説明

放射線画像検出装置

【課題】電気二重層コンデンサを有する放射線画像検出装置において、検出画像への充電ノイズの影響を除くこと。
【解決手段】外部から供給される電力を受電する受電部と、前記受電部から電力を受け、負荷に電力を送る第1の回路と、前記受電部から電力を受け、電気二重層コンデンサを充電する第2の回路と、前記電気二重層コンデンサに充電された電力を前記負荷に送る第3の回路と、前記第3の回路をON/OFFするON/OFF回路と前記ON/OFF回路を制御する制御部と、を有することを特徴とする放射線画像検出装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電気二重層コンデンサを有する放射線画像検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電気二重層コンデンサは、小型で大きな静電容量を有し、繰り返し充放電を行ってもコンデンサの性能が劣化しにくい、急速な充放電ができる、安全性が高い等の長所を持つことから多方面において電力を蓄積するための部品として使用されている。
【0003】
このような特徴を有する電気二重層コンデンサは、可搬性を有する装置にも多用されている。
【0004】
電気二重層コンデンサを有する可搬型の装置は、装置を充電器に接続することで、充電器から電力供給を受け、電気二重層コンデンサに電力を送り充電する回路(本発明の第2の回路に対応)と、電気二重層コンデンサに充電された電力を負荷に送る回路(本発明の第3の回路に対応)とを備えているものが多い。
【0005】
充電時間はできる限り短い方が望ましいことから、使用電圧である所定の充電電圧まで充電電圧と等しい定電圧で充電すると時間がかかるので、定電流による充電が行われることが多い。
【0006】
しかしながら、定電流で充電する場合においては、充電を開始して、電気二重層コンデンサの両端の電位差が、所定の充電電圧に近づくと、過充電を防止するための対応が必要になる。
【0007】
そのために、定電流を維持せずに、電流を減少させながら緩やかに所定の充電電圧まで定電圧による充電を続ける対応がとられる。
【0008】
この定電流領域を外れてから満充電に到達するまでの充電時間は、充電される電気量に比較して長時間となるが、充分な電気量を電気二重層コンデンサに貯えるためには必要なものである。
【0009】
このような充電時間を短縮する方法として、使用電圧よりも高い設定電圧を設け、この設定電圧に近づくまで定電流を維持させることにより、使用電圧までの充電時間を短縮させる方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0010】
しかしながら、電気二重層コンデンサには、容量や内部抵抗のバラツキが存在することから、電気二重層コンデンサによっては過充電や充電不足が生じる虞があり、それを回避するためにはバラツキに対応した設定電圧を事前に求めて設定する必要がある。上述した部品バラツキや温度特性による特性変化がある場合でも電気二重層コンデンサの特性のバラツキに影響されない充電方法や充電装置が望まれている。
【0011】
一方で、可搬性を有する放射線画像検出装置では、充電器から取り外した状態で電気二重層コンデンサから電力を供給して放射線画像検出を行う場合のみならず、緊急撮影時には充電器に接続した状態で充電器から電力供給を受けながら放射線画像検出を行う場合が想定される。
この場合、前記第2の回路による電気二重層コンデンサへの充電と、充電器から前記第2の回路及び前記第3の回路を経由する負荷への電力供給とが同時並行して行われる。
【0012】
このため、放射線撮影装置における電気二重層コンデンサの充電に関わるさらなる問題として、放射線画像検出装置が検出状態にあるときに、電気二重層コンデンサへの充電が行われると、前記第2回路で発生する充電ノイズが第3の回路を経由して負荷に伝搬され、画像中にノイズとして現れるという問題がある。
【特許文献1】特許第3413527号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、上述したような状況に鑑みてなされたもので、その目的は、電気二重層コンデンサを有する放射線画像検出装置の撮影画像への充電ノイズの影響を除くことにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記課題は、以下の発明を実現することにより達成される。
1.外部から供給される電力を受電する受電部と、
前記受電部から電力を受け、負荷に電力を送る第1の回路と、
前記受電部から電力を受け、電気二重層コンデンサを充電する第2の回路と、
前記電気二重層コンデンサに充電された電力を前記負荷に送る第3の回路と、
前記第3の回路をON/OFFするON/OFF回路と
前記ON/OFF回路を制御する制御部と、
を有することを特徴とする放射線画像検出装置。
2.前記制御部は、前記第2の回路により電気二重層コンデンサを充電しているときには、前記ON/OFF回路をOFFにすることを特徴とする1項に記載の放射線画像検出装置。
3.前記制御部は、前記受電部への電力供給が開始されたと判断すると前記ON/OFF回路をOFFし、前記受電部への電力供給が停止されたと判断すると、前記ON/OFF回路をONにすることを特徴とする1項に記載の放射線画像検出装置。
4.前記第2の回路は、
前記電気二重層コンデンサの充電完了後、前記電気二重層コンデンサの端子間電圧が、予め設定する値以下になるまで前記電気二重層コンデンサへの充電を禁止することを特徴とする1〜3項の何れか1項に記載の放射線画像検出装置。
5.前記第2の回路は、
予め設定した値の定電流で充電を開始して、
前記電気二重層コンデンサの両端の電圧が予め設定する第1の充電電圧に到達したときに、一定時間、充電を停止し、
前記第1の充電電圧と前記一定時間経過後の前記電気二重層コンデンサの両端の電圧とを基に、第2の充電電圧を算出して、
前記電気二重層コンデンサの両端の電圧が前記第2の充電電圧に到達するまで、予め設定した定電流で充電する
ことを特徴とする1〜4項に記載の放射線画像検出装置。
【発明の効果】
【0015】
本発明により、電気二重層コンデンサを有する放射線画像検出装置において、充電中に放射線画像検出を行っても充電中のノイズにより画像品質が低下することを抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態例を図を基に説明する。
【0017】
図1は、放射線画像検出装置Dの外観図である。
【0018】
図に示す放射線画像検出装置Dは、カセッテ型放射線画像検出装置と称されるもので、放射線による画像撮影に広く用いられているものである。
【0019】
図に示すように、本例のカセッテKは2つの主な外装部材、即ち、上部外装部材5,下部外装部材6からなる。
【0020】
上部外装部材5の一角には、表示装置Hと操作ボタンEが設けられ、また、一つの側面には、外部から電力供給を受けるためのコネクタである受電部MCが設けられている。
【0021】
図2は、放射線画像検出装置Dの内部構成を説明する図である。
【0022】
カセッテKの内部には、放射線検知パネル1、パネル支持板2、制御基板3、接続ケーブル4、電力供給部B等が収容されている。
【0023】
なお、カセッテKの上部外装部材5は、図の矢印aの方向から進行してくる放射線が前記放射線検知パネル1に到達する際の遮蔽物となってはならないことから、放射線の透過性が高く且つ強度に優れる材料、例えば、カーボン繊維入りの樹脂が採用される。
【0024】
前記放射線検知パネル1は、蛍光体11、光電変換部12から構成される。
【0025】
蛍光体11は、図の矢印aの方向から入射した放射線を受けて、受けた放射線の強さに応じた光を発するもので、樹脂板に蛍光体が塗布されたものである。
【0026】
光電変換部12は、光電変換素子をガラス板上に格子状に配列したもので、前記蛍光体11の発光光を受光して電気信号に変換する。
【0027】
光電変換部12から出力された電気信号は、フレキシブル回路基板である接続ケーブル4を介して、制御基板3に送られ、制御基板3は、光電変換部12から送られた電気信号を基に、撮影画像情報を生成する。
【0028】
パネル支持板2は、前記放射線検知パネル1、前記制御基板3を支持するもので、前記放射線検知パネル1の平面性を維持するために必要な平面性と剛性を有している。
【0029】
電力供給部Bは、後述するように、受電部MCで受電した電力を負荷である制御基板3に送る回路(第1の回路)、受電部MCで受電した電力により電気二重層コンデンサを充電する回路(第2の回路)、電気二重層コンデンサに充電された電力を負荷に送る回路(第3の回路)、電気二重層コンデンサ等からなる。
【0030】
前記電力供給部Bは、下部外装部材6に接合されている電源部収容部72に収められ、電源部外装部材70により蓋がなされて固定されている。
【0031】
なお、電源収容部72に収められた電力供給部Bは、接点部(不図示)を介して前記制御基板3と電気的に接続される。
【0032】
図3は、定電流電源による電気二重層コンデンサの一般的な充電方法を説明する図である。
【0033】
図3(a)は、定電流電源PSを用いた電気二重層コンデンサCCの充電回路の概念図であり、図3(b)は、充電される電気二重層コンデンサCCの両端の電圧である充電電圧Vと充電時間Tの関係及び充電電流Iと充電時間Tの関係を示す図である。
【0034】
図3(a)に示す電源PSは、充電電流Iが予め設定する定電流値I1を維持するように電気二重層コンデンサCCの両端に電圧を印加する。
【0035】
前記電気二重層コンデンサCCの充電が開始され、その両端の電圧Vが使用電圧VVに到達すると、電源PSは使用電圧VVを超える過充電を避けるために、定電流値I1の維持から、使用電圧VVを印加する定電圧電源として働く。
【0036】
前記電気二重層コンデンサCCの両端の電圧Vが、予め設けた充電電圧VVに到達し、さらに緩和充電時間と称される充電時間TVが経過すると、充電は停止される。
【0037】
図3(b)で示すように、定電流による充電が終了した後に必要となる緩和充電時間(TV−T1)の長さが実用上の問題となる。
【0038】
図4は、充電時間を短縮するために提案された公知の技術による充電電圧Vと充電時間Tの関係及び充電電流Iと充電時間Tの関係を示す図である。
【0039】
図3にて説明した一般例と同じく、電気二重層コンデンサCCの両端には、予め設定する定電流値I1が維持されるように電圧が印加される。
【0040】
しかしながら、一般例と異なり、電気二重層コンデンサCCは、充電により上昇する両端の電圧Vが予め設けた使用電圧VVに到達するように充電されるのではなく、使用電圧VVよりも高く設定された電圧V2に到達するまで、予め設定する定電流値I1を維持する定電流で過充電する。
【0041】
なお、当然のことではあるが、前記電圧V2は、該電気二重層コンデンサに不都合をもたらさない高さの電圧が設定される。
【0042】
充電を停止すると、電気二重層コンデンサCCの両端の電圧は使用電圧VVまで降下する。即ち、電圧V2は、過充電後、電圧降下をした電気二重層コンデンサCCの両端の電圧が丁度使用電圧VVになるように設定される。
【0043】
このように電気二重層コンデンサCCの両端の電圧を、使用開始時の電圧である使用電圧VVよりも高い電圧V2まで上げる過充電領域を設けることにより、充電時間TVは、図3で説明した一般例における充電時間TVよりも大幅に短縮される。
【0044】
しかしながら、電気部品である電気二重層コンデンサCCには、容量、内部抵抗のバラツキが存在する。
【0045】
従って、電気二重層コンデンサに固有の電圧V2を事前に把握した上で、図2で説明したように電気二重層コンデンサCCを充電しなければ、満充電にすることができず、過充電や充電不足が生じる。
【0046】
本発明は、充電時間の短縮を実現すると共に、電気二重層コンデンサの部品バラツキ(特性バラツキ)があったとしても過充電や充電不足を抑制することができ、短時間で満充電することができる。
【0047】
図5は、本発明による充電電圧Vと充電時間Tの関係及び充電電流Iと充電時間Tの関係を示す図である。一例として、電気二重層コンデンサCCの内部抵抗が異なる場合の例を示している。点線が実線に比べて内部抵抗が大きい場合である。
【0048】
また、図6は、本発明による充電装置Aのブロック図である。
先ず、予め設定した定電流I1で電気二重層コンデンサCCの充電を開始する。
【0049】
電気二重層コンデンサCCの両端の電圧が使用電圧VVに到達したことが電圧測定部VMによって検知されると、制御部CTは、スイッチ回路SWを切り替えることにより電源PS1による充電をオフ状態とする。時間T10,時間T11においてそれぞれオフ状態となる。
【0050】
予め設定した時間(T20−T10、又はT21−T11)が経過すると、制御部CTは電圧測定部VMから電気二重層コンデンサCCの両端の電圧を取り込む。
【0051】
このように測定された電圧は、電気二重層コンデンサCCの容量や内部抵抗のバラツキによって図の実線で示す電圧V30と点線で示す電圧V31のようにばらつく。
【0052】
制御部CTは、測定された電圧(例えば、VV−V30、又はVV−V31)を基に、2回目の充電を停止させる充電電圧、例えば、図のV20又はV21を算出する。
【0053】
なお、算出式又は、算出用テーブルは実験により導かれるものである。
【0054】
算出が終了すると、再び、定電流値I1で電気二重層コンデンサCCの充電を開始して、電気二重層コンデンサCCの両端の電圧が、例えば、算出された電圧値V20に到達すると充電が停止される。
【0055】
充電が停止されると、電気二重層コンデンサCCの両端の電圧Vは、使用電圧VVに降下して、その電圧VVを維持する。
【0056】
以上説明したような方法で、電気二重層コンデンサを充電することにより、図3で示したような一般的な充電方法に比較して、充電時間TVの時間が短縮される。
【0057】
また、図4で示した充電方法では、部品バラツキ等がある場合に過充電や充電不足が生じるのに対して、充電途中において、使用している電気二重層コンデンサに固有の目標充電電圧に設定できるので、電気二重層コンデンサの特性のバラツキによる過充電や充電不足を抑制できる。
【0058】
既に説明したように、放射線画像検出装置Dは電気二重層コンデンサを含む電力供給部Bを有している。
【0059】
電力供給部Bには、充電器等の外部から供給される電力を受電部MCで受け、その電力を制御基板3等の負荷に供給する第1の回路と、外部から供給される電力を受電部MCで受け、その電力を電気二重層コンデンサCCの充電のために供給する第2の回路と、外部から電力供給を受けずに負荷を駆動する場合に、電気二重層コンデンサCCに貯えられていた電力を負荷に供給する第3の回路が収められている。
【0060】
このように構成された電力供給部Bにおいては、放射線画像検出装置Dによる検出と電気二重層コンデンサCCへの充電とが並行すると、電気二重層コンデンサCCへの充電電流の変化が、ノイズとして負荷に伝搬する場合がある。
【0061】
このようなノイズは、検出画像に画像欠陥をもたらすものであることから、検出中には電気二重層コンデンサCCの充電を行わない、又は、電気二重層コンデンサCCの充電中には検出を行わないようにすることが望ましい。
【0062】
しかしながら、充電の中断は電気二重層コンデンサCCの充電時間を延ばしてしまう、あるいは、充電中には撮影ができないという問題を生み出す。
【0063】
本発明は、上述した問題を解決するためになされたもので、その目的は放射線画像検出装置Dの検出中に内部に備える電気二重層コンデンサCCの充電を行っても、検出画像に影響するようなノイズの伝搬を防ぐことができる電力供給部Bを実現することにある。
【0064】
特に、本実施形態で提案している電気二重層コンデンサの充電方法では、電気二重層コンデンサの両端の電圧が予め設定する第1の充電電圧に到達したときに、一定時間充電を停止する場合と、第2の充電電圧に向かって充電を再開した場合に、特に顕著に画質の低下として現れる。
【0065】
図7は、本発明の電力供給部Bのブロック図である。
【0066】
第1の回路100は、受電部MCから供給された電力を、電源PS10にて定電圧化して負荷である制御基板3に供給する。
【0067】
なお、定電圧化は、公知の技術により実現されるもので、供給される電力の仕様と負荷の仕様とを基に設計製作されるものである。
【0068】
第2の回路200は、受電部MCから供給された電力を、電源PS20にて定電圧化して充電装置Aに供給し、充電装置Aによって定電流で電気二重層コンデンサCCを充電する回路で、図5及び図6を基に説明した充電回路である。
【0069】
第3の回路300は、電気二重層コンデンサCCに貯えられた電力を、電源PS30によって所定の定電圧とした後に、ON/OFF回路を経由して負荷である制御基板3に供給する回路である。
【0070】
第3の回路にはON/OFF回路であるスイッチSW2、SW3が設けられており、各スイッチの接点は、制御部310の切替信号に従って、それぞれ図の矢印の方向に移動して回路の切り替えを行う。
【0071】
例えば、制御部310は、受電部MCへの電力供給が開始されたと判断すると、スイッチSW2、SW3を接点c−bの状態から接点c−aの状態に切り替える。逆に、制御部310は、受電部MCへの電力供給が停止されたと判断すると、スイッチSW2、SW3を接点c−aの状態から接点c−bの状態に切り替える。
【0072】
スイッチSW2、SW3の可動接点がc−aの状態にあるときは、電源PS10から所定の定電圧が制御基板3に供給される。
【0073】
例えば、この際、電気二重層コンデンサCCから負荷である制御基板3につながる第3の回路はオフ状態となっていることから、電気二重層コンデンサCCへの充電に伴って発生する第2の回路からのノイズが負荷に伝搬することが防止される。
【0074】
一方、電気二重層コンデンサCCへの充電を制御するスイッチSW1は、スイッチSW2、SW3とは独立に第2の回路の制御部CTにより制御される。
【0075】
つまり、スイッチSW1は、電気二重層コンデンサの両端の電圧が予め設定する第1の充電電圧に到達までは接点b−aの状態に制御され、その後一定時間充電を停止するときは接点b−cの状態に制御され、第2の充電電圧に向かって充電を再開したときは再び接点b−aの状態に制御される。
【0076】
なお、放射線画像検出装置Dが充電器から取り外され、電気二重層コンデンサCCに貯えられた電力を負荷に供給する場合には、スイッチSW2、SW3の可動接点がbとcと接続するように移動する。
【0077】
電気二重層コンデンサCCから出力される電力は、電源変換装置PS30にて所定の電圧に定電圧化され、負荷である制御基板3に供給される。
【0078】
以上説明したように、電力供給部Bの第3の回路を制御することによって、放射線画像検出装置Dの検出中に内部に備える電気二重層コンデンサCCの充電を行っても、撮影画像に影響するようなノイズの伝搬を防ぐことができる。
【0079】
なお、放射線画像検出装置Dの検出中に電気二重層コンデンサCCの充電は行われないことがより好ましいことから、本発明の電力供給部Bの第2の回路を、電気二重層コンデンサCCの両端の電圧が予め設定する電圧以下にならないかぎり充電を行わないように制御して、充電の頻度を減らすようにしても良い。
【0080】
上記制御は、第2の回路の制御部CTにより行われるものである。
【0081】
本実施形態では、電源PS30は、ON/OFF回路の上流側(負荷である制御基板3とは反対側)に配置したが、これに限定されるものではなく、ON/OFF回路の下流側に配置することも可能である。
【0082】
この場合、第1の回路の電源PS10を省略することができ、電源PS30を第1の回路と第3の回路の共通の電源とすることができる。
【0083】
また、SW2、SW3は、接点c−aとc−bの切替スイッチとしたが、これに限定されるものではなく、接点c−bのON/OFFのスイッチとし、接点c−aは常時接続された構成としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】放射線撮影装置の外観図である。
【図2】放射線撮影装置の内部構成を説明する図である。
【図3】定電流電源による電気二重層コンデンサの一般的な充電方法を説明する図である。
【図4】充電時間の短縮化を図った充電方法を説明する図である。
【図5】本発明による充電電圧Vと充電時間Tの関係を示す図である。
【図6】本発明による充電装置Aのブロック図である。
【図7】本発明の電力供給回路ブロック図である。
【符号の説明】
【0085】
3 制御基板
100 第1の回路
200 第2の回路
300 第3の回路
310 制御部
B 電力供給部
CC 電気二重層コンデンサ
D 放射線画像検出装置
MC 受電部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部から供給される電力を受電する受電部と、
前記受電部から電力を受け、負荷に電力を送る第1の回路と、
前記受電部から電力を受け、電気二重層コンデンサを充電する第2の回路と、
前記電気二重層コンデンサに充電された電力を前記負荷に送る第3の回路と、
前記第3の回路をON/OFFするON/OFF回路と
前記ON/OFF回路を制御する制御部と、
を有することを特徴とする放射線画像検出装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記第2の回路により電気二重層コンデンサを充電しているときには、前記ON/OFF回路をOFFにすることを特徴とする請求項1に記載の放射線画像検出装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記受電部への電力供給が開始されたと判断すると前記ON/OFF回路をOFFし、前記受電部への電力供給が停止されたと判断すると、前記ON/OFF回路をONにすることを特徴とする請求項1に記載の放射線画像検出装置。
【請求項4】
前記第2の回路は、
前記電気二重層コンデンサの充電完了後、前記電気二重層コンデンサの端子間電圧が、予め設定する値以下になるまで前記電気二重層コンデンサへの充電を禁止することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の放射線画像検出装置。
【請求項5】
前記第2の回路は、
予め設定した値の定電流で充電を開始して、
前記電気二重層コンデンサの両端の電圧が予め設定する第1の充電電圧に到達したときに、一定時間、充電を停止し、
前記第1の充電電圧と前記一定時間経過後の前記電気二重層コンデンサの両端の電圧とを基に、第2の充電電圧を算出して、
前記電気二重層コンデンサの両端の電圧が前記第2の充電電圧に到達するまで、予め設定した定電流で充電する
ことを特徴とする請求項1〜4に記載の放射線画像検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−162491(P2009−162491A)
【公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−339119(P2007−339119)
【出願日】平成19年12月28日(2007.12.28)
【出願人】(303000420)コニカミノルタエムジー株式会社 (2,950)
【Fターム(参考)】