説明

断熱テント

【課題】断熱壁の側壁を折れ部のない均一且つ十分な壁厚の断熱材で形成し断熱性、収納性、洗浄性および生産性に優れた断熱テントを得る。
【解決手段】折り位置を決定するガイド棒5を断熱壁2の内側壁に座金11を介して固定し、ベント棒6の両端が回転自由端になるようにベント棒6を一個間隔でガイド棒5に取り付ける。そして、断熱壁2の下方にバランスウェイト7を取り付け、テープ10でバランスウェイト7とシャフト12を連結し、シャフト12をプーリー14を介して巻取り機4と連動させて、巻取り機4を作動させてテープ10を巻き取るようにして、断熱壁2の側壁に折りたたみ手段を具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、断熱テント、特に、全面にわたり均一かつ十分な壁厚の断熱材を有すると共に収納時の作業者の労力を軽減する断熱性、洗浄性、生産性および収納性に優れた断熱テントに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、野菜または果物等の生鮮品の鮮度管理、熟成または保存用に、外側を可撓性かつ断熱性の軟質素材で覆われ、屋内天井部より吊り下げられて伸縮可能な断熱テントが使用されている。このテント内部では、空調機を使用して内部の温度および湿度が管理されている。
これらの断熱テントに対しては、熱的損失を防止する断熱性能は言うまでもなく内部の保湿用水蒸気が逃気しないあるいは生鮮品を酸化する外空気が混入しない気密性が求められる。また、これらの断熱テントは、使用されない間、折りたたまれて屋内天井部に保管されるのでコンパクトに集約可能な収納性も要求される。さらに、これらの断熱テントは主として食料品を保管するために利用されるため、適時洗浄して清潔性を維持する必要があり、洗浄することが可能である洗浄性も求められる。
従来、内側が気密シート且つ外側が断熱シートである2重シートで底面が開口した3次元矩形体を形成し、そしてその気密シートに格子状のパイプフレームが取り付けられると共にそのパイプフレームに吊持用のワイヤと巻き上げ用の2用途のワイヤが複数取り付けられ、更にこれらのワイヤが天井に付設された電動ホイストに取り付けられてその電動ホイストを作動することによって折りたたむことを可能にした断熱テントが知られている(例えば、特許文献1を参照。)。また、四側面の壁面部材に折り目が設けられて折りたたみ可能な収納庫も公知である(例えば、特許文献2を参照。)。さらに、軟質シートの内面に連続気泡タイプの軟質発泡ウレタンを吹き付けさらにその軟質発泡ウレタンに硬質発泡ウレタンを吹き付けたテントシートを具備した断熱テントも公知である(例えば、特許文献3を参照。)。
【特許文献1】実用新案昭57−12871号公報
【特許文献2】特開2001−88849号公報
【特許文献3】実用新案登録第3077843号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記第1の従来テントでは、作業者がこのテントを収納する場合は、先ず断熱シートの側面の四隅からファスナを取り外して各側面の断熱シートをフリーにし、次に各側面の断熱シートを巻き上げ適当にパイプフレームの一端に係止し、次に、作業者が巻き上げ用のワイヤが接続されている電動ホイストを作動させながら気密シートを鉛直方向に縮ませて収納している。
しかし、気密シートは側面がフリーでなく一体なので、実際は作業者が電動ホイストを作動させるだけでは気密シートを端整に折りたたむことは出来ないと考えられる。
他方、上記第2の従来テントでは、側面の壁面部材に折り目が設けられているので、作業者がテント全体を折りたたむことが可能である。
しかし、壁面部材の内部は断熱材を内包しているので、折り目が設けられた箇所は断熱材の壁厚が薄くなり、壁面にわたって断熱材の厚さを一様に出来ず断熱性能に偏りが生じる虞がある。また、折り目は断熱材を内包する内装および外装シートを縫製することによって設けられるため、折り目以外の断熱材の壁厚も上限(約30mm)を有し、断熱性能にも限界があった。さらに、その外装シートを洗浄すると縫い目から断熱材に水分が浸透し、断熱材が水分を吸着し、断熱能力が低下すると共に側壁が重くなるので、折り目が設けられた壁面は水洗い出来ず洗浄性にも問題がある。そして、シートに折りたたみ用の狭小部を設けるための縫製は労力と時間を費やすため、生産性にも問題がある。
他方、上記第3の従来テントでは、テントシートが軟質および硬質のウレタンで形成され、テントシートには防水用のコーティングが施されているため水洗いも可能であり、断熱性および洗浄性には優れているが、折りたたむ構造になっていないために収納性に問題がある。
本発明は、上記実情に鑑み創案されたものであって、全面にわたり均一かつ十分な壁厚の断熱材を有すると共に収納時の作業者の労力を軽減する断熱性、洗浄性、生産性および収納性に優れた断熱テントを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
前記目的を達成するため請求項1に記載の発明では、側壁を形成する断熱壁と、同天壁を形成する天板と、前記断熱壁を保持するフレームと、前記断熱壁を昇降するための昇降手段とを有する断熱テントであって、前記断熱壁は、略全面にわたり厚さが均一である断熱材と前記断熱材を被覆する防水材とから成ると共に前記側壁に折りたたみ手段を具備し、且つ前記昇降手段および前記折りたたみ手段の作用によって自動的に屈曲して折りたたまれることを特徴とする。
上記構成の断熱テントでは、断熱壁の側壁に折りたたみ手段が具備されているので、断熱材の厚さは断熱壁の全面にわたり均一かつ十分に確保されるから断熱性が向上する。また、断熱壁の側壁には折り目を形成する狭小部が不要になり、その結果、側壁には縫製による縫い目が存在しなくなる。そして、断熱材は防水材で覆われているので、従来のような縫い目から内部に水分が浸透することがなくなり、断熱壁の水洗い洗浄が可能となり洗浄性を有するようになる。さらに、断熱壁の側壁に対して縫製工程が省略されるので生産性が向上する。そして、昇降手段と折りたたみ手段によって自動的に断熱壁が屈曲して折りたたまれるので、作業者が断熱壁を折る必要がなく、収納時の作業者の労力が軽減されて収納性も向上する。
【0005】
請求項2に記載の上記構成の断熱テントでは、前記折りたたみ手段は、折り曲げ箇所を決定するガイド部材と、離隔した前記ガイド部材の少なくとも2箇所で交差および支持されるベント部材とから成り、該ベント部材は前記ガイド部材の支持部において回転自由である。
ベント部材はガイド部材の少なくとも2箇所で交差および支持され且つガイド部材の回りに自由に回転することができるので、断熱壁を圧縮する方向に外力が作用する時にガイド部材を支点としたベント部材による回転力が断熱壁に作用する。
【0006】
請求項3に記載の上記構成の断熱テントでは、前記ガイド部材は、前記側壁に固定手段によって複数本にわたり水平方向に対し平行かつ所定の間隔で保持され、前記ベント部材は前記ガイド部材に少なくとも一個間隔で保持されている。
ガイド部材が側壁に固定手段によって保持されているので、断熱壁の断熱材の厚さを薄くする必要がなくなり、高い断熱性能を維持することが出来る。また、折り位置が常に固定されるので断熱壁を安定して端整に折りたたむことが可能になる。さらに、ベント部材は少なくとも1個間隔でガイド部材に保持されているので、回転力が1個間隔で発生してジグザク状に折りたたむことが可能になる。
【0007】
請求項4に記載の上記構成の断熱テントでは、前記固定手段は、高張力素材の一端が前記ガイド部材を前記側壁の壁面に固定し、前記高張力素材の他端が前記断熱壁内部を貫通して反対側壁の壁面にストッパで固定される。
前記高張力素材は断熱壁内部を貫通して反対側壁の壁面でストッパで固定されているので、断熱壁の断熱材の厚さを一定にして好適にガイド部材を保持することが可能になる。
【0008】
請求項5に記載の上記構成の断熱テントでは、前記断熱壁の前記高張力素材によって生じた貫通孔はシール材で封止されている。
内気の逃気または外気の侵入を好適に防止し、断熱性能が劣化しなくなると共に、断熱壁の内部に水分が浸透することを防止する。
【0009】
請求項6に記載の上記構成の断熱テントでは、前記断熱テントは3次元矩形を呈すると共に前記断熱壁をコーナー部で連接しながら前記側壁を形成し、且つ該コーナー部で隣接する断熱壁の接合部が斜めに成形され且つ該接合部間がシール材で封止されている。
断熱テントは3次元矩形を呈し、断熱壁はコーナー部で連接しながら側壁を形成しているので、側壁ごとに折りたたむことができるので収納性が向上する。また、断熱壁の接合部は斜めに成形されているので、断熱壁のコーナー部での断熱材の薄肉化が防止され、断熱性能が低下しなくなる。そして、外観上も好印象を呈する。
【0010】
請求項7に記載の上記構成の断熱テントでは、前記天板の形状は半円柱形または半楕円柱形である。
天板の形状が半円柱形または半楕円柱形だと、結露による水滴が下方に収集する。これにより、天板が湿らなくなり塵の付着または雑菌の繁殖を好適に抑制することが可能になり、食品衛生上都合が良い。
【発明の効果】
【0011】
本発明の断熱テントによれば、断熱壁からなる側壁に薄肉の折り目を形成する必要がなく側壁をおりたたむことができる折りたたみ手段を具備するので、断熱材の壁厚を全面にわたり均一かつ厚くすることが可能になり断熱性に優れる。また、自動的に断熱壁を端整に折りたたむことが出来るため省労力性および収納性に優れ、さらに、断熱壁の側壁に折り目を形成する縫い目が存在しなくなると共に断熱材が防水材で被覆されているので、内部の断熱材に水分が浸透する虞がなく水洗いが可能となり洗浄性に優れる。併せて、折り目を形成する縫製工程が削減されて生産性に優れる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図に示す実施の形態により本発明をさらに詳細に説明する。なお、これにより本発明が限定されるものではない。
【実施例1】
【0013】
図1は、実施例1にかかる断熱テント100を示す斜視図である。
この断熱テント100は、天壁を形成する天板1および側壁を形成する断熱壁2と、断熱壁を吊持するフレーム3と、断熱壁2を昇降する昇降手段としての巻取り機4と、折り位置を決定するガイド部材としてのガイド棒5と、断熱壁2を折りたたむベント部材としてのベント棒6と、断熱壁2の弛緩を防止すると共に側壁伸縮駆動用の下記のテープ10と連結するバランスウェイト7と、断熱壁2と地面とのクリアランスを封止する裾部シール8と、隣接する断熱壁2の接合部を封止するコーナー部シール9と、バランスウェイト7を引き上げるテープ10と、ガイド棒5を断熱壁2の壁面に保持するストッパとしての座金11と、テープ10を巻き取るシャフト12とその軸受け13とシャフト12と巻取り機4を連動させるプーリー14とを具備して構成されている。
【0014】
図2は、断熱壁2の内側の側壁面を示す正面図である。
この断熱壁2は、後述する通り内側壁面に座金11を介して高張力素材としての紐15で固縛されたガイド棒5を例えば水平方向に対して平行かつ所定の間隔で6個保持している。そのガイド棒5には、ベント棒6が例えば一個間隔で2列にわたり6個取り付けられている。ガイド棒5は、例えば中空または中実の棒材であり、その材質は金属、合成樹脂、木材等に限定されない。ベント棒6は、本実施形態では後述するように両端部をループファスナで中間部をストレート材で形成されているが、それに限定されるものではなく、両端部が回転自在に直結できる連結手段を有する剛性のある棒であれば良い。
【0015】
また下方には、側壁の弛緩を防止するバランスウェイト7を有し、そのバランスウェイト7には断熱壁を昇降するためのテープ10が連結されている。また、バランスウェイト7の下方には断熱素材から成り地面とのクリアランスを封止する裾部シール8を有している。なお、このテープ10を巻き上げて断熱壁2を折りたたむことについては、図7を参照して後述する。
【0016】
図3は、図2のA−A’断面図である。
断熱壁2は、断熱材2aと被覆材2bとから成る。断熱材2aの材質は、例えば発泡ウレタンフォーム材である。被覆材2bの材質は、例えばターポリン材(ポリエステル繊維の織物を軟質な合成樹脂フィルムでサンドした素材)等の防湿性および通気遮断性を有する合成樹脂シートである。断熱材2aの厚さは40mm以上、被覆材2bの厚さは片側0.4mm以上が望ましい。なお、上記天板1も同一の素材で構成されている。
【0017】
ガイド棒5は、紐15で固縛され座金11を介して断熱壁2の側壁に保持されている。なお、紐15の他端は断熱壁2の内部を貫通して反対の側壁で座金11を介して結び止めされている。これにより、断熱壁2の側壁に縫製による折り目を設ける必要がなくなり、断熱材2aの厚さを全面にわたり均一かつ十分に確保することが可能になる。紐15としては、高張力を有し吸水性のない合成繊維製ストリングが望ましいが、針金等を採用することもできる。
【0018】
また、断熱壁2の紐15が貫通した箇所は断熱接着剤16で封止されている。これにより、断熱材2aの内部に水分または異物が混入することを抑制し断熱性能の劣化が好適に防止されると共に断熱壁2に対し水洗いが可能になる。
【0019】
上述のとおり、断熱壁2は、全面にわたり断熱材2aの厚さを均一かつ十分に確保することが可能であり断熱性に優れる。また、断熱壁2の側壁には縫い目が存在しなくなり且つ紐15による貫通孔は断熱接着剤16で好適に封止され断熱材2aは防水性の被覆材2bで覆われているため水洗浄が可能になり、常に清潔な状態を維持することが出来る。さらに、断熱壁2の側壁に対する縫製工程の省略によって、生産工程が単純化し生産性に優れる。
【0020】
図4は、図2のB−B’断面図である。
ベント棒6は、例えば両端部をループ6aで中間部を中空の直管6bで形成されて、ループ6aと直管6bはファスナー6cで締結されている。さらに、ベント棒6は、ガイド棒5に取り付けられ、その両端は回転自由端を形成している。従って、ベント棒6の軸方向に外力(圧縮力)が作用すると、ガイド棒5を支点としたベント棒6による回転力が断熱壁2に作用する。他方、ガイド棒5は上述した通り、座金11を介して断熱壁2の側壁に保持されている。図示されてはいないが、座金11の底辺外周部および貫通孔は上記断熱接着剤16で封止されている。
【0021】
また、ベント棒のどちらか一方の端部を固定端としても良い。ただし、この場合、すべてのベント棒6において回転自由端の端部は整合していること例えば上端部は回転自由端で下端部は固定端であることが望ましい。
【0022】
図5は、図2の要部斜視図である。
ループ6aと直管6bとの3ピース構造を成している。ループ6aと直管6bとの固定はファスナー6cによる締結に代えて、溶接による結合でも良い。あるいは、ガイド棒5を材料削り出しによる1ピース構造としても良い。
【0023】
図6は、断熱壁のコーナー部の接合箇所を示す要部断面図である。
断熱壁2の側面端部は、斜め例えば45°に成形されている。また、その接合部は断熱性のあるコーナー部シール9にて封止されている。なお、コーナー部シール9は脱着可能なシール材であり、例えばベルクロテープである。また、断熱壁の接合箇所内側はシートファスナ17で結合されており、断熱壁2を収納する時はシートファスナ17の全部または一部は取り外される。
【0024】
図7は、断熱壁の収納例を示す説明図である。
図7の(a)は、使用時の断熱壁2の側面を示し、バランスウェイト7の重量で断熱壁2はピンと張られた状態である。
図7の(b)は、巻取り機4(図示せず)が回転しそれと連動するプーリー14が回転し、テープ10が巻かれると、バランスウェイト7が上昇する。断熱壁2の上端はフレーム3によってせき止められているので、断熱壁2は圧縮作用を受けてベント棒6がバランスウェイト7の上昇に抗するようになる。ところが、ベント棒6はガイド棒5の回りに自由に回転することができるので、ベント棒6はガイド棒5の回りに回転し、断熱壁2は回転力を受ける。さらに、ベント棒6は一個間隔でガイド棒5に取り付けられているので、断熱壁2は交互に回転力を受けて、その結果、図7の(c)に示すように端整に折りたたまれる。
【0025】
実施例1にかかる断熱テントによれば、断熱壁2からなる側壁に薄肉の折り目を形成する必要がなく側壁をおりたたむことができる折りたたみ手段を具備するので、天板1および断熱壁2の断熱材の壁厚を全面にわたり均一且つ十分な厚さにすることが可能になり断熱性が向上する。また、断熱壁2は縫製による折り目を設けることなくガイド棒5およびベント棒6によって自動的に端整に折りたたまれるので作業者の労力を軽減し収納性が向上する。さらに、天板1および断熱壁2の側壁には縫い孔が存在しなくなり水洗浄が可能になり常に清潔状態を維持することが出来る。そして、従来の縫製工程を大幅に省略することが出来るので、生産性も向上する。
【実施例2】
【0026】
図8は、実施例2にかかる断熱テント200を示す斜視図である。
この断熱テント200は、天板1’以外は上記断熱テント100と同一の構成である。上記断熱テント100では、天板1の形状が厚平板であるが、この断熱テント200では半円柱形である。
【0027】
上記断熱テント200によれば、天板1’の内壁面に付着した結露による水滴を自然収集することができる。これにより、塵や埃が壁面に吸着し雑菌が発生または繁殖することを抑止することが出来る。
【産業上の利用可能性】
【0028】
野菜または果物等の生鮮品の鮮度管理、熟成または保存用の他、温度または湿度に敏感な物品の保管にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】実施例1にかかる断熱テントを示す斜視図である。
【図2】断熱壁2の内側の側壁を示す正面図である。
【図3】図2のA−A’断面図である。
【図4】図2のB−B’断面図である。
【図5】図2の要部斜視図である。
【図6】断熱壁のコーナー部の接合箇所を示す要部断面図である。
【図7】断熱壁の収納例を示す説明図である。
【図8】実施例2にかかる断熱テントを示す斜視図である。
【符号の説明】
【0030】
1,1’天板
2 断熱壁
3 フレーム
4 巻取り機
5 ガイド棒
6 ベント棒
7 バランスウェイト
8 裾部シール
9 コーナー部シール
10 テープ
11 座金
12 シャフト
13 軸受け
14 プーリー
15 紐
16 断熱接着剤
17 シートファスナ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
側壁を形成する断熱壁と、同天壁を形成する天板と、前記断熱壁を保持するフレームと、前記断熱壁を昇降するための昇降手段とを有する断熱テントであって、前記断熱壁は、略全面にわたり厚さが均一である断熱材と前記断熱材を被覆する防水材とから成ると共に前記側壁に折りたたみ手段を具備し、且つ前記昇降手段および前記折りたたみ手段の作用によって自動的に屈曲して折りたたまれることを特徴とする断熱テント。
【請求項2】
前記折りたたみ手段は、折り曲げ箇所を決定するガイド部材と、離隔した前記ガイド部材の少なくとも2箇所で交差および支持されるベント部材とから成り、該ベント部材は前記ガイド部材の支持部において回転自由である請求項1に記載の断熱テント。
【請求項3】
前記ガイド部材は、前記側壁に固定手段によって複数本にわたり水平方向に対し平行かつ所定の間隔で保持され、前記ベント部材は前記ガイド部材に少なくとも一個間隔で保持されている請求項1又は2に記載の断熱テント。
【請求項4】
前記固定手段は、高張力素材の一端が前記ガイド部材を前記側壁の壁面に固定し、前記高張力素材の他端が前記断熱壁内部を貫通して反対側壁の壁面にストッパで固定される請求項3に記載の断熱テント。
【請求項5】
前記断熱壁の前記高張力素材によって生じた貫通孔はシール材で封止されている請求項4に記載の断熱テント。
【請求項6】
前記断熱テントは3次元矩形を呈すると共に前記断熱壁をコーナー部で連接しながら前記側壁を形成し、且つ該コーナー部で隣接する断熱壁の接合部が斜めに成形され且つ該接合部間がシール材で封止されている請求項1から5のいずれかに記載の断熱テント。
【請求項7】
前記天板の形状は半円柱形または半楕円柱形である請求項1から6のいずれかに記載の断熱テント。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−125117(P2006−125117A)
【公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−317444(P2004−317444)
【出願日】平成16年11月1日(2004.11.1)
【出願人】(394000471)静岡果機株式会社 (2)
【Fターム(参考)】