説明

有機物を分解することにより無害化し、汚れを分解、洗浄する醗酵液を製造する方法。

【課題】簡単、低コスト、迅速なバクテリア醗酵液の製造方法を提供する。
【解決手段】植物に棲息する好気性菌であるバクテリアを水と水に溶ける餌(黒砂糖)を使い、高温30℃〜100℃の条件下において、72時間〜2時間で完熟醗酵させる。この時醗酵容器内の圧力を高めるとさらに醗酵速度が速くなる。得られたバクテリアの発酵液は、自然界の水質汚濁、土壌汚染対策や人間の全身シャンプー、洗濯洗剤、食器洗い洗剤に使用できる。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】

【技術分野】
【0001】
バクテリアは大別すると、光と酸素の好きな好気性菌と光と酸素の嫌いな嫌気性菌とに大別される。好気性菌は光合成反応を行い、COをOへ変換する。自分で酸素を保有する。嫌気性菌は水素を保有する。
この二つのバクテリアがペアになると酸素と水素との間にイオン交換が行なわれ、元素転換の働きを行う。人体内でこの二つのバクテリアがペアになって人間の食べた物を元素転換し、融合反応により、常温の条件下で人体の肉や血や骨を形成している。
自然界はバクテリアの元素転換、融合の作用により形成されている。物を創造する働きとなり、この時の融合反応は有害物を無害にする機能が働く。バクテリアは餌として有機物を食べる。土壌も有機物があり、汚れ(水質、人間の毛や肌の汚れ)も有機物主体で、これを食べることにより、分解、洗浄する。
バクテリアの醗酵は水の中でバクテリアの餌を溶かしてやれば、0.2ミクロンの大きさのバクテリアでも餌を食べることが出来るから増殖できる。通常の堆肥造りはバクテリアの大きさよりも大きい固形物を与えるから食べるのに時間がかかり、完熟醗酵するには長い時間がかかる。水の中でのバクテリアを醗酵させるに際して、温度を高めてやると増殖能力が非常に高くなる。30℃を超える液体温度でさらに10℃温度を上げると、醗酵速度はさらに約2倍となる。
さらにタンク容器内の気圧を高めると、さらに醗酵スピードを早める。
この結果容器(特殊ナベ、ポリタンク等)と高温の水、水に溶ける餌(黒砂糖)を使用すると2時間〜48時間の速いスピードで醗酵が完了する。
この液体による醗酵方式で好気性菌も嫌気性菌も両方超スピードで醗酵させ完熟化することが出来る。
【背景技術】
【0002】
水を使用する醗酵技術は存在するが,加温最大100℃で水を沸騰させる醗酵技術やタンク内の圧力を高める技術はない。又、好気性菌主体の醗酵液は少ない。好気性菌は120℃〜130℃でも生きている。世界保健機構(WHO)の消毒基準は130℃以上となっている。有害物の無害化に際し、重金属や水銀、放射能、塩分集積をバクテリアを活用して、有害物を無害化させる技術は見当たらない。ある特定な植物に棲息するバクテリアがこれらの有害物を無害化するという知識は従来にはない。
バクテリアの元素転換による融合条件下で物を創造する力を応用する技術も従来にはない。バクテリアが元素転換する為の条件が認識されていない。バクテリアの性格と働きを知り、それを応用した技術は従来見られない。
水質や土壌の汚濁の浄化、生きたバクテリアを使用するシャンプー、洗剤も見られない。
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
植物に棲息するバクテリアは各植物各々に異なる固有のバクテリアが棲息している。そしてその働きも固有な働きがある。
重金属、放射能を無害化するバクテリア―― ヒマワリのバクテリア
水銀を無害化するバクテリア ―― ツルーシー(インドスリランカのバジル) のバクテリア
汚れを全て分解する能力の高いバクテリア
―― サトウキビ、パパイヤのバクテリア
光合成の反応は植物の葉や茎に棲息する好気性菌が行っている。これを多用すると、光合成で酸素を発生させるから、水の溶存酸素を濃くし、水が蘇り、酸素が洗浄する力となり、汚れが落ちる。(界面活性効果)
好気性菌と嫌気性菌がペアとなると酸素と水素のバランスによりエネルギーを発生させると同時に融合反応を生じさせ物を創造する。このことは人体の細胞や植物の細胞の新陳代謝を盛んにし、新しい細胞を創り出すから、髪や肌は若返る。従来のシャンプーには化学製品が使われているし、生きた細胞を活性化させる為には、どういう条件が必要かという視点が見られない。
バクテリアの様々な働きを意識して使い分けるという考え方、各々の目的、機能に応ずるバクテリアを選択し、簡単に早いスピードで増殖する技術新しい分解方法を発明した。又、植物から簡単にバクテリアを分離、抽出する方法も実現できた。
【問題を解決する為の手段】
【0004】
バクテリアは生き物であり、バクテリアの生命を有する。生命があることは、意識があるということで、バクテリアに死の恐怖やストレスを与えるとバクテリアは行動を停止する。つまり、増殖という醗酵作業を中止することが解った。
バクテリアを植物の葉や茎から抽出する時に意図的にバクテリアのストレスを最小限に抑える方法を編み出した。ミキサーを通常は使用することが多いが、ミキサーの歯車の回転はバクテリアに死の恐怖を与え、バクテリアは醗酵作業を行わない。昔の方式、石臼の使用はこの点から合理的方法である。
バクテリアの大きさは0.2〜0.4ミクロン、この微少なものに大きな餌を与えると食べるのに時間を要して、醗酵時間が長期に渡る。これを解決するには水に溶ける餌を与えれば、バクテリアは水とともに餌を吸収出来るので瞬時に増殖することが出来る。さらに水の温度を25℃〜100℃に加温すると醗酵スピードは高温になる程早く醗酵する。又その時水(液体)を入れる容器内の圧力を高くする程、早く醗酵する。但し、圧力をかけ過ぎて、容器内温度が130℃を超えるとバクテリアは死滅する。
好気性菌が多いバクテリアの醗酵には必ず醗酵容器内の空気の層を残す。嫌気性菌が多いバクテリアの醗酵には醗酵容器内の空気の層を薄くする。
【発明の実施形態】
【0005】
1.土壌汚濁の浄化
有害物の分解、無害化を行う為には本醗酵液を希釈せずに土壌に散布し、攪拌して土壌と液を良く混ぜ合わせる。
1〜2ヶ月で有害物は無害化される。
2.水質汚濁の浄化
河川、海の水の浄化と蘇生―― 本醗酵液を注入すると汚濁物を分解し、光合成により醗酵を発生させるので溶存酸素濃度が高くなり、水が蘇る。生きた水となる。バクテリアは水中の有機物を餌として増殖してゆく。プールのように一定量の水の浄化には5%程度本液を混入させる。
3.衣類の洗濯
本液とバクテリアを殺さない自然界面活性剤をブレンドして、洗濯機で洗う場合は、50〜100ml洗濯機に注入する。洗い方は通常の洗濯機の洗濯の仕方と同じ。
4.食器の洗浄
本液を5%程度に希釈した水で洗浄する。つけおきの方が洗浄効果は大きい。
5.全身シャンプー
本液にバクテリアを殺さない自然界面活性剤をブレンドして、通常の使い方をする。バクテリアが洗浄し、バクテリアが保有する薬草の薬効成分が髪と肌に作用し、細胞を活性化する。細胞の新陳代謝が迅速に行われると、髪や肌は若返る。
【実施例】
【0006】
バクテリアの醗酵液の製造方法
食物の葉や茎、根をバクテリアを死滅させ、恐怖を与えない方法で粉末化、又はミンチ状にする。石臼や石の乳鉢で、手作業により粉砕を行う。
対象植物は各々の用途、目的に応じた植物を選別し、ブレンドして使用する。
使用する醗酵容器は保温用鍋、ポリタンク、ポリバケツ等、水を入れる容器を使用。植物のミンチしたものの分量を1とすると、10倍の水をこれに加える。植物をミンチしたものの分量の1/5の黒砂糖、1/10の海藻粉末をブレンドして容器に入れ良くかき混ぜる。
保温用の鍋を使用の例を図面で示す。図1は本発明の内容物を示した斜視図である。
図2はポリバケツを使用した時の醗酵製造容器の状態を示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の醗酵生産方式を示した斜視図である。醗酵生産に使用する容器は鍋、ポリタンク、ポリバケツ等色々なものを使用するが、ここでは、特殊鍋を使い2時間で醗酵させる方式を説明する。保温用の鍋を使用する。原料となる目的に応じた植物の葉と茎あるいは実や根をミンチ状にしたものを入れ、これに糖蜜又は黒砂糖と海藻粉末をブレンドし、水を加える。これを良くかき混ぜ、鍋を加熱する。材料と原料と水を混ぜ合わせた水が沸騰したら火を止め、鍋の蓋をして蓋をロックする。小さな鍋(6l)なら2時間で、20lの鍋なら3時間で完熟醗酵する。火で加熱すると高温90℃〜100℃となり、また、蓋をすることにより、内部圧力が高まり、この為に短時間での完熟醗酵が可能になった。
【図2】 ポリバケツ容器を使用した醗酵法を示す図である。ポリバケツ内部にヒーティング装置を取り付け60℃に加熱する。このポリバケツ内部に原料となる目的に応じた植物の葉と茎あるいは実と根をミンチ状にしたものを入れ、これに糖蜜又は黒砂糖と海藻粉末を混ぜ、水を加える。これを良く混ぜ合わせ60℃に加熱すると、48時間で完熟醗酵する。30℃の条件下での醗酵は72時間で完熟醗酵する。

【特許請求の範囲】
植物に棲息する好気性菌であるバクテリアを、水を使用し、簡易に、短期間に醗酵液を製造する製造技術。
本醗酵液の用途は下記のように広い範囲で応用出来る。
1. 水質の汚濁の改善
化学薬品、有機物等による汚濁水の分解による浄化。化学的有機物を分解、無害化し、溶存酸素濃度を高くし、水質を蘇らせる醗酵液。
2. 土壌汚染の無害化
重金属や水銀、放射能、ダイオキシン、農薬、除草剤、化学薬品による汚染土壌の有害物を分解し、元素転換により無害化させる醗酵液。
土壌の塩分集積を分解し無害化させる醗酵液。
3. 衣類や食器、家具、その他諸々の材料のクリーニング、洗浄する醗酵液 バクテリアが汚染物質を分解し、洗浄する働きを活用する液体。
4. 髪の毛やボディシャンプー
バクテリアにより汚れを洗浄する醗酵液。洗浄することにより、髪の毛が成長し、皮膚が活性化する。バクテリアが細胞を活性化するから。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2007−306803(P2007−306803A)
【公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−121241(P2006−121241)
【出願日】平成18年3月29日(2006.3.29)
【出願人】(502010918)
【Fターム(参考)】