説明

放射線像変換パネルの製造方法および蒸着装置

【課題】放射線像変換パネルを蒸着で作製するときに突沸(スプラッシュ)による画像欠陥がない輝尽性蛍光体プレートを作製することを可能とする放射線像変換パネルの製造方法および該パネルの製造装置を提供する。
【解決手段】内部に基板を備えた真空チャンバーと、前記基板に対向する開口部を有し、蒸着原料を収容するボート、前記ボートを加熱する加熱装置とを備えた蒸着装置を用い、気相堆積法により前記基板上に輝尽性蛍光体層を成長させる。前記ボート5は、該ボートの加熱により発生し、該ボート中に収容された蒸着原料11の表面から前記基板に向けて直線的に飛行する蒸着原料粒子をカットする仕切板9を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、支持体上に輝尽性蛍光体を含有する輝尽性蛍光体層を有する放射線像変換パネルの製造方法および該放射線像変換パネルを製造する蒸着装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より放射線像を得るために銀塩を使用した所謂放射線写真法が利用されているが、銀塩を使用しないで放射線像を画像化する方法が開発されている。即ち、被写体を透過した放射線を輝尽性蛍光体に吸収させ、その後、この輝尽性蛍光体をある種のエネルギーで励起し画像化する方法が開示されている。
【0003】
具体的な方法としては、支持体上に輝尽性蛍光体層を設けたパネルを用い、これに被写体を透過した放射線を吸収させたのち、励起エネルギーとしては可視光線および赤外線の一方又は両方を用い読み出しを行う放射線像の変換方法が知られている。
【0004】
また近年では、高輝度、高感度、高鮮鋭性の輝尽性蛍光体を用いた放射線像変換方法として、CsBr等のハロゲン化アルカリを母体にEuで賦活した輝尽性蛍光体を含有する放射線像変換パネルを用いた放射線像変換方法が提案されている。特にEuを蛍光体の賦活剤とすることで、従来不可能であったX線変換効率の向上が可能になるとされている。
【0005】
しかし、診断画像の解析においては、より高鮮鋭性の放射線像変換パネルが要求されており、鮮鋭性改善のための手段として、例えば形成される輝尽性蛍光体の形状そのものをコントロールし、感度および鮮鋭性の改良を図る試みがされている。
【0006】
これらの試みの1つとして、気相堆積法によって支持体上に、支持体の法線方向に対し一定の傾きをもった細長い柱状結晶を形成した輝尽性蛍光体層を有する放射線像変換パネルを用いる方法が提案されている。
【0007】
しかしながら、気相堆積法(蒸着法)では、蒸着原料を収容する蒸着ボート内の粉末原料が、加熱によって固体から液体に変わる際に突沸(スプラッシュ)が発生する。その突沸により発生した蒸着原料粒子が飛散し、基板上に付着すると、これが画像欠陥となり、これらの発生は放射線像変換パネルの収率を大きく低下させている。
【0008】
ボートと基板との間にシャッターを設け、初期溶融中はシャッターをすることで突沸は低減するが、完全にはなくすことは出来ない。
【0009】
これらを解決する手段として特許文献1また特許文献2ではボートの開口部にノズルをつけて直接突沸により発生した粒子が基板に付着しないように工夫している。
【0010】
しかし、ボートの開口部の上にノズルなどの筒状のものをつけるとその部分がボート温度よりも低くなってしまい、蒸着膜の組成の変化を起こしてしまう。
【0011】
又、ノズル部分を別途加熱しようとすれば、余分に加熱装置が必要であり、既存の装置に組み入れる際に大きな障害となってしまう。
【0012】
また、特許文献3に記載の装置では、昇華性の材料に対して用いられるボートとして、ボートを原料を収容する部分と小孔(蒸着原料の吹き出し口)を設けた蓋との間に連通孔を有する仕切板を設け一体としたボートを用いることで、昇華性の原料の蒸発を適度に抑えるよう工夫されたボートが開示されている。
【0013】
又特許文献4には、同じく原料収容部と、蒸気の吹き出し口である開口部との間にメッシュ状の隔壁を設けたボート等が開示されている。
【0014】
この様に蒸気流が小さい複数の穴を通る様にすることで大きい粒子をカットしある程度突沸を防止することができる。しかしながら開口の穴は小さくてもミリオーダーであり、突沸粒子はミクロンオーダーであるため完全には防げない。また穴が小さいことで、複数の穴を開けても開口の総面積は従来品に較べて小さくなるので、蒸着レートが低下し、タクトタイムが増大してしまう。
【特許文献1】特開平8−269696号公報
【特許文献2】特開平8−274090号公報
【特許文献3】特開2002−246175号公報
【特許文献4】特開平7−126838号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
従って本発明の目的は、放射線像変換パネルを蒸着で作製するときに突沸(スプラッシュ)による画像欠陥がない輝尽性蛍光体プレートを作製することを可能とする放射線像変換パネルの製造方法および該パネルの製造装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の上記課題は以下の手段により達成されるものである。
【0017】
(請求項1)
内部に基板を備えた真空チャンバーと、前記基板に対向する開口部を有し、蒸着原料を収容するボート、前記ボートを加熱する加熱装置を備えた蒸着装置を用い、気相堆積法により前記基板上に輝尽性蛍光体層を成長させる放射線像変換パネルの製造方法において、前記ボートは、前記ボートの加熱により発生する、前記ボート中に収容された蒸着原料の表面から前記基板に向けて直線的に飛行する蒸着原料粒子をカットする仕切板を備えることを特徴とする放射線像変換パネルの製造方法。
【0018】
(請求項2)
前記輝尽性蛍光体層は、下記一般式(1)で表されるハロゲン化アルカリを母体とする輝尽性蛍光体を含有することを特徴とする請求項1に記載の放射線像変換パネルの製造方法。
【0019】
一般式(1)
1X・aM2X′・bM3X″3:eA
〔式中、M1はLi、Na、K、Rb及びCsからなる群から選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属であり、M2はM1以外のLi、Na、K、Rb及びCsからなる群から選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属であり、M3はY、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb及びLuからなる群から選ばれる少なくとも一種の三価の金属であり、X、X′及びX″は、各々F、Cl、Br及びIからなる群から選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり、Aは、Eu、Tb、In、Cs、Ce、Tm、Dy、Pr、Ho、Nd、Yb、Er、Gd、Lu、Sm及びYからなる群から選ばれる少なくとも一種の希土類元素であり、また、a、b、eはそれぞれ0≦a<0.5、0≦b<0.5、0<e≦0.2の範囲の数値を表す。〕
(請求項3)
前記ボートの加熱に抵抗加熱法を用いることを特徴とする請求項1または2に記載の放射線像変換パネルの製造方法。
【0020】
(請求項4)
内部に基板を備えた真空チャンバーと、前記基板に対向する開口部を有し、蒸着原料を収容するボート、前記ボートを加熱する加熱装置を備えた蒸着装置において、前記ボートは、前記ボートの加熱により発生する、前記ボート中に収容された蒸着原料の表面から前記基板に向けて直線的に飛行する蒸着原料粒子をカットする仕切板を備えることを特徴とする蒸着装置。
【0021】
(請求項5)
前記ボートの加熱に抵抗加熱法を用いることを特徴とする請求項4に記載の蒸着装置。
【発明の効果】
【0022】
本発明により、蒸着効率を落とすことなく、突沸(スプラッシュ)等で発生した原料粒子(飛沫)が直線的に飛散し被蒸着基板上に付着することがなく、それにより欠陥のない輝尽性蛍光体プレート、放射線像変換パネルの製造が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
【0024】
本発明に係わる放射線像変換パネルを製造する方法について説明する。
本発明において、放射線像変換パネルに用いられる、基材上に輝尽性蛍光体層を形成した輝尽性蛍光体プレートは、真空蒸着を利用した気相堆積法により形成される。
【0025】
真空蒸着は、10-4Pa以下の高真空中で、固体原料を加熱蒸発させ、この蒸気を一定の温度に保持した基板上に堆積させ薄膜を形成する方法である。蒸着原料の気化手段としての加熱法としては抵抗加熱法、電子ビーム法、レーザ法の他に高周波誘導加熱法、アーク法等がある。
【0026】
本発明においては、輝尽性蛍光体原料、好ましくはCsBr等アルカリハライド系材料を蒸着原料として、輝尽性蛍光体プレートの支持体である例えば、ガラス基板上に輝尽性蛍光体層を蒸着形成させる。
【0027】
以下、本発明に係わる蒸着法について説明する。
【0028】
図1に本発明において輝尽性蛍光体層の形成に用いられる蒸着装置の構成を示した。
図に示すように、蒸着装置は、真空容器7と、該真空容器7内に設けられて支持体(基体)3に蒸気を蒸着させる蒸発源となる原料を収容するボート5および前記ボートを加熱する加熱装置(図示されていない)と、支持体3を保持する支持体ホルダ2と、該支持体ホルダ2をボート5に対して回転させることによって該蒸発源5からの蒸気を蒸着させる支持体回転機構1と、真空容器7内の排気及び大気の導入を行う真空ポンプ6等を備えている。尚、図では、輝尽性蛍光体層4が支持体(基体)3上に形成されているところを示す。
【0029】
ボート5は、輝尽性蛍光体原料を収容して加熱されるため、例えばアルミナ製ボート等にヒータを巻いて構成しても良いし、ボートや、高融点金属からなるヒータから構成しても良い。また、輝尽性蛍光体を加熱する方法は、抵抗加熱法以外に高周波誘導による加熱等がある。加熱ボートは被蒸着材料であるこれと対向し配置された基板にたいし開口部を有し、ボート内で加熱され液化した蒸着原料から発生する蒸気が開口部を通して基板表面に於いて析出、気相成長し蒸着膜が形成される。
【0030】
支持体回転機構1は、例えば、支持体ホルダ2を支持するとともに支持体ホルダ2を回転させる回転軸1aと、真空容器7外に配置されて回転軸1aの駆動源となるモータ(図示しない)等から構成されている。
【0031】
この例では、ボートの位置を、基板の被蒸着面に対して、蒸気流の流線方向が斜めになる様に配置されている。この様に蒸気流の流線方向を傾けると、結晶は流線方向の影響を受けて斜めに成長しようとして、基板の被蒸着面において蒸気流が到達しにくい陰の部分が出来、この部分が亀裂となって蒸気流の流線方向にある程度傾きながら伸びる区画された柱状の結晶が形成される。この際、加熱されたボートから発生する原料蒸気流の流線方向を基板の被蒸着面の法線方向の周りに相対的に回転させ、微細な柱状結晶の陰の部分を固定しないようにすることで、結晶が板状に広がるのを防止し、基板上に微細な幅の狭い柱状結晶からなる輝尽性蛍光体層が均一な膜厚で得られる。
【0032】
支持体ホルダ2には、支持体3を加熱する加熱ヒータ(図示しない)を備えることが好ましい。輝尽性蛍光体の蒸着前に、支持体3を加熱することによって、支持体3表面の吸着物を離脱・除去し、支持体3表面と輝尽性蛍光体との間に不純物層の発生を防いだり、密着性の強化や輝尽性蛍光体層の膜質調整を行うことができる。
【0033】
このように構成された蒸着装置を使用して、支持体3に輝尽性蛍光体層4を形成するには、まず、支持体ホルダ2に支持体3を取り付ける。
【0034】
次いで、真空容器7内を真空排気する。その後、支持体回転機構1により支持体ホルダ2を蒸発源である蒸着原料を収容したボート5に対して回転させ、蒸着可能な真空度に真空容器7が達したら、加熱されたボート5から輝尽性蛍光体原料を蒸発させて、支持体3表面に輝尽性蛍光体を気相成長させ輝尽性蛍光体層を所望の厚さに成長させる。この場合において、支持体3と、蒸発源としてのボート5との間隔は、通常100〜1500mmに設置される。
【0035】
図2に蒸着装置で用いられるボート5の構造を一例を断面図で模式的に示す。
5がボート、10はその開口部であり、11が収容された蒸着原料を示している。尚加熱手段は図では省略している。
【0036】
気相堆積法(蒸着法)による輝尽性蛍光体の製造においては、前記のように、ボート内の蒸着原料(多くは粉末)が、ボートの加熱によって固体から液体に変わる際に突沸(スプラッシュ)が発生する。その突沸により発生する蒸着原料粒子は、比較的粒子サイズが大きく、直進性の高い粒子と推測される。これらの粒子がそのまま飛散し、基板上に付着すると膜上の突起、へこみ等となり、画像欠陥となる。これらの発生は放射線像変換パネルの収率を大きく低下る原因となっている。
【0037】
ボートの開口を小さい複数の穴にすることで大きい粒子をカットし突沸を防止する方法も知られているが、開口の穴は小さくともミリオーダーであり、突沸はミクロンオーダーのため完全には防げない。
【0038】
また複数の穴を空けても穴は小さいことから開口の総面積は従来に比べて小さくなるので、蒸着レートが低下し、タクトタイムが増大してしまう。
【0039】
これら突沸による粒子の衝突は、蒸着装置において、蒸着原料を収容するボートと対向する基板との間にシャッターを設け、初期溶融中はシャッターをする等の方法で突沸は低減するものの、完全になくすことは出来ない。
【0040】
本発明においては、ボートの開口をそれ程制限することなく、かつ、突沸により直線的に飛散した粒子が基板表面に達し、基板上の欠陥とならない様にボート形状を工夫したものである。
【0041】
即ち、大きい粒子はボートの開口からは出にくく、例え出たとしてもその大きい粒子が直線的には基板に到達しないようにボート内に仕切板乃至遮蔽板を設けるものである。
【0042】
こうすることで突起などの画像欠陥になりにくい小さい粒子だけが衝突、拡散して基板上に蒸着されるようにすることができる。
【0043】
従って、本発明に用いられる蒸着装置においては、該蒸着装置に用いられる蒸着用ボートは、前記ボート内部の、ボート開口部の直下に仕切板乃至遮蔽板を取り付け構成され、これれにより突沸等により発生した大きい粒子が直接、直線的に基板に到達しない構造を有している。
【0044】
本発明に係わる加熱ボートについて以下図3を用いて説明する。
【0045】
図3(a)は、本発明に係わる仕切板を有するボート5の構造の一例を模式的に示す断面図である。又、図3(b)にその外観図を示した。ボート5およびボート中に収容された蒸着原料11、を有し、基板に対向する開口部10を有している。8は加熱溶融されボート開口部より放出される原料蒸気を示している。本発明においてはボート開口部に仕切板乃至遮蔽板9を有することに特徴がある。充填された原料が加熱され突沸を起こしたときに発生する原料粒子が、開口部を通して直線的に飛散し被蒸着材料(基板)に到達するのを防止する。
【0046】
従って、本発明に係わる蒸着原料を収容するボートは、突沸により発生する粒子が直線的に飛翔し基板に達することのない様に、基板の大きさ、又開口部の大きさ、更には仕切板の大きさまた開口部からの距離等を調整する必要があり、本発明に係わる蒸着用のボートまた蒸着装置の構成としては以下のような条件を満たすものである。
【0047】
図4は突沸(スプラッシュ)による原料粒子の基板への飛散を防止することの出来る仕切板を備えた加熱ボートを用いる際の、基板との好ましい位置関係を示す図である。
【0048】
図4は、蒸着用ボート5と、回転する支持体ホルダ2に支持体(基体)3が固定されている様子を示す。図において、O点は蒸着ボートの開口部の中心点を示す。
このとき、点PはボートOの直上の点、点QはOから一番遠い基板の端点である。また、θはOPとOQのなす角度とする。
【0049】
また一方本発明に係わる加熱ボートを図5に示すが、点Rはボート内の仕切り板の端点、点Sは点Rから一番近い位置にあるボートの開口部の端点、点Tは基板面からボート内の仕切り板の端の点Rを通るようにおろした垂直線上の任意の点とし、このときRTとRSのなす角度をΦとする。
【0050】
このとき前記基板とボートとの位置関係を表す角度θと、前記仕切り板の端の点Rと点Rから一番近い位置にあるボートの開口部の点Sを結ぶ直線と、直線RTのなす角度Φは、
θ<Φ
の関係にあればよい。仕切板は直接ボートに溶接してもよいし、仕切板を溶接した筒状のものを開口部から挿入してもよい。
こうすることで直線的に基板に蒸着される粒子をカットし、突沸を減少することができる
即ち、前記蒸着装置において、蒸着可能な真空度10-1Pa〜10-4Paに真空容器7が達したら、支持体ホルダ2に基板となる例えばガラス等の支持体3を保持し、該真空容器7内に設けられたボート5に蒸発源となる輝尽性蛍光体原料を収容し、加熱することで、蒸発源3から輝尽性蛍光体を蒸発させて、基板上に蒸着する。この場合において、支持対11の表面と、蒸発源との距離は前記のように100〜1500mmにするのが好ましい。
【0051】
支持体3を保持する支持体ホルダ2と、該支持体ホルダ2は支持体回転機構1により、ボート5に対して回転させることによって該蒸発源5からの蒸気を蒸着させる。なお、真空容器7内の排気及び大気の導入を行う真空ポンプ6等を備えている。
【0052】
本発明に係わる蒸着用のボートは、輝尽性蛍光体原料を収容して加熱されるが、加熱方法としては、抵抗加熱法、高周波誘導による加熱、又電子ビームによる方法、また高密度のレーザ光を用いる方法等あり、いずれも用いることができるが、仕切板をボート内に有する本発明においては、原料に直接電子線或いは高密度のレーザ光等照射する方式等に比べ、抵抗加熱法が好ましい。
【0053】
抵抗加熱方式としては、アルミナ(Al23)やベリリア(BeO)等の高融点酸化物るつぼを用いてこの周囲にヒータを設置して間接的に加熱する方式、また高融点金属ボート、例えば、ボート材質としてタンタル、モリブデン、タングステン等の高融点金属ボート状ヒーターを用いてこれに原料を収容し直接電流を流して加熱する直接加熱方式等が好ましい。高融点金属ボート状ヒーターを用いる方法のうち特に好ましい高融点金属ボートとしては比較的柔らかく、加工が容易であるタンタル製が好ましい。
【0054】
加熱温度は、原料混合物の充填量、溶融温度等によって異なるが500〜1000℃の範囲が好ましい。
【0055】
又、図6は本発明の別の態様を示す蒸着ボートの図であるが。図に示すように、仕切板Aに加えて別の仕切板Bを開口部から仕切板Aを囲むように仕切板Aの位置よりも深い位置となるよう所定の深さ(L)で配置して、直線飛散経路が全くなくなるようにすることも好ましい。11は蒸着原料である。これにより、直線経路が全くなくなり実質的に突沸等による飛散粒子が直線的にはボート外に放出されない。
【0056】
また、本発明においては、前記ボートと、基板間に前記仕切板とは別にシャッターを設けて開閉により、蒸着原料の蒸発流を制御できるようにしてもよい。例えば、蒸気圧の違う混合原料を共蒸着する際の、得られる蒸着膜中の濃度の分布(ムラ)を低減することができる。
【0057】
本発明においては、前記蒸着工程を複数回に分けて輝尽性蛍光体層を形成することも可能である。さらに、前記蒸着工程では複数の蒸着用ボートを用いて共蒸着し、支持体上で目的とする輝尽性蛍光体を合成すると同時に輝尽性蛍光体層を形成することも可能である。
【0058】
また、蒸着法においては、蒸着時、必要に応じて、被蒸着体(支持体、保護層又は中間層)を冷却あるいは加熱しても良い。
【0059】
さらに、蒸着終了後、輝尽性蛍光体層を加熱処理しても良い。また、蒸着法においては必要に応じてO2、H2等のガスを導入して蒸着する反応性蒸着を行っても良い。
【0060】
形成する輝尽性蛍光体層の膜厚は、放射線像変換パネルの使用目的によって、また輝尽性蛍光体の種類により異なるが、本発明の効果を得る観点から50〜2000μm、好ましくは50〜1000μmであり、さらに好ましくは100〜800μmである。
【0061】
上記の気相堆積法による輝尽性蛍光体層の形成にあたり、輝尽性蛍光体層が形成される支持体の温度は、室温(rt)〜300℃に設定することが好ましく、さらに好ましくは50〜200℃である。
【0062】
上記の輝尽性蛍光体を含む蒸発源は、一般には輝尽性蛍光体のみから構成されるが、例えば輝尽性蛍光体と賦活剤成分や添加物成分との混合物であってもよい。蒸発源は、突沸防止などの点からその含水量が0.5質量%以下であることが好ましい。蛍光体がCsBr:Euのように吸湿性である場合には特に、含水量をこのような低い値に抑えることは突沸防止などの点から重要である。蒸発源の脱水は、蛍光体を減圧下で100〜300℃の温度範囲で加熱処理したり、あるいは窒素雰囲気などの水分を含まない雰囲気中で、蛍光体の融点以上の温度で数十分〜数時間加熱溶融することにより行うことができる。
【0063】
さらに、蒸発源は、アルカリ金属不純物(蛍光体の構成元素以外のアルカリ金属)の含有量が10ppm以下であり、そしてアルカリ土類金属不純物(蛍光体の構成元素以外のアルカリ土類金属)の含有量が1ppm以下であることが望ましい。このような蒸発源は、アルカリ金属やアルカリ土類金属など不純物の含有量の少ない原料を使用することにより調製することができる。これによって、不純物の混入が少ない輝尽性蛍光体蒸着層を形成することができるとともに、そのような輝尽性蛍光体蒸着層は発光量が増加する。
【0064】
なお、本発明の方法において蒸着装置は、前記図1〜6に示した装置に限定されるものではない。
【0065】
次に、本発明に好ましく用いられる輝尽性蛍光体について説明する。
【0066】
本発明において形成される輝尽性蛍光体層としては、以下一般式(1)で表される組成を有する輝尽性蛍光体を含有するものである。
【0067】
一般式(1)
1X・aM2X′・bM3X″:eA
一般式(1)で表される輝尽性蛍光体において、M1は、Li、Na、K、Rb及びCs等の各原子から選ばれる少なくとも1種のアルカリ金属原子を表し、中でもRb及びCsの各原子から選ばれる少なくとも1種のアルカリ土類金属原子が好ましく、更に好ましくはCs原子である。
【0068】
2はBe、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Cd、Cu及びNi等の各原子から選ばれる少なくとも1種の二価の金属原子を表すが、中でも好ましく用いられるのは、Be、Mg、Ca、Sr及びBa等の各原子から選ばれる二価の金属原子である。
【0069】
3はSc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Al、Ga及びIn等の各原子から選ばれる少なくとも1種の三価の金属原子を表すが、中でも好ましく用いられるのはY、Ce、Sm、Eu、Al、La、Gd、Lu、Ga及びIn等の各原子から選ばれる三価の金属原子である。
【0070】
AはEu、Tb、In、Ce、Tm、Dy、Pr、Ho、Nd、Yb、Er、Gd、Lu、Sm、Y、Tl、Na、Ag、Cu及びMgの各原子から選ばれる少なくとも1の金属原子であり、好ましくはEu金属原子でる。
【0071】
輝尽性蛍光体の輝尽発光輝度向上の観点から、X、X′及びX″はF、Cl、Br及びIの各原子から選ばれる少なくとも1種のハロゲンで原子を表すが、F、Cl及びBrから選ばれる少なくとも1種のハロゲン原子が好ましく、Br及びIの各原子から選ばれる少なくとも1種のハロゲン原子が更に好ましい。
【0072】
一般式(1)で表される化合物において、aは0≦a<0.5、好ましくは0≦a<0.01、bは0≦b<0.5、好ましくは0≦b≦10-2、eは0<e≦0.2、好ましくは0<e≦0.1である。
【0073】
従って、蛍光体原料としては、
(a)NaF、NaCl、NaBr、NaI、KF、KCl、KBr、KI、RbF、RbCl、RbBr、RbI、CsF、CsCl、CsBr及びCsIから選ばれる少なくとも1種の化合物が用いられる。
【0074】
(b)MgF2、MgCl2、MgBr2、MgI2、CaF2、CaCl2、CaBr2、CaI2、SrF2、SrCI2、SrBr2、SrI2、BaF2、BaCl2、BaBr2、BaBr2・2H2O、BaI2、ZnF2、ZnCl2、ZnBr2、ZnI2、CdF2、CdCl2、CdBr2、CdI2、CuF2、CuCl2、CuBr2、CuI、NiF2、NiCl2、NiBr2及びNiI2の化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物が用いられる。
【0075】
(c)Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Al、Ga及びInの各原子から選ばれる少なくとも1種の三価金属原子を有するハロゲン化合物が用いられる。
【0076】
(d)賦活剤の原料としては、Eu、Tb、In、Cs、Ce、Tm、Dy、Pr、Ho、Nd、Yb、Er、Gd、Lu、Sm、Y、Tl、Na、Ag、Cu及びMg等の各原子から選ばれる金属原子を有する化合物が用いられる。
【0077】
一般式(1)において、前記a、b、cの数値範囲の混合組成になるように前記(a)〜(d)の蛍光体原料を秤量し、純水にて溶解する。
【0078】
上記の数値範囲の混合組成になるように前記(a)〜(d)の蛍光体原料を秤量し、純水にて溶解する。
【0079】
この際、乳鉢、ボールミル、ミキサーミル等を用いて充分に混合しても良い。
【0080】
次に、得られた水溶液のpH値Cを0<C<7に調整するように所定の酸を加えた後、水分を蒸発気化させる。
【0081】
これにより調製した蛍光体原料混合物を、蒸着原料として用い、本発明の輝尽性蛍光体層は形成される。
【0082】
蒸発源となる輝尽性蛍光体原料は、蒸着用のボートに仕込まれる際、脱ガス処理を行うことが好ましい。蒸発源から輝尽性蛍光体を蒸発させる方法は本発明においては前記のように抵抗加熱方式が好ましい。
【0083】
また、賦活剤は母体(basic substance)に対して賦活剤(actibator)を混合して蒸着してもよいし、母体のみを蒸着した後、あとから賦活剤をドープしてもよい。例えば、母体をCsBrとした場合、CsBrのみを蒸着した後、例えば賦活剤であるInをドープしてもよい。即ち、結晶が独立しているため、膜が厚くとも充分にドープ可能であるし、結晶成長が起こりにくいので、MTFは低下しないからである。
【0084】
ドーピングは形成された蛍光体の母体層中にドーピング剤(賦活剤)を熱拡散、イオン注入法によって行うことが出来る。
【0085】
また、蒸発源は必ずしも輝尽性蛍光体原料を混和したものである必要はなく、賦活した輝尽性蛍光体であってもよい。
【0086】
これら形成された柱状結晶からなる輝尽性蛍光体層において、柱状結晶の大きさ(柱状結晶を基板と平行な面から観察したときの各柱状結晶の断面積の円換算した直径の平均値であり、少なくとも100個以上の柱状結晶を視野中に含む顕微鏡写真から計算する)は0.5〜50μm程度がよく、更に好ましくは、0.5〜20μmである。即ち、柱状結晶が0.5μmより細い場合は、柱状結晶により輝尽励起光が散乱される為にMTFが低下するし、柱状結晶が50μm以上の場合も輝尽励起光の指向性が低下し、MTFは低下する。
【0087】
また、本発明の放射線像変換パネルに用いられる蛍光体プレートの基板としては、水分の透過性の低いものが好ましく、各種のガラス、高分子材料、金属等が用いられるが、例えば石英、ホウ珪酸ガラス、化学的強化ガラスなどの板ガラス、又、セルロースアセテートフィルム、ポリエステルフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリアミドフィルム、ポリイミドフィルム、トリアセテートフィルム、ポリカーボネートフィルム等のプラスチックフィルム、アルミニウムシート、鉄シート、銅シート等の金属シート或いは該金属酸化物の被覆層を有する金属シートが好ましい。これら支持体の表面は滑面であってもよいし、輝尽性蛍光体との接着性を向上させる目的でマット面としてもよい。
【0088】
また、本発明においては、基板と輝尽性蛍光体の接着性を向上させるために、必要に応じて基板の表面に予め接着層を設けてもよい。
【0089】
これら基板の厚みは用いる基板の材質等によって異なるが、一般的には80μm〜2000μmであり、取り扱い上の観点から、更に好ましいのは80μm〜1000μmである。
【0090】
また、アルカリハライド系輝尽性蛍光体のなかでもRbBr及びCsBr系蛍光体が高輝度、高画質であり好ましい。
【0091】
これらの気相堆積法によって形成した蛍光体柱状結晶は水分に弱いため、輝尽性蛍光体層を支持体上に設けた蛍光体プレートは、蛍光体層上に保護層を設けたり、また防水性保護フィルムを用いプレート全体を封止してもよい。
【0092】
例えば保護層は保護層用塗布液を輝尽性蛍光体層上に直接塗布して形成してもよいし、あらかじめ別途形成した保護層を輝尽性蛍光体層上に接着してもよい。
【0093】
保護層の材料としては、酢酸セルロース、ニトロセルロース、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリ塩化ビニリデン、ナイロン、ポリ四フッ化エチレン、ポリ三フッ化−塩化エチレン、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体等の通常の保護層用材料が用いられる。他に透明なガラス基板を保護層としてもちいることもできる。これらの保護層の層厚は0.1〜2000μmが好ましい。
【0094】
また、この保護層は蒸着法、スパッタリング法等により、SiC、SiO2、SiN、Al23等の無機物質を積層して形成してもよい。これらの保護層の層厚は0.1〜2000μmが好ましい。
【0095】
また、例えば、金属酸化物蒸着層を有する防湿性保護フィルムを用いて、蛍光体プレートの蛍光体面そして裏面に密着するように覆い、蛍光体プレートを封止してもよい。
【0096】
この様にして形成された放射線像変換パネルは、X線像を記録した後、輝尽励起光源により、読み出しが行われる。輝尽励起光源としては、放射線像変換パネルに使用される輝尽性蛍光体の輝尽励起波長である500〜900nm波長を含むレーザ光源が使用される。そのうち高出力で、且つ、コンパクト化が容易な半導体レーザ、例えば、波長680n
mの半導体レーザ光源等が好まれる。本発明の輝尽性蛍光体はいずれも500nm以下に主ピークを有する発光を示し、分光感度がよく一致した受光器をもちいることでより高感度で信号の検出ができる。
【実施例】
【0097】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。
【0098】
図3で示されるタンタル製ボートに、CsBrおよびEuBr2(賦活剤)をCsBrに対し、EuBr2が400ppmになるようミキサーミルを用いて混合し、含水量が0.1質量%以下となるよう減圧下(1.33kPa)で100℃にて3時間加熱処理した蛍光体原料を400g充填し、基板と共に図1の様に真空チャンバー内にセットした。尚、タンタル製ボートにおいて、仕切板は直接ボートに溶接して作製し、ボート開口部端面と仕切板端面の関係、また基板とボートとの位置関係は前記の式(θ<Φ)となるように調整した(θ=60度、Φ=65度)。また、基板としては厚み3mm、面積457mm×457mmの炭素繊維強化樹脂CFRP(東レ(株)製)を用いた。
【0099】
次いで、真空チャンバーを1.0×10-3Paまで真空にひいた後、Arを導入し、5.0×10-2Paに真空度を調節した。基板を80℃まで加熱したあと、ボートに電流を印加した。初期溶融中はボートの上にシャッター(図では省略されている)をしてボート温度(原料温度)が780℃一定になったところでシャッターを開け、基板を回転させながら、基板上にCsBr:Euを蒸着した。膜厚が500μmとなったところで蒸着を終了し、基板を冷却後取り出した。
【0100】
次いで、比較として、図2で示される通常ボートを用いてボート以外は同じ条件で蒸着を行った。
【0101】
取り出した輝尽性蛍光体が形成された基板のそれぞれの表面を顕微鏡で観察し、500μm以上の突起物の数を調べた。
通常のボートで作製した輝尽性蛍光体層膜は500μm以上の突起が基板一枚あたり13個あったのに対して、突沸防止ボートを用いたものでは0個であり大きな粒子の付着による欠陥がないことが判った。
【0102】
以上のように、本発明に係わる仕切板を備えた蒸着ボートを用いることで突沸(スプラッシュ)による輝尽性蛍光体層上への突起物の形成を抑え、欠陥のない放射線像変換パネルを得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【0103】
【図1】蒸着装置の構成を示す概略図である。
【図2】蒸着装置で用いられるボートの構造の一例を模式的に示す断面図である。
【図3】本発明に係わる加熱ボートの構造の一例を示す図である。
【図4】加熱ボートと基板との好ましい位置関係を示す図である。
【図5】本発明に係わる加熱ボートを示す図である。
【図6】本発明に係わる加熱ボートの別の態様を示す図である。
【符号の説明】
【0104】
1 基板回転機構
2 基板ホルダー
3 基板
4 蒸着膜
5 ボート
6 真空ポンプ
7 真空チャンバー
8 CsBr蒸気
9 仕切板
10 ボート
11 CsBr原料

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に基板を備えた真空チャンバーと、前記基板に対向する開口部を有し、蒸着原料を収容するボート、前記ボートを加熱する加熱装置を備えた蒸着装置を用い、気相堆積法により前記基板上に輝尽性蛍光体層を成長させる放射線像変換パネルの製造方法において、前記ボートは、前記ボートの加熱により発生する、前記ボート中に収容された蒸着原料の表面から前記基板に向けて直線的に飛行する蒸着原料粒子をカットする仕切板を備えることを特徴とする放射線像変換パネルの製造方法。
【請求項2】
前記輝尽性蛍光体層は、下記一般式(1)で表されるハロゲン化アルカリを母体とする輝尽性蛍光体を含有することを特徴とする請求項1に記載の放射線像変換パネルの製造方法。
一般式(1)
1X・aM2X′・bM3X″3:eA
〔式中、M1はLi、Na、K、Rb及びCsからなる群から選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属であり、M2はM1以外のLi、Na、K、Rb及びCsからなる群から選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属であり、M3はY、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb及びLuからなる群から選ばれる少なくとも一種の三価の金属であり、X、X′及びX″は、各々F、Cl、Br及びIからなる群から選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり、Aは、Eu、Tb、In、Cs、Ce、Tm、Dy、Pr、Ho、Nd、Yb、Er、Gd、Lu、Sm及びYからなる群から選ばれる少なくとも一種の希土類元素であり、また、a、b、eはそれぞれ0≦a<0.5、0≦b<0.5、0<e≦0.2の範囲の数値を表す。〕
【請求項3】
前記ボートの加熱に抵抗加熱法を用いることを特徴とする請求項1または2に記載の放射線像変換パネルの製造方法。
【請求項4】
内部に基板を備えた真空チャンバーと、前記基板に対向する開口部を有し、蒸着原料を収容するボート、前記ボートを加熱する加熱装置を備えた蒸着装置において、前記ボートは、前記ボートの加熱により発生する、前記ボート中に収容された蒸着原料の表面から前記基板に向けて直線的に飛行する蒸着原料粒子をカットする仕切板を備えることを特徴とする蒸着装置。
【請求項5】
前記ボートの加熱に抵抗加熱法を用いることを特徴とする請求項4に記載の蒸着装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−193545(P2006−193545A)
【公開日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−3536(P2005−3536)
【出願日】平成17年1月11日(2005.1.11)
【出願人】(303000420)コニカミノルタエムジー株式会社 (2,950)
【Fターム(参考)】