説明

操舵補助装置のウォーム支持構造およびそれに用いるブッシュ

【課題】歯打ち音の発生を抑制しつつコストダウンを図る上で有利な操舵補助装置のウォーム支持構造を提供する。
【解決手段】ウォーム10の軸部1006にはインナーブッシュ22が嵌合され、このインナーブッシュ22がベアリング24およびアウターブッシュ26を介してハウジング14のブッシュ装着部で回転可能に支持されている。アウターブッシュ26は弾性材料からなり、同芯的関係にある外周円筒面と内周円筒面を有している。外周円筒面に溝30が形成され、溝30によりアウターブッシュ26は、溝30が形成されていない略々半周部分である高剛性部分26Aと、溝30が形成されている略々半周部分である低剛性部分26Bとを有している。アウターブッシュ26は、低剛性部分26Bがウォームホイール12の側に向けられブッシュ装着用円筒面に嵌合されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は自動車の操舵補助装置に関し、より詳細には操舵補助装置のウォーム支持構造およびそれに用いるブッシュに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車の操舵補助装置として、例えば、電動パワーステアリング装置が従来から提供されている。
この種の電動パワーステアリング装置では、電動モータの出力をウォームおよびウォームホイールを介して減速して操舵機構に伝達し、ステアリング操作をトルクアシストするようにしている。
一方、ウォームとウォームホイールとの噛み合いにはバックラッシが必要となるが、走行時にこのバックラッシに起因した歯打ち音(ラトル音)が発生する。
【0003】
そこで従来では、ウォームを回転可能支持するベアリングを、板ばねを介してハウジングで支持し、板ばねによりウォームをウォームホイール方向に付勢し、歯打ち音の発生を抑制するようにしている(特許文献1〜4参照)。
【特許文献1】特開2006−175891
【特許文献2】特許第3788576
【特許文献3】特許第3951913
【特許文献4】特開2002−96749
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような構成では、ベアリングとして高い精度のものが必要となり、また、板ばねには特殊な材料を必要とするため、自動車の操舵補助装置のコストダウンを図る上で不利があった。
本発明はかかる事情に鑑み成されたものであり、本発明の目的は、歯打ち音の発生を抑制しつつコストダウンを図る上で有利な操舵補助装置のウォーム支持構造およびそれに用いるブッシュを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、本発明は、ウォームホイールに噛合するウォームの両端の軸部がハウジング内に支持された操舵補助装置のウォーム支持構造において、前記両端の軸部のうちの一方の軸部は、前記ハウジングに形成されたブッシュ装着部に装着された第1のブッシュと、前記第1のブッシュと前記一方の軸部との間に介装されたベアリングとを介して支持され、前記第1のブッシュは弾性材料で形成され、前記ブッシュ装着部は、ブッシュ装着用円筒面を有し、前記第1のブッシュは、前記ブッシュ装着用円筒面に嵌合する外周円筒面と、前記ベアリングを支持する内周円筒面とを有し、前記外周円筒面と前記内周円筒面とは同芯的関係にあり、前記第1のブッシュは、前記外周円筒面の略々半周にわたって溝が延在形成されることにより、該溝が形成されていない略々半周部分である高剛性部分と、該溝が形成されている略々半周部分である低剛性部分とを有しており、前記第1のブッシュは、前記低剛性部分が前記ウォームホイールの側に向けられて前記ブッシュ装着用円筒面に嵌合されていることを特徴とする。
また、本発明のブッシュは、弾性材料で形成され、互いに同芯的関係にある外周円筒面と内周円筒面とを有し、前記外周円筒面の略々半周にわたって溝が延在形成されることにより、該溝が形成されていない略々半周部分である高剛性部分と、該溝が形成されている略々半周部分である低剛性部分とを有していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明の操舵補助装置のウォーム支持構造およびブッシュによれば、ウォームの一端を支持するベアリングとハウジングとの間に介装したブッシュの弾性変形を利用してウォームの軸心の微小移動を可能にしている。
そしてこのブッシュは、ベアリングとハウジングとの間の空間を充填するようにして装着されるため、ウォームの軸心をウォームホイールに対して相対的に移動させることに伴う異音の発生が確実に防止される。
また、操舵補助装置の作動中にウォームホイールの歯面からウォームの歯面へ作用する衝撃力がアウターブッシュの変形によって緩衝されるため、ウォームホイールの歯面とウォームの歯面との衝突による歯打ち音も小さく抑えられると共に、ウォームを支持するベアリングには、ウォームの軸方向に予圧が与えられているので、ベアリングのガタをなくし得、ガタに起因する異音の発生を防止することができる。
また、ハウジングに形成するブッシュ装着部は円筒形状の孔であり、ブッシュは同心的な円筒形状の外周面及び内周面を有するものであるため、より高精度の構成部品をより低コストで製造することができ、低コストで高精度の組立てを行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下に本発明の実施の形態について添付図面を参照しつつ説明する。
図1は操舵補助装置の要部断面図、図2はモータの動力が入力される側のウォームの一端の支持構造の説明図、図3は本発明が適用されたウォームの他端の支持構造の説明図、図4はインナーブッシュ、ベアリング、アウターブッシュの説明図、図5はアウターブッシュの側面図を示す。
自動車の操舵補助装置8である電動パワーステアリング装置では、操舵補助用のモータの動力が、ウォーム10およびウォームホイール12を介して減速され操舵機構に伝達される。
操舵補助装置8はウォーム10を回転可能に支持するハウジング14を有している。
ウォーム10は、歯部1002と、歯部1002の両端の軸部1004、1006とを有している。
図2に示すように、モータの動力が入力される側のウォーム10の軸部1004には、その外周面に第3のブッシュとしての、例えばポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂などの合成樹脂製のインナーブッシュ16が嵌合されており、該ウォーム10は、このインナーブッシュ16の外周面に圧入嵌合されるとともにハウジング14の軸受部20に固定されたベアリング18に回転可能に支持されている。
インナーブッシュ16は、筒部1602と該筒部1602の一方の端部に半径方向外方に環状に拡がるように形成された鍔部1604とを有しており、鍔部1604は、該インナーブッシュ16が軸部1004の外周面に嵌合された際、軸部1004に設けられたフランジ1010に当接して配されている。
ベアリング18のインナーレースは、インナーブッシュ16の筒部1602の外周面に圧入嵌合され、ベアリング18のアウターレースは、ハウジング14の軸受部20に嵌合固定されている。
【0008】
図3及び図4に示すように、ウォーム10の他方の軸部1006には、その外周面に嵌合固定された第2のブッシュとしての例えばポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂などの合成樹脂製あるいは天然ゴム、合成ゴム、ポリウレタンゴム、アクリルゴム、ポリエステルエラストマーなどの弾性材料製のインナーブッシュ22と、該インナーブッシュ22の外周面に嵌合されたベアリング24と、該ベアリング24の外周面を囲繞してハウジング14のブッシュ装着部28に固定された第1のブッシュとしての例えば、天然ゴム、合成ゴム、ポリウレタンゴム、アクリルゴム、ポリエステルエラストマーなどの弾性材料製のアウターブッシュ26とが配されており、該ウォーム10は、該インナーブッシュ22とアウターブッシュ26との間に嵌合されたベアリング24に回転可能に支持されている。
インナーブッシュ22は、筒部2202と該筒部2202の一方の端部に半径方向外方に環状に拡がるように形成された鍔部2204とを有しており、該鍔部2204は、該インナーブッシュ22が軸部1006の外周面に嵌合された際、軸部1006に設けられたフランジ1012に当接して配されている。
ウォーム10がハウジング14に組み付けられると、ウォーム10の両端の軸部1004及び1006の外周面に夫々嵌合固定されたインナーブッシュ16及び22の鍔部1604及び2204は、それぞれウォーム10の軸方向に締め代を有しているので、ベアリング18及び24に鍔部1604及び2204とフランジ1010及び1012との間で予圧を与えることができ、結果としてベアリング18及び24のガタをなくし得、ガタに起因する異音の発生を防止することができる。
なお、本実施の形態においては、インナーブッシュ16の鍔部1604にウォーム10の軸方向の締め代を有している例を説明したが、図6に示すように、インナーブッシュ16の筒部1602と鍔部1604を夫々別体にて形成し、鍔部1604にウェーブワッシャ(波座金)、スプリングワッシャ(ばね座金)、皿バネ等のバネ部材を使用することもできる。
【0009】
ブッシュ装着部28は、ブッシュ装着用円筒面2802と、環状の端面2804とを有している。
ウォームホイール12と反対に位置するブッシュ装着用円筒面2802の箇所には、アウターブッシュ26の周方向の回転を阻止するための回転阻止用係合部(係合凹部)2806が設けられている。
【0010】
アウターブッシュ26は、ブッシュ装着用円筒面2802に嵌合する外周円筒面2602と、ベアリング24を支持する内周円筒面2604とを有し、外周円筒面2602と内周円筒面2604とは同芯的関係にある。
なお、より詳細には、ベアリング24のインナレースはインナーブッシュ22の筒部2202に嵌合され、ベアリング24のアウタレースがアウターブッシュ26の内周円筒面2604に嵌合されて配設されている。
【0011】
アウターブッシュ26の外周円筒面2602には、その略々半周にわたって溝30が延在形成されている。
この溝30によりアウターブッシュ26は、溝30が形成されていない略々半周部分である高剛性部分26Aと、溝30が形成されている略々半周部分である低剛性部分26Bとを有している。
本実施の形態では、アウターブッシュ26は均一寸法の厚さ(ここでいう厚さとは、ウォームの軸心方向における寸法のことである)を有し、外周円筒面2602は、アウターブッシュ26の厚さと同じ均一寸法の幅を有し、言い換えると、外周円筒面2602はアウターブッシュ26の軸方向に沿った幅を有し、溝30は、外周円筒面2602の幅方向の中央で周方向に延在形成されている。
【0012】
また、アウターブッシュ26には、ブッシュ装着部28の回転阻止用係合部(係合凹部)2806に係合し、係合することでアウターブッシュ26の周方向の回転を阻止する回転阻止用係合部(係合凸部)2606が設けられている。
回転阻止用係合部(係合凸部)2606は、本実施の形態では、外周円筒面2602に形成されている。
【0013】
また、アウターブッシュ26の厚さ方向の両端にそれぞれ端面が位置しており、軸部1006の端部寄りに位置する端面側の内周円筒面2604の端部に、半径方向内側に突出しつつ周方向に延在する第1鍔部2610が設けられている。
また、第1鍔部2610が設けられた箇所と反対に位置する端面側の内周円筒面2604の端部に、第1鍔部2610よりも小さい突出寸法で半径方向内側に突出しつつ周方向に延在する第2鍔部2612が設けられている。
さらに、第2鍔部2612が設けられた箇所に位置する端面の内周部に、半径方向内側に至るにつれて第1鍔部2610側に変位する傾斜面2614が設けられ、ベアリング24のアウタレースの内周円筒面2604への装着が円滑になされるように図られている。
【0014】
そして、アウターブッシュ26は、低剛性部分26Bがウォームホイール12の側に向けられてブッシュ装着用円筒面2802に嵌合されて配設されている。
【0015】
本実施の形態によれば、次のような効果が奏される。
(1)ウォーム10の軸心がウォームホイール12に接近離間する方向に微小移動可能であるようにウォーム10を支持するための構造が、従来構造のように摺動部や間隙確保部を有するものではなく、ウォーム10の一端1006を支持するベアリング24とハウジング14との間に介装したアウターブッシュ26の弾性変形を利用してウォーム10の軸心の微小移動を可能にしている。
このアウターブッシュ26は、ベアリング24とハウジング14との間の空間を充填するようにして装着されるため、ウォーム10の軸心をウォームホイール12に対して相対的に移動させることに伴う異音の発生が確実に防止される。
また、操舵補助装置8の作動中にウォームホイール12の歯面からウォーム10の歯面へ作用する衝撃力がアウターブッシュ26の変形によって緩衝されるため、ウォームホイール12の歯面とウォーム10の歯面との衝突による歯打ち音も小さく抑えられる。
(2)ハウジング14に形成するブッシュ装着部28は円筒形状の孔部であり、アウターブッシュ26は同心的な円筒形状の外周面2602及び内周面2604を有するものであるため、従来の構造のように非円筒形状の装着部や非円筒形状の部品を用いる場合と比べて、より高精度の構成部品をより低コストで製造することができる。
また、組立ては、円筒形状のベアリング24のアウタレースをアウターブッシュ26の円筒形状の内周面2604に嵌合し、そして、アウターブッシュ26の円筒形状の外周面2602をハウジング14の円筒形状のブッシュ装着部28に嵌合することでなされるが、このような円筒面どうしの嵌合に際しては、自動的に高精度の芯出しが達成されるため、低コストで高精度の組立てを行うことができる。
(3)用いるアウターブッシュ26は、略々半周の高剛性部分26Aと、略々半周の低剛性部分26Bとを有する。
そのため、ウォーム10の軸心がウォームホイール12から離間する向きに移動しようとしたときに、アウターブッシュ26の高剛性部分26Aによってその移動が確実に抑制される。
従って、ウォーム10軸心の望ましくない方向への移動が確実に抑制され、一方、ウォーム10軸心のウォームホイール12に接近する向きの微小移動は滑らかに行われる。
(4)低剛性部分26Bは、外周面2602に周方向に溝30を設けることによって形成されており、この構成によれば、高い寸法精度を有すると共に、低剛性部分26Bの剛性を高精度で設計値とすることのできるアウターブッシュ26を、低コストで製造することができる。
(5)ウォーム10を支持するベアリング18及び24には、ウォーム10の軸方向に予圧が与えられているので、ベアリング18及び24のガタをなくし得、ガタに起因する異音の発生を防止することができる。
【0016】
以上に説明したように、本実施の形態に係る操舵補助装置8のウォーム支持構造、本実施の形態のアウターブッシュ26によれば、ウォーム10とウォームホイール12との間の芯間調整の機能を有し、低コストで高精度のウォーム支持構造を製造することが可能となり、そのウォーム支持構造は、高精度であるがゆえに高度の異音発生防止性能を有するものとなり、コストダウンを図りつつ歯打ち音(ラトル音)の発生を抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】操舵補助装置の要部断面図である。
【図2】モータの動力が入力される側のウォームの一端の支持構造の説明図である。
【図3】本発明が適用されたウォームの他端の支持構造の説明図である。
【図4】インナーブッシュ、ベアリング、アウターブッシュの説明図である。
【図5】アウターブッシュの側面図である。
【図6】操舵補助装置の変形例の要部断面図である。
【符号の説明】
【0018】
8……操舵補助装置、10……ウォーム、1004、1006……軸部、12……ウォームホイール、14……ハウジング、16……インナーブッシュ、18……ベアリング、22……インナーブッシュ、24……ベアリング、26……アウターブッシュ、26A……高剛性部分、26B……低剛性部分、28……ブッシュ装着部、30……溝。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウォームホイールに噛合するウォームの両端の軸部がハウジング内に支持された操舵補助装置のウォーム支持構造において、
前記両端の軸部のうちの一方の軸部は、前記ハウジングに形成されたブッシュ装着部に装着された第1のブッシュと、前記第1のブッシュと前記一方の軸部との間に介装されたベアリングとを介して支持され、
前記第1のブッシュは弾性材料で形成され、
前記ブッシュ装着部は、ブッシュ装着用円筒面を有し、
前記第1のブッシュは、前記ブッシュ装着用円筒面に嵌合する外周円筒面と、前記ベアリングを支持する内周円筒面とを有し、前記外周円筒面と前記内周円筒面とは同芯的関係にあり、
前記第1のブッシュは、前記外周円筒面の略々半周にわたって溝が延在形成されることにより、該溝が形成されていない略々半周部分である高剛性部分と、該溝が形成されている略々半周部分である低剛性部分とを有しており、
前記第1のブッシュは、前記低剛性部分が前記ウォームホイールの側に向けられて前記ブッシュ装着用円筒面に嵌合されている、
ことを特徴とする操舵補助装置のウォーム支持構造。
【請求項2】
前記外周円筒面は、前記第1のブッシュの軸方向に沿った幅を有し、
前記溝部は、前記外周円筒面の幅方向の中央に形成され周方向に延在している、
ことを特徴とする請求項1記載の操舵補助装置のウォーム支持構造。
【請求項3】
前記第1のブッシュと前記ブッシュ装着部とに、互いに係合可能で係合することで前記第1のブッシュの周方向の回転を阻止する回転阻止用係合部が設けられている、
ことを特徴とする請求項1記載の操舵補助装置のウォーム支持構造。
【請求項4】
前記第1のブッシュの軸方向の両端にそれぞれ端面が位置しており、
前記一方の軸部の端部寄りに位置する前記端面側の前記内周円筒面の端部に、半径方向内側に突出しつつ周方向に延在する鍔部が設けられている、
ことを特徴とする請求項1記載の操舵補助装置のウォーム支持構造。
【請求項5】
前記第1のブッシュの軸方向の両端にそれぞれ端面が位置しており、
前記一方の軸部の端部寄りに位置する前記端面側の前記内周円筒面の端部に、半径方向内側に突出しつつ周方向に延在する第1鍔部が設けられ、
前記第1鍔部が設けられた箇所と反対に位置する前記端面側の前記内周円筒面の端部に、前記第1鍔部よりも小さい突出寸法で半径方向内側に突出しつつ周方向に延在する第2鍔部が設けられている、
ことを特徴とする請求項1記載の操舵補助装置のウォーム支持構造。
【請求項6】
前記第2鍔部が設けられた箇所に位置する前記端面の内周部に、半径方向内側に至るにつれて前記第1鍔部側に変位する傾斜面が設けられている、
ことを特徴とする請求項5記載の操舵補助装置のウォーム支持構造。
【請求項7】
前記ウォームは、前記両端の軸部の間に歯部を有し、
前記ウォームの両端の軸部にそれぞれ第2のブッシュと第3のブッシュとが嵌合され、
前記第2のブッシュは前記ベアリングにより支持されており、
前記第3のブッシュは前記ベアリングとは別のベアリングにより支持されており、
前記第2のブッシュと前記第3のブッシュの前記歯部寄りの箇所に半径方向外方に環状に拡がる鍔部が形成され、
前記ウォームの組み付け時に前記第2ブッシュと前記第3のブッシュの前記鍔部は、前記ハウジングと前記ベアリングを介して前記ウォームの軸方向に締め付けられている、
ことを特徴とする請求項1乃至6に何れか1項記載の操舵補助装置のウォーム支持構造。
【請求項8】
前記ウォームは、前記両端の軸部の間に歯部を有し、
前記ウォームの両端の軸部にそれぞれ第2のブッシュと第3のブッシュとが嵌合され、
前記第2のブッシュは前記ベアリングにより支持されており、
前記第3のブッシュは前記ベアリングとは別のベアリングにより支持されており、
前記第2のブッシュの前記歯部寄りの箇所に半径方向外方に環状に拡がる鍔部が形成され、
前記第3のブッシュは筒状を呈し、前記第3のブッシュの前記歯部寄りの箇所に、前記第3のブッシュの半径方向外側で環状に拡がる前記第3のブッシュとは別の部材で構成された環板状のばね部材が配置され、
前記ウォームの組み付け時に前記第2のブッシュの前記鍔部および前記ばね部材は、前記ハウジングと前記ベアリングを介して前記ウォームの軸方向に締め付けられている、
ことを特徴とする請求項1乃至6に何れか1項記載の操舵補助装置のウォーム支持構造。
【請求項9】
弾性材料で形成され、
互いに同芯的関係にある外周円筒面と内周円筒面とを有し、
前記外周円筒面の略々半周にわたって溝が延在形成されることにより、該溝が形成されていない略々半周部分である高剛性部分と、該溝が形成されている略々半周部分である低剛性部分とを有している、
ことを特徴とするブッシュ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−262777(P2009−262777A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−115248(P2008−115248)
【出願日】平成20年4月25日(2008.4.25)
【出願人】(000103644)オイレス工業株式会社 (384)
【Fターム(参考)】