携帯端末機
【課題】返信メールの作成において、受信メールに記載されていない文字列であっても、受信メールの内容から入力される可能性が高くなると思われる文字列をできるだけ選択候補として表示するようにした携帯端末機を提供する。
【解決手段】受信メールから抽出した文字列が、分類リストデータの文字列と一致する場合(S4:YES)、同じ分類に属する文字列の選択候補順位を繰り上げて選択候補順位データ11を変更し(S5)、入力文字が選択された際(S6:YES)に、その変更された順位に従って選択候補を一覧表示する(S7)。
【解決手段】受信メールから抽出した文字列が、分類リストデータの文字列と一致する場合(S4:YES)、同じ分類に属する文字列の選択候補順位を繰り上げて選択候補順位データ11を変更し(S5)、入力文字が選択された際(S6:YES)に、その変更された順位に従って選択候補を一覧表示する(S7)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子メール機能を備えた携帯端末機に関し、特に受信メールに対して返信メールを作成する際の文字入力支援技術に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistance)等の携帯端末機には、電子メール機能が標準装備されている。
この電子メール機能を用いて電子メールの本文を作成する場合、例えば、一般的な携帯電話機では、備わっているテンキー等の十数個のキーをユーザが選択的に押下することで、それぞれのキーに割り当てられているひらがなが入力され、入力されたひらがなを時には漢字に変換することで、かなと漢字の混じった日本語文が作成される。
【0003】
しかし、携帯電話機に備わるテンキー等での文字入力は、一般的なパソコンに備わるキーボードでの文字入力と比較すると、キーに対する押下回数が多くて入力し辛い面がある。
そこで多くの携帯電話機には、入力された文字の読みから、その読みを含む文字列のうち、所定の方法で順位付けられた順位の高いもの順に一覧表示して、ユーザが入力しようとしている文字列を予測的に示す文字入力支援機能が備わっている。
【0004】
所定の方法は、例えば、入力された回数の多い順、或いは最近入力された順となるように順位付ける方法等がある。
また、下記の特許文献1には、受信メールに記載されている本文を構文解析して単語情報を抽出して記憶しておき、受信メールに対する返信メールを作成する際に、その記憶した単語情報を、仮名漢字変換辞書に記憶されている単語情報より優先して用いる情報処理装置の発明が開示されている。
【0005】
これにより、返信メールの作成において、受信メールに記載されていた文字列と同じものをユーザが入力したい場合、その文字列が優先的に入力されるので、ユーザの入力操作を劇的に減らすことができるという効果がある。
【特許文献1】特開2001−209638号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、通常、返信メールでは、受信メールに記載されている文字列そのものだけでなく、受信メールに記載されていなくても関連する文字列を入力したい場合が度々ある。
例えば、受信メールに「大阪」という文字列が記載されていて、その受信メールの内容に対する応答として返信メールで「梅田」と記載したい場合が考えられる。
【0007】
上述の特許文献1に開示あれている発明によれば、受信メールに「大阪」以外に「ウーパールーパー」という文字列が記載されていると、「ウーパールーパー」が仮名漢字変換辞書の単語情報より優先的に入力される単語情報として記憶され、ユーザが返信メールの本文の作成において「う」と入力すると「ウーパールーパー」が入力されることになる。結局、ユーザは「う」、「め」、「だ」とひらがな入力し、その後、漢字変換をする操作を行うことになる。
【0008】
そこで、本発明は、返信メールの作成において、受信メールに記載されていない文字列であっても、受信メールの内容から入力される可能性が高くなると思われる文字列をできるだけ選択候補として表示するようにした携帯端末機及び当該携帯端末機に用いられる選択候補表示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するために、本発明に係る携帯端末機は、電子メール機能を備え、文字入力時の選択候補文字列として画面に表示する文字列の選択候補順位を記憶する第1の記憶手段と、関連のある複数の文字列を分類して記憶する第2の記憶手段と、受信メールに対する返信メールの作成指示を受け付ける受付手段と、返信メールの作成指示を受け付けた場合に、受信メールに記載されている文を解析して文字列を抽出する抽出手段と、抽出された文字列が、前記第2の記憶手段に記憶されている文字列のいずれかと一致するかどうかを判定する判定手段と、判定結果が肯定的である場合に、一致した文字列と同じ分類に属する全ての文字列の選択候補順位を繰り上げて、前記第1の記憶手段が記憶する選択候補順位を変更する変更手段と、変更後の選択候補順位に従って選択候補文字列を画面に表示させる選択候補表示手段とを備えることを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る選択候補表示方法は、電子メール機能と記憶手段を備えた携帯端末機に用いられる選択候補表示方法であって、前記記憶手段には、文字入力時の選択候補文字列として画面に表示する文字列の選択候補順位と、関連のある複数の文字列が分類して記憶されており、受信メールに対する返信メールの作成指示を受け付けると、受信メールに記載されている文を解析して文字列を抽出し、抽出された文字列が、前記記憶手段に分類して記憶されている文字列のいずれかと一致するかどうかを判定し、判定結果が肯定的である場合に、一致した文字列と同じ分類に属する全ての文字列の選択候補順位を繰り上げて、前記記憶手段が記憶する選択候補順位を変更し、変更後の選択候補順位に従って選択候補文字列を画面に表示することを特徴とする。
【0011】
ここで、「文字列」は、1文字以上の文字(ひらがな、カタカナ、漢字、英数字、絵文字、その他外国文字等を含む)、記号から成る意味を持つ言葉のことを指す。
【発明の効果】
【0012】
一般的に、受信メールに対して返信メールを作成する場合、その受信メールに記載されている内容に対する返答が、返信メールの主な記載内容となるので、その受信メールに記載されている文字列と全く同じの文字列を使うことがなくても、その受信メールに記載されている文字列に関連する文字列が使われる可能性が大きい。
例えば、受信メールに「大阪」と記載されていれば、返信メールにおいて、「キタ」、「梅田」、「ミナミ」等の文字列が使われる可能性が高くなると考える。
【0013】
上記構成の携帯端末機は、前記第2の記憶手段に、例えば、「大阪」、「キタ」、「梅田」、「ミナミ」等の関連する文字列を同じ分類に属するものとして記憶している。
そして、前記受付手段が、受信メールに対して返信メールの作成指示を受け付けた場合、前記抽出手段は、その受信メールに記載されている文を解析して文字列を抽出し、前記判定手段は、抽出された文字列が、前記第2の記憶手段に記憶されている文字列のいずれかと一致するかどうかを判定する。
【0014】
例えば、受信メールに「大阪」が記載されていれば、第2の記憶手段に記憶されている「大阪」と一致することになる。
その結果、前記変更手段は、同じ分類に属するものとして記憶されている「大阪」、「キタ」、「梅田」、「ミナミ」等の文字列の順位を繰り上げて、選択候補順位を変更し、前記選択候補表示手段は、変更後の選択候補順位に従って選択候補文字列を画面に表示させる。
【0015】
これにより、例えば、ユーザが返信メールの作成において、「う」と入力した場合、「う」を読みに含む文字列の選択候補として「梅田」を画面に表示させる可能性を高めることができる。
すなわち、上記構成の携帯端末機または選択候補表示方法を用いれば、返信メールの作成において、受信メールに記載されていない文字列であっても、受信メールの内容から入力される可能性が高いと思われる文字列をできるだけ選択候補として画面に表示させることができる。
【0016】
また、前記第1の記憶手段は、所定の順位の高さを上限として各文字列の選択候補順位を記憶し、
前記変更手段は、前記判定結果が肯定的である場合に、一致した文字列と同じ分類に属する全ての文字列の選択候補順位を、前記所定の順位より高く繰り上げて、前記第1の記憶手段が記憶する選択候補順位を変更するとしてもよい。
【0017】
この構成により、受信メールに記載されている文字列と同じ分類の文字列を、より優先的に選択候補として画面に表示させることができる。
また、前記受付手段は、更に、前記返信メールの送信指示を受け付け、前記変更手段は、前記受付手段が前記送信指示を受け付けた場合に、前記繰り上げを行った文字列の順位を繰り下げて、前記第1の記憶手段が記憶する選択候補順位を変更するとしてもよいし、前記変更手段は、前記受付手段が前記送信指示を受け付けた場合に、前記繰り上げを行った文字列の順位を元の順位に戻すとしてもよい。
【0018】
この構成により、返信メールを送信した後は、一時的に順位が繰り上げられた文字列の順位を繰り下げる或いは、元の順位に戻るので、この返信メールとは全く関係のない新規のメールの作成や、他の受信メールに対する返信メールの作成に、順位繰り上げの影響を及ぼさないようにすることができる。
また、前記携帯端末機は、更に、前記受付手段により前記指示を受け付けた場合に、前記受信メールの送信者名又は題名と同じの受信メールである同名メールを検索する検索手段を備え、前記抽出手段は、更に、前記検索手段により同名メールが検出された場合、同名メールに記載されている文についても解析して文字列を抽出し、前記判定手段は、抽出された文字列について前記判定を行うとしてもよい。
【0019】
一般的に、受信メールに対する返信メールの作成では、題名はそのままで、何度もやり取りすることが考えられる。そこで、受信メールに対する返信メールの作成において、その受信メールと同じ送信者名又は題名が同じの電子メールである同名メールを検索して、その同名メールに記載されている文字列についても上述の一致判定を行うことで、今までやり取りした受信メール及び同名メールの内容から、今回の返信メールの作成において入力される可能性が高いと思われる文字列をできるだけ選択候補として画面に表示させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
<構成>
図1は、携帯電話機1の外観を示す図である。
同図には、画面を表示する表示部2、ユーザから各種指示を受け付けるための操作部3(点線囲み部分)。後述するメモリカード読取部8に装着可能なメモリカード4が示されている。
【0021】
図2は、携帯電話機1の構成を示す図である。
携帯電話機1は、表示部2、操作部3、通信部5、制御部6、記憶部7、メモリカード読取部8を備える。
携帯電話機1のハードウェアとしての構成は、従来の携帯電話機と基本的には同じである。
【0022】
表示部2は、液晶ディスプレイ等で構成され、制御部6の制御に従って、画面を表示する機能を有する。
操作部3は、一般的な携帯電話機に備わる0から9までのテンキーボタンや、オンフックボタン、オフフック兼電源オン/オフボタン等の各種ボタンを有し、各種ボタンが押下されることによってユーザから各種指示を受け付ける機能を有する。
【0023】
通信部5は、アンテナ(図示せず)が受信した搬送波信号及び制御部6から伝送されてきた音声や映像等の圧縮信号及び電子メール等のデータ信号に対して、変復調処理、増幅処理、A/D及びD/A変換処理といった、送受信に係る一連の処理を行う機能を有する。
制御部6は、マイクロプロセッサ、DSP(Digital Signal Processor)等によって構成されており、記憶部7に記憶されている各種プログラムに従って各機能部の制御を行うことで各種機能を実現する。
【0024】
例えば、電子メール機能を実現する。
電子メール機能とは、電子メールの作成、電子メールの送受信、送受信した電子メールの閲覧等の電子メールに関する諸機能の総称である。
記憶部7は、選択候補学習プログラム9、返信メール作成用選択候補表示プログラム10、辞書プログラム11、選択候補順位データ12、分類リストデータ13、文字データ14等、各種プログラム及び各種データを記憶している。
【0025】
選択候補学習プログラム9、返信メール作成用選択候補表示プログラム10及び辞書プログラム11による動作、選択候補順位データ12、分類リストデータ13、文字データ14の内容については、後述する。その他、電子メール機能を備えた一般的な携帯電話機の各種機能を実現するプログラム及びデータについては説明を省略する。
メモリカード読取部8は、携帯電話機1に装着されたメモリカード4にデータを書き込んだり、メモリカード4からデータを読み出したりする機能を有する。
<データ>
図3は、記憶部7に記憶されている選択候補順位データ12の具体例を示す図である。
【0026】
選択候補順位データ12は、選択候補として抽出された、辞書プログラム11によりデータベース化され管理されている文字列を示す辞書コードと、選択候補として表示する文字列の順位である選択候補順位とを対応付けたテーブルデータである。
なお、同図においては、理解し易いように、辞書コードが示す文字列とその読みを併記している。
【0027】
例えば、辞書コードA1が示す文字列は「愛」であり、読みは「あい」であり、選択候補順位は「2」である。
選択候補の文字列の抽出及びその選択候補順位の決定は、制御部6が選択候補学習プログラム9を実行することにより実現される。
辞書プログラム11は、日本語として常用されている文字列とその読みと辞書コードとを対応付けてデータベース化したプログラムである。そして文字列を構成する各文字は、文字コードで表されている。
【0028】
文字データ14は、各種文字、記号を示す文字コードと画面に表示する文字の図形データとを対応付けたテーブルデータである。
辞書プログラム11で管理されている文字列を表示部2に表示させる場合、制御部6は、辞書プログラム11を実行し、その文字列の辞書コードと対応付けられている各文字コードが示す文字の図形データを文字データ14から抽出する処理を行い、抽出した各図形データを用いて、表示部2の画面に文字として表示する処理を行う。文字を画面に表示させる処理は従来と同様である。
【0029】
選択候補学習プログラム9は、ユーザから操作部3を介して入力された文字列のうち、辞書プログラム11でデータベース化され管理されている文字列を抽出し、その文字列が入力された回数と入力された日時に応じてその文字列の選択候補順位を決定し、選択候補順位データ12として対応付けて記憶する処理を行うプログラムである。
選択候補順位は、1から11までの番号で示され、1が最も低い順位で、11が最も高い順位である。そして、入力された回数と入力された日時に応じて付けられる順位の最高位は10である。最も高い11が順位付けられる条件については、後述する。
【0030】
図4は、分類リストデータ13の具体例を示す図である。
分類リストデータ13は、分類コードと辞書コードとを対応付けたテーブルデータである。
なお、同図においては、理解し易いように、辞書コードが示す文字列で表している。
例えば、分類01には、「大阪」、「梅田」、「キタ」、「ミナミ」「難波」等の文字列が対応付けられている。
【0031】
分類リストデータ13は、携帯電話機1の通信機能を利用して、携帯電話に関するサービスを提供している業者が運営しているサーバから直接ダウンロードすることができる。また、ネットワークに接続されたパソコンで当該サーバからダウンロードして、それをパソコンからメモリカード4に記録し、そのメモリカード4を携帯電話機1に装着してメモリカード読取部8に読み取らせて取得することもできる。
<動作>
ここで、携帯電話機1が、ユーザから受信メールに対する返信メールの作成指示を受け付けた場合に行う選択候補表示処理について説明する。
【0032】
選択候補表示処理は、記憶部7に記憶されている返信メール作成用選択候補表示プログラム10を制御部6が実行することにより実現される。
図5は、選択候補表示処理の流れを説明するために用いるフローチャート図である。
まず、携帯電話機1は、操作部3に対するユーザの入力操作により、受信メールに対する返信メールの作成指示を受け付けた場合(ステップS1:YES)、返信メール作成用選択候補表示プログラム10を起動し、制御部6は返信メール作成用選択候補表示プログラム10に従って、受信メールの本文に記載されている文字列を抽出する構文解析処理を行う(ステップS2)。
【0033】
図6は、構文解析処理の流れを説明するために用いるフローチャート図である。構文解析処理は、従来と同様の技術であるので、簡単に説明する。
まず、制御部6は、受信メール本文の検索文字の位置が本文の最後かどうかを判定し(ステップS21)、本文の最後でなければ(ステップS21:YES)、その検索文字を先頭位置として、辞書プログラム11によってデータベース化されている文字列の検索を行う(ステップS22)。その結果、一致する文字列があれば(ステップS23:YES)、当該文字列を抽出し(ステップS24)、次の文字を先頭位置にし、(ステップS25)、ステップS21の処理に戻る。一致する文字列がなければ(ステップS23:NO)、次の文字を先頭位置にし、(ステップS25)、ステップS21の処理に移る。
【0034】
ステップS21において検索文字が本文の最後であれば(ステップS21:YES)、制御部6は、ステップS3の処理に移る。
続いて制御部6は、ステップS2の構文解析処理において抽出された文字列が、記憶部7に記憶されている分類リストデータ13に含まれているかどうかを比較する(ステップS3)。その結果、分類リストデータ13に含まれる文字列と一致するものがあった場合(ステップS4:YES)、その一致した文字列と同じ分類に属する全ての文字列の選択候補順位を繰り上げて、選択候補順位データを変更する処理を行い(ステップS5)、ステップS6の処理に移る。
【0035】
ステップS4において、分類リストデータ13に含まれる文字列と一致するものがなかった場合(ステップS4:NO)、制御部6は次のステップS6の処理に移る。
ユーザの操作部3に対する操作により、入力文字が選択されると(ステップS6:YES)、制御部6は、選択候補順位データ12を参照して、入力文字の「よみ」を先頭に含む文字列のうち、選択候補順位が上位のものを所定数、表示部2に一覧表示する(ステップS7)。
【0036】
続いて、ユーザの操作部3に対する操作により、一覧表示された選択候補からの選択決定、若しくはユーザ入力の文字列の選択決定のいずれかがなされた場合(ステップS8:YES)、制御部6は、その選択決定された文字列を入力された文字列として認識し、表示部2に入力された文字列として表示する(ステップS9)。
続いて、ユーザの操作部3に対する操作により、返信メールの送信指示を受け付けると(ステップS10:YES)、制御部6は、選択候補順位を繰り上げた文字列の順位を元の順位に戻す処理を行い(ステップS11)、終了する。
【0037】
ステップS6において、入力文字の選択がなされなければ(ステップS6:NO)、制御部6は、ステップS10の処理に移る。
また、ステップS8において、選択決定がなされなければ(ステップS8:NO)、制御部6は、ステップS6の処理に移る。
また、ステップS10において、返信メールの送信指示を受け付けなければ(ステップS10:NO)、制御部6は、ステップS6の処理に移る。
<具体的な動作例>
ここで、携帯電話機1が行う選択候補表示処理の具体的な動作について説明する。
【0038】
図7は、携帯電話機1の表示部2に表示される受信メールの内容を表示した画面の一例を示す図である。
画面20には、受信メールの本文である「明日、大阪は晴れだね(ハートの絵文字) 小畑」という文章と、ユーザから返信指示を受け付けるアイコンである返信ボタン201と、ユーザから表示した受信メールを消去する指示を受け付けるアイコンである消去ボタン202とが表示されている。
【0039】
画面20が表示部2に表示されている間に、ユーザが返信ボタン201を選択する操作を操作部3に対して行うと、制御部6は、返信メール作成用選択候補表示プログラム10を起動して、受信メールの構文解析処理を行う。
図8は、図7に示した受信メール本文を構文解析処理した結果抽出された文字列と、抽出された各文字列が分類リストデータと一致したかどうかを示す図である。
【0040】
抽出された文字列は、「明日」、「大阪」、「晴れ」、「(ハートの絵文字)」、「小畑」である。これらの各文字列が、図4に示した分類リストデータ13の分類のいずれかに属している文字列と一致するかどうかを判定した結果、「明日」は一致無し、「大阪」は分類01に一致、「晴れ」は分類03に一致、「(ハートの絵文字)」は分類05に一致、「小畑」は分類02に一致する。
【0041】
次に制御部6は、抽出された文字列と同じ分類に属する文字列の選択候補順位を繰り上げる処理を行う。
その結果を図9に示す。
図9は、抽出された文字列と同じ分類に属する文字列の選択候補順位を繰り上げる処理を行った後の、選択候補順位データ12の具体例を示す図である。
【0042】
図3において、辞書コードC23の文字列「梅田」は、選択候補順位が「3」であったが、抽出された文字列が属する分類01に属しているため、選択候補順位が「11」に繰り上げられている(指示線121)。
同様に、辞書コードK321の文字列「(^0^)」は、選択候補順位が「4」であったが、抽出された文字列が属する分類05に属しているため、選択候補順位が「11」に繰り上げられている(指示線122)。
【0043】
続いて、返信メールの作成動作の具体例について説明する。
図10は、返信メールの作成動作を説明するために用いる画面の遷移を示す図である。
同図には、携帯電話機1の表示部2に表示される画面21〜24が示されており、この順に画面が遷移する。
画面21は、まず、ユーザが、受信メールの本文である「明日、大阪は晴れだね(ハートの絵文字) 小畑」という文章に対しての返答文として「梅田」と入力するべく、操作部3に対して「う」という文字を入力した段階の画面を示す。
【0044】
ユーザが操作部3に対して「う」という文字を入力すると、制御部6は返信メール作成用選択候補表示プログラム10に従って、「う」の読みを含む文字列のうち選択候補順位上位のもの3つを選択候補として表示する。
図9に示す選択候補順位データ12によれば、「うめだ」という読みの文字列「梅田」の選択候補順位が「11」で、「うめ」という読みの文字列「梅」の選択候補順位が「10」で、「うめしゅ」という読みの文字列「梅酒」の選択候補順位が「7」で、「うめたて」という読みの文字列「埋め立て」の選択候補順位が「5」である。よって、制御部6は、「梅田」、「梅」、「梅酒」の順で、これらの文字列を選択候補として表示部2に表示させる。
【0045】
続いて、ユーザが選択候補の中から文字列「梅田」を選択する操作を操作部3に対して行うと、画面22のように、文字入力フィールドに「梅田」が入力される。
その後、ユーザが、操作部3を操作して、「で遊ぼう」と入力し、画面23に示すように、「え」という文字を入力する操作を行うと、制御部6は、図9に示す選択候補順位データ12を参照し、「え」の読みを含む文字列のうち選択候補順位上位のもの3つを選択候補として表示する。
【0046】
すなわち、上述の順位繰り上げ処理によって、選択候補順位が「4」から「11」に繰り上げられた、「えがお」という読みで対応付けられている文字列「(^o^)」と、「えがわ」という読みの文字列「江川」と、「えがお」という読みの文字列「笑顔」を、この順で選択候補として表示部2に表示させる。
ユーザが、文字列「(^o^)」を選択する操作を携帯電話機1に対して行うと、画面24に示すように文字入力フィールドに「(^o^)」が入力される。
【0047】
以上説明したように、上述の携帯電話機1を用いれば、返信メールの作成において、受信メールに記載されていない文字列であっても、受信メールの内容から入力される可能性が高くなると思われる文字列をできるだけ選択候補として画面に表示させることができる。
<補足>
以上、本発明の一実施の形態である携帯電話機1について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限定されるものでないことは、勿論である。以下に示す内容も本発明に含まれる。
(1)上述の実施の形態では、受信メールに対する返信メールの作成指示をユーザから受け付けた場合に、その受信メールに記載されている本文について構文解析処理を行って、分類リストデータ13と比較する文字列の抽出を行っていたが、本発明に係る携帯端末機は、受信メールだけでなく、その受信メールと同じ送信者又はその受信メールの題名と同じ題名の受信メール(以下、「同名メール」という。)を検索し、検出された同名メールの本文についても構文解析処理を行って、分類リストデータ13と比較する文字列の特定及び抽出を行うものであってもよい。
【0048】
図11は、図5に示した選択候補表示処理に追加するステップを示す図である。
図5に示した選択候補表示処理のステップS1とステップS2の間に、上述の検索処理(ステップS31)を追加した選択候補表示処理を行う携帯端末機も本発明に含まれる。
(2)上述の実施の形態では、分類リストデータ13において、分類コードと辞書コードとを対応付けることで、どの文字列がどの分類に属するものとされているかといった関係を表していたが、文字列に属性情報として、分類コードを付加する形で、辞書プログラム11によって文字列が属する分類を管理するようにしていてもよい。
(3)上述の実施の形態では、受信メールから抽出した文字列と、分類リストデータ13に記載されている文字列とが一致した場合、同じ分類に属する文字列全ての選択候補順位を最高位に上げていたが、現在のそれぞれの文字列の順位から所定の数だけ順位を繰り上げる処理を行うものであってもよい。また、返信メールが送信された後に、繰り上げた順位を元の順位に戻す処理を行っていたが、所定の数だけ順位を繰り下げる処理を行うものであってもよい。
(4)本発明は、携帯電話機の他、PDA等のいわゆる、携帯端末機に適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明は、電子メール機能を備えた携帯端末機等に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】携帯電話機1の外観を示す図である。
【図2】携帯電話機1の構成を示す図である。
【図3】選択候補順位データ12の具体例を示す図である。
【図4】分類リストデータ13の具体例を示す図である。
【図5】選択候補表示処理の流れを説明するために用いるフローチャート図である。
【図6】構文解析処理の流れを説明するために用いるフローチャート図である。
【図7】携帯電話機1の表示部2に表示される受信メールの内容を表示した画面の一例を示す図である。
【図8】抽出された各文字列が分類リストデータと一致したかどうかを示す図である。
【図9】抽出された文字列と同じ分類に属する文字列の選択候補順位を繰り上げる処理を行った後の、選択候補順位データ12の具体例を示す図である。
【図10】返信メールの作成動作を説明するために用いる画面の遷移を示す図である。
【図11】図5に示した選択候補表示処理に追加する処理ステップを示す図である。
【符号の説明】
【0051】
1 携帯電話機
2 表示部
3 操作部
4 メモリカード
5 通信部
6 制御部
7 記憶部
8 メモリカード読取部
9 選択候補学習プログラム
10 返信メール作成用選択候補プログラム
11 辞書プログラム
12 選択候補順位データ
13 分類リストデータ
14 文字データ
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子メール機能を備えた携帯端末機に関し、特に受信メールに対して返信メールを作成する際の文字入力支援技術に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistance)等の携帯端末機には、電子メール機能が標準装備されている。
この電子メール機能を用いて電子メールの本文を作成する場合、例えば、一般的な携帯電話機では、備わっているテンキー等の十数個のキーをユーザが選択的に押下することで、それぞれのキーに割り当てられているひらがなが入力され、入力されたひらがなを時には漢字に変換することで、かなと漢字の混じった日本語文が作成される。
【0003】
しかし、携帯電話機に備わるテンキー等での文字入力は、一般的なパソコンに備わるキーボードでの文字入力と比較すると、キーに対する押下回数が多くて入力し辛い面がある。
そこで多くの携帯電話機には、入力された文字の読みから、その読みを含む文字列のうち、所定の方法で順位付けられた順位の高いもの順に一覧表示して、ユーザが入力しようとしている文字列を予測的に示す文字入力支援機能が備わっている。
【0004】
所定の方法は、例えば、入力された回数の多い順、或いは最近入力された順となるように順位付ける方法等がある。
また、下記の特許文献1には、受信メールに記載されている本文を構文解析して単語情報を抽出して記憶しておき、受信メールに対する返信メールを作成する際に、その記憶した単語情報を、仮名漢字変換辞書に記憶されている単語情報より優先して用いる情報処理装置の発明が開示されている。
【0005】
これにより、返信メールの作成において、受信メールに記載されていた文字列と同じものをユーザが入力したい場合、その文字列が優先的に入力されるので、ユーザの入力操作を劇的に減らすことができるという効果がある。
【特許文献1】特開2001−209638号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、通常、返信メールでは、受信メールに記載されている文字列そのものだけでなく、受信メールに記載されていなくても関連する文字列を入力したい場合が度々ある。
例えば、受信メールに「大阪」という文字列が記載されていて、その受信メールの内容に対する応答として返信メールで「梅田」と記載したい場合が考えられる。
【0007】
上述の特許文献1に開示あれている発明によれば、受信メールに「大阪」以外に「ウーパールーパー」という文字列が記載されていると、「ウーパールーパー」が仮名漢字変換辞書の単語情報より優先的に入力される単語情報として記憶され、ユーザが返信メールの本文の作成において「う」と入力すると「ウーパールーパー」が入力されることになる。結局、ユーザは「う」、「め」、「だ」とひらがな入力し、その後、漢字変換をする操作を行うことになる。
【0008】
そこで、本発明は、返信メールの作成において、受信メールに記載されていない文字列であっても、受信メールの内容から入力される可能性が高くなると思われる文字列をできるだけ選択候補として表示するようにした携帯端末機及び当該携帯端末機に用いられる選択候補表示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するために、本発明に係る携帯端末機は、電子メール機能を備え、文字入力時の選択候補文字列として画面に表示する文字列の選択候補順位を記憶する第1の記憶手段と、関連のある複数の文字列を分類して記憶する第2の記憶手段と、受信メールに対する返信メールの作成指示を受け付ける受付手段と、返信メールの作成指示を受け付けた場合に、受信メールに記載されている文を解析して文字列を抽出する抽出手段と、抽出された文字列が、前記第2の記憶手段に記憶されている文字列のいずれかと一致するかどうかを判定する判定手段と、判定結果が肯定的である場合に、一致した文字列と同じ分類に属する全ての文字列の選択候補順位を繰り上げて、前記第1の記憶手段が記憶する選択候補順位を変更する変更手段と、変更後の選択候補順位に従って選択候補文字列を画面に表示させる選択候補表示手段とを備えることを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る選択候補表示方法は、電子メール機能と記憶手段を備えた携帯端末機に用いられる選択候補表示方法であって、前記記憶手段には、文字入力時の選択候補文字列として画面に表示する文字列の選択候補順位と、関連のある複数の文字列が分類して記憶されており、受信メールに対する返信メールの作成指示を受け付けると、受信メールに記載されている文を解析して文字列を抽出し、抽出された文字列が、前記記憶手段に分類して記憶されている文字列のいずれかと一致するかどうかを判定し、判定結果が肯定的である場合に、一致した文字列と同じ分類に属する全ての文字列の選択候補順位を繰り上げて、前記記憶手段が記憶する選択候補順位を変更し、変更後の選択候補順位に従って選択候補文字列を画面に表示することを特徴とする。
【0011】
ここで、「文字列」は、1文字以上の文字(ひらがな、カタカナ、漢字、英数字、絵文字、その他外国文字等を含む)、記号から成る意味を持つ言葉のことを指す。
【発明の効果】
【0012】
一般的に、受信メールに対して返信メールを作成する場合、その受信メールに記載されている内容に対する返答が、返信メールの主な記載内容となるので、その受信メールに記載されている文字列と全く同じの文字列を使うことがなくても、その受信メールに記載されている文字列に関連する文字列が使われる可能性が大きい。
例えば、受信メールに「大阪」と記載されていれば、返信メールにおいて、「キタ」、「梅田」、「ミナミ」等の文字列が使われる可能性が高くなると考える。
【0013】
上記構成の携帯端末機は、前記第2の記憶手段に、例えば、「大阪」、「キタ」、「梅田」、「ミナミ」等の関連する文字列を同じ分類に属するものとして記憶している。
そして、前記受付手段が、受信メールに対して返信メールの作成指示を受け付けた場合、前記抽出手段は、その受信メールに記載されている文を解析して文字列を抽出し、前記判定手段は、抽出された文字列が、前記第2の記憶手段に記憶されている文字列のいずれかと一致するかどうかを判定する。
【0014】
例えば、受信メールに「大阪」が記載されていれば、第2の記憶手段に記憶されている「大阪」と一致することになる。
その結果、前記変更手段は、同じ分類に属するものとして記憶されている「大阪」、「キタ」、「梅田」、「ミナミ」等の文字列の順位を繰り上げて、選択候補順位を変更し、前記選択候補表示手段は、変更後の選択候補順位に従って選択候補文字列を画面に表示させる。
【0015】
これにより、例えば、ユーザが返信メールの作成において、「う」と入力した場合、「う」を読みに含む文字列の選択候補として「梅田」を画面に表示させる可能性を高めることができる。
すなわち、上記構成の携帯端末機または選択候補表示方法を用いれば、返信メールの作成において、受信メールに記載されていない文字列であっても、受信メールの内容から入力される可能性が高いと思われる文字列をできるだけ選択候補として画面に表示させることができる。
【0016】
また、前記第1の記憶手段は、所定の順位の高さを上限として各文字列の選択候補順位を記憶し、
前記変更手段は、前記判定結果が肯定的である場合に、一致した文字列と同じ分類に属する全ての文字列の選択候補順位を、前記所定の順位より高く繰り上げて、前記第1の記憶手段が記憶する選択候補順位を変更するとしてもよい。
【0017】
この構成により、受信メールに記載されている文字列と同じ分類の文字列を、より優先的に選択候補として画面に表示させることができる。
また、前記受付手段は、更に、前記返信メールの送信指示を受け付け、前記変更手段は、前記受付手段が前記送信指示を受け付けた場合に、前記繰り上げを行った文字列の順位を繰り下げて、前記第1の記憶手段が記憶する選択候補順位を変更するとしてもよいし、前記変更手段は、前記受付手段が前記送信指示を受け付けた場合に、前記繰り上げを行った文字列の順位を元の順位に戻すとしてもよい。
【0018】
この構成により、返信メールを送信した後は、一時的に順位が繰り上げられた文字列の順位を繰り下げる或いは、元の順位に戻るので、この返信メールとは全く関係のない新規のメールの作成や、他の受信メールに対する返信メールの作成に、順位繰り上げの影響を及ぼさないようにすることができる。
また、前記携帯端末機は、更に、前記受付手段により前記指示を受け付けた場合に、前記受信メールの送信者名又は題名と同じの受信メールである同名メールを検索する検索手段を備え、前記抽出手段は、更に、前記検索手段により同名メールが検出された場合、同名メールに記載されている文についても解析して文字列を抽出し、前記判定手段は、抽出された文字列について前記判定を行うとしてもよい。
【0019】
一般的に、受信メールに対する返信メールの作成では、題名はそのままで、何度もやり取りすることが考えられる。そこで、受信メールに対する返信メールの作成において、その受信メールと同じ送信者名又は題名が同じの電子メールである同名メールを検索して、その同名メールに記載されている文字列についても上述の一致判定を行うことで、今までやり取りした受信メール及び同名メールの内容から、今回の返信メールの作成において入力される可能性が高いと思われる文字列をできるだけ選択候補として画面に表示させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
<構成>
図1は、携帯電話機1の外観を示す図である。
同図には、画面を表示する表示部2、ユーザから各種指示を受け付けるための操作部3(点線囲み部分)。後述するメモリカード読取部8に装着可能なメモリカード4が示されている。
【0021】
図2は、携帯電話機1の構成を示す図である。
携帯電話機1は、表示部2、操作部3、通信部5、制御部6、記憶部7、メモリカード読取部8を備える。
携帯電話機1のハードウェアとしての構成は、従来の携帯電話機と基本的には同じである。
【0022】
表示部2は、液晶ディスプレイ等で構成され、制御部6の制御に従って、画面を表示する機能を有する。
操作部3は、一般的な携帯電話機に備わる0から9までのテンキーボタンや、オンフックボタン、オフフック兼電源オン/オフボタン等の各種ボタンを有し、各種ボタンが押下されることによってユーザから各種指示を受け付ける機能を有する。
【0023】
通信部5は、アンテナ(図示せず)が受信した搬送波信号及び制御部6から伝送されてきた音声や映像等の圧縮信号及び電子メール等のデータ信号に対して、変復調処理、増幅処理、A/D及びD/A変換処理といった、送受信に係る一連の処理を行う機能を有する。
制御部6は、マイクロプロセッサ、DSP(Digital Signal Processor)等によって構成されており、記憶部7に記憶されている各種プログラムに従って各機能部の制御を行うことで各種機能を実現する。
【0024】
例えば、電子メール機能を実現する。
電子メール機能とは、電子メールの作成、電子メールの送受信、送受信した電子メールの閲覧等の電子メールに関する諸機能の総称である。
記憶部7は、選択候補学習プログラム9、返信メール作成用選択候補表示プログラム10、辞書プログラム11、選択候補順位データ12、分類リストデータ13、文字データ14等、各種プログラム及び各種データを記憶している。
【0025】
選択候補学習プログラム9、返信メール作成用選択候補表示プログラム10及び辞書プログラム11による動作、選択候補順位データ12、分類リストデータ13、文字データ14の内容については、後述する。その他、電子メール機能を備えた一般的な携帯電話機の各種機能を実現するプログラム及びデータについては説明を省略する。
メモリカード読取部8は、携帯電話機1に装着されたメモリカード4にデータを書き込んだり、メモリカード4からデータを読み出したりする機能を有する。
<データ>
図3は、記憶部7に記憶されている選択候補順位データ12の具体例を示す図である。
【0026】
選択候補順位データ12は、選択候補として抽出された、辞書プログラム11によりデータベース化され管理されている文字列を示す辞書コードと、選択候補として表示する文字列の順位である選択候補順位とを対応付けたテーブルデータである。
なお、同図においては、理解し易いように、辞書コードが示す文字列とその読みを併記している。
【0027】
例えば、辞書コードA1が示す文字列は「愛」であり、読みは「あい」であり、選択候補順位は「2」である。
選択候補の文字列の抽出及びその選択候補順位の決定は、制御部6が選択候補学習プログラム9を実行することにより実現される。
辞書プログラム11は、日本語として常用されている文字列とその読みと辞書コードとを対応付けてデータベース化したプログラムである。そして文字列を構成する各文字は、文字コードで表されている。
【0028】
文字データ14は、各種文字、記号を示す文字コードと画面に表示する文字の図形データとを対応付けたテーブルデータである。
辞書プログラム11で管理されている文字列を表示部2に表示させる場合、制御部6は、辞書プログラム11を実行し、その文字列の辞書コードと対応付けられている各文字コードが示す文字の図形データを文字データ14から抽出する処理を行い、抽出した各図形データを用いて、表示部2の画面に文字として表示する処理を行う。文字を画面に表示させる処理は従来と同様である。
【0029】
選択候補学習プログラム9は、ユーザから操作部3を介して入力された文字列のうち、辞書プログラム11でデータベース化され管理されている文字列を抽出し、その文字列が入力された回数と入力された日時に応じてその文字列の選択候補順位を決定し、選択候補順位データ12として対応付けて記憶する処理を行うプログラムである。
選択候補順位は、1から11までの番号で示され、1が最も低い順位で、11が最も高い順位である。そして、入力された回数と入力された日時に応じて付けられる順位の最高位は10である。最も高い11が順位付けられる条件については、後述する。
【0030】
図4は、分類リストデータ13の具体例を示す図である。
分類リストデータ13は、分類コードと辞書コードとを対応付けたテーブルデータである。
なお、同図においては、理解し易いように、辞書コードが示す文字列で表している。
例えば、分類01には、「大阪」、「梅田」、「キタ」、「ミナミ」「難波」等の文字列が対応付けられている。
【0031】
分類リストデータ13は、携帯電話機1の通信機能を利用して、携帯電話に関するサービスを提供している業者が運営しているサーバから直接ダウンロードすることができる。また、ネットワークに接続されたパソコンで当該サーバからダウンロードして、それをパソコンからメモリカード4に記録し、そのメモリカード4を携帯電話機1に装着してメモリカード読取部8に読み取らせて取得することもできる。
<動作>
ここで、携帯電話機1が、ユーザから受信メールに対する返信メールの作成指示を受け付けた場合に行う選択候補表示処理について説明する。
【0032】
選択候補表示処理は、記憶部7に記憶されている返信メール作成用選択候補表示プログラム10を制御部6が実行することにより実現される。
図5は、選択候補表示処理の流れを説明するために用いるフローチャート図である。
まず、携帯電話機1は、操作部3に対するユーザの入力操作により、受信メールに対する返信メールの作成指示を受け付けた場合(ステップS1:YES)、返信メール作成用選択候補表示プログラム10を起動し、制御部6は返信メール作成用選択候補表示プログラム10に従って、受信メールの本文に記載されている文字列を抽出する構文解析処理を行う(ステップS2)。
【0033】
図6は、構文解析処理の流れを説明するために用いるフローチャート図である。構文解析処理は、従来と同様の技術であるので、簡単に説明する。
まず、制御部6は、受信メール本文の検索文字の位置が本文の最後かどうかを判定し(ステップS21)、本文の最後でなければ(ステップS21:YES)、その検索文字を先頭位置として、辞書プログラム11によってデータベース化されている文字列の検索を行う(ステップS22)。その結果、一致する文字列があれば(ステップS23:YES)、当該文字列を抽出し(ステップS24)、次の文字を先頭位置にし、(ステップS25)、ステップS21の処理に戻る。一致する文字列がなければ(ステップS23:NO)、次の文字を先頭位置にし、(ステップS25)、ステップS21の処理に移る。
【0034】
ステップS21において検索文字が本文の最後であれば(ステップS21:YES)、制御部6は、ステップS3の処理に移る。
続いて制御部6は、ステップS2の構文解析処理において抽出された文字列が、記憶部7に記憶されている分類リストデータ13に含まれているかどうかを比較する(ステップS3)。その結果、分類リストデータ13に含まれる文字列と一致するものがあった場合(ステップS4:YES)、その一致した文字列と同じ分類に属する全ての文字列の選択候補順位を繰り上げて、選択候補順位データを変更する処理を行い(ステップS5)、ステップS6の処理に移る。
【0035】
ステップS4において、分類リストデータ13に含まれる文字列と一致するものがなかった場合(ステップS4:NO)、制御部6は次のステップS6の処理に移る。
ユーザの操作部3に対する操作により、入力文字が選択されると(ステップS6:YES)、制御部6は、選択候補順位データ12を参照して、入力文字の「よみ」を先頭に含む文字列のうち、選択候補順位が上位のものを所定数、表示部2に一覧表示する(ステップS7)。
【0036】
続いて、ユーザの操作部3に対する操作により、一覧表示された選択候補からの選択決定、若しくはユーザ入力の文字列の選択決定のいずれかがなされた場合(ステップS8:YES)、制御部6は、その選択決定された文字列を入力された文字列として認識し、表示部2に入力された文字列として表示する(ステップS9)。
続いて、ユーザの操作部3に対する操作により、返信メールの送信指示を受け付けると(ステップS10:YES)、制御部6は、選択候補順位を繰り上げた文字列の順位を元の順位に戻す処理を行い(ステップS11)、終了する。
【0037】
ステップS6において、入力文字の選択がなされなければ(ステップS6:NO)、制御部6は、ステップS10の処理に移る。
また、ステップS8において、選択決定がなされなければ(ステップS8:NO)、制御部6は、ステップS6の処理に移る。
また、ステップS10において、返信メールの送信指示を受け付けなければ(ステップS10:NO)、制御部6は、ステップS6の処理に移る。
<具体的な動作例>
ここで、携帯電話機1が行う選択候補表示処理の具体的な動作について説明する。
【0038】
図7は、携帯電話機1の表示部2に表示される受信メールの内容を表示した画面の一例を示す図である。
画面20には、受信メールの本文である「明日、大阪は晴れだね(ハートの絵文字) 小畑」という文章と、ユーザから返信指示を受け付けるアイコンである返信ボタン201と、ユーザから表示した受信メールを消去する指示を受け付けるアイコンである消去ボタン202とが表示されている。
【0039】
画面20が表示部2に表示されている間に、ユーザが返信ボタン201を選択する操作を操作部3に対して行うと、制御部6は、返信メール作成用選択候補表示プログラム10を起動して、受信メールの構文解析処理を行う。
図8は、図7に示した受信メール本文を構文解析処理した結果抽出された文字列と、抽出された各文字列が分類リストデータと一致したかどうかを示す図である。
【0040】
抽出された文字列は、「明日」、「大阪」、「晴れ」、「(ハートの絵文字)」、「小畑」である。これらの各文字列が、図4に示した分類リストデータ13の分類のいずれかに属している文字列と一致するかどうかを判定した結果、「明日」は一致無し、「大阪」は分類01に一致、「晴れ」は分類03に一致、「(ハートの絵文字)」は分類05に一致、「小畑」は分類02に一致する。
【0041】
次に制御部6は、抽出された文字列と同じ分類に属する文字列の選択候補順位を繰り上げる処理を行う。
その結果を図9に示す。
図9は、抽出された文字列と同じ分類に属する文字列の選択候補順位を繰り上げる処理を行った後の、選択候補順位データ12の具体例を示す図である。
【0042】
図3において、辞書コードC23の文字列「梅田」は、選択候補順位が「3」であったが、抽出された文字列が属する分類01に属しているため、選択候補順位が「11」に繰り上げられている(指示線121)。
同様に、辞書コードK321の文字列「(^0^)」は、選択候補順位が「4」であったが、抽出された文字列が属する分類05に属しているため、選択候補順位が「11」に繰り上げられている(指示線122)。
【0043】
続いて、返信メールの作成動作の具体例について説明する。
図10は、返信メールの作成動作を説明するために用いる画面の遷移を示す図である。
同図には、携帯電話機1の表示部2に表示される画面21〜24が示されており、この順に画面が遷移する。
画面21は、まず、ユーザが、受信メールの本文である「明日、大阪は晴れだね(ハートの絵文字) 小畑」という文章に対しての返答文として「梅田」と入力するべく、操作部3に対して「う」という文字を入力した段階の画面を示す。
【0044】
ユーザが操作部3に対して「う」という文字を入力すると、制御部6は返信メール作成用選択候補表示プログラム10に従って、「う」の読みを含む文字列のうち選択候補順位上位のもの3つを選択候補として表示する。
図9に示す選択候補順位データ12によれば、「うめだ」という読みの文字列「梅田」の選択候補順位が「11」で、「うめ」という読みの文字列「梅」の選択候補順位が「10」で、「うめしゅ」という読みの文字列「梅酒」の選択候補順位が「7」で、「うめたて」という読みの文字列「埋め立て」の選択候補順位が「5」である。よって、制御部6は、「梅田」、「梅」、「梅酒」の順で、これらの文字列を選択候補として表示部2に表示させる。
【0045】
続いて、ユーザが選択候補の中から文字列「梅田」を選択する操作を操作部3に対して行うと、画面22のように、文字入力フィールドに「梅田」が入力される。
その後、ユーザが、操作部3を操作して、「で遊ぼう」と入力し、画面23に示すように、「え」という文字を入力する操作を行うと、制御部6は、図9に示す選択候補順位データ12を参照し、「え」の読みを含む文字列のうち選択候補順位上位のもの3つを選択候補として表示する。
【0046】
すなわち、上述の順位繰り上げ処理によって、選択候補順位が「4」から「11」に繰り上げられた、「えがお」という読みで対応付けられている文字列「(^o^)」と、「えがわ」という読みの文字列「江川」と、「えがお」という読みの文字列「笑顔」を、この順で選択候補として表示部2に表示させる。
ユーザが、文字列「(^o^)」を選択する操作を携帯電話機1に対して行うと、画面24に示すように文字入力フィールドに「(^o^)」が入力される。
【0047】
以上説明したように、上述の携帯電話機1を用いれば、返信メールの作成において、受信メールに記載されていない文字列であっても、受信メールの内容から入力される可能性が高くなると思われる文字列をできるだけ選択候補として画面に表示させることができる。
<補足>
以上、本発明の一実施の形態である携帯電話機1について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限定されるものでないことは、勿論である。以下に示す内容も本発明に含まれる。
(1)上述の実施の形態では、受信メールに対する返信メールの作成指示をユーザから受け付けた場合に、その受信メールに記載されている本文について構文解析処理を行って、分類リストデータ13と比較する文字列の抽出を行っていたが、本発明に係る携帯端末機は、受信メールだけでなく、その受信メールと同じ送信者又はその受信メールの題名と同じ題名の受信メール(以下、「同名メール」という。)を検索し、検出された同名メールの本文についても構文解析処理を行って、分類リストデータ13と比較する文字列の特定及び抽出を行うものであってもよい。
【0048】
図11は、図5に示した選択候補表示処理に追加するステップを示す図である。
図5に示した選択候補表示処理のステップS1とステップS2の間に、上述の検索処理(ステップS31)を追加した選択候補表示処理を行う携帯端末機も本発明に含まれる。
(2)上述の実施の形態では、分類リストデータ13において、分類コードと辞書コードとを対応付けることで、どの文字列がどの分類に属するものとされているかといった関係を表していたが、文字列に属性情報として、分類コードを付加する形で、辞書プログラム11によって文字列が属する分類を管理するようにしていてもよい。
(3)上述の実施の形態では、受信メールから抽出した文字列と、分類リストデータ13に記載されている文字列とが一致した場合、同じ分類に属する文字列全ての選択候補順位を最高位に上げていたが、現在のそれぞれの文字列の順位から所定の数だけ順位を繰り上げる処理を行うものであってもよい。また、返信メールが送信された後に、繰り上げた順位を元の順位に戻す処理を行っていたが、所定の数だけ順位を繰り下げる処理を行うものであってもよい。
(4)本発明は、携帯電話機の他、PDA等のいわゆる、携帯端末機に適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明は、電子メール機能を備えた携帯端末機等に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】携帯電話機1の外観を示す図である。
【図2】携帯電話機1の構成を示す図である。
【図3】選択候補順位データ12の具体例を示す図である。
【図4】分類リストデータ13の具体例を示す図である。
【図5】選択候補表示処理の流れを説明するために用いるフローチャート図である。
【図6】構文解析処理の流れを説明するために用いるフローチャート図である。
【図7】携帯電話機1の表示部2に表示される受信メールの内容を表示した画面の一例を示す図である。
【図8】抽出された各文字列が分類リストデータと一致したかどうかを示す図である。
【図9】抽出された文字列と同じ分類に属する文字列の選択候補順位を繰り上げる処理を行った後の、選択候補順位データ12の具体例を示す図である。
【図10】返信メールの作成動作を説明するために用いる画面の遷移を示す図である。
【図11】図5に示した選択候補表示処理に追加する処理ステップを示す図である。
【符号の説明】
【0051】
1 携帯電話機
2 表示部
3 操作部
4 メモリカード
5 通信部
6 制御部
7 記憶部
8 メモリカード読取部
9 選択候補学習プログラム
10 返信メール作成用選択候補プログラム
11 辞書プログラム
12 選択候補順位データ
13 分類リストデータ
14 文字データ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子メール機能を備えた携帯端末機であって、
文字入力時の選択候補文字列として画面に表示する文字列の選択候補順位を記憶する第1の記憶手段と、
関連のある複数の文字列を分類して記憶する第2の記憶手段と、
受信メールに対する返信メールの作成指示を受け付ける受付手段と、
返信メールの作成指示を受け付けた場合に、受信メールに記載されている文を解析して文字列を抽出する抽出手段と、
抽出された文字列が前記第2の記憶手段に記憶されている文字列のいずれかと一致するかどうかを判定する判定手段と、
判定結果が肯定的である場合に、一致した文字列と同じ分類に属する全ての文字列の選択候補順位を繰り上げて、前記第1の記憶手段が記憶する選択候補順位を変更する変更手段と、
変更後の選択候補順位に従って選択候補文字列を画面に表示させる選択候補表示手段とを備える
ことを特徴とする携帯端末機。
【請求項2】
前記第1の記憶手段は、所定の順位の高さを上限として各文字列の選択候補順位を記憶し、
前記変更手段は、前記判定結果が肯定的である場合に、一致した文字列と同じ分類に属する全ての文字列の選択候補順位を、前記所定の順位より高く繰り上げて、前記第1の記憶手段が記憶する選択候補順位を変更する
ことを特徴とする請求項1に記載の携帯端末機。
【請求項3】
前記受付手段は、更に、前記返信メールの送信指示を受け付け、
前記変更手段は、前記受付手段が前記送信指示を受け付けた場合に、前記繰り上げを行った文字列の順位を繰り下げて、前記第1の記憶手段が記憶する選択候補順位を変更する
ことを特徴とする請求項1に記載の携帯端末機。
【請求項4】
前記変更手段は、前記受付手段が前記送信指示を受け付けた場合に、前記繰り上げを行った文字列の順位を元の順位に戻す
ことを特徴とする請求項3に記載の携帯端末機。
【請求項5】
前記携帯端末機は、更に、
前記受付手段により前記指示を受け付けた場合に、前記受信メールの送信者名又は題名と同じの受信メールである同名メールを検索する検索手段を備え、
前記抽出手段は、更に、前記検索手段により同名メールが検出された場合、同名メールに記載されている文についても解析して文字列を抽出し、
前記判定手段は、抽出された文字列について前記判定を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の携帯端末機。
【請求項6】
電子メール機能と記憶手段を備えた携帯端末機に用いられる選択候補表示方法であって、
前記記憶手段には、文字入力時の選択候補文字列として画面に表示する文字列の選択候補順位と、関連のある複数の文字列が分類して記憶されており、
受信メールに対する返信メールの作成指示を受け付けると、受信メールに記載されている文を解析して文字列を抽出し、
抽出された文字列が、前記記憶手段に分類して記憶されている文字列のいずれかと一致するかどうかを判定し、
判定結果が肯定的である場合に、一致した文字列と同じ分類に属する全ての文字列の選択候補順位を繰り上げて、前記記憶手段が記憶する選択候補順位を変更し、
変更後の選択候補順位に従って選択候補文字列を画面に表示する
ことを特徴とする選択候補表示方法。
【請求項1】
電子メール機能を備えた携帯端末機であって、
文字入力時の選択候補文字列として画面に表示する文字列の選択候補順位を記憶する第1の記憶手段と、
関連のある複数の文字列を分類して記憶する第2の記憶手段と、
受信メールに対する返信メールの作成指示を受け付ける受付手段と、
返信メールの作成指示を受け付けた場合に、受信メールに記載されている文を解析して文字列を抽出する抽出手段と、
抽出された文字列が前記第2の記憶手段に記憶されている文字列のいずれかと一致するかどうかを判定する判定手段と、
判定結果が肯定的である場合に、一致した文字列と同じ分類に属する全ての文字列の選択候補順位を繰り上げて、前記第1の記憶手段が記憶する選択候補順位を変更する変更手段と、
変更後の選択候補順位に従って選択候補文字列を画面に表示させる選択候補表示手段とを備える
ことを特徴とする携帯端末機。
【請求項2】
前記第1の記憶手段は、所定の順位の高さを上限として各文字列の選択候補順位を記憶し、
前記変更手段は、前記判定結果が肯定的である場合に、一致した文字列と同じ分類に属する全ての文字列の選択候補順位を、前記所定の順位より高く繰り上げて、前記第1の記憶手段が記憶する選択候補順位を変更する
ことを特徴とする請求項1に記載の携帯端末機。
【請求項3】
前記受付手段は、更に、前記返信メールの送信指示を受け付け、
前記変更手段は、前記受付手段が前記送信指示を受け付けた場合に、前記繰り上げを行った文字列の順位を繰り下げて、前記第1の記憶手段が記憶する選択候補順位を変更する
ことを特徴とする請求項1に記載の携帯端末機。
【請求項4】
前記変更手段は、前記受付手段が前記送信指示を受け付けた場合に、前記繰り上げを行った文字列の順位を元の順位に戻す
ことを特徴とする請求項3に記載の携帯端末機。
【請求項5】
前記携帯端末機は、更に、
前記受付手段により前記指示を受け付けた場合に、前記受信メールの送信者名又は題名と同じの受信メールである同名メールを検索する検索手段を備え、
前記抽出手段は、更に、前記検索手段により同名メールが検出された場合、同名メールに記載されている文についても解析して文字列を抽出し、
前記判定手段は、抽出された文字列について前記判定を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の携帯端末機。
【請求項6】
電子メール機能と記憶手段を備えた携帯端末機に用いられる選択候補表示方法であって、
前記記憶手段には、文字入力時の選択候補文字列として画面に表示する文字列の選択候補順位と、関連のある複数の文字列が分類して記憶されており、
受信メールに対する返信メールの作成指示を受け付けると、受信メールに記載されている文を解析して文字列を抽出し、
抽出された文字列が、前記記憶手段に分類して記憶されている文字列のいずれかと一致するかどうかを判定し、
判定結果が肯定的である場合に、一致した文字列と同じ分類に属する全ての文字列の選択候補順位を繰り上げて、前記記憶手段が記憶する選択候補順位を変更し、
変更後の選択候補順位に従って選択候補文字列を画面に表示する
ことを特徴とする選択候補表示方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2007−94786(P2007−94786A)
【公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−283672(P2005−283672)
【出願日】平成17年9月29日(2005.9.29)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年9月29日(2005.9.29)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】
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