説明

摩擦攪拌溶接されるアセンブリおよび関連される方法

摩擦攪拌溶接されるアセンブリを形成する方法が提供され、またこのような方法にしたがって形成される関連されるコンポーネントアセンブリが提供される。その方法は被覆材料によって1以上の未処理のアーティクルの表面部分を被覆するステップを含んでいる、その後、アーティクルはアセンブリを形成するために摩擦攪拌溶接される。熱処理は例えば同時にアーティクルを熱処理し被覆を硬化するために溶接動作前または後に行われる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アーティクルの摩擦攪拌溶接によるアセンブリの形成に関し、特に摩擦攪拌溶接ジョイントに近接して1以上のアーティクル上に選択的に配置された有機物の硬化可能な被覆材料を含んでいるこのようなアセンブリの形成に関する。
【背景技術】
【0002】
摩擦攪拌溶接は通常、治金的な接合または組立てプロセスを指しており、それにおいては構造的なコンポーネント又はアーティクルは接触又はオーバーラップする境界面を規定するために密接接触して位置され、回転する摩擦攪拌溶接ツール又はピンがアーティクル中へ強制的に押込まれ、または押し付けられ、同時に境界に沿って横断方向に移動される。このツール又はピンはアーティクルの一部を可塑化するために構造的アーティクル内に十分な摩擦を発生し、可塑化された材料はピンによって混合される。可塑化された材料が冷却され再形成されるとき、攪拌溶接ジョイントが形成され、ナゲットコアと呼ばれる精製された粒状構造を有する混合された部分を特徴とする構造が得られる。摩擦攪拌溶接プロセスはさらに例えば米国特許第5,460,317号明細書に記載されている。
【0003】
摩擦攪拌溶接プロセスは航空機の部品の組立てに通常使用されているリベットプロセスのような機械的固定または接合プロセスに代るものとして提案されている。即ち、リベット又はその他の方法で機械的に航空機のアーティクルを固定する代わりに、アーティクルは摩擦攪拌溶接ジョイントにより治金的に接合されることができる。しかしながら、いずれの場合でも、接合されたアーティクルは典型的にその間の境界を規定し、その境界は化学物質、湿気、又は他の流体および粒子による腐食および/または侵入を受けやすい可能性がある。したがって、既存の湿式粘性密封剤はアーティクルを密封し、外部材料の侵入を防止し、アーティクルをジョイントにおける腐食に対して保護するために境界に位置される可能性がある。このような湿式粘性密封剤の使用は通常時間がかかり高価である。さらに湿式密封剤が与えられないならば、密封剤が接合期間中に境界から搾り出されるかその他の方法で除去されるならば、または密封剤が時間の経過で乾燥し劣化するかその他の方法によってジョイントからなくなるならば、ジョイントの品質が低下される可能性がある。
【0004】
さらに、アルミニウム合金の航空機の構造的コンポーネントの腐食防止と圧力及び燃料密封に通常使用される湿式密封剤の化合物は典型的に有毒な溶液ベースの化合物を含んでいる。それ故、それらを使用する人員を保護しそれらの安全な破棄を確実にするために種々の用心をしなければならない。このような湿式密封剤はまた通常、厄介で作業が困難であり、典型的に苛性の化学液剤を使用した大規模な洗浄を必要とする。
【0005】
したがって、アセンブリに腐食防止性の接続を形成するための改良された方法が必要とされる。その方法は摩擦溶接プロセスと両立性である必要があり、過度に高価又は時間がかかるものであってはならない。さらに、その方法は好ましくは腐食に対する保護のために通常の湿式密封剤化合物の使用を必要とすべきではない。
【発明の開示】
【発明の要約】
【0006】
本発明は、摩擦攪拌溶接されるアセンブリを形成する方法と、その方法により形成される関連されるアセンブリを提供する。その方法はアーティクルの表面部分を被覆し、後に熱処理されるアセンブリを形成するために、例えば同時にアーティクルを熱処理して被覆を硬化させるためにアーティクルを摩擦攪拌溶接するステップを含んでいる。
【0007】
本発明の1実施形態によれば、その方法は一方又は両方がアルミニウムを含む第1及び第2のアーティクルを提供し、腐蝕防止性で硬化可能な有機物の被覆材料を提供することを含んでいる。例えば被覆材料はフェノール樹脂及び有機物の溶剤を含むことができる。被覆材料は第1の表面部分に隣接する第1のアーティクルの第2の表面部分が実質的に被覆されない状態であるように第1のアーティクルの第1の表面部分に選択的に与えられる。アーティクルは、第1及び第2の表面部分が別の表面と接触し、例えば第1のアーティクルの第1及び第2の表面が第2のアーティクルの対応して外形の表面と接触している予め定められた形態で構成される。アーティクルは第1のアーティクルの第2の表面部分において摩擦攪拌溶接境界またはジョイントを形成するために摩擦攪拌溶接され、それによって第1の表面部分は実質的に溶接されない状態にとどまり、それによって溶接された構造アセンブリを形成する。結果的な構造アセンブリはその後、アーティクルの少なくとも1つを加熱処理し、同時に適切に有機物被覆を硬化するのに十分な上昇温度まで加熱される。幾つかのケースでは、アーティクルの一方又は両方はさらに被覆が施された後に摩擦攪拌溶接される前に少なくとも部分的に被覆材料を硬化するために熱処理を受ける。
【0008】
本発明の1特徴によれば、被覆材料はマスキング材により第2の表面部分をマスクし、被覆材料を第2の表面部分に隣接する第1の表面部分に与え、第2の表面部分が被覆されないようにマスキング材を除去することにより与えられる。いずれの場合でも、被覆材料は第2の表面部分の第1及び第2の対向エッジに沿って与えられることができ、それによって第2の表面部分は第1のアーティクルに沿って延在するパスを規定する。アーティクルはその後、パスに沿って細長く延在する摩擦攪拌溶接境界又はジョイントを形成するために、摩擦攪拌溶接ツール又はピンをパスに沿って移動することにより摩擦攪拌溶接されることができる。
【0009】
別の実施形態によれば、本発明は第1及び第2のアーティクルを含む構造アセンブリを提供し、アーティクルの一方又は両方はアルミニウム又はアルミニウム合金材料から形成されることができる。第1のアーティクルは第1及び第2の隣接する表面部分を規定し、第2のアーティクルは第1のアーティクルの第1及び第2の表面部分と接触する表面を規定する。摩擦攪拌溶接ジョイントは第1のアーティクルの第2の表面部分に配置され、2つのアーティクルを接合する。さらに腐食防止性で硬化可能な有機物の被覆材料が、摩擦攪拌溶接ジョイントの両側の第1のアーティクルの第1の表面部分において第1及び第2のアーティクルの間に位置される。したがって、摩擦攪拌溶接ジョイントは第1のアーティクルの第2の表面部分を通して延在し、有機物の被覆材料間に配置され、例えば被覆材料は実質的に摩擦攪拌溶接ジョイントから分離されている。1特徴によれば、被覆材料は第2の表面部分の第1及び第2の対向エッジに沿って位置され、それによって第2の表面部分は第1のアーティクルに沿って延在するパスを規定し、摩擦攪拌溶接ジョイントはパスに沿って細長く延在する。被覆材料はアーティクルの少なくとも一方を熱処理するように適合されている熱処理動作期間中に同時に硬化されるように構成されることができる。例えば被覆材料はフェノール樹脂と有機物の溶剤を含むことができる。
【0010】
したがって、本発明の方法はアーティクル間の摩擦攪拌溶接接続の近くに改良された腐食防止性の摩擦攪拌溶接されたアセンブリを形成するために使用されることができる。特に摩擦攪溶接の近くに位置された被覆材料はジョイントの近くの、例えばアセンブリを形成するために接合される結合アーティクル間の表面を保護することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明を添付図面を参照して以下さらに十分に説明するが、図面は必ずしも実寸大ではなく本発明の全ての実施形態が示されているわけではない。本発明は多くの異なる形態で実施されることができ、ここで説明した実施形態に限定するものと解釈されるべきではなく、これらの実施形態はこの説明が適用可能な法的要求を満たすために与えられている。同一の参照符合は全体を通して同一の符合を指している。
【0012】
図面を参照すると、図1は本発明の1実施形態により構造アセンブリを形成するためのステップを概略的に示しているブロック図である。簡単に説明すると、この方法は未処理のアーティクル又はコンポーネントと被覆材料を提供するステップを含んでいる。ブロック10および12参照。被覆材料はアーティクルの1以上に与えられる。ブロック14参照。場合によっては、被覆されたアーティクルはその後、熱処理される。ブロック16参照。その後、アーティクルはアセンブリを形成するために摩擦攪拌溶接され、それに続いて、例えば同時にアーティクルを熱処理し被覆を硬化するために熱処理される。ブロック18および20参照。これらの各動作を以下さらに詳しく説明する。
【0013】
ブロック10で与えられ、その後被覆され組立てられるアーティクルに関して、本発明はアセンブリおよび、典型的にアルミニウム合金材料から形成される金属のアーティクルを組立てるための関連される方法を提供する。単一のアセンブリとして接合される種々のアーティクルは同じ材料又は異なる材料から形成されることができる。例えば第1のアルミニウム合金材料から形成される第1のアーティクルは第1の合金とは異なる第2のアルミニウム合金材料から形成される第2のアーティクルと接合されることができる。幾つかのケースでは、1以上のアーティクルは種々の他のタイプの金属のようなアルミニウム合金材料以外の材料から形成されることができる。各アーティクルの金属材料はアセンブリの応用にしたがって選択されることができる。
【0014】
用語「アルミニウム合金」または「アルミニウム合金材料」はここでは50重量パーセントを超えるアルミニウムを有するが100重量パーセント未満のアルミニウムの合金を指している。典型的に本発明で使用されるアルミニウム合金材料は約85乃至98の範囲の重量パーセントのアルミニウムを有し、残りは合金要素であり、少量の不純物が存在する。合金要素はアルミニウム合金材料の特性を予測可能に変更するために正確に制御された量で付加されることができる。このような合金要素はマグネシウム、銅、亜鉛およびその他の元素を含んでいる。特にアーティクルまたはコンポーネント22、26は押出された未処理の7075アルミニウム合金材料または7150アルミニウム合金材料から形成されることができる。他の適切な合金は2000、4000、6000、7000シリーズの熱処理可能なアルミニウム合金材料を含んでいるが、それらに限定されない。
【0015】
アセンブリは翼、胴体の外装パネル、補強材(翼桁、リブ、ストリンガ、ロンジロン、フレーム、クリップを含むがそれらに限定されない)、蝶番、扉等のような航空機の構造的コンポーネントを含めた任意の種々の応用で使用されることができる。さらにこの方法は他の航空宇宙構造、自動車および海洋ビークルのような他のビークル、建築構造等で使用されるアセンブリを含めた他のタイプのアセンブリで使用されることができる。アーティクルには典型的に完成されたアセンブリの意図される応用に対応する特性が与えられる。例えば各アーティクルには形成されるアセンブリの対応する部分に適切な形状及び寸法が与えられることができる。
【0016】
例示の目的で、図2は角度形状、即ちL型の断面を有する細長い部材を有する第1のアーティクルを示している。図3に示されている例示的な実施形態では、第1のアーティクル22のベースフランジ24は平面形状を有する第2のアーティクル26に接合される。他の実施形態では、アーティクル22、26の両者の一方は例えば平面、角度、曲面、管、チャンネル等のような他の形状を規定するためにその他の方法で構成されることができる。さらに任意の数のアーティクルが本発明にしたがって組立てられることができることが認識されよう。
【0017】
アーティクル22、26は部分的に処理された状態で図1のブロック10で与えられることができる。例えば被覆動作の前に、アーティクル22、26は人工エージングされおよび/または陽極酸化処理される。しかしながらアーティクル22、26は十分に熱処理された状態であってもなくてもよい。特にアーティクル22、26は被覆動作前に十分にアニールされない。
【0018】
特にアーティクル、したがって結果的なアセンブリはその最終状態への自然または人工的なエージングにより実現される焼き戻しを有するアルミニウム合金から作られることができる。人工エージングと自然エージングの違いは析出熱処理期間中、人工エージングは延長された期間にアーティクルを上昇された温度まで加熱することを含むことである。自然エージングは延長された期間にわたって室温で実現される。各アーティクルの合金素子は例えば長時間上昇された温度まで加熱してその後低温へ冷やすことによりアーティクルが比較的軟状態を有するように処理されることができるように選択されることができる。このプロセスは「溶体化処理」と呼ばれる。溶体化処理プロセスでは、溶質要素が合金マトリックスに溶解され(即ち溶液処理)、急速な冷却により溶液中に保持される。
【0019】
コンポーネントが溶液処理/アニールされた後、これは以下説明するように所望される高強度特性を有するようにその強度を数倍に増加するようにさらに処理されることができる。典型的に析出硬化/エージングプロセスによるこのような更なる処理は(人工エージングと呼ばれる)長時間の期間にわたって上昇された温度への加熱されることにより、または(自然エージングと呼ばれる)より長時間の期間にわたる室温での保持により実現されることができる。通常のアルミニウム関連の専門用語では、異なる人工エージング、析出熱処理(幾らかは中間変形または冷間加工の組合せ)は基本的なT6、T7、T8またはT9の焼戻し状態を発生する。自然エージングの析出処理は基本的なT3またはT4の焼戻し状態を発生する。合金によっては人工エージングを必要とし、他の合金ではいずれの方法でエージングされることもできる。本発明の処理された構造コンポーネントは通常療法のタイプの材料で作ることができる。両タイプのエージングでは、典型的に析出と呼ばれる第2の相の粒子の形成の結果として強度の増加がアルミニウム合金マトリックス中で生じる。集合的に、それらの補強につながる全ての処理ステップは通常、「熱処理」と呼ばれ、ここではコンポーネントはある時間の期間中に上昇された温度に対する1以上の期間露出される。加熱及び冷却速度は所望される最終特性を発生する補助をするように選択される。温度、時間、特定の特性を実現するのに必要な他のパラメータはアルミニウム合金と治金の分野の当業者に知られている。
【0020】
ブロック13で、アーティクルはその後の被覆及び溶接動作の準備のための種々の付加的な処理ステップを受けることができる。例えば本発明の実施形態では、アーティクルはダグラスプロセス標準(DPS)方式11.01-03またはMIL-A-8625にしたがって、被覆及び溶接される表面部分32を除いてクロム酸陽極処理される。代わりに、溶剤はアルカリ洗浄、脱酸手順を使用して被覆及び溶接される表面部分32、34を脱脂することができる。好ましくは、表面32、34の外部層は任意の存在するミリスケールの酸化物層を除去するために例えばScotch Brite(商標名)(中間グリット研磨剤)を使用して約0.00010インチから0.00030インチの深さまで除去されることができる。清浄な表面32、34はその後、例えばイソプロピルアルコールでふき取ることにより清浄にされることができる。清浄にされた表面は表面の乾燥を可能にするため約10分間空気で乾燥されることができる。マスキング材が第2の表面部分34に与えられ、被覆材料が与えられる。
【0021】
アーティクル22、26の被覆のためにブロック12で与えられる被覆材料は典型的にアーティクルの被覆(または前処理)に使用されることのできる有機物の腐食防止被覆材料である。種々のこのような被覆が使用されることができる。例えば全体の内容がここで参考文献とされている米国特許第5,614,037号明細書には、据付の前にリベットのような航空機のファスナを前処理するために使用されることができる被覆材料と被覆方法が記載されている。そこで説明されている被覆及び被覆方法は同様に本発明で使用されることができる。特に米国特許第5,614,037号明細書には腐食損傷に対してファスナのベース金属とその周囲の隣接する構造とを保護するために有機物の被覆材料によりファスナを被覆することが記載されている。ファスナは最初に製造され、その後随意選択的にその必要とされる強度まで熱処理される。随意選択的な熱処理後、ファスナは熱処理で発生される任意のスケールを除去するために苛性ソーダの槽でエッチングされるか、その他の方法で洗浄される。揮発性のキャリア液体中に溶解された被覆材料は吹付け、浸漬等によりファスナに与えられる。キャリア液体は典型的に400゜Fで1時間、被覆をフラッシュ硬化するための長さの時間の期間、上昇された温度に被覆されたファスナをさらすことにより蒸発される。
【0022】
このタイプの1つの例示的な被覆材料は1以上の可塑剤、ポリテトラフルオロロエチレンのような他の有機物コンポーネント、アルミニウムパウダーおよび/またはクロム酸ストロンチウム、クロム酸バリウム、クロム酸亜鉛等のようなクロム酸塩のような無機物の添加物を含んでいる。これらの被覆コンポーネントは好ましくは所望される応用の一貫性を生成するための量で存在する適切な溶剤で溶解される。上述した被覆材料では、溶剤はエタノール、トルエン、メチルエチルケトンの混合物である。典型的な吹付け可能な被覆溶液は、溶剤として約30重量パーセントのエタノール、約7重量パーセントのトルエン、約45重量パーセントのメチルエチルケトンと、被覆材料として約2重量パーセントのクロム酸ストロンチウム、約2重量パーセントのアルミニウムパウダー、残部のフェノール樹脂および可塑剤の混合物である。少量のポリテトラフロロエチレンが随意選択的に付加されることができる。例えばこのような硬化可能な有機物被覆はカリフォルニア州トランスのHi-Shear CorporationからのHi-Kote(商標名)であり、この内容はここで参考文献とされている。Hi-Kote(商標名)は製造業者が勧めているように350゜−400゜Fで1−4時間の上昇された温度硬化処理を有する。その代わりに非クロム酸塩被覆が使用されることができる。これらの被覆材料は選択された応用に応じて、所望される一貫性を生成するような量で存在する適切な溶剤中に分散されることができる。溶剤はエタノール混合物であってもよいが水性の媒体であることが好ましい。他の被覆は米国特許第6,953,509号明細書に記載されており、その内容全体がここでは参考文献とされている。
【0023】
好ましいHi-Kote 1の場合、吹付けられた状態の被覆はEDS解析により解析される。重い元素がAlが82.4パーセント、Crが2.9パーセント、Feが0.1パーセント、Znが0.7パーセント、Srが13.9パーセントの重量で存在した。このような元素のEDS解析は通常正確ではないので、炭素、酸素、水素のような軽い元素は被覆中で検出されたが報告されなかった。
【0024】
被覆材料は典型的にアーティクルの結合表面の1つのみに直接与えられる。例えば、図2および3に示されている実施形態では、被覆材料は第2の結合アーティクル26ではなく第1のアーティクル22に直接与えられる。特に、被覆材料は第2の結合アーティクル26の対応する表面30に対して位置される第1のアーティクル22の表面28に与えられ、結果として第2のアーティクル26と接合される。これに関連して、第1及び第2のアーティクル22、26の対応する表面28、30は平面、湾曲面、角度のある表面、またはその他の形成された結合表面のような対応する類似の外形を規定することができる。
【0025】
被覆材料は典型的にアーティクル間に形成される溶接ジョイントの隣接パスにしたがってアーティクルへ選択的に与えられる。例えば図2に示されているように、第1のアーティクル22は第1の表面部分32と第2の表面部分34とを規定している。被覆材料は第2の表面部分34ではなく第1の表面部分32上に与えられ、それによって溶接ジョイントは第2の部分34と一致して形成され、実質的に被覆材料により影響されず又は被覆材料と干渉する。特に、2つの第1の表面部分32は第2の表面部分34の両側に配置されることができ、それによって第1の部分32は第2の部分34の両側のエッジ36、38を規定する。示されているように各部分32、34はアーティクル22に沿って縦方向に延在することができ、それによって第2の部分34はアーティクル22に沿ってパスを規定し、そのパスは被覆されている第1の部分32により2つの側面上で境界を規定される。
【0026】
アーティクル22に選択的被覆を与えることは被覆材料の付着を阻止するために第2の表面部分34をマスクすることにより実現されることができる。即ちテープ又は他の除去可能な材料のようなマスキング材は被覆を施す動作の前に第2の表面34部分に与えられることができる。第1の表面部分32は吹付け、はけ塗り、浸漬等のような任意の種々の付着プロセスを使用して被覆材料で被覆されることができる。第1の部分32が被覆された後、マスキング材は除去され、それによって第2の部分34上に配置された被覆材料は除去される。代わりに被覆材料は被覆材料を付着するための印刷プロセスのように、例えば制御された被覆供給プロセスを使用してマスキング材を使用せずに選択的に与えられることができる。
【0027】
本発明により実現可能な被覆の厚さは、被覆されるアーティクルの好ましい最終結果の特性、アーティクルのアセンブリ、被覆自体にしたがって変化する。被覆は典型的にアーティクルの結合および間の溶接ジョイントの形成との干渉を防止するように十分な薄さである。例えば第2のアーティクル26との組立て前に第1のアーティクル22上で実現される被覆は約0.001インチ未満、例えば0.00015インチと0.00035インチの間の厚さを有することができる。
【0028】
典型的に、アーティクルの一方のみが被覆され、被覆される表面部分は別の結合アーティクルと接触して位置されるが直接他のアーティクルに溶接されない部分である。例えば図2および3に示されているように、第1のアーティクル22の表面全体28は第2のアーティクル26と接触させられる。被覆される第1の表面部分32はそれらの間の第2の表面部分34に十分な幅を残す幅を有することができ、それによって溶接ジョイントは第2の表面部分34と一致して第1の表面部分32から離れて形成されることができる。特に、幅約0.875インチであるベースフランジ24を有する第1のアーティクル22の場合、各被覆された第1の表面部分32は幅が約0.250インチであってもよく、それによってそれらの間の第2の表面部分34は約0.375インチの幅を有する。
【0029】
場合によっては、アーティクルが接合されるとき、多数のアーティクルが被覆されることができおよび/または1つのアーティクルの被覆された表面が別のアーティクルの被覆された表面と接触して位置されることができる。さらに、多数の被覆は1つのアーティクルに与えられることができ、多数の被覆はアーティクルの異なる部分に与えられ、および/または多数の被覆は1以上の表面部分上で連続する重なった層で与えられることが認識される。
【0030】
ブロック16で示されているように、アーティクルは被覆が与えられた後、アーティクルが摩擦攪拌溶接プロセスにより接合される前に随意選択的な熱処理動作を受けることができる。例えばアーティクル22、26は被覆材料を部分的に硬化するために加熱されることができ、それによってアーティクル22、26は被覆材料を妨害せずに容易に扱われることができる。特に7075-T6アルミニウム合金材料から作られるアーティクルは-T76焼戻しを実現するために約15乃至18時間の期間中、約320゜Fまで加熱することによりエージングされることができる。代わりにアーティクルは被覆されたアーティクル材料のエージングプロセスが完了されるまで、その後処理するために被覆材料を「フラッシュ硬化」するために約2分間約200゜Fで処理されることができる。いずれにせよ、アーティクルが摩擦攪拌溶接により直ちに組立てられないならば、例えばアーティクルを乾燥剤と共に袋に入れることによりアーティクルは乾燥環境で保存されることができる。
【0031】
ブロック18の摩擦攪拌溶接動作は予め定められた形態、即ち形成されるコンポーネントアセンブリの所望される形態で配置され位置されたアーティクルにより行われる。典型的に摩擦攪拌溶接動作はDPS 10.700にしたがって行われる。例えばアーティクル22、26は図3に示されているように最終的な完成されたアセンブリの所望される形態で配置されることができる。図4に示されているように、アセンブリ40は接触する第1及び第2のアーティクル22、26の対応する表面28、30と、予め定められた形態のアーティクルによってアーティクル22、26を接合するために摩擦攪拌溶接ジョイント42を形成することにより形成されることができる。例示を明瞭にする目的のために、図4は部分的に形成される摩擦攪拌溶接ジョイント42と、溶接ジョイント42を形成するための摩擦攪拌溶接装置44を有する構造アセンブリ40を示している。摩擦攪拌溶接装置44はツールまたはピン46のショルダ48から突出する摩擦攪拌溶接ピン又はツール部分50を有するピン又はツール46を含んでいる。1以上のコンポーネントまたはアクチュエイタ52は例えば回転方向54でツール46を回転させ、例えば方向56でアーティクル22、26に沿ってツール46を横断方向に動かすために設けられている。したがって回転ツール46はアーティクル22、26の材料を可塑化し材料を混合又は融合するために各アーティクル22、26を通して少なくとも部分的に挿入され、被覆されていない第2の表面部分34により規定されるパスに沿って押込まれることができ、それによって再硬化期間中に材料が冷却し硬化するとき摩擦攪拌溶接ジョイント42が形成される。
【0032】
図4に示されているように、摩擦攪拌溶接ジョイント42が第2の表面部分34と一致して、即ち第1のアーティクル22の第1の表面の被覆された部分32のエッジ36、38間に形成され、それによって第1の表面部分32は第2のアーティクル26に対して実質的に分離した又は溶接されていない状態である。換言すると、被覆されていない第2の表面部分34は被覆されている第1の表面部分32を第2のアーティクル26へ溶接せずに第2のアーティクル26へ摩擦溶接されることができる。このようにして、被覆材料は隣接して結合する第1の表面部分32の位置で、即ち溶接ジョイント42の近くで、典型的にアーティクル22、26間で生じる割れ目と一致して、アーティクル22、26に対する腐食保護を行うために残留されることができる。しかしながら、被覆材料は摩擦攪拌溶接動作期間中、実質的に溶解されずおよび/または混合されない状態にとどまることができ、それによって摩擦攪拌溶接ジョイント42への被覆材料の混合により生じる可能性のある悪影響と、このような混合から生じ得る溶接されたジョイントの統合性における悪影響を防止する。所望される構造で摩擦攪拌溶接により組立てられるアーティクル22、26により、アーティクルはコンポーネントアセンブリ40を規定する。
【0033】
図2乃至4に示されているように、コンポーネントまたはアーティクル22、26の対は第1の表面部分32と一致するアーティクル22、26間の材料境界60を規定する。その材料境界60に設けられる被覆材料は図4に示されているように、材料境界60で熱硬化された腐食防止有機物材料62を形成するために例えば摩擦攪拌溶接動作によって硬化されることができる。摩擦攪拌溶接ジョイント42はコンポーネント間に、即ち第2の表面部分34と一致して摩擦攪拌溶接境界64を配置し、したがって熱硬化された境界60を除く位置で相互に配置されることができる。特に有機物材料は示されているように摩擦攪拌溶接境界64の対向エッジに沿って配置されることができ、それによって材料境界60の2つの部分はアーティクル22、26に沿って延在する間にある通路を規定し、摩擦攪拌溶接境界64はパスに沿って長手方向に延在する。
【0034】
摩擦攪拌溶接動作後、コンポーネントアセンブリ40は熱処理、即ち加熱処理動作を受けることができる。図1のブロック20参照。熱処理は典型的にコンポーネントアセンブリ40のアーティクル22、26の1以上の材料特性を強化するために行われる。即ちアーティクルのベース金属と与えられる被覆はアセンブリとして適切な上昇された温度まで共に加熱され、それによってアルミニウム合金はその最終的な所望される強度の状態まで人工エージングにより析出熱処理される。好ましくはこの熱処理の温度及び時間は、その特定のアルミニウム合金材料に対して産業界で許可された又は証明されたプロセス標準で行われるようにアルミニウム合金、ベース金属の所望される特性を実現するために必要とされるように選択される。
【0035】
さらに、熱処理動作はまた有機物被覆材料の硬化をその所望される最終の結合された状態になるように随意選択的に行うことができる。すなわちアーティクル22、26の熱処理と被覆材料の硬化は組合された動作として、典型的には同時的な動作として実現されることができる。即ち被覆材料はアーティクル22、26の熱処理を行うための十分な温度と十分な期間の熱処理中に硬化されるように適合されることができる。例えば前述した被覆の代表である7075アルミニウム合金アーティクルおよび「Hi-Kote 1」被覆の場合、熱処理プロセスは被覆材料を安定化するためにコンポーネントアセンブリ40を約12乃至24時間約250゜Fの温度まで加熱し、その後周囲の空気で室温まで冷却する処理を含むことができる。
【0036】
その後、コンポーネントアセンブリ40はDPS9.45またはMIL-C-5541にしたがってアセンブリの無色の化成被覆を行い、DPS4.50-36またはMIL-PRF-23377にしたがってエポキシ下塗り被覆を与え、DPS4.50-36にしたがってDN 7507のようなグロス白色エポキシ上塗りを与え、その後コンポーネントアセンブリの最終的なエッジ密封を行うことにより仕上げられることができる。
【0037】
図5および6は、本発明によりアーティクル間に形成された摩擦攪拌溶接ジョイントの2つの断面の顕微鏡写真を示している。特に図5は示されている摩擦攪拌溶接ジョイントを生成するための摩擦攪拌溶接動作の前にアーティクル22、26の結合表面28、30が脱脂され第1の表面部分32が被覆された1実施形態を示している。図6の実施形態では、結合表面28、30は第1の表面部分32の被覆およびそれに続く摩擦攪拌溶接動作の前に酸化物のグリットブラスト動作により機械的に洗浄されている。
【0038】
1実施形態によれば、有機物の被覆材料がアーティクルの1つの陽極処理され密封されていない表面に与えられ、これは最終の加熱処理された状態ではない。摩擦攪拌溶接後のコンポーネントアセンブリの熱処理動作は、その後析出熱処理で上昇された温度まで加熱することにより、仕上げられたアセンブリを十分な強度にすることによって処理が完成される。コンポーネントアセンブリの特定のアルミニウム合金材料に対して特定された温度、時間、環境の組合せにしたがって析出熱処理/エージング中にアーティクルの必要とされる治金特性を得ながら被覆は同時に硬化される。したがってアセンブリが熱処理された後、被覆に必要な別の硬化手順はなく、被覆材料はアーティクル間の、即ち摩擦攪拌溶接ジョイントに近接する部分の腐食からアセンブリを保護する。
【0039】
前述の説明及び関連される図面で提示されている教示の利点を有するここで説明した本発明の多くの変形及び他の実施形態を当業者は理解することができるであろう。それ故、本発明は説明した特別な実施形態に限定されず、変形および他の実施形態は特許請求の範囲の技術的範囲内に含まれることが理解されよう。特定の用語がここで使用されているが、これらは単に一般的及び説明の意味で使用され、限定を目的とするものではない。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の1実施形態の方法によりアセンブリを形成するためのステップを概略的に示すブロック図。
【図2】本発明の1実施形態の方法によりアセンブリを形成するためのアーティクルを示す斜視図。
【図3】航空機のアセンブリのようなアセンブリを形成するために第2のアーティクルと共に位置されている図2のアーティクルを示す正面図。
【図4】アセンブリを形成するための摩擦攪拌溶接期間中の図3のアーティクルを示す斜視図。
【図5】本発明の1実施形態による摩擦攪拌溶接ジョイントを有するアセンブリの断面を示す写真図。
【図6】本発明の別の実施形態による摩擦攪拌溶接ジョイントを有するアセンブリの断面を示す写真図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1及び第2の航空機コンポーネントを共に摩擦攪拌溶接し、第1のコンポーネントは硬化可能な有機物材料により被覆された部分と被覆されていない部分とを有する処理された表面を含み、その処理された表面は第2のコンポーネントに接触され、それによって摩擦攪拌溶接ジョイントが被覆されていない部分において形成され、
溶接されたコンポーネントを熱処理するステップを含んでいる構造アセンブリの形成方法。
【請求項2】
前記熱処理ステップは応接されたコンポーネントを有機物材料が硬化するのに十分な温度まで加熱するステップを含んでいる請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記熱処理ステップは溶接されたコンポーネントを熱処理するステップを含んでいる請求項1記載の方法。
【請求項4】
さらに、アルミニウム合金を有する第1及び第2のコンポーネントを提供するステップを含んでおり、第1のコンポーネントは外形が第2のコンポーネントの表面に対応する処理された表面の被覆された部分と被覆されていない部分を規定している請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記摩擦攪拌溶接ステップは、第1のコンポーネントの被覆された部分と第2のコンポーネントの表面を通して摩擦攪拌溶接ピンを配置し、ピンがそのピンの近くのコンポーネントの材料を可塑化して混合するように摩擦攪拌溶接ピンを回転して摩擦攪拌溶接ジョイントを形成するステップを含んでいる請求項1記載の方法。
【請求項6】
さらに、被覆された部分を形成するために第1のコンポーネントの第1の表面部分に硬化可能な有機物材料を選択的に供給するステップを含んでおり、それによって第1の表面部分に隣接する第1のコンポーネントの第2の表面部分は実質的に被覆されていない状態である請求項1記載の方法。
【請求項7】
さらに、前記供給ステップの後で前記摩擦攪拌溶接ステップの前にコンポーネントの少なくとも一つに熱処理を行い、それによって少なくとも部分的に有機物材料を硬化するステップを含んでいる請求項6記載の方法。
【請求項8】
前記供給ステップはマスキング材により第2の表面部分をマスクし、有機物材料を第2の表面部分に隣接する第1の表面部分に供給し、第2の表面部分が被覆されないようにマスキング材を除去するステップを含んでいる請求項6記載の方法。
【請求項9】
前記供給ステップは、第2の表面部分の第1及び第2の両側のエッジに沿って有機物材料を供給するステップを含んでおり、それによって第2の表面部分は第1のコンポーネントに沿って延在するパスを規定し、前記摩擦攪拌溶接ステップはこのパスに沿って細長く延在する摩擦攪拌溶接ジョイントを形成するためパスに沿って摩擦攪拌溶接ピンを移動させるステップを含んでいる請求項6記載の方法。
【請求項10】
さらに、フェノール樹脂と有機物溶剤を含む有機物材料を提供するステップを含んでいる請求項1記載の方法。
【請求項11】
前記熱処理ステップは、コンポーネントを熱処理し同時に有機物材料を硬化するのに十分な温度まで溶接されるコンポーネントを加熱するステップを含んでいる請求項1記載の方法。
【請求項12】
請求項1記載の方法により形成される構造アセンブリ。
【請求項13】
アルミニウムを有する第1及び第2のアーティクルを提供し、第1のアーティクルは第1及び第2の隣接する表面部分を規定し、第1の部分は第2の表面部分の隣接する両側のエッジを規定し、それによって第2の表面部分は第1のアーティクルに沿って延在するパスを規定し、
腐食防止性で硬化可能な有機物被覆材料を提供し、
マスキング材が第2の表面部分を被覆している状態で、被覆材料を第1のアーティクルの第1の表面部分に供給し、
実質的に被覆されていない第2の表面部分を露出するために第1のアーティクルからマスキング材を除去し、
第1及び第2の表面部分が第2のアーティクルと接触している予め定められた形態でアーティクルを構成し、
第1の表面部分の間のパスに沿って延在する摩擦攪拌溶接ジョイントを形成するために第1のアーティクルの第2の表面部分により規定されるパスに沿ってアーティクルを摩擦攪拌溶接し、それによって溶接された構造アセンブリを形成し、第1の表面部分は実質的に溶接されていない状態であり、
アーティクルの少なくとも一方を熱処理し、同時に有機物被覆を硬化するのに十分な温度まで構造アセンブリを加熱するステップを含んでいる構造アセンブリの形成方法。
【請求項14】
第1及び第2のアーティクルを提供する前記ステップは、アルミニウム合金から作られた第1及び第2のアーティクルを提供するステップを含み、第1のアーティクルは外形が第2のアーティクルの表面に対応する第1及び第2の表面を規定している請求項13記載の方法。
【請求項15】
前記摩擦攪拌溶接ステップは、第1のアーティクルの第2の表面部分と第2のアーティクルの表面を通して摩擦攪拌溶接ピンを配置し、ピンがそのピンの近くのコンポーネントの材料を可塑化して混合するように摩擦攪拌溶接ピンを回転して摩擦攪拌溶接ジョイントを形成するステップを含んでいる請求項13記載の方法。
【請求項16】
さらに、前記供給ステップの後で前記摩擦攪拌溶接ステップの前にアーティクルに対して熱処理を行い、それによって前記供給ステップ期間中に配置された被覆材料を少なくとも部分的に硬化するステップを含んでいる請求項13記載の方法。
【請求項17】
有機物被覆材料を提供する前記ステップは、フェノール樹脂と有機物溶剤とを含んでいる被覆材料を提供するステップを含んでいる請求項13記載の方法。
【請求項18】
請求項13記載の方法により形成された構造アセンブリ。
【請求項19】
アルミニウムを含み、第1及び第2の隣接表面部分を規定する第1のアーティクルと、
第1のアーティクルの第1及び第2の表面部分と接触した表面を規定している第2のアーティクルと、
第1及び第2のアーティクルを接合し、第1のアーティクルの第2の表面部分に位置している摩擦攪拌溶接ジョイントと、
摩擦攪拌溶接ジョイントの両側の第1のアーティクルの第1の表面部分において第1及び第2のアーティクル間に配置されている腐食防止性で硬化可能な有機物被覆材料とを具備し、それによって摩擦攪拌溶接ジョイントが第1のアーティクルの第2の表面部分を通して延在し、有機物被覆材料間に配置されている構造アセンブリ。
【請求項20】
被覆材料は実質的に摩擦攪拌溶接ジョイントから分離されている請求項19記載の構造アセンブリ。
【請求項21】
第1及び第2のアーティクルはアルミニウム合金で構成されている請求項19記載の構造アセンブリ。
【請求項22】
被覆材料はアーティクルの少なくとも一方を熱処理するように構成されている熱処理動作期間中に同時に硬化されるように構成されている請求項19記載の構造アセンブリ。
【請求項23】
被覆材料は第2の表面部分の第1及び第2の対向するエッジに沿って配置され、それによって第2の表面部分は第1のアーティクルに沿って延在するパスを規定し、摩擦攪拌溶接ジョイントはパスに沿って長く延在している請求項19記載の構造アセンブリ。
【請求項24】
被覆材料はフェノール樹脂と有機物溶剤とを含んでいる請求項19記載の構造アセンブリ。
【請求項25】
熱硬化腐食防止有機物材料を含んでいる、コンポーネント間の材料境界と、
熱硬化される境界を除いて相互に1つの位置に配置される、コンポーネント間の摩擦攪拌溶接境界とを含んでいる1対の航空機コンポーネントを有している航空機アセンブリ。
【請求項26】
コンポーネントの各対はアルミニウム合金で構成されている請求項25記載のアセンブリ。
【請求項27】
有機物材料は摩擦攪拌溶接境界の第1及び第2の対向するエッジに沿って配置され、それによって材料境界はコンポーネントに沿って延在するパスを規定し、摩擦攪拌溶接境界はパスに沿って細長く延在している請求項25記載のアセンブリ。
【請求項28】
被覆材料はフェノール樹脂を含んでいる請求項25記載のアセンブリ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2009−519831(P2009−519831A)
【公表日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−547288(P2008−547288)
【出願日】平成18年12月11日(2006.12.11)
【国際出願番号】PCT/US2006/046948
【国際公開番号】WO2007/075303
【国際公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【出願人】(500520743)ザ・ボーイング・カンパニー (773)
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
【Fターム(参考)】