体が接触されれば、パルス信号を伝達しないパルス信号伝達部と、パルス信号伝達部を介して伝達されるパルス信号を検出するパルス信号検出部と、パルス信号が検出されれば、非接触状態であることを通知し、制御コードを調整してパルス信号のパルス幅を補正する制御部とを備えることを特徴とする。したがって、接触物体の接触感知動作が一層正確になるようにすると共に、動作環境が変化して接触感知センサーが誤動作することを事前に防止し、接触感知センサーの動作信頼性を増大させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接触感知センサーに関し、特に接触物体の静電容量を利用して接触物体の接触可否を感知することができる接触感知センサーに関する。
【背景技術】
【0002】
韓国特許出願第2005−23382に開示された接触感知センサーは、図1のような構成により接触物体の静電容量を利用して接触信号と基準信号の遅延時間差を可変することによって、接触物体の接触可否を感知するようにした。
【0003】
続いて、図1を参照すれば、接触センサーは、基準信号ref_sigを発生する基準信号発生部10と、抵抗R11及びキャパシタCAPを有し、接触物体の接触可否に関係なく基準信号ref_sigを一定に遅延させて第1信号sig1を発生する第1信号発生部21と、抵抗R12及び接触パッドPADを有し、接触パッドPADに接触する接触物体の静電容量によって基準信号ref_sigを遅延させて第2信号sig2を発生する第2信号発生部22と、D−フリップフロップを有し、第1信号sigに応答して第2信号sig2をラッチし、接触信号con_sigを発生する接触信号発生部30と、接触信号con_sigをフィルタリングして出力するフィルタ部40と、を備える。
【0004】
接触信号発生部30は、接触パッドPADに接触物体が接触し、第2信号sig2の遅延時間が第1信号sig1の遅延時間より大きくなれば、第1レベルを有する接触信号con_sigを発生し、接触パッドPADに接触物体が非接触し、第2信号sig2の遅延時間が第1信号sig1の遅延時間より小さくなれば、第2レベルを有する接触信号con_sigを発生した。
【0005】
このように、図1の接触センサーは、接触物体の接触可否によって第1信号sig1と第2信号sig2の遅延時間差が可変されるようにするものである。
【0006】
接触パッドPADの接触感度が悪いか、または接触物体の静電容量が非常に小さい場合には、第1信号sig1と第2信号sig2の遅延時間差が充分に可変されず、接触感知センサーが誤動作することがあった。
【0007】
また、接触感知センサーの動作電源電圧、周辺温度、及び周辺湿度などのような動作環境によって第1及び第2信号発生部21、22内に設けられる回路素子のインピーダンス値が変化し、これにより、第1信号sig1と第2信号sig2の遅延時間差が可変されることもあった。
【0008】
しかし、従来の接触感知センサーは、動作環境によって第1及び第2信号発生部21、22内に設けられる回路素子のインピーダンス値が変化しても、これを補正することができる手段を提供しない。このため、接触感知センサーの動作特性が動作環境によって不要に変化し、最悪の場合には、誤動作に至る問題があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、パルス信号の伝達可否によって接触物体の接触可否を確認することができるようにすることによって、接触物体の接触感知動作が一層正確になることができる接触感知センサー及びその動作方法を提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は、パルス信号のパルス幅を動作環境に適合するように能動的に補正することによって、動作環境が変化して接触感知センサーが誤動作することを事前に防止することができるようにする接触感知センサー及びその動作方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するための本発明の接触感知センサーは、制御コードに応答してパルス幅が補正されるパルス信号を発生するパルス信号発生部と、接触パッドに接触物体が非接触されれば、パルス信号を伝達し、接触パッドに接触物体が接触されれば、パルス信号を伝達しないパルス信号伝達部と、パルス信号伝達部を介して伝達されるパルス信号を検出するパルス信号検出部と、パルス信号検出部がパルス信号を検出すれば、非接触状態であることを通知し、制御コードを調整してパルス信号のパルス幅を補正する制御部と、を備えることを特徴とする。
【0012】
この時、第1形態のパルス信号伝達部は、所定の抵抗値を有する抵抗と、接触物体が接触されれば、抵抗の抵抗値と接触物体の静電容量によってパルス信号を充放電し、パルス信号の伝達を抑制する接触パッドとを備え、第2形態のパルス信号伝達部は、制御コードによって抵抗値を可変する可変抵抗と、接触物体が接触されれば、可変抵抗の可変された抵抗値と接触物体の静電容量によってパルス信号を充放電し、パルス信号の伝達を抑制する接触パッドと、を備えることを特徴とする。
【0013】
また、第1形態のパルス信号発生部は、クロック信号を発生するクロック信号発生器と、制御コードによってクロック信号のカウンティング回数を設定し、カウンティング回数によってパルス信号のパルス幅を可変するカウンターとを備え、第2形態のパルス信号発生部は、クロック信号を発生するクロック信号発生器と、制御コードによってクロック信号の遅延時間を可変する信号遅延機と、遅延部の出力信号を反転させるインバータと、クロック信号と信号反転部の出力信号をアンド演算し、クロック信号の遅延時間に相当するパルス幅を有するパルス信号を発生する論理ゲートと、を備えることを特徴とする。
【0014】
上記目的を達成するための本発明の接触感知センサーの動作方法は、所定のパルス幅を有するパルス信号を発生する信号発生段階と、接触パッドに接触物体が非接触されれば、パルス信号を伝達し、接触物体が接触されれば、パルス信号を伝達しない信号伝達段階と、パルス信号が伝達されれば、非接触状態であることを通知し、パルス信号が伝達されなければ、接触状態であることを通知する接触通知段階と、非接触状態ならパルス信号のパルス幅を補正する補正段階と、を備えることを特徴とする。
【0015】
また、第1形態の補正段階は、非接触状態なら、パルス信号のパルス幅を最大値から順次に減少させて、パルス信号が伝達されないしきいパルス幅を獲得するしきいパルス幅獲得段階と、しきいパルス幅と以前補正時のしきいパルス幅との差が許容値より小さければ、しきいパルス幅とマージンパルス幅とを加算し、補正パルス幅を獲得する補正パルス幅獲得段階と、パルス信号のパルス幅を補正パルス幅に補正する補正完了段階と、を備えることを特徴とする。
【0016】
また、第2形態の補正段階は、非接触状態なら、パルス信号のパルス幅を「以前補正時のパルス幅+許容値」から順次に減少させて、パルス信号が伝達されないしきいパルス幅を獲得するしきいパルス幅獲得段階と、しきいパルス幅と以前補正時のしきいパルス幅との差が許容値より小さければ、しきいパルス幅とマージンパルス幅とを加算し、補正パルス幅を獲得する補正パルス幅獲得段階と、パルス信号のパルス幅を補正パルス幅に補正する補正完了段階と、を備えることを特徴とする。
【0017】
また、第3形態の補正段階は、非接触状態なら、パルス信号のパルス幅を連続近似方式によって増減させて、しきいパルス幅を獲得するしきいパルス幅獲得段階と、しきいパルス幅と以前補正時のしきいパルス幅との差が許容値より小さければ、しきいパルス幅とマージンパルス幅とを加算し、補正パルス幅を獲得する補正パルス幅獲得段階と、パルス信号のパルス幅を補正パルス幅に補正する補正完了段階と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明の接触感知センサーは、パルス信号の伝達可否によって接触物体の接触可否を確認することができるようにすることによって、接触物体の接触感知動作が一層正確になるようにした。また、パルス信号のパルス幅を動作環境に適合するように周期的に補正することによって、動作環境が変化して接触感知センサーが誤動作することを事前に防止することができる。すなわち、接触感知センサーの動作信頼性を増大させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、添付の図面を参照して本発明を説明する。
【0020】
図2は、本発明による接触感知センサーのブロック図である。
【0021】
図2を参照すれば、接触感知センサーは、パルス信号発生部1、パルス信号伝達部2、パルス信号検出部3、及び制御部4を備える。
【0022】
パルス信号発生部1は、制御部4から伝送される制御コードcodeのコード値によってパルス信号pulのパルス幅を設定し、設定されたパルス幅を有するパルス信号pulを発生する。
【0023】
パルス信号伝達部2は、所定の静電容量を有する接触物体が接触される接触パッドPADを備え、接触パッドPADに接触物体が非接触されれば、パルス信号pulはそのままパルス信号検出部3に伝達されるが、接触物体が接触されれば、パルス信号pulは、接触パッドPADに印加され、パルス信号検出部3には伝達されない。
【0024】
この時、接触物体は、所定の静電容量を有するすべての物体が適用されることができ、代表的な例として、多くの電荷を蓄積することができる人間の人体がある。
【0025】
パルス信号検出部3は、パルス信号伝達部2によって伝達するパルス信号pulを検出し、検出結果を制御部4に通知する。
【0026】
制御部4は、パルス信号検出部3の検出結果によって接触物体の接触可否を通知する出力信号outを生成して外部の装置に出力し、周期的に補正動作を実行し、非接触状態下でパルス信号pulのパルス幅を現在の動作環境に適合するように補正する。
【0027】
図2において、接触感知センサー内のパルス信号発生部1及びパルス信号伝達部2内に設けられる回路素子のインピーダンス値と接触パッドPADの接触感度は、動作電源電圧、周辺温度、及び周辺湿度など、すなわち接触感知センサーの動作環境によって変化する。これにより、パルス信号検出部3がパルス信号伝達部2によって伝達されるパルス信号pulを検出することができるパルス幅も接触感知センサーの動作環境によって可変される。
【0028】
本発明の制御部4は、動作環境によってパルス信号pulのパルス幅を可変し、パルス信号検出部3がパルス信号伝達部2によって伝達されるパルス信号pulを常に正確に検出することができるようにし、動作環境が可変されることによって発生し得る接触感知センサーの誤動作を事前に防止する。
【0029】
図3は、本発明の一実施例による接触感知センサーの詳細回路図である。
【0030】
図3を参照すれば、パルス信号発生部1は、クロック信号発生器GENとセッタブルダウンカウンターSDCとで構成され、パルス信号伝達部2は、抵抗Rと接触パッドPADで構成され、パルス信号検出部3はT−フリップフロップTFFで具現される。
【0031】
クロック信号発生器GENは、クロック信号clkを発生し、セッタブルダウンカウンターSDCに提供する。
【0032】
セッタブルダウンカウンターSDCは、制御部4から伝送される制御コードcodeのコード値によって可変されるパルス幅を有するパルス信号pulを発生する。すなわち、セッタブルダウンカウンターSDCは、制御コードcodeのコード値によってクロック信号clkのカウンティング回数を決定した後、カウンティング開始時には、パルス信号の信号レベルをハイレベル(ロウレベル)に遷移させ、カウンティング終了時には、パルス信号の信号レベルをさらにロウレベル(ハイレベル)に遷移させて、パルス信号のパルス幅が制御コードcodeのコード値によって可変されるようにする。
【0033】
抵抗Rは、所定の抵抗値を有し、接触パッドPADに接触された接触物体の静電容量を獲得する。抵抗Rと接触パッドPADは、接触物体が接触されれば、抵抗Rの抵抗値と接触物体の静電容量によってパルス信号pulを充放電し、T−フリップフロップTFFへの伝達を抑制し、接触物体が非接触されれば、パルス信号pulの充放電動作を解除し、パルス信号pulをT−フリップフロップTFFに伝達する。
【0034】
T−フリップフロップTFFは、パルス信号pulが伝達されれば、パルス信号pulの上昇エッジまたは下降エッジに同期化して出力信号をトグリングし、パルス信号pulが伝達されなければ、出力信号をトグリングしない。
【0035】
制御部4は、T−フリップフロップTFFがトグリングされる出力信号を出力すれば、接触物体が非接触されたことを通知する出力信号outを生成し、そうでなければ、接触物体が接触されたことを通知する出力信号outを生成し、外部に出力する。
【0036】
このように図3の接触感知センサーは、接触物体の接触可否によってパルス信号pulの伝達可否を決定することによって、接触物体の接触可否を一層正確で且つ容易に確認することができるようにする。
【0037】
図4は、本発明の他の実施例による接触感知センサーの詳細回路図である。
【0038】
図4を参照すれば、パルス信号伝達部2、パルス信号検出部3、及び制御部4は、図3と同一に構成するものの、パルス信号発生部1’をクロック信号発生器GEN、信号遅延機SIGD、インバータI、及びアンドゲートANDで構成する。
【0039】
図4では、図3と同一の構成要素については同一の符号を付し、これに関する詳細な説明は省略する。
【0040】
クロック信号発生器GENは、クロック信号clkを発生し、信号遅延機SIGD及びアンドゲートANDにそれぞれ伝送する。
【0041】
信号遅延機SIGDは、制御部4から伝送される制御コードcodeのコード値に応答してクロック信号clkの遅延時間を可変する。
【0042】
インバータIは、信号遅延機SIGDから出力されるクロック信号dclkを反転する。
【0043】
アンドゲートANDは、クロック信号発生器GENから伝送されるクロック信号clkと、信号遅延機SIGD及びインバータIを経て伝送されるクロック信号/dclkとをアンド演算し、信号遅延機SIGDの遅延時間に対応するパルス幅を有するパルス信号pulを発生する。
【0044】
例えば、図5のように、信号遅延機SIGDの遅延時間が“vdt”なら、信号遅延機SIGD及びインバータIを経て伝送されるクロック信号/dclkの遅延時間も“vdt”になる。アンドゲート14は、クロック信号clk、/dclkをアンド演算し、信号遅延機SIGDの遅延時間vdtに相当するパルス幅を有するパルス信号pulを生成する。
【0045】
このように図4では、クロック信号発生器GEN、信号遅延機SIGD、インバータI、及びアンドゲートANDで構成されるパルス信号発生部1’を介して制御コードのコード値によってパルス幅が可変されるパルス信号pulを生成し、パルス信号伝達部2、パルス信号検出部3、及び制御部4が図3と同一に動作することができるようにする。
【0046】
図6は、本発明のさらに他の実施例による接触感知センサーの詳細回路図である。
【0047】
図6を参照すれば、パルス信号発生部1’とパルス信号伝達部2は、図4と同一に構成するものの、パルス信号検出部3’をD−フリップフロップDFFで具現する。
【0048】
図6では、図4と同一の構成要素については同一の符号を付し、これに関する詳細な説明は省略する。
【0049】
D−フリップフロップDFFは、クロック信号発生器GENから出力されるクロック信号clkは、クロックとして入力され、パルス信号pulは、データとして入力される。パルス信号pulが伝達されれば、クロック信号clkの下降エッジ(または上昇エッジ)に同期化してパルス信号pulをラッチし、ハイ信号を発生し、パルス信号pulが伝達されなければ、何らの信号もラッチせず、ロウ信号を発生する。
【0050】
制御部4は、D−フリップフロップDFFがハイ信号を発生すれば、接触物体が非接触されたことを確認し、ロウ信号を発生すれば、接触物体が接触されたことを確認する。
【0051】
このように図6では、D−フリップフロップDFFが接触パッドPADに対する接触物体の接触可否によって出力信号の信号レベルを可変することによって、制御部4が接触物体の接触可否を容易に確認することができるようにする。
【0052】
図7は、本発明の一実施例による信号遅延機SIGDの詳細回路図である。
【0053】
図7を参照すれば、信号遅延機SIGDは、信号入力端clkに連結されたドライバーDと、ドライバーDと信号出力端dclkとの間に直列連結された複数の遅延セルDC1〜DCnとを備え、複数の遅延セルDC1〜DCnそれぞれは、マルチプレクサmux及びインバータI1、I2を備える。
【0054】
ドライバーD0は、クロック信号clkをバッファリングした後、複数の遅延セルDC1〜DCnに伝送する。
【0055】
複数のマルチプレクサmuxは、制御コードのコード値c0〜cnによって遅延動作を実行する遅延セル(例えば、DC2〜DC0)を選択し、選択された遅延セルDC2〜DC0内のマルチプレクサmuxとインバータI1、I2は、クロック信号clkを所定時間遅延させる。
【0056】
このように図7の信号遅延機SIGDは、制御コードcodeのコード値によってクロック信号clkの遅延動作を実行する遅延セルの個数を可変し、クロック信号clkの遅延時間を可変させて、インバータIとアンドゲートANDがクロック信号clkの遅延時間に相当するパルス幅を有するパルス信号pulを発生することができるようにする。
【0057】
また、本発明の接触感知センサーは、必要に応じてパルス信号伝達部内に設けられる抵抗Rを図8のような可変抵抗に代替し、制御部4がその抵抗値を制御し、接触パッドPADの接触感度を可変させることもできる。
【0058】
図8は、本発明の他の実施例によるパルス信号伝達部の回路図である。
【0059】
図8を参照すれば、パルス信号伝達部は、パルス入力端pulと対応する抵抗R0〜Rnとの間にそれぞれ連結された複数のドライバーD0〜Dnと、接触パッドPADに直列連結された複数の抵抗R0〜Rnを有する可変抵抗VRと、接触パッドPADとを備える。
【0060】
この時、制御部4は、図示されてはいないが、補正動作時にパルス信号pulのパルス幅を可変するための制御コードcode以外に可変抵抗VRの抵抗値を制御するための制御コードcode’をさらに提供するようにする。
【0061】
可変抵抗VRは、制御コードcode’のコード値によって動作が制御される複数のドライバーD0〜Dnを介してパルス信号pulが経て伝送される抵抗の個数を決定する。すなわち、可変抵抗VRは、制御コードcode’のコード値によって全体抵抗値を可変し、接触パッドPADの静電容量と連携してRC時定数を可変する。
【0062】
これにより、接触パッドPADの充放電特性は、可変抵抗VRによって可変されたRC時定数によって可変され、接触パッドPADの接触感度は、可変された充放電特性によって可変される。
【0063】
したがって、図8のパルス信号伝達部は、制御部4が提供する制御コードcode’のコード値によって接触パッドPADの接触感度を可変する。
【0064】
本発明の接触感知センサーは、現在の動作環境によってパルス信号のパルス幅だけでなく、接触物体に対する接触感度をも可変するようにすることによって、補正動作の正確性を増大させる。
【0065】
図9は、本発明の接触感知センサーの動作方法を説明するための流れ図である。
【0066】
接触感知センサーの動作が開始されれば、パルス信号発生部1は、所定のパルス幅を有するパルス信号pulを発生し、パルス信号伝達部2に出力する(S1)。
【0067】
パルス信号伝達部2は、接触パッド22に接触物体が接触されたら、パルス信号pulの伝達を中止し(S2)、接触パッド22に接触物体が非接触されたら、パルス信号pulをパルス信号検出部3に伝達する(S3)。
【0068】
次に、制御部4は、パルス信号検出部3を介してパルス信号pulが伝達されたか否かを確認し(S4)、段階S4の確認結果、パルス信号pulが伝達されなければ、接触パッド22に接触物体が接触されたことを確認し、ユーザまたは外部の装置に通知する(S5)。また、制御部4は、「非接触累積時間」をリセットした後、さらに段階S1に進行し、新しい接触感知動作を実行する(S6)。
【0069】
他方、段階S4の確認結果、パルス信号pulが伝達されたら、制御部4は、接触パッド22に接触物体が非接触されたことを確認し、外部の装置に通知し(S7)、補正動作実行周期になったかを確認する(S8)。
【0070】
段階S8の確認結果、未だ補正動作実行周期になっていなければ、制御部4は、現在の「非接触累積時間」を1単位増加させた後、さらに段階S1に進行し、新しい接触感知動作を実行する(S9)。
【0071】
他方、段階S8の確認結果、補正動作実行週期になったら、制御部4は、補正動作を実行し、パルス信号pulのパルス幅を現在接触感知センサーの動作環境に適合するように補正する(S10)。段階S10のパルス信号pulの補正動作は、以下の図8、図9、及び図10でさらに詳しく説明する。
【0072】
段階S10が完了すれば、制御部4は、現在の「非接触累積時間」をリセットした後、補正されたパルス幅を有するパルス信号pulを利用した接触感知動作を新たに実行するためにさらに段階S1に進行する。
【0073】
図10は、本発明の一実施例による図9の補正動作(段階S10)をさらに詳しく説明するための流れ図である。図10では、パルス信号pulのパルス幅を最大値から順次に減少させながら現在の動作環境に適したパルス幅を獲得するようにする。
【0074】
まず、制御部4は、パルス信号の補正動作を正常に実行することができる条件であるか否かを確認するために、すなわち接触パッドの接触状態が非接触状態であるか否かを確認するために、「非接触累積時間」が「非接触確認時間」になったか否かを確認する(S1−1)。
【0075】
「非接触累積時間」が「非接触確認時間」でなければ、制御部4は、接触パッドが接触状態であること、すなわち非正常的な補正動作状態であることを確認し(S1−2)、補正動作を終了する。
【0076】
他方、「非接触累積時間」が「非接触確認時間」であれば、制御部4は、接触パッドが一定時間非接触状態であること、すなわち正常的な補正動作状態であることを確認し、補正動作実行時に発生する接触感知センサーの出力信号によって外部の装置が誤動作しないように現在の出力状態を固定させる(S1−3)。
【0077】
また、制御部4は、パルス信号のパルス幅は、最大値に設定し(S1−4)、パルス信号pulがパルス信号伝達部2を介して伝達されるか否かを確認する(S1−5)。
【0078】
パルス信号pulが伝達されれば、パルス信号pulのパルス幅を1単位減少させた後(S1−6)、さらに段階S1−5に進行し、パルス信号pulが伝達されない時まで、パルス信号pulのパルス幅を順次に減少させる。
【0079】
パルス信号pulが伝達されなければ(S1−5)、制御部4は、現在パルス幅をしきいパルス幅として獲得し(S1−7)、現在のしきいパルス幅と以前補正時のしきいパルス幅との差が許容値以上であるか否かを確認する(S1−8)。ここで、許容値は、パルス信号の補正動作の正常動作可否を確認するための値であって、ユーザによって設定可能な値である。
【0080】
現在のしきいパルス幅と以前補正時のしきいパルス幅との差が許容値以上なら、制御部4は、補正動作が非正常的な条件の下で実行されたことを確認し(S1−2)、補正動作を終了する。
【0081】
他方、現在のしきいパルス幅と以前補正時のしきいパルス幅との差が許容値より小さければ、制御部4は、補正動作が正常的な条件の下で実行されたことを確認し、現在のしきいパルス幅とマージンパルス幅とを加算し、現在の動作環境に適した補正パルス幅を獲得する(S1−9)。ここで、マージンパルス幅は、接触パッド22の接触感度を反映する値であって、ユーザによって設定可能な値である。補正パルス幅は、パルス信号検出部3が現在の動作環境の下でパルス信号pulの伝達可否を検出することができる最小のパルス幅になる。
【0082】
また、制御部4は、パルスパルス信号pulを補正パルス幅に補正した後(S1−10)、補正動作を終了し、図9の段階S11に進行する。
【0083】
図11は、本発明の他の実施例による図9の補正動作(段階S10)をさらに詳しく説明するための流れ図である。
【0084】
図11では、パルス信号pulのパルス幅を「以前補正時のパルス幅+許容値」から順次に減少させながら現在の動作環境に適したパルス幅を獲得するようにする。
【0085】
すなわち、図11の段階S1−4’での制御部4は、図10の段階S1−4とは異なって、制御部パルス信号のパルス幅を「以前補正時のパルス幅+許容値」に設定した後(S1−4’)、段階S1−5及び段階S1−6を通じてパルス信号のパルス幅を順次に減少する。
【0086】
したがって、図11の補正動作は、図10の補正動作と同様に現在の動作環境に適した補正パルス幅を獲得するようにするものの、パルス幅の検索範囲を限定し、補正動作がさらに迅速に実行されることができるようにする。
【0087】
図12は、本発明のさらに他の実施例による図9の補正動作(段階S10)をさらに詳しく説明するための流れ図である。図12では、現在の動作環境に適したパルス信号pulのパルス幅をアナログ−デジタルコンバータ分野において広く使用されている連続近似(Successive Approximation)方式によって獲得するようにする。
【0088】
まず、制御部4は、図10と同様に段階S1−1乃至S1−3を実行した後、パルス信号のパルス幅は、最大値maxの半値、すなわち中間値midに設定し、パルス幅増減単位Δpulは、パルス信号の中間値midと最大値maxの中間値に設定する(S2−1)。
【0089】
また、制御部4は、パルス信号pulが伝達されなければ(S2−2)、パルス信号pulのパルス幅を既設定されたパルス幅増減単位Δpulの1/2だけ増加させた後(S2−3)、さらに段階S2−2に進行する動作を繰り返し実行し、パルス信号pulが伝達されるまでパルス幅増減単位Δpulを1/2ずつ減少させながらパルス信号pulのパルス幅を順次に増加させる。
【0090】
段階S2−2とS2−3の繰り返し実行結果、パルス信号pulが伝達され始めれば(S2−2)、制御部4は、パルス信号pulのパルス幅を既設定されたパルス幅増減単位Δpulの1/2だけ減少させた後(S2−4)、パルス信号pulが伝達されるか否かを確認する動作(S2−5)をさらに繰り返し実行し、パルス信号pulが伝達されない時までパルス幅増減単位Δpulを1/2ずつ減少させながらパルス信号pulのパルス幅を順次に増加させる。
【0091】
制御部4は、パルス信号pulのパルス幅が図13のように一定値に収斂される時まで(S2−6)、段階S2−2と段階S2−5を数回にわたって繰り返し実行し、パルス信号pulのパルス幅を一定値に収斂した後、この時のパルス幅をしきいパルス幅として獲得する(S2−7)。
【0092】
段階S2−6で、パルス幅は、図13に示されたように、段階S−2及びS2−3を通じて順次に増加し、段階S−4及びS2−5を通じて順次に減少する動作を繰り返し実行することによって、一定値に収斂されることが分かる。
【0093】
制御部4は、現在のしきいパルス幅と以前補正時のしきいパルス幅との差が許容値以上であるか否かを確認し(S2−8)、許容値以上なら、補正動作が非正常的な条件の下で実行されたことを確認し(S1−2)、補正動作を終了し、許容値より小さければ、補正動作が正常的な条件の下で実行されたことを確認し、現在のしきいパルス幅とマージンパルス幅とを加算し、現在の動作環境に適した補正パルス幅を獲得する(S2−6)。
【0094】
次に、制御部4は、パルスパルス信号pulを補正パルス幅に補正した後(S2−7)、補正動作を終了し、図9の段階S11に進行する。
【0095】
このように図12の補正動作も図10の補正動作と同様に現在の動作環境に適した補正パルス幅を獲得し、これを通じてパルス信号のパルス幅を補正するようにする。
【0096】
以上において説明した本発明は、本発明が属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で、様々な置換、変形及び変更が可能であるので、上述した実施形態及び添付された図面に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】従来の技術による接触感知センサーの詳細回路図である。
【図2】本発明による接触感知センサーのブロック図である。
【図3】本発明の一実施例による接触感知センサーの詳細回路図である。
【図4】本発明の他の実施例による接触感知センサーの詳細回路図である。
【図5】図4の信号遅延機の遅延時間とパルス信号のパルス幅間の相関関係を説明するための図である。
【図6】本発明のさらに他の実施例による接触感知センサーの詳細回路図である。
【図7】本発明の一実施例による信号遅延機(SIGD)の詳細回路図である。
【図8】本発明の他の実施例によるパルス信号伝達部の回路図である。
【図9】本発明の接触感知センサーの動作方法を説明するための流れ図である。
【図10】本発明の一実施例による図9の補正動作(段階S10)をさらに詳しく説明するための流れ図である。
【図11】本発明の他の実施例による図9の補正動作(段階S10)をさらに詳しく説明するための流れ図である。
【図12】本発明のさらに他の実施例による図9の補正動作(段階S10)をさらに詳しく説明するための流れ図である。
【図13】図12の補正動作でしきいパルス幅を捜した方法を説明するためのグラフである。
【符号の説明】
【0098】
1 パルス信号発生部
2 パルス信号伝達部
3 パルス信号検出部
4 制御部
【技術分野】
【0001】
本発明は、接触感知センサーに関し、特に接触物体の静電容量を利用して接触物体の接触可否を感知することができる接触感知センサーに関する。
【背景技術】
【0002】
韓国特許出願第2005−23382に開示された接触感知センサーは、図1のような構成により接触物体の静電容量を利用して接触信号と基準信号の遅延時間差を可変することによって、接触物体の接触可否を感知するようにした。
【0003】
続いて、図1を参照すれば、接触センサーは、基準信号ref_sigを発生する基準信号発生部10と、抵抗R11及びキャパシタCAPを有し、接触物体の接触可否に関係なく基準信号ref_sigを一定に遅延させて第1信号sig1を発生する第1信号発生部21と、抵抗R12及び接触パッドPADを有し、接触パッドPADに接触する接触物体の静電容量によって基準信号ref_sigを遅延させて第2信号sig2を発生する第2信号発生部22と、D−フリップフロップを有し、第1信号sigに応答して第2信号sig2をラッチし、接触信号con_sigを発生する接触信号発生部30と、接触信号con_sigをフィルタリングして出力するフィルタ部40と、を備える。
【0004】
接触信号発生部30は、接触パッドPADに接触物体が接触し、第2信号sig2の遅延時間が第1信号sig1の遅延時間より大きくなれば、第1レベルを有する接触信号con_sigを発生し、接触パッドPADに接触物体が非接触し、第2信号sig2の遅延時間が第1信号sig1の遅延時間より小さくなれば、第2レベルを有する接触信号con_sigを発生した。
【0005】
このように、図1の接触センサーは、接触物体の接触可否によって第1信号sig1と第2信号sig2の遅延時間差が可変されるようにするものである。
【0006】
接触パッドPADの接触感度が悪いか、または接触物体の静電容量が非常に小さい場合には、第1信号sig1と第2信号sig2の遅延時間差が充分に可変されず、接触感知センサーが誤動作することがあった。
【0007】
また、接触感知センサーの動作電源電圧、周辺温度、及び周辺湿度などのような動作環境によって第1及び第2信号発生部21、22内に設けられる回路素子のインピーダンス値が変化し、これにより、第1信号sig1と第2信号sig2の遅延時間差が可変されることもあった。
【0008】
しかし、従来の接触感知センサーは、動作環境によって第1及び第2信号発生部21、22内に設けられる回路素子のインピーダンス値が変化しても、これを補正することができる手段を提供しない。このため、接触感知センサーの動作特性が動作環境によって不要に変化し、最悪の場合には、誤動作に至る問題があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、パルス信号の伝達可否によって接触物体の接触可否を確認することができるようにすることによって、接触物体の接触感知動作が一層正確になることができる接触感知センサー及びその動作方法を提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は、パルス信号のパルス幅を動作環境に適合するように能動的に補正することによって、動作環境が変化して接触感知センサーが誤動作することを事前に防止することができるようにする接触感知センサー及びその動作方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するための本発明の接触感知センサーは、制御コードに応答してパルス幅が補正されるパルス信号を発生するパルス信号発生部と、接触パッドに接触物体が非接触されれば、パルス信号を伝達し、接触パッドに接触物体が接触されれば、パルス信号を伝達しないパルス信号伝達部と、パルス信号伝達部を介して伝達されるパルス信号を検出するパルス信号検出部と、パルス信号検出部がパルス信号を検出すれば、非接触状態であることを通知し、制御コードを調整してパルス信号のパルス幅を補正する制御部と、を備えることを特徴とする。
【0012】
この時、第1形態のパルス信号伝達部は、所定の抵抗値を有する抵抗と、接触物体が接触されれば、抵抗の抵抗値と接触物体の静電容量によってパルス信号を充放電し、パルス信号の伝達を抑制する接触パッドとを備え、第2形態のパルス信号伝達部は、制御コードによって抵抗値を可変する可変抵抗と、接触物体が接触されれば、可変抵抗の可変された抵抗値と接触物体の静電容量によってパルス信号を充放電し、パルス信号の伝達を抑制する接触パッドと、を備えることを特徴とする。
【0013】
また、第1形態のパルス信号発生部は、クロック信号を発生するクロック信号発生器と、制御コードによってクロック信号のカウンティング回数を設定し、カウンティング回数によってパルス信号のパルス幅を可変するカウンターとを備え、第2形態のパルス信号発生部は、クロック信号を発生するクロック信号発生器と、制御コードによってクロック信号の遅延時間を可変する信号遅延機と、遅延部の出力信号を反転させるインバータと、クロック信号と信号反転部の出力信号をアンド演算し、クロック信号の遅延時間に相当するパルス幅を有するパルス信号を発生する論理ゲートと、を備えることを特徴とする。
【0014】
上記目的を達成するための本発明の接触感知センサーの動作方法は、所定のパルス幅を有するパルス信号を発生する信号発生段階と、接触パッドに接触物体が非接触されれば、パルス信号を伝達し、接触物体が接触されれば、パルス信号を伝達しない信号伝達段階と、パルス信号が伝達されれば、非接触状態であることを通知し、パルス信号が伝達されなければ、接触状態であることを通知する接触通知段階と、非接触状態ならパルス信号のパルス幅を補正する補正段階と、を備えることを特徴とする。
【0015】
また、第1形態の補正段階は、非接触状態なら、パルス信号のパルス幅を最大値から順次に減少させて、パルス信号が伝達されないしきいパルス幅を獲得するしきいパルス幅獲得段階と、しきいパルス幅と以前補正時のしきいパルス幅との差が許容値より小さければ、しきいパルス幅とマージンパルス幅とを加算し、補正パルス幅を獲得する補正パルス幅獲得段階と、パルス信号のパルス幅を補正パルス幅に補正する補正完了段階と、を備えることを特徴とする。
【0016】
また、第2形態の補正段階は、非接触状態なら、パルス信号のパルス幅を「以前補正時のパルス幅+許容値」から順次に減少させて、パルス信号が伝達されないしきいパルス幅を獲得するしきいパルス幅獲得段階と、しきいパルス幅と以前補正時のしきいパルス幅との差が許容値より小さければ、しきいパルス幅とマージンパルス幅とを加算し、補正パルス幅を獲得する補正パルス幅獲得段階と、パルス信号のパルス幅を補正パルス幅に補正する補正完了段階と、を備えることを特徴とする。
【0017】
また、第3形態の補正段階は、非接触状態なら、パルス信号のパルス幅を連続近似方式によって増減させて、しきいパルス幅を獲得するしきいパルス幅獲得段階と、しきいパルス幅と以前補正時のしきいパルス幅との差が許容値より小さければ、しきいパルス幅とマージンパルス幅とを加算し、補正パルス幅を獲得する補正パルス幅獲得段階と、パルス信号のパルス幅を補正パルス幅に補正する補正完了段階と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明の接触感知センサーは、パルス信号の伝達可否によって接触物体の接触可否を確認することができるようにすることによって、接触物体の接触感知動作が一層正確になるようにした。また、パルス信号のパルス幅を動作環境に適合するように周期的に補正することによって、動作環境が変化して接触感知センサーが誤動作することを事前に防止することができる。すなわち、接触感知センサーの動作信頼性を増大させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、添付の図面を参照して本発明を説明する。
【0020】
図2は、本発明による接触感知センサーのブロック図である。
【0021】
図2を参照すれば、接触感知センサーは、パルス信号発生部1、パルス信号伝達部2、パルス信号検出部3、及び制御部4を備える。
【0022】
パルス信号発生部1は、制御部4から伝送される制御コードcodeのコード値によってパルス信号pulのパルス幅を設定し、設定されたパルス幅を有するパルス信号pulを発生する。
【0023】
パルス信号伝達部2は、所定の静電容量を有する接触物体が接触される接触パッドPADを備え、接触パッドPADに接触物体が非接触されれば、パルス信号pulはそのままパルス信号検出部3に伝達されるが、接触物体が接触されれば、パルス信号pulは、接触パッドPADに印加され、パルス信号検出部3には伝達されない。
【0024】
この時、接触物体は、所定の静電容量を有するすべての物体が適用されることができ、代表的な例として、多くの電荷を蓄積することができる人間の人体がある。
【0025】
パルス信号検出部3は、パルス信号伝達部2によって伝達するパルス信号pulを検出し、検出結果を制御部4に通知する。
【0026】
制御部4は、パルス信号検出部3の検出結果によって接触物体の接触可否を通知する出力信号outを生成して外部の装置に出力し、周期的に補正動作を実行し、非接触状態下でパルス信号pulのパルス幅を現在の動作環境に適合するように補正する。
【0027】
図2において、接触感知センサー内のパルス信号発生部1及びパルス信号伝達部2内に設けられる回路素子のインピーダンス値と接触パッドPADの接触感度は、動作電源電圧、周辺温度、及び周辺湿度など、すなわち接触感知センサーの動作環境によって変化する。これにより、パルス信号検出部3がパルス信号伝達部2によって伝達されるパルス信号pulを検出することができるパルス幅も接触感知センサーの動作環境によって可変される。
【0028】
本発明の制御部4は、動作環境によってパルス信号pulのパルス幅を可変し、パルス信号検出部3がパルス信号伝達部2によって伝達されるパルス信号pulを常に正確に検出することができるようにし、動作環境が可変されることによって発生し得る接触感知センサーの誤動作を事前に防止する。
【0029】
図3は、本発明の一実施例による接触感知センサーの詳細回路図である。
【0030】
図3を参照すれば、パルス信号発生部1は、クロック信号発生器GENとセッタブルダウンカウンターSDCとで構成され、パルス信号伝達部2は、抵抗Rと接触パッドPADで構成され、パルス信号検出部3はT−フリップフロップTFFで具現される。
【0031】
クロック信号発生器GENは、クロック信号clkを発生し、セッタブルダウンカウンターSDCに提供する。
【0032】
セッタブルダウンカウンターSDCは、制御部4から伝送される制御コードcodeのコード値によって可変されるパルス幅を有するパルス信号pulを発生する。すなわち、セッタブルダウンカウンターSDCは、制御コードcodeのコード値によってクロック信号clkのカウンティング回数を決定した後、カウンティング開始時には、パルス信号の信号レベルをハイレベル(ロウレベル)に遷移させ、カウンティング終了時には、パルス信号の信号レベルをさらにロウレベル(ハイレベル)に遷移させて、パルス信号のパルス幅が制御コードcodeのコード値によって可変されるようにする。
【0033】
抵抗Rは、所定の抵抗値を有し、接触パッドPADに接触された接触物体の静電容量を獲得する。抵抗Rと接触パッドPADは、接触物体が接触されれば、抵抗Rの抵抗値と接触物体の静電容量によってパルス信号pulを充放電し、T−フリップフロップTFFへの伝達を抑制し、接触物体が非接触されれば、パルス信号pulの充放電動作を解除し、パルス信号pulをT−フリップフロップTFFに伝達する。
【0034】
T−フリップフロップTFFは、パルス信号pulが伝達されれば、パルス信号pulの上昇エッジまたは下降エッジに同期化して出力信号をトグリングし、パルス信号pulが伝達されなければ、出力信号をトグリングしない。
【0035】
制御部4は、T−フリップフロップTFFがトグリングされる出力信号を出力すれば、接触物体が非接触されたことを通知する出力信号outを生成し、そうでなければ、接触物体が接触されたことを通知する出力信号outを生成し、外部に出力する。
【0036】
このように図3の接触感知センサーは、接触物体の接触可否によってパルス信号pulの伝達可否を決定することによって、接触物体の接触可否を一層正確で且つ容易に確認することができるようにする。
【0037】
図4は、本発明の他の実施例による接触感知センサーの詳細回路図である。
【0038】
図4を参照すれば、パルス信号伝達部2、パルス信号検出部3、及び制御部4は、図3と同一に構成するものの、パルス信号発生部1’をクロック信号発生器GEN、信号遅延機SIGD、インバータI、及びアンドゲートANDで構成する。
【0039】
図4では、図3と同一の構成要素については同一の符号を付し、これに関する詳細な説明は省略する。
【0040】
クロック信号発生器GENは、クロック信号clkを発生し、信号遅延機SIGD及びアンドゲートANDにそれぞれ伝送する。
【0041】
信号遅延機SIGDは、制御部4から伝送される制御コードcodeのコード値に応答してクロック信号clkの遅延時間を可変する。
【0042】
インバータIは、信号遅延機SIGDから出力されるクロック信号dclkを反転する。
【0043】
アンドゲートANDは、クロック信号発生器GENから伝送されるクロック信号clkと、信号遅延機SIGD及びインバータIを経て伝送されるクロック信号/dclkとをアンド演算し、信号遅延機SIGDの遅延時間に対応するパルス幅を有するパルス信号pulを発生する。
【0044】
例えば、図5のように、信号遅延機SIGDの遅延時間が“vdt”なら、信号遅延機SIGD及びインバータIを経て伝送されるクロック信号/dclkの遅延時間も“vdt”になる。アンドゲート14は、クロック信号clk、/dclkをアンド演算し、信号遅延機SIGDの遅延時間vdtに相当するパルス幅を有するパルス信号pulを生成する。
【0045】
このように図4では、クロック信号発生器GEN、信号遅延機SIGD、インバータI、及びアンドゲートANDで構成されるパルス信号発生部1’を介して制御コードのコード値によってパルス幅が可変されるパルス信号pulを生成し、パルス信号伝達部2、パルス信号検出部3、及び制御部4が図3と同一に動作することができるようにする。
【0046】
図6は、本発明のさらに他の実施例による接触感知センサーの詳細回路図である。
【0047】
図6を参照すれば、パルス信号発生部1’とパルス信号伝達部2は、図4と同一に構成するものの、パルス信号検出部3’をD−フリップフロップDFFで具現する。
【0048】
図6では、図4と同一の構成要素については同一の符号を付し、これに関する詳細な説明は省略する。
【0049】
D−フリップフロップDFFは、クロック信号発生器GENから出力されるクロック信号clkは、クロックとして入力され、パルス信号pulは、データとして入力される。パルス信号pulが伝達されれば、クロック信号clkの下降エッジ(または上昇エッジ)に同期化してパルス信号pulをラッチし、ハイ信号を発生し、パルス信号pulが伝達されなければ、何らの信号もラッチせず、ロウ信号を発生する。
【0050】
制御部4は、D−フリップフロップDFFがハイ信号を発生すれば、接触物体が非接触されたことを確認し、ロウ信号を発生すれば、接触物体が接触されたことを確認する。
【0051】
このように図6では、D−フリップフロップDFFが接触パッドPADに対する接触物体の接触可否によって出力信号の信号レベルを可変することによって、制御部4が接触物体の接触可否を容易に確認することができるようにする。
【0052】
図7は、本発明の一実施例による信号遅延機SIGDの詳細回路図である。
【0053】
図7を参照すれば、信号遅延機SIGDは、信号入力端clkに連結されたドライバーDと、ドライバーDと信号出力端dclkとの間に直列連結された複数の遅延セルDC1〜DCnとを備え、複数の遅延セルDC1〜DCnそれぞれは、マルチプレクサmux及びインバータI1、I2を備える。
【0054】
ドライバーD0は、クロック信号clkをバッファリングした後、複数の遅延セルDC1〜DCnに伝送する。
【0055】
複数のマルチプレクサmuxは、制御コードのコード値c0〜cnによって遅延動作を実行する遅延セル(例えば、DC2〜DC0)を選択し、選択された遅延セルDC2〜DC0内のマルチプレクサmuxとインバータI1、I2は、クロック信号clkを所定時間遅延させる。
【0056】
このように図7の信号遅延機SIGDは、制御コードcodeのコード値によってクロック信号clkの遅延動作を実行する遅延セルの個数を可変し、クロック信号clkの遅延時間を可変させて、インバータIとアンドゲートANDがクロック信号clkの遅延時間に相当するパルス幅を有するパルス信号pulを発生することができるようにする。
【0057】
また、本発明の接触感知センサーは、必要に応じてパルス信号伝達部内に設けられる抵抗Rを図8のような可変抵抗に代替し、制御部4がその抵抗値を制御し、接触パッドPADの接触感度を可変させることもできる。
【0058】
図8は、本発明の他の実施例によるパルス信号伝達部の回路図である。
【0059】
図8を参照すれば、パルス信号伝達部は、パルス入力端pulと対応する抵抗R0〜Rnとの間にそれぞれ連結された複数のドライバーD0〜Dnと、接触パッドPADに直列連結された複数の抵抗R0〜Rnを有する可変抵抗VRと、接触パッドPADとを備える。
【0060】
この時、制御部4は、図示されてはいないが、補正動作時にパルス信号pulのパルス幅を可変するための制御コードcode以外に可変抵抗VRの抵抗値を制御するための制御コードcode’をさらに提供するようにする。
【0061】
可変抵抗VRは、制御コードcode’のコード値によって動作が制御される複数のドライバーD0〜Dnを介してパルス信号pulが経て伝送される抵抗の個数を決定する。すなわち、可変抵抗VRは、制御コードcode’のコード値によって全体抵抗値を可変し、接触パッドPADの静電容量と連携してRC時定数を可変する。
【0062】
これにより、接触パッドPADの充放電特性は、可変抵抗VRによって可変されたRC時定数によって可変され、接触パッドPADの接触感度は、可変された充放電特性によって可変される。
【0063】
したがって、図8のパルス信号伝達部は、制御部4が提供する制御コードcode’のコード値によって接触パッドPADの接触感度を可変する。
【0064】
本発明の接触感知センサーは、現在の動作環境によってパルス信号のパルス幅だけでなく、接触物体に対する接触感度をも可変するようにすることによって、補正動作の正確性を増大させる。
【0065】
図9は、本発明の接触感知センサーの動作方法を説明するための流れ図である。
【0066】
接触感知センサーの動作が開始されれば、パルス信号発生部1は、所定のパルス幅を有するパルス信号pulを発生し、パルス信号伝達部2に出力する(S1)。
【0067】
パルス信号伝達部2は、接触パッド22に接触物体が接触されたら、パルス信号pulの伝達を中止し(S2)、接触パッド22に接触物体が非接触されたら、パルス信号pulをパルス信号検出部3に伝達する(S3)。
【0068】
次に、制御部4は、パルス信号検出部3を介してパルス信号pulが伝達されたか否かを確認し(S4)、段階S4の確認結果、パルス信号pulが伝達されなければ、接触パッド22に接触物体が接触されたことを確認し、ユーザまたは外部の装置に通知する(S5)。また、制御部4は、「非接触累積時間」をリセットした後、さらに段階S1に進行し、新しい接触感知動作を実行する(S6)。
【0069】
他方、段階S4の確認結果、パルス信号pulが伝達されたら、制御部4は、接触パッド22に接触物体が非接触されたことを確認し、外部の装置に通知し(S7)、補正動作実行周期になったかを確認する(S8)。
【0070】
段階S8の確認結果、未だ補正動作実行周期になっていなければ、制御部4は、現在の「非接触累積時間」を1単位増加させた後、さらに段階S1に進行し、新しい接触感知動作を実行する(S9)。
【0071】
他方、段階S8の確認結果、補正動作実行週期になったら、制御部4は、補正動作を実行し、パルス信号pulのパルス幅を現在接触感知センサーの動作環境に適合するように補正する(S10)。段階S10のパルス信号pulの補正動作は、以下の図8、図9、及び図10でさらに詳しく説明する。
【0072】
段階S10が完了すれば、制御部4は、現在の「非接触累積時間」をリセットした後、補正されたパルス幅を有するパルス信号pulを利用した接触感知動作を新たに実行するためにさらに段階S1に進行する。
【0073】
図10は、本発明の一実施例による図9の補正動作(段階S10)をさらに詳しく説明するための流れ図である。図10では、パルス信号pulのパルス幅を最大値から順次に減少させながら現在の動作環境に適したパルス幅を獲得するようにする。
【0074】
まず、制御部4は、パルス信号の補正動作を正常に実行することができる条件であるか否かを確認するために、すなわち接触パッドの接触状態が非接触状態であるか否かを確認するために、「非接触累積時間」が「非接触確認時間」になったか否かを確認する(S1−1)。
【0075】
「非接触累積時間」が「非接触確認時間」でなければ、制御部4は、接触パッドが接触状態であること、すなわち非正常的な補正動作状態であることを確認し(S1−2)、補正動作を終了する。
【0076】
他方、「非接触累積時間」が「非接触確認時間」であれば、制御部4は、接触パッドが一定時間非接触状態であること、すなわち正常的な補正動作状態であることを確認し、補正動作実行時に発生する接触感知センサーの出力信号によって外部の装置が誤動作しないように現在の出力状態を固定させる(S1−3)。
【0077】
また、制御部4は、パルス信号のパルス幅は、最大値に設定し(S1−4)、パルス信号pulがパルス信号伝達部2を介して伝達されるか否かを確認する(S1−5)。
【0078】
パルス信号pulが伝達されれば、パルス信号pulのパルス幅を1単位減少させた後(S1−6)、さらに段階S1−5に進行し、パルス信号pulが伝達されない時まで、パルス信号pulのパルス幅を順次に減少させる。
【0079】
パルス信号pulが伝達されなければ(S1−5)、制御部4は、現在パルス幅をしきいパルス幅として獲得し(S1−7)、現在のしきいパルス幅と以前補正時のしきいパルス幅との差が許容値以上であるか否かを確認する(S1−8)。ここで、許容値は、パルス信号の補正動作の正常動作可否を確認するための値であって、ユーザによって設定可能な値である。
【0080】
現在のしきいパルス幅と以前補正時のしきいパルス幅との差が許容値以上なら、制御部4は、補正動作が非正常的な条件の下で実行されたことを確認し(S1−2)、補正動作を終了する。
【0081】
他方、現在のしきいパルス幅と以前補正時のしきいパルス幅との差が許容値より小さければ、制御部4は、補正動作が正常的な条件の下で実行されたことを確認し、現在のしきいパルス幅とマージンパルス幅とを加算し、現在の動作環境に適した補正パルス幅を獲得する(S1−9)。ここで、マージンパルス幅は、接触パッド22の接触感度を反映する値であって、ユーザによって設定可能な値である。補正パルス幅は、パルス信号検出部3が現在の動作環境の下でパルス信号pulの伝達可否を検出することができる最小のパルス幅になる。
【0082】
また、制御部4は、パルスパルス信号pulを補正パルス幅に補正した後(S1−10)、補正動作を終了し、図9の段階S11に進行する。
【0083】
図11は、本発明の他の実施例による図9の補正動作(段階S10)をさらに詳しく説明するための流れ図である。
【0084】
図11では、パルス信号pulのパルス幅を「以前補正時のパルス幅+許容値」から順次に減少させながら現在の動作環境に適したパルス幅を獲得するようにする。
【0085】
すなわち、図11の段階S1−4’での制御部4は、図10の段階S1−4とは異なって、制御部パルス信号のパルス幅を「以前補正時のパルス幅+許容値」に設定した後(S1−4’)、段階S1−5及び段階S1−6を通じてパルス信号のパルス幅を順次に減少する。
【0086】
したがって、図11の補正動作は、図10の補正動作と同様に現在の動作環境に適した補正パルス幅を獲得するようにするものの、パルス幅の検索範囲を限定し、補正動作がさらに迅速に実行されることができるようにする。
【0087】
図12は、本発明のさらに他の実施例による図9の補正動作(段階S10)をさらに詳しく説明するための流れ図である。図12では、現在の動作環境に適したパルス信号pulのパルス幅をアナログ−デジタルコンバータ分野において広く使用されている連続近似(Successive Approximation)方式によって獲得するようにする。
【0088】
まず、制御部4は、図10と同様に段階S1−1乃至S1−3を実行した後、パルス信号のパルス幅は、最大値maxの半値、すなわち中間値midに設定し、パルス幅増減単位Δpulは、パルス信号の中間値midと最大値maxの中間値に設定する(S2−1)。
【0089】
また、制御部4は、パルス信号pulが伝達されなければ(S2−2)、パルス信号pulのパルス幅を既設定されたパルス幅増減単位Δpulの1/2だけ増加させた後(S2−3)、さらに段階S2−2に進行する動作を繰り返し実行し、パルス信号pulが伝達されるまでパルス幅増減単位Δpulを1/2ずつ減少させながらパルス信号pulのパルス幅を順次に増加させる。
【0090】
段階S2−2とS2−3の繰り返し実行結果、パルス信号pulが伝達され始めれば(S2−2)、制御部4は、パルス信号pulのパルス幅を既設定されたパルス幅増減単位Δpulの1/2だけ減少させた後(S2−4)、パルス信号pulが伝達されるか否かを確認する動作(S2−5)をさらに繰り返し実行し、パルス信号pulが伝達されない時までパルス幅増減単位Δpulを1/2ずつ減少させながらパルス信号pulのパルス幅を順次に増加させる。
【0091】
制御部4は、パルス信号pulのパルス幅が図13のように一定値に収斂される時まで(S2−6)、段階S2−2と段階S2−5を数回にわたって繰り返し実行し、パルス信号pulのパルス幅を一定値に収斂した後、この時のパルス幅をしきいパルス幅として獲得する(S2−7)。
【0092】
段階S2−6で、パルス幅は、図13に示されたように、段階S−2及びS2−3を通じて順次に増加し、段階S−4及びS2−5を通じて順次に減少する動作を繰り返し実行することによって、一定値に収斂されることが分かる。
【0093】
制御部4は、現在のしきいパルス幅と以前補正時のしきいパルス幅との差が許容値以上であるか否かを確認し(S2−8)、許容値以上なら、補正動作が非正常的な条件の下で実行されたことを確認し(S1−2)、補正動作を終了し、許容値より小さければ、補正動作が正常的な条件の下で実行されたことを確認し、現在のしきいパルス幅とマージンパルス幅とを加算し、現在の動作環境に適した補正パルス幅を獲得する(S2−6)。
【0094】
次に、制御部4は、パルスパルス信号pulを補正パルス幅に補正した後(S2−7)、補正動作を終了し、図9の段階S11に進行する。
【0095】
このように図12の補正動作も図10の補正動作と同様に現在の動作環境に適した補正パルス幅を獲得し、これを通じてパルス信号のパルス幅を補正するようにする。
【0096】
以上において説明した本発明は、本発明が属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で、様々な置換、変形及び変更が可能であるので、上述した実施形態及び添付された図面に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】従来の技術による接触感知センサーの詳細回路図である。
【図2】本発明による接触感知センサーのブロック図である。
【図3】本発明の一実施例による接触感知センサーの詳細回路図である。
【図4】本発明の他の実施例による接触感知センサーの詳細回路図である。
【図5】図4の信号遅延機の遅延時間とパルス信号のパルス幅間の相関関係を説明するための図である。
【図6】本発明のさらに他の実施例による接触感知センサーの詳細回路図である。
【図7】本発明の一実施例による信号遅延機(SIGD)の詳細回路図である。
【図8】本発明の他の実施例によるパルス信号伝達部の回路図である。
【図9】本発明の接触感知センサーの動作方法を説明するための流れ図である。
【図10】本発明の一実施例による図9の補正動作(段階S10)をさらに詳しく説明するための流れ図である。
【図11】本発明の他の実施例による図9の補正動作(段階S10)をさらに詳しく説明するための流れ図である。
【図12】本発明のさらに他の実施例による図9の補正動作(段階S10)をさらに詳しく説明するための流れ図である。
【図13】図12の補正動作でしきいパルス幅を捜した方法を説明するためのグラフである。
【符号の説明】
【0098】
1 パルス信号発生部
2 パルス信号伝達部
3 パルス信号検出部
4 制御部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御コードに応答してパルス幅が補正されるパルス信号を発生するパルス信号発生部と、
接触パッドに接触物体が非接触されれば、前記パルス信号を伝達し、前記接触パッドに前記接触物体が接触されれば、前記パルス信号を伝達しないパルス信号伝達部と、
前記パルス信号伝達部を介して伝達される前記パルス信号を検出するパルス信号検出部と、
前記パルス信号検出部が前記パルス信号を検出すれば、非接触状態であることを通知し、前記制御コードを調整して前記パルス信号のパルス幅を補正する制御部と、を備えることを特徴とする接触感知センサー。
【請求項2】
前記制御部は、
前記パルス信号のパルス幅を最大値から順次に減少させながら前記パルス信号検出部が前記パルス信号を検出し始める補正パルス幅を獲得し、前記パルス信号のパルス幅を前記補正パルス幅に補正することを特徴とする請求項1に記載の接触感知センサー。
【請求項3】
前記制御部は、
前記パルス信号のパルス幅を「以前補正時のパルス幅+許容値」から変化する前記パルス信号検出部が前記パルス信号を検出し始める補正パルス幅を獲得し、前記パルス信号のパルス幅を前記補正パルス幅に補正することを特徴とする請求項1に記載の接触感知センサー。
【請求項4】
前記制御部は、
前記パルス信号のパルス幅を連続近似方式によって変化する前記パルス信号検出部が前記パルス信号を検出し始める補正パルス幅を獲得し、前記パルス信号のパルス幅を前記補正パルス幅に補正することを特徴とする請求項1に記載の接触感知センサー。
【請求項5】
前記連続近似方式は、
前記パルス信号伝達部が前記パルス信号を検出しなければ、パルス幅増減単位を1/2ずつ減少させながら前記パルス幅を順次に増加させ、前記パルス信号を検出すれば、前記パルス幅増減単位を1/2ずつ減少させながら前記パルス幅を順次に減少させる動作を繰り返し実行することによって収斂されるパルス幅を前記補正パルス幅として獲得することを特徴とする請求項4に記載の接触感知センサー。
【請求項6】
前記パルス信号伝達部は、
所定の抵抗値を有する抵抗と、
前記接触物体が接触されれば、前記抵抗の抵抗値と前記接触物体の静電容量によって前記パルス信号を充放電し、前記パルス信号の伝達を抑制する接触パッドと、を備えることを特徴とする請求項1に記載の接触感知センサー。
【請求項7】
前記パルス信号伝達部は、
前記制御コードによって抵抗値を可変する可変抵抗と、
前記接触物体が接触されれば、前記可変抵抗の可変された抵抗値と前記接触物体の静電容量によって前記パルス信号を充放電し、前記パルス信号の伝達を抑制する接触パッドと、を備えることを特徴とする請求項1に記載の接触感知センサー。
【請求項8】
前記可変抵抗は、
直列連結された複数の抵抗と、
前記制御コードに応答して前記クロック信号が経由して伝送される前記複数の抵抗の個数を可変する複数のドライバーと、を備えることを特徴とする請求項7に記載の接触感知センサー。
【請求項9】
前記パルス信号発生部は、
クロック信号を発生するクロック信号発生器と、
前記制御コードによって前記クロック信号のカウンティング回数を設定し、前記カウンティング回数によって前記パルス信号のパルス幅を可変するカウンターと、を備えることを特徴とする請求項1に記載の接触感知センサー。
【請求項10】
前記パルス信号検出部は、
前記パルス信号に応答してトグリングされる出力信号を発生するT−フリップフロップを備えることを特徴とする請求項9に記載の接触感知センサー。
【請求項11】
前記パルス信号発生部は、
クロック信号を発生するクロック信号発生器と、
前記制御コードによって前記クロック信号の遅延時間を可変する信号遅延機と、
前記遅延部の出力信号を反転させるインバータと、
前記クロック信号と前記信号反転部の出力信号とをアンド演算し、前記クロック信号の遅延時間に相当するパルス幅を有する前記パルス信号を発生する論理ゲートと、を備えることを特徴とする請求項1に記載の接触感知センサー。
【請求項12】
前記信号遅延機は、
前記制御コードのコードそれぞれに対応して直列連結され、前記対応するコードのコード値に応答して前記クロック信号の遅延可否が決定される複数の遅延セルを備えることを特徴とする請求項11に記載の接触感知センサー。
【請求項13】
前記複数の遅延セルそれぞれは、
前段遅延セルの出力信号と前記クロック信号を入力され、前記対応するコードのコード値に応答して前記前段遅延セルの出力信号及び前記クロック信号のうちいずれか1つを選択して出力するマルチプレクサと、
前記マルチプレクサから前記クロック信号が伝送されれば、前記クロック信号を遅延させた後に、後段の遅延セルに出力する偶数個のインバータと、を備えることを特徴とする請求項12に記載の接触感知センサー。
【請求項14】
前記パルス信号検出部は、
前記パルス信号に応答して出力信号をトグリングするT−フリップフロップを備えることを特徴とする請求項11に記載の接触感知センサー。
【請求項15】
前記パルス信号検出部は、
前記クロック信号に応答して前記パルス信号をラッチするD−フリップフロップを備えることを特徴とする請求項11に記載の接触感知センサー。
【請求項16】
所定のパルス幅を有するパルス信号を発生する信号発生段階と、
接触パッドに接触物体が非接触されれば、前記パルス信号を伝達し、前記接触物体が接触されれば、前記パルス信号を伝達しない信号伝達段階と、
前記パルス信号が伝達されれば、非接触状態であることを通知し、前記パルス信号が伝達されなければ、接触状態であることを通知する接触通知段階と、
非接触状態なら前記パルス信号のパルス幅を補正する補正段階と、を備えることを特徴とする接触感知センサーの動作方法。
【請求項17】
前記補正段階は、
前記非接触状態なら、前記パルス信号のパルス幅を最大値から順次に減少させて、前記パルス信号が伝達されないしきいパルス幅を獲得するしきいパルス幅獲得段階と、
前記しきいパルス幅と以前補正時のしきいパルス幅との差が許容値より小さければ、前記しきいパルス幅とマージンパルス幅とを加算し、補正パルス幅を獲得する補正パルス幅獲得段階と、
前記パルス信号のパルス幅を前記補正パルス幅に補正する補正完了段階と、を備えることを特徴とする請求項16に記載の接触感知センサーの動作方法。
【請求項18】
前記補正段階は、
前記非接触状態なら、前記パルス信号のパルス幅を「以前補正時のパルス幅+許容値」から順次に減少させて、前記パルス信号が伝達されないしきいパルス幅を獲得するしきいパルス幅獲得段階と、
前記しきいパルス幅と以前補正時のしきいパルス幅との差が許容値より小さければ、前記しきいパルス幅とマージンパルス幅とを加算し、補正パルス幅を獲得する補正パルス幅獲得段階と、
前記パルス信号のパルス幅を前記補正パルス幅に補正する補正完了段階と、を備えることを特徴とする請求項16に記載の接触感知センサーの動作方法。
【請求項19】
前記補正段階は、
前記非接触状態なら、前記パルス信号のパルス幅を連続近似方式によって増減させて、前記しきいパルス幅を獲得するしきいパルス幅獲得段階と、
前記しきいパルス幅と以前補正時のしきいパルス幅との差が許容値より小さければ、前記しきいパルス幅とマージンパルス幅とを加算し、補正パルス幅を獲得する補正パルス幅獲得段階と、
前記パルス信号のパルス幅を前記補正パルス幅に補正する補正完了段階と、を備えることを特徴とする請求項16に記載の接触感知センサーの動作方法。
【請求項20】
前記しきいパルス幅獲得段階は、
前記パルス信号のパルス幅とパルス幅増減単位を初期化する段階と、
前記パルス信号が伝達されなければ、前記パルス幅増減単位を1/2ずつ減少させながら前記パルス幅を順次に減少させ、前記パルス信号が伝達されれば、前記パルス幅増減単位を1/2ずつ減少させながら前記パルス幅を順次に増加させる動作を繰り返し実行することによって前記パルス幅を収斂する段階と、
前記収斂されたパルス幅を前記しきいパルス幅として獲得する段階と、を備えることを特徴とする請求項19に記載の接触感知センサーの動作方法。
【請求項1】
制御コードに応答してパルス幅が補正されるパルス信号を発生するパルス信号発生部と、
接触パッドに接触物体が非接触されれば、前記パルス信号を伝達し、前記接触パッドに前記接触物体が接触されれば、前記パルス信号を伝達しないパルス信号伝達部と、
前記パルス信号伝達部を介して伝達される前記パルス信号を検出するパルス信号検出部と、
前記パルス信号検出部が前記パルス信号を検出すれば、非接触状態であることを通知し、前記制御コードを調整して前記パルス信号のパルス幅を補正する制御部と、を備えることを特徴とする接触感知センサー。
【請求項2】
前記制御部は、
前記パルス信号のパルス幅を最大値から順次に減少させながら前記パルス信号検出部が前記パルス信号を検出し始める補正パルス幅を獲得し、前記パルス信号のパルス幅を前記補正パルス幅に補正することを特徴とする請求項1に記載の接触感知センサー。
【請求項3】
前記制御部は、
前記パルス信号のパルス幅を「以前補正時のパルス幅+許容値」から変化する前記パルス信号検出部が前記パルス信号を検出し始める補正パルス幅を獲得し、前記パルス信号のパルス幅を前記補正パルス幅に補正することを特徴とする請求項1に記載の接触感知センサー。
【請求項4】
前記制御部は、
前記パルス信号のパルス幅を連続近似方式によって変化する前記パルス信号検出部が前記パルス信号を検出し始める補正パルス幅を獲得し、前記パルス信号のパルス幅を前記補正パルス幅に補正することを特徴とする請求項1に記載の接触感知センサー。
【請求項5】
前記連続近似方式は、
前記パルス信号伝達部が前記パルス信号を検出しなければ、パルス幅増減単位を1/2ずつ減少させながら前記パルス幅を順次に増加させ、前記パルス信号を検出すれば、前記パルス幅増減単位を1/2ずつ減少させながら前記パルス幅を順次に減少させる動作を繰り返し実行することによって収斂されるパルス幅を前記補正パルス幅として獲得することを特徴とする請求項4に記載の接触感知センサー。
【請求項6】
前記パルス信号伝達部は、
所定の抵抗値を有する抵抗と、
前記接触物体が接触されれば、前記抵抗の抵抗値と前記接触物体の静電容量によって前記パルス信号を充放電し、前記パルス信号の伝達を抑制する接触パッドと、を備えることを特徴とする請求項1に記載の接触感知センサー。
【請求項7】
前記パルス信号伝達部は、
前記制御コードによって抵抗値を可変する可変抵抗と、
前記接触物体が接触されれば、前記可変抵抗の可変された抵抗値と前記接触物体の静電容量によって前記パルス信号を充放電し、前記パルス信号の伝達を抑制する接触パッドと、を備えることを特徴とする請求項1に記載の接触感知センサー。
【請求項8】
前記可変抵抗は、
直列連結された複数の抵抗と、
前記制御コードに応答して前記クロック信号が経由して伝送される前記複数の抵抗の個数を可変する複数のドライバーと、を備えることを特徴とする請求項7に記載の接触感知センサー。
【請求項9】
前記パルス信号発生部は、
クロック信号を発生するクロック信号発生器と、
前記制御コードによって前記クロック信号のカウンティング回数を設定し、前記カウンティング回数によって前記パルス信号のパルス幅を可変するカウンターと、を備えることを特徴とする請求項1に記載の接触感知センサー。
【請求項10】
前記パルス信号検出部は、
前記パルス信号に応答してトグリングされる出力信号を発生するT−フリップフロップを備えることを特徴とする請求項9に記載の接触感知センサー。
【請求項11】
前記パルス信号発生部は、
クロック信号を発生するクロック信号発生器と、
前記制御コードによって前記クロック信号の遅延時間を可変する信号遅延機と、
前記遅延部の出力信号を反転させるインバータと、
前記クロック信号と前記信号反転部の出力信号とをアンド演算し、前記クロック信号の遅延時間に相当するパルス幅を有する前記パルス信号を発生する論理ゲートと、を備えることを特徴とする請求項1に記載の接触感知センサー。
【請求項12】
前記信号遅延機は、
前記制御コードのコードそれぞれに対応して直列連結され、前記対応するコードのコード値に応答して前記クロック信号の遅延可否が決定される複数の遅延セルを備えることを特徴とする請求項11に記載の接触感知センサー。
【請求項13】
前記複数の遅延セルそれぞれは、
前段遅延セルの出力信号と前記クロック信号を入力され、前記対応するコードのコード値に応答して前記前段遅延セルの出力信号及び前記クロック信号のうちいずれか1つを選択して出力するマルチプレクサと、
前記マルチプレクサから前記クロック信号が伝送されれば、前記クロック信号を遅延させた後に、後段の遅延セルに出力する偶数個のインバータと、を備えることを特徴とする請求項12に記載の接触感知センサー。
【請求項14】
前記パルス信号検出部は、
前記パルス信号に応答して出力信号をトグリングするT−フリップフロップを備えることを特徴とする請求項11に記載の接触感知センサー。
【請求項15】
前記パルス信号検出部は、
前記クロック信号に応答して前記パルス信号をラッチするD−フリップフロップを備えることを特徴とする請求項11に記載の接触感知センサー。
【請求項16】
所定のパルス幅を有するパルス信号を発生する信号発生段階と、
接触パッドに接触物体が非接触されれば、前記パルス信号を伝達し、前記接触物体が接触されれば、前記パルス信号を伝達しない信号伝達段階と、
前記パルス信号が伝達されれば、非接触状態であることを通知し、前記パルス信号が伝達されなければ、接触状態であることを通知する接触通知段階と、
非接触状態なら前記パルス信号のパルス幅を補正する補正段階と、を備えることを特徴とする接触感知センサーの動作方法。
【請求項17】
前記補正段階は、
前記非接触状態なら、前記パルス信号のパルス幅を最大値から順次に減少させて、前記パルス信号が伝達されないしきいパルス幅を獲得するしきいパルス幅獲得段階と、
前記しきいパルス幅と以前補正時のしきいパルス幅との差が許容値より小さければ、前記しきいパルス幅とマージンパルス幅とを加算し、補正パルス幅を獲得する補正パルス幅獲得段階と、
前記パルス信号のパルス幅を前記補正パルス幅に補正する補正完了段階と、を備えることを特徴とする請求項16に記載の接触感知センサーの動作方法。
【請求項18】
前記補正段階は、
前記非接触状態なら、前記パルス信号のパルス幅を「以前補正時のパルス幅+許容値」から順次に減少させて、前記パルス信号が伝達されないしきいパルス幅を獲得するしきいパルス幅獲得段階と、
前記しきいパルス幅と以前補正時のしきいパルス幅との差が許容値より小さければ、前記しきいパルス幅とマージンパルス幅とを加算し、補正パルス幅を獲得する補正パルス幅獲得段階と、
前記パルス信号のパルス幅を前記補正パルス幅に補正する補正完了段階と、を備えることを特徴とする請求項16に記載の接触感知センサーの動作方法。
【請求項19】
前記補正段階は、
前記非接触状態なら、前記パルス信号のパルス幅を連続近似方式によって増減させて、前記しきいパルス幅を獲得するしきいパルス幅獲得段階と、
前記しきいパルス幅と以前補正時のしきいパルス幅との差が許容値より小さければ、前記しきいパルス幅とマージンパルス幅とを加算し、補正パルス幅を獲得する補正パルス幅獲得段階と、
前記パルス信号のパルス幅を前記補正パルス幅に補正する補正完了段階と、を備えることを特徴とする請求項16に記載の接触感知センサーの動作方法。
【請求項20】
前記しきいパルス幅獲得段階は、
前記パルス信号のパルス幅とパルス幅増減単位を初期化する段階と、
前記パルス信号が伝達されなければ、前記パルス幅増減単位を1/2ずつ減少させながら前記パルス幅を順次に減少させ、前記パルス信号が伝達されれば、前記パルス幅増減単位を1/2ずつ減少させながら前記パルス幅を順次に増加させる動作を繰り返し実行することによって前記パルス幅を収斂する段階と、
前記収斂されたパルス幅を前記しきいパルス幅として獲得する段階と、を備えることを特徴とする請求項19に記載の接触感知センサーの動作方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公表番号】特表2009−534912(P2009−534912A)
【公表日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−506423(P2009−506423)
【出願日】平成19年5月1日(2007.5.1)
【国際出願番号】PCT/KR2007/002134
【国際公開番号】WO2007/148873
【国際公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【出願人】(507248435)エーティーラブ・インコーポレーテッド (30)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年5月1日(2007.5.1)
【国際出願番号】PCT/KR2007/002134
【国際公開番号】WO2007/148873
【国際公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【出願人】(507248435)エーティーラブ・インコーポレーテッド (30)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]