説明

新規アルカリプロテアーゼおよび、該新規アルカリプロテアーゼを含有する洗浄剤および清浄剤

本発明は、互いに類似しており、DNAが土壌サンプルから得られる2つの新規アルカリプロテアーゼ(配列番号:4および7)に関し、C末端が削除され同様のタンパク質分解活性を示すそのフラグメント(配列番号:5および8)、配列番号:4と少なくとも90%までまたは配列番号:7と少なくとも87.5%まで類似している全てのアルカリプロテアーゼ、および配列番号:4および配列番号:7から得られるコンセンサス配列(配列番号9)としてまとめられ得るものに関する。さらに、関連核酸(配列番号:3および6)と少なくとも85%同一の相同性を持つ全ての核酸または該関連フラグメントに関する。さらに、これらのプロテアーゼに対する使用の技術的可能性を定義し、特に洗浄剤および清浄剤におけるそれらの使用を記載する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
アミノ酸配列が、配列番号:4に記載のアミノ酸配列と少なくとも90%同一であるか、または配列番号:7に記載のアミノ酸配列と少なくとも87.5%同一である、アルカリプロテアーゼ。
【請求項2】
アミノ酸配列が、配列番号:4に記載のアミノ酸配列と、少なくとも95%、96%、97%、98%、99%の順で好ましく、特に好ましくは100%同一であるか、配列番号:7に記載のアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%の順で好ましく、特に好ましくは100%同一である、請求項1に記載のアルカリプロテアーゼ。
【請求項3】
各ケースにおける相同性値が、配列番号:4におけるアミノ酸位置33〜581または配列番号:7におけるアミノ酸位置39〜586に対応する領域に適用される、請求項1または2に記載のアルカリプロテアーゼ。
【請求項4】
各ケースにおける少なくとも90%の同一性からの相同性値が、配列番号:5におけるアミノ酸位置33〜470、または配列番号:8におけるアミノ酸位置33〜470に対応する領域に適用される、請求項1〜3のいずれかに記載のアルカリプロテアーゼ。
【請求項5】
配列番号:9のコンセンサス配列として、好ましくはアミノ酸位置39〜587、特に好ましくはアミノ酸位置39〜476の範囲におけるアミノ酸配列を有する、請求項1〜4のいずれかに記載のアルカリプロテアーゼ。
【請求項6】
配列番号:3に記載のヌクレオチド配列と、少なくとも85%、そして少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%の順に好ましく、特に好ましくは100%同一であるヌクレオチド配列、特に配列番号:3に記載のヌクレオチド位置97〜1746に対応する領域、より特別には配列番号:3に記載のヌクレオチド位置97〜1410に対応する領域によってコードされているか、または配列番号:6に記載のヌクレオチド配列と、少なくとも85%、そして少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%の順に好ましく、特に好ましくは100%同一であるヌクレオチド配列、特に配列番号:6に記載のヌクレオチド位置115〜1761に対応する領域、より特別には配列番号:6に記載のヌクレオチド位置115〜1428に対応する領域によってコードされている、請求項1〜5のいずれかに記載のアルカリプロテアーゼ。
【請求項7】
天然環境から単離し得るか、または天然環境から単離し得る核酸から得られる、請求項1〜6のいずれかに記載のアルカリプロテアーゼ。
【請求項8】
関連核酸が天然環境から単離し得る生物を起源とする、請求項1〜7のいずれかに記載のアルカリプロテアーゼ。
【請求項9】
生物が、微生物、好ましくは真菌または細菌、これらの中の好ましいものはグラム陽性細菌、特に好ましくはバシラス属のものである、請求項8に記載のアルカリプロテアーゼ。
【請求項10】
出発分子において既に結合された、少なくとも100個、少なくとも150個、200個、250個の順に好ましく、特に好ましくは少なくとも300個のアミノ酸を有する断片化または欠失突然変異誘発によって、請求項1〜9のいずれかに記載のアルカリプロテアーゼから得られるアルカリプロテアーゼまたはタンパク質。
【請求項11】
挿入突然変異誘発による、置換突然変異誘発および/または他のタンパク質の少なくとも一つとの融合による、請求項1〜10のいずれかに記載のアルカリプロテアーゼまたはタンパク質から得られる、請求項1〜10のいずれかに記載のアルカリプロテアーゼまたはタンパク質。
【請求項12】
図1におけるアラインメントによって割当てられた、バシラス・レンタス由来のアルカリプロテアーゼの番号付けした位置3、4、36、42、47、56、61、69、87、96、99、101、102、104、114、118、120、130、139、141、142、154、157、188、193、199、205、211、224、229、236、237、242、243、255および268において、1以上のアミノ酸置換を有する、請求項11記載のアルカリプロテアーゼまたはタンパク質。
【請求項13】
さらに安定されている、請求項1〜12いずれかに記載のアルカリプロテアーゼまたはタンパク質。
【請求項14】
さらに誘導体化されている、請求項1〜13いずれかに記載のアルカリプロテアーゼまたはタンパク質。
【請求項15】
請求項1〜14に示したアルカリプロテアーゼまたはタンパク質の1つと共通する少なくとも1つの抗原決定基、特に図1におけるアラインメントによって割当てられた位置3、4、36、42、47、56、61、69、87、96、99、101、102、104、114、118、120、130、139、141、142、154、157、188、193、199、205、211、224、229、236、237、242、243、255および268が、バシラス・レンタス由来のアルカリプロテアーゼの番号付けに位置する少なくとも1以上のエピトープ領域を有する、アルカリプロテアーゼまたはタンパク質。
【請求項16】
配列番号:3に記載のヌクレオチド配列と、少なくとも85%または配列番号:6に記載のヌクレオチド配列と少なくとも85%同一である、ヌクレオチド配列を有する核酸。
【請求項17】
配列が、記載されたヌクレオチド配列の一つと、少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%と順に好ましく、特に好ましくは100%同一である、請求項16に記載の核酸。
【請求項18】
各ケースで相同性値が、配列番号:3に記載のヌクレオチド位置97〜1746と対応するか、または配列番号:6に記載のヌクレオチド位置115〜1761と対応する領域に適用される、請求項16または17に記載の核酸。
【請求項19】
各ケースで相同性値が、配列番号:3に記載のヌクレオチド位置97〜1410に対応するか、または配列番号:6に記載のヌクレオチド位置115〜1428に対応する領域に適用される、請求項16〜18のいずれかに記載の核酸。
【請求項20】
請求項1〜16のいずれかに記載のアルカリプロテアーゼまたはタンパク質をコードしている、請求項16〜19のいずれかに記載の核酸。
【請求項21】
1または好ましくは2以上のコドンが同義コドンによって置換されている、請求項16〜20のいずれかに記載の核酸。
【請求項22】
請求項16〜21のいずれかに記載の核酸を天然に含む、生物の細胞。
【請求項23】
請求項1〜15のいずれかに記載のプロテアーゼまたはタンパク質を天然に発現し、好ましくは分泌する、請求項22に記載の細胞。
【請求項24】
細胞が、微生物、好ましくは真菌または細菌であり、それらのなかで好ましくはグラム陽性細菌、特に好ましくはバシラス属のグラム陽性細菌またはザントモナス属のグラム陰性細菌である、請求項22または23いずれかに記載の細胞。
【請求項25】
天然に定着した生存環境由来の核酸単離物を基にした、請求項1〜15のいずれかに記載のアルカリプロテアーゼの同定方法。
【請求項26】
PCRプライマーとして働くことができ、2つの配列の配列番号:3または6の一つから得られ得る、互いに対応している、1つ好ましくは2つのオリゴヌクレオチドを用いる請求項25に記載の方法。
【請求項27】
単離核酸がクローニングされ、好ましくは発現され、特に好ましくは発現産物のプロテアーゼ活性によってプロテアーゼとして同定される、請求項25または26に記載の方法。
【請求項28】
請求項16〜21に示した核酸領域を含む、ベクター。
【請求項29】
請求項28に記載のクローニングベクター。
【請求項30】
請求項28に記載の発現ベクター。
【請求項31】
組換えDNA修飾後に請求項16〜21のいずれかに記載の核酸領域を含む、細胞。
【請求項32】
核酸領域がベクター、特に請求項28〜30のいずれかに記載のベクターに位置する、請求項31に記載の細胞。
【請求項33】
請求項1〜15のいずれかに記載のアルカリプロテアーゼまたはタンパク質の一つを発現し、好ましくは分泌する、請求項31または32に記載の細胞。
【請求項34】
細菌である、請求項31〜33のいずれかに記載の細胞。
【請求項35】
グラム陰性細菌、特にエシュリキア・コリ属、クレブシエラ属、シュードモナス属またはザントモナス属、特にエシュリキア・コリ K12 株、エシュリキア・コリB 株または クレブシエラ・プランチコラ株、より具体的にはエシュリキア・コリ BL21 (DE3)株、エシュリキア・コリ RV308株、エシュリキア・コリ DH5α株、エシュリキア・コリ JM109株、エシュリキア・コリ XL-1 株またはクレブシエラ・プランチコラ(Rf)株からの誘導体である、請求項34に記載の細胞。
【請求項36】
グラム陽性細菌、特にバチラス属、スタフィロコッカス属またはコリネバクテリウム属、より具体的にはバシラス・レンタス種、バシラス・リケニフォルミス種、バシラス・アミロリケファシエンス種、バシラス・サブチリス種、バシラス・グロビギー種またはバシラス・アルカロフィラス種、スタフィロコッカス・カルノサス種またはコリネバクテリウム・グルタミカム種の一つである、請求項34に記載の細胞。
【請求項37】
真核生物細胞、好ましくはサッカロマイセス属のうちの一つである、請求項31〜33のいずれかに記載の細胞。
【請求項38】
請求項1〜15のいずれかに記載のアルカリプロテアーゼまたはタンパク質の製造方法。
【請求項39】
請求項16〜21の一つに記載した核酸を用いる、好ましくは請求項28〜30のいずれかに記載の一つに記載したベクターを用いる、特に好ましくは請求項31〜37のいずれかに記載の細胞を用いる、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
ヌクレオチド配列が、1または好ましくは2以上のコドンにおいて宿主株のコドン頻度に適応されている、請求項38または39に記載の方法。
【請求項41】
請求項1〜15のいずれかに記載のアルカリプロテアーゼを含む組成物。
【請求項42】
清浄剤または洗浄剤である、請求項41に記載の組成物。
【請求項43】
組成物の1gあたり、2μg〜20mg、好ましくは5μg〜17.5mg、特に好ましくは20μg〜15mg、非常に特に好ましくは50μg〜10mgの量のアルカリプロテアーゼを含有する、請求項42に記載の組成物。
【請求項44】
さらに酵素、特に他のプロテアーゼ、アミラーゼ、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、オキシドレダクターゼおよび/またはリパーゼを含む、請求項42または43に記載の組成物。
【請求項45】
織物原料の処理用組成物または織物手入用組成物である、請求項41に記載の組成物。
【請求項46】
天然構成成分を含有する繊維または織物、特にウールまたはシルクを含有する繊維または織物の処理用の、請求項41に記載の組成物。
【請求項47】
少なくとも一つの方法工程において、請求項1〜15のいずれかに記載のアルカリプロテアーゼが活性となる、織物または硬表面の機械洗浄方法。
【請求項48】
アルカリプロテアーゼが、適用あたり、40μg〜4g、好ましくは50μg〜3g、特に好ましくは100μg〜2g、特に好ましくは200μg〜1gの量で用いられる、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
少なくとも1つの方法工程において、請求項1〜15のいずれかに記載のアルカリプロテアーゼが活性となる、織物原料の処理または織物手入の処理のための方法。
【請求項50】
天然構成成分を含有する織物原料、繊維または織物、特にウールまたはシルクを含有する織物原料、繊維または織物のための、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
織物または硬表面の洗浄のための、請求項1〜15のいずれかに記載のアルカリプロテアーゼの使用。
【請求項52】
アルカリプロテアーゼが、適用あたり、40μg〜4g、好ましくは50μg〜3g、特に好ましくは100μg〜2g、特に好ましくは200μg〜1gの量で用いられる、請求項51に記載の使用。
【請求項53】
化粧品である、請求項41に記載の組成物。

【公表番号】特表2007−533312(P2007−533312A)
【公表日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−508793(P2007−508793)
【出願日】平成17年4月15日(2005.4.15)
【国際出願番号】PCT/EP2005/003983
【国際公開番号】WO2005/103244
【国際公開日】平成17年11月3日(2005.11.3)
【出願人】(391008825)ヘンケル・コマンディットゲゼルシャフト・アウフ・アクチエン (309)
【氏名又は名称原語表記】HENKEL KOMMANDITGESELLSCHAFT AUF AKTIEN
【住所又は居所原語表記】40191 Dusseldorf,Henkelstrasse 67,Germany
【Fターム(参考)】