説明

有機電界発光表示装置

【課題】補償回路を含む画素回路としての機能を失うことなく、配線数を減少でき、回路面積を小さくできる有機電界発光表示装置を得る。
【解決手段】画素回路10Aは、走査線31と、走査パルスに基づき、ビデオデータを取り込み、このビデオデータに相当する電流を出力する共通回路11Aと、ビデオデータに相当する電流を水平方向に隣り合うRGBの有機EL素子にそれぞれ振り分けるために、駆動線を通じて送られてくる駆動信号により、水平方向に隣り合うRGBの有機EL素子を選択的に駆動する選択回路12Aと、の順に配置され、走査線31と選択回路12Aの間に共通回路11Aが配置され、選択回路12Aは、水平方向に隣り合うRGBの有機EL素子を選択的に駆動する複数の駆動TFTと、複数の駆動TFTの領域と分離して配置され、TFTの特性ばらつきを補償した後の電位設定を行う複数の電位制御TFTとから構成されるものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、アクティブマトリクス型有機電界発光表示装置(AM−OLED:Active Matrix type Organic Light Emitting Diode)に関し、特に、レイアウト面積が小さく、小型、高精細の有機電界発光表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
AM−OLED用画素回路は、液晶表示装置(LCD)に比べ、素子数や配線が多く、高精細には不利である。特に、素子、配線の多い、TFT(Thin-Film Transistor:薄膜トランジスタ)の閾値などのTFTの特性ばらつきを補償する補償回路を画素回路に含ませる場合には、画素面積を小さくすることが課題である。
【0003】
従来のアクティブマトリクス型有機電界発光表示装置について図12及び図13を参照しながら説明する(例えば、特許文献1参照)。図12は、従来のアクティブマトリクス型有機電界発光表示装置の構成を示す図である。また、図13は、従来のアクティブマトリクス型有機電界発光表示装置の画素回路の構成を示す回路図である。
【0004】
図12において、複数の画素回路10と、複数の有機EL素子21A、21Bと、複数の選択スイッチ6A、6Bと、走査線駆動回路30と、複数の走査線31(1〜n)と、データ線駆動回路40と、複数のデータ線41(1〜m)と、選択線駆動回路60と、複数の選択線61A、61Bが描かれている。
【0005】
図13において、NチャネルのTFT1と、コンデンサ2と、PチャネルのTFT3と、NチャネルのTFT4と、コンデンサ5と、PチャネルのTFT6Aと、PチャネルのTFT6Bと、有機EL素子21Aと、有機EL素子21Bと、走査線31と、データ線41と、選択線61Aと、選択線61Bと、リセット線71とが描かれている。
【0006】
図13では、TFT及びコンデンサの共通化と画素の有機EL素子を選択するTFTを備える有機電界発光表示装置の画素回路が提案されている。これは、垂直(行)方向に隣り合う画素間で共通素子と選択素子を備える方式である。図13において、TFT1〜コンデンサ5までが共通素子であり、TFT6A及び6Bが選択素子(選択スイッチ)である。TFT4及びコンデンサ5から構成される補償回路を共通化した場合の代表例である。駆動方法は、時分割方式を採用しており、1垂直期間を2分割で駆動させている。
【0007】
従来の別のアクティブマトリクス型有機電界発光表示装置について図14を参照しながら説明する(例えば、特許文献2参照)。図14は、従来の別のアクティブマトリクス型有機電界発光表示装置の画素回路の構成を示す回路図である。
【0008】
図14において、PチャネルのTFT1と、コンデンサ2と、PチャネルのTFT3と、PチャネルのTFT7Rと、PチャネルのTFT7Gと、PチャネルのTFT7Bと、走査線31と、データ線41と、発光制御線62Rと、発光制御線62Gと、発光制御線62Bと、赤色を発光する有機EL素子22Rと、緑色を発光する有機EL素子22Gと、青色を発光する有機EL素子22Bとが描かれている。
【0009】
この図14には、水平(列)方向に隣り合う画素間で共通素子と選択素子を備える方式が示されている。発光制御信号EC_R、G、Bにより、有機EL素子22R、22G、22Bが選択される構成である。駆動方法は、時分割方式を採用しており、1垂直期間を3分割で駆動させている。
【0010】
従来の他のアクティブマトリクス型有機電界発光表示装置について図15を参照しながら説明する(例えば、特許文献3参照)。図15は、従来の他のアクティブマトリクス型有機電界発光表示装置の画素回路の構成を示す回路図である。
【0011】
図15において、PチャネルのTFT1と、コンデンサ2と、PチャネルのTFT3と、PチャネルのTFT4と、NチャネルのTFT6と、ドレインに補償電圧Vsusが印加されているNチャネルのTFT8と、走査線31と、データ線41と、有機EL素子21とが描かれている。
【0012】
図13に示した補償回路を含む画素回路に、定電位の補償電圧Vsusを供給するTFT8が追加された回路構成である。開発メーカーによって、補償電圧VsusがVDDやVrefに変化する。このTFT8は、閾値などのTFTの特性ばらつきを補償するために、有機EL素子21の発光時にコンデンサ2の片側を定電位の補償電圧Vsusに固定する役割を果しており、画素回路を小面積にするために共通化する場合、共通化すべきTFTと考えられる。共通化した場合に選択素子となるTFTは図15ではTFT6である。レイアウト方法については、開示されていない。
【0013】
【特許文献1】特開2003−122306号公報(図1、図5)
【特許文献2】特開2005−148749号公報(図10)
【特許文献3】特開2005−157308号公報(図10)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
図15に示した従来の他のアクティブマトリクス型有機電界発光表示装置の問題点について図16を参照しながら説明する。図16は、従来の他のアクティブマトリクス型有機電界発光表示装置の素子を共通化した画素回路及び動作波形を示す図である。
【0015】
図15に示した補償回路を含む画素回路の素子を共通化する場合、図16(a)に示す回路構成になる。全てのトランジスタをPチャネルのTFTで構成した場合である。
【0016】
図16(a)に示すように、画素回路10は、共通回路11、選択回路12及び有機EL素子22R、22G、22Bから構成される。共通回路11は、PチャネルのTFT1と、コンデンサ2と、PチャネルのTFT3と、PチャネルのTFT4と、PチャネルのTFT8とが設けられている。また、選択回路12は、PチャネルのTFT7Rと、PチャネルのTFT7Gと、PチャネルのTFT7Bとが設けられている。
【0017】
共通回路11でビデオデータを取り込み、このビデオデータに相当する電流を選択回路12のTFT7R、TFT7G及びTFT7Bで、有機EL素子22R、有機EL素子22G及び有機EL素子22Bに振り分ける仕組みである。
【0018】
動作波形の一例を図16(b)に示す。赤色(R)⇒緑色(G)⇒青色(B)の順に、ビデオデータの書き込み(Write)と、発光(Emission)を、1垂直期間を3分割して駆動する。
【0019】
従来の画素回路の問題点は、図16(a)に示した回路をレイアウトする場合に発生する。つまり、補償電圧線Vsus、走査線SW1n、SW2n、駆動線SW3Rn、SW3Gn、SW3Bnの配線数が多いため、回路面積が大きくなることである。その結果、高解像度を実現できないという問題点があった。なお、煩雑さを避けるために、信号名と信号線名を同じにして説明する場合がある。
【0020】
また、これら増加した駆動線SW3Rn、SW3Gn、SW3Bnを駆動する回路が増加したことによって、歩留まりが低下し、コストの増加を引き起こすという問題が発生する。この問題の発生の原因は、共通化することで素子数を減らした分、選択素子が増え、これらを駆動する信号線が増加したことにある。
【0021】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的は、補償回路を含む画素回路としての機能を失うことなく、配線数を減少することができ、回路面積を小さくすることができる有機電界発光表示装置を得るものである。
【課題を解決するための手段】
【0022】
この発明に係る有機電界発光表示装置は、複数の画素回路を備えるアクティブマトリクス型の有機電界発光表示装置であって、前記画素回路は、走査線駆動回路に接続される走査線と、前記走査線駆動回路から走査線を通じて送られてくる走査パルスに基づき、データ線駆動回路からデータ線を通じて送られてくるビデオデータを取り込み、このビデオデータに相当する電流を出力する共通回路と、前記共通回路から出力されるビデオデータに相当する電流を水平方向に隣り合う複数の有機EL素子にそれぞれ振り分けるために、前記走査線駆動回路から駆動線を通じて送られてくる駆動信号により、水平方向に隣り合う複数の有機EL素子を選択的に駆動する選択回路と、の順に配置され、前記走査線と前記選択回路の間に前記共通回路が配置され、前記選択回路は、前記水平方向に隣り合う複数の有機EL素子を選択的に駆動する複数の駆動トランジスタと、前記複数の駆動トランジスタの領域と分離して配置され、トランジスタの特性ばらつきを補償した後の電位設定を行う複数の電位制御トランジスタとから構成されるものである。
【発明の効果】
【0023】
この発明に係る有機電界発光表示装置は、補償回路を含む画素回路としての機能を失うことなく、配線数を減少することができ、回路面積を小さくすることができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
実施の形態1.
この発明の実施の形態1に係るアクティブマトリクス型有機電界発光表示装置について図1から図5までを参照しながら説明する。図1は、この発明の実施の形態1に係るアクティブマトリクス型有機電界発光表示装置の構成を示す図である。なお、各図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。
【0025】
図1において、この発明の実施の形態1に係るアクティブマトリクス型有機電界発光表示装置(表示パネル)は、複数の画素回路10A(P11〜Pnm)と、走査線駆動回路30と、複数の走査(ゲート:Gate)線31(1〜n)と、駆動線EM−R、EM−G、EM−Bと、データ線駆動回路40と、複数のデータ線41(1〜m)と、電源供給線PVDDと、基準電位供給線Vrefと、外部駆動ICとの接続部50とが設けられている。
【0026】
画素回路10Aは、後述するように、共通回路11Aと、選択回路12Aと、有機EL素子22R、22G、22Bとから構成されている。この画素回路10Aは、駆動TFTの能力差による輝度ばらつきなどを抑制するための補償回路を含んでいる。共通回路11Aは、基本的に、1つの選択TFT、ビデオ(映像)データを蓄積しておくためのコンデンサ及び1つの駆動TFTから構成される。さらに、補償回路を一部を構成するTFTが含まれる。なお、補償回路は、閾値(Vt)補償回路と言われている回路の共用型であり、駆動方法は上述した従来の駆動方式と同じである。
【0027】
走査線駆動回路30は、画素回路10Aを構成する共通回路11Aの選択TFTのゲートを駆動し、所定のビデオデータをコンデンサに転送する役目をする。水平方向に駆動するため、水平(Horizontal)駆動回路とも言われ、シフトレジスタと駆動TFTから構成される。
【0028】
データ線駆動回路40は、画素アドレスに応じたビデオデータ信号を駆動する役目を有する。垂直方向にデータを駆動するため、垂直(Vertical)駆動回路とも言われ、シフトレジスタとスイッチ回路から構成される。
【0029】
接続部50は、表示パネルの駆動に必要な信号、電源、ビデオデータ信号などをパネル部に伝える。通常、FPCなどのコネクタを半田付けすることを前提として用意される。最近では、より小型化が計られ、ビデオデータ信号駆動ICをガラス上に形成する場合が増えてきた。
【0030】
この実施の形態1と、後述する実施の形態2及び実施の形態3では、駆動信号(EM−R,G,B,W)の数、1画素におけるデータ線の数や電源線の数が異なるが、基本的な動作は同じである。
【0031】
図2は、この発明の実施の形態1に係るアクティブマトリクス型有機電界発光表示装置の素子を共通化した画素回路及び動作波形を示す図である。
【0032】
従来の画素回路の問題は、素子を共通化することで逆に駆動信号の駆動線の数が多くなることであった。そこで、配線数を減らすために、図16(a)に示す信号線SW1nの機能を駆動線SW3nに移行し、有機EL素子の発光時にコンデンサ2の片側を定電位の補償電圧Vsusに固定するTFT8の機能を、TFTの個数を増やすことで正常動作を確保したものである。なお、煩雑さを避けるために、信号名と信号線名を同じにして説明する場合がある。
【0033】
図2(a)において、画素回路10Aは、共通回路11Aと選択回路12Aと有機EL素子22R、22G、22Bとから構成される。共通回路11Aは、Pチャネルの選択TFT1と、コンデンサ2と、Pチャネルの駆動TFT3と、補償回路の一部を構成するPチャネルのTFT4とが設けられている。また、選択回路12Aは、赤色の有機EL素子22Rを駆動するPチャネルのTFT7Rと、緑色の有機EL素子22Gを駆動するPチャネルのTFT7Gと、青色の有機EL素子22Bを駆動するPチャネルのTFT7Bと、PチャネルのTFT8Rと、PチャネルのTFT8Gと、PチャネルのTFT8Bとが設けられている。
【0034】
図2(b)において、駆動信号SW3Rn、SW3Gn、SW3Bnは、赤色(R)⇒緑色(G)⇒青色(B)の順に、ビデオデータの書き込み(Write)と、発光(Emission)を、1垂直期間を3分割して駆動する。
【0035】
図16と図2を比較して判るように、信号線SW1nを削減することができる。一見、回路面積が増加しそうであるが、TFT7R、7G、7B、TFT8R、8G、8Bを駆動線SW3Rn、SW3Gn、SW3Bnの配線の下や間にレイアウトできるので、回路面積は減少し、開口率は向上する。
【0036】
図3は、この発明の実施の形態1に係るアクティブマトリクス型有機電界発光表示装置の画素回路の簡略化されたレイアウトを示す図である。
【0037】
図3において、(a)はボトムエミションタイプ(Bottom Emission Type)、(b)はトップエミションタイプ(Top Emission Type)をそれぞれ示す。共通回路11Aと、選択回路12Aと、有機EL素子22R、G、Bとがレイアウトされている。なお、トップエミションタイプの場合、有機EL素子22R、G、Bが共通回路11A及び選択回路12Aの下にレイアウトされている。
【0038】
補償回路は、寄生容量や駆動ノイズ、及び電源値の不安定性に影響されやすい。これを防止するため、共通回路11Aの領域、選択回路12Aの領域を分離してレイアウトする。共通回路11Aの領域は、走査線31と選択回路12Aの領域の間に存在するようにレイアウトする。
【0039】
図4は、この発明の実施の形態1に係るアクティブマトリクス型有機電界発光表示装置の画素回路の構成を示す回路図である。
【0040】
この図4の回路図は、有機電界発光表示装置の画素回路の実際に近い配置イメージを示す。図4において、画素回路10Aは、共通回路11Aと、選択回路12Aと、赤色(R)を発光する有機EL素子22Rと、緑色(G)を発光する有機EL素子22Gと、青色(B)を発光する有機EL素子22Bとから構成される。
【0041】
共通回路11Aは、走査線駆動回路30から走査線31を通じて送られてくる走査パルスに基づき、データ線駆動回路40からデータ線41を通じて送られてくるビデオデータを取り込み(蓄積)、このビデオデータに相当する電流を選択回路12Aに出力するためのもので、Pチャネルの選択TFT1と、コンデンサ2と、Pチャネルの駆動TFT3と、補償回路の一部を構成するPチャネルのTFT4とが設けられている。
【0042】
また、選択回路12Aは、共通回路11Aから出力されるビデオデータに相当する電流を水平(列)方向に隣り合う有機EL素子22R、22G、22Bにそれぞれ振り分けるために、走査線駆動回路30から駆動線EM−R、EM−G、EM−Bを通じて送られてくる駆動信号により、水平(列)方向に隣り合う有機EL素子22R、22G、22Bを選択的に駆動するためのもので、赤色の有機EL素子22Rを駆動するPチャネルの駆動TFT(駆動トランジスタ)−MDR(図2(a)のTFT7Rに相当)と、緑色の有機EL素子22Gを駆動するPチャネルの駆動TFT(駆動トランジスタ)−MDG(図2(a)のTFT7Gに相当)と、青色の有機EL素子22Bを駆動するPチャネルの駆動TFT(駆動トランジスタ)−MDB(図2(a)のTFT7Bに相当)とが設けられている。
【0043】
さらに、選択回路12Aは、有機EL素子22Rの発光時にコンデンサ2の片側を定電位の基準電位Vrefに固定するPチャネルの電位制御TFT(電位制御トランジスタ)−MCR(図2(a)のTFT8Rに相当)と、有機EL素子22Gの発光時にコンデンサ2の片側を定電位の基準電位Vrefに固定するPチャネルの電位制御TFT(電位制御トランジスタ)−MCG(図2(a)のTFT8Gに相当)と、有機EL素子22Bの発光時にコンデンサ2の片側を定電位の基準電位Vrefに固定するPチャネルの電位制御TFT(電位制御トランジスタ)−MCB(図2(a)のTFT8Bに相当)とが設けられている。
【0044】
図5は、この発明の実施の形態1に係るアクティブマトリクス型有機電界発光表示装置の画素回路のレイアウトを示す図である。なお、後述する実施の形態2及び実施の形態3においても、画素回路のレイアウトは図5と同様である。
【0045】
占有面積を小さくするための条件(1)〜(6)を以下に説明する。
(1)図16(a)のTFT8のような、補償電圧供給線Vsusに接続される、本来共通化すべきTFTを、図4に示すように、基準電位供給線Vrefに接続される、選択回路12Aの電位制御TFT−MCR、TFT−MCG、TFT−MCBに転用する。
【0046】
(2)図5に示すように、走査線31と選択回路12Aの領域の間に共通回路11Aの領域を配置する。
【0047】
(3)従って、図3(a)に示すボトムエミションタイプ(Bottom Emission Type)の場合、図5に示すように、走査線31、共通回路11A、選択回路12A及び有機EL素子22R、G、B(発光領域)の順に配置する。
【0048】
(4)図5に示すように、選択回路12Aにおいて、各有機EL素子22R、G、Bを駆動する駆動TFT−MDR、MDG、MDBと、トランジスタの特性ばらつきを補償した後の電位設定を行う、つまり、蓄積素子(コンデンサ2)を定電位の基準電位Vrefに固定する電位制御TFT−MCR、MCG、MCBを分離して配置する。
【0049】
(5)選択回路12Aは、図4に示すように、駆動線EM−R、EM−Gの下にレイアウトするとともに、駆動線EM−G、EM−Bの間にレイアウトする。つまり、共通回路11Aの領域に近い側の駆動TFT−MDR、MDGと、電位制御TFT−MCR、MCGは、有機EL素子22R、22Gを発光させる駆動信号を供給する駆動線EM−R、EM−Gの配線下に配置する。また、有機EL素子22R、G、B(発光領域)に近い側の駆動TFT−MDBと、電位制御TFT−MCBは、駆動線EM−Gと、これと隣り合う、有機EL素子22Bを発光させる駆動信号を供給する駆動線EM−Bの間に配置する。
【0050】
共通回路11Aの領域に近い側の駆動TFT−MDR、MDGと、電位制御TFT−MCR、MCGのチャネルは駆動線EM−R、EM−Gと垂直に、発光領域に近い側の駆動TFT−MDBと、電位制御TFT−MCBのチャネルは駆動線EM−Bと平行にレイアウトする。共通回路11Aの領域に近い側のTFTのチャネルを駆動線と垂直にする理由は、すでに共通回路11A側に選択回路12AのTFTのS(ソース)/D(ドレイン)コンタクトがあるためであり、発光領域に近い側のTFTのチャネルを駆動線と平行にレイアウトする理由は、発光領域側に新たなTFTのS/Dコンタクトを作らないためである。
【0051】
(6)駆動線の寄生容量を駆動線間でなるべく均一化するために、横切る配線数をなるべく同程度にした。
【0052】
図5に示すように、共通回路11Aと選択回路12Aを分離してレイアウトする。共通回路11Aは、走査線31と選択回路12Aの間に存在するようにレイアウトする。また、選択回路12Aにおいて、駆動TFT−MDR、MDG、MDBと、電位制御TFT−MCR、MCG、MCBを分離してレイアウトする。この結果、補償回路を含む画素回路10Aとしての機能を失うことなく、配線数を減少することができ、回路面積を小さくすることができる
【0053】
実施の形態2.
この発明の実施の形態2に係るアクティブマトリクス型有機電界発光表示装置について図6から図8までを参照しながら説明する。図6は、この発明の実施の形態2に係るアクティブマトリクス型有機電界発光表示装置の構成を示す図である。
【0054】
図6において、この発明の実施の形態2に係るアクティブマトリクス型有機電界発光表示装置(表示パネル)は、複数の画素回路10B(P11〜Pnm)と、走査線駆動回路30と、複数の走査(ゲート:Gate)線31(1〜n)と、駆動線EM−R、EM−G、EM−B、EM−Wと、データ線駆動回路40と、複数のデータ線41(1〜m)と、電源供給線PVDDと、基準電位供給線Vrefと、外部駆動ICとの接続部50とが設けられている。
【0055】
回路面積は、上記の実施の形態1のRGB構成より、この実施の形態2のRGBWの4副画素で構成される場合がより大きい。従って、回路面積を小さくできる技術は、RGBW構成の画素において、より重要である。
【0056】
図7は、この発明の実施の形態2に係るアクティブマトリクス型有機電界発光表示装置の画素回路の構成を示す回路図である。また、図8は、この発明の実施の形態2に係るアクティブマトリクス型有機電界発光表示装置の画素回路の動作波形を示す図である。
【0057】
この図7の回路図は、有機電界発光表示装置の画素回路の実際に近い配置イメージを示す。図7において、画素回路10Bは、共通回路11Bと、選択回路12Bと、赤色(R)を発光する有機EL素子22Rと、緑色(G)を発光する有機EL素子22Gと、青色(B)を発光する有機EL素子22Bと、白色(W)を発光する有機EL素子22Wとから構成される。
【0058】
共通回路11Bは、走査線駆動回路30から走査線31を通じて送られてくる走査パルスに基づき、データ線駆動回路40からデータ線41を通じて送られてくるビデオデータを取り込み(蓄積)、このビデオデータに相当する電流を選択回路12Bに出力するためのもので、Pチャネルの選択TFT1と、コンデンサ2と、Pチャネルの駆動TFT3と、補償回路の一部を構成するPチャネルのTFT4とが設けられている。
【0059】
また、選択回路12Bは、共通回路11Bから出力されるビデオデータに相当する電流を水平(列)方向に隣り合う有機EL素子22R、22G、22B、22Wにそれぞれ振り分けるために、走査線駆動回路30から駆動線EM−R、EM−G、EM−B、EM−Wを通じて送られてくる駆動信号により、水平(列)方向に隣り合う有機EL素子22R、22G、22B、22Wを選択的に駆動するためのもので、赤色の有機EL素子22Rを駆動するPチャネルの駆動TFT(駆動トランジスタ)−MDRと、緑色の有機EL素子22Gを駆動するPチャネルの駆動TFT(駆動トランジスタ)−MDGと、青色の有機EL素子22Bを駆動するPチャネルの駆動TFT(駆動トランジスタ)−MDBと、白色(W)の有機EL素子22Wを駆動するPチャネルの駆動TFT(駆動トランジスタ)−MDWとが設けられている。
【0060】
さらに、選択回路12Bは、有機EL素子22Rの発光時にコンデンサ2の片側を定電位の基準電位Vrefに固定するPチャネルの電位制御TFT(電位制御トランジスタ)−MCRと、有機EL素子22Gの発光時にコンデンサ2の片側を定電位の基準電位Vrefに固定するPチャネルの電位制御TFT(電位制御トランジスタ)−MCGと、有機EL素子22Bの発光時にコンデンサ2の片側を定電位の基準電位Vrefに固定するPチャネルの電位制御TFT(電位制御トランジスタ)−MCBと、有機EL素子22Wの発光時にコンデンサ2の片側を定電位の基準電位Vrefに固定するPチャネルの電位制御TFT(電位制御トランジスタ)−MCWとが設けられている。
【0061】
図7は、RGBWを採用した場合で、共通回路11Bが1つに対し、4つの駆動トランジスタMDR、MDG、MDB、MDWと、4つの電位制御トランジスタMCR、MCG、MCB、MCWとから構成される選択回路12Bを配置したものである。
【0062】
図8において、駆動信号EM−R、EM−G、EM−B、EM−Wは、赤色(R)⇒緑色(G)⇒青色(B)⇒白色(W)の順に、ビデオデータの書き込みと、発光を、1垂直期間を4分割して駆動する。
【0063】
占有面積を小さくするための条件(1)〜(5)を以下に説明する。
(1)図16(a)のTFT8のような、補償電圧供給線Vsusに接続される、本来共通化すべきTFTを、図7に示すように、基準電位供給線Vrefに接続される、選択回路12Bの電位制御TFT−MCR、TFT−MCG、TFT−MCB、TFT−MCWに転用する。
【0064】
(2)図5に示すように、走査線31と選択回路12Bの領域の間に共通回路11Bの領域を配置する。
【0065】
(3)従って、図3(a)に示すボトムエミションタイプ(Bottom Emission Type)の場合、図5に示すように、走査線31、共通回路11B、選択回路12B及び有機EL素子22R、G、B、W(発光領域)の順に配置する。
【0066】
(4)図5に示すように、選択回路12Bにおいて、各有機EL素子22R、G、B、Wを駆動する駆動TFT−MDR、MDG、MDB、MDWと、トランジスタの特性ばらつきを補償した後の電位設定を行う、つまり、蓄積素子(コンデンサ2)を定電位の基準電位Vrefに固定する電位制御TFT−MCR、MCG、MCB、MCWを分離して配置する。
【0067】
(5)選択回路12Bは、図7に示すように、駆動線EM−R、EM−G、EM−Bの下にレイアウトするとともに、駆動線EM−B、EM−Wの間にレイアウトする。つまり、共通回路11Bの領域に近い側の駆動TFT−MDR、MDG、MDBと、電位制御TFT−MCR、MCG、MCBは、有機EL素子22R、22G、22Bを発光させる駆動信号を供給する駆動線EM−R、EM−G、EM−Bの配線下に配置する。また、有機EL素子22R、G、B、W(発光領域)に近い側の駆動TFT−MDWと、電位制御TFT−MCWは、駆動線EM−Bと、これと隣り合う、有機EL素子22Wを発光させる駆動信号を供給する駆動線EM−Wの間に配置する。
【0068】
共通回路11Bの領域に近い側の駆動TFT−MDR、MDG、MDBと、電位制御TFT−MCR、MCG、MCBのチャネルは駆動線EM−R、EM−G、EM−Bと垂直に、発光領域に近い側の駆動TFT−MDWと、電位制御TFT−MCWのチャネルは駆動線EM−Wと平行にレイアウトする。共通回路11Bの領域に近い側のTFTのチャネルを駆動線と垂直にする理由は、すでに共通回路11B側に選択回路12BのTFTのS(ソース)/D(ドレイン)コンタクトがあるためであり、発光領域に近い側のTFTのチャネルを駆動線と平行にレイアウトする理由は、発光領域側に新たなTFTのS/Dコンタクトを作らないためである。
【0069】
実施の形態3.
この発明の実施の形態3に係るアクティブマトリクス型有機電界発光表示装置について図9から図11までを参照しながら説明する。図9は、この発明の実施の形態3に係るアクティブマトリクス型有機電界発光表示装置の構成を示す図である。
【0070】
図9において、この発明の実施の形態3に係るアクティブマトリクス型有機電界発光表示装置(表示パネル)は、複数の画素回路10C(P11〜Pnm)と、走査線駆動回路30と、複数の走査(ゲート:Gate)線31(1〜n)と、駆動線EM−RG、EM−BWと、データ線駆動回路40と、複数のデータ線41(1〜m)と、電源供給線PVDDと、基準電位供給線Vrefと、外部駆動ICとの接続部50とが設けられている。
【0071】
図10は、この発明の実施の形態3に係るアクティブマトリクス型有機電界発光表示装置の画素回路の構成を示す回路図である。また、図11は、この発明の実施の形態3に係るアクティブマトリクス型有機電界発光表示装置の画素回路の動作波形を示す図である。
【0072】
RGBW構成の場合、2画素毎の共通化が好ましく、その色の組み合わせは発光時間や発光効率に依存したものが好ましい。すなわち、発光時間や発光効率が近い色同士を同時に発光させるのが好ましい。また、RGBW構成の場合、本実施の形態3が開口率を大きく確保できる。
【0073】
この図10の回路図は、有機電界発光表示装置の画素回路の実際に近い配置イメージを示す。図10において、画素回路10Cは、共通回路11Cと、選択回路12Cと、赤色(R)を発光する有機EL素子22Rと、緑色(G)を発光する有機EL素子22Gと、青色(B)を発光する有機EL素子22Bと、白色(W)を発光する有機EL素子22Wとから構成される。
【0074】
共通回路11Cは、走査線駆動回路30から走査線31を通じて送られてくる走査パルスに基づき、データ線駆動回路40からデータ線41を通じて送られてくるビデオデータを取り込み(蓄積)、このビデオデータに相当する電流を選択回路12Cに出力するためのもので、Pチャネルの選択TFT1と、コンデンサ2と、Pチャネルの駆動TFT3と、補償回路の一部を構成するPチャネルのTFT4とがそれぞれ2個ずつ設けられている。
【0075】
また、選択回路12Cは、共通回路11Cから出力されるビデオデータに相当する電流を水平(列)方向に隣り合う有機EL素子22R、22G、22B、22Wにそれぞれ振り分けるために、走査線駆動回路30から駆動線EM−RB、EM−GWを通じて送られてくる駆動信号により、水平(列)方向に隣り合う有機EL素子22R、22Bと、有機EL素子22G、22Wを選択的に駆動するためのもので、赤色の有機EL素子22Rを駆動するPチャネルの駆動TFT(駆動トランジスタ)−MDRと、緑色の有機EL素子22Gを駆動するPチャネルの駆動TFT(駆動トランジスタ)−MDGと、青色の有機EL素子22Bを駆動するPチャネルの駆動TFT(駆動トランジスタ)−MDBと、白色(W)の有機EL素子22Wを駆動するPチャネルの駆動TFT(駆動トランジスタ)−MDWとが設けられている。
【0076】
さらに、選択回路12Cは、有機EL素子22Rの発光時にコンデンサ2の片側を定電位の基準電位Vrefに固定するPチャネルの電位制御TFT(電位制御トランジスタ)−MCRB1と、有機EL素子22Gの発光時にコンデンサ2の片側を定電位の基準電位Vrefに固定するPチャネルの電位制御TFT(電位制御トランジスタ)−MCGW1と、有機EL素子22Bの発光時にコンデンサ2の片側を定電位の基準電位Vrefに固定するPチャネルの電位制御TFT(電位制御トランジスタ)−MCRB2と、有機EL素子22Wの発光時にコンデンサ2の片側を定電位の基準電位Vrefに固定するPチャネルの電位制御TFT(電位制御トランジスタ)−MCGW2とが設けられている。
【0077】
図10は、RGBWを採用した場合で、TFT1〜TFT4が2組の共通回路11Cが1つに対し、2つの駆動TFT−MDR、MDG、2つの電位制御TFT−MCRB1、MCGW1と、2つの駆動TFT−MDB、MDW、2つの電位制御TFT−MCRB2、MCGW2とから構成される選択回路12Cを配置したものである。
【0078】
図11(a)は、1垂直期間が2分割され、R・B発光期間とG・W発光期間の比率が1:1の場合である。上記の実施の形態2の図8に示された4分割に比べ、2倍の発光期間があり、1/2の電流密度、2倍の寿命が期待できる。同時に発光させる色の組み合わせは、R・BとG・Wの組み合わせに限られず、発光時間や発光効率の順で組み合わせるのが好ましく、R・GとB・Wの組み合わせや、R・WとG・Wの組み合わせでも良く、発光時間の調節がしやすい。
【0079】
図11(b)は、1垂直期間が2分割され、R・B発光期間とG・W発光期間の比率が2:1の場合である。この比率は2:1に限られず、1:1や、1.5:1、3:1など、R・B発光期間が、G・W発光期間と同じか、あるいはG・W発光期間よりも長ければよい。発光時間や発光効率が小さい材料の発光素子の期間をより長く設定することで、長寿命化が可能である。発光時間の調整が可能になるので、ホワイトバランスのよりきめ細かな調整が可能である。
【0080】
占有面積を小さくするための条件(1)〜(5)を以下に説明する。
(1)図16(a)のTFT8のような、補償電圧供給線Vsusに接続される、本来共通化すべきTFTを、図10に示すように、基準電位供給線Vrefに接続される、選択回路12Cの電位制御TFT−MCRB1、MCGW1、MCRB2、MCGW2に転用する。
【0081】
(2)図5に示すように、走査線31と選択回路12Cの領域の間に共通回路11Cの領域を配置する。
【0082】
(3)従って、図3(a)に示すボトムエミションタイプ(Bottom Emission Type)の場合、図5に示すように、走査線31、共通回路11C、選択回路12C及び有機EL素子22R、G、B、W(発光領域)の順に配置する。
【0083】
(4)選択回路12Bにおいて、各有機EL素子22R、Gを駆動する駆動TFT−MDR、MDGと、トランジスタの特性ばらつきを補償した後の電位設定を行う、つまり、蓄積素子(コンデンサ2)を定電位の基準電位Vrefに固定する電位制御TFT−MCRB1、MCGW1を分離して配置する。さらに、各有機EL素子22B、Wを駆動する駆動TFT−MDB、MDWと、トランジスタの特性ばらつきを補償した後の電位設定を行う、つまり、蓄積素子(コンデンサ2)を定電位の基準電位Vrefに固定する電位制御TFT−MCRB2、MCGW2を分離して配置する。選択回路12B全体において、駆動TFTを中央部に配置し、電位制御TFTを中央部の駆動TFTの両側に分離して配置する。
【0084】
(5)選択回路12Cは、図10に示すように、駆動線EM−RBの下にレイアウトするとともに、駆動線EM−RB、EM−GWの間にレイアウトする。つまり、共通回路11Cの領域に近い側の駆動TFT−MDR、MDBと、電位制御TFT−MCRB1、MCRB2は、発光時間や発光効率が近い赤色の有機EL素子22Rと青色の有機EL素子22Bを同時に発光させる駆動信号を供給する駆動線EM−RBの配線下に配置する。また、有機EL素子22R、G、B、W(発光領域)に近い側の駆動TFT−MDG、MDWと、電位制御TFT−MCGW1、MCGW2は、駆動線EM−RBと、これと隣り合う、発光時間や発光効率が近い緑色の有機EL素子22Gと白色の有機EL素子22Wを同時に発光させる駆動信号を供給する駆動線EM−GWの間に配置する。
【0085】
共通回路11Cの領域に近い側の駆動TFT−MDR、MDBと、電位制御TFT−MCRB1、MCRB2のチャネルは駆動線EM−RBと垂直に、発光領域に近い側の駆動TFT−MDG、MDWと、電位制御TFT−MCGW1、MCGW2のチャネルは駆動線EM−GWと平行にレイアウトする。共通回路11Cの領域に近い側のTFTのチャネルを駆動線と垂直にする理由は、すでに共通回路11C側に選択回路12CのTFTのS(ソース)/D(ドレイン)コンタクトがあるためであり、発光領域に近い側のTFTのチャネルを駆動線と平行にレイアウトする理由は、発光領域側に新たなTFTのS/Dコンタクトを作らないためである。
【0086】
この発明の各実施の形態に係るアクティブマトリクス型有機電界発光表示装置の補償回路を含む画素回路において、回路面積を従来よりも小さくすることができ、高解像のOLEDパネルを実現できる。
【0087】
1.各実施の形態の占有面積を小さくするための条件(1)から、配線数を低減できる効果がある。
2.各実施の形態の占有面積を小さくするための条件(2)、(3)、(4)から、回路に要求される特性を満足しつつ、効率よくレイアウトが可能という効果がある。
3.各実施の形態の占有面積を小さくするための条件(5)から、コンタクト用エリアを排除でき、レイアウト面積が縮小できる効果がある。
4.RGBWの場合、特に2つの副画素(サブピクセル)毎に共通化することが、占有面積縮小に効果的である。
5.2つの副画素(サブピクセル)毎に共通化するRGBWの場合、RとB、GとWを同時発光させる方が、OLED発光材料の寿命及びホワイトバランスの制御に効果的である。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】この発明の実施の形態1に係るアクティブマトリクス型有機電界発光表示装置の構成を示す図である。
【図2】この発明の実施の形態1に係るアクティブマトリクス型有機電界発光表示装置の素子を共通化した画素回路及び動作波形を示す図である。
【図3】この発明の実施の形態1に係るアクティブマトリクス型有機電界発光表示装置の画素回路の簡略化されたレイアウトを示す図である。
【図4】この発明の実施の形態1に係るアクティブマトリクス型有機電界発光表示装置の画素回路の構成を示す回路図である。
【図5】この発明の実施の形態1に係るアクティブマトリクス型有機電界発光表示装置の画素回路のレイアウトを示す図である。
【図6】この発明の実施の形態2に係るアクティブマトリクス型有機電界発光表示装置の構成を示す図である。
【図7】この発明の実施の形態2に係るアクティブマトリクス型有機電界発光表示装置の画素回路の構成を示す回路図である。
【図8】この発明の実施の形態2に係るアクティブマトリクス型有機電界発光表示装置の画素回路の動作波形を示す図である。
【図9】この発明の実施の形態3に係るアクティブマトリクス型有機電界発光表示装置の構成を示す図である。
【図10】この発明の実施の形態3に係るアクティブマトリクス型有機電界発光表示装置の画素回路の構成を示す回路図である。
【図11】この発明の実施の形態3に係るアクティブマトリクス型有機電界発光表示装置の画素回路の動作波形を示す図である。
【図12】従来のアクティブマトリクス型有機電界発光表示装置の構成を示す図である。
【図13】従来のアクティブマトリクス型有機電界発光表示装置の画素回路の構成を示す回路図である。
【図14】従来の別のアクティブマトリクス型有機電界発光表示装置の画素回路の構成を示す回路図である。
【図15】従来の他のアクティブマトリクス型有機電界発光表示装置の画素回路の構成を示す回路図である。
【図16】従来の他のアクティブマトリクス型有機電界発光表示装置の素子を共通化した画素回路及び動作波形を示す図である。
【符号の説明】
【0089】
1 選択TFT、2 コンデンサ、3 駆動TFT、10A 画素回路、10B 画素回路、10C 画素回路、11A 共通回路、11B 共通回路、11C 共通回路、12A 選択回路、12B 選択回路、12C 選択回路、22R 赤色の有機EL素子、22G 緑色の有機EL素子、22B 青色の有機EL素子、22W 白色の有機EL素子、30 走査線駆動回路、31 走査線、40 データ線駆動回路、41 データ線、50 接続部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の画素回路を備えるアクティブマトリクス型の有機電界発光表示装置であって、
前記画素回路は、
走査線駆動回路に接続される走査線と、
前記走査線駆動回路から走査線を通じて送られてくる走査パルスに基づき、データ線駆動回路からデータ線を通じて送られてくるビデオデータを取り込み、このビデオデータに相当する電流を出力する共通回路と、
前記共通回路から出力されるビデオデータに相当する電流を水平方向に隣り合う複数の有機EL素子にそれぞれ振り分けるために、前記走査線駆動回路から駆動線を通じて送られてくる駆動信号により、水平方向に隣り合う複数の有機EL素子を選択的に駆動する選択回路と、の順に配置され、
前記走査線と前記選択回路の間に前記共通回路が配置され、
前記選択回路は、
前記水平方向に隣り合う複数の有機EL素子を選択的に駆動する複数の駆動トランジスタと、
前記複数の駆動トランジスタの領域と分離して配置され、トランジスタの特性ばらつきを補償した後の電位設定を行う複数の電位制御トランジスタとから構成される
ことを特徴とする有機電界発光表示装置。
【請求項2】
前記選択回路は、前記駆動線の下に配置されるとともに、前記駆動線間に配置される
ことを特徴とする請求項1記載の有機電界発光表示装置。
【請求項3】
前記共通回路に近い側の前記選択回路のトランジスタのチャネルは前記駆動線と垂直に配置され、
前記共通回路の反対側に近い側の前記選択回路のトランジスタのチャネルは前記駆動線と平行に配置されている
ことを特徴とする請求項1又は2記載の有機電界発光表示装置。
【請求項4】
前記複数の有機EL素子は、赤色の有機EL素子、緑色の有機EL素子及び青色の有機EL素子であり、
前記赤色の有機EL素子を駆動する赤色駆動トランジスタと、前記赤色の有機EL素子に対応する赤色電位制御トランジスタは、前記赤色の有機EL素子を発光させる駆動信号を供給する赤色駆動線の下に配置され、
前記緑色の有機EL素子を駆動する緑色駆動トランジスタと、前記緑色の有機EL素子に対応する緑色電位制御トランジスタは、前記緑色の有機EL素子を発光させる駆動信号を供給する緑色駆動線の下に配置され、
前記青色の有機EL素子を駆動する青色駆動トランジスタと、前記青色の有機EL素子に対応する青色電位制御トランジスタは、前記緑色駆動線と前記青色の有機EL素子を発光させる駆動信号を供給する青色駆動線の間に配置される
ことを特徴とする請求項2記載の有機電界発光表示装置。
【請求項5】
前記複数の有機EL素子は、赤色の有機EL素子、緑色の有機EL素子、青色の有機EL素子及び白色の有機EL素子であり、
前記赤色の有機EL素子を駆動する赤色駆動トランジスタと、前記赤色の有機EL素子に対応する赤色電位制御トランジスタは、前記赤色の有機EL素子を発光させる駆動信号を供給する赤色駆動線の下に配置され、
前記緑色の有機EL素子を駆動する緑色駆動トランジスタと、前記緑色の有機EL素子に対応する緑色電位制御トランジスタは、前記緑色の有機EL素子を発光させる駆動信号を供給する緑色駆動線の下に配置され、
前記青色の有機EL素子を駆動する青色駆動トランジスタと、前記青色の有機EL素子に対応する青色電位制御トランジスタは、前記青色の有機EL素子を発光させる駆動信号を供給する青色駆動線の下に配置され、
前記白色の有機EL素子を駆動する白色駆動トランジスタと、前記白色の有機EL素子に対応する白色電位制御トランジスタは、前記青色駆動線と前記白色の有機EL素子を発光させる駆動信号を供給する白色駆動線の間に配置される
ことを特徴とする請求項2記載の有機電界発光表示装置。
【請求項6】
前記複数の有機EL素子は、第1色、第2色、第3色及び第4色の有機EL素子であり、
前記第1色の有機EL素子を駆動する第1色駆動トランジスタと、前記第3色の有機EL素子を駆動する第3色駆動トランジスタと、前記第1色の有機EL素子に対応する第1色電位制御トランジスタと、前記第3色の有機EL素子に対応する第3色電位制御トランジスタは、発光時間あるいは発光効率が近い第1色の有機EL素子と第3色の有機EL素子を同時に発光させる第1の駆動信号を供給する第1の駆動線の下に配置され、
前記第2色の有機EL素子を駆動する第2色駆動トランジスタと、前記第4色の有機EL素子を駆動する第4色駆動トランジスタと、前記第2色の有機EL素子に対応する第2色電位制御トランジスタと、前記第4色の有機EL素子に対応する第4色電位制御トランジスは、前記第1の駆動線と、発光時間あるいは発光効率が近い第2色の有機EL素子と第4色の有機EL素子を同時に発光させる第2の駆動信号を供給する第2の駆動線の間に配置される
ことを特徴とする請求項2記載の有機電界発光表示装置。
【請求項7】
前記第1色、第2色、第3色及び第4色の有機EL素子は、それぞれ赤色、緑色、青色及び白色の有機EL素子である
ことを特徴とする請求項6記載の有機電界発光表示装置。
【請求項8】
前記第1の駆動信号の発光期間と、前記第2の駆動信号の発光期間の比率は、1垂直期間において1:1である
ことを特徴とする請求項6記載の有機電界発光表示装置。
【請求項9】
前記第1の駆動信号の発光期間は、1垂直期間において前記第2の駆動信号の発光期間と同じである、又は1垂直期間において前記第2の駆動信号の発光期間よりも長い
ことを特徴とする請求項7記載の有機電界発光表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2010−122461(P2010−122461A)
【公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−295891(P2008−295891)
【出願日】平成20年11月19日(2008.11.19)
【出願人】(501426046)エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド (732)
【Fターム(参考)】