説明

暗号化されたコンテンツに対応するライセンスをクライアント機器に提供する方法、及び前記方法を採用したDRM変換システム

本発明は、デジタル著作権管理に関し、さらに詳細には、DRM変換システムにおいて、第3者にスーパー配布されたコンテンツに相応するライセンス要請により、前記ライセンスを前記第3者に提供する方法、及び前記方法を採用したDRM変換システムに関する。本発明の一実施例によるDRM変換システムの動作方法は、第1のDRM方式の第1のコンテンツ及び前記第1のコンテンツに相応する第1のライセンスをDRM変換し、第2のDRM方式の第2のコンテンツ及び前記第2のコンテンツに相応する第2のライセンスを生成する段階と、第3者にスーパー配布された(super-distributed)前記第2のコンテンツに相応するライセンス要請を受信する段階と、前記第2のDRMに相応するサーバーにスーパー配布された前記第2のコンテンツに相応する第2のライセンスを要請する段階と、スーパー配布された前記第2のコンテンツに相応する第2のライセンスを受信し、前記第3者に伝送する段階とを含むことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタル著作権管理に関し、さらに詳細には、DRM変換システムにおいて、第3者にスーパー配布されたコンテンツに相応するライセンス要請により、前記ライセンスを前記第3者に提供する方法、及び前記方法を採用したDRM変換システムに関する。
【背景技術】
【0002】
コンピューター技術が発展し大衆化されるにつれて、アナログ形態で生産、保管、管理されていた一般商取引の著作物(図書、漫画、音盤、映画、放送、新聞など)が大部分デジタル化されている。
【0003】
無限に繰り返し使用しても原本の品質には全く損傷を与えず(persistent high quality)、修正とコピーが便利で(easy to copy and modify)、超高速通信網を利用し、大容量の著作物でも短い時間内に伝送及び配布が可能である(easy to transfer and distribute)というデジタルの特性と長所が、アナログ形態の著作物を速い速度でデジタル化させているのである。
【0004】
しかしながら、このようなデジタルの長所は、著作物に対する元著作者の権利と利益を侵害する要因とされている。コピー本を有していれば、それが原本と同一であるため、原本を購入しようとする意志を弱め、著作者の同意がなくても修正とコピーが簡単にできるため、著作物の盗用が容易になり、伝達と配布の容易性は、不法的な複製物がインターネットを通じてあっという間に広がり、法的な統制までも不能にするという短所がある。
【0005】
このような否定的な要素は、著作者らの士気を低下させ、著作物に対する制作意志を低減させてしまい、ひいては、デジタル化をためらう原因として作用するようになる。したがって、デジタル著作物に対しては、デジタルの長所を十分に生かしながらも、著作権を効率的に管理できる技術的保護装置が必要である。
【0006】
そこで、デジタル著作物に対する利益と権利を保護するために、デジタルコンテンツにDRM(Digital Rights Management)を適用する技術が出現し、また、様々なDRM方式が利用されている。
【0007】
DRMとは、デジタルコンテンツの無断使用を防ぎ、著作権関連当事者らの利益と権利を保護する技術を称する。一般に、DRM方式を利用してコンテンツを提供するサーバーは、コンテンツを暗号化して伝送し、正当な使用者にライセンスを伝送して、正当な使用者のみがコンテンツを再生出力できるようにする。前記ライセンスは、コンテンツの復号化に使用されるコンテンツ暗号化キー、及びコンテンツ利用情報に関する情報であるコンテンツ使用権限などを含む。
【0008】
一方、従来技術によると、クライアント機器は、予め指定されたDRM方式によるコンテンツのみを再生出力する。また、同様に、コンテンツを提供するサーバーは、コンテンツに一つのDRM方式を適用してクライアント機器に提供する。
【0009】
図1は、従来に技術により、クライアント機器にDRMの適用されたコンテンツを提供する実施例を示した図面である。
【0010】
クライアント機器110は、所定の通信網を通じて、第1のDRM方式に相応する第1のサーバー120と連結されて、第1のサーバー120は、コンテンツ提供サーバー及びライセンス発給サーバーを含んで構成できる。クライアント機器110において、前記第1のDRM方式に相応するコンテンツ提供サーバー120にコンテンツ提供要請を伝送すると、コンテンツ提供サーバー120は、第1のDRM方式により暗号化されたコンテンツをクライアント機器110に伝送する。これを使用するクライアント機器110では、前記暗号化されたコンテンツの著作権執行のために、前記第1のDRM方式に相応するライセンス発給サーバー120にライセンス要請を伝送し、ライセンス発給サーバー120からライセンスを発給してもらってからコンテンツを使用することができる。即ち、クライアント機器110は、前記ライセンスに含まれた復号化キーを利用して、暗号化されたコンテンツを復号化して再生出力する。
【0011】
上記のように、従来技術の第1のサーバー120は、予め設定されたDRM方式により暗号化されたコンテンツのみを提供するため、異なる種類のDRM方式により暗号化されたコンテンツは提供できないという短所がある。
【0012】
また、図1において、使用者がクライアント機器110を利用してコンテンツを再生してから、同一コンテンツを、第2のDRM方式を支援する第2のクライアント機器130を利用して再生しようとする場合、クライアント機器110から第2のクライアント機器130にコンテンツを伝送することはできるが、第2のクライアント機器130は、クライアント機器110と異なるDRM方式を支援するため、クライアント機器110から第2のクライアント機器130に伝送したコンテンツを再生することができないという短所がある。
【0013】
このような問題点を解決するために、大韓民国公開特許第2005−120579号には、相異なるDRM方式の装置間にコンテンツの搬入出を支援する構成が提示された。上記公開特許は、コンテンツのDRM方式を変換して、異なるDRM方式の装置間に使用できるという長所があるが、DRM方式の変換されたコンテンツを第3者にスーパー配布する場合、第3者は、該当コンテンツに対するライセンスがないため、スーパー配布されたコンテンツを再生することができなかった。
【0014】
したがって、DRM方式の変換されたコンテンツを第3者にスーパー配布する場合でも、第3者がライセンスを獲得できる方案を備え、変換以前のDRMに相応するサーバー側から該当ライセンスの提供に関与できるようにして、使用者らが自由にコンテンツをスーパー配布するようにすると同時に、適宜スーパー配布されるコンテンツのライセンスを制御できるDRM変換システムが切実に求められている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明は、上述の従来技術の問題点を解決するために案出されたもので、DRM変換システムでDRM変換されたコンテンツが第3者にスーパー配布されて、第3者から前記コンテンツに対応するライセンス要請を受信した場合、前記要請によって前記ライセンスを暗号化したDRM方式に相応するサーバーから前記ライセンスを受信し、前記第3者に提供するクライアント機器に、暗号化されたコンテンツに対応するライセンスを提供する方法、及び前記方法を採用したDRM変換システムを提供することをその目的とする。
【0016】
また、本発明は、クライアント機器において、所定のDRM変換システムを通じてDRM変換されたコンテンツを第1のクライアント機器から受信し、前記DRM変換システムに前記変換されたコンテンツに対応するライセンス(license)を要請し、前記要請により前記DRM変換システムを通じて、前記ライセンスを暗号化したDRM方式に相応するサーバーから前記ライセンスを受信することをその目的とする。
【0017】
また、本発明は、クライアント機器において、DRM変換システムに前記変換されたコンテンツに対応するライセンスを要請する場合、前記コンテンツのDRM変換以前のDRM方式に相応するサーバーがライセンス要請事実を認識できるようにして、DRM変換以前のDRM方式に相応するサーバーがライセンス要請に対する承認権限を有するようにして、適宜コンテンツのスーパー配布を制御することを目的とする。
【0018】
また、本発明は、スーパー配布されたコンテンツに対するライセンスを要請する第3者が、該当ライセンスに相応する金額を支払うようにして、DRM変換以前のDRM方式に相応するサーバー、DRM変換システム、及びDRM変換以後のDRM方式に相応するサーバーのいずれか一つ以上が、支払われた金額を適宜分配することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0019】
上記の目的を達成し、上述の従来技術の問題点を解決するために、本発明の一実施例によるDRM変換システムの動作方法は、第1のDRM方式の第1のコンテンツ及び前記第1のコンテンツに相応する第1のライセンスをDRM変換し、第2のDRM方式の第2のコンテンツ及び前記第2のコンテンツに相応する第2のライセンスを生成する段階と、第3者にスーパー配布された(super-distributed)前記第2のコンテンツに相応するライセンス要請を受信する段階と、前記第2のDRMに相応するサーバーにスーパー配布された前記第2のコンテンツに相応する第2のライセンスを要請する段階と、スーパー配布された前記第2のコンテンツに相応する第2のライセンスを受信し、前記第3者に伝送する段階とを含むことを特徴とする。
【0020】
また、本発明の他の実施例によるクライアント機器の動作方法は、所定のDRM変換システムを通じて、第1のDRM方式から第2のDRM方式に変換されたコンテンツをソース機器から受信する段階と、前記DRM変換システムに、前記第2のDRM方式に変換されたコンテンツに対応するライセンスを要請する段階と、前記DRM変換システムを通じて、第2のDRM方式に相応するサーバーから前記変換されたコンテンツに対応するライセンスを受信する段階とを含むことを特徴とする。
【0021】
また、本発明のまた他の実施例によるDRM変換システムは、第1のDRM方式の第1のコンテンツ及び前記第1のコンテンツに相応する第1のライセンスをDRM変換し、第2のDRM方式の第2のコンテンツ及び前記第2のコンテンツに相応する第2のライセンスを生成するDRM変換部と、第3者にスーパー配布された(super-distributed)前記第2のコンテンツに相応するライセンス要請を受信するライセンス要請受信部と、前記第2のDRMに相応するサーバーにスーパー配布された前記第2のコンテンツに相応する第2のライセンスを要請し、スーパー配布された前記第2のコンテンツに相応する第2のライセンスを受信して前記第3者に伝送するライセンス提供部とを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明によるDRM変換システムでDRM変換されたコンテンツが第3者にスーパー配布されて、第3者から前記コンテンツに対応するライセンス要請を受信した場合、前記要請によって前記ライセンスを暗号化したDRM方式に相応するサーバーから前記ライセンスを受信し、前記第3者に提供することができる。
【0023】
また、本発明によると、クライアント機器において、所定のDRM変換システムを通じてDRM変換されたコンテンツを第1のクライアント機器から受信し、前記DRM変換システムに前記変換されたコンテンツに対応するライセンス(license)を要請し、前記要請により前記DRM変換システムを通じて、前記ライセンスを暗号化したDRM方式に相応するサーバーから前記ライセンスを受信することができる。
【0024】
また、本発明によると、クライアント機器において、DRM変換システムに前記変換されたコンテンツに対応するライセンスを要請する場合、前記コンテンツのDRM変換以前のDRM方式に相応するサーバーがライセンス要請事実を認識できるようにして、DRM変換以前のDRM方式に相応するサーバーがライセンス要請に対する承認権限を有するようにして、適宜コンテンツのスーパー配布を制御することができる。
【0025】
また、本発明によると、スーパー配布されたコンテンツに対するライセンスを要請する第3者が、該当ライセンスに相応する金額を支払うようにして、DRM変換以前のDRM方式に相応するサーバー、DRM変換システム、及びDRM変換以後のDRM方式に相応するサーバーのいずれか一つ以上が、支払われた金額を適宜分配することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明で説明する第1のサーバーは、第1のDRMに相応するサーバーであり、第2のサーバーは、第2のDRMに相応するサーバーである。
【0027】
以下、添付の図面を参照し、本発明による、クライアント機器に暗号化されたコンテンツに対応するライセンスを提供する方法、及び前記方法を採用したDRM変換システムについて詳細に説明する。
【0028】
図2は、本発明の一実施例によるDRM変換システムのネットワーク連結関係を概略的に示した図面である。
【0029】
図2において、第1のクライアント機器202は、第1のDRM方式を支援し、第2のクライアント機器205及び第3のクライアント機器206は、第2のDRM方式を支援するとする。
【0030】
図2に示したように、第1のクライアント機器202は、第1のサーバー201から第1のDRM方式の第1のコンテンツ及び前記第1のコンテンツに対応する第2のライセンスを提供してもらい、前記第1のコンテンツを再生する。この際、第1のサーバー201は、第1のDRM方式のコンテンツ及びライセンスを提供するサーバーといえる。
【0031】
第1のクライアント機器202の使用者が、自分の第2のクライアント機器205で前記第1のコンテンツを再生しようとする場合、DRM変換システム203は、前記第1のDRM方式の第1のコンテンツ及び前記第1のコンテンツに相応する第1のライセンスをDRM変換して、第2のDRM方式の第2のコンテンツ及び前記第2のコンテンツに相応する第2のライセンスを生成する。本実施例によると、第1のクライアント機器202及び第2のクライアント機器205は、相異なるDRM方式を支援する。例えば、第1のDRM方式は、MS−DRMで、第2のDRM方式は、OMA−DRMである。
【0032】
DRM変換は、第1のDRM方式の第1のコンテンツ及び第1のライセンスを中間フォーマットに変換した後、中間フォーマットを再び第2のDRM方式の第2のコンテンツ及び第2のライセンスに変換する。DRM変換に対する詳細な内容は、大韓民国公開特許第2005−120579号に詳細に開示されている。
【0033】
一方、第2のクライアント機器205から第3者の第3のクライアント機器206に前記変換されたコンテンツをスーパー配布(Super distribution)した場合、第3のクライアント機器206は、前記コンテンツの使用のために、DRM変換システム203に、前記第2のコンテンツに相応するライセンス要請を伝送する。DRM変換システム203は、前記ライセンス要請を受信し、前記要請により、第1のサーバー201の承認があった場合、第2のサーバー204から第3のクライアント機器206にスーパー配布された前記第2のコンテンツに対応する第2のライセンスを受信し、第3のクライアント機器206に伝送する。本実施例によると、第2のクライアント機器205及び第3のクライアント機器206は、同一なDRM方式を支援する。
【0034】
ここで、スーパー配布(Super distribution)とは、コンテンツとライセンスを分離して配布することで、スーパー配布によると、使用者は、自分が利用していたコンテンツを第3者に配布することができて、コンテンツを配布してもらった第3者は、コンテンツとは別にライセンスを獲得して、配布されたコンテンツを使用することができる。
【0035】
この際、ライセンスを要請する第3のクライアント機器206が、ライセンス要請と共に、第1のサーバー201に承認要請をすることもでき、DRM変換システム203が第3のクライアント機器206からライセンス要請を受信した場合、第1のサーバー201に該当コンテンツに対するライセンス発給承認要請をすることもできる。
【0036】
DRM変換システム203が第3のクライアント機器206からライセンス要請を受信した場合に、第1のサーバー201に該当コンテンツに対するライセンス発給承認要請をする場合、DRM変換サーバーは、変換ログデータベースを参照し、ライセンスを要請したコンテンツの変換前のDRM方式に相応する第1のサーバー201を識別することができる。
【0037】
即ち、DRM変換システム203は、DRM変換時毎に、DRM変換に関するログを変換ログデータベースに記録して、特定コンテンツに対するライセンス要請が受信されると、変換ログデータベースを参照し、該当コンテンツの変換前のDRMに相応するDRMサーバーを識別することができる。
【0038】
DRM変換システム203は、DRM変換サーバー及びDRM変換クライアントから構成され得る。即ち、DRM変換システム203の一部構成は、DRM変換サーバーに備えられて、その他の構成は、DRM変換クライアントに備えられ得る。
【0039】
実施例によって、DRM変換システム203は、DRM変換クライアント無しに、DRM変換サーバーのみで構成できる。この際、DRM変換システム203の全ての機能は、DRM変換サーバーで行うことになる。
【0040】
本発明のクライアント機器202、205、206は、それぞれPC、PDA(Personal Digital Assistant)、スマートフォーン(Smart phone)、ハンドヘルド(handheld)PC、携帯電話、MP3プレーヤーなどのように、CDMA(Code Division Multiplexing Access)モジュール、ブルートゥースモジュール、赤外線通信モジュール(IrDA)、有無線ランカードのような所定の通信モジュールを備えることができ、マルチメディア再生機能を行う所定のマイクロプロセッサーを搭載することにより、所定の演算能力を備えた端末を称する概念である。
【0041】
図3は、本発明の一実施例によるDRM変換システムの動作方法を示したフローチャートである。
【0042】
段階301において、DRM変換システムは、第1のDRM方式の第1のコンテンツ及び前記第1のコンテンツに相応する第1のライセンスをDRM変換して、第2のDRM方式の第2のコンテンツ及び前記第2のコンテンツに相応する第2のライセンスを生成する。一例として、前記DRM変換システムは、’DRM1’方式のオーディオコンテンツ「loved」及び前記オーディオコンテンツ「loved」に対応する前記第1のライセンスをDRM変換して、’DRM2’方式のオーディオコンテンツ「loved」及び前記オーディオコンテンツ「loved」に対応する第2のライセンスを生成することができる。
【0043】
本発明の一実施例によると、前記DRM変換システムは、DRM変換ログをデータベースに記録することができる。一例として、前記DRM変換ログは、前記第1のコンテンツ及び前記第1のコンテンツに対応する第1のライセンスのDRM変換によるDRM変換情報、または前記第1のコンテンツに対するライセンスを発給したサーバー情報などを記録することができる。
【0044】
また、本発明の他の実施例によると、前記DRM変換システムの一部は、クライアント端末に設けられる。
【0045】
段階302において、前記DRM変換システムは、第3者にスーパー配布された前記第2のコンテンツに相応するライセンス要請を受信する。即ち、本発明によると、前記第3者は、前記第2のコンテンツを提供したクライアント機器から前記第2のコンテンツのみを受信するため(super distribution)、前記DRM変換システムに、前記第2のコンテンツに相応するライセンスを要請するのである。
【0046】
この場合、変換以前のDRM方式に相応するサーバーを排除して、配布された第2のコンテンツに相応する第2のライセンスを発給するようになると、事実上、コンテンツソースを無視する結果となって、非常に不適である。
【0047】
段階303において、前記DRM変換システムは、前記ライセンス要請による承認可否を前記第1のサーバーに質疑する。即ち、前記ライセンスは、前記第1のDRM方式の第1のコンテンツに対応する第1のライセンスを変換して生成されたもので、前記第1のライセンスは、前記第1のサーバーから発給されたものであるため、前記DRM変換システムは、前記ライセンス要請による承認可否を第1のサーバーに質疑するのである。また、前記DRM変換システムは、前記DRM変換ログの記録されたデータベースを参照し、前記第1のサーバーを識別することができる。
【0048】
実施例によって、DRM変換システムがライセンス要請による承認可否を第1のサーバーに質疑せず、第3者側から、ライセンス要請と共に、第1のサーバーに承認要請をすることもできる。この際、DRM変換システムは、第3者側に変換前のDRM方式に相応する第1のサーバー情報を提供することができる。
【0049】
前記第1のサーバーから承認応答が受信された場合(段階304)、段階305において、前記DRM変換システムは、前記第2のサーバーから前記第3者にスーパー配布された前記第2のコンテンツに対応する第2のライセンスを要請する。
【0050】
段階306において、前記DRM変換システムは、前記第2のサーバーからスーパー配布された前記第2のコンテンツに相応する前記第2のライセンスを受信して、前記第3者側に伝送する。
【0051】
本発明の一実施例によると、前記DRM変換システムは、前記第1のサーバーから承認応答が受信された場合、前記第1のサーバーから前記第3者により課金された所定金額を割り当てられる。また、前記DRM変換システムは、前記割り当てられた所定金額の一部を前記第2のサーバーに提供することができる。
【0052】
図4は、本発明の一実施例によるクライアント機器の動作方法を示したフローチャートである。
【0053】
段階401において、クライアント機器は、所定のDRM変換システムを通じて、第1のDRM方式から第2のDRM方式に変換されたコンテンツをソース機器から受信する。一例として、前記ソース機器は、前記DRMシステムを通じて’DRM1’方式から’DRM2’方式に変換された音楽コンテンツ「loved」を、第3者の前記クライアント機器にスーパー配布(super distribution)して、前記クライアント機器は、前記’DRM2’方式に変換された音楽コンテンツ「loved」を受信することができる。
【0054】
段階402において、前記クライアント機器は、前記DRM変換システムに、前記第2のDRM方式に変換されたコンテンツに対応するライセンスを要請する。
【0055】
本発明の一実施例によると、前記クライアント機器は、前記ライセンス要請に対応する承認要請を前記第1のサーバーに伝送することができる。また、前記DRM変換システムから、前記ライセンス要請に対応するライセンス発給承認要請を前記第1のサーバーに伝送することもできる。
【0056】
段階403において、前記DRM変換システムは、前記第2のDRM方式に変換されたコンテンツに対応するライセンス要請を受信する。
【0057】
段階404において、前記DRM変換システムは、第1のDRM方式に相応する第1のサーバーから承認応答があった場合、第2のサーバーに前記コンテンツに対するライセンス要請を伝送する。
【0058】
段階405において、前記DRM変換システムは、前記第2のサーバーから前記コンテンツに対するライセンスを受信する。
【0059】
段階406において、前記DRM変換システムは、前記受信されたライセンスを前記クライアント機器に伝送する。
【0060】
段階407において、前記クライアント機器は、前記DRM変換システムを通じて、第2のサーバーから前記変換されたコンテンツに対応するライセンスを受信する。
【0061】
実施例によって、前記クライアント機器は、変換されたコンテンツに対応するライセンスに対する代価として、前記第1のDRM方式に相応するサーバー、前記DRM変換システム、及び前記第2のDRM方式に相応するサーバーのいずれか一つ以上に対して所定金額を支払うことができる。この際、前記第1のDRM方式に相応するサーバー、前記DRM変換システム、及び前記第2のDRM方式に相応するサーバーのいずれか一つが、クライアント機器側から所定金額を支払われて、支払われたサーバー(またはシステム)が他のサーバー(またはシステム)に一定金額を割り当てることもできる。
【0062】
本発明の一実施例によると、前記変換されたコンテンツに対応するライセンスは、前記第2のDRM方式に相応するサーバーから発給されたもので、前記第2のDRM方式のコンテンツに対する復号化キーまたは/及び前記コンテンツに対する使用権限情報の一つ以上を含むことができる。
【0063】
図5は、本発明の一実施例によるDRM変換システムの内部構成を示したブロック図である。
【0064】
図5に示されたように、DRM変換システム500は、DRM変換部501、変換ログデータベース502、ライセンス要請受信部503、承認質疑部504、ライセンス提供部505を含む。本発明の一実施例によると、DRM変換システム500の一部は、クライアント端末に設けられる。
【0065】
DRM変換部501は、第1のDRM方式の第1のコンテンツ及び前記第1のコンテンツに相応する第1のライセンスをDRM変換して、第2のDRM方式の第2のコンテンツ及び前記第2のコンテンツに相応する第2のライセンスを生成する。
【0066】
本発明の一実施例によると、DRM変換部501は、前記DRM変換によるDRM変換ログを変換ログデータベース502に記録することができる。
【0067】
ライセンス要請受信部503は、第3者にスーパー配布された前記第2のコンテンツに相応するライセンス要請を受信する。
【0068】
本発明の一実施例によると、承認質疑部504は、前記ライセンス要請による承認可否を、変換前のDRM方式に相応する前記第1のサーバーに質疑する。また、承認質疑部504は、前記DRM変換ログの記録された変換ログデータベースを参照し、前記第1のサーバーを識別することができる。
【0069】
ライセンス提供部505は、前記第1のサーバーから承認応答が受信された場合、前記第2のサーバーに、前記第3者にスーパー配布された前記第2のコンテンツに相応する第2のライセンスを要請し、スーパー配布された前記第2のコンテンツに相応する第2のライセンスを受信して、前記第3者に伝送する。
【0070】
本発明によるDRM変換システムの動作方法及びクライアント機器の動作方法は、多様なコンピューター手段を通じて行われ得るプログラム命令形態に具現され、コンピューター読み取り可能媒体に記録される。前記コンピューター読み取り可能媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを、単独または組み合せて含むことができる。前記媒体に記録されるプログラム命令は、本発明のために特別に設計されて構成されたものであるか、コンピューターソフトウェア当業者に公知されて使用可能なものである。コンピューター読み取り可能記録媒体の例としては、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、及び磁気テープのような磁気媒体(magnetic media)、CD−ROM、DVDのような光記録媒体(optical media)、フロプティカルディスク(floptical disk)のような磁気−光媒体(magneto-optical media)、及びロム(ROM)、ラム(RAM)、フラッシュメモリーなどのような、プログラム命令を貯蔵して行うよう特別に構成されたハードウェア装置が含まれる。また、前記媒体は、プログラム命令、データ構造などを指定する信号を伝送する搬送波を含む、光または金属線、導波管などの伝送媒体を含む。プログラム命令の例としては、コンパイラにより作られるような機械語コードだけではなく、インタープリターなどを使用して、コンピューターにより実行できる高級言語コードを含む。前記のハードウェア装置は、本発明の動作を行うために、一つ以上のソフトウェアモジュールとして作動するように構成でき、その逆も同様である。
【0071】
図6は、本発明によるDRM変換システムの動作方法及びクライアント機器の動作方法を行うに採用できる汎用コンピューター装置の内部ブロック図である。
【0072】
コンピューター装置600は、ラム(RAM:Random Access Memory)620とロム(ROM:Read Only Memory)630を含む主記憶装置と連結される一つ以上のプロセッサー610を含む。プロセッサー610は、中央処理装置CPUとも呼ばれる。本技術分野で広く知られているように、ロム630は、データ(data)と命令(instruction)を単方向性にCPUに伝送する役割をして、ラム620は、通常的にデータと命令を両方向性に伝送するに使用される。ラム620及びロム630は、コンピューター読み取り可能媒体のどれか適切な形態を含むことができる。大容量記憶装置(Mass Storage)640は、両方向性にプロセッサー610と連結されて、追加的なデータ貯蔵能力を提供し、上記のコンピューター読み取り可能記録媒体のいずれかであってよい。大容量記憶装置640は、プログラム、データなどを貯蔵するに使用されて、通常、主記憶装置より速度の遅いハードディスクのような補助記憶装置である。CDロム660のような特定大容量記憶装置が使用されることもある。プロセッサー610は、ビデオモニター、トラックボール、マウス、キーボード、マイクロフォーン、タッチスクリーン型ディスプレイ、カード読み取り機、磁気または紙テープ読み取り機、音声または書き込み認識機、ジョイスティック、またはその他の公知のコンピューター入出力装置のような、一つ以上の入出力インターフェース650と連結される。最後に、プロセッサー610は、ネットワークインターフェース670を通じて、有線または無線通信ネットワークに連結できる。このようなネットワーク連結を通じて、上記の方法の手順を行うことができる。上記の装置及び道具は、コンピューターハードウェア及びソフトウェア技術分野の当業者によく知られている。一方、上記のハードウェア装置は、本発明の動作を行うために、一つ以上のソフトウェアモジュールとして作動するように構成することができる。
【0073】
以上、本発明を特定の実施例を挙げて説明したが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではなく、本発明の属する技術分野で通常の知識を有する者が、特許請求の範囲に記載の本発明の技術的思想を外れない範囲内で多様に変更、実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】従来技術により、クライアント機器にDRMの適用されたコンテンツを提供する実施例を示した図面である。
【図2】本発明の一実施例によるDRM変換システムのネットワーク連結関係を概略的に示した図面である。
【図3】本発明の一実施例によるDRM変換システムの動作方法を示したフローチャートである。
【図4】本発明の一実施例によるクライアント機器の動作方法を示したフローチャートである。
【図5】本発明の一実施例によるDRM変換システムの内部構成を示したブロック図である。
【図6】本発明のよるDRM変換システムの動作方法及びクライアント機器の動作方法及びクライアント機器の動作方法を行うに採用できる汎用コンピューター装置の内部ブロック図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
クライアント機器に、暗号化されたコンテンツに対応するライセンスを提供するDRM変換システムの動作方法であって、
第1のDRM方式の第1のコンテンツ及び前記第1のコンテンツに相応する第1のライセンスをDRM変換し、第2のDRM方式の第2のコンテンツ及び前記第2のコンテンツに相応する第2のライセンスを生成する段階と、
第3者にスーパー配布された(super-distributed)前記第2のコンテンツに相応するライセンス要請を受信する段階と、
前記第2のDRMに相応するサーバーにスーパー配布された前記第2のコンテンツに相応する第2のライセンスを要請する段階と、
スーパー配布された前記第2のコンテンツに相応する第2のライセンスを受信し、前記第3者に伝送する段階と、
を含むことを特徴とする、DRM変換システムの動作方法。
【請求項2】
前記DRM変換システムは、DRM変換ログをデータベースに記録することを特徴とする、請求項1に記載のDRM変換システムの動作方法。
【請求項3】
前記DRM変換システムの動作方法は、
前記ライセンス要請による承認可否を、前記第1のDRMに相応するサーバーに質疑する段階を含み、
前記第2のDRMに相応するサーバーにスーパー配布された前記第2のコンテンツに相応する第2のライセンスを要請する段階は、
前記第1のDRMに相応するサーバーから承認応答が受信された場合、前記第2のDRMに相応するサーバーにスーパー配布された前記第2のコンテンツに相応する第2のライセンスを要請することを特徴とする、請求項2に記載のDRM変換システムの動作方法。
【請求項4】
前記ライセンス要請による承認可否を、前記第1のDRMに相応するサーバーに質疑する段階は、
前記DRM変換ログが記録されたデータベースを参照し、前記第1のDRMに相応するサーバーを識別することを特徴とする、請求項3に記載のDRM変換システムの動作方法。
【請求項5】
前記DRM変換システムの動作方法は、
前記第1のDRMに相応するサーバーから承認応答が受信された場合、前記第3者によって課金された所定金額を割り当てられる段階をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載のDRM変換システムの動作方法。
【請求項6】
前記DRM変換システムの動作方法は、
前記割り当てられた所定金額の一部を、前記第1のDRM方式に相応するサーバー、前記変換システム、及び前記第2のDRMに相応するサーバーのいずれか一つ以上に対して提供することを特徴とする、請求項5に記載のDRM変換システムの動作方法。
【請求項7】
前記DRM変換システムの一部は、DRM変換クライアントに設けられることを特徴とする、請求項1に記載のDRM変換システムの動作方法。
【請求項8】
前記DRM変換システムは、内部にサーバーを備えて、前記DRM変換システム内部のサーバーが、スーパー配布された前記第2のコンテンツに相応する第2のライセンスを前記第2のDRMに相応するサーバーに要請し、スーパー配布された前記第2のコンテンツに相応する第2のライセンスを受信して、前記第3者に伝送することを特徴とする、請求項2に記載のDRM変換システムの動作方法。
【請求項9】
前記第2のDRMに相応するサーバーは、前記DRM変換システム内部に構成されることを特徴とする、請求項2に記載のDRM変換システムの動作方法。
【請求項10】
暗号化されたコンテンツを再生するクライアント機器の動作方法であって、
所定のDRM変換システムを通じて、第1のDRM方式から第2のDRM方式に変換されたコンテンツをソース機器から受信する段階と、
前記DRM変換システムに、前記第2のDRM方式に変換されたコンテンツに対応するライセンスを要請する段階と、
前記DRM変換システムを通じて、第2のDRM方式に相応するサーバーから前記変換されたコンテンツに対応するライセンスを受信する段階とを含むことを特徴とする、クライアント機器の動作方法。
【請求項11】
前記クライアント機器の動作方法は、
前記ライセンス要請に対応する承認要請を、前記第1のDRM方式に相応するサーバーに伝送する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項10に記載のクライアント機器の動作方法。
【請求項12】
前記変換されたコンテンツに対応するライセンスは、
前記第2のDRM方式に相応するサーバーから発給されたものであって、前記第2のDRM方式のコンテンツに対する復号化キーまたは/及び前記コンテンツに対する使用権限情報の一つ以上を含むことを特徴とする、請求項10に記載のクライアント機器の動作方法。
【請求項13】
前記クライアント機器の動作方法は、
前記変換されたコンテンツに対応するライセンスに対する代価として、前記第1のDRM方式に相応するサーバー、前記DRM変換システム、及び前記第2のDRM方式に相応するサーバーのいずれか一つ以上に対して所定金額を支払う段階をさらに含むことを特徴とする、請求項10に記載のクライアント機器の動作方法。
【請求項14】
クライアント機器に、暗号化されたコンテンツに対応するライセンスを提供するDRM変換システムであって、
第1のDRM方式の第1のコンテンツ及び前記第1のコンテンツに相応する第1のライセンスをDRM変換し、第2のDRM方式の第2のコンテンツ及び前記第2のコンテンツに相応する第2のライセンスを生成するDRM変換部と、
第3者にスーパー配布された(super-distributed)前記第2のコンテンツに相応するライセンス要請を受信するライセンス要請受信部と、
前記第2のDRMに相応するサーバーにスーパー配布された前記第2のコンテンツに相応する第2のライセンスを要請し、スーパー配布された前記第2のコンテンツに相応する第2のライセンスを受信して前記第3者に伝送するライセンス提供部と、を含むことを特徴とする、DRM変換システム。
【請求項15】
前記DRM変換システムは、DRM変換ログを記録する変換ログデータベースをさらに含むことを特徴とする、請求項14に記載のDRM変換システム。
【請求項16】
前記DRM変換システムは、
前記ライセンス要請による承認可否を、前記第1のDRMに相応するサーバーに質疑する承認質疑部をさらに含み、
前記ライセンス提供部は、前記第1のDRMに相応するサーバーから承認応答が受信された場合、前記第2のDRMに相応するサーバーにスーパー配布された前記第2のコンテンツに相応する第2のライセンスを要請することを特徴とする、請求項15に記載のDRM変換システム。
【請求項17】
前記承認質疑部は、
前記変換ログデータベースを参照し、前記第1のDRMに相応するサーバーを識別することを特徴とする、請求項16に記載のDRM変換システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2009−527033(P2009−527033A)
【公表日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−554121(P2008−554121)
【出願日】平成19年1月5日(2007.1.5)
【国際出願番号】PCT/KR2007/000070
【国際公開番号】WO2007/094564
【国際公開日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【出願人】(505351614)インカエントワークス インク (3)
【Fターム(参考)】