説明

有機発光表示装置

【課題】本発明は、三次元画像を簡単な構成によって効果的に表示できる有機発光表示装置を提供する。
【解決手段】本発明の実施形態に係る有機発光表示装置は、第1基板と、前記第1基板上に形成された複数の有機発光素子と、前記複数の有機発光素子を間において前記第1基板と対向離隔された第2基板と、前記第2基板と前記有機発光素子との間及び前記第1基板と前記有機発光素子との間のうちの一つ以上の位置に形成された複数のカラーフィルターと、前記第1基板と対向する前記第2基板の一面と反対になる前記第2基板の他面及び前記第2基板と対向する前記第1基板の一面と反対になる前記第1基板の他面のうちの一つ以上の他面に形成された視差バリアパターンとを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は有機発光表示装置に関し、より詳しくは、三次元画像の表示が可能な有機発光表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
有機発光表示装置(organic light emitting diode display)は自発光特性を有し、液晶表示装置とは異なって別途の光源を必要としないため、厚さと重さを減らすことができる。
【0003】
一方、最近では三次元画像をもっとリアルに表示することができる表示装置に対する需要が増加している。三次元画像は表示装置を利用するユーザの左眼と右眼が各々認識する画像を互いに分離して見えるようにする方法によって表示できる。つまり、表示装置が表示する画像に視差を起こして三次元画像を実現することができる。
【0004】
しかし、有機発光表示装置が三次元画像を表示するためには追加の構成が必要であり、これによって構成が複雑になり、有機発光表示装置の厚さと重さが増加する問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の実施形態は、三次元画像を簡単な構成によって効果的に表示できる有機発光表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施形態によると、有機発光表示装置は、第1基板と、前記第1基板上に形成された複数の有機発光素子と、前記複数の有機発光素子を間において前記第1基板と対向離隔した第2基板と、前記第2基板と前記有機発光素子との間及び前記第1基板と前記有機発光素子との間のうちの一つ以上の位置に形成された複数のカラーフィルターと、前記第1基板と対向する前記第2基板の一面と反対になる前記第2基板の他面及び前記第2基板と対向する前記第1基板の一面と反対になる前記第1基板の他面のうちの一つ以上の他面に形成された視差バリアパターンとを含む。
【0007】
前記複数のカラーフィルターは、前記複数の有機発光素子と対向する前記第2基板の前記一面に形成されてもよい。また、前記視差バリアパターンは、前記第2基板の前記他面に形成されてもよい。
【0008】
前記複数のカラーフィルターは、前記複数の有機発光素子と前記第1基板の前記一面との間に形成されてもよい。また、前記視差バリアパターンは、前記第1基板の前記他面に形成されてもよい。
【0009】
前記複数のカラーフィルターは、複数の左眼用カラーフィルターと複数の右眼用カラーフィルターとに区分されてもよい。
【0010】
前記視差バリアパターンはストライプ(stripe)状で形成されてもよい。
【0011】
前記左眼用カラーフィルター及び前記右眼用カラーフィルターは、各々前記視差バリアパターンと平行な方向に連続的に配列されてもよい。
【0012】
前記左眼用カラーフィルターと前記右眼用カラーフィルターは、前記視差バリアパターンと交差する方向に交互的に配列されてもよい。
【0013】
前記視差バリアパターンは前記カラーフィルターの一側と重なってもよい。
【0014】
一つの前記左眼用カラーフィルターは、前記視差バリアパターンと重ならない他側と隣接した一つの前記右眼用カラーフィルターと対を成してもよい。
【0015】
前記左眼用カラーフィルターを通過した光が形成する画像と前記右眼用カラーフィルターを通過した光が形成する画像を互いに同一にして二次元画像を表示してもよい。
【0016】
前記左眼用カラーフィルターを通過した光が形成する画像と前記右眼用カラーフィルターを通過した光が形成する画像を互いに相違させて三次元画像を表示してもよい。
【0017】
前記複数のカラーフィルターと前記視差バリアパターンとの間に配置された前記第1基板及び前記第2基板のうちの一つ以上の基板の厚さの範囲は0.1mm乃至0.7mmであってもよい。
【0018】
前記複数のカラーフィルターは複数の色を含んでもよい。
【0019】
前記複数の有機発光素子は単一色の光を放出してもよい。
【0020】
前記複数の有機発光素子は白色光を放出してもよい。
【0021】
前記第1基板と前記第2基板の周縁との間に配置され、前記第1基板と前記第2基板を互いに合着密封させるシーラントをさらに含んでもよい。
【0022】
前記有機発光表示装置において、前記視差バリアパターンは導電性物質で形成されてもよい。
【0023】
前記第2基板と前記複数のカラーフィルターとの間に透明な導電性物質で形成されたタッチ電極をさらに含み、前記第2基板、前記視差バリアパターン、及び前記タッチ電極はタッチスクリーンの役割を果たしてもよい。
【0024】
前記第2基板、前記視差バリアパターン、及び前記タッチ電極は静電容量方法によって作動してもよい。
【発明の効果】
【0025】
本発明の実施形態によると、有機発光表示装置は、三次元画像を簡単な構成によって効果的に表示できる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の第1実施形態に係る有機発光表示装置の断面図である。
【図2】図1のカラーフィルター及び視差バリアパターンの配置を示した平面図である。
【図3】図1の有機発光表示装置の部分拡大断面図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係る有機発光表示装置の断面図である。
【図5】本発明の第3実施形態に係る有機発光表示装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、添付した図面を参照して、本発明の多様な実施形態について本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳しく説明する。本発明は多様に異なる形態で実施され、ここで説明する実施形態に限られない。
【0028】
また、明細書全体にわたって同一または類似する構成要素については同一な参照符号を付与する。また、多様な実施形態において、第1実施形態以外の実施形態では第1実施形態と異なる構成を中心に説明する。
【0029】
また、図面に示した各構成の大きさ及び厚さは、説明の便宜のために任意に示したため、本発明が必ずしも示されたとおりであるとは限られない。図面において、複数の層及び領域を明確に表示するために、厚さを拡大して示した。なお、図面において、説明の便宜のために、一部の層及び領域の厚さを誇張して示した。層、膜、領域、板等の部分が他の部分の「上」または「上部」にあるとする時、これは他の部分の「直上」にある場合だけでなく、その中間にさらに他の部分が存在する場合も含む。
【0030】
以下、図1を参照して、本発明の第1実施形態に係る有機発光表示装置101を説明する。
【0031】
図1に示したように、有機発光表示装置101は、第1基板111、有機発光素子70、第2基板211、カラーフィルター270、及び視差バリア(barriar)パターン250を含む。さらに、有機発光表示装置101は、複数の画素を通して画像を表示する。つまり、画素は有機発光表示装置101が画像を表示するために光を放出する最小単位となる。
【0032】
また、有機発光表示装置101はシーラント500をさらに含む。シーラント500は第1基板111と第2基板211の周縁の間に配置され、第1基板111と第2基板211を互いに合着密封する。シーラント500としては当該技術分野の従事者に公知された多様な素材が用いられてもよい。
【0033】
第1基板111はガラス、石英、及びセラミック等で生成された透明な絶縁性基板で形成されたり、プラスチック等で生成された透明なフレキシブル(flexible)基板で形成されてもよい。また、第1基板111は、前述した物質以外に当該技術分野の従事者に公知された多様な物質で形成されてもよい。
【0034】
有機発光素子70は第1基板111上に形成される。また、第1基板111上には薄膜トランジスタ10(図2に図示)を含む多様な回路素子が形成される。有機発光素子70は、薄膜トランジスタ10から伝達された駆動信号によって光を放出して画像を表示する。有機発光素子70及びこれを駆動する薄膜トランジスタ10は、当該技術分野の従事者に公知された多様な構造で形成されてもよい。
【0035】
また、有機発光素子70は複数形成され、複数の画素に各々対応する。本発明の第1実施形態において、複数の有機発光素子70は単一色の光を放出する。例えば、有機発光素子70は白色光を放出する。
【0036】
また、本発明の第1実施形態において、有機発光素子70は第2基板211の方向に光を放出する。
【0037】
第2基板211は、有機発光素子70を間において第1基板111と対向離隔する。また、第2基板211は、第1基板111と同様に、ガラス、石英、セラミック、及びプラスチック等、当該技術分野の従事者に公知された多様な物質で形成されてもよい。さらに、第2基板211は、有機発光素子70から放出した光が透過できるように透明に形成される。
【0038】
視差バリアパターン250は、第1基板111と対向する第2基板211の一面と反対になる第2基板211の他面に形成される。つまり、視差バリアパターン250は、第2基板111の有機発光素子70と対向する面の反対面に形成される。
【0039】
また、視差バリアパターン250は、図2に示したように、ストライプ(stripe)状で形成される。例えば、視差バリアパターン250は、複数の画素の長手方向と交差する方向に長さを有するストライプ状で形成されてもよい。
【0040】
また、視差バリアパターン250をカーボンブラック及び金属等のように光を遮断できる当該技術分野の従事者に公知された多様な物質で形成してもよい。
【0041】
カラーフィルター270は、有機発光素子70と対向する第2基板211の一面に形成される。カラーフィルター270は複数形成され、複数の有機発光素子70に各々対応する。さらに、複数のカラーフィルター70は複数の色を含む。つまり、カラーフィルター270は、有機発光素子70から放出した白色光に色を付与する。図2において、複数のカラーフィルター270は、赤色カラーフィルター、緑色カラーフィルター、及び青色カラーフィルターを含むが、本発明の第1実施形態がこれに限定されるのではない。また、カラーフィルター270は、当該技術分野の従事者に公知された多様な素材で形成されてもよい。
【0042】
複数のカラーフィルター270は、図3に示したように、複数の左眼用カラーフィルター271と複数の右眼用カラーフィルター272とに区分される。左眼用カラーフィルター271及び右眼用カラーフィルター272は、各々視差バリアパターン250と平行な方向に連続的に配列される。また、左眼用カラーフィルター271と右眼用カラーフィルター272は、視差バリアパターン250と交差する方向に交互的に配列される。さらに、視差バリアパターン250はカラーフィルター270の一側と重なる。つまり、一つの左眼用カラーフィルター271及び一つの右眼用カラーフィルター272の一側は、各々視差バリアパターン250と重なる。
【0043】
また、一つの左眼用カラーフィルター271と一つの右眼用カラーフィルター272が一対をなす。この時、対をなす左眼用カラーフィルター271と右眼用カラーフィルター272は、各々視差バリアパターン250と重ならない他側が互いに隣接するように配置される。
【0044】
カラーフィルター270と視差バリアパターン250は第2基板211を間において配置される。つまり、第2基板211の厚さに応じてカラーフィルター270と視差バリアパターン250との間の離隔距離が決定される。具体的には、第2基板211は0.1mm乃至0.7mm範囲内の厚さを有する。第2基板211は視差バリアパターン250が左眼画像と右眼画像を相違させるように適切な範囲内の厚さを有する。
【0045】
このように、カラーフィルター270と視差バリアパターン250が離隔することにより、有機発光表示装置101が三次元画像を表示することができる。有機発光素子70から放出された光は、カラーフィルター270を通過しながら色を有して画像を表示するようになる。この時、視差バリアパターン250は、カラーフィルター270を通過した光を部分的に覆い、ユーザが左眼で見た画像と右眼で見た画像を相違させる。つまり、有機発光表示装置101が表示する互いに異なる二次元の左眼画像と右眼画像が組み合わされて三次元画像が実現される。
【0046】
このような構成により、有機発光表示装置101は、三次元画像を簡単な構成によって効果的に表示することができる。つまり、有機発光表示装置101は三次元画像を表示でき、かつ厚さの増加を最小化して構成を簡素化することができる。
【0047】
有機発光表示装置101は、左眼用カラーフィルター271を通過した光が形成する画像と右眼用カラーフィルター272を通過した光が形成する画像をユーザの視覚で互いに異ならせて三次元画像を表示してもよい。
【0048】
一方、有機発光表示装置101は、左眼用カラーフィルター271を通過した光が形成する画像と右眼用カラーフィルター272を通過した光が形成する画像を互いに同一にして二次元画像を表示してもよい。
【0049】
以下、図2を参照して、本発明の第1実施形態に係る有機発光表示装置101の構造を薄膜トランジスタ10と有機発光素子70を中心に詳しく説明する。
【0050】
第1基板111上にゲート電極121が形成される。ゲート電極121は通常、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、及びタングステン(W)のうちの一つ以上を含んでもよい。しかし、本発明の第1実施形態がこれに限定されるのではない。ゲート電極121は電気的特性に優れた多様な金属で形成されてもよい。
【0051】
また、図示していないが、第1基板111とゲート電極121との間にバッファー層が形成されてもよい。例えば、バッファー層は、窒化ケイ素(SiNx)の単一膜または窒化ケイ素(SiNx)と酸化ケイ素(SiO)が積層された二重膜構造で形成されてもよい。バッファー層は不純元素または水分のように不要な成分の浸透を防止し、表面を平坦化する役割を果たす。バッファー層は第1基板111の種類及び工程条件に応じて使用したり省略してもよい。
【0052】
ゲート電極121上にはゲート絶縁膜130が形成される。ゲート絶縁膜130は、テトラエトキシラン(tetra ethyl ortho silicate、TEOS)、窒化ケイ素、酸化ケイ素、及び窒酸化ケイ素のうちの一つ以上を含む。例えば、ゲート絶縁膜130は、40nmの厚さを有する窒化シリコン膜と80nmの厚さを有するテトラエトキシシラン膜が順に積層された二重膜で形成されてもよい。
【0053】
ゲート絶縁膜130上には半導体層145が形成される。半導体層は薄膜トランジスタの種類に応じて多様な素材で形成されてもよい。つまり、半導体層は、非晶質シリコン(amorphous silicon)、多結晶シリコン(polycrystal silicon)、及び酸化物半導体等で形成されてもよい。
【0054】
半導体層145上には各々半導体層145の一部と接触するソース電極156及びドレイン電極157が形成される。ソース電極156及びドレイン電極157は互いに離隔配置する。
【0055】
また、ソース電極156及びドレイン電極157は、ゲート電極121と同様に、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、及びタングステン(W)のうちの一つ以上を含んでもよい。
【0056】
このように、薄膜トランジスタ10は、ゲート電極121、半導体層145、ソース電極156、及びドレイン電極157を含む。
【0057】
また、有機発光表示装置101は、図2に示した薄膜トランジスタ10以外に一つ以上の薄膜トランジスタをさらに含む。
【0058】
また、本発明の第1実施形態において、薄膜トランジスタ10が前述した構造に限定されるのではなく、薄膜トランジスタ10は当該技術分野の従事者に公知された多様な構造を有してもよい。
【0059】
ソース電極156及びドレイン電極157の上には平坦化膜160が形成される。平坦化膜160はドレイン電極157の一部を露出する接触孔167を有する。平坦化膜160は平坦化特性を有する有機膜で形成されてもよい。さらに、平坦化膜160は場合によっては省略してもよい。
【0060】
平坦化膜160上には画素電極710が形成される。画素電極710は有機発光層720に正孔を注入する正孔注入電極となる。
【0061】
また、平坦化膜160上には画素電極710の少なくとも一部を露出する開口部195を有する画素定義膜190が形成される。画素定義膜190の開口部195は、光が発生する発光領域を定義する。
【0062】
画素電極710上には有機発光層720が形成される。さらに、有機発光層720上には共通電極730が形成される。共通電極730は有機発光層720に電子を注入する電子注入電極となる。
【0063】
また、本発明の第1実施形態において、画素電極710は反射電極または半透過電極で形成され、共通電極730は透明電極で形成される。
【0064】
反射電極は、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、モリブデン(Mo)、金(Au)、白金(Pt)、タングステン(W)、及び銅(Cu)等の金属物質で形成されてもよい。半透過電極は反射電極の厚さを薄くして形成されてもよい。透明電極は、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、ZITO(Zinc Indium TinOxide)、GITO(Gallium Indium Tin Oxide)、In2O3(Indium Oxide)、ZnO(Zinc Oxide)、GIZO(Gallium Indium Zinc Oxide)、GZO(Gallium Zinc Oxide)、FTO(Fluorine Tin Oxide)、及びAZO(Aluminum-Doped Zinc Oxide)のうちの一つ以上を含んで形成されてもよい。
【0065】
このような構造により、有機発光層720から発生した光は第2基板211方向に放出される。つまり、本発明の第1実施形態に係る有機発光表示装置101は、前面方向に光を放出して画像を表示する前面発光型構造を有する。
【0066】
第2基板211は第1基板111と対向配置されて有機発光素子70をカバーする。カラーフィルター270は有機発光素子70と対向する第2基板211の一面に形成され、視差バリアパターン250は反対になる第2基板211の他面に形成される。
【0067】
以下、図4を参照して、本発明の第2実施形態に係る有機発光表示装置102を説明する。
【0068】
図4に示したように、本発明の第2実施形態において、複数のカラーフィルター370は有機発光素子70と第1基板111との間に形成される。さらに、視差バリアパターン350は有機発光素子70と対向する第1基板111の一面と反対になる他面に形成される。つまり、複数のカラーフィルター370及び視差バリアパターン350は第1基板111を間において形成される。
【0069】
また、有機発光素子70は第1基板111の方向に光を放出する。つまり、本発明の第2実施形態に係る有機発光表示装置102は、背面方向に光を放出して画像を表示する背面発光型構造を有する。この時、有機発光素子70の画素電極710(図3に図示)は透明電極で形成され、共通電極730(図3に図示)は反射電極または半透過電極で形成される。
【0070】
このような構成により、有機発光表示装置102は背面発光型構造を有しながらも、三次元画像を簡素な構成によって効果的に表示することができる。
【0071】
以下、図5を参照して、本発明の第3実施形態に係る有機発光表示装置103を説明する。
【0072】
図5に示したように、有機発光表示装置103は、複数のカラーフィルター470と第2基板211との間に配置されたタッチ電極440をさらに含む。タッチ電極440は透明な導電性物質で形成される。さらに、視差バリアパターン450は導電性物質で形成される。ここで、タッチ電極440、第2基板211、及び視差バリアパターン450はタッチスクリーンの役割を果たす。
【0073】
図5において、タッチ電極440、第2基板211、及び視差バリアパターン450は静電容量方法(capacitive overlay)によって作動する。つまり、第2基板211の両面に各々形成された視差バリアパターン450及びタッチ電極440に電圧をかけると第2基板211の表面に高周波が拡散し、ユーザの指等が接触する時に変化した高周波波形をコントローラーで分析してタッチ点を認識する。
【0074】
しかし、本発明の第3実施形態が前述したところに限定されるのではなく、タッチ電極440、第2基板211、及び視差バリアパターン450は超音波方法のように当該技術分野の従事者に公知された多様な方法によって作動してもよい。
【0075】
このような構成により、有機発光表示装置103はタッチスクリーン機能を有しながらも、三次元画像を簡素な構成によって効果的に表示することができる。
【0076】
以上、本発明を望ましい実施形態を通して説明したが、本発明はこれに限定されず、特許請求の範囲の概念と範囲を逸脱しない限り、多様な修正及び変形が可能であることは本発明が属する技術分野の従事者は簡単に理解できるであろう。
【符号の説明】
【0077】
10 薄膜トランジスタ
70 有機発光素子
101 有機発光表示装置
111、211 基板
250 視差バリアパターン
270 カラーフィルター
271 左眼用カラーフィルター
272 右眼用カラーフィルター
500 シーラント

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1基板、
前記第1基板上に形成された複数の有機発光素子、
前記複数の有機発光素子を間において前記第1基板と対向離隔した第2基板、
前記第2基板と前記有機発光素子との間及び前記第1基板と前記有機発光素子との間のうちの一つ以上の位置に形成された複数のカラーフィルター、及び
前記第1基板と対向する前記第2基板の一面と反対になる前記第2基板の他面及び前記第2基板と対向する前記第1基板の一面と反対になる前記第1基板の他面のうちの一つ以上の他面に形成された視差バリアパターンを含むことを特徴とする、有機発光表示装置。
【請求項2】
前記複数のカラーフィルターは、前記複数の有機発光素子と対向する前記第2基板の前記一面に形成され、
前記視差バリアパターンは、前記第2基板の前記他面に形成されたことを特徴とする、請求項1に記載の有機発光表示装置。
【請求項3】
前記複数のカラーフィルターは、前記複数の有機発光素子と前記第1基板の前記一面との間に形成され、
前記視差バリアパターンは、前記第1基板の前記他面に形成されたことを特徴とする、請求項1に記載の有機発光表示装置。
【請求項4】
前記複数のカラーフィルターは、複数の左眼用カラーフィルターと複数の右眼用カラーフィルターとに区分されたことを特徴とする、請求項1に記載の有機発光表示装置。
【請求項5】
前記視差バリアパターンはストライプ状で形成されたことを特徴とする、請求項4に記載の有機発光表示装置。
【請求項6】
前記左眼用カラーフィルター及び前記右眼用カラーフィルターは、各々前記視差バリアパターンと平行な方向に連続的に配列されたことを特徴とする、請求項5に記載の有機発光表示装置。
【請求項7】
前記左眼用カラーフィルターと前記右眼用カラーフィルターは、前記視差バリアパターンと交差する方向に交互的に配列されたことを特徴とする、請求項6に記載の有機発光表示装置。
【請求項8】
前記視差バリアパターンは、前記カラーフィルターの一側と重なったことを特徴とする、請求項5に記載の有機発光表示装置。
【請求項9】
一つの前記左眼用カラーフィルターは、前記視差バリアパターンと重ならない他側と隣接した一つの前記右眼用カラーフィルターが対になることを特徴とする、請求項8に記載の有機発光表示装置。
【請求項10】
前記左眼用カラーフィルターを通過した光が形成する画像と前記右眼用カラーフィルターを通過した光が形成する画像を互いに同一にして二次元画像を表示することを特徴とする、請求項8に記載の有機発光表示装置。
【請求項11】
前記左眼用カラーフィルターを通過した光が形成する画像と前記右眼用カラーフィルターを通過した光が形成する画像を互いに相違させて三次元画像を表示することを特徴とする、請求項8に記載の有機発光表示装置。
【請求項12】
前記複数のカラーフィルターと前記視差バリアパターンとの間に配置された前記第1基板及び前記第2基板のうちの一つ以上の基板の厚さは0.1mm乃至0.7mm範囲内の厚さを有することを特徴とする、請求項1に記載の有機発光表示装置。
【請求項13】
前記複数のカラーフィルターは複数の色を含むことを特徴とする、請求項1に記載の有機発光表示装置。
【請求項14】
前記複数の有機発光素子は単一色の光を放出することを特徴とする、請求項13に記載の有機発光表示装置。
【請求項15】
前記複数の有機発光素子は白色光を放出することを特徴とする、請求項13に記載の有機発光表示装置。
【請求項16】
前記第1基板と前記第2基板の周縁の間に配置され、前記第1基板と前記第2基板を互いに合着密封させるシーラントをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の有機発光表示装置。
【請求項17】
前記視差バリアパターンは導電性物質で形成されたことを特徴とする、請求項1乃至16のうちいずれか一項に記載の有機発光表示装置。
【請求項18】
前記第2基板と前記複数のカラーフィルターとの間に透明な導電性物質で形成されたタッチ電極をさらに含み、
前記第2基板、前記視差バリアパターン、及び前記タッチ電極はタッチスクリーンの役割を果たすことを特徴とする、請求項17に記載の有機発光表示装置。
【請求項19】
前記第2基板、前記視差バリアパターン、及び前記タッチ電極は静電容量方法によって作動することを特徴とする、請求項18に記載の有機発光表示装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2012−99450(P2012−99450A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−34403(P2011−34403)
【出願日】平成23年2月21日(2011.2.21)
【出願人】(308040351)三星モバイルディスプレイ株式會社 (764)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Mobile Display Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】San #24 Nongseo−Dong,Giheung−Gu,Yongin−City,Gyeonggi−Do 446−711 Republic of KOREA
【Fターム(参考)】