説明

携帯端末装置およびプログラム

【課題】第三者によって不正操作されたか否かを所有者に容易に知らせることができ、さらに、第三者に不正操作を躊躇させる。
【解決手段】中央制御部12は、何らかのユーザ操作(キー操作、折り畳み開閉操作、充電台着脱操作)がある度にそのユーザ操作があった日時、その操作内容を示す時刻情報&操作内容11−1を記録するとともに、表示フラグ11−2がONの場合、最後のユーザ操作から今回のユーザ操作までの時間間隔が一定時間を超過していれば、記録された時刻情報&操作内容11−1を音声により告知するとともに表示部6に表示する。所有者は、何らかのユーザ操作を行った際、自動的に時刻情報&操作内容11−1を確認することになり、身に覚えのない操作が告知された場合、第三者による不正操作があったことを知ることになる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第三者による不正操作を防止する携帯端末装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、折り畳みタイプやスライドタイプなどの携帯電話機が広く普及しつつある。これらの携帯電話機では、筐体の一部を折り畳んだり、スライドしたりすることによって閉じることによって、操作部の一部あるいは全部を隠すような構造となっている。
【0003】
携帯電話機の所有者が、携帯電話機を折り畳んだり、スライドしたりすることによって閉じた状態で机の上などに放置し、その場を離れてしまった場合には、所有者以外の第三者が携帯電話機を開いて操作しても、再び、折り畳んだり、スライドしたりすることによって閉じた状態に戻してしまえば、所有者は、第三者が操作したことを知ることができない。
【0004】
第三者による不正操作があったかどうかを知る方法としては、例えば、操作履歴を記憶し、その操作履歴を後で表示することによって、第三者による操作があったかどうかを確認する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】特開2006−014158号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来技術では、第三者による操作があったか否かを確認するには、所有者が操作履歴を注意深く確認しなければならないという問題があった。また、第三者には、操作を監視していることを知らせるわけではないので、操作を躊躇させることができず、抑止力とはならないという問題があった。
【0007】
そこで本発明は、第三者によって携帯電話機が操作されたか否かを所有者に容易に知らせることができ、さらに、携帯電話機を操作することを第三者に躊躇させることができる携帯端末装置およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的達成のため、請求項1記載の発明による携帯端末装置は、ユーザ操作を検出する検出手段と、前記検出手段によってユーザ操作が検出されると、該ユーザ操作が行われた時刻を示す時刻情報を記憶する時刻情報記憶手段と、前記検出手段によってユーザ操作が検出されると、前回のユーザ操作に対して前記時刻情報記憶手段に記憶されている時刻情報に基づいて報知する報知手段とを具備することを特徴とする。
【0009】
また、好ましい態様として、例えば請求項2記載のように、請求項1記載の携帯端末装置において、前記時刻情報記憶手段は、前記検出手段によって、前記ユーザ操作としてユーザ操作終了を示す所定のユーザ操作が検出された場合に、該ユーザ操作が行われた操作時刻を示す時刻情報を記憶するようにしてもよい。
【0010】
また、好ましい態様として、例えば請求項3記載のように、請求項1記載の携帯端末装置において、前記時刻情報記憶手段は、前記検出手段によって、前記ユーザ操作として何れかのキー操作が検出された場合に、該ユーザ操作が行われた操作時刻を示す時刻情報を記憶するようにしてもよい。
【0011】
また、好ましい態様として、例えば請求項4記載のように、請求項1記載の携帯端末装置において、前記時刻情報記憶手段は、前記検出手段によって、前記ユーザ操作としてユーザ操作開始を示す所定のユーザ操作が検出された場合に、該ユーザ操作が行われた操作時刻を示す時刻情報を記憶するようにしてもよい。
【0012】
また、好ましい態様として、例えば請求項5記載のように、請求項1記載の携帯端末装置において、前記時刻情報記憶手段は、前記検出手段によって、前記ユーザ操作が他の所定のキー操作とともに行われたことを検出した場合には、該ユーザ操作が行われた操作時刻を示す時刻情報を記憶しないようにしてもよい。
【0013】
また、好ましい態様として、例えば請求項6記載のように、請求項1記載の携帯端末装置において、前記報知手段は、前記検出手段によってユーザ操作が検出されても、前回のユーザ操作が他の所定のキー操作とともに行われていた場合には、前記時刻情報記憶手段に記憶されている時刻情報に基づいて報知しないようにしてもよい。
【0014】
また、好ましい態様として、例えば請求項7記載のように、請求項1記載の携帯端末装置において、前記報知手段は、前記検出手段によって、前記ユーザ操作としてユーザ操作開始を示す所定のユーザ操作が検出された場合に、前記時刻情報記憶手段に記憶されている時刻情報に基づいて報知するようにしてもよい。
【0015】
また、好ましい態様として、例えば請求項8記載のように、請求項1記載の携帯端末装置において、前記報知手段は、前記検出手段によって、前記ユーザ操作として何れかのキー操作が検出された場合に、前記時刻情報記憶手段に記憶されている時刻情報に基づいて報知するようにしてもよい。
【0016】
また、好ましい態様として、例えば請求項9記載のように、請求項1記載の携帯端末装置において、前記報知手段は、前記検出手段によって、報知指示を示す所定のユーザ操作が検出された場合、前記時刻情報記憶手段に記憶されている時刻情報に基づいて報知するようにしてもよい。
【0017】
また、好ましい態様として、例えば請求項10記載のように、請求項1記載の携帯端末装置において、前回のユーザ操作時からの経過時間を計時する計時手段を具備し、前記報知手段は、前記検出手段によって前記ユーザ操作が検出された際、前回のユーザ操作時からの経過時間が所定時間以上であった場合に、前記時刻情報記憶手段に記憶されている時刻情報に基づいて報知するようにしてもよい。
【0018】
また、好ましい態様として、例えば請求項11記載のように、請求項1記載の携帯端末装置において、前記時刻情報記憶手段は、前記時刻情報を記憶する際、そのユーザ操作の内容を示す操作内容を対応付けて記憶し、前記報知手段は、前記時刻情報に基づいて報知するとともに、該時刻情報に対応付けて記憶されている操作内容を報知するようにしてもよい。
【0019】
また、上記目的達成のため、請求項12記載の発明によるプログラムは、携帯端末装置を制御するコンピュータに、ユーザ操作を検出する検出機能、前記検出機能によってユーザ操作が検出されると、該ユーザ操作が行われた時刻を示す時刻情報を記憶する時刻情報記憶機能、前記検出機能によってユーザ操作が検出されると、前回のユーザ操作に対して前記時刻情報記憶手段に記憶されている時刻情報に基づいて報知する報知機能を実現させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、検出手段によってユーザ操作が検出されると、該ユーザ操作が行われた時刻を示す時刻情報を時刻情報記憶手段に記憶するとともに、報知手段によって、前回のユーザ操作に対して時刻情報記憶手段に記憶されている時刻情報に基づいて報知するようにしたので、第三者によって携帯電話機が操作されたか否かを所有者に容易に知らせることができ、さらに、携帯電話機を操作することを第三者に躊躇させることができるという利点が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
【0022】
A.実施形態の構成
図1は、本発明の実施形態による携帯電話機の構成を示すブロック図である。図において、無線送受信部1は、図示しない無線基地局を介して、通話、データ通信などを行う。音声信号処理部2は、マイク3からの音声を取り込み、デジタル信号に変換して中央制御部に供給する一方、音声信号をアナログ信号に変換してスピーカ4から出力する。操作部5は、電話番号や、各種データ、動作指示などを入力する。表示部6は、液晶表示器などからなり、アドレス帳や電話番号などの情報や、各種設定画面などを表示する。特に、本実施形態では、表示部6には、図2に示すように、当該携帯電話機に対する各種操作(ユーザ操作終了を示す操作「折り畳み閉、充電台置き、機能終了操作、電源オフ」、キー操作、ユーザ操作開始を示す操作「折り畳み開、充電台外し、機能開始操作、電源オン」)に関する時刻情報&操作内容(操作履歴)が表示されるようになっている。
【0023】
RTC7は、当該携帯電話機に対して何らかの操作があった場合に、その日付、時刻を取得するための実時間を計時する。開閉検出部8は、筐体の開閉を検出する。充電台検出部9は、図示しない充電台への着脱を検出する。ROM10は、上記所定のプログラムや各種パラメータなどを記憶する。RAM11は、各種データを記憶する。特に、本実施形態では、時刻情報&操作内容11−1および表示フラグ11−2を記憶する。
【0024】
時刻情報&操作内容11−1は、図3に示すように、当該携帯電話機が操作された日付と時刻、およびどのような操作であるかを示す操作内容からなる操作履歴である。表示フラグ11−2は、当該携帯電話機に対する各種操作(キー操作、折り畳み開閉操作、充電台着脱操作)に関する時刻情報&操作内容11−1を記録した際にONにされ、上記各種操作と共に、ある特定のキー操作(本実施形態ではサイドキー)が行われた場合にOFFにされる。すなわち、該表示フラグ11−2は、当該携帯電話の所有者に告知すべき時刻情報&操作内容11−1の有無を示すフラグである。
【0025】
中央制御部12は、所定のプログラムに従って各部の制御する。特に、本実施形態では、中央制御部12は、当該携帯電話機に対する各種操作(キー操作、折り畳み開閉操作、充電台着脱操作)を検出し、何らかの操作がある度にその操作(キー操作、折り畳み開閉操作、充電台着脱操作)に関する時刻情報&操作内容11−1を記録する。また、中央制御部12は、上記時刻情報&操作内容11−1の記録とともに上記表示フラグ11−2のON、OFFの設定を制御する。
【0026】
また、中央制御部12は、当該携帯電話機に対して何らかの操作(キー操作、折り畳み開閉操作、充電台着脱操作)が行われた際、表示フラグ11−2がONの場合、最後のユーザ操作から今回のユーザ操作までの時間間隔が一定時間を超過していれば、記録された時刻情報&操作内容11−1を音声により告知するとともに表示部6に表示し、当該携帯電話の所有者に対して時刻情報&操作内容11−1を告知するようになっている。所有者は、当該携帯電話機に対して何らかの操作(キー操作、折り畳み開閉操作、充電台着脱操作)を行った際、自動的に時刻情報&操作内容11−1を確認することになる。このとき、身に覚えのない操作が告知された場合、第三者による不正操作があったことを知ることになる。
【0027】
B.実施形態の動作
次に、上述した実施形態の動作について説明する。
(1)メイン処理
図4は、本実施形態による携帯電話機のメイン処理を説明するためのフローチャートである。電源が投入されると、まず、着信に待機しつつ、キー操作、折り畳み開閉操作、充電台着脱などを検出する待受け画面を表示する(ステップS10)。該待受け状態において、まず、着信があったか否かを検出し(ステップS12)、着信が検出された場合には、着信して通話を行う(ステップS14)。そして、着信・通話が終了したか判断し(ステップS16)、着信が終了すると、ステップS10の待受け処理へ戻る。
【0028】
また、待受け状態において、着信が検出されなかった場合には、キー操作が検出されたか否かを判断し(ステップS18)、何らかのキー操作が検出された場合には、操作されたキーに応じたキー操作処理(詳細は後述する)を行う(ステップS20)。その後、電源オフ操作があったか否かを判断し(ステップS22)、電源オフ操作があった場合には、電源オフ処理を実行し(ステップS24)、当該処理を終了する一方、電源オフ操作がなかった場合には、ステップS10の待受け処理へ戻る。
【0029】
また、待受け状態において、着信もキー操作も検出されなかった場合には、折り畳み開閉操作があったか否かを検出し(ステップS26)、折り畳み開閉操作があった場合には、折り畳み開閉処理(詳細は後述する)を行い(ステップS28)、ステップS10の待受け処理へ戻る。
【0030】
また、待受け状態において、着信もキー操作も折り畳み開閉操作も検出されなかった場合には、充電台への着脱が検出されたか否かを判断し(ステップS30)、充電台への着脱が検出された場合には、充電台着脱処理(詳細は後述する)を行い(ステップS32)、ステップS10の待受け処理へ戻る。
【0031】
(2)キー操作処理
次に、図5は、本実施形態による携帯電話機のキー操作処理を説明するためのフローチャートである。まず、キー操作処理では、報知すべきキー(機能開始操作キー、電源オンキーなどのあらゆるキー操作)が操作されたか否かを判断する(ステップS40)。そして、報知すべきキー操作があった場合には、表示フラグ11−2がONであるか否かを判断し(ステップS42)、表示フラグ11−2がONである場合には、さらに、直前の操作から一定時間が経過しているか否かを判断する(ステップS44)。
【0032】
そして、報知すべきキー操作があり、かつ一定時間経過している場合には、直前の時刻情報と操作内容を音声(スピーカ4)により告知し(ステップS48)、さらに、図2に示すように、直前の時刻情報&操作内容11−1、およびそれ以前の時刻情報&操作内容11−1を表示部6に表示する(ステップS50)。
【0033】
また、報知すべきキー(機能開始操作キー、電源オンキーなどのあらゆるキー操作)が操作されていない場合には、時刻情報&操作内容11−1の報知を指示する、ユーザによる報知指示操作であったか否かを判断し(ステップS46)、ユーザによる報知指示操作であった場合には、同様に、直前の操作に対する時刻情報&操作内容11−1を音声(スピーカ4)により告知し(ステップS48)、さらに、図2に示すように、直前の時刻情報&操作内容11−1、およびそれ以前の時刻情報&操作内容11−1を表示部6に表示する(ステップS50)。
【0034】
ここで、表示フラグ11−2がONになっている場合とは、直前に時刻情報&操作内容11−1として記憶すべきキーが操作されたことを意味する。また、一定時間が経過した場合とは、最後のユーザ操作から今回のユーザ操作までの時間間隔が一定時間以上(例えば、5分以上、1時間以上)を超過したことを意味する。
【0035】
例えば、一定時間を1秒程度にしてしまうと、携帯電話機の所有者が通常操作している場合でも、直前の操作内容を告知、表示してしまう可能性が高くなり、煩わしくなってしまう。一方、一定時間を5分、1時間など適切な値(所有者の使用状況などによる)にしておけば、煩わしさを解消しつつ、第三者による不正操作である可能性が高い過去のユーザ操作を告知することが可能となる。
【0036】
上記時刻情報&操作内容11−1の告知処理、あるいは、表示フラグ11−2がONになっていない場合、あるいは、表示フラグ11−2がONであるものの、一定時間経過していない場合、あるいは報知すべきキー操作でなく、かつ報知指示操作でもなかった場合には、記憶すべきキー操作(機能終了操作、電源オフ、機能開始操作、電源オンなどのあらゆるキー操作)であったか否かを判断する(ステップS52)。そして、記憶すべきキー操作であった場合には、サイドキーが共に操作されたか否かを判断する(ステップS54)。そして、記憶すべきキー操作とサイドキーとが共に(同時に)操作された場合には、表示フラグ11−2をOFFにする(ステップS56)。
【0037】
すなわち、記憶すべきキー操作であった場合でも、サイドキーが同時に操作された場合には、その記憶すべきキー操作および操作時刻を記録しないようになっている。記憶すべきキーと同時に操作するキーは、サイドキー以外であってもよく、ユーザにより適宜他のキーに割り当て可能であってもよい。その後、操作されたキーに対応する所定の動作を実行し(ステップS64)、前述したメイン処理に戻る。
【0038】
一方、記憶すべきキーが操作された場合であっても、サイドキーが共に操作されなかった場合には、その時点の日時を示す時刻情報を記憶し(ステップS58)、該時刻情報に対応付けて操作されたキーを示す操作内容を記憶し(ステップS60)、表示フラグ11−2をONにする(ステップS62)。その後、操作されたキーに対応する所定の動作を実行し(ステップS64)、前述したメイン処理に戻る。また、キー操作が記憶すべきキー操作でなかった場合には、単に、操作されたキーに対応する所定の動作を実行し(ステップS64)、前述したメイン処理に戻る。
【0039】
(3)折り畳み開閉処理
次に、図6は、本実施形態による携帯電話機の折り畳み開閉処理および後述する充電台着脱処理を説明するためのフローチャートである。折り畳み開閉処理では、まず、折り畳み状態から開かれたか否かを判断し(ステップS70)、折り畳み状態から開かれた場合には、表示フラグ11−2がONであるか否かを判断し(ステップS72)、表示フラグ11−2がONである場合には、さらに、直前の操作から一定時間が経過しているか否かを判断する(ステップS74)。
【0040】
そして、折り畳み状態から開かれ、かつ表示フラグ11−2がONであり、一定時間経過している場合には、時刻情報&操作内容11−1(直前の時刻情報と操作内容)を音声により告知し(ステップS76)、さらに、図2に示すように、時刻情報&操作内容11−1(直前の操作内容とその日時、およびそれ以前の操作内容と時刻情報)を表示部6に表示する(ステップS74)。その後、前述したメイン処理に戻る。
【0041】
また、折り畳み状態から開かれた場合であっても、表示フラグ11−2がOFF、または直前の操作から一定時間が経過していない場合、あるいは表示フラグ11−2がONであっても直前の操作から一定時間が経過していない場合には、何もせずに当該処理を終了し、前述したメイン処理に戻る。
【0042】
一方、開かれた状態から閉じられた場合には、サイドキーが共に操作されたか否かを判断する(ステップS80)。そして、開かれた状態から閉じられたときに、サイドキーが共に(同時に)操作された場合には、表示フラグ11−2をOFFにする(ステップS80)。
【0043】
すなわち、開かれた状態から閉じられたときに、サイドキーが同時に操作された場合には、その記憶すべきユーザ操作(折り畳み閉)および操作時刻を記録しない。前述したように、同時に操作するキーは、サイドキー以外であってもよく、ユーザにより適宜他のキーに割り当て可能であってもよい。その後、当該処理を終了し、前述したメイン処理に戻る。
【0044】
一方、開かれた状態から閉じられたときに、サイドキーが共に操作されなかった場合には、その時点の日時を示す時刻情報を記憶し(ステップS84)、該時刻情報に対応付けて操作されたキーを示す操作内容を記憶し(ステップS86)、表示フラグ11−2をONにする(ステップS88)。その後、当該処理を終了し、前述したメイン処理に戻る。
【0045】
(4)充電台着脱処理
次に、本実施形態による携帯電話機の充電台着脱処理について説明する。なお、充電台着脱処理は、上述した折り畳み開閉処理とほぼ同様であるので図6を参照して説明する。充電台着脱処理では、まず、充電台から取り外されたか否かを判断する(ステップS90)。そして、充電台から取り外された場合には、折り畳み処理のステップS72以降へ進み、同様の処理を行う。
【0046】
すなわち、充電台から取り外され、かつ表示フラグ11−2がONであり、一定時間経過している場合には、時刻情報&操作内容11−1(直前の時刻情報と操作内容)を音声により告知し(ステップS76)、さらに、図2に示すように、時刻情報&操作内容11−1(直前の操作内容とその日時、およびそれ以前の操作内容と時刻情報)を表示部6に表示する(ステップS78)。その後、前述したメイン処理に戻る。
【0047】
また、充電台から取り外されても、表示フラグ11−2がOFF、または直前の操作から一定時間が経過していない場合、あるいは表示フラグ11−2がONであっても直前の操作から一定時間が経過していない場合には、何もせずに当該処理を終了し、前述したメイン処理に戻る。
【0048】
一方、充電台に載置された場合には、折り畳み処理のステップS80以降へ進み、同様の処理を行う。すなわち、充電台に載置されたときに、サイドキーが同時に操作された場合には、その記憶すべきユーザ操作(充電台載置)および操作時刻を記録しない。その後、当該処理を終了し、前述したメイン処理に戻る。
【0049】
また、充電台に載置されたときに、サイドキーが同時に操作されなかった場合には、その時点の日時を示す時刻情報を記憶し(ステップS84)、該時刻情報に対応付けて操作されたキーを示す操作内容を記憶し(ステップS86)、表示フラグ11−2をONにする(ステップS88)。その後、当該処理を終了し、前述したメイン処理に戻る。
【0050】
上述した実施形態によれば、ユーザ操作(ユーザ操作終了を示す操作「折り畳み閉/スライド閉、充電台置き、機能終了操作、電源オフ」、キー操作、ユーザ操作開始を示す操作「折り畳み開/スライド開、充電台外し、機能開始操作、電源オン」)が行われる度に、当該操作が行われた時刻を示す時刻情報を記憶し、次回のユーザ操作(ユーザ操作開始を示す操作「折り畳み開/スライド開、充電台外し、機能開始操作、電源オン」、キー操作)が行われる度に、記憶された時刻情報に基づいて報知することにより、ユーザに対して第三者による不正操作があったことを知らしめることが可能となる。
【0051】
また、直前に行われたユーザ操作の時刻情報に基づいて報知することで、操作状況を監視していることを第三者に知らせることができるので、第三者に対して不正操作を躊躇させる抑止力となる。
【0052】
また、上記ユーザ操作の内で、ユーザ操作終了を示す所定の操作(折り畳み閉、充電台置き、機能終了操作、電源オフ)を検出した際に、上記時刻情報を記憶するようにしたので、前回、ユーザ操作終了を示す所定の操作を行ったのが、所有者自身なのか、第三者なのかを、ユーザが容易に判断できるように知らしめることができる。
【0053】
また、上記ユーザ操作の内で、何れかのキー操作を検出した際に、上記時刻情報を記憶するようにしたので、前回、キー操作を行ったのが、所有者自身なのか、第三者なのかを、ユーザが容易に判断できるように知らしめることができる。
【0054】
また、上記ユーザ操作の内で、ユーザ操作開始を示す所定の操作(折り畳み開、充電台外し、機能開始操作、電源オン)を検出した際に、上記時刻情報を記憶するようにしたので、前回、ユーザ操作開始を示す所定の操作を行ったのが、所有者自身なのか、第三者なのかを、ユーザが容易に判断できるように知らしめることができる。
【0055】
また、ユーザ操作が、他の所定のキー操作(サイドキー操作)とともに操作されたことを検出した際には、上記時刻情報を記憶しないようにしたので、次回のユーザ操作検出時に上記ユーザ操作に対応する時刻情報に基づいて報知されず、他の所定のキー操作を知らない第三者が操作したか否かを、ユーザが容易に判断できるように知らしめることができる。
【0056】
また、ユーザ操作が検出されても、前回のユーザ操作が他の所定のキー操作(サイドキー操作)とともに行われていた場合には、過去のユーザ操作に対応する時刻情報に基づいて報知しないようにしたので、次回のユーザ操作検出時に上記ユーザ操作に対応する時刻情報に基づいて報知されず、他の所定のキー操作を知らない第三者が操作したか否かを、ユーザが容易に判断できるように知らしめることができる。
【0057】
また、ユーザ操作としてユーザ操作開始を示す所定のユーザ操作(折り畳み開、充電台外し、機能開始操作、電源オン)が検出された場合に、記憶されている時刻情報に基づいて報知するようにしたので、前回、キー操作を行ったのが、所有者自身なのか、第三者なのかを、ユーザが容易に判断できるように知らしめることができる。また、操作状況を監視していることを第三者に知らせることができるので、第三者に対して不正操作を躊躇させる抑止力となる。
【0058】
また、ユーザ操作として何れかのキー操作が検出された場合に、記憶されている時刻情報に基づいて報知するようにしたので、前回、キー操作を行ったのが、所有者自身なのか、第三者なのかを、ユーザが容易に判断できるように知らしめることができる。また、操作状況を監視していることを第三者に知らせることができるので、第三者に対して不正操作を躊躇させる抑止力となる。
【0059】
また、報知指示を示す所定のユーザ操作が検出された場合、記憶されている時刻情報に基づいて報知するようにしたので、ユーザが意志に応じて、前回、キー操作を行ったのが、所有者自身なのか、第三者なのかを、ユーザが容易に判断できるように知らしめることができる。
【0060】
また、ユーザ操作が検出された際、前回のユーザ操作時からの経過時間が所定時間以上(例えば、5分以上、1時間以上)であった場合に、記憶されている時刻情報に基づいて報知するようにしたので、通常の操作において、操作する度に操作履歴が表示されることがなくなり、煩わしさを解消しつつ、第三者による不正操作である可能性が高い過去のキー操作を報知することが可能となる。
【0061】
また、ユーザ操作の内容を示す操作内容を時刻情報に対応付けて記憶し、時刻情報に基づいて報知するとともに、該時刻情報に対応付けて記憶されている操作内容を報知するようにしたので、ユーザに第三者が操作した内容も容易に判断できるように知らしめることができる。
【0062】
なお、上述した実施形態においては、時刻情報&操作内容を報知するのではなく、直前の操作から現在時刻までの経過時間を報知するようにしてもよい。また、上述した実施形態では、折り畳み型の携帯電話機についてのみ説明したが、スライド型の携帯電話機の場合には、装置がスライドによって閉じられたこと、スライドによって開かれたこを検出するようにしてもよい。
【0063】
また、時刻情報&操作内容を記憶しないときの操作は、サイドキーを同時に操作した場合としたが、これに限らず、直前に暗証番号を入力するようにしてもよい。また、時刻情報&操作内容を記憶する場合、折り畳みを閉じたとき(充電台に置いたとき)ではなく、折り畳みを開いたとき(充電台から外したとき)とし、折り畳みを開いたとき(充電台から外したとき)に、前回、折り畳みを開いたとき(充電台から外したとき)の時刻情報に基づいて報知するようにしてもよい。
【0064】
また、記憶すべき操作として、ユーザ操作終了を示す操作「折り畳み閉、充電台置き、機能終了操作、電源オフ」、キー操作、ユーザ操作開始を示す操作「折り畳み開、充電台外し、機能開始操作、電源オン」としたが、ユーザ操作終了を示す操作のみ、あるいはユーザ操作開始を示す操作のみなどに限定してもよい。また、報知すべき操作として、キー操作、ユーザ操作開始を示す操作「折り畳み開、充電台外し、機能開始操作、電源オン」としたが、ユーザ操作開始を示す操作のみなどに限定してもよい。
また、報知する手段として、音声による報知、表示部での表示による報知としたが、どちらか一方でもよい。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本発明の実施形態による携帯電話機の構成を示すブロック図である。
【図2】本実施形態において表示部に表示される時刻情報&操作内容(操作履歴)の一例を示す模式図である。
【図3】本実施形態における時刻情報&操作内容の一例を示す概念図である。
【図4】本実施形態による携帯電話のメイン処理を説明するためのフローチャートである。
【図5】本実施形態による携帯電話のキー操作処理を説明するためのフローチャートである。
【図6】本実施形態による携帯電話の折り畳み開閉処理および後述する充電台着脱処理を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0066】
1 無線送受信部
2 音声処理部(報知手段)
3 マイク
4 スピーカ(報知手段)
5 操作部(検出手段)
6 表示部(報知手段)
7 RTC(計時手段)
8 開閉検出部(検出手段)
9 充電台検出部(検出手段)
10 ROM
11 RAM(時刻情報記憶手段)
11−1 時刻情報&操作内容
11−2 表示フラグ
12 中央制御部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ操作を検出する検出手段と、
前記検出手段によってユーザ操作が検出されると、該ユーザ操作が行われた時刻を示す時刻情報を記憶する時刻情報記憶手段と、
前記検出手段によってユーザ操作が検出されると、前回のユーザ操作に対して前記時刻情報記憶手段に記憶されている時刻情報に基づいて報知する報知手段と
を具備することを特徴とする携帯端末装置。
【請求項2】
前記時刻情報記憶手段は、前記検出手段によって、前記ユーザ操作としてユーザ操作終了を示す所定のユーザ操作が検出された場合に、該ユーザ操作が行われた操作時刻を示す時刻情報を記憶することを特徴とする請求項1記載の携帯端末装置。
【請求項3】
前記時刻情報記憶手段は、前記検出手段によって、前記ユーザ操作として何れかのキー操作が検出された場合に、該ユーザ操作が行われた操作時刻を示す時刻情報を記憶することを特徴とする請求項1記載の携帯端末装置。
【請求項4】
前記時刻情報記憶手段は、前記検出手段によって、前記ユーザ操作としてユーザ操作開始を示す所定のユーザ操作が検出された場合に、該ユーザ操作が行われた操作時刻を示す時刻情報を記憶することを特徴とすることを特徴とする請求項1記載の携帯端末装置。
【請求項5】
前記時刻情報記憶手段は、前記検出手段によって、前記ユーザ操作が他の所定のキー操作とともに行われたことを検出した場合には、該ユーザ操作が行われた操作時刻を示す時刻情報を記憶しないことを特徴とすることを特徴とする請求項1記載の携帯端末装置。
【請求項6】
前記報知手段は、前記検出手段によってユーザ操作が検出されても、前回のユーザ操作が他の所定のキー操作とともに行われていた場合には、前記時刻情報記憶手段に記憶されている時刻情報に基づいて報知しないことを特徴とすることを特徴とする請求項1記載の携帯端末装置。
【請求項7】
前記報知手段は、前記検出手段によって、前記ユーザ操作としてユーザ操作開始を示す所定のユーザ操作が検出された場合に、前記時刻情報記憶手段に記憶されている時刻情報に基づいて報知することを特徴とする請求項1記載の携帯端末装置。
【請求項8】
前記報知手段は、前記検出手段によって、前記ユーザ操作として何れかのキー操作が検出された場合に、前記時刻情報記憶手段に記憶されている時刻情報に基づいて報知することを特徴とする請求項1記載の携帯端末装置。
【請求項9】
前記報知手段は、前記検出手段によって、報知指示を示す所定のユーザ操作が検出された場合、前記時刻情報記憶手段に記憶されている時刻情報に基づいて報知することを特徴とする請求項1記載の携帯端末装置。
【請求項10】
前回のユーザ操作時からの経過時間を計時する計時手段を具備し、
前記報知手段は、前記検出手段によって前記ユーザ操作が検出された際、前回のユーザ操作時からの経過時間が所定時間以上であった場合に、前記時刻情報記憶手段に記憶されている時刻情報に基づいて報知することを特徴とする請求項1記載の携帯端末装置。
【請求項11】
前記時刻情報記憶手段は、前記時刻情報を記憶する際、そのユーザ操作の内容を示す操作内容を対応付けて記憶し、
前記報知手段は、前記時刻情報に基づいて報知するとともに、該時刻情報に対応付けて記憶されている操作内容を報知することを特徴とする請求項1記載の携帯端末装置。
【請求項12】
携帯端末装置を制御するコンピュータに、
ユーザ操作を検出する検出機能、
前記検出機能によってユーザ操作が検出されると、該ユーザ操作が行われた時刻を示す時刻情報を記憶する時刻情報記憶機能、
前記検出機能によってユーザ操作が検出されると、前回のユーザ操作に対して前記時刻情報記憶手段に記憶されている時刻情報に基づいて報知する報知機能
を実現させることを特徴とするプログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−266691(P2007−266691A)
【公開日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−85406(P2006−85406)
【出願日】平成18年3月27日(2006.3.27)
【出願人】(504149100)株式会社カシオ日立モバイルコミュニケーションズ (893)
【Fターム(参考)】