説明

操作パネルおよび画像形成装置

【課題】画像形成装置に設けられたタッチパネル式の操作パネルにおいて結露等の発生により操作パネルの操作が出来なくなった場合でも入力操作を確実に行う。
【解決手段】CPUは、操作パネルの電源がオンされたら、入力部の同一座標が押圧状態か否かを判断する(S10,S20)。入力部の同一座標が押圧状態である場合、その押圧状態で第1の時間が経過したか否かを判断する(S30)。第1の時間が経過した場合、入力部が使用できない旨のメッセージと、入力部に代わる代替手段への切り替えを勧める旨のメッセージ(対処方法)を表示部の画面に表示させる(S40)。続けて、押圧状態が第1の時間経過後の第2の時間経過後も継続しているか否かを判断する(S50)。第2の時間の経過後においても入力部が押圧状態であると判断した場合には、操作パネルの入力部で異常が発生した旨の警告を表示部に表示させる(S60.S70)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
画像形成装置に設けられたタッチパネル式の操作パネルおよびこの操作パネルを備えた画像形成装置に関する。詳しくは、操作パネルで結露等が発生して操作が出来なくなった場合でも、入力操作を継続して行うことを可能とするものである。
【背景技術】
【0002】
近年、画像形成装置の入力手段として、直感的に分かり易く、操作を簡単に行うことが可能なタッチパネル式の操作パネルが広く採用されている。タッチパネル式の操作パネルは、所定の情報を表示する表示部と、ユーザの指や専用のペン等で押圧操作された操作画面上の位置を検出する入力部とが一体に組み合わされて構成されている。画像形成装置の制御部では、タッチパネルから供給される位置情報に基づいて押圧操作された内容に対応した各機能を実行している。
【0003】
ここで、従来のタッチパネル式の操作パネルでは、画像形成装置が設置された室内の温度が低いときに画像形成装置を作動させると、画像形成装置の作動により装置内の温度が上昇し、操作パネル内部の温度と外部の温度差によって操作パネルの内部に結露が発生してしまう場合がある。また、室内が高温高湿の状態である場合に、エアコン等の空調機器によって急速に冷却した場合にタッチパネルの内部に結露が発生してしまう場合もある。
【0004】
タッチパネルの内部に結露が発生すると、タッチパネルの同一位置(座標)が連続して押圧(導通)した状態となってしまうおそれがある。この状態で、ユーザが操作画面上を押圧操作したとしても、タッチパネルでは入力操作を受け付けないので、タッチパネルを使用した操作が一切出来なくなってしまうという問題がある。
【0005】
そのため、タッチパネル内の結露発生を防止するために、特許文献1には、上基板下面または下基板上面の外周に形成された略額縁状の絶縁スペーサの内周近傍に、吸水層を設けたタッチパネルが提案されている。また、特許文献2には、外周のみを貼り合わせ部材で貼り合わせたガラスとフィルムで構成され、貼り合わせ部材の外周に乾燥剤が含有された材料で構成した電極を配置したタッチパネルが提案されている。さらに、特許文献3には、高分子フィルムからなる第二透明基板とその下面の第二透明導電膜との間に水蒸気透過防止層を設けたタッチパネルが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−093398号公報
【特許文献2】特開2006−215941号公報
【特許文献3】特開2006−072694号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、近年では、視認性および操作性の向上を目的として操作パネルの大型化が図られており、このタッチパネルの大型化に伴ってガラス基板サイズも大型化している。これにより、ガラス基板内で温度が均一に変化し難くなっており、その結果、ガラス基板内で温度差が生じて操作パネル内に結露が発生してしまうという問題がある。そのため、仮に上記特許文献1〜3に開示される結露防止手段を適用したとしても、結露を完全に防止することは困難となっている。また、操作パネルは、画像形成装置本体と別体で設けられていることが多くなっており、この操作パネルを高湿雰囲気中等で長時間の使用した場合にも、操作パネル内に結露が発生し易いという問題がある。
【0008】
このようにタッチパネルの内部で結露が発生してタッチパネルの操作が出来なくなった場合には、操作パネル内の結露が解消するのを待機したり、サービスマンの修理による復旧を待つのが一般的であるが、この間、操作パネルを使用した操作が一切できなくなってしまい、生産性が低下するという問題が発生する。
【0009】
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、画像形成装置に設けられたタッチパネル式の操作パネルにおいて、結露等の発生により操作パネルの操作が出来なくなった場合でも、入力操作を確実に行うことを可能とする操作パネルおよび画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、ユーザにより押圧された位置を検知するタッチパネル式の入力部と、ユーザに対して報知を行うための報知部と、入力部の同一位置で押圧状態が継続している場合、入力部の代替手段となる他の入力部の使用をユーザに促すよう報知部を制御する制御部とを備えるものである。
【0011】
また、本発明に係る画像形成装置は、ユーザにより押圧された位置を検知する入力部と、ユーザに対して報知を行うための報知部とを有するタッチパネル式の操作パネルと、入力部の同一位置で押圧状態が継続している場合、入力部の代替手段となる他の入力部の使用をユーザに促すよう報知部を制御する制御部とを備えるものである。
【0012】
本発明において、入力部の内部で結露の発生や入力部に異物が置かれて押圧状態となり、制御部により同一位置での押圧状態が予め設定された時間連続して検知された場合、この同一座標の押圧状態が解消されるまで入力部の使用が無効とされる。そのため、制御部では、入力部の代替手段となる他の入力部の使用に切り替えるメッセージを表示部の画面に表示させる。他の入力部としては、例えば、タッチパネル式の入力部と同等の機能を有するマウスやキーボード等が利用できる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、タッチパネル式の操作パネルで結露の発生や異物の放置、故障等により操作が一時的または継続的に出来なくなった場合でも、操作が出来なくなった入力部に代わる他の入力部への使用の切り替えを表示部の画面に表示するため、他の入力部を用いて入力を再開することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置の外観構成例を示す図である。
【図2】画像形成装置のブロック構成例を示す図である。
【図3】画像形成装置の動作例を示すフローチャートである。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る画像形成装置のブロック構成例を示す図である。
【図5】画像形成装置の動作例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、発明を実施するための最良の形態(以下実施の形態とする)について説明する。
<1.第1の実施の形態>
[画像形成装置の外観構成例]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置100Aの構成の一例を示す図である。画像形成装置100Aは、操作パネル50Aで結露等が発生して操作が出来なくなった場合でも、他の代替入力部60への切り替えを促すメッセージを表示部54の画面に表示し、ユーザがこの画面の案内に基づいて他の代替入力部60を画像形成装置100Aに接続することで画像形成装置100Aの入力操作を継続して実行できるようにしたものである。
【0016】
画像形成装置100Aは、複写機、スキャナ、プリンタ、ファックスなどの機能を有する複合機(MFP:Multiple Function Peripheral)であり、ネットワークを介して図示しない端末装置等と接続されている。この画像形成装置100Aは、図1に示すように、画像形成装置本体20と画像形成装置本体20上に設けられた画像読取部30とを備えている。
【0017】
画像読取部30は、原稿画像を読み取るスキャナユニット32と、スキャナユニット32上に設けられた自動原稿給紙(ADF:auto document feeder)ユニット34とを有している。画像形成装置本体20は、給紙部22と、給紙部22の上方に設けられたプリント部24とを有している。給紙部22は、例えば4段の給紙トレイで構成され、各給紙トレイにA4,B5等の用紙が収容されている。
【0018】
プリント部24は、スキャナユニット32によって生成された画像データ、または、ネットワークを介して端末装置等から送信される画像データに基づいて、周知の電子写真方式により給紙部22から給紙された用紙にトナー画像を転写する。プリント部24によってトナー画像が転写された用紙は、スキャナユニット32の下方に設けられた排紙トレイ40に排紙される。
【0019】
スキャナユニット32の正面部には、操作パネル50Aが設けられている。操作パネル50Aは、情報を入力するためのタッチパネル式の入力部52と、メニュー画面等を表示するための表示部54と、表示部54の周辺部に設けられたタッチパネル式の入力部52とは異なる複数の操作ボタン56とを有している。入力部52と表示部54とは一体に組み合わされて構成されている(図2参照)。
【0020】
操作パネル50Aの周辺部には、操作パネル50Aが結露の発生や故障等により操作出来なくなった場合に、入力部52と同等の機能を有する代替入力部60を画像形成装置本体20に接続するための入力インタフェース部36が設けられている。入力インタフェース部36には、例えばUSB(Universal Serial Bus)等の規格が使用される。なお、入力インタフェース部36を設ける位置は、上記位置に限定されることはない。
【0021】
代替入力部(他の入力部)60としては、例えば、マウスやキーボード、無線または有線方式の携帯端末(移動操作部)等を用いることができる。携帯端末を用いる場合には表示画面に簡易操作画面を表示することで画像形成装置100Aの操作を行う。図1ではマウスを用いた例を示している。代替入力部60としてマウス等を使用する場合には、例えば操作パネル50Aや画像形成装置本体20にマウスを載置するための平坦部材を取り付け、マウスの操作をし易いようにしても良い。平坦部材は、操作パネル50Aや画像形成装置本体20に収容可能な構成としても良いし、着脱可能な構成としても良い。
【0022】
[画像形成装置のブロック構成例]
図2は、画像形成装置100Aのブロック構成の一例を示している。図2に示すように、画像形成装置100Aは、CPU10と操作パネル50Aと入力インタフェース部36と代替入力部60と画像形成装置本体20と画像読取部30とを備えている。
【0023】
CPU(Central Processing Unit)10は、画像形成装置100Aの全体の動作を制御するものであり、情報入力部10aと情報出力部10bと通信部10c,10dとを有している。なお、CPU10は、制御部の一例を構成している。
【0024】
情報入力部10aは、操作パネル50Aの入力部52、操作ボタン56および入力インタフェース部36のそれぞれに接続され、操作パネル50Aから入力される座標情報(位置情報)Icや入力インタフェース部36を介して代替入力部60から入力される操作情報Ioを取得する。
【0025】
情報出力部10bは、操作パネル50Aの表示部54に接続され、例えば入力部52から入力される座標情報Icに基づく操作パネル50Aの結露や故障等の機械情報Imを生成して表示部54に出力する。
【0026】
通信部10cは、画像形成装置本体20および画像読取部30のそれぞれに接続され、例えば入力部52や代替入力部60から入力される座標情報Ic,操作情報Ioに基づく制御情報Is1,Is2を生成して画像形成装置本体20および画像読取部30のそれぞれに出力する。
【0027】
通信部10dは、外部端末装置16にネットワークを介して接続され、操作パネル50Aで故障等が発生した場合に故障情報Itを外部端末装置16に送信する。外部端末装置16は、ネットワークに接続される画像形成装置100A等を管理するサーバでも良いし、外部のサービスセンターの制御端末装置であっても良い。
【0028】
操作パネル50Aは、入力部52と表示部54と操作ボタン56を有している。入力部52は、ユーザにより指やペンで押圧された操作画面上の位置を検知して座標情報IcをCPU10の情報入力部10aに供給する。入力部52は、所定の座標が押圧により通電(接触)されると他の座標の操作を受け付けないように構成されている。入力部52としては、電圧の変化を検知する抵抗膜方式や、静電容量の変化を検知する静電容量方式等の方式のものが用いられる。
【0029】
表示部54は、例えば液晶パネルや有機EL(electroluminescence)パネル等から構成されており、入力部52により検知された座標情報Icに基づいて所定の画像を表示する。例えば、表示部54は、入力部52の同一座標の押圧状態が連続して続いている場合に、押圧状態が発生している原因やこの場合の対処方法を操作画面上に表示する。また、表示部54は、入力部52の同一座標における押圧状態が長期間継続している場合に、入力部52が故障した旨の内容やサービスマンへの連絡を促す内容のメッセージを操作画面上に表示する。
【0030】
操作ボタン56は、複数の数字キーやスタートボタン、確定ボタン等から構成されており、ユーザのボタン操作に応じて操作信号Ibを生成して情報入力部10aに供給する。
【0031】
画像形成装置本体20は、給紙部22およびプリント部24等を備えており(図1参照)、CPU10の通信部10cから供給される制御情報Is1に基づいて、プリント部24に用紙を給紙したり、用紙にトナー画像を転写したりする。画像読取部30は、スキャナユニット32および自動原稿給紙ユニット34等を備えており(図1参照)、CPU10の通信部10cから供給される制御情報Is2に基づいて、原稿を読み込んで画像データを生成してプリント部24に供給する。
【0032】
入力インタフェース部36は、代替入力部60をCPU10の情報入力部10aに接続するための接続部である。代替入力部60は、入力インタフェース部36に着脱可能に取り付けられ、操作が出来なくなった入力部52を代替する入力手段として用いられる。代替入力部60がマウスの場合には、表示部54の操作画面上に表示されているカーソルをマウスで移動させて操作画面上の所定の項目をマウスで選択することにより操作情報Ioを入力インタフェース部36を介してCPU10の情報入力部10aに供給する。また、代替入力部60がキーボードの場合には、キーボードのキーを選択すること操作情報Ioを入力インタフェース部36を介してCPU10の情報入力部10aに供給する。
【0033】
[画像形成装置の動作例]
図3は、本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置100Aの動作の一例を示している。図3に示すように、ステップS10でCPU10は、操作パネル50Aの電源がオンされたか否かを判断する。CPU10は、操作パネル50Aの電源がオンされたと判断した場合にはステップS20に進み、操作パネル50Aの電源がオンされていないと判断した場合には電源がオンされるまで待機する。
【0034】
ステップS20でCPU10は、操作パネル50Aの入力部52の操作画面上の所定座標が押圧状態であるか否かを判断する。例えば、結露により同一座標が押圧状態となっている場合や、損傷や故障等により同一座標が押圧状態となっている場合が含まれる。CPU10は、入力部52の同一座標が押圧状態であると判断した場合にはステップS30に進む。一方、CPU10は、入力部52の同一座標が押圧状態でないと判断した場合にはステップS80に進み、通常の動作を実行する。
【0035】
ステップS30でCPU10は、入力部52の操作画面上の同一座標の押圧状態が第1の時間継続しているか否かを判断する。ここで、第1の時間とは、何らかの原因(例えば結露、異物、故障等)により操作パネル50Aの使用ができなくなった場合に、その原因と対処方法を表示部54に表示させてユーザに報知するための時間であり、例えば数分程度に設定される。第1の時間情報は、図示しないROM等のメモリに記憶することができる。CPU10は、同一座標が押圧状態のままで第1の時間が経過したと判断した場合には、何らかの原因により押圧状態が継続していると判断してステップS40に進む。例えば、入力部52の内部で結露が発生して同一座標が導通し続けている場合や、入力部52の損傷等の故障により同一座標が導通し続けている場合等が挙げられる。一方、第1の時間が経過する前に押圧状態が解除されたと判断した場合にはステップS80に進む。例えば、ユーザが通常の情報入力の為に操作画面上の所定の座標を押圧し、この第1の時間内に情報入力が終了して非押圧状態となった場合等が挙げられる。
【0036】
ステップS40でCPU10は、入力部52が使用できない旨のメッセージと、入力部52に代わる代替手段への切り替えを勧める旨のメッセージ(対処方法)を表示部54の画面に表示させる。具体的には、表示部54の画面に「現在、操作パネルのタッチ操作が行えません。マウスを接続して操作してください。スキャン・プリントは問題なく行えます。」とのメッセージを表示させる。このとき、アニメーションを用いてマウスの接続方法を表示するようにしても良い。
【0037】
ステップS50でCPU10は、第1の時間の経過後にさらに入力部52の同一座標が押圧状態である場合には、この押圧状態が第2の時間経過後も継続しているか否かを判断する。ここで、第2の時間は、押圧が結露による押圧か、故障による押圧かを判別するために設定される時間であり、入力部52の内部で発生した結露が一般的に解消する時間とされ、例えば数時間程度に設定される。なお、第2の時間は、第1の時間を考慮して設定することが好ましい。したがって、操作パネル50A内に結露が発生している場合には、第2の時間の経過後に結露(押圧状態)が解消される。第2の時間情報は、図示しないROM等のメモリに記憶することができる。CPU10は、同一座標が押圧状態のままで第2の時間が経過したと判断した場合には、入力部52で故障が発生したものと判断してステップS60に進む。一方、第2の時間が経過する前に同一座標の押圧状態が解除されたと判断した場合には、入力部52の結露等が解消したものと判断してステップS80に進む。ここで、結露の解消により入力部52が正常に使用できるようになった場合には、この入力部52と代替入力部60との双方での入力操作が可能となる。
【0038】
ステップS60でCPU10は、操作パネル50Aの入力部52が故障生しているので、システムの機能をサービスコール状態に切り替える。サービスコール状態に切り替えたらステップS70に進む。
【0039】
ステップS70でCPU10は、操作パネル50Aの入力部52で異常が発生した旨の警告を表示部54に表示させる。例えば、表示部54の画面に「操作パネルに異常が発生しました。サービスマンへ連絡してください。」との警告メッセージを表示する。
【0040】
以上説明したように、第1の実施の形態によれば、操作パネル50Aの入力部52の操作が、結露の発生や異物の放置、故障等により操作が一時的または継続的に出来なくなった場合でも、操作が不能となった入力部52に代わる代替入力部60への使用の切り替えメッセージを表示部54の操作画面上に表示するので、この表示の案内に基づいて代替入力部60を画像形成装置100Aの入力インタフェース部36に接続することで入力操作を再開することができる。これにより、入力部52の操作が出来なくなった場合でも入力操作を続行することができ、結露が解消するのを待機したり、サービスマンの修理による復旧を待つ必要がなく、迅速に操作を行うことができる。その結果、作業の遅延等を回避することができる。
【0041】
<2.第2の実施の形態>
第2の実施の形態では、押圧状態が結露である場合に湿度センサ部58を用いて原因を特定する点において上記第1の実施の形態と異なっている。なお、その他の画像形成装置100Bの構成および機能は、上記第1の実施の形態の画像形成装置100Aと同様であるため、共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0042】
[画像形成装置のブロック構成例]
図4は、本発明の第2の実施の形態に係る画像形成装置100Bのブロック構成の一例を示している。図4に示すように、画像形成装置100Bは、CPU10と操作パネル50Bと入力インタフェース部36と代替入力部60と画像形成装置本体20と画像読取部30とを備えている。
【0043】
操作パネル50Bは、入力部52と表示部54と湿度センサ部58とを有している。湿度センサ部58は、入力部52の内部に内蔵されると共にCPU10の情報入力部10aに接続され、入力部52の内部の湿度を測定して測定情報Ihを情報入力部10aに供給する。湿度センサ部58には、例えば、乾湿球式や毛髪式、水晶振動式、高分子抵抗式、高分子容量式または酸化アルミ容量式等のものが用いられる。
【0044】
[画像形成装置の動作例]
図5は、本発明の第2の実施の形態に係る画像形成装置100Bの動作の一例を示している。図5に示すステップS110〜S130の動作は、上記第1の実施の形態のステップS10〜S30の動作と同様であるため、説明を省略する。
【0045】
ステップS130で第1の時間が経過したと判断した場合、ステップS140でCPU10は、湿度センサ部58から供給される測定情報Ihに基づいて入力部52の内部で結露が発生しているか否かを判断する。CPU10は、入力部52の内部の湿度が高湿(例えば90%)である場合には入力部52の内部で結露が発生していると判断してステップS150に進み、入力部52の内部で結露が発生していないと判断した場合にはステップS160に進む。
【0046】
湿度センサ部58により結露が検出された場合、ステップS150でCPU10は、入力部52が使用できない旨のメッセージと、使用できない原因が結露である旨のメッセージと、代替入力部60への切り替えを促す旨のメッセージ(対処方法)を表示部54の操作画面上に表示させる。これにより、ユーザは、入力部52の使用出来ない原因が、入力部52内の結露であることを知ることができる。
【0047】
一方、入力部52の内部で結露が発生していないと判断した場合には、ステップS160でCPU10は、入力部52が使用できない旨のメッセージと、入力部52に代わる代替手段への切り替えを勧める旨のメッセージ(対処方法)を表示部54の画面に表示させる。これにより、ユーザは、入力部52の使用出来ない原因が結露以外の原因であることを知ることができる。
【0048】
ステップS170〜ステップS200までの動作は、上記第1の実施の形態のステップS50〜S80の動作と同様であるため、説明を省略する。
【0049】
以上説明したように、第2の実施の形態によれば、上記第1の実施の形態と同様の作用効果を奏することができると共に、湿度センサ部58を入力部52の内部に設けることで、操作パネル50Bが使用できない原因が結露である場合にはその原因が表示されるので、ユーザは操作パネル50Bが使用できない原因を正確に把握することができる。
【0050】
なお、本発明の技術範囲は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。上記第1および第2の実施の形態では、CPU10を操作パネル50A,50Bと別の箇所に設ける構成としたが、これに限定されることはなく、操作パネル50A,50Bの内部にCPU10を内蔵させることもできる。また、CPU10と同等の機能を有する演算処理装置(制御部)を操作パネル50A,50Bの内部に内蔵させ、上述した動作を実行させることもできる。この場合には、画像形成装置100A,100BのCPU10の負担を軽減させることができる。
【0051】
また、上記実施形態では、入力部52が使用できない旨のメッセージや入力部52に代わる代替手段への切り替えを勧める旨のメッセージ(対処方法)を、表示部54の画面に表示させるようにした。この方法以外にも、例えば音声を用いてユーザに報知することも可能であり、表示と音声とを組み合わせてユーザに報知するようにしても構わない。また、画像形成方式として、上記では電子写真方式を例示したが、インクジェット方式や感熱方式などの他の画像形成方式であっても良いことはいうまでもない。
【符号の説明】
【0052】
10 CPU(制御部)
50A,50B 操作パネル
52 入力部
54 表示部
60 代替入力部(他の入力部)
100A,100B 画像形成装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザにより押圧された位置を検知するタッチパネル式の入力部と、
ユーザに対して報知を行うための報知部と、
前記入力部の同一位置で押圧状態が継続している場合、前記入力部の代替手段となる他の入力部の使用をユーザに促すよう前記報知部を制御する制御部と
を備えることを特徴とする操作パネル。
【請求項2】
前記制御部は、予め設定された第1の時間連続して前記入力部の前記同一位置で押圧状態が検知された場合、前記入力部の操作が行えないことを報知するよう前記報知部を制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の操作パネル。
【請求項3】
前記報知部は、前記第1の時間の経過後に予め設定された第2の時間連続して前記入力部の前記同一位置で押圧状態が検知された場合、前記入力部に異常が発生していることを報知するよう前記報知部を制御する
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の操作パネル。
【請求項4】
前記制御部は、前記他の入力部としてマウスまたはキーボードを使用できることを報知するよう前記報知部を制御する
ことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の操作パネル。
【請求項5】
前記入力部の内部に設けられ、当該内部の湿度を検知する湿度センサ部を備え、
前記制御部は、前記湿度センサ部により測定された測定結果に基づいて前記入力部の内部に結露が発生していると判断した場合、前記入力部の内部で結露が発生したことを報知するよう前記報知部を制御する
ことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の操作パネル。
【請求項6】
前記報知部は、前記入力部により検知された前記位置に基づいて表示を行う表示部である
ことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の操作パネル。
【請求項7】
ユーザにより押圧された位置を検知する入力部と、ユーザに対して報知を行うための報知部とを有するタッチパネル式の操作パネルと、
前記入力部の同一位置で押圧状態が継続している場合、前記入力部の代替手段となる他の入力部の使用をユーザに促すよう前記報知部を制御する制御部と
を備えることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−106454(P2012−106454A)
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−258323(P2010−258323)
【出願日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】