説明

携帯端末及び無線通信システム

【課題】 操作の不得意な人でも、携帯電話を使って電子メールの配信を簡単に行うことができる携帯端末を提供する。
【解決手段】 送信側携帯電話11に予め複数の電子メールの定型文とその電子メールの送信先のメールアドレスを記憶したRAM33を設ける。そして、前記送信側携帯電話11の第2モードキー25を操作することによって前記電子メールを読出し、それら定型文のうち1つを選択し、更に、前記メールアドレス先に同電子メールを送信するようにする。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯端末及び無線通信システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯端末である携帯電話は、その通話機能ばかりでなく、電子メール作成・送受信機能等、様々な通信機能が設けられ、それに伴ってその操作方法も非常に複雑で難解なものとなっている。このため、特にこの種の操作に不得意な老人等においては、携帯電話の使用が敬遠されがちであった。
【0003】この問題を解決するために、前記通信機能を制限することによって、その操作方法を簡略化させた携帯電話が提案されている。図14(a)、(b)は、そのための携帯電話50であって、その本体部51にカバー52が備え付けられた、所謂、フリップ型携帯電話50である。そして、図14(b)に示すように、カバー52にて隠れる本体部51の部位には、通常の通話及び電子メールのための各種の操作ボタン53が設けられている。又、前記カバー52に隠れない本体部51の部位であって表示部54の下側には、3個の第1〜第3特殊キー55〜57が設けられている。
【0004】この第1〜第3特殊キー55〜57は、それぞれ通信機能の使用形態を予め選択するためのキーである。第1特殊キー55は、通話のための通話用特殊キーであって、該キー55を押下すると、予め登録して相手先の名前とその電話番号が表示部54に表示される。そして、この状態から第1特殊キー55を再び押下すると、その表示部54に表示された相手先の電話番号に電話がつながり通話が可能になる。つまり、第1特殊キー55を2回操作するだけで、予め登録した電話と通話ができる。
【0005】第2特殊キー56は、メール送信のためのメール用特殊キーであって、該キー56を押下すると、表示部54にメール作成画面が表示される。そして、前記カバー52を開いて各種ボタン53を操作してメールを作成する。メールが作成されると、第2特殊キー56を再び押下すると、その表示部54を使って作成されたメールが予め登録された相手に送信される。つまり、第2特殊キー56を1回操作してメールモードにし、操作ボタン53を操作してメールを作成した後、再び第2特殊キー56を操作するだけで、予め登録した相手にメールが送信される。
【0006】第3特殊キー57は、メール送信のためのインターネット用特殊キーであって、該キー57を押下すると、予め登録したインターネットプロバイダとつながり、そのプロバイダが提供するホームページ(ポータルサイト)が表示部54に表示される。そして、前記カバー52を開いて各操作ボタン53を操作して所望のコンテンツを選択する。そして、第3特殊キー57を再び押下すると、コンテンツの内容が表示部54に表示される。つまり、第3特殊キー57を1回操作してホームページ(ポータルサイト)を表示させ、操作ボタン53を操作してコンテンツを操作した後、再び第3特殊キー57を操作するだけで、所望のコンテンツを取得することができる。
【0007】このように、第1特殊キー55で特定の電話との通話が可能となり、第2特殊キー56でメール送信モードとなり、特定の人にメール送信が可能となり、第3特殊キー57でインターネットにつなぐことができる。従って、操作が不得意な人でも非常に簡単に操作できることから、該携帯電話50はより多くの人に利用してもらうことができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記した携帯電話50においては、従前の携帯電話に比べて操作が簡略されたものの、まだ十分ではなかった。例えば、メール送信をする場合、各操作ボタン53を操作して1文字1文字指定してメール文を作成する必要があった。従って、文字入力操作ができない人、又は、文字入力操作が苦手な人には、メール送信は実質できないのが現状であった。
【0009】又、急を要するメールを送信したい場合には、文字入操作ができない又は不得意な人は勿論、文字入力操作が遅い人にとっては、迅速にメール文を作成し送信することができなかった。
【0010】本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、操作の不得意な人でも、電子メールの作成・送信を簡単に行うことができる携帯端末及び無線通信システムを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するため、請求項1に記載の発明は、無線通信網を介して通話及び電子メールの配信をする携帯端末において、予め定めた電子メールの定型文を複数記憶するとともに電子メールを送信する送信先のアドレスを記憶した記憶手段と、前記アドレスの送信先に電子メール送信のための特定キーと、前記特定キーの操作のみで、前記記憶手段に記憶した複数の定型文のうち1つを選択させ、その選択した定型文を前記アドレスの送信先に配信する制御手段とを備えたことを要旨とする。
【0012】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の携帯端末において、前記制御手段は、前記記憶手段に記憶した複数の定型文を記憶手段に設けた表示部に表示させ、前記特定キーにて配信する定型文を選択させる表示機能を備えたことを要旨とする。
【0013】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の携帯端末において、前記制御手段は、携帯端末に設けた選択キーに基づいて前記表示部に表示した複数の定型文のうち1つの定型文を選択させる選択機能を備えたことを要旨とする。
【0014】請求項4に記載の発明は、送信側携帯端末からの電子メールを無線通信網を介してメール管理センタに送信し、そのメール管理センタに送信された前記電子メールをメール管理センタから受信側携帯端末に配信する無線通信システムにおいて、前記送信側携帯端末は、予め定めた電子メールの定型文を複数記憶するとともに電子メールを送信する送信先のアドレスを記憶した記憶手段と、前記アドレスの送信先に電子メール送信のための特定キーと、前記特定キーの操作のみで、前記記憶手段に記憶した複数の定型文のうち1つを選択させ、その選択した定型文を前記アドレスの送信先に配信する制御手段とを備えたことことを要旨とする。
【0015】請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の無線通信システムにおいて、前記送信側携帯端末に備えた制御手段は、前記記憶手段に記憶した複数の定型文を送信側携帯端末に設けた表示部に表示させ、前記特定キーにて配信する定型文を選択させる表示機能を備えたことを要旨とする。
【0016】請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の無線通信システムにおいて、前記送信側携帯端末に備えた制御手段は、同送信側携帯端末に設けた選択キーに基づいて前記表示部に表示した複数の定型文のうち1つの定型文を選択させる選択機能を備えたことを要旨とする。
(作用)請求項1又は4に記載の発明によれば、制御手段は、特定キーの操作で記憶手段に記載した複数の定型文を読み出す。そして、制御手段は、同じく特定キーの操作で選択した定型文を記憶手段に記憶されているアドレスの送信先に送信する。従って、キー操作に不得意な人にも簡単に電子メールを配信することができる。
【0017】請求項2又は5に記載の発明によれば、制御手段は、表示部に記憶手段に記憶した複数の定型文を表示させる。従って、キー操作に不得意な人にも表示画面を見ながらより簡単に電子メールを配信することができる。
【0018】請求項3又は6に記載の発明によれば、制御手段は、表示部に表示した複数の定型文を選択キーにて1つの定型文を選択する。従って、キー操作に不得手な人にも表示画面を見ながら選択キーを操作して所望の電子メールの定型文を選択することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した無線通信システムの一実施形態を図1〜図8に従って説明する。図1は本発明の無線通信システムの概略図、図2は前記無線通信システムで使用される携帯端末としての携帯電話機の正面図、図3は前記携帯電話の電話表示画面、図4は前記携帯電話の電子メール表示画面、図5は前記携帯電話の電子メール表示画面で表示された電子メール、図6は前記無線通信システムによる前記携帯電話のインターネットコンテンツの表示画面、図7は、前記携帯電話の電気的構成図、図8は前記無線通信システムにおけるメール管理センタの概略構成図である。
【0020】図1に示すように、無線通信システム1は、携帯端末としての携帯電話(以下、送信側携帯電話)11と携帯電話(以下、受信側携帯電話)12が、無線通信網としての携帯電話網13を介して接続され相互でデータの送受信が行われるようになっている。又、送信側携帯電話11及び受信側携帯電話12は携帯電話網13を介してメール管理センタ14と接続されている。メール管理センタ14は、同センタ14に設けたメールサーバC(図7参照)のデータベースMに各携帯電話11,12からの電子メールが蓄積保存されるとともに、蓄積保存された電子メールが送信先の携帯電話11,12に送信されるようになっている。又、メール管理センタ14は、インターネット15を介してパソコン(本実施形態では送信側携帯電話11及び受信側携帯電話12を所有するパソコン)16と接続され、相互に各種のデータの送受信が行われる。
【0021】前記送信側携帯電話11は、その使用形態を電話、電子メール、及びインターネットに選択でき、且つ、そのための操作を容易に行うことができるようになっている。詳述すると、前記送信側携帯電話11は、図2に示すように本体部20にカバー21が備え付けられたフリップ型携帯電話であり、前記本体部20の前記カバー21を開くと、図2(b)に示すように、そのカバー21の裏面と対向した本体部20の部位には電話番号や電子メールを作成するための入力キー22が設けられている。又、前記本体部20の上部には電話番号及び電子メール等を表示するための表示画面23が備え付けられている。
【0022】前記カバー21が前記入力キー22をカバーした状態でのカバー21の載置位置と前記表示画面23との間には、前記携帯電話11の使用形態を切り換えるための特定キーとしての第1〜3モードキー24,25,26が設けられている。又、前記カバー21が前記入力キー22をカバーした状態でのカバー21の外側表面には選択キーとしてのカーソルキー27が備え付けられている。
【0023】このように構成された前記携帯電話11では、前記第1モードキー24を1回押下すると、前記携帯電話11の使用形態は電話モードとなる。そして、予め、後記するRAM33に記憶された通話相手の名前と電話番号が前記表示画面23に表示される(図3参照)。次いで、前記第1モードキー24を長押すると、前記記憶された電話番号に基づいた通信信号が前記携帯電話11から発信され、前記携帯電話網13を介して、前記受信側携帯電話12と通話状態となる。つまり、第1モードキー24を2回操作するだけで、予め登録された携帯電話と通話することができる。
【0024】前記第2モードキー25を1回押下すると、前記送信側携帯電話11はメール送信モードとなり、電子メールを送信することができる。そして、予め、RAM33に電子メールを送信する送信相手先のメールアドレスとそのメール文を記憶させておき、前記第2モードキー25を操作することによって同RAM33に登録されたメール文を前記メール管理センタ14に送信することができる。詳述すると、前記RAM33には、前記第2モードキー25に対応した1つのメールアドレスと1件につき150文字までのメール文が20件まで記憶させることができる。そして、前記第2モードキー25を1回押下すると、図4に示すように、前記記憶素子に記憶された送信相手の氏名とメールアドレスと選択番号Nとが前記表示画面23に表示される。又、前記表示画面23の前記選択番号Nが表示されている場所には、その内容が分かるようにメール文の最初の5文字が表示される。又、図4に示すように、前記メール文の最初の5文字には、そのメール文を選択するためのカーソル30が表示される。前記カーソル30の位置は前記携帯電話11のカバー21のカーソルキー27を1回押下することによって次の選択番号Nを移動させることができる。従って、前記カーソルキー27を押下操作することによって、所望のメールを選択することができる。そして、例えば、前記カーソル30の選択番号Nを前記カーソルキー27で選択し、次いで、前記第2モードキー25を1回押下すると、前記選択番号Nに対応したメール文が前記RAM33より読み出され、前記表示画面23に表示される(図5参照)。つまり、第2モードキー25を1回操作して前記送信側携帯電話11をメール送信モードにしメール文を表示させ、更に前記カーソルキー27にて所望のメール文を選択する。そして、第2モードキー25を押下すると所望のメール文が表示され、更に、再度、前記第2モードキー25を長押することによって、表示されたメール文を送信することができる。そして、送信された電子メールは、前記携帯電話網13を介して伝達され、前記メール管理センタ14のデータベースMに蓄積されることとなる。
【0025】前記第3モードキー26を1回押下すると、前記携帯電話11の使用形態をインターネットモードにすることができる。すると、図6に示すように、前記表示画面23にはコンテンツプロバイダが提供するインターネットコンテンツが表示される。そして、図6に示すように、前記インターネットコンテンツの文頭には、コンテンツの内容を選択するためのプロンプト31が表示される。前記プロンプト31の表示位置は、前記カーソルキー27を押下することによって移動させることができる。そして、所望のコンテンツの文頭に前記プロンプト31を移動させ、次いで、第3モードキー26を長押すると、表示されたインターネットコンテンツの情報を取得するための信号が前記送信側携帯電話11から送信され、前記携帯電話網13に伝達される。そして、前記インターネット15と接続されたコンテンツプロバイダより所定のインターネットコンテンツが選択され、そのコンテンツの内容を前記送信側携帯電話11で聞くことができる。
【0026】つまり、第3モードキー26を1回操作して前記携帯電話11の使用形態をインターネットモードにし、前記表示画面23にコンテンツを表示させ、次いで、前記カーソルキー27を操作して所望のコンテンツを選択した後、第3モードキー26を長押することによって、所望のインターネットコンテンツの情報を取得することができる。又、前記携帯電話11は、その受信機能については通常の携帯電話と同じく電話及び電子メールを受信することができる。
【0027】図7は、送信側携帯電話11の電気的構成を説明するためのブロック回路を示す。送信側携帯電話11は、制御手段としてのCPU31、ROM32、記憶手段としてのRAM33、各種キー22、24〜27等からなる入力部34、LCDよりなる表示画面23を構成する表示部35、マイク36、スピーカ37及び無線送受信部38を備えている。
【0028】ROM32は、入力部34のキー22をキー操作して、他の携帯電話との間での通話をCPU31に実行させるための公知の通話プログラム及び電子メールの送受信をCPU31に実行させるための公知のメールプログラムを記憶している。又、ROM32は、入力部34のキー22を操作して、公知のインターネット15を介して所望のコンテンツの取得をCPU31に実行させるための公知のインターネット接続プログラムを記憶している。
【0029】又、ROM32は、入力部34の第1モードキー24をキー操作して前記受信側携帯電話12との間での通話をCPU31に実行させるための第1モード通話プログラムが記憶されている。更に、ROM32は、入力部34の第2モードキー25をキー操作して前記受信側携帯電話12に対して行う電子メールの送信をCPU31に実行させるための第2モードメールプログラムが記憶されている。さらにまた、ROM32は、入力部34の第3モードキー26をキー操作して前記インターネット15を介して所望のコンテンツの取得をCPU31に実行させるための第3モードインターネット接続プログラムが記憶されている。
【0030】前記RAM33は、各種アプリケーションプログラムを記憶するとともに、CPU31が演算処理した演算結果が一時記憶する。又、RAM33は、前記第2モードキー25のキー操作に基づいて送信される前記各種のメール文のデータ及びメールアドレスが記憶されている。更に、RAM33は、前記第1モードキー24のキー操作に基づく受信側携帯電話12の名前と電話番号及び前記第3モードキー26のキー操作に基づくコンテンツプロバイダのURLが記憶されている。
【0031】従って、CPU31は、第2モードキー25がキー操作されると、第2モードメールプログラムに従って実行して、前記した所定の電子メールを受信側携帯電話12に配信する。又、CPU31は、第1モードキー24がキー操作されると、第1モードキー通話プログラムに従って実行して、前記した受信側携帯電話12との間で通話を可能とする。更に、CPU31は、第3モードキー26がキー操作されると、第3モードインターネット接続プログラムに従って実行して、前記した所望のコンテンツプロバイダのアクセスを可能とする。
【0032】前記メール管理センタ14は、前記携帯電話網13、インターネット15と接続されており、図8に示すように、前記送信側携帯電話11から送信された電子メールを蓄積するデータベースMと、前記データベースMに蓄積された電子メールを前記受信側携帯電話17が取り込む際の信号を制御するメールサーバCとを有している。従って、前記送信側携帯電話11の使用形態がメール送信モードである場合、つまり、前記第2モードキー25を使用する場合は、同送信側携帯電話11のRAM33に記憶されている電子メールが前記メール管理センタ14のデータベースMに蓄積される。そして、前記受信側携帯電話12から前記電子メールを受け取るための受け取り信号が前記メール管理センタ14に伝達されると、前記電子メールがデータベースMから取り出され、同受信側携帯電話12に送信される。
【0033】次に、このように構成された前記無線通信システム1を利用するための送信側携帯電話11の使用形態の登録方法を図9〜図13に従って述べる。まず、前記無線通信システム1のサービスを希望するユーザは、前記パソコン16を使って前記メールサーバCを管理するメール管理センタ14のホームページにインターネット15を介してアクセスする。そして、メール管理センタ14とパソコン16との間で登録された以下のデータの授受が行われる。前記無線通信システム1を利用する旨を申し込むと、図9に示すような登録フォームF1がパソコン16に表示される。前記登録フォームF1は、前記送信側携帯電話11を使用するユーザの顧客情報(ユーザの氏名、住所、及び郵便番号)を入力する入力画面である。そして、前記登録フォームF1の所定の欄にユーザの氏名、住所、及び郵便番号をそれぞれ記入し、次へと記載されたボタン40をクリックする。すると、図10に示す登録フォームF2がパソコン16に表示される。前記登録フォームF2は、前記携帯電話11の第1〜3モードキー24,25,26の使用形態を割り当てるための設定画面である。この登録フォームF2には、その画面左側に携帯電話11が図示されており、その図示された携帯電話11の第1〜3モードキー24,25,26の位置にはそれらを表す数字1〜3が記載されている。そして、その数字1〜3の右側には、前記数字1〜3に対応して携帯電話11の第1〜3モードキー24,25,26の使用形態を設定するためのラジオボックスが表示されている。
【0034】前記携帯電話11の第1モードキー24の使用形態を電話モードに設定するために、電話のラジオボックス41をクリックする。次に、第2モードキー25の使用形態をメール送信モードに設定するために、電子メールのラジオボックス42をクリックする。同様に、第3モードキー26の使用形態をインターネットモードに設定するために、インターネットのラジオボックス43をクリックする。そして、前記登録フォームF2の画面右下の次へと記載されたボタン44をクリックする。
【0035】すると、図11に示すような第1モードキー24の使用形態を電話モードに設定した際の通話相手の情報を入力する電話モード入力画面F3がパソコン16に表示される。そして、前記入力画面F3において、通話相手の名前とその電話番号を入力する。そして、画面F3の右下にある次へと記載されたボタン45をクリックする。すると、図12に示すような、第2モードキー25をメール送信モードに設定した際の電子メールの送信相手の情報を入力するメール送信モード入力画面F4がパソコン16に表示される。この入力画面F4にて電子メールの送信相手の名前とメールアドレスを入力する。前記名前及びメールアドレスを入力した後、画面F4の右下にある次へと記載されたボタン46をクリックすると、図13に示すような電子メールの内容を記入するための記入画面F5がパソコン16に表示される。前記記入画面F5は、図13に示すように、一画面で5つのメール文を記入することができる。因みに前記記入欄では、1件あたり全角文字で150文字までである。5つ以上のメール文を作成したい場合には、前記記入画面F5の画面右下の次へと記載されたボタン47をクリックすると、図13と同様な記入画面F5がパソコン16に表示され、継続してメール文を記入することができる。そして、記入すべくメール文を全て記入すると、登録画面F5の画面下部に登録と記載された登録ボタン48をクリックする。すると、作成したメール文が全て登録される。即ち、前記登録フォームF1〜F5に入力された事項が前記メール管理センタ14のデータベースMに登録される。
【0036】次いで、前記携帯電話11の第1〜3モードキー24,25,26の使用形態とその詳細な情報が掲載された画面(図示略)がパソコン16に表示され、その全ての事項を確認する。尚、前記電子メールのメール文を変更したい場合は、再び、前記パソコン16を使って前記メールサーバCを管理するメール管理センタ14のホームページにインターネット15を介してアクセスする。そして、再び、図13に示す電子メールの内容を記入するための前記記入画面F5を表示し、その記入画面F5にて従来のメール文を消去し、変更すべくメール文を記入する。そして、再度、登録ボタン48をクリックする。すると、変更されたメール文が新規に登録され、電子メールのメール文を変更することができる。
【0037】前記メール管理センタ14では、ユーザから送信された登録フォームF1〜F5に基づいて、前記送信側携帯電話11に所定の情報を前記RAM33に入力する。そして、その送信側携帯電話11を前記ユーザが購入し、使用することとなる。
【0038】従って、ユーザ等が前記メール管理センタ14のホームページにアクセスし、前記送信側携帯電話11の使用形態や電子メール等をインターネット上で設定登録を行うことができる。前記メール管理センタ14にて、その登録された情報に基づいて前記送信側携帯電話11の使用形態や電子メールの内容等を設定登録するので、ユーザ自身が同携帯電話11の設定を行う必要はない。
【0039】このことから、前記第1〜3モードキー24,25,26を操作するだけで電電子メールを送信することができるので、携帯電話の操作が不得意な人でも容易に使用することができる携帯端末を提供することができる。
【0040】前記実施形態の携帯端末によれば、以下のような特徴を得ることができる。
(1)前記実施形態では、前記送信側携帯電話11は、予め複数の電子メールの定型文とその電子メールの送信先のメールアドレスを記憶したRAM33を有している。そして、前記送信側携帯電話11の前記第2モードキー25を操作することによって前記電子メールを読出し、カーソルキー27を操作して、それら定型文のうち1つを選択し、更に、前記メールアドレス先に同電子メールを送信することができる。このことによって、ユーザが前記メールを作成することなく前記モードキー24,25,26を操作するだけで予め登録されたメールアドレス先に送信することができる。その結果、キー操作が不得意な人にも確実にその内容の電子メールを送信することができる。
【0041】(2)前記実施形態では、前記送信側携帯電話11の第3モードキー26の設定はインターネットにて行うことができる。従って、時間や場所に関係なく、ユーザの都合にあわせて第1〜3モードキー24,25,26の設定を行うことができる。
【0042】なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○上記実施形態では、ユーザが上記携帯電話11の各第1〜3モードキー24,25,26の使用形態を覚えておく必要があったが、上記ユーザの負担を軽減するために前記携帯電話11のカバー21の表面部分等に第1〜3モードキー24,25,26の使用形態を印字した印刷物を貼付してもよい。このことによって、上記ユーザの携帯電話11の使用形態の忘却を阻止することができる。
【0043】○上記実施形態では、送信側携帯電話11の第1モードキー24の使用形態を電話モード、第2モードキー25の使用形態をメール送信モード、第3モードキー26の使用形態をインターネットモードと設定したが、他の使用形態に設定してもよい。例えば、前記第1〜3モードキー24,25,26の使用形態を全てメール送信モードに設定してもよい。このことによって、前記送信側携帯電話11から3人の相手に電子メールを配信することができる。
【0044】
【発明の効果】請求項1〜6に記載の発明によれば、簡単な操作で電子メールを送信することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の無線通信システムの概略図。
【図2】本発明の無線通信システムで使用される携帯端末としての携帯電話の正面図。
【図3】携帯電話の電話表示画面。
【図4】携帯電話の電子メール表示画面。
【図5】携帯電話の電子メール表示画面で表示された電子メール。
【図6】携帯電話のインターネットコンテンツの表示画面。
【図7】携帯電話の電気的構成図。
【図8】本発明の無線通信システムにおけるメール管理センタの概略構成図。
【図9】本発明の無線通信システム1におけるインターネットでの携帯電話の登録方法の表示画面。
【図10】インターネットを使っての携帯電話のモード設定登録を行うパソコンの表示画面。
【図11】インターネットを使っての携帯電話の電話の通話先の設定を行うパソコンの表示画面。
【図12】インターネットを使っての携帯電話の電子メールの送信先の設定を行うパソコンの表示画面。
【図13】インターネットを使っての電子メールのメール文の作成及び登録を行うパソコンの表示画面。
【図14】従来の無線通信システムで使用される携帯電話の平面図。
【符号の説明】
1・・・無線通信システム、11・・・携帯端末としての送信側携帯電話、13・・・無線通信網としての携帯電話網、14・・・メール管理センタ、23・・・表示部としての表示画面、24,25,26・・・特定キーとしての第1〜3モードキー、27・・・選択キーとしてのカーソルキー、31・・・制御手段としてのCPU、33・・・記憶手段としてのRAM。

【特許請求の範囲】
【請求項1】 無線通信網を介して通話及び電子メールの配信をする携帯端末において、予め定めた電子メールの定型文を複数記憶するとともに電子メールを送信する送信先のアドレスを記憶した記憶手段と、前記アドレスの送信先に電子メール送信のための特定キーと、前記特定キーの操作に基づいて、前記記憶手段に記憶した複数の定型文のうち1つを選択させ、その選択した定型文を前記アドレスの送信先に配信する制御手段とを備えたことを特徴とする携帯端末。
【請求項2】 請求項1に記載の携帯端末において、前記制御手段は、前記記憶手段に記憶した複数の定型文を記憶手段に設けた表示部に表示させ、前記特定キーにて配信する定型文を選択させる表示機能を備えたことを特徴とする携帯端末。
【請求項3】 請求項2に記載の携帯端末において、前記制御手段は、携帯端末に設けた選択キーに基づいて前記表示部に表示した複数の定型文のうち1つの定型文を選択させる選択機能を備えたことを特徴とする携帯端末。
【請求項4】 送信側携帯端末からの電子メールを無線通信網を介してメール管理センタに送信し、そのメール管理センタに送信された前記電子メールをメール管理センタから受信側携帯端末に配信する無線通信システムにおいて、前記送信側携帯端末は、予め定めた電子メールの定型文を複数記憶するとともに電子メールを送信する送信先のアドレスを記憶した記憶手段と、前記アドレスの送信先に電子メール送信のための特定キーと、前記特定キーの操作のみで、前記記憶手段に記憶した複数の定型文のうち1つを選択させ、その選択した定型文を前記アドレスの送信先に配信する制御手段とを備えたことを特徴とする無線通信システム。
【請求項5】 請求項4に記載の無線通信システムにおいて、前記送信側携帯端末に備えた制御手段は、前記記憶手段に記憶した複数の定型文を送信側携帯端末に設けた表示部に表示させ、前記特定キーにて配信する定型文を選択させる表示機能を備えたことを特徴とする無線通信システム。
【請求項6】 請求項5に記載の無線通信システムにおいて、前記送信側携帯端末に備えた制御手段は、同送信側携帯端末に設けた選択キーに基づいて前記表示部に表示した複数の定型文のうち1つの定型文を選択させる選択機能を備えたことを特徴とする無線通信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図7】
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【図5】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図14】
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【図13】
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【公開番号】特開2003−99368(P2003−99368A)
【公開日】平成15年4月4日(2003.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2001−292614(P2001−292614)
【出願日】平成13年9月25日(2001.9.25)
【出願人】(501361323)株式会社 エッチエーテレコム (1)
【Fターム(参考)】