説明

携帯端末装置に於ける文字、図形、画像及び音声のデータ記述方法とその表示方法。

【課題】従来、携帯端末装置の表示において、画面毎にサーバから表示データまたは音声データをダウンロードしていたが、このため、時間と費用がかかった。また、キャッシュ方式では余分なメモリ容量が必要になり、データ量が多くなると検索時間もかかってしまう。
【解決手段】携帯端末装置がダウンロードする文字または図形データに制御コードを付加し、携帯端末装置上の表示の切り替えを高速に実現することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は携帯端末装置でコンテンツの表示及び表示順序を動的に切り替える手法である。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話やPHS(Personal Handyphone System)、PDA(Personal Digital Assistant)等の携帯端末装置を用いたメールやインターネット接続サービスが普及している。
上記の様な携帯端末装置ではコンテンツを利用する度に同じデータ内容であっても、表示位置や順序が異なる場合には、サーバからデータをその都度ダウンロードしている。また、データ の再読み込みを回避するためにはキャッシュを用いなければならない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の課題は、携帯端末装置にデータを取り込んだ後のデータの効率利用を可能にする事によるサーバへの接続時間やダウンロード時間の短縮、データ送信時のトラフィックの軽減及び携帯端末装置での表示効率化による操作性を向上させ、データの効率利用を可能とするデータ表示方法を提供するものである。
【0004】
また、データの表示効率を向上させるためキャッシュを用いると、一度しか使用しないデータも蓄積するため携帯端末装置に余分にメモリが必要になるなど、携帯端末装置に製造コストがかかるという問題があり、またデータのダウンロード量が多くなると通信時間がかかるという問題点もある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は携帯端末装置で上記の問題を改善したものであり、携帯端末装置には何らの変更を加えず、表示時間の短縮やデータ転送量の軽減を図ることを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は表示文または図、音声等に対応したインデックスコードと制御テーブルを設け、この制御テーブルによりインデックスを制御することで一度ダウンロードしたデータを表示順序や表示方法を動的に変えることを特徴にしている。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば重複する不必要なデータを減らして必要なデータだけを使いまわす事が可能でデータ通信費用の削減が出来る。また、携帯端末でのデータ量が軽減された分だけ所望のデータを探す時間が短縮でき、操作性も向上する。さらに、データが少なくなる事により限られたメモリ容量を有効に利用できる。
携帯端末装置には何らの変更なしに、高速に画面を切り替え及び表示を実現することで上記の様な効果を得ることが可能となる。
【発明の実施するための最良の形態】
【0007】
携帯端末装置と携帯端末装置にデータ配信する配信サーバを設置する。
【実施例1】
【0008】
まず構成を説明する図1は本実施の形態における携帯端末装置1の要部構成と配信システム全体の構成を示すブロック図である。
この図1において携帯端末装置1はCPU11、入力部12、表示部13、外部出力14、メモリ15、記憶装置16、アンテナ18を備える通信制御部17により構成され、各部はBUS19によって接続されている。
データを配信するシステムとしては、インターネット網、携帯電話網等のネットワークNを経由して携帯端末装置1にデータ配信する配信サーバSを備えている。
CPU(Central Processing Unit)11は入力部12や通信制御部17から入力される各データに応じて記憶装置16に格納される携帯端末用の各種処理プログラムに従って各部の動作を集中制御しその処理結果をメモリ15のワークエリアに格納した処理結果を入力部から入力される支持にしたがって記憶装置16内の保存先に保存させる。
また、CPU11はメモリ15に格納した処理結果の一部のデータを通信制御部17、アンテナ18を通じてネットワークN経由で配信サーバSに保存させる。
さらにCPU11はデータの表示指示が入力部12より入力された場合、指定されたデータの名称をメモリ15から取得し、図4で示す制御コードが指定するインデックス内の情報を表示部13に表示する。
入力部12は、文字キー、カーソルキー、数字キー、実行キーの他、通話開始、切断、メール及びインターネット利用等の各種機能に対応付けられた各種キーを備え、操作されたキーに対する操作信号をCPU11に出力する。
表示部13は、LCD(Liquid Crystal Display)パネル等から構成され、CPU11から入力される表示データに基づく各種画面を表示する。
通信制御部17は、アンテナ18を備え、CPU11から入力される指示に従って、図示しない無線基地局との間で無線通信用のプロトコルに基づいて通信回線を確立して、音声データの送受信やデータ通信を行う。
メモリ15は、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)等によって構成され、CPU11によって実行される各種処理プログラムやこれら各種処理プログラムにかかるデータ等を一時的に記憶するワークエリアを形成する。記憶装置16は、フラッシュメモリ等の書き換え可能な半導体記憶素子等の記憶媒体を備え、この記憶媒体内に、CPU11により実行される携帯端末用の各種処理プログラム、及びこれらのプログラムにかかるデータ等を記憶する。
また、上記記憶媒体に記憶するプログラム、データ等は、その一部若しくは全部をサーバやクライアント等の他の機器からWAN、LAN等のネットワーク回線の伝送媒体を介して通信制御部17から受信して記憶する構成であってもよい。
具体的にはCPU11は記憶装置ならびにメモリに記憶されるデータ処理プログラムならびにデータ表示プログラムにより後述するデータ表示処理(図2参照)を実行する。
次に本実施の形態の動作を説明する。後述するフォローチャートに記述されている各機能を実現するためCPU11はネットワークNを介してサーバSより受信する各種処理プログラムに従った動作を逐次実行する。
まず携帯端末装置1のCPU11により実行されるデータ表示処理について、2図に示すフローチャートを参照して説明する。
CPU11は入力部12を介してデータの取込指示が入力されるとサーバSよりネットワークNを介して各種処理プログラムと制御テーブル(図4,図5)及びデータ(図3)の取込が実行される。(ステップS01)
続いてCPU11は入力部12より入力された指示がどの制御テーブル(図3,図4)が選択されたかを判断する。(ステップS02)
そしてCPU11は制御テーブル(図3、図4)と当該プログラムに従った動作を逐次実行する(ステップSO3)
次にCPU11はユーザからの指示が入力部12より入力されるのを待機し、指示が入力された場合、その指示に基づき制御テーブルで指定した表示手順に沿って表示部13に表示させる。(ステップS04)
CPU11はユーザから入力部12より入力された指示で制御テーブルの切り替え要求があるのか否かを判断して切替を要求する。入力がされた場合(ステップS05)はステップS02に移行してステップS02〜S06の処理を繰り返し実行する。
さらに、CPU11は処理を終了する指示が入力されたか否かを判断して処理を終了する指示が入った場合(ステップ06:YES)は処理結果のデータをサーバSに保存する処理(ステップ07)を行い、本データ表示処理を終了する。
また、処理を終了する指示が入力されない場合には(ステップ06:NO)、ステップ02に移行してステップ02〜06の処理を繰り返し実行する。
図4〜図5は上記データ表示処理の流れに従って携帯端末装置1のCPU11により図3に示されるデータが表示部13に表示される画面の一例を示す図である。
次にCPU11により実行されるデータ表示処理について図4〜図5に示す表示画面例を参照して具体的に説明する。なお図3に示したデータ構成に基づいて表示画面例の説明を行う。
図3は本発明のデータ構造を示す図である。図3の通り、座標位置31b、31c、文字サイズ31d、文字カラー31e、文字項目31f等の前にインデックス31aを付加する。
図4はユーザにより表示指示が入力された場合にメモリ15に格納されたデータを制御テーブル41で定義するインデックス410a、410b、410c、410dが示す画面で420a、420b、420c、420eが表示される。
図5は制御コードとインデックスコードを複数組合せた場合でユーザにより表示指示が入力された場合にメモリに格納されたデータを制御テーブル51の各制御コード51a、51b、51c、51dが定義するインデックス510a、510b、510c、510dが示す画面で520a、520b、520c、520dが表示される。
なお、上述の実施の形態における記述は、本発明に係る好適な携帯端末装置1の一例であり、これに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明を適用した実施形態の概念ブロック図である。
【図2】図2はCPU11によって実行される制御コードの管理処理を示すフローチャートである。
【図3】制御テーブルが制御するデータ構造図
【図4】図3のデータを制御コードにより画面表示した場合の表示例
【図5】図3のデータを複数の制御コードを用いて画面表示した場合の表示例
【符号の説明】
【0010】
1 携帯端末装置
11 CPU
12 入力部
13 表示部
14 外部出力
15 メモリ
16 記憶装置
17 通信制御部
18 アンテナ
19 バス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示装置と記憶領域からなる携帯端末装置において、記憶領域に保存される本文と本文のヘッダーからなるデータとそのヘッダーの配列を表記する制御テーブルを備えることを特徴とするデータ表示方法。
【請求項2】
表示装置と記憶領域からなる携帯端末装置において各コンテンツのヘッダーを識別して、コンテンツの表示位置、表示順序及び表示方法を動的に変更する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−3847(P2006−3847A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−205275(P2004−205275)
【出願日】平成16年6月16日(2004.6.16)
【出願人】(504267286)有限会社ミック (1)
【Fターム(参考)】