説明

新規化合物

本発明は、3位でアミノカルボキシ置換基を有する1-ヒドロキシフェニル部位を含み、5位と3位のアミノカルボキシ置換基とが可変長さの脂肪族鎖により連結された、C21-デオキシアンサマイシンの誘導体又はその塩であって、該フェニル環の1-ヒドロキシ位置がアミノアルキレンアミノカルボニル基によって誘導体化され、アルキレン基(任意にアルキル基で置換され得る)が鎖長2若しくは3の炭素原子又はリン酸若しくはリン酸エステル(アルキルエステルなど)基又はその塩を有し、かつ誘導体化基が親分子の水溶性及び/又は生物学的利用能を増加させることを特徴とする、前記誘導体又はその塩を提供する。そのような化合物は、療法、例えば癌及びB-細胞性悪性腫瘍の治療に有用である。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
3位でアミノカルボキシ置換基を有する1-ヒドロキシフェニル部位を含み、5位と3位のアミノカルボキシ置換基とが可変長さの脂肪族鎖により連結された、C21-デオキシアンサマイシンの誘導体又はその塩であって、
該フェニル環の1-ヒドロキシ位置がアミノアルキレンアミノカルボニル基によって誘導体化され、アルキレン基(任意にアルキル基で置換され得る)が鎖長2若しくは3の炭素原子又はリン酸若しくはリン酸エステル基を有し、かつ誘導体化基が親分子の水溶性及び/又は生物学的利用能を増加させることを特徴とする、前記C21-デオキシアンサマイシンの誘導体又はその塩。
【請求項2】
3位でアミノカルボキシ置換基を有する1-ヒドロキシフェニル部位を含み、5位と3位のアミノカルボキシ置換基とが可変長さの脂肪族鎖により連結された、請求項1記載のC21-デオキシアンサマイシンの誘導体又はその塩であって、
該フェニル環の1-ヒドロキシ位置がリン酸又はリン酸エステル基によって誘導体化され、かつ誘導体化基が親分子の水溶性及び/又は生物学的利用能を増加させることを特徴とする、請求項1記載のC21-デオキシアンサマイシンの誘導体又はその塩。
【請求項3】
3位でアミノカルボキシ置換基を有する1-ヒドロキシフェニル部位を含み、5位と3位のアミノカルボキシ置換基とが可変長さの脂肪族鎖により連結された、請求項1記載のC21-デオキシアンサマイシンの誘導体又はその塩であって、
該フェニル環の1-ヒドロキシ位置がアミノアルキレンアミノカルボニル基によって誘導体化され、アルキレン基(任意にアルキル基で置換され得る)が鎖長2若しくは3の炭素原子又はリン酸若しくはリン酸エステル基を有し、かつ誘導体化基が親分子の水溶性及び/又は生物学的利用能を増加させ、インビボで除去されることができることを特徴とする、請求項1記載のC21-デオキシアンサマイシンの誘導体又はその塩。
【請求項4】
下記式(IA-IC)のC21-デオキシアンサマイシン誘導体、又はその医薬として許容し得る塩:
【化1】

(式中、
R1はH、OH、OMeを表し;
R2はOH、OMe又はケトを表し;
R3はOH又はOMeを表し;
R4はH、OH又はOCH3を表し;
R5はH又はCH3を表し
R6及びR7は双方ともHを表すか、又は一緒にこれらは結合を表し(すなわち、C4からC5は2重結合);
R8はH又は-C(O)-NH2を表し;
R9は下記式を表す:
【化2】

(式中、
nは0又は1を表し;
R10はH、Me、Et又はイソ-プロピルを表し;
R11、R12及びR13は各々独立に、H又はC1-C4分枝若しくは直鎖アルキル基を表し;
又はR11及びR12、又はR12及びR13は結合して、6員炭素環を形成することができ;
R14はH又はC1-C4分枝若しくは直鎖アルキル基を表し;かつ
R15はH、Me又はEtを表す。)。
【請求項5】
R1はH、OH、OMeを表し;
R2はOH、OMe又はケトを表し;
R3はOH又はOMeを表し;
R4はH、OH又はOCH3を表し;
R5はH又はCH3を表し
R6及びR7は双方ともHを表すか、又は一緒にこれらは結合を表し(すなわち、C4からC5は2重結合);
R8はH又は-C(O)-NH2を表し;
R9は下記式を表す:
【化3】

(式中、R15はH、Me又はEtを表す。)、
請求項4記載の化合物。
【請求項6】
R1はH、OH、OMeを表し;
R2はOH、OMe又はケトを表し;
R3はOH、又はOMeを表し;
R4はH、OH、又はOCH3を表し;
R5はH又はCH3を表し
R6及びR7は双方ともHを表すか、又は一緒にこれらは結合を表し(すなわち、C4からC5は2重結合);
R8はH又は-C(O)-NH2を表し;
R9は下記式を表す:
【化4】

(式中、
nは0又は1を表し;
R10はH、Me、Et又はイソ-プロピルを現し;
R11、R12及びR13は各々独立に、H又はC1-C4分枝若しくは直鎖アルキル基を表し;
又はR11及びR12、又はR12及びR13は結合して、6員炭素環を形成することができ;
R14はH又はC1-C4分枝若しくは直鎖アルキル基を表す。)、
請求項4記載の化合物。
【請求項7】
R1がHを表す、請求項4〜6のいずれか1項記載の化合物。
【請求項8】
R1がOMeを表す、請求項4〜6のいずれか1項記載の化合物。
【請求項9】
R2がOHを表す、請求項4〜8のいずれか1項記載の化合物。
【請求項10】
R2がOMeを表す、請求項4〜8のいずれか1項記載の化合物。
【請求項11】
R3がOMeを表す、請求項4〜10のいずれか1項記載の化合物。
【請求項12】
R4がHを表す、請求項4〜11のいずれか1項記載の化合物。
【請求項13】
R4がHを表す、請求項4〜11のいずれか1項記載の化合物。
【請求項14】
R5がHを表す、請求項4〜13のいずれか1項記載の化合物。
【請求項15】
R6がHを表す、請求項4〜14のいずれか1項記載の化合物。
【請求項16】
R7がHを表す、請求項4〜15のいずれか1項記載の化合物。
【請求項17】
R8が-C(O)-NH2を表す、請求項4〜16のいずれか1項記載の化合物。
【請求項18】
R15がHを表す、請求項4、5、又は7〜17のいずれか1項記載の化合物。
【請求項19】
R15がMe又はEtを表す、請求項4、5、又は7〜17のいずれか1項記載の化合物。
【請求項20】
R10がMeを表す、請求項4及び6〜17のいずれか1項記載の化合物。
【請求項21】
R10がEtを表す、請求項4及び6〜17のいずれか1項記載の化合物。
【請求項22】
R14がMeを表す、請求項4、6〜17、20、及び21のいずれか1項記載の化合物。
【請求項23】
R14がEtを表す、請求項4、6〜17、20、及び21のいずれか1項記載の化合物。
【請求項24】
R11がHを表す、請求項4、6〜17、及び20〜23のいずれか1項記載の化合物。
【請求項25】
R12がHを表す、請求項4、6〜17、及び20〜24のいずれか1項記載の化合物。
【請求項26】
R13がHを表す、請求項4、6〜17、及び20〜25のいずれか1項記載の化合物。
【請求項27】
nが0を表す、請求項4、6〜17、及び20〜26のいずれか1項記載の化合物。
【請求項28】
nが0であり、R12及びR13が各々Hを表し、R10及びR14が各々Meを表す、請求項4及び6〜17のいずれか1項記載の化合物。
【請求項29】
nが0であり、R12及びR13が各々Hを表し、かつR10及びR14が各々Etを表す、請求項4及び6〜17のいずれか1項記載の化合物。
【請求項30】
構造(IA)の化合物である、請求項1〜29のいずれか1項記載の化合物。
【請求項31】
構造(IB)の化合物である、請求項1〜29のいずれか1項記載の化合物。
【請求項32】
構造(IC)の化合物である、請求項1〜29のいずれか1項記載の化合物。
【請求項33】
4,5-ジヒドロ-11-O-デメチル-15-デメトキシ-18,21-ジデヒドロ-21-デオキソマクベシン-18-ホスフェート又はその医薬として許容し得る塩である、請求項4記載の化合物。
【請求項34】
下記式又はその医薬として許容し得る塩である、請求項4記載の化合物:
【化5】


【請求項35】
一ナトリウム塩の形態である、請求項4、5、7〜19、30〜34のいずれか1項記載の化合物。
【請求項36】
18-O-(N,N'-ジメチルプロパンジアミンカルバモイル)-4,5-ジヒドロ-11-O-デメチル-15-デメトキシ-18,21-ジデヒドロ-18-ヒドロキシ-21-デオキソマクベシン又はその医薬として許容し得る塩である、請求項4記載の化合物。
【請求項37】
18-O-(N,N'-ジエチルエチレンジアミンカルバモイル)-4,5-ジヒドロ-11-O-デメチル-15-デメトキシ-18,21-ジデヒドロ-18-ヒドロキシ-21-デオキソマクベシン又はその医薬として許容し得る塩である、請求項4記載の化合物。
【請求項38】
18-O-(N,N'-ジメチルエチレンジアミンカルバモイル)-4,5-ジヒドロ-11-O-デメチル-15-デメトキシ-18,21-ジデヒドロ-18-ヒドロキシ-21-デオキソマクベシン又はその医薬として許容し得る塩である、請求項4記載の化合物。
【請求項39】
下記式又はその医薬として許容し得る塩である、請求項4記載の化合物:
【化6】


【請求項40】
下記式又はその医薬として許容し得る塩である、請求項4記載の化合物:
【化7】


【請求項41】
下記式又はその医薬として許容し得る塩である、請求項4記載の化合物:
【化8】


【請求項42】
1種以上の医薬として許容し得る希釈剤又は担体とともに、請求項1〜41のいずれか1項記載のC21-デオキシアンサマイシン誘導体又はその医薬として許容し得る塩を含む、医薬組成物。
【請求項43】
医薬品として使用するための、請求項1〜41のいずれか1項記載のC21-デオキシアンサマイシン誘導体又はその医薬として許容し得る塩。
【請求項44】
癌、B-細胞性悪性腫瘍、マラリア、真菌感染、中枢神経系の疾患及び神経変性疾患、血管形成に依存する疾患、自己免疫疾患の治療のため、及び/又は癌の予防的前処置としての医薬品の製造における、請求項1〜41のいずれか1項記載のC21-デオキシアンサマイシン誘導体又はその医薬として許容し得る塩の使用。
【請求項45】
癌、B-細胞性悪性腫瘍、マラリア、真菌感染、中枢神経系の疾患及び神経変性疾患、血管形成に依存する疾患、自己免疫疾患の治療のため、及び/又は癌の予防的前処置としての医薬品として使用される、請求項1〜41のいずれか1項記載のC21-デオキシアンサマイシン誘導体又はその医薬として許容し得る塩。
【請求項46】
癌、B-細胞性悪性腫瘍、マラリア、真菌感染、中枢神経系の疾患及び神経変性疾患、血管形成に依存する疾患、自己免疫疾患の治療方法、又は癌の予防的前処置方法であって、その必要がある患者に、有効量の請求項1〜41のいずれか1項記載のC21-デオキシアンサマイシン誘導体又はその医薬として許容し得る塩を投与することを含む、前記方法。
【請求項47】
請求項1〜41のいずれか1項記載のC21-デオキシアンサマイシン誘導体又はその医薬として許容し得る塩の製造方法であって、(a)式(IIA)、(IIB)、又は(IIC)の化合物又はその保護誘導体
【化9】

(式中、Lは脱離基である)を、式(V)の化合物
【化10】

(式中、Pは保護基を表し、n及びR1〜R8及びR10〜R14は請求項1、3、4、6〜17、20〜32、及び36〜41のいずれかに記載されているものである。)と反応させること;又は
(b)式(IIIA)、(IIIB)若しくは(IIIC)の化合物又はその保護誘導体
【化11】

(式中、R1〜R8は請求項1、2、5、7〜19、30〜35のいずれかに記載されているものである。)をリン酸化試薬と反応させること;又は
(c)式(I)の化合物又はその塩を、式(I)の別の化合物又はその別の医薬として許容し得る塩に変換すること;又は
(d)式(I)の保護化合物を脱保護することを含む、前記方法。
【請求項48】
式(IIA)、(IIB)、若しくは(IIC)の化合物又はその塩:
【化12】

(式中、R1〜R8は請求項1〜41のいずれか1項に定義されるものであり、Lは脱離基である。)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2010−520190(P2010−520190A)
【公表日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−551275(P2009−551275)
【出願日】平成20年3月3日(2008.3.3)
【国際出願番号】PCT/GB2008/050150
【国際公開番号】WO2008/104812
【国際公開日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【出願人】(505012977)バイオチカ テクノロジー リミテッド (14)
【Fターム(参考)】