説明

昇降式ドアガラスの案内装置

【課題】ドアガラスの昇降安定性やシールリップの耐久性の低下のほか、ドアグラスランの重量の増加やコストアップ等を招くことなしにドアガラスのばたつきを抑制できる昇降式ドアガラスの案内装置を提供する。
【解決手段】ドアガラス4のうちドアサッシュの前後の縦辺部3b,3cに案内支持されている端縁上部にスライドガイド9を設けてある。スライドガイド9は、ドアガラス4の端面から表裏両面側に跨って設けられた断面コ字状の取付基部10と、この取付基部10の室内側および室外側の双方の面から突出して、ドアガラス4と鋭角をなしてドアガラスの内周方向に傾斜しつつドアグラスラン5の内面に当接する位置規制リップ11,12とを有している。位置規制リップ11,12は取付基部10よりも軟質の高発泡スポンジ材で形成してある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車における昇降式ドアガラスの案内装置に関し、特にドアガラスを少しだけ開いた状態あるいはドアガラスの全開状態でのドアガラスのばたつきとそれによる打音を抑制するようにした昇降式ドアガラスの案内装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の昇降式ドアガラスの案内装置として特許文献1,2に記載のものが提案されている。
【0003】
特許文献1に記載のものでは、ドアガラスを少しだけ開いた状態あるいはドアガラスの全開状態でのドアガラスのばたつきとそれによる打音を抑制するために、ドアグラスランの後側コーナー部における型成形部の直下位置およびドアウエスト(ベルトライン)部における型成形部の直下位置において、室内側シールリップの根元部空間を埋めるべく肉厚の補強部を設けてある。
【0004】
また、特許文献2に記載のものでは、ドアガラスの保持性向上と前後・車幅方向でのドアガラスのがたつきの減少および摺動抵抗の低減を目的として、ドアガラスの上端部にガイドピースを設ける一方、ドアグラスランを断面U字状硬質部と軟質部としてのウエザーストリップとで構成して、それらの役割を分担させ、上記ガイドピースと断面U字状硬質部とを凹凸の関係をもって係合させてある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−30812号公報
【特許文献2】特許第3765938号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載のものでは、補強部を設けた部位にて室内側のシールリップの反力が高くなりすぎる傾向にあり、ドアガラスの昇降安定性およびシールリップの耐久性の面でなおも改善の余地を残している。また、上記補強部の位置が限定されていることによって、ドアガラスを少しだけ開いた状態あるいはドアガラスの全開状態以外の状態ではドアガラスのばたつきとそれによる打音の抑制効果が得られないという不都合がある。
【0007】
その一方、特許文献2に記載のものでは、ドアガラス側にガイドピースを設けてあるために、特許文献1に記載のものと異なり昇降ストロークの全領域にて所要の効果が期待できるものの、ドアグラスランの断面形状の大型化に伴い重量の増加やコストアップが余儀なくされるほか、ドアガラスの昇降時における摺動抵抗の増加が危惧される。
【0008】
本発明はこのような課題に着目してなされたものであり、ドアガラス側にガイド部材を設けることを前提としつつも、ドアグラスランの断面形状を変更することなしに、ドアガラスを少しだけ開いた状態あるいはドアガラスの全開状態でのドアガラスのばたつきとそれによる打音を効果的に抑制することができるようにした昇降式ドアガラスの案内装置を提供するものである。
【0009】
さらに、本発明は、先に述べたような従来技術のもつ二次的不具合、すなわちドアガラスの昇降安定性やシールリップの耐久性の低下、さらにはドアグラスランの重量の増加やコストアップ等を招くことなしに所期の目的を達成できる昇降式ドアガラスの案内装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に記載の発明は、ドアグラスランが嵌合保持されているドアサッシュのうち相互に対向する二辺部を昇降ガイド部としてドアガラスを昇降可能に案内支持する装置であって、上記ドアガラスのうち昇降ガイド部に案内支持される端縁上部にスライドガイドを設けてあり、このスライドガイドは、ドアガラスの端面から表裏両面側に跨って設けられた断面コ字状の取付基部と、この取付基部の室内側および室外側の面のうち少なくともいずれか一方から突出して、ドアガラスと鋭角をなしてドアガラスの内周方向に傾斜しつつ断面略コ字状の本体部の内面に当接する位置規制リップと、を有していて、上記位置規制リップは取付基部よりも軟質のスポンジ材で形成してあることを特徴とする。
【0011】
上記スライドガイドは、例えば接着剤や両面粘着テープ等を用いてドアガラスに取り付けられる。
【0012】
この場合において、位置規制リップの予期せぬ変形やまくれ込みを防止する上では、請求項2に記載のように、上記位置規制ガイドの昇降方向の両端末部を先細りのテーパ形状に形成してあることが望ましい。
【0013】
また、摺動抵抗の増加を招かないようにするためには、請求項3に記載のように、上記位置規制リップを比重が0.2〜0.4の高発泡スポンジ材で形成してあることが望ましい。より望ましくは、請求項4に記載のように、上記位置規制リップに摺動性に優れた表面処理材を塗布してあるものとする。
【0014】
より具体的には、例えばスライドガイドの取付基部をEPDMのソリッド材で形成する場合には、位置規制リップはEPDMのスポンジ材、望ましくは比重が0.2〜0.3程度の高発泡スポンジ材で形成する。なお、高発泡でない一般的なEPDMのスポンジ材の比重は0.5〜0.6程度である。また、例えばスライドガイドの取付基部をオレフィン系熱可塑性エラストマーであるTPOあるいはTPVで形成する場合には、位置規制リップは発泡TPOまたは発泡TPVのスポンジ材、望ましくは比重が0.3〜0.4程度の高発泡スポンジ材で形成する。なお、高発泡でない一般的な発泡TPOまたは発泡TPVのスポンジ材の比重は0.6〜0.7程度である。
【0015】
したがって、少なくとも請求項1に記載の発明では、ドアガラスを少しだけ開いた状態あるいはドアガラスの全開状態では、ドアガラスの上辺部がそれに対応するドアサッシュ側のドアグラスランのルーフ側相当部位から外れることになるため、ドアガラスはドアサッシュのうち昇降ガイド部として機能する対向二辺部(サイドドアのドアガラスの場合には前後の縦辺部)のみにガイドされているかたちとなる。その際に、ドアガラスが昇降ストロークのどの位置にあるかにかかわらず、ドアガラスに装着されたスライドガイドの位置規制リップがドアグラスランの内周面に当接しているため、それによってドアガラスのばたつきやそれによる打音の発生が抑制されることになる。
【発明の効果】
【0016】
請求項1に記載の発明によれば、ドアガラスを少しだけ開いた状態あるいはドアガラスの全開状態はもちろんのこと、ドアガラスが昇降ストロークのどの位置にあったとしても、ドアガラスに設けたスライドガイドの位置規制リップがドアグラスランの内周面に当接しているので、それによってドアガラスのばたつきやそれによる打音の発生を効果的に抑制できる。
【0017】
また、位置規制リップはスポンジ材で形成してあるので、摺動抵抗の増加を招くこともなければリップ自体の耐久性が低下することもない。さらに、位置規制リップがドアガラスと鋭角をなしてドアガラスの内周方向に傾斜しているため、ドアグラスランへの組付挿入性も良好なものとなる。その上、位置規制リップがドアガラスと鋭角をなしてドアガラスの内周方向に傾斜しているため、位置規制リップはドアグラスランの本体部の開放端の方向へ撓み変形するので、ドアグラスランの断面形状を大型化する必要がなく、ドアグラスランの重量の増加やコストアップ等を招くことがない。
【0018】
請求項2に記載の発明によれば、位置規制ガイドの昇降方向の両端末部を先細りのテーパ形状に形成してあるため、ドアガラス昇降時の位置規制リップのまくれ込みや予期せぬ変形を防止でき、それによって位置規制リップの耐久性が向上するとともに、ドアガラスの摺動性も良好なものとなる。
【0019】
請求項3に記載の発明によれば、位置規制リップを高発泡スポンジ材で形成してあるため、例えばサイドドアのドアガラスの位置が車幅方向でばらついていたとしても、そのばらつきを吸収してドアガラスの摺動性への影響を回避できる。
【0020】
請求項4に記載の発明によれば、位置規制リップに摺動性に優れた表面処理材を塗布してあることによって、ドアガラスの昇降性が一段と良好なものとなるとともに、位置規制リップの耐久性および耐摩耗性も一段と向上する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の昇降式ドアガラスの案内装置が適用される自動車のサイドドアの概略構造を示す説明図。
【図2】本発明を実施するための第1の形態を示す図で、図1のA−A線に沿う拡大断面図。
【図3】図1,2に示すスライドガイドの要部を拡大した斜視図。
【図4】本発明を実施するための第2の形態を示す図で、図1のA−A線に沿う拡大断面図。
【図5】ドアガラス組付途中の図1のA−A線に沿う拡大断面図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1〜3は本発明を実施するためのより具体的な第1の形態を示し、図1は自動車のサイドドアにおいてドアグラスラン5を含むドアサッシュ3とドアガラス4との関係を示していて、また図2は図1のA−A線に沿う拡大断面図を示している。さらに、図3は図1,2におけるスライドガイド9の要部の斜視図を示している。
【0023】
図1,2に示すように、ドア1は、ドアアウタパネルとドアインナパネルを接合してなるドア本体2とアーチ状のドアサッシュ3とから構成されていて、ドアサッシュ3はドアウエスト部2aから下側の部分がドア本体2内に収容されている。ドアサッシュ3は、車体側のルーフ部に沿うかたちとなる上辺部3aと相互に対向する二辺部としての前後の縦辺部3b,3cとで構成されていて、その前後の縦辺部3b,3cを昇降ガイド部としてドアガラス4が昇降可能に案内支持されている。
【0024】
ドアサッシュ3は図2に示すように断面チャンネル状に曲折形成されていて、そのチャンネル状空間に例えばEPDM等にて成形されたドアグラスラン5が嵌合保持されている。
【0025】
ドアグラスラン5は、室内側および室外側のそれぞれの側壁部6a,6bとそれらの側壁部6a,6b同士を接続している底壁部6cとからなる断面略コ字状の本体部6と、その本体部6の開放端からチャンネル状の内部空間に向かって斜めに突出形成された室内側および室外側のそれぞれのシールリップ7,8とから構成されている。そして、ドアグラスラン5のチャンネル状空間にドアガラス4を受容するようになっていて、先に述べたように昇降ガイド部として機能する前後の縦辺部3b,3cに相当する部分のドアグラスラン5にてドアガラス4が昇降可能に案内支持され、同時にドアガラス4に対して室内側および室外側のそれぞれのシールリップ7,8が圧接することで車室内外がシールされることになる。
【0026】
図1に示すように、ドアガラス4のうち昇降ガイド部として機能する前後の縦辺部3b,3cに案内支持される前端縁および後端縁であって且つその上部には、ガラス昇降方向で数十ミリの長さを有するスライドガイド9を個別に設けてある。
【0027】
このスライドガイド9は、図2に示すように、ドアガラス4の板厚に相当する端面から表裏両面側に跨って設けられた断面コ字状の取付基部10と、この取付基部10の室内側および室外側のそれぞれの面から突出して、ドアガラス4と鋭角な角度θをなしてドアガラス4の内周方向に傾斜しつつドアグラスラン5の内周面に当接する一対の位置規制リップ11,12とから構成されている。そして、図3に示すように、それぞれの位置規制リップ11,12の昇降方向の両端末部では、例えば角度αとして30°〜45°程度の鋭角な角度をもって断面形状を徐変させてあり、結果して位置規制リップ11,12の昇降方向の両端末部を先細りのテーパ形状に形成してテーパ部11a,12aとしてある。
【0028】
また、スライドガイド9の取付基部10が比較的硬質の材料にて形成されるのに対して、位置規制リップ11,12は取付基部10よりも軟質の材料にて形成され、双方の材料を異にしながらもスライドガイド9は例えば金型成形法または押出成形法にて一体のものとして成形され、取付基部10は接着剤あるいは両面粘着テープにてドアガラス4に予め固定される。なお、取付基部10と一対の位置規制リップ11,12とからなるスライドガイド9を押出成形法にて成形する場合には、所定長さに裁断した後に位置規制リップ11,12の一部をカットしてテーパ部11a,12aを形成するものとする。
【0029】
ここで、例えばスライドガイド9の取付基部10をEPDMのソリッド材で形成する場合には、位置規制リップ11,12はそのソリッド材よりも軟質のEPDMのスポンジ材、望ましくは比重が0.2〜0.3程度の高発泡スポンジ材で形成する。なお、高発泡でない一般的なEPDMのスポンジ材の比重は0.5〜0.6程度とされる。
【0030】
また、例えばスライドガイド9の取付基部10をオレフィン系熱可塑性エラストマーであるTPOあるいはTPVで形成する場合には、位置規制リップ11,12はTPOあるいはTPVよりも軟質の発泡TPOまたは発泡TPVのスポンジ材、望ましくは比重が0.3〜0.4程度の高発泡スポンジ材で形成する。なお、高発泡でない一般的な発泡TPOまたは発泡TPVのスポンジ材の比重は0.6〜0.7程度とされる。これにより、双方の位置規制リップ11,12には十分な柔軟性を持たせてある。
【0031】
さらに、それぞれの位置規制リップ11,12の表面には摺動性と耐摩耗性に優れた表面処理材、例えばウレタン樹脂とシリコーンオイルとポリエチレンパウダーを含有する表面処理材を塗布して摺動性被覆層13を形成してある。この場合、ドアグラスラン5の内周面にも摺動性と耐摩耗性に優れた表面処理材を塗布してあるものとし、ドアグラスラン5側の表面処理層よりも位置規制リップ11,12側の摺動性被覆層13の方が硬質であることが望ましい。
【0032】
したがって、このように構成された昇降式ドアガラスの案内装置によれば、ドアガラス4側に取り付けたスライドガイド9の位置規制リップ11,12がドアグラスラン5の内周面に常に当接していて、ドアガラス4を昇降させればそれに追従してスライドガイド9側の位置規制リップ11,12がドアグラスラン5の内周面と摺動しつつドアガラス4の位置を規制していることになる。
【0033】
そして、ドアガラス4を少しだけ開いた状態あるいはドアガラス4の全開状態で車両が走行したとしても、スライドガイド9のそれぞれの位置規制リップ11,12がドアグラスラン5の内周面に当接しているので、ドアガラス4のばたつきやそれによる打音の発生を抑制することが可能となる。このようなドアガラス4のばたつきやそれによる打音の発生の抑制効果は、それぞれの位置規制リップ11,12がドアグラスラン5の内周面に常時当接している故に、ドアガラス4が少しだけ開いた状態あるいは全開状態以外の状態、つまりドアガラス4が昇降ストロークのどの位置にあっても同様に発揮されることになる。
【0034】
その上、ドアガラス4の位置が車幅方向でばらついていたとしても、そのばらつきをスポンジ材製の位置規制リップ11,12で吸収してドアガラス4の摺動性への影響を回避できるようになる。特に、それぞれの位置規制リップ11,12の表面に摺動性表面処理材による摺動被覆層13を設けてあることにより、上記の摺動性のほか耐摩耗性も面でも優れたものとなる。
【0035】
また、それぞれの位置規制リップ11,12の両端末部がテーパ部11a,12aとなっていることにより、ドアガラス4の昇降時にその位置規制リップ11,12がまくれ込み等の予期せぬ変形をすることがなく、安定して弾性変形することになるので、ドアガラス4の昇降性およびスライドガイド9の耐久性も向上することになる。
【0036】
さらに、位置規制リップ11,12が角度θをもってドアガラス4の内周方向に傾斜しているため、位置規制リップ11,12はドアグラスラン5の本体部6の開放端の方向へ撓み変形するので、位置規制リップ11,12の撓む面を確保するために、本体部6(側壁部6a,6b)を大型化(反開放端の方向へ拡大)する必要がなく、ドアグラスランの重量の増加やコストアップ等を招くことがない。したがって、ドアガラス4の昇降安定性を確保できるだけでなく、ドアグラスラン5の重量の増加やコストアップ等を招くことなしに、所期の目的であるところのドアガラス4のばたつきやそれによる打音の発生を抑制することが可能となる。
【0037】
他方、ドアガラス4をドアグラスラン5に組み込む際の作業性に着目した場合には、それぞれの位置規制リップ11,12がスポンジ材で形成されているだけでなく、角度θをもってドアガラス4の内周方向に傾斜しているため、図5に示すように予めスライドガイド9が取り付けられたドアガラス4をドアグラスラン5に組み込む際の組付挿入性が良く、組付性にも優れたものとなる。
【0038】
ここで、上記第1の形態では、図1に示すように、ドアガラス4の前端および後端の双方にスライドガイド9を設けた場合について例示しているが、後側の縦辺部3cに案内支持されるドアガラス4の後端のみにスライドガイド9を設けた場合でも所期の目的を達成することは可能である。
【0039】
図4は本発明を実施するためのより具体的な第2の形態を示し、第1の形態である図2と共通する部分には同一符号を付してある。
【0040】
この第2の形態では、ドアグラスラン5のチャンネル状空間のうち室外側に偏った位置でドアガラス4を受容するようになっており、そのためにスライドガイド9の位置規制リップ11は取付基部10の室内側にのみに単一のものとして設定してある。
【0041】
この第2の形態でも先の第1の形態と同様の効果が得られるものであることは言うまでもない。
【0042】
なお、上記第1および第2の形態では、スライドガイド9をドアガラス4の前端縁および後端縁に設けたが、いずれか一方にだけ設けても良い。
【符号の説明】
【0043】
1…ドア
3…ドアサッシュ
3b…昇降ガイド部としての前側の縦辺部(対向二辺部)
3c…昇降ガイド部としての後側の縦辺部(対向二辺部)
4…ドアガラス
5…ドアグラスラン
9…スライドガイド
10…取付基部
11…位置規制リップ
11a…テーパ部
12…位置規制リップ
12a…テーパ部
13…摺動被覆層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドアグラスランが嵌合保持されているドアサッシュのうち相互に対向する二辺部を昇降ガイド部としてドアガラスを昇降可能に案内支持する装置であって、
上記ドアガラスのうち昇降ガイド部に案内支持される端縁上部にスライドガイドを設けてあり、
このスライドガイドは、
ドアガラスの端面から表裏両面側に跨って設けられた断面コ字状の取付基部と、
この取付基部の室内側および室外側の面のうち少なくともいずれか一方から突出して、ドアガラスと鋭角をなしてドアガラスの内周方向に傾斜しつつドアグラスランの断面略コ字状の本体部の内面に当接する位置規制リップと、
を有していて、
上記位置規制リップは取付基部よりも軟質のスポンジ材で形成してあることを特徴とする昇降式ドアガラスの案内装置。
【請求項2】
上記位置規制リップの昇降方向の両端末部を先細りのテーパ形状に形成してあることを特徴とする請求項1に記載の昇降式ドアガラスの案内装置。
【請求項3】
上記位置規制リップを比重が0.2〜0.4の高発泡スポンジ材で形成してあることを特徴とする請求項2に記載の昇降式ドアガラスの案内装置。
【請求項4】
上記位置規制リップに摺動性に優れた表面処理材を塗布してあることを特徴とする請求項3に記載の昇降式ドアガラスの案内装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−131382(P2012−131382A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−285447(P2010−285447)
【出願日】平成22年12月22日(2010.12.22)
【出願人】(000158840)鬼怒川ゴム工業株式会社 (171)
【Fターム(参考)】