説明

新しい治療用作用物質

式(I)の化合物又は式(II)の化合物或いは医薬として許容可能なその塩、ここで、R1〜R7及びXは明細書中で定義され、及び治療、特に癌の治療におけるこれらの化合物の使用又はMDM2タンパク質とp53の相互作用の阻害剤としてのこれらの化合物の使用。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
新しい治療用作用物質
本発明は、医薬、特別には癌の治療における医薬として特別に有用な、一連のイソインドリン−1−オン誘導体に関する。
【背景技術】
【0002】
低酸素症及びDNA損傷などのストレスの状態においては、p53タンパク質の細胞レベルが増加することが知られている。P53は、細胞周期全体の進行、DNA修復及びプログラムされた細胞死に影響を与える多数の遺伝子の転写を開始することが知られている。したがって、p53は腫瘍抑制遺伝子である。
【0003】
P53の活性は、その転写自体がp53によって制御されるMDM2タンパク質によって厳重に制御される。P53は、それがMDM2タンパク質のp53トランス活性化ドメインに結合すると不活性化される。いったん不活性化されると、p53の機能は抑制され、そしてp53−MDM2複合体はユビキチン化の標的となる。
【0004】
正常な細胞においては、活性p53と不活性MDM2−結合p53の間のバランスは、自己制御的なネガティブフィードバックループにおいて維持される。つまり、p53はMDM2の発現を活性化することができ、これが次にp53の抑制に導く。
【0005】
突然変異によるp53の不活性化は、すべての腫瘍のおよそ半分においてよく見られるということがわかっている。さらに、腫瘍の約7%においては、MDM2の過剰発現は、機能的p53の喪失を引き起こし、それによって悪性転換及び制御されない腫瘍増殖を可能とする。
【0006】
MDM2−p53複合体のX線結晶解析が行われ、p53上のPhe19、Trp23及びLeu26の側鎖がその中に結合するMDM2の表面上の疎水性ポケットを明らかにした。したがって、MDM2−p53結合相互作用の阻害は、MDM2を過剰発現している細胞において正常なp53活性を回復しそれによって抗腫瘍効果を発揮する手段として、癌の治療法を開発する研究者たちにとっての魅力的な標的である。
【0007】
ペプチド阻害剤、天然産物クロロフュージョン(chlorofusion)、及びPCT国際出願公開第WO03/051359号に記載されたイミダゾリン類を含む、多くのMDM2−p53相互作用阻害剤が発見されてきた。
【発明の概要】
【0008】
本発明は、MDM2−p53相互作用を阻害し、エキサイティングなインビトロ活性を有する、新規な一連の化合物を記載する。
【0009】
本発明の第一の側面によれば、以下の式I:
【0010】
【化1】

【0011】
により表わされる化合物、又は以下の式II:
【0012】
【化2】

【0013】
により表わされる化合物、或いは医薬として許容可能なその塩が提供され、ここで、式I及びIIの両方において、
Xは、O、N又はSから選ばれ;
R1は、水素、置換又は非置換アルキル、置換又は非置換ヒドロキシアルキル、置換又は非置換アルキルアミン、置換又は非置換アリール、置換又は非置換ヘテロアリール、置換又は非置換アラルキル、及び置換又は非置換ヘテロアラルキルから選ばれ;
R2は、水素、置換又は非置換アルケニル又はアルキニル、置換又は非置換分岐鎖ヒドロキシアルキル、置換又は非置換の6個以上の環炭素原子を有するシクロアルキル、置換又は非置換シクロアルケニル、ヒドロキシアルキルアラルキル、ヒドロキシアルキルヘテロアラルキル、及びカルボン酸含有基から選ばれ;
R3は、水素、置換又は非置換アルキル、置換又は非置換ヒドロキシアルキル、置換又は非置換アルキルアミン、置換又は非置換アルコキシ、置換又は非置換アリール、置換又は非置換ヘテロアリール、置換又は非置換アラルキル、及び置換又は非置換ヘテロアラルキルから選ばれ;そして、
R4−R7は、水素、ハロ、ヒドロキシ、置換又は非置換アルキル、置換又は非置換ヒドロキシアルキル、置換又は非置換アルケニル、置換又は非置換アルキニル、置換又は非置換ヘテロアリール、置換又は非置換ヘテロアラルキル、置換又は非置換アルキルアミン、置換又は非置換アルコキシ、トリフルオロメチル、アミノ、ニトロ、カルボキシル、カルボニル、メチルスルホン、トリフルオロメチルスルホン、シアノ及び置換又は非置換スルホンアミドから独立して選ばれる、R4、R5、R6及びR7基を表し;
ここで、R2が、置換又は非置換分岐鎖ヒドロキシアルキルである場合、XはO又はSであり;そして
R2が、水素である場合、R4−R7のうちの少なくとも1つは、水素ではなく、そして、R3はベンズイミダゾール誘導体ではなく、そして、
式IIにおいては、6員環は、0、1又は2個のC=C二重結合を有してよい。
【0014】
本発明の第2の側面によれば、式I又は式IIにより表わされる化合物、或いは医薬として許容可能なその塩が提供され、ここで、
Xは、O、N又はSから選ばれ;
R1は、置換アリール、置換ヘテロアリール、置換アラルキル、及び置換ヘテロアラルキルから選ばれ;
R2は、ハロ、アセチル、置換又は非置換の非環式アルキル、置換又は非置換ヒドロキシアルキル、置換又は非置換アルキルアミン、置換又は非置換アルコキシアルキル、置換又は非置換アリール、置換又は非置換ヘテロアリール、置換又は非置換アラルキル及び置換又は非置換ヘテロアルキルから選ばれ;
R3は、水素、ヒドロキシ、置換又は非置換アルキル、置換又は非置換ヒドロキシアルキル、置換又は非置換アルキルアミン、置換又は非置換アルコキシ、置換又は非置換アリール又はヘテロアリール、及び置換又は非置換アラルキル又はヘテロアルキルから選ばれ;
R4−R7は、水素、ハロ、ヒドロキシ、置換又は非置換アルキル、置換又は非置換ヒドロキシアルキル、置換又は非置換アルケニル、置換又は非置換アルキニル、置換又は非置換ヘテロアリール、置換又は非置換ヘテロアラルキル、置換又は非置換アルキルアミン、置換又は非置換アルコキシ、トリフルオロメチル、アミノ、ニトロ、カルボキシル、カルボニル、メチルスルホン、トリフルオロメチルスルホン、シアノ及び置換又は非置換スルホンアミドから独立して選ばれる、R4、R5、R6及びR7基を表し;
ここで、
R2が直鎖ヒドロキシアルキルである場合、R1は4−ニトロベンジル又は4−クロロベンジルからは選ばれず;
そして、R2が水素である場合、R4〜R7のうちの少なくとも1つは水素ではなく、かつ、R3はベンズイミダゾール誘導体又はベンズイミダゾリン誘導体ではなく;
そして、R3がフェニル基である場合、R1は4−メトキシベンジル又は4−ヒドロキシベンジル基であることはできず、
そして、式IIにおいては、6員環は、0、1又は2つのC=C二重結合を有してよい。
式IIの化合物においては、6員芳香環は、完全に飽和してよく、又は炭素−炭素二重結合を有してよく、或いはその代わりに、2つの炭素−炭素二重結合を有してよい。これらの変化のすべては本発明の範囲内において個々に想定される。
【0015】
本発明の第3の側面においては、治療における使用のための第1又は第2の側面で定義された化合物が提供される。さらに、本発明の第4の側面においては、癌の治療における使用のための第1又は第2の側面で定義された化合物が提供される。
【0016】
本発明の第5の側面においては、第1又は第2の側面で定義された化合物が提供され、ここで、該化合物はMDM2タンパク質とp53との相互作用を阻害する。
【0017】
本発明の第6の側面においては、癌の治療のための医薬用活性活性を有する活性を有する原料として使用される、第1又は第2の側面で定義された化合物が提供される。
【0018】
本発明の第7の側面においては、第1又は第2の側面の化合物が薬剤の製造において使用されることができ、そして、第8の側面においては、第1又は第2の側面の化合物が癌の治療のための薬剤の製造において使用されることができる。
【0019】
さらに、本発明の第9の側面として開示されるのは、本発明の第1又は第2の側面において定義された少なくとも1つの化合物の有効量及び医薬として許容可能な担体を含む医薬組成物である。
【0020】
本発明の第10の側面においては、本発明の第1又は第2の側面において定義された少なくとも1つの化合物を含む薬剤を投与するステップを含む、哺乳動物の治療方法が提供される。
【0021】
本発明の第11の側面においては、本発明の第1又は第2の側面において定義された少なくとも1つの化合物を含むキット;及び使用のための指示書が提供される。該キットはさらに、本発明の第1又は第2の側面において定義された第二の化合物、或いは本分野において知られた別の癌治療用化合物を含んでよい。
【0022】
有利には、本発明の化合物はMDM2‐p53複合体の形成の良好な阻害剤であることが示されている。
【0023】
「ハロ」という用語は、典型的にはフッ素、塩素、臭素又はヨウ素から選ばれるハロゲン原子を意味するために本明細書において使用される。
【0024】
「アルキル」という用語は、特別には、低級アルキル基、すなわち1〜8個の炭素原子を有する、環状、(同じ炭素原子における2つの分枝の連結を介して形成される環構造を含む)分岐鎖又は直鎖の炭化水素、例えばプロピルを意味するために本明細書において使用される。環状アルキル又はシクロアルキルは、少なくとも1つの(典型的には6〜10個の環炭素原子を有する)炭素原子環を有する非芳香族飽和炭化水素であると本明細書中で定義される。
【0025】
「アルケニル」という用語は、1つ以上の炭素−炭素二重結合を含むアルキル基、例えばブテニル又はシクロペンテニルを意味するために本明細書において使用される。
【0026】
「アルキニル」という用語は、1つ以上の炭素−炭素三重結合を含むアルキル基、例えばブチニルを意味するために本明細書において使用される。
【0027】
「アリール」という用語は、少なくとも1つの芳香環を有する炭素環基又は構造を意味するために本明細書において使用される。前記環は、複数の縮合環構造、例えばフェニル、ナフタレン又はアンスラセンの一部であってよい。
【0028】
「アラルキル」という用語は、本明細書中の以上において定義されたアルキル鎖であって、それに結合したアリール基、本明細書中の以上において定義された例えばベンジル、が存在するものを意味するために本明細書において使用される。
【0029】
「ヘテロアリール」という用語は、本明細書中の以上において定義されたアリール基であって、その基が例えば、N、O又はSから選ばれる少なくとも1つのヘテロ原子を前記少なくとも1つの芳香環中に含むものを意味するために本明細書において使用される。本発明にしたがって使用されることのできるヘテロアリール基の例は、ピリジン、ピロール、フラン、チオフェン、及びイミダゾールを含むがこれらに限定されない。
【0030】
「ヘテロアラルキル」という用語は、本明細書中の以上において定義されたアラルキル基であって、その基が例えば、N、O又はSから選ばれる少なくとも1つのヘテロ原子を前記少なくとも1つの芳香環中に含むものを意味するために本明細書において使用される。本発明にしたがって使用されることのできるヘテロアラルキル基の例は、メチルピリジン及びメチルフランを含むがこれらに限定されない。
【0031】
「置換アルキル」という用語は、1つ以上の官能基で置換された、本明細書中の以上において定義されたアルキル置換基を意味するために本明細書において使用される。
【0032】
「置換アルケニル」という用語は、1つ以上の官能基で置換された、本明細書中の以上において定義されたアルケニル置換基を意味するために本明細書において使用される。
【0033】
「置換アルキニル」という用語は、1つ以上の置換基で置換された、本明細書中の以上において定義されたアルキニル置換基を意味するために本明細書中において使用される。
【0034】
「置換アリール」という用語は、1つ以上の官能基で置換された、本明細書中の以上において定義されたアリール置換基を意味するために本明細書中において使用される。本発明にしたがって使用されることのできる置換アリール基の例は、ハロフェニル、メチルフェニル、ニトロフェニル又はシアノフェニルを含むがこれらに限定されない。
【0035】
「置換ヘテロアリール」という用語は、1つ以上の官能基で置換された、本明細書中の以上において定義されたヘテロアリール置換基を意味するために本明細書中において使用される。
【0036】
「置換アラルキル」という用語は、1つ以上の官能基で置換された、本明細書中の以上において定義されたアラルキル置換基を意味するために本明細書中において使用される。、本発明にしたがって使用されうる置換アラルキル基の例は、ハロベンジル、ベンゾニトリル、アセチルベンジル、ベンゾイルベンジル、ニトロベンジル、シアノベンジル、メトキシベンジル、カルボキサミドベンジル、又はメチルベンジルを含むがこれらに限定されない。
【0037】
「置換ヘテロアラルキル」という用語は、1つ以上の官能基で置換された、本明細書中の以上において定義されたヘテロアラルキル置換基を意味するために本明細書中で使用される。
【0038】
「アルコキシ」という用語は、上記のいずれかであってよい第二の化学構造に酸素原子によって連結された、本明細書中の以上において定義されたアルキル基を意味するために本明細書中で使用される。該アルキル基の炭素鎖は、1つ以上の官能基で置換されて「置換アルコキシ」を提供することができる。本発明に従って使用されることのできるアルコキシ基の例は、エトキシ、メトキシ及びプロポキシを含むが、これらに限定されない。
【0039】
「アルキルアミン」という用語は、少なくとも1つのアミン官能基を含む、本明細書中の以上において定義されたアルキル基を意味するために本明細書中で使用される。アルキル基の炭素鎖は、1つ以上の官能基で置換されることができる。アミン官能基は、一級、二級又は三級であることができる。本発明にしたがって使用されることのできるアルキルアミン基の例は、エチルアミン及びジエチルアミンを含むがこれらに限定されない。アミン官能基は、環状又はヘテロ芳香構造または他の官能基の一部、例えばアミドを形成することができる。
【0040】
本明細書中に示されるとおり、上記の置換のための好適な官能基は、単独又は組み合わせて使用されることのできる以下の:ハロ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アシル、アセタミド、カルボキシル、シアノ、カルボキサミド(カルバモイル)、スルホンアミド、スルホン、スルホキシド、アミノ、アルコキシ又はシリコリガンドのいずれかを含むが、これらに限定されない。
【0041】
着目の化合物は、本発明の第一の側面において定義された式I又は式IIを有するものを含み、ここで、R1は、置換又は非置換アリール及び置換又は非置換アラルキルから選ばれ;R2は、ヒドロキシアルケニル、ヒドロキシアルキニル、分岐5炭素ヒドロキシアルキル、ヒドロキシシクロアルキル、ヒドロキシシクロアルケニル、ヒドロキシメチルシクロアルキル、ヒドロキシメチルシクロアルキルメチレン、及びヒドロキシアルキルベンジルから選ばれ;そして、R3は、置換又は非置換アリール及び置換又は非置換アラルキルから選ばれる。
【0042】
R1が置換又は非置換アリール及び置換又は非置換アラルキルから選ばれる場合、それは、典型的には置換アラルキル、特別には置換ベンジルである。置換ベンジルは、例えば、ベンゾニトリル、クロロベンジル、ブロモベンジル、ヨードベンジル、メチルベンジル、アセチルベンジル、ベンゾイルベンジル、シアノベンジル、メトキシベンジル、カルボキサミドベンジル、又はニトロベンジルであることができる。典型的には、置換ベンジルは、ニトロベンジルであるが、ベンゾイル、ベンジルカルボキシレート、ベンジルカルボキシレートアルキルエステル、ベンジルスルホキシド又はベンジルスルホンなどのこの官能基の同配体も有利に使用されることができる。ブロモベンジル、ヨードベンジル、アゾベンジル、アミノベンジル又はチオエーテルベンジルなどの他の置換ベンジル基も使用されることができる。
【0043】
置換ベンジルは、2−位から6−位のいずれかにおいて1つ以上の官能基で置換されることができるが、典型的には、3−、4−又は5−位、典型的には4−位に単一の置換基が存在する。或いは、R1はプロピル基又は非置換ベンジルであることができる。
【0044】
R1が置換又は非置換ヘテロアリールから選ばれる場合、窒素は典型的に環中のヘテロ原子であり、該ヘテロアリールは典型的には非置換ピリジルである。或いは、ヘテロアリールはN-ピリジンオキサイドであることができる。どちらの実施態様においても、窒素原子は2−、3−又は4−位にあることができる。
【0045】
R1のさらなる実施態様においては、イソインドリノンのベンジル部分と窒素原子の間にさらなるアルキレン基があってよい。或いは、ベンジルのアルキル炭素原子は、メチル基などのアルキル基でさらに置換されることができる。
【0046】
典型的には、R2がアルケニル置換基である場合、それは、ヒドロキシブテニル、ヒドロキシシクロヘキセニル、又はヒドロキシシクロペンテニル、もっとも頻繁には4−ヒドロキリブタ−2−エニル、4−ヒドロキシシクロヘキサ−2−エニル、又は4−ヒドロキシシクロペンタ−2−エニルから選ばれるであろう。しかしながら、R2がヒドロキシアルキニルである場合、それは典型的には、ヒドロキシブチニル、典型的には4−ヒドロキシブタ−2−イニルである。
【0047】
R2が分岐5炭素ヒドロキシアルキルである場合、それは典型的には、ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル又はヒドロキシ−2,2−シクロプロピルプロピルなどの分岐プロピル鎖である。ヒドロキシル基は典型的には3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル又は1−ヒドロキシ−2,2−シクロプロピルプロピル中に見出されるような末端ヒドロキシであるだろう。
【0048】
R2が、6個以上の環炭素原子を有する置換又は非置換シクロアルキルである実施態様においては、それは典型的には、ヒドロキシシクロオクチル、ヒドロキシメチルシクロヘキシルメチレン、及びヒドロキシシクロヘキシルから選ばれるであろう。典型的には、5−ヒドロキシシクロオクチル、2−ヒドロキシメチルシクロヘキシルメチレン、4−ヒドロキシシクロヘキシル及び4−ヒドロキシメチルシクロヘキシルメチレンから選択されるであろう。
【0049】
他の実施態様においては、R2はヒドロキシアルキルベンジルであることができ、これらの実施態様においては、典型的にはR2が4−ヒドロキシメチルベンジル又は3−ヒドロキシメチルベンジルなどのヒドロキシメチルベンジルである。或いは、R2は、アルキルが本明細書中の上記において与えられたと同じ意味を有する、アルキルアミンなどの直鎖アルコキシ又はアミノ基を含むことができる。典型的なアミンはn−プロピルアミンを含む。
【0050】
本発明のさらなる実施態様によれば、R2がカルボン酸含有基である場合、それは、サクシニックアシッドメチルシクロプロピルメチル基などのコハク酸含有基であることができる。
【0051】
本発明のさらなる実施態様によれば、R2は2−ヒドロキシメチルアリル基であることができる。
【0052】
本発明のさらなる実施態様によれば、R2は水素であることができ、ここで、R4〜R7のうちの少なくとも1つは水素でなく、かつR3はベンズイミダゾール誘導体でない。
【0053】
典型的には、R3は、(何であるかにかかわらず)置換基は2−から6−位のいずれにあることもできるが、一置換されたフェニルから選ばれ、典型的にはハロフェニル、しばしばクロロフェニル又はブロモフェニル、最もしばしば4−クロロフェニルである。
【0054】
さらなる着目の化合物は、本発明の第2の側面において定義された式I又は式IIのものを含み、ここで、R1は置換アラルキルであり、R2は非環式ヒドロキシアルキルであり、そしてR3は置換アリールである。これらの実施態様において、R1は本発明の第1の側面に関して上記した置換基のいずれであってもよいが、典型的にはR1は置換1−エチルフェニル又は置換ベンジルである。包含されるフェニル基上の2−〜6−位のいずれにおいて置換されることもできる1以上の置換基があってよいが、典型的には、単一の置換基のみが存在し、しばしばハロ基が、典型的には4−位に存在する。該ハロフェニルはしばしばクロロフェニルであり、現在、典型的にはR1が置換1−エチルフェニルである場合、R1は1−(4−クロロフェニル)−エチルである。この置換1−エチルフェニル置換基のR-又はS-エナンチオマーのいずれも使用されることができるが、S-エナンチオマーが典型的である。
【0055】
R1が置換ベンジルである場合、それは典型的にはニトロベンジルであり、より典型的には4−ニトロベンジル、4−シアノベンジル、4−クロロベンジル、4−ブロモベンジル、又は4−ヨードベンジルである。もっとも典型的にはR1は4−ニトロベンジルである。
【0056】
R2が非環式ヒロドキシアルキルである場合、典型的には該アルキルはn−アルキル鎖である。典型的には、その鎖長は、2〜6炭素、典型的には4炭素である。もっとも典型的な非環式ヒドロキシアルキルは、4−ヒドロキシ−n−ブチル又はヒドロキシプロピルである。
【0057】
本発明の第1の側面では、R3は、単置換フェニルから選ばれ、(何であるかにかかわらず)典型的にはハロフェニル、しばしばクロロフェニル又はブロモフェニル、置換基は2−〜6−位のいずれにあることもできるが、最もしばしば4−クロロフェニルである。
【0058】
本発明の第1及び第2の側面の化合物の典型的な実施態様においては、R4、R5、R6及びR7はそれぞれ水素であり、Xは独立してOである。しかしながら、いくつかの化合物においては、R4〜R7のうちの1以上はHであり、残りのR基のうちの2つが5−〜7−員環構造を形成するように連結されている。該環構造は典型的には飽和しており、そしてN、O又はSから選ばれるヘテロ原子を少なくとも1つ含んでよい。或いは、R4〜R7は、それぞれ独立してメチル、t−ブチル、塩素、臭素、及びフッ素から選ばれることができる。本発明のいくつかの側面においては、R4〜R7の1つ(又はそれを超えるもの)が独立して塩素であることができるか、又はR4〜R7のうちの1つが塩素であって他がフッ素であることができる。
【0059】
式I又はIIの化合物について本明細書中で言及される場合、そのような言及は関連するそれらの医薬として許容可能な塩及び他の医薬として許容可能な生物学的前駆体(例えば、プロドラッグ、化学的に保護された又は溶媒和された形態)についても拡張されるものと解釈されるべきであると理解されるであろう。
【0060】

「塩」という用語は、本明細書中において、化合物の荷電形態と逆荷電したイオンとの組み合わせであって中性の生成物を生成するものを意味する。医薬として許容可能な塩の例は、Berge et al., 1977, “Pharmaceutically Acceptable Salts.” J. Pharm.ScL. Vol. 66, pp.1-19中で検討されている。
【0061】
特記されない限り、特定の化合物についての言及はその塩の形態も含む。
【0062】
例えば、化合物が陰イオン性、又は陰イオン性であることのできる官能基(例えば、−COOHは−COOであることができる)の場合、塩は好適な陽イオンとともに形成されることができる。好適な無機陽イオンの例は、Na及びKなどのアルカリ金属イオン、Ca2+及びMg2+などのアルカリ土類金属イオン、及びAl3+などの他の陽イオンを含むがこれらに限定されない。好適な有機陽イオンは、アンモニウムイオン(すなわち、NH4+)及び置換アンモニウムイオン(例えば、NH3R+、NH2R2+、NHR3+、NR4+)を含むがこれらに限定されない。いくつかの好適な置換アンモニウムイオンは、以下の:エチルアミン、ジエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、トリエチルアミン、ブチルアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ピペラジン、ベンジルアミン、フェニルベンジルアミン、コリン、メグルミン及びトロメタミン、並びにリジン及びアルギニンなどのアミノ酸に由来する。一般的な4級アンモニウムイオンの例は、N(CH3)4+である。
【0063】
化合物が陽イオン性であるか、又は(−NH2が−NH3であることができるなどの)陽イオン性であることのできる官能基を有する場合、好適な陰イオンとともに塩が形成されることができる。好適な無機陰イオンの例は、以下の無機酸:塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、亜硫酸、硝酸、亜硝酸、リン酸、及び亜リン酸に由来するものを含むが、これらに限定されない。
【0064】
好適な有機陰イオンの例は、以下の有機酸:2−アセトキシ安息香酸、酢酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、桂皮酸、クエン酸、エデト酸、エタンジスルホン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルセプトン酸、グルコン酸、グルタミン酸、グリコール酸、ヒドロキシマレイン酸、ヒドロキシナフタレン酸、カルボン酸、イセチオン酸、乳酸、ラクトビオン酸、ラウリン酸、マレイン酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、粘液酸、オレイン酸、シュウ酸、パルミチン酸、パモ酸、パントテン酸、フェニル酢酸、フェニルスルホン酸、プロピオン酸、ピルビン酸、サリチル酸、ステアリン酸、コハク酸、スルファニル酸、酒石酸、トルエンスルホン酸、及び吉草酸を含むが、これらに限定されない。好適なポリマー有機陰イオンの例は、以下のポリマー酸:タンニン酸、カルボキシメチルセルロースに由来するものを含むが、これらに限定されない。
【0065】
プロドラッグ
「プロドラッグ」という用語は、本明細書中において、哺乳動物の治療処置の過程での投与後、特に静脈内投与後に上記活性化合物に変換するように、インビボで生物分解されるか又は修飾される、薬理学的に活性な化合物の修飾形態又は誘導体を意味するために使用される。典型的には、プロドラッグは不活性又は活性化合物よりも活性が低いが、有利な取り扱い、投与又は代謝上の性質を有することができる。かかるプロドラッグは、製剤の問題を解消することを助ける水性媒体への溶解性が亢進されるという理由で、そしていくつかの場合には活性剤の放出を比較的遅くするか又は制御するために、一般的に選ばれる。
【0066】
特記されない限り、特別な化合物への言及はそのプロドラッグも含む。
【0067】
例えば、いくつかのプロドラッグは活性化合物のエステルである(例えば、生理学的に許容可能で代謝不安定なエステル)。代謝の間、エステル基(−C(=O)OR)は切断されて活性薬物を得る。かかるエステルはエステル化、例えば親化合物のいずれかのカルボン酸基(−C(=O)OH)のエステル化することと、適宜、親化合物中に存在するいずれかの他の反応性基を先に保護し、必要に応じてその後に脱保護することによって形成されることができる。
【0068】
また、いくつかのプロドラッグは酵素的に活性化されて活性化合物を得るか、又は(例えば、ADEPT、GDEPT、LIDEPTにおけるように)さらなる化学反応により活性化合物を生じる化合物を得る。例えば、プロドラッグは糖誘導体又は他のグリコシドコンジュゲートであることができ、或いは、アミノ酸エステル誘導体であることができる。
【0069】
溶媒和物
「溶媒和物」という用語は、本明細書において、(例えば、活性化合物又は活性化合物の塩などの)溶質と溶媒の複合体を意味するために使用される。溶媒が水である場合、溶媒和物は、例えば、一水和物、二水和物、三水和物などの水和物と便宜的に称されることができる。
【0070】
特記されない限り、特別な化合物への言及はその溶媒和物形態も含む。
【0071】
化学的に保護された形態
「化学的に保護された形態」という用語は、本明細書において、(例えば、pH、温度、放射線、溶媒などの)特定の条件下での望ましくない化学反応から1つ以上の反応性官能基が保護されている化合物を意味するために使用される。実際には、周知の化学的方法が採用されて、官能基を可逆的に非反応性とし、そうでなければこれは特定の条件下では反応性となる。化学的に保護された形態においては、1つ以上の反応性官能基が(マスクされた又はマスキング基、或いはブロックされた又はブロック基としても知られている)保護された又は保護基の形態にある。反応性官能基を保護することによって、保護された基に影響を及ぼすことなく、他の保護されない反応性官能基を含む反応が実施されることができ;保護基は、通常は次のステップにおいて分子の残りの部分に実質的に影響を及ぼすことなく除去されることができる。
【0072】
特記されない限り、特別な化合物への言及はその化学的に保護された形態も含む。
【0073】
かかる広く多様な「保護」、「ブロッキング」又は「マスキング」法が使用され、有機合成において周知である。例えば、特定の条件下でそのどちらもが反応性である2つの等価でない反応性官能基を有する化合物は、特定の条件下で官能基のうちの一つを「保護された」ものとして非反応性とし;そうして保護されて該化合物は、効果的にただ一つの反応性官能基を有する反応物として使用されることができる。(他の官能基を含む)所望の反応が完結した後、保護された基が「脱保護」されてその本来の官能性に復帰することができる。
【0074】
たとえば、ヒドロキシ基は、エーテル(−OR)又はエステル(−OC(=O)R);たとえば、t−ブチルエーテル;ベンジル、ベンズヒドリル(ジフェニルメチル)又はトリチル(トリフェニルメチル)エーテル;トリメチルシリル又はt−ブチルジメチルシリルエーテル;或いはアセチルエステル(−OC(=O)CH3、−OAc)として保護されることができる。
【0075】
上記のすべての妥当かつ適合する実施態様の組み合わせが明確に本明細書中に記載されることは理解されるべきである。これらの各組み合わせは、個々の組み合わせが特別にそして個別に記載されたと同程度に本明細書中に開示される。言及されたいかなる化合物も、シス−及びトランス−形態、E-及びZ-形態;c-、t-及びr-形態;エンド−及びエキソ−形態;R-、S−及びメソ−形態;D−及びL−形態;d−及びl−形態;(+)及び(−)形態;ケト−、エノール−及びエノレート形態;syn-及びanti-形態;シンクリナル−及びアンチクリナル−形態;α−及びβ−形態;アキシアル−及びエクアトリアル−形態;ボート−、チェアー−、ツイスト−、エンベロープ−、及びハーフチェアー−形態;並びにそれらの組み合わせを含むがこれらに限定されない、1以上の特別な幾何学的、光学的、エナンチオマーとしての、ジアステレオマーとしての、エピマーとしての、アトロピックな、立体異性体としての、互変異性体としての、立体配座的、又はアノマーとしての形態において存在することができ、これらは以下において、総称して「異性体」(又は「異性形態」)と呼ばれ、かかるすべての形態、それらの混合物、そしてそれらの調製、及び使用は本発明の範囲内にある。
【0076】
しかしながら、立体化学を考慮することは重要である可能性が高く、そして異なるエナンチオマー又はジアステレオマーが著しく異なる阻害活性を有するようなかなりの選択性がありうることは留意すべきである。
【0077】
現在、本発明を実施するにおいて特別に着目すべき又は典型的に使用されるイソインドリン−1−オンの例は、以下のものを含む。
【0078】
【表1−1】

【0079】
【表1−2】

【0080】
本発明を実施するにおいて特別に有用なイソインドリン−1−オンの例であって、特別に強力な活性を有するのは以下のものを含む。
【0081】
【表2−1】

【0082】
【表2−2】

【0083】
【表2−3】

【0084】
【表2−4】

【0085】
本発明の実施における使用のためのイソインドリン−1−オンのさらに典型的な例であって、特別に強力な活性を有することが発見されたのは以下のものを含む。
【0086】
【表3−1】

【0087】
【表3−2】

【0088】
【表3−3】

【0089】
【表3−4】

【0090】
【表3−5】

【0091】
【表4−1】

【0092】
【表4−2】

【0093】
【表4−3】

【0094】
【表4−4】

【0095】
【表5−1】

【0096】
【表5−2】

【0097】
【表5−3】

【0098】
【表5−4】

【0099】
【表5−5】

【0100】
上記の表5中の化合物のうち、R2が水素であって、R4〜R7のすべてがHであるものは、本発明の化合物の調製における中間体化合物として使用される。
【0101】
MDM2タンパク質上のp53結合ポケットの研究は、合成された分子の性質を導いた。したがって、本発明は、イソインドリノン足場に基づくMDM2-p53相互作用の小分子阻害剤を提供する。インビトロのMDM2-p53結合アッセイを用いた予備的スクリーニング試験は、特別に有用なイソインドリン−1−オン化合物(表2〜4)を、100〜1000nMのIC50を有するMDM2-p53相互作用の阻害剤として同定した(IC50は、測定された比活性度の50%の阻害、この場合、MDM2-p53相互作用の阻害、に必要な特別な化合物の濃度である)。イソインドリン−1−オン類は、MDM2-p53相互作用の阻害において活性を有することが発見された。
【0102】
疑念を避けるためのELISAアッセイを用いて測定された本発明の化合物の阻害効率が以下に記載される。
【0103】
本明細書において「癌」又は「腫瘍」呼ばれるものは、肺癌、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、胃腸癌、胃癌、大腸癌、結腸癌、直腸癌、結腸直腸癌、甲状腺癌、乳癌、卵巣癌、子宮内膜癌、前立腺癌、精巣癌、肝臓癌、腎臓癌、腎細胞癌、膀胱癌、膵臓癌、脳腫瘍、神経膠腫、肉腫、骨肉腫、骨癌、皮膚癌、扁平上皮癌、カポシ肉腫、メラノーマ、悪性メラノーマ、リンパ腫、又は白血病を含むが、これらに限定されない。本発明の化合物は、MDM2とp53の相互作用を阻害することが示された。かかる阻害は細胞停止とアポトーシスに導く。
【0104】
したがって、本発明の化合物は、広範囲の選択された癌腫瘍の治療のために特別に興味深いものであり、本発明はさらに、癌に罹った患者の治療のための方法を提供する。したがって、治療的に有効な非毒性量の、本発明の第1及び第2の側面の化合物は、好適に経口で、(皮下、筋肉内、及び静脈内又は局所的を含む)非経口で投与されることができる。投与は一般に、間隔をおいて繰り返し、例えば、一日一回又は数回実施されるであろう。
【0105】
哺乳動物を治療するための抗腫瘍剤として有効であるために必要とされる化合物の量は、もちろん多様であり、究極的には特別なケースのそれぞれにおいて哺乳動物を治療する医療従事者又は獣医の判断による。かかる従事者によって考慮されるべき因子は、投与経路及び医薬製剤;哺乳動物の体重、表面積、年齢及び一般的状態;並びに投与される化合物の化学的形態を含む。しかしながら、好適な有効抗腫瘍用量は、約1.0〜約75mg/kg体重、典型的には約5〜40mg/kg体重であり、最も好適な用量は例えば、10〜30mg/kg体重の範囲内にあることができる。例えば毎日の治療においては、総日用量は、単回用量、1日あたり2〜6回などの複数回用量として、又は任意の選択された持続時間のための静脈内輸注によって与えられることができる。例えば、75kgの哺乳動物の場合、用量範囲は1日あたり約75〜500mgであることができ、そして典型的な用量は、一般的に1日あたり約100mgであるだろう。別個の複数回用量が示された場合、典型的には治療は、錠剤、カプセル、(シロップなどの)液剤又は注射の形態で1日4回与えられる処方箋の化合物の50mgであるだろう。
【0106】
投薬は、脊索動物、脊椎動物、哺乳動物、胎盤哺乳動物、有袋動物、(カモノハシなどの)単孔類、げっ歯動物、(マウスなどの)ネズミ科の動物、(ウサギなどの)ウサギ目の動物、鳥類、イヌ科の動物、ネコ科の動物、ウマ科の動物、ブタ、(ヒツジなどの)ヒツジ、ウシ、霊長類、(サル又は類人猿などの)類人猿、(マーモセット、ヒヒなどの)サル、(ゴリラ、チンパンジー、オランウータン、テナガザルなどの)類人猿又はヒトであることのできる対象又は患者に依存するであろう。さらに、対象/患者は例えば胎児などのその発達の形態のいずれであることもできる。典型的には、対象はヒトである。
【0107】
本発明の第1又は第2の側面の化合物が化学原料として単独で投与されることが可能である一方、化合物を医薬組成物中で提示することが好ましい。したがって、本発明は、活性治療成分を形成する、本明細書の上記において定義された化合物の有効量を含む医薬組成物も提供する。かかる医療用途のための医薬組成物は、任意の便利なやり方での投与のために薬剤学の分野における周知の任意の方法にしたがって製剤化されるであろう。化合物は通常、適合性のある医薬として許容可能な付加剤、担体、希釈剤又は賦形剤を提供する少なくとも1つの他の成分と混合され、単位剤形中で提示されることができる。
【0108】
担体は、製剤の他の成分と適合性であって受容者自身に有害でないという意味において医薬として許容可能でなければならない。
【0109】
可能な製剤は、経口、直腸、局所及び(皮下、筋肉内及び静脈内を含む)非経口投与又は肺若しくは鼻腔などの他の吸収部位への投与に好適なものを含む。
【0110】
かかる医薬組成物の製造におけるすべての製剤方法は、一般に本発明の第1〜第3の側面において定義された化合物を1以上の付属成分を構成する担体と会合させるステップを含む。通常、製剤は、化合物を液体担体又は細分化された固体担体又はその両方と均一かつ密接に会合させ、そして必要に応じて生成物を所望の製剤に形作ることによって調製される。
【0111】
経口投与に好適な本発明の製剤は、それぞれが所定量の化合物を含む、カプセル、カシェー、錠剤又はロゼンジなどの個別の単位として;散剤又は顆粒剤として;或いはシロップ、エリキシル、エマルジョン又はドラフトなどの水性の液体又は非水性の液体中の懸濁剤として提示されることができる。化合物は、ボーラス、舐剤、又はペーストとしても提示されることもできる。
【0112】
錠剤は、場合により1以上の付属成分とともに圧縮又はモールディングによって作製されることができる。圧縮された錠剤は、好適な機械中で圧縮されることによって調製されることができ、散剤又は顆粒剤などの自由流動形態にある化合物は場合により結合剤、潤滑剤、不活性希釈剤、表面活性剤又は分散剤と混合される。成形錠剤は、好適な機械中で粉末化された化合物と任意の好適な担体との混合物を成形することによって作製される。
【0113】
シロップは、化合物を、ショ糖などの糖の濃縮された水性溶液に添加し、それに任意の所望の付属成分を加えることによって作製されることができる。かかる付属成分は、風味剤、糖の結晶化を抑制するための1以上の剤、或いは任意の他の成分の溶解性を増加させるための、例えばグリセロール又はソルビトールである多価アルコールなどの1以上の剤を含むことができる。
【0114】
直腸投与のための製剤は、ココアバターなどの担体と一緒に座剤として提示されることができる。
【0115】
非経口投与のために好適な製剤は、本発明の第1又は第2の側面の化合物の滅菌された水性調製物を便利に含み、これは、典型的には受容者の血液と等張である。
【0116】
上記の成分に加えて、軟膏、クリームなどの本発明の製剤は、希釈剤、緩衝剤、風味剤、結合剤、表面活性剤、増粘剤、潤滑剤及び/又は(抗酸化剤を含む)保存剤或いは他の医薬として不活性な賦形剤などの1以上の付属成分を含むことができる。
【0117】
本発明の化合物は、リポソーム製剤中での投与のために作製されることもでき、これは本分野で周知の方法によって調製されることができる。
【0118】
化合物がキットの一部として提供される場合、典型的には、キットが本発明の第1又は第2の側面において定義された化合物又は(典型的には、好適な容器中及び/又は好適な包装とともに提供される)本明細書中に記載された化合物を含む組成物;及び(活性化合物又は組成物の投与の仕方についての書面の指示書などの)使用のための指示書を含む。指示は、活性成分がそのための好適な治療である適応症のリストも含むことができる。
【0119】
本発明のイソインドリジン化合物は、単独で又は併用療法として投与されることができる。例えば、本明細書中に記載の化合物は、お互いに又は細胞毒性剤又は抗がん剤などの他の剤とともに組み合わせて使用されることもできる。治療及び療法の例は、薬物、(免疫療法における)抗体、(光力学治療,GDEPT,ADEPTなどにおける)プロドラッグなどを含む活性剤の投与である)化学療法;手術;放射線療法;光力学治療;遺伝子治療;及び食事制限などを含むが、これらに限定されない。特別な組み合わせは、その一般的知識及び熟練した従事者に知られた投薬レジメンを用いて投与量を選択する医師の判断に従うであろう。
【0120】
分析技術
ELISAアッセイ
ビオチンで標識されたIP3p53由来ペプチド(MPRFMDYWEGLN)を固定化するためにストレプトアビジンでコートした96ウエルプレートを使用する。該ペプチドは、MDM2へのp53結合部位(QETFSDLWKLLP)に由来するペプチドアナログである。IP3は天然ペプチドよりもMDM2への親和性が高く、そしてMDM2とp53の間の結合のアンタゴニストを同定するために他で使用されてきた(Stoll et al, 2001)。インビトロでの翻訳によって生成されたMDM2のアリコートは、IP3でコーティングした96ウエルプレート中に移す前に被検化合物及び対照とともに室温で(すなわち、20〜25℃)20分プレインキュベートする。4℃での90分間のさらなるインキュベーションに続いて、未結合のMDM2を除去するためにプレートを洗浄し、そして一次モノクローナル抗体(MDM2Ab-1、クローンIF2、Oncogene ResearchProducts)及びHRP‐結合二次抗体(抗マウスヤギ抗体、DakoPO447)を用いて残った結合MDM2を検出する。HRP(ホースラディッシュペルオキシダーゼ)は、標準試薬(Amersham Pharmacia (商標)RPN2106)及び自動注入96ウエルプレートイルミノメーター(EG & G Berthold Microplate LB96V)を用いてケミルミネッセンス反応によって測定する。
【0121】
妥当性確認のために及び次に陽性対照として、IP3及びAPペプチドを、その時に最も高い程度のアンタゴニスト活性を示すイソインドリジン−1−オンのリード化合物とともに使用する。現在、3−(4−クロロ−フェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメトキシ−ベンジルオキシ)−2−プロピル−2,3−ジヒドロ−イソインドリン−1−オン(NU8231)が標準的な「リード化合物」陽性対照として含まれる。APはp53-MDM2相互作用を高力価(IC50=5.0nM)で阻害し、無傷の腫瘍細胞株中でp53及び下流のアポトーシス経路を刺激することが報告された、オクトマー合成ペプチドである(Chene et al 2000)。APペプチドは、細胞のない結合アッセイにおけるイソインドリノンの生物学的評価のための陽性対照として含まれる。
【0122】
すべての化合物をDMSOに溶解し、固定化された最終濃度の5%DMSOの存在下で様々な濃度において試験される。複合体形成の阻害パーセントは、DMSOのみの対照に対して表わされ、MDM2-p53複合体形成の50%阻害に必要な濃度として定義されるIC50は補間法によって決定される。
【0123】
ELISAアッセイは、n=3の独立したIC50測定について、平均値の10~15%の標準誤差を示した。したがって、個々の化合物についてのIC50測定における変動は、これまで評価された化合物についての値の範囲よりもかなり低かった(26.7>500μM)。
【0124】
ウエスタンブロット法
骨肉腫細胞株SJSA-1を、5%のCO2濃度の37℃の加湿インキュベーター(Sanyo、MCO20 AIC)中で48時間、10%ウシ胎仔血清(FBS、Gibco)、1%(v/v)HEPES(Gibco)、1%(v/v)ピルビン酸ナトリウム(Gibco)及び1.25g/500mlグルコース(Sigma)を補充した3mLのPRMI1640培地(Sigma)中、2.5×10細胞の密度で55mの皿に播いた。
【0125】
皿を、1%のDMSOと一緒に最終濃度5、10及び20μM(1%DMSOにて)の3−(4−クロロ−フェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメトキシ−ベンジルオキシ)−2−プロピル−2,3−ジヒドロ−イソインドリン−1−オン(NU8231)、及び未処理対照サンプルで6時間処理した。そして、培地を吸引し、皿を3mLの冷PBSで洗浄した。そして、細胞を40μLのドデシル硫酸ナトリウム(SDS、Sigma)溶解バッファー中で溶解し、20ミクロンで5秒間、3回超音波処理する前に100℃で10分間沸騰させた。
【0126】
その後、各サンプルについてのタンパク質濃度をBCAタンパクアッセイキット(Pierce)を用いて測定し、そして、β‐メルカプトエタノール(Sigma)及び0.5%ブロモフェノールブルー(Sigma)からなる1:1のローディングバッファーを40μgのタンパク質に加え、そして最終体積30μLとし、100℃で5分間沸騰させた。
【0127】
そして、サンプルをあらかじめ染色されたマーカータンパク(SeeBlue、Invitrogen)とともにあらかじめ成型された4〜20%グラジエントポリアクリルアミドトリス−グリシンゲル(15ウエル、1.5mm厚さ、Invitrogen Life Technologies)に負荷した。ゲルをNovexXCell(Invitrogen)中、180Vで処理し、そしてHigh Bond Cメンブレン(Amersham Life Scinece)上に30Vで一夜ブロッティングした。
【0128】
そして、5%の無脂肪乳を含むTBS-Tween(TBST-M)中、室温で1時間ブロッキングし、次にMDM2(MDM2-Ab1、1:500、Oncogene)、p53(p53-D7 1:1000 Novacastra)、p21(p21 Ab1, 1:100,Oncogene)、及びアクチン(Actin AC40、 1:1000、Sigma)に対する1次抗体とともにPBST-M中で1時間インキュベーションした。
【0129】
そして、メンブレンをTBST中で3回洗浄し(1回の洗浄あたり15分)、その後、抗マウス又はウサギホースラディッシュペルオキシダーゼ(HRP)二次抗体(Dako、 1:1000)とともにPBST-M中でさらに1時間インキュベーションし、次に、TBSTで6回洗浄することからなる最終洗浄を1回5分間で行った。エンハンストケミルミネッセンス(ECL、 Amersham)検出試薬を青色光感受性X線フィルム(Fuji Photo Film Co Ltd)に露出したメンブレン上に加え、自動X線フィルムプロセッサー(Mediphot 937)中で現像した。
【0130】
結果
本発明は、添付の図面を参照することによって例示のみによってここに記載される。
【図面の簡単な説明】
【0131】
【図1】図1は、NU8293、 NU8295、NU8296及びNU8297のSJSA-1細胞株中での効果を示すウエスタンブロットアッセイである。
【図2】図2は、SJSA-1細胞株におけるNutlin-3の効果と比較したNU8352、NU8353及びNU8354の効果を示すウエスタンブロットアッセイである。
【図3】図3は、ルシフェラーゼに基づくレポーター遺伝子アッセイにより測定した、NU8293、NU8296及びNU8297イソインドリノンのp53-依存性転写活性に対する効果を示すグラフである。
【図4】図4は、NU8296及びNutlin-3(及び本発明の一部ではないNU8291)の、SJSA-1細胞株におけるPARPとカスパーゼ3の切断に対する用量応答効果を示すウエスタンブロットである。
【図5】図5は、HCT116細胞株のp53野生型及びp53除去型における、Niutlin-3の増殖阻害効果を50%増殖阻害濃j℃で示すグラフである。
【図6】図6は、HCT116細胞株のp53野生型及びp53突然変異型における増殖阻害剤としてのNU8354の効果を50%増殖阻害濃度で示すグラフである。
【図7】図7は、SJSA-1細胞株におけるNU8354によるカスパーゼ3及び7酵素活性の誘導を示すグラフである。
【図8】図8は、SJSA-1細胞株におけるNutlin-3及びNU8354の露出に対する増殖阻害用量応答を示すグラフである。
【図9】図9は、LS細胞株におけるNutlin-3及びNU8354の露出に対する増殖阻害用量応答を示すグラフである。
【図10】図10は、JAR細胞株におけるNutlin-3及びNU8354の薬物露出に対する増殖阻害用量応答を示すグラフである。
【図11】図11は、定組成モードの溶出液としての40%EtOH、ペンタンを伴う、Chiracel ADカラム(4.6mm×25cm)上のNU8354の分析クロマトグラムである。
【図12】図12は、ウエスタンブロッティングにより、SJSA-1細胞における、Nutlin-3、NU8354並びにエナンチオマーであるNU8354A及びNU8354Bの細胞活性を示す。
【発明を実施するための形態】
【0132】
NU8296は、イソインドリン−1シリーズにおけるさらなる化合物、3−(4−クロロフェニル)−3−((1S,3R)−3−ヒドロキシシクロペンチルオキシ)−2−(4−ニトロベンジル)イソインドリン−1−オンにあたり、その構造を以下に示す。
【0133】
【化3】

【0134】
Nutlin-3は、以下にその構造を示す、(±)−4−[4,5−ビス−(4−クロロフェニル)−2−(2−イソプロポキシ−4−メトキシフェニル)−4,5−ジヒドロイミダゾール−1−カルボニル]−ピペラジン−2−オンの商標名である。Nutlin-3は、45±4nMのIC50を有することが発見され、そして本発明の化合物と既知のMDM2-p53相互作用阻害剤との効力の比較を提供するために試験に含まれる。
【0135】
【化4】

【0136】
図1は、1〜20μMの濃度範囲のNU8293、NU8295及びNU8291によるMDM2増幅SJSA-1細胞の処理による、p53、p21及びMDM2タンパク質レベルの増加の誘導を示す。これは、これらの細胞におけるMDM2による負の調節による、MDM2-p53結合阻害及びp53活性の放出と一致し、MDM2及びp21タンパク質の発現増加及び蓄積を引き起こす。NU8297はこの実験において活性の証拠は何も示さなかった。
【0137】
図2は、陽性対照であるNutlin-3と比較したときに、NU8354処理がMDM2、p53及びp21の強力な誘導を引き起こしたことを示し;これは、例えば、10μMの濃度における効果の比較から明らかである。これらの結果は、MDM2阻害によるその放出に起因するp53の転写活性化と一致する。
【0138】
図3は、ルシフェラーゼに基づくp53依存性のレポーター遺伝子アッセイによって測定した、NU8293、NU8296及びNU8297によるp53依存性転写活性の活性化の例を示す。これは、無傷の細胞におけるMDM2-p53結合の阻害による活性p53の放出と一致して、このシリーズの化合物が特異的にp53依存性の転写活性を誘導することのさらなる証拠を提供する。活性化の時間経過は、nutlin-3で見られたものに類似し、必要とされる濃度範囲は同程度である。
【0139】
図4は、nutlin-3に比較した、NU8296による処理の48時間後に検出されたSJSA-1細胞におけるPARPとカスパーゼ−3の切断の用量依存性を示す。PARPとカスパーゼ−3の切断のレベルは、同じ用量範囲のnutlin-3において観察されたものと同程度であった。
【0140】
図5及び6は、Nutlin-3と同様に、NU8534がp53野生型 HCT116細胞において増殖阻害性であることを示す。これらの効果は、p53の転写活性化及び続くp21WAF1サイクリン依存性キナーゼ阻害剤の誘導、したがって増殖停止と一致する。さらに、NU8354はNutlin-3と同様に、p53野生型HCT116細胞株においてp53-/-HCT116細胞よりも大きな増殖阻害を示す。これらの効果は、圧倒的にp53依存性の増殖阻害活性のメカニズムを実証する。さらに、NU8354は、MDM2増幅及びp53野生型細胞株において最も大きな増殖阻害活性を示す。
【0141】
図7は、NU8354が、24及び48時間のSJSA細胞における露出によってカスパーゼ3及び7酵素活性を誘導することを示し;これは、アポトーシスの誘導を示すものであり、PARPとカスパーゼ−3の切断のウエスタンブロットによる証拠と一致する。
【0142】
図8〜10は、MDM2増幅細胞株のパネルに対する、5〜20μM濃度範囲のNU8354による増殖阻害を示し、これは、一般的にMDM2について増幅されていない細胞株よりもより感受性であることが見出される。
【0143】
図11は、定組成モードの溶出液としての40%EtOH、ペンタンを伴う、Chiracel ADカラム(4.6mm×25cm)上のNU8354の分析クロマトグラムである。(+)−エナンチオマーNU8354Aは、9.8分の保持時間を有するが、(−)−エンチオマーNU8354Bは12.4分で溶出する。エナンチオマーの絶対配置は決定されていない。
【0144】
図12は、ウエスタンブロッティングによる、SJSA-1細胞中でのNutlin-3、NU8354並びにエナンチオマーNU8354A及びNU8354Bの細胞活性を示す。Nutlin-3は、1〜20μMでMDM2、p53、及びp21レベルの強力な用量依存性の増加を示す。類似するがより弱い効果がNU8354について観察され、10μMで最大効果が観察される。NU8354Aの活性は、20μMの用量でNutlinよりもわずかに弱く、より低い用量では顕著に弱い。NU8354Bエンチオマーは、20μM用量でp21及びMDM2の弱い誘導を伴うわずかな細胞活性を示す。これらの結果は、NU8354がラセミ体の生理活性の大半を与えるエナンチオマーであることとインビトロのELISAアッセイにおいて観察されたIC50と一致する。
【0145】
要約すると、NU8354は、提案された作用メカニズムであるMDM2-p53結合の破壊と一致する様々な細胞効果を示す。陽性対照Nutlin-3との比較においては、p53活性化、増殖阻害及びアポトーシスに関して、p53及びMDM2の状態が異なる細胞株のパネルにわたって類似している。
【実施例】
【0146】
合成データ
本発明は、ここに実施例のみによってさらに記載されるであろう。以下の実施例及び様々な着目の化合物の合成経路の段階の記載は、本発明をさらに説明する役割を果たす。
【0147】
3−(4−フルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−プロピル−2,3−ジヒドロイソインドール−1−オン
【0148】
【化5】

【0149】
THF(25mL)を2−(4−フルオロベンゾイル)ベンゾイックアシッド(5g、20.4ミリモル)に加え、続いて、塩化チオニル(2.97mL、40.9ミリモル)及び触媒量のDMF(3滴)を加えた。系を窒素下、室温で4時間攪拌した。溶媒を除去すると、3−クロロ−3−(4−フルオロフェニル)−3H−イソベンゾフラン−1−オンを無色の油として得た(5.35g、20.4ミリモル、100%)。
【0150】
蒸留THF(25mL)を3−クロロ−3−(4−クロロフェニル)−3H−イソベンゾフラン−1−オン(5.35g、20.4ミリモル)に加え、続いてn−プロピルアミン(1.85mL、22.5ミリモル)、トリエチルアミン(2.85mL、26.5ミリモル)を加えると、クリーミーな白色/黄色の沈殿が生成した。混合物を窒素下、室温で4時間攪拌し、溶媒を真空下で除去した。残渣を酢酸エチル(30mL)中に溶解し、水(3×20mL)、塩水(10mL)で洗浄し、脱水し(MgSO4)、そして蒸発させた。再結晶化(酢酸エチル)すると、白色固体として標題の化合物を得た(4.35g、15.2ミリモル、75%)。
【0151】
【数1】

【0152】
3−(4−フルオロフェニル)−3−(3−ヒドロキシシクロペンチルオキシ)−2−プロピル−2,3−ジヒドロイソインドール−1−オン
【0153】
【化6】

【0154】
蒸留THF(20mL)を3−(4−フルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−プロピル−2,3−ジヒドロイソインドール−1−オン(200mg、0.7ミリモル)に加え、続いて塩化チオニル(0.06mL、0.84ミリモル)及び触媒量のDMF(3滴)を加えた。混合物を窒素下、室温で4時間攪拌し、そしてTLCでモニターした。真空下で溶媒を除去すると、3−クロロ−3−(4−フルオロフェニル)−2−プロピル−2,3−ジヒドロイソインドール−1−オンを無色の油として得て(212mg、0.69ミリモル、100%)、これをさらなる精製をせずに直ちに使用した。
【0155】
蒸留THFを3−クロロ−3−(4−フルオロフェニル)−2−プロピル−2,3−ジヒドロイソインドール−1−オン(212mg、0.69ミリモル)に加え、続いて、1,3−シクロペンタンジオール(0.65mL、6.9ミリモル)を加えた。混合物を窒素下、室温で4時間攪拌し、TLCでモニターした。完結後、溶媒を真空下で除去し、残渣を酢酸エチル(30mL)に溶解し、水(3×20mL)、塩水(10mL)で洗浄し、脱水した(MgSO4)。溶媒を除去すると、粗生成物が得られた。HPLC(H2O:MeOH、270nm)により、NU8279を透明なガラス物質として得た(126mg、0.34ミリモル、49%)。
【0156】
【数2】

【0157】
3−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−(4−ニトロベンジル)−2,3−ジヒドロイソインドール−1−オン
【0158】
【化7】

【0159】
THF(25mL)を2−(4−クロロベンゾイル)ベンゾイックアシッド(1g、3.8ミリモル)に加え、続いて塩化チオニル(0.55mL、7.6ミリモル)及び触媒量のDMF(3滴)を加えた。系を窒素下、室温で4時間攪拌し、そしてTLCでモニターした。溶媒を除去すると、3−クロロ−3−(4−クロロフェニル)−3H−イソベンゾフラン−1−オンを無色の油として得た(1.06g、3.8ミリモル、100%)。
【0160】
蒸留THF(25mL)を3−クロロ−3−(4−クロロフェニル)−3H−イソベンゾフラン−1−オン(3.2g、11.5ミリモル)、4−ニトロベンジルアミン塩酸塩(2.3g、12.6ミリモル)、及びトリエチルアミン(4.8mL、34.5ミリモル)に加えた。混合物を窒素下、室温で4時間攪拌し、TLCでモニターした。完結後、溶媒を真空下で除去し、残渣を酢酸エチル(30mL)に溶解し、水(3×20mL)、塩水(10mL)で洗浄し、脱水した(MgSO4)。溶媒を真空下で除去した。再結晶により(酢酸エチル)、3−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−(4−ニトロベンジル)−2,3−ジヒドロイソインドール−1−オンが薄黄色の固体として得られた(2.95g、7.47ミリモル、65%)。
【0161】
【数3】

【0162】
3−(4−クロロフェニル)−2−[1−(4−クロロフェニル)−エチル]−3−ヒドロキシ−2,3−ジヒドロイソインドール−1−オン
【0163】
【化8】

【0164】
無水THF(20mL)中の2−(4−クロロベンゾイル)ベンゾイックアシッド(5g、19.2ミリモル、1当量)に窒素雰囲気下で塩化チオニル(3.0mL、38.3ミリモル、2当量)及び3滴の無水DHFを加えた。反応混合物を室温で4時間攪拌し、真空中で濃縮した。得られた薄い黄色の油を無水THF(20mL)に溶解し、(S)−4−クロロ−α−メチルベンジルアミン(2.43g、15.6ミリモル、1.1当量)及びDIPEA(3.49mL、21.1ミリモル、1.1当量)を窒素雰囲気中で加えた。反応混合物を室温で一夜攪拌し、そして溶媒を真空中で除去した。残渣をEtOAc(100mL)に溶解し、ろ過し、そしてろ液を水(3×50mL)及び塩水(1×50mL)で洗浄した。有機層をMgSO4で脱水し、ろ過し、真空中で濃縮して固体を得て、これを再結晶させて(EtOAc/ペトロール)、白色の結晶粉末とした(3.10g、55%)。
【0165】
【数4】

【0166】
一般的手順A
無水THF(10mL)中の対応するイソインドロン(1.37ミリモル、1当量)の溶液に、窒素雰囲気下で塩化チオニル(214μL、2.75ミリモル、2当量)及び3滴のDMFを加えた。反応混合物を室温で4時間攪拌し、真空中で濃縮した。得られた薄い黄色の油を無水THF(10mL)に溶解し、そしてアルコール(2.75ミリモル、2当量)及び炭酸カリウム(380mg、2.75ミリモル、2当量)を加えた。反応混合物を室温で一夜攪拌し、そして溶媒を真空中で除去した。残渣をEtOAc(50mL)中に溶解し、そして水(3×25mL)及び塩水(1×25mL)で洗浄した。有機層をMgSO4で脱水し、ろ過し、真空中で濃縮して、油を得て、これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(silica;EtOAc/ペトロール)で精製した。
【0167】
一般的手順B:3−アルコキシ−3−(4−クロロフェニル)イソインドリン−1−オンの合成
適切な3−クロロ−3−(4−クロロフェニル)イソインドリン−1−オンの溶液にTHF、適切なアルコール(特記されない限り、5.0モル当量)及びK2CO3(特記されない限り、5.0モル当量)を加えた。混合物を窒素下、室温で4時間攪拌し、そしてTLCでモニターした。完結後、混合物をEtAOc(15mL)で抽出し、飽和食塩水(3×10mL)、水(3×10mL)で洗浄して、脱水した(MgSO4)。減圧下で溶媒を除去すると、粗3−アルコキシ−2,3−ジヒドロイソインドリン−1−オンを得た。
【0168】
一般的手順B1:3−アルコキシ−2,3−ジヒドロイソインドリン−1−オンの合成
シス−シクロペンタン又はシス−シクロペンテンジオール(2.5当量)及びK2CO3(2.5当量)のTHF(3mL)溶液に、THF(3mL)中の適切な3−クロロ−3−(4−クロロフェニル)イソインドリン−1−オン(1当量)を3時間にわたって窒素下、室温で攪拌しながら滴下して加えた。溶液をさらに1時間攪拌してTLCでモニターした。完結後、混合物をEtOAc(15mL)で抽出し、飽和食塩水(3×10mL)、水(3×10mL)で洗浄し、そして脱水した(MgSO4)。溶媒を減圧下で除去して、粗3−アルコキシ−2,3−ジヒドロイソインドリン−1−オンを得た。
【0169】
3−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−(4−クロロベンジル)−イソインドリン−1−オン
【0170】
【化9】

【0171】
蒸留THF(25mL)を3−クロロ−3−(4−クロロフェニル)−3H−イソベンゾフラン−1−オン(1.071g、3.84ミリモル)に加え、続いて、トリエチルアミン(855.1mg、8.45ミリモル、1.178mL)及びパラ−クロロベンジルアミン(543.36mg、3.84ミリモル、0.467mL)を加え、白色沈殿が生成した。混合物を窒素下、室温で4時間攪拌し、TLCでモニターした。完結後、混合物をEtOAc(15mL)で抽出し、飽和重炭酸ナトリウム(3×10mL)、水(3×10mL)で洗浄し、脱水した(Na2SO4)。溶媒を減圧下で除去し、そして得られた沈殿を再結晶化して(EtOAc、ペトロール)、標題生成物を細かい白色結晶固体(1.191g、3.20ミリモル、83%)として得た。
【0172】
【数5】

【0173】
3−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−プロピルイソインドリン−1−オン
【0174】
【化10】

【0175】
蒸留THF(20mL)を3−クロロ−3−(4−クロロフェニル)−3H−イソベンゾフラン−1−オン(535.4mg、1.91ミリモル)、続いてトリエチルアミン(398.9mg、0.549mL、3.94ミリモル)及びn−プロピルアミン(159.8mg、0.22mL、1.792ミリモル)を加えた。混合物を窒素下、室温で4時間攪拌し、TLCでモニターした。完結後、混合物をEtOAc(15mL)で抽出し、そして飽和重炭酸ナトリウム(3×10mL)、水(3×10mL)で洗浄し、そして脱水した(Na2SO4)。沸騰酢酸エチルの最小限量及び無水(Na2SO4)及び過剰のペトロールからの再結晶により、標題生成物を白色結晶固体(425mg、1.409ミリモル、77%)として得た。
【0176】
【数6】

【0177】
2−ベンジル−3−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2,3−ジヒドロイソインドリン−1−オン
【0178】
【化11】

【0179】
蒸留THF(25mL)を、3−クロロ−3−(4−クロロフェニル)−3H−イソベンゾフラン−1−オン(1.042g、3.84ミリモル)に加え、続いてトリエチルアミン(777.1mg、7.68ミリモル、1.06mL)及びベンジルアミン(616mg、5.76ミリモル、0.79mL)を加えて、黄色/クリーム色の沈殿の形成を得た。混合物を窒素下、室温で4時間攪拌し、そしてTLCでモニターした。完結後、混合物をEtOAc(15mL)で抽出し、飽和重炭酸ナトリウム(3×10mL)、水(3×10mL)で洗浄し、続いて脱水した(Na2SO4)。最小限量の沸騰酢酸ンエチル及び過剰のペトロールからのクリーム色の沈殿の再結晶は、標題生成物を白色結晶固体(1.0378g、2.96ミリモル、収率77%)として得た。
【0180】
【数7】

【0181】
3−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−(4−メチルベンジル)−イソインドリン−1−オン
【0182】
【化12】

【0183】
蒸留THF(25mL)を3−クロロ−3−(4−クロロフェニル)−3H−イソベンゾフラン−1−オン(1.071g、3,84ミリモル)に加え、続いてトリエチルアミン(855.1mg、8.45ミリモル、1.178mL)及びパラ−メチルベンジルアミン(465.3mg、3.84ミリモル、0.489mL)を加え、明るい黄色の沈殿が生成した。混合物を窒素下、室温で4時間攪拌し、そして、TLCでモニターした。完結後、混合物をEtOAc(15mL)で抽出し、そして飽和重炭酸ナトリウム(3×10mL)、水(3×10mL)で洗浄し、そして脱水した(Na2SO4)。最小限量の沸騰酢酸エチル及び過剰のペトロールからのクリーム色/黄色の残渣の再結晶は、標題生成物を細かい薄い黄色の結晶固体として得た(1.090g、3.10ミリモル、81%)。
【0184】
【数8】

【0185】
2−(4−(アミノメチル)ベンゾニトリル)−3−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシイソインドリン−1−オン
【0186】
【化13】

【0187】
蒸留THF(25mL)を3−クロロ−3−(4−クロロフェニル)−3H−イソベンゾフラン−1−オン(1.071g、3.84ミリモル)に加え、続いて、トリエチルアミン(777.14mg、7.68ミリモル、1.07mL)及び4−(アミノメチル)ベンゾニトリル(507.6mg、3.84ミリモル)を加えた。混合物を窒素下、室温で4時間攪拌し、TLCでモニターした。完結後、混合物をEtOAc(15mL)で抽出し、そして飽和重炭酸ナトリウム(3×10mL)、水(3×10mL)で洗浄し、脱水した(Na2SO4)。洗浄後に溶媒を除去すると、粘ちょうなオレンジの油を得た。ペトロール下での粉砕により、黄色/オレンジの固体を得て、これは最少量の沸騰酢酸エチルと過剰のペトロールからの再結晶で標題生成物を細かい薄い黄色の結晶固体として得た(665mg、1.83ミリモル、50%)。
【0188】
【数9】

【0189】
4−((1−(4−クロロフェニル)−1−(4−ヒドロキシシクロペンタ−2−エニルオキシ)−3−オキソイソインドリン−2−イル)メチル)ベンゾニトリル(NU8292)
【0190】
【化14】

【0191】
一般的手順B1に関しては、蒸留THF(10mL)を2−(4−アミノメチル)ベンゾニトリル)−3−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシイソインドリン−1−オン(400mg、1.10ミリモル)、塩化チオニル(288.9mg、2.42ミリモル、0.18mL)及び触媒量のDMF(3滴)に加えた。3−クロロ−3−(4−クロロフェニル)−2−(4−(アミノメチル)ベンゾニトリル)イソインドリン−1−オンが粘ちょうな透明の油として生成し(419mg、1.10ミリモル)、これをさらなる精製をせずに直ちに使用した。蒸留THF(3mL)を3−クロロ−3−(4−クロロフェニル)−2−(4−(アミノメチル)ベンゾニトリル)イソインドリン−1−オン(419mg、1.10ミリモル)に加え、そして一般的手順B1に関しては得られた溶液を蒸留THF(3mL)中シス−シクロペンテンジオール(275mg、2.75ミリモル)及び無水K2CO3(380.05mg、2.75ミリモル)に滴下して加えた。溶媒を除去すると、粗生成物を黄色の油として得た(364mg)。フラッシュカラムクロマトグラフィーによる生成によって、標題生成物を黄色の油性の固体として得た(105.4mg、0.23ミリモル、21%)。
【0192】
【数10】

【0193】
3−(4−クロロフェニル)−3−(4−ヒドロキシシクロペンタ−2−エニルオキシ)−2−(4−クロロベンジル)イソインドリン−1−オン(NU8293)
【0194】
【化15】

【0195】
一般的手順B1に関しては、蒸留THF(10mL)を3−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−(4−クロロベンジル)−イソインドリン−1−オン(200mg、0.54ミリモル)、塩化チオニル(141.37mg、1.18ミリモル、0.09mL)及び触媒量のDMF(3滴)に加えた。3−クロロ−3−(4−クロロフェニル)−2−(4−クロロベンジル)イソインドリン−1−オンを粘ちょうな無色の油(210mg、0.54ミリモル)として生成し、これをさらなる精製をせずに直ちに使用した。3−クロロ−3−(4−クロロフェニル)−2−(4−クロロベンジル)イソインドリン−1−オン(210.8mg、0.54ミリモル)に蒸留THF(3mL)を加え、そして一般的手順B1に関しては、得られた溶液を蒸留THF(3mL)中のシス−シクロペンテンジオール(135mg、1.35ミリモル)及び無水炭酸カリウム(186.6mg、1.35ミリモル)に滴下して加えた。溶媒を除去すると、粗生成物を黄色の油として得た(224mg)。サンプルをフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して(EtAOc:ペトロール、40:60)、標題生成物を黄色の粘ちょうな油として得た(103.9mg、0.23ミリモル、43%)。
【0196】
【数11】

【0197】
3−(4−クロロフェニル)−3−(4−ヒドロキシシクロペンタ−2−エニルオキシ)−2−プロピルイソインドリン−1−オン(NU8294)
【0198】
【化16】

【0199】
一般的手順B1に関しては、蒸留THF(5mL)を3−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−プロピルイソインドリン−1−オン(104mg、0.33ミリモル)、塩化チオニル(86.83mg、0.73ミリモル、0.05mL)及び触媒量のDMF(3滴)に加えた。3−クロロ−3−(4−クロロフェニル)−2−プロピルイソインドリン−1−オンがオレンジの油として生成して(105mg、0.33ミリモル)、これをさらなる精製をせずに直ちに使用した。一般的手順Bに関しては、蒸留THF(6mL)を3−クロロ−3−(4−クロロフェニル)−2−プロピルイソインドリン−1−オン(211.2、0.66ミリモル)、シス−シクロペンテンジオール(330mg、3.3ミリモル)及び炭酸カリウム(456mg、3.3ミリモル)に加えた。溶媒を除去すると、粗生成物を無色の油(160.2mg)として得た。サンプルをフラッシュカラムクロマトグラフィー(EtAOc:ペトロール、40:60)によって精製して、標題生成物を無色の粘ちょうな油として得た(129mg、0.43ミリモル、収率51%)。
【0200】
【数12】

【0201】
3−(4−クロロフェニル)−3−(4−ヒドロキシシクロペンタ−2−エニルオキシ)−2−(4−メチルベンジル)イソインドリン−1−オン(NU8295)
【0202】
【化17】

【0203】
一般的手順B1に関しては、蒸留THF(10mL)を3−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−(4−メチルベンジル)−イソインドリン−1−オン(400mg、1.13ミリモル)、塩化チオニル(295.8mg、2.48ミリモル、0.18mL)及び触媒量のDMF(3滴)に加えた。3−クロロ−3−(4−クロロフェニル)−2−(4−メチルベンジル)イソインドリン−1−オンを粘ちょうな黄色の油として得て(418mg、1.13ミリモル)、これをさらなる精製をせずに直ちに使用した。一般的手順B1に関しては、蒸留THF(3mL)を3−クロロ−3−(4−クロロフェニル)−2−(4−メチルベンジル)イソインドリン−1−オン(418.1mg、1.13ミリモル)に加え、得られた溶液を蒸留THF(3mL)中のシス−シクロペンテンジオール(285mg、2.85ミリモル)及び無水炭酸カリウム(390.41mg、2.85ミリモル)に加えた。溶媒を除去すると、粗生成物を緑色の油(359mg)として得た。フラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、標題生成物を無色の粘ちょうな油として得た(242.1mg、0.55ミリモル、50%)。
【0204】
【数13】

【0205】
3−(4−クロロフェニル)−3−(4−ヒドロキシシクロペンタ−2−エニルオキシ)−2−(4−ニトロベンジル)イソインドリン−1−オン(NU8297)
【0206】
【化18】

【0207】
一般的手順B1に関しては、蒸留THF(10mL)を3−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−(4−ニトロベンジル)−イソインドリン−1−オン(200mg、0.52ミリモル)、塩化チオニル(136.8mg、1.15ミリモル、0.08mL)及び触媒量のDMF(3滴)に加えた。3−クロロ−3−(4−クロロフェニル)−2−(4−ニトロベンジル)イソインドリン−1−オンが粘ちょうな黄色の油として生成し(208.5mg、0.52ミリモル)、これをさらなる精製をせずに直ちに使用した。一般的手順B1に関しては、蒸留THF(3mL)を3−クロロ−3−(4−クロロフェニル)−2−(4−ニトロベンジル)イソインドリン−1−オン(208.5mg、0.52ミリモル)に加え、得られた溶液を蒸留THF(3mL)中のシス−シクロペンテンジオール(260mg、2.6ミリモル)及び無水炭酸カリウム(359mg、2.6ミリモル)に加えた。溶媒を除去すると、粗生成物を黄色の油(262mg)として得た。フラッシュカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ペトロール、40:60)によって精製して、標題生成物を黄色の粘ちょうな油として得た(211mg、44.4ミリモル、収率85%)。
【0208】
【数14】

【0209】
2−ベンジル−3−(4−クロロフェニル)−3−(4−ヒドロキシシクロペンタ−2−エニルオキシ)イソインドリン−1−オン(NU8298)
【0210】
【化19】

【0211】
一般的手順B1に関しては、蒸留THF(25mL)を2−ベンジル−3−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2,3−ジヒドロイソインドリン−1−オン(400mg、1.145ミリモル)、塩化チオニル(299.6mg、2.51ミリモル、0.18mL)及び触媒量のDMF(3滴)に加えた。3−クロロ−3−(4−クロロフェニル)−2−ベンジルイソインドリン−1−オンが無色の油として生成して(421mg、1.145ミリモル)、これをさらなる精製をせずに直ちに使用した。一般的手順Bに関しては、蒸留THF(25mL)を3−クロロ−3−(4−クロロフェニル)−2−ベンジルイソインドリン−1−オン(421mg、1.145ミリモル)に加え、シス−シクロペンテンジオール(572mg、5.725ミリモル)及び炭酸カリウム(792.9mg、5.725ミリモル)に加えた。溶媒を除去すると、粗生成物をピンク色の油(354mg)として得た。サンプルをフラッシュカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ペトロール、40:60)によって精製して、標題生成物をクリーム色の油性の固体として得た(277.5mg、0.643ミリモル、収率56%)。
【0212】
【数15】

【0213】
3−(4−クロロフェニル)−3−(4−ヒドロキシブタ−2−エニルオキシ)−2−(4−ニトロベンジル)−2,3−ジヒドロイソインドール−1−オン(NU8350)
【0214】
【化20】

【0215】
命名された化合物を、3−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−(4−ニトロベンジル)−2,3−ジヒドロイソインドール−1−オン(400mg、1.01ミリモル、1当量)及びシス−ブテンジオール(445mg、5.05ミリモル、5当量)から一般的手順Aを用いて合成し、黄色の油として得た(272mg、58%)。
【0216】
【数16】

【0217】
3−(4−クロロフェニル)−3−(4−ヒドロキシブタ−2−エニルオキシ)−2−(4−ニトロベンジル)−2,3−ジヒドロイソインドール−1−オン(NU8351)
【0218】
【化21】

【0219】
命名された化合物を、3−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−(4−ニトロベンンジル)−2,3−ジヒドロイソインドール−1−オン(400mg、1.01ミリモル、1当量)及びシス/トランス−ブテンジオール(445mg、5.05ミリモル、5当量)から一般的手順Aを用いて合成し、黄色の油として得た(291mg、62%)。
【0220】
【数17】

【0221】
3−(4−クロロフェニル)−3−(5−ヒドロキシシクロオクチルオキシ)−2−(4−ニトロベンジル)−2,3−ジヒドロイソインドール−1−オン(NU8352)
【0222】
【化22】

【0223】
命名された化合物を、3−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−(4−ニトロベンンジル)−2,3−ジヒドロイソインドール−1−オン(400mg、1.01ミリモル、1当量)及びシス−1,5−シクロオクタンジオール(728mg、5.05ミリモル、5当量)から一般的手順Aを用いて合成し、黄色の固体として得た(342mg、65%)。
【0224】
【数18】

【0225】
3−(4−クロロ−フェニル)−3−(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチル−プロポキシ)−2−(4−ニトロ−ベンジル)−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン(NU8353)
【0226】
【化23】

【0227】
命名された化合物を、3−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−(4−ニトロベンンジル)−2,3−ジヒドロイソインドール−1−オン(400mg、1.01ミリモル、1当量)及びネオペンチルグリコール(526mg、5.05ミリモル、5当量)から一般的手順Aを用いて合成し、オフホワイトの固体として得た(267mg、55%)。
【0228】
【数19】

【0229】
3−(4−クロロフェニル)−3−(1−ヒドロキシメチルシクロプロピルメトキシ)−2−(4−ニトロベンジル)−2,3−ジヒドロイソインドール−1−オン(NU8354)
【0230】
【化24】

【0231】
命名された化合物を、3−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−(4−ニトロベンンジル)−2,3−ジヒドロイソインドール−1−オン(400mg、1.01ミリモル、1当量)及びシクロプロパンジメタノール(516mg、5.05ミリモル、5当量)から一般的手順Aを用いて合成し、オフホワイトの固体として得た(305mg、63%)。
【0232】
【数20】

【0233】
ラセミ体NU8354をキラルHPLC(Chiracel ADカラム;1cm×25cm;40%EtOH、ペンタン)によって2つのエナンチオマーに分離した:
NU8354A、RT=9.8分;α=+22.66°、0.406g/100ml
及びNU8354B、RT=12.4分;α=−20.10°、0.398g/100ml
【0234】
3−(4−クロロフェニル)−3−(4−ヒドロキシブタ−2−イニルオキシ)−2−(4−ニトロベンジル)−2,3−ジヒドロイソインドール−1−オン(NU8357)
【0235】
【化25】

【0236】
命名された化合物を、3−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−(4−ニトロベンンジル)−2,3−ジヒドロイソインドール−1−オン(400mg、1.01ミリモル、1当量)及びブチンジオール(435mg、5.05ミリモル、5当量)から一般的手順Aを用いて合成し、黄色の固体として得た(271mg、58%)。
【0237】
【数21】

【0238】
3−(4−クロロフェニル)−3−(4−ヒドロキシメチルシクロヘキシルメトキシ)−2−(4−ニトロベンジル)−2,3−ジヒドロイソインドール−1−オン(NU8358)
【0239】
【化26】

【0240】
命名された化合物を、3−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−(4−ニトロベンンジル)−2,3−ジヒドロイソインドール−1−オン(400mg、1.01ミリモル、1当量)及びトランス−シクロヘキサン−1,4−ジメタノール(728mg、5.05ミリモル、5当量)から一般的手順Aを用いて合成し、黄色の固体として得た(374mg、71%)。
【0241】
【数22】

【0242】
3−(4−クロロフェニル)−3−(2−ヒドロキシメチルシクロヘキシルメトキシ)−2−(4−ニトロベンジル)−2,3−ジヒドロイソインドール−1−オン(NU8359)
【0243】
【化27】

【0244】
命名された化合物を、3−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−(4−ニトロベンンジル)−2,3−ジヒドロイソインドール−1−オン(400mg、1.01ミリモル、1当量)及びシス−1,2−シクロヘキサン−ジメタノール(728mg、5.05ミリモル、5当量)から一般的手順Aを用いて合成し、黄色の固体として得た(337mg、64%)。
【0245】
【数23】

【0246】
3−(4−クロロフェニル)−3−(4−ヒドロキシシクロヘキシルオキシ)−2−(4−ニトロベンジル)−2,3−ジヒドロイソインドール−1−オン(NU8360)
【0247】
【化28】

【0248】
命名された化合物を、3−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−(4−ニトロベンンジル)−2,3−ジヒドロイソインドール−1−オン(400mg、1.01ミリモル、1当量)及びシス/トランス−1,4−シクロヘキサンジオール(586mg、5.05ミリモル、5当量)から一般的手順Aを用いて合成し、白色の固体として得た(338mg、68%)。
【0249】
【数24】

【0250】
3−(4−クロロフェニル)−3−(4−ヒドロキシシクロヘキサ−2−エニルオキシ)−2−(4−ニトロベンジル)−2,3−ジヒドロイソインドール−1−オン(NU8361)
【0251】
【化29】

【0252】
命名された化合物を、3−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−(4−ニトロベンンジル)−2,3−ジヒドロイソインドール−1−オン(400mg、1.01ミリモル、1当量)及びトランス−1,4−シクロヘクキサ−2−エンジオール(576mg、5.05ミリモル、5当量)から一般的手順Aを用いて合成し、白色の固体として得た(263mg、53%)。
【0253】
【数25】

【0254】
3−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−[2−(4−ニトロフェニル)エチル]−2,3−ジヒドロイソインドール−1−オン
【0255】
【化30】

【0256】
無水THF(20mL)中の2−(4−クロロベンゾイル)ベンゾイックアシッド(5g、19.2ミリモル、1当量)の溶液に、窒素雰囲気下で塩化チオニル(3.0mL、38.3ミリモル、2当量)及び3滴の無水DMFを加えた。反応混合物を室温で4時間攪拌し、真空中で濃縮した。得られた薄い黄色の油を無水THF(20mL)中に溶解し、そしてアミン2−(4−ニトロフェニル)エチルアミン塩酸塩(4.30g、21.1ミリモル、1.1当量)及びDIPEA(3.49mL、21.1ミリモル、1.1当量)を窒素雰囲気下で加えた。反応混合物を室温で一夜攪拌し、そして溶媒を真空中で除去した。残渣をEtOAc(100mL)中に溶かし、ろ過し、そしてろ液を水(3×50mL)、及び塩水(1×50mL)で洗浄した。有機層をMgSO4で脱水し、ろ過し、そして真空中で濃縮して、薄黄色の固体を得て、これをEtOAc/ペトロールエーテル(4.47g、57%)から再結晶化した。
【0257】
【数26】

【0258】
3−(4−クロロフェニル)−3−(4−ヒドロキシブトキシ)−2−[2−(4−ニトロフェニル)エチル]−2,3−ジヒドロイソインドール−1−オン(NU8362)
【0259】
【化31】

【0260】
命名された化合物を、3−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−[2−(4−ニトロフェニル)エチル]−2,3−ジヒドロイソインドール−1−オン(562mg、1.37ミリモル、1当量)及び1,4−ブタンジオール(616mg、6.85ミリモル、5当量)から一般的手順Aを用いて合成し、白色の固体として得た(306mg、63%)。
【0261】
【数27】

【0262】
3−(4−クロロフェニル)−2−[1−(4−クロロフェニル)−エチル]−3−(4−ヒドロキシブトキシ)−2,3−ジヒドロイソインドール−1−オン(NU8365)
【0263】
【化32】

【0264】
命名された化合物を、3−(4−クロロフェニル)−2−[1−(4−クロロフェニル)−エチル]−3−ヒドロキシ−2,3−ジヒドロイソインドール−1−オン(498mg、1.37ミリモル、1当量)及び1,4−ブタンジオール(616mg、6.85ミリモル、5当量)から一般的手順Aを用いて合成し、薄い黄色の油として得た(242mg、51%)。
【0265】
【数28】

【0266】
3−(4−クロロフェニル)−3−(4−ヒドロキシメチルベンジルオキシ)−2−(4−ニトロベンジル)−2,3−ジヒドロイソインドール−1−オン(NU8366)
【0267】
【化33】

【0268】
命名された化合物を、3−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−(4−ニトロベンジル)−2,3−ジヒドロイソインドール−1−オン(541mg、1.37ミリモル、1当量)及び1,4−ベンゼンジメタノール(946mg、6.85ミリモル、5当量)から一般的手順Aを用いて合成し、白色の固体として得た(405mg、78%)。
【0269】
【数29】

【0270】
3−(4−クロロフェニル)−3−(3−ヒドロキシメチルベンジルオキシ)−2−(4−ニトロベンジル)−2,3−ジヒドロイソインドール−1−オン(NU8367)
【0271】
【化34】

【0272】
命名された化合物を、3−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−(4−ニトロベンジル)−2,3−ジヒドロイソインドール−1−オン(541mg、1.37ミリモル、1当量)及び1,3−ベンゼンジメタノール(946mg、6.85ミリモル、5当量)から一般的手順Aを用いて合成し、白色の固体として得た(390mg、75%)。
【0273】
【数30】

【0274】
3−(4−クロロ−フェニル)−2−[1−(4−クロロ−フェニル)−エチル]−3−ヒドロキシ−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン
【0275】
【化35】

【0276】
無水THF(20mL)中の(R)−4−クロロ−α−メチルベンジルアミン塩酸塩(2.95mL、21.1ミリモル、1.1当量)の溶液に、窒素雰囲気下で塩化チオニル(3.0mL、38.3ミリモル、2当量)及び3滴の無水DMFを加えた。反応混合物を室温で4時間攪拌し、そして真空中で濃縮した。得られた薄い黄色の油を無水THF(20mL)に溶解し、そしてアミン2−(4−ニトロフェニル)エチルアミン塩酸塩(4.30g、21.1ミリモル、1.1当量)及びDIPEA(3.49mL,21.1ミリモル、1.1当量)を窒素雰囲気下で加えた。反応混合物を室温で一夜攪拌し、そして溶媒を真空中で除去した。残渣をEtOAc(100mL)に溶解し、ろ過し、そしてろ液を水(3×50mL)及び塩水(1×50mL)で洗浄した。有機層をMgSO4で脱水し、ろ過し、そして真空中で濃縮して白色の結晶粉末を得て、これをEtOAc/ペトロールエーテル(4.98g、65%)から再結晶化した。
【0277】
【数31】

【0278】
3−(4−クロロ−フェニル)−2−[1−(4−クロロ−フェニル)−エチル]−3−(4−ヒドロキシ−ブトキシ)−2,3−ジヒドロイソインドール−1−オン(NU8368)
【0279】
【化36】

【0280】
命名された化合物を、3−(4−クロロ−フェニル)−2−[1−(4−クロロ−フェニル)−エチル]−3−ヒドロキシ−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン(498mg、1.37ミリモル、1当量)及び1,4−ブタンジオール(616mg、6.85ミリモル、5当量)から一般的手順Bを用いて合成し、透明の油として得た(304mg、64%)。
【0281】
【数32】

【0282】
4−[1−(4−クロロ−フェニル)−1−(4−ヒドロキシ−ブトキシ)−3−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イルメチル]−ベンゾニトリル(NU8370)
【0283】
【化37】

【0284】
命名された化合物を、2−(4−(アミノメチル)ベンゾニトリル)−3−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシイソインドリン−1−オン(513mg、1.37ミリモル、1当量)及び1,4−ブタンジオール(616mg、6.85ミリモル、5当量)から一般的手順Bを用いて合成し、白色の固体として得た(302mg、67%)。
【0285】
【数33】

【0286】
以下における一般的手順A〜Fについてのすべての言及は、このすぐ後に概説する一般的手順A〜Fについての言及であり、上述の一般的手順A〜Cに言及するものではない。
【0287】
一般的手順A
クロロベンゼン(8当量)中の対応する無水フタル酸(1当量)の懸濁液に塩化アルミニウム(2.4当量)を加えた。混合物を90℃で2時間加熱し、そして室温に冷却した。氷、続いて濃塩酸(5mL)を加え、混合物をジクロロメタン(DCM)(3×50mL)中に抽出し、そして10%Na2CO3溶液(2×50mL)で洗浄した。Na2CO3溶液(2×50mL)による洗液を合わせ、そして濃塩酸でpH3まで酸性化した。得られた沈殿をろ過して集め、真空オーブン中で乾燥させた。
【0288】
一般的手順B
無水THF(10mL)中の対応する安息香酸(1当量)の溶液に、窒素雰囲気下で塩化チオニル(2当量)及び3滴の無水DMFを加えた。反応混合物を室温で4時間攪拌し、真空中で濃縮した。得られた薄い黄色の油を無水THF(10mL)中に溶解し、そして、アミン(1.1当量)及びDIPEA(1.1当量)を窒素雰囲気下で加えた。反応混合物を室温で一夜攪拌し、そして溶媒を真空中で除去した。残渣をEtOAc(50mL)中に溶解し、ろ過して、ろ液を水(3×25mL)及び塩水(1×25mL)で洗浄した。有機層をMgSO4で脱水し、ろ過して真空中で濃縮して固体を得て、これをEtOAc/ペトロールエーテルから再結晶化するか、フラッシュクロマトグラフィー(Biotage SP4)で精製した。
【0289】
一般的手順C
無水THF(10mL)中の対応するイソインドリノン(1当量)の溶液に、窒素雰囲気下で塩化チオニル(2当量)及び3滴の無水DMFを加えた。反応混合物を室温で4時間攪拌し、そして真空中で濃縮した。得られた薄い黄色の油を無水THF(10mL)中に溶解し、そしてアルコール(2当量)及び炭酸カリウム(2当量)を加えた。反応混合物を室温で一夜攪拌し、そして溶媒を真空中で除去した。残渣をEtOAc(50mL)中に溶解し、そして水(3×50mL)及び塩水(1×25mL)で洗浄した。有機層をMgSO4で脱水し、ろ過し、そして真空中で濃縮して油を得て、これをフラッシュクロマトグラフィー(Biotage SP4)で精製した。
【0290】
一般的手順D
無水DCM(5mL)中の対応するイソインドリノン(1当量)の溶液に、mCPBA (1.1当量)を加えた。反応混合物を4時間、30℃で攪拌し、そしてDCM(30mL)で希釈し、飽和NaHCO3溶液(30mL)、水(30mL)及び塩水(30mL)で洗浄した。有機層をMgSO4で脱水し、ろ過し、そして真空中で濃縮して油を得て、これをフラッシュクロマトグラフィー(Biotage SP4)で精製した。
【0291】
一般的手順E
無水THF中の対応するエステル(1当量)の溶液に、窒素雰囲気下でポタシウムトリメチルシラノレート(1.1当量)を加えた。反応混合物を室温で一夜攪拌した。さらに、ポタシウムトリメチルシラノレート(1.1当量)を加え、そして混合物を再び室温で一夜攪拌した。真空中で溶媒を濃縮して、固体を得て、これをフラッシュクロマトグラフィー(Biotage SP4)で精製した。
【0292】
一般的手順F
THF(10mL)中の対応するイソインドリノン(1当量)にピリジン(2当量)、4−ジメチルアミノピリジン(触媒)及びコハク酸無水物(2当量)を加えた。反応混合物を還流しながら48時間加熱して、室温まで冷却し、そして溶媒を真空中で濃縮した。残渣をEtOAc(50mL)中に溶解し、そして、水(2×20mL)、塩水(20mL)で洗浄し、Na2SO4で脱水し、真空中で濃縮した。生成物をフラッシュクロマトグラフィーで精製した。
【0293】
中間体
2−(4−ブロモベンゾイル)ベンゾイックアシッドの合成
【0294】
【化38】

【0295】
ブロモベンゼン(11.38mL、108ミリモル)中のフタル酸無水物(2g、13.50ミリモル)の懸濁液に、塩化アルミニウム(3.60g、27.00ミリモル)を加えた。混合物を2時間、90℃に加熱して、室温に冷却した。氷、そして濃塩酸(5mL)を加え、混合物をDCM(3×50mL)中に抽出し、そして10%Na2CO3溶液(2×50mL)で洗浄した。Na2CO3による洗液を合わせ、そして濃塩酸でpH3に酸性化した。得られた沈殿をろ過によって集めて、真空オーブン中で乾燥させた。命名された化合物を白色固体(3.41g、83%)として得た。
【0296】
【数34】

【0297】
2−(4−クロロベンゾイル)−3−メチルベンゾイックアシッド及び2−(4−クロロベンゾイル)−6−メチルベンゾイックアシッドの混合物の合成
【0298】
【化39】

【0299】
命名された化合物を、3−メチルフタル酸無水物(3g、18.50ミリモル)から、一般的手順Aを用いて合成し、白色固体(2.98g、59%、3−及び6−異性体の比は20:1)として得て、これをさらに精製せずに使用した。
【0300】
【数35】

【0301】
2−(4−クロロベンゾイル)−4−メチルベンゾイックアシッド及び2−(4−クロロベンゾイル)−5−メチルベンゾイックアシッドの混合物の合成
【0302】
【化40】

【0303】
命名された化合物を、4−メチルフタル酸無水物(3g、18.50ミリモル)から、一般的手順Aを用いて合成し、白色固体(4.60g、90%、4−及び5−異性体の比は2:1)として得て、これをさらに精製せずに使用した。
【0304】
【数36】

【0305】
4−tert−ブチル−2−(4−クロロベンゾイル)ベンゾイックアシッド及び5−tert−ブチル−2−(4−クロロベンゾイル)ベンゾイックアシッドの混合物の合成
【0306】
【化41】

【0307】
命名された化合物を、4−tertブチルフタル酸無水物(2.5g、12.24ミリモル)から、一般的手順Aを用いて合成し、クリーム色の固体(3.56g、92%、4−及び5−異性体の比は1.3:1)として得て、これをさらに精製せずに使用した。
【0308】
【数37】

【0309】
3−クロロ−2−(4−クロロベンゾイル)ベンゾイックアシッド及び6−クロロ−2−(4−クロロベンゾイル)ベンゾイックアシッドの合成
【0310】
【化42】

【0311】
命名された化合物を、3−クロロフタル酸無水物(5g、27.39ミリモル)から、一般的手順Aを用いて合成し、黄色固体(6.71g、83%、3−及び6−異性体の比は99:1)として得て、これをさらに精製せずに使用した。
【0312】
【数38】

【0313】
4−ブロモ−2−(4−クロロベンゾイル)ベンゾイックアシッド及び5−ブロモ−2−(4−クロロベンゾイル)ベンゾイックアシッドの合成
【0314】
【化43】

【0315】
命名された化合物を、4−tert−ブチルフタル酸無水物(2.5g、12.24ミリモル)から、一般的手順Aを用いて合成し、クリーム色固体(3.47g、66%、4−及び5−異性体の比は約1:1)として得て、これをさらに精製せずに使用した。
【0316】
【数39】

【0317】
4,5−ジクロロ−2−(4−クロロベンゾイル)ベンゾイックアシッドの合成
【0318】
【化44】

【0319】
命名された化合物を、一般的手順Aを用いて4,5−ジクロロフタル酸無水物(2.5g、11.52ミリモル)から合成し、黄色の固体(1.98g、52%)として得た。
【0320】
【数40】

【0321】
2−(4−クロロベンゾイル)−4−フルオロベンゾイックアシッド及び2−(4−クロロベンゾイル)−5−フルオロベンゾイックアシッドの混合物の合成
【0322】
【化45】

【0323】
命名された化合物を、一般的手順Aを用いて4−フルオロフタル酸無水物(2.5g、15.05ミリモル)から合成し、クリーム色の固体(3.51g、84%、4−及び5−異性体の比率は、3:2)として得た。混合物をさらに精製することなく使用した。
【0324】
【数41】

【0325】
2−(4−クロロベンゾイル)シクロヘキサ−1−エンカルボキシリックアシッドの合成
【0326】
【化46】

【0327】
命名された化合物を、一般的手順Aを用いて3、4,5、6−テトラヒドロフタル酸無水物(2.08g、13.69ミリモル)から合成し、クロマトグラフィー(Biotage SP4、20%〜40%EtOAc/ペトロール)で精製し、そして黄色の油(2.69g、74%)として得た。
【0328】
【数42】

【0329】
最終化合物
3−(4−ブロモフェニル)−3−(4−ヒドロキシブトキシ)−2−(4−ニトロベンジル)イソインドリン−1−オン(NU8390)の合成
【0330】
【化47】

【0331】
命名された化合物を、一般的手順Cを用いてNU8389(0.50g、1.14ミリモル)及び1,4−ブタンジオール(0.20mL、2.28ミリモル)から合成し、クロマトグラフィー(Biotage SP4;10%〜50%EtOAc/ペトロール)で精製し、そして薄い黄色の油(0.50g、85%)として得た。
【0332】
【数43】

【0333】
3−(4−ブロモフェニル)−3−((1−(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)メトキシ)−2−(4−ニトロべンジル)イソインドリン−1−オン(NU8391)の合成
【0334】
【化48】

【0335】
命名された化合物を、一般的手順Cを用いてNU8389(0.50g、1.14ミリモル)及び1,1−ビス(ヒドロキシメチル)シクロプロパン(0.22mL、2.28ミリモル)から合成し、クロマトグラフィー(Biotage SP4;10%〜50%EtOAc/ペトロール)で精製し、そして白色結晶(0.47g、78%)として得た。
【0336】
【数44】

【0337】
3−(4−ブロモフェニル)−3−(3−ヒドロキシプロポキシ)−2−(4−ニトロベンジル)イソインドリン−1−オン(NU8392)の合成
【0338】
【化49】

【0339】
命名された化合物を、一般的手順Cを用いてNU8389(0.50g、1.14ミリモル)及び1,3−プロパンジオール(0.16mL、2.28ミリモル)から合成し、クロマトグラフィー(Biotage SP4;10%〜50%EtOAc/ペトロール)で精製し、そして薄い黄色の油(0.40g、70%)として得た。
【0340】
【数45】

【0341】
3−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−メチル−2−(4−ニトロベンジル)イソインドリン−1−オン(NU8393)及び3−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−7−メチル−2−(4−ニトロベンジル)イソインドリン−1−オン(NU8394)の合成
【0342】
【化50】

【0343】
命名された化合物は、一般的手順Bを用いて、2−(4−クロロベンゾイル)−3−メチルベンゾイックアシッド及び2−(4−クロロベンゾイル)−6−メチルベンゾイックアシッド(2g、7.28ミリモル)及び4―ニトロベンジルアミン塩酸塩(1.51g、8.01ミリモル)から合成し、クロマトグラフィー(Biotage SP4;10%〜20%EtOAc/ペトロール)で精製し、そして黄色の固体(NU8393)及びクリーム色の固体(NU8394)(1.45g、49%、4−及び7−異性体の比は、20:1)として得た。
【0344】
【数46】

【0345】
3−(4−クロロ−フェニル)−3−(1−ヒドロキシメチル−シクロプロピルメトキシ−2−(4−ニトロ−ベンジル)−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン(NU8354)の合成
【0346】
【化51】

【0347】
命名された化合物は、一般的手順Cを用いて、NU8260(400mg,1.01ミリモル)及び1,1−ビス(ヒドロキシメチル)シクロプロパン(0.19mL、2.03ミリモル)から合成し、クロマトグラフィー(Biotage SP4;10%〜50%EtOAc/ペトロール)で精製し、そしてクリーム色の固体(442mg、92%)として得た。
【0348】
【数47】

【0349】
エナンチオマーの分離は、キラル調製用HPLC(Daicel Chiralpak AD-H 250×10mm;ヘキサン/エタノール(4:1))によって達成される。
【0350】
NU8354A(黄色の固体)
旋光度:比旋光度[α]=+22.66°(24.8°において、波長=589nm、管の長さ=0.25dm、濃度=0.406g/100ml)
【0351】
NU8354B(オフホワイトの固体)
旋光度:比旋光度[α]=−20.10°(24.8°において、波長=589nm、管の長さ=0.25dm、濃度=0.398g/100ml)
【0352】
3−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−5−メチル−2−(4−ニトロベンジル)イソインドリン−1−オン(NU8395)及び3−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−6−メチル−2−(4−ニトロベンジル)イソインドリン−1−オン(NU8412)の合成
【0353】
【化52】

【0354】
命名された化合物は、一般的方法Bを用いて、2−(4−クロロベンゾイル)−4−メチルベンゾイックアシッド及び2−(4−クロロベンゾイル)−5−メチルベンゾイックアシッド(2g、7.28ミリモル)及び4−ニトロベンジルアミン塩酸塩(1.51g、8.01ミリモル)から合成し、クロマトグラフィー(Biotage SP4;10%〜20%EtOAc/ペトロール)によって精製し、そして白色固体(NU8395)及び白色固体(NU8412)として得た(1.25g、42%、5−及び6−異性体の比は2:1)。
【0355】
【数48】

【0356】
5−tert−ブチル−3−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−(4−ニトロベンジル)イソインドリン−1−オン(NU8396)及び6−tert−3−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−(4−ニトロベンジル)イソインドリン−1−オン(NU8397)の合成
【0357】
【化53】

【0358】
命名された化合物は、一般的手順Bを用いて、4−tert−ブチル−2−(4−クロロベンゾイル)ベンゾイックアシッド及び5−(4−クロロベンゾイル)ベンゾイックアシッド(2.31g、7.28ミリモル)及び4−ニトロベンジルアミン塩酸塩(1.51g、8.01ミリモル)から合成し、クロマトグラフィー(Biotage SP4;10%〜20%EtOAc/ペトロール)によって精製し、そして白色固体(NU8396)及び白色固体(NU8397)として得た(2.43g、74%、5−及び6−異性体の比は1.3:1)。
【0359】
【数49】

【0360】
4−クロロ−3−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−(4−ニトロベンジル)−イソインドリン−1−オン(NU8398)の合成
【0361】
【化54】

【0362】
命名された化合物は、一般的方法Bを用いて、3−クロロ−2−(4−クロロベンゾイル)ベンゾイックアシッド及び6−クロロ−2−(4−クロロベンゾイル)ベンゾイックアシッド(2.15g、7.28ミリモル)及び4−ニトロベンジルアミン塩酸塩(1.51g、8.01ミリモル)から合成し、クロマトグラフィー(Biotage SP4;10%〜20%EtOAc/ペトロール)によって精製し、そして白色固体として得た(1.96g、63%)。
【0363】
【数50】

【0364】
6−tert−ブチル−3−(4−クロロフェニル)−3−((1−(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)メトキシ)−2−(4−ニトロベンジル)イソインドリン−1−オン(NU8399)の合成
【0365】
【化55】

【0366】
命名された化合物は、一般的手順Cを用いて、NU8397(200mg,0.44ミリモル)及び1,1−ビス(ヒドロキシメチル)シクロプロパン(0.09mL、0.89ミリモル)から合成し、クロマトグラフィー(Biotage SP4;10%〜50%EtOAc/ペトロール)で精製し、そして白色結晶(182mg、75%)として得た。
【0367】
【数51】

【0368】
5−tert−ブチル−3−(4−クロロフェニル)−3−((1−(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)メトキシ)−2−(4−ニトロベンジル)イソインドリン−1−オン(NU8400)の合成
【0369】
【化56】

【0370】
命名された化合物は、一般的手順Cを用いて、NU8396(200mg,0.44ミリモル)及び1,1−ビス(ヒドロキシメチル)シクロプロパン(0.09mL、0.89ミリモル)から合成し、クロマトグラフィー(Biotage SP4;10%〜50%EtOAc/ペトロール)で精製し、そして白色結晶(43mg、18%)として得た。
【0371】
【数52】

【0372】
3−(4−クロロフェニル)−3−((1−(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)メトキシ)−5−メチル−2−(4−ニトロベンジル)イソインドリン−1−オン(NU8401)の合成
【0373】
【化57】

【0374】
命名された化合物は、一般的手順Cを用いて、NU8395及びNU8412の混合物(200mg,0.49ミリモル)及び1,1−ビス(ヒドロキシメチル)シクロプロパン(0.10mL、0.98ミリモル)から合成し、クロマトグラフィー(Biotage SP4;10%〜30%EtOAc/ペトロール)で精製し、そして白色固体(116mg、48%)として得た。
【0375】
【数53】

【0376】
3−(4−クロロフェニル)−3−((1−(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)メトキシ)−4−メチル−2−(4−ニトロベンジル)イソインドリン−1−オン(NU8405)の合成
【0377】
【化58】

【0378】
命名された化合物は、一般的手順Cを用いて、NU8393(413mg,1.01ミリモル)及び1,1−ビス(ヒドロキシメチル)シクロプロパン(0.19mL、2.03ミリモル)から合成し、クロマトグラフィー(Biotage SP4;20%〜40%EtOAc/ペトロール)で精製し、そして黄色の固体(252mg、50%)として得た。
【0379】
【数54】

【0380】
4−クロロ−3−(4−クロロフェニル)−3−((1−(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)メトキシ)−2−(4−ニトロベンジル)イソインドリン−1−オン(NU8406)の合成
【0381】
【化59】

【0382】
命名された化合物は、一般的手順Cを用いて、NU8398(433mg,1.01ミリモル)及び1,1−ビス(ヒドロキシメチル)シクロプロパン(0.19mL、2.03ミリモル)から合成し、クロマトグラフィー(Biotage SP4;20%〜50%EtOAc/ペトロール)で精製し、そして黄色結晶(321mg、62%)として得た。
【0383】
【数55】

【0384】
5−ブロモ−3−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−(4−ニトロベンジル)イソインドリン−1−オン(NU8414)及び6−ブロモ−3−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−(4−ニトロベンジル)イソインドリン−1−オン(NU8413)の合成
【0385】
【化60】

【0386】
命名された化合物は、一般的手順Bを用いて、4−ブロモ−2−(4−クロロベンゾイル)ベンゾイックアシッド及び5−ブロモ−2−(4−クロロベンゾイル)ベンゾイックアシッド(2.48g、7.28ミリモル)及び4−ニトロベンジルアミン塩酸塩(1.51g、8.01ミリモル)から合成し、クロマトグラフィー(Biotage SP4;20%EtOAc/ペトロール)によって精製し、そしてクリーム色の固体(NU8414)及びクリーム色の固体(NU8413)として得た(1.83g、53%、5−及び6−異性体の比は約1:1)。
【0387】
【数56】

【0388】
4−((1−(4−クロロフェニル)−1−((1−(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)メトキシ)−3−オキソイソインドリン−2−イル)メチル)ベンゾニトリル(NU8415)の合成
【0389】
【化61】

【0390】
命名された化合物は、一般的手順Cを用いて、NU8306(379mg,1.01ミリモル)及び1,1−ビス(ヒドロキシメチル)シクロプロパン(0.19mL、2.03ミリモル)から合成し、クロマトグラフィー(Biotage SP4;20%〜50%EtOAc/ペトロール)で精製し、そして白色結晶(221mg、51%)として得た。
【0391】
【数57】

【0392】
2−(4−クロロベンジル)−3−(4−クロロフェニル)−3−((1−(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)メトキシ)イソインドリン−1−オン(NU8416)の合成
【0393】
【化62】

【0394】
命名された化合物は、一般的手順Cを用いて、NU8314(200mg,0.52ミリモル)及び1,1−ビス(ヒドロキシメチル)シクロプロパン(0.10mL、1.04ミリモル)から合成し、クロマトグラフィー(Biotage SP4;20%〜40%EtOAc/ペトロール)で精製し、そして白色結晶(192mg、79%)として得た。
【0395】
【数58】

【0396】
2−(4−ブロモベンジル)−3−(4−クロロフェニル)−3−((1−(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)メトキシ)イソインドリン−1−オン(NU8417)の合成
【0397】
【化63】

【0398】
命名された化合物は、一般的手順Cを用いて、NU8315(433mg,1.01ミリモル)及び1,1−ビス(ヒドロキシメチル)シクロプロパン(0.19mL、2.03ミリモル)から合成し、クロマトグラフィー(Biotage SP4;20%〜40%EtOAc/ペトロール)で精製し、そして白色結晶(333mg、64%)として得た。
【0399】
【数59】

【0400】
3−(4−クロロフェニル)−2−((R)−1−(4−クロロフェニル)エチル)−3−((1−(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)メトキシ)イソインドリン−1−オン(NU8418)の合成
【0401】
【化64】

【0402】
命名された化合物は、一般的手順Cを用いて、NU8301(401mg,1.01ミリモル)及び1,1−ビス(ヒドロキシメチル)シクロプロパン(0.19mL、2.03ミリモル)から合成し、クロマトグラフィー(Biotage SP4;20%〜40%EtOAc/ペトロール)で精製し、そして薄い黄色の油(146mg、30%)として得た。
【0403】
【数60】

【0404】
3−(4−クロロフェニル)−2−((S)−1−(4−クロロフェニル)エチル)−3−((1−(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)メトキシ)イソインドリン−1−オン(NU8419)の合成
【0405】
【化65】

【0406】
命名された化合物は、一般的手順Cを用いて、NU8347(401mg,1.01ミリモル)及び1,1−ビス(ヒドロキシメチル)シクロプロパン(0.19mL、2.03ミリモル)から合成し、クロマトグラフィー(Biotage SP4;10%〜30%EtOAc/ペトロール)で精製し、そして薄い黄色の油(60mg、12%)として得た。
【0407】
【数61】

【0408】
5−ブロモ−3−(4−クロロフェニル)−3−((1−(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)メトキシ)−2−(4−ニトロベンジル)イソインドリン−1−オン(NU8424)の合成
【0409】
【化66】

【0410】
命名された化合物は、一般的手順Cを用いて、NU8414(200mg,0.42ミリモル)及び1,1−ビス(ヒドロキシメチル)シクロプロパン(0.08mL、0.84ミリモル)から合成し、クロマトグラフィー(Biotage SP4;20%〜40%EtOAc/ペトロール)で精製し、そして黄色の油(204mg、87%)として得た。
【0411】
【数62】

【0412】
6−ブロモ−3−(4−クロロフェニル)−3−((1−(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)メトキシ)−2−(4−ニトロベンジル)イソインドリン−1−オン(NU8425)の合成
【0413】
【化67】

【0414】
命名された化合物は、一般的手順Cを用いて、NU8413(200mg,0.42ミリモル)及び1,1−ビス(ヒドロキシメチル)シクロプロパン(0.08mL、0.84ミリモル)から合成し、クロマトグラフィー(Biotage SP4;20%〜40%EtOAc/ペトロール)で精製し、そしてオレンジ色の固体(154mg、66%)として得た。
【0415】
【数63】

【0416】
3−(4−クロロフェニル)−3−((1−(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)メトキシ)−2−(ピリジン−2−イルメチル)イソインドリン−1−オン(NU8429)の合成
【0417】
【化68】

【0418】
命名された化合物は、一般的手順Cを用いて、NU8423(354mg,1.01ミリモル)及び1,1−ビス(ヒドロキシメチル)シクロプロパン(0.19mL、2.03ミリモル)から合成し、クロマトグラフィー(Biotage SP4;50%EtOAc/ペトロール−EtOAc)で精製し、そして黄色結晶(383mg、87%)として得た。
【0419】
【数64】

【0420】
3−(4−クロロフェニル)−5−フルオロ−3−ヒドロキシ−2−(4−ニトロベンジル)イソインドリン−1−オン(NCL‐00010485)及び3−(4−クロロフェニル)−6−フルオロ−3−ヒドロキシ−2−(4−ニトロベンジル)イソインドリン−1−オン(NCL‐00010486)の合成
【0421】
【化69】

【0422】
命名された化合物は、一般的手順Bを用いて、2−(4−クロロベンゾイル)−4−フルオロベンゾイックアシッド及び2−(4−クロロベンゾイル)−5−フルオロベンゾイックアシッド(2.39g、8.58ミリモル)及び4−ニトロベンジルアミン塩酸塩(1.78g、9.44ミリモル)から合成し、クロマトグラフィー(Biotage SP4;25%EtOAc/ペトロール)によって精製し、そしてクリーム色の固体(NCL‐00010485)及び黄色の固体(NCL‐00010486)として得た(2.56g、72%、5−及び6−異性体の比は3:2)。
【0423】
【数65】

【0424】
5,6−ジクロロ−3−(4−クロロフェニル)−3−((1−(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)メトキシ)−2−(4−ニトロベンジル)イソンインドリン−1−オン(NCL−00010487)の合成
【0425】
【化70】

【0426】
命名された化合物は、一般的手順Cを用いて、NU8432(350mg,0.75ミリモル)及び1,1−ビス(ヒドロキシメチル)シクロプロパン(0.16mL、1.67ミリモル)から合成し、クロマトグラフィー(Biotage SP4;20%〜40%EtOAc/ペトロール)で精製し、そして黄色の油(302mg、73%)として得た。
【0427】
【数66】

【0428】
4−((7−クロロ−1−(4−クロロフェニル)−1−ヒドロキシ−3−オキソイソインドリン−2−イル)メチル)ベンゾニトリル(NCL−00010488)及び4−((4−クロロ−1−(4−クロロフェニル)−1−ヒドロキシ−3−オキソイソインドリン−2−イル)メチル)ベンゾニトリル(73/NCL−00010489)の合成
【0429】
【化71】

【0430】
命名された化合物は、一般的手順Bを用いて、3−クロロ−2−(4−クロロベンゾイル)ベンゾイックアシッド及び6−クロロ−2−(4−クロロベンゾイル)ベンゾイックアシッド(2.15g、7.28ミリモル)及び4−シアノベンジルアミン塩酸塩(1.35g、8.01ミリモル)から合成し、クロマトグラフィー(Biotage SP4;20%EtOAc/ペトロール)によって精製し、そして白色固体(NCL‐00010488)及び茶色の結晶(NCL‐00010489)として得た(1.98g、66%、7−及び4−異性体の比は99:1)。
【0431】
【数67】

【0432】
2−(4−ブロモベンジル)−4−クロロ−3−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシイソインドリン−1−オン(NCL−00010490)の合成
【0433】
【化72】

【0434】
命名された化合物は、一般的手順Bを用いて、3−クロロ−2−(4−クロロベンゾイル)ベンゾイックアシッド及び6−クロロ−2−(4−クロロベンゾイル)ベンゾイックアシッドの混合物(2.15g、7.28ミリモル)及び4−ニトロベンジルアミン(1.49g、8.01ミリモル)から合成し、クロマトグラフィー(Biotage SP4;20%EtOAc/ペトロール)によって精製し、そして白色固体として得た(1.57g、47%)。
【0435】
【数68】

【0436】
4−((7−クロロ−1−(4−クロロフェニル)−1−((1−(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)メトキシ)−3−オキソイソインドリン−2−イル)メチル)ベンゾニトリル(NCL−00010492)の合成
【0437】
【化73】

【0438】
命名された化合物は、一般的手順Cを用いて、NCL-00010488(413mg,1.01ミリモル)及び1,1−ビス(ヒドロキシメチル)シクロプロパン(0.19mL、2.03ミリモル)から合成し、クロマトグラフィー(Biotage SP4;20%〜60%EtOAc/ペトロール)で精製し、そして白色結晶(305mg、61%)として得た。
【0439】
【数69】

【0440】
2−(4−ブロモベンジル)−4−クロロ−3−(4−クロロフェニル)−3−((1−(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)メトキシ)イソインドリン−1−オン(NCL‐00010493)の合成
【0441】
【化74】

【0442】
命名された化合物は、一般的手順Cを用いて、NCL‐00010490(468mg,1.01ミリモル)及び1,1−ビス(ヒドロキシメチル)シクロプロパン(0.19mL、2.03ミリモル)から合成し、クロマトグラフィー(Biotage SP4;20%〜40%EtOAc/ペトロール)で精製し、そして白色結晶(304mg、55%)として得た。
【0443】
【数70】

【0444】
3−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−(4−ニトロベンジル)−2,3,4,5,6,7−ヘキサヒドロイソインドール−1−オン(NCL‐00010494)の合成
【0445】
【化75】

【0446】
命名された化合物は、一般的手順Bを用いて、2−(4−クロロベンゾイル)シクロヘキサ−1−エンカルボキシリックアシッド(1.00g、3.78ミリモル)及び4−ニトロベンジルアミン塩酸塩(0.78g、4.16ミリモル)から合成し、クロマトグラフィー(Biotage SP4;30%EtOAc/ペトロール)によって精製し、そして黄色固体として得た(0.67g、44%)。
【0447】
【数71】

【0448】
3−(4−クロロフェニル)−5−フルオロ−3−((1−(ヒドロメチル(シクロプロピル)メトキシ)−2−(4−ニトロベンジル)イソインドリン−1−オン(NCL‐00010495)の合成
【0449】
【化76】

【0450】
命名された化合物は、一般的手順Cを用いて、NCL‐00010485(150mg,0.36ミリモル)及び1,1−ビス(ヒドロキシメチル)シクロプロパン(0.07mL、0.72ミリモル)から合成し、クロマトグラフィー(Biotage SP4;20%〜40%EtOAc/ペトロール)で精製し、そして白色結晶(85mg、47%)として得た。
【0451】
【数72】

【0452】
3−(4−クロロフェニル)−6−フルオロ−3−((1−ヒドロキシメチル)シクロプロピル)メトキシ)−2−(4−ニトロベンジル)イソインドリン−1−オン(NCL‐00010496)の合成
【0453】
【化77】

【0454】
命名された化合物は、一般的手順Cを用いて、NCL‐00010486(150mg,0.36ミリモル)及び1,1−ビス(ヒドロキシメチル)シクロプロパン(0.07mL、0.72ミリモル)から合成し、クロマトグラフィー(Biotage SP4;20%〜40%EtOAc/ペトロール)で精製し、そして白色結晶(115mg、64%)として得た。
【0455】
【数73】

【0456】
4−クロロ−3−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−(4−ニトロベンジル)イソインドリン−1−オン(NU8398)及び7−クロロ−3−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−(4−ニトロベンジル)−2,3−ジヒドロイソインドール−1−オン(AW379B、NCL‐00016654)の合成
【0457】
【化78】

【0458】
命名された化合物は、一般的手順Bを用いて、3−クロロ−2−(4−クロロベンゾイル)ベンゾイックアシッド及び6−クロロ−2−(4−クロロベンソイル)ベンゾイックアシッドの混合物(2.15g、7.28ミリモル)及び4−ニトロベンジルアミン塩酸塩(1.51g、8.01ミリモル)から合成し、クロマトグラフィー(Silica; 10%〜20%EtOAc/ペトロール)によって精製し、そして白色固体(NU8398)及び白色固体(NCL‐00016654)(1.96g、63%、異性体NU8398:NCL‐00016654の比は99:1)として得た。
【0459】
【数74】

【0460】
2−(4−アセチルベンジル)−3−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2,3−ジヒドロイソインドール−1−オン(NCL‐00016045/AW344)の合成
【0461】
【化79】

【0462】
命名された化合物は、一般的手順Bを用いて、2−(4−クロロベンゾイル)ベンゾイックアシッド(687mg、2.63ミリモル)及び4−アセチルベンジルアンモニウムトリフルオロ酢酸塩(630mg、2.40ミリモル)から合成し、クロマトグラフィー(Silica; 10%〜50%EtOAc/ペトロール)によって精製し、そして白色結晶(552mg、54%)として得た。
【0463】
【数75】

【0464】
2−(4−ベンゾイルベンジル)−3−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2,3−ジヒドロイソインドール−1−オン(AW357,NCL-00014532)の合成
【0465】
【化80】

【0466】
命名された化合物は、一般的手順Bを用いて、2−(4−クロロベンゾイル)ベンゾイックアシッド(791mg、3.03ミリモル)及び4−アセチルベンジルアンモニウムトリフルオロ酢酸塩(640mg、1.97ミリモル)から合成し、クロマトグラフィー(Silica; 10%〜30%EtOAc/ペトロール)によって精製し、そして白色結晶(414mg、46%)として得た。
【0467】
【数76】

【0468】
3−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−(4−ヨードベンジル)−2,3−ジヒドロイソインドール−1−オン(AW345、NCL‐00014527)の合成
【0469】
【化81】

【0470】
命名された化合物は、一般的手順Bを用いて、2−(4−クロロベンゾイル)ベンゾイックアシッド(1.76g、6.75ミリモル)及び4−ヨードベンジルアミン塩酸塩(2g、7.42ミリモル)から合成し、EtOAcから再結晶化し、クロマトグラフィー(Silica; 6%〜50%EtOAc/ペトロール)によって精製し、そして白色固体(1.72g、52%)として得た。
【0471】
【数77】

【0472】
3−(4−クロロフェニル)−3−(1−ヒドロキシメチルシクロプロピルメトキシ)−2−(4−ヨードベンジル)−2,3−ジヒドロイソインドール−1−オン(AW350、NCL‐00014529)の合成
【0473】
【化82】

【0474】
命名された化合物は、一般的手順Cを用いて、NCL-00014527(499mg,1.01ミリモル)及び1,1−ビス(ヒドロキシメチル)シクロプロパン(0.19mL、2.03ミリモル)から合成し、クロマトグラフィー(Silica; 10%〜40%EtOAc/ペトロール)で精製し、そして白色結晶(487mg、83%)として得た。
【0475】
【数78】

【0476】
3−(4−クロロフェニル)−2−(4−フルオロベンジル)−3−(1−ヒドロキシメチルシクロプロピルメトキシ)−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン(AW351、NCL‐00014530)の合成
【0477】
【化83】

【0478】
命名された化合物は、一般的手順Cを用いて、3−(4−クロロ−フェニル)−2−(4−フルオロ−ベンジル)−3−ヒドロキシ−2,3−ジヒドロイソインドール−1−オン(372mg,1.01ミリモル)及び1,1−ビス(ヒドロキシメチル)シクロプロパン(0.19mL、2.03ミリモル)から合成し、クロマトグラフィー(Silica;10%〜40%EtOAc/ペトロール)で精製し、そして黄色の結晶(238mg、52%)として得た。
【0479】
【数79】

【0480】
2−(4−アセチルベンジル)−3−(4−クロロフェニル)−3−(1−ヒドロキシメチルシクロプロピルメトキシ)−2,3−ジヒドロイソインドール−1−オン(AW354、NCL‐00014531)の合成
【0481】
【化84】

【0482】
命名された化合物は、一般的手順Cを用いて、NCL-00016045(270mg,0.69ミリモル)及び1,1−ビス(ヒドロキシメチル)シクロプロパン(0.13mL、1.38ミリモル)から合成し、クロマトグラフィー(Silica;20%〜70%EtOAc/ペトロール)で精製し、そして黄色の油(108mg、33%)として得た。
【0483】
【数80】

【0484】
2−(4−ベンゾイルベンジル)−3−(4−クロロフェニル)−3−(1−ヒドロキシメチルシクロプロピルメトキシ)−2,3−ジヒドロイソインドール−1−オン(AW360、NCL‐00014533)の合成
【0485】
【化85】

【0486】
命名された化合物は、一般的手順Cを用いて、NCL-00014532(142mg,0.31ミリモル)及び1,1−ビス(ヒドロキシメチル)シクロプロパン(0.06mL、0.63ミリモル)から合成し、クロマトグラフィー(Silica;10%〜50%EtOAc/ペトロール)で精製し、そして黄色の結晶(124mg、74%)として得た。
【0487】
【数81】

【0488】
3−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレン−1−イルメチル−2,3−ジヒドロイソインドール−1−オン(AW364、NCL‐00016046)の合成
【0489】
【化86】

【0490】
命名された化合物は、一般的手順Bを用いて、2−(4−クロロベンゾイル)ベンゾイックアシッド(2.24g、8.59ミリモル)及び1−ナフチルメチルアミン(1.36g、9.44ミリモル)から合成し、クロマトグラフィー(Silica;6%〜50%EtOAc/ペトロール)によって精製し、そして黄色の結晶として得た(0.35g、10%)。
【0491】
【数82】

【0492】
2−(3−ブロモベンジル)−3−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2,3−ジヒドロイソインドール−1−オン(AW365、NCL‐00016047)の合成
【0493】
【化87】

【0494】
命名された化合物は、一般的手順Bを用いて、2−(4−クロロベンゾイル)ベンゾイックアシッド(2.24g、8.59ミリモル)及び3−ブロモベンジルアミン塩酸塩(2.10g、9.44ミリモル)から合成し、EtOAc/ペトロールから再結晶させ、そしてオレンジ色の結晶として得た(2.12g、58%)。
【0495】
【数83】

【0496】
3−(4−クロロフェニル)−3−(1−ヒドロキシメチルシクロプロピルメトキシ)−2−ナフタレン−1−イルメチル−2,3−ジヒドロイソインドール−1−オン(AW366、NCL‐00016106)の合成
【0497】
【化88】

【0498】
命名された化合物は、一般的手順Cを用いて、NCL-00016046(270mg,0.69ミリモル)及び1,1−ビス(ヒドロキシメチル)シクロプロパン(0.13mL、1.38ミリモル)から合成し、クロマトグラフィー(Biotage SP4;6%〜25%EtOAc/ペトロール)で精製し、そしてクリ−ム色の結晶(153mg、47%)として得た。
【0499】
【数84】

【0500】
2−(3−ブロモベンジル)−3−(4−クロロフェニル)−3−(1−ヒドロキシメチルシクロプロピルメトキシ)−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン(AW367、NCL‐00016107)の合成
【0501】
【化89】

【0502】
命名された化合物は、一般的手順Cを用いて、NCL-00016047(292mg,0.68ミリモル)及び1,1−ビス(ヒドロキシメチル)シクロプロパン(0.13mL、1.35ミリモル)から合成し、クロマトグラフィー(Biotage SP4;6%〜50%EtOAc/ペトロール)で精製し、そして薄い黄色の油(253mg、73%)として得た。
【0503】
【数85】

【0504】
3−ヒドロキシ−2−(4−ニトロベンジル)−3−フェニル−2,3−ジヒドロイソインドール−1−オン(AW403/NCL‐00016655)の合成
【0505】
【化90】

【0506】
命名された化合物は、一般的手順Bを用いて、2−ベンゾイル−ベンゾイックアシッド(0.5g、2.21ミリモル)及び4−ニトロベンジルアミン塩酸塩(0.46g、2.43ミリモル)から合成し、EtOAc/ペトロールから再結晶させ、そして黄色の固体として得た(0.56g、70%)。
【0507】
【数86】

【0508】
3−(1−ヒドロキシメチルシクロプロピルメトキシ)−2−(4−ニトロベンジル)−3−フェニル−2,3−ジヒドロイソインドール−1−オン(AW405/NCL‐00016656)の合成
【0509】
【化91】

【0510】
命名された化合物は、一般的手順Cを用いて、NCL-00016655(300mg,0.83ミリモル)及び1,1−ビス(ヒドロキシメチル)シクロプロパン(0.16mL、1.67ミリモル)から合成し、クロマトグラフィー(Biotage SP4;10%〜50%EtOAc/ペトロール)で精製し、そして薄い黄色の結晶(298mg、81%)として得た。
【0511】
【数87】

【0512】
モノ−{1−[7−クロロ−1−(4−クロロ−フェニル)−2−(4−ニトロベンジル)−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−1−イルオキシメチル]シクロプロピルメチル}エステル(AW393/NCL‐00016149)の合成
【0513】
【化92】

【0514】
命名された化合物を、一般的手順Fを用いて、無水THF(10mL)中、NU8406(100mg、0.19ミリモル)、ピリジン(0.03mL、0.39ミリモル)、4−ジメチルアミノピリジン(5mg、0.04ミリモル)及びコハク酸無水物(39mg、0.39ミリモル)から合成し、クロマトグラフィー(Biotage SP4;50%EtOAc/ペトロール〜20%MeOH/EtOAc)によって精製し、そして白色結晶(60mg、50%)として得た。
【0515】
【数88】

【0516】
サクシニックアシッドモノ−{1−[7−クロロ−1−(4−クロロフェニル)−2−(4−シアノベンジル)−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−1−イルオキシメチル]シクロプロピルメチル}エステル(AW417/NCL−00016659)の合成
【0517】
【化93】

【0518】
命名された化合物を、一般的手順Fを用いて、無水THF(10mL)中、NCL−00010492(110mg、0.22ミリモル)、ピリジン(36μL、0.45ミリモル)、4−ジメチルアミノピリジン(5mg、0.04ミリモル)及びコハク酸無水物(45mg、0.45ミリモル)から合成し、クロマトグラフィー(Biotage SP4;50%EtOAc/ペトロール〜20%MeOH/EtOAc)によって精製し、そして白色結晶(20mg、15%)として得た。
【0519】
【数89】

【0520】
サクシニックアシッドモノ−{1−[2−(4−ブロモベンジル)−7−クロロ−1−(4−クロロフェニル)−3−オキソ−2,3−ジヒドロ1H−イソインドール−1−イルオキシメチル]シクロプロピルメチル}エステル(AW436/NCL−00016653)の合成
【0521】
【化94】

【0522】
命名された化合物を、一般的手順Iを用いて、無水THF(10mL)中、NCL-00010493(150mg、0.27ミリモル)、ピリジン(44μL、0.55ミリモル)、4−ジメチルアミノピリジン(7mg、0.05ミリモル)及びコハク酸無水物(55mg、0.55ミリモル)から合成し、クロマトグラフィー(Biotage SP4;50%EtOAc/ペトロール〜EtOAc)によって精製し、そして茶色の油(93mg、53%)として得た。
【0523】
【数90】

【0524】
3−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−(4−メチルベンジル)イソインドリン−1−オン(tjb 14/02)
【0525】
【化95】

【0526】
命名された化合物は、一般的手順Bを用いて、2−(4−クロロベンゾイル)−ベンゾイックアシッド(2.0g、7.6ミリモル)及び4−ニトロベンジルアミン(1.07g、8.4ミリモル)から合成し、クロマトグラフィー(Biotage SP4;10〜80% EtOAc/ヘキサン)によって精製し、そして白色固体として得た(2.045g、72%)。
【0527】
【数91】

【0528】
3−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−(4−メトキシベンジル)イソインドリン−1−オン(tjb 16/02)
【0529】
【化96】

【0530】
命名された化合物は、一般的手順Bを用いて、2−(4−クロロベンゾイル)ベンゾイックアシッド(2.0g、7.6ミリモル)及び4−メトキシベンジルアミン(0.542g、4.18ミリモル)から合成し、クロマトグラフィー(Biotage SP4;10〜80%EtOAc/ヘキサン)によって精製し、そして白色固体として得た(0.830g、57%)。
【0531】
【数92】

【0532】
3−(4−クロロフェニル)−3−(1‘−ヒドロキシ−2’−クロロプロピル−3‘−メトキシ)−2−(4−メチルベンジル)イソインドリン−1−オン(NCL‐00016865)
【0533】
【化97】

【0534】
命名された化合物は、一般的手順Cを用いて、3−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−(4−メチルベンジル)イソインドリン−1−オン(300mg,0.83ミリモル)及び1,1−ビス(ヒドロキシメチル)シクロプロパン(0.16mL、1.67ミリモル)から合成し、クロマトグラフィー(Biotage SP4;10%〜80%EtOAc/n−ヘキサン)で精製し、そしてガラス様の固体(187mg、54%)として得た。
【0535】
【数93】

【0536】
3−(4−クロロフェニル)−3−(1‘‐ヒドロキシ−2’−シクロプロピル−3‘−メトキシ)−2−(4−メトキシベンジル)イソインドリン−1−オン(NCL-00016866)
【0537】
【化98】

【0538】
命名された化合物は、一般的手順Cを用いて、3−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−(4−メトキシベンジル)イソインドリン−オン(300mg,0.79ミリモル)及び1,1−ビス(ヒドロキシメチル)シクロプロパン(0.12mL、1.58ミリモル)から合成し、クロマトグラフィー(Biotage SP4;10%〜80%EtOAc/n−ヘキサン)で精製し、そしてガラス様の固体(181mg、53%)として得た。
【0539】
【数94】

【0540】
3−(4−クロロフェニル)−3−(1‘−ヒドロキシ−2’−シクロプロピル−3‘−メトキシ)−2−(4−カルボキサミドベンジル)イソインドリン−1−オン(NCL-00016867)
【0541】
【化99】

【0542】
50℃のt−BuOH(8.48mL)中のNCL-00010492(200mg、0.436ミリモル)の溶液に、微細粉末のKOH(647mg)を加えた。得られた懸濁液をTLC(10%、MeOH/DCM)が出発物質の完全な消費を示すまでこの温度で攪拌した(3時間)。熱い反応混合物をCelite(登録商標)を通してろ過し、そしてパッドをTHFで数回すすいだ。ろ液をEtOAc(10mL)及びH2O(10mL)の間で分画し、そして有機層を分離し;水層をEtOAcで抽出した(2×10mL)。併合した有機層を塩水(15mL)で洗浄して脱水し(Na2SO4)、ろ過して、真空中で濃縮した。残渣を最少量のシリカを加える前にTHFに溶解し、そして得られた懸濁液を真空中で濃縮した。シリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、DCM中2〜10%のMeOHで溶出すると、標題化合物をガラス状の固体として得た(62mg、30%)。
【0543】
【数95】

【0544】
3−(4−クロロフェニル)−2−(4−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシ−2,3−ジヒドロイソインドール−1−オン(AW349、NCL−0014528)の合成
【0545】
【化100】

【0546】
命名された化合物は、一般的手順Bを用いて、2−(4−クロロベンゾイル)ベンゾイックアシッド(2.24g、8.59ミリモル)及び4−フルオロベンジルアミン(1.08mL、9.44ミリモル)から合成し、EtOAc/ペトロールから再結晶化し、クロマトグラフィー(Biotage SP4;Silica;10〜30%EtOAc/ペトロール)によって精製し、そして白色結晶として得た(1.57g、50%)。
【0547】
【数96】

【0548】
3−(4−フルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−(4−ニトロベンジル)−2,3−ジヒドロイソインドール−1−オン(AW408/NCL-00016657)の合成
【0549】
【化101】

【0550】
命名された化合物は、一般的手順Bを用いて、2−(4−フルオロベンゾイル)−ベンゾイックアシッド(2.10g、8.60ミリモル)及び4−ニトロベンジルアミン塩酸塩(1.78g、9.46ミリモル)から合成し、EtOAc/ペトロールから再結晶化し、クロマトグラフィー(Biotage SP4;10〜40% EtOAc/ペトロール)によって精製し、そして黄色固体として得た(1.01g、31%)。
【0551】
【数97】

【0552】
3−(4−フルオロフェニル)−3−(1−ヒドロキシメチルシクロプロピルメトキシ)−2−(4−ニトロベンジル)−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン(AW413/NCL-00016896)の合成
【0553】
【化102】

【0554】
命名された化合物は、一般的手順Cを用いて、NCL-00016657(380mg,1.01ミリモル)及び1,1−ビス(ヒドロキシメチル)シクロプロパン(0.19mL、2.03ミリモル)から合成し、クロマトグラフィー(Biotage SP4;silica;25%〜50%EtOAc/ペトロール)で精製し、そして薄い黄色の油(327mg、70%)として得た。
【0555】
【数98】

【0556】
3−クロロ−2−(4−クロロベンゾイル)−4−フルオロベンゾイックアシッド(AW442)の合成
【0557】
【化103】

【0558】
n−ブチルリチウム(2.5M溶液、5.27mL、13.18ミリモル)を、無水THF(25mL)中のジイソプロピルアミン(1.93mL、13.75ミリモル)の溶液に、75℃、窒素雰囲気下で攪拌しながら加え、さらに1時間、−30℃に維持してリチウムジイソプロピルアミド(LDA)を生成させた。−75℃まで再冷却後、THF(20mL)中3−クロロ−4−フルオロベンゾイックアシッド(1g、5.73ミリモル)の溶液を1時間にわたって加え、−75℃、窒素下で一夜攪拌を続けた。THF(20mL)中、メチル4−クロロベンゾエート(1.95g、11.46ミリモル)の溶液を10分にわたって加え、−70℃で2時間そして室温で4時間攪拌を続けた。水(30mL)を加え、そして水層をエーテル(3×50mL)で洗浄し、1M HClで酸性化し、DCM(3×50mL)で抽出し、MgSO4で脱水し、そして真空中で濃縮して黄色の固体を得た。部分的精製をクロマトグラフィー(Biotage、silica、50%EtOAc/ペトロール〜20%MeOH/EtOAc)で試した。粗生成物(0.60g、34%)をさらに精製することなく次のステップで使用した。
【0559】
【数99】

【0560】
4−クロロ−3−(4−クロロフェニル)−5−フルオロ−3−ヒドロキシ−2−(4−ニトロベンジル)−2,3−ジヒドロイソインドール−1−オン(AW448/NCL-00016897)の合成
【0561】
【化104】

【0562】
命名された化合物を、一般的手順Bを用いて、粗3−クロロ−2−(4−クロロベンゾイル)−4−フルオロベンゾイックアシッド(150mg、0.479ミリモル)及び4−ニトロベンジルアミン塩酸塩(181mg、0.958ミリモル)から合成し、クロマトグラフィー(Biotage SP4;silica;10〜40% EtOAc/ペトロール)によって精製し、EtOAc/ペトロールから再結晶化し、白色固体(0.04mg、2%)として得た。
【0563】
【数100】

【0564】
【数101】

【0565】
4−クロロ−3−(4−クロロフェニル)−3−((1−(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)メトキシ)−2−(4−ニトロベンジル)イソインドリン−1−オン(NU8406A/NCL-00013774及びNU8406B/NCL-00013775)の合成
【0566】
【化105】

【0567】
命名された化合物を、一般的手順Cを用いて、NU8398(433mg、1.01ミリモル)及び1,1−ビス(ヒドロキシメチル)シクロプロパン(0.19mL、2.03ミリモル)から合成し、クロマトグラフィー(Biotage SP4;silica;20%〜50%EtOAc/ペトロール)によって精製し、そして黄色の結晶(321mg、62%)として得た。
【0568】
【数102】

【0569】
【数103】

【0570】
エナンチオマーの分離は、キラル調製用HPLC(Daicel Chiralpak AD-H250×10mm;ヘキサン/エタノール(4:1))によって達成した。
【0571】
NU8406A/NCL-00013774(白色結晶)
旋光度:比旋光度[α]=−4.98°(22.4℃において、波長=589nm、管の長さ=0.25dm、濃度=0.402g/100mL)
【0572】
NU8406B/NCL-00013775(白色結晶)
旋光度:比旋光度[α]=+4.85°(22.6°において、波長=589nm、管の長さ=0.25dm、濃度=0.412g/100ml)
【0573】
3−(4−クロロフェニル)−3−(2−ヒドロキシメチルアリールオキシ)−2−(4−ニトロベンジル)−2,3−ジヒドロイソインドール−1−オン(AW468/NCL-00016895)の合成
【0574】
【化106】

【0575】
命名された化合物を、一般的手順Cを用いて、NU8260(400mg、1.01ミリモル)及び2−メチレン−1,3−プロパンジオール(0.17mL、2.03ミリモル)から合成し、クロマトグラフィー(Biotage SP4;silica;10%〜40%EtOAc/ペトロール)によって精製し、そして黄色の油(342mg、73%)として得た。
【0576】
【数104】

【0577】
【数105】

【0578】
もちろん、本発明が例示のみによって記載された上記の実施態様の詳細に限定されることを意図されるものでないことは理解されるべきである。
【0579】
【数106】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の式I:
【化1】

又は
以下の式II:
【化2】

{式I及びII中、
XはO、N又はSから選ばれ;
R1は、水素、置換又は非置換アルキル、置換又は非置換ヒドロキシアルキル、置換又は非置換アルキルアミン、置換又は非置換アリール、置換又は非置換ヘテロアリール、置換又は非置換アラルキル、及び置換又は非置換ヘテロアラルキルから選ばれ;
R2は、水素、置換又は非置換アルケニル、置換又は非置換アルキニル、置換又は非置換分枝鎖ヒドロキシアルキル、置換又は非置換の6個以上の環炭素原子を有するシクロアルキル、置換又は非置換シクロアルケニル、ヒドロキシアルキルアラルキル、ヒドロキシアルキルヘテロアラルキル、及びカルボン酸含有基から選ばれ;
R3は、水素、置換又は非置換アルキル、置換又は非置換ヒドロキシアルキル、置換又は非置換アルキルアミン、置換又は非置換アルコキシ、置換又は非置換アリール、置換又は非置換ヘテロアリール、置換又は非置換アラルキル及び置換又は非置換ヘテロアラルキルから選ばれ、そして、
R4〜R7は、水素、ハロ、ヒドロキシ、置換又は非置換アルキル、置換又は非置換ヒドロキシアルキル、置換又は非置換アルケニル、置換又は非置換アルキニル、置換又は非置換ヘテロアリール、置換又は非置換ヘテロアラルキル、置換又は非置換アルキルアミン、置換又は非置換アルコキシ、トリフルオロメチル、アミノ、ニトロ、カルボキシル、カルボニルメチルスルホン、トリフルオロメチルスルホン、シアノ、及び置換又は非置換スルホンアミドから独立して選ばれる、R4、R5、R6及びR7を表し、
ここで、R2は、置換又は非置換の分枝鎖ヒドロキシアルキルであり、XはO又はSであり、
さらにここで、R2が水素であるとき、R4〜R7のうちの少なくとも1つは水素ではなく、かつR3はベンズイミダゾール誘導体又はベンズイミダゾリン誘導体ではなく;
そして、式IIにおいては、6員環は0、1又は2のC=C二重結合を有することができる。}
により表わされる化合物、或いは医薬として許容可能なその塩。
【請求項2】
R1が置換又は非置換アリール及び置換又は非置換アラルキルから選ばれ;及び/又はR2が水素、アセチル、ヒドロキシアルケニル、ヒドロキシアルキニル、分枝鎖5炭素ヒドロキシアルキル、ヒドロキシシクロアルキル、ヒドロキシシクロアルケニル、ヒドロキシメチルシクロアルキル、ヒドロキシメチルシクロアルキルメチレン、及びヒドロキシアルキルベンジルから選ばれ;及び/又はR3が置換又は非置換アリール及び置換又は非置換アラルキルから選ばれる、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
R2がヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチル、ヒドロキシブテニル、ヒドロキシシクロペンテニル、ヒドロキシシクロヘキセニル及びn−プロピルアミンから選ばれる、請求項1又は2に記載の化合物。
【請求項4】
R2がヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル、ヒドロキシ−2,2−シクロプロピルプロピル、2−ヒドロキシメチルアリル、又はコハク酸誘導体から選ばれる請求項1又は2に記載の化合物。
【請求項5】
R2がヒドロキシシクロオクチル、ヒドロキシメチルシクロヘキシルメチレン、及びヒドロキシシクロヘキシルから選ばれる、請求項1又は2に記載の化合物。
【請求項6】
R2がヒドロキシメチルベンジルである、請求項1又は2に記載の化合物。
【請求項7】
R1が置換ベンジルである、先の請求項のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項8】
R1が4−ニトロベンジル、4−クロロベンジル、4−ブロモベンジル、シアノベンジル、又は4−ヨードベンジルである、請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
R3が置換又は非置換フェニルである、先の請求項のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項10】
R3が4−クロロフェニル又は4−フルオロフェニルである、請求項9に記載の化合物。
【請求項11】
R4〜R7がすべて水素であるか又はR4〜R7のうちの少なくとも1つが塩素原子である、先の請求項のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項12】
以下の式I:
【化3】

又は、以下の式II:
【化4】

{式I及び式II中、
Xは、O、N又はSから選ばれ;
R1は、置換アリール、置換ヘテロアリール、置換アラルキル、及び置換ヘテロアラルキルから選ばれ;
R2は、水素、ハロ、置換又は非置換の非環式アルキル、置換又は非置換ヒドロキシアルキル、置換又は非置換アルキルアミン、置換又は非置換アルコキシアルキル、置換又は非置換アリール、置換又は非置換ヘテロアリール、置換又は非置換アラルキル及び置換又は非置換ヘテロアルキルから選ばれ;
R3は、水素、ヒドロキシ、置換又は非置換アルキル、置換又は非置換ヒドロキシアルキル、置換又は非置換アルキルアミン、置換又は非置換アルコキシ、置換又は非置換アリール又はヘテロアリール、及び置換又は非置換アラルキル又はヘテロアルキルから選ばれ;そして、
R4〜R7は、水素、ハロ、ヒドロキシ、置換又は非置換アルキル、置換又は非置換ヒドロキシアルキル、置換又は非置換アルケニル、置換又は非置換アルキニル、置換又は非置換ヘテロアリール、置換又は非置換ヘテロアラルキル、置換又は非置換アルキルアミン、置換又は非置換アルコキシ、トリフルオロメチル、アミノ、ニトロ、カルボキシル、カルボニルメチルスルホン、トリフルオロメチルスルホン、シアノ及び置換又は非置換スルホンアミドから独立して選ばれる、R4、R5、R6及びR7を表し;
ここで、
R2が直鎖ヒドロキシアルキルである場合、R1は4−ニトロベンジル又は4−クロロベンジルからは選ばれず;
そして、R2が水素である場合、R4〜R7のうちの少なくとも1つは水素ではなく、かつ、R3はベンズイミダゾール誘導体ではなく;
そして、R3がフェニル基である場合、R1は4−メトキシベンジル又は4−ヒドロキシベンジル基であることはできず、
そして、式IIにおいては、6員環は、0、1又は2つのC=C二重結合を有してよい。}
により表わされる化合物、或いは医薬として許容可能なその塩。
【請求項13】
R1が置換アラルキルであり、R2が非環式ヒドロキシアルキルであり、R3が置換アリールである、請求項12に記載の化合物。
【請求項14】
R1が置換1−エチルフェニル、4−ニトロベンジル、4−シアノベンジル、4−クロロベンジル、4−ブロモベンジル又は4−ヨードベンジルである、請求項12又は13に記載の化合物。
【請求項15】
前記置換1−エチルフェニルがS-エナンチオマーである、請求項14に記載の化合物。
【請求項16】
R3が置換フェニルである、先の請求項のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項17】
R3が4−クロロフェニル又は4−フルオロフェニルである、請求項16に記載の化合物。
【請求項18】
R4〜R7が、すべて水素であるか、又はR4〜R7のうちの少なくとも1つが塩素原子である、先の請求項のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項19】
XがOである、先の請求項のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項20】
治療における使用のための、先の請求項のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項21】
癌の治療において使用するための、請求項1〜19のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項22】
前記化合物がMDM2タンパク質とp53の相互作用を阻害する、請求項1〜19のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項23】
癌の治療のための活性医薬物質として使用するための、請求項1〜19のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項24】
医薬の製造における、請求項1〜19のいずれか1項に記載の化合物の使用。
【請求項25】
癌の治療のための医薬の製造における、請求項1〜19のいずれか1項に記載の化合物の使用。
【請求項26】
請求項1〜19のいずれか1項に記載の少なくとも1つの化合物の有効量及び医薬として許容可能な担体を含む、医薬組成物。
【請求項27】
請求項1〜19のいずれか1項に記載の少なくとも1つの化合物を含む医薬を投与するステップを含む、哺乳動物の治療方法。
【請求項28】
請求項1〜19のいずれか1項に記載の少なくとも1つの化合物;及び使用指示書を含む、キット。
【請求項29】
請求項1〜14のいずれか1項に記載の第二の化合物をさらに含む、請求項28に記載のキット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公表番号】特表2011−525897(P2011−525897A)
【公表日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−515592(P2011−515592)
【出願日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【国際出願番号】PCT/GB2009/001599
【国際公開番号】WO2009/156735
【国際公開日】平成21年12月30日(2009.12.30)
【出願人】(506028683)カンサー リサーチ テクノロジー リミテッド (4)
【Fターム(参考)】