説明

撮像装置

【課題】コンバージョンレンズを撮像レンズに近づけて配置できて筐体の小型化を実現できる撮像装置を提供することである。
【解決手段】撮像装置は、撮像レンズと、撮像レンズの前方側において可動なコンバージョンレンズ104と、撮像レンズの光軸に垂直な面内の回転軸105を中心にコンバージョンレンズを回転移動可能に支持する回転移動機構109と、を備える。回転移動機構は、回転軸105に垂直な各面内において、回転軸に最も近いコンバージョンレンズの個所が回転移動により描く軌跡が撮像レンズと干渉しない様に、中心軸から離してコンバージョンレンズを回転移動可能に支持する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンバージョンレンズを内蔵した撮像装置の配置及び構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ビデオカメラ等の撮像装置において、通常撮影状態より更に広角または望遠の画角を撮影するために、撮像レンズ前方にコンバージョンレンズを配置するものがある。一般的には、撮像レンズ前方に設けられたフィルタネジ部にコンバージョンレンズを外側から装着して使用する方法がある(非特許文献1参照)。また、撮像装置本体内にワイドコンバージョンレンズが内蔵されているものがある(特許文献1参照)。
【0003】
内蔵されたワイドコンバージョンレンズの従来例を説明する。図8(a)はワイドコンバージョンレンズを内蔵したビデオカメラの側面図であり、ここでは、説明のために部分的に内部の部品を透視化している。201は撮像レンズである。撮像レンズ201の前にワイドコンバージョンレンズが配置されている。202aはワイドコンバージョンレンズの使用時の位置、202bはコンバージョンレンズの非使用時の位置である。内蔵されたコンバージョンレンズは非使用位置または使用位置に切り替え可能となっている。切り替えは、撮像レンズ201の光軸に対して垂直な方向(矢印方向)にコンバージョンレンズをスライド移動して行われる。使用位置では、内蔵されたコンバージョンレンズが撮像レンズ201の前を覆い、非使用位置では、内蔵されたコンバージョンレンズが撮像レンズ201の前より退避する構成である。コンバージョンレンズを覆う筐体は、撮像レンズ201の先端より、距離L1前方に突き出している。また、筐体は、コンバージョンレンズの使用時の位置と非使用の位置とで規定される投影幅H1を覆う高さを有する。他方、ワイドコンバージョンレンズの収納位置(非使用の位置)202bの前方にはマイク素子203が配置されている。ビデオカメラにおけるマイク素子203は、被写体方向からの音を記録することを目的とするため、レンズと同方向に向いた配置が望ましい。そのため、撮像レンズ下のコンバージョンレンズの収納位置前方にマイク203を配置している。図8(b)は、撮像レンズ201と使用時位置のワイドコンバージョンレンズの部分拡大断面図である。コンバージョンレンズと撮像レンズ201は、切り替え時のコンバージョンレンズの移動による両者間の干渉を避けるため、光軸方向に一定距離X1の間隙で配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平6-289474号公報
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】iVIS HFM32 製品マニュアル p249
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来例では、内蔵されたコンバージョンレンズを、撮像レンズの光軸に対して垂直な面内でスライド移動させるため、以下のような点が指摘される。図8(b)を用いて、この点を説明する。撮像レンズ201の前玉は凸面である。使用時位置202aのワイドコンバージョンレンズの撮像レンズ201に面する側は凹面である。よって、コンバージョンレンズがスライド移動すると、コンバージョンレンズの端が撮像レンズ201の頂点部と接近する(図8(b)のJ部)。そのため、コンバージョンレンズを撮像レンズに近づけて配置するのは容易ではなく、カメラ筐体の大型化につながることがあった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題に鑑み、本発明の撮像装置は以下の特徴を有する。即ち、撮像装置は、撮像レンズと、撮像レンズの前方側において可動なコンバージョンレンズと、撮像レンズの光軸に垂直な面内の回転軸を中心にコンバージョンレンズを回転移動可能に支持する回転移動機構と、を備える。そして、回転移動機構は、回転軸に垂直な各面内において、回転軸に最も近いコンバージョンレンズの個所が前記回転移動により描く軌跡が撮像レンズと干渉しない様に、回転軸から離してコンバージョンレンズを回転移動可能に支持する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の撮像装置によれば、上記の如き回転軸を中心に内蔵コンバージョンレンズを軸回転させて移動させることにより、内蔵コンバージョンレンズを撮像レンズに近づけて配置できるため、撮像装置の筐体を小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】実施例のビデオカメラの外観斜視図。
【図2】実施例のビデオカメラの内部を示す斜視図。
【図3】実施例の撮像レンズとコンバージョンレンズを示す図。
【図4】実施例のコンバージョンレンズの回転移動を説明する図。
【図5】実施例の撮像レンズ、コンバージョンレンズ、コンバージョンレンズとマイクの配置を示す図。
【図6−1】実施例の撮像レンズとワイドコンバージョンレンズと回転移動機構の図。
【図6−2】実施例の回転移動機構を説明する図。
【図7】実施例のビデオカメラの図。
【図8】従来のワイドコンバージョンレンズを内蔵したビデオカメラの図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の特徴は、撮像レンズの光軸に垂直な面内の回転軸を中心にコンバージョンレンズを回転移動可能に支持することである。ただし、コンバージョンレンズが前記回転移動により描く軌跡が、どこにおいても、撮像レンズと干渉しない様にする必要がある。その為に、回転移動機構は、回転軸に垂直な各面内において、回転軸に最近のコンバージョンレンズの個所が回転移動により描く軌跡が撮像レンズと干渉しない様に、回転軸から離してコンバージョンレンズを回転移動可能に支持する。
【0011】
以下、実施例を説明する。本発明の撮像装置の実施例として、ワイドコンバージョンレンズを内蔵するビデオカメラについて、図を参照して説明する。初めに、本実施例の説明に必要なビデオカメラ全体の概要について述べる。本実施例のビデオカメラの斜視図である図1において、101は撮像レンズである。この撮像レンズ101に入る光を撮像センサで電気信号に変換して記録することができる。 102は表示部である。表示部102には、撮影中の画像を表示することができる。103はマイク部である。マイク部103では、撮影中の音を電気信号に変換することができる。
【0012】
次に、本実施例のコンバージョンレンズ(ここではワイドコンバージョンレンズである)についての概要を説明する。本実施例のビデオカメラの内部を示す図2に示す様に、ワイドコンバージョンレンズ104が本体に内蔵されている。図2(a)は、ワイドコンバージョンレンズ104が撮像レンズ101の前面より退避した状態を示す。これは、ワイドコンバージョンレンズ104を使用しないで撮影する通常撮影状態である。以下、このような状態を、ワイドコンバージョンレンズ104の収納状態又は収納位置とする。図2(b)は、ワイドコンバージョンレンズ104が撮影レンズ101の前面に重なった状態を示す。この状態では、ワイドコンバージョンレンズ104を使用して撮像できる。通常撮影状態に比べて、広角な画像を撮像することができる。以下、このような状態をワイドコンバージョンレンズ104の使用状態又は使用位置とする。以上のように、本実施例のワイドコンバージョンレンズ104は使用状態と収納状態の2通りの位置に移動させることができる。
【0013】
次に、本実施例のワイドコンバージョンレンズの基本的な駆動構造について説明する。図3は、本実施例のビデオカメラの撮像レンズ101とワイドコンバージョンレンズの斜視図である。104aはワイドコンバージョンレンズの収納状態である。104bはワイドコンバージョンレンズの使用状態である。本実施例のワイドコンバージョンレンズは、105の回転軸を中心として、収納状態と使用状態との間で回転移動する。
【0014】
本実施例のワイドコンバージョンレンズと回転軸105の位置について述べる。図4(a)のワイドコンバージョンレンズ104の使用状態では、撮像レンズ101の前をワイドコンバージョンレンズ104が覆っている。ワイドコンバージョンレンズおよび撮像レンズの光軸は104-Xである。図4(a)の光軸104-Xを通り、回転軸105に垂直な平面での断面概略図が、図4(b)である。撮像レンズ101の中で、、101aが最も前面にある前玉の断面である。ワイドコンバージョンレンズの収納位置での断面が104aである。ワイドコンバージョンレンズの使用位置での断面が104bである。ワイドコンバージョンレンズは、光軸104-Xと垂直な面上を通る直線を回転軸105(図4(b)の紙面に垂直な軸)として回転移動させられる。本実施例では、撮像レンズの前玉101aのワイドコンバージョンレンズ104と面する箇所(撮像レンズの最前面)は球面である。そのため、光軸104-Xを通る面で切断すると、断面は円弧となる。本実施例では、撮像レンズの前玉101aの円弧中心(曲率中心)106をワイドコンバージョンレンズ104の回転軸105上に設定している。回転軸105が円弧中心106を通る様に設定することで、撮像レンズの前玉101aに対して、ワイドコンバージョンレンズ104の移動軌跡が近づかない様にできる。すなわち、回転軸105に垂直な各面内で、回転軸105に最も近いコンバージョンレンズ104の個所が回転移動により描く軌跡が前玉101aと干渉しない様に、コンバージョンレンズは回転軸105から必要最小限の距離だけ離して回転移動可能に支持されている。そのため、撮像レンズの前玉101aとワイドコンバージョンレンズ104を互いに近接して配置することができる。
【0015】
以上により、図4(b)のように撮像レンズの前玉頂点部がワイドコンバージョンレンズ104の凹部に潜り込んだ、近接した配置が可能となる。つまり、前玉をワイドコンバージョンレンズの凹部にX2の幅で潜り込ませて配置できる。従来は図8(b)で示す通り、撮像レンズとワイドコンバージョンレンズの隙間がX1必要でであったのに比べると、X1の隙間は必要なくなり、更にX2潜り込ますことができるため、(X1+X2)寄せて配置することができる。これにより、撮像レンズ前の筐体長さは、図8(a)のL1から図4(c)に示すL2に短縮でき、全体を小型化することができる。また、本実施例ではワイドコンバージョンレンズを回転移動させることで、図4(b)に示すように、収納状態でのワイドコンバージョンレンズの高さがDとなり、使用状態での高さCに比べて低くなる。これにより、ワイドコンバージョンレンズの移動に必要な高さは、従来では図8(a)で示す通りH1必要であったが、本実施例では収納位置と使用位置をカバーするのに必要な高さが図4(c)に示すH2となり、低くなる。以上により、ビデオカメラの前方長さ及び高さを小型化することができる。
【0016】
次に、本実施例の撮像範囲とワイドコンバージョンレンズの回転移動範囲について詳細を説明する。図5(a)は本実施例の撮像レンズ101の斜視図である。本実施例のビデオカメラで撮影できる画像は、横長でアスペクト比が16:9のワイド画像である。そのため、撮像レンズの前玉101aの面で、光学的に使用する範囲は、107の横長な範囲である。ワイドコンバージョンレンズを使用しない通常撮影の際は、ワイドコンバージョンレンズ104が、この107の範囲の前面より完全に退避した状態にする必要がある。
【0017】
一方、ワイドコンバージョンレンズ104の使用の際も同様に、ワイド画像が撮像される。ワイドコンバージョンレンズ104の光学的に使用する範囲も、同様に横長な範囲である。本実施例ではワイドコンバージョンレンズ104に成形レンズを使用し、必要範囲の大きさで作られた横長なワイドコンバージョンレンズ104を用いている。このようなワイド画像を撮影するビデオカメラにおいて、横長なワイドコンバージョンレンズ104を移動させる際に、撮像範囲の小さい縦側(矢印E)へ回転させることで、移動量が少なく、省スペースでコンバージョンレンズを収納できる。つまり、ここでは、長辺と短辺のある長方形の画像が撮影できる撮像装置において、コンバージョンレンズの回転移動の回転軸105が、前記長辺と平行に配置されている。
【0018】
次に、ワイドコンバージョンレンズとマイクの配置について説明する。図5(b)、(c)はワイドコンバージョンレンズとマイクの配置を示す正面図と側面図である。ワイドコンバージョンレンズの収納位置104aでの図である。108はマイク素子である。本実施例では、ワイドコンバージョンレンズが上下に回転移動する。使用位置では撮像レンズの前に配置されるワイドコンバージョンレンズ104が、収納位置では撮像レンズの前玉より後方に移動する。そのため、ワイドコンバージョンレンズの移動軌跡が掛らないFエリアが存在する。本実施例では、このFエリアにマイク素子108を配置している。従来例の図8(a)のように、ワイドコンバージョンレンズがスライド移動する場合のマイク素子203の配置はワイドコンバージョンレンズ前方である。ワイドコンバージョンレンズがスライド移動する場合、ワイドコンバージョンレンズは同一面を移動する。そのため、マイク素子203はワイドコンバージョンレンズの収納位置202 bの前方に突出して配置しなければならなかった。それに対して、本実施例ではFエリアの撮像レンズ下にマイク素子108を配置できる。これにより、マイク部を突出させることなく、筐体の小型化が可能となる。
【0019】
次に、ワイドコンバージョンレンズを回転可能に保持する回転移動機構について説明する。図6−1(a)は撮像レンズ101とワイドコンバージョンレンズ104の斜視図である。109はワイドコンバージョンレンズを保持するレンズホルダである。回転移動機構の主要部をなすレンズホルダ109はワイドコンバージョンレンズの側面外周を囲っており、ワイドコンバージョンレンズ104を嵌め込むことで保持している。ワイドコンバージョンレンズ104は透光部材であり、外周側面からも光が入り込む。それによって、撮像画像に意図しない光が入る可能性がある。本実施例では、レンズホルダ109に非透光材料を使用して、ワイドコンバージョンレンズ104の外周側面をレンズホルダ109で完全に覆っている。これにより、外周側面からの光の入り込みを防ぐことができる。
【0020】
レンズホルダ109には、ワイドコンバージョンレンズ104を回転移動させるための軸穴110が設けられている。一方、撮像レンズ101の鏡筒には回転軸105となるボス形状111が設けられている。レンズホルダの軸穴110が、撮像レンズの回転軸を規定するボス形状111に嵌め込まれて、レンズホルダ109が回転可能に保持される。また、レンズホルダ109には、使用位置でワイドコンバージョンレンズ104の位置を確実に保持するための切り欠き112が設けられている。撮像レンズ鏡筒にはストッパとなるボス形状113が設けられている。撮像レンズのボス形状113にレンズホルダの切り欠き112端面が突き当たる位置までレンズホルダ109を移動させると、ワイドコンバージョンレンズ104が使用位置に正確に配置される(図6−1(b)の状態)。この様に、撮像レンズを保持する鏡筒に、コンバージョンレンズの回転移動機構が設けられているので、コンバージョンレンズと撮像レンズとの相対位置の精度を向上させることができる。
【0021】
ワイドコンバージョンレンズの回転移動機構について更に説明する。図6−1(b)には、ワイドコンバージョンレンズのレンズホルダ109、ワイドコンバージョンレンズ104の位置を保持するためのバネ114、操作ノブ115、および弓形のガイド120が示されている。レンズホルダ109、バネ114、弓形のガイド120などは撮像レンズ101を挟んでその両側にある。操作ノブ115には、ワイドコンバージョンレンズ104を使用位置と収納位置との間で切り替え操作する操作部115aと、レンズホルダ109を動かすためのボス形状115bが設けられている。レンズホルダ109には、操作ノブのボス形状115bが嵌合する長穴部116が設けられている。これにより、操作ノブ115を上下させて操作することで、レンズホルダ109が回転軸105を中心に回転し、ワイドコンバージョンレンズ104を使用位置と収納位置との間で切り替えられる構成となっている。操作ノブのボス115bと嵌合するレンズホルダの長穴部116は、回転軸105を挟んでワイドコンバージョンレンズ104と反対側に設けられている。そのため、操作ノブ115を上げると、ワイドコンバージョンレンズ104が下がり収納位置となる。操作ノブ115を下げると、ワイドコンバージョンレンズ104が上がり使用位置となる。また、バネ114はトーションバネである。バネ114は両端が曲げられている。組み込まれた状態で、両端が開く方向に付勢されるように設定されている。レンズホルダ109には、バネ114の一端を引っかけるための穴117がある。バネ114の一端はこのレンズホルダの穴117に引っかけられ、バネ114の他の一端は他の部材(図示なし)で固定される。弓形ガイド120は、レンズホルダ109の内側の面と軽く接触してレンズホルダ109の動きをガイドする。弓形ガイド120の上端部は若干扇形に広がっていて、レンズホルダ109の内側面がここに近づくと両者間の接触抵抗が増し、レンズホルダ109を使用位置で停止させる為のブレーキ的な役割も行う。これらのことで、回転軸105を中心とするレンズホルダ109の回転移動が確実かつ安定的に行われる。
【0022】
続いて、ワイドコンバージョンレンズの回転移動について側面図を用いて詳細を説明する。図6−2(c)は、ワイドコンバージョンレンズ104の使用状態の側面図である。図の簡略化のため、操作ノブの操作部115aは省略し、レンズホルダ109の長穴部116に嵌合するボス形状115b(ハッチング表示箇所)のみを図示している。この使用状態においては、バネ114によって、レンズホルダ109がG方向に付勢されている。この状態では、撮像レンズのボス形状113にレンズホルダの切り欠き112端面が突き当たっている。これにより、レンズホルダ109が使用位置で保持される。この状態から操作ノブ115を上方向に操作すると、回転軸105を支点にレンズホルダ109が回転する。レンズホルダ109が回転すると、バネ114も固定された端を支点に回転する。これにより、レンズホルダ109を使用位置方向に付勢していたバネ114が、レンズホルダ109の回転が進むと反転して、レンズホルダ109が収納位置の方向(H方向)に付勢されるようになる。図6−2(d)はワイドコンバージョンレンズ104の収納位置の側面図である。この状態では、レンズホルダ109はバネ114によりH方向に付勢されている。レンズホルダ109はこの収納位置より更に回転しないように、他の部材(図示なし)のストッパにより位置が保持されている。
【0023】
以上のように、本実施例でのワイドコンバージョンレンズ104のレンズホルダ109と撮像レンズ101の位置は、撮像レンズ鏡筒に設けられているストッパや回転軸105に直結して規定されている。それにより、撮像レンズの位置に対して使用位置でのワイドコンバージョンレンズ104の配置精度を向上させることができる。
【0024】
次に、ビデオカメラ全体における操作ノブ115のレイアウトについて説明する。図7は本実施例のビデオカメラの斜視図である。図7は表示部102を開いた状態である。表示部102を開くと、表示画面118が露出する。ユーザーは表示部102を開き、表示画面118に映し出される画像を確認しながら撮影できる。操作ノブ115は、表示部102の開いた内側に配置されている。本実施例の操作ノブ115は左手を使って操作できるように、撮影者からみて本体の左側に設けてある。これにより、撮影中のビデオカメラを右手で保持して構えた状態でも、左手で簡単に操作ノブ115の操作が可能となっている。本実施例のワイドコンバージョンレンズは、撮像レンズ101側面に設けられた回転軸105を支点に回転移動させる構成である。そのため、ワイドコンバージョンレンズ104の回転移動機構が撮像レンズの側面に配置される。操作ノブ115を表示部103を開いた内側に配置すると、操作ノブ115の位置がワイドコンバージョンレンズ104の回転移動機構の近傍となる。よって、レンズホルダ109等の回転移動機構の部品に操作ノブ115を直結でき、部品の削減および筐体の小型化が実現できる。
【0025】
以上、本発明における小型化を実現する実施の形態について述べてきた。しかしながら、こうした特定の実施の形態に限られるものではなく、次の様な形態も本発明に含まれる。すなわち、上記実施例では一例としてワイドコンバージョンレレンズを用いて記載してきたが、その他の光学的特性の持つレンズにも本発明を適用することができる。また、上記実施例では撮像レンズの光学中心断面(光軸を含む断面)での円弧中心を通る様にコンバージョンレンズの回転軸を設けた。しかしながら、コンバージョンレンズの回転軸位置はこの位置に限らず、円弧中心の近傍など、その他の位置に配置してもよい。
【符号の説明】
【0026】
101‥‥撮像レンズ、104‥‥ワイドコンバージョンレンズ(コンバージョンレンズ)、105‥‥回転軸、109‥‥レンズホルダ(回転移動機構)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像レンズと、
前記撮像レンズの前方側において可動なコンバージョンレンズと、
前記撮像レンズの光軸に垂直な面内の回転軸を中心に前記コンバージョンレンズを回転移動可能に支持する回転移動機構と、
を備え、
前記回転移動機構は、前記回転軸に垂直な各面内において、前記回転軸に最も近い前記コンバージョンレンズの個所が前記回転移動により描く軌跡が前記撮像レンズと干渉しない様に、前記回転軸から離して前記コンバージョンレンズを回転移動可能に支持する、
ことを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記撮像レンズの最前面が球面であり、
前記コンバージョンレンズの回転移動の前記回転軸が、前記撮像レンズの最前面の球面の曲率中心近傍を通ることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
長辺と短辺のある長方形の画像が撮影できる撮像装置であって、
前記コンバージョンレンズの回転移動の前記回転軸が、前記長辺と平行に配置されることを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記撮像レンズを保持する鏡筒を有し、
前記コンバージョンレンズの回転移動機構は前記鏡筒に設けられていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6−1】
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【図6−2】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−25000(P2013−25000A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−158490(P2011−158490)
【出願日】平成23年7月19日(2011.7.19)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】