説明

文字入力装置、その制御方法、プログラム及び情報記憶媒体

【課題】入力候補文字列をユーザに提示する際に、ユーザに提示すべきでない語句の表示を柔軟に制限することのできる文字入力装置を提供する。
【解決手段】複数の語句を含む辞書及び表示制限の対象となる複数の表示制限文字列を含む表示制限文字列リストを記憶し、辞書とユーザが入力する入力文字とに基づいて、複数の入力候補文字列を含む入力候補文字列リストを生成し、生成された入力候補文字列リストに含まれる入力候補文字列のうち、表示制限文字列リストに含まれる表示制限文字列と比較して所定の条件を満たすと判定した入力候補文字列を、入力候補文字列リストから削除し、入力候補文字列リストに含まれる入力候補文字列を表示する文字入力装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザの入力文字に応じて入力候補文字列を表示する文字入力装置、その制御方法、プログラム及び情報記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
キーボードやゲームコントローラ等の操作デバイスに対するユーザからの文字入力操作を受け付けて、入力された文字列を表示する文字入力装置がある。このような文字入力装置においては、ユーザの文字入力を容易にするために、予測入力文字列や変換候補文字列などの入力候補文字列が表示されることがある。具体的には、例えばユーザが入力した文字から始まる単語やフレーズ等を予め記憶された辞書から抽出し、予測入力文字列として表示する技術がある。ユーザは表示された予測入力文字列の中から自分が入力しようとしている語句を選択することにより、当該語句を構成する全ての文字を入力する操作を行わなくても、語句の入力を行うことができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記説明した文字入力装置において、ユーザに提示する入力候補文字列に含めることが望ましくない語句が存在する場合がある。例えば、差別的内容や侮蔑的内容、卑猥な内容などを含む語句、又はこれらの内容を含むおそれがあるとされる語句などである。このような語句を入力候補文字列としてユーザに提示しないようにする方法としては、例えば予め文字入力装置が参照する辞書の中から該当する語句を削除する方法がある。しかしながら、ユーザに提示すべきでない語句は、文字入力装置を使用するユーザやその使用状況等によって変化する場合がある。また、このような語句は、時代の移り変わりとともに変化することも多い。前述した辞書から該当語句を削除してしまう方法では、使用状況や時間の経過等に応じて、柔軟にユーザに提示すべきでない語句の表示を抑制することが困難な場合がある。
【0004】
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであって、その目的の一つは、入力候補文字列をユーザに提示する際に、ユーザに提示すべきでない語句の表示を柔軟に制限することのできる文字入力装置、その制御方法、プログラム、及び情報記憶媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための本発明に係る文字入力装置は、複数の語句を含む辞書を記憶する辞書記憶手段と、表示制限の対象となる複数の表示制限文字列を含む表示制限文字列リストを記憶する表示制限文字列リスト記憶手段と、前記辞書と、ユーザが入力する入力文字と、に基づいて、複数の入力候補文字列を含む入力候補文字列リストを生成する入力候補文字列リスト生成手段と、前記生成された入力候補文字列リストに含まれる入力候補文字列のうち、前記表示制限文字列リストに含まれる表示制限文字列と比較して所定の条件を満たすと判定した入力候補文字列を、前記入力候補文字列リストから削除する入力候補文字列削除手段と、前記所定の条件を満たすと判定した入力候補文字列が削除された前記入力候補文字列リストに含まれる入力候補文字列を表示する入力候補文字列表示手段と、を含むことを特徴とする。
【0006】
また、本発明に係る文字入力装置の制御方法は、複数の語句を含む辞書を記憶する辞書記憶手段と、表示制限の対象となる複数の表示制限文字列を含む表示制限文字列リストを記憶する表示制限文字列リスト記憶手段と、を含む文字入力装置の制御方法であって、前記辞書と、ユーザが入力する入力文字と、に基づいて、複数の入力候補文字列を含む入力候補文字列リストを生成するステップと、前記生成された入力候補文字列リストに含まれる入力候補文字列のうち、前記表示制限文字列リストに含まれる表示制限文字列と比較して所定の条件を満たすと判定した入力候補文字列を、前記入力候補文字列リストから削除するステップと、前記所定の条件を満たすと判定した入力候補文字列が削除された前記入力候補文字列リストに含まれる入力候補文字列を表示するステップと、を含むことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係るプログラムは、複数の語句を含む辞書を記憶する辞書記憶手段と、表示制限の対象となる複数の表示制限文字列を含む表示制限文字列リストを記憶する表示制限文字列リスト記憶手段と、を含む文字入力装置を、前記辞書と、ユーザが入力する入力文字と、に基づいて、複数の入力候補文字列を含む入力候補文字列リストを生成する入力候補文字列リスト生成手段、前記生成された入力候補文字列リストに含まれる入力候補文字列のうち、前記表示制限文字列リストに含まれる表示制限文字列と比較して所定の条件を満たすと判定した入力候補文字列を、前記入力候補文字列リストから削除する入力候補文字列削除手段、及び前記所定の条件を満たすと判定した入力候補文字列が削除された前記入力候補文字列リストに含まれる入力候補文字列を表示する入力候補文字列表示手段、として機能させるためのプログラムである。このプログラムは、コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体に記憶されてよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0009】
図1は、本実施形態に係るエンタテインメントシステム(文字入力装置)のハードウェア構成を示す図である。同図に示すように、エンタテインメントシステム10は、MPU(Micro Processing Unit)11と、メインメモリ20と、画像処理部24と、モニタ26と、入出力処理部28と、音声処理部30と、スピーカ32と、光ディスク読み取り部34と、ハードディスク38と、インタフェース(I/F)40,44と、操作デバイス42と、カメラユニット46と、ネットワークインタフェース48と、を含んで構成されるコンピュータシステムである。
【0010】
図2は、MPU11の構成を示す図である。同図に示すように、MPU11は、メインプロセッサ12と、サブプロセッサ14a,14b,14c,14d,14e,14f,14g,14hと、バス16と、メモリコントローラ18と、インタフェース(I/F)22と、を含んで構成される。
【0011】
メインプロセッサ12は、図示しないROM(Read Only Memory)に記憶されるオペレーティングシステムや、例えばDVD(Digital Versatile Disk)−ROM等の光ディスク36から読み出されるプログラム及びデータ、通信ネットワークを介して供給されるプログラム及びデータ等に基づいて、各種情報処理を行ったり、サブプロセッサ14a乃至14hに対する制御を行ったりする。
【0012】
サブプロセッサ14a乃至14hは、メインプロセッサ12からの指示に従い、例えばDVD−ROM等の光ディスク36から読み出されるプログラム及びデータや、通信ネットワークを介して供給されるプログラム及びデータ等に基づいて、各種の情報処理を行う。
【0013】
バス16は、アドレス及びデータをエンタテインメントシステム10の各部でやり取りするためのものである。メインプロセッサ12、サブプロセッサ14a乃至14h、メモリコントローラ18、及びインタフェース22は、バス16を介して相互にデータ授受可能に接続される。
【0014】
メモリコントローラ18は、メインプロセッサ12及びサブプロセッサ14a乃至14hからの指示に従って、メインメモリ20へのアクセスを行う。メインメモリ20には、光ディスク36やハードディスク38から読み出されたプログラム及びデータや、通信ネットワークを介して供給されたプログラム及びデータが必要に応じて書き込まれる。メインメモリ20はメインプロセッサ12やサブプロセッサ14a乃至14hの作業用としても用いられる。
【0015】
インタフェース22には画像処理部24及び入出力処理部28が接続される。メインプロセッサ12及びサブプロセッサ14a乃至14hと、画像処理部24又は入出力処理部28と、の間のデータ授受はインタフェース22を介して行われる。
【0016】
画像処理部24は、GPU(Graphics Processing Unit)とフレームバッファとを含んで構成される。GPUは、メインプロセッサ12やサブプロセッサ14a乃至14hから送信されるデータに基づいてフレームバッファに各種画面を描画する。フレームバッファに形成された画面は、所定のタイミングでビデオ信号に変換されてモニタ26に出力される。なお、モニタ26には例えば家庭用テレビ受像機が用いられる。
【0017】
入出力処理部28には、音声処理部30、光ディスク読み取り部34、ハードディスク38、インタフェース40及び44、並びにネットワークインタフェース48が接続される。入出力処理部28は、メインプロセッサ12及びサブプロセッサ14a乃至14hと、音声処理部30、光ディスク読み取り部34、ハードディスク38、インタフェース(I/F)40及び44、ネットワークインタフェース48と、の間のデータ授受を制御する。
【0018】
音声処理部30は、SPU(Sound Processing Unit)とサウンドバッファとを含んで構成される。サウンドバッファには、光ディスク36やハードディスク38から読み出されたゲーム音楽、ゲーム効果音やメッセージなどの各種音声データが記憶される。SPUは、これらの各種音声データを再生してスピーカ32から出力させる。なお、スピーカ32には例えば家庭用テレビ受像機の内蔵スピーカが用いられる。
【0019】
光ディスク読み取り部34は、メインプロセッサ12及びサブプロセッサ14a乃至14hからの指示に従って、光ディスク36に記憶されたプログラムやデータを読み取る。なお、エンタテインメントシステム10は、光ディスク36以外の他のコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体に記憶されたプログラムやデータを読み取り可能に構成されてもよい。
【0020】
光ディスク36は例えばDVD−ROM等の一般的な光ディスク(コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体)である。また、ハードディスク38は一般的なハードディスク装置である。光ディスク36やハードディスク38には各種プログラムやデータがコンピュータ読み取り可能に記憶される。
【0021】
インタフェース(I/F)40,44は、操作デバイス42やカメラユニット46等の各種周辺機器を接続するためのインタフェースである。このようなインタフェースとしては、例えばUSB(Universal Serial Bus)インタフェースが用いられる。また、例えばBluetooth(登録商標)規格などによる無線通信インタフェースが用いられてもよい。
【0022】
操作デバイス42は汎用操作入力手段であり、ユーザが各種操作(例えばゲーム操作)を入力するために用いられる。入出力処理部28は、所定時間(例えば1/60秒)ごとに操作デバイス42の各部の状態をスキャンし、その結果を表す操作信号をメインプロセッサ12やサブプロセッサ14a乃至14hに供給する。メインプロセッサ12やサブプロセッサ14a乃至14hは、ユーザによって行われた操作の内容をその操作信号に基づいて判断する。なお、エンタテインメントシステム10は複数の操作デバイス42を接続可能に構成されており、各操作デバイス42から入力される操作信号に基づいて、メインプロセッサ12やサブプロセッサ14a乃至14hが各種処理を実行するようになっている。
【0023】
カメラユニット46は、例えば公知のデジタルカメラを含んで構成され、白黒、グレイスケール又はカラーの撮影画像を所定時間(例えば1/60秒)ごとに入力する。本実施の形態におけるカメラユニット46は、撮影画像をJPEG(Joint Photographic Experts Group)形式の画像データとして入力するようになっている。また、カメラユニット46は、例えばレンズをユーザに向けた状態でモニタ26の上に設置され、ケーブルを介してインタフェース44に接続される。ネットワークインタフェース48は入出力処理部28と通信ネットワークとに接続されており、エンタテインメントシステム10による通信ネットワークを介した他の情報装置との間のデータ通信を中継するようになっている。
【0024】
ここで、本実施形態においてエンタテインメントシステム10のメインメモリ20やハードディスク38等に記憶される各種のデータについて説明する。
【0025】
エンタテインメントシステム10は、複数の語句を含む辞書を記憶している。具体例として、エンタテインメントシステム10は、一般辞書D1及びユーザ学習辞書D2の二つの辞書を含んだ辞書セットを記憶する。この辞書セットは、エンタテインメントシステム10によって入力可能な複数の言語(英語、日本語、フランス語等)のそれぞれに対応して、複数あってもよい。一般辞書D1は、対応する言語の一般的な単語や句などを含んで構成され、どの装置においても共通した内容のものとなる。また、ユーザ学習辞書D2は、個々の装置ごとに個別に生成される辞書であって、ユーザの過去の文字入力操作や、ユーザが明示的に語句を登録する操作等に応じて、語句が追加登録される。これらの辞書は、後述する文字入力処理を実行する際に、ユーザに入力候補文字列を提示するために使用される。
【0026】
また、本実施形態において、エンタテインメントシステム10は、表示制限の対象となる複数の表示制限文字列を含む表示制限文字列リストL1を記憶している。表示制限文字列は、例えば差別的内容や侮蔑的内容、卑猥な内容などを含む語句、又はこれらの内容を含むおそれがあるとされる語句など、ユーザに提示することが望ましくないと考えられる語句である。この表示制限文字列リストL1のデータは、例えば光ディスク36等に格納されて提供されてもよいし、通信ネットワークを介して所定のサーバコンピュータから配信されてもよい。
【0027】
また、エンタテインメントシステム10は、表示制限文字列リストL1を複数記憶することとしてもよい。例えば表示制限文字列リストL1は、エンタテインメントシステム10によって入力可能な複数の言語のそれぞれに対応して複数あってもよい。
【0028】
また、エンタテインメントシステム10は、当該エンタテインメントシステム10の販売地域を示す情報(販売地域情報)を記憶してもよい。この販売地域情報は、例えばエンタテインメントシステム10が販売される国や地域を識別するためのコード情報であって、予め装置出荷時にROM等に記録される。この販売地域情報を参照することにより、複数の国や地域で同じ構成のエンタテインメントシステム10が販売されている場合に、個々の装置がどの地域で販売されたものかを知ることができる。
【0029】
以下、以上説明したハードウェア構成を有するエンタテインメントシステム10が、ユーザによる文字入力を受け付ける文字入力装置として動作する場合に実現する機能について、説明する。エンタテインメントシステム10は、機能的に、図3に示すように、使用辞書選択部50と、表示制限文字列リスト選択部52と、入力候補文字列リスト生成部54と、入力候補文字列削除部56と、入力候補文字列表示部58と、を含んで構成される。これらの機能は、例えばMPU11がメインメモリ20等に格納されたプログラムを実行することによって実現できる。このプログラムは、光ディスク36等のコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体に格納されて提供されてもよいし、インターネット等の通信ネットワークを介して提供されてもよい。
【0030】
使用辞書選択部50は、文字入力処理の開始時等において、文字入力処理の際に使用する辞書を選択する。具体例として、本実施形態においては、ユーザの操作デバイス42に対する指示操作等によって選択された入力言語に応じて、当該入力言語に対応した一般辞書D1及びユーザ学習辞書D2を使用辞書として選択する。なお、使用辞書選択部50は、ユーザの指定する設定情報等に応じて、ユーザ学習辞書D2を使用辞書に含めるか否かを選択することとしてもよい。
【0031】
表示制限文字列リスト選択部52は、エンタテインメントシステム10が表示制限文字列リストL1を複数記憶している場合に、この複数の表示制限文字列リストL1の中から、所定の条件に基づいて文字入力処理に使用する表示制限文字列リストL1を選択する。例えば表示制限文字列リスト選択部52は、使用辞書選択部50と同様に、選択された入力言語に応じて、当該入力言語に対応した表示制限文字列リストL1を選択する。
【0032】
また、表示制限文字列リスト選択部52は、文字入力処理の実行開始を指示したアプリケーションプログラムに応じて、表示制限文字列リストL1を選択してもよい。この場合、エンタテインメントシステム10は、それぞれアプリケーションプログラムに関連づけられた複数の表示制限文字列リストL1を記憶しているものとする。このアプリケーションプログラムに関連づけられた表示制限文字列リストL1は、例えばアプリケーションプログラムとともに光ディスク36等に格納されて提供されてもよい。具体例として、放送用のテロップを生成するためのアプリケーションプログラムを実行中に文字入力を行う場合、表示制限文字列リスト選択部52は当該アプリケーションプログラムに関連づけられた、放送禁止用語が格納された表示制限文字列リストL1を選択する。これにより、ユーザが当該アプリケーションプログラム実行中に、誤って放送禁止用語を入力候補文字列として選択してしまうことを防ぐことができる。このように、文字入力処理を呼び出したアプリケーションプログラムに応じて表示制限文字列リストL1を選択することによって、エンタテインメントシステム10はユーザの利用状況等に応じて表示を制限する文字列を変更することができる。
【0033】
また、表示制限文字列リスト選択部52は、当該エンタテインメントシステム10の使用地域に関する情報を取得し、取得した使用地域に関する情報に基づいて、表示制限文字列リストL1を選択してもよい。この場合、エンタテインメントシステム10は、それぞれ使用地域に関連づけられた複数の表示制限文字列リストL1を記憶しているものとする。例えば英語の文章を入力する場合であっても、使用される国や文化圏によってユーザに提示すべきでない語句は異なることがある。そこでエンタテインメントシステム10は、予め同じ言語に対応する表示制限文字列リストL1を国ごとに複数用意し、エンタテインメントシステム10が実際に使用される国に応じて表示制限文字列リストL1を切り替える。こうすれば、同じ言語を入力する場合であっても、実際の使用地域に応じて当該地域においては使用すべきでない語句をユーザに提示しないようにすることができる。
【0034】
具体例として、表示制限文字列リスト選択部52は、予めエンタテインメントシステム10内に記憶された販売地域情報を使用地域に関する情報として読み出す。そして、当該販売地域情報に関連づけられた表示制限文字列リストL1を、文字入力処理に使用する表示制限文字列リストL1として選択する。また、表示制限文字列リスト選択部52は、例えば予め設定されたタイムゾーン情報など、販売地域情報以外の情報を使用地域に関する情報として取得してもよい。
【0035】
入力候補文字列リスト生成部54は、ユーザによる操作デバイス42に対する文字入力操作があった場合に、使用辞書選択部50が選択した使用辞書と、ユーザが入力する入力文字と、に基づいて、複数の入力候補文字列を含む入力候補文字列リストL2を生成する。本実施形態においては、入力候補文字列リスト生成部54は、ユーザが入力する入力文字から始まる語句を、使用辞書の中から選択、抽出することによって、ユーザが入力しようとしていると予測される入力候補文字列(予測入力文字列)を含んだ入力候補文字列リストL2を生成する。
【0036】
一例として、ユーザが入力文字として「c」を入力した場合、入力候補文字列リスト生成部54は、使用辞書に含まれる語句の中から「c」で始まる単語を検索し、検索された単語の中から入力候補文字列を選択する。そして、選択された入力候補文字列を、所定の順序に従って並べた入力候補文字列リストL2を生成する。
【0037】
ここで、ユーザが入力した文字から始まる語句のうち、入力候補文字列として選択される語句、及び選択された語句の入力候補文字列リストL2内における順序は、予め定められた条件によって決定される。例えば入力候補文字列リスト生成部54は、入力候補文字列として選択する単語を、各単語の品詞や使用頻度等に応じて決定してもよい。また、使用辞書が複数ある場合に、入力候補文字列がどの辞書に含まれていたかによって、入力候補文字列リストL2内における順序を決定してもよい。具体的には、例えば入力候補文字列リスト生成部54は、ユーザ学習辞書D2に含まれている語句が優先されるように、入力候補文字列リストL2を生成する。また、入力候補文字列リスト生成部54は、決定された順序に従って所定数の入力候補文字列を含むように入力候補文字列リストL2を生成してもよい。
【0038】
入力候補文字列削除部56は、入力候補文字列リスト生成部54によって生成された入力候補文字列リストL2に含まれる入力候補文字列のうち、表示制限文字列リストL1に含まれる表示制限文字列と比較して所定の条件を満たすと判定した入力候補文字列を、入力候補文字列リストL2から削除する。この場合において、入力候補文字列削除部56は、表示制限文字列リスト選択部52によって選択された表示制限文字列リストL1を用いて、入力候補文字列リストL2に含まれる入力候補文字列と表示制限文字列リストL1に含まれる表示制限文字列とを比較する。なお、以下では、入力候補文字列削除部56による削除処理実行後の入力候補文字列リストを、削除後入力候補文字列リストL3という。
【0039】
具体的に、例えば入力候補文字列削除部56は、入力候補文字列リストL2に含まれる入力候補文字列のうち、表示制限文字列リストL1に含まれる表示制限文字列のいずれかと一致する単語があるか否かを判定し、一致する場合には当該入力候補文字列を入力候補文字列リストL2から削除する。また、入力候補文字列が複数の単語からなる熟語や句などの場合、当該入力候補文字列を構成するいずれかの単語が表示制限文字列のいずれかと一致すれば、当該入力候補文字列を入力候補文字列リストL2から削除することとしてもよい。逆に、入力候補文字列は1つの単語で、表示制限文字列は複数の単語からなる熟語
などの場合、入力候補文字列と既に入力済みの入力文字列とを連結した文字列が表示制限文字列と一致すれば、当該入力候補文字列を入力候補文字列リストL2から削除することとしてもよい。これにより、表示制限文字列リストL1に含まれる表示制限文字列を入力候補文字列として表示させないように制御することができる。
【0040】
なお、入力候補文字列削除部56は、原則として入力候補文字列リストL2に含まれる全ての入力候補文字列を、表示制限文字列リストL1に含まれる表示制限文字列と比較する比較対象とする。しかし、比較対象とする表示制限文字列としては、表示制限文字列リストL1に含まれる全ての文字列を使用しなくともよい。例えば「c」で始まる単語を使用辞書から抽出することによって入力候補文字列リストL2が生成されている場合、入力候補文字列削除部56は、同様にまず使用する表示制限文字列リストL1の中から「c」で始まる単語を抽出し、抽出された単語だけを入力候補文字列と比較する比較対象として使用することとしてもよい。
【0041】
また、入力候補文字列リスト生成部54が所定数の入力候補文字列を含む入力候補文字列リストL2を生成した場合において、入力候補文字列削除部56が入力候補文字列リストL2から一部の入力候補文字列を削除した場合、入力候補文字列リスト生成部54は、削除された数に応じた数の入力候補文字列を、新たに使用辞書の中から抽出し、入力候補文字列リストL2に追加することにより、削除後入力候補文字列リストL3を生成してもよい。
【0042】
図4は、入力候補文字列削除部56が使用する入力候補文字列リストL2の一例を示す図である。ここでは例として、「cat」及び「dog」がユーザに提示すべきでない表示制限文字列であると仮定している。また、図5(a)は、入力候補文字列削除部56の実行する処理の対象となる入力候補文字列リストL2の具体例を示している。図5(a)は、ユーザが入力文字として「c」を入力した場合に入力候補文字列リスト生成部54が生成する入力候補文字列リストL2の一例である。この場合、入力候補文字列削除部56は、まず図4に示す表示制限文字列リストL1における1番目の表示制限文字列「cat」を、図5(a)に示す入力候補文字列リストL2に含まれている6個の入力候補文字列のそれぞれと比較する。その結果として、入力候補文字列リストL2における3番目の入力候補文字列「cat」が表示制限文字列と一致するので、当該入力候補文字列を入力候補文字列リストL2から削除する。ここで、入力候補文字列「catch」は「cat」を含んでいるが、単語全体として一致しているわけではないため、削除対象とはしない。さらに入力候補文字列削除部56は、表示制限文字列リストL1における2番目の表示制限文字列「dog」を、入力候補文字列リストL2に残っている5個の入力候補文字列のそれぞれと比較する。この例においては、「dog」に一致する入力候補文字列は入力候補文字列リストL2には含まれていないので、いずれの入力候補文字列も削除せずに処理を終了する。その結果、入力候補文字列削除部56が削除処理を実行して生成する削除後入力候補文字列リストL3は、図5(b)に示すものとなる。
【0043】
入力候補文字列表示部58は、入力候補文字列削除部56によって所定の条件を満たすと判定された入力候補文字列が削除された後の削除後入力候補文字列リストL3に含まれる入力候補文字列を、ユーザによる選択候補となる入力候補文字列としてモニタ26に表示する。これに応じて、ユーザは操作デバイス42を操作して表示された入力候補文字列のいずれかを選択することによって、選択した語句を入力することができる。
【0044】
図6は、エンタテインメントシステム10が文字入力処理を実行する際にモニタ26に表示する文字入力インタフェース画像の一例を示す図である。図6の例において、文字入力インタフェース画像の最上部には、ユーザにより入力された入力文字列を表示するための入力文字列表示領域A1が設けられている。また、その下方には、物理的なキーを表象する複数のキー画像が所定の位置関係で配置されたキー画像表示領域A2と、入力候補文字列表示領域A3と、が設けられている。さらにその下方には、画面上に表示されたカーソル画像Icによって選択されたキー画像によって入力可能な文字を表示する入力候補文字表示領域A4が設けられている。
【0045】
この図6の例において、入力候補文字列削除部56が生成する削除後入力候補文字列リストL3に含まれる入力候補文字列は、入力候補文字列表示領域A3に表示される。ユーザは、カーソル画像Icを操作デバイス42に対する指示操作によって移動させることによって、これらの入力候補文字列の中から任意に文字列を選択することができる。選択された文字列は、入力文字列として入力文字列表示領域A1に表示される。
【0046】
次に、本実施形態に係るエンタテインメントシステム10のMPU11が実行する文字入力処理の流れの一例について、図7のフロー図に基づいて説明する。
【0047】
まず、MPU11は、例えばアプリケーションプログラム等による文字入力処理の開始指示に応じて、所定の前処理を実行する。具体的には、入力言語に応じて使用辞書及び使用する表示制限文字列リストL1を選択する(S1)。そして、図6に例示するような文字入力インタフェース画像をモニタ26に表示する(S2)。
【0048】
前処理が終了すると、MPU11はユーザからの指示操作を受け付ける状態となる。この状態において、ユーザは操作デバイス42に対する操作によって文字入力インタフェース画像上のキー画像や入力候補文字列を選択するなどの操作を行う。MPU11は、ユーザによる指示操作を受け付ける(S3)と、当該指示操作の内容に応じて各種の処理を実行する。
【0049】
S3においてユーザが文字入力処理の終了を指示する指示操作を行った場合、MPU11はこれまでに入力された入力文字列をアプリケーションプログラムに対して出力し(S4)、処理を終了する。また、文字入力インタフェース画像内の入力候補文字列表示領域A3に既に入力候補文字列が表示されている状態において、ユーザが表示された入力候補文字列のいずれかを選択する指示操作を実行した場合には、当該選択された入力候補文字列を入力文字列として確定する処理を行う(S5)。すなわち、入力候補文字列を所定の入力文字列バッファに格納するとともに、当該入力候補文字列を入力文字列表示領域A1に表示する。
【0050】
一方、S3においてユーザが文字を入力する指示操作を実行した場合、MPU11は以下に説明する処理を実行する。すなわち、まずMPU11は、当該時点においてまだ未確定の入力文字があり、これに応じて既に入力候補文字列が入力候補文字列表示領域A3に表示された状態にあるか否かを判定する(S6)。
【0051】
S6の判定処理において、未確定の入力文字が存在しない状態で新たな文字が入力されたと判定された場合、MPU11はまずS1で選択された使用辞書と、S3でユーザが入力した入力文字と、に基づいて入力候補文字列リストL2を生成する(S7)。そして、S1で選択された表示制限文字列リストL1を用いて、S7で生成された入力候補文字列リストL2から条件に合致する入力候補文字列を削除する(S8)。さらに、S8による削除処理がなされた後の削除後入力候補文字列リストL3に含まれる入力候補文字列を入力候補文字列表示領域A3に表示する(S9)。
【0052】
一方、S6の判定処理において、未確定の入力文字が存在する状態で新たな文字が入力されたと判定された場合、既にS9の処理によって入力候補文字列表示領域A3に入力候補文字列が表示されていることとなる。この場合、MPU11は、既に表示済みの削除後入力候補文字列リストL3に対して、新たに入力された文字に応じて入力候補文字列を絞り込む処理を行い(S10)、絞り込みがなされた後の削除後入力候補文字列リストL3に応じて入力候補文字列表示領域A3の表示を更新する(S11)。例えば未確定の入力文字「c」が入力文字列表示領域A1に表示された状態において、新たに「a」が入力文字として入力された場合、MPU11は、削除後入力候補文字列リストL3に含まれる「c」から始まる入力候補文字列の中から、「ca」以外で始まる入力候補文字列を削除する処理を行う。この場合に処理対象となる削除後入力候補文字列リストL3からは、既に表示制限文字列と比較して所定の条件を満たす入力候補文字列は削除されているので、改めて入力候補文字列と表示制限文字列との比較を行う必要はない。
【0053】
また、S3においてたとえば未確定の入力文字を確定する指示操作や、文字を削除する指示操作、空白を挿入する指示操作等、その他の指示操作がなされた場合、MPU11はこれらの指示操作に応じた所定の処理を実行する(S12)。これらの処理が繰り返されることによって、ユーザは入力候補文字列表示領域A3に表示される入力候補文字列を利用しながら、文字列を入力していくことができる。
【0054】
なお、以上説明した図7のフロー図に示される処理は例示であって、MPU11はこれとは異なる処理を実行してもよい。例えばMPU11は、S6,S10及びS11の処理を実行せずに、新たな文字の追加入力があった場合には常にS7からS9までの処理を実行して、削除後入力候補文字列リストL3を生成して表示することとしてもよい。
【0055】
以上説明した本実施の形態によれば、エンタテインメントシステム10は記憶された辞書を参照して一旦生成した入力候補文字列リストL2に対して、辞書とは独立した表示制限文字列リストL1と比較して所定の条件を満たすと判定した入力候補文字列を削除することによって、ユーザに提示すべきでない語句の表示を柔軟に制限することができる。
【0056】
なお、本実施形態において表示制限文字列リストL1に含まれる表示制限文字列は、一般辞書D1やユーザ学習辞書D2に含まれていない語句であってもよい。こうすれば、後にユーザ学習辞書D2にユーザに提示すべきでない語句が登録されてしまった場合であっても、このような語句を入力候補文字列として表示することを制限することができる。また、表示制限文字列リストL1に含まれる表示制限文字列は、随時通信ネットワークを介して提供される情報等に基づいて更新されることとしてもよい。これにより、時間の経過に伴って新たにユーザに提示すべきでない語句が生じた場合にこのような語句を表示制限文字列リストL1に追加したり、逆にこれまで表示制限文字列リストL1に含まれていた表示制限文字列の表示を制限する必要がなくなった場合にこのような語句を表示制限文字列リストL2から削除したりすることができ、容易に表示を制限する対象となる語句を変化させることができる。
【0057】
また、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、以上の説明においては主としてアルファベットを入力する場合の例について説明したが、本発明はこれに限らず、任意の言語に適用可能である。また、以上の説明においては、入力候補文字列は、ユーザの入力文字に応じてユーザが入力しようとしていると予測される予測入力文字列であることとしたが、入力候補文字列は予測入力文字列に限られない。例えば日本語を入力する場合、文字入力装置はユーザがかな文字を入力した際に、このかな文字を変換して得られる漢字等を含んだ変換候補文字列を表示する。そこで、このような変換候補文字列を入力候補文字列として、この中から表示制限文字列と比較して所定の条件を満たすと判定された変換候補文字列から削除してもよい。
【0058】
また、以上の説明においては、入力候補文字列削除部56は、入力候補文字列リスト生成部54が生成した入力候補文字列リストL2に含まれる全ての入力候補文字列を表示制限文字列と比較する比較対象としたが、これに限らず入力候補文字列リストL2に含まれる一部の入力候補文字列のみを比較対象とすることとしてもよい。例えば入力候補文字列削除部56は、入力候補文字列リスト生成部54が所定の辞書から選択した入力候補文字列のみを比較対象としてもよいし、逆に所定の辞書から選択した入力候補文字列については比較対象から除外してもよい。具体例として、入力候補文字列削除部56は、一般辞書D1から選択された入力候補文字列については表示制限文字列と比較する対象とし、ユーザ学習辞書D2から選択された入力候補文字列については表示制限文字列と比較する対象から除外する。これにより、例えばユーザ学習辞書D2に含まれる語句については、表示制限の対象とせずに入力候補文字列としてユーザに提示することができる。
【0059】
また、入力候補文字列削除部56は、所定の辞書から選択された入力候補文字列のうち、所定の条件を満たす語句のみを表示制限文字列と比較する比較対象としてもよい。例えば入力候補文字列削除部56は、ユーザ学習辞書D2から選択された各入力候補文字列について、ユーザ学習辞書D2に当該入力候補文字列がどのように登録されたかによって、当該入力候補文字列を表示制限文字列と比較する対象とするか否かを決定する。例えば本実施形態に係るエンタテインメントシステム10において、MPU11は、文字入力処理プログラムを実行する際に、ユーザの文字入力操作に応じてユーザ学習辞書D2に語句を登録する処理(学習処理)を実行してもよい。また、MPU11は、ユーザが明示的に語句を指定して辞書登録する指示操作に応じて、ユーザ学習辞書D2に語句を登録してもよい。この場合、例えば入力候補文字列削除部56は、ユーザ学習辞書D2から選択された入力候補文字列のうち、ユーザの明示の登録指示によってユーザ学習辞書D2に登録された語句については表示制限文字列と比較する比較対象から除外し、学習処理によって登録された語句については表示制限文字列と比較する比較対象とする。こうすれば、ユーザ学習辞書D2に登録された語句も原則として表示制限の対象としつつ、ユーザが明示的に登録した語句に限っては表示制限文字列リストL1に含まれる語句であっても入力候補文字列としてユーザに提示する制御を実現できる。
【0060】
なお、表示制限文字列リストL1は、前述した学習処理に使用されることとしてもよい。すなわち、MPU11は、ユーザの文字入力操作に応じてユーザ学習辞書D2に語句を追加登録する際に、追加登録しようとしている語句と表示制限文字列リストL1に含まれる表示制限文字列とを比較し、所定の条件を満たすと判定した語句については、ユーザ学習辞書D2への登録を制限する。こうすれば、ユーザ学習辞書D2に表示制限文字列リストL1に含まれる語句が追加されてしまうことを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の実施の形態に係るエンタテインメントシステムのハードウェア構成図である。
【図2】MPUの詳細構成図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るエンタテインメントシステムの機能例を示す機能ブロック図である。
【図4】表示制限文字列リストの一例を示す説明図である。
【図5】入力候補文字列リストの一例を示す説明図である。
【図6】モニタに表示される文字入力インタフェース画像の一例を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態に係るエンタテインメントシステムが実行する処理の一例を示すフロー図である。
【符号の説明】
【0062】
10 エンタテインメントシステム、11 MPU、12 メインプロセッサ、14a〜14h サブプロセッサ、16 バス、18 メモリコントローラ、20 メインメモリ、22,40,44 インタフェース、24 画像処理部、26 モニタ、28 入出力処理部、30 音声処理部、32 スピーカ、34 光ディスク読み取り部、36 光ディスク、38 ハードディスク、42 操作デバイス、46 カメラユニット、48 ネットワークインタフェース、50 使用辞書選択部、52 表示制限文字列リスト生成部、54 入力候補文字列リスト生成部、56 入力候補文字列削除部、58 入力候補文字列表示部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の語句を含む辞書を記憶する辞書記憶手段と、
表示制限の対象となる複数の表示制限文字列を含む表示制限文字列リストを記憶する表示制限文字列リスト記憶手段と、
前記辞書と、ユーザが入力する入力文字と、に基づいて、複数の入力候補文字列を含む入力候補文字列リストを生成する入力候補文字列リスト生成手段と、
前記生成された入力候補文字列リストに含まれる入力候補文字列のうち、前記表示制限文字列リストに含まれる表示制限文字列と比較して所定の条件を満たすと判定した入力候補文字列を、前記入力候補文字列リストから削除する入力候補文字列削除手段と、
前記所定の条件を満たすと判定した入力候補文字列が削除された前記入力候補文字列リストに含まれる入力候補文字列を表示する入力候補文字列表示手段と、
を含むことを特徴とする文字入力装置。
【請求項2】
請求項1に記載の文字入力装置において、
前記表示制限文字列リスト記憶手段は複数の表示制限文字列リストを記憶し、
当該文字入力装置は、前記複数の表示制限文字列リストから、所定の条件に基づいて使用する表示制限文字列リストを選択する表示制限文字列リスト選択手段をさらに含み、
前記入力候補文字列削除手段は、前記選択された表示制限文字列リストを用いて、前記生成された入力候補文字列リストに含まれる入力候補文字列と当該選択された表示制限文字列リストに含まれる表示制限文字列とを比較する
ことを特徴とする文字入力装置。
【請求項3】
請求項2に記載の文字入力装置において、
当該文字入力装置の使用地域に関する情報を取得する使用地域情報取得手段をさらに含み、
前記表示制限文字列リスト選択手段は、前記取得した使用地域に関する情報に基づいて使用する表示制限文字列リストを選択する
ことを特徴とする文字入力装置。
【請求項4】
複数の語句を含む辞書を記憶する辞書記憶手段と、
表示制限の対象となる複数の表示制限文字列を含む表示制限文字列リストを記憶する表示制限文字列リスト記憶手段と、
を含む文字入力装置の制御方法であって、
前記辞書と、ユーザが入力する入力文字と、に基づいて、複数の入力候補文字列を含む入力候補文字列リストを生成するステップと、
前記生成された入力候補文字列リストに含まれる入力候補文字列のうち、前記表示制限文字列リストに含まれる表示制限文字列と比較して所定の条件を満たすと判定した入力候補文字列を、前記入力候補文字列リストから削除するステップと、
前記所定の条件を満たすと判定した入力候補文字列が削除された前記入力候補文字列リストに含まれる入力候補文字列を表示するステップと、
を含むことを特徴とする文字入力装置の制御方法。
【請求項5】
複数の語句を含む辞書を記憶する辞書記憶手段と、
表示制限の対象となる複数の表示制限文字列を含む表示制限文字列リストを記憶する表示制限文字列リスト記憶手段と、
を含む文字入力装置を、
前記辞書と、ユーザが入力する入力文字と、に基づいて、複数の入力候補文字列を含む入力候補文字列リストを生成する入力候補文字列リスト生成手段、
前記生成された入力候補文字列リストに含まれる入力候補文字列のうち、前記表示制限文字列リストに含まれる表示制限文字列と比較して所定の条件を満たすと判定した入力候補文字列を、前記入力候補文字列リストから削除する入力候補文字列削除手段、及び
前記所定の条件を満たすと判定した入力候補文字列が削除された前記入力候補文字列リストに含まれる入力候補文字列を表示する入力候補文字列表示手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項6】
請求項5に記載のプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2008−123136(P2008−123136A)
【公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−304595(P2006−304595)
【出願日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【出願人】(395015319)株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント (871)
【Fターム(参考)】