説明

支柱用支持具

【課題】 地面に対して安定して固定させ、支柱を支持する際の安定性を向上させた支柱用支持具を提供する。
【解決手段】 地面に当接する一方面11を有したベース板10及び地中に埋没され一方面11に直交する縦軸13を中心に放射状に設けられた複数のフィン30を備えた基礎杭体1と、ベース板10の他方面12に着脱可能に取付けられ支柱60を支持する支持体40とを備えた支柱用支持具Sにおいて、基礎杭体1を、ベース板10に設けられ縦軸13を軸として貫通する貫通孔14と、貫通孔14に連通してベース板10の一方面11に設けられ縦軸13を軸とする筒体20とを備えて構成し、地中に打ち込まれて埋没されるとともに少なくとも先端51側がスパイラル状に形成され、筒体20が挿通されて保持される杭体50を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地面に打ち込んで用いられ、例えば、カーポート等の建造物の支柱を支持する支柱用支持具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の支柱用支持具としては、例えば、特許文献1(実登第3066530号公報)に記載されたものが知られている。
図9に示すように、この支柱用支持具Saは、地面に当接するベース板10及び地中に埋設されベース板10の一方面11に一方面11に直交する縦軸13を中心に放射状に設けられ一方面11に直交する直交面31を有した複数のフィン30を備えた基礎杭体1と、ベース板10の他方面12に着脱可能に取付けられ支柱60を支持する支持体40とを備えてなる。
【0003】
フィン30は、三角板材で構成され、4枚の三角板材の断面が十字状になるように組み合わせられている。支持体40は、ベース板10と対向する板材100と、支柱60の下端を嵌合して支持する四角筒状の支持筒110とで構成されている。この支持筒110の対向する2つの壁面111には、支柱60の下端が嵌合した状態で支柱60を支持筒110に固定するボルト用のボルト穴112が一対設けられている。
この支柱用支持具Saを設置するときは、先ず、基礎杭体1のフィン30を地面に打ち込み、ベース板10が水平になるように基礎杭体1を固定する。そして、支持体40をベース板10に取り付ける。この場合、支持体10の板材100とベース板10とを当接させ、ボルトで取り付け固定する。この状態で、支持体40の支持筒110に支柱60を挿入し、一対のボルト穴112に夫々ボルトを通して、この一対のボルトで支柱60を挾持して固定する。
【0004】
【特許文献1】実登第3066530号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、この従来の支柱用支持具Saにおいては、地面に打ち込まれるのがフィン30のみであるので、基礎杭体1が地面に対して傾いて安定しないことがあり、そのため、支柱60を支持する際の安定性に劣るという問題があった。また、地面に打ち込まれるフィン30の表面は平面であるので、基礎杭体1が地面から抜けやすく、この点でも、支柱60を支持する際の安定性に劣るという問題があった。
【0006】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、地面に対して安定して固定させ、支柱を支持する際の安定性を向上させた支柱用支持具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このような目的を達成するため、本発明の支柱用支持具は、地面に当接する一方面を有したベース板及び地中に埋設され上記一方面に直交する縦軸を中心に放射状に設けられた複数のフィンを備えた基礎杭体と、上記ベース板の他方面に着脱可能に取付けられ支柱を支持する支持体とを備えた支柱用支持具において、上記基礎杭体を、上記ベース板に設けられ上記縦軸を軸として貫通する貫通孔と、該貫通孔に連通して上記ベース板の一方面に設けられ上記縦軸を軸とする筒体とを備えて構成し、地中に打ち込まれて埋没されるとともに少なくとも先端側がスパイラル状に形成され、上記筒体が挿通されて保持される杭体を備えた構成としている。
【0008】
これにより、支柱を立てるときは、杭体の先端側を地面に当接させ、杭体の上端から打撃して杭体を地中に打設する。打設された杭体は、先端側がスパイラル状に形成されているので、杭体の周面を平面に形成した場合と比較して、杭体の地面からの引抜抵抗力が向上させられ、そのため、杭体を地中に強固に打設することができる。そして、基礎杭体を地面に打ち込む。このとき、筒体に杭体が挿通されるように基礎杭体を位置させ、ベース板の他方面から打撃若しくは押圧して筒体及びフィンを地中に埋没させる。次に、支持体を基礎杭体に取り付ける。尚、支持体は予め基礎杭体に取り付けておき、基礎杭体と一緒に地面に打ち込むようにしても良い。しかし、支持体を予め基礎杭体に取り付けた状態で基礎杭体を地面に打ち込みにくい場合は、基礎杭体を地面に打ち込んでから支持体を取り付けることが望ましい。それから、支持体に支柱を取り付ける。
【0009】
この状態においては、基礎杭体の筒体が杭体に保持されているので、傾こうとしても杭体の抵抗により傾きにくくなっており、より地面に対して強固に固定されることになるので、支柱を支持する際の安定性を向上させることができる。フィンは縦軸を中心に放射状に設けられているので、基礎杭体は回転することがなく、それだけ、地面に対する固定安定性が向上させられる。また、基礎杭体は杭体に保持されるので、地面から抜けにくくなり、この点でも、地面に対する固定安定性が向上される。
【0010】
そして、必要に応じ、上記杭体を、帯板を捻ってスパイラル状に形成した打込部と、該打込部の上端に連設され上記筒体が挿通されて保持される保持部とを備えた構成としている。これにより、打込部を軸体の周面にスパイラル状の突条を設けて形成したものに比較して、打設が容易に行なわれる。即ち、打込部を軸体の周面にスパイラル状の突条を設けて形成したものにおいては、地面に打ち込む際に、杭体の中心軸を中心に回転させながら地面に捻じ込まなければならないが、本杭体においては、打込部を帯板を捻ってスパイラル状に形成したので、杭体の上端から打撃すると杭体が自転しながら埋没されていくようになり、そのため、杭体を容易に地中に打設することができるのである。また、打込部を軸体の周面にスパイラル状の突条を設けて形成した場合と比較して、打込部と地中との接触面積が大きくなるので、杭体の地面からの引抜抵抗力が向上され、そのため、杭体を地中に強固に打設することができる。更に、保持部は、筒体が挿通されるので、スパイラル状に形成する必要がなく、例えば、円柱状の軸体を用いることができるので、それだけ、杭体の製造が容易になる。
【0011】
また、必要に応じ、上記ベース板の貫通孔を上記杭体の保持部より小径に形成し、上記杭体の保持部上端に該ベース板の貫通孔に挿通されるボルトを連設し、該ボルトに螺合して上記ベース板を上記保持部に固定するナットを備えた構成としている。これにより、杭体に筒体を挿通していくと、保持部上端に連設されたボルトがベース板の貫通孔に挿通し、次に、ベース板の貫通孔が杭体の保持部より小径に形成されているので、保持部上端が貫通孔の周囲に衝止する。そして、ベース板の他方面からナットをボルトに螺合させて、ベース板を保持部に固定する。この場合、ベース板が保持部に固定されるので、杭体に基礎杭体が固定され、基礎杭体を地面に対して強固に固定することができる。
【0012】
更に、必要に応じ、上記支持体を、一対の板材を断面L字状になるように連接して形成し、一方の板材を上記ベース板に当接して取付固定される取付部とし、他方の板材を上記支柱を支持する支持部とした構成としている。支持体は、L字状の簡単な構造なので、製造が容易に行なわれる。これにより、取付部をベース板に取付固定すると、支持部は地面に直交する方向に延びるようになる。この支持部で支柱を支持することにより、支柱を地面に対して垂直に支持することができる。
【0013】
更にまた、必要に応じ、上記支持体の取付部に挿通孔を形成し、上記ベース板に上記挿通孔に挿通されるボルトを設け、該ボルトに螺合して上記支持体の取付部を固定するナットを備えた構成としている。ベース板に取付部を当接させ、ベース板に設けられたボルトを取付部の挿通孔に挿通させる。そして、取付部の上側からナットをボルトに螺合させて、取付部をベース板に固定させる。これにより、支持部をベース板に簡単に固定させることができる。
【0014】
そして、また、必要に応じ、上記支持体を、上記ベース板の一端側に取付け可能にした構成としている。これにより、支柱にモーメント荷重がかかるような場合に有効になる。即ち、支柱にベース板の一端側から他端側に向かうモーメント荷重が作用するように基礎杭体を設置する。これにより、支柱は支持体によってベース板の中心よりも一端側に偏った位置に支持されるようになる。そのため、支柱にベース板の中心よりも他端側に向かうモーメント荷重が作用しても、ベース板の他端側の支持面積が広いので、この支持面積の広い他端側でモーメント荷重を受けることができるようになり、それだけ、支柱を支持する際の安定性を向上させることができる。例えば、一対の支柱と屋根とで構成されるカーポートの支柱を支持する場合に有効である。
【発明の効果】
【0015】
本発明の支柱用支持具によれば、先端側がスパイラル状に形成された杭体を地中に打設し、筒体に杭体が挿通されるように基礎杭体の筒体及びフィンを地中に埋没させ、基礎杭体に支持体を取り付ける。そして、支持体に支柱を取り付けて、支持体により支柱を支持する。この状態においては、打設された杭体は、杭体の地面からの引抜抵抗力が向上され、基礎杭体は杭体に保持されているので、基礎杭体も地面から抜けにくくなり、支持具の地面に対する固定安定性が向上される。また、基礎杭体の筒体が杭体に保持されているので、基礎杭体が傾こうとしても杭体の抵抗により傾きにくくなっており、より地面に対して強固に固定されることになるので、支柱を支持する際の安定性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、添付図面に基づいて本発明の実施の形態に係る支柱用支持具を説明する。尚、上記と同様のものには同一の符号を付して説明する。
図1乃至図8には、本発明の実施の形態に係る支柱用支持具Sを示している。本支持具Sは、ベース板10,筒体20及びフィン30を備えた基礎杭体1と、支持体40と、杭体50とを備えて構成されている。本支持具Sは、一対の支柱60と屋根70とで構成されるカーポートの支柱60を支持するものである。支柱60は、屋根70の一側がわに一対設けられ、屋根70を片持ち支持している。
【0017】
ベース板10は、図1乃至図5及び図8に示すように、一方面11と他方面12とを有した矩形状に形成され、一方面11が地面に当接するものである。このベース板10の中央には、一方面11に直交する縦軸13を軸として貫通する貫通孔14が設けられている。実施の形態では、この貫通孔14は、直径20mmに形成されている。また、このベース板10には、ベース板10の一端15側に一対のボルト16が2組設けられている。このボルト16は、ベース板10の一方面11に頭部17が突出して設けられている。また、このボルト16に螺合するナット18が備えられている。
【0018】
筒体20は、図1乃至図5に示すように、円筒状に形成され、ベース板10の一方面11に、貫通孔14に連通して設けられている。この筒体20は、貫通孔14と同軸に設けられている。実施の形態では、この筒体20は、直径48.6mmに形成されている。
【0019】
フィン30は、図1乃至図5に示すように、一方面11に直交する直交面31を有した板材で形成され、ベース板10の一方面11に設けられて地中に埋没されるものである。このフィン30は、一方面11に直交する縦軸13を中心に放射状に複数設けられている。実施の形態では、筒体20の外側面から十字状に4つ突設されている。
【0020】
基礎杭体1を構成するベース板10,筒体20及びフィン30は、例えば、溶接等により一体形成されている。また、ベース板10とボルト16とは、例えば、溶接等により一体形成されている。
【0021】
支持体40は、図1乃至図4,図6及び図8に示すように、ベース板10の他方面12に着脱可能に取付けられて、支柱60を支持するものである。この支持体40は、一対の板材が断面L字状になるように連接されて形成され、ベース板10に当接して取付固定される一方の板材からなる取付部41と、支柱60を支持する他方の板材からなる支持部42とで構成されている。取付部41には、ベース板10に設けられたボルト16が挿通される一対の挿通孔43が設けられている。また、支持部42には、ボルト44が挿通されて螺合される雌ネジを有した一対のボルト孔45が設けられている。この支持体40は、実施の形態では、1つのベース板10に一対設けられている。
【0022】
杭体50は、図1及び図7に示すように、地中に打ち込まれて埋没されるもので、少なくとも先端51側がスパイラル状に形成されている。この杭体50は、帯板52を捻ってスパイラル状に形成した打込部53と、打込部53の上端54に連設され筒体20が挿通されて保持される保持部55とを備えて構成されている。実施の形態では、保持部55は、直径42.7mmの円筒状に形成されている。また、この杭体50には、保持部55の上端56にベース板10の貫通孔14に挿通されるボルト57が連設されている。このボルト57と保持部55とは、例えば、溶接等により一体形成されている。更に、このボルト57に螺合するナット58が備えられている。
【0023】
従って、この実施の形態に係る支柱用支持具Sを用いて、支柱60を支持するときは、以下のようにする。
先ず、所定の場所に杭体50の打込部53の先端51側を地面に当接させ、杭体50の保持部55の上端56から打撃して打込部53及び保持部55を埋没させる。このとき、例えば、円筒状のパイプ(図示せず)等を用いて打撃する。これにより、保持部55の上端56に連設されているボルト57を打撃することがないので、ボルト57が変形することがない。杭体50の上端56から打撃すると、打込部53を帯板52を捻ってスパイラル状に形成しているため、杭体50が自転しながら埋没されていくようになり、そのため、打込部53を軸体の周面にスパイラル状の突条を設けて形成した場合と比較して、杭体50を容易に地中に打設することができる。打設された杭体50は、打込部53がスパイラル状に形成されているので、打込部53を軸体の周面にスパイラル状の突条を設けて形成した場合と比較して、打込部53と地中との接触面積が大きくなるので、杭体50の地面からの引抜抵抗力が向上され、そのため、杭体50を地中に強固に打設することができる。
【0024】
次に、筒体20に杭体50の保持部55が挿通されるように基礎杭体1を位置させ、ベース板10の他方面12から打撃若しくは押圧して筒体20及びフィン30を地中に埋没させる。この場合、基礎杭体1の向きは、基礎杭体1のベース板10に設けた2組のボルト16がカーポートの屋根70とは反対側に位置するように設定する。杭体50に筒体20を挿通していくと、保持部55の上端56に連設されたボルト57がベース板10の貫通孔14に挿通され、次に、ベース板10の貫通孔14が杭体50の保持部55より小径に形成されているので、保持部55の上端56が貫通孔14の周囲に衝止する。そして、ベース板10の他方面12からナット58をボルト57に螺合させて、ベース板10を保持部55に固定する。ベース板10を保持部55に固定させることにより、杭体50に基礎杭体1が保持されて固定されるので、基礎杭体1が地面から抜けにくくなり、そのため、基礎杭体1の地面に対する固定安定性が向上される。また、フィン30は縦軸13を中心に放射状に設けられ一方面11に直交する直交面31を有しているので、基礎杭体1は回転することがなく、それだけ、基礎杭体1の地面に対する固定安定性が向上される。
【0025】
そして、支持体40を基礎杭体1に取り付ける。ベース板10に設けられたボルト16を取付部41の挿通孔43に挿通させて、ベース板10と取付部41とを当接させる。そして、取付部41の上側から一対のボルト16に夫々ナット18を螺合させて、取付部41をベース板10に取付固定する。1つのベース板10に一対の支持体40を取付固定する。取付部41をベース板10に取付固定すると、支持部40は地面に直交する方向に延びるようになる。尚、支持体40は予め基礎杭体1に取り付けておき、基礎杭体1と一緒に地面に打ち込むようにしても良い。しかし、支持体40を予め基礎杭体1に取り付けた状態で基礎杭体1を地面に打ち込みにくい場合は、基礎杭体1を地面に打ち込んでから支持体40を取り付けることが望ましい。
【0026】
この一対の支持部42間に支柱60を挿通し、支持部42によって支柱60を挾持して支持する。このとき、支持部42に設けられているボルト孔45からボルト44を挿通して螺合させ、このボルト44で支柱60を挾持して支持する。支持部42は地面に直交する方向に延びているので、支柱60を地面に対して垂直に支持することができる。この状態では、基礎杭体1の筒体20が杭体50に保持されているので、基礎杭体1が傾こうとしても杭体50の抵抗により傾きにくくなっており、より地面に対して強固に固定されることになるので、支柱60を支持する際の安定性を向上させることができる。
【0027】
実施の形態では、杭体50及び基礎杭体1を2ヶ所打設し、夫々支持体40を介して支柱60を立設する。この一対の支柱60に、屋根70を設けてカーポートを設置する。
【0028】
この場合、打設された杭体50は、打込部53がスパイラル状に形成されているので、打込部53を軸体の周面にスパイラル状の突条を設けて形成した場合と比較して、打込部53と地中との接触面積が大きくなるので、杭体50の地面からの引抜抵抗力が向上され、そのため、杭体50を地中に強固に打設することができる。また、杭体50に基礎杭体1が保持されて固定されるので、基礎杭体1も地面から抜けにくくなり、そのため、基礎杭体1の地面に対する固定安定性が向上される。更に、基礎杭体1の筒体20が杭体50に保持されているので、基礎杭体1が傾こうとしても杭体50の抵抗により傾きにくくなっており、より地面に対して強固に固定されることになるので、支柱60を支持する際の安定性を向上させることができる。
【0029】
また、図8に示すように、カーポートの支柱60は支持体40によってベース板10の中心よりも一端15側に偏った位置に支持されるようになる。この場合、カーポートの屋根70に、例えば、積雪等によって荷重が掛けられると、支柱60は、ベース板10の中心よりも他端19側にモーメント荷重Mが作用して倒れようとするが、ベース板10の他端19側の支持面積が広いので、この支持面積の広い他端19側でモーメント荷重Mを受けることができるようになり、それだけ、支柱60を支持する際の安定性を向上させることができる。
【0030】
尚、上記実施の形態において、ベース板10を矩形状に形成したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、どのような形状でも良く、適宜変更して差支えない。
また、上記実施の形態において、筒体20を円筒状に形成したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、どのような形状でも良く、適宜変更して差支えない。
更に、上記実施の形態において、フィン30を4つ設けたが、必ずしもこれに限定されるものではなく、幾つ設けても良く、適宜変更して差支えない。
更にまた、上記実施の形態において、ベース板10,筒体20及びフィン30を一体形成したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、一体形成しなくても良く、適宜変更して差支えない。
【0031】
尚、上記実施の形態において、ベース板10とボルト16、保持部55とボルト57とを夫々一体形成したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、一体形成しなくても良く、適宜変更して差支えない。
また、上記実施の形態において、保持部55を円筒状に形成したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、スパイラル状に形成しても良く、適宜変更して差支えない。
更に、上記実施の形態において、支持体40をベース板10の一端15側に設けたが、必ずしもこれに限定されるものではなく、中央に設けても良く、適宜変更して差支えない。
更にまた、上記実施の形態において、カーポートの支柱60を支持したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、どのような支柱でも良く、適宜変更して差支えない。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の実施の形態に係る支柱用支持具を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る基礎杭体を示す平面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る基礎杭体を示すA−A断面図ある。
【図4】本発明の実施の形態に係る基礎杭体を示すB−B断面図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る基礎杭体を示す斜視図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る支持体を示す斜視図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る杭体を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態に係る支柱用支持具を、支柱を取付けた状態及びその使用状態とともに示す図である。
【図9】従来の支柱用支持具の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0033】
S 支柱用支持具
M モーメント荷重
1 基礎杭体
10 ベース板
11 一方面
12 他方面
13 縦軸
14 貫通孔
15 一端
16 ボルト
17 頭部
18 ナット
19 他端
20 筒体
30 フィン
31 直交面
40 支持体
41 取付部
42 支持部
43 挿通孔
44 ボルト
45 ボルト孔
50 杭体
51 先端
52 帯板
53 打込部
54 上端
55 保持部
56 上端
57 ボルト
58 ナット
60 支柱
70 屋根

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地面に当接する一方面を有したベース板及び地中に埋没され上記一方面に直交する縦軸を中心に放射状に設けられた複数のフィンを備えた基礎杭体と、上記ベース板の他方面に着脱可能に取付けられ支柱を支持する支持体とを備えた支柱用支持具において、
上記基礎杭体を、上記ベース板に設けられ上記縦軸を軸として貫通する貫通孔と、該貫通孔に連通して上記ベース板の一方面に設けられ上記縦軸を軸とする筒体とを備えて構成し、
地中に打ち込まれて埋没されるとともに少なくとも先端側がスパイラル状に形成され、上記筒体が挿通されて保持される杭体を備えたことを特徴とする支柱用支持具。
【請求項2】
上記杭体を、帯板を捻ってスパイラル状に形成した打込部と、該打込部の上端に連設され上記筒体が挿通されて保持される保持部とを備えて構成したことを特徴とする請求項1記載の支柱用支持具。
【請求項3】
上記ベース板の貫通孔を上記杭体の保持部より小径に形成し、上記杭体の保持部上端に該ベース板の貫通孔に挿通されるボルトを連設し、該ボルトに螺合して上記ベース板を上記保持部に固定するナットを備えたことを特徴とする請求項1または2記載の支柱用支持具。
【請求項4】
上記支持体を、一対の板材を断面L字状になるように連接して形成し、一方の板材を上記ベース板に当接して取付固定される取付部とし、他方の板材を上記支柱を支持する支持部としたことを特徴とする請求項1乃至3何れかに記載の支柱用支持具。
【請求項5】
上記支持体の取付部に挿通孔を形成し、上記ベース板に上記挿通孔に挿通されるボルトを設け、該ボルトに螺合して上記支持体の取付部を固定するナットを備えたことを特徴とする請求項4記載の支柱用支持具。
【請求項6】
上記支持体を、上記ベース板の一端側に取付け可能にしたことを特徴とする請求項1乃至5何れかに記載の支柱用支持具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−197539(P2009−197539A)
【公開日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−42825(P2008−42825)
【出願日】平成20年2月25日(2008.2.25)
【出願人】(500248582)
【Fターム(参考)】