説明

撮像装置、撮像装置の制御方法及びプログラム

【課題】ライブビュー機能を有する撮像装置において、例えばオートフォーカスのピント調整値の変更時に、その変更を簡易に視覚的に分かりやすく行えるようにする。
【解決手段】ライブビューを使用するAFピント調整値の変更指示があった場合、被写体の輝度から露出量を決定するプログラム線図に基づいてTv値、Av値、ISO値を決定してライブビューを実行させ、そのときはライブビュー画像として拡大した画像を表示する。また、ライブビューの開始操作があり、ライブビューを使用するAFピント調整値の変更指示がなかった場合、マニュアルモードでないときに、被写体の輝度から露出量を決定するプログラム線図に基づいてTv値、Av値、ISO値を決定してライブビューを実行させるが、マニュアルモードであるときは、ユーザが設定したTv値、Av値、ISO値を用いてライブビューを実行させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示部に被写体像を表示するライブビュー機能を有する撮像装置、撮像装置の制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子スチルカメラには撮影に必要な様々な設定値があり、撮影環境や装着レンズに応じて、それらの設定値を変更する必要がある。また、設定値を変更する場合には、設定値を変更しながら、その変更による効果がユーザに分かるようにすることが望まれる。特にAFキャリブレーション設定、すなわちオートフォーカス時のピントの微妙なずれを補正するピント調整値の変更を行う場合は、その変更の過程を見ながらでないと変更が行いにくい。そこで、変更の効果がユーザに分かるようにするために、設定開始と同時にライブビューを開始する機種が存在している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−260733号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
設定開始と同時にライブビューを開始した場合、ライブビューのスルー画像は、ユーザが設定したTv値、Av値、ISO値に従って表示されるため、外的環境によっては最適なライブビューが始まらないことがある。そのときは、まず最適なライブビューになるようにTv値、Av値、ISO値をユーザ自身が設定しなければならなくなり、煩わしい上、その時点においてユーザが設定しているTv値、Av値、ISO値を変更しなければならなくなる。
【0005】
特許文献1では、レリーズボタンが操作されていない押圧解除状態では、フリッカの発生を防止する電子シャッタ速度が低輝度域で用いられる第1のプログラム線図に基づいて、被写体輝度に対して決まる電子シャッタ速度、絞り及び撮影感度を設定し、半押し維持状態では、レリーズボタンの半押し操作に応答して決定される静止画撮影用の絞りに設定し、絞り優先式の第2のプログラム線図に前記静止画撮影用の絞りを適用して、被写体輝度に対して決まる電子シャッタ速度及び撮影感度を設定する構成が開示されている。しかしながら、その場合は逆にレリーズボタンを半押ししない限り、ユーザが設定したTv値、Av値、ISO値を反映した画像が表示されないため、通常撮影時において課題が発生し、やはり煩わしさは解消されない。
【0006】
本発明は上記のような点に鑑みてなされたものであり、設定値の変更を簡易に視覚的に分かりやすく行えるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の撮像装置は、ライブビューを伴った、オートフォーカスのピント調整値の変更が可能な変更モードを有する撮像装置であって、表示部に被写体像を表示するライブビューを行う表示制御手段と、被写体の輝度を測光する測光手段と、前記測光手段で測光した被写体の輝度に対応して電子シャッタ速度、絞り値、ISO値を決定する複数のプログラム線図の中からユーザによって選択された撮影モードに対応するプログラム線図を選択する制御手段であって、前記変更モードに移行した場合、前記ユーザによって選択された撮影モードに関わらず所定のプログラム線図でライブビューを実行させる制御手段とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、例えばオートフォーカスのピント調整値の変更時に、ユーザが設定した電子シャッタ速度、絞り値、ISO値を変更することなく、その変更に適したライブビューを表示し、設定値の変更を簡易に視覚的に分かりやすく行えるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施形態に係る電子スチルカメラの構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態に係る電子スチルカメラの外観図である。
【図3】本発明の実施形態に係る電子スチルカメラの処理動作を示すフローチャートである。
【図4】被写体の輝度から露出量を決定するプログラム線図の例を示す図である。
【図5】図3のフローチャートのライブビューの開始処理を示すフローチャートである。
【図6】ライブビュー表示の例を示す図であり、(a)が通常時のライブビュー表示を示す図、(b)が拡大時のライブビュー表示を示す図である。
【図7】図3のフローチャートのライブビューを使用するAFピント調整値の変更が可能か否かの判定処理を示すフローチャートである。
【図8】GUI画面の例を示す図であり、(a)がライブビューを使用するAFピント調整値の変更、及び、ライブビューを使用しないAFピント調整値の変更が選択可能なGUI画面を示す図、(b)はAFピント調整値の変更が選択不可能なGUI画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。
図1、図2を参照して、本発明の実施形態に係るライブビュー機能を有する電子スチルカメラの構成を説明する。図1は、本発明の実施形態に係る電子スチルカメラの構成例を示すブロック図である。200はカメラ本体、100はレンズユニットである。なお、レンズユニット100のレンズ5は通常、複数枚のレンズから構成されるが、ここでは簡略して一枚のレンズのみで示している。
【0011】
6はレンズユニット100がカメラ本体200側と通信を行うための通信端子であり、10はカメラ本体200がレンズユニット100側と通信を行うための通信端子である。レンズユニット100は、この通信端子6、10を介してカメラ本体200のマイクロコンピュータ39と通信する。これにより、内部のレンズシステム制御回路4によって絞り駆動回路2を介して絞り1の制御を行い、AF駆動回路3を介してレンズ5の位置を変位させることで焦点を合わせる。
【0012】
カメラ本体200において、11はAFセンサであり、マイクロコンピュータ39にデフォーカス量を出力し、マイクロコンピュータ39はそれに基づいてレンズユニット100を制御する。15はAEセンサであり、レンズユニット100を通した被写体の輝度を測光する。12はクイックリターンミラーであり、露光の際にマイクロコンピュータ39から指示されて、不図示のアクチュエータによりアップダウンされる。13はフォーカシングスクリーン、14はペンタプリズム、16はファイダである。撮影者は、ペンタプリズム14とファインダ16を介して、フォーカシングスクリーン13を観察することで、レンズユニット100を通して得た被写体の光学像の焦点や構図の確認が可能となる。
【0013】
17はフォーカルプレーンシャッタであり、マイクロコンピュータ39の制御で撮像素子20の露光時間を自由に制御できる。18は光学フィルタであり、一般的にローパスフィルタ等から構成され、フォーカルプレーンシャッタ17より入ってくる光の高周波成分をカットして、撮像素子20に被写体像を導光する。19は光学フィルタ18に接続されている圧電素子である。20は撮像素子であり、一般的にCCDやCMOS等の撮像素子が用いられ、レンズユニット100を通して撮像素子20上に結像された被写体象を光電変換して電気信号として取り込む。
【0014】
21はアンプ回路であり、取り込まれた電気信号に対して、設定されている撮影感度に応じたゲインで撮影信号を増幅する。22はA/D変換回路であり、撮像素子20によって電気信号に変換されたアナログ信号をデジタル信号に変換する。23は画像処理回路、24は液晶駆動回路、25は液晶表示部である。画像処理回路23は、A/D変換回路22によってデジタル信号に変換された画像データに対して、フィルタ処理、色変換処理、ガンマー/ニー処理を行い、メモリコントローラ27に出力する。また、画像処理回路23は、D/A変換回路も内蔵しており、A/D変換回路22によってデジタル信号に変換された画像データやメモリコントローラ27により入力される画像データをアナログ信号に変換して液晶駆動回路24を介して液晶表示部25に出力することも可能である。これらの画像処理回路23による画像処理及び表示処理は、マイクロコンピュータ39により切り替えられる。また、マイクロコンピュータ39は、撮影画像のカラーバランス情報をもとにホワイトバランス調整を行う。
【0015】
26はバッファメモリ、27はメモリコントローラ、28はメモリ、29は外部インタフェースである。メモリコントローラ27は、画像処理回路23から入力された未処理の画像データをバッファメモリ26に格納する。また、画像処理済みの画像データをメモリ28に格納したり、逆にバッファメモリ26やメモリ28から画像データを取り込んで画像処理回路23に出力したりする。また、メモリコントローラ27は、USB(Universal Serial Bus)、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)やHDMI(High-Definition Multimedia Interface)等の外部インタフェース29を介して送られてくる画像データをメモリ28に格納したり、逆にメモリ28に格納されている画像データを外部インタフェース29を介して外部に出力したりすることも可能である。また、メモリ28は、着脱可能な様態でもよく、例えばコンパクトフラッシュ(登録商標)を用いることができる。
【0016】
32はタイミング制御回路であり、この回路を介してマイクロコンピュータ39は、撮像素子20の駆動タイミングを制御する。30はAC電源部、31は2次電池部、33は電源種類検知回路、34は電源状態検知回路、35は電源制御回路である。電力はAC電源部30、もしくは2次電池部31より供給され、マイクロコンピュータ39から指示を受けて電源制御回路35が電源のオン/オフを行う。また、電源制御回路35は、電源状態検知回路34により検知された現在の電源状態の情報や電源種類検知回路33により検知された現在の電源の種類の情報をマイクロコンピュータ39に通知することも行う。
【0017】
36はシャッタ制御回路であり、この回路を介してマイクロコンピュータ39はフォーカルプレーンシャッタ17を制御する。37は光学フィルタ振動制御回路であり、この回路を介してマイクロコンピュータ39は光学フィルタ18に接続されている圧電素子19を振動させる。振動の振幅、振動時間、振動の軸方向をそれぞれ所定の値で圧電素子を振動させるように、マイクロコンピュータ39の指示に従い振動させる。38は不揮発性メモリ(EEPROM)であり、ユーザが任意に設定したシャッタ速度、絞り値、撮影感度等の設定値やデータをカメラに電源が入れられていない状態でも、保存することができる。
【0018】
図2は、本発明の実施形態に係る電子スチルカメラの外観図であり、カメラ本体200にレンズユニット100が装着された状態を示す。図1と共通する構成要素には同じ符号を付している。201はレリーズ釦であり、このレリーズ釦201を半押しすることで被写体の輝度の測定や合焦を行い、全押しすることでシャッタが切られ画像の撮影が行われる。
【0019】
202はカメラのモードの設定を行うためのモードダイヤルであり、このモードダイヤル202を回すことでスポーツモード、風景モード等のモードの設定を行うことができる。203は電子ダイヤルであり、この電子ダイヤル203を回すことでシャッタ速度や絞り等の設定値の設定を行うことができる。
【0020】
204は十字キー及び選択釦である。液晶表示部25に表示されている設定内容、サムネイル画像等の選択を行う際、釦204aを押下することにより、左右方向に選択範囲が動き、釦204bを押下することにより、上下方向に選択範囲が動く。また、選択された箇所で釦204cを押下することにより、選択した内容を設定したり、動画記録を開始したりすることが可能になる。
【0021】
205は電源スイッチであり、この電源スイッチ205を回すことで電源のオン及びオフを行うことができる。206は各種設定を行うためのスイッチ群である。これらのスイッチ群206には、カメラ内外の記録媒体に保存されている画像を液晶表示部25に表示させる再生指示釦や、各種設定画面を液晶表示部25に表示させるための設定画面表示指示釦等がある。ユーザはこれらのスイッチを押下することで各種設定を行うための画面を表示させたり、撮影画像を表示させて確認を行ったりすること等が可能となる。207はライブビュー動作開始釦であり、このライブビュー動作開始釦207を押下することでライブビュー状態に遷移させることが可能になる。
【0022】
以下、本実施形態に係る電子スチルカメラによる、ライブビュー動作開始釦207を押下したときと、オートフォーカスのピント調整値(以下、AFピント調整値と称する)の変更指示があったときの処理について説明する。図3は、マイクロコンピュータ39が実行する処理の流れを示すフローチャートである。
【0023】
まずステップS10で、マイクロコンピュータ39は、ライブビュー動作開始釦207が押下されているか否かの判定を行い、押下されているならばステップS14に移行し、押下されていないならばステップS11に移行する。
【0024】
ステップS11で、マイクロコンピュータ39は、ライブビューを使用するAFピント調整値の変更が可能か否か、すなわちライブビューを伴ったAFピント調整値の変更が可能な変更モードに移行可能が否かの判定を行う。ステップS11についての詳細は後述する。ステップS12で、マイクロコンピュータ39は、ライブビューを使用するAFピント調整値の変更指示があるか否かの判定を行い、変更指示があるならばステップS13に移行し、変更指示が無いならば本処理を終了する。ステップS13で、マイクロコンピュータ39は、ライブビューを使用するAFピント調整値の変更指示があったことの情報を不揮発性メモリ38に格納し、その後ステップS14に移行する。
【0025】
ステップS14で、マイクロコンピュータ39は、ステップS13において格納した情報に基づいて、AFピント調整値の変更を開始するか否かの判定を行い、開始するならばステップS16に移行し、開始しないのであればステップS15に移行する。
【0026】
ステップS15で、マイクロコンピュータ39は、現在の撮影モードがマニュアルモードであるか否かの判定を行い、マニュアルモードであればステップS18に移行し、マニュアルモードでなければステップS16に移行する。
【0027】
ステップS16で、マイクロコンピュータ39は、AEセンサ15より被写体の輝度を取得する。ステップS17で、マイクロコンピュータ39は、ステップS16において取得された被写体の輝度に対応してプログラム線図に沿ったTv値(電子シャッタ速度)、Av値(絞り値)、ISO値(撮影感度)を設定する。
【0028】
ここで、被写体の輝度から露出量を決定するプログラム線図について、図4を参照して説明する。図4は、ユーザが設定した設定値によらずに、適切な露出量となるようなTv値、Av値、ISO値を取得するためのプログラム線図である。ライブビュー画像を表示するフレームレートは30fpsとしている。このため、Tv値が1/30秒以上の低速秒時の場合は、ISO値を上げることで適切な露出量が得られるようにする。このプログラム線図が選択された場合、ユーザが任意に設定している設定値は用いずに、被写体の輝度とプログラム線図からTv値、Av値、ISO値が設定される。例えばユーザが設定していたAv値がAV5.6、被写体の輝度がEV5であった場合、Tv値は1/30(秒)、Av値は2.0、ISO値は400とすることで、適切な露出量の画像を得ることができる。
【0029】
一方、ステップS18で、マイクロコンピュータ39は、ユーザが設定したTv値、Av値、ISO値を不揮発性メモリ38から読み込む。
【0030】
そして、ステップS19で、マイクロコンピュータ39は、ステップS17、S18において取得されたTv値、Av値、ISO値に基づいてライブビューの開始処理を行う。
【0031】
以上のように、ライブビューを使用するAFピント調整値の変更指示があった場合、被写体の輝度から露出量を決定するプログラム線図に基づいてTv値、Av値、ISO値を決定してライブビューを実行させる。また、ライブビューの開始操作があり、ライブビューを使用するAFピント調整値の変更指示がなかった場合で、マニュアルモードでないときにも、被写体の輝度から露出量を決定するプログラム線図に基づいてTv値、Av値、ISO値を決定してライブビューを実行させる。それに対して、ライブビューの開始操作があり、ライブビューを使用するAFピント調整値の変更指示がなかった場合で、マニュアルモードであるときは、ユーザが設定したTv値、Av値、ISO値を用いてライブビューを実行させる。
【0032】
次に、図5を参照して、ステップS19のライブビューの開始処理について詳細に説明する。ステップS100では、クイックリターンミラー12をアップさせる。ステップS101では、ステップS17又はステップS18において設定されたAv値をマイクロコンピュータ39より通信端子6、10を介してレンズシステム制御回路4に送信し、絞り駆動回路2を介して絞り1を絞り込ませる。ステップS102では、フォーカルプレーンシャッタ17を開く。ステップS103では、ステップS17又はステップS18において設定されたTvに基づいて、タイミング制御回路32を介して撮像素子20の駆動タイミングを制御する。また、アンプ回路21を介してステップS17又はステップS18において設定されたISO値に応じたゲインで撮影信号を増幅し、A/D変換回路22を介してデジタル信号に変換し、画像処理回路23を介して画像データをバッファメモリ26に取り込む。
【0033】
ステップS104では、ステップS13において格納した情報に基づいて、AFピント調整値の変更指示がなければステップS105に進み、あればステップS106に進む。ステップS105では、バッファメモリ26に取り込まれた画像データをメモリコントローラ27を介してアナログ信号に変換して、液晶駆動回路24を介して液晶表示部25に出力する。このときは、図6(a)に示すように、通常のライブビュー表示となる。それに対して、ステップS106では、バッファメモリ26に取り込まれた画像データを画像処理回路23を介して拡大処理し、メモリコントローラ27を介してアナログ信号に変換して、液晶駆動回路24を介して液晶表示部25に出力する。このときは、図6(b)に示すように、拡大されたライブビュー表示となる。
【0034】
次に、図7を参照して、ステップS11のライブビューを使用するAFピント調整値の変更が可能か否かの判定処理について詳細に説明する。ステップS200で、通信端子10を介して、現在装着されているレンズユニット100の情報を取得する。ここで取得する情報は、少なくとも、そのレンズ固有のIDナンバー、名称、開放絞り値であるとする。
【0035】
ステップS201では、ステップS200において取得したレンズのIDナンバー又は名称からAF可能なレンズか否かの判定を行う。その結果、AF可能なレンズであればステップS202に進み、AF不可能なレンズであればステップS204に進む。
【0036】
ステップS202では、ステップS200において取得したレンズの開放絞り値が所定の閾値よりも明るいか否かの判定を行う。その結果、所定の基準よりも明るければ(すなわち、所定の閾値よりも小さければ)ステップS203に進み、所定の基準よりも暗ければ(すなわち、所定の閾値よりも大きければ)ステップS204に進む。
【0037】
ステップS203では、ライブビューを使用するAFピント調整値の変更が可能であるとして、図8(a)に示すように、ライブビューを使用するAFピント調整値の変更を行うか、ライブビューを使用しないAFピント調整値の変更を行うかの選択を促すGUI画面を表示する。図8(a)には、ライブビューを使用するAFピント調整値の選択部が選択された状態を示す。図3のステップS12で、ユーザがライブビューを使用するAFピント調整値の選択部を選択することで、ライブビューを使用するAFピント調整値の変更指示が出される。
【0038】
それに対して、ステップS204では、AFピント調整値の変更が不可能であるとして、図8(b)に示すように、AFピント調整値の選択部をグレーアウトするようなGUI画面を表示する。
【0039】
以上のように制御することで、AFピント調整値の変更を行う際のライブビュー表示は、ユーザの設定によらず、常に適したものとなって、且つ拡大画像を表示することが可能となる。これにより、AFピント調整値の変更を行う際に、自らの設定値を設定し直すこともなく、またピント確認のために、拡大操作をユーザ自身がする手間も無くなり、簡易に視覚的に分かりやすく、AFピントの調整を行うことができるようになる。
【0040】
また、オートフォーカス機能が無いか若しくは、不可能なレンズ群に対して、ライブビューを使用するAFピント調整の変更を防止することを可能にし、不要な調整値が入ることを防ぎ、また、ライブビューによる電力の消費低減も図ることが可能となる。
【0041】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
(その他の実施形態)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。すなわち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
【符号の説明】
【0042】
1:絞り、2:絞り駆動回路、3:AF駆動回路、4:レンズシステム制御回路、5:レンズ、6:レンズ側通信部、10:カメラ側通信部、11:AFセンサ、12:クイックリターンミラー、13:フォーカシングスクリーン、14:ペンタプリズム、15:AEセンサ、16:ファインダ、17:フォーカルプレーンシャッタ、18:光学フィルタ、19:圧電素子、20:撮像素子、21:アンプ回路、22:A/D変換回路、23:画像処理回路、24:液晶駆動回路、25:液晶表示部、26:バッファメモリ、27:メモリコントローラ、28:外部メモリ、29:外部インタフェース、30:AC電源部、31:2次電池部、32:タイミング制御回路、33:電源種類検知回路、34:電源状態検知回路、35:電源制御回路、36:シャッタ制御回路、37:光学フィルタ振動制御回路。38:不揮発性メモリ、39:マイクロコンピュータ、100:レンズユニット、200:カメラ本体、201:レリーズ釦、202:モードダイヤル、203:電子ダイヤル、204:十字キー及び選択釦、205:電源スイッチ、206:スイッチ群、207:ライブビュー動作開始釦

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ライブビューを伴った、オートフォーカスのピント調整値の変更が可能な変更モードを有する撮像装置であって、
表示部に被写体像を表示するライブビューを行う表示制御手段と、
被写体の輝度を測光する測光手段と、
前記測光手段で測光した被写体の輝度に対応して電子シャッタ速度、絞り値、ISO値を決定する複数のプログラム線図の中からユーザによって選択された撮影モードに対応するプログラム線図を選択する制御手段であって、前記変更モードに移行した場合、前記ユーザによって選択された撮影モードに関わらず所定のプログラム線図でライブビューを実行させる制御手段とを備えたことを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記変更モードに移行した場合、ライブビュー画像として拡大した画像を表示することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記変更モードに移行可能か否かを判定することを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記制御手段は、レンズの開放絞り値が所定の基準よりも暗い場合、前記変更モードへの移行を規制することを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記制御手段は、オートフォーカス不可能なレンズが装着されている場合、前記変更モードへの移行を規制することを特徴とする請求項3又は4に記載の撮像装置。
【請求項6】
表示部に被写体像を表示するライブビューを伴った、オートフォーカスのピント調整値の変更が可能な変更モードを有する撮像装置の制御方法であって、
被写体の輝度を測光する測光手段で測光した被写体の輝度に対応して電子シャッタ速度、絞り値、ISO値を決定する複数のプログラム線図の中からユーザによって選択された撮影モードに対応するプログラム線図を選択する手順であって、前記変更モードに移行した場合、前記ユーザによって選択された撮影モードに関わらず所定のプログラム線図でライブビューを実行させる手順を有することを特徴とする撮像装置の制御方法。
【請求項7】
表示部に被写体像を表示するライブビューを伴った、オートフォーカスのピント調整値の変更が可能な変更モードを有する撮像装置を制御するためのプログラムであって、
被写体の輝度を測光する測光手段で測光した被写体の輝度に対応して電子シャッタ速度、絞り値、ISO値を決定する複数のプログラム線図の中からユーザによって選択された撮影モードに対応するプログラム線図を選択する処理であって、前記変更モードに移行した場合、前記ユーザによって選択された撮影モードに関わらず所定のプログラム線図でライブビューを実行させる処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−217100(P2012−217100A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−82165(P2011−82165)
【出願日】平成23年4月1日(2011.4.1)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】