説明

撮像装置及びその制御方法

【課題】複数の焦点検出領域のデフォーカス量を用いて露出制御を行う撮像装置において、連写スピードを低下させることなく、適切な露出量で連写撮影を行う。
【解決手段】連写撮影処理において、撮像画面の複数の焦点検出領域の情報から、それぞれのデフォーカス量と該デフォーカス量の信頼度とを検出する。複数の焦点検出領域に対応する複数の測光領域のそれぞれにおいて、信頼度と、デフォーカス量とに基づいて重み付け量を決定する。重み付け量が決定可能なときは、複数の測光領域において測光した測光値を、重み付け量によって加重平均することによって露出量を決定する。重み付け量が決定不可能であるときは、連写撮影中の現在の撮影より前の撮影で検出されたデフォーカス量を用いて重み付け量を決定する。現在の撮影より前の撮影で検出されたデフォーカス量が存在しない場合は、撮像画面の所定の位置にある測光領域に重きをおいた重み付け量を決定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の焦点検出領域を備え、各焦点検出領域のデフォーカス量を用いて露出制御を行う撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラやデジタルビデオカメラ等の撮像装置には、被写体に合焦しているかを判断し、合焦するように合焦レンズを動作させる、オートフォーカス機能を備えているものがある。オートフォーカスの方式には、位相差検出方式というものがあり、位相差検出方式では、被写体像を瞳分割して2つの像を得、その2つの像の位相差から被写体のデフォーカス量を検出する。そして検出されたデフォーカス量に基づいて撮影光学系中のフォーカスレンズを移動させ、ピントを合わせる。
【0003】
また、撮像装置には、被写体の明るさを測光し、被写体を撮像する際の適切な露出量を決定する、自動露出機能を備えているものがある。露出量は、被写体の測光値と撮像装置の感度(に相当するもの)によって決定されるものであり、露出量が決定されると、必要な露出量にあわせて絞りやシャッタスピードを変更し、適切な露出量での撮像が可能となる。
【0004】
撮像装置が、オートフォーカス機能と自動露出機能の両方を備える場合、オートフォーカス機能により検出された合焦している被写体像の領域において、被写体の測光を行うことで、被写体に合焦し、かつ適切な露出量での撮像を行うことが可能である。特許文献1では、複数の焦点検出エリアのデフォーカス量に応じて重み付け量を決定し、複数の焦点検出エリアの測光値を重み付け量によって加重平均して全領域の測光値を算出することで、適切な露出量を得る技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−356384号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前述の特許文献1における適切な露出量を得る技術を連写撮影に適用すると、デフォーカス量の演算に時間を要するため、連写スピードが低下してしまうという問題がある。そこで、連写スピードを優先して、デフォーカス量の演算が完了したか否かに係わらず撮像を行うようにすると、連写撮影で得られた画像において、デフォーカス量を用いて露出制御を行った画像と用いずに露出制御を行った画像とで露出量がバラつく問題がある。
【0007】
本発明の目的は、複数の焦点検出領域を備え、各焦点検出領域のデフォーカス量を用いて露出制御を行う撮像装置において、連写スピードを低下させることなく、適切な露出量で連写撮影を行えるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述の目的を達成するために、本発明にかかる撮像装置は、連写撮影が可能な撮像装置であって、撮像画面の複数の焦点検出領域のそれぞれでデフォーカス量を検出するデフォーカス量検出手段と、複数の焦点検出領域に対応する複数の測光領域を有し、該複数の測光領域のそれぞれで測光する測光手段と、デフォーカス量検出手段により検出されたデフォーカス量に基づいて、複数の測光領域のそれぞれの重み付け量を決定する重み付け手段と、撮像時の露出量を決定する露出決定手段とを有し、露出決定手段は、連写撮影中の1回の撮影において、連続する次の撮影までの間に、重み付け手段で複数の測光領域のそれぞれの重み付け量が決定可能な場合は、複数の測光領域のそれぞれの測光値を、重み付け手段で決定された重み付け量に従って加重平均することで、露出量を決定し、重み付け手段で複数の測光領域のそれぞれの重み付け量が決定不可能な場合は、複数の測光領域のそれぞれの測光値を、当該撮影より前の撮影において重み付け手段で決定された重み付け量に従って加重平均することで、露出量を決定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、複数の焦点検出領域を備え、各焦点検出領域のデフォーカス量を用いて露出制御を行う撮像装置において、連写スピードを低下させることなく、適切な露出量で連写撮影を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施形態に係る撮像装置の機能構成を示すブロック図
【図2】焦点検出と測光の原理を説明するための図。
【図3】一実施形態の撮像装置の連写撮影処理を説明するためのフローチャート。
【図4】変形例1の撮像装置の連写撮影処理を説明するためのフローチャート。
【図5】変形例2の撮像装置の連写撮影処理を説明するためのフローチャート。
【図6】信頼度決定の方法の例を説明するための図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の好適な一実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、撮像装置の一例としての、位相差検出方式のオートフォーカス機能を有するデジタルカメラに、本発明を適用した例である。
【0012】
図1は、本発明の一実施形態に係るデジタルカメラの機能構成を示すブロック図である。
制御部101は、例えばCPUであり、デジタルカメラ100の各ブロックの動作を制御する。制御部101は、例えば後述するROM102に記憶されているデジタルカメラ100の各ブロックを動作させるためのプログラムを読み込み、不図示のRAMに展開し、各ブロックの動作を制御する。また制御部101は、後述する露出演算部114が算出した露出量に従い、シャッタスピードや絞り値を決定し、後述するレンズ駆動部115及びシャッタ制御部116に伝送する。ROM102は、例えば書き換え可能な不揮発性メモリであり、デジタルカメラ100の各ブロックの動作プログラムに加え、撮像された画像の記録画素数の情報や、連写撮影モードの使用の有無等の撮像に関する情報を記憶している。操作入力部103は、例えば電源ボタンやレリーズボタン等のデジタルカメラ100が備えるユーザ入力インタフェースを有し、各ボタンに対するユーザからの操作を受け付けて、制御部101に入力があったことを伝える。
【0013】
光学系104は、例えば合焦レンズ(フォーカスレンズ)、ズームレンズ等のレンズ群と、絞り、シャッタ等を備え、被写体からの反射光をデジタルカメラ100に取り込む。撮像部105は、例えばCCDやCMOSセンサ等の撮像素子であり、光学系104を介してデジタルカメラ100に入射して結像された被写体像を光電変換し、得られたアナログ画像信号をA/D変換部107に出力する。測光部106は、例えば撮像部105と光学的に共役な位置に位置する測光センサであり、光学系104を介してデジタルカメラ100に入射した被写体からの反射光から、撮像画面の多分割された領域毎に測光値(輝度)の情報を取得し、制御部101に出力する。図2(b)は、測光部106が備える測光センサが測光する領域の一例を示した図であり、図では49分割された測光領域毎に測光値を取得可能である。A/D変換部107は、撮像部105から入力されたアナログ画像信号に対し、A/D変換処理を適用し、デジタル画像データを出力する。画像処理部108は、A/D変換部107が出力したデジタル画像データに対して、例えば解像度変換処理や色調変換処理等の各種画像処理を適用し、後述する記録媒体109に記録する。記録媒体109は、例えばデジタルカメラ100に内蔵される記録用の記憶領域や、メモリカードやHDD等の、デジタルカメラ100に接続して用いる着脱可能な記録媒体である。画像表示部110は、例えば小型LCD等の表示装置であり、撮像部105が出力した被写体像を逐次表示する(スルー表示)。画像表示部110は、スルー表示により電子ビューファインダとして機能するだけでなく、例えばデジタルカメラ100の設定を行うためのGUIの表示や、記録媒体に記録された画像の表示も行う。
【0014】
焦点検出部111は、撮像画面上の複数の焦点検出領域について不図示の光学系により瞳分割された2像の位相差を検出し、デフォーカス量検出部112に出力する。また、焦点検出部111は、デフォーカス量検出部112で検出されたデフォーカス量を用いて、複数の焦点検出領域の何れかで被写体に合焦する合焦レンズの位置を算出する。図2(a)は、焦点検出部111で瞳分割された2像の位相差を検出する複数の焦点検出領域の一例を示した図であり、図ではハッチングで示した9つの領域を焦点検出に用いる複数の焦点検出領域としている。図2(a)及び図2(b)から、例えば焦点検出領域AF5と測光領域AE44が撮像画面上の同じ領域となることがわかる。即ち、各焦点検出領域にはそれぞれ対応した測光領域が存在しており、後述するようにして各焦点検出領域のデフォーカス量に基づいて各測光領域の重み付けが行われる。
【0015】
また、焦点検出部111は、複数の焦点検出領域について焦点検出部111に配置されている焦点検出センサに結像された像のコントラスト情報を用いて各デフォーカス量の信頼度を決定してROM102に出力し、記憶する。なお、信頼度とは、デフォーカス量検出部112で検出されたデフォーカス量が正確な値である度合いを表し、焦点検出センサに結像された像のコントラストが高いほど焦点検出センサの出力に対するノイズの影響が小さくなりデフォーカス量の信頼度が高くなる。
【0016】
デフォーカス量検出部112は、焦点検出部111で検出された2像の位相差からデフォーカス量を演算し、得られたデフォーカス量を重み付け演算部113に出力する。重み付け演算部113は、焦点検出部111で決定された複数の焦点検出領域の信頼度の情報と、デフォーカス量検出部112で検出された複数の焦点検出領域のデフォーカス量の情報とから、対応した複数の測光領域のそれぞれについて重み付け量を決定する。重み付け量は、例えばデフォーカス量が少ない、即ち焦点のずれが小さい焦点検出領域に対応した測光領域ほど重み付け量を大きくし、デフォーカス量が大きい、即ち焦点のずれが大きい焦点検出領域に対応した測光領域ほど重み付け量を小さくする。また、信頼度がある閾値より高い、即ちデフォーカス量が正確と判断できる焦点検出領域に対応した測光領域は重み付け量を大きくする。同様に、信頼度がある閾値以下、即ちデフォーカス量が正確と判断できない焦点検出領域に対応した測光領域は重み付け量を小さくする。つまり、重み付け演算部113は、信頼度が高く、かつ、デフォーカス量が小さい焦点検出領域に対応した測光領域ほど重み付けが大きくなるように各測光領域の重み付けを設定し、各測光領域の重み付け量の情報を制御部101を介してROM102に記憶する。
【0017】
露出演算部114は、例えば測光部106の多分割された測光領域のうち、複数の焦点検出領域に対応する測光領域の測光値の情報を用いて、次の演算処理を行う。露出演算部114は、上記の複数の焦点検出領域に対応する測光領域の測光値の情報を、ROM102に記憶されている重み付け量の情報に従って加重平均することにより、全領域の測光値として設定する加重平均測光値を演算する。露出演算部114は、演算された加重平均測光値の情報に従い適切な露出量を決定し、制御部101に露出量の情報を伝送する。レンズ駆動部115は、焦点検出部111が検出した被写体に合焦する合焦レンズの位置の情報に従い、光学系104の合焦レンズ(フォーカスレンズ)を駆動させる。またレンズ駆動部115は、露出演算部114が決定した露出量の情報を受信して制御部101が決定した絞り値の情報に従い、光学系104の絞りを駆動させる。シャッタ制御部116は、露出演算部114が決定した露出量の情報を受信して制御部101が決定したシャッタスピードの情報に従い、光学系104のシャッタを駆動させる。
【0018】
このような構成をもつ本実施形態のデジタルカメラの、連写撮影処理について、図3のフローチャートをさらに用いて説明する。なお、本実施形態ではROM102に記憶されているデジタルカメラ100の撮像設定において、連写撮影モードに設定されているものとして説明する。
【0019】
制御部101は、操作入力部103の電源ボタンへのユーザからの入力を受けて、デジタルカメラ100を起動し、デジタルカメラ100の各ブロック動作を開始する。ステップS301で、制御部101は、ユーザの操作により操作入力部103のレリーズボタンが半押し状態にされたかを判断する。ユーザの操作により操作入力部103のレリーズボタンが半押しされると、焦点検出部111は、光学系104を介してデジタルカメラ100に入射する被写体からの光を瞳分割して不図示の焦点検出センサに入射させる。また、制御部101は、ユーザの操作により操作入力部103のレリーズボタンが半押し状態にされるまで、処理をステップS301で待機する。
【0020】
ステップS302で、制御部101は、操作入力部103のレリーズボタンへのユーザからの全押しの入力を受けて、連写撮影処理を開始する。なお本実施形態において、連写撮影処理は操作入力部103のレリーズボタンがユーザにより押下されている間継続するものとする。例えば、制御部101は連写撮影中の1回の撮影が終了する毎にステップS314で操作入力部103のレリーズボタンへのユーザからの入力が継続しているかを判断する。連写撮影処理が開始されると、制御部101は処理をステップS303に移す。
【0021】
ステップS303で、制御部101は、焦点検出部111に、複数の焦点検出領域のそれぞれのデフォーカス量を検出させる。焦点検出部111は、デフォーカス量検出部112に、複数の焦点検出領域のそれぞれについてデフォーカス量を演算させる。制御部101は、デフォーカス量検出部112でデフォーカス量の演算が完了すると、処理をステップS304に移す。
【0022】
ステップS304で、制御部101は、ステップS304で得られたデフォーカス量の情報から、焦点検出部111に複数の焦点検出領域の何れかで被写体に合焦する合焦レンズの位置を算出させる。また、制御部101は、焦点検出部111が算出した、被写体に合焦する合焦レンズの位置の情報に従い、レンズ駆動部115に合焦レンズを被写体に合焦する位置に駆動させる。被写体に合焦する位置に合焦レンズを駆動させた後、制御部101は処理をステップS305に移す。このとき、何れの焦点検出領域に対して被写体の合焦動作を行うかは、操作入力部103へのユーザの入力により選択したり、公知の主被写体決定処理により決定された主被写体が存在する焦点検出領域を制御部101が自動で選択したりして決定すればよい。
【0023】
ステップS305で、制御部101は、焦点検出部111により、複数の焦点検出領域のそれぞれについて合焦動作後のデフォーカス量の演算を開始させる。このとき、制御部101は、デフォーカス量検出部112にデフォーカス量の演算を開始させてから、所定の時間が経過した後、演算中であっても処理をステップS308に移す。また、所定の時間とは、例えばROM102に記憶される撮像設定に含まれる、連写撮影において1回の撮影に割り当てる時間(連写スピード)の情報に比例して決定される。例えば、1秒間に5回の撮影を行う連写撮影の設定であった場合、1回の撮影に割り当てられる時間は0.2秒となる。しかしながら、1回の撮影にはその他のステップの処理に要する時間も含まれるため、本ステップの「所定の時間」は0.2秒より小さい、例えば0.02秒等に決定すればよい。
【0024】
ステップS306で、制御部101は、焦点検出部111に複数の焦点検出領域毎の焦点検出センサのコントラスト情報を検出させる。なお、本ステップは合焦動作後、ステップS305のデフォーカス量検出の開始とともに開始されればよく、制御部101は、ステップS305と、ステップS306からステップS307までの処理とを、同時に並行して処理するものとする。また、ステップS305で説明したように、制御部101はデフォーカス量の演算開始させてから所定の時間経過後に処理をステップS308に移すが、このとき、後述のステップS307までの処理が完了するように、所定の時間の値は決定されるものとする。
【0025】
ステップS307で、制御部101は、焦点検出部111にステップS306で検出させた、複数の焦点検出領域毎の焦点検出センサのコントラスト情報を用いて、焦点検出部111に複数の焦点検出領域のそれぞれについて信頼度を決定させる。ここで、焦点検出領域のデフォーカス量の信頼度決定の方法の一例について、図6を用いて説明する。制御部101は、焦点検出部111に焦点検出領域の焦点検出センサのコントラスト情報を検出させる際、各焦点検出領域のコントラスト情報を例えばデジタル画像の水平方向のライン毎の隣り合う画素の輝度差の平均値から得る。図6(a)と図6(b)は、それぞれコントラストが高いデジタル画像とコントラストが低いデジタル画像を簡易的に表した図である。このとき、図6(a)のコントラストが高いデジタル画像において、図示した水平方向のラインで隣り合う画素の輝度情報は、例えば図6(c)のようになる。また、図6(b)のコントラストが低いデジタル画像において、図示した水平方向のラインで隣り合う画素の輝度情報は、例えば図6(d)のようになる。図6(c)と図6(d)を比較すると、水平方向のラインで隣り合う画素の輝度差は、コントラストが高い画像の輝度情報である図6(c)の方が顕著に現れている。そのため、コントラストが高い画像のほうが像の明暗がはっきり区別できるためノイズの影響を受けにくく、得られるデフォーカス量の信頼度が高いと判定できる。即ち、コントラスト情報が高い程、デフォーカス量の信頼度は高いため、例えば本実施形態で規定する信頼度は、輝度差の最大値に対する焦点検出領域の焦点検出センサの隣り合う画素の輝度差の平均値(コントラスト情報に含まれる)の割合で決定する。また、焦点検出部111は、制御部101の指示により決定した複数の焦点検出領域の信頼度の情報を、ROM102に出力し、記憶する。
【0026】
ステップS308で、制御部101は、ステップS305でデフォーカス量検出部112に開始させたデフォーカス量の演算が完了しているかを判断する。デフォーカス量の演算が完了している場合は、制御部101は処理をステップS309に移す。このとき、デフォーカス量検出部112は、制御部101の指示により演算された複数の焦点検出領域のデフォーカス量(検出結果)を、焦点検出部111を介して重み付け演算部113に出力する。
【0027】
ステップS309で、制御部101は、重み付け演算部113に、焦点検出部111で決定され、ROM102に記憶されている信頼度の情報を伝送する。そして、制御部101は、重み付け演算部113に焦点検出部111で決定された信頼度の情報と、デフォーカス量検出部112から出力されたデフォーカス量の情報とから、複数の焦点検出エリアのそれぞれについて重み付け量を決定させる。さらに、制御部101は、デフォーカス量検出部112が決定した重み付け量と、重み付け量の決定に用いたデフォーカス量と信頼度の情報とを、ROM102に記憶し、処理をステップS313に移す。
【0028】
重み付け量は、例えばデフォーカス量検出部112の検出結果のデフォーカス量の絶対値|δ|を、|δ|≦25μm、25μm<|δ|≦50μm、50<|δ|≦100μm、|δ|>100μmの範囲に分け、それぞれ重み付け量を決定する。例えば、上述の場合、重み付け量は1、0.75、0.5、0.25とすればよい。さらに、信頼度が例えば75%より高い場合は、デフォーカス量の絶対値から決定した重み付け量を4倍して変更すればよい。これにより、信頼度が高くデフォーカス量が小さい焦点検出領域に、重点的に重み付け量が課されることになる。なお、重み付け量の決定方法の一例として、デフォーカス量を所定の範囲に分類して重み付け量を決定し、さらに信頼度が閾値より高いときに重み付け量に所定の数値を乗算して重み付け量を修正する方法を説明した。しかしながら、必ずしも上述の重み付け量の決定方法に限らず、例えばデフォーカス量の絶対値に反比例した、つまりデフォーカス量の絶対値の逆数に所定の数値を乗算して重み付け量としてもよい。また、例えば信頼度も閾値で分類せず、信頼度が高い場合ほど信頼度が低い場合よりも重み付け量が大きくなるように重み付け量を決定してもよい。
【0029】
ステップS308でデフォーカス量の演算が完了していない場合、制御部101は処理をステップS310へ移す。ステップS310で、制御部101は、連写撮影中の撮影のうち、現在の撮影より前の撮影において、制御部101が合焦動作後にデフォーカス量検出部112に開始させたデフォーカス量の演算が完了しているものがあるかを判断する。現在の撮影より前の撮影で合焦動作後にデフォーカス量検出部112に開始させたデフォーカス量検出の演算が完了しているものがある場合は、制御部101は処理をステップS311に移す。
【0030】
ステップS311で、制御部101は、現在の撮影より前の撮影で合焦動作後にデフォーカス量検出部112に開始させたデフォーカス量の演算が完了しているもののうち、最新の撮影で演算されたデフォーカス量を、重み付け演算部113に出力する。また、制御部101は、現在の撮影より前の撮影で合焦動作後にデフォーカス量検出部112に開始させたデフォーカス量の演算が完了しているもののうち、最新の撮影で決定された信頼度の情報を、ROM102より読み出し、重み付け演算部113に出力する。現在の撮影より前の撮影で合焦動作後にデフォーカス量検出部112に開始させたデフォーカス量の演算が完了しているもののうち、最新の撮影で演算されたデフォーカス量と、その撮影時の信頼度は、例えば次のようにして参照すればよい。
【0031】
デフォーカス量検出部112が、制御部101の指示によりステップS305で開始したデフォーカス量の演算は、前の撮影のデフォーカス量の演算が完了していない場合は、連写撮影中の撮影毎に演算処理が並行して行われる。つまり、デフォーカス量検出部112は、連写撮影中、複数の撮影において制御部101の指示により開始されたデフォーカス量の演算を、同時に処理する。デフォーカス量検出部112は1回の撮影においてステップS306までに完了できなかった演算が、連写撮影中のそれ以降の撮影の最中に完了した場合、例えば得られたデフォーカス量を焦点検出部111を介して制御部101に出力する。制御部101は、デフォーカス量検出部112から焦点検出部111を介して出力された、演算が完了したデフォーカス量を、例えばROM102に最新のデフォーカス量として記憶すればよい。このとき、制御部101は、デフォーカス量検出部112が同時に演算している連写撮影中の他の撮影におけるデフォーカス量のうち、ROM102に最新のデフォーカス量として記憶したデフォーカス量より前の撮影の演算処理は例えば強制的に終了する。最新のデフォーカス量より前の撮影の演算処理であるかを判断するには、例えば制御部101がデフォーカス量検出部112にデフォーカス量の演算を開始させる際に、以下のように処理すればよい。制御部101は、例えばデフォーカス量検出部112にデフォーカス量の演算を開始させる際に、デジタルカメラ100の内蔵タイマ(図示せず)の値を参照し、タイマの値を演算処理のもつ不変パラメータとして入力する。そして、最新のデフォーカス量が決定した後に、制御部101は最新のデフォーカス量を検出した演算処理のタイマの値と、現在並行して行われている演算処理のタイマの値を比較することで、最新のデフォーカス量より前の撮影の演算処理であるかを判断する。つまり、デフォーカス量検出部112で演算が完了した、現在の撮影より前の撮影におけるデフォーカス量が、常にROM102に最新のデフォーカス量として記憶されているため、制御部101は最新のデフォーカス量を参照可能である。
【0032】
また、信頼度の情報も同様に、例えばS307で、焦点検出部111で決定された信頼度をROM102に記憶する際に、S305のデフォーカス量の演算開始時の内蔵タイマの値を関連付けて記憶する。そして、制御部101が、演算が完了したデフォーカス量をROM102に最新のデフォーカス量として記憶する際に、最新のデフォーカス量の演算開始時の内蔵タイマと同じ値に関連付けられている信頼度を、最新のデフォーカス量に関連付ければよい。また、最新のデフォーカス量を記録する際に、制御部101は、最新のデフォーカス量の演算開始時の内蔵タイマの値より前の値に関連付けられている信頼度の情報はROM102から削除すればよい。これにより、制御部101は、最新のデフォーカス量を取得する際に、デフォーカス量の検出時の信頼度の情報も取得することが可能である。
【0033】
制御部101は、重み付け演算部113に制御部101がROM102より読み出して出力した最新のデフォーカス量と、最新のデフォーカス量の検出時の信頼度の情報とから、複数の焦点検出エリアのそれぞれについて重み付け量を決定させる。さらに、制御部101は、デフォーカス量検出部112が決定した重み付け量と、重み付け量の決定に用いたデフォーカス量と信頼度の情報とを、ROM102に記憶し、処理をステップS313に移す。
【0034】
ステップS310で、現在の撮像より前の撮像で合焦後にデフォーカス量検出部112に開始させたデフォーカス量の演算が完了しているものがない場合は、制御部101は処理をステップS312に移す。ステップS312で、制御部101は、重み付け演算部113に焦点検出部111から出力された信頼度の情報に依らず、中央の測光領域に重きをおいた重み付け量を決定させる。中央の測光領域に重きをおいた重み付け量とは、例えば図2(b)のAE44の測光領域の重み付け量を1とし、それ以外の測光領域は重み付け量を0.75とする。制御部101は、デフォーカス量検出部112が決定した重み付け量を、ROM102に記憶する。これにより、制御部101は、後述するステップで主に中央部の測光値を用いて露出量を決定することができる。制御部101は、中央の測光領域に重きをおいた重み付け量の決定後、処理をステップS313に移す。
【0035】
ステップS313で、制御部101は、ROM102に記憶されている重み付け量と、測光部106に測光させた測光値のうち、焦点検出領域に対応した測光領域の測光値とを、露出演算部114に出力し、露出演算部114に露出量を決定させる(露出決定)。露出演算部114は、制御部101の指示により、複数の焦点検出領域に対応する測光領域の測光値を、重み付け量に応じて加重平均し、得られた平均の測光値を全領域の加重平均測光値として、加重平均測光値から適切な露出量を決定し、制御部101に伝送する。
【0036】
ステップS314で、制御部101は、露出演算部114から出力された適切な露出量の情報に従って、絞り値とシャッタスピードを決定する。制御部101は、例えばROM102に記憶されている撮像設定から、絞り優先露出か、シャッタスピード優先露出かの情報を読み出し、露出量から絞り値とシャッタスピードを決定する。具体的には、ROM102に記憶されている撮像設定において、絞り量優先露出設定であった場合は、制御部101は、予め設定されている絞り値に基づいて、露出量からシャッタスピードを導出する。また、ROM102に記憶されている撮像設定において、シャッタスピード優先露出であった場合は、制御部101は、予め設定されているシャッタスピードに基づいて、露出量から絞り値を導出する。このようにして決定した絞り値とシャッタスピードの情報を、制御部101は、レンズ駆動部115とシャッタ制御部116に、それぞれ伝送し、光学系104の絞りとシャッタを制御し、記録用の画像の撮像を行う。
【0037】
ステップS315で、制御部101は、決定した絞り値とシャッタスピードの条件で、光学系104を介してデジタルカメラ100に入射した光を撮像部105に光電変換させ、A/D変換部107にA/D変換させて記録用のデジタル画像を得る。さらに、制御部101は、記録用のデジタル画像を画像処理部108で、例えばROM102に記憶されている記録用の画像の設定に従って所定の画像処理を適用させ、得られた記録用の画像を記録媒体109に伝送して記録させる。この処理を完了すると、制御部101は、連写撮影中の1回の撮影が終了したと判断し、処理をステップS316に移す。
【0038】
ステップS316で、制御部101は、操作入力部103のレリーズボタンへのユーザからの入力が継続しているか判断することにより、連写撮影を継続するか終了するかを判断する。操作入力部103のレリーズボタンへのユーザからの入力が継続している場合は、制御部101は連写撮影は終了していないと判断し、処理をステップS303に移し、連続する次の撮影を行う。また、操作入力部103のレリーズボタンへのユーザからの入力がない場合は、制御部101は連写撮影は終了したと判断し、連写撮影処理を終了する。
【0039】
以上説明したように、本実施形態の撮像装置は、連写撮影処理において、被写体像の複数の焦点検出領域の情報から、デフォーカス量と該デフォーカス量の信頼度を検出する。そして、検出された信頼度が高く、かつ、デフォーカス量が小さい焦点検出領域に対応する測光領域ほど重み付けが大きくなるように各測光領域の重み付けを決定する。さらに、デフォーカス量と信頼度に基づいて重み付け量が決定可能なときは、複数の測光領域において測光した測光値を、該重み付け量によって加重平均することによって、撮像時の適切な露出量を決定する。また、連写撮影の1回の撮影において、合焦動作後のデフォーカス量の演算が完了せず、重み付け量が決定不可能であるときは、連写撮影中の現在の撮影より前の撮影で合焦動作後に演算されたデフォーカス量のうち最新のものを用いて重み付け量を決定する。また、現在の撮影より前の撮影で合焦動作後に演算されたデフォーカス量が存在しない場合は、被写体像の中央の領域にあたる測光領域に重きをおいた重み付け量を決定する。
【0040】
これにより、連写スピードが早く、連写撮影中の1回の撮影において合焦後のデフォーカス量演算が間に合わないような場合であっても、適切な露出量で撮像を行うことが可能である。そのため、連写撮影の連写スピードを低下させずに、適切な露出で連写撮影を行うことができる。また、連写撮影中の連続する撮影間で得られる画像において、露出量のバラつきを抑止することが可能である。
【0041】
なお、本実施形態では、デフォーカス量と該デフォーカス量の信頼度を用いて重み付け量の決定を行ったが、デフォーカス量の信頼度を用いずに重み付け量の決定を行っても構わない。また、ステップS312で、中央の測光領域に重きをおいた重み付け量を決定しているが、操作入力部103へのユーザの入力により選択した、撮影画面の所定の位置にある焦点検出領域に対応する測光領域に重きをおいた重み付け量を決定しても構わない。
【0042】
(変形例1)
前述のような構成をもつデジタルカメラの、連写撮影処理の1つ目の変形例について、図4のフローチャートを用いて説明する。なお、本変形例1の連写撮影処理において、前述の実施形態と同じ処理を行うステップに関しては、図3と同一の参照番号を付して説明を省略し、本変形例1に特徴的なステップの説明に留める。
【0043】
ステップS306で、デフォーカス量検出部112に開始させた合焦動作後のデフォーカス量の演算が完了している場合は、制御部101は処理をステップS401に移す。ステップS401で、制御部101は、重み付け演算部113に焦点検出部111から出力された、複数の焦点検出領域の信頼度の情報の中に、信頼度が高い焦点検出領域があるかを判断する。信頼度が高い焦点検出領域は、例えば閾値を75%と設定したときは、信頼度が75%より高い焦点検出領域を、信頼度が高い焦点検出領域とすればよい。複数の焦点領域の中に信頼度が高い焦点検出領域が1つでもあった場合は、制御部101は処理をステップS307に移し、信頼度が高い焦点検出領域が1つもなかった場合は、制御部101は処理をステップS310に移す。
【0044】
ステップS310で、現在の撮影より前の撮影で合焦動作後にデフォーカス量検出部112に開始させたデフォーカス量検出の演算が完了しているものがある場合は、制御部101は処理をステップS402に移す。ステップS402で、制御部101は、デフォーカス量検出の演算が完了しているもののうち、最新のデフォーカス量を検出時の信頼度をROM102から読み出し、検出字の信頼度が高い焦点検出領域が1つでもあるものがあるかを判断する。なお、以降の処理は、図3の場合と同様であるので説明を省略する。
【0045】
以上説明したように、本変形例1の撮像装置は、連写撮影処理において、被写体像の複数の焦点検出領域の情報から、デフォーカス量と該デフォーカス量の信頼度を検出する。そして、検出された信頼度が高く、かつ、デフォーカス量が小さい焦点検出領域に対応する測光領域ほど重み付けが大きくなるように各測光領域の重み付けを決定する。このとき、合焦動作後のデフォーカス量の演算が完了していて、そのデフォーカス量を用いて重み付け量が決定可能であっても、焦点検出領域の中に検出時の信頼度が高い焦点検出領域が存在しない場合は、そのデフォーカス量を用いて重み付け量を決定しない。そして、連写撮影中の現在の撮影より前の撮影で検出されたデフォーカス量を用いて重み付け量を決定して、露出量の導出に用いる。
【0046】
これにより、信頼度が低いデフォーカス量を用いて重み付け量を決定するがことなく、適正でない重み付けをした加重平均測光値に基づいて露出制御することを抑止でき、演算されたデフォーカス量の信頼度が低い場合であっても適正な露出量を得ることができる。
【0047】
(変形例2)
前述のような構成をもつデジタルカメラの、連写撮影処理の2つ目の変形例について、図5のフローチャートを用いて説明する。なお、本変形例2の連写撮影処理において、前述の実施形態及び変形例1と同じ処理を行うステップに関しては、図3及び図4と同一の参照番号を付して説明を省略し、本変形例2に特徴的なステップの説明に留める。
【0048】
ステップS310で、現在の撮影より前の撮影でデフォーカス量検出部112に開始させた合焦動作後のデフォーカス量の演算が完了しているものがある場合は、制御部101は処理をステップS501に移す。ステップS501で、制御部101は、現在の撮像より前の撮像でデフォーカス量検出部112に開始させたデフォーカス量検出の演算が完了しているもののうち、最新の撮影で演算されたデフォーカス量を読み出す。このとき、制御部101は最新のデフォーカス量が現在の撮影から所定時間より前の撮影で演算されたものであるかを判断する。最新のデフォーカス量が、現在の撮影所定時間より前の撮影で演算されたものであるかを判断するためには、例えば次のようにすればよい。制御部101は、デフォーカス量検出部112にデフォーカス量の演算を開始させる際に、演算処理の不変パラメータとして、制御部101が伝送したデジタルカメラ100の内蔵タイマの値を伝送する。さらに、演算が完了した際に、制御部101は最新のデフォーカス量とともに最新のデフォーカス量の演算開始時の内蔵タイマの値を、ROM102に記憶する。制御部101は、ROM102に記憶されている最新のデフォーカス量の演算が開始したときの内蔵タイマの値を参照することで、ROM102記憶されている最新のデフォーカス量が、現在の撮影所定時間より前のものであるかを判断することができる。
【0049】
ステップS501で、最新のデフォーカス量が、現在の撮影所定時間より前の撮影で演算されたものである場合は、制御部101は処理をステップS312に移す。また、最新のデフォーカス量が、現在の撮影より前の所定時間以内に行われた撮影で演算されたものである場合は、制御部101は処理をステップS402に移す。なお、以降の処理は、図4の場合と同様であるので説明を省略する。
【0050】
以上説明したように、本変形例2の撮像装置は、連写撮影処理において、被写体像の複数の焦点検出領域の情報から、コントラストに比例した信頼度と、デフォーカス量とを検出する。そして、被写体像の複数の焦点検出用の領域のそれぞれにおいて、信頼度に比例し、デフォーカス量に反比例する重み付け量を決定する。また、連写撮影の1回の撮像において、デフォーカス量の検出が完了せず、重み付け量が決定不可能であるときは、連写撮影中の現在の撮像より前の撮像で検出されたデフォーカス量のうち最新のものを用いて重み付け量を決定する。また、1回の撮像でデフォーカス量の検出が完了していて、重み付け量が決定可能であっても焦点検出領域の中に信頼度の高い焦点検出領域が存在しない場合も、現在の撮像より前の撮像で検出されたデフォーカス量のうち最新のものを用いて重み付け量を決定する。このとき、現在の撮像より前の撮像で検出されたデフォーカス量のうち最新のものが、現在の撮像より所定の時間以上前の撮像で検出されたデフォーカス量である場合は、最新のデフォーカス量を用いない。そして、被写体像の中央の領域にあたる焦点検出用の領域に重きをおいた重み付け量を決定する。
【0051】
これにより、連写撮影中に時間の経過とともに被写体の状況が変化した場合に、状況が変化するより前のデフォーカス量に基づいて重み付けを行うことで、状況にあわない露出量で撮像を行うことを抑止することができ、適正な露出量で撮像を行うことができる。
【0052】
なお、変形例2において、変形例1で説明した、1回の撮影でデフォーカス量の検出が完了していて、重み付け量が決定可能であっても焦点検出領域の中に信頼度の高い焦点検出領域が存在しない場合の条件分岐をステップに含めて説明した。しかしながら、本発明は、1回の撮影でデフォーカス量の検出が完了していて、重み付け量が決定可能であっても焦点検出領域の中に信頼度の高い焦点検出領域が存在しない場合の条件分岐はなくてもよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
連写撮影が可能な撮像装置であって、
撮像画面の複数の焦点検出領域のそれぞれでデフォーカス量を検出するデフォーカス量検出手段と、
前記複数の焦点検出領域に対応する複数の測光領域を有し、該複数の測光領域のそれぞれで測光する測光手段と、
前記デフォーカス量検出手段により検出されたデフォーカス量に基づいて、前記複数の測光領域のそれぞれの重み付け量を決定する重み付け手段と、
撮像時の露出量を決定する露出決定手段とを有し、
前記露出決定手段は、連写撮影中の1回の撮影において、連続する次の撮影までの間に、
前記重み付け手段で前記複数の測光領域のそれぞれの重み付け量が決定可能な場合は、前記複数の測光領域のそれぞれの測光値を、前記重み付け手段で決定された重み付け量に従って加重平均することで、露出量を決定し、
前記重み付け手段で前記複数の測光領域のそれぞれの重み付け量が決定不可能な場合は、前記複数の測光領域のそれぞれの測光値を、当該撮影より前の撮影において前記重み付け手段で決定された重み付け量に従って加重平均することで、露出量を決定することを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記複数の焦点検出領域のそれぞれのデフォーカス量の信頼度を決定する信頼度決定手段を有し、
前記重み付け手段は、前記デフォーカス量と前記信頼度決定手段により決定された信頼度とに基づいて、前記複数の測光領域のそれぞれの重み付け量を決定すること特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記露出決定手段は、連写撮影中の1回の撮影において、連続する次の撮影までの間に、前記重み付け手段で前記複数の測光領域のそれぞれの重み付け量が決定可能であるとき、
前記複数の焦点検出領域の中に前記信頼度決定手段で決定された信頼度が予め決められた閾値より高い領域がある場合は、前記複数の測光領域のそれぞれの測光値を、前記重み付け手段で決定された重み付け量に従って加重平均することで、露出量を決定し、
前記複数の焦点検出領域の中に前記信頼度決定手段で決定された信頼度が前記閾値より高い領域がない場合は、前記複数の測光領域のそれぞれの測光値を、当該撮影より前の撮影において前記重み付け手段で決定された重み付け量に従って加重平均することで、露出量を決定することを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記露出決定手段は、露出量を決定するために前記前の撮影において前記重み付け手段で決定された重み付け量を用いる場合、前記重み付け量が予め決められた所定時間より前の撮影において前記重み付け手段で決定された重み付け量である場合は、前記複数の測光領域のそれぞれの測光値を、前記撮像画面の所定の領域に重きをおいた重み付け量に従って加重平均することで、露出量を決定することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記露出決定手段は、前記前の撮影において前記重み付け手段で決定された重み付け量がない場合は、前記複数の測光領域のそれぞれの測光値を、前記撮像画面の所定の位置にある測光領域に重きをおいた重み付け量に従って加重平均することで、露出量を決定することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の撮像装置。
【請求項6】
連写撮影が可能な撮像装置の制御方法であって、
撮像画面の複数の焦点検出領域のそれぞれでデフォーカス量を検出するデフォーカス量検出工程と、
前記複数の焦点検出領域に対応する複数の測光領域を有し、該複数の測光領域のそれぞれで測光する測光工程と、
前記デフォーカス量検出工程で検出されたデフォーカス量に基づいて、前記複数の測光領域のそれぞれの重み付け量を決定する重み付け工程と、
撮像時の露出量を決定する露出決定工程とを有し、
前記露出決定工程において、連写撮影中の1回の撮影で、連続する次の撮影までの間に、
前記重み付け工程で前記複数の測光領域のそれぞれの重み付け量が決定可能な場合は、前記複数の測光領域のそれぞれの測光値を、前記重み付け工程で決定された重み付け量に従って加重平均することで、露出量を決定し、
前記重み付け工程で前記複数の測光領域のそれぞれの重み付け量が決定不可能な場合は、前記複数の測光領域のそれぞれの測光値を、当該撮影より前の撮影において前記重み付け工程で決定された重み付け量に従って加重平均することで、露出量を決定することを特徴とする撮像装置の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−53379(P2011−53379A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−201091(P2009−201091)
【出願日】平成21年8月31日(2009.8.31)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】