説明

日焼け止め化粧料

【課題】
ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル及び金属酸化物粉体を含有する日焼け止め化粧料において、経時安定性及び耐水性に優れ、更に、使用時には白浮きやべたつきがなく、のび・つきや保湿性に優れた日焼け止め化粧料を提供する。
【解決手段】
(A)特定のポリエーテル変性シリコーン、(B)ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、(C)アルキルアルコキシシランで表面処理された金属酸化物粉体を含有することを特徴とする日焼け止め化粧料。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紫外線防御効果に優れた日焼け止め化粧料に関し、経時安定性及び使用感の面においても優れた効果を有する日焼け止め化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
通常、日焼け止め化粧料には、紫外線吸収剤や酸化亜鉛等の紫外線散乱剤が配合されている(特許文献1)。また一般に化粧料において、シリコーン系界面活性剤を配合することで製剤安定性の向上、分散性の向上を図ることが知られている(特許文献2)。
ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシルは、UV−A領域における優れた紫外線吸収剤である。しかしながら、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシルは、各種の油剤に対する溶解性が悪いため析出しやすく(特許文献3)、また使用感においても、べたつきが生じやすい、のびが不十分である等の課題がある。
酸化チタン、酸化亜鉛等の金属酸化物粉体は、半導体特性を有するものである。これら金属酸化物粉体は、透明性を向上させ、且つ紫外線遮蔽効果を高めるために、平均粒径が100nm以下のいわゆる微粒子金属酸化物粉体が汎用されている。しかしながら、微粒子化された金属酸化物粉体は、表面積が大きくなることで粒子同士の結合力が強くなり、その結果、凝集しやすいという性質を帯びてくる。このため、これら微粒子金属酸化物粉体を日焼け止め化粧料に用いる場合には、凝集しないで安定に含有できるということが重要である。
【0003】
【特許文献1】特開2007−145722号公報
【特許文献2】特開2007−291094号公報
【特許文献3】特開2008−162988号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って本発明の課題は、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル及び金属酸化物粉体を含有する日焼け止め化粧料において、経時的に安定で、且つ塗布時の使用感や耐水性にも優れる日焼け止め化粧料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は、上記課題を達成するために検討した結果、(A)下記一般式(1)及び/又は一般式(2)で表されるポリエーテル変性シリコーン、(B)ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、(C)アルキルアルコキシシランで表面処理された金属酸化物粉体を含有することで経時的に安定で、塗布時には皮膚へのなじみやのびの良い優れた使用感や耐水性が得られる日焼け止め化粧料を見出し、本発明を完成した。
【化1】

(式中、Rは炭素数1〜5のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基であり、Rはメチル基、水酸基、炭素数1〜10のフッ素置換アルキル基、−Cp2pO(CO)q[ここでRは水素原子、炭素数1〜5のアルキル基又はアセチル基であり、
pとqはいずれも0〜100の整数であり、且つp+qは1以上である。]で表されるポリオキシアルキレン基であり、Rは炭素数1〜10のフッ素置換アルキル基であり、Rは−C2rO(CO)[ここでRは水素原子、炭素数1〜5のアルキル基又はアセチル基であり、rとsはいずれも0〜100の整数であり、且つr+sは1以上である。]で表されるポリオキシアルキレン基である。また、aは0〜100の整数、bは1〜20の整数、cは1〜20の整数である。また、Rの結合したユニットとRの結合したユニットは、ランダム結合でもブロック結合でもよく、任意の組み合わせで結合している。)
【化2】

(式中、x及びxは10〜200の整数であり、y及びyは1〜10の整数であり、zは3〜20の整数である。)
【発明の効果】
【0006】
本発明の日焼け止め化粧料は、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル及び金属酸化物粉体の経時安定性に優れるため、紫外線防御効果が高いものである。更に、使用時の皮膚へのなじみやのび・つきが良く、白浮きやべたつきがなく、また耐水性に優れるため、汗にも強く、また水場でも使用しやすいものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明の実施の形態を詳述する。
【0008】
本発明に用いられる(A)ポリエーテル変性シリコーンは、下記一般式(1)で表されるフッ素・ポリエーテル共変性シリコーン、及び/又は下記一般式(2)で表される架橋型ポリエーテル変性シリコーンが挙げられる。
【0009】
一般式(1)で表されるフッ素・ポリエーテル変性シリコーン
【化3】

(式中、Rは炭素数1〜5のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基であり、Rはメチル基、水酸基、炭素数1〜10のフッ素置換アルキル基、−Cp2pO(CO)q[ここでRは水素原子、炭素数1〜5のアルキル基又はアセチル基であり、pとqはいずれも0〜100の整数であり、且つp+qは1以上である。]で表されるポリオキシアルキレン基であり、Rは炭素数1〜10のフッ素置換アルキル基であり、Rは−C2rO(CO)[ここでRは水素原子、炭素数1〜5のアルキル基又はアセチル基であり、rとsはいずれも0〜100の整数であり、且つr+sは1以上である。]で表されるポリオキシアルキレン基である。また、aは0〜100の整数、bは1〜20の整数、cは1〜20の整数である。また、Rの結合したユニットとRの結合したユニットは、ランダム結合でもブロック結合でもよく、任意の組み合わせで結合している。)
【0010】
更に、上記一般式(1)において、p及びqの好ましい範囲は、pは1〜10、qは1〜50、r及びsの好ましい範囲は、rは1〜10、sは1〜50である。また、a、b、cの好ましい範囲は、20≦a≦100、1≦b≦10、1≦c≦10である。
【0011】
上記一般式(1)の具体例としては、FPD−6131(信越化学工業社製)を挙げることができる。
【0012】
一般式(2)で表される架橋型ポリエーテル変性シリコーン
【化4】

(式中、x及びxは10〜200の整数であり、y及びyは1〜10の整数であり、zは3〜20の整数である。)
【0013】
上記一般式(2)で表される架橋型ポリエーテル変性シリコーンは、あらかじめシリコーン油と剪断力下で混練処理し、ペースト状ポリエーテル変性シリコーン組成物としたものを使用するのが好ましい。
【0014】
シリコーン油としては、25℃における粘度が100mPa・s以下の低粘度シリコーン油が好ましく用いられる。例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジエチルポリシロキサン、エチルメチルポリシロキサン、エチルフェニルポリシロキサン等の鎖状シリコーン油や、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、テトラデカメチルシクロヘプタシロキサン等の環状シリコーン油等が挙げられる。これらシリコーン油は1種又は2種以上を組み合わせて用いることもできる。
【0015】
また、前記ペースト状ポリエーテル変性シリコーン組成物を調製する場合、架橋型ポリエーテル変性シリコーンとシリコーン油との配合量の比は、架橋型ポリエーテル変性シリコーン:シリコーン油が10:1〜1:10、特に5:1〜1:5で混練処理することにより得られるものが好ましい。
【0016】
また、前記ペースト状ポリエーテル変性シリコーン組成物を調製する際の剪断力下で行う混練処理は、例えば、三本ロールミル、二本ロールミル、サンドグラインダー、コロイドミル、ガウリンホモジナイザー等を用いて行うことができる。中でも、特に三本ロールミルを用いることが好ましい。
【0017】
また、前記ペースト状ポリエーテル変性シリコーン組成物は商業的に入手可能であり、例えば、KSGシリーズ(信越化学工業社製)等として市販されている。本発明では、特に、KSG−21又はKSG−210を使用するのが最も好ましい。
【0018】
本発明で用いられる(A)一般式(1)及び一般式(2)で表されるポリエーテル変性シリコーンは、それぞれから選ばれる1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。特に、フッ素・ポリエーテル共変性シリコーン1種以上と架橋型ポリエーテル変性シリコーン1種以上を併用すると、経時安定性がより優れるため好ましい。
【0019】
本発明において、(A)一般式(1)及び一般式(2)で表されるポリエーテル変性シリコーンの好ましい配合量は、化粧料の総量を基準として0.01〜15質量%(以下、単に%と略す)であり、さらに好ましくは0.1〜8%である。この範囲内であれば、保湿感やのび・つきといった使用感に優れ、また良好な耐水性が得られる。
【0020】
本発明に用いられる(B)ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシルは、UV−A領域において優れた紫外線吸収効果を有するものである。本発明における(B)ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシルの好ましい配合量は、化粧料の総量を基準として0.01〜5%であり、さらに好ましくは0.1〜3%である。この範囲内であれば、十分な経時安定性が得られ、良好な紫外線防御効果が得られる。
【0021】
本発明に用いられる(C)アルキルアルコキシシランで表面処理された金属酸化物粉体は、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化セリウム等の金属酸化物粉体を公知の方法でアルキルアルコキシシランで表面処理されたものが挙げられる。中でも、酸化チタン又は酸化亜鉛が好ましく、特に、酸化チタン又は酸化亜鉛の微粒子粉体(粒子径10nm〜200μm)は、塗布時の仕上がりにおいて白浮きせず透明感のある自然な仕上がりが得られるため、好ましい。
【0022】
前記した(C)の金属酸化物粉体の表面処理に用いられるアルキルアルコキシシランは、オクチルトリエトキシシラン又はオクチルトリメトキシシランが挙げられ、これらを用いて表面処理すると、経時安定性や透明性、耐水性に優れるため好ましい。
【0023】
前記アルキルアルコキシシランを用いた表面処理の方法は、特に限定されないが、例えば、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー等の高速攪拌機を用いてアルキルアルコキシシランと金属酸化物粉体とを混合する等の乾式処理方法や、アルキルアルコキシシランを金属酸化物粉体のスラリー中に添加し、攪拌・混合する等の湿式処理方法等を用いることができる。
【0024】
本発明に用いられる(C)の金属酸化物粉体のアルキルアルコキシシランにて被覆する場合、アルキルアルコキシシランと金属酸化物粉体との比は、1:100〜1:3が好ましく、1:20〜1:5が特に好ましい。この範囲内であれば、透明性に優れ、また十分な紫外線防御効果が得られる。
【0025】
また、(C)アルキルアルコキシシランで表面処理された金属酸化物粉体の配合量は、特に限定されず目的の製品に応じて適宜配合できるが、本発明の日焼け止め化粧料における配合量は、化粧料総量を基準として1〜50%であり、好ましくは5〜30%、更に好ましくは10〜25%である。この範囲内であれば、経時安定性と紫外線防御効果に優れ、また白浮きしない自然な仕上がりが得られる。
【0026】
本発明に用いられる(D)トリポリヒドロキシ脂肪酸ジペンタエリスリチルは、例えば、トリポリヒドロキシラウリン酸ジペンタエリスリチル、トリポリヒドロキシミリスチン酸ジペンタエリスリチル、トリポリヒドロキシパルミチン酸ジペンタエリスリチル、トリポリヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチル、トリヒドロキシべへニン酸ジペンタエリスリチルが挙げられ、これらの中から1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中でも、トリポリヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチルを用いた場合、耐水性や保湿感に優れ、また白浮きせず、のび・つきといった使用感にも優れるため、特に好ましい。
【0027】
本発明において、(D)トリポリヒドロキシ脂肪酸ジペンタエリスリチルの配合量は、化粧料総量を基準として0.01〜20%であり、好ましくは0.1〜15%である。この範囲内であれば、塗布時の使用感や耐水性に優れたものが得られる。
【0028】
本発明の日焼け止め化粧料には、本発明の効果を損なわない範囲であれば、必要に応じ上記成分に加え、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、油分、紫外線吸収剤、防腐剤、保湿剤、ポリマー類、アミノ酸誘導体、糖誘導体、香料、水、アルコール、増粘剤、色剤、金属イオン封鎖剤、酸化防止剤、薬剤等を配合することができる。
【0029】
本発明の日焼け止め化粧料とは、紫外線防御効果を付与した化粧料であり、例えば、クリーム、乳液、美容液、サンスクリーン剤、化粧下地、ファンデーション等に用いることができる。
【実施例】
【0030】
次に実施例によって、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0031】
実施例1〜6、比較例1〜3
表1に示した処方に従い、日焼け止め化粧料を常法により調製した。これらを用いて、下記に示した(1)保存安定性試験、(2)耐水性試験、(3)使用感試験を実施した。結果は表1に併せて示した。
【0032】
(1)保存安定性試験
表1に示した日焼け止め化粧料をガラス瓶に入れ、室温(25℃)で放置した。放置1週間後の日焼け止め化粧料の状態について、外観を観察し、分離・析出等の異常が認められる場合を「×」、異常が認められない場合を「○」として評価した。
【0033】
(2)耐水性試験
表1に示した日焼け止め化粧料0.1mgを石英板に塗布し、バーコーダーにて均一に引き伸ばし10分間乾燥させた後、SPFアナライザーを用いてSPF値を測定した。続いて80分間、水中に浸漬処理後、再びSPF値を測定した。
次に、各SPF値からSPFの持続性を算出した。
SPF持続性(%)=水処理後のSPF値/水処理前のSPF値×100
SPF持続性を下記の基準で判定し、耐水性の指標とした。
(判定基準)
○:SPF持続性が90%以上;耐水性が非常に高い
△:SPF持続性が70%以上90%未満;耐水性が高い
×:SPF持続性が70%未満;耐水性が低い
【0034】
(3)使用感試験
表1に示した日焼け止め化粧料を、専門パネラー10名に使用してもらい、(a)白浮き、(b)べたつき、(c)のび・つき、(d)保湿感、についての使用特性を次の評価基準に従って評価してもらい、その平均点を示した。
(評価基準)
(a)白浮き
5:全く白浮きが見られない
4:ほとんど白浮きが見られない
3:白浮きは見られるが目立たない
2:やや白浮きが目立つ
1:非常に白浮きが目立つ
(b)べたつき
5:全くべたつかない
4:ほとんどべたつかない
3:普通
2:ややべたつく
1:非常にべたつく
(c)のび・つき、(d)保湿感
5:非常に良い
4:良い
3:普通
2:悪い
1:非常に悪い
【0035】
【表1】

【0036】
表1の結果から、本発明の日焼け止め化粧料は、比較例と比べて、保存安定性、耐水性に優れ、白浮き、べたつき、のび・つき、保湿感のいずれの使用感も良好であることが分かった。
【0037】
次に、以下の実施例7〜9の処方に従い、常法にて乳液を調製し、上記各種試験を行ったところ、保存安定性、耐水性に優れ、良好な使用感が得られるものであった。
【0038】
実施例7〜9(乳液)
----------------------------------------------------------------------
原料成分 配合量(%)
実施例7 実施例8 実施例9
----------------------------------------------------------------------
エタノール 10.0 10.0 10.0
PEG−8トリフルオロプロピル
ジメチコンコポリマー(注1) 0.5 − −
イソステアリン酸ソルビタン 0.2 0.2 0.2
メチルトリメチコン 12.0 12.0 12.0
メトキシケイヒ酸オクチル 9.0 9.0 9.0
ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル
安息香酸ヘキシル 0.5 1.0 1.0
ペースト状ポリエーテル変性
シリコーン(注2) 0.8 10.0 8.0
トリフルオロアルキルジメチルトリ
メチルシロキシケイ酸 1.0 1.0 1.0
酸化亜鉛(オクチルトリエトキシシラン
表面処理) 17.0 5.0 12.0
トリポリヒドロキシステアリン酸
ジペンタエリスリチル(注4) − 2.0 1.0
1,3−ブチレングリコール 3.0 3.0 3.0
グリセリン 1.0 1.0 1.0
スクワラン 1.0 1.0 1.0
(ジメチコン/ビニルジメチコン)
クロスポリマー(注5) 1.0 1.0 1.0
火棘抽出物(注6) 0.1 0.1 0.1
アンズ果汁(注7) 0.1 0.1 0.1
キョウニンエキス(注8) 0.1 0.1 0.1
加水分解コンキオリン液(注9) 0.1 0.1 0.1
加水分解シルク液(注10) 0.1 0.1 0.1
紫蘭根エキス(注11) 0.1 0.1 0.1
オウバクエキス(注12) 0.1 0.1 0.1
ベルゲニアクラシホリア根エキス(注13)0.1 0.1 0.1
グリチルリチン酸ジカリウム 0.1 0.1 0.1
香料 0.1 0.1 0.1
精製水 残部 残部 残部
----------------------------------------------------------------------
注6;火棘(サントリー社製)
注7;アプリコットエキスK(エスペリス社製)
注8;キョウニン抽出液LA(丸善製薬社製)
注9;真珠タンパク抽出液(丸善製薬社製)
注10;シルクプロテインエキスK(一丸ファルコス社製)
注11;ランヴェールーEX(テクノーブル社製)
注12;オウバク抽出液J(丸善製薬社製)
注13;厚葉岩白菜抽出液BG(丸善製薬社製)
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明の日焼け止め化粧料は、紫外線防御効果を有するジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル及び金属酸化物粉体の経時安定性に優れるため、紫外線防御効果を十分に発揮することができる。更に、使用時には耐水性や保湿性に優れ、のび・つきが良く、白浮きやべたつきはない優れた日焼け止め化粧料を提供することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記(A)〜(C)を含有することを特徴とする日焼け止め化粧料。
(A)下記一般式(1)及び/又は一般式(2)で表されるポリエーテル変性シリコーン(B)ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル
(C)アルキルアルコキシシランで表面処理された金属酸化物粉体
【化1】

(式中、Rは炭素数1〜5のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基であり、Rはメチル基、水酸基、炭素数1〜10のフッ素置換アルキル基、−Cp2pO(CO)q[ここでRは水素原子、炭素数1〜5のアルキル基又はアセチル基であり、pとqはいずれも0〜100の整数であり、且つp+qは1以上である。]で表されるポリオキシアルキレン基であり、Rは炭素数1〜10のフッ素置換アルキル基であり、Rは−C2rO(CO)[ここでRは水素原子、炭素数1〜5のアルキル基又はアセチル基であり、rとsはいずれも0〜100の整数であり、且つr+sは1以上である。]で表されるポリオキシアルキレン基である。また、aは0〜100の整数、bは1〜20の整数、cは1〜20の整数である。また、Rの結合したユニットとRの結合したユニットは、ランダム結合でもブロック結合でもよく、任意の組み合わせで結合している。)
【化2】

(式中、x及びxは10〜200の整数であり、y及びyは1〜10の整数であり、zは3〜20の整数である。)
【請求項2】
更に、(D)トリポリヒドロキシ脂肪酸ジペンタエリスリチルを含有することを特徴とする請求項1に記載の日焼け止め化粧料。

【公開番号】特開2010−111625(P2010−111625A)
【公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−285977(P2008−285977)
【出願日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】