説明

改良型の構造用サンドイッチ板部材

構造用サンドイッチ板部材は、一方または両方の外板に溶接され芯材中に延びる少なくとも1つのスタッドを備える。このスタッドは、芯材の組立て前に外板にアークスタッド溶接することができる。あるいは、芯材の組立て後に、1枚の外板に穴を開けスタッドを一方または両方の外板に摩擦溶接することによって、このスタッドを取り付けることもできる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、部材の構造強度に大幅に寄与するのに十分な強度を有する、2枚の外板とこの外板に接合されたプラスチックまたはポリマー材料の芯材とを備える構造用サンドイッチ板部材に関する。
【背景技術】
【0002】
構造用サンドイッチ板部材は、特許文献1(米国特許第5,778,813号)および特許文献2(米国特許第6,050,208号)に記載されており、これらの文献は、参照により本明細書に組み込まれる。構造用サンドイッチ部材は、接合された金属製外板、例えば鋼鉄製外板を、例えば非発泡ポリウレタンの中間エラストマー芯材と共に備える。これらのサンドイッチ板システムを、補強鋼板造、成形鋼板造、鉄筋コンクリート造、または鋼コンクリート複合構造の代わりに多くの構造形態で使用することができ、結果として生じる構造を大幅に簡略化し、重量を抑えながら強度および構造性能(例えば、剛性、制振特性)を改善することができる。これらの構造用サンドイッチ板部材のさらなる発展形態が、特許文献3(WO01/32414)に記載されており、この文献も参照により本明細書に組み込まれる。この文献に記載されているように、重量を低減するために芯材層に発泡形態を組み込んでもよく、剛性を改善するために横断金属せん断板を追加してもよい。
【0003】
特許文献3の教示によれば、発泡形態は中空でも中実でもよい。中空形態は、重量を大幅に低減し、したがって有利である。この文献に記載されている形態は、軽量の発泡材料から作ることに限定されておらず、木製または鋼鉄製の箱、プラスチック押出し形材および中空のプラスチック球など他の材料から作ることもできる。
【0004】
このような構造用サンドイッチ板部材の特定の利点は、芯材および外板に対するその固有の接着力によってせん断力が伝達されることである。芯材材料の流し込みの際に十分な接合が達成されるので、(適切な表面の下準備を除き)芯材と外板を結合するための特別な手段が必要とされず、その結果、板の製作が迅速かつ経済的になる。-20℃より低い温度や、溶接により接合強度が低減される可能性がある場合または局所的に接合強度を超える直接引張負荷が加えられる場合の注入後の取付具の取付けなど、ある種の環境上または動作上の負荷および条件がある場合は、芯材と金属面板の間の接合強度を高めるために機械的方法を使用しなければならない。
【特許文献1】米国特許第5,778,813号
【特許文献2】米国特許第6,050,208号
【特許文献3】国際公開第01/32414号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の一目的は、芯材と外板の間の結合が改善された構造用サンドイッチ板部材を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、第1および第2の金属製外板と、前記第1および第2の金属製外板に接合され、その間でせん断力を伝達するのに十分な強度を有するプラスチックまたはポリマー材料の芯材と、少なくとも1枚の外板に溶接された少なくとも1つの機械式コネクタとを備える構造用サンドイッチ板部材が提供される。この機械式コネクタは、前記芯材内に延び前記1枚の外板にほぼ垂直である円筒形金属本体を備える。
【0007】
こうした機械式コネクタは、スタッドでよく、芯材材料を流し込む前でも芯材を設置した後でも追加することができる。どちらの場合でも、このコネクタは、機械式連結によりせん断および引っ張りの両方において芯材と外板の間に改善された結合を提供する。したがって、このコネクタは、外板の一方に大きな引張負荷がかかる場合、またはこれらの板が極度に低温にさらされる場合に、例えば外板の溶接による損傷が発生したときに局所的な層間剥離を防止することができる。層間剥離を軽減すべく外板間で力を伝達するための直接的経路を提供するために、1つのコネクタを両方の外板に溶接することができる。
【0008】
芯材材料を流し込む前に、アークスタッド溶接またはこの技術の変形形態によってコネクタを取り付けることができる。スタッド溶接「ガン」を使用することにより、コネクタを非常に迅速に取り付けることが可能になり、これは自動化することもできる。これらのコネクタは、好ましくは、芯材材料との機械式連結を複数の方向で提供するための拡大ヘッドを有し、芯材の厚さの一部だけまたは芯材の厚さ全体に延びてもよい。後者の場合、スタッドは、もう一方(他方)の外板に溶接するは必要なく、芯材注入前はこれらの外板用のスペーサとして利用することができる。こうしたスタッドは、外板の片方または両方に取り付けることができ、好ましくは局所的な接合強度が必要とされる領域に設置される。
【0009】
構造用サンドイッチ板部材の組立て後、1枚の外板を貫通して芯材中にまで穴をあけ、次いでスタッドを穴に摩擦溶接することによってスタッドを取り付けることができる。外板の穴は、好ましくは皿もみされており、スタッドは、拡大ヘッドおよび整合する斜面を備える。スタッドが芯材の幅いっぱいに延びる場合は、穴あけステップで、他方の(遠位側)外板まで貫通すべきである。スタッドの斜面底部から先端部までは、好ましくは皿穴の底部と他方の外板との距離より少し長い。次いで、摩擦溶接部が形成されるとき、まずスタッドの端部と遠位側外板の間に溶接プールが形成され、スタッドがそこに浸かったときにスタッドのヘッドの斜面が近位側外板の皿穴と接触し、そこに溶接部を形成する。拡大ヘッドのうち溶接部が形成された後に近位側外板より上に残された部分は、外板と同じ高さまで削り取ることもでき、あるいは取付けポイントとして使用することもできる。
【0010】
本発明の構造用サンドイッチ板部材の外板の材料、寸法および一般的性質は、構造用サンドイッチ板部材が使用される特定の用途に合うように所望に応じて選ぶことができ、一般には上記特許文献1および特許文献2に記載されているようにすることができる。厚さ0.5〜20mmの鋼またはステンレス鋼が一般に使用され、軽量のものが望まれる場合はアルミニウムを使用してもよい。同様に、プラスチックまたはポリマー芯材は、適当な材料、特許文献1および特許文献2に記載されているような例えばポリウレタンなどのエラストマーとすることができる。スタッドの材料は、金属製外板の材料と同じまたは溶接相溶性のものにすべきであり、スタッドの寸法は、使用中に想定される負荷に応じて選択することになる。全厚スタッドが互いに異なる金属の外板に溶接される場合は、2部構成のスタッドを使用してもよいかもしれない。
【0011】
これらのスタッドは当然、国際公開第02/20341号および国際出願PCT/GB2003/004628号(これらの文献は参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているように、新規に形成される構造用サンドイッチ板部材中、および既存の構造にオーバーレイまたはインナーレイとして形成される部材中で使用することができる。
【0012】
さらに、本発明は、第1および第2の金属製外板を提供するステップと、少なくとも1つのスタッドを前記外板の少なくとも1枚に溶接するステップと、前記少なくとも1つのスタッドが前記外板の間に画定される空間に突き出した状態で、前記外板を互いに間隔をあけた位置関係で配置するステップと、前記外板の間に画定された前記空間を満たすように未硬化プラスチックまたはポリマー材料を注入するステップと、前記プラスチックまたはポリマー材料を硬化させて、せん断力をその間で伝達するのに十分な強度で前記外板同士を接合させるステップと、を含む構造用サンドイッチ板部材を製造する方法を提供する。
【0013】
さらに本発明は、第1および第2の金属製外板と、該第1および第2の金属製外板に接合され、その間でせん断力を伝達するのに十分な強度を有するプラスチックまたはポリマー材料の芯材と、を備える構造用サンドイッチ板部材にせん断スタッドを取り付ける方法であって、前記構造用サンドイッチ板部材の第1の外板を貫通してその芯材中に至る穴を開けるステップと、スタッドを提供するステップと、前記スタッドを前記穴に挿入し前記スタッドを前記第1の外板に溶接するステップとを含む方法を提供する。
【0014】
本発明を、例示的な実施形態および添付の概略的な図面を参照して以下に説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
様々な図面において、同様の部品は同じ参照番号で示す。
【0016】
図1に示す構造用サンドイッチ板部材は、鋼製またはアルミニウム製でよく厚さが例えば0.5〜20mmの範囲である、上側および下側外板(面板)11、12を備える。閉鎖腔を形成するように、面板11と12の間でそれらの外周に縁板が溶接される。面板11と12の間のこの腔には、プラスチックまたはポリマー材料の、好ましくはポリウレタンエラストマーなどの緻密な熱硬化性材料の芯材13がある。こうした芯材は、厚さが15〜200mmの範囲でよく、本適用例では50mmが適している。この芯材13は面板11、12に十分な強度で接合されており、使用中に予想されるせん断力を2枚の面板の間で伝達するのに十分な機械的特性を有する。芯材13と面板11、12の間の接合強度は、3MPa、好ましくは6MPaより大きくすべきであり、芯材材料の弾性係数は、200MPaより大きく、特に使用中に高温にさらされることが予想される場合は好ましくは250MPaより大きくすべきである。床パネルなど与えられる負荷が小さく典型的な使用負荷(use load)および人員負荷(occupancy load)が1.4kPa〜7.2kPa程度である場合、接合強度は、例えば約0.5MPaより小さくてもよい。芯材層のおかげで、構造用サンドイッチ板部材は、板の厚さがそれよりかなり厚く大きな追加の補剛を有する補強鋼板並の強度および耐荷力を有する。こうした板はもちろん平坦である必要はなく、使用目的に必要とされるどんな形態をとってもよい。
【0017】
芯材と外板の間の結合を改善するために、この実施形態ではスタッド14、16であるいくつかの機械式コネクタが、外板の一方または両方の内側表面上に提供され、芯材中に突き出している。これらのスタッドは、スタッド14のように芯材の厚さの一部だけ突き出してよく、またはスタッド16のように芯材の全厚分突き出してもよい。
【0018】
これらのスタッドは、それらが取り付けられる外板と同じ材料または溶接相溶性材料からできており、溶接部15によって取り付けられている。全厚スタッドを必ずしも両方の外板に溶接する必要はない。
【0019】
好ましくは、芯材材料に対する固定(keying)(機械式連結)を改善するために、スタッドに拡大ヘッド14aを設ける。このスタッドは、この適用例のために特別に設計されたものでよく、または様々の部品製造業者から入手可能な「市販品」の標準的なスタッドでもよい。
【0020】
構造用サンドイッチ板部材10を製造するには、スタッドを、必要に応じて金属製外板の一方または両方の内側表面に溶接する。好ましくは、これはアーク溶接処理によって行い、従来のタイプのスタッド溶接「ガン」を使用して、スタッドを簡単に非常に迅速に取り付けることができる。次いで、下側面板11の周りに縁板を溶接する。この段階で、芯材のプレキャスト部分、ならびにあらゆる形態のせん断板または他の望まれるかもしれない取付具を適切な位置に置いてもよい。次いで、上側面板12を縁板または外周棒または結合部細部に溶接して、閉鎖腔を形成する。プラスチックまたはポリマー材料を注入して、芯材13を形成する。次いで、注入した材料を硬化させ、注入ステップで使用した注入口を削り取り、通気口と一緒に密封する。これらのステップは、現場で実施してもよく、あるいは現場を離れて工場の条件下で実施し、完成したパネルを取付け場所に輸送してもよい。
【0021】
この手順は、本質的に、既存の構造にかぶせるオーバーレイとして形成される構造用サンドイッチ板でせん断スタッドが使用される場合も同じである。スタッドは、既存の板または新規のオーバーレイ板またはそれらの両方に溶接することができ、既存の板に対してその新規のオーバーレイ板を配置および/または支持するためのスペーサとして働くことができる。
【0022】
本発明の第2の実施形態が図2に示されている。本発明の第2の実施形態による構造用サンドイッチ板部材20は、第1の実施形態と似ているが、機械式コネクタ(スタッド)は、以下に説明するように板の製造後に取り付けられる。
【0023】
この第2の実施形態において、スタッド17は、完成した構造用サンドイッチ板部材の組立て後に外側から装着する。スタッド17は、第1の近位側外板を貫通し、芯材の全厚を通って第2の遠位側外板まで延びる。スタッド17の拡大ヘッド17bの斜面17aと近位側外板11の皿穴との間、およびスタッド17の遠位先端部17cと遠位側外板12の内側表面に形成された凹部12aとの間に摩擦溶接部18が形成される。先端部17cは、図示のように平坦でよく、あるいは傾斜がついていてもよい。また、ヘッド17bは、上板上にランディングエッジ(landing edge)を提供するために傾斜がついているよりむしろ平坦でよい。
【0024】
あらかじめ製作された構造用サンドイッチ板部材にせん断スタッドをはめる工程は以下の通りである。最初に近位板11および芯材13を貫通して遠位板12中に至る穴をあける。近位板11の内側表面から測った呼び深さd1の指定の公差内になるようにこの穴の深さを制御する。近位板11の穴19を所定の寸法に皿もみする。スタッド17の軸は、深さd1よりわずかに長い、斜面17aの底部からその先端部までの呼び長さd2を有する。d1およびd2の公差は、d2が常にd1より長くなるようなものでなければならず、かつ摩擦溶接に関する一般の公差内になければならない。スタッドの長さの公差はまた、コネクタの端部17cと溶接点12aの間、ならびに斜面17aと皿穴19の間に適切な溶融部を提供するようなものでなければならない。
【0025】
次いでスタッド17を穴に挿入し、穴に押し込みながら高速で回転させるが、これは従来の摩擦スタッド溶接装置によって実施することができる。サンドイッチ板部材がゆるい場合は頑丈な裏板(back)を使用することによって、あるいは特に板部材がすでに構造内に設置されている場合は電磁または真空クランプによって必要な圧力を得ることができる。初めにスタッドの先端部17cが遠位側板の凹部12aに接触するが、溶接プールがそこに形成されるので、スタッドはさらに進み、遂には斜面17aと皿穴19が接触しそこに溶接プールが形成される。スタッドの回転が止まると、溶接プールが凝固しスタッドが各端部で溶接される。両方の面板に対するスタッドの融着を確実にするために、サンドイッチ板部材の芯材の厚さはスタッドと同じ公差でなければならないことを理解されたい。溶接の質を超音波またはX線検査技術などの通常の非破壊試験方法によって検査することができる。
【0026】
スタッドを適切な位置に溶接した後、突き出したヘッドおよび襟状のバリを削り取ることができる。あるいは、そのヘッドを固定用の取付けポイントとして使用することができ、したがってヘッドは雄ねじ(締め代)を備えてもよい。特に負荷が大きい場合は、いくつかのスタッドを近接して取り付けることができる。この近接に関する制限は、上板の皿穴同士が干渉してはならないという要件、および溶接機のヘッドによって課される要件があればそうした要件のみである。特に板がすでに構造物内に取り付けられている場合は、アクセスするのに便利で取付けが簡単なように、スタッドを板の片側または両側に取り付けることができる。
【0027】
スタッドおよび穿孔の寸法および間隔を適切に選択することにより、上側板を下側板に十分に連結して、注入中にさらされる圧力に抗してそれを拘束し、それにより外側からの拘束を不要にすることができる。用途によっては、スタッドは、必ずしも完成した構造用サンドイッチ板部材の強度に大いに寄与する必要はないが、スタッドの寸法および間隔は、所望の場合に追加の強度を提供するように選択することができる。仮付け溶接部を容易に形成できるようにしながら穿孔11aをできるだけ小さくすべきであり、一方穿孔およびスタッドの位置の許容公差が与えられている場合、確実に穴が完全にスタッドのヘッドの領域内にあり、芯材腔への漏れがないようにするのに十分なだけ、拡大ヘッド20aを大きくすべきである。
【0028】
上記の説明は限定するためのものではなく、他の修正形態および変更形態も、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲内にあるものであることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の第1の実施形態による構造用サンドイッチ板部材の横断面図である。
【図2】本発明の第2の実施形態による構造用サンドイッチ板部材の横断面図である。
【図3】本発明の第2の実施形態による構造用サンドイッチ板部材およびスタッドの挿入前のスタッドの横断面図である。
【符号の説明】
【0030】
11、12…外板(面板)、13…芯材、14,16…スタッド、15…溶接部、10,20…構造用サンドイッチ板部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1および第2の金属製外板と、
前記第1および第2の金属製外板に接合され、その間でせん断力を伝達するのに十分な強度を有するプラスチックまたはポリマー材料の芯材と、
少なくとも1枚の外板に溶接された少なくとも1つの機械式コネクタと、を備え、
前記機械式コネクタが、前記芯材内に延び前記1枚の外板にほぼ垂直である円筒形金属本体を備える、構造用サンドイッチ板部材。
【請求項2】
前記機械式コネクタが、前記芯材の形成前にアークスタッド溶接によって前記外板のうちの1枚に溶接される、請求項1に記載の構造用サンドイッチ板部材。
【請求項3】
複数の機械式コネクタが提供され、前記外板のそれぞれに少なくとも1つの該コネクタが溶接される、請求項2に記載の構造用サンドイッチ板部材。
【請求項4】
前記機械式コネクタまたは各機械式コネクタが拡大ヘッドを有する、請求項1から3のいずれか一項に記載の構造用サンドイッチ板部材。
【請求項5】
前記機械式コネクタまたは各機械式コネクタが前記芯材の厚さの一部分だけ延びている、請求項1から4のいずれか一項に記載の構造用サンドイッチ板部材。
【請求項6】
前記機械式コネクタまたは各機械式コネクタが前記芯材の全厚分延びている、請求項1から4のいずれか一項に記載の構造用サンドイッチ板部材。
【請求項7】
前記機械式コネクタが、前記第1の外板の穴を貫通して延び、前記芯材の形成後に前記第1の外板に摩擦溶接されている、請求項1に記載の構造用サンドイッチ板部材。
【請求項8】
前記機械式コネクタが、前記芯材の厚さ全体に延び、他方の外板に摩擦溶接されている、請求項7に記載の構造用サンドイッチ板部材。
【請求項9】
前記機械式コネクタが、前記第1の外板の外側表面と同じ高さまで削り取られている、請求項7または8に記載の構造用サンドイッチ板部材。
【請求項10】
前記機械式コネクタが、前記第1の外板の外側表面から突き出したヘッドを有する、請求項7または8に記載の構造用サンドイッチ板部材。
【請求項11】
前記ヘッドが雄ねじを有する、請求項10に記載の構造用サンドイッチ板部材。
【請求項12】
前記機械式コネクタが、拡大ヘッドと、軸と、前記ヘッドを前記軸につなぐ斜面とを有し、前記穴が、前記斜面と整合するように皿もみされている、請求項7から11のいずれか一項に記載の構造用サンドイッチ板部材。
【請求項13】
前記機械式コネクタが、前記芯材の全厚にわたって延び、その遠位端が、他方の外板の穿孔を通って該他方の外板に溶接される、請求項1に記載の構造用サンドイッチ板部材。
【請求項14】
第1および第2の金属製外板を提供するステップと、
少なくとも1つのスタッドを前記外板の少なくとも1枚に溶接するステップと、
前記少なくとも1つのスタッドが前記外板の間に画定される空間に突き出した状態で、前記外板を互いに間隔をあけた位置関係で配置するステップと、
前記外板の間に画定された前記空間を満たすように未硬化プラスチックまたはポリマー材料を注入するステップと、
前記プラスチックまたはポリマー材料を硬化させて、せん断力をその間で伝達するのに十分な強度で前記外板同士を接合させるステップと、を含む、構造用サンドイッチ板部材を製造する方法。
【請求項15】
前記溶接するステップが電気アークスタッド溶接によって実施される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
第1および第2の金属製外板と、該第1および第2の金属製外板に接合され、その間でせん断力を伝達するのに十分な強度を有するプラスチックまたはポリマー材料の芯材と、を備える構造用サンドイッチ板部材にせん断スタッドを取り付ける方法であって、
前記構造用サンドイッチ板部材の第1の外板を貫通してその芯材中に至る穴を開けるステップと、
スタッドを提供するステップと、
前記スタッドを前記穴に挿入し前記スタッドを前記第1の外板に溶接するステップと、を含む方法。
【請求項17】
前記スタッドが拡大ヘッドと、軸と、前記ヘッドを前記軸につなぐ斜面とを有し、前記斜面と整合する前記穴を皿もみするステップをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記穴を開けるステップが、芯材の全厚にわたる穴を開けるステップを含み、前記スタッドが、他方の外板に達するのに十分長く、前記溶接するステップがさらに、前記スタッドを他方の外板に溶接するステップを含む、請求項16または17に記載の方法。
【請求項19】
前記溶接するステップが摩擦溶接によって実施される、請求項16から18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
実質上、添付の図面を参照して本明細書に記述されるように構成される、構造用サンドイッチ板部材。
【請求項21】
実質上、添付の図面の図1または4を参照して本明細書に記述される通りの、構造用サンドイッチ板部材を製造する方法。
【請求項22】
実質上、添付の図面の図2および3を参照して本明細書に記述される通りの、せん断スタッドを構造用サンドイッチ板部材に取り付ける方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2007−537900(P2007−537900A)
【公表日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−517419(P2007−517419)
【出願日】平成17年5月18日(2005.5.18)
【国際出願番号】PCT/GB2005/001958
【国際公開番号】WO2005/113235
【国際公開日】平成17年12月1日(2005.12.1)
【出願人】(506160927)インテリジェント エンジニアリング (バハマ) リミテッド (11)
【Fターム(参考)】