説明

携帯端末、電子メール送信方法、電子メール送信プログラムおよびコンピュータ読み取り可能な記録媒体

【課題】 未送信の電子メールが確実に送信されるように通知する携帯端末を提供する。
【解決手段】 電池8によって駆動するとともに、電子メールを送信する携帯端末であって、電池8の残量を検出する電池残量検出部36と、未送信の電子メールがあるか否かを判断する未送信メール判断部33と、電池8の残量が所定量以下となった場合、かつ、未送信の電子メールがある場合に、通知部5を動作させて、上記未送信の電子メールがある旨を通知する通知制御部35とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、予め設定された日時に電子メールを送信する携帯端末に関するものである。
【背景技術】
【0002】
携帯電話やPDA(personal digital assistant)等の携帯端末には、電子メール(Eメール)送信機能のひとつとして、作成された電子メールをすぐに送信せずに、指定された日時(送信予約日時)に送信する機能を備えているものがある。このメール予約送信機能に関して、メールを送信予約日時に送信するための方法や送信予約日時に送信できなかった場合の対処方法が、例えば特許文献1や2において開示されている。
【0003】
特許文献1に開示されている発明においては、送信予約日時に送信側の携帯端末の電源がオフとなっている場合に、その電源をオンにしてメールを送信している。
【0004】
また、特許文献2に開示されている発明においては、送信予約日時に送信側の携帯端末の電源がオフとなっている場合に、その電源をオンにしても、通信用アンテナが検出する電界強度が弱いためにメールの送信が困難な場合には送信を一時中止し、電界強度が所定の強度以上になったときにメールを送信している。
【特許文献1】特開2003−229931号公報(2003年8月15日公開)
【特許文献2】特開2003−163963号公報(2003年6月6日公開)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、送信予約された電子メールを適切な時期に送信するためには、携帯端末の電源がオフになっている場合や電界強度が低下している場合に対応するだけでは不十分である。
【0006】
送信予約日時に電子メールを送信することができない場合として、例えば、携帯端末に備えられた電池の残量が少なくなったために電源をオンにできない場合や、通話中のために電子メールを送信できない場合が挙げられる。そして、従来の構成では、このような事態に対して対処することはできない。
【0007】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、電子メールを送信予約日時に送信することができなくなるという事態を最大限回避できるとともに、回避できない事態に陥った場合でも適切な対処を行うことができる携帯端末を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る携帯端末は、上記の課題を解決するために、電池によって駆動するとともに、電子メールを送信する携帯端末であって、上記電池の残量を検出する検出手段と、未送信の電子メールがあるか否かを判断する未送信メール判断手段と、上記電池の残量が所定量以下となった場合、かつ、未送信の電子メールがある場合に、通知手段を動作させて、上記未送信の電子メールがある旨を通知する通知制御手段とを備えることを特徴としている。
【0009】
上記の構成では、検出手段が電池の残量が所定量以下になったことを検出すると、未送信メール判断手段が未送信の電子メールがあるか否かを判断する。そして、未送信の電子メールがあれば、通知制御手段は通知手段を動作させ、未送信の電子メールがある旨を通知する。
【0010】
これにより、電池がなくなったために電子メールが送信できなくなるという事態を回避するために、未送信の電子メールがある旨をユーザーに通知することができる。
【0011】
従って、ユーザーは、この携帯端末からの通知を受けて、すぐに上記未送信の電子メールを送信するか、適切な時期に送信するために電池の充電を行うかを選択できる。それゆえ、電池残量が少なくなったために電子メールが送信できなくなるという事態を回避できる。
【0012】
このように、上記の構成とすることにより、未送信の電子メールが確実に送信されるように通知する携帯端末を提供することができる。
【0013】
本発明に係る携帯端末は、上記電子メールが、予め設定された送信予約日時に送信されるものであってもよい。
【0014】
予め設定された送信予約日時に送信される電子メールとは、例えば、メール本文に対して、送信する日時に関する送信予約日時情報が付加されたメールである。
【0015】
上記の構成では、検出手段が電池の残量が所定量以下になったことを検出すると、未送信メール判断手段が送信予約された未送信の電子メールがあるか否かを判断する。そして、上記未送信の電子メールがあれば、通知制御手段が通知手段を動作させ、送信予約された未送信の電子メールがある旨を通知する。
【0016】
それゆえ、未送信の電子メールの中に送信予約された電子メールがある場合であっても、送信予約された未送信の電子メールがある旨を通知することができる。特に、上記送信予約された未送信の電子メールは、決められた日時に送信する必要があるため、上記の構成とすることで、より確実に上記電子メールが送信されるように通知することができる。
【0017】
本発明に係る携帯端末は、上記の構成に加え、上記電池の残量が所定量以下となった時点から未送信の電子メールに設定された送信予約日時までの残余時間を算出する残余時間算出手段を備え、上記通知制御手段は、上記残余時間が所定時間よりも短い未送信の電子メールがある場合に、上記通知手段を動作させて、上記送信予約された未送信の電子メールがある旨を通知するものであってもよい。
【0018】
上記の構成では、検出手段が電池の残量が所定量以下になったことを検出すると、未送信メール判断手段が送信予約された電子メールがあるか否かを判断する。そして、送信予約された未送信の電子メールがあれば、残余時間算出手段がその時点から当該電子メールの送信予約日時までの時間(残余時間)を算出する。さらに、この残余時間が所定時間より短い場合に、通知制御手段が通知手段を動作させ、送信予約された未送信の電子メールがある旨を通知する。
【0019】
それゆえ、送信予定日時が迫っている電子メールがある場合には、この電子メールが未送信である旨を通知することができるので、より確実に上記電子メールが送信されるようにユーザーに促すことができる。
【0020】
また、上記の構成とすることにより、例えば、送信予定日時が迫っている電子メールがある場合に通知する一方、送信予約された電子メールがあってもその送信予定日時までに時間的な余裕がある場合には通知しないように設定することも可能になる。
【0021】
本発明に係る携帯端末は、上記の課題を解決するために、予め設定された送信予約日時に電子メールを送信する携帯端末であって、電源投入指示を検出する電源投入動作検出手段と、電源投入指示を検出し、かつ、当該電源投入指示を検出した時点よりも前の日時に、送信予約日時が設定されている未送信の電子メールがある場合に、通知手段を動作させて、上記未送信の電子メールがある旨を通知する通知制御手段とを備えていることを特徴としている。
【0022】
上記の構成では、まず、電源投入動作検出手段が電源のスイッチが押されたことを検出する。そして、電源投入指示を検出した時点よりも前の日時に、送信予約日時が設定されている未送信の電子メール、換言すれば、送信予約日時に送信されなかった未送信の電子メール、がある場合に、通知制御手段が通知手段を動作させ、上記未送信の電子メールがある旨を通知する。
【0023】
これにより、携帯端末の電源がオンになった時点よりも前に送信予約日時が設定されており、送信できなかった未送信の電子メールがあった場合に、送信予約日時に送信されなかった未送信の電子メールがある旨を通知し、当該未送信の電子メールを送信するようにユーザーに促すことができる。
【0024】
なお、上記電源投入動作検出手段は、当該電源投入指示を検出してもよく、また、例えば、実際に電源が投入されたことを検出してもよい。
【0025】
本発明に係る携帯端末は、上記の課題を解決するために、予め設定された送信予約日時に電子メールを送信するとともに、通話機能を有する携帯端末であって、通話開始指示を検出する通話開始検出手段と、送信予約された未送信の電子メールがあるか否かを判断する未送信メール判断手段と、上記通話開始指示を受け付けた時点から未送信の電子メールに設定された送信予約日時までの残余時間を算出する残余時間算出手段と、上記通話開始指示を検出した場合、かつ、上記残余時間が所定時間よりも短い未送信の電子メールがある場合に、通知手段を動作させて、上記送信予約された電子メールがある旨を通知する通知制御手段とを備えていることを特徴としている。
【0026】
上記の構成では、通話開始検出手段が、通話開始指示、例えば、オフフックキーが押されたことを検出すると、未送信メール判断手段が送信予約された未送信の電子メールがあるか否かを判断する。そして、上記未送信の電子メールがある場合には、残余時間算出手段が、上記通話開始指示が検出された時点から送信予約日時までの時間である残余時間を算出する。さらに、この残余時間が所定時間よりも短い場合には、通知制御手段は、通知手段を動作させて上記未送信の電子メールがある旨を通知する。
【0027】
それゆえ、通話中に送信予約日時になる可能性がある未送信の電子メールがある場合であっても、通話開始に先立ち上記未送信の電子メールがある旨を通知することができる。
【0028】
従って、ユーザーは、この携帯端末からの通知を受けて、すぐに上記未送信の電子メールを送信するか、通話後に送信するかを選択できる。これにより、通話中に送信予約日時になったために上記送信予約日時が設定されている電子メールが送信されないという事態を回避できる。
【0029】
このように、上記の構成とすることにより、通話中に送信予約日時になる可能性がある未送信の電子メールが確実に送信されるように通知する携帯端末を提供することができる。
【0030】
本発明に係る携帯端末は、上記の構成に加え、通話した時間の履歴である通話時間履歴に基づいて、予想通話時間を算出する予想通話時間算出手段を備え、上記所定時間が、上記予想通話時間である構成であってもよい。
【0031】
上記の構成では、予想通話時間算出手段がユーザーの通話履歴から予想通話時間を算出しする。そして、この予想通話時間と上記残余時間とを比較し、この比較結果に基づいて、残余時間が予想通話時間よりも短い未送信の電子メールがある場合には、通知制御手段は、通知手段を動作させて上記未送信の電子メールがある旨を通知する。より具体的には、まず通話開始検出手段が、通話開始指示を検出すると、未送信メール判断手段が送信予約された未送信の電子メールがあるか否かを判断する。そして、上記未送信の電子メールがある場合には、残余時間算出手段が、上記通話開始指示が検出された時点から送信予約日時までの時間である残余時間を算出する。さらに、通知制御手段が、この残余時間と予想通話時間算出手段が算出した予想通話時間とを比較する。そして、残余時間が予想通話時間よりも短い場合、すなわち、通話中に送信予約日時になることが予想される場合に、通知制御手段が、通知手段を動作させ、上記未送信の電子メールがある旨を通知する。
【0032】
それゆえ、ユーザーが予想通話時間として所定の値を算出し、入力する手間を省くことができるとともに、通話時間履歴に基づいて、予想通話時間を算出するので、より確実に上記未送信の電子メールが送信されるように通知することができる。
【0033】
本発明に係る携帯端末は、上記の課題を解決するために、予め設定された送信予約日時に電子メールを送信するとともに、通話機能を有する携帯端末であって、通話終了指示を検出する通話終了検出手段と、通話終了指示を検出した場合、かつ、当該通話終了指示を検出した時点よりも前の時間に送信予約日時が設定されている未送信の電子メールがある場合に、通知手段を動作させて、上記未送信の電子メールがある旨を通知する通知制御手段とを備えていることを特徴としている。
【0034】
上記の構成では、通話終了検出手段が通話終了に関わる操作、例えば、オンフックキーが押下されたことを検出する。そして、通話終了指示を検出した時点よりも前の時間に送信予約日時が設定されている未送信の電子メール、換言すれば、送信予約日時に送信されなかった未送信の電子メール、があるか否かを判断する。そして、当該未送信の電子メールがある場合に、通知制御手段は、通知手段を動作させて、上記未送信の電子メールがある旨を通知する。
【0035】
それゆえ、通話中に送信予約日時になったために送信されなかった電子メールがある場合に、その旨をユーザーに通知し、当該未送信の電子メールを送信するようにユーザーに促すことができる。
【0036】
このように、上記の構成とすることにより、未送信の電子メールが確実に送信されるように通知する携帯端末を提供することができる。
【0037】
本発明に係るメール送信方法は、上記の課題を解決するために、電池によって駆動するとともに、電子メールを送信する携帯端末における電子メール送信方法であって、上記電池の残量を検出する検出工程と、未送信の電子メールがあるか否かを判断する未送信メール判断工程と、上記電池の残量が所定量以下となった場合、かつ、未送信の電子メールがある場合に、通知手段を動作させて、上記未送信の電子メールがある旨を通知する通知制御工程とを含むことを特徴としている。
【0038】
上記の構成では、検出工程において電池の残量が所定量以下になったことを検出すると、未送信メール判断工程において未送信の電子メールがあるか否かを判断する。そして、未送信の電子メールがあれば、通知制御工程において通知手段を動作させることにより、未送信の電子メールがある旨を通知する。
【0039】
これにより、電池がなくなったために電子メールが送信できなくなるという事態を回避するために、未送信の電子メールがある旨をユーザーに通知することができる。
【0040】
従って、ユーザーは、この携帯端末からの通知を受けて、すぐに電子メールを送信するか、適切な時期に送信するために電池の充電を行うかを選択できる。それゆえ、電池残量が少なくなったために電子メールが送信できなくなるという事態を回避できる。
【0041】
本発明に係るメール送信方法は、上記の課題を解決するために、予め設定された送信予約日時に電子メールを送信する携帯端末におけるメール送信方法であって、電源投入指示を検出する電源投入動作検出工程と、電源投入指示を検出し、かつ、当該電源投入指示を検出した時点よりも前の日時に、送信予約日時が設定されている未送信の電子メールがある場合に、通知手段を動作させて、上記未送信の電子メールがある旨を通知する通知制御工程とを含むことを特徴としている。
【0042】
上記の構成では、電源投入動作検出工程において電源のスイッチが押されたことを検出する。そして、電源投入指示を検出した時点よりも前の日時に、送信予約日時が設定されている未送信の電子メール、換言すれば、送信予約日時に送信されなかった未送信の電子メール、がある場合に、通知制御工程において通知手段を動作させることにより、上記未送信の電子メールがある旨を通知する。
【0043】
これにより、携帯端末の電源がオンになった時点よりも前に送信予約日時が設定されており、送信できなかった未送信の電子メールがあった場合に、送信予約日時に送信されなかった未送信の電子メールがある旨を通知し、当該未送信の電子メールを送信するようにユーザーに促すことができる。
【0044】
本発明に係るメール送信方法は、上記の課題を解決するために、予め設定された送信予約日時に電子メールを送信するとともに、通話機能を有する携帯端末におけるメール送信方法であって、通話開始指示を検出する通話開始検出工程と、送信予約された未送信の電子メールがあるか否かを判断する未送信メール判断工程と、上記通話開始指示を受け付けた時点から未送信の電子メールに設定された送信予約日時までの残余時間を算出する残余時間算出工程と、通話開始指示を検出した場合、かつ、上記残余時間が所定時間よりも短い未送信の電子メールがある場合に、通知手段を動作させて、上記送信予約された電子メールがある旨を通知する通知制御工程とを含むことを特徴としている。
【0045】
上記の構成では、通話開始検出工程において、通話開始指示、例えば、オフフックキーが押されたことを検出すると、通話開始のための処理が一時中断され、未送信メール判断工程において送信予約された未送信の電子メールがあるか否かを判断する。そして、上記未送信の電子メールがある場合には、残余時間算出工程により、上記通話開始指示が検出された時点から送信予約日時までの時間である残余時間を算出する。さらに、この残余時間が所定時間よりも短い場合に、通知制御工程において通知手段を動作させることにより、上記未送信の電子メールがある旨を通知する。
【0046】
それゆえ、通話中に送信予約日時になる可能性がある未送信の電子メールがある場合に、通話開始に先立ち、上記未送信の電子メールがある旨を通知することができる。
【0047】
従って、ユーザーは、この携帯端末からの通知を受けて、すぐに上記未送信の電子メールを送信するか、通話後に送信するかを選択できる。これにより、通話中に送信予約日時になったために上記送信予約日時が設定されている電子メールが送信されないという事態を回避できる。
【0048】
本発明に係るメール送信方法は、上記の課題を解決するために、予め設定された送信予約日時に電子メールを送信するとともに、通話機能を有する携帯端末におけるメール送信方法であって、通話終了指示を検出する通話終了検出工程と、通話終了指示を検出した場合、かつ、当該通話終了指示を検出した時点よりも前の時間に送信予約日時が設定されている未送信の電子メールがある場合に、通知手段を動作させて、上記未送信の電子メールがある旨を通知する通知制御工程とを含むことを特徴としている。
【0049】
上記の構成では、まず、通話終了検出工程において通話終了に関わる操作、例えば、オンフックキーが押下されたことを検出する。そして、通話終了に関わる操作を検出した時点よりも前の日時に、送信予約日時が設定されている未送信の電子メール、換言すれば、送信予約日時に送信されなかった未送信の電子メール、がある場合に、通知制御工程において通知手段を動作させることにより、上記未送信の電子メールがある旨を通知する。
【0050】
それゆえ、通話中に送信予約日時になったために送信されなかった電子メールがある場合に、その旨をユーザーに通知し、当該未送信の電子メールを送信するようにユーザーに促すことができる。
【0051】
なお、上記携帯端末および携帯電話は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記各手段として動作させることにより上記携帯端末および携帯電話をコンピュータにて実現させる携帯端末および携帯電話のメール送信プログラムおよびそれを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も本発明の範疇に入る。
【発明の効果】
【0052】
本発明に係る携帯端末は、電池によって駆動するとともに、電子メールを送信する携帯端末であって、上記電池の残量を検出する検出手段と、未送信の電子メールがあるか否かを判断する未送信メール判断手段と、上記電池の残量が所定量以下となった場合、かつ、未送信の電子メールがある場合に、通知手段を動作させて、上記未送信の電子メールがある旨を通知する通知制御手段とを備える構成である。
【0053】
それゆえ、電池がなくなったために電子メールが送信できなくなるという事態を回避するために、未送信の電子メールがある旨をユーザーに通知することができるという効果を奏する。
【0054】
本発明に係る携帯端末は、予め設定された送信予約日時に電子メールを送信する携帯端末であって、電源投入指示を検出する電源投入動作検出手段と、電源投入指示を検出し、かつ、当該電源投入指示を検出した時点よりも前の日時に、送信予約日時が設定されている未送信の電子メールがある場合に、通知手段を動作させて、上記未送信の電子メールがある旨を通知する通知制御手段とを備える構成である。
【0055】
これにより、携帯端末の電源がオンになった時点よりも前に送信予約日時が設定されており、送信できなかった未送信の電子メールがあった場合に、送信予約日時に送信されなかった未送信の電子メールがある旨を通知し、当該未送信の電子メールを送信するようにユーザーに促すことができるという効果を奏する。
【0056】
本発明に係る携帯端末は、予め設定された送信予約日時に電子メールを送信するとともに、通話機能を有する携帯端末であって、通話開始指示を検出する通話開始検出手段と、送信予約された未送信の電子メールがあるか否かを判断する未送信メール判断手段と、上記通話開始指示を受け付けた時点から未送信の電子メールに設定された送信予約日時までの残余時間を算出する残余時間算出手段と、上記通話開始指示を検出した場合、かつ、上記残余時間が所定時間よりも短い未送信の電子メールがある場合に、通知手段を動作させて、上記送信予約された電子メールがある旨を通知する通知制御手段とを備える構成である。
【0057】
従って、ユーザーは、この携帯端末からの通知を受けて、すぐに上記未送信の電子メールを送信するか、通話後に送信するかを選択できる。これにより、通話中に送信予約日時になったために上記送信予約日時が設定されている電子メールが送信されないという事態を回避できるという効果を奏する。
【0058】
本発明に係る携帯端末は、予め設定された送信予約日時に電子メールを送信するとともに、通話機能を有する携帯端末であって、通話終了指示を検出する通話終了検出手段と、通話終了指示を検出した場合、かつ、当該通話終了指示を検出した時点よりも前の時間に送信予約日時が設定されている未送信の電子メールがある場合に、通知手段を動作させて、上記未送信の電子メールがある旨を通知する通知制御手段とを備える構成である。
【0059】
それゆえ、通話中に送信予約日時になったために送信されなかった電子メールがある場合に、その旨をユーザーに通知し、当該未送信の電子メールを送信するようにユーザーに促すことができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0060】
〔実施の形態1〕
本発明の実施の一形態について図1〜図3に基づいて説明すれば、以下のとおりである。本発明の携帯端末の一例として、携帯電話やPDA等を挙げることができるが、本実施の形態では携帯電話を例に挙げて説明する。
【0061】
図2は、本実施の形態に係る携帯電話1の概略構成を示すブロック図である。携帯電話1は、通話機能を有するとともに、電子メールを予め指定された日時(送信予約日時)に送信する機能を有するものである。上記携帯電話1は、図2に示すように、無線通信部2、主制御部3、メール記憶部4、通知部(通知手段)5、タイマー6、操作部7、電池8を備えている。以下では、上記携帯電話1を構成する各部について説明する。
【0062】
無線通信部2は、アンテナを介して行われる基地局との無線通信に関する送受信処理を行っている。
【0063】
メール記憶部4は、送受信した電子メールや作成した電子メールを、当該電子メールごとに記憶する書き換え可能なメモリである。メール記憶部4に格納された電子メールを読み出すことにより、必要に応じてメール本文を編集することができる。そして、各電子メールには、それぞれ文字メッセージを構成する文字情報が含まれる。そして、この文字情報に基づいて文字の種類が特定され、特定された文字が画面表示される。
【0064】
また、メール記憶部4に格納された電子メールには、例えば、いつ、どのアドレスに送信するのか等の、当該電子メールの送信に関する送信情報が付されている。また、まだ送信されていない電子メール(以下、未送信メールと称する)には、未送信メールであることを示す未送信情報が付されている。この未送信メールは、送信済みの電子メールとは区別され、未送信メールフォルダに保存される。
【0065】
さらに、特定のアドレス宛に電子メールを送信する日時である送信予約日時が、当該電子メールに設定されている場合、送信予約された電子メール(以下、送信予約メールと称する)には、送信予約日時情報と送信先のアドレス情報とを含む送信予約情報が付されている。ここで送信予約日時とは、ユーザーが任意に設定する日時であり、ある電子メールをいつ送信するかを指定するために入力されるものである。なお、未送信の送信予約メールは、未送信メールフォルダに保存される。
【0066】
また、上記メール記憶部4には、外部から受信した電子メールも格納している。そして、この受信した電子メールと、送信する(未送信も含む)電子メールとは、例えば、それぞれ別のフォルダに格納されている。
【0067】
通知部5は、電子メールの内容、送受信情報、各種の警告などをユーザーに伝えるものである。この通知部5としては、例えば、表示部5a、表示制御部5bおよびスピーカー5c等が挙げられる。なお、上記通知部5は、表示部5aおよび表示制御部5bだけを有していてもよいし、スピーカー5cだけを有していてもよいし、その両方を有していてもよい。
【0068】
上記表示部5aは、例えば、LCD(Liquid Crystal Display:液晶ディスプレイ)や有機ELパネルなど、文字や画像を表示させるものであればよい。表示制御部5bは、表示部5aにおける画面表示に関する制御を行っており、受信した電子メールや作成した電子メールの内容、電子メールの送受信に関する情報、各種の警告、選択メッセージなどを画面表示させるものである。スピーカー5cは、音声により通知を行うためのものであり、携帯電話1に内蔵されていてもよいし、コードや電波を介して外付けされていてもよい。
【0069】
タイマー6は、現在の時刻を計測するものである。タイマー6は、例えば、携帯電話1に内蔵されていてもよいし、外部に設けられた時計から電波を介して時刻情報を受け取る構成にしてもよい。
【0070】
操作部7は、ユーザーにより入力された情報を受け付けるものであり、操作キー7aを備えている。
【0071】
上記操作キー7aには、例えば、方向キー、ガイドキー、オンフックキー、オフフックキー、文字入力キーなどが含まれる。方向キーは、画面上におけるカーソル位置を変更するための入力キーであり、上下左右の押圧部位に応じて異なる4つの操作入力が可能な十字キーが用いられているのが好ましい。
【0072】
ガイドキーは、状況に応じて様々な機能が割り当てられる入力キーであり、その機能割り当てが画面上に表示される。表示画面内の左右及び中央にそれぞれ機能割り当てが表示される左ガイドキー、右ガイドキー、決定キーが配置されていてもよい。特に、決定キーは、上記方向キーの中央に配置されているものが好ましい。
【0073】
オンフックキーは通話を終了するために押下されるキーであり、オフフックキーは通話を開始するために押下されるキーである。
【0074】
文字入力キーは、かな文字や数字、アルファベット、記号などの文字を入力するための入力キーである。具体的には、「1」、「2」、…、「9」、「0」を入力するテンキー(番号キー)、「*」を入力するスターキー、「#」を入力するシャープキーが設けられているのが好ましい。
【0075】
上述した操作キーはあくまで一例であり、操作キーの種類とその配置は必要に応じて変更すればよい。
【0076】
電池8は、携帯電話1を駆動する電源であり、携帯電話1を携帯可能にする蓄電池であればよい。
【0077】
次に主制御部3について図1を用いて説明する。
【0078】
図1は、主制御部3の構成を示すブロック図である。主制御部3は、図1に示すように、メール送信部31、通知制御部(通知制御手段)35、電池残量検出部(電池残量検出手段)36を含んでいる。
【0079】
上記メール送信部31は、電子メールの送信を行うものであり、送信予約管理部32を備えている。送信予約管理部32は、送信予約された電子メールの送信日時を管理するものであり、未送信メール判断部(未送信メール判断手段)33と残余時間算出部(残余時間算出手段)34とを備えている。また、上記メール送信部31は、送信予約管理部によって管理されている送信日時に基づいて、予め所定の日時に送信を行う送信予約メールの送信を行うものである。つまり、メール送信部は、タイマー6から取得した現在時刻に基づいて、送信予約メールに含まれている送信予約日時に、当該送信予約メールを自動的に送信するものである。
【0080】
上記未送信メール判断部33は、メール記憶部4に送信予約メールを含む未送信メールが保存されているか否かを判断し、未送信メールがあれば、当該未送信メールに含まれている送信情報を取得するものである。
【0081】
上記残余時間算出部34は、メール記憶部4に格納されている未送信メールのうち、送信予約メールに含まれている送信予約日時に関する送信予約日時情報(TM1)と、タイマー6から出力される時刻情報(TM2)とを取得し、現在の時刻から送信予約日時までの時間である残余時間を算出するものである。
【0082】
上記電池残量検出部36は、電池8の電池残量を検出するためのものである。電池残量の検出は、常時行ってもよいし、一定時間ごとに行ってもよい。
【0083】
通知制御部35は、未送信メール判断部33、残余時間算出部34および電池残量検出部36からの情報に基づき通知を行うか否かを判断し、通知する必要があると判断した場合に通知部5を制御して送信予約メールを含む未送信メールがある旨を通知するものである。ここで、上記「未送信メールがある旨」とは、例えば、単に、未送信のメールがあるという情報を表示してもよいし、具体的にどのメールが未送信であるかが分かるような情報を表示してもよいし、未送信の送信予約メールがある場合には、送信予約情報を示しても良い。
【0084】
次に、携帯電話1において電池残量が所定量を下回り、かつ、送信予約日時が迫っている送信予約メールがある旨の通知を行うための処理の流れについて、図3を用いて説明する。
【0085】
図3は、電池8の電池残量が所定量を下回り、かつ、送信予約日時が迫っている送信予約メールがある場合に、その旨の通知を行う際の通知制御処理の流れを説明するフローチャートである。
【0086】
まず、電池残量検出部36は、電池8の電池残量を検出する(S201)とともに、電池残量が所定量以下であるか否かを判断する(S202)。そして、上記電池残量検出部36が、電池残量が所定量を超えていると判断した場合は(S202にてno)、さらに電池残量の検出を続ける。上記所定量としては、例えば、電池残量が残り少なくなった事態にユーザーが余裕を持って対応できるように考慮して設定されればよく、少なくとも数回電子メールを送信できる量であることが好ましい。
【0087】
一方、電池残量が所定量以下になったと判断した場合(S202にてyes)、電池残量検出部36は、電池残量が所定量以下になったことを示す電池残量情報を通知制御部35に出力する。
【0088】
そして、この電池残量情報を受け取った通知制御部35は、未送信メール判断部33に未送信の送信予約メールがあるかどうかを判断させるための判断命令を送信する。次に、上記判断命令を受信した未送信メール判断部33は、メール記憶部4にある未送信メールフォルダの中に送信予約メールがあるか否かを判断する(S203)。送信予約メールがあるかどうかは、各電子メールの送信予約情報に基づいて判断される。そのため、未送信メール判断部33は、まず未送信メールが未送信メールフォルダにあるかどうかを判断し、未送信メールがあれば、その中に送信予約情報が付された電子メール、すなわち送信予約メールがあるかどうかを判断する。ここで、メール記憶部4に未送信の送信予約メールがないと判断した場合、未送信メール判断部33は、未送信の送信予約メールがないという判断結果を通知制御部35に返し、処理は終了する(S203にてno)。
【0089】
一方、未送信の送信予約メールがメール記憶部4にあると判断した場合(S203にてyes)、未送信メール判断部33は、送信予約メールの送信予約日時情報を取得し、この送信予約日時情報(TM1)を残余時間算出部34に出力する。そして、上記残余時間算出部34は、送信予約日時情報(TM1)を受け取ると、タイマー6から現在の時刻を示す時刻情報(TM2)を取得する。そして、残余時間算出部34は、この送信予約日時情報(TM1)と上記時刻情報(TM2)とに基づいて、現在、つまり、電池残量が所定量以下となった時点から送信予約日時までの時間である残余時間(TM3=TM1-TM2)を算出する(S204)。そして、残余時間算出部34は、算出された残余時間(TM3)を通知制御部35に出力する。
【0090】
なお、未送信の送信予約メールがメール記憶部4に複数ある場合には、すべての上記送信予約メールに対してそれぞれ残余時間を算出し、最も短い残余時間を用いて以下の処理を行ってもよいし、送信予約日時が最も若く設定されている送信予約メール、すなわち、TM1が最も小さい送信予約メールを選択し、当該送信予約メールに対して残余時間を算出してもよい。
【0091】
次に、上記通知制御部35は、残余時間(TM3)が予め設定されている所定時間(TM4)以内であるか否かを判断する(S205)。そして、通知制御部35が残余時間が所定時間よりも長いと判断した場合には(S205にてno)、処理は終了する。一方、残余時間が所定時間以内であると判断した場合、すなわち、電池残量が所定量以下となったにもかかわらず、送信予約日時が近づいている送信予約メールがあると判断した場合(S205にてyes)、通知制御部35は、通知部5に送信予約メールがある旨を通知させるための通知命令を出力する。そして、通知部5は通知命令を受け取ると、この通知命令に基づいて通知を行う(S206)。
【0092】
なお、通知部5による通知方法としては、表示部5aを用いて、文字や図形、写真などを含む画像により通知してもよいし、スピーカー5cを用いて、音声や音楽により通知してもよいし、その両方の通知手段を組み合わせてもよい。
【0093】
また、通知内容としては、電池の残量が残り少なくなったことが伝わり、さらに、未送信の送信予約メールがあることが伝わる内容であればよい。例えば、特定の音楽を流してもよいし、「送信予約メールがありますが、電池が残り少なくなりました。」等の音声を発してもよいし、「送信予約メールを送信できない可能性があります。」等の文字を画面表示してもよいし、これらの組み合わせでもよい。なお、これらの情報は予めメモリ等の記憶装置(図示せず)に記憶させておき、適宜読み出せばよい。
【0094】
さらに、上記通知制御部35は、は、未送信の送信予約メールがある旨の情報に加えて、例えば、送信予約日時、送信先、電子メールの件名、電子メールの本文の一部または全部など、電子メールに関する情報を通知するように通知部5を動作させてもよい。この場合には、未送信メール判断部33は、未送信の送信予約メールの送信予約情報に加えて当該送信予約メールの本文など、通知内容に関わる情報をメール記憶部4から取得する。そして、未送信メール判断部33は、取得した通知内容に関わる情報を通知制御部35に出力する。
【0095】
また、通知制御部35は、通知部5を動作させて、未送信の送信予約メールがある旨の通知だけでなく、例えば、ユーザーに送信予約日時が近づいた送信予約メールをすぐに送信するかどうかを問い合わせてもよい。具体的には、例えば、通知制御部35は、「送信予約メールをすぐに送信しますか?」というメッセージとともに、送信予約メールをすぐに送信するかどうかを選択させるための「YES」と「NO」との選択画面を表示してもよい。
【0096】
そして、上記の選択画面を表示した場合、ユーザーは、すぐに電池を充電できる環境にないか、または送信予約日時よりも早く送信しても構わないという判断すれば、すぐに送信予約日時が近づいた送信予約メールを送信することができる。一方、ユーザーがすぐに当該送信予約メールを送信せずに、その後充電を行えば、送信予約日時に当該送信予約メールを送信できる。なお、電池の充電が行われず、送信予約日時前に電池切れになった場合には、後述する処理により、送信予約日時に送信されなかった送信予約メールがある旨の通知が行われる。
【0097】
このようにして、電池残量が所定量を下回った場合に、未送信の送信予約メールがある旨を通知するための一連の通知処理が行われる。
【0098】
なお、上記の説明では、電池残量が所定量以下であり、かつ、残余時間が所定時間よりも短い場合に未送信の送信予約メールがある旨を通知しているが、送信予約日時に関わらず、未送信メールがあれば通知を行うようにしてもよい。この場合には、残余時間算出部34は不要であり、通知制御部35は、未送信メール判断部33の判断に基づいて、通知部5を制御する。これについて以下に説明する。
【0099】
すなわち、電池残量検出部36が電池8の電池残量が所定量以下になったことを検知し、電池残量が所定量以下になったことを示す情報を通知制御部35が取得すると、当該通知制御部35は、未送信メール判断部33に未送信の送信予約メールがメール記憶部4にあるか否かを判断させ、未送信メール判断部33が未送信の送信予約メールがあると判断した場合に、通知制御部35は通知部5に未送信の送信予約メールがある旨の通知を行うように命令する。
【0100】
さらに、通知制御部35は、送信予約メールでなくとも、未送信のメールがあり、かつ、電池残量が所定量以下になった場合に通知を行うようにしてもよい。この場合には、未送信メール判断部33は、未送信の電子メールがメール記憶部4にあるか否かを判断する。そして、電池残量検出部36が電池8の電池残量が所定量以下になったことを検出し、かつ、未送信メール判断部33が未送信の電子メールがメール記憶部4にあると判断した場合に、通知制御部35は、通知部5に未送信の送信予約メールがある旨の通知を行うように命令する。
【0101】
また、上記の説明では、電池残量検出部36が電池8の電池残量が所定量以下になったことを検出した後に、未送信メール判断部33が送信予約された電子メールがあるか否かを判断しているが、これとは逆に、送信予約日時が所定時間以内に近づいたことを送信予約管理部32が認識した後に、通知制御部35が、電池残量検出部36に電池8の電池残量を検出するように命令してもよい。
【0102】
また、常に未送信のメールがあるか否かを未送信メール判断部33が判断し、その判断結果を通知制御部35が取得している場合には、当該通知制御部35は、電池残量検出部36から電池残量が所定量以下になったことを示す情報を取得すると、直ちに、通知部5に未送信の送信予約メールがある旨の通知を行うように命令してもよい。
【0103】
以上のように、本実施の形態に係る携帯電話1は、電池8によって駆動するとともに、電子メールを送信する携帯端末であって、電池8の残量を検出する電池残量検出部36と、未送信の電子メールがあるか否かを判断する未送信メール判断部33と、電池8の残量が所定量以下となった場合、かつ、未送信の電子メールがある場合に、通知部5を動作させて、上記未送信の電子メールがある旨を通知する通知制御部35とを備える構成である。
【0104】
上記の構成では、電池残量検出部36が電池8の残量が所定量以下になったことを検出すると、未送信メール判断部33が未送信の電子メールがあるか否かを判断する。そして、未送信の電子メールがあれば、通知制御部35は通知部5を動作させ、未送信の電子メールがある旨を通知する。
【0105】
これにより、電池がなくなったために電子メールが送信できなくなるという事態を回避するために、未送信の電子メールがある旨をユーザーに通知することができる。
【0106】
従って、ユーザーは、この携帯端末1からの通知を受けて、すぐに上記未送信の電子メールを送信するか、適切な時期に送信するために電池の充電を行うかを選択できる。それゆえ、電池残量が少なくなったために電子メールが送信できなくなるという事態を回避できる。
【0107】
本実施の形態に係る携帯電話1は、上記電子メールが、予め設定された送信予約日時に送信されるものであってもよい。
【0108】
予め設定された送信予約日時に送信される電子メールとは、例えば、メール本文に対して、送信する日時に関する送信予約日時情報が付加されたメールである。
【0109】
上記の構成では、電池残量検出部36が電池8の残量が所定量以下になったことを検出すると、未送信メール判断部33が送信予約された未送信の電子メールがあるか否かを判断する。そして、上記未送信の電子メールがあれば、通知制御部35が通知ぶ5を動作させ、送信予約された未送信の電子メールがある旨を通知する。
【0110】
それゆえ、未送信の電子メールの中に送信予約された電子メールがある場合であっても、送信予約された未送信の電子メールがある旨を通知することができる。特に、上記送信予約された未送信の電子メールは、決められた日時に送信する必要があるため、上記の構成とすることで、より確実に上記電子メールが送信されるように通知することができる。
【0111】
本実施の形態に係る携帯電話1は、上記の構成に加え、電池8の残量が所定量以下となった時点から未送信の電子メールに設定された送信予約日時までの残余時間を算出する残余時間算出部34を備え、通知制御部35は、上記残余時間が所定時間よりも短い未送信の電子メールがある場合に、通知部35を動作させて、上記送信予約された未送信の電子メールがある旨を通知する構成であってもよい。
【0112】
上記の構成では、電池残量検出部36が電池8の残量が所定量以下になったことを検出すると、未送信メール判断部33が送信予約された電子メールがあるか否かを判断する。そして、送信予約された未送信の電子メールがあれば、残余時間算出部34がその時点から当該電子メールの送信予約日時までの時間(残余時間)を算出する。さらに、この残余時間が所定時間より短い場合に、通知制御部35が通知部5を動作させ、送信予約された未送信の電子メールがある旨を通知する。
【0113】
それゆえ、送信予定日時が迫っている電子メールがある場合には、この電子メールが未送信である旨を通知することができるので、より確実に上記電子メールが送信されるようにユーザーに促すことができる。
【0114】
また、上記の構成とすることにより、例えば、送信予定日時が迫っている電子メールがある場合に通知する一方、送信予約された電子メールがあってもその送信予定日時までに時間的な余裕がある場合には通知しないように設定することも可能になる。
【0115】
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施形態について図4および図5に基づいて説明すれば、以下のとおりである。本実施の形態では、通話機能を有する携帯端末の一例として、携帯電話を例に挙げて説明する。
【0116】
図4は、本実施の形態に係る携帯電話10の概略構成を示すブロック図である。携帯電話1と同様の部材に対しては、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0117】
本実施の形態にかかる携帯電話10は、ユーザーによって出された通話開始指示を検出すると、上記通話開始指示通知が出された時点から所定時間内に送信予約設定された送信予約メールがあると判断すると、その旨を通知する構成である。これについて、以下に詳細に説明する。
【0118】
携帯電話1と携帯電話10との違いは、図4に示すように、携帯電話10が電池残量検出部36の代わりに操作検出部37(通話開始検出手段)、通話履歴記憶部39および予想通話時間算出部38を備えている点である。上記通話履歴記憶部39および予想通話時間算出部38については後述する。
【0119】
操作検出部37は、どの操作キー7aが押されたかを検出し、検出した操作の情報である操作情報を通知制御部35に出力するものである。本実施の形態では、操作検出部37は、ユーザーが通話開始に関わる操作を行ったことを検出するものである。ここで、通話通話開始に関わる操作としては、例えば、オフフックキーを押下する操作や、予め登録された電話番号を選択する操作等が挙げられる。これらの操作のうちいずれかひとつをユーザーが行った場合に、操作検出部37は、上記通話開始に関わる操作が行われたと判断する。
【0120】
次に、携帯電話10において、送信予約日時が迫っている電子メールがある旨の通知を行う場合の処理の流れについて図5を用いて説明する。
【0121】
図5は、通話開始に関わる操作が行われ、かつ、送信予約日時が迫っている電子メールがある場合に、その旨の通知を行う際の処理の流れを説明するフローチャートである。
【0122】
まず、操作検出部37が通話開始に関わる操作が行われたことを検出すると(S401)、操作検出部37は、通話開始に関わる操作が行われたことを示す通話開始指示情報を通知制御部35に出力する。この通話開始指示を取得した通知制御部35は、図示しない通話制御部を制御して通話開始のための処理を一時中断し、未送信メール判断部33に送信予約メールがあるかどうかを判断させるための判断命令を送信する。
【0123】
上記判断命令を受信した未送信メール判断部33は、メール記憶部4にある未送信メールフォルダの中に送信予約メールがあるか否かを判断する。ここでの判断方法は、携帯電話1の場合と同様であるため、その説明を省略する。そして、未送信メール判断部33が送信予約された電子メールはないと判断すれば(S402にてno)、未送信メール判断部33は、未送信の送信予約メールがないという判断結果を通知制御部35に出力する。この判断結果を受けた通知制御部35は、通話開始を開始してもよいという通知を通話制御部に送り、通話開始に関する処理が開始される(S404)。
【0124】
一方、送信予約された電子メールがあると判断した場合(S402にてyes)、未送信メール判断部33は、送信予約メールの送信予約日時情報(TM1)を取得し、この送信予約日時情報(TM1)を残余時間算出部34に出力する。残余時間算出部34は、送信予約日時情報(TM1)を受け取ると、この送信予約日時情報(TM1)とタイマー6から取得した時刻情報(TM2)との差を求めることにより、その時点から送信予約日時までの時間である残余時間(TM3=TM1-TM2)を算出する(S403)。そして、残余時間算出部34は、算出された残余時間(TM3)を通知制御部35に出力する。
【0125】
次に、通知制御部35は、算出された残余時間が予め設定されている所定時間(TM4)以内であるか否かを判断する(S405)。そして、残余時間が所定時間よりも長いと判断した場合、通知制御部35は、通話開始を開始してもよいという通知を通話制御部に送り通話が開始され(S407)、処理は終了する。一方、残余時間が所定時間以内であると判断した場合、すなわち、送信予約日時が近づいている送信予約メールがある場合には、通知制御部35は、通知部5を動作させて、上記送信予約メールがある旨を通知する(S406)。
【0126】
このようにして、上記通知制御部35は、通話開始指示通知が出された時点から所定時間内に送信予約設定された送信予約メールがあると判断するとその旨を通知する。
【0127】
なお、通知制御部35による通知内容としては、送信予約日時が近づいた未送信の送信予約メールがあることが伝わるものであればよい。例えば、特定の音楽を流してもよいし、「送信予約日時が近づいた送信予約メールがあります。」という音声を発してもよいし、「送信予約メールを送信できない可能性があります。」という文字を画面表示してもよいし、これらの組み合わせでもよい。
【0128】
さらに通知制御部35は、送信予約日時が近づいた送信予約メールがあるという情報に加えて、送信予約日時、送信先、電子メールの件名、電子メールの本文の一部または全部など、送信予約日時が近づいた送信予約メールに関する情報を通知部5に通知させてもよい。この場合には、未送信メール判断部33は、送信予約日時が近づいた送信予約メールの送信予約情報に加えて当該送信予約メールの本文など、通知内容に関わる情報をメール記憶部4から取得する。そして、未送信メール判断部33は、取得した通知内容に関わる情報を通知制御部35に出力する。
【0129】
また、通知制御部35は、通知部5を動作させて、例えば、ユーザーに送信予約日時が近づいた送信予約メールをすぐに送信するかどうかを問い合わせても良い。具体的には、例えば、通知制御部35は、「送信予約メールをすぐに送信しますか?」というメッセージとともに、送信予約メールをすぐに送信するかどうかを選択させるための「YES」と「NO」との選択画面を表示してもよい。
【0130】
ユーザーが予約時刻までに通話が終わらないと判断し、送信予約日時より早く送信予約メールを送信することを選択すれば、当該送信予約メールが送信された後に通話が開始される。ユーザーが、送信予約日時が近づいた送信予約メールを送信しないという選択をすれば、そのまま通話が開始される。
【0131】
なお、ユーザーが上記送信予約メールをすぐに送信しないことを選択して通話を開始した場合、送信予約日時が近づいた送信予約メールの送信予約日時までに通話が終了しなければ、後述する処理により、送信予約日時に送信されなかった送信予約メールがある旨が通知される。
【0132】
このように、通話開始に関わる操作が行われた時点で、送信予約日時が近づいた送信予約メールがある場合には、送信予約日時が近づいた送信予約メールがある旨を通知するための一連の処理が行われる。
【0133】
上記の説明では、通知制御部35は、残余時間算出部34により算出された残余時間と予め設定された所定時間(TM4)とを比較している(S405)。この所定時間(TM4)は、ユーザーによって任意に設定されればよい値であり、例えば、ユーザーの平均通話時間であってもよいし、最長通話時間であってもよい。また、この値をユーザーの通話履歴に基づいて算出する予想通話時間算出部38を設けてもよい。
【0134】
ここで、ユーザーの通話履歴に基づいて上記所定時間(TM4)を算出する方法について説明する。
【0135】
本実施の携帯電話10は、予想通話時間算出部38および通話履歴記憶部39を備えている。
【0136】
上記通話履歴記憶部39は、当該携帯電話10を用いて通話された通話時間の履歴を少なくとも記憶するものである。
【0137】
上記予想通話時間算出部38は、携帯電話10に備えられた通話履歴記憶部39または電波によって通信可能な記憶装置からユーザーの通話履歴を取得し、この通話履歴に基づいて予想通話時間を算出する。この予想通話時間は、平均通話時間や最長通話時間であってもよいし、通話時間の分布状況から予想される通話時間であってもよい。
【0138】
予想通話時間算出部38が予想通話時間を算出すると、この予想通話時間は通知制御部35に出力される。通話開始に関わる操作が行われ、かつ、送信予約された電子メールがある場合に、通知制御部35は、上記予想通話時間と残余時間算出部34が算出した残余時間とを比較する。そして、残余時間が予想通話時間以内である場合には、通知制御部35は、通知部5を動作させて、送信予約日時が近づいた送信予約メールがある旨を通知する。
【0139】
また、上記の説明では、残余時間算出部34が残余時間を算出し、この残余時間をもとに通知制御部35は送信予約日時が近づいているか否かの判断を行っている。しかし、送信予約された電子メールがあれば、送信予約日時が近づいているかに関わらず通知を行う設定にしてもよい。
【0140】
この場合には、以下の処理が行われる。すなわち、操作検出部37が通話開始に関わる操作が行われたことを検出すると、通知制御部35は、通話開始のための処理を一時中断し、未送信メール判断部33に送信予約メールがあるかどうかを判断させる。未送信メール判断部33は、メール記憶部4にある未送信メールフォルダの中に送信予約メールがあるか否かを判断する。ここで、未送信メール判断部33が送信予約メールはないと判断すれば、通知制御部35は、通話開始を開始してもよいという通知を図示されていない通話制御部に送り、通話開始に関する処理が開始される。
【0141】
一方、未送信メール判断部33が未送信の送信予約メールがメール記憶部4にあると判断した場合に、通知制御部35は、通知部5に未送信の送信予約メールがある旨の通知を行うように命令する。
【0142】
以上のように、本実施の形態に係る携帯電話10は、予め設定された送信予約日時に電子メールを送信するとともに、通話機能を有する携帯端末であって、通話開始指示を検出する操作検出部37と、送信予約された未送信の電子メールがあるか否かを判断する未送信メール判断部33と、上記通話開始指示を受け付けた時点から未送信の電子メールに設定された送信予約日時までの残余時間を算出する残余時間算出部34と、上記通話開始指示を検出した場合、かつ、上記残余時間が所定時間よりも短い未送信の電子メールがある場合に、通知部5を動作させて、上記送信予約された電子メールがある旨を通知する通知制御部35とを備えている構成である。
【0143】
上記の構成では、操作検出部37が、通話開始指示、例えば、オフフックキーが押されたことを検出すると、未送信メール判断部33が送信予約された未送信の電子メールがあるか否かを判断する。そして、上記未送信の電子メールがある場合には、残余時間算出部34が、上記通話開始指示が検出された時点から送信予約日時までの時間である残余時間を算出する。さらに、この残余時間が所定時間よりも短い場合には、通知制御部35は、通知部5を動作させて上記未送信の電子メールがある旨を通知する。
【0144】
それゆえ、通話中に送信予約日時になる可能性がある未送信の電子メールがある場合であっても、通話開始に先立ち上記未送信の電子メールがある旨を通知することができる。
【0145】
従って、ユーザーは、この携帯端末10からの通知を受けて、すぐに上記未送信の電子メールを送信するか、通話後に送信するかを選択できる。これにより、通話中に送信予約日時になったために上記送信予約日時が設定されている電子メールが送信されないという事態を回避できる。
【0146】
本実施の形態に係る携帯電話10は、通話した時間の履歴である通話時間履歴に基づいて、予想通話時間を算出する予想通話時間算出手段を備え、上記所定時間が、上記予想通話時間である構成であってもよい。
【0147】
上記の構成では、予想通話時間算出部38がユーザーの通話履歴から予想通話時間を算出しする。そして、この予想通話時間と上記残余時間とを比較し、この比較結果に基づいて、残余時間が予想通話時間よりも短い未送信の電子メールがある場合には、通知制御部35は、通知部5を動作させて上記未送信の電子メールがある旨を通知する。より具体的には、まず操作検出部37が、通話開始指示を検出すると、未送信メール判断部33が送信予約された未送信の電子メールがあるか否かを判断する。そして、上記未送信の電子メールがある場合には、残余時間算出部34が、上記通話開始指示が検出された時点から送信予約日時までの時間である残余時間を算出する。さらに、通知制御部35が、この残余時間と予想通話時間算出部38が算出した予想通話時間とを比較する。そして、残余時間が予想通話時間よりも短い場合、すなわち、通話中に送信予約日時になることが予想される場合に、通知制御部35が、通知部5を動作させ、上記未送信の電子メールがある旨を通知する。
【0148】
それゆえ、ユーザーが予想通話時間として所定の値を算出し、入力する手間を省くことができるとともに、通話時間履歴に基づいて、予想通話時間を算出するので、より確実に上記未送信の電子メールが送信されるように通知することができる。
【0149】
このように、上記の構成とすることにより、通話中に送信予約日時になる可能性がある未送信の電子メールが確実に送信されるように通知する携帯端末10を提供することができる。
【0150】
〔実施の形態3〕
本発明の実施の一形態について図6および図7に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0151】
図6は、本実施の形態に係る携帯電話100の概略構成を示すブロック図である。携帯電話10と同様の部材に対しては、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0152】
本実施の形態にかかる携帯電話100は、ユーザーによって出された通話終了指示または電源投入指示を検出すると、上記通話終了指示通知または上記電源投入指示通知が出された時点において送信予約日時に送信されなかった未送信の送信予約メールがあると判断すると、その旨を通知する構成である。これについて、以下に詳細に説明する。
【0153】
携帯電話10と携帯電話100との違いは、図6に示すように、携帯電話100は、残余時間算出部34、平均通話時間算出部38、通話履歴記憶部39を備えていない点である。
【0154】
また、操作検出部37は、本実施の形態では、ユーザーが通話終了に関わる操作または携帯電話100の電源を投入する操作を行ったことを検出するものであり、通話終了検出手段または電源投入動作検出手段として機能する。
【0155】
通話終了検出手段としての操作検出部37は、通話が終了したことを検出するものであり、オンフックキーなど通話終了に関わる操作キーが押下されたことを検出するものであればよい。
【0156】
電源投入動作検出手段としての操作検出部37は、携帯電話100の電源がオンになったことを検出するものである。検出方法としては、携帯電話100の電源スイッチが押下されたことを検出してもよいし、携帯電話100に通電されたことを検出してもよい。
【0157】
次に、携帯電話100において送信予約日時に送信されなかった未送信の送信予約メールがある旨を通知するための処理の流れについて図7を用いて説明する。
【0158】
図7は、通話終了に関わる操作が行われ、かつ、送信予約日時に送信されなかった未送信の送信予約メールがある場合に、当該未送信の送信予約メールがある旨の通知を行う際の処理の流れを説明するフローチャートである。
【0159】
まず、操作検出部37が通話終了したことを検出すると(S501)、通話が終了されたことを示す通話終了情報を通知制御部35に出力する。この通話終了情報を受け取った通知制御部35は、未送信メール判断部33に未送信の送信予約メールがあるかどうかを判断させるための判断命令を送信する。
【0160】
次に、上記判断命令を受信した未送信メール判断部33は、メール記憶部4にある未送信メールフォルダの中に送信予約メールがあるか否かを判断する(S502)。ここでの判断方法は、携帯電話1の場合と同様であるため、その説明を省略する。ここで、未送信メール判断部33が送信予約された電子メールがないと判断すれば(S502にてno)、当該未送信メール判断部33は、未送信の送信予約メールがないという判断結果を通知制御部35に出力し、処理は終了する。
【0161】
一方、未送信メール判断部33が送信予約された電子メールがあると判断した場合(S502にてyes)、当該未送信メール判断部33は、メール記憶部4から送信予約メールの送信予約日時情報(TM1)を取得し、この送信予約日時情報(TM1)を通知制御部35に出力する。通知制御部35は、送信予約日時情報(TM1)を受け取ると、通知制御部35は、タイマー6から出力される時刻情報(TM2)に基づいて、送信予約日時に送信されなかった未送信の送信予約メールがあるか否かを判断する(S503)。通知制御部35が、上記未送信の送信予約メールがないと判断すれば(S503にてno)、処理は終了する。
【0162】
一方、通知制御部35が上記未送信の送信予約メールがあると判断すれば(S503にてyes)、通知制御部35は、通知部5を動作させ、上記未送信の送信予約メールがある旨を通知する(S504)。
【0163】
このようにして、上記通知制御部35は、通話終了指示通知が出された時点において上記未送信の送信予約メールがあると判断するとその旨を通知する。
【0164】
なお、電源がオンになり、かつ、送信予約日時に送信されなかった未送信の送信予約メールがある場合に、その旨を通知する際の処理の流れは、上述の通話が終了したことが検出された場合の処理の流れとほぼ同様であり、処理を開始させる情報が、通話が終了したことであるか、携帯電話の電源がオンになったことであるかが異なるだけである。
【0165】
すなわち、携帯電話100の電源がオンになったことを操作者検出部37が検出する、換言すると、携帯電話100の電源スイッチが押下されたことを検出すると、操作検出部37は、電源がオンになったことを示す情報を通知制御部35に出力することにより通知のための処理が開始される。これ以降の処理の流れは、通話が終了したことが検出された場合の処理と同様であるので省略する。
【0166】
なお、通知制御部35による通知内容としては、送信予約日時に送信されなかった未送信の送信予約メールがあることが伝わるものであればよい。例えば、特定の音楽を流してもよいし、「送信予約日時を過ぎたメールがあります。」という音声を発してもよいし、「送信予約日時に送信できなかったメールがあります。」という文字を画面表示してもよいし、これらの組み合わせでもよい。
【0167】
さらに通知制御部35は、送信予約日時に送信されなかった未送信の送信予約メールがあるという情報に加えて、送信予約日時、送信先、電子メールの件名、電子メールの本文の一部または全部など、上記未送信の送信予約メールに関する情報を通知してもよい。この場合には、未送信メール判断部33は、上記未送信の送信予約メールの送信予約情報に加えて当該送信予約メールの本文など、通知内容に関わる情報をメール記憶部4から取得する。そして、未送信メール判断部33は、取得した通知内容に関わる情報を通知制御部35に出力する。
【0168】
また、通知制御部35は、通知部5を動作させて、例えば、ユーザーに送信予約日時が近づいた送信予約メールをすぐに送信するかどうかを問い合わせても良い。具体的には、例えば、通知制御部35は、「送信予約メールをすぐに送信しますか?」というメッセージとともに、送信予約メールをすぐに送信するかどうかを選択させるための「YES」と「NO」との選択画面を表示してもよい。
【0169】
ユーザーがすぐに上記未送信の送信予約メールを送信してよいと判断すれば、その時点で当該未送信の送信予約メールが送信される。一方、ユーザーがその時点で当該未送信の送信予約メールを送信しないと判断した場合は、当該未送信の送信予約メールはユーザーにより消去されるか、または、その後の適切な時期に送信される。
【0170】
なお、送信予約日時に送信されなかった未送信の送信予約メールがあることが通知されても、ユーザーが当該未送信の送信予約メールを送信も削除も変更もしなかった場合には、当該未送信の送信予約メールがあるという通知は再度行われないようにしてもよいし、何度も当該未送信の送信予約メールがあるという通知が行われるようにしてもよい。
【0171】
以上のように、本実施の形態に係る携帯電話100は、予め設定された送信予約日時に電子メールを送信する携帯端末であって、電源投入指示を検出する操作検出部37と、電源投入指示を検出し、かつ、当該電源投入指示を検出した時点よりも前の日時に、送信予約日時が設定されている未送信の電子メールがある場合に、通知部5を動作させて、上記未送信の電子メールがある旨を通知する通知制御部35とを備えている構成である。
【0172】
上記の構成では、まず、操作検出部37が電源のスイッチが押されたことを検出する。そして、電源投入指示を検出した時点よりも前の日時に、送信予約日時が設定されている未送信の電子メール、換言すれば、送信予約日時に送信されなかった未送信の電子メール、がある場合に、通知制御部35が通知部5を動作させ、上記未送信の電子メールがある旨を通知する。
【0173】
これにより、携帯端末の電源がオンになった時点よりも前に送信予約日時が設定されており、送信できなかった未送信の電子メールがあった場合に、送信予約日時に送信されなかった未送信の電子メールがある旨を通知し、当該未送信の電子メールを送信するようにユーザーに促すことができる。
【0174】
本実施の形態に係る携帯電話100は、予め設定された送信予約日時に電子メールを送信するとともに、通話機能を有する携帯端末であって、通話終了指示を検出する操作検出部37と、通話終了指示を検出した場合、かつ、当該通話終了指示を検出した時点よりも前の時間に送信予約日時が設定されている未送信の電子メールがある場合に、通知部5を動作させて、上記未送信の電子メールがある旨を通知する通知制御部35とを備えている構成である。
【0175】
上記の構成では、操作検出部37が通話終了に関わる操作、例えば、オンフックキーが押下されたことを検出する。そして、通話終了指示を検出した時点よりも前の時間に送信予約日時が設定されている未送信の電子メール、換言すれば、送信予約日時に送信されなかった未送信の電子メール、があるか否かを判断する。そして、当該未送信の電子メールがある場合に、通知制御部35は、通知部5を動作させて、上記未送信の電子メールがある旨を通知する。
【0176】
それゆえ、通話中に送信予約日時になったために送信されなかった電子メールがある場合に、その旨をユーザーに通知し、当該未送信の電子メールを送信するようにユーザーに促すことができる。
【0177】
このように、上記の構成とすることにより、未送信の電子メールが確実に送信されるように通知する携帯端末100を提供することができる。
【0178】
また、本実施の形態にかかる携帯端末は、メールの予約時刻設定を行うための予約時刻設定機能と、該予約時刻になるとメールを自動送信するメール自動送信機能を有し、ユーザーがあらかじめ送信予約しておいたメールを予約時刻になると送信するメール予約送信機能を具備する携帯電話であって、電池残量を常に監視し残量が残り少なくなったことを検出する電池残量検出機能と、電池残量検出機能からの通知によりユーザーにメール送信の選択のメッセージを表示するためのメール送信選択表示機能を有することにより、予約時刻前であっても電池残量が少なくなった場合にはそれを検知してユーザーにメール送信を促すことを可能とする構成であってもよい。
【0179】
また、本実施の形態にかかる携帯端末は、メールの予約時刻設定を行うための予約時刻設定機能と、該予約時刻になるとメールを自動送信するメール自動送信機能を有し、ユーザーがあらかじめ送信予約しておいたメールを予約時刻になると送信するメール予約送信機能を具備する携帯電話であって、設定していた予約時刻に電池が切れており送信できなかったメールがあることを検出する機能と未送信予約メール検出機能と、予約時刻に送信できなかったメールがありユーザーに送信の選択のメッセージを通知する未送信予約メール送信選択機能を有することにより、予約時刻前に電池残量がなくなり予約時刻に送信できなかったメールを、電源が入った直後にユーザーに送信を促すことを可能とする構成であってもよい。
【0180】
また、本実施の形態にかかる携帯端末は、メールの予約時刻設定を行うための予約時刻設定機能と、該予約時刻になるとメールを自動送信するメール自動送信機能を有し、ユーザーがあらかじめ送信予約しておいたメールを予約時刻になると送信するメール予約送信機能を具備する携帯電話であって、通話を開始するためにオフフックキーを押すと最も近い予約時刻までの時間を測定する予約時間検出機能と、検出した時間が何分以上であればユーザーに通知するかを閾値としてユーザーが任意に設定できる機能と、検出した時間からユーザーにメール送信の選択のメッセージを表示するためのメール送信選択表示機能を有することにより、通話を開始するためにオフフックキーを押した時刻から予約時刻までの時間が、ユーザーがあらかじめ設定しておいた時間よりも短ければ、ユーザーに送信を促すことを可能とする構成であってもよい。
【0181】
また、本実施の形態にかかる携帯端末は、メールの予約時刻設定を行うための予約時刻設定機能と、該予約時刻になるとメールを自動送信するメール自動送信機能を有し、ユーザーがあらかじめ送信予約しておいたメールを予約時刻になると送信するメール予約送信機能を具備する携帯電話であって、予約時刻に通話を行っており、送信できなかったメールがあることを検出する未送信予約メール検出機能と、予約時刻に送信できなかったメールがありユーザーに送信の選択のメッセージを通知する未送信メール送信選択機能を有することにより、予約時刻前から予約時刻後まで通話を行い、通話終了し待ち受け画面に戻った後にユーザーに送信を促すことを可能とする構成であってもよい。
【0182】
最後に、携帯電話1、携帯電話10、携帯電話100の各ブロックは、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって構成してもよい。
【0183】
すなわち、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種情報を格納するメモリ等の記憶媒体(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである携帯電話1、携帯電話10、携帯電話100の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記携帯電話1、携帯電話10、携帯電話100に供給し、そのコンピュータ(またはCPU52やMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
【0184】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0185】
また、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【0186】
このように本明細書において、手段とは必ずしも物理的手段を意味するものではなく、各手段の機能がソフトウェアによって実現される場合も包含する。さらに、一つの手段の機能が二つ以上の物理的手段により実現されても、もしくは、二つ以上の手段の機能が一つの物理的手段により実現されてもよい。
【0187】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれることはもちろんである。
【産業上の利用可能性】
【0188】
本発明に係る携帯端末および携帯電話は、電子メールをユーザーが意図する時期に送信する装置として利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0189】
【図1】本実施の形態に係る携帯端末の主制御部の概略構成を示すブロック図である。
【図2】本実施の形態に係る携帯端末の概略構成を示すブロック図である。
【図3】電池残量が所定量を下回った時点で送信予約日時が近づいた電子メールがある場合に、その旨を通知するための処理の流れを説明するフローチャートである。
【図4】本実施の形態に係る携帯電話の主制御部の概略構成を示すブロック図である。
【図5】通話開始に関わる操作が行われた時点で送信予約日時が近づいた電子メールがある場合に、その旨を通知するための処理の流れを説明するフローチャートである。
【図6】本実施の他の形態に係る携帯電話の主制御部の概略構成を示すブロック図である。
【図7】通話が終了した時点で送信予約日時を過ぎた未送信の電子メールがある場合に、その旨を通知するための処理の流れを説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0190】
1、10、100 携帯電話(携帯端末)
5 通知部(通知手段)
33 未送信メール判断部(未送信メール判断手段)
34 残余時間算出部(残余時間算出手段)
35 通知制御部(通知制御手段)
36 電池残量検出部(検出手段)
37 操作検出部(電源投入動作検出手段、通話開始検出手段、通話終了検出手段)
38 予想通話時間算出部(予想通話時間算出手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池によって駆動するとともに、電子メールを送信する携帯端末であって、
上記電池の残量を検出する検出手段と、
未送信の電子メールがあるか否かを判断する未送信メール判断手段と、
上記電池の残量が所定量以下となった場合、かつ、未送信の電子メールがある場合に、通知手段を動作させて、上記未送信の電子メールがある旨を通知する通知制御手段とを備えることを特徴とする携帯端末。
【請求項2】
上記電子メールは、予め設定された送信予約日時に送信されるものであることを特徴とする請求項1記載の携帯端末。
【請求項3】
上記電池の残量が所定量以下となった時点から未送信の電子メールに設定された送信予約日時までの残余時間を算出する残余時間算出手段を備え、
上記通知制御手段は、上記残余時間が所定時間よりも短い未送信の電子メールがある場合に、上記通知手段を動作させて、上記送信予約された未送信の電子メールがある旨を通知するものであることを特徴とする請求項2に記載の携帯端末。
【請求項4】
予め設定された送信予約日時に電子メールを送信する携帯端末であって、
電源投入指示を検出する電源投入動作検出手段と、
電源投入指示を検出し、かつ、当該電源投入指示を検出した時点よりも前の日時に、送信予約日時が設定されている未送信の電子メールがある場合に、通知手段を動作させて、上記未送信の電子メールがある旨を通知する通知制御手段とを備えていることを特徴とする携帯端末。
【請求項5】
予め設定された送信予約日時に電子メールを送信するとともに、通話機能を有する携帯端末であって、
通話開始指示を検出する通話開始検出手段と、
送信予約された未送信の電子メールがあるか否かを判断する未送信メール判断手段と、
上記通話開始指示を受け付けた時点から未送信の電子メールに設定された送信予約日時までの残余時間を算出する残余時間算出手段と、
通話開始指示を検出した場合、かつ、上記残余時間が所定時間よりも短い未送信の電子メールがある場合に、通知手段を動作させて、上記送信予約された電子メールがある旨を通知する通知制御手段とを備えていることを特徴とする携帯端末。
【請求項6】
通話した時間の履歴である通話時間履歴に基づいて、予想通話時間を算出する予想通話時間算出手段を備え、
上記所定時間が、上記予想通話時間であることを特徴とする請求項5記載の携帯端末。
【請求項7】
予め設定された送信予約日時に電子メールを送信するとともに、通話機能を有する携帯端末であって、
通話終了指示を検出する通話終了検出手段と、
通話終了指示を検出した場合、かつ、当該通話終了指示を検出した時点よりも前の時間に送信予約日時が設定されている未送信の電子メールがある場合に、通知手段を動作させて、上記未送信の電子メールがある旨を通知する通知制御手段とを備えていることを特徴とする携帯端末。
【請求項8】
電池によって駆動するとともに、電子メールを送信する携帯端末におけるメール送信方法であって、
上記電池の残量を検出する検出工程と、
未送信の電子メールがあるか否かを判断する未送信メール判断工程と、
上記電池の残量が所定量以下となった場合、かつ、未送信の電子メールがある場合に、通知手段を動作させて、上記未送信の電子メールがある旨を通知する通知制御工程とを含むことを特徴とするメール送信方法。
【請求項9】
予め設定された送信予約日時に電子メールを送信する携帯端末におけるメール送信方法であって、
電源投入指示を検出する電源投入動作検出工程と、
電源投入指示を検出し、かつ、当該電源投入指示を検出した時点よりも前の日時に、送信予約日時が設定されている未送信の電子メールがある場合に、通知手段を動作させて、上記未送信の電子メールがある旨を通知する通知制御工程とを含むことを特徴とするメール送信方法。
【請求項10】
予め設定された送信予約日時に電子メールを送信するとともに、通話機能を有する携帯端末におけるメール送信方法であって、
通話開始指示を検出する通話開始検出工程と、
送信予約された未送信の電子メールがあるか否かを判断する未送信メール判断工程と、
上記通話開始指示を受け付けた時点から未送信の電子メールに設定された送信予約日時までの残余時間を算出する残余時間算出工程と、
通話開始指示を検出した場合、かつ、上記残余時間が所定時間よりも短い未送信の電子メールがある場合に、通知手段を動作させて、上記送信予約された電子メールがある旨を通知する通知制御工程とを含むことを特徴とするメール送信方法。
【請求項11】
予め設定された送信予約日時に電子メールを送信するとともに、通話機能を有する携帯端末におけるメール送信方法であって、
通話終了指示を検出する通話終了検出工程と、
通話終了指示を検出した場合、かつ、当該通話終了指示を検出した時点よりも前の時間に送信予約日時が設定されている未送信の電子メールがある場合に、通知手段を動作させて、上記未送信の電子メールがある旨を通知する通知制御工程とを含むことを特徴とするメール送信方法。
【請求項12】
請求項1〜7のいずれか1項に記載の携帯端末を動作させるメール送信プログラムであって、コンピュータを上記の各手段として機能させるためのメール送信プログラム。
【請求項13】
請求項12に記載のメール送信プログラムを記録した、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−209441(P2006−209441A)
【公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−20300(P2005−20300)
【出願日】平成17年1月27日(2005.1.27)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】