説明

携帯可能な創傷処置システム

【課題】創傷からの滲出液を排液し、かつ創傷を保護し、その結果、治癒を改善すること。
【解決手段】上記課題を解決するために、外科的創傷を治癒することと組み合わせた、大気圧より低い圧力での処置のための携帯可能なシステムが提供され、このシステムは、被験体の創傷床に対して位置決めするための寸法である創傷包帯;該被験体によって保持または着用される寸法の携帯可能な大気圧より低い圧力の機構;および大気圧より低い圧力の供給源によって供給される大気圧より低い圧力下で該創傷床から除去された滲出液を収集するためのコンテナを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願への相互参照)
本出願は、2006年9月28日に米国特許商標庁に出願された米国仮出願番号第60/847886号への優先権、およびその利益を主張している。
【0002】
(背景)
(1.技術分野)
本開示は、開いた創傷を処置すること、そしてより詳細には、この開いた創傷の治癒を促進するために大気圧より低い圧力と組み合わせた創傷包帯を含む携帯可能な創傷処置システムに関する。
【背景技術】
【0003】
(2.関連技術の説明)
創傷閉鎖は、この創傷が閉じるまで、この創傷の中心およびこの創傷の床から離れる、創傷に隣接する上皮および皮下組織の移動を含む。不幸なことに、大きな創傷、慢性創傷、または感染されるようになった創傷にともなう閉鎖は困難である。このような創傷では、血行静止のゾーン(すなわち、局在化された組織の膨潤が組織への血液の流れを制限する領域)が、創傷の表面の近傍に形成する。十分な血液流れなくして、この創傷を取り囲む上皮組織および皮下組織において、酸素および栄養分が減少するのみならず、微生物感染と首尾良く戦う能力がより少なく、それ故、自然には、この創傷を閉鎖する能力はより少ない。このような創傷は、多年に亘って医療従事者に困難を提示してきた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
負圧処置はまた、吸引または減圧処置として知られ、創傷を処置および治癒することで多年の間用いられている。種々の負圧デバイスが、創傷から過剰の創傷流体、すなわち、滲出液を排液するために開発され、創傷を保護し、そして結果として、治癒を改善する。種々の創傷包帯がこの負圧デバイスとともに採用され、創傷を隔離し、そしてこの大気圧より低い圧力環境を維持する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(要旨)
従って、外科的または慢性創傷を治癒することと組み合わせた、大気圧より低い圧力での処置のための携帯可能なシステムは、被験体の創傷床に対して位置決めするための寸法である創傷包帯、被験体によって保持または着用される寸法の携帯可能な大気圧より低い圧力の機構、および大気圧より低い圧力の機構によって供給される大気圧より低い圧力下で上記創傷床から除去される滲出液を収集するためのコンテナを含む。この携帯可能な大気圧より低い圧力機構は、ハウジングと、このハウジング内に配置され、そして上記創傷包帯と流体連通し、上記創傷包帯に大気圧より低い圧力を供給する、大気圧より低い圧力の供給源と、この大気圧より低い圧力の供給源を作動するための電力を供給するために上記ハウジングに、または上記ハウジング内に取り付けられた電源とを含む。上記大気圧より低い圧力の供給源は、ポンプ部材を含む。このポンプ部材は、ダイヤフラムポンプ、二重ダイヤフラムポンプ、ベローポンプおよび蠕動ポンプからなる群から選択される。
【0006】
上記ポンプ部材を作動するためのアクチュエーターがまた、提供され得る。このアクチュエーターは、上記ハウジングに取り付けられ得る。このアクチュエーターは、ACモーター、DCモーター、ボイスコイルアクチュエーターおよびソレノイドからなる群から選択され得る。上記電源は、使い捨て可能なバッテリーまたは再充電可能なバッテリーを含み得、そして上記ハウジングに離脱可能に取り付けられ得る。上記電源は、上記大気圧より低い圧力の機構の新たな構成要素とともに再使用され得る。
【0007】
上記コンテナは、上記ハウジングにまた上記ハウジング内に取り付けられ得る。このンテナは、比較的可撓性であり得る。あるいは、この可撓性のコンテナは、上記ハウジングから遠隔に存在し得、そして患者によって着用され得る。この可撓性のコンテナは、滲出液を含むためにそれらの間に規定される少なくとも1つの収集経路および複数の収集経路を含む。この複数の収集経路は、へび状または平行な流体経路配列を規定し得る。
【0008】
上記大気圧より低い圧力の機構は、単一の期間の使用の後に棄てられ得る。あるいは、この大気圧より低い圧力の機構の一部の構成要素は、再使用され得る。
【0009】
上記創傷包帯は、上記創傷床に対して位置決めするための創傷接触部材、創傷パッキング部材および上記創傷床の周りを囲むための創傷被覆を含み得る。上記創傷接触部材は、滲出液の通過を可能にする多孔性セクションを含み得る。この創傷接触部材は、上記創傷床に対して実質的に非接着性であり得る。上記創傷パッキング部材は、撚り糸配列の複数のファイバーまたはフィラメントを含み得る。上記創傷被覆は、湿気の通過を可能にするよう適合され得る。
【0010】
したがって、本発明は、以下の項目を提供する。
【0011】
(項目1)外科的創傷を治癒することと組み合わせた、大気圧より低い圧力での処置のための携帯可能なシステムであって:
被験体の創傷床に対して位置決めするための寸法である創傷包帯;
この被験体によって保持または着用される寸法の携帯可能な大気圧より低い圧力の機構であって;
ハウジングと;
このハウジング内に配置され、そしてこの創傷包帯と流体連通し、この創傷包帯に大気圧より低い圧力を供給する、大気圧より低い圧力の供給源と;
この大気圧より低い圧力の供給源を作動するための電力を供給するためにこのハウジングに、またはこのハウジング内に取り付けられた電源とを備える、携帯可能な大気圧より低い圧力の機構;および
この大気圧より低い圧力の供給源によって供給されるこの大気圧より低い圧力下でこの創傷床から除去された滲出液を収集するためのコンテナ、を備える、携帯可能なシステム。
【0012】
(項目2)上記大気圧より低い圧力の供給源が、ポンプ部材およびこのポンプ部材を作動するためのアクチュエーターを含む、項目1に記載の携帯可能なシステム。
【0013】
(項目3)上記ポンプ部材が、ダイヤフラムポンプ、二重ダイヤフラムポンプ、ベローポンプおよび蠕動ポンプからなる群から選択される、項目2に記載の携帯可能なシステム。
【0014】
(項目4)上記アクチュエーターが、上記ハウジングに取り付けられる、項目2に記載の携帯可能なシステム。
【0015】
(項目5)上記アクチュエーターが、ACモーター、DCモーター、ボイスコイルアクチュエーターおよびソレノイドからなる群から選択される、項目4に記載の携帯可能なシステム。
【0016】
(項目6)上記コンテナが、上記ハウジングにまたは上記ハウジング内に取り付けられる、項目1に記載の外科用の携帯可能なシステム。
【0017】
(項目7)上記コンテナが、比較的可撓性である、項目1に記載の外科用の携帯可能なシステム。
【0018】
(項目8)上記可撓性のコンテナが、上記患者によって着用される寸法である、項目7に記載の外科用の携帯可能なシステム。
【0019】
(項目9)上記可撓性のコンテナが、上記滲出液を含めるために、その中に規定される少なくとも1つの収集経路を含む、項目8に記載の外科用の携帯可能なシステム。
【0020】
(項目10)上記可撓性のコンテナが、上記滲出液を含むための複数の収集経路を含む、項目9に記載の外科用の携帯可能なシステム。
【0021】
(項目11)上記複数の収集経路が、へび状配列を規定する、項目10に記載の外科用の携帯可能なシステム。
【0022】
(項目12)上記携帯可能な大気圧より低い圧力の機構が、単回使用の後に捨てられるよう適合される、項目1に記載の外科用の携帯可能なシステム。
【0023】
(項目13)上記電源が、上記ハウジングに対して離脱可能に取り付けられ、そして上記大気圧より低い圧力の供給源が捨てられた後に再使用のために意図される、項目1に記載の外科用の携帯可能なシステム。
【0024】
(項目14)上記創傷包帯が、上記創傷床に対して位置決めするための創傷接触部材、創傷パッキング部材およびこの創傷床の周りを囲うための創傷被覆を含む、項目1に記載の外科用の携帯可能なシステム。
【0025】
(項目15)上記創傷接触部材が、多孔性セクションを含み、滲出液の通過を可能にする、項目14に記載の外科用の携帯可能なシステム。
【0026】
(項目16)上記創傷接触部材が、上記創傷床に実質的に非接着性である、項目14に記載の外科用の携帯可能なシステム。
【0027】
(項目17)上記創傷パッキング部材が、撚り糸配列の複数のファイバーまたはフィラメントを含む、項目14に記載の外科用の携帯可能なシステム。
【0028】
(項目18)上記創傷被覆が、湿気の通過を可能にするよう適合されている、項目14に記載の外科用の携帯可能なシステム。
【0029】
本開示の創傷包帯システムの種々の実施形態は、図面を参照して本明細書中で説明される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
(好ましい実施形態の説明)
本開示の創傷処置システムは、創傷包帯および携帯可能な大気圧より低い圧力の機構の使用による創傷の治癒を促進する。この創傷処置システムは完全に携帯可能である。すなわち、それは、被験体によって、この被験体が、処置期間の間に完全に歩行可能であり得るように着用または保持され得る。大気圧より低い圧力の機構およびその構成要素を含むこの創傷処置システムは、所定の期間の使用の後、完全に使い棄て可能であり得るか、または個々に使い棄て可能であり得、それによって、構成要素のいくつかは、引き続く処置適用のために再使用される。一般に、上記携帯可能な大気圧より低い圧力の機構は、創傷に大気圧より低い圧力を付与し、コンポジット創傷包帯によって捕捉された創傷流体または滲出液を効率的に除去し、そして、創傷床への血液流れを増加し、そして上皮および皮下組織の細胞刺激を増大する。
【0031】
本開示の創傷処置システムは、大気圧より低い負圧処置と組み合わせて創傷の治癒を促進する。このシステムは、種々の創傷包帯および大気圧より低い圧力の供給源およびポンプを取り込み得る。
【0032】
ここで、図1を参照して、本開示の創傷処置システム100のいくつかの実施形態が示される。創傷処置システム100は、複合(コンポジット)創傷包帯102、および参照番号106として概略的に識別される導管を通じて創傷包帯102と流体連通している大気圧より低い圧力の機構104を含む。図1では、3つの代替の大気圧より低い圧力の機構104a、104b、104cが示される。大気圧より低い圧力の機構104a、104b、104cは、認識されるように類似の構成要素を共有する。この大気圧より低い圧力の機構104a、104b、104cのいずれも、創傷包帯102との使用が企図される。
【0033】
創傷包帯102は、いくつかの構成要素、すなわち、創傷接触層または部材108、この接触部材108によって支持される創傷パッキング部材または充填材110、および外側層または被覆部材112を含み得る。創傷接触部材108は、創傷床「w」の局所解剖学に実質的に一致するように適合されている。創傷接触部材108は、実質的に多孔性であり、この創傷接触部材108を通る創傷床「w」からの浸出液の通過を可能にする。接触部材108の空隙率は、アパーチャまたは穿孔のサイズを、直径またはサイズおよび接触部材108の周囲の分布の両方で変動することによって調節され得る。それ故、創傷からの流体流れは最適にされ得、そしてこの接触部材108の創傷床への接着は最小にされ得る。創傷接触部材108もまた、非接着性であり得る。この形態は、創傷床「w」への創傷接触部材108の最小の「粘着」とともに、流体および滲出液が創傷接触部材108を通って阻害されずに流れることを可能にし、その一方、適切な創傷の湿度バランスを維持する。図1Aは、ポア108aを備えた接触部材108を示す。このポア108aは、サイズまたは直径が等しくあり得るか、または変動するかもしくはランダムなサイズおよび寸法を有し得る。
【0034】
創傷滲出液の創傷接触部材108を通る通過は、好ましくは、創傷滲出液が創傷床「w」に戻って流れないように一方向性である。この一方向性の流れ特徴は、材料層中に与えられる方向性のアパーチャ、異なる流体移入能力またはウィッキング能力の材料の積層、または方向性の滲出液流れを促進する特異的材料の選択の形態であり得る。しかし、創傷床「w」への医薬または抗感染剤を供給する目的のための二方向性の層もまた想定され、そして本明細書で以後説明される。
【0035】
さらに、ヒドロゲルおよび薬物のような薬剤が、上記接触部材108に結合または被覆され得、創傷中の生物汚染度を減少し、治癒を促進し、創傷床への血液流れを増加し、そして包帯交換または除去にともなう痛みを減少する。医薬は、例えば、抗微生物剤、成長因子、抗生物質、鎮痛薬、一酸化窒素壊死組織切除剤(nitric oxide debridement agent)、酸素濃縮(oxygen enrichment)などを含む。さらに、鎮痛薬が用いられるとき、この鎮痛薬は、包帯除去または交換の前にその薬剤の放出を可能にし得る機構を含み得る。
【0036】
接触部材108は、種々の異なる材料から構築され得る。これらは、制限されないで、炭素化ポリマー、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、Nylon、アリミド、Kelvar、ポリエチレンテレフタレート(PET)のような合成の非吸収性ポリマーファイバー、またはセルロースのような天然ファイバーを含み得る。接触部材108は透明であり得、創傷床「w」の改善された視認能力およびより良好な眺めを可能にする。さらに、接触部材108は、織られた、不織(溶融吹き込みを含む)、編まれた、またはスパンボンデッド織物のような複合構造であり得る織物から構築され得る。接触部材108として用いられる例示の材料は、両方が、TycoHealthcareの事業部であるKendall Corpによる商標EXCILONTMまたはXEROFLOWTMの下で販売されている。
【0037】
創傷包帯102の創傷パッキング部材110は、創傷流体および滲出液を吸収および移すことが意図される。例示の吸収剤材料は、発泡体、不織複合織物、ヒドロゲル、セルロース織物、超吸収性ポリマー、およびそれらの組み合わせを含む。代表的には、創傷パッキング部材110は、約100立方センチメートル(cc)までか、それ以上の創傷流体を含むか、または吸収し得る。好ましくは、この吸収性材料は、TycoHealthcareの事業部であるKendall Corpによる商標KERLIX(登録商標)AMDの下で販売される抗微生物包帯を含む。1つの好ましい実施形態では、パッキング部材110は、創傷床の変動する形状に一致するように予め形成され得るか、または形状にされ得る。当業者は、パッキング部材110が任意の適切な形状に形成され得ることを認識する。パッキング部材110は、複数の層を含み得る。別の好ましい実施形態では、このパッキング部材110は、変動する吸収性の材料の複数の層で構築され得、創傷から離れる方向の流れまたは滲出液を補助する。
【0038】
さらに、図1Bを参照して、パッキング部材110は、負圧の下で創傷流体を移すよう意図された連続合成ファイバーのような疎水性材料を含み得る。これらの合成ファイバーは、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステルおよびその他の同様のポリマーのようなポリマー材料から構築され得る。これらの連続ファイバーは、束または複数ファイバーで配列され得、例えば、図1Bに描写されるような撚り糸配列で、嵩高性を促進するか、または創傷パッキング部材110を形成することを支援する。さらに、ファイバー束は、融合ゾーン110b中に、ストラップまたは特定の形態の接着剤を用いて、所定の長さで束ねられ得る。この融合ゾーン110bは、種々の創傷サイズにこの創傷パッキング部材110を最適に適合させるよう選択された長さにファイバー束を切断するための領域であり得る。
【0039】
あるいは、創傷パッキング部材110は、疎水性/非吸収性材料であり得、創傷近傍の創傷流体を最小にする。このような材料の例は、撚り糸配列にあるファイバー、PTFE、PE、PETまたはシリコンもしくはPTFE溶液で処理された親水性材料であり得る。
【0040】
さらに、吸収性または非吸収性パッキング部材110は、医薬で処理され得る。医薬は、例えば、消毒剤もしくはその他の適切な抗微生物剤もしくは抗微生物剤の組み合わせ、ポリヘキサメチレンビグアニド(本明細書では以後「PHMB」)、抗生物質、鎮痛薬、ビタミンのような治癒因子、成長因子、栄養物など、および等張生理食塩溶液のような洗浄液を含む。
【0041】
代替物では、吸収性または非吸収性パッキング部材110は、本出願人に譲渡された米国特許公開第2007/0185463号に開示されるようなビーズ配列を含み得、この全体の内容は、本明細書中に参考として援用される。この’921出願に開示されるビーズは、好ましくは、治癒の間の少なくとも所定の期間の間それらの形状を維持するように実質的に剛直性である。これらビーズは、創傷床「w」内に整列されるとき、それらの間にスペースまたは通路を規定し、創傷滲出液がこれらの通路を通過することを可能にする。これらビーズのサイズは変動し得るが、それらは、細胞増殖を容易にし、そして流体および空気が創傷から排泄されることを可能にするように、このビーズ配列を通る適正なポアサイズを達成するようなサイズであるべきである。10〜1000μmの範囲の空隙が細胞増殖を刺激すること、および流体および空気が創傷から排泄されることを可能にすることで有益であることが見出された。これらビーズは、接触部材108と組み合わせて働いて創傷床「w」に一致し、その一方、閉塞することなく、創傷床「w」からの創傷滲出液の排液および空気の放出を可能にする。負圧が付与されるとき、ビーズは移動し、そしてそれらの個々の位置を再調節し、現在の発泡体包帯設計で生じ得る痛みのある内部生長を防ぐ。
【0042】
再び図1を参照して、外側部材または創傷被覆112は、創傷包帯100の周りを取り囲み、創傷床「w」を取り囲み、そして創傷床「w」の周り「p」の周りで液体密なシールを提供する。例えば、このシールする機構は、創傷床「w」を取り囲む層に結合される任意の接着剤であり得る。この接着剤は、創傷床「w」を取り囲む組織、例えば、創傷周囲領域に受容可能な接着を提供しなければならず、そして接触悪化なくして皮膚上の使用のために受容可能でなければならない(例えば、この接着剤は、好ましくは、非刺激性でかつ非増感性であるべきである)。この接着剤は、透過性または半透過性であり得、接触された皮膚が湿気を通気および伝達することを可能にする。さらに、この接着剤は、熱または所定の流体溶液または化学反応のような外部刺激によって活性化または不活性化され得る。接着剤は、例えば、TycoHealthcare Group,LPのCURAFOAM ISLAND(商標)包帯とともに用いられる接着剤のような医療グレードのアクリル樹脂、または皮膚に優しく、かつ非刺激性である任意のシリコーンまたはゴムベースの医療用接着剤を含む。創傷被覆部材112は、接着剤裏打ちが提供され得るか、そして/またはそれに代わって、接着剤が、上記手順の間に創傷被覆112および/または皮膚に塗布され得る。さらなる代替物として、環状形状の接着部材114が、創傷被覆112の周縁と接触部材108の重複する周縁との間に挿入され得、創傷「w」の周りで創傷被覆112を固定する。
【0043】
創傷被覆112は、代表的には、可撓性材料、例えば、弾性またはエラストマー性であり、創傷包帯102の上面をシールし、創傷包帯102へのまたはそれからの液体または汚染物の通過を防ぐ。例示の可撓性材料は、TycoHealthcare Group LPの事業部Kendall Corp.による商標PolyskinII(登録商標)の下で製造される半浸透性の透明の包帯を含む。PolyskinII(登録商標)は、包帯102を通って創傷部位から湿気または水蒸気の通過を許容する透明の半浸透性材料であり、その一方、微生物および流体汚染物に対する障壁を提供する。代替のフィルムは、ポリウレタン、通気性ポリオレフィン、コポリエステル、またはこれら材料の積層体から製造され得る。創傷被覆112の透明性は、創傷包帯102の状況およびパッキング部材110の飽和レベルの視覚による観察を許容する。代替物として、外側被覆部材112は、湿気蒸気に不透過性であり得る。
【0044】
外側の適切な創傷包帯は、本出願人に譲渡された米国特許公開番号第2007/0078366号、同第2007/0066946号および同第2007/0055209号に開示され、各々の開示の全体の内容は、本明細書中に参考として援用される。
【0045】
ここで、図2の概略図を図1と組み合わせて参照し、大気圧より低い圧力の機構104が論議される。大気圧より低い圧力の機構104は、ハウジング116、このハウジング116内に配置された減圧供給源またはポンプ118、減圧供給源118を作動するためのハウジング116aとともに配置されたアクチュエーターまたはモーター120、およびハウジング114に対して取り付けられた電源122を含む。減圧供給源またはポンプ118は、生体適合性であり、そして適切でかつ治療減圧レベルを維持または引くように適合された任意のミニチュアポンプまたはマイクロポンプであり得る。好ましくは、達成されるべき減圧レベルは、約75mmHgと約125mmHgとの間の範囲である。減圧供給源またはポンプ118は、ダイヤフラム、蠕動またはベロータイプなどのポンプであり得、それにおいて、移動部分(単数または複数)は、創傷床「w」から創傷包帯102中に、低下した圧力の領域またはゾーン、例えば、創傷包帯100との減圧ゾーンを生成することにより滲出液を引く。この低下した圧力の領域は、好ましくは、創傷床「w」と連通し、それからの、そして吸収性または非吸収性パッキング部材110中への流体の除去を容易にする。減圧供給源またはポンプ118は、例えば、ACモーター、DCモーター、ボイスコイルアクチュエーター、ソレノイドなどを含む当業者によって公知の任意の手段である得るアクチュエーター120によって作動される。アクチュエーター120は、ポンプ118内に組み込まれ得る。
【0046】
電源122は、ハウジング116内に配置され得るか、またはハウジング116に別個に取り付け可能であり得る。適切な電源122は、アルカリ電池、湿潤セルバッテリー、乾燥セルバッテリー、ニッケルカドミウムバッテリー、太陽発電手段、リチウムバッテリー、NiMHバッテリー(ニッケル金属水素化物)を含み、これらの各々は、使い棄て可能であるか、または再充電可能な種類であり得る。
【0047】
大気圧より低い圧力の機構のさらなる構成要素は、減圧供給源またはポンプ118に隣接するか、またはこのポンプ118から転位される選択された位置の圧力をモニターするための圧力センサー124、および調節または制御手段126を含み得る。この制御手段126は、処理および駆動回路を含むモーターコントローラー/ドライバー128を取り込み得、圧力センサー124によって感知された圧力に応答して減圧供給源またはポンプ118のモーターへの駆動電圧を制御または変動する。減圧供給源118のモーターの出力は、制御手段126によって制御されるとき、増加または減少され得か、開始または中断され得る。圧力センサー124はまた、最適の大気圧より低い圧力が達成されていない場合、創傷処置システム100中の漏れを検出することを支援する情報を提供し得る。調節または制御手段126はまた、特定の状態に合致されたとき(例えば、所望の減圧レベルまたは減圧の損失)を使用者に示すための視覚、音響または触覚知覚アラーム(例えば、振動など)のようなアラームを有し得る。圧力センサー124は、創傷床「w」の特徴または状態を測定または検出するための任意のその他のタイプのセンサーまたは検出器で置換または補われ得る。企図されるさらなるセンサーは、熱センサー、細菌センサー、酸素センサー、湿度センサーなどを含み、これらは、臨床医にさらなる診断情報を提供する。
【0048】
再び図1を参照して、創傷処置システム100は、管材106を通る処置の間に創傷床「w」から除去された滲出液を収集する収集キャニスター132をさらに含む。収集キャニスター132は、好ましくは、ハウジングにともない、そしてハウジング116内に取り込まれ得るか、または従来手段によってこのハウジング116に離脱可能に連結され得る。収集キャニスター132は実質的に剛直性であり、そして管材106と流体連通している内部チャンバーを規定する。代替物として、この収集キャニスター132は、ハウジング116内に含まれ、そして創傷流体の廃棄を容易にするように離脱可能である可撓性ユニットを含み得る。
【0049】
図1の大気圧より低い圧力の機構104では、減圧供給源またはポンプ118、モーター120、圧力センサー124および制御手段126は、ハウジング116中に組み込まれる。圧力センサー124はまた、マイクロポンプ118のハウジングから転位され得、例えば、ハウジング120から転位された位置でパッキング部材110に隣接し、そして電気的接続を通じて制御手段126に接続される。電源122はハウジング116内に組み込まれ得るか、または従来手段によってハウジング116に離脱可能に接続され得る。
【0050】
大気圧より低い圧力の機構104aの実施形態では、この大気圧より低い圧力の機構104aは、単回適用のために意図され、すなわち、この大気圧より低い圧力の機構104aは、所定の時間の期間の後に廃棄される。このような時間の期間は、約1日〜約7日またはそれ以上まで変動し得る。企図される1つの適用は、3日間の時間の期間である。それ故、3日の処置の後、構成要素(減圧供給源またはポンプ118、アクチュエーターまたはモーター120、電源122、圧力センサー124および制御手段126)および創傷包帯102、収集キャニスター132および管材106を含む全体の大気圧より低い圧力の機構104aは、廃棄される。大気圧より低い圧力の機構104bの実施形態では、すべての構成要素(減圧供給源またはポンプ118、アクチュエーターまたはモーター120、圧力センサー124、制御手段126および収集キャニスター132)は、所定の時間の期間、例えば、約1日から約7日の後に電源122を除いて廃棄される。この点について、電源122は、より大きな寿命能力、例えば、約20〜約40日、または約30日より多い持続時間を有する。従って、電源122は、図1に示されるようなハウジングに離脱可能に取り付けられ得、そして新たな構成要素との引き続く適用のためにハウジング116に再接続される。ハウジングに電源122を離脱可能に取り付けるための任意の手段は、当業者によって認識され得る。電源122は、再充電可能であり得る。
【0051】
大気圧より低い圧力の機構104cの実施形態では、電気的構成要素は、より大きな耐用年数、例えば、約20〜約40日、約30日を超える寿命を有する。それ故、これらの構成要素は、収集キャニスター132、創傷包帯102および管材106が棄てられた後、次の適用のために再使用され得る。
【0052】
ここで、図3Aを参照して、少なくとも上記大気圧より低い圧力の機構104および少なくともキャニスター132を支持するための身体支持バッグ134が示される。論議されるように、本開示のこの創傷処置システム100は、患者の身体に取り付けるために独立式携帯ユニットであるように適合される。この点について、上記大気圧より低いポンプ機構およびキャニスターは、身体支持バッグ134によって少なくとも部分的に保持または支持され得る。この身体支持バッグ134は、一般に、パウチ136、および患者の身体にこのパウチ136を固定するための少なくとも1つのストラップ138、好ましくは2つのストラップを含む。この身体支持バッグ134は、少なくとも大気圧より低いポンプ機構104、および収集キャニスター132を受容および貯蔵することが意図される。この身体支持バッグ134は、ベルトループでのように患者の腰の周りに着用され得る。これは、創傷の位置に依存して必要な管材の長さを低減し得る点で所望される。さらに、
このパウチ136は、患者の腹部に隣接して位置され得、これは、このシステムを隠す有意に増加した能力を提示し得る。管材106は、テープ、ストラップなどで身体に固定され得るか、または、必要に応じて固定されなくても良く、そして患者の衣服の下に配置されても良い。それ故、この身体支持バッグ134は、患者が、制限または制約なくして移動することを許容し、そして創傷排出および創傷治癒の間で患者に完全な携帯可能能力を提供する。
【0053】
図3Bは、身体支持バッグの代替の実施形態を示す。この実施形態によれば、身体支持バッグ140は、患者の肩に取り付けるために適合され、そしてパウチ142を有する。その他の局面では、この身体支持バッグ140は、図3の身体支持バッグと類似の様式で機能する。
【0054】
図4は、身体支持バッグ134、140を除いた配列を示している。この配列では、ベルト144は、例えば、スライド留め金のような従来手段を通じてハウジング114に連結され、このハウジング114をベルト144に対してスライドすることを可能にするか、あるいは、このベルト144は、ハウジング114に直接固定され得る。複数のベルト配列もまた想定される。
【0055】
使用において、創傷包帯は、図1に示されるように創傷床「w」に隣接して配置される。大気圧より低い圧力の機構104は、次いで、作動されて創傷包帯102内で低減された圧力状態を生成する。ポンプ輸送が進行するにつれ、滲出液が収集され、そして収集キャニスター132に向かう。減圧供給源またはポンプ118が作動され、そして特定の設定点にセットされるとき、このポンプ118は、この設定点に到達するまで減圧し始める。このポンプにおける減圧読み取り値は、上記設定点が変更されるか、このポンプが停止されるか、またはこのレベルを達成し続けるポンプの能力を超えるシステム中の主要な漏れがあるまでこのレベルにある。大気圧より低い圧力の処置は、連続的であり得るか、または間欠的である。
【0056】
図5A〜5Cは、本開示の創傷処置システム200の代替の実施形態を示す。これらの実施形態によれば、収集コンテナ202は、ハウジング204から除かれ、そして創傷包帯206と大気圧より低い圧力の機構208との間に一列で配置される。種々のコンテナ202が企図される。1つの実施形態では、コンテナ202は、比較的可撓性でかつ膨張可能であり、そして滲出液を収集するための内部チャンバーを規定する。それ故、滲出液がコンテナ202内に受容されるとき、このコンテナ202は拡大し、滲出液の容量を収容する。コンテナ202は、複数のチャンバーを含み得る。図5A〜5Cおよび図6〜7に示される1つの実施形態では、コンテナ202は、互いに流体連通する複数のチャネルまたは収集経路210を含む。チャネル210は、示されるように横に並んだ関係で配列され得、それによって、ほぼつづら折り状の配列を形成する。コンテナ202は、超吸収性ポリマーまたはゲル、すなわち、それ自体の重量より数倍大きい量まで液体を吸収する能力を有するポリマーのような超吸収性材料を内部チャンバーまたは収集経路210内に含み得る。細菌成長を制御するための抗微生物剤もまた、コンテナ202に添加され得る。このようなポリマーの使用は、吸収剤能力およびコンテナ202内に含まれる滲出液容量を有意に増大する。コンテナ202はまた、ポンプまたはハウジング204に至る出口ポートに隣接する濾過膜212を含み得、ポンプへの滲出液の通過を最小にする。適切な濾過膜212は、特定のポア比率をもつポリマーフィルムを組み込む膜フィルターを含む。このようなポリマーフィルムは、ニトロセルロース、セルロースアセテート、親水性PTFE、疎水性PTFE、ナイロン、ポリカーボネートを含み得る。図5Aは、濾過膜212の位置を描写するために除去されたコンテナ202の一部分を示す。滲出液の流体流れは、方向の矢印214によって示される。
【0057】
図8は、チャネル210が、コンテナ202内のほぼ平行な配列でこのチャネル210の主要部分に沿って延びる代替の配列を示す。このチャネル210は、それぞれ創傷包帯102およびポンプ118と連通している入口および出口減圧導管216、218と連通している。非吸収性材料もまた添加され得る。このような材料は、TOW、フェルトまたは発泡体を含む。
【0058】
コンテナ202は、図3〜4に示される身体支持バッグのいずれかを経由して支持され得る。あるいは、図9に示されるように、コンテナ202は、外科用テープ220または脚ストラップ(弾性ストラップ)を経由することを含む従来手段によって被験体に直接固定され得る。コンテナ202は、脚領域、腹部領域、背領域または身体上の任意の目立たない位置もしくは創傷包帯上かまたはその近傍に固定され得る。
【0059】
図5Aの実施形態では、コンテナ202、創傷包帯206および管材222は、約1〜約7日の間、約3日より長きに亘る所定の時間の期間後に置換されることが意図される。減圧供給源またはポンプ、アクチュエーターまたはモーター、電源、圧力センサー、制御手段(本明細書で上記で論議された対応する構成要素と類似)を含む大気圧より低い圧力の機構104dは、延長された寿命、例えば、約20〜約40日の間、約30日以上の延長された寿命のために意図される。それ故、例えば、3日の期間毎に、コンテナ202、管材222および創傷包帯202は棄てられ、そして大気圧より低い圧力の機構への連結のための新たな構成要素で置換される。図5Bの実施形態では、コンテナ202、管材222および創傷包帯206は、図5Aの実施形態と組み合わせて本明細書で上記で論議されたように置換される。同様に、大気圧より低い圧力の機構の構成要素は、類似の様式で置換される。しかし、大気圧より低い圧力の機構104eは、より進んだシステムであり、そしてボイスコイルアクチュエーターによって作動される二重ダイヤフラムポンプを含み得る。ノイズレベルを減少するための発泡体絶縁材のような受動的緩衝能力がまた、上記ハウジング中に組み込まれ得る。図5Cの実施形態では、コンテナ202、管材222および創傷包帯206ならびに減圧供給源またはポンプおよびセンサーは、約1〜約7日、もしくは約3日のより短い持続時間内で使い棄て可能である。電源、アクチュエーターまたはモーターおよび制御手段は、より先に棄てられた構成要素を置換する新たな構成要素との再使用のために意図される。
【0060】
本開示が例示され、そして説明されてきたが、示される詳細に制限されることは意図されない。なぜなら、種々の改変物および置換物が、本開示の思想からいかなる様式においても逸脱することなくなされ得るからである。従って、本明細書に開示される本発明のさらなる改変物および等価物が、慣用の実験を超えずに当業者に生じ、そしてすべてのそのような改変物および等価物は、上記の請求項によって規定されるような本開示の思想および範囲内であると考えられる。
【0061】
(要約)
外科的創傷を治癒することと組み合わせた、大気圧より低い圧力での処置のための携帯可能なシステムであって、被験体の創傷床に対して位置決めするための寸法である創傷包帯、この被験体によって保持または着用される寸法の携帯可能な大気圧より低い圧力の機構、および上記大気圧より低い圧力の機構によって供給される大気圧より低い圧力下で除去される上記創傷床からの滲出液を収集するためのコンテナを含む。上記携帯可能な大気圧より低い圧力の機構は、ハウジングと、このハウジング内に配置され、そして上記創傷包帯と流体連通し、上記創傷包帯に大気圧より低い圧力を供給する、大気圧より低い圧力の供給源と、この大気圧より低い圧力の供給源を作動するための電力を供給するために上記ハウジングに、または上記ハウジング内に取り付けられた電源とを備える。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】図1は、創傷包帯および大気圧より低い圧力の機構を示す本開示の携帯可能な創傷処置機構の部分的な断面の側面図である。
【図1A】図1Aは、図1で識別される細部の領域の拡大図である。
【図1B】図1Bは、図1の創傷包帯のパッキング部材の実施形態の図である。
【図2】図2は、大気圧より低い圧力の機構の構成要素を示す概略図である。
【図3】図3において、図3Aは、大気圧より低い圧力の機構の構成要素を支持するためのキャリア支持装置の図である。図3Bは、代替のキャリア支持装置の図である。
【図4】図4は、別の代替のキャリヤ支持装置の図である。
【図5】図5において、図5A〜5Cは、創傷包帯および浸出液を収集するための可撓性の滲出液コンテナを示す携帯可能な創傷処置システムの代替の実施形態の図である。
【図6】図6は、図5A〜5Cの実施形態の可撓性の滲出液コンテナの平面図である。
【図7】図7は、図6の線7−7に沿ってとった可撓性の滲出液コンテナの断面図である。
【図8】図8は、実質的に平行な流体経路を組み込む可撓性の滲出液コンテナの代替の配列の平面図である。
【図9】図9は、被験体に可撓性の滲出液コンテナを取り付けるための1つの方法を示す図である。
【符号の説明】
【0063】
100 創傷処置システム
102 創傷包帯
104 大気圧より低い圧力の機構
106 管材
108 創傷接触層または部材
110 創傷パッキング部材または充填材
116 ハウジング
132 収集キャニスター

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外科的創傷を治癒することと組み合わせた、大気圧より低い圧力での処置のための携帯可能なシステムであって:
被験体の創傷床に対して位置決めするための寸法である創傷包帯;
該被験体によって保持または着用される寸法の携帯可能な大気圧より低い圧力の機構であって;
ハウジングと;
該ハウジング内に配置され、そして該創傷包帯と流体連通し、該創傷包帯に大気圧より低い圧力を供給する、大気圧より低い圧力の供給源と;
該大気圧より低い圧力の供給源を作動するための電力を供給するために該ハウジングに、または該ハウジング内に取り付けられた電源とを備える、携帯可能な大気圧より低い圧力の機構;および
該大気圧より低い圧力の供給源によって供給される該大気圧より低い圧力下で該創傷床から除去された滲出液を収集するためのコンテナ、を備える、携帯可能なシステム。
【請求項2】
前記大気圧より低い圧力の供給源が、ポンプ部材および該ポンプ部材を作動するためのアクチュエーターを含む、請求項1に記載の携帯可能なシステム。
【請求項3】
前記ポンプ部材が、ダイヤフラムポンプ、二重ダイヤフラムポンプ、ベローポンプおよび蠕動ポンプからなる群から選択される、請求項2に記載の携帯可能なシステム。
【請求項4】
前記アクチュエーターが、前記ハウジングに取り付けられる、請求項2に記載の携帯可能なシステム。
【請求項5】
前記アクチュエーターが、ACモーター、DCモーター、ボイスコイルアクチュエーターおよびソレノイドからなる群から選択される、請求項4に記載の携帯可能なシステム。
【請求項6】
前記コンテナが、前記ハウジングにまたは前記ハウジング内に取り付けられる、請求項1に記載の外科用の携帯可能なシステム。
【請求項7】
前記コンテナが、比較的可撓性である、請求項1に記載の外科用の携帯可能なシステム。
【請求項8】
前記可撓性のコンテナが、前記患者によって着用される寸法である、請求項7に記載の外科用の携帯可能なシステム。
【請求項9】
前記可撓性のコンテナが、前記滲出液を含めるために、その中に規定される少なくとも1つの収集経路を含む、請求項8に記載の外科用の携帯可能なシステム。
【請求項10】
前記可撓性のコンテナが、前記滲出液を含むための複数の収集経路を含む、請求項9に記載の外科用の携帯可能なシステム。
【請求項11】
前記複数の収集経路が、へび状配列を規定する、請求項10に記載の外科用の携帯可能なシステム。
【請求項12】
前記携帯可能な大気圧より低い圧力の機構が、単回使用の後に捨てられるよう適合される、請求項1に記載の外科用の携帯可能なシステム。
【請求項13】
前記電源が、前記ハウジングに対して離脱可能に取り付けられ、そして前記大気圧より低い圧力の供給源が捨てられた後に再使用のために意図される、請求項1に記載の外科用の携帯可能なシステム。
【請求項14】
前記創傷包帯が、前記創傷床に対して位置決めするための創傷接触部材、創傷パッキング部材および該創傷床の周りを囲うための創傷被覆を含む、請求項1に記載の外科用の携帯可能なシステム。
【請求項15】
前記創傷接触部材が、多孔性セクションを含み、滲出液の通過を可能にする、請求項14に記載の外科用の携帯可能なシステム。
【請求項16】
前記創傷接触部材が、前記創傷床に実質的に非接着性である、請求項14に記載の外科用の携帯可能なシステム。
【請求項17】
前記創傷パッキング部材が、撚り糸配列の複数のファイバーまたはフィラメントを含む、請求項14に記載の外科用の携帯可能なシステム。
【請求項18】
前記創傷被覆が、湿気の通過を可能にするよう適合されている、請求項14に記載の外科用の携帯可能なシステム。

【図1】
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【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−80137(P2008−80137A)
【公開日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−256268(P2007−256268)
【出願日】平成19年9月28日(2007.9.28)
【出願人】(505471912)タイコ ヘルスケアー グループ リミテッド パートナーシップ (26)
【Fターム(参考)】