説明

携帯端末

【課題】本発明は、キーライトのON/OFF状態を適切に制御することにより、消費電力の節約をしつつ誤動作を防止するとともに、ユーザの操作性に優れた携帯端末を提供する。
【解決手段】少なくとも通常モードまたは第1の省電力モードに遷移可能な携帯端末であって、各々のキーにそれぞれ対応するキーコードを示すシンボルが表示されるようにキーパッドを照明するキーパッドの照明手段と、キーパッドの入力を検知する第1の検知手段と、通常モードにおいて第1の検知手段により入力が検知された場合、この入力に基づいた処理を行う(S103)入力手段と、携帯端末が第1の省電力モードに設定されている間、キーパッドの照明手段をOFFにする(S107)とともに、第1の省電力モードにおいて第1の検知手段により入力が検知された場合、携帯端末を通常モードに遷移させて前記キーパッドの照明手段をONにする(S115)制御手段と、を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キーパッドを照明する器具を備え、キーパッド使用時にのみこの照明器具がONになるように照明器具のON/OFF状態を制御することで省電力が図られた携帯端末に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、従来の携帯端末に採用されてきたキーパッドには、表面に、キー押下に対応する処理内容が文字やアイコンなどのシンボルで印字されている。そして、ユーザが、明るい場所ではこれらのキーのシンボルを認識することができるが、暗い場所では認識できなくなってしまうという問題があった。そのため、携帯端末にはキーパッドを照明する器具が備えられ、この照明器具(キーライト)でキーパッドを照明することにより、暗い場所でもユーザにキーのシンボルを認識させることができていた。
【0003】
また、キーパッドを照明するキーライトを備えるとともに、操作時にクリック感触により十分な操作感が得られる表示機能付きスイッチ群を実現した携帯電子機器のスイッチ群が提案されている(特許文献1参照)。この携帯電子機器のスイッチ群は、複数の透明キートップと、開口部を備えるスイッチ回路基板と、1つの表示装置とから構成されるスイッチ群であって、キートップは側面の一部に突き出し部を有し、この突き出し部に対応した位置に操作感を与える弾性部材を備えたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−303526号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一方で、ディスプレイの表示方向を縦横方向で切り替えることのできる携帯端末において、単一のキーパッドに対して、ディスプレイの表示方向が縦表示の場合と横表示の場合とで、各々のキーに対応するキーコードを切り替えることができるものが開発されている。このような携帯端末は、例えば、縦表示用キーライトと横表示用キーライトとを備えていて、ディスプレイの表示方向に応じてこれらのキーライトを切り替えることにより、そのときに設定されているキーコードをユーザに対して提示する。
【0006】
このような携帯端末は、例えば、1つのキーに対して縦表示用及び横表示用の双方のシンボルが印字されていて、縦表示用のキーライトが点灯すると縦表示用のシンボルが表示され、横表示用のキーライトが点灯すると縦表示用のシンボルが表示されるように構成されている。なお、これらの携帯端末は、ユーザの不使用時には双方のキーライトを消灯させることにより省電力を図っている。このため、キーライトが消灯していてユーザがキーパッドのシンボルが認識できないにも関わらずキー操作がされてしまった場合に、誤動作が発生するおそれがあった。
【0007】
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、キーライトのON/OFF状態を適切に制御することにより、消費電力の節約をしつつ誤動作を防止するとともに、ユーザの操作性に優れた携帯端末を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明に係る携帯端末は、少なくとも通常モードまたは第1の省電力モードに遷移可能な携帯端末であって、各々のキーにそれぞれ対応するキーコードを示すシンボルが表示されるようにキーパッドを照明するキーパッドの照明手段と、前記キーパッドの入力を検知する第1の検知手段と、前記通常モードにおいて前記第1の検知手段により入力が検知された場合、この入力に基づいた処理を行う入力手段と、前記携帯端末が前記第1の省電力モードに設定されている間、前記キーパッドの照明手段をOFFにするとともに、前記第1の省電力モードにおいて前記第1の検知手段により入力が検知された場合、前記携帯端末を前記通常モードに遷移させて前記キーパッドの照明手段をONにする制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る携帯端末によると、キーライトのON/OFF状態を適切に制御することにより、消費電力の節約をしつつ誤動作を防止するとともに、優れたユーザビリティを実現することが可能となる。この技術は、キーライトの点灯状態によりキーコードが切り替わるキーパッドが採用され、そのときにキーパッドに設定されているキーコードをキーライトにより照明してユーザに提示するタイプの携帯端末には、特に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】(A)は、本発明に係る携帯端末(携帯電話機)の開いた状態を示す斜視図、(B)は、本発明に係る携帯端末(携帯電話機)の閉じた状態を示す斜視図。
【図2】本発明に係る携帯端末(携帯電話機)の機能を示すブロック図。
【図3】(A)は、本発明に係る携帯端末(携帯電話機)が縦方向に使用された場合のキーコードを示す図、(B)は、本発明に係る携帯端末(携帯電話機)が横方向に使用された場合のキーコードを示す図。
【図4】第1実施形態の携帯端末(携帯電話機)がキーライト制御方法を行う際の手順を示すフローチャート。
【図5】第2実施形態の携帯端末(携帯電話機)がキーライト制御方法を行う際の手順を示すフローチャート。
【図6】第3実施形態の携帯端末(携帯電話機)がキーライト制御方法を行う際の手順を示すフローチャート。
【図7】第4実施形態の携帯端末(携帯電話機)がキーライト制御方法を行う際の手順を示すフローチャート。
【図8】第5実施形態の携帯端末(携帯電話機)がキーライト制御方法を行う際の手順を示すフローチャート。
【図9】第6実施形態の携帯端末(携帯電話機)がキーライト制御方法を行う際の手順を示すフローチャート。
【図10】第7実施形態の携帯端末(携帯電話機)がキーライト制御方法を行う際の手順を示すフローチャート。
【図11】第8実施形態の携帯端末(携帯電話機)がキーライト制御方法を行う際の手順を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0011】
〔第1実施形態〕
本発明に係る携帯端末の第1実施形態について、添付図面の図1乃至図4を参照しながら説明する。第1実施形態の携帯端末として、複数の筐体がスライド自在に結合されてなるスライド型の携帯電話機1を例に挙げて説明する。
【0012】
図1(A)は、携帯電話機1の開いた状態を示す斜視図、図1(B)は、携帯電話機1の閉じた状態を示す斜視図である。携帯電話機1は、図1(A)及び図1(B)に示すように、矩形の板状の上筐体10と、この上筐体10とほぼ同形状をした下筐体11とが、閉じた状態で相互に一面を覆うように積層されることにより形成されている。これらの上筐体10及び下筐体11は、所定方向(例えば図1のX方向)に相互に所定長さだけスライド可能なように結合されていて、携帯電話機1は、上筐体10を下筐体11に対してスライドさせることにより、閉じた状態から開いた状態に、あるいは開いた状態から閉じた状態に変形する。
【0013】
上筐体10の外面(下筐体11に対面しない側の面)には、文字や画像などを含んだ表示データを表示するとともに接触により指示を入力するタッチスクリーン12、音声を出力するためのスピーカ13、音声を集音するマイクロフォン14が設けられている。タッチスクリーン12は、例えばディスプレイの上に、表面に接触を検知するための素子が複数配置され、さらにその上に透明なスクリーンが積層されることにより形成されている。タッチスクリーン12上での接触を感知する方法は、圧力の変化を感知する感圧式であっても、静電気による電気信号を感知する静電式であっても、その他の方法であっても良い。なお、タッチスクリーン12は、表示機能のみを備えていて入力機能を備えていないディスプレイ、例えば液晶ディスプレイや有機EL(Electro−Luminescence)ディスプレイなどであっても良い。
【0014】
これらのタッチスクリーン12、スピーカ13、及びマイクロフォン14は、携帯電話機1が閉じた状態であっても開いた状態であっても外部に露出するように設けられている。よって、携帯電話機1が閉じた状態であっても開いた状態であっても、ユーザはタッチスクリーン12の画面を視認したりタッチスクリーン12を介して携帯電話機1に指示を入力したりすることができる。
【0015】
下筐体11の内面(上筐体10に対面する側の面)には、ユーザにより押下されることにより指示を入力する複数の操作キー15(キーパッド)が設けられている。これらの操作キー15は、例えば、発呼を指示するための発呼キー、終話を指示するための終話キー、メール機能の起動を指示するためのメールキー、上下左右の方向を入力するための方向キー、数字や文字を入力するためのテンキーなどのキーコードにそれぞれ対応付けられている。操作キー15の各々のキーに対応付けられるキーコードは状況に応じて切り替えられる。
【0016】
また、操作キー15は例えば透明又は半透明の樹脂で形成されるとともに背面に照明装置(キーライト)が備えられていて、使用時にこのキーライトによって照明されることにより、そのときに操作キー15に設定されているキーコードが操作キー15の表面に映し出されることによりユーザに対して提示される。すなわち、携帯電話機1が各々の操作キー15にキーコードを設定する際には、例えば、携帯電話機1がキーコード毎にキーライトを備えていてキーコードの変更に応じてキーライトを変更することにより、ユーザに対して常に正しいキーコードを提示することができる。また、例えば暗い場所で携帯電話機1が操作されている場合でも、操作キー15がキーライトにより照明されることにより、ユーザは操作キー15を用いて正確に携帯電話機1に指示を入力することができる。
【0017】
これらの操作キー15は、携帯電話機1が閉じた状態のときには上筐体10により覆われていて外部に露出していないが、上筐体10を下筐体11に対してスライドさせて携帯電話機1を開いた状態に変形させたときには外部に露出される。よって、携帯電話機1が開いた状態のときには、ユーザは操作キー15を介して指示を入力することができるが、携帯電話機1が閉じた状態のときには、ユーザは操作キー15を介して携帯電話機1に指示を入力することができない。
【0018】
下筐体11の側面には、ユーザにより押下されることにより指示を入力する複数のサイドキー16が設けられている。これらのサイドキー16は、例えば、マナーモードの設定を切り替えたりテレビ機能などを起動したりするためのショートカットキーなどのキーコードが対応付けられている。また、サイドキー16のうちの一部は、操作キー15のキーライトのON/OFF状態を切り替えるためのキーである。
【0019】
これらのサイドキー16は、携帯電話機1が閉じた状態であっても開いた状態であっても外部に露出するように設けられている。よって、携帯電話機1が閉じた状態であっても開いた状態であっても、ユーザはサイドキー16を介して携帯電話機1に指示を入力することができる。
【0020】
図2は、携帯電話機1の機能を示すブロック図である。携帯電話機1は、図2に示すように、主制御部20、電源回路部21、操作入力制御部22、キーライト制御部23、表示制御部24、音声制御部25、通信制御部26、テレビ受信部27、加速度検出部28、及び記憶部29が、バスによって相互に通信可能に接続されて構成されている。
【0021】
主制御部20は、様々な演算処理を行うCPU(Central Processing Unit)を具備し、携帯電話機1の総括的な制御を行うとともに、後述するキーライト制御処理や、その他の様々な演算処理や制御処理等を行う。電源回路部21は、例えばユーザによる操作キー15を介した入力に基づいて電源のオン/オフ状態を切り替え、電源がオン状態の場合には電力供給源(バッテリ等)から各部に対して電力を供給して、携帯電話機1を動作可能にする。
【0022】
操作入力制御部22はタッチスクリーン12に対する入力インタフェースを備え、タッチスクリーン12に接触があった場合、接触のあった位置を示す信号を生成して、この信号を主制御部20に伝送する。また、操作入力制御部22は操作キー15、サイドキー16に対する入力インタフェースを備え、いずれかの操作キー15またはサイドキー16が押下された場合、押下されたキーを示す信号を生成して主制御部20に伝送する。信号を受信した主制御部20は、この信号に基づいた処理を行う。
【0023】
キーライト制御部23は、主制御部20の制御に基づいて、操作キー15に備えられたキーライトのON/OFF状態を制御する。表示制御部24はタッチスクリーン12に対する表示インタフェースを備え、主制御部20の制御に基づいて、文字や画像を含んだ表示データをタッチスクリーン12に表示する。
【0024】
音声制御部25は、主制御部20の制御に基づいて、マイクロフォン14で集音された音声からアナログ音声信号を生成し、このアナログ音声信号をデジタル音声信号に変換する。また音声制御部25は、デジタル音声信号を取得すると、主制御部20の制御に基づいて、このデジタル音声信号をアナログ音声信号に変換し、スピーカ13から音声として出力する。
【0025】
通信制御部26は、主制御部20の制御に基づいて、基地局からアンテナ26aを介して受信した受信信号をスペクトラム逆拡散処理してデータを復元する。このデータは、主制御部20の指示により、音声制御部25に伝送されてスピーカ13から出力されたり、表示制御部24に伝送されてタッチスクリーン12に表示されたり、または記憶部29に記録されたりする。また通信制御部26は、主制御部20の制御に基づいて、マイクロフォン14で集音された音声データや操作キー15を介して入力されたデータや記憶部29に記憶されたデータを取得すると、これらのデータに対してスペクトラム拡散処理を行い、基地局に対してアンテナ26aを介して送信する。
【0026】
テレビ受信部27は、地上波デジタルテレビ放送(地上波デジタルワンセグ放送も含む)の変調波を受信するアンテナ27aを備えている。またテレビ受信部27は、受信した変調波を復調して地上波デジタルテレビ放送の符号化映像情報を生成し、この符号化映像情報を復号し、符号化映像情報のうちの音声情報を音声制御部25に伝送するとともに、符号化映像情報のうちの動画像情報を表示制御部24に伝送する。
【0027】
加速度検出部28は、携帯電話機1に加わる加速度を検出するための加速度センサ28aを備え、主制御部20の制御に基づいて、または一定時間経過ごとに、この加速度センサ28aにより検出された加速度(X、Y、Z方向にそれぞれ加わる加速度)を取得して、検出値を示す信号を生成して主制御部20に伝送する。信号を受信した主制御部20は、携帯電話機1に加わっている加速度に基づいて携帯電話機1の使用状態を判断して、使用状態に応じて、タッチスクリーン12の画面の表示方向を設定したり、操作キー15にキーコードを設定したりする。
【0028】
記憶部29は、主制御部20が行う処理について、処理プログラムや処理に必要なデータなどを記憶するROM(Read Only Memory)やハードディスク、不揮発性メモリ、データベース、主制御部20が処理を行う際にデータを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)などの記憶装置から構成される。また、主制御部20が後述するキーライト制御処理を行う際の処理プログラムは、例えばROMに記憶されているものとする。
【0029】
図3(A)は、携帯電話機1を縦方向で使用した場合に操作キー15に設定されるキーコードを示す図、図3(B)は、携帯電話機1を横方向で使用した場合に操作キー15に設定されるキーコードを示す図である。携帯電話機1は、加わっている加速度に基づいてユーザによる保持方向を判断し、図3(A)及び図3(B)に示すように、例えばユーザにより縦方向に保持された場合や横方向に保持された場合に、それぞれタッチスクリーン12の表示方向を切り替えるとともに、操作キー15のキーコードを切り替える。
【0030】
このときに携帯電話機1は、例えばキーライトで照明される操作キー15のシンボルを切り替えることにより、そのときに設定されているキーコードを的確にユーザに提示することができる。例えば、図3(A)に示すように、携帯電話機1が縦方向で使用されている場合には、操作キー15に「0」乃至「9」などの電話機用のキーコードが設定されて操作キー15の表面にそれらのキーコードがシンボルとして表示され、図3(B)に示すように、携帯電話機1が横向きで使用されている場合には、操作キー15にQWERTYキーのキーコードが設定されて操作キー15の表面にそれらのキーコードがシンボルとして表示される。
【0031】
また、携帯電話機1は、ユーザの不使用時にはキーライトを消灯させることにより、操作キー15の表面を、何も表示されていない状態(操作キー15の表面が無地の状態)に遷移させる。そして、操作キー15の表面に何も表示されていない場合には、携帯電話機1は、ユーザがキーを押下してもそのキーに対応する処理を実行せずに、キーライトを点灯させる(操作キー15のシンボルを照明させる)処理を行うのみである。そして携帯電話機1は、キーライトが点灯した状態で再度操作キー15が押下された場合には、そのキーに対応する処理を実行する。
【0032】
ここで、携帯電話機1は、省電力化を図るために、タッチスクリーン12の表示状態や輝度などを切り替える機能を備えている。タッチスクリーン12に設定され得る画面状態は、下記の(1)乃至(3)の3段階で切り替わる。
(1)画面表示状態 & 高輝度点灯状態
(2)画面表示状態 & 低輝度点灯状態
(3)画面非表示状態
それぞれの画面状態での消費電力量は、大きいほうから順に(1)>(2)>(3)となる。携帯電話機1においてユーザ操作や割り込み動作が発生しない場合には、携帯電話機1は省電力のために、(1)→(2)→(3)の順にタッチスクリーン12の画面状態を切り替えていく。
【0033】
また、携帯電話機1は、省電力化を図るために、操作キー15のキーライトの点灯状態を切り替える機能を備えている。キーライトの点灯状態は、下記の(A)及び(B)の2段階である。
(A)キーライト点灯状態
(B)キーライト消灯状態
それぞれの状態での消費電力量は、大きいほうから順に(A)>(B)となる。携帯電話機1においてユーザ操作や割込み動作が発生しない場合は、携帯電話機1は、省電力のために、(A)→(B)の順にキーライトの点灯状態を切り替えていく。
【0034】
従来の携帯端末では、ユーザによるキー操作や割り込み動作が発生しない場合には、省電力化を目的として、画面状態とキーライトの点灯状態との関係を、(1)&(A)→(2)&(B)→(3)&(B)の順などに切り替えるように制御されている。しかしながら、上述したような複数のキーコードを備えた携帯端末の場合、キーコードを示すシンボルをキーライトにより照明しているため、キーライトを消灯したときにはキーパッドの表面が無地の状態となり、ユーザがキーコードを示すシンボルを認識できなくなってしまう。
【0035】
このときに問題となるのが、(2)&(B)の状態である。画面状態が(2)の状態では、(1)の状態より画面の輝度が低いがユーザは画面表示の内容を認識できる程度に明るい。しかし、キーライトが消灯しているため、キーコードを示すシンボルが非表示となり、ユーザはそのときに設定されているキーコードを認識することができない。したがって、ユーザは画面に表示された内容に対するキー入力を正確に行うことが困難な状況になってしまう。
【0036】
携帯電話機1は、画面状態に応じて操作キー15のキーコードを切り替える機能を備えているとともに、無操作状態が一定時間経過した場合、画面の表示を停止させるとともに操作キー15のキーライトを消灯させることにより消費電力を節約する機能を備えている。すなわち、この状態で操作キー15が押下されても、携帯電話機1は、操作キー15に対応した処理を行わず、キーライトの点灯と画面表示の復帰処理のみを行うように制御する。そして、さらに操作キー15が押下された場合に、押下された操作キー15に対応した処理が行われる。これにより、ユーザがキーコードを認識できないために誤ったキー操作をしてしまうことが防止される。
【0037】
このように、携帯電話機1が画面状態と連動させてキーライトの点灯状態を制御するキーライト制御処理を行う際の手順について、図4に示すフローチャートに基づいて説明する。以下、例えば「ステップS101」を「S101」のように、「ステップ」の語句を省略して説明する。
【0038】
携帯電話機1は、通常モードまたは省電力モードに遷移可能であり、通常モードに設定されている場合は操作キー15の操作に対応する処理を行い、省電力モードに設定されている場合は、通常モードに遷移するまでの間、操作キー15が操作されてもその操作に対応する処理を行わない。すなわち携帯電話機1は、ユーザにより操作されている間は通常モードに設定され、タッチスクリーン12に画面表示するとともに操作キー15のキーライトを点灯するが、ユーザにより操作されていない間は省電力モードに設定され、タッチスクリーン12の画面表示を停止するとともに操作キー15のキーライトを消灯する。
【0039】
そして携帯電話機1は、通常モードに設定されているときに、例えば操作キー15が押されない状態が所定時間以上経過した場合に省電力モードに遷移する。また、携帯電話機1は、省電力モードに設定されている時に、例えばいずれかの操作キー15が押されることにより通常モードに遷移する。なお、始めに携帯電話機1が通常モードに設定されていて、タッチスクリーン12に画面が表示されているとともに操作キー15のキーライトが点灯中であるものとする。
【0040】
主制御部20は、この状態で操作キー15が押されたか否かを判断する(S101)。操作キー15が押された場合(S101のYes)は、主制御部20は、この押された操作キー15に対応する処理を行う(S103)。
【0041】
ステップS103にて処理を行った後、あるいは、操作キー15が押されていない場合(S101のNo)は、主制御部20は、所定時間が経過したか否かを判断する(S105)。このとき主制御部20は、最後に操作キー15が押されてから所定時間(例えば5秒)が経過したか、または、最後に処理を行ってから所定時間が経過したかを判断する。所定時間は、通常モードから省電力モードに遷移するための基準となる無操作状態の継続時間であり、予め記憶部29に記憶されている。
【0042】
所定時間が経過していない場合(S105のNo)は、ステップS101に戻って、主制御部20は再び操作キー15が押されたか否かを判断する。所定時間が経過した場合(S105のYes)は、主制御部20は、操作キー15のキーライトを消灯する(S107)。また主制御部20は、タッチスクリーン12の表示を停止する(S109)。ステップS107及びS109の処理により、携帯電話機1は省電力モードに遷移する。携帯電話機1は、省電力モードにおいては、ユーザにより操作キー15の操作がされても、その操作されたキーに対応する処理を行わない。
【0043】
主制御部20は、操作キー15が押されたか否かを判断する(S111)。操作キー15が押されていない場合(S111のNo)は、主制御部20は操作キー15が押されるまで待機する。操作キー15が押された場合(S111のYes)は、主制御部20は、タッチスクリーン12の画面を表示する(S113)。また主制御部20は、操作キー15のキーライトを点灯する(S115)。ステップS113及びS115の処理により、携帯電話機1は通常モードに遷移する。携帯電話機1が通常モードに遷移すると、ステップS101に戻り、操作キー15が押された場合に、この押されたキーに対応する処理が行われる。
【0044】
このようにして携帯電話機1は、省電力モード(表示OFF、キーライトOFF)において操作キー15が押された際に、まず通常モード(表示ON、キーライトON)に遷移し、再度操作キー15が押された場合に、この押された操作キー15に対応する処理を行う。これにより、操作キー15のシンボル表示が消灯されて操作キー15の表面が無地になった状態においてユーザの意図しない処理の発生を防止できるとともに、効率的に無操作時の消費電力の節約を行うことができる。
【0045】
第1実施形態によると、キーライトのON/OFF状態を適切に制御することにより、消費電力の節約をしつつ誤動作を防止するとともに、優れたユーザビリティを実現することが可能となる。携帯電話機1が、キーライトの点灯状態によりキーコードが切り替わるキーパッドを採用し、そのときにキーパッドに設定されているキーコードをキーライトにより照明してユーザに提示する場合には、特に有用である。
【0046】
〔第2実施形態〕
本発明に係る携帯端末の第2実施形態について、添付図面の図5を参照しながら説明する。以下、第1実施形態と同一の構成には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。第2実施形態の携帯電話機1は、図1(A)及び図1(B)に示すように、第1実施形態と同一の構成を備えている。また第2実施形態の携帯電話機1は、第1実施形態と同様に、図2に示すように、主制御部20、電源回路部21、操作入力制御部22、表示制御部23、音声制御部24、通信制御部25、通信制御部26、テレビ受信部27、加速度検出部28、及び記憶部29がバスによって相互に通信可能に接続されて構成されている。
【0047】
第1実施形態の携帯電話機1は、通常モードから省電力モードに遷移する際に、操作キー15のキーライトの消灯とタッチスクリーン12の表示の停止とを同時に行うものであったが、第2実施形態の携帯電話機1は、通常モードから省電力モードに遷移する際に、操作キー15のキーライトを消灯した後に、一定時間経過後にタッチスクリーン12の表示を停止するものである。すなわち、携帯電話機1において所定時間の無操作状態が継続した場合、操作キー15のキーライトを消灯して消費電力を節約する。この状態で操作キー15が押下されても、操作キー15に対応した処理が行われず、キーライトを点灯させる処理のみが行われる。そして、さらに操作キー15を押下されたときに、この押下された操作キー15に対応した処理が行われる。
【0048】
携帯電話機1が、画面状態と連動させてキーライトの点灯状態を制御するキーライト制御処理を行う際の手順について、図5に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0049】
携帯電話機1は、通常モードまたは省電力モードに遷移可能であり、通常モードに設定されている場合は操作キー15の操作に対応する処理を行い、省電力モードに設定されている場合は、通常モードに遷移するまでの間、操作キー15が操作されてもその操作に対応する処理を行わない。すなわち携帯電話機1は、ユーザにより操作されている間は通常モードに設定され、タッチスクリーン12に画面表示するとともに操作キー15のキーライトを点灯するが、ユーザにより操作されていない間は省電力モードに設定され、操作キー15のキーライトを消灯するとともに、タッチスクリーン12の画面表示を停止する。
【0050】
そして携帯電話機1は、通常モードに設定されているときに、例えば操作キー15が押されない状態が所定時間以上経過した場合に省電力モードに遷移する。また、携帯電話機1は、省電力モードに設定されている時に、例えばいずれかの操作キー15が押されることにより通常モードに遷移する。なお、始めに携帯電話機1が通常モードに設定されていて、タッチスクリーン12に画面が表示されているとともに操作キー15のキーライトが点灯中であるものとする。
【0051】
主制御部20は、この状態で操作キー15が押されたか否かを判断する(S201)。操作キー15が押された場合(S201のYes)は、主制御部20は、この押された操作キー15に対応する処理を行う(S203)。
【0052】
ステップS203にて処理を行った後、あるいは、操作キー15が押されていない場合(S201のNo)は、主制御部20は、所定時間(例えば5秒)が経過したか否かを判断する(S205)。このとき主制御部20は、最後に操作キー15が押されてから所定時間が経過したか、または、最後に処理を行ってから所定時間が経過したかを判断する。
【0053】
所定時間が経過していない場合(S205のNo)は、ステップS201に戻って、主制御部20は再び操作キー15が押されたか否かを判断する。所定時間が経過した場合(S205のYes)は、主制御部20は、操作キー15のキーライトを消灯する(S207)。
【0054】
そして再び主制御部20は、操作キー15が押されたか否かを判断する(S209)。操作キー15が押された場合(S209のYes)は、主制御部20は、ステップS207にて消灯した操作キー15のキーライトを再び点灯する(S210)。そして、ステップS201に戻って、主制御部20は再び操作キー15が押されたか否かを判断する。操作キー15が押されていない場合(S209のNo)は、主制御部20は、ステップS207にて操作キー15のキーライトが消灯されてから所定時間(例えば5秒)が経過したか否か、すなわち無操作状態が所定時間継続したか否かを判断する(S211)。
【0055】
キーライトが消灯されてから無操作状態が所定時間が継続していない場合(S211のNo)は、ステップS209に戻って、主制御部20は再び操作キー15が押されたか否かを判断する。キーライトが消灯されてから無操作状態が所定時間が継続した場合(S211のYes)は、主制御部20は、タッチスクリーン12の表示を停止する(S213)。ステップS207及びS213の処理により、携帯電話機1は省電力モードに遷移する。携帯電話機1は、省電力モードにおいては、ユーザにより操作キー15の操作がされても、その操作されたキーに対応する処理を行わない。
【0056】
主制御部20は、操作キー15が押されたか否かを判断する(S215)。操作キー15が押されていない場合(S215のNo)は、主制御部20は操作キー15が押されるまで待機する。操作キー15が押された場合(S215のYes)は、主制御部20は、タッチスクリーン12の画面を表示する(S217)。また主制御部20は、操作キー15のキーライトを点灯する(S219)。ステップS217及びS219の処理により、携帯電話機1は通常モードに遷移する。携帯電話機1が通常モードに遷移すると、ステップS201に戻り、操作キー15が押された場合に、この押されたキーに対応する処理が行われる。
【0057】
このようにして携帯電話機1は、通常モード(表示ON、キーライトON)において無操作状態が所定時間継続したときに操作キー15のキーライトを消灯し、さらに無操作状態が所定時間継続したときにタッチスクリーン12の画面表示を停止する。また携帯電話機1は、省電力モード(表示OFF、キーライトOFF)において操作キー15が押された際に、まず通常モードに遷移し、再度操作キー15が押された場合に、この押された操作キー15に対応する処理を行う。これにより、操作キー15のシンボル表示が消灯されて無地になった状態においてユーザの意図しない処理の発生を防止できるとともに、効率的に無操作時の消費電力の節約を行うことができる。
【0058】
第2実施形態によると、キーライトのON/OFF状態を適切に制御することにより、消費電力の節約をしつつ誤動作を防止するとともに、優れたユーザビリティを実現することが可能となる。
【0059】
〔第3実施形態〕
本発明に係る携帯端末の第3実施形態について、添付図面の図6を参照しながら説明する。以下、第1実施形態及び第2実施形態と同一の構成には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。第3実施形態の携帯電話機1は、図1(A)及び図1(B)に示すように、第1実施形態及び第2実施形態と同一の構成を備えている。また第3実施形態の携帯電話機1は、第1実施形態及び第2実施形態と同様に、図2に示すように、主制御部20、電源回路部21、操作入力制御部22、表示制御部23、音声制御部24、通信制御部25、通信制御部26、テレビ受信部27、加速度検出部28、及び記憶部29がバスによって相互に通信可能に接続されて構成されている。
【0060】
第3実施形態の携帯電話機1は、通常モードから省電力モードに遷移する際に、操作キー15のキーライトを消灯するとともに、タッチスクリーン12の輝度を段階的に下げつつ表示を停止するものである。すなわち、携帯電話機1において無操作状態が初手時間継続した場合、操作キー15のキーライトを消灯してタッチスクリーン12の輝度を下げるとともに、さらに無操作状態が所定時間継続した場合に、タッチスクリーン12の表示を停止して消費電力を節約する。この状態で操作キー15が押下されても、操作キー15に対応した処理が行われず、キーライトを点灯させる処理のみが行われる。そして、さらに操作キー15を押下されたときに、この押下された操作キー15に対応した処理が行われる。
【0061】
携帯電話機1が、画面状態と連動させてキーライトの点灯状態を制御するキーライト制御処理を行う際の手順について、図6に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0062】
携帯電話機1は、通常モードまたは第1の省電力モード、第2の省電力モードに遷移可能であり、通常モードに設定されている場合は操作キー15の操作に対応する処理を行い、第1の省電力モード及び第2の省電力モードに設定されている場合は、通常モードに遷移するまでの間、操作キー15が操作されてもその操作に対応する処理を行わない。すなわち携帯電話機1は、ユーザにより操作されている間は通常モードに設定され、タッチスクリーン12に画面表示するとともに操作キー15のキーライトを点灯するが、ユーザにより操作されていない間は第2の省電力モードに設定され、操作キー15のキーライトを消灯するとともに、タッチスクリーン12の画面表示を停止する。
【0063】
そして携帯電話機1は、通常モードに設定されているときに、例えば操作キー15が押されない状態が所定時間以上経過した場合に第1の省電力モードに遷移する。また携帯電話機1は、例えば操作キー15が押されない状態がさらに所定時間以上経過した場合に第2の省電力モードに遷移する。そして携帯電話機1は、第1の省電力モードまたは第2の省電力モードに設定されている時に、例えばいずれかの操作キー15が押されることにより通常モードに遷移する。なお、始めに携帯電話機1が通常モードに設定されていて、タッチスクリーン12に画面が輝度が高い状態で表示されているとともに操作キー15のキーライトが点灯中であるものとする。
【0064】
主制御部20は、この状態で操作キー15が押されたか否かを判断する(S301)。操作キー15が押された場合(S301のYes)は、主制御部20は、この押された操作キー15に対応する処理を行う(S303)。
【0065】
ステップS303にて処理を行った後、あるいは、操作キー15が押されていない場合(S301のNo)は、主制御部20は、所定時間(例えば5秒)が経過したか否かを判断する(S305)。このとき主制御部20は、最後に操作キー15が押されてから所定時間が経過したか、または、最後に処理を行ってから所定時間が経過したかを判断する。
【0066】
所定時間が経過していない場合(S305のNo)は、ステップS301に戻って、主制御部20は再び操作キー15が押されたか否かを判断する。所定時間が経過した場合(S305のYes)は、主制御部20は、操作キー15のキーライトを消灯する(S307)。また主制御部20は、タッチスクリーン12の輝度を下げる(S309)。ステップS307及びS309の処理により、携帯電話機1は第1の省電力モードに遷移する。携帯電話機1は、第1の省電力モードにおいては、ユーザに操作キー15による操作がされても、その操作されたキーに対応する処理を行わない。
【0067】
そして再び主制御部20は、操作キー15が押されたか否かを判断する(S310)。操作キー15が押された場合(S310のYes)は、主制御部20は、ステップS309にて下げたタッチスクリーン12の輝度を再び上げる(S311)。また主制御部20は、ステップS307にて消灯した操作キー15のキーライトを再び点灯する(S312)。ステップS311及びS312の処理により、携帯電話機1は通常モードに遷移する。携帯電話機1は、通常モードにおいては、ユーザに操作キー15による操作がされると、その操作されたキーに対応する処理を行う。そして、ステップS301に戻って、主制御部20は再び操作キー15が押されたか否かを判断する。
【0068】
操作キー15が押されていない場合(S310のNo)は、主制御部20は、ステップS307にて操作キー15のキーライトが消灯されてから所定時間(例えば5秒)が経過したか否か、すなわち無操作状態が所定時間継続したか否かを判断する(S313)。
【0069】
キーライトが消灯されてから無操作状態が所定時間が継続していない場合(S313のNo)は、ステップS311に戻って、主制御部20は再び操作キー15が押されたか否かを判断する。キーライトが消灯されてから無操作状態が所定時間が継続した場合(S313のYes)は、主制御部20は、タッチスクリーン12の表示を停止する(S315)。ステップS315の処理により、携帯電話機1は第2の省電力モードに遷移する。携帯電話機1は、第2の省電力モードにおいては、ユーザにより操作キー15の操作がされても、その操作されたキーに対応する処理を行わない。
【0070】
主制御部20は、操作キー15が押されたか否かを判断する(S317)。操作キー15が押されていない場合(S317のNo)は、主制御部20は操作キー15が押されるまで待機する。操作キー15が押された場合(S317のYes)は、主制御部20は、タッチスクリーン12の画面を表示する(S319)。また主制御部20は、操作キー15のキーライトを点灯する(S321)。ステップS319及びS321の処理により、携帯電話機1は通常モードに遷移する。携帯電話機1が通常モードに遷移すると、ステップS301に戻り、操作キー15が押された場合に、この押されたキーに対応する処理が行われる。
【0071】
このようにして携帯電話機1は、通常モード(表示ON、キーライトON)において無操作状態が所定時間継続したときに操作キー15のキーライトを消灯してタッチスクリーン12の輝度を下げて第1の省電力モード(表示ON(低輝度)、キーライトOFF)に遷移し、さらに無操作状態が所定時間継続したときにタッチスクリーン12の画面表示を停止して第2の省電力モード(表示OFF、キーライトOFF)に遷移する。また携帯電話機1は、第1の省電力モードまたは第2の省電力モードにおいて操作キー15が押された際に、まず通常モードに遷移し、再度操作キー15が押された場合に、この押された操作キー15に対応する処理を行う。これにより、操作キー15のシンボル表示が消灯されて無地になった状態においてユーザの意図しない処理の発生を防止できるとともに、効率的に無操作時の消費電力の節約を行うことができる。
【0072】
第3実施形態によると、キーライトのON/OFF状態を適切に制御することにより、消費電力の節約をしつつ誤動作を防止するとともに、優れたユーザビリティを実現することが可能となる。
【0073】
〔第4実施形態〕
本発明に係る携帯端末の第4実施形態について、添付図面の図7を参照しながら説明する。以下、第1実施形態乃至第3実施形態と同一の構成には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。第4実施形態の携帯電話機1は、図1(A)及び図1(B)に示すように、第1実施形態乃至第3実施形態と同一の構成を備えている。また第3実施形態の携帯電話機1は、第1実施形態乃至第3実施形態と同様に、図2に示すように、主制御部20、電源回路部21、操作入力制御部22、表示制御部23、音声制御部24、通信制御部25、通信制御部26、テレビ受信部27、加速度検出部28、及び記憶部29がバスによって相互に通信可能に接続されて構成されている。
【0074】
第4実施形態の携帯電話機1は、通常モードから省電力モードに遷移する際に、操作キー15のキーライトを消灯するとともに、タッチスクリーン12の輝度を段階的に下げつつ表示を停止するものである。すなわち、携帯電話機1において無操作状態が所定時間継続した場合、タッチスクリーン12の輝度を下げるとともに、さらに無操作状態が所定時間継続した場合に、操作キー15のキーライトを消灯してタッチスクリーン12の表示を停止して消費電力を節約する。この状態で操作キー15が押下されても、操作キー15に対応した処理が行われず、キーライトを点灯させる処理のみが行われる。そして、さらに操作キー15を押下されたときに、この押下された操作キー15に対応した処理が行われる。
【0075】
携帯電話機1が、画面状態と連動させてキーライトの点灯状態を制御するキーライト制御処理を行う際の手順について、図7に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0076】
携帯電話機1は、通常モードまたは第1の省電力モード、第2の省電力モードに遷移可能であり、通常モード及び第1の省電力モードに設定されている場合は操作キー15の操作に対応する処理を行い、第2の省電力モードに設定されている場合は、通常モードに遷移するまでの間、操作キー15が操作されてもその操作に対応する処理を行わない。すなわち携帯電話機1は、ユーザにより操作されている間は通常モードに設定され、タッチスクリーン12に画面表示するとともに操作キー15のキーライトを点灯するが、ユーザにより操作されていない間は第1の省電力モード、第2の省電力モードに順次設定され、操作キー15のキーライトを消灯するとともに、タッチスクリーン12の画面表示を停止する。
【0077】
そして携帯電話機1は、通常モードに設定されているときに、例えば操作キー15が押されない状態が所定時間以上経過した場合に第1の省電力モードに遷移する。また携帯電話機1は、例えば操作キー15が押されない状態がさらに所定時間以上経過した場合に第2の省電力モードに遷移する。そして携帯電話機1は、第1の省電力モードまたは第2の省電力モードに設定されている時に、例えばいずれかの操作キー15が押されることにより通常モードに遷移する。なお、始めに携帯電話機1が通常モードに設定されていて、タッチスクリーン12に画面が輝度が高い状態で表示されているとともに操作キー15のキーライトが点灯中であるものとする。
【0078】
主制御部20は、この状態で操作キー15が押されたか否かを判断する(S401)。操作キー15が押された場合(S401のYes)は、主制御部20は、この押された操作キー15に対応する処理を行う(S403)。
【0079】
ステップS403にて処理を行った後、あるいは、操作キー15が押されていない場合(S401のNo)は、主制御部20は、所定時間(例えば5秒)が経過したか否かを判断する(S405)。このとき主制御部20は、最後に操作キー15が押されてから所定時間が経過したか、または、最後に処理を行ってから所定時間が経過したかを判断する。
【0080】
所定時間が経過していない場合(S405のNo)は、ステップS401に戻って、主制御部20は再び操作キー15が押されたか否かを判断する。所定時間が経過した場合(S405のYes)は、主制御部20は、タッチスクリーン12の輝度を下げる(S407)。ステップS407の処理により、携帯電話機1は第1の省電力モードに遷移する。携帯電話機1は、第1の省電力モードにおいては、ユーザに操作キー15による操作がされたら、その操作されたキーに対応する処理を行う。
【0081】
そして再び主制御部20は、操作キー15が押されたか否かを判断する(S409)。操作キー15が押された場合(S409のYes)は、主制御部20は、ステップS407にて下げたタッチスクリーン12の輝度を再び上げる(S411)。また主制御部20は、この押された操作キー15に対応する処理を行う(S413)。そして、ステップS401に戻って、主制御部20は再び操作キー15が押されたか否かを判断する。ステップS411の処理により、携帯電話機1は通常モードに遷移する。携帯電話機1は、通常モードにおいては、ユーザに操作キー15による操作がされたら、その操作されたキーに対応する処理を行う。
【0082】
操作キー15が押されていない場合(S409のNo)は、主制御部20は、S407にてタッチスクリーン12の輝度を下げてから所定時間(例えば5秒)が経過したか否かを判断する(S415)。所定時間が経過していない場合(S415のNo)は、ステップS409に戻って、主制御部20は再び操作キー15が押されたか否かを判断する。
【0083】
ステップS407にてタッチスクリーン12の輝度を下げてから所定時間が経過した場合(S415のYes)は、主制御部20は、操作キー15のキーライトを消灯する(S417)。また主制御部20は、タッチスクリーン12の表示を停止する(S419)。ステップS417及びS419の処理により、携帯電話機1は第2の省電力モードに遷移する。携帯電話機1は、第2の省電力モードにおいては、ユーザにより操作キー15の操作がされても、その操作されたキーに対応する処理を行わない。
【0084】
主制御部20は、操作キー15が押されたか否かを判断する(S421)。操作キー15が押されていない場合(S421のNo)は、主制御部20は操作キー15が押されるまで待機する。操作キー15が押された場合(S421のYes)は、主制御部20は、タッチスクリーン12の画面を表示する(S423)。また主制御部20は、操作キー15のキーライトを点灯する(S425)。ステップS423及びS425の処理により、携帯電話機1は通常モードに遷移する。携帯電話機1が通常モードに遷移すると、ステップS401に戻り、操作キー15が押された場合に、この押されたキーに対応する処理が行われる。
【0085】
このようにして携帯電話機1は、通常モード(表示ON、キーライトON)において無操作状態が所定時間継続したときにタッチスクリーン12の輝度を下げて第1の省電力モード(表示ON(低輝度)、キーライトON)に遷移し、さらに無操作状態が所定時間継続したときに操作キー15のキーライトを消灯してタッチスクリーン12の画面表示を停止して第2の省電力モード(表示OFF、キーライトOFF)に遷移する。また携帯電話機1は、第1の省電力モードまたは第2の省電力モードにおいて操作キー15が押された際に、まず通常モードに遷移し、再度操作キー15が押された場合に、この押された操作キー15に対応する処理を行う。これにより、操作キー15のシンボル表示が消灯されて無地になった状態においてユーザの意図しない処理の発生を防止できるとともに、効率的に無操作時の消費電力の節約を行うことができる。
【0086】
第4実施形態によると、キーライトのON/OFF状態を適切に制御することにより、消費電力の節約をしつつ誤動作を防止するとともに、優れたユーザビリティを実現することが可能となる。
【0087】
〔第5実施形態〕
本発明に係る携帯端末の第5実施形態について、添付図面の図8を参照しながら説明する。以下、第1実施形態乃至第4実施形態と同一の構成には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。第5実施形態の携帯電話機1は、図1(A)及び図1(B)に示すように、第1実施形態乃至第4実施形態と同一の構成を備えている。また第5実施形態の携帯電話機1は、第1実施形態乃至第4実施形態と同様に、図2に示すように、主制御部20、電源回路部21、操作入力制御部22、表示制御部23、音声制御部24、通信制御部25、通信制御部26、テレビ受信部27、加速度検出部28、及び記憶部29がバスによって相互に通信可能に接続されて構成されている。
【0088】
第5実施形態の携帯電話機1は、通常モードにおいてタッチスクリーン12の接触が感知された場合、ユーザがタッチスクリーン12を用いて入力するものと判断し、操作キー15のキーライトを消灯して省電力モードに遷移するものである。省電力モードにおいてはタッチスクリーン12を介した入力のみが受け付けられ、操作キー15を介した入力が受け付けられないため、操作キー15が押下されても操作キー15に対応した処理が行われず、キーライトを点灯させる処理のみが行われる。そして、さらに操作キー15を押下されたときに、この押下された操作キー15に対応した処理が行われる。
【0089】
携帯電話機1が、画面状態と連動させてキーライトの点灯状態を制御するキーライト制御処理を行う際の手順について、図8に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0090】
携帯電話機1は、通常モードまたは省電力モードに遷移可能であり、通常モードに設定されている場合は操作キー15の操作に対応する処理を行い、省電力モードに設定されている場合は、通常モードに遷移するまでの間、操作キー15が操作されてもその操作に対応する処理を行わない。すなわち携帯電話機1は、ユーザにより操作されている間は通常モードに設定され、タッチスクリーン12に画面表示するとともに操作キー15のキーライトを点灯するが、ユーザにより操作されていない間は省電力モードに設定され、タッチスクリーン12の画面表示を停止するとともに操作キー15のキーライトを消灯する。
【0091】
そして携帯電話機1は、通常モードに設定されているときに、例えばタッチスクリーン12を介した入力がされた場合に省電力モードに遷移する。また、携帯電話機1は、省電力モードに設定されている時に、例えばいずれかの操作キー15が押されることにより通常モードに遷移する。なお、始めに携帯電話機1が通常モードに設定されていて、タッチスクリーン12に画面が表示されているとともに操作キー15のキーライトが点灯中であるものとする。
【0092】
主制御部20は、この状態で操作キー15が押されたか否かを判断する(S501)。操作キー15が押された場合(S501のYes)は、主制御部20は、この押された操作キー15に対応する処理を行う(S503)。
【0093】
ステップS503にて処理を行った後、あるいは、操作キー15が押されていない場合(S501のNo)は、主制御部20は、タッチスクリーン12を介した入力がされたか否かを判断する(S505)。タッチスクリーン12を介した入力がされていない場合(S505のNo)は、ステップS501に戻って、主制御部20は再び操作キー15が押されたか否かを判断する。
【0094】
タッチスクリーン12を介した入力がされた場合(S505のYes)は、主制御部20は、操作キー15のキーライトを消灯する(S507)。ステップS507の処理により、携帯電話機1は省電力モードに遷移する。携帯電話機1は、省電力モードにおいては、ユーザにより操作キー15の操作がされても、その操作されたキーに対応する処理を行わない。
【0095】
主制御部20は、操作キー15が押されたか否かを判断する(S509)。操作キー15が押されていない場合(S509のNo)は、主制御部20は操作キー15が押されるまで待機する。操作キー15が押された場合(S509のYes)は、主制御部20は、操作キー15のキーライトを点灯する(S511)。ステップS511の処理により、携帯電話機1は通常モードに遷移する。携帯電話機1が通常モードに遷移すると、ステップS501に戻り、操作キー15が押された場合に、この押されたキーに対応する処理が行われる。
【0096】
このようにして携帯電話機1は、通常モード(キーライトON)においてタッチスクリーン12を介した入力がされたときに操作キー15のキーライトを消灯して省電力モード(キーライトOFF)に遷移する。省電力モードにおいて操作キー15が押された際に、まず通常モードに遷移し、再度操作キー15が押された場合に、この押された操作キー15に対応する処理を行う。これにより、操作キー15のシンボル表示が消灯されて操作キー15の表面が無地になった状態においてユーザの意図しない処理の発生を防止できるとともに、効率的に無操作時の消費電力の節約を行うことができる。
【0097】
第5実施形態によると、キーライトのON/OFF状態を適切に制御することにより、消費電力の節約をしつつ誤動作を防止するとともに、優れたユーザビリティを実現することが可能となる。
【0098】
〔第6実施形態〕
本発明に係る携帯端末の第6実施形態について、添付図面の図9を参照しながら説明する。以下、第1実施形態乃至第5実施形態と同一の構成には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。第6実施形態の携帯電話機1は、図1(A)及び図1(B)に示すように、第1実施形態乃至第5実施形態と同一の構成を備えている。また第6実施形態の携帯電話機1は、第1実施形態乃至第5実施形態と同様に、図2に示すように、主制御部20、電源回路部21、操作入力制御部22、表示制御部23、音声制御部24、通信制御部25、通信制御部26、テレビ受信部27、加速度検出部28、及び記憶部29がバスによって相互に通信可能に接続されて構成されている。
【0099】
第6実施形態の携帯電話機1は、閉じた状態(不使用状態)から開いた状態(使用状態)に遷移したときに、始めに省電力モードに設定され、操作キー15の入力がされたことに基づいて、操作キー15のキーライトを点灯して通常モードに遷移するものである。省電力モードにおいては操作キー15を介した入力が受け付けられないため、操作キー15が押下されても操作キー15に対応した処理が行われず、キーライトを点灯させる処理のみが行われる。そして、さらに操作キー15を押下されたときに、この押下された操作キー15に対応した処理が行われる。
【0100】
携帯電話機1が、画面状態と連動させてキーライトの点灯状態を制御するキーライト制御処理を行う際の手順について、図9に示すフローチャートに基づいて説明する。なお、実施形態としてスライド型の携帯電話機1について説明するが、複数の筐体を相互に回転させることにより状態が遷移するクラムシェル型やスィーベル型の携帯端末でも同様である。
【0101】
携帯電話機1は、通常モードまたは省電力モードに遷移可能であり、通常モードに設定されている場合は操作キー15の操作に対応する処理を行い、省電力モードに設定されている場合は、通常モードに遷移するまでの間、操作キー15が操作されてもその操作に対応する処理を行わない。すなわち携帯電話機1は、ユーザにより操作されている間は通常モードに設定され、操作キー15のキーライトを点灯するが、ユーザにより操作されていない間は省電力モードに設定され、操作キー15のキーライトを消灯する。
【0102】
そして携帯電話機1は、閉じた状態から開いた状態に遷移したときに、始めに省電力モードに設定される。また、携帯電話機1は、省電力モードに設定されている時に、例えばいずれかの操作キー15が押されることにより通常モードに遷移する。なお、始めに携帯電話機1が閉じた状態(タッチスクリーン12に画面が非表示状態、操作キー15のキーライトが消灯状態)であるものとする。
【0103】
主制御部20は、この状態で閉じた状態から開いた状態に遷移したか否かを判断する(S601)。開いた状態に遷移していない場合(S601のNo)は、主制御部20はそのまま待機する。開いた状態に遷移した場合(S601のYes)は、主制御部20は、タッチスクリーン12に画面を表示する(S603)。このとき、携帯電話機1は省電力モードに設定されている。携帯電話機1は、省電力モードにおいては、ユーザにより操作キー15の操作がされても、その操作されたキーに対応する処理を行わない。
【0104】
主制御部20は、操作キー15が押されたか否かを判断する(S605)。操作キー15が押されていない場合(S605のNo)は、主制御部20はそのまま待機する。操作キー15が押された場合(S605のYes)は、主制御部20は操作キー15のキーライトを点灯する(S607)。ステップS607の処理により、携帯電話機1は通常モードに設定される。携帯電話機1は、通常モードにおいては、ユーザに操作キー15による操作がされたら、その操作されたキーに対応する処理を行う。
【0105】
主制御部20は、再び操作キー15が押されたか否かを判断する(S609)。操作キー15が押された場合(S609のYes)は、主制御部20は、この押された操作キー15に対応する処理を行う(S611)。
【0106】
ステップS611にて処理を行った後、あるいは、操作キー15が押されていない場合(S609のNo)は、主制御部20は、所定時間(例えば5秒)が経過したか否かを判断する(S613)。このとき主制御部20は、最後に操作キー15が押されてから所定時間が経過したか、または、最後に処理を行ってから所定時間が経過したかを判断する。所定時間が経過していない場合(S613のNo)は、ステップS609に戻って、主制御部20は再び操作キー15が押されたか否かを判断する。
【0107】
所定時間が経過した場合(S613のYes)は、主制御部20は、操作キー15のキーライトを消灯する(S615)。また主制御部20は、タッチスクリーン12の表示を停止する(S617)。ステップS615及びS617の処理により、携帯電話機1は省電力モードに遷移する。携帯電話機1は、省電力モードにおいては、ユーザにより操作キー15の操作がされても、その操作されたキーに対応する処理を行わない。そして、ステップS601に戻って、再びステップS601乃至S617の処理を繰り返す。
【0108】
このようにして携帯電話機1は、閉じた状態から開いた状態に遷移したときに始めに省電力モード(キーライトOFF)に設定されていて、操作キー15が押されたときに操作キー15のキーライトを点灯して通常モード(キーライトON)に遷移する。そして携帯電話機1は、再度操作キー15が押された場合に、この押された操作キー15に対応する処理を行う。これにより、操作キー15のシンボル表示が消灯されて操作キー15の表面が無地になった状態においてユーザの意図しない処理の発生を防止できるとともに、効率的に無操作時の消費電力の節約を行うことができる。
【0109】
第6実施形態によると、キーライトのON/OFF状態を適切に制御することにより、消費電力の節約をしつつ誤動作を防止するとともに、優れたユーザビリティを実現することが可能となる。
【0110】
〔第7実施形態〕
本発明に係る携帯端末の第7実施形態について、添付図面の図10を参照しながら説明する。以下、第1実施形態乃至第6実施形態と同一の構成には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。第7実施形態の携帯電話機1は、図1(A)及び図1(B)に示すように、第1実施形態乃至第6実施形態と同一の構成を備えている。また第7実施形態の携帯電話機1は、第1実施形態乃至第6実施形態と同様に、図2に示すように、主制御部20、電源回路部21、操作入力制御部22、表示制御部23、音声制御部24、通信制御部25、通信制御部26、テレビ受信部27、加速度検出部28、及び記憶部29がバスによって相互に通信可能に接続されて構成されている。
【0111】
第7実施形態の携帯電話機1は、通常モードにおいて動画が再生されたときに操作キー15のキーライトを消灯して省電力モードに遷移するとともに、操作キー15の入力がされたことに基づいて、操作キー15のキーライトを点灯して通常モードに遷移するものである。省電力モードにおいては操作キー15を介した入力が受け付けられないため、操作キー15が押下されても操作キー15に対応した処理が行われず、キーライトを点灯させる処理のみが行われる。そして、さらに操作キー15を押下されたときに、この押下された操作キー15に対応した処理が行われる。
【0112】
携帯電話機1が、画面状態と連動させてキーライトの点灯状態を制御するキーライト制御処理を行う際の手順について、図10に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0113】
携帯電話機1は、通常モードまたは省電力モードに遷移可能であり、通常モードに設定されている場合は操作キー15の操作に対応する処理を行い、省電力モードに設定されている場合は、通常モードに遷移するまでの間、操作キー15が操作されてもその操作に対応する処理を行わない。すなわち携帯電話機1は、ユーザにより操作されている間は通常モードに設定され、操作キー15のキーライトを点灯するが、ユーザにより操作されていない間や動画を再生している間は省電力モードに設定され、操作キー15のキーライトを消灯する。
【0114】
そして携帯電話機1は、通常モードに設定されているときに、例えば動画が再生された場合に省電力モードに遷移する。また、携帯電話機1は、省電力モードに設定されている時に、例えばいずれかの操作キー15が押されることにより通常モードに遷移する。なお、始めに携帯電話機1が通常モードに設定されていて、タッチスクリーン12に画面が表示されているとともに操作キー15のキーライトが点灯中であるものとする。
【0115】
主制御部20は、この状態で操作キー15が押されたか否かを判断する(S701)。操作キー15が押された場合(S701のYes)は、主制御部20は、この押された操作キー15に対応する処理を行う(S703)。
【0116】
ステップS703にて処理を行った後、あるいは、操作キー15が押されていない場合(S701のNo)は、主制御部20は、動画が再生されたか否かを判断する(S705)。動画が再生されていない場合(S705のNo)は、ステップS701に戻って、主制御部20は再び操作キー15が押されたか否かを判断する。
【0117】
動画が再生された場合(S705のYes)は、主制御部20は、操作キー15のキーライトを消灯する(S707)。ステップS707の処理により、携帯電話機1は省電力モードに遷移する。携帯電話機1は、省電力モードにおいては、ユーザにより操作キー15の操作がされても、その操作されたキーに対応する処理を行わない。
【0118】
主制御部20は、操作キー15が押されたか否かを判断する(S709)。操作キー15が押されていない場合(S709のNo)は、主制御部20は操作キー15が押されるまで待機する。操作キー15が押された場合(S709のYes)は、主制御部20は、操作キー15のキーライトを再び点灯する(S711)。ステップS711の処理により、携帯電話機1は通常モードに遷移する。携帯電話機1が通常モードに遷移すると、ステップS701に戻り、操作キー15が押された場合に、この押されたキーに対応する処理が行われる。
【0119】
このようにして携帯電話機1は、通常モード(キーライトON)において動画が再生されたときに操作キー15のキーライトを消灯して省電力モード(キーライトOFF)に遷移する。省電力モードにおいて操作キー15が押された際に、まず通常モードに遷移し、再度操作キー15が押された場合に、この押された操作キー15に対応する処理を行う。これにより、操作キー15のシンボル表示が消灯されて操作キー15の表面が無地になった状態においてユーザの意図しない処理の発生を防止できるとともに、効率的に無操作時の消費電力の節約を行うことができる。
【0120】
第7実施形態によると、キーライトのON/OFF状態を適切に制御することにより、消費電力の節約をしつつ誤動作を防止するとともに、優れたユーザビリティを実現することが可能となる。
【0121】
〔第8実施形態〕
本発明に係る携帯端末の第8実施形態について、添付図面の図11を参照しながら説明する。以下、第1実施形態乃至第7実施形態と同一の構成には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。第8実施形態の携帯電話機1は、図1(A)及び図1(B)に示すように、第1実施形態乃至第7実施形態と同一の構成を備えている。また第8実施形態の携帯電話機1は、第1実施形態乃至第7実施形態と同様に、図2に示すように、主制御部20、電源回路部21、操作入力制御部22、表示制御部23、音声制御部24、通信制御部25、通信制御部26、テレビ受信部27、加速度検出部28、及び記憶部29がバスによって相互に通信可能に接続されて構成されている。
【0122】
第8実施形態の携帯電話機1は、通常モードにおいてサイドキー16が押されたときに操作キー15のキーライトを消灯して省電力モードに遷移するとともに、操作キー15の入力がされたことに基づいて、操作キー15のキーライトを点灯して通常モードに遷移するものである。省電力モードにおいては操作キー15を介した入力が受け付けられないため、操作キー15が押下されても操作キー15に対応した処理が行われず、キーライトを点灯させる処理のみが行われる。そして、さらに操作キー15を押下されたときに、この押下された操作キー15に対応した処理が行われる。
【0123】
携帯電話機1が、画面状態と連動させてキーライトの点灯状態を制御するキーライト制御処理を行う際の手順について、図11に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0124】
携帯電話機1は、通常モードまたは省電力モードに遷移可能であり、通常モードに設定されている場合は操作キー15の操作に対応する処理を行い、省電力モードに設定されている場合は、通常モードに遷移するまでの間、操作キー15が操作されてもその操作に対応する処理を行わない。すなわち携帯電話機1は、ユーザにより操作されている間は通常モードに設定され、操作キー15のキーライトを点灯するが、ユーザにより操作されていない間は省電力モードに設定され、操作キー15のキーライトを消灯する。
【0125】
携帯電話機1は、通常モードに設定されているときに、例えば所定のサイドキー16が押された場合に省電力モードに遷移する。また、携帯電話機1は、省電力モードに設定されている時に、例えばいずれかの操作キー15が押されることにより通常モードに遷移する。なお、始めに携帯電話機1が通常モードに設定されていて、タッチスクリーン12に画面が表示されているとともに操作キー15のキーライトが点灯中であるものとする。
【0126】
主制御部20は、この状態で操作キー15が押されたか否かを判断する(S801)。操作キー15が押された場合(S801のYes)は、主制御部20は、この押された操作キー15に対応する処理を行う(S803)。
【0127】
ステップS803にて処理を行った後、あるいは、操作キー15が押されていない場合(S801のNo)は、主制御部20は、所定のサイドキー16が押されたか否かを判断する(S805)。所定のサイドキー16が押されていない場合(S805のNo)は、ステップS801に戻って、主制御部20は再び操作キー15が押されたか否かを判断する。
【0128】
所定のサイドキー16が押された場合(S805のYes)は、主制御部20は、操作キー15のキーライトを消灯する(S807)。ステップS807の処理により、携帯電話機1は省電力モードに遷移する。携帯電話機1は、省電力モードにおいては、ユーザにより操作キー15の操作がされても、その操作されたキーに対応する処理を行わない。
【0129】
主制御部20は、操作キー15が押されたか否かを判断する(S809)。操作キー15が押されていない場合(S809のNo)は、主制御部20は操作キー15が押されるまで待機する。操作キー15が押された場合(S809のYes)は、主制御部20は、操作キー15のキーライトを再び点灯する(S811)。ステップS811の処理により、携帯電話機1は通常モードに遷移する。携帯電話機1が通常モードに遷移すると、ステップS801に戻り、操作キー15が押された場合に、この押されたキーに対応する処理が行われる。
【0130】
このようにして携帯電話機1は、通常モード(キーライトON)において所定のサイドキー16が押されたときに操作キー15のキーライトを消灯して省電力モード(キーライトOFF)に遷移する。省電力モードにおいて操作キー15が押された際に、まず通常モードに遷移し、再度操作キー15が押された場合に、この押された操作キー15に対応する処理を行う。これにより、操作キー15のシンボル表示が消灯されて操作キー15の表面が無地になった状態においてユーザの意図しない処理の発生を防止できるとともに、効率的に無操作時の消費電力の節約を行うことができる。
【0131】
第8実施形態によると、キーライトのON/OFF状態を適切に制御することにより、消費電力の節約をしつつ誤動作を防止するとともに、優れたユーザビリティを実現することが可能となる。
【0132】
本発明の説明として、携帯電話機1について説明したが、これに限らず、PHS(Personal Handyphone System)、PDA(Personal Digital Assistants)、PC(Personal Computer)、音楽プレイヤー、デジタルカメラ、ゲーム機等の照明装置(キーライト)を有する入力装置を備えた携帯端末であれば任意の携帯端末であって良い。
【符号の説明】
【0133】
1…携帯電話機,10…上筐体,11…下筐体,12…タッチスクリーン,13…スピーカ,14…操作キー,15…マイクロフォン,16…サイドキー,20…主制御部,21…電源回路部,22…操作入力制御部,23…キーライト制御部,24…表示制御部,25…音声制御部,26…通信制御部,26a…アンテナ,27…テレビ受信部,27a…アンテナ,28…加速度検出部,28a…加速度センサ,29…記憶部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも通常モードまたは第1の省電力モードに遷移可能な携帯端末であって、
各々のキーにそれぞれ対応するキーコードを示すシンボルが表示されるようにキーパッドを照明するキーパッドの照明手段と、
前記キーパッドの入力を検知する第1の検知手段と、
前記通常モードにおいて前記第1の検知手段により入力が検知された場合、この入力に基づいた処理を行う入力手段と、
前記携帯端末が前記第1の省電力モードに設定されている間、前記キーパッドの照明手段をOFFにするとともに、前記第1の省電力モードにおいて前記第1の検知手段により入力が検知された場合、前記携帯端末を前記通常モードに遷移させて前記キーパッドの照明手段をONにする制御手段と、
を備えたことを特徴とする携帯端末。
【請求項2】
前記携帯端末のキーパッドの各々のキーに対して、複数のキーコードのうちのいずれかを選択して設定する設定手段を備え、
前記制御手段は、前記設定手段により設定されているキーコードに基づいて、前記キーパッドの照明手段により照明されるシンボルを切り替えることを特徴とする請求項1記載の携帯端末。
【請求項3】
データを表示する表示手段と、
前記携帯端末に加わる加速度方向に基づいて前記表示手段の表示方向を切り替える表示制御手段を備え、
前記制御手段は、前記表示手段の表示方向に基づいて、前記キーパッドの照明手段により照明されるシンボルを切り替えることを特徴とする請求項2記載の携帯端末。
【請求項4】
前記携帯端末は第2の省電力モードに遷移可能であって、
データを表示する表示手段を備え、
前記制御手段は、前記通常モードにおいて無操作状態が所定時間経過した場合に前記第2の省電力モードに遷移して前記キーパッドの照明手段をOFFにし、前記第2の省電力モードにおいて無操作状態が所定時間経過した場合に前記第1の省電力モードに遷移して前記表示手段をOFFにするとともに、前記第2の省電力モードにおいて前記第1の検知手段により入力が検知された場合、前記携帯端末を前記通常モードに遷移させて前記キーパッドの照明手段をONにし、前記第1の省電力モードにおいて前記第1の検知手段により入力が検知された場合、前記携帯端末を前記通常モードに遷移させて前記表示手段及び前記キーパッドの照明手段をONにすることを特徴とする請求項1記載の携帯端末。
【請求項5】
前記携帯端末は第2の省電力モードに遷移可能であって、
データを表示する表示手段を備え、
前記制御手段は、前記通常モードにおいて無操作状態が所定時間経過した場合に前記第2の省電力モードに遷移して前記キーパッドの照明手段をOFFにして前記表示手段の輝度を下げるとともに、前記第2の省電力モードにおいて無操作状態が所定時間経過した場合に前記第1の省電力モードに遷移して前記表示手段をOFFにするとともに、前記第1の省電力モードまたは前記第2の省電力モードにおいて前記第1の検知手段により入力が検知された場合、前記携帯端末を前記通常モードに遷移させて前記キーパッドの照明手段をONにするとともに前記表示手段の輝度を上げることを特徴とする請求項1記載の携帯端末。
【請求項6】
前記携帯端末は第2の省電力モードに遷移可能であって、
データを表示する表示手段を備え、
前記制御手段は、前記通常モードにおいて無操作状態が所定時間経過した場合に前記第2の省電力モードに遷移して前記表示手段の輝度を下げるとともに、前記第2の省電力モードにおいて無操作状態が所定時間経過した場合に前記第1の省電力モードに遷移して前記キーパッドの照明手段及び前記表示手段をOFFにするとともに、前記第2の省電力モードにおいて前記第1の検知手段により入力が検知された場合、前記携帯端末を前記通常モードに遷移させて前記表示手段の輝度を上げ、前記第1の省電力モードにおいて前記第1の検知手段により入力が検知された場合、前記携帯端末を前記通常モードに遷移させて前記キーパッドの照明手段及び前記表示手段をONにすることを特徴とする請求項1記載の携帯端末。
【請求項7】
データを表示する表示手段と、
前記表示手段における接触を検知する第2の検知手段とを備え、
前記制御手段は、前記通常モードにおいて前記第2の検知手段により接触が検知された場合に前記省電力モードに遷移して前記キーパッドの照明手段をOFFにするとともに、前記省電力モードにおいて前記第1の検知手段により入力が検知された場合、前記携帯端末を前記通常モードに遷移させて前記キーパッドの照明手段をONにすることを特徴とする請求項1記載の携帯端末。
【請求項8】
前記携帯端末が少なくとも第1の状態または第2の状態に遷移可能であって、
前記制御手段は、前記携帯端末が第1の状態から第2の状態に遷移した際、前記省電力モードに遷移し、前記省電力モードにおいて前記第1の検知手段により入力が検知された場合に前記通常モードに遷移して前記キーパッドの照明手段をONにすることを特徴とする請求項1記載の携帯端末。
【請求項9】
動画を再生する再生手段を備え、
前記制御手段は、前記通常モードにおいて前記再生手段により動画が再生された際、前記省電力モードに遷移して前記キーパッドの照明手段をOFFにするとともに、前記省電力モードにおいて前記第1の検知手段により入力が検知された場合に前記通常モードに遷移して前記キーパッドの照明手段をONにすることを特徴とする請求項1記載の携帯端末。
【請求項10】
前記携帯端末を通常モードから省電力モードに切り替えるための入力を受け付ける受付手段を備え、
前記制御手段は、前記通常モードにおいて前記受付手段により入力が受け付けられた際、前記省電力モードに遷移して前記キーパッドの照明手段をOFFにするとともに、前記省電力モードにおいて前記第1の検知手段により入力が検知された場合に前記通常モードに遷移して前記キーパッドの照明手段をONにすることを特徴とする請求項1記載の携帯端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−273163(P2010−273163A)
【公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−123929(P2009−123929)
【出願日】平成21年5月22日(2009.5.22)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】