説明

携帯電子機器

【課題】筐体を薄型化すること、又は装置幅に対する電池の占有幅を広くすることが可能な携帯電子機器を提供する。
【解決手段】携帯電子機器の操作部の筐体1内に、電池2、配線基板4並びにメタルドーム7及びフレキケーブル8を備えたキーフレーム6が収容されている。筐体1の配線基板4の側では、固定爪13にてキーフレーム6が固定爪15上に載置されている。固定爪13の部分のキーフレーム6の幅は筐体1の上面開口部の幅より小さい。一方、電池2の側では、キーフレーム6の固定爪14が筐体1の固定爪16による溝部に嵌合されている。即ち、固定爪14の部分のキーフレーム6の幅は上面開口部の幅より大きく、キーフレーム6はキーシート11の支持面の投影範囲内で筐体1の側壁に支持されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はキーへの入力荷重を支えるキーフレームを備える携帯電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
本明細書において、携帯電子機器とは、各種の携帯通信機器、携帯情報機器の総称であり、例えば、携帯電話、携帯情報端末、電子辞書、電子手帳、電子書籍、計算機、携帯型のパーソナルコンピュータなどが、その具体例である。また、携帯電子機器の筐体とは、携帯電子機器の外殻を構成する構造体を意味する。
【0003】
上部筐体とは、携帯電子機器の筐体の部分であって、使用者が携帯電子機器を操作する場合に、使用者と対面する面(以下、「上面」という)を含む部分を言う。なお、上部筐体には、一般に、携帯電子機器の操作入力装置(例えば、キーボード)や表示装置(例えば、液晶ディスプレイ)等が配置される。
【0004】
下部筐体とは、携帯電子機器の筐体の部分であって、前記上面と対向する面(以下、「底面」という)を含む部分、言い替えれば、携帯電子機器の筐体の部分であって、使用者が携帯電子機器を操作する場合に、使用者から見て裏側になる面を含む部分を言う。
【0005】
携帯電子機器は、例えば特許文献1のように主に入力キーを備える操作部の筐体と液晶ディスプレイ等を備える表示部の筐体とがヒンジで結合された構造が知られている。特許文献1に記載された筐体は、上部筐体と下部筐体とを備えており、これらはネジ等で結合される。
【0006】
このような筐体構造に対し、上部筐体と下部筐体とを一体に構成して(以下、「一体構造」という)筐体の軽量化及び高強度化並びに部品点数の削減等を図ることが検討されている。
【0007】
例えば携帯電話機のキーは外装となるキーシートとメタルドームを表面に実装したフレキケーブルとを備える構造が用いられているが、フレキケーブルはキー入力荷重を支えるキーフレームに貼付られ、更にキーフレームは筐体に支えられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2010−28871号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
筐体に一体構造を適用する場合には、キーフレームの組立はキーシート面から組み込む事が自然で、組立しやすい。この場合、キーシート外周と筐体を貼り付けている枠から更に装置の内側でキーフレームを支える事が必要となる。特に電池部については筐体の底面部は電池を装置に組み込む開口となっておりキーフレームを乗せる底面が存在しない事に加えてキーフレームを支える構造と電池との空間的な干渉を避けながら、電池を配置する事は機器の小型化の制限項目となっている。
【0010】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、筐体を薄型化すること、又は装置幅に対する電池の占有幅を広くすることが可能な携帯電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、本発明に係る携帯電子機器は、
入力用キーを備えるキー操作部と、
開口部と該開口部の周囲の支持面とを有し、該支持面にて前記キー操作部を支持する筐体と、
前記筐体に内蔵されており前記開口部にて前記キー操作部を支持するキーフレームと、を備え、
前記筐体は、前記支持面の投影範囲内の側壁で前記キーフレームを支持する、
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、筐体を薄型化すること、又は装置幅に対する電池の占有幅を広くすることが可能な携帯電子機器が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の第1実施形態に係る携帯電話機の外形図であり、(A)は斜視図、(B)は側面図を示す。
【図2】図1(B)のX−X断面及びY−Y断面を示す図である。
【図3】携帯電話機の操作部の各部分を示す分解斜視図である。
【図4】操作部の組立方法の例を示す分解斜視図である。
【図5】本発明に対する比較例の構成を示す断面図である。
【図6】本発明に対する比較例の構成を示す断面図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る携帯電話機の操作部の各部分を示す分解斜視図である。
【図8】本発明の第3実施形態に係る携帯電話機の操作部の各部分を示す分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を実施するための形態を、図面を参照しながら説明する。
【0015】
(第1実施形態)
図1(A),(B)に示された携帯電話機100は、本発明の第1実施形態を示す携帯電子機器であり、操作部101と表示部102とを備えた、いわゆる折り畳み型の携帯電話端末である。また、操作部101と表示部102とは回動軸103を介して互いに連結されている。操作部101は、操作入力キー104を備えて、使用者が携帯電話機100に対して各種の操作入力を行うモジュールである。また、表示部102は、文字、図形、画像を表示する液晶ディスプレイ105を備えて、使用者に各種の情報を提示するモジュールである。なお、本明細書及び図面では受話部及び送話部等の表示は省略する。
【0016】
図2及び図3に示すように、操作部101の筐体1の内部には、配線基板4、キーフレーム6及び電池2が実装されている。
【0017】
筐体1は、上面(キーシート11が取り付けられた面)から底面(上面と対向する面)まで連続して、一体構造として形成されている。筐体1は、例えば合成樹脂(ABS樹脂など)から射出成型によって形成することができる。筐体1は、電池2を組み込む為の電池部3と配線基板4等が収納される配線基板部5とを備えている。筐体1の上面の一部は電池部3と配線基板部5との領域に渡って切り開けられており、第1の開口51とその周囲の平面である貼付面12とが形成されている。
【0018】
また、貼付面12に合わせた形状の両面テープ10を介して、第1の開口51を塞ぐようにキーシート11が貼り付けられている。
【0019】
キーシート11は、例えば、シリコンゴムやフッ素ゴムなどの素材で形成されたシートであり、適度な柔軟性、つまり、押圧力を加えると変形して、その押圧力がメタルドーム7に伝達されるとともに、押圧力を加えない場合には所定の形状に保たれるような柔軟性を備えるシートである。また、キーシート11の素材には防水性の素材が選ばれる。また、キーシート11の表面には、図形あるいは文字が表示され、キーシート11上の特定の図形・文字が表示された部位を押圧すると、当該図形・文字に対応する操作入力がなされる。
【0020】
電池部3の底面側には電池2を組み込むことが可能な第2の開口52が形成されており、第2の開口52を塞ぐ電池カバー9が着脱できるようになっている。図2のY−Y断面図では表示を省略しているが、例えば筐体1の側面に溝を設け、電池カバー9にこの溝に嵌合する凸部を設けることで、電池カバー9を筐体1の溝に沿ってスライドさせて着脱することができる。
【0021】
配線基板4は、携帯電話機100に必要な電子回路が形成されたプリント回路基板である。電池2は、携帯電話機100に電力を供給する二次電池である。電池2は、矩形の平板状をなすように形成されている。
【0022】
キーフレーム6には、複数のメタルドーム7を備えたフレキケーブル8が貼り付けられている。メタルドーム7は、キーシート11に表示された入力キーの位置に対応して設けられている、押圧によるクリック感を伴う金属製の接点部材である。
【0023】
ユーザがキーシート11の入力キーを押すと、対応する位置のメタルドーム7及びフレキケーブル8を経由して配線基板4が入力を検出することで、キーの種類に応じた所定の処理が行われる。
【0024】
キーフレーム6には、回動軸103側の側端部付近に2個の固定爪13と、反対側の側端部付近に2個の固定爪14と、が設けられている。固定爪13と固定爪14とはいずれもキーフレーム6の平板部から筐体1の底面に向かって突出するように形成されている。
【0025】
キーフレーム6のうち、固定爪13の部分は筐体1の配線基板4側の内側面から突出する固定爪15上に載置されている。また、固定爪14の部分は筐体1の電池2側の内側面から突出する固定爪16により形成された側壁の溝部に嵌合されている。即ち、筐体1は、キーシート11の支持面(貼付面12)の底面側への投影範囲内の側壁で前記キーフレーム6を支持する。固定爪13及び固定爪14は、筐体1に組み付けられた状態で、キーシート11、メタルドーム7及びフレキケーブル8を介してキーフレーム6が受けるキー入力荷重を支える。固定爪15及び固定爪16の幅は、それぞれ固定爪13及び固定爪14の幅と同等程度としてもよく、組立性や組立状態における安定性を考慮して広く又は狭くすることとしてもよい。
【0026】
キーフレーム6とキーシート11がそれぞれ筐体1に取り付けられた状態において、メタルドーム7の頂上部とキーシート11の裏面とはほぼ隙間がないようになっている。また、電池2及び電池カバー9が取り付けられた状態において、電池2とキーフレーム6、及び電池2と電池カバー9とはほぼ隙間がないようになっている。
【0027】
次に、図4も参照して、各部の組立手順について説明する。
【0028】
図3において、筐体1には配線基板4が既に組み込まれている。また、キーフレーム6には既にメタルドーム7を備えたフレキケーブル8が貼り付けられている。
本実施形態において、固定爪13が形成された部分のキーフレーム6の幅寸法Cは、第1の開口51の内幅寸法Dを超えないものとする。一方、固定爪14が形成されたキーフレーム6の幅寸法Eは寸法Dを超えているとする。上記に示した寸法の為、固定爪14が筐体1と干渉して、矢印方向Fにキーフレーム6を筐体1に組み込む事は出来ない。
【0029】
そこで、本実施形態では、図4に示すようにキーフレーム6を筐体1に組込の際、電池部3の第2の開口52に矢印A方向から挿入する。その後、電池部3と配線基板部5の境界付近の軸B周りに、矢印C方向に回転することで、キーフレーム6が筐体1へ組み付けられる。
【0030】
このとき、図2のX−X断面図に示すように、固定爪13はキーフレーム6の回転によって上から固定爪15上に載置される。また、Y−Y断面図に示すように、固定爪14はキーフレーム6の回転によって下から固定爪16によって形成された筐体1の溝内に嵌合される。このとき、キーフレーム6の弾性変形によって固定爪16を乗り越えることとしてもよいし、例えばキーフレーム6を第2の開口52に挿入する際に少し上までとして、固定爪14が固定爪16に干渉しないように回転させてから筐体1の長手方向にキーフレーム6をスライドさせることとしてもよい。
【0031】
その後、両面テープ10を備えたキーシート11を筐体1の貼付面12に貼り付ける。更に、電池2を筐体1に組み込んだ後、電池カバー9を組み立てる事によって、機器の組立が完了する。
【0032】
以上、本実施形態に係る携帯電話機100の構成及び組立方法について説明した。本実施形態の携帯電話機100では、図2のY−Y断面図で強調して示すように、筐体1の特に電池2側において厚さを低減させることができる。図示されているように、代表的な厚さ構成部品はキーシート11、メタルドーム7、フレキケーブル8、キーフレーム6、電池2、電池カバー9となる。つまり、特にキーフレーム6の固定爪14によって筐体1の厚さが増加することがないため、より薄型化を図ることができる。
【0033】
筐体1の厚さの低減に関し、比較例の構造を図5に示す。図5の例では、キーフレーム19が第1の開口(上面開口部)の内側に設けられたフランジ20上に載置されている。即ち、図5の例ではキーフレーム19を支える構造(フランジ20)と電池2との空間的な干渉を避ける為にフランジ20の分の隙間ができるため、筐体の薄型化が制限される。
【0034】
なお、実際の装置には装置銘板や熱伝導シート等のシート状の部品が使用されるが、本発明の基本構造に影響を与える部品でない事から説明を割愛する。
【0035】
また、本実施形態では、キーフレーム6の固定爪14の部分の幅を広くとることができることである。すなわち、図2に示すように、特に固定爪14の部分の内幅を筐体1の第1の開口51の内幅(D)より広くすることで、筐体1の幅に対する電池2の占有幅を高めることが可能である。
【0036】
電池2の占有幅について、比較例の構造を図6に示す。図6の例では、キーフレーム18を貼付面12より更に内側の側壁で支えるため、キーフレーム18自身も貼付面12より更に内側、つまり図3の寸法Dより小さい寸法で形成される。即ち、図6の例では電池17の幅寸法が制限される。
【0037】
本実施形態では、さらに、キーフレーム6の固定爪14が筐体1の貼付面12の裏側にあることで、携帯電話機100が不用意な落下等の衝撃を受けた際に、筐体1に形成された溝部がキーフレーム6の浮き上がりを防止する。この結果、キーシート11が持ち上げられて両面テープ10が剥がれる事を防止することができる。
【0038】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態に係る携帯電話機の操作部111の構成を図7に示す。
【0039】
操作部111は、第1実施形態のキーフレーム6に代えてキーフレーム21を備えている。キーフレーム21には、キーフレーム6と同様にメタルドーム7を備えたフレキケーブル8が貼り付けられている。また、操作部111が固定爪13及び固定爪14を備える点についてもキーフレーム6と同様である。以下、第1実施形態との相違点について説明する。
【0040】
キーフレーム21は、浮き防止突起22と穴23とを備えている。浮き防止突起22は、キーフレーム21の平板部の一部が延びて形成されている。電池部3の範囲内において、浮き防止突起22は、固定爪14と同様に貼付面12の裏側に組込されて、キーフレーム21の浮きを防止する。
【0041】
また、配線基板部5の範囲内においては、ネジ24を筐体1に備えたナット25に固定する事でキーフレーム21の浮き防止とする。なお、筐体1の構造に応じて、ネジ24の本数を増やしたり浮き防止突起22の個数や寸法を変えたりしてもよい。また、ネジ以外の固定部品で浮き防止とすることも可能である。
【0042】
また、本図ではパッキン26を備えた電池カバー27と防水両面テープ28を備えたキーシート29を用意する事で、操作部111を防水構造とすることができる。
【0043】
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態に係る携帯電話機の操作部121の構成を図8に示す。
【0044】
操作部121は、キーシート11,29を介してメタルドーム7を押圧する入力方式と異なり、タッチパネルによりキー入力を行うものである。操作部121は、第2実施形態のキーシート29に代えて表示部30を備える点、及びメタルドーム7、フレキケーブル8及びキーフレーム21に代えて表示部フレーム37を備える点等において、前述の第2実施形態と異なっている。以下、相違点について説明する。
【0045】
図8に示すように、表示部30は、筐体の外側から順に積層されるタッチパネル31及び液晶パネル32、並びにタッチパネル31の裏面に配置された防水両面テープ33を備えている。タッチパネル31は、防水両面テープ33により貼付面12に接着される。液晶パネル32は、表示部フレーム37上に載置されて接着等の任意の方法で固定される。
【0046】
表示部フレーム37はキーフレーム6,21と基本的な構造は同様であるが、前述のメタルドーム7及びフレキケーブル8ではなく液晶パネル32を支持する部材である。本実施形態の表示部フレーム37は第2実施形態のキーフレーム21と同様に浮き防止突起22及び穴23を備えている。
【0047】
タッチパネル31と液晶パネル32は、それぞれ、配線基板34と接続するフレキケーブル35、フレキケーブル36を備えている。フレキケーブル35とフレキケーブル36は、機器への組込の際、表示部フレーム37を避けて切欠き38を通って、配線基板34と接続される。配線基板34は基本的な機能は前述の配線基板4と同様であるが、タッチパネル31及び液晶パネル32の動作を制御する点で異なる。
【0048】
液晶パネル32には入力キーの配列が画面表示される。ユーザが所望のキーを押すべく、キーに対応する位置のタッチパネル31を押圧すると、その情報が配線基板34に送られる。配線基板34が入力情報を受け取ることで、携帯電話機100における所定の処理が行われる。
【0049】
本実施形態の場合でも、第2実施形態と同様に表示部フレーム37が筐体1に組み込まれ、ネジ24及びナット25を用いて筐体1に固定される。
【0050】
さて、携帯電話機100を例にして、本発明の具体的実施態様を説明したが、これらは例示であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。本発明は、特許請求の範囲で示された技術的思想の範囲において、自由に応用、変形あるいは改良して実施できる。
【0051】
例えば、上記実施形態において、筐体1の材料は、各種金属であってもよいし、樹脂と金属を複合した複合素材であってもよい。また、成型方法も上記実施形態の射出成型以外に素材に応じたプレス等の任意の方法を用いることができる。
【0052】
また、本明細書における筐体の「一体構造」とは、上部筐体と下部筐体が分離不能な状態で結合されていること、あるいは上部筐体と下部筐体の間に分離自在な継ぎ手が存在しないことを言う。また、筐体は、完成時において上部筐体と下部筐体が一体に構成されていれば十分であり、筐体を製造する途中のプロセスにおいて、上部筐体と下部筐体が分離していてもよい。例えば、上部筐体と下部筐体をそれぞれ別個に成型して、成型後に両者を、例えば接着や融着によって、分離不能に結合して製造された筐体も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0053】
また、上記実施形態においては、第1の開口51及び第2の開口52を示しているが、これ以外に機能上必要な別の開口部が追加されていてもよい。
【0054】
また、上記実施形態において、いわゆる折り畳み型の携帯電話端末(携帯電話機100)を示したが、本発明の適用対象の携帯電子機器は、折り畳み型には限定されない。操作部と表示部を単一の筐体に収めた、いわゆる一体型の携帯電子機器であっても、折り畳み用のヒンジ軸に加えて該折り畳み用のヒンジ軸に直交する反転用ヒンジ軸を備えて、表示部が該反転用ヒンジ軸に回りに回転するように構成された、いわゆる2軸ヒンジ型の携帯電子機器であってもよい。また、本発明は前述した各種機器に適用可能である。
【0055】
また、例えば第1実施形態では筐体1に内蔵される部品として配線基板4、メタルドーム7、フレキケーブル8及び電池2を示したが、これら以外の部品が内蔵されることを妨げるものではない。例えば、キーフレーム6と電池2との間に別のシート状等の部品が介在していたとしても、本発明の範囲を逸脱するものではない。
【0056】
また、図面に示した携帯電話機100の形状や寸法は例示である。そもそも該図面は、携帯電話機100の機械的な構成を概念的に表示するものであって、現実の携帯電話機100の形状や寸法を正確に表示するものではない。したがって、本発明の技術的範囲は、これらの形状や寸法によって限定されるものではない。
【0057】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0058】
(付記1)
入力用キーを備えるキー操作部と、
開口部と該開口部の周囲の支持面とを有し、該支持面にて前記キー操作部を支持する筐体と、
前記筐体に内蔵されており前記開口部にて前記キー操作部を支持するキーフレームと、を備え、
前記筐体は、前記支持面の投影範囲内の側壁で前記キーフレームを支持する、
ことを特徴とする携帯電子機器。
【0059】
(付記2)
前記筐体に前記開口部と連通して設けられた他の開口部を更に備え、
前記キーフレームは、前記他の開口部から前記筐体に挿入し、回転させることで前記筐体に組み込むことが可能となる、
ことを特徴とする付記1に記載の携帯電子機器。
【0060】
(付記3)
前記キーフレームは、前記キー操作部に接する平板部と該平板部の挿入先端側の縁部から立設し前記筐体に支持される第1の固定部と前記平板部の挿入後端側の縁部から立設し前記筐体に支持される第2の固定部とを備え、
前記第2の固定部における前記キーフレームの幅は、前記第1の固定部における前記キーフレームの幅より大きく、前記開口部の幅より大きい、
ことを特徴とする付記2に記載の携帯電子機器。
【0061】
(付記4)
前記側壁は、前記第1の固定部を載置する突出部と、前記第2の固定部と嵌合する溝部と、を備える、
ことを特徴とする付記3に記載の携帯電子機器。
【0062】
(付記5)
前記キーフレームは、前記キー操作部に接する平板部と該平板部から立設し前記筐体に支持される複数の固定部とを備え、
前記電池と前記キーフレームの前記平板部とが接している、
ことを特徴とする付記2に記載の携帯電子機器。
【0063】
(付記6)
前記キーフレームは、前記キー操作部に接する平板部と該平板部から立設し前記筐体に支持される複数の固定部とを備え、
前記電池は、前記固定部に挟まれる位置に収蔵され、
前記電池の幅は、対応する位置の前記開口部の幅より大きい、
ことを特徴とする付記2に記載の携帯電子機器。
【0064】
(付記7)
前記筐体は、一体に形成されている、
ことを特徴とする付記1乃至6のいずれか1つに記載の携帯電子機器。
【0065】
(付記8)
前記キー操作部は、前記入力用キーの位置が表示されたキーシートと、前記入力用キーの位置に対応して前記キーシートと前記キーフレームとの間に配置された押圧接点と、を備える、
ことを特徴とする付記1乃至7のいずれか1つに記載の携帯電子機器。
【0066】
(付記9)
前記キー操作部は、前記入力用キーの画像を表示する表示部と、前記表示部上に配置されたタッチパネルと、を備える、
ことを特徴とする付記1乃至7のいずれか1つに記載の携帯電子機器。
【0067】
(付記10)
前記筐体は防水機構を備える、
ことを特徴とする付記1乃至9のいずれか1つに記載の携帯電子機器。
【符号の説明】
【0068】
1 筐体
2,17 電池
3 電池部
4,34 配線基板
5 配線基板部
6,18,19 キーフレーム
7 メタルドーム
8,35,36 フレキケーブル
9,27 電池カバー
10 両面テープ
11,29 キーシート
12 貼付面
13〜16 固定爪
20 フランジ
21 キーフレーム
22 浮き防止突起
23 穴
24 ネジ
25 ナット
26 パッキン
28,33 防水両面テープ
30,102 表示部
31 タッチパネル
32 液晶パネル
37 表示部フレーム
38 切欠き
51 第1の開口
52 第2の開口
100 携帯電話機
101,111,121 操作部
103 回動軸
104 入力キー
105 ディスプレイ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力用キーを備えるキー操作部と、
開口部と該開口部の周囲の支持面とを有し、該支持面にて前記キー操作部を支持する筐体と、
前記筐体に内蔵されており前記開口部にて前記キー操作部を支持するキーフレームと、を備え、
前記筐体は、前記支持面の投影範囲内の側壁で前記キーフレームを支持する、
ことを特徴とする携帯電子機器。
【請求項2】
前記筐体に前記開口部と連通して設けられた他の開口部を更に備え、
前記キーフレームは、前記他の開口部から前記筐体に挿入し、回転させることで前記筐体に組み込むことが可能となる、
ことを特徴とする請求項1に記載の携帯電子機器。
【請求項3】
前記キーフレームは、前記キー操作部に接する平板部と該平板部の挿入先端側の縁部から立設し前記筐体に支持される第1の固定部と前記平板部の挿入後端側の縁部から立設し前記筐体に支持される第2の固定部とを備え、
前記第2の固定部における前記キーフレームの幅は、前記第1の固定部における前記キーフレームの幅より大きく、前記開口部の幅より大きい、
ことを特徴とする請求項2に記載の携帯電子機器。
【請求項4】
前記側壁は、前記第1の固定部を載置する突出部と、前記第2の固定部と嵌合する溝部と、を備える、
ことを特徴とする請求項3に記載の携帯電子機器。
【請求項5】
前記キーフレームは、前記キー操作部に接する平板部と該平板部から立設し前記筐体に支持される複数の固定部とを備え、
前記電池と前記キーフレームの前記平板部とが接している、
ことを特徴とする請求項2に記載の携帯電子機器。
【請求項6】
前記キーフレームは、前記キー操作部に接する平板部と該平板部から立設し前記筐体に支持される複数の固定部とを備え、
前記電池は、前記固定部に挟まれる位置に収蔵され、
前記電池の幅は、対応する位置の前記開口部の幅より大きい、
ことを特徴とする請求項2に記載の携帯電子機器。
【請求項7】
前記筐体は、一体に形成されている、
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の携帯電子機器。
【請求項8】
前記キー操作部は、前記入力用キーの位置が表示されたキーシートと、前記入力用キーの位置に対応して前記キーシートと前記キーフレームとの間に配置された押圧接点と、を備える、
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の携帯電子機器。
【請求項9】
前記キー操作部は、前記入力用キーの画像を表示する表示部と、前記表示部上に配置されたタッチパネルと、を備える、
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の携帯電子機器。
【請求項10】
前記筐体は防水機構を備える、
ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の携帯電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−66118(P2013−66118A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−204706(P2011−204706)
【出願日】平成23年9月20日(2011.9.20)
【出願人】(310006855)NECカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 (1,081)
【出願人】(000197366)NECアクセステクニカ株式会社 (1,236)
【Fターム(参考)】