説明

新規なジヒドロインドロン化合物、それらの調製方法及びそれらを含む薬学的組成物

【課題】抗ガン活性を有する新規なジヒドロインドロン化合物の提供。
【解決手段】式(I):


[式中、m及びnは1又は2を示し、Aはピロリル基を示し、Xは、C(O)、S(O)又はSO基を示し、R及びRは、アルキル基を示すか又はそれらを担持する窒素原子と一緒になって複素環式基を形成し、R及びRは、それらを担持する原子と一緒になって複素環式基を形成し、Rは水素原子又はアルキル基を示し、Rは、水素原子又はハロゲン原子を示す]で示される化合物及び薬剤。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規なジヒドロインドロン化合物、それらの調製方法及びそれらを含む薬学的組成物に関する。
【0002】
本発明の化合物は新規であり、腫瘍学の分野で非常に貴重な薬理学的特徴を有する。
【0003】
抗ガン療法の需要は、より活性が高いと同時に、より良好に認容される薬物を得ることを目指して新規な抗腫瘍剤を常に開発することを要求する。腫瘍学における主な問題の一つは、ガン細胞が、形成した原発腫瘍から他の部位に移動する能力に起因する。細胞移動は、胚の発生及び組織ホメオスタシスの維持に重大な生理学的過程である。移動は、実質的な形態変化を起こし、細胞内シグナル伝達経路の阻止を生じさせ、それを伴う。細胞遊走の調節不全は、ガンの病態、さらに特別には転移の形成過程に高度に関与する(Hanahan D. et al., 2000, Cell, 100, 57-70)。したがって、それは、全身性のガン及び患者の確実な死に必然的に至るこの過程をコントロールすることができるために特に重要である。
【0004】
新規であることに加えて、本発明の化合物は、ガン細胞の遊走及びそれによる腫瘍進行を阻害することに驚くべきインビトロ活性を有する。したがって、本発明の化合物は、ガンの処置に、特に転移性固形腫瘍の処置に、これらの化合物を特に有用にする性質を有する。
【0005】
本発明は、さらに特別には式(I):
【0006】
【化1】


[式中、
mは、1又は2を示し、
nは、1又は2を示し、
Aは、非置換又は1〜3個の直鎖若しくは分岐(C−C)アルキル基により置換されているピロリル基を示し、
Xは、C(O)、S(O)又はSO基を示し、
及びRは、同一若しくは異なり、それぞれ、直鎖若しくは分岐(C−C)アルキル基を示すか、
又はR及びRは、それらを担持する窒素原子と一緒になって複素環式基を形成し、
及びRは、それらを担持する原子と一緒になって複素環式基を形成し、
は、水素原子又は直鎖若しくは分岐(C−C)アルキル基を示し、
は、水素原子又はハロゲン原子を示すが、ここで、
「複素環式基」は、5〜8個の頂点を有してもよく、窒素、酸素及び硫黄より選択される1〜3個のヘテロ原子を有してもよく、そして一つ又は複数の不飽和結合を有してもよい、単環式又は二環式基を意味し、そのように定義された複素環式基が、非置換又は直鎖若しくは分岐(C−C)アルキル、直鎖若しくは分岐(C−C)アルケニル、オキソ、ヒドロキシ、直鎖若しくは分岐(C−C)アルコキシ、アリール、アリールアルキル及びアリールアルケニルより選択される一つ又は複数の基により置換されていることが可能であり、
「アリール」は、非置換又はハロゲン原子及び直鎖若しくは分岐(C−C)アルキル基より選択される一つ又は複数の基により置換されているフェニル基を意味し、
記号
【0007】
【化2】

【0008】
は、二重結合が、Z又はE立体配置であることを意味する
ことが了解されている]
で示される化合物、それらの光学異性体及び幾何異性体、及びまた、薬学的に許容される酸又は塩基とのそれらの付加塩に関する。
【0009】
薬学的に許容される酸としては、限定を意味することなく、塩酸、臭化水素酸、硫酸、ホスホン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、乳酸、ピルビン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、フマル酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、アスコルビン酸、シュウ酸、メタンスルホン酸、ショウノウ酸などを挙げることができる。
【0010】
薬学的に許容される塩基としては、限定を意味することなく、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエチルアミン、tert−ブチルアミンなどを挙げることができる。
【0011】
n及びmの値が1であることが好ましい。
【0012】
及びRは、好都合には、例えばエチル基などのアルキル基を表すか、又はそれらを担持する窒素原子と一緒になって、例えばピペリジル、モルホリニル、ピロリジニル、ピペラジニル若しくはメチルピペラジニル基などの5若しくは6員単環式基、又は例えばオクタヒドロシクロペンタピロリル又はアザビシクロ[3.1.0]ヘキサニル基などの、6〜8員を有する二環式基を形成する。好ましくは、R及びRは、それらを担持する窒素原子と一緒になって、モルホリニル基を形成する。
【0013】
好都合には、R及びRは、X基及びそれらを担持する窒素原子と一緒になって、例えば、ピロリジノニル、ピロリジンジオニル、オキサゾリジノニル、オキサゾリジンジオニル、ジメチルオキサゾリジンジオニル、チアゾリジノニル、チアゾリジンジオニル、ジメチルチアゾリジンジオニル、イミダゾリジノニル、イミダゾリジンジオニル、チアジアジノニル若しくはジヒドロチアジアジノニル基などの5若しくは6員単環式基、又は例えばアザビシクロ[3.1.0]ヘキサノニル若しくはアザビシクロ[3.1.0]ヘキサンジオニル基などの6員二環式基を形成する。R及びRが、X基及びそれらを担持する窒素原子と一緒になって、2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−3−イル、2,4−ジオキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル、2−オキソ−1,3−チアゾリジン−3−イル、2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル、4−ヒドロキシ−2−オキソ−1,3−チアゾリジン−3−イル又は2,4−ジオキソ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−イル基を形成することが好ましい。
【0014】
は、好都合には、水素原子又はメチル若しくはエチル基を示す。
【0015】
Xは、好ましくはC(O)基を示す。
【0016】
Aが、非置換ピロリル基、より特別には1H−ピロール−2,4−イル基であることが好ましい。
【0017】
本発明は、好ましくは、R及びRが、それらを担持する窒素原子と一緒になってモルホリニル基を形成し、m及びnが、1の値を有し、R及びRが、水素原子を示し、Aが、1H−ピロール−2,4−イル基を示す、式(I)で示される化合物に関する。
【0018】
式(I)で示される化合物の環外二重結合は、Z又はE立体配置、より特別にはZ立体配置である。
【0019】
なおいっそう特別には、本発明は、
・ 3−[(3−{[4−(4−モルホリニルメチル)−1H−ピロール−2−イル]メチレン}−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)メチル]−1,3−チアゾリジン−2,4−ジオン、
・ 3−[3−(4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルメチル]−オキサゾリジン−2,4−ジオン、
・ 3−(4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−5−(2−オキソ−オキサゾリジン−3−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン、
・ 5−(4−ヒドロキシ−2−オキソ−チアゾリジン−3−イルメチル)−3−(4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン、
・ (1R,5S)−3−[3−(4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルメチル]−3−アザ−ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン、
・ 3−(4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−5−(2−オキソ−チアゾリジン−3−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン、
・ 3−{3−[1−(4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イル)−プロピリデン]−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルメチル}−チアゾリジン−2,4−ジオン、
・ 3−{3−[1−(4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イル)−エチリデン]−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルメチル}−チアゾリジン−2,4−ジオン
である、式(I)で示される化合物に関する。
【0020】
本発明の好ましい化合物の光学異性体及び幾何異性体、並びにまた、薬学的に許容される酸又は塩基とのそれらの付加塩は、本発明の一体部分を形成する。
【0021】
本発明は、また、式(II):
【0022】
【化3】


[式中、n及びRは、式(I)と同義である]
で示される化合物を出発物質として使用し、その化合物と式(III):
【0023】
【化4】


[式中、X、R及びRは、式(I)と同義である]
で示される化合物を塩基の存在下で縮合させ、式(IV):
【0024】
【化5】


[式中、n、X、R、R及びRは、本明細書前記と同義である]
で示される化合物を得て、その化合物を化学的又は接触水素化に供し、式(V):
【0025】
【化6】


[式中、n、X、R、R及びRは、本明細書前記と同義である]
で示される化合物を得て、その化合物を(メチルスルファニル)酢酸エチルの存在下でtBuOClの作用に供し、続いてトリエチルアミン及び塩酸を連続的に作用させ、式(VI):
【0026】
【化7】


[式中、n、X、R、R及びRは、本明細書前記と同義である]
で示される化合物を得て、その化合物を粉末亜鉛の作用に供し、式(VII):
【0027】
【化8】


[式中、n、X、R、R及びRは、本明細書前記と同義である]
で示される化合物を得て、その化合物と式(VIII):
【0028】
【化9】


[式中、m、X、R、R及びRは、式(I)と同義である]
で示される化合物をピペリジンの存在下で縮合させ、酸処理後に式(I)で示される化合物を得て、その化合物を、慣例的な分離技法により精製してもよく、所望であれば、薬学的に許容される酸又は塩基とのその付加塩に変換してもよく、適切であれば、慣例的な分割技法によりその異性体に分割してもよいことを特徴とする、式(I)で示される化合物の調製方法に関する。
【0029】
式(II)、(III)及び(VIII)で示される化合物は、市販されているか、又は慣例的な化学反応若しくは文献に記載されている化学反応により当業者に入手可能であるかのいずれかである。
【0030】
好都合な変形は、式(IX):
【0031】
【化10】


[式中、n’は、0又は1を示し、Rは、直鎖若しくは分岐(C−C)アルキル基を示し、Rは、式(I)と同義である]
で示される化合物を出発物質として使用し、その化合物を(メチルスルファニル)酢酸エチルの存在下でtBuOClの作用に供し、続いてトリエチルアミン及び塩酸を連続的に作用させ、式(X):
【0032】
【化11】


[式中、n’、R及びRは、本明細書前記と同義である]
で示される化合物を得て、その化合物を粉末亜鉛の作用に供し、式(XI):
【0033】
【化12】


[式中、n’、R及びRは、本明細書前記と同義である]
で示される化合物を得て、その化合物を還元媒質中に入れ、式(XII):
【0034】
【化13】


[式中、n及びRは、本明細書前記と同義である]
で示される化合物を得て、その化合物と式(VIII):
【0035】
【化14】


[式中、m、A、R、R及びRは、式(I)と同義である]
で示される化合物をピペリジンの存在下で縮合させ、酸処理後に式(XIII):
【0036】
【化15】


[式中、m、n、A、R、R、R及びRは、本明細書前記と同義である]
で示される化合物を得て、その化合物と式(III):
【0037】
【化16】


[式中、X、R及びRは、式(I)と同義である]
で示される化合物を、トリフェニルホスフィン及び例えばアゾジカルボン酸エチルの存在下で直接縮合させ、式(I)で示される化合物を得て、その化合物を、慣例的な分離技法により精製してもよく、所望であれば、薬学的に許容される酸又は塩基とのその付加塩に変換してもよく、適切であれば、慣例的な分割技法によりその異性体に分割してもよいことを特徴とする、式(I)で示される化合物の調製方法に関する。
【0038】
式(III)、(VIII)及び(IX)で示される化合物は、市販されているか、又は慣例的な化学反応若しくは文献に記載されている化学反応により当業者に入手可能であるかのいずれかである。
【0039】
本発明の化合物の薬理学的研究は、それらがガン細胞の遊走を阻害する能力を有することを示した。したがって、この性質は、ガンの処置に、さらに特別には転移性ガンの処置に主な治療的価値を有する。
【0040】
予想されるガンの処置の中で、限定を意味することなく、大腸ガン、乳ガン、肝ガン、腎臓ガン、脳腫瘍、食道ガン、黒色腫、骨髄腫、卵巣ガン、非小細胞肺ガン、小細胞肺ガン、前立腺ガン、膵臓ガン、及び肉腫を挙げることができる。
【0041】
本発明は、また、式(I)で示される少なくとも一つの化合物をそれだけで、又は一つ若しくは複数の薬学的に許容される賦形剤と組み合わせて含む薬学的組成物に関する。
【0042】
本発明による薬学的組成物の中で、さらに特別には経口、非経口、鼻腔内、経皮又は皮膚を通した、直腸、舌下、眼内又は呼吸器投与に適したもの、及び特に錠剤又は糖衣錠、舌下錠、サシェ(sachet)、パケット(paquet)、カプセル剤、グロセット(glosette)、トローチ剤、坐剤、クリーム剤、軟膏、経皮ゲル、及び飲用又は注射用アンプル剤を挙げることができる。
【0043】
有用な薬用量は、患者の性別、年齢及び体重、投与経路、治療の適応症の性質及び関連する任意の処置に応じて変動し、24時間あたり1回又は複数回の投与で0.01mg〜1gである。
【0044】
本発明は、さらにまた、式(I)で示される化合物と、遺伝毒性剤、有糸分裂毒、代謝拮抗薬、プロテアソーム阻害剤及びキナーゼ阻害剤より選択される抗ガン剤との関連、並びにガンの処置に使用するための薬物の製造におけるこの種の関連の使用にも関する。
【0045】
本発明の化合物は、また、放射線療法に関連するガンの処置に使用することができる。
【0046】
以下の調製及び実施例は、本発明を例示するが、いかなる方法でもそれを限定しない。融点は、毛細管装置で測定する。
【0047】
調製1: 4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−カルバルデヒド
酢酸(120ml)中のモルホリン(0.38mol)の溶液に、酢酸(100ml)中の1H−ピロール−2−カルバルデヒド(0.32mol)の溶液を0℃で加えた。次にホルムアルデヒド(37% 水溶液、26ml)を滴下した。次に反応混合物を周囲温度で65時間撹拌した。混合物を濃縮し(約50ml)、氷浴で冷却した。20% 水酸化ナトリウム水溶液を使用して、溶液のpHをアルカリ性(pH=12)にした。生成物をジクロロメタン(DCM)(3×250ml)で抽出した。有機相を合わせた。得られた有機相を飽和NaCl水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発乾固した。得られた残留物(油状物)をシリカゲル(SiO、勾配 DCM/MeOH)で精製して、標記生成物を得た。
質量分析(ES+,m/z):195.1124(M+H)
【0048】
調製2: 1−(4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イル)−エタノン
酢酸(60ml)中のモルホリン(22mmol)の溶液に、1−(1H−ピロール−2−イル)−エタノン(20mmol)及び37% ホルムアルデヒド水溶液(20mmol)を0℃で加えた。反応混合物を周囲温度で一晩撹拌した。20% NaOH水溶液を使用して、溶液を0℃でアルカリ性pH(10−12)にし、次にDCMで抽出した。有機相を水で、そして飽和NaCl水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発乾固した。シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(SiO;勾配 DCM/MeOH)により精製して、標記生成物を得た。
質量分析(ES+,m/z):209.1289(M+H)
【0049】
調製3: 4−[(1R,5S)−3−アザ−ビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−イルメチル]−3,5−ジメチル−1H−ピロール−2−カルバルデヒド
酢酸(10ml)中の(1R,5S)−3−アザ−ビシクロ[3.1.0]ヘキサン(10mmol)の溶液に、3,5−ジメチル−1H−ピロール−2−カルバルデヒド10mmol及び37% ホルムアルデヒド水溶液(11mmol)を加えた。反応混合物を周囲温度で一晩撹拌し、次に蒸発乾固した。シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(SiO; ヘプタン/AcOEt)により精製し、次にヘプタンでトリチュレートして、標記生成物を得た。
質量分析(ES+,m/z):219.1503(M+H)
【0050】
調製4: 4−((1R,5S)−3−アザ−ビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−イルメチル)−1H−ピロール−2−カルバルデヒド
モルホリンを(1R,5S)−3−アザビシクロ−[3.1.0]ヘキサンに代えて、手順を調製1と同様にした。
質量分析(ES+,m/z):191.1179(M+H)
【0051】
調製5: 1−(4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イル)−プロパン−1−オン
酢酸(50ml)中のモルホリン(89.3mmol)の溶液に、1−(1H−ピロール−2−イル)−プロパン−1−オン(81.2mmol)及び37% ホルムアルデヒド水溶液(89.3mmol)を0℃で加えた。反応混合物を周囲温度で一晩撹拌した。混合物を濃縮した後、20% NaOH水溶液を使用して、溶液を0℃でアルカリ性pH(10〜12)にし、次にDCMで抽出した。有機相を水で、そして飽和NaCl水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発乾固し、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(SiO;勾配 100% AcOEt〜AcOEt/MeOH 9/1)により精製して、標記生成物を得た。
質量分析(ES+,m/z):223.1444(M+H)
【0052】
調製6: 1−メチル−4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−カルバルデヒド及び1−メチル−5−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−カルバルデヒド
酢酸(60ml)中のモルホリン(130mmol)の溶液に、1−メチル−1H−ピロール−2−カルバルデヒド(110mmol)及び37% ホルムアルデヒド水溶液(110mmol)を0℃で加えた。反応混合物を50℃で16時間撹拌した。蒸発乾固した後、25% 水酸化ナトリウム水溶液約100mlを加えた。DCMで抽出した後、有機相を水で、そして飽和NaCl水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発乾固した。残留物を、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(SiO;勾配 AcOEt/MeOH)により精製して、標記生成物1−メチル−4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−カルバルデヒド及び1−メチル−5−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−カルバルデヒドを1/5の割合で得た。
1−メチル−4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−カルバルデヒド
質量分析(ES+,m/z):209.1282(M+H)
1−メチル−5−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−カルバルデヒド
質量分析(ES+,m/z):209.1286(M+H)
【0053】
調製7: 5−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−カルバルデヒド
工程A: 4−(1H−ピロール−2−イルメチル)−モルホリン
酢酸(10ml)中のモルホリン(22mmol)の溶液に、ピロール(20mmol)を0℃で滴下した。次にホルムアルデヒド(37% 水溶液、20mmol)を滴下した。反応混合物を周囲温度で2時間撹拌した。溶液を0℃に冷却し、20% NaOH水溶液を使用してアルカリ性pH(10〜11)にした。DCMで抽出した後、有機相を水で、そして飽和NaCl水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発乾固して、標記生成物を白色の固体の形態で得て、それを次の工程で直接使用した。
【0054】
工程B: 5−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−カルバルデヒド
DCM(10ml)中のDMF(18.04mmol)の溶液に、POClを0℃で滴下した。5分間撹拌した後、工程Aで得られた化合物の溶液(9.02mmol)を滴下した。0℃で3時間撹拌した後、反応混合物を40℃で30分間加熱した。酢酸カリウムの水溶液(32mmol)を周囲温度で加え、次に反応混合物を40℃で30分間撹拌した。2M NaOH溶液を使用して、溶液を周囲温度でアルカリ性pHにし、次にDCMで抽出した。有機相を水で、そして飽和NaCl溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発乾固した。残留物をシリカゲル(SiO;勾配 DCM/AcOEt)で精製して、標記生成物を得た。
質量分析(ES+,m/z):195.1150(M+H)
【0055】
調製8: 3−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−カルバルデヒド
工程A: 4−(1−トリイソプロピルシラニル−1H−ピロール−3−イルメチル)−モルホリン
酢酸(100ml)中のモルホリンの溶液(98.5mmol)に、1−トリイソプロピルシラニル−1H−ピロール(89.5mmol)及び37% ホルムアルデヒド水溶液(89.5mmol)を0℃で加えた。反応混合物を周囲温度で一晩撹拌した。20% NaOH水溶液を使用して、溶液をアルカリ性pH(10〜12)にし、次にDCMで抽出した。有機相を水で、そして飽和NaCl水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発乾固した。残留物を、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(SiO;勾配 DCM/AcOEt)により精製して、標記生成物を得て、それを次の工程で直接使用した。
【0056】
工程B: 4−(1H−ピロール−3−イルメチル)−モルホリン
THF(100ml)中の工程Aで得られた化合物の溶液(75mmol)に、THF中の1.0M BuNF(75.0mmol)を0℃で滴下した。0℃で1時間撹拌した後、溶液を氷に注ぎ、次にDCMで抽出した。有機相を合わせ、次に飽和NaCl水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発乾固して、標記生成物を得て、それを次の工程で直接使用した。
【0057】
工程C: 3−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−カルバルデヒド
DCM中のDMF(66mmol)の溶液に、POClを0℃で滴下した。5分間撹拌した後、DCM(60ml)中の工程Bで得られた化合物の溶液(33mmol)を滴下した。0℃で4時間、還流下で30分間撹拌した後、酢酸ナトリウム(110mmol)の水溶液を加えた。還流下で更に30分間後、pHがアルカリ性(9〜10)になるまで2M 水酸化ナトリウム水溶液を周囲温度で加えた。溶液を周囲温度で2時間撹拌し、次にDCM 300mlを加えた。DCMで抽出した後、有機相を水で、そして飽和NaCl水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発乾固した。得られた残留物を、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(SiO;勾配 DCM/AcOEt)により精製して、標記生成物を得た。
質量分析(ES+,m/z):195.1134(M+H)
【0058】
調製9: 5−ジエチルアミノメチル−1H−ピロール−2−カルバルデヒド
モルホリンをジエチルアミンに代えて、手順を調製7と同様にした。
質量分析(ES+,m/z):181.1340(M+H)
【0059】
調製10: 4−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−1H−ピロール−2−カルバルデヒド
モルホリンを1−メチル−ピペラジンに代えて、手順を調製1と同様にした。
質量分析(ES+,m/z):208.1436(M+H)
【0060】
調製11: 4−ピロリジン−1−イルメチル−1H−ピロール−2−カルバルデヒド
モルホリンをピロリジンに代えて、手順を調製1と同様にした。
質量分析(ES+、m/z):179.1183(M+H)
【0061】
調製12: 4−((3aR,6aS)−ヘキサヒドロ−シクロペンタ[c]ピロール−2−(1H)−イルメチル)−1H−ピロール−2−カルバルデヒド
モルホリンを(3aR,6aS)−ヘキサヒドロ−シクロペンタ[c]ピロールに代えて、手順を調製1と同様にした。
質量分析(ES+,m/z):219.1481(M+H)
【0062】
調製13: 4−ピペリジン−1−イルメチル−1H−ピロール−2−カルバルデヒド
モルホリンを(3aR,6aS)−ヘキサヒドロ−シクロペンタ[c]ピロールに代えて、手順を調製1と同様にした。
質量分析(ES+,m/z):193.1349(M+H)
【0063】
調製14: 4−ジエチルアミノメチル−1H−ピロール−2−カルバルデヒド
モルホリンをジエチルアミンに代えて、手順を調製1と同様にした。
質量分析(ES+,m/z):181.1342(M+H)
【0064】
調製15: 4−((3aR,6aS)−ヘキサヒドロ−シクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イルメチル)−3,5−ジメチル−1H−ピロール−2−カルバルデヒド
(1R,5S)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンを(3aR,6aS)−ヘキサヒドロ−シクロペンタ[c]ピロールに代えて、手順を調製3と同様にした。
質量分析(ES+,m/z):247.1785(M+H)
【0065】
調製16: 5−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−3−カルバルデヒド
1H−ピロール−2−カルバルデヒドを1H−ピロール−3−カルバルデヒドに代えて、手順を調製1と同様にした。
質量分析(ES+,m/z):195.1133(M+H)
【0066】
調製17: 5−((1R,5S)−3−アザ−ビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−イルメチル)−1H−ピロール−3−カルバルデヒド
1H−ピロール−2−カルバルデヒドを1H−ピロール−3−カルバルデヒドに、そしてモルホリンを(1R,5S)−3−アザビシクロ−[3.1.0]ヘキサンに代えて、手順を調製1と同様にした。
質量分析(ES+,m/z):191.1175(M+H)
【0067】
調製18: 4−[2−(ピロリジン−1−イル)エチル]−1H−ピロール−2−カルバルデヒド
工程A: 2,2,2−トリクロロ−1−(1H−ピロール−2−イル)エタノン
エチルエーテル(26ml)中のトリクロロアセチルクロリドの溶液(160.7mmol)に、エチルエーテル(83ml)中のピロールの溶液(149mmol)を3時間かけて加えた。更に1時間撹拌した後、水中の炭酸カリウムの溶液(94mmol)(39ml)を滴下した。相を分離し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。活性炭をこの有機相に加えた。5分間撹拌の後、有機相を濾過し、蒸発乾固して、標記生成物を得た。
【0068】
工程B: 5−(トリクロロアセチル)−1H−ピロール−3−カルバルデヒド
DCM/ニトロメタン混合物(80ml/80ml)中の工程Aで得られた化合物(87mmol)及びAlClの溶液に、ジクロロ−メトキシ−メタン(130.5mmol)を−30℃で滴下した。2時間撹拌した後、反応混合物を氷冷水800mlに注いだ。水相をAcOEtで抽出し、次に有機相を合わせた。有機相を飽和NaCl水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発乾固して、標記生成物(褐色の結晶)を得て、それを次の工程で直接使用した。
【0069】
工程C: 4−ホルミル−1H−ピロール−2−カルボン酸エチル
エタノール(200ml)中の工程Bで得られた化合物の溶液(83.7mmol)に、エタノール(45ml)中のナトリウムエタノラートの溶液(13.4mmol)を20分間かけて周囲温度で滴下した。3時間撹拌した後、混合物を蒸発乾固し、次にエチルエーテル(200ml)に取った。その有機相に2N HCl水溶液(150ml)を加え、得られた混合物を撹拌した;次に相を分離し、水相をエチルエーテルで抽出した。有機相を飽和NaHCO水溶液で、そして飽和NaCl水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発乾固して、標記生成物(褐色の結晶)を得て、それを次の工程で直接使用した。
【0070】
工程D: 4−[(ジメチルアミノ)メチル]−1H−ピロール−2−カルボン酸エチル
工程Cで得られた化合物及びジメチルアミン(1.1当量)の溶液に、NaBH(OAc)(952mg)を少量ずつ加えた。混合物を周囲温度で一晩撹拌した。蒸発乾固した後、残留物をCHCl及び水に取った。水相をCHClで抽出した。有機相を合わせ、次に1N HCl水溶液で抽出した。水相をアルカリ性にし、次にCHClで抽出した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、蒸発乾固して、標記生成物を得て、それを次の工程で直接使用した。
【0071】
工程E: [5−(エトキシカルボニル)−1H−ピロール−3−イル]−N,N,N−トリメチル−メタンアミニウムヨージド
テトラヒドロフラン(2.2ml)とCHCl(2.2ml)の混合物中の工程Dで得られた生成物(0.3g)の溶液に、ヨウ化メチル(0.350ml)を加えた。沈殿物が現れた。反応混合物を周囲温度で1時間撹拌し、次に4℃で一晩放置した。反応混合物を蒸発乾固し、得られた残留物を次の工程で直接使用した。
【0072】
工程F: 4−(シアノメチル)−1H−ピロール−2−カルボン酸エチル
エタノール中の工程Eで得られた生成物及びシアン化ナトリウム(0.225g)の溶液を、72時間加熱還流した。蒸発乾固させた後、残留物をCHCl/水の混合物に取った。水相をCHClで3回抽出した。有機相を合わせた。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、蒸発乾固して、標記生成物を得て、それを次の工程で直接使用した。
【0073】
工程G: 4−(2−アミノエチル)−1H−ピロール−2−カルボン酸エチル
MeOH(1.5L)中の工程Fで得られた生成物(7.45g)の溶液に、MeOH中のNHの1.4N溶液223ml及びPtO(5.2g)を加えた。反応混合物を水素雰囲気下に置き、次に周囲温度で20時間撹拌した。濾過し、蒸発乾固した後、得られた残留物をシリカゲル(SiO:勾配 MeOH中の1.4N NHを添加したCHCl/MeOH)で精製して、標記生成物を得て、それを次の工程で直接使用する。
【0074】
工程H: 4−[2−(ピロリジン−1−イル)エチル]−1H−ピロール−2−カルボン酸エチル
DMF(134ml)中の工程Gで得られた生成物(1.3g)の溶液に、2,6−ルチジン(4.15ml)及び1,4−ジブロモ−ブタン(4.68ml)を加えた。反応混合物を80℃で12時間、周囲温度で一晩撹拌した。反応混合物を酢酸エチル600mlで希釈した。有機相を飽和NaHCO水溶液で、水で、そして飽和NaCl水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、蒸発乾固した。得られた残留物を、シリカゲル(SiO:勾配 MeOH中の1.4N NHを添加したCHCl/MeOH)で精製して、標記生成物を得て、それを次の工程で直接使用した。
【0075】
工程I: {4−[2−(ピロリジン−1−イル)エチル]−1H−ピロール−2−イル}メタノール
THF(10ml)中の工程Hで得られた生成物の溶液(0.2g)に、水素化アルミニウムリチウムを0℃で少量ずつ加えた。周囲温度で3時間撹拌した後、反応混合物をNaOH水溶液及び水で0℃にて加水分解した。濾過した後、濾液を蒸発乾固し、得られた残留物を、シリカゲル(SiO:勾配 MeOH中の1.4N NHを添加したCHCl/MeOH)で精製して、標記生成物を得て、それを次の工程で直接使用した。
【0076】
工程J: 4−[2−(ピロリジン−1−イル)エチル]−1H−ピロール−2−カルバルデヒド
THF(3.8ml)中の工程Iで得られた生成物(0.09g)の溶液に、活性MnO(0.315g)を加えた。周囲温度で20時間撹拌した後、混合物を濾過し、濾液を蒸発乾固して、標記生成物を得て、それを次の工程で直接使用した。
【0077】
調製19: 4−[2−(モルホリン−4−イル)エチル]−1H−ピロール−2−カルバルデヒド
工程Hの1,4−ジブロモ−ブタンを1−ブロモ−2−(2−ブロモエトキシ)エタンに代えて、標記生成物を調製18に記載されているように得た。
【0078】
調製20: 5−[(3aR,6aS)−ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イルメチル]−1H−ピロール−2−カルバルデヒド
モルホリンを(3aR,6aS)−ヘキサヒドロ−シクロペンタ[c]ピロールに代えて、手順を調製1と同様にした。
質量分析(ES+,m/z):219.1494(M+H)
【0079】
調製21: 4−[(4−メトキシピペリジン−1−イル)メチル]−1H−ピロール−2−カルバルデヒド
モルホリンを4−メトキシ−ピペリジンに代えて、手順を調製1と同様にした。
【0080】
調製22: 4−(モルホリン−4−イルメチル)−1H−ピロール−3−カルバルデヒド
工程A: 4−(モルホリン−4−イルカルボニル)−1H−ピロール−3−カルボン酸メチル
DMF(49ml)中の4−(メトキシカルボニル)−1H−ピロール−3−カルボン酸(2.35g)の溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(2.11ml)及びHATU(4.9ml)を加えた。40℃で15分間撹拌した後、モルホリン(1.35ml)を加えた。60℃で9時間、周囲温度で週末にかけて撹拌した後、混合物をCHCl及び1N水酸化ナトリウム溶液で希釈した。水相をCHClで3回抽出し、有機相を合わせた。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、蒸発乾固して、標記生成物を得て、それを次の工程で直接使用した。
【0081】
工程B: [4−(モルホリン−4−イルメチル)−1H−ピロール−3−イル]メタノール
標記生成物を、調製18の工程Iに記載されているプロトコールを使用し、工程Aで得られた生成物から出発して得た。
【0082】
工程C: 4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−3−カルバルデヒド
標記生成物を、調製18の工程Jに記載されているプロトコールを使用し、工程Bで得られた生成物から出発して得た。
【0083】
適切な試薬から出発して、調製1と同様の方法で進めることにより、以下の調製を得た:
調製23: 4−[(2−メチル−4−モルホリニル)メチル]−1H−ピロール−2−カルバルデヒド
実施例1: 3−[(3−{[4−(4−モルホリニルメチル)−1H−ピロール−2−イル]メチレン}−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)メチル]−1,3−チアゾリジン−2,4−ジオン塩酸塩
工程A: 3−メチルスルファニル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−カルボン酸エチル
DCM(900ml)中の4−アミノ安息香酸エチル(40.0g)の溶液に、エチル(メチルスルファニル)アセタート(34.5ml)を窒素雰囲気下で−60℃にて加えた。次に温度を−60℃〜−55℃に保持しながら、tBuOCl 29.0gを反応混合物に25分間かけて滴下した。−50℃で1時間撹拌した後、トリエチルアミン(15.4ml)を滴下した。反応混合物を0℃にし、次に3M HCl水溶液(485ml)を滴下した。周囲温度で12時間撹拌した後、相を分離し、有機相を2M HCl水溶液、水、次に飽和NaCl水溶液で連続的に洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発乾固した。得られた残留物をエーテルに取った。得られた結晶を濾別し、エーテルで洗浄し、減圧下で乾燥させて、標記生成物を得て、それを次の工程で直接使用した。
【0084】
工程B: 2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−カルボン酸エチル
氷酢酸(700ml)中の工程Aで得られた化合物の溶液(0.1448mol)に、粉末亜鉛(0.8690mol)を加えた。二相混合物を40℃で8時間撹拌した。反応混合物を濾過し、次に濾液を蒸発乾固した。残留物を水中で一晩撹拌し、濾過し、得られた沈殿物を水で洗浄した。生成物をトルエンに取り、次に蒸発乾固し、次にエーテルに取り、濾過し、エーテルで洗浄し、次に減圧下、40℃にてP下で乾燥させて、標記生成物を得て、それを次の工程で直接使用した。
【0085】
工程C: 5−ヒドロキシメチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
THF(850ml)中の工程Bで得られた化合物の溶液/懸濁液(66.8mmol)に、不活性雰囲気下で−65℃にて1時間かけて1M DIBAL−H溶液(546mmol)を加えた。反応混合物を1時間30分かけて−30℃にした。水22mlを、次に15% 水酸化ナトリウム水溶液22mlを0℃で滴下し、次に水55mlを滴下した。MgSO(300g)を反応混合物に加え、撹拌を30分間行った。懸濁液をCeliteで濾過し、THFで洗浄した。濾液を蒸発乾固して、ペースト用の固体を得て、それは色が褐色であった。残留物を、メタノールでトリチュレートし、得られた粉末を濾別し、減圧下で乾燥させて、標記生成物を得て、それを次の工程で直接使用した。
【0086】
工程D: 5−ヒドロキシメチル−3−(4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
エタノール中の工程Cで得られた化合物の溶液(18mmol)、調製1で得られた化合物の溶液(19mmol)及びピペリジン(18mmol)を、加熱還流した。40分間後、反応混合物を氷浴で冷却した。形成された沈殿物を濾別し、冷エタノールで洗浄した。得られた生成物をトルエンに取り、5分間加熱還流し、次に蒸発乾固し、減圧下で乾燥させて、標記生成物を得た。Z/E異性体(98/2)の混合物
質量分析(ES+,m/z):340.1657(M+H)及び340.1668(M+H)
【0087】
工程E: 3−[(3−{[4−(4−モルホリニルメチル)−1H−ピロール−2−イル]メチレン}−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)メチル]−1,3−チアゾリジン−2,4−ジオン塩酸塩
チアゾリジン−2,4−ジオン15.4mmol及び樹脂上に担持されるトリフェニルホスフィン(3mmol/g、30.8mmol)を不活性雰囲気下、無水THF中で周囲温度にて10分間撹拌した。混合物を氷浴で冷却し、アゾジカルボン酸tert−ブチル(15.4mmol)を加えた。0℃で10分間撹拌した後、工程Dで得られた化合物(10.2mmol)を加えた。0℃で1時間30分撹拌した後、混合物を濾過し、樹脂をTHFで洗浄した。濾液を蒸発乾固し、次にシリカのクロマトグラフィーに付した。得られた生成物をDCM/メタノールの混合物(4/1)(150ml)に取り、次にエタノール(10ml)中のHClの1.25M溶液を加えた。溶液を約15mlに濃縮して、次に氷浴で冷却した。形成された結晶を窒素下で濾別し、冷エタノールで洗浄し、減圧下で40℃にて乾燥させて、標記生成物を得た。Z/E異性体(99/1)の混合物
質量分析(ES+,m/z):439.1439(M+H)及び439.1431(M+H)
融点:211℃
元素微量分析
C H N S Cl
理論値% 55.63 4.88 11.80 6.75 7.46
実測値% 55.36 4.73 11.78 6.72 7.84
【0088】
実施例1a: 3−[(3−{[4−(4−モルホリニルメチル)−1H−ピロール−2−イル]メチレン}−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)メチル]−1,3−チアゾリジン−2,4−ジオン塩酸塩
標記化合物を、実施例1の工程Eで得られた化合物をシリカゲル(SiO;勾配 CHCl/MeOH)で精製した後、塩に変換し、次に実施例1の工程Eに記載されているように塩酸塩に変換することにより得た。Z/E異性体(1.5/98.5)の混合物
質量分析(ES+,m/z):439.1422(M+H)及び439.1448(M+H)
元素微量分析
C H N S Cl
理論値% 55.63 4.88 11.80 6.75 7.46
実測値% 56.06 4.81 11.84 6.99 7.48
【0089】
実施例1b: 3−[(3−{[4−(4−モルホリニルメチル)−1H−ピロール−2−イル]メチレン}−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)メチル]−1,3−チアゾリジン−2,4−ジオン
チアゾリジン−2,4−ジオン15.4mmol及び樹脂上に担持されるトリフェニルホスフィン(3mmol/g、30.8mmol)を不活性雰囲気下、無水THFで周囲温度にて10分間撹拌した。混合物を氷浴で冷却し、アゾジカルボン酸tert−ブチル(15.4mmol)を加えた。0℃で10分間撹拌した後、実施例1の工程Dで得られた化合物(10.2mmol)を加えた。0℃で1時間30分撹拌した後、混合物を濾過し、樹脂をTHFで洗浄した。濾液を蒸発乾固し、次にシリカのクロマトグラフィーに付した。
質量分析(ES+,m/z):439.1435(M+H)
【0090】
実施例2: 3−{3−[1−(4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イル)−エチリデン]−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルメチル}−チアゾリジン−2,4−ジオン塩酸塩
工程A: 5−ヒドロキシメチル−3−[1−(4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イル)−エチリデン]−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
エタノール(4ml)中の実施例1の工程Cで得られた化合物(2.5mmol)、調製2で得られた化合物(2.9mmol)及び酢酸アンモニウム(5.2mmol)の溶液を、マイクロ波下で120℃にて20分間加熱した。得られた沈殿物を濾別し、エタノール及びエチルエーテルで洗浄し、次に減圧下で乾燥させて、標記生成物を得た。Z/E異性体(99/1)の混合物。
質量分析(ES+,m/z):354.1799(M+H)及び354.1793(M+H)
【0091】
工程B: 3−{3−[1−(4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イル)−エチリデン]−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルメチル}−チアゾリジン−2,4−ジオン塩酸塩
標記生成物を、実施例1の工程Eに記載されているプロトコールにしたがって、工程Aで得られた化合物(1.3mmol)及びチアゾリジン−2,4−ジオン(1.7mmol)を縮合することにより得た。処理の後に得られた生成物をシリカゲル(SiO;勾配 AcOEt/MeOH)で精製し、次に実施例1の工程Eに記載されているように塩酸塩に変換して、標記生成物を得た。Z/E異性体(99/1)の混合物
質量分析(ES+,m/z):453.1586(M+H)及び453.1600(M+H)
融点:225℃
元素微量分析
C H N S Cl
理論値% 56.49 5.15 11.46 6.56 7.25
実測値% 55.90 5.00 11.06 6.25 8.29
【0092】
実施例3: 3−[3−(4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルメチル]−オキサゾリジン−2,4−ジオン塩酸塩
工程A: オキサゾリジン−2,4−ジオン
MeOH(21ml)中のNaOMe(1.05mmol)の溶液に、2−ヒドロキシ−アセトアミド(1mmol)及び炭酸ジエチル(1.15mmol)を加え、次に反応混合物を1.5時間加熱還流した。反応混合物を蒸発乾固し、次に水にとった。水相をジエチルエーテルで抽出した。水相を酸性化(pH2)し、次に蒸発乾固した。残留物をAcOEt中でトリチュレートし、濾過した。得られた生成物をシリカゲル(c−ヘキサン/AcOEt;1/1)で精製して、標記生成物を白色の粉末の形態で得た。
【0093】
工程B: 3−[3−(4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルメチル]−オキサゾリジン−2,4−ジオン塩酸塩
標記生成物を、実施例1の工程Eに記載のプロトコールにしたがって、実施例1の工程Dで得られた化合物(4.8mmol)及び工程Aで得られた化合物(7.31mmol)を縮合することにより得た。反応混合物を濾過した後に得られた生成物をシリカゲル(SiO;勾配 AcOEt/MeOH)で精製し、次に実施例1の工程Eに記載されているように塩酸塩に変換して、標記生成物を得た。Z/E異性体(97/3)の混合物
質量分析(ES+,m/z):423.1670(M+H)及び423.1697(M+H)
融点:216℃
元素微量分析
C H N Cl
理論値% 57.58 5.05 12.21 7.73
実測値% 57.55 4.80 12.21 7.96
【0094】
実施例4: 3−{3−[1−(4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イル)−エチリデン]−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルメチル}−オキサゾリジン−2,4−ジオン塩酸塩
標記生成物を、実施例1の工程Eに記載されているプロトコールにしたがって、実施例2の工程Aで得られた生成物(1.54mmol)及び実施例3の工程Aで得られた化合物(2.31mmol)を縮合することにより得た。反応混合物の処理の後に得られた生成物を、シリカゲル(SiO;勾配 AcOEt〜AcOEt/MeOH、9/1)で精製し、次に実施例1の工程Eに記載されているように塩酸塩に変換して、標記生成物を得た。Z/E異性体(99/1)の混合物
質量分析(ES+,m/z):437.1816(M+H)及び437.1837(M+H)
融点:220℃
元素微量分析
C H N Cl
理論値% 58.41 5.33 11.85 7.50
実測値% 57.51 4.84 12.07 8.51
【0095】
実施例5: 3−{3−[4−((1R,5S)−3−アザ−ビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−イルメチル)−3,5−ジメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン]−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルメチル}−オキサゾリジン−2,4−ジオン塩酸塩
工程A: 3−[4−((1R,5S)−3−アザ−ビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−イルメチル)−3,5−ジメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン]−5−ヒドロキシメチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
標記生成物を、実施例1の工程Dに記載されているプロトコールにしたがって、実施例1の工程Cで得られた化合物(0.92mmol)及び調製3で得られた化合物(1mmol)をエタノール中のピペリジンの存在下、マイクロ波活性下で105℃にて縮合することにより得た。濾過した後、得られた固体をシリカゲル(SiO;勾配 AcOEt/MeOH)で精製して、標記生成物を得た。Z/E異性体(98/2)の混合物。
質量分析(ES+,m/z):362.1875(M−H)及び362.1883(M−H)
【0096】
工程B: 3−{3−[4−((1R,5S)−3−アザ−ビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−イルメチル)−3,5−ジメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン]−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルメチル}−オキサゾリジン−2,4−ジオン塩酸塩
標記生成物を、実施例1の工程Eに記載されているプロトコールにしたがって、工程Aで得られた化合物(0.63mmol)及びオキサゾリジン−2,4−ジオン(0.95mmol)を縮合することにより得た。反応混合物の処理の後に得られた生成物を、シリカゲル(SiO;勾配 AcOEt/MeOH)で精製し、次に実施例1の工程Eに記載されているように塩酸塩に変換して、標記生成物を得た。Z/E異性体(99/1)の混合物
質量分析(ES+,m/z):445.1865(M−H)及び445.1846(M−H)
元素微量分析
C H N Cl
理論値% 62.17 5.63 11.60 7.34
実測値% 61.98 6.28 11.55 7.44
【0097】
実施例6: 1−[3−(4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルメチル]−ピロリジン−2,5−ジオン塩酸塩
標記生成物を、実施例1の工程Eに記載されているプロトコールにしたがって、チアゾリジン−2,4−ジオンをピロリジン−2,5−ジオンに代えることにより得た。反応混合物の濾過後に得られた生成物を、シリカゲル(SiO;勾配 AcOEt/MeOH)で精製し、次に実施例1の工程Eに記載されているように塩酸塩に変換して、標記生成物を得た。Z/E異性体(97/3)の混合物
質量分析(ES+,m/z):421.1863(M+H)及び421.1881(M+H)
融点:212℃
元素微量分析
C H N Cl
理論値% 60.46 5.51 12.26 7.76
実測値% 60.75 5.37 12.67 8.20
【0098】
実施例7: 5,5−ジメチル−3−[3−(4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルメチル]−オキサゾリジン−2,4−ジオン塩酸塩
標記生成物を、実施例1の工程Eに記載されているプロトコールにしたがって、チアゾリジン−2,4−ジオンを5,5−ジメチル−オキサゾリジン−2,4−ジオンに代えることにより得た。反応混合物の濾過後に得られた生成物をシリカゲル(SiO;勾配 AcOEt/MeOH)で精製し、次に実施例1の工程Eに記載されているように塩酸塩に変換して、標記生成物を得た。Z/E異性体(96/4)の混合物
質量分析(ES+,m/z):451.1981(M+H)及び451.1981(M+H)
融点:191℃
元素微量分析
C H N Cl
理論値% 59.20 5.59 11.51 7.28
実測値% 59.37 5.41 11.42 7.44
【0099】
実施例8: 1−メチル−3−[3−(4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルメチル]−イミダゾリジン−2,4−ジオン塩酸塩
標記生成物を、実施例1の工程Eに記載されているプロトコールにしたがって、チアゾリジン−2,4−ジオンを1−メチル−イミダゾリジン−2,4−ジオンに代えることにより得た。反応混合物の濾過の後に得られた生成物を、シリカゲル(SiO;勾配 AcOEt/MeOH)で精製し、次に実施例1の工程Eに記載されているように塩酸塩に変換して、標記生成物を得た。Z/E異性体(97.5/2.5)の混合物
質量分析(ES+,m/z):436.1981(M+H)及び436.2001(M+H)
元素微量分析
C H N Cl
理論値% 58.54 5.55 14.84 7.51
実測値% 57.74 5.28 14.60 7.24
【0100】
実施例9: 5−(4−クロロ−ベンジリデン)−3−[3−(4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルメチル]−チアゾリジン−2,4−ジオン塩酸塩
工程A: 5−(4−クロロ−ベンジリデン)−チアゾリジン−2,4−ジオン
エタノール中の4−クロロ−ベンズアルデヒド(3mmol)、チアゾリジン−2,4−ジオン(3mmol)及びピペリジン(3mmol)の溶液を、一晩加熱還流した。
反応混合物を氷浴で冷却した。形成された結晶を濾別し、冷エタノールで洗浄し、減圧下で乾燥(40℃)させて、標記生成物を得た。
質量分析(ES+,m/z):237.9732(M−H)
【0101】
工程B: 5−(4−クロロ−ベンジリデン)−3−[3−(4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルメチル]−チアゾリジン−2,4−ジオン塩酸塩
標記生成物を、実施例1の工程Eに記載されているプロトコールにしたがって、チアゾリジン−2,4−ジオンを工程Aで得られた化合物に代えることにより得た。反応混合物の濾過後に得られた生成物をシリカゲル(SiO;勾配 AcOEt/MeOH)で精製し、次に実施例1の工程Eに記載されているように塩酸塩に変換して、標記生成物を得た。Z/E異性体(98.5/1.5)の混合物
質量分析(ES+,m/z):561.1377(M+H)及び561.1383(M+H)
元素微量分析
C H N S Cl
理論値% 58.29 4.39 9.38 5.37 7.51
実測値% 57.79 4.30 9.25 5.19 7.24
【0102】
実施例10: 3−{3−[4−((1R,5S)−3−アザ−ビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−イルメチル)−1H−ピロール−2−イルメチレン]−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルメチル}−チアゾリジン−2,4−ジオン塩酸塩
工程A: 3−[4−((1R,5S)−3−アザ−ビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−イルメチル)−1H−ピロール−2−イルメチレン]−5−ヒドロキシメチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
エタノール中の5−ヒドロキシメチル−1,3−ジヒドロインドール−2−オン(2.75mmol)、調製4で得られた化合物(3.30mmol)及びピペリジン(2.75mmol)の溶液を、加熱還流した。2時間後、反応混合物を蒸発させ、残留物をAcOEt中でトリチュレートした。形成された沈殿物を濾別して、Z/E異性体(96/4)の混合物の形態で標記生成物を得た。
質量分析(ES+,m/z):336.1706(M+H)及び336.1733(M+H)
【0103】
工程B: 3−{3−[4−((1R,5S)−3−アザ−ビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−イルメチル)−1H−ピロール−2−イルメチレン]−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルメチル}−チアゾリジン−2,4−ジオン塩酸塩
標記生成物を、実施例1の工程Eに記載されているプロトコールにしたがって、工程Bで得られた化合物(2.02mmol)及び5−(4−クロロ−ベンジリデン)−チアゾリジン−2,4−ジオン(3.04mmol)を縮合することにより得た。反応混合物の濾過後に得られた生成物を、シリカゲル(SiO;勾配 AcOEt/MeOH)で精製し、次に実施例1の工程Eに記載されているような塩酸塩に変換して、標記生成物を得た。Z/E異性体(97/3)の混合物
質量分析(ES+,m/z):435.1486(M+H)及び435.1493(M+H)
元素微量分析
C H N S Cl
理論値% 58.66 4.92 11.90 6.81 7.53
実測値% 57.82 4.84 11.58 6.60 7.59
【0104】
実施例11: 3−(4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−5−(2−オキソ−[1,3,4]チアジアゾール−3−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン塩酸塩
標記生成物を、実施例1の工程Eに記載されているプロトコールにしたがって、チアゾリジン−2,4−ジオンを3H−[1,3,4]チアジアゾール−2−オンに代えることにより得た。反応混合物の濾過の後に得られた生成物を、シリカゲル(SiO;勾配 AcOEt/MeOH)で精製し、次に実施例1の工程Eに記載されているように塩酸塩に変換して、標記生成物を得た。Z/E異性体(97/3)の混合物
質量分析(ES+,m/z):424.1437(M+H)及び424.1459(M+H)
元素微量分析
C H N S Cl
理論値% 54.84 4.82 15.23 6.97 7.71
実測値% 54.60 4.65 15.07 6.89 7.72
【0105】
実施例12: 5,5−ジメチル−3−[3−(4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルメチル]−チアゾリジン−2,4−ジオン塩酸塩
工程A: 5,5−ジメチル−チアゾリジン−2,4−ジオン
2−ブロモ−2−メチル−プロピオン酸メチル41.4mmol及びチオ尿素4.56mmolを、n−ブタノール(90mL)に溶解し、110℃で5時間撹拌した。溶媒を蒸発乾固し、残留物をエタノール(120ml)及びHCl(2N、120mL)に取り、次に16時間加熱還流した。エタノールを蒸発させ、混合物を水(120ml)で希釈し、次にAcOEtで抽出した。有機相を飽和NaCl溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、蒸発乾固した。得られた結晶をペンタンで洗浄し、濾別し、減圧下で乾燥させて、標記生成物を得た。
融点:76.6℃
【0106】
工程B: 5,5−ジメチル−3−[3−(4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルメチル]−チアゾリジン−2,4−ジオン塩酸塩
標記生成物を、実施例1の工程Eに記載されているプロトコールにしたがって、チアゾリジン−2,4−ジオンを工程Aで得られた化合物に代えることにより得た。反応混合物の濾過の後に得られた生成物をシリカゲル(SiO;勾配 AcOEt/MeOH)で精製し、次に実施例1の工程Eに記載されているように塩酸塩に変換して、標記生成物を得た。Z/E異性体(95/5)の混合物
質量分析(ES+,m/z):467.1754(M+H)及び467.1750(M+H)
元素微量分析
C H N S Cl
理論値% 57.31 5.41 11.14 6.37 7.05
実測値% 56.99 5.27 11.58 6.30 7.48
【0107】
実施例13: 5−イソプロピリデン−3−[3−(4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルメチル]−チアゾリジン−2,4−ジオン塩酸塩
標記生成物を、実施例1の工程Eに記載されているプロトコールにしたがって、チアゾリジン−2,4−ジオンを5−イソプロピリデン−チアゾリジン−2,4−ジオンに代えることにより得た。反応混合物の濾過の後に得られた生成物をシリカゲル(SiO;勾配 AcOEt/MeOH)で精製し、次に実施例1の工程Eに記載されているように塩酸塩に変換して、標記生成物を得た。Z/E異性体(99/1)の混合物
質量分析(ES+,m/z):479.1739(M+H)及び479.1744(M+H)
元素微量分析
C H N S Cl
理論値% 58.30 5.28 10.88 6.23 6.88
実測値% 58.09 5.19 10.81 6.35 6.58
実施例14: 3−[3−(1−メチル−4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルメチル]−チアゾリジン−2,4−ジオン塩酸塩
工程A: 5−ヒドロキシメチル−3−(1−メチル−4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
標記生成物を、実施例1の工程Dに記載されているプロトコールにしたがって、5−ヒドロキシメチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(1.31mmol)及び調製6で得られた化合物(1.44mmol)をエタノール中のピペリジン存在下、マイクロ波活性下で105℃にて縮合することにより得た。蒸発乾固した後、残留物を、シリカゲル(SiO;勾配 AcOEt/MeOH)で精製して、標記生成物を得た。Z/E異性体(65/35)の混合物
質量分析(ES+,m/z):354.1791(M+H)及び354.1802(M+H)
【0108】
工程B: 3−[3−(1−メチル−4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルメチル]−チアゾリジン−2,4−ジオン塩酸塩
標記生成物を、実施例1の工程Eに記載されているプロトコールにしたがって、工程Aで得られた化合物(0.88mmol)及びチアゾリジン−2,4−ジオン(1.32mmol)を縮合することにより得た。反応混合物の濾過の後に得られた生成物を、シリカゲル(SiO;勾配 AcOEt/MeOH)で精製し、次に実施例1の工程Eに記載されているように塩酸塩に変換して、標記生成物を得た。Z/E異性体(30/70)の混合物
質量分析(ES+,m/z):453.1607(M+H)及び453.1585(M+H)
元素微量分析
C H N S Cl
理論値% 56.49 5.15 11.46 6.56 7.25
実測値% 56.29 4.96 11.01 6.68 7.23
【0109】
実施例15: 3−{3−[1−(4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イル)−プロピリデン]−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルメチル}−チアゾリジン−2,4−ジオン塩酸塩
工程A: 5−ヒドロキシメチル−3−[1−(4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イル)−プロピリデン]−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
n−ブタノール(4ml)中の5−ヒドロキシメチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(0.22mmol)、調製5で得られた化合物(0.44mmol)及び酢酸アンモニウム(0.44mmol)の溶液を、マイクロ波活性下で150℃にて1時間加熱した。反応混合物を蒸発乾固した後に得られた生成物を、シリカゲル(SiO;勾配 AcOEt/MeOH)で精製して、標記生成物を得た。Z/E異性体(92/8)の混合物
質量分析(ES+,m/z):368.1941(M+H)及び368.1970(M+H)
【0110】
工程B: 3−{3−[1−(4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イル)−プロピリデン]−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルメチル}−チアゾリジン−2,4−ジオン塩酸塩
標記生成物を、実施例1の工程Eに記載されているプロトコールにしたがって、工程Aで得られた化合物(0.96mmol)及びチアゾリジン−2,4−ジオン(1.44mmol)を縮合することにより得た。反応混合物の濾過の後に得られた生成物をシリカゲル(SiO;勾配 AcOEt/MeOH)で精製し、次に実施例1の工程Eに記載されているように塩酸塩に変換して、標記生成物を得た。Z/E異性体(98.5/1.5)の混合物
質量分析(ES+,m/z):467.1762(M+H)及び467.1782(M+H)
【0111】
実施例16: 5−(4−ヒドロキシ−2−オキソ−チアゾリジン−3−イルメチル)−3−(4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
MeOH/ジオキサン(42ml/55ml)の混合物中の実施例1で得られた化合物(1.37mmol)の溶液に、NaBH(2.75mmol)を0℃で加えた。反応混合物を周囲温度で5時間撹拌した。反応混合物を蒸発乾固し、水(20ml)に取り、次にAcOEt(4×40ml)で抽出した。有機相を合わせた。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発乾固した。残留物をシリカゲル(SiO;勾配 DCM/MeOH)で精製して、標記生成物を得た。Z/E異性体(94.5/5.5)の混合物
質量分析(ES+,m/z):441.1608(M+H)及び441.1621(M+H)
元素微量分析
C H N S
理論値% 59.98 5.49 12.72 7.28
実測値% 59.86 5.58 12.56 6.93
【0112】
実施例17: 3−[3−(1−メチル−5−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルメチル]−チアゾリジン−2,4−ジオン塩酸塩
工程A: 5−ヒドロキシメチル−3−(1−メチル−5−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
標記生成物を、実施例1の工程Dに記載されているプロトコールにしたがって、5−ヒドロキシメチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(1.84mmol)及び調製6で得られた化合物(2.02mmol)をエタノール中のピペリジン存在下で還流にて4時間縮合することにより得た。反応混合物を蒸発乾固した後に得られた生成物を、シリカゲル(SiO;勾配 AcOEt/MeOH)で精製して、標記生成物を得た。Z/E異性体(22/78)の混合物
質量分析(ES+,m/z):354.1860(M+H)及び376.1577(M+H)
【0113】
工程B: 3−[3−(1−メチル−5−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルメチル]−チアゾリジン−2,4−ジオン塩酸塩
標記生成物を、実施例1の工程Eに記載されているプロトコールにしたがって、工程Aで得られた化合物(1.63mmol)及びチアゾリジン−2,4−ジオン(2.69mmol)を縮合することにより得た。処理後に得られた生成物をシリカゲル(SiO;勾配 DCM/MeOH)で精製し、次に実施例1の工程Eで記載されているように塩酸塩に変換して、標記生成物を得た。Z/E異性体(30/70)の混合物
質量分析(ES+,m/z):453.1600(M+H)及び453.1559(M+H)
【0114】
実施例18: 3−[3−(5−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルメチル]−チアゾリジン−2,4−ジオン塩酸塩
工程A: 5−ヒドロキシメチル−3−(5−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
標記生成物を、実施例1の工程Dに記載されているプロトコールにしたがって、5−ヒドロキシメチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(1.53mmol)及び調製7で得られた化合物(1.53mmol)をエタノール中のピペリジン存在下で還流にて3時間縮合することにより得た。形成された沈殿物を濾別し、エタノールで洗浄した。得られた生成物を減圧下で乾燥させて、標記生成物を得た。Z/E異性体(99.8/0.2)の混合物
【0115】
工程B: 3−[3−(5−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルメチル]−チアゾリジン−2,4−ジオン塩酸塩
標記生成物を、実施例1の工程Eに記載されているプロトコールにしたがって、工程Aで得られた化合物(1.21mmol)及びチアゾリジン−2,4−ジオン(1.82mmol)を縮合することにより得た。処理後に得られた生成物をシリカゲル(SiO;勾配 DCM/MeOH)で精製し、次に実施例1の工程Eに記載されているように塩酸塩に変換して、標記生成物を得た。Z/E異性体(99.5/0.5)の混合物
元素微量分析
C H N S Cl
理論値% 55.63 4.88 11.80 6.75 7.46
実測値% 55.05 4.81 11.93 6.65 7.65
【0116】
実施例19: 3−(4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−5−(2−オキソ−オキサゾリジン−3−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン塩酸塩
工程A: 3−(4−ニトロ−ベンジル)−オキサゾリジン−2−オン
無水THF(60ml)中のNaH(油状物中のとして60%、0.34mol)の懸濁液に、オキサゾリジン−2−オン(0.31mol)の溶液を不活性雰囲気下で0℃にて滴下した。反応混合物を周囲温度にし、1時間撹拌した。THF/DMF(10/1)の混合物(250ml)中の1−ブロモメチル−4−ニトロ−ベンゼンの溶液(0.35mol)を、0℃で滴下した。次に反応混合物を周囲温度で一晩撹拌した。次に溶液を0℃に冷却した。次にMeOH 20ml及び水20mlを連続して加えた。次に得られた懸濁液を濃縮し、次に水500mlに注いだ。次に溶液をDCMで抽出し、有機相を合わせた。得られた有機相を水で、飽和NaCl水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、次に濾過した。得られた濾液を濃縮し、形成された固体を濾別し、エチルエーテルで洗浄し、次に減圧下で乾燥させて、標記生成物を得て、それを次の工程で直接使用した。
【0117】
工程B: 3−(4−アミノ−ベンジル)−オキサゾリジン−2−オン
エタノール(300ml)中の工程A(0.244mol)で得られた化合物及びSnCl・2HO(1.0mol)の溶液を、還流で20分間撹拌した。溶液を0℃にし、水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH=10〜12でアルカリ性にし;DCM 500mlを加え、得られたエマルションをCeliteで濾過した。次に濾液をDCM(2×300ml)で抽出し;有機相を合わせた。得られた有機相を水で、そして飽和NaCl水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、次に濾過した。得られた濾液を蒸発乾固して、標記生成物を得て、それを次の工程で直接使用した。
【0118】
工程C: 3−メチルスルファニル−5−(2−オキソ−オキサゾリジン−3−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
CHCN(200ml)とTHF(200ml)の混合物中の工程Bで得られた化合物(0.113mol)の溶液に、エチル(メチルスルファニル)アセタート(0.136mol)を窒素雰囲気下で−60℃にて滴下した。温度を−60℃〜−55℃に保持しながら、tBuOCl(0.136mol)を反応混合物に20分間かけて滴下した。−50℃で1時間撹拌した後、トリエチルアミン(0.152mol)を滴下した。反応混合物を0℃にし、次に3M HCl水溶液(580ml)を滴下した。周囲温度で12時間撹拌した後、有機相を減圧下で蒸発させ、次に水相をDCMで抽出し、有機相を合わせた。得られた有機相を水で、次に飽和NaCl水溶液で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発乾固した。得られた生成物をエチルエーテル/エタノールの混合物から再結晶化した。得られた結晶を濾別し、エーテルで洗浄し、減圧下で40℃にて乾燥させて、標記生成物を得て、それを次の工程で直接使用した。
【0119】
工程D: 5−(2−オキソ−オキサゾリジン−3−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
氷酢酸(320ml)中の工程Cで得られた化合物の溶液に、粉末亜鉛(1mol)を加えた。反応混合物を周囲温度で一晩撹拌し、次に濾過した。濾液を濃縮し、次に水100mlを加えた。形成された固体を濾別し、次にエタノールから再結晶化して、標記生成物を得た。
質量分析(ES+,m/z):233.0905(M+H)
【0120】
工程E: 3−(4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−5−(2−オキソ−オキサゾリジン−3−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン塩酸塩
EtOH(100mL)中の工程Dで得られた化合物(18.8mmol)、調製1で得られた化合物(20.7mmol)及びピペリジン(13.2mmol)の溶液を、還流で3時間、次に周囲温度で12時間撹拌した。得られた黄色の固体を水及びエタノールで濾過した。得られた生成物をDCM/MeOH(1/1)の混合物300mlに高温状態で溶解した。溶液を周囲温度にし、エタノール中のHCl溶液(1.25M)40mlを加えた。形成された黄色の固体を窒素下で濾別し、エチルエーテルで洗浄し、減圧下で140℃にて2時間かけて乾燥させて、標記生成物を得た。Z/E異性体(99/1)の混合物。
質量分析(ES+,m/z):409.1863(M+H)及び409.1886(M+H)
元素微量分析
C H N Cl
理論値% 59.39 5.66 12.59 7.97
実測値% 60.02 5.56 12.79 8.10
【0121】
実施例20: 3−(5−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−5−(2−オキソ−オキサゾリジン−3−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン塩酸塩
標記生成物を、実施例19の工程Eに記載されているプロトコールにしたがって、5−(2−オキソ−オキサゾリジン−3−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(1.5mmol)及び調製7で得られた化合物(1.65mmol)をエタノール中のピペリジンの存在下で還流にて縮合することにより得た。反応混合物を蒸発乾固した後、得られた残留物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(SiO;勾配 c−ヘキサン/AcOEt)により精製した。得られた生成物を実施例19の工程Eに記載されているように塩酸塩に変換して、標記生成物を得た。Z/E異性体(98.3/1.7)の混合物
質量分析(ES+,m/z):409.1881(M+H)及び409.1892(M+H)
融点:195℃
元素微量分析
C H N Cl
理論値% 59.39 5.66 12.59 7.97
実測値% 60.03 5.39 12.65 8.14
【0122】
実施例21: 3−(3−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−5−(2−オキソ−オキサゾリジン−3−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
標記生成物を、実施例19の工程Eに記載されているプロトコールにしたがって、5−(2−オキソ−オキサゾリジン−3−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(1.4mmol)及び調製8から得られた化合物(1.7mmol)をエタノール中のピペリジン存在下で還流にて縮合することにより得た。蒸発乾固させた後に得られた生成物を、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(SiO;勾配 DCM〜DCM/MeOH 9/1)により精製して、標記生成物を得た。Z/E異性体(90/10)の混合物
質量分析(ES+,m/z):409.1856(M+H)及び409.1867(M+H)
融点:192℃
元素微量分析
C H N
理論値% 64.69 5.92 13.72
実測値% 64.37 5.73 13.73
【0123】
実施例22: 3−[1−(4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イル)−エチリデン]−5−(2−オキソ−オキサゾリジン−3−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン塩酸塩
エタノール中の調製2で得られた化合物(3.22mmol)、5−(2−オキソ−オキサゾリジン−3−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(2.15mmol)及びNHOAc(9.73mmol)の混合物を、マイクロ波下で110℃にて45分間加熱した。形成された沈殿物を濾別し、次に水に懸濁し、再びマイクロ波下で110℃にて10分間加熱した。得られた固体を濾別し、エタノールに懸濁し、再びマイクロ波下で110℃にて10分間加熱した。得られた生成物を実施例19の工程Eに記載されているように塩酸塩に変換して、標記生成物を得た。Z/E異性体(99.5/0.5)の混合物
質量分析(ES+,m/z):423.2012(M+H)及び423.2056(M+H)
融点:212℃
元素微量分析
C H N Cl
理論値% 60.19 5.93 12.21 7.72
実測値% 59.88 5.73 11.82 8.00
【0124】
実施例23: 3−(5−ジエチルアミノメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−5−(2−オキソ−オキサゾリジン−3−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン塩酸塩
標記生成物を、実施例19の工程に記載されているプロトコールにしたがって、5−(2−オキソ−オキサゾリジン−3−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(1.72mmol)及び調製9で得られた化合物(1.9mmol)をエタノール中のピペリジン存在下で還流にて縮合することにより得た。反応混合物の濾過の後に得られた生成物を、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(SiO;勾配 100% DCM〜DCM/MeOH 9/1)により精製した。得られた生成物を実施例19の工程Eに記載されているように塩酸塩に変換して、標記生成物を得た。Z/E異性体(99.5/0.5)の混合物
質量分析(ES+,m/z):393.1933(M+H)及び393.1933(M+H)
融点:238℃
元素微量分析
C H N Cl
理論値% 61.32 6.31 13.00 8.23
実測値% 61.44 6.31 13.37 8.33
【0125】
実施例24: (1R,5S)−3−[3−(4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルメチル]−3−アザ−ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン塩酸塩
工程A: 3−メチルスルファニル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−カルボニトリル
DCM(200ml)中の4−アミノ−ベンゾニトリル(84.64mmol)の溶液に、DCM 20mlに溶解したtBuOCl(84.64mmol)を窒素雰囲気下で−78℃にて加え、次に10分間後にDCM 20mlに溶解した(メチルスルファニル)酢酸エチル(84.64mmol)を反応混合物に滴下した。−78℃で1時間撹拌した後、トリエチルアミン(0.152mol)を滴下した。反応混合物を周囲温度で1時間撹拌した。水を加え、次に相を分離した。有機相を水で、次に飽和NaCl水溶液で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発乾固した。残留物をエチルエーテルに取り、2M HCl水溶液を加えた。一晩撹拌した後、黄色の沈殿物を濾別し、減圧下で乾燥させて、標記生成物を得て、それを次の反応で直接使用した。
【0126】
工程B: 2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−カルボニトリル
THF(100ml)中のラネーニッケルの懸濁液に、THF(400ml)に溶解した工程Aで得られた化合物(20mmol)を加えた。出発物質が完全に消失するまで反応混合物を周囲温度で撹拌した。次に反応混合物をCelite床で濾過し、次に蒸発乾固して、標記生成物を得て、それを次の反応で直接使用した。
【0127】
工程C: 5−アミノメチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
MeOH(500ml)中の工程Bで得られた化合物(35mmol)の溶液を、濃HCl 6mlに加えた。反応混合物を水素10bar下で3日間撹拌した。Celiteで濾過した後、濾液を蒸発乾固して、白色の粉末の形態で標記生成物を得て、それを次の反応で直接使用した。
【0128】
工程D: (1R,5S)−3−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルメチル)−3−アザ−ビシクロ[3.1.0]−ヘキサン−2,4−ジオン
酢酸(60ml)中の工程Cで得られた化合物(15mmol)及び3−オキサ−ビシクロ[3.1.0]−ヘキサン−2,4−ジオン(22.5mmol)の溶液を、48時間加熱還流した。混合物を周囲温度にし、形成された固体を濾別して、標記生成物を得て、それを次の反応で直接使用した。
質量分析(ES+,m/z):257.0913(M+H)
【0129】
工程E: (1R,5S)−3−[3−(4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルメチル]−3−アザ−ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン塩酸塩
標記生成物を、実施例19の工程Eに記載されているプロトコールにしたがって、工程Dで得られた化合物(1.54mmol)及び調製1で得られた化合物(1.7mmol)をエタノール中のピペリジン存在下で還流にて縮合することにより得た。反応混合物の濾過の後に得られた生成物を、実施例19の工程Eに記載されているように塩酸塩に変換して、標記生成物を得た。Z/E異性体(98.5/1.5)の混合物
質量分析(ES+,m/z):433.1857(M+H)及び433.1861(M+H)
元素微量分析
C H N Cl
理論値% 61.47 5.37 11.95 7.56
実測値% 61.01 5.50 12.03 7.21
【0130】
実施例25: 3−(3,5−ジメチル−4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−5−(2−オキソ−オキサゾリジン−3−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン塩酸塩
工程A: 3−(3,5−ジメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−5−(2−オキソ−オキサゾリジン−3−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
エタノール(30ml)中の5−(2−オキソ−オキサゾリジン−3−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(4.3mmol)、3,5−ジメチル−1H−ピロール−2−カルバルデヒド(5.17mmol)及びピペリジン(3mmol)の溶液を、24時間加熱還流した。形成された固体を濾別し、エタノールで、水で、次にエタノールで洗浄し、減圧下で乾燥させて、標記生成物を得た。
質量分析(ES+,m/z):338.1485(M+H)
【0131】
工程B: 3−(3,5−ジメチル−4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−5−(2−オキソ−オキサゾリジン−3−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン塩酸塩
酢酸(20ml)中の工程Aで得られた化合物(1.3mmol)の溶液に、モルホリン(1.43mmol)及びホルムアルデヒド(37% 水溶液、1.3mmol)を0℃で加えた。反応混合物を周囲温度で一晩撹拌した。混合物を蒸発乾固し、残留物をシリカゲル(SiO;勾配 100% DCM〜DCM/MeOH 9/1)で精製した。得られた生成物を実施例19の工程Eに記載されているように塩酸塩に変換して、標記生成物を得た。Z/E異性体(99.5/0.5)の混合物
質量分析(ES+,m/z):435.2036(M+H)及び435.2035(M+H)
元素微量分析
C H N Cl
理論値% 60.95 6.18 11.85 7.50
実測値% 60.13 5.88 11.81 7.70
【0132】
実施例26: 3−[3,5−ジメチル−4−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−1H−ピロール−2−イルメチレン]−5−(2−オキソ−オキサゾリジン−3−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン二塩酸塩
酢酸(20ml)中の実施例25の工程Aで得られた化合物(1.18mmol)の溶液に、1−メチル−ピペラジン(1.18mmol)及びホルムアルデヒド(37% 水溶液、1.18mmol)を0℃で加えた。反応混合物を周囲温度で一晩撹拌した。酸性−塩基抽出の後、得られた生成物を実施例19の工程Eに記載されているように塩酸塩に変換して、標記生成物を得た。Z異性体。
質量分析(ES+,m/z):448.2377(M+H)
融点:230℃(分解)
【0133】
実施例27: 3−(3,5−ジメチル−4−ピペリジン−1−イルメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−5−(2−オキソ−オキサゾリジン−3−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン塩酸塩
酢酸(20ml)中の実施例25の工程Aで得られた化合物(1.48mmol)の溶液に、ピペリジン(1.48mmol)及びホルムアルデヒド(37% 水溶液、1.48mmol)を0℃で加えた。反応混合物を周囲温度で一晩撹拌した。酸性−塩基抽出の後、得られた生成物をシリカゲル(SiO;勾配 100% DCM〜DCM/MeOH 9/1)で精製し、次に実施例19の工程Eに記載されているように塩酸塩に変換して、標記生成物を得た。Z/E異性体(98.5/1.5)の混合物
質量分析(ES+,m/z):435.2367(M+H)及び435.2382(M+H)
元素微量分析
C H N Cl
理論値% 63.75 6.63 11.90 7.53
実測値% 63.79 6.36 11.87 7.82
【0134】
実施例28: 3−(4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−5−(2−オキソ−チアゾリジン−3−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン塩酸塩
工程A: 5−(2−オキソ−チアゾリジン−3−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
工程Aでオキサゾリジン−2−オンをチアゾリジン−2−オンに代えて、標記生成物を実施例19の工程A〜Dのように得た。
【0135】
工程B: 3−(4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−5−(2−オキソ−チアゾリジン−3−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン塩酸塩
標記生成物を、実施例19の工程Eに記載されているプロトコールにしたがって、工程Aで得られた化合物(1.54mmol)及び調製1で得られた化合物(1.7mmol)をエタノール中のピペリジン存在下で還流にて縮合することにより得た。反応混合物の濾過の後に得られた生成物をシリカゲル(SiO;勾配 100% DCM〜DCM/MeOH 9/1)で精製し、次に実施例19の工程Eに記載されているように塩酸塩に変換して、標記生成物を得た。Z/E異性体(99/1)の混合物
質量分析(ES+,m/z):425.1633(M+H)及び425.1679(M+H)
融点:244℃
元素微量分析
C H N S Cl
理論値% 57.32 5.47 12.15 6.96 7.69
実測値% 56.55 5.30 11.80 6.74 8.13
【0136】
実施例29: 3−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−1H−ピロール−2−イルメチレン]−5−(2−オキソ−オキサゾリジン−3−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン二塩酸塩
標記生成物を、実施例19の工程Eに記載されているプロトコールにしたがって、5−(2−オキソ−オキサゾリジン−3−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(1.66mmol)及び調製10で得られた化合物(2.07mmol)をエタノール中のピペリジン存在下で還流にて縮合することにより得た。反応混合物の蒸発乾固の後に得られた生成物をシリカゲル(SiO;勾配 100% DCM〜DCM/MeOH 9/1)で精製し、次に実施例19の工程Eに記載されているように塩酸塩に変換して、標記生成物を得た。Z/E異性体(98/2)の混合物
質量分析(ES+,m/z):422.2183(M+H)及び422.2198(M+H)
元素微量分析
C H N Cl
理論値% 55.87 5.91 14.17 14.34
実測値% 56.15 5.65 14.30 14.22
【0137】
実施例30: 5−[5−(4−クロロ−フェニル)−2−オキソ−6H−[1,3,4]チアジアジン−3−イルメチル]−3−(4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン塩酸塩
工程A: 5−(4−クロロ−フェニル)−3,6−ジヒドロ−[1,3,4]チアジアジン−2−オン
アセトニトリル(84ml)中の2−ブロモ−1−(4−クロロ−フェニル)−エタノン(90.71mmol)及びヒドラジンカルボチオ酸O−エチルエステル(90.71mmol)の混合物を、周囲温度で3時間撹拌した。形成された固体を濾別し、アセトニトリル及びエチルエーテルで洗浄し、次に減圧下で乾燥させて、標記生成物を得て、それを次の工程で直接使用した。
【0138】
工程B: 5−(4−クロロ−フェニル)−3−(4−ニトロ−ベンジル)−3,6−ジヒドロ−[1,3,4]チアジアジン−2−オン
アセトニトリル(260ml)中の工程Aで得られた化合物(57.83mmol)の溶液に、1−ブロモメチル−4−ニトロ−ベンゼン(63.61mmol)及び炭酸カリウム(231.32mmol)を加えた。反応混合物を窒素下で80℃にて1時間撹拌した。反応混合物を周囲温度にし、水100mlを加えた。エチルエーテル(3×350ml)での抽出を行い、有機相を合わせた。得られた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発乾固した。固体をエチルエーテル中でトリチュレートし、濾別し、減圧下で乾燥させて、標記生成物を得て、それを次の工程で直接使用した。
【0139】
工程C: 3−(4−アミノ−ベンジル)−5−(4−クロロ−フェニル)−3,6−ジヒドロ−[1,3,4]チアジアジン−2−オン
工程Bで得られた化合物を、実施例19の工程Bに先に記載されている条件下で還元して、標記生成物を得て、それを次の工程で直接使用した。
【0140】
工程D: 5−[5−(4−クロロ−フェニル)−2−オキソ−6H−[1,3,4]チアジアジン−3−イルメチル]−3−メチルスルファニル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
CHCN(115ml)とTHF(115ml)の混合物中の工程Cで得られた化合物(38.27mmol)の溶液に、(メチルスルファニル)酢酸エチル(45.92mmol)を窒素雰囲気下で−60℃にて滴下した。BuOCl(45.92mmol)を、温度を−60℃〜−55℃の間に保持しながら、反応混合物に20分間かけて滴下した。−60℃で1時間撹拌した後、トリエチルアミン(51.66mmol)を滴下した。反応混合物を周囲温度にした。DCM 240ml、次に3M HCl水溶液(340ml)を加えた。周囲温度で12時間撹拌した後、20% 水酸化ナトリウム水溶液を使用して、反応混合物をアルカリ性(pH10〜11)にした。DCMで抽出した後、有機相を飽和NaCl水溶液で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発乾固した。得られた生成物をエチルエーテルでトリチュレートし、濾過し、減圧下で乾燥させて、標記生成物を得て、それを次の工程で直接使用した。
【0141】
工程E: 5−[5−(4−クロロ−フェニル)−2−オキソ−6H−[1,3,4]チアジアジン−3−イルメチル]−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
粉末亜鉛(18.09mmol)を、氷酢酸(350ml)中の工程Dで得られた化合物の溶液(27.68mmol)に加えた。反応混合物を周囲温度で一晩撹拌し、次に濾過した。濾液を濃縮し、次に飽和重炭酸ナトリウム水溶液でpH8〜9にし、5分間超音波処理した。形成された固体を濾別し、次にエタノールから再結晶化して、標記生成物を得た。
質量分析(ES+,m/z):372.0561(M+H)
元素微量分析
C H N Cl
理論値% 58.14 3.79 11.30 8.62
実測値% 57.38 3.54 11.12 8.18
【0142】
工程F: 5−[5−(4−クロロ−フェニル)−2−オキソ−6H−[1,3,4]チアジアジン−3−イルメチル]−3−(4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン塩酸塩
標記生成物を、実施例19の工程Eに記載されているプロトコールにしたがって、工程Eで得られた化合物(1.34mmol)及び調製1で得られた化合物(1.5mmol)をエタノール中のピペリジン存在下で還流にて縮合することにより得た。反応混合物の濾過の後に得られた生成物を、実施例19の工程Eに記載されているように塩酸塩に変換して、標記生成物を得た。Z/E異性体(98/2)の混合物
質量分析(ES+,m/z):548.1517(M+H)及び548.1540(M+H)
元素微量分析
C H N S Cl
理論値% 57.54 4.66 11.98 5.49 6.07
実測値% 56.56 4.76 11.61 5.25 5.73
【0143】
実施例31: 5−(2−オキソ−オキサゾリジン−3−イルメチル)−3−(4−ピロリジン−1−イルメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン塩酸塩
標記生成物を、実施例19の工程Eに記載されているプロトコールにしたがって、5−(2−オキソ−オキサゾリジン−3−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(1.08mmol)及び調製11で得られた化合物(1.08mmol)をエタノールのピペリジン存在下で還流にて縮合することにより得た。濾過後に、得られた固体をシリカゲル(SiO; AcOEt/MeOH 7/3)で精製し、次に実施例19の工程Eに記載されているように塩酸塩に変換して、標記生成物を得た。Z/E異性体(97/3)の混合物
質量分析(ES+,m/z):393.1899(M+H)及び393.1896(M+H)
融点:204℃
元素微量分析
C H N Cl
理論値% 61.61 5.87 13.06 8.27
実測値% 61.33 5.83 13.01 8.61
【0144】
実施例32: 3−[4−((3aR,6aS)−ヘキサヒドロ−シクロペンタ[c]ピロール−2−(1H)−イルメチル)−1H−ピロール−2−イルメチレン]−5−(2−オキソ−オキサゾリジン−3−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン塩酸塩
標記生成物を、実施例19の工程Eに記載されているプロトコールにしたがって、5−(2−オキソ−オキサゾリジン−3−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(1.08mmol)及び調製12で得られた化合物(1.13mmol)をエタノール中のピペリジン存在下で還流にて縮合することにより得た。濾過後に、得られた固体を実施例19の工程Eに記載されているように塩酸塩に変換して、標記生成物を得た。Z/E異性体(96/4)の混合物
質量分析(ES+,m/z):433.2212(M+H)及び433.2217(M+H)
融点:237℃
元素微量分析
C H N Cl
理論値% 64.03 6.23 11.95 7.56
実測値% 63.57 6.11 11.92 7.42
【0145】
実施例33: 5−(2−オキソ−オキサゾリジン−3−イルメチル)−3−(4−ピペリジン−1−イルメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン塩酸塩
標記生成物を、実施例19の工程Eのプロトコールにしたがって、5−(2−オキソ−オキサゾリジン−3−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(1.08mmol)及び調製13で得られた化合物(1.13mmol)をエタノール中のピペリジン存在下で還流にて縮合することにより得た。濾過後に、得られた固体を実施例19の工程Eに記載されているように塩酸塩に変換して、標記生成物を得た。Z/E異性体(97/3)の混合物
質量分析(ES+,m/z):407.2047(M+H)及び407.2053(M+H)
融点:256℃
元素微量分析
C H N Cl
理論値% 62.37 6.14 12.65 8.00
実測値% 62.36 6.04 12.78 7.99
【0146】
実施例34: 3−(4−ジエチルアミノメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−5−(2−オキソ−オキサゾリジン−3−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン塩酸塩
標記生成物を、実施例19の工程Eに記載されているプロトコールにしたがって、5−(2−オキソ−オキサゾリジン−3−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(1.08mmol)及び調製14で得られた化合物(1.08mmol)をエタノール中のピペリジン存在下で還流にて縮合することにより得た。濾過後に、得られた固体をシリカゲル(SiO;勾配 AcOEt〜AcOEt/MeOH 7/3)で精製し、次に実施例19の工程Eに記載されているように塩酸塩に変換して、標記生成物を得た。Z/E異性体(93/7)の混合物
質量分析(ES+,m/z):395.2066(M+H)及び395.2082(M+H)
融点:192℃
元素微量分析
C H N Cl
理論値% 61.61 5.87 13.06 8.27
実測値% 61.33 5.83 13.01 8.61
【0147】
実施例35: 5−[5−(4−クロロ−フェニル)−2−オキソ−6H−[1,3,4]チアジアジン−3−イルメチル]−3−[1−(4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イル)−エチリデン]−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン塩酸塩
エタノール中の実施例30の工程Eで得られた化合物(1mmol)、調製2で得られた化合物(1.5mmol)及びNHOAc(4.5mmol)の混合物を、マイクロ波下で110℃にて20分間加熱した。濾過後に、得られた固体をシリカゲル(SiO;勾配 AcOEt〜AcOEt/MeOH 9/1)で精製し、次に実施例19の工程Eに記載されているように塩酸塩に変換して、標記生成物を得た。Z/E異性体(98/2)の混合物
質量分析(ES+,m/z):562.1647(M+H)及び562.1666(M+H)
元素微量分析
C H N S
理論値% 57.76 5.47 10.86 4.97
実測値% 57.65 5.56 10.86 4.88
【0148】
実施例36: 3−[4−((1R,5S)−3−アザ−ビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−イルメチル)−3,5−ジメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン]−5−(2−オキソ−オキサゾリジン−3−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン塩酸塩
標記生成物を、実施例19の工程Eに記載されているプロトコールにしたがって、5−(2−オキソ−オキサゾリジン−3−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(0.63mmol)及び調製3で得られた化合物(0.69mmol)をエタノール中のピペリジン存在下、マイクロ波活性下で110℃にて縮合することにより得た。濾過後に、得られた固体をシリカゲル(SiO;勾配 AcOEt/MeOH)で精製し、次に実施例19の工程Eに記載されているように塩酸塩に変換して、標記生成物を得た。Z/E異性体(93/7)の混合物
質量分析(ES+,m/z):431.2070(M+H)及び431.2074(M+H)
元素微量分析
C H N Cl
理論値% 64.03 6.23 11.95 7.56
実測値% 64.21 6.27 12.18 7.82
【0149】
実施例37: (1R,5S)−3−[2−オキソ−3−(4−ピペリジン−1−イルメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルメチル]−3−アザ−ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン塩酸塩
標記生成物を、実施例19の工程5に記載されているプロトコールにしたがって、(1R,5S)−3−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルメチル)−3−アザ−ビシクロ[3.1.0]−ヘキサン−2,4−ジオン(0.62mmol)及び調製13で得られた化合物(0.65mmol)をエタノール中のピペリジン存在下で還流にて縮合することにより得た。反応混合物の濾過の後に得られた生成物を、実施例19の工程Eに記載されているように塩酸塩に変換して、標記生成物を得た。Z/E異性体(98.5/1.5)の混合物
質量分析(ES+,m/z):431.2056(M+H)及び431.2077(M+H)
融点:198℃
元素微量分析
C H N Cl
理論値% 64.30 5.83 12.00 7.59
実測値% 63.52 5.80 12.16 8.18
【0150】
実施例38: 3−[4−((1R,5S)−3−アザ−ビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−イルメチル)−1H−ピロール−2−イルメチレン]−5−(2−オキソ−オキサゾリジン−3−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン塩酸塩
標記生成物を、実施例19の工程Eに記載されているプロトコールにしたがって、3−(5−(2−オキソ−オキサゾリジン−3−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(1.5mmol)及び調製4で得られた化合物(1.9mmol)をピペリジン存在下でエタノールの還流にて一晩縮合することにより得た。反応混合物の濾過の後に得られた生成物を、実施例19の工程Eに記載されているように塩酸塩に変換して、標記生成物を得た。Z/E異性体(94.5/5.5)の混合物
質量分析(ES+,m/z):405.1923(M+H)及び405.1926(M+H)
融点:179℃
元素微量分析
C H N Cl
理論値% 62.65 5.71 12.71 8.04
実測値% 62.45 5.73 12.88 8.75
【0151】
実施例39: 3−[4−((3aR,6aS)−ヘキサヒドロ−シクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イルメチル)−3,5−ジメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン]−5−(2−オキソ−オキサゾリジン−3−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン塩酸塩
標記生成物を、実施例19の工程Eに記載されているプロトコールにしたがって、5−(2−オキソ−オキサゾリジン−3−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(1.72mmol)及び調製15で得られた化合物(2.06mmol)をエタノール中のピペリジン存在下で還流にて縮合することにより得た。濾過後に、得られた固体を実施例19の工程Eに記載されているように塩酸塩に変換して、標記生成物を得た。Z/E異性体(96.5/3.5)の混合物
質量分析(ES+,m/z):461.2549(M+H)及び461.2566(M+H)
融点:204℃
元素微量分析
C H N Cl
理論値% 65.25 6.69 11.27 7.13
実測値% 64.82 6.32 11.21 7.24
【0152】
実施例40: 3−(4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−5−(2−オキソ−ピペリジン−1−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン塩酸塩
工程A: 5−(2−オキソ−ピペリジン−1−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
標記生成物を、実施例19の工程A〜Dにしたがって、工程Aでピペリジン−2−オンを使用して得た。
質量分析(ES+,m/z):245.1275(M+H)
【0153】
工程B: 3−(4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−5−(2−オキソ−ピペリジン−1−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン塩酸塩
標記生成物を、実施例19の工程Eに記載されているプロトコールにしたがって、工程Aで得られた化合物(1.3mmol)及び調製1で得られた化合物(1.3mmol)をエタノール中のピペリジン存在下で還流にて縮合することにより得た。濾過後に、得られた固体を実施例19の工程Eに記載されているように塩酸塩に変換して、標記生成物を得た。Z/E異性体(98.5/1.5)の混合物
質量分析(ES+,m/z):421.2222(M+H)及び421.2245(M+H)
元素微量分析
C H N Cl
理論値% 63.08 6.40 12.26 7.76
実測値% 63.15 6.25 12.12 7.87
【0154】
実施例41: 3−{[(4−モルホリニルメチル)−1H−ピロール−2−イル]メチレン}−5−[(1,1−ジオキシド−2−イソチアゾリジニル)メチル]−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン塩酸塩
工程A: 5−[(1,1−ジオキシド−2−イソチアゾリジニル)メチル]−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン
標記生成物を、実施例19の工程A〜Dに記載されているプロトコールにしたがって、工程Aでイソチアゾリジン1,1−ジオキシドを使用することにより得た。
質量分析(ES+,m/z):267.0796(M+H)
【0155】
工程B: 3−{[(4−モルホリニルメチル)−1H−ピロール−2−イル]メチレン}−5−[(1,1−ジオキシド−2−イソチアゾリジニル)メチル]−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン塩酸塩
標記生成物を、実施例19の工程Eに記載されているプロトコールにしたがって、工程Aで得られた化合物(1.32mmol)及び調製1で得られた化合物(1.65mmol)をエタノール中のピペリジン存在下で還流にて縮合することにより得た。反応混合物を蒸発乾固した後に得られた生成物をシリカゲル(SiO;勾配 AcOEt/MeOH)で精製し、次に実施例19の工程Eに記載されているように塩酸塩に変換して、標記生成物を得た。Z/E異性体(99.5/0.5)の混合物
質量分析(ES+,m/z):443.1746(M+H)及び443.1758(M+H)
元素微量分析
C H N S Cl
理論値% 55.17 5.68 11.70 6.69 7.40
実測値% 54.42 5.64 11.58 6.55 7.50
【0156】
実施例42: 3−(4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−5−(2−オキソ−ピロリジン−1−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン塩酸塩
工程A: 5−(2−オキソ−ピロリジン−1−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
標記生成物を、実施例19の工程A〜Dに記載されているプロトコールにしたがって、工程Aでピロリジン−2−オンを使用して得た。
質量分析(ES+,m/z):231.1120(M+H)
【0157】
工程B: 3−(4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−5−(2−オキソ−ピロリジン−1−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン塩酸塩
標記生成物を、実施例19の工程Eに記載されているプロトコールにしたがって、工程Aで得られた化合物(1.63mmol)及び調製1で得られた化合物(1.95mmol)をエタノール中のピペリジン存在下で還流にて縮合することにより得た。濾過後に得られた生成物をシリカゲル(SiO;勾配 DCM/MeOH)で精製し、次に実施例19の工程Eに記載されているように塩酸塩に変換して、標記生成物を得た。Z/E異性体(99.5/0.5)の混合物
質量分析(ES+,m/z):407.2056(M+H)及び407.2065(M+H)
【0158】
実施例43: 3−(1−メチル−4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−5−(2−オキソ−オキサゾリジン−3−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン塩酸塩
標記生成物を、実施例19の工程Eに記載されているプロトコールにしたがって、5−(2−オキソ−オキサゾリジン−3−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(1.31mmol)及び調製6で得られた化合物(1.44mmol)をエタノール中のピペリジン存在下で還流にて縮合することにより得た。反応混合物を蒸発乾固した後に得られた生成物を、シリカゲル(SiO;勾配 AcOEt/MeOH)で精製し、次に実施例19の工程Eに記載されているように塩酸塩に変換して、標記生成物を得た。Z/E異性体(33/66)の混合物
質量分析(ES+,m/z):423.2034(M+H)
元素微量分析
C H N Cl
理論値% 60.19 5.93 12.21 7.72
実測値% 59.54 5.73 12.09 8.10
【0159】
実施例44: 3−[4−((1R,5S)−3−アザ−ビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−イルメチル)−1H−ピロール−2−イルメチレン]−5−[5−(4−クロロ−フェニル)−2−オキソ−6H−[1,3,4]オキサジアジン−3−イルメチル]−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン塩酸塩
工程A: 1−(4−クロロ−フェニル)−2−ヒドロキシ−エタノン
MeOH(100ml)中の2−ブロモ−1−(4−クロロ−フェニル)−エタノン(100mmol)とギ酸カリウム(130mmol)の混合物を、還流で3時間撹拌した。反応混合物を砕氷に注いだ。形成された固体を濾別し、冷MeOHで洗浄し、次に減圧下で乾燥させて、標記生成物を得て、それを次の工程で直接使用した。
【0160】
工程B: N’−[1−(4−クロロ−フェニル)−2−ヒドロキシ−エチリデン]−ヒドラジンカルボン酸エチル
エタノール中の工程Aで得られた化合物(195mmol)とヒドラジンカルボン酸エチル(224mmol)の混合物を還流で18時間撹拌した。反応混合物を0℃に冷却し、形成された沈殿物を濾別し、エチルエーテルで洗浄し、減圧下で乾燥させて、標記生成物を得て、それを次の工程で直接使用した。
【0161】
工程C: 5−(4−クロロ−フェニル)−3,6−ジヒドロ−[1,3,4]オキサジアジン−2−オン
水素化ナトリウム(油中の60%、16mmol)を、エタノール(800ml)中の工程Bで得られた化合物の溶液(100.5mmol)に周囲温度で少量ずつ加えた。2時間反応させた後、反応混合物を0℃に冷却し、撹拌を30分間続けた。形成された沈殿物を濾別し、冷エタノールで洗浄し、次に減圧下で乾燥させて、標記生成物を得て、それを次の工程で直接使用した。
質量分析(ES+,m/z):211.0277(M+H)
【0162】
工程D: 5−(4−クロロ−フェニル)−3−(4−ニトロ−ベンジル)−3,6−ジヒドロ−[1,3,4]オキサジアジン−2−オン
アセトニトリル(260ml)中の工程Cで得られた化合物の溶液(47.48mmol)に、1−ブロモメチル−4−ニトロ−ベンゼン(52.23mmol)及び炭酸カリウム(189.92mmol)を加えた。反応混合物を窒素下、還流で4時間撹拌した。反応混合物を周囲温度にし、次にDCM 500ml及び水100mlで希釈した。DCM(2×200ml)での抽出を行い、次に有機相を合わせた。得られた有機相を飽和NaCl溶液で洗浄し、次に硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、約75mlに濃縮した。懸濁液中で沈殿物が形成された後、エチルエーテル(150ml)を加え、撹拌を周囲温度で一晩行った。沈殿物を濾別し、エチルエーテルで洗浄し、減圧下で乾燥させて、標記生成物を得て、それを次の工程で直接使用した。
【0163】
工程E: 3−(4−アミノ−ベンジル)−5−(4−クロロ−フェニル)−3,6−ジヒドロ−[1,3,4]オキサジアジン−2−オン
EtOH(350ml)と酢酸(26ml)の混合物中の工程Dで得られた化合物の懸濁液(42.02mmol)を、5分間加熱還流した。粉末鉄(309mmol)及びFeCl・6HO(2.1mmol)を得られた溶液に加えた。反応混合物を還流で一晩撹拌した。蒸発させた後、水(250ml)を残留物に加え、次に2分間超音波処理した。2M水酸化ナトリウム水溶液を使用して、混合物をアルカリ性(pH12)にし、次にAcOEt(500ml)で希釈し、次にCeliteで濾過した。相を分離し、水相をAcOEtで抽出した。有機相を合わせた。得られた有機相を水で、次に飽和NaCl溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発乾固した。残留物をエチルエーテルでトリチュレートし、濾過し、減圧下で乾燥させて、標記生成物を白色の粉末の形態で得て、それを次の工程で直接使用した。
【0164】
工程F: 5−[5−(4−クロロ−フェニル)−2−オキソ−6H−[1,3,4]オキサジアジン−3−イルメチル]−3−メチルスルファニル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
(メチルスルファニル)酢酸エチル(27.31mmol)を、THF(200ml)中の工程Eで得られた化合物(23.75mmol)の溶液に、窒素雰囲気下で−60℃にて滴下した。BuOCl(27.31mmol)を、温度を−60℃〜−55℃の間で保持しながら、反応混合物に20分間かけて滴下した。−60℃で3時間撹拌した後、トリエチルアミン(29.68mmol)を滴下した。反応混合物を周囲温度にし;次に3M HCl水溶液(340ml)を加え、撹拌を更に2時間行った。有機相を蒸発させ、水性懸濁液をDCMで抽出した。有機相を合わせ、次に2M HCl溶液で、次に飽和NaCl溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発乾固した。残留物をエチルエーテルでトリチュレートし、濾過し、減圧下で乾燥させて、標記生成物を得て、それを次の工程で直接使用した。
【0165】
工程G: 5−[5−(4−クロロ−フェニル)−2−オキソ−6H−[1,3,4]オキサジアジン−3−イルメチル]−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
粉末Zn(157.3mmol)を、氷酢酸(150ml)中の工程Fで得られた化合物(15.73mmol)の溶液に加えた。反応混合物を6時間撹拌し、次に濾過した。濾液を蒸発乾固し、次に水(200ml)及びDCM(400ml)に取った。相を分離し、水相をDCMで抽出し;有機相を合わせた。得られた有機相を水で、次に飽和NaCl溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発乾固した。得られた残留物をエタノールから再結晶化して、標記生成物を得た。
質量分析(ES+,m/z):356.0796(M+H)
【0166】
工程H: 3−[4−((1R,5S)−3−アザ−ビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−イルメチル)−1H−ピロール−2−イルメチレン]−5−[5−(4−クロロ−フェニル)−2−オキソ−6H−[1,3,4]オキサジアジン−3−イルメチル]−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン塩酸塩
標記生成物を、実施例19の工程Eに記載されているプロトコールにしたがって、工程Gで得られた化合物(1.2mmol)及び調製4で得られた化合物(1.38mmol)をエタノール中のピペリジン存在下で還流にて縮合することにより得た。反応混合物を蒸発乾固した後に得られた生成物を、シリカゲル(SiO;勾配 DCM/MeOH)で精製し、次に実施例19の工程Eに記載されているように塩酸塩に変換して、標記生成物を得た。Z/E異性体(94.5/5.5)の混合物
質量分析(ES+,m/z):528.1808(M+H)及び528.1803(M+H)
元素微量分析
C H N Cl
理論値% 61.71 4.82 12.41 6.28
実測値% 61.91 4.43 12.51 7.52
【0167】
実施例45: 5−[5−(4−クロロ−フェニル)−2−オキソ−6H−[1,3,4]オキサジアジン−3−イルメチル]−3−(4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン塩酸塩
標記生成物を、実施例19の工程Eに記載されているプロトコールにしたがって、5−[5−(4−クロロ−フェニル)−2−オキソ−6H−[1,3,4]オキサジアジン−3−イルメチル]−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(1.2mmol)及び調製1で得られた化合物(1.38mmol)をエタノール中のピペリジン存在下で還流にて縮合することにより得た。反応混合物を蒸発乾固した後に得られた生成物をシリカゲル(SiO;勾配 DCM/MeOH)で精製し、次に実施例19の工程Eに記載されているように塩酸塩に変換して、標記生成物を得た。Z/E異性体(98/2)の混合物
質量分析(ES+,m/z):532.1721(M+H)及び532.1749(M+H)
元素微量分析
C H N Cl
理論値% 59.16 4.79 12.32 6.24
実測値% 58.71 4.73 12.33 6.37
【0168】
実施例46: 3−(5−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−3−イルメチレン)−5−(2−オキソ−オキサゾリジン−3−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン塩酸塩
標記生成物を、実施例19の工程Eに記載されているプロトコールにしたがって、5−(2−オキソ−オキサゾリジン−3−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(0.86mmol)及び調製16で得られた化合物(0.91mmol)を縮合することによりエタノール中のピペリジン存在下で還流にて縮合することにより得た。反応混合物を蒸発乾固させた後に得られた生成物をシリカゲル(SiO;勾配 DCM/MeOH)で精製し、次に実施例19の工程Eに記載されているように塩酸塩に変換して、標記生成物を得た。Z/E異性体(78/22)の混合物
質量分析(ES+,m/z):409.1883(M+H)及び409.1865(M+H)
【0169】
実施例47: 3−[5−((1R,5S)−3−アザ−ビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−イルメチル)−1H−ピロール−3−イルメチレン]−5−(2−オキソ−オキサゾリジン−3−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン塩酸塩
標記生成物を、実施例19の工程Eに記載されているプロトコールにしたがって、5−(2−オキソ−オキサゾリジン−3−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(0.95mmol)及び調製17で得られた化合物(0.95mmol)をエタノール中のピペリジン存在下で還流にて縮合することにより得た。反応混合物を蒸発乾固した後に得られた生成物をシリカゲル(SiO;勾配 DCM/MeOH)で精製し、次に実施例19の工程Eに記載されているように塩酸塩に変換して、標記生成物を得た。Z/E異性体(82/18)の混合物
質量分析(ES+,m/z):405.1931(M+H)及び405.1931(M+H)
【0170】
実施例48: 3−(4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−5−[2−(2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−エチル]−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン塩酸塩
工程A: 2−[2−(4−ニトロ−フェニル)−エチルアミノ]−エタノール
1−(2−ブロモ−エチル)−4−ニトロ−ベンゼン(86.9mmol)と2−アミノ−エタノール(869mmol)の混合物を、マイクロ波活性下で150℃にて10分間加熱した。反応混合物を蒸発乾固し、得られた残留物をシリカゲル(SiO;勾配 DCM/MeOH)で精製して、標記生成物を得て、それを次の工程で直接使用した。
【0171】
工程B: 3−[2−(4−ニトロ−フェニル)−エチル]−オキサゾリジン−2−オン
CDI(89mmol)を、DCM(250ml)中の工程Aで得られた化合物(44.5mmol)及びDMAP(44.5mmol)の溶液に加えた。周囲温度で4時間撹拌した後、反応混合物をDCM 300mlで希釈し、次に2M HCl溶液(5×200ml)で洗浄した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、蒸発乾固して、標記生成物を橙色の固体の形態で得て、それを次の工程で直接使用した。
【0172】
工程C: 3−[2−(4−アミノ−フェニル)−エチル]−オキサゾリジン−2−オン
10% Pd/C(500mg)を、MeOH(100ml)中の工程Bに得られた化合物の溶液(16.6mmol)に加えた。反応混合物を水素4.5bar下で50℃にて4時間撹拌した。触媒を濾別し、次にMeOHで洗浄した。濾液を蒸発乾固し、得られた生成物をMeOH 10ml中でトリチュレートした。得られた固体を濾別し、減圧下で40℃にて一晩乾燥させて、標記生成物を白色の固体の形態で得て、それを次の工程で直接使用した。
【0173】
工程D: 2−ヒドロキシイミノ−N−{4−[2−(2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)エチル]フェニル}アセトアミド
硫酸ナトリウム(78.3g)を、水(100ml)中のトリクロロアセトアルデヒド水和物(32.5mmol)の溶液に加えた。得られた懸濁液に、水(20ml)中の3−[2−(4−アミノ−フェニル)エチル]オキサゾリジン−2−オン及び濃HCl溶液(2.83ml)の溶液に加えた。次に水(50ml)中のヒドロキシルアミン塩酸塩の溶液(95mmol)を加えた。反応混合物を2時間加熱還流した。次に混合物を周囲温度に冷ました。次に形成された固体を濾別し、水で洗浄し、減圧下、P存在下で乾燥させ、40℃にて一晩乾燥させて、標記生成物を得て、それを次の工程で直接使用した。
【0174】
工程E: 5−[2−(2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−エチル]−1H−インドール−2,3−ジオン
濃HSO(20ml)を、50℃に加熱した。工程Dで得られた化合物(25.24mmol)を、温度を60〜70℃に保持しながら、固体の形態で加えた。次に反応混合物を80℃で1時間撹拌した。混合物を周囲温度にし、次に砕氷200gに注いだ。30分間後、形成された赤色の固体を濾別し、氷冷水で集中的に洗浄し;次にそれをP存在下、減圧下で、そして40℃で一晩乾燥させて、標記生成物を得て、それを次の工程で直接使用した。
【0175】
工程F: 5−[2−(2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)エチル]−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
酢酸(15ml)中の工程Eで得られた化合物の溶液(7.68mmol)に、TFA(7ml)及び10% Pd/C(400mg)を加えた。反応混合物を水素4bar下で50℃にて一晩撹拌した。触媒をCelite床で濾別し、次に酢酸(20ml)で洗浄した。濾液を蒸発乾固し、残留酢酸をトルエンでの共沸蒸留により除去した。得られた固体をEtOH/エチルエーテルの混合物から再結晶化して、減圧下で乾燥させた後に標記生成物を得た。
質量分析(ES+,m/z):247.1078(M+H)
【0176】
工程G: 3−(4−モルホリン−4−イルメチル−1H−ピロール−2−イルメチレン)−5−[2−(2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−エチル]−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン塩酸塩
標記生成物を、実施例19の工程Eに記載されているプロトコールにしたがって、工程Fで得られた化合物(1.62mmol)及び調製1で得られた化合物(1.86mmol)をエタノール中のピペリジン存在下で還流にて縮合することにより得た。濾過後に得られた生成物を実施例19の工程Eに記載されているように塩酸塩に変換して、標記生成物を得た。Z異性体。
質量分析(ES+、m/z):423.2031(M+H)
元素微量分析
C H N Cl
理論値% 60.19 5.93 12.21 7.72
実測値% 60.21 5.77 12.09 8.17
【0177】
実施例49: 3−[4−((1R,5S)−3−アザ−ビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−イルメチル)−1H−ピロール−2−イルメチレン]−5−[2−(2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)エチル]−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン塩酸塩
標記生成物を、実施例19の工程Eに記載されているプロトコールにしたがって、5−[2−(2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)エチル]−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(1mmol)及び調製4で得られた化合物(1.15mmol)をエタノール中のピペリジン存在下で還流にて縮合することにより得た。濾過後に得られた生成物を実施例19の工程Eに記載されているように塩酸塩に変換して、標記生成物を得た。Z異性体。
質量分析(ES+,m/z):419.2088(M+H)
元素微量分析
C H N Cl
理論値% 63.36 5.98 12.32 7.79
実測値% 63.40 5.78 12.22 8.16
【0178】
実施例50: 3−[(6−フルオロ−3−{[4−(4−モルホリニルメチル)−1H−ピロール−2−イル]メチレン}−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)メチル]−1,3−チアゾリジン−2,4−ジオン
工程A: 5−(2−クロロアセチル)−6−フルオロインドリン−2−オン
DCM 20mLを、窒素下で塩化アルミニウム(31.1mmol)に0〜5℃で滴下した。6−フルオロインドリン−2−オン(5.18mmol)及び塩化アセチル(6.73mmol)を混合物に加えた。反応混合物を50℃で一晩加熱した。反応混合物を周囲温度に冷まし、次に氷浴に注ぎ、得られた懸濁液を濾過し、次に冷水で洗浄して、標記生成物を得た。
【0179】
工程B: 6−フルオロ−2−オキソインドリン−5−カルボン酸メチル
ピリジン(99mmol)中の工程Aで得られた化合物(3.24mmol)の溶液を、90℃で2時間撹拌した。反応混合物を周囲温度に冷まし、次に濾過した。得られた固体をエタノールで洗浄し、減圧下で50℃にて乾燥させた。化合物をMeOH(80mL)に溶解し、炭酸カリウム0.434mmolを加えた。混合物を80℃で5時間撹拌した。周囲温度にさました後、4M HCl/ジオキサン溶液を加え(pH3)、混合物を蒸発乾固した。得られた残留物を水中でトリチュレートし、濾過し、水で洗浄し、次に減圧下で50℃にて乾燥させて、標記生成物を得た。
【0180】
工程C: 6−フルオロ−5−(ヒドロキシメチル)インドリン−2−オン
無水THF(20mL)中の工程Bで得られた化合物(2.68mmol)の溶液を、EtOH 0.3mL存在下、窒素下で保持した。溶液を0℃に冷却し、次にLiBH 5.28mmolを加えた。反応混合物を周囲温度で2時間撹拌した;次に第二のLiBH(6.20mmol)を加え、撹拌を更に3時間保持した。EtOH(0.3mL)及び第三のLiBH(9.14mmol)を加え、反応混合物を一晩撹拌した。反応混合物を水10mLでクエンチし、次に飽和NHCl水溶液(30mL)を加えた。EtOAcでの抽出を行い、有機相をNaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH 10:1)により精製して、標記生成物を得た。
【0181】
工程D: 6−フルオロ−5−(ヒドロキシメチル)−3−{[4−(4−モルホリニルメチル)−1H−ピロール−2−イル]メチレン}−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン
モルホリン(0.662mmol)及び調製1で得られた化合物(0.696mmol)を、工程Cで得られた化合物(10.662mmol)に加え、EtOH(3ml)に溶解し、混合物を2時間加熱還流した。混合物を、氷浴を使用して冷却し、形成された固体の沈殿物を濾別し、冷EtOHで洗浄し、トルエン中で再懸濁し、減圧下で蒸発させた(3回)。得られた残留物を減圧下で40℃にて4時間乾燥させて、標記生成物を得た。
【0182】
工程E: 3−[(6−フルオロ−3−{[4−(4−モルホリニルメチル)−1H−ピロール−2−イル]メチレン}−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)メチル]−1,3−チアゾリジン−2,4−ジオン
チアゾリジン−2,4−ジオン(0.350mmol)及び樹脂上のトリフェニルホスフィン(1.66mmol/g、0.415mmol)を窒素下、無水THF(9ml)中で周囲温度にて10分間撹拌した。混合物を氷浴で冷却し、アゾジカルボン酸ジ−tert−ブチル(0.369mmol)を一度に加えた。混合物を0℃で10分間撹拌し、次に工程Dで得られた化合物(0.238mmol)を一度に加えた。混合物を0℃で1.5時間撹拌し、次にチアゾリジン−2,4−ジオン(0.350mmol)、3つに分けた樹脂上のトリフェニルホスフィン(1.66mmol/g;0.166mmol、0.415mmol及び0.166mmol)及び3つに分けたアゾジカルボン酸tert−ブチル(各0.369mmol)を、48時間かけて加えた。シリカゲルを加え、混合物を減圧下で蒸発させた。得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH 100:0〜95:5)により精製して、暗黄色の固体を得て、CHCN中でトリチュレートした後、標記生成物を黄色の固体の形態で得た。
融点:224〜226℃
【0183】
実施例51: 3−[(7−フルオロ−3−{[4−(4−モルホリニルメチル)−1H−ピロール−2−イル]メチレン}−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)メチル]−1,3−チアゾリジン−2,4−ジオン
工程Aの6−フルオロインドリン−2−オンを7−フルオロインドリン−2−オンに代えて、手順を実施例50の工程A〜Eと同様にした。標記生成物を黄色の固体の形態で得た。
融点:246〜248℃
【0184】
実施例52: 3−[(4−フルオロ−3−{[4−(4−モルホリニルメチル)−1H−ピロール−2−イル]メチレン}−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)メチル]−1,3−チアゾリジン−2,4−ジオン
工程Aの6−フルオロインドリン−2−オンを4−フルオロインドリン−2−オンに代えて、手順を実施例50の工程A〜Eと同様にした。標記生成物を黄色の固体の形態で得た。
融点:248〜250℃
【0185】
実施例53: 3−({4−[2−(4−モルホリニル)エチル]−1H−ピロール−2−イル}メチレン)−5−[(2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)メチル]−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン塩酸塩
標記生成物を、実施例19の工程Eに記載されているプロトコールにしたがって、5−(2−オキソ−オキサゾリジン−3−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン及び調製19で得られた化合物を縮合することにより得た。
融点:174℃
元素微量分析
C H N Cl
理論値% 60.19 5.93 12.21 7.72
実測値% 59.47 5.98 11.62 7.16
【0186】
実施例54: 3−[(3−{[5−(モルホリン−4−イルメチル)−1H−ピロール−3−イル]メチレン}−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)メチル]−1,3−チアゾリジン−2,4−ジオン塩酸塩
工程A: 5−(ヒドロキシメチル)−3−{[5−(モルホリン−4−イルメチル)−1H−ピロール−3−イル]メチレン}−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン
標記化合物を、実施例1の工程Cで得られた化合物及び調製16の生成物を実施例1の工程Dに記載されている条件下で縮合することにより得た。Z/E異性体(46/54)の混合物。
質量分析(ES+,m/z):340.1645(M+H)及び340.1665(M+H)
【0187】
工程B: 3−[(3−{[5−(モルホリン−4−イルメチル)−1H−ピロール−3−イル]メチレン}−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)メチル]−1,3−チアゾリジン−2,4−ジオン塩酸塩
標記生成物を、工程Aで得られた生成物及びチアゾリジン−2,4−ジオンを実施例1の工程Eに記載されている条件下で縮合することにより得た。Z/E異性体(47/53)の混合物
質量分析(ES+,m/z):439.1447(M+H)及び439.1425(M+H)
元素微量分析
C H N S Cl
理論値% 55.63 4.88 11.80 6.75 7.46
実測値% 56.17 4.89 12.62 5.92 7.84
【0188】
実施例55: 3−{[3−({5−[(1R,5S)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−イルメチル]−1H−ピロール−3−イル}−メチレン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル]メチル}−1,3−チアゾリジン−2,4−ジオン塩酸塩
工程A: 3−({5−[(1R,5S)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−イルメチル]−1H−ピロール−3−イル}メチレン)−5−(ヒドロキシ−メチル)−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン
標記化合物を、実施例1の工程Cで得られた化合物及び調製17で得られた化合物を実施例1の工程Dに記載されている条件下で縮合することにより得た。Z/E異性体(46/54)の混合物
質量分析(ES+,m/z):340.1645(M+H)及び340.1665(M+H)
【0189】
工程B: 3−{[3−({5−[(1R,5S)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−イルメチル]−1H−ピロール−3−イル}−メチレン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル]メチル}−1,3−チアゾリジン−2,4−ジオン塩酸塩
標記生成物を、工程Aで得られた生成物及びチアゾリジン−2,4−ジオンを実施例1の工程Eに記載されている条件下で縮合することにより得た。Z/E異性体(60/40)の混合物
質量分析(ES+,m/z):435.1487(M+H)及び435.1504(M+H)
【0190】
実施例56: 3−({4−[(1R,5S)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−イルメチル]−1H−ピロール−2−イル}−メチレン)−6−フルオロ−5−[(2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)メチル]−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン塩酸塩
工程A: 1−(ブロモメチル)−2−フルオロ−4−ニトロベンゼン
トルエン中の2−フルオロ−1−メチル−4−ニトロベンゼン(0.152mol)の溶液に、ジブロミン5.1mlを還流で5時間かけて滴下した。反応混合物を分留に付した。得られた残留物をシクロヘキサン中でトリチュレートして、標記生成物を結晶の形態で得た。標記生成物を次の工程で直接使用した。
【0191】
工程B: 3−(2−フルオロ−4−ニトロベンジル)−1,3−オキサゾリジン−2−オン
THF/DMF(2.7ml/0.45ml)の混合物中の油状物(4.48mmol)中の60% 水素化ナトリウムの懸濁液に、THF/DMF(71ml/5.6ml)の混合物中の1,3−オキサゾリジン−2−オンの溶液(24.1mmol)を不活性雰囲気下で0℃にて30分間かけて滴下した。1時間撹拌した後、THF/DMF(56ml/11.2ml)の混合物中の工程Aで得られた化合物の溶液(26.5mmol)を、温度を10℃未満に保持しながら、1.5時間かけて加えた。撹拌を1.5時間継続した。水(12ml)を反応混合物にゆっくりと加え、次にTHFを減圧下で除去した。反応混合物を飽和NaCl水溶液で希釈し、次にAcOEt 100mlで3回抽出した。有機相を合わせ、飽和NaCl水溶液で洗浄し、次にMgSOで乾燥させた。濾過後、有機相を蒸発乾固した。残留物を、シリカゲル(SiO、溶離剤 CHCl)で精製して、標記生成物を得て、それを次の工程で直接使用した。
【0192】
工程C: 3−(4−アミノ−2−フルオロベンジル)−1,3−オキサゾリジン−2−オン
エタノール(25ml)中の工程B(10.37mmol)で得られた化合物の溶液に、酢酸122マイクロリットルを加えた。溶液を加熱還流し、10分間撹拌した。粉末鉄(2.08g)及びFeCl.6HO 75mgを加えた。還流で2時間撹拌した後、混合物を周囲温度にし、次に濃縮乾固した。水50mlを得られた残留物に加え、水酸化ナトリウムを使用してpHをアルカリ性にした。溶液をAcOEtで4回抽出した。有機相を合わせ、飽和NaCl水溶液で洗浄し、次にMgSOで乾燥させた。濾過後に、有機相を蒸発乾固して、標記生成物を得て、それを次の工程で直接使用した。
【0193】
工程D: 6−フルオロ−3−(メチルスルファニル)−5−[(2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)メチル]−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン及び4−フルオロ−3−(メチルスルファニル)−5−[(2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)メチル]−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン
得られた標記生成物を、実施例19の工程Cに記載されているプロトコールにしたがって、3−(4−アミノ−2−フルオロベンジル)−1,3−オキサゾリジン−2−オンを出発物質として使用して得て、シリカゲル(SiO、勾配 ヘプタン/AcOEt)で分離した。標記生成物を次の工程で直接使用した。
【0194】
工程E: 6−フルオロ−5−[(2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)メチル]−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン
工程Dで得られた6−フルオロ−3−(メチルスルファニル)−5−[(2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)メチル]−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オンを、実施例19の工程Dに記載されているように処理して、標記生成物を得た。
質量分析(ES+,m/z):251.0834(M+H)
【0195】
工程F: 3−({4−[(1R,5S)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−イルメチル]−1H−ピロール−2−イル}メチレン)−6−フルオロ−5−[(2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)メチル]−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン塩酸塩
標記生成物を、工程Eで得られた化合物及び調製4で得られた化合物を使用して、実施例19の工程Eのように得た。Z/E異性体(93/7)の混合物
質量分析(ES+,m/z):423.1817(M+H)及び423.1838(M+H)
元素微量分析
C H N Cl
理論値% 60.20 5.27 12.21 7.73
実測値% 59.84 4.86 11.76 7.20
【0196】
実施例57: 6−フルオロ−3−{[4−(モルホリン−4−イルメチル)−1H−ピロール−2−イル]メチレン}−5−[(2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)メチル]−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン塩酸塩
標記生成物を、実施例56の工程Dで得られた化合物及び調製1で得られた化合物を使用して、実施例19の工程Eのように得た。Z/E異性体(95/5)の混合物
質量分析(ES+,m/z):427.1784(M+H)及び427.1795(M+H)
元素微量分析
C H N Cl
理論値% 57.08 5.23 12.10 7.66
実測値% 57.08 4.72 11.77 8.13
【0197】
実施例58: 4−フルオロ−3−{[4−(モルホリン−4−イルメチル)−1H−ピロール−2−イル]メチレン}−5−[(2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)メチル]−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン塩酸塩
工程A: 4−フルオロ−5−[(2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)メチル]−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン
実施例56の工程Dで得られた4−フルオロ−3−(メチルスルファニル)−5−[(2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)メチル]−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オンを、実施例19の工程Dに記載されているように処理して、標記生成物を得た。
質量分析(ES+,m/z):251.0831(M+H)
【0198】
工程B: 4−フルオロ−3−{[4−(モルホリン−4−イルメチル)−1H−ピロール−2−イル]メチレン}−5−[(2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)メチル]−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン塩酸塩
標記生成物を、工程Aで得られた化合物及び調製1で得られた化合物を使用して、実施例19の工程Eのように得た。Z/E異性体(97.4/2.6)の混合物
質量分析(ES+,m/z):427.1781(M+H)及び427.1785(M+H)
元素微量分析
C H N Cl
理論値% 57.08 5.23 12.10 7.66
実測値% 57.36 4.48 11.88 8.03
【0199】
実施例59: 3−({4−[(1R,5S)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−イルメチル]−1H−ピロール−2−イル}−メチレン)−4−フルオロ−5−[(2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)メチル]−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン塩酸塩
標記生成物を、工程Aで得られた化合物及び調製4で得られた化合物を使用して、実施例19の工程Eのように得た。Z/E異性体(98.5/1.5)の混合物
質量分析(ES+,m/z):423.1827(M+H)及び423.1840(M+H)
元素微量分析
C H N Cl
理論値% 60.20 5.27 12.21 7.73
実測値% 59.61 5.05 11.73 7.32
【0200】
実施例60: 3−[(3−{[3−(モルホリン−4−イルメチル)−1H−ピロール−2−イル]メチレン}−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)メチル]−1,3−チアゾリジン−2,4−ジオン塩酸塩
工程A: 5−(ヒドロキシメチル)−3−{[3−(モルホリン−4−イルメチル)−1H−ピロール−2−イル]メチレン}−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン
標記生成物を、実施例1の工程Dに記載されている条件を使用して、実施例1の工程Cで得られた生成物及び調製8で得られた生成物を縮合することにより得た。Z/E異性体(96/4)の混合物
質量分析(ES+,m/z):340.1652(M+H)及び340.1638(M+H)
【0201】
工程B: 3−[(3−{[3−(モルホリン−4−イルメチル)−1H−ピロール−2−イル]メチレン}−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)メチル]−1,3−チアゾリジン−2,4−ジオン塩酸塩
標記生成物を、工程Aで得られた生成物から出発して、実施例1の工程Eに記載されているように得た。Z/E異性体(96/4)の混合物
質量分析(ES+,m/z):423.1827(M+H)及び423.1840(M+H)
元素微量分析
C H N Cl
理論値% 55.63 4.88 11.80 7.46
実測値% 56.06 4.59 12.03 7.05
【0202】
実施例61: 3−({5−[(3aR,6aS)−ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イルメチル]−1H−ピロール−2−イル}メチレン)−5−[(2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)メチル]−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン塩酸塩
調製1の生成物を調製20の生成物に代えて、手順を実施例19の工程Eと同様にした。Z/E異性体(98/2)の混合物
質量分析(ES+,m/z):433.2227(M+H)及び433.2234(M+H)
【0203】
実施例62: 3−{[3−({4−[(4−メトキシピペリジン−1−イル)メチル]−1H−ピロール−2−イル}メチレン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル]メチル}−1,3−チアゾリジン−2,4−ジオン
工程A: 5−(ヒドロキシメチル)−3−({4−[(4−メトキシピペリジン−1−イル)メチル]−1H−ピロール−2−イル}メチレン)−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン
調製1の生成物を調製21の生成物に代えて、手順を実施例1の工程Dと同様にした。標記生成物を次の工程で直接使用した。
【0204】
工程B: 3−{[3−({4−[(4−メトキシピペリジン−1−イル)メチル]−1H−ピロール−2−イル}メチリデン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル]メチル}−1,3−チアゾリジン−2,4−ジオン
実施例1の工程Dの生成物を工程Aの生成物に代えて、手順を実施例1の工程Eと同様にした。この場合、得られた生成物を塩酸塩に変換しなかった。Z/E異性体(92.5/7.5)の混合物
質量分析(ES+,m/z):467.1741(M+H)及び467.1742(M+H)
元素微量分析
C H N S
理論値% 61.79 5.62 12.01 6.87
実測値% 61.05 5.60 11.64 6.69
【0205】
実施例63: 5−[(2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)メチル]−3−({4−[2−(ピロリジン−1−イル)エチル]−1H−ピロール−2−イル}メチレン)−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン
標記生成物を、実施例19の工程Eに記載されているプロトコールにしたがって、実施例19の工程Dで得られた化合物及び調製18で得られた化合物を縮合することにより得た。
質量分析(ES+,m/z):407.2088(M+H)
【0206】
実施例64: 3−{[4−(モルホリン−4−イルメチル)−1H−ピロール−3−イル]メチレン}−5−[(2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)メチル]−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン塩酸塩
標記生成物を、実施例19の工程Eに記載されているプロトコールにしたがって、実施例19の工程Dで得られた化合物及び調製22で得られた化合物を縮合することにより得た。
Z/E異性体(96.7/5.3)の混合物
質量分析(ES+,m/z):409.1871(M+H)
融点:210℃
元素微量分析
C H N Cl
理論値% 59.39 5.66 12.59 7.97
実測値% 58.89 5.45 12.48 7.79
【0207】
実施例65: 3−[2−(3−{[4−(モルホリン−4−イルメチル)−1H−ピロール−2−イル]メチレン}−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)エチル]−1,3−チアゾリジン−2,4−ジオン塩酸塩
工程A: [3−(メチルスルファニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル]酢酸エチル
標記生成物を、(4−アミノフェニル)酢酸エチルから出発して、実施例1の工程Aに記載されているように得て、得られた生成物を次の工程で直接使用した。
【0208】
工程B: (2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)酢酸エチル
標記生成物を実施例1の工程Bに記載されているように得た。得られた生成物を次の工程で直接使用した。
【0209】
工程C: 5−(2−ヒドロキシエチル)−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン
LiBr(1.03g)を、THF(15ml)中のNaBH(0.45g)の溶液に加えた。反応混合物を7時間加熱還流し、工程Bで得られた化合物(1.3g)を、続いてB(OMe)(0.067ml)を加えた。18時間還流した後、混合物を減圧下で濃縮し、得られた残留物を3N HSO 20mlに取った。水相をNaClで飽和させ、酢酸エチルで抽出した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、蒸発乾固した。残留物をシリカゲル(SiO、溶離剤:AcOEt)で精製して、標記生成物をベージュ色の固体の形態で得た。
得られた化合物を次の反応で直接使用した。
【0210】
工程D: 5−(2−ヒドロキシエチル)−3−{[4−(モルホリン−4−イルメチル)−1H−ピロール−2−イル]−メチレン}−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン
標記生成物を、工程Cで得られた生成物及び調製1で得られた化合物を使用して、実施例1の工程Dのように得た。得られた生成物を次の反応で直接使用した。
【0211】
工程E: 3−[2−(3−{[4−(モルホリン−4−イルメチル)−1H−ピロール−2−イル]メチレン}−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)エチル]−1,3−チアゾリジン−2,4−ジオン塩酸塩
標記生成物を、工程Dで得られた化合物から出発して、実施例1の工程Eに記載されているように得た。
質量分析(ES+,m/z):453.1612(M+H)
融点:289℃ 分解。
元素微量分析
C H N S Cl
理論値% 56.49 5.15 11.46 6.56 7.25
実測値% 55.74 5.02 11.04 6.13 6.96
【0212】
実施例66: 3−{[3−({4−[(2−メチル−4−モルホリニル)メチル]−1H−ピロール−2−イル}メチレン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル]メチル}−1,3−チアゾリジン−2,4−ジオン塩酸塩
工程A: 5−(ヒドロキシメチル)−3−({4−[(2−メチル−4−モルホリニル)メチル]−1H−ピロール−2−イル}メチレン)−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン
標記生成物を、実施例1の工程Cで得られた化合物及び調製23で得られた生成物を縮合することにより、実施例1の工程Dに記載されている条件下で得た。
【0213】
工程B: 3−{[3−({4−[(2−メチル−4−モルホリニル)メチル]−1H−ピロール−2−イル}メチレン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル]メチル}−1,3−チアゾリジン−2,4−ジオン塩酸塩
標記生成物を、工程Aで得られた生成物及びチアゾリジン−2,4−ジオンを縮合することにより、実施例1の工程Eに記載されている条件下で得た。Z/E異性体(95/5)の混合物
質量分析(ES+,m/z):354.1807(M+H)及び354.1803(M+H)
元素微量分析
C H N S
理論値% 61.05 5.35 12.38 7.09
実測値% 60.54 5.37 12.13 7.20
【0214】
薬理学的試験
本発明の化合物は、非特異的毒性を有さない、ガン細胞の遊走の強力な阻害剤である。例として、A549非小細胞肺ガン細胞の実験結果を本明細書下記に報告する。
【0215】
実施例A:A549細胞の遊走阻害:「スクラッチアッセイ」
A549(ヒト非小細胞肺ガン)系由来の細胞を、10%ウシ胎児血清、40ng/ml HGF(肝細胞成長因子)、2mMグルタミン、50ユニット/mlペニシリン、50μg/mlストレプトマイシン及び10mM Hepes緩衝剤を含有するRPMI1640培地(pH=7.4)中で37℃のインキュベーターに入れて5%COの存在下で培養する。
【0216】
遊走試験のために、A549細胞を96ウェルプレート(ウェル1個あたり50000細胞)に移し、24時間培養して集密状態の細胞を得る。細胞層に深さ1mmのスクラッチを作り、細胞を被験化合物に38時間曝露する。次に、細胞培養物を撮影し、細胞遊走の結果としてのスクラッチの埋まりを評価する。
【0217】
結果は、本発明の化合物が細胞遊走の強力な阻害剤であることを示す。例として、実施例1の化合物は、30nMで遊走の全阻害を示す。
【0218】
実施例B:非特異的毒性の不在
非特異的毒が存在しないことを示すために、A549細胞を96ウェルプレートに移し、被験化合物に96時間曝露する。次に、比色分析マイクロ培養テトラゾリウムアッセイ(Cancer Res., 1987, 47, 939-942)により細胞生存率を定量する。結果は、本発明の化合物が最大100μMの濃度でA549細胞に対して無毒であることを示している。
【0219】
したがって、本発明の化合物は、非特異的毒性を有さない、優れた抗遊走活性を有する。
【0220】
実施例C:腫瘍U87−MGの成長阻害
ヒト神経膠芽腫U87−MGを10個細胞の量で雌性ヌードBalbCマウスに皮下移植した。次に、腫瘍体積が一旦200mm3に達してから、マウス8匹の群に腫瘍をランダム化した。週末以外の17日間にわたり経口経路(ビヒクル=水)により毎日処置(6.25、12.5、25及び50mg/kg)を行った。スライド式ノギスを使用して腫瘍体積を1週間に2回測定した。本発明の化合物の投与後に見られた成長阻害は、21日目から35日目(倫理規定に従って対照群のマウスを倫理的に屠殺した日付)に試験された全ての用量で統計的に有意である(測定が経時的に繰り返される2要因のANOVAに続くダネット(DUNETT)検定)。したがって、例として実施例1の化合物は、35日目に6.25mg/kg、12.5mg/kg及び25mg/kgの用量についてそれぞれ102%、84%及び98%の成長阻害を得ることを可能にする。70%のオーダの抑制は、50mg/kgの用量で観察される。
【0221】
実施例D:薬学的組成物:錠剤
錠剤1000個は、以下を含有する。
3−[3−{[4−(4−モルホリニルメチル)−1H−ピロール−2−イル]−メチレン}−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)メチル]−1,3−チアゾリジン−2,4−ジオン塩酸塩(実施例1) 5g(各錠剤につき5mg)
コムギデンプン 20g
トウモロコシデンプン 20g
乳糖 30g
ステアリン酸マグネシウム 2g
シリカ 1g
ヒドロキシプロピルセルロース 2g
【0222】
本発明の態様は、以下のとおりである。
1. 式(I):
【化17】


[式中、
mは、1又は2を示し、
nは、1又は2を示し、
Aは、非置換又は1〜3個の直鎖若しくは分岐(C−C)アルキル基により置換されているピロリル基を示し、
Xは、C(O)、S(O)又はSO基を示し、
及びRは、同一若しくは異なり、それぞれ直鎖若しくは分岐(C−C)アルキル基を示すか、
又はR及びRは、それらを担持する窒素原子と一緒になって複素環式基を形成し、
及びRは、それらを担持する原子と一緒になって複素環式基を形成し、
は、水素原子又は直鎖若しくは分岐(C−C)アルキル基を示し、
は、水素原子又はハロゲン原子を示し、ここで、
「複素環式基」は、5〜8個の頂点を有してもよく、窒素、酸素及び硫黄より選択される1〜3個のヘテロ原子を有してもよく、そして一つ又は複数の不飽和結合を有してもよい、単環式又は二環式基を意味し、そのように定義された該複素環式基が、非置換又は直鎖若しくは分岐(C−C)アルキル、直鎖若しくは分岐(C−C)アルケニル、オキソ、ヒドロキシ、直鎖若しくは分岐(C−C)アルコキシ、アリール、アリールアルキル及びアリールアルケニルより選択される一つ又は複数の基により置換されていることが可能であり、
「アリール」は、非置換又はハロゲン原子及び直鎖若しくは分岐(C−C)アルキル基より選択される一つ又は複数の基により置換されているフェニル基を意味し、
記号
【化18】


は、二重結合が、Z又はE立体配置であることを意味する
ことが了解されている]
で示される化合物、それらの光学異性体及び幾何異性体、並びに薬学的に許容される酸又は塩基とのそれらの付加塩。
2. nが、1を示す、上記1記載の式(I)で示される化合物、それらの光学異性体及び幾何異性体、並びにまた、薬学的に許容される酸又は塩基とのそれらの付加塩。
3. mが、1を示す、上記1記載の式(I)で示される化合物、それらの光学異性体及び幾何異性体、並びにまた、薬学的に許容される酸又は塩基とのそれらの付加塩。
4. R及びRが、アルキル基を示す、上記1記載の式(I)で示される化合物、それらの光学異性体及び幾何異性体、並びにまた、薬学的に許容される酸又は塩基とのそれらの付加塩。
5. R及びRが、それらを担持する窒素原子と一緒になって5又は6員単環式基を形成する、上記1記載の式(I)で示される化合物、それらの光学異性体及び幾何異性体、並びにまた、薬学的に許容される酸又は塩基とのそれらの付加塩。
6. R及びRが、それらを担持する窒素原子と一緒になってモルホリニル基を形成する、上記1記載の式(I)で示される化合物、それらの光学異性体及び幾何異性体、並びにまた、薬学的に許容される酸又は塩基とのそれらの付加塩。
7. R及びRが、X基及びそれらを担持する窒素原子と一緒になってチアゾリジンジオニル基を形成する、上記1記載の式(I)で示される化合物、それらの光学異性体及び幾何異性体、並びにまた、薬学的に許容される酸又は塩基とのそれらの付加塩。
8. Rが、水素原子を示す、上記1記載の式(I)で示される化合物、それらの光学異性体及び幾何異性体、並びにまた、薬学的に許容される酸又は塩基とのそれらの付加塩。
9. Rが、水素原子を示す、上記1記載の式(I)で示される化合物、それらの光学異性体及び幾何異性体、並びにまた、薬学的に許容される酸又は塩基とのそれらの付加塩。
10. Xが、C=O基を示す、上記1記載の式(I)で示される化合物、それらの光学異性体及び幾何異性体、並びにまた、薬学的に許容される酸又は塩基とのそれらの付加塩。
11. Aが、1H−ピロール−2,4−イル基を示す、上記1記載の式(I)で示される化合物、それらの光学異性体及び幾何異性体、並びにまた、薬学的に許容される酸又は塩基とのそれらの付加塩。
12. R及びRが、それらを担持する窒素原子と一緒になってモルホリニル基を形成し、m及びnが、1の値を有し、R及びRが、水素原子を示し、Aが、1H−ピロール−2,4−イル基を示す、上記1記載の式(I)で示される化合物、それらの光学異性体及び幾何異性体、並びにまた、薬学的に許容される酸又は塩基とのそれらの付加塩。
13. 3−[(3−{[4−(4−モルホリニルメチル)−1H−ピロール−2−イル]メチレン}−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)メチル]−1,3−チアゾリジン−2,4−ジオンである、上記1記載の式(I)で示される化合物、その幾何異性体、並びにまた、薬学的に許容される酸又は塩基とのそれらの付加塩。
14. 3−[((3Z)−3−{[4−(4−モルホリニルメチル)−1H−ピロール−2−イル]メチレン}−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)メチル]−1,3−チアゾリジン−2,4−ジオンである、上記1記載の式(I)で示される化合物、並びにまた、薬学的に許容される酸又は塩基とのその付加塩。
15. 式(II):
【化19】


[式中、n及びRは、式(I)と同義である]
で示される化合物を出発物質として使用し、該化合物と式(III):
【化20】


[式中、X、R及びRは、式(I)と同義である]
で示される化合物を塩基の存在下で縮合させ、式(IV):
【化21】


[式中、n、X、R、R及びRは、前記と同義である]
で示される化合物を得て、該化合物を化学的又は接触水素化に供して、式(V):
【化22】


[式中、n、X、R、R及びRは、前記と同義である]
で示される化合物を得て、該化合物を(メチルスルファニル)酢酸エチルの存在下でtBuOClの作用に供し、続いてトリエチルアミン及び塩酸を連続的に作用させて、式(VI):
【化23】


[式中、n、X、R、R及びRは、前記と同義である]
で示される化合物を得て、該化合物を粉末亜鉛の作用に供して、式(VII):
【化24】


[式中、n、X、R、R及びRは、前記と同義である]
で示される化合物を得て、該化合物と式(VIII):
【化25】


[式中、m、A、R、R及びRは、式(I)と同義である]
で示される化合物をピペリジンの存在下で縮合させ、酸処理後に式(I)で示される化合物を得て、該化合物を、慣例的な分離技法により精製してもよく、所望であれば、薬学的に許容される酸又は塩基とのその付加塩に変換してもよく、適切であれば、慣例的な分割技法によりその異性体に分割してもよいことを特徴とする、上記1記載の式(I)で示される化合物の調製方法。
16. 式(IX):
【化26】


[式中、n’は、0又は1を表し、Rは、直鎖若しくは分岐(C−C)アルキル基を示し、Rは、式(I)と同義である]
で示される化合物を出発物質として使用し、該化合物を(メチルスルファニル)酢酸エチルの存在下でtBuOClの作用に供し、続いてトリエチルアミン及び塩酸を連続的に作用させ、式(X):
【化27】


[式中、n’、R及びRは、前記と同義である]
で示される化合物を得て、該化合物を粉末亜鉛の作用に供して、式(XI):
【化28】


[式中、n’、R及びRは、前記と同義である]
で示される化合物を得て、該化合物を還元媒質中に入れて、式(XII):
【化29】


[式中、n及びRは、前記と同義である]
で示される化合物を得て、該化合物と式(VIII):
【化30】


[式中、m、A、R、R及びRは、式(I)と同義である]
で示される化合物をピペリジンの存在下で縮合させて、酸処理後に式(XIII):
【化31】


[式中、m、n、A、R、R、R及びRは、前記と同義である]
で示される化合物を得て、該化合物と式(III):
【化32】


[式中、X、R及びRは、式(I)と同義である]
で示される化合物を、トリフェニルホスフィン及び例えばアゾジカルボン酸エチルの存在下で直接縮合させ、式(I)で示される化合物を得て、該化合物を、慣例的な分離技法により精製してもよく、所望により、薬学的に許容される酸又は塩基とのその付加塩に変換してもよく、適切であれば、慣例的な分割技法によりその異性体に分割してもよいことを特徴とする、上記1記載の式(I)で示される化合物の調製方法。
17. 上記1から14のいずれか一記載の、式(I)で示される少なくとも一つの化合物又は薬学的に許容される酸若しくは塩基とのそれらの付加塩を、一つ又は複数の薬学的に許容される賦形剤と組み合わせて含む薬学的組成物。
18. ガン細胞の遊走を阻害する薬剤としての薬物の製造に使用するための、上記17記載の薬学的組成物。
19. 転移ガンの処置に使用するための薬物の製造に使用するための、上記17記載の薬学的組成物。
20. 大腸ガン、乳ガン、肝ガン、腎臓ガン、脳腫瘍、食道ガン、黒色腫、骨髄腫、卵巣ガン、非小細胞肺ガン、小細胞肺ガン、前立腺ガン、膵臓ガン、及び肉腫の処置に使用するための薬物の製造に使用するための、上記17記載の薬学的組成物。
21. 遺伝毒性剤、有糸分裂毒、代謝拮抗薬、プロテアソーム阻害剤及びキナーゼ阻害剤より選択される抗ガン剤と、上記1〜14のいずれか一記載の式(I)で示される化合物の関連。
22. ガンの処置に使用するための薬物の製造における、上記21記載の関連の使用。
23. ガンの処置における放射線療法と関連する、上記1〜14のいずれか一記載の式(I)で示される化合物の使用。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化33】


[式中、
mは、1又は2を示し、
nは、1又は2を示し、
Aは、非置換又は1〜3個の直鎖若しくは分岐(C−C)アルキル基により置換されているピロリル基を示し、
Xは、C(O)、S(O)又はSO基を示し、
及びRは、同一若しくは異なり、それぞれ直鎖若しくは分岐(C−C)アルキル基を示すか、
又はR及びRは、それらを担持する窒素原子と一緒になって複素環式基を形成し、
及びRは、それらを担持する原子と一緒になって複素環式基を形成し、
は、水素原子又は直鎖若しくは分岐(C−C)アルキル基を示し、
は、水素原子又はハロゲン原子を示し、ここで、
「複素環式基」は、5〜8個の頂点を有してもよく、窒素、酸素及び硫黄より選択される1〜3個のヘテロ原子を有してもよく、そして一つ又は複数の不飽和結合を有してもよい、単環式又は二環式基を意味し、そのように定義された該複素環式基が、非置換又は直鎖若しくは分岐(C−C)アルキル、直鎖若しくは分岐(C−C)アルケニル、オキソ、ヒドロキシ、直鎖若しくは分岐(C−C)アルコキシ、アリール、アリールアルキル及びアリールアルケニルより選択される一つ又は複数の基により置換されていることが可能であり、
「アリール」は、非置換又はハロゲン原子及び直鎖若しくは分岐(C−C)アルキル基より選択される一つ又は複数の基により置換されているフェニル基を意味し、
記号
【化34】


は、二重結合が、Z又はE立体配置であることを意味する
ことが了解されている]
で示される化合物、それらの光学異性体及び幾何異性体、並びに薬学的に許容される酸又は塩基とのそれらの付加塩。
【請求項2】
nが、1を示す、請求項1記載の式(I)で示される化合物、それらの光学異性体及び幾何異性体、並びにまた、薬学的に許容される酸又は塩基とのそれらの付加塩。
【請求項3】
mが、1を示す、請求項1記載の式(I)で示される化合物、それらの光学異性体及び幾何異性体、並びにまた、薬学的に許容される酸又は塩基とのそれらの付加塩。
【請求項4】
及びRが、アルキル基を示す、請求項1記載の式(I)で示される化合物、それらの光学異性体及び幾何異性体、並びにまた、薬学的に許容される酸又は塩基とのそれらの付加塩。
【請求項5】
及びRが、それらを担持する窒素原子と一緒になって5又は6員単環式基を形成する、請求項1記載の式(I)で示される化合物、それらの光学異性体及び幾何異性体、並びにまた、薬学的に許容される酸又は塩基とのそれらの付加塩。
【請求項6】
及びRが、それらを担持する窒素原子と一緒になってモルホリニル基を形成する、請求項1記載の式(I)で示される化合物、それらの光学異性体及び幾何異性体、並びにまた、薬学的に許容される酸又は塩基とのそれらの付加塩。
【請求項7】
及びRが、X基及びそれらを担持する窒素原子と一緒になってチアゾリジンジオニル基を形成する、請求項1記載の式(I)で示される化合物、それらの光学異性体及び幾何異性体、並びにまた、薬学的に許容される酸又は塩基とのそれらの付加塩。
【請求項8】
が、水素原子を示す、請求項1記載の式(I)で示される化合物、それらの光学異性体及び幾何異性体、並びにまた、薬学的に許容される酸又は塩基とのそれらの付加塩。
【請求項9】
が、水素原子を示す、請求項1記載の式(I)で示される化合物、それらの光学異性体及び幾何異性体、並びにまた、薬学的に許容される酸又は塩基とのそれらの付加塩。
【請求項10】
Xが、C=O基を示す、請求項1記載の式(I)で示される化合物、それらの光学異性体及び幾何異性体、並びにまた、薬学的に許容される酸又は塩基とのそれらの付加塩。
【請求項11】
Aが、1H−ピロール−2,4−イル基を示す、請求項1記載の式(I)で示される化合物、それらの光学異性体及び幾何異性体、並びにまた、薬学的に許容される酸又は塩基とのそれらの付加塩。
【請求項12】
及びRが、それらを担持する窒素原子と一緒になってモルホリニル基を形成し、m及びnが、1の値を有し、R及びRが、水素原子を示し、Aが、1H−ピロール−2,4−イル基を示す、請求項1記載の式(I)で示される化合物、それらの光学異性体及び幾何異性体、並びにまた、薬学的に許容される酸又は塩基とのそれらの付加塩。
【請求項13】
3−[(3−{[4−(4−モルホリニルメチル)−1H−ピロール−2−イル]メチレン}−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)メチル]−1,3−チアゾリジン−2,4−ジオンである、請求項1記載の式(I)で示される化合物、その幾何異性体、並びにまた、薬学的に許容される酸又は塩基とのそれらの付加塩。
【請求項14】
3−[((3Z)−3−{[4−(4−モルホリニルメチル)−1H−ピロール−2−イル]メチレン}−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)メチル]−1,3−チアゾリジン−2,4−ジオンである、請求項1記載の式(I)で示される化合物、並びにまた、薬学的に許容される酸又は塩基とのその付加塩。
【請求項15】
式(II):
【化35】


[式中、n及びRは、式(I)と同義である]
で示される化合物を出発物質として使用し、該化合物と式(III):
【化36】


[式中、X、R及びRは、式(I)と同義である]
で示される化合物を塩基の存在下で縮合させ、式(IV):
【化37】


[式中、n、X、R、R及びRは、前記と同義である]
で示される化合物を得て、該化合物を化学的又は接触水素化に供して、式(V):
【化38】


[式中、n、X、R、R及びRは、前記と同義である]
で示される化合物を得て、該化合物を(メチルスルファニル)酢酸エチルの存在下でtBuOClの作用に供し、続いてトリエチルアミン及び塩酸を連続的に作用させて、式(VI):
【化39】


[式中、n、X、R、R及びRは、前記と同義である]
で示される化合物を得て、該化合物を粉末亜鉛の作用に供して、式(VII):
【化40】


[式中、n、X、R、R及びRは、前記と同義である]
で示される化合物を得て、該化合物と式(VIII):
【化41】


[式中、m、A、R、R及びRは、式(I)と同義である]
で示される化合物をピペリジンの存在下で縮合させ、酸処理後に式(I)で示される化合物を得て、該化合物を、慣例的な分離技法により精製してもよく、所望であれば、薬学的に許容される酸又は塩基とのその付加塩に変換してもよく、適切であれば、慣例的な分割技法によりその異性体に分割してもよいことを特徴とする、請求項1記載の式(I)で示される化合物の調製方法。
【請求項16】
式(IX):
【化42】


[式中、n’は、0又は1を表し、Rは、直鎖若しくは分岐(C−C)アルキル基を示し、Rは、式(I)と同義である]
で示される化合物を出発物質として使用し、該化合物を(メチルスルファニル)酢酸エチルの存在下でtBuOClの作用に供し、続いてトリエチルアミン及び塩酸を連続的に作用させ、式(X):
【化43】


[式中、n’、R及びRは、前記と同義である]
で示される化合物を得て、該化合物を粉末亜鉛の作用に供して、式(XI):
【化44】


[式中、n’、R及びRは、前記と同義である]
で示される化合物を得て、該化合物を還元媒質中に入れて、式(XII):
【化45】


[式中、n及びRは、前記と同義である]
で示される化合物を得て、該化合物と式(VIII):
【化46】


[式中、m、A、R、R及びRは、式(I)と同義である]
で示される化合物をピペリジンの存在下で縮合させて、酸処理後に式(XIII):
【化47】


[式中、m、n、A、R、R、R及びRは、前記と同義である]
で示される化合物を得て、該化合物と式(III):
【化48】


[式中、X、R及びRは、式(I)と同義である]
で示される化合物を、トリフェニルホスフィン及び例えばアゾジカルボン酸エチルの存在下で直接縮合させ、式(I)で示される化合物を得て、該化合物を、慣例的な分離技法により精製してもよく、所望により、薬学的に許容される酸又は塩基とのその付加塩に変換してもよく、適切であれば、慣例的な分割技法によりその異性体に分割してもよいことを特徴とする、請求項1記載の式(I)で示される化合物の調製方法。
【請求項17】
請求項1から14のいずれか一項記載の、式(I)で示される少なくとも一つの化合物又は薬学的に許容される酸若しくは塩基とのそれらの付加塩を、一つ又は複数の薬学的に許容される賦形剤と組み合わせて含む薬学的組成物。
【請求項18】
ガン細胞の遊走を阻害する薬剤としての薬物の製造に使用するための、請求項17記載の薬学的組成物。
【請求項19】
転移ガンの処置に使用するための薬物の製造に使用するための、請求項17記載の薬学的組成物。
【請求項20】
大腸ガン、乳ガン、肝ガン、腎臓ガン、脳腫瘍、食道ガン、黒色腫、骨髄腫、卵巣ガン、非小細胞肺ガン、小細胞肺ガン、前立腺ガン、膵臓ガン、及び肉腫の処置に使用するための薬物の製造に使用するための、請求項17記載の薬学的組成物。
【請求項21】
遺伝毒性剤、有糸分裂毒、代謝拮抗薬、プロテアソーム阻害剤及びキナーゼ阻害剤より選択される抗ガン剤と、請求項1〜14のいずれか一項記載の式(I)で示される化合物の関連。
【請求項22】
ガンの処置に使用するための薬物の製造における、請求項21記載の関連の使用。
【請求項23】
ガンの処置における放射線療法と関連する、請求項1〜14のいずれか一項記載の式(I)で示される化合物の使用。

【公開番号】特開2011−37848(P2011−37848A)
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−174734(P2010−174734)
【出願日】平成22年8月3日(2010.8.3)
【出願人】(500287019)レ ラボラトワール セルヴィエ (166)
【Fターム(参考)】