説明

既設油圧制御システムを省力化油圧制御システムへ構築する制御方法およびその制御装置

【課題】多額の設備費用が発生および生産の停滞および新装置の据付場所の確保および既設設備の廃棄処理などの諸問題を改善するべく、機械類に設備された既設油圧制御システムを省力化油圧制御システムへ構築する制御方法およびその制御装置を提供する。
【解決手段】既設電気制御盤53より出力された従来の出力手段60などをもとにプロブラマブルロジックコントローラB3の実行処理により、既設油圧制御装置52に設けられた各電動機の制御回転数および各油圧ポンプの制御吐出量を演算する。前記した各電動機の制御回転数若しくはD/A変換したINV回転数指令より、インバータ制御装置15にある制御機能および主回路の実行処理によって前記各電動機の回転数を変更させ、同時に前記各油圧ポンプの吐出量を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【産業上の利用分野】
【0001】
多方面に使用される機械類の中でも、特に、機械の作動を油圧アクチュエータで行い、その作動や制御を担う油圧制御装置および油圧制御装置を稼働させるために電気制御盤を設備した油圧制御システムは数多い。なかでも鉄鋼分野などに設備されている大規模な油圧制御システムの電力量は大容量であるため、電力量の低消費化および省力化を積極的に推進することは、地球温暖化の防止および電力量の節電および工場原価の低減など大いに貢献しよう。しかしながら、かなり遅れている。なぜなら、低消費化や省力化を考慮した油圧制御システムを新たに設備したり大改造したりすることは、多額の設備費用が発生および生産の停滞および新装置の据付場所の確保および既設設備の廃棄処理などの諸問題が発生し、その結果、製品の原価高騰をまねいたり競争力の低下を引き起こしたりするためである。
そこで、この発明は上記した現状を改善するべく、機械類に設備された既設油圧制御システムを省力化油圧制御システムへ構築する制御方法およびその制御装置に関するものである。
【背景技術】
【背景技術】
【0002】
既に設備されている油圧制御システムを既設油圧制御システムと以下記載する。前記既設油圧制御システムは既設油圧制御装置および既設電気制御盤および既設油圧アクチュエータおよび既設各油圧配管および既設各ケーブル電気配線などから構成されている。なお、前記既設油圧アクチュエータは前記既設油圧制御システムの規模によって、単数または複数台設置されているため以下は既設各油圧アクチュエータと記載する。
【0003】
既設油圧制御装置は油圧力や油量を担う油圧ポンプおよび前記油圧ポンプを駆動する電動機および前記既設各油圧アクチュエータの作動や速度や圧力を制御する油圧制御弁類および成立たせるためのその他の機器およびマニホールドおよび配管などから成り立つ。なお、前記油圧ポンプおよび前記電動機は前記既設油圧制御システムの規模によって、単数または複数台設置されているため以下は各油圧ポンプおよび各電動機と記載する。前記各電動機の回転運転出力手段および電気シーケンス制御による出力手段および前記各油圧ポンプの圧力側油圧制御回路のオンロード出力手段を単独にしてまたは共有にして条件指示されて駆動する各油圧ポンプを、各ロード油圧ポンプと記載する。前記各電動機の回転運転出力手段および前記電気シーケンス制御による出力手段および前記各油圧ポンプの圧力側油圧制御回路のアンロード出力手段を単独にしてまたは共有にして条件指示されて駆動する各油圧ポンプを、各カットオフ油圧ポンプあるいは各アンロード油圧ポンプと記載する。
【0004】
既設電気制御盤の主な構成は、入力/出力手段を経由する部Aおよび電気シーケンス制御の中枢を担うプログラマブルロジックコントローラAおよび成立たせるためのその他の機器や電気配線などによる。
前記既設電気制御盤は、前記既設各油圧アクチュエータの作動確認例えばリミットスイッチおよび圧力スイッチおよびリレー接点および押釦スイッチおよび切替えスイッチなどの入力手段を、前記入力/出力手段を経由する部Aを経由して前記プログラマブルロジックコントローラAへ入力させ、予め、入力機器A例えばパソコンなどによって前記プログラマブルロジックコントローラAに入力済みであるプログラムAの実行処理による電気シーケンス制御とそれにともなう出力手段を創り、且つ指示して出力する役目を担っている。前記した電気シーケンス制御にともなう出力手段は、前記部Aを経由し既設各ケーブル電気配線を中継して、指示された既設油圧制御装置に設置されている前記各電動機や油圧制御弁類へ電送され、前記既設各油圧アクチュエータを制御しつつ作動させる。
【0005】
既設各油圧アクチュエータは機械の動作部に単数および複数台が取り付けられ、既設各油圧配管によって既設油圧制御装置と結ばれている。
【0006】
前記既設油圧制御装置に設置された前記各油圧ポンプの吐出量および設置台数の算出は、前記電気シーケンス制御にともなう出力手段および前記各電動機に駆動された前記各油圧ポンプの油圧回路におけるオンロード/アンロード出力手段および前記各電動機の回転運転/回転停止出力手段の指示によって示されるタイムスケジュールの進行にもとづく同一時間内に作動する前記既設各油圧アクチュエータの作動流量および同時作動時における合計作動流量を演算し、前記油圧制御弁類の合計漏れ流量を前記合計作動流量に加えた流量より大きい値としている。また、不足して複数台を設置する場合は、メンテナンス性や保守部品の統一化を考慮し同一仕様として台数を決めるのが一般的な選定である。なおまた、前記各油圧ポンプのロード油圧力は、前記既設各油圧アクチュエータに作用する負荷によって演算される油圧力および油圧流体が油圧制御弁類および油圧配管の流路を通過する時に生ずる抵抗油圧力および圧力制御弁のブリードオフ油圧力を加算した値より大きくして決定する。
前記各電動機の容量は、前記各油圧ポンプの吐出量およびロード油圧力および単位換算係数および前記各油圧ポンプ効率より演算して決定する。また、一般的に使用される前記各電動機の種類と極数は、三相誘導電動機と4極および6極である。いずれの極数も定回転駆動である。なおまた、極数の選定は前記各油圧ポンプの回転数制限および客先の仕様条件などによって決められる。
前記既設各油圧アクチュエータの作動は、前記タイムスケジュールの進行にもとづいて行われるが、時間の経過にともない単独作動や重複作動をしたり作動速度が異なったり多様な作動が行われ、且つ機械によって前記タイムスケジュールは千差万別である。
【0007】
次に、エネルギーと油圧力および流量の関係を考察してみる。
エネルギーは油圧力および流量に比例するので、前記各油圧ポンプに必要な発生エネルギーは、前記タイムスケジュールの進行にもとづき演算した前記既設各油圧アクチュエータの出力エネルギーおよび前記油圧制御弁類の流路損失エネルギーおよび前記油圧配管の流路損出エネルギーおよび前記各油圧ポンプの損失エネルギーおよび前記各電動機の損失エネルギーおよび圧力制御弁のオーバーライド損失エネルギーおよび前記既設各油圧アクチュエータの摺動損失エネルギーを演算して算出した合計出力エネルギーより大きくしなければならない。ところが、前記既設各油圧アクチュエータは前記タイムスケジュールの進行にもとづき作動されるため、前記した合計出力エネルギーは時間の経過にともない変化する。即ち、前記各油圧ポンプの発生エネルギーと前記した合計出力エネルギーの差値は常に変化する。
前記した差値の大部分は、圧力制御弁のタンクラインより排出される油量および前記圧力制御弁の入力側に作用する油圧力とタンクラインの油圧力の差圧に比例した放出エネルギー(損失エネルギー)と考えることができる。参考までに、前記した合計出力エネルギーと前記油圧ポンプの発生エネルギーとの比率を記せば、油圧業界における一般的な値は30%またはそれ以上と言われている。
【0008】
次に、前記各油圧ポンプは定容量形および可変容量形が多く使用され、機械の稼働停止まで前記タイムスケジュールの進行にもとづき駆動される。
定容量形油圧ポンプを使用する場合、前記各油圧ポンプの圧力側油圧制御回路をオンロード/アンロード油圧制御回路とし、前記既設各油圧アクチュエータが停止している間、前記した圧力側油圧制御回路の油圧力をアンロード油圧力にして、前記各電動機の発生エネルギーを低減させ省力化を図っている。
一方の可変容量形油圧ポンプは、前記定容量形油圧ポンプに比べ効率が高いため省力化に適していることから多く採用されている。また、機械の動作にあわせて多種類の油圧力−吐出量制御方式が存在するが、大規模な油圧制御システムの多くは、前記した油圧力−吐出量制御方式の中でもプレッシャコンペンセータ制御方式を採用している。何故なら、前記既設各油圧アクチュエータの設置台数および種類および作動制御が多種多様のため前記プレッシャコンペンセータ制御方式以外の制御方式を採用すると、油圧制御回路および電気制御システムが複雑となるためあまり採用されていない。前記プレッシャコンペンセータ制御方式の可変容量形油圧ポンプは、設定した油圧力−吐出量制御(P−Q曲線)曲線の範囲内で制御が行われること、且つ高効率であることから省力化に適した油圧ポンプである。しかしながら、前記既設各油圧アクチュエータが作動していない場合、吐出量はほぼゼロになるが、前記各油圧ポンプの圧力側油圧制御回路の油圧力が圧力制御弁の設定圧となるため、前記各電動機の発生エネルギーは前記定容量形油圧ポンプとの効率の差値分、少ない程度である。また、近年では、前記した従来の技術を改善する技術が開発され商品化されている。非特許文献2および非特許文献3および非特許文献4および非特許文献5を参照する。
【先行技術文献】
【0009】
【非特許文献1】日本フルードパワーシステム学会、油圧供給源の変遷について
【非特許文献2】油研工業株式会社カタログ、省エネ油圧ユニット
【非特許文献3】カワサキプレシジョンマシナリカタログ、省エネインバータシステム
【非特許文献4】株式会社不二越カタログ、省エネ可変ポンプユニット
【非特許文献5】ダイキン工業株式会社カタログ、ハイブリッド油圧ポンプシステム
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
前記既設油圧制御システムは既設油圧制御装置および既設電気制御盤および既設各油圧アクチュエータおよび既設各油圧配管および既設各ケーブル電気配線などから構成されている。
既設油圧制御装置は油圧力や油量を担う油圧ポンプおよび前記油圧ポンプを駆動する電動機および前記既設各油圧アクチュエータの作動や速度や圧力を制御する油圧制御弁類および成立たせるためのその他の機器およびマニホールドおよび配管などから成り立つ。
既設電気制御盤の主な構成は、入力/出力手段を経由する部Aおよび電気シーケンス制御の中枢を担うプログラマブルロジックコントローラAおよび成立たせるためのその他の機器や電気配線などによる。前記既設電気制御盤は、前記既設各油圧アクチュエータの作動確認例えばリミットスイッチおよび圧力スイッチおよびリレー接点および押釦スイッチおよび切替えスイッチなどの入力手段を、前記入力/出力手段を経由する部Aを経由して前記プログラマブルロジックコントローラAへ入力させ、予め、入力機器A例えばパソコンなどによって前記プログラマブルロジックコントローラAに入力済みであるプログラムAの実行処理による電気シーケンス制御とそれにともなう出力手段を創り、且つ指示して出力する役目を担っている。前記した電気シーケンス制御にともなう出力手段は、前記部Aを経由し既設各ケーブル電気配線を中継して、指示された既設油圧制御装置に設置されている前記各電動機や油圧制御弁類へ電送され、前記既設各油圧アクチュエータを制御しつつ作動させる。
既設各油圧アクチュエータは機械の動作部に単数および複数台が取り付けられ、既設各油圧配管によって既設油圧制御装置と結ばれている。
前記既設油圧制御装置に設置された前記各油圧ポンプの吐出量および設置台数の算出は、前記電気シーケンス制御にともなう出力手段および前記各電動機に駆動された前記各油圧ポンプの油圧回路におけるオンロード/アンロード出力手段および前記各電動機の回転運転/回転停止出力手段の指示によって示されるタイムスケジュールの進行にもとづく同一時間内に作動する前記既設各油圧アクチュエータの作動流量および同時作動時における合計作動流量を演算し、前記油圧制御弁類の合計漏れ流量を前記合計作動流量に加えた流量より大きい値としている。
また、不足して複数台を設置する場合は、メンテナンス性や保守部品の統一化を考慮し同一仕様として台数を決めるのが一般的な選定である。なおまた、前記各油圧ポンプのロード油圧力は、前記既設各油圧アクチュエータに作用する負荷によって演算される油圧力および油圧流体が油圧制御弁類ならびに油圧配管の流路を通過する時に生ずる抵抗油圧力および圧力制御弁のブリードオフ油圧力を加算した値より大きくして決定する。
前記各電動機の容量は、前記各油圧ポンプの吐出量およびロード油圧力および単位換算係数および前記各油圧ポンプ効率より演算して決定する。また、一般的に使用される前記各電動機の種類と極数は、三相誘導電動機と4極および6極である。いずれの極数も定回転駆動である。なおまた、極数の選定は前記各油圧ポンプの回転数制限および客先の仕様条件などによって決められる。
前記既設各油圧アクチュエータの作動は、前記タイムスケジュールの進行にもとづいて行われるが、時間の経過と共に単独作動や重複作動をしたり作動速度が異なったり多様な作動が行われ、且つ機械によって前記タイムスケジュールは千差万別である。
次に、エネルギーと油圧力および流量の関係を考察してみる。
エネルギーは油圧力および流量に比例するので、前記各油圧ポンプに必要な発生エネルギーは、前記タイムスケジュールの進行にもとづき演算した前記既設各油圧アクチュエータの出力エネルギーおよび前記油圧制御弁類の流路損失エネルギーおよび前記油圧配管の流路損出エネルギーおよび前記各油圧ポンプの損失エネルギーおよび前記各電動機の損失エネルギーおよび圧力制御弁のオーバーライド損失エネルギーおよび前記既設各油圧アクチュエータの摺動損失エネルギーを演算して算出した合計出力エネルギーより大きくしなければならない。ところが、前記既設各油圧アクチュエータは前記タイムスケジュールの進行にもとづき作動されるため、前記した合計出力エネルギーは時間の経過にともない変化する。即ち、前記各油圧ポンプの発生エネルギーと前記した合計出力エネルギーの差値は常に変化する。
前記した差値の大部分は、圧力制御弁のタンクラインより排出される油量および前記圧力制御弁の入力側に作用する油圧力とタンクラインの油圧力の差圧に比例した放出エネルギー(損失エネルギー)と考えることができる。参考までに、前記した合計出力エネルギーと前記油圧ポンプの発生エネルギーとの比率を記せば、油圧業界における一般的な値は30%またはそれ以上と言われている。
次に、前記各油圧ポンプは定容量形および可変容量形が多く使用され、機械の稼働停止まで前記タイムスケジュールの進行にもとづき駆動される。
定容量形油圧ポンプを使用する場合、前記各油圧ポンプの圧力側油圧制御回路をオンロード/アンロード油圧制御回路とし、前記既設各油圧アクチュエータが停止している間、前記した圧力側油圧制御回路の油圧力をアンロード油圧力にして、前記各電動機の発生エネルギーを低減させ省力化を図っている。
一方の可変容量形油圧ポンプは、前記定容量形油圧ポンプに比べ効率が高いため省力化に適していることから多く採用されている。また、機械の動作にあわせて多種類の油圧力−吐出量制御方式が存在するが、大規模な油圧制御システムの多くは、前記した油圧力−吐出量制御方式の中でもプレッシャコンペンセータ制御方式を採用している。何故なら、前記既設各油圧アクチュエータの設置台数および種類および作動制御が多種多様のため前記プレッシャコンペンセータ制御方式以外の制御方式を採用すると、油圧制御回路および電気制御システムが複雑となるためあまり採用されていない。前記プレッシャコンペンセータ制御方式の可変容量形油圧ポンプは、設定した油圧力−吐出量制御(P−Q曲線)曲線の範囲内で制御が行われること、且つ高効率であることから省力化に適した油圧ポンプである。しかしながら、前記既設各油圧アクチュエータが作動していない場合、吐出量はほぼゼロになるが、前記各油圧ポンプの圧力側油圧制御回路の油圧力が圧力制御弁の設定圧となるため、前記各電動機の発生エネルギーは前記定容量形油圧ポンプとの効率の差値分、少ない程度である。
【0011】
しかしながら従来の技術にあっては、前記した比率が30%またはそれ以上発生することを常識技術として、油圧制御システムを構築して既設備されていることである。が問題点の1である。
【0012】
しかしながら従来の技術にあっては、前記既設各油圧アクチュエータの作動は、前記タイムスケジュールの進行にもとづいて行われるが、時間の経過にともない単独作動や重複作動をしたり作動速度が異なったり多様な作動が行われ、且つ機械によって前記タイムスケジュールは千差万別である。このような性格を持つ前記タイムスケジュールに対して、省力化を行う方法は前記タイムスケジュールの進行に合わせ連続的に油圧制御を行うことが求められる。しかしながら、前記各電動機の定回転駆動および油圧制御回路構成の制約によって、連続的な制御技術の難しさならびにそれに伴う金額の高騰および保守の難しさなど問題点の2が起きる。且つ、従来の技術は大まかな省力化制御方式である。
【0013】
しかしながら従来の技術にあっては、定容量形油圧ポンプを使用する場合、前記各油圧ポンプの圧力側油圧制御回路をオンロード/アンロード油圧制御回路とし、前記既設各油圧アクチュエータが停止している間、前記した圧力側油圧制御回路の油圧力をアンロード油圧力にして、前記各電動機の動力を低減させ省力化を図っている。しかし、前記各電動機の定回転駆動により油圧流体は必要以上に圧力制御弁からタンクへ排出されるため、必要以上に放出エネルギー(損失エネルギー)が発生する。が問題点の3である。
【0014】
しかしながら従来の技術にあっては、可変容量形油圧ポンプを使用する場合、前記定容量形油圧ポンプに比べ効率が高いため省力化に適していることから多く採用されている。また、機械の動作にあわせて多種類の油圧力−吐出量制御方式が存在するが、大規模な油圧制御システムの多くは、前記した油圧力−吐出量制御方式の中でもプレッシャコンペンセータ制御方式を採用している。
何故なら、前記既設各油圧アクチュエータの設置台数および種類および作動制御が多種多様のため前記プレッシャコンペンセータ制御方式以外の制御方式を採用すると、油圧制御回路および電気制御システムが複雑となるためあまり採用されていない。前記プレッシャコンペンセータ制御方式の可変容量形油圧ポンプは、設定した油圧力−吐出量制御(P−Q曲線)曲線の範囲内で前記既設各油圧アクチュエータの作動制御が行われること、且つ高効率であることから省力化に適した油圧ポンプである。しかし、前記既設各油圧アクチュエータが作動しない場合、吐出量はほぼゼロになるが、前記各油圧ポンプの圧力側油圧制御回路の油圧力が圧力制御弁の設定圧となるため、前記各電動機の発生エネルギーは前記定容量形油圧ポンプとの効率の差値分、少ない程度である。また、設定した油圧力が常にかかるため油圧制御弁類ならびに油圧配管から油漏れが起きたり油圧制御弁類の耐久性が落ちたり保守点検時の危険性が伴ったりする。が問題点の4である。
【0015】
また、放出エネルギーや損失エネルギーは熱エネルギーに変換されるため、タンクおよび油圧制御装置および油圧配管などの熱吸収エネルギーより高値の場合、冷却機器例えば、オイルクーラーなどを設置して油圧流体の温度上昇を抑制しなければならない。このために油圧制御装置の形状が大きくなったり冷却媒体系の設備が必要となったりする。が問題点の5である。
【0016】
そこで、近年、行われている方法は、油圧供給源である前記各油圧ポンプの発生エネルギーや前記した放出エネルギーを抑制することである。
前記各油圧ポンプの発生エネルギーや放出エネルギーの抑制は(非特許文献1)に記載するように、
1.固定ポンプ+比例電磁式ロードセンシング制御弁
固定容量形油圧ポンプと油圧アクチュエータの負荷による負荷油圧力に連動する圧力制御弁と流量制御弁を組み合わせたロードセンシング制御弁の組み合わせによる方式
2.比例電磁式ロードセンシング制御形可変ポンプ
可変油圧ポンプの吐出量側ラインに流量調整弁を設け、前記流量制御弁の入口側と出口側の差圧力を検知してポンプの吐出量を可変させる方式
3.比例電磁式圧力/流量制御形可変ポンプ
可変油圧ポンプの吐出量側ラインに圧力センサーを設け、必要な圧力をセンシングすると同時に、可変油圧ポンプのポンプ斜板角をセンシングして必要な圧力と吐出流量を制御する方式
4.回転数制御形ポンプ
油圧ポンプの回転数を制御して必要な流量を吐出させる方式で、電動機の回転数をインバータやサーボの制御が使用される
などを実用化している。
(非特許文献1)に記載しているように、省エネルギー性能の比較は、
固定ポンプ+比例電磁式ロードセンシング制御弁を基準(0%)とすれば、
比例電磁式ロードセンシング制御形可変ポンプ‥‥20〜40%
比例電磁式圧力・流量制御形可変ポンプ‥‥‥‥‥30〜60%
回転数制御形ポンプ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥40〜80%
となっていることである。注目すべきは、前記省エネルギー性能の数値が2倍の範囲となっている。何故なら、前記したようにタイムスケジュールは千差万別であり、それに伴う前記各油圧ポンプの発生エネルギーと前記既設各油圧アクチュエータの出力エネルギーの差値の変化が大きいため、前記省エネルギー性能の数値を範囲として示さざるを得ないためである。また、油圧制御システムを設計する技術者の考え方によっても前記省エネルギー性能は大きく変わるであろう。
前記既設油圧制御システムは前記した省エネルギー性能が安定しない状態、即ち損失エネルギーが高値で稼働しているとも言える。
そこで、各メーカーともに省エネルギー性能が高い回転数制御形ポンプ方式(非特許文献2)および(非特許文献3)および(非特許文献4)を製品化して省力化をアピールしている。その理由は、インバータモーターおよびサーボモーターおよびそれらを制御する制御アンプの高性能化および低価格化および高品質化によって採用に値したからである。しかしながら、前記した回転数制御形ポンプ方式の省力化油圧制御装置を採用するには、既設油圧制御システムをすべて廃棄しなければならない。何故なら、既設油圧制御システムと基本的に異なるからである。このため、多額の設備費用が発生および生産設備ラインの長期停止および据付場所の確保および新設するために行われる諸工事および前記既設油圧制御システムの廃棄処理など多くの問題点の6が発生する。また、(非特許文献2)および(非特許文献3)および(非特許文献4)は他に影響の少ない小規模の油圧制御装置である。加うるに、現在の経済状況の悪さおよび原価償却期間の長期化などを鑑みるにつけ新たに省力化制御油圧システムを導入することは不可能に近い。
このため、高効率電動機や高効率である可変容量形油圧ポンプを既設機器と交換して簡易的省力化を図っているのが現実である。
【0017】
この発明の目的は、以上のような従来の技術の課題や問題点を着目してなされたものであり、既設油圧制御システムを省力化油圧制御システムへ構築する制御方法およびその制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
上記の目的を達成するために、請求項1による発明は、既設油圧制御装置および既設電気制御盤および既設各油圧アクチュエータおよび既設各油圧配管および既設各ケーブル電気配線およびその他の機器によって構成された既設油圧制御システムを省力化油圧制御システムへ構築する制御方法において、省力化油圧制御システムへ構築するために附設する省力化制御装置に設けられているプログラマブルロジックコントローラBには入力機器Bbにより指示して入力したプログラムBがあって、前記既設電気制御盤に備えられたプログラマブルロジックコントローラAに入力済みであるプログラムAの実行処理によって出力される前記既設各油圧アクチュエータの作動に対応した電気シーケンス制御による出力手段および前記既設油圧制御装置に備えられた各油圧ポンプの圧力側油圧制御回路におけるオンロード/アンロード出力手段およびその他の出力手段を従来の出力手段と称する出力手段とし、前記各油圧ポンプを駆動する各電動機における回転運転/回転停止出力手段と共に、前記既設電気制御盤に備えられた入力/出力手段を経由する部Aより前記省力化制御装置に設けられている入力/出力手段を経由する部Bを経て前記プログラムBへ指示して入力すること、前記各油圧ポンプを駆動する各電動機における回転運転/回転停止出力手段を前記既設電気制御盤に備えられた入力/出力手段を経由する部A若しくは前記省力化制御装置に設けられている入力/出力を経由する部Bより省力化油圧制御システムへ構築するために附設するインバータ制御装置に設けられている入力/出力手段を経由する部Cを経て各インバータへ指示して入力すること、前記各電動機の回転数および設置台数ならびに前記各油圧ポンプの吐出量若しくは押しのけ容量および最低有効回転数ならびに前記既設各油圧アクチュエータの作動流量ならびに他の考慮すべき入力手段を、新たな入力手段と称して前記省力化制御装置に設けられている入力機器Baによって指示し前記プログラムBへ入力すること、入力された前記従来の出力手段と称する出力手段および前記各電動機における回転運転/回転停止出力手段および新たな入力手段と称する入力手段をもとに前記プログラムBを実行処理すること、前記プログラマブルロジックコントローラBにある演算部により前記各電動機の回転運転出力手段および前記電気シーケンス制御による出力手段および前記各油圧ポンプの圧力側油圧制御回路のオンロード出力手段を単独にしてまたは共有にして条件指示されて駆動する各油圧ポンプ(各ロード油圧ポンプ)の吐出量および前記した吐出量を加算した合計吐出量を演算すること、前記演算部により前記電気シーケンス制御による出力手段および前記各油圧ポンプの圧力側油圧制御回路におけるオンロード/アンロード出力手段および前記各電動機の回転運転/回転停止出力手段の指示によって示されるタイムスケジュールの進行にもとづく前記既設各油圧アクチュエータの作動流量および同一時間内に作動する前記既設各油圧アクチュエータの作動流量を加算した合計作動流量を演算すること、前記演算部により前記した作動流量および合計作動流量および前記した合計吐出量および前記新たな入力手段と称する入力手段をもとに、前記タイムスケジュールの進行にもとづく同一時間内における合計制御吐出量および前記各油圧ポンプ(各ロード油圧ポンプ)の制御吐出量および前記各電動機の制御回転数を演算すること、前記した制御回転数を出力手段若しくは前記した制御回転数をD/A変換したINV回転数指令を出力手段とし、前記各電動機に対応する前記各インバータへ入力するため前記入力/出力手段を経由する部Bより前記各インバータに対応する前記入力/出力手段を経由する部Cを経て指示して入力すること、前記演算部若しくは前記プログラムBの実行処理により前記各電動機の回転運転出力手段および前記電気シーケンス制御による出力手段および前記各油圧ポンプの圧力側油圧制御回路のアンロード出力手段を単独にしてまたは共有にして条件指示されて駆動する各油圧ポンプ(各カットオフ油圧ポンプ若しくは各アンロード油圧ポンプ)の回転数を前記した最低有効回転数に変換すること、前記した最低有効回転数を出力手段若しくは前記した最低有効回転数をD/A変換したINV回転数指令を出力手段とし、前記各電動機に対応する前記各インバータへ入力するため前記入力/出力手段を経由する部Bより前記各インバータに対応する前記入力/出力手段を経由する部Cを経て指示して入力すること、指示されて前記各インバータに入力された前記出力手段をもとに前記各インバータの内部にある制御機能および主回路の実行処理によって前記各電動機の回転運転/回転停止の指示および制御回転数若しくは最低有効回転数の可変電圧/可変周波数の出力手段を創らせ、前記入力/出力手段を経由する部Cより対応する前記各電動機へ指示して電送し、前記各電動機の回転数を変更させ、同時に前記各油圧ポンプの吐出量を制御すること、前記タイムスケジュールの進行にもとづいて変化する前記既設各油圧アクチュエータの作動流量および合計作動流量に対応して前記各油圧ポンプの吐出量を連続制御して省力化を図ること、を特徴とするものである。
【0019】
請求項1の発明は、電動機の電力量および油圧ポンプの出力量の関係を解明することも不可欠である。
電動機の電力量および油圧ポンプの出力量の関係を示すと、
電動機の電力量∝油圧ポンプの出力量−−−−−−−−−−−−−−−−1
トルク∝油圧力−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−2
回転数∝吐出量(流量)−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−3
電動機の電力量∝トルク×回転数×運転時間−−−−−−−−−−−−−4
油圧ポンプの出力量∝油圧力×吐出量(流量)×運転時間−−−−−−−5
式1および式2および式3および式4および式5が成り立つ。
前記した式より、
電動機の電力量∝油圧力×吐出量(流量)×運転時間−−−−−−−−−6
式6により、前記各電動機の電力量は前記各油圧ポンプの油圧力ならびに吐出量ならびに運転時間に比例することがわかる。特に、鉄鋼分野などに設備されている大規模な油圧制御システムにおける既設各油圧アクチュエータの油圧制御回路は、流量制御方式が主流であるため前記各電動機の電力量を低減させるには前記各油圧ポンプの吐出量および加算した合計吐出量を極力、前記タイムスケジュールの進行にもとづき前記既設各油圧アクチュエータの作動流量および同時作動時における合計作動流量に近づけることが肝心である。
【0020】
従って、本発明は、前記したように前記既設電気制御盤に入力済みであるプログラムAおよび前記プロブラムAより出力される従来の出力手段と称する出力手段を採用したため、新たに電気シーケンス制御を行うプログラムを構築する必要はない。また、前記タイムスケジュールの進行にともない同一時間内における前記既設各油圧アクチェータの作動流量および合計作動流量が変化しても、変化に対応した流量を吐出すべく前記各電動機の回転数を連続制御するため、前記各油圧ポンプより制御吐出させることができる。前記したことより圧力制御弁からタンクに排出される油圧流体は減少して放出エネルギー(損失エネルギー)は減少する。且つ、前記既設各油圧アクチュエータの油圧制御回路内の流量が作動流量および合計作動流量と近似になるため流量制御弁の制御差圧(制御入口側の油圧力と制御出口側の油圧力との差)が少なくなって制御開度を大きくすることができ、前記既設各油圧アクチュエータの回路内の圧力が低下する。前記した内容は、式6に当てはまり前記各電動機の電力量の低下が証明される。
【0021】
請求項2による発明は、既設油圧制御装置および既設電気制御盤および既設各油圧アクチュエータおよび既設各油圧配管および既設各ケーブル電気配線およびその他の機器によって構成された既設油圧制御システムを省力化油圧制御システムへ構築する制御方法を備えてなるその制御装置において、前記した新たな入力手段と称する入力手段を指示して入力する入力機器BaおよびプログラマブルロジックコントローラBおよび前記プログラマブルロジックコントローラBには省力化を図るために必要なプロブラムBおよび入力/出力手段を経由する部Bおよび成立たせるための機器類および電気配線類を備えてなる省力化制御装置と、既設油圧制御装置に備えられた各油圧ポンプを駆動する各電動機に対応する各インバータおよび入力/出力手段を経由する部Cおよび成立たせるための機器類および電気配線類を備えてなるインバータ制御装置と、前記した従来の出力手段と称する出力手段を前記省力化制御装置へ指示して入力するため前記既設電気制御盤に備えられた入力/出力手段を経由する部Aより前記入力/出力手段を経由する部B間の各ケーブル電気配線と、前記各電動機における回転運転/回転停止出力手段を前記省力化制御装置へ指示して入力するため前記入力/出力手段を経由する部Aより前記入力/出力手段を経由する部B間の各ケーブル電気配線と、前記省力化制御装置における実行処理により出力される出力手段を前記各インバータへ指示して入力するため前記入力/出力手段を経由する部Bより前記各インバータに対応する入力/出力手段を経由する部C間の各ケーブル電気配線と、前記電動機における回転運転/回転停止出力手段をインバータ制御装置に備えられている各電動機に対応する各インバータへ指示して入力するため前記入力/出力手段を経由する部A若しくは前記入力/出力手段を経由する部Bより前記各インバータに対応する入力/出力手段を経由する部C間の各ケーブル電気配線と、各電動機に対応する各インバータの制御機能および主回路の実行処理により創られる各電動機の回転運転/回転停止の指示および制御回転数若しくは最低有効回転数の可変電圧/可変周波数の出力手段を指示して電送するため前記入力/出力手段を経由する部Cより前記各電動機の端子間の各ケーブル電気配線と、前記した従来の出力手段と称する出力手段を前記入力/出力手段を経由する部Aより指示される前記既設油圧制御装置へ入力する既設各ケーブル電気配線と、を備えてなることを特徴とし既設油圧制御システムを省力化油圧制御システムへ構築する制御方法を備えてなることを特徴とするものである。
【0022】
従って、前記したように既設油圧制御装置および既設電気制御盤および既設各油圧アクチュエータおよび既設油圧配管および既設電気配線およびその他の機器によって構成された既設油圧制御システムに、省力化油圧制御を行うその制御方法を備えた前記省力化制御装置および前記各電動機の回転数を制御する制御機能および主回路を備えた前記インバータ制御装置を附帯し、既設電気制御盤および前記省力化制御装置および前記インバータ制御装置の相互間のケーブル電気配線と既設各ケーブル電気配線を一部使用と既設各ケーブル電気配線の向け先替えで済むようにした。このため、省力化油圧制御システムを新規に設備することはない。また、それに伴う諸問題も発生しない。勿論、既設各ケーブル電気配線は新規と交換してもよい。
【0023】
請求項3による発明は、前記既設電気制御盤内にシリアル通信用リンクユニットを加えて設備すること、既設油圧制御システムを省力化油圧制御システムへ構築するために附設する前記省力化制御装置および前記インバータ制御装置に同系のシリアル通信用ユニットを各々に設備すること、前記既設電気制御盤内のシリアル通信用リンクユニットより前記省力化制御装置内のシリアル通信用リンクユニット間および前記省力化制御装置のシリアル通信用リンクユニットより前記インバータ制御装置のシリアル通信用リンクユニット間を各専用ケーブルで結ぶこと、とによるフィールドネットワーク化を構築してなる請求項2記載の既設油圧制御システムを省力化油圧制御システムへ構築する制御方法を備えてなること、を特徴とするものである。
【0024】
従って、前記既設電気制御盤および前記省力化制御装置および前記インバータ制御装置の相互間をフィールドネットワーク化したことによってI/O情報通信力の強化を図り、前記既設油圧制御装置に設けられた前記電動機および油圧制御弁を制御作動させる時間の短縮化を図って応答性を良くした。また、ケーブルの複雑さも解消できる。
【0025】
請求項4による発明は、既設油圧制御システムを省力化油圧制御システムへ構築するために附設する前記省力化制御装置および前記インバータ制御装置を一体化した複合省力化制御装置を備えてなる請求項2および請求項3記載の既設油圧制御システムを省力化油圧制御システムへ構築する制御方法を備えてなること、を特徴とするものである。
【0026】
従って、前記省力化制御装置および前記インバータ制御装置を一体化した複合省力化制御装置にすることによって、前記された効果や利点が失われることはなく、電気制御系の簡素化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】この発明に係る請求項1の実施例1の省力化油圧制御システムを示す図である。
【図2】この発明に係る請求項1の実施例2の省力化油圧制御システムを示す図である。
【図3】既設油圧制御システムを示す図である。
【図4】タイムスケジュールを示す図である。
【図5】この発明に係る請求項2の実施例の省力化制御装置を示す図である。
【図6】この発明に係る請求項2の実施例のインバータ制御装置を示す図である。
【図7】この発明に係る請求項3の実施例の省力化油圧制御システムを示す図である。
【図8】この発明に係る請求項4の実施例の複合省力化制御装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下に、この発明に係る既設油圧制御システムを省力化油圧制御システムへ構築する制御方法およびその制御装置について適宜図面を参照しながら説明する。
この発明に係る既設油圧制御システムを省力化油圧制御システムへ構築する制御方法について、この発明に係る請求項1の実施例1の省力化油圧制御システムを示す図1およびこの発明に係る請求項1の実施例2の省力化油圧制御システムを示す図2において、但し、図1および図2は大規模な油圧制御システムの例えば、を示し各油圧アクチュエータは4台、各油圧ポンプおよび各電動機は各3台、各インバータは前記各電動機の台数にあわせて3台、また、前記油圧ポンプは定容量形油圧ポンプを2台および可変容量形油圧ポンプを1台として図示する。同時に既設油圧制御システムを示す図3およびタイムスケジュールを示す図4を適宜参照しながら説明する。
【0029】
既設油圧制御装置52および既設電気制御盤53および既設各油圧アクチュエータ541、542、543、54Nおよび既設各油圧配管55および既設各ケーブル電気配線56、571、572、57Nおよびその他の機器によって構成された既設油圧制御システム50を省力化油圧制御システム1へ構築する制御方法において、省力化油圧制御システム1へ構築するために附設する省力化制御装置2には、プログラマブルロジックコントローラB3が設けられており、入力機器Bb4例えば、パソコンなどによってプログラマブルロジックコントローラB3へ、省力化を構築するために必要なプログラムB5を指示して入力する。
【0030】
既設電気制御盤53に備えられたプログラマブルロジックコントローラA58に入力済みであるプログラムA59の実行処理によって出力される既設各油圧アクチュエータ541、542、543、54Nの作動に対応した電気シーケンス制御による出力手段および既設油圧制御装置52に備えられた各油圧ポンプ621、622、62Nの圧力側油圧制御回路におけるオンロード/アンロード出力手段およびその他の出力手段例えば、異常警報出力手段などを含む出力手段を従来の出力手段60と称する出力手段と各電動機611、612、61Nにおける回転運転/回転停止出力手段63を、既設電気制御盤53に備えられた入力/出力手段を経由する部A64より省力化制御装置2に設けられている入力/出力手段を経由する部B6を経てプログラムB5へ指示して入力する。且つ、各電動機611、612、61Nの回転運転および回転停止の制御を行うため、入力/出力手段を経由する部A64より出力される回転運転/回転停止出力手段63を、省力化油圧制御システム1へ構築するために附設するインバータ制御装置15に設けられている各電動機611、612、61Nに対応する各インバータ171、172、17Nに対応する入力/出力手段を経由する部C161、162、16Nを経て各インバータ171、172、17Nへ指示して入力する。
【0031】
各電動機611、612、61Nの回転数および設置台数ならびに各油圧ポンプ621、622、62Nの吐出量若しくは押しのけ容量および最低有効回転数ならびに既設各油圧アクチュエータ541、542、543、54Nの作動流量41ならびに他の考慮すべき入力手段例えば、使用している油圧制御弁類の漏れ量Qqなどを含む入力手段を、新たな入力手段8と称して省力化制御装置2に設けられている入力機器Ba7例えば、タッチパネルやパソコンなどによって指示しプログラムB5へ入力する。
入力された従来の出力手段60と称する出力手段および各電動機611、612、61Nにおける回転運転/回転停止出力手段63および新たな入力手段8と称する入力手段をもとにプログラムB5を実行処理する。
【0032】
プログラマブルロジックコントローラB3にある演算部9により各電動機611、612、61Nの回転運転出力手段および前記電気シーケンス制御による出力手段および各油圧ポンプ621、622、62Nの圧力側油圧制御回路のオンロード出力手段を単独にしてまたは共有にして条件指示されて駆動する例えば、各油圧ポンプ621、622、62N(各ロード油圧ポンプ)の吐出量および前記した吐出量を加算した合計吐出量を演算する。演算部9により前記電気シーケンス制御による出力手段および各油圧ポンプ621、622、62Nの圧力側油圧制御回路におけるオンロード/アンロード出力手段および各電動機611、612、61Nの回転運転/回転停止出力手段の指示によって示されるタイムスケジュール40の進行にもとづく既設各油圧アクチュエータ541、542、543、54Nの作動流量41および同一時間内に作動する既設各油圧アクチュエータ541、542、543、54Nの作動流量41を加算した合計作動流量42を演算する。
【0033】
演算部9により作動流量41および合計作動流量42および前記した合計吐出量および新たな入力手段8と称する入力手段をもとに、タイムスケジュール40の進行にもとづく同一時間内における合計制御吐出量43および各油圧ポンプ621、622、62N(各ロード油圧ポンプ)の制御吐出量および各電動機611、612、61Nの制御回転数を演算する。
【0034】
演算された制御回転数若しくは前記した制御回転数をD/A変換したINV回転数指令を出力手段10とし、各電動機611、612、61Nに対応する各インバータ171、172、17Nへ入力するため入力/出力手段を経由する部B6より各インバータ171、172、17Nに対応する入力/出力手段を経由する部C161、162、16Nを経て指示して入力する。
【0035】
演算部9若しくはプログラムB5の実行処理により各電動機611、612、61Nの回転運転出力手段および前記電気シーケンス制御による出力手段および各油圧ポンプ621、622、62Nの圧力側油圧制御回路のアンロード出力手段を単独にしてまたは共有にして条件指示されて駆動する例えば、各油圧ポンプ621、622、62N(各カットオフ油圧ポンプ若しくは各アンロード油圧ポンプ)の回転数を前記した最低有効回転数に変換する。
【0036】
変換された最低有効回転数若しくは前記した最低有効回転数をD/A変換したINV回転数指令を出力手段11とし、各電動機611、612、61Nに対応する各インバータ171、172、17Nへ入力するため入力/出力手段を経由する部B6より各インバータ171、172、17Nに対応する入力/出力手段を経由する部C161、162、16Nを経て指示して入力する。
【0037】
指示されて入力された出力手段10および出力手段11をもとに各インバータ171、172、17Nの内部にある制御機能および主回路の実行処理によって各電動機611、612、61Nの回転運転/回転停止の指示および回転数若しくは最低有効回転数の可変電圧/可変周波数の出力手段18を創らせ、入力/出力手段を経由する部C161、162、16Nより対応する各電動機611、612、61Nへ指示して電送し、各電動機611、612、61Nの回転数を変更させ、同時に各油圧ポンプ621、622、62Nの吐出量を制御する。
【0038】
タイムスケジュール40の進行にもとづいて変化する既設各油圧アクチュエータ541、542、543、54Nの作動流量41および合計作動流量42に対応して各油圧ポンプ621、622、62Nの吐出量を連続制御して省力化を図ること、を特徴とする既設油圧制御システム50を省力化油圧制御システム1へ構築する制御方法における請求項1の実施例1は構成される。
【0039】
既設油圧制御システム50を省力化油圧制御システム1へ構築する制御方法における請求項1の実施例2は(0039)(0040)(0041)(0042)(0043)に記載する。
【0040】
前記した(0029)の記載と同一記載とする。
【0041】
既設電気制御盤53に備えられたプログラマブルロジックコントローラA58に入力済みであるプログラムA59の実行処理によって出力される既設各油圧アクチュエータ541、542、543、54Nの作動に対応した電気シーケンス制御による出力手段および既設油圧制御装置52に備えられた各油圧ポンプ621、622、62Nの圧力側油圧制御回路におけるオンロード/アンロード出力手段およびその他の出力手段例えば、異常警報出力手段などを含む出力手段を従来の出力手段60と称する出力手段と各電動機611、612、61Nにおける回転運転/回転停止出力手段63を、既設電気制御盤53に備えられた入力/出力手段を経由する部A64より省力化制御装置2に設けられている入力/出力手段を経由する部B6を経てプログラムB5へ指示して入力する。且つ、各電動機611、612、61Nの回転運転および回転停止の制御を行うため、入力/出力手段を経由する部B6より出力される回転運転/回転停止出力手段63を、インバータ制御装置15に設けられている各電動機611、612、61Nに対応する各インバータ171、172、17Nに対応する入力/出力手段を経由する部C161、162、16Nを経て各インバータ171、172、17Nへ指示して入力する。
【0042】
前記した(0031)、(0032)、(0033)、(0034)、(0035)、(0036)、(0037)と記載は同一記載とする。
【0043】
タイムスケジュール40の進行にもとづいて変化する既設各油圧アクチュエータ541、542、543、54Nの作動流量41および合計作動流量42に対応して各油圧ポンプ621、622、62Nの吐出量を連続制御して省力化を図ること、を特徴とする既設油圧制御システム50を省力化油圧制御システム1へ構築する制御方法における請求項1の実施例2は構成される。
【0044】
この発明に係る既設油圧制御システムを省力化油圧制御システムへ構築する制御方法を備えてなるその制御装置について、この発明に係る請求項2の実施例の省力化油圧制御装置を示す図5およびインバータ制御装置を示す図6において、但し、請求項1の実施例1の省力化油圧制御システム図を示す図1および請求項1の実施例2の省力化油圧制御システム図を示す図2を適宜参照しながら説明する。
【0045】
新たな入力手段8と称する入力手段を指示して入力する入力機器Ba7およびプログラマブルロジックコントローラB3およびプログラマブルロジックコントローラB3には省力化を図るために必要なプログラムB5および入力/出力手段を経由する部B6および成立たせるための機器類および電気配線類を備えてなる省力化制御装置2と、
【0046】
既設油圧制御装置52に備えられた各油圧ポンプ621、622、62Nを駆動する各電動機611、612、61Nに対応する各インバータ171、172、17Nおよび各インバータ171、172、17Nに対応する入力/出力手段を経由する部C161、162、16Nおよび成立たせるための機器類および電気配線類を備えてなるインバータ制御装置15と、
【0047】
従来の出力手段60と称する出力手段を、省力化制御装置2へ指示して入力するため既設電気制御盤53に備えられた入力/出力手段を経由する部A64より入力/出力手段を経由する部B6間の各ケーブル電気配線311と、
【0048】
回転運転/回転停止出力手段63を、省力化制御装置2へ指示して入力するため入力/出力手段を経由する部A64より入力/出力手段を経由する部B6間の各ケーブル電気配線312と、
【0049】
出力手段10および出力手段11をインバータ制御装置15に備えられている各電動機611、612、62Nに対応する各インバータ171、172、17Nへ指示して入力するため入力/出力手段を経由する部B6より各インバータ171、172、17Nに対応する入力/出力手段を経由する部C161、162、16N間の各ケーブル電気配線34と、
【0050】
回転運転/回転停止出力手段63をインバータ制御装置15に備えられている各電動機611、612、62Nに対応する各インバータ171、172、17Nへ指示して入力するため入力/出力手段を経由する部A64より各インバータ171、172、17Nに対応する入力/出力手段を経由する部C161、162、16N間の各ケーブル電気配線32(請求項1の実施例1の省力化油圧制御システム図を示す図1を参照する)若しくは入力/出力手段を経由する部B6より各インバータ171、172、17Nに対応する入力/出力手段を経由する部C161、162、16N間の各ケーブル電気配線33(請求項1の実施例2の省力化油圧制御システム図を示す図2を参照する)と、
【0051】
各電動機611、612、62Nに対応する各インバータ171、172、17Nの制御機能および主回路の実行処理により創られる各電動機611、612、62Nの回転運転/回転停止の指示および制御回転数若しくは最低有効回転数の可変電圧/可変周波数の出力手段18を指示して電送するため入力/出力手段を経由する部C161、162、16Nより各電動機611、612、62Nの端子間の各ケーブル電気配線571、572、57Nと、
【0052】
従来の出力手段60と称する出力手段を入力/出力手段を経由する部A64より指示される既設油圧制御装置53へ入力する既設各ケーブル電気配線56と、を備えてなることを特徴とする既設油圧制御システム50を省力化油圧制御システム1へ構築する制御方法を備えてなる請求項2の実施例は構成される。
【0053】
この発明に係る既設油圧制御システムを省力化油圧制御システムへ構築する制御方法を備えてなるその制御装置について、この発明に係る請求項3の実施例の省力化油圧制御システムを示す図7において、但し、図7は大規模な油圧制御システムの例えば、を示し各油圧アクチュエータは4台、各油圧ポンプおよび各電動機は各3台、各インバータは前記各電動機の台数にあわせて3台、また、前記油圧ポンプは定容量形油圧ポンプを2台および可変容量形油圧ポンプを1台として図示する。既設電気制御盤53内にシリアル通信用リンクユニット70を加えて設備すること、既設油圧制御システム50を省力化油圧制御システム1へ構築するために附設する省力化制御装置2およびインバータ制御装置15に同系のシリアル通信用ユニット71および731、732、73Nを設備すること、既設電気制御盤53内のシリアル通信用リンクユニット70より省力化制御装置2内のシリアル通信用リンクユニット71間および省力化制御装置2のシリアル通信用リンクユニット71よりインバータ制御装置15のシリアル通信用リンクユニット731、732、73N間を各専用ケーブル74、75で結ぶこと、とによるフィールドネットワーク化を構築してなる請求項3の実施例は構成される。
【0054】
この発明に係る既設油圧制御システム50を省力化油圧制御システム1へ構築するために附設する省力化制御装置2およびインバータ制御装置15を一体化した複合省力化制御装置80において、この発明に係る請求項4の実施例の複合省力化制御装置を示す図8である。既設油圧制御システム50を省力化油圧制御システム1へ構築するために附設する省力化制御装置2およびインバータ制御装置15を一体化した複合省力化制御装置80を備えてなる請求項2および請求項3記載の既設油圧制御システム50を省力化油圧制御システム1へ構築してなる請求項4の実施例は構成される。
【0055】
なお、この発明は前述の発明の実施の形態に限定されることなく、適宜な変更を行うことにより、その他の形態で実施し得るものである。すなわち、分野や油圧制御回路に限定することなく、既設されている油圧制御システムにおいて同様に適用できる。
【発明の効果】
【0056】
以上説明したように、請求項1の発明による既設油圧制御装置および既設電気制御盤および既設各油圧アクチュエータおよび既設各油圧配管および既設各ケーブル電気配線およびその他の機器によって構成された既設油圧制御システムを省力化油圧制御システムへ構築する制御方法においては、前述の発明の実施の形態のように前記既設電気制御盤に入力済みであるプログラムAおよび前記プロブラムAより出力される従来の出力手段と称する出力手段を採用したため新たに電気シーケンス制御を行うプログラムを構築する必要はない。また、前記タイムスケジュールの進行にともなう同一時間内における作動流量および合計作動流量が変化しても、前記各油圧ポンプより変化に対応した吐出量を連続して制御吐出させることができるため、圧力制御弁よりタンクに排出される油圧流体は減少して放出エネルギー(損失エネルギー)は減少する。且つ、前記既設各油圧アクチュエータの油圧制御回路内の流量が合計作動流量と近似になるため流量制御弁の制御差圧(制御入口側の油圧力と制御出口側の油圧力との差)が少なくなって制御開度を大きくすることができ、前記既設各油圧アクチュエータの回路内の圧力が低下する。前記した内容は、式6に当てはまり前記各電動機の電力量の低下が証明される。また、前記各電動機の制御回転時におけるサージ電圧は前記各インバータの加減速時間の調整によって、既設油圧制御システムの電気制御方法に比べはるかに少なくなり省力化が図れる。
【0057】
以上説明したように、請求項2の発明による既設油圧制御装置および既設電気制御盤および既設各油圧アクチュエータおよび既設各油圧配管および既設各ケーブル電気配線およびその他の機器によって構成された既設油圧制御システムを省力化油圧制御システムへ構築する制御方法を備えてなるその制御装置においては、前記既設油圧制御システムに省力化油圧制御を行うその制御方法を備えた前記省力化制御装置および前記各電動機の回転数を制御する制御機能および主回路を備えた前記インバータ制御装置を附帯し、前記既設電気制御盤および前記省力化制御装置および前記インバータ制御装置の相互間の各ケーブル電気配線と既設各ケーブル電気配線を一部使用と既設各ケーブル電気配線の向け先替えで済むようにした。このため、省力化油圧制御システムを新規に設備することはない。また、それに伴う諸問題も発生しない。勿論、既設各ケーブル電気配線は新規と交換してもよい。
【0058】
以上説明したように、請求項3の発明によるフィールドネットワークを構築してなる既設油圧制御システムを省力化油圧制御システムへ構築する制御方法を備えてなるその制御装置においては、前記既設電気制御盤および前記省力化制御装置および前記インバータ制御装置の相互間をフィールドネットワーク化したことによってI/O情報通信力の強化を図り、前記既設油圧制御装置に設けられた前記各電動機および油圧制御弁を制御作動させる時間の短縮化を図って応答性を良くした。また、ケーブル電気配線の複雑さも解消できる。
【0059】
以上説明したように、請求項4の発明による既設油圧制御システムを省力化油圧制御システムへ構築するために附設する前記省力化制御装置および前記インバータ制御装置を一体化した複合省力化制御装置を備えてなり、且つ前記既設電気制御盤および前記複合省力化制御装置間をフィールドネットワーク化にて備えてなる、既設油圧制御システムを省力化油圧制御システムへ構築する制御方法を備えてなるその制御装置においては、一体化した複合省力化制御装置にすることによって、前記された効果や利点が失われることはなく、電気制御系の簡素化が図れる。
【符号の説明】
【0060】
1 省力化油圧制御システム
2 省力化制御装置
3 プログラマブルロジックコントローラB
4 入力機器Bb
5 プロブラムB
6 入力/出力手段を経由する部B
7 入力機器Ba
8 新たな入力手段
9 演算部
15 インバータ制御装置
161、162、16N 入力/出力手段を経由する部C
171、172、17N 各インバータ
18 制御回転数若しくは最低有効回転数の可変電圧/可変周波数の出力手段
311、312 入力/出力手段を経由する部Aより入力/出力手段を経由する部B間の 各ケーブル電気配線
32 入力/出力手段を経由する部Aより入力/出力手段を経由する部C間の 各ケーブル電気配線
33、34 入力/出力手段を経由する部Bより入力/出力手段を経由する部C間の 各ケーブル電気配線
40 タイムスケジュール
41 作動流量
42 各油圧アクチュエータの作動流量を加算した合計作動流量
43 同一時間内における合計制御吐出量
50 既設油圧制御システム
52 既設油圧制御装置
53 既設電気制御盤
541、542、543、54N 油圧アクチュエータ
55 既設各油圧配管
56 入力/出力手段を経由する部Aより油圧制御装置間の既設各ケーブル電 気配線
571、572、57N 入力/出力手段を経由する部Cより各電動機の端子間の各ケー ブル電気配線
58 プログラマブルロジックコントローラA
59 プログラムA
60 従来の出力手段
611、612、61N 各電動機
621、622、62N 各油圧ポンプ
63 各電動機における回転運転/回転停止出力手段
70、71、731、732、73N シリアル通信用リンクユニット
74 既設電気制御盤より省力化制御装置間の専用ケーブル
75 省力化制御装置からインバータ制御装置間の専用ケーブル
80 複合省力化制御装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
既設油圧制御装置および既設電気制御盤および既設各油圧アクチュエータおよび既設各油圧配管および既設各ケーブル電気配線およびその他の機器によって構成された既設油圧制御システムを省力化油圧制御システムへ構築する制御方法において、省力化油圧制御システムへ構築するために附設する省力化制御装置に設けられているプログラマブルロジックコントローラBには入力機器Bbにより指示して入力したプログラムBがあって、前記既設電気制御盤に備えられたプログラマブルロジックコントローラAに入力済みであるプログラムAの実行処理によって出力される前記既設各油圧アクチュエータの作動に対応した電気シーケンス制御による出力手段および前記既設油圧制御装置に備えられた各油圧ポンプの圧力側油圧制御回路におけるオンロード/アンロード出力手段およびその他の出力手段を従来の出力手段と称する出力手段とし、前記各油圧ポンプを駆動する各電動機における回転運転/回転停止出力手段と共に、前記既設電気制御盤に備えられた入力/出力手段を経由する部Aより前記省力化制御装置に設けられている入力/出力手段を経由する部Bを経て前記プログラムBへ指示して入力すること、前記各油圧ポンプを駆動する各電動機における回転運転/回転停止出力手段を前記既設電気制御盤に備えられた入力/出力手段を経由する部A若しくは前記省力化制御装置に設けられている入力/出力を経由する部Bより省力化油圧制御システムへ構築するために附設するインバータ制御装置に設けられている入力/出力手段を経由する部Cを経て各インバータへ指示して入力すること、前記各電動機の回転数および設置台数ならびに前記各油圧ポンプの吐出量若しくは押しのけ容量および最低有効回転数ならびに前記既設各油圧アクチュエータの作動流量ならびに他の考慮すべき入力手段を、新たな入力手段と称して前記省力化制御装置に設けられている入力機器Baによって前記プログラムBへ指示して入力すること、入力された前記従来の出力手段と称する出力手段および前記各電動機における回転運転/回転停止出力手段および前記新たな入力手段と称する入力手段をもとに前記プログラムBを実行処理すること、前記プログラマブルロジックコントローラBにある演算部により前記各電動機の回転運転出力手段および前記電気シーケンス制御による出力手段および前記各油圧ポンプの圧力側油圧制御回路のオンロード出力手段を単独にしてまたは共有にして条件指示されて駆動する各油圧ポンプ(各ロード油圧ポンプ)の吐出量および前記した吐出量を加算した合計吐出量を演算すること、前記演算部により前記電気シーケンス制御による出力手段および前記各油圧ポンプの圧力側油圧制御回路におけるオンロード/アンロード出力手段および前記各電動機の回転運転/回転停止出力手段の指示によって示されるタイムスケジュールの進行にもとづく前記既設各油圧アクチュエータの作動流量および同一時間内に作動する前記既設各油圧アクチュエータの作動流量を加算した合計作動流量を演算すること、前記演算部により前記した作動流量および合計作動流量および前記した合計吐出量および前記新たな入力手段と称する入力手段をもとに、前記タイムスケジュールの進行にもとづく同一時間内における合計制御吐出量および前記各油圧ポンプ(各ロード油圧ポンプ)の制御吐出量および前記各電動機の制御回転数を演算すること、前記した制御回転数若しくは前記した制御回転数をD/A変換したINV回転数指令を出力手段とし、前記各電動機に対応する前記各インバータへ入力するため前記入力/出力手段を経由する部Bより前記各インバータに対応する前記入力/出力手段を経由する部Cを経て指示して入力すること、前記演算部若しくは前記プログラムBの実行処理により前記各電動機の回転運転出力手段および前記電気シーケンス制御による出力手段および前記各油圧ポンプの圧力側油圧制御回路のアンロード出力手段を単独にしてまたは共有にして条件指示されて駆動する各油圧ポンプ(各カットオフ油圧ポンプ若しくは各アンロード油圧ポンプ)の回転数を前記した最低有効回転数に変換すること、前記した最低有効回転数若しくは前記した最低有効回転数をD/A変換したINV回転数指令を出力手段とし、前記各電動機に対応する前記各インバータへ入力するため前記入力/出力手段を経由する部Bより前記各インバータに対応する前記入力/出力手段を経由する部Cを経て指示して入力すること、指示されて前記各インバータに入力された前記した出力手段をもとに前記各インバータの内部にある制御機能および主回路の実行処理によって前記各電動機の回転運転/回転停止の指示および制御回転数若しくは最低有効回転数の可変電圧/可変周波数の出力手段を創らせ、前記入力/出力手段を経由する部Cより対応する前記各電動機へ指示して電送し、前記各電動機の回転数を変更させ、同時に前記各油圧ポンプの吐出量を制御すること、前記タイムスケジュールの進行にもとづいて変化する前記既設各油圧アクチュエータの作動流量および合計作動流量に対応して前記各油圧ポンプの吐出量を連続制御して省力化を図ること、を特徴とする既設油圧制御システムを省力化油圧制御システムへ構築する制御方法。
【請求項2】
既設油圧制御装置および既設電気制御盤および既設各油圧アクチュエータおよび既設各油圧配管および既設各ケーブル電気配線およびその他の機器によって構成された既設油圧制御システムを省力化油圧制御システムへ構築する制御方法を備えてなるその制御装置において、前記した新たな入力手段と称する入力手段を指示して入力する入力機器BaおよびプログラマブルロジックコントローラBおよび前記プログラマブルロジックコントローラBには省力化を図るために必要なプロブラムBおよび入力/出力手段を経由する部Bおよび成立たせるための機器類および電気配線類を備えてなる省力化制御装置と、既設油圧制御装置に備えられた各油圧ポンプを駆動する各電動機に対応する各インバータおよび前記各インバータに対応する入力/出力手段を経由する部Cおよび成立たせるための機器類および電気配線類を備えてなるインバータ制御装置と、前記した従来の出力手段と称する出力手段を前記省力化制御装置へ指示して入力するため前記既設電気制御盤に備えられた入力/出力手段を経由する部Aより前記入力/出力手段を経由する部B間の各ケーブル電気配線と、前記各電動機における回転運転/回転停止出力手段を前記省力化制御装置へ指示して入力するため前記入力/出力手段を経由する部Aより前記入力/出力手段を経由する部B間の各ケーブル電気配線と、前記省力化制御装置における実行処理により出力される出力手段を前記各インバータへ指示して入力するため前記入力/出力手段を経由する部Bより前記各インバータに対応する入力/出力手段を経由する部C間の各ケーブル電気配線と、前記電動機における回転運転/回転停止出力手段をインバータ制御装置に備えられている各電動機に対応する各インバータへ指示して入力するため前記入力/出力手段を経由する部A若しくは前記入力/出力手段を経由する部Bより前記各インバータに対応する入力/出力手段を経由する部C間の各ケーブル電気配線と、各電動機に対応する各インバータの制御機能および主回路の実行処理により創られる各電動機の回転運転/回転停止の指示および制御回転数若しくは最低有効回転数の可変電圧/可変周波数の出力手段を指示して電送するため前記入力/出力手段を経由する部Cより前記各電動機の端子間の各ケーブル電気配線と、前記した従来の出力手段と称する出力手段を前記入力/出力手段を経由する部Aより指示される前記既設油圧制御装置へ入力する既設各ケーブル電気配線と、を備えてなることを特徴とする既設油圧制御システムを省力化油圧制御システムへ構築する制御方法を備えてなるその制御装置。
【請求項3】
前記既設電気制御盤内にシリアル通信用リンクユニットを加えて設備すること、既設油圧制御システムを省力化油圧制御システムへ構築するために附設する前記省力化制御装置および前記インバータ制御装置に同系のシリアル通信用ユニットを各々に設備すること、前記既設電気制御盤内のシリアル通信用リンクユニットより前記省力化制御装置内のシリアル通信用リンクユニット間および前記省力化制御装置のシリアル通信用リンクユニットより前記インバータ制御装置のシリアル通信用リンクユニット間を各専用ケーブルで結ぶこと、とによるフィールドネットワーク化を構築してなる請求項2記載の既設油圧制御システムを省力化油圧制御システムへ構築する制御方法を備えてなるその制御装置。
【請求項4】
既設油圧制御システムを省力化油圧制御システムへ構築するために附設する前記省力化制御装置および前記インバータ制御装置を一体化した複合省力化制御装置を備えてなる請求項2および請求項3記載の既設油圧制御システムを省力化油圧制御システムへ構築する制御方法を備えてなるその制御装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図8】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2013−45438(P2013−45438A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−194365(P2011−194365)
【出願日】平成23年8月22日(2011.8.22)
【出願人】(505022493)
【Fターム(参考)】