未硬化状態の屋根瓦に水止めを製造する装置と方法
【課題】
より多い製造工程数に適していて、同時に水止めの改良され且つ永続的機能性を保証する水止めを備えるコンクリート屋根瓦を製造する方法と装置を創作すること。
【解決手段】
この発明は、未硬化状態の屋根瓦における水止めを製造する装置に関する。この装置は、屋根瓦の一端の上に配置された窪みをもつ成形部材を有する。この成形部材は屋根瓦の端部の上部に配置されている。この場合に、ドロップハンマーは未加工屋根瓦の後辺を全体に或いは部分的に上方へ押圧される。引き続いて、未加工屋根瓦が乾燥される。
より多い製造工程数に適していて、同時に水止めの改良され且つ永続的機能性を保証する水止めを備えるコンクリート屋根瓦を製造する方法と装置を創作すること。
【解決手段】
この発明は、未硬化状態の屋根瓦における水止めを製造する装置に関する。この装置は、屋根瓦の一端の上に配置された窪みをもつ成形部材を有する。この成形部材は屋根瓦の端部の上部に配置されている。この場合に、ドロップハンマーは未加工屋根瓦の後辺を全体に或いは部分的に上方へ押圧される。引き続いて、未加工屋根瓦が乾燥される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、特許請求項1の上位概念に基づく装置並びに特許請求項22と30の上位概念に基づく方法に関する。
【背景技術】
【0002】
射出成形方法に基づくコンクリート屋根瓦の製造では、一定速度で搬送されたストランドには同じ長さの互いに突き当たる下型により新鮮なコンクリート層が無端バンドとして塗布されて、無端バンドが上面に成形工具によってコンクリート屋根瓦のために通常の表面輪郭に一致して成形される。連続的に塗布された新鮮なコンクリート層が切断ステーションに引き続いて、各下型の端部にはカッターとして形成された切断工具によって切断されるので、各下型は個別成形体を支持し、ここではコンクリート未加工屋根瓦を支持する。このコンクリート未加工屋根瓦は乾燥室に引き続いてその下型に位置して硬化し、引き続いて、表面被覆を備えている。この種のコンクリート屋根瓦を製造する方法と装置はドイツ特許出願公開第3522846号明細書(特許文献1)或いはオーストリア特許第400120号明細書(特許文献2)には記載されている。
【0003】
前記種類のコンクリート屋根瓦により覆われた屋根に激しい雨に対する十分な密封性を得るために、棟−軒ラインに隣接したコンクリート屋根瓦が重なり合うことが必要である。この場合に、それぞれの重なり長さはそれぞれの屋根勾配に依存して、即ち非常に強力な屋根勾配では、屋根勾配の非常に少ない場合よりも重なりが僅かに選定される。
【0004】
22°より僅かな勾配をもつ屋根におけるこのコンクリート屋根瓦の使用は、−このために特に住んでいない営業的建物で考慮されていて−問題がある。この場合に屋根瓦の非常に大きな重なり長さが必要であるから、棟と軒の間に非常に多数の平行な屋根瓦列が設置されなければならない。屋根瓦に関する高い必要性と屋根瓦列の数に適合した屋根格子構造の調整は材料費と作業費を著しく増加させる。それ故に、営業的建物は、例えば金属薄板或いは繊維セメントプレートのような安価で軽量な屋根材料により覆われている。
【0005】
それにもかかわらずにこの建物ではコンクリート屋根瓦を欠点なしに使用できるために、コンクリート屋根瓦に頭側縁に領域においてその表面に激しい雨の落ち込みを阻止する水止めを備えるよう切り替わってきた。この方法では、高い材料費と作業費が回避され得る。
【0006】
ドイツ特許出願公開第1812456号明細書(特許文献3)とドイツ特許出願公開第2508551号明細書(特許文献4)から、下型に載置するコンクリート未加工屋根瓦に水止めを備えることに適している方法と装置が知られている。この場合に、両方法では別に既に準備された新鮮なコンクリートからまず最初に水止めが形成されて、次に引き続いて頭側縁に領域においてコンクリート未加工屋根瓦の表面にプレスされる。
【0007】
その外に、一端に横に延びている突起を有する(英国特許第707172号明細書、図13−15[特許文献5]と英国特許出願公開第664010号明細書、図3−7[特許文献6])屋根瓦が製造され得る装置は知られている。
【特許文献1】ドイツ特許出願公開第3522846号明細書
【特許文献2】オーストリア特許第400120号明細書
【特許文献3】ドイツ特許出願公開第1812456号明細書
【特許文献4】ドイツ特許出願公開第2508551号明細書
【特許文献5】英国特許第707172号明細書
【特許文献6】英国特許出願公開第664010号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
この発明の課題は、より多い製造工程数に適していて、同時に水止めの改良され且つ永続的機能性を保証する水止めを備えるコンクリート屋根瓦を製造する方法と装置を創作することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この課題は特許請求項1、18、22或いは30の特徴事項によって解決される。
【0010】
この発明は、まだ未硬化状態の未加工屋根瓦に水止めを製造する装置と方法に関する。この装置は収容部並びにドロップハンマーを備える成形部材を有する。成形部材は未加工屋根瓦の端部の上部に配置されている。それで、ドロップハンマーにより未加工屋根瓦の後辺が全体或いは部分的に上方に押圧される。引き続いて、未加工屋根瓦が乾燥される。
【0011】
この発明によって得られた利点は、特に先行技術から知られた解決策と比較して別の新鮮なコンクリートが使用されないので、水止めとコンクリート屋根瓦の間には亀裂が発生しがちな継目箇所が生じないことにある。
【0012】
さらに、水止めが生産ラインでにおいて複数の屋根瓦にて連続的に且つ通常の速度で製造され得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
この発明の実施例は、図面において図示されて且つ次に詳細に記載される。
【実施例】
【0014】
図1には、オーストリア特許第400120号明細書(特許文献2)に記載された方法により製造された未加工屋根瓦1が図示されている。この未加工屋根瓦1は水止めを備えており、それは屋根瓦製造リングに一体化された成形ステーションで行われ、その成形ステーションは屋根瓦製造機の後方接続されている。未加工屋根瓦1は支持体として用いられる下型2上にある。未加工屋根瓦1の右端の上には成形部材3が配置されて、この成形部材にドロップハンマー4が対向位置している。このドロップハンマー4は保持要素5によって保持されている。保持要素5の固定は図示されていない。
【0015】
未加工屋根瓦1はその加工中になお硬化されていない、即ち未加工屋根瓦を構成する物質がなお成形できる。物質として好ましくはコンクリートが企図される。そのような未加工屋根瓦を乾燥煉瓦と呼ぶ。
【0016】
傾斜した前面6を有するドロップハンマー4が未加工屋根瓦1に移動するならば、ドロップハンマーはその尖端7により未加工屋根瓦1の前面8の点と接触している。ドロップハンマー4がさらに右へ移動されると、ドロップハンマーは未加工屋根瓦1の前領域の上部分を上方へ持ち上げて、それを成形部材3の空所9に押し込む。
【0017】
図2には、ドロップハンマー4が加工作用の終了に存在する位置が図示されている。この場合には、未加工屋根瓦1の右端が二つの部分部材10、11に分割されていて、このうちの部分部材11が水止めを形成することが明らかである。成形部材3とドロップハンマー4とが取り除かれるならば、水止め11を備える仕上り未加工屋根瓦1が存在し、単に硬化されなければならない。
【0018】
図1と2に基づいて記載された方法は、実際的にはこの方法が静的な方法ではなく、即ち未加工屋根瓦1が場所固定式に配置されていなく、むしろ未加工屋根瓦が比較的速い速度による加工作用中に右から左へ移動する限り、複雑である。工具3と4は実際には移動する未加工屋根瓦を追跡走行しなければならない。
【0019】
図3には、水止め11を備える未加工屋根瓦1がその輸送中に製造され得る装置が断面で図示されている。この装置は次にキャリッジ39として示されている。この場合には、更に未加工屋根瓦1、下型2、成形部材3、ドロップハンマー4と保持要素5を備えている。成形部材3はプレート12と連結されていて、このプレートはその表面でブシュ13と連結されて、そのブシュを通して水平ピストン14を案内する。およそ中心開口23を有するプレート12はその右側面26に別のブシュ15を有し、そのブシュを通してピストン14が案内されている。保持要素5はこのピストン14としっかりと連結されているので、ピストン14の水平運動が保持要素5の水平運動を生じ、その逆の結果も生じる。
【0020】
ピストン14の右端の周りにコイルばね38が巻き付けられていて、コイルばねはブシュ15に支持され、ピストン14を右へ押圧する。それ故に、このピストン14の左移動がばね38の力に逆らって行われる。
【0021】
保持要素5の右には、鈍角に互いに配置されている二つのレバーアーム16、17を備えるレバーが存在する。これらレバーアーム16、17の端部には、それぞれ一つのロール18、19が設けられ、その際に両レバーアーム16、17の結合箇所が回転軸受20に静止する。このロール18は保持要素5に当接する。それに対してロール19は固定式カム21の下面に当接する。
【0022】
ドロップハンマー4、成形部材3とレバーアーム16、17はコンベアベルト或いは歯付きベルトによって右から左へ移動する。この場合には、速度は加工作用中に未加工屋根瓦1の速度と一致し、未加工屋根瓦は右から左へ移動される。ロール19が下方に彎曲されている固定式カム21の中心領域99に到達されるならば、ロール19が下方に押圧される。
【0023】
ここでは、両レバーアーム16、17が時計方向に回転軸線20を中心に回転し、矢印25を参照し、それによってロール18が保持要素5を左へ移動させる。この保持要素5は保持要素としっかりと連結されたドロップハンマー4を左へ移動させ、ドロップハンマーが既に記載されたように未加工屋根瓦1の材料を成形部材3の空所9に押し込む。この場合には、ピストン14がばね38の力を逆らって左へ移動される。一定時間後にロール19がカム21の彎曲されていない箇所に到達するので、ドロップハンマー4が引き返される。ドロップハンマーの引き返しは、ピストン14の右端を中心に案内されているばね38によって加速される。
【0024】
今は、次の未加工屋根瓦27が他の図3に図示されたキャリッジによって加工され得る。この場合には、第二未加工屋根瓦27の加工は、未加工屋根瓦1と協働して既に記載されているように、同じ方法で行われる。下型2、28では、輸送ベルト29に配置された下型が重要であり、この下型が矢印30の方向に移動され得る。31、32によりストッパが示され、ドロップハンマー4の後にあるプレート49の辺によって形成されている。ドロップハンマー4の前には、別の、しかし図3に見ることができないプレートが存在する。
【0025】
カム21が左側にボルト58を中心に旋回自在に支承されて、右側にカム21を水平位置に保持する圧縮空気シリンダ22と連結されている。未加工屋根瓦1の変形の場合には、高い抵抗力を生じる、というのは、例えば未加工屋根瓦が仕上げ条件的にその長さに微細に変更され、多くの新鮮なコンクリートに一致して変形されなければならなく、次にカム21に作用する力が圧縮空気シリンダ22の力を克服するので、カム21が離脱するために上方へ離れ得る。ドロップハンマー4と空所9が大きく形成されるならば、未加工屋根瓦1の全端部10、11も旋回されて、部分部材11ばかりではなく旋回される。
【0026】
図4aと4bは下型2を備える未加工屋根瓦1が加工位置にもたらせ得る輸送装置の原理を示す。この輸送装置は図3に示された輸送原理により外れる。未加工屋根瓦1と下型2は図4aの配列では図示されていない支持体に存在し、この支持体が二つの平行なコンベアラインにより右から左へ移動される。
【0027】
図4aと4bでは、コンベアライン57のみを認識する。ストッパ35を有し且つ圧縮空気シリンダ37と連結されている持上げプラットホーム34によって、未加工屋根瓦1が下型2と一緒に上方に加工位置に持ち上げられる。この場合には、プラットホーム34が両コンベアライン57の間に通過移動する。未加工屋根瓦1がその表面で成形部材3に衝突するならば、加工位置が達成される。
【0028】
下型2はコンベアライン57から持上げプラットホーム34への移行の際に持上げプラットホーム34による摩擦によって制動される、というのは、持上げプラットホーム34が下型2の流入の際に持ち上げられるからである。図示されていない圧縮空気シリンダによってこのシリンダでは下型2ストッパ35にまで移動される。図4bが示すこの位置では、未加工屋根瓦1が既に記載された方法でドロップハンマー4と成形部材3によって加工される。
【0029】
未加工屋根瓦1が水止めを備えた後に、未加工屋根瓦が持上げプラットホーム34によって再び輸送装置上に下ろされ、左へ輸送される。今や、同じ装置によりて右から来る次の未加工屋根瓦が加工され得る。
【0030】
図4aと4bに図示された水止めを製造する方法は、僅かな量が屋根瓦に製造される、例えば分当たり15個のコンクリート屋根瓦に製造されるときに、特に適している。
【0031】
相前後して配送されるすべての未加工屋根瓦のために、同じ加工装置が使用されるから、新たな未加工屋根瓦の加工は先行した未加工屋根瓦の加工が終了されたときに初めて行われ得る。それ故に、下型2から成形ステーション40−43、45までの供給は通常には未加工屋根瓦の加工中に中断される。けれども、二つの未加工屋根瓦の間の間隔が、真直ぐに加工された未加工屋根瓦が仕上り、次の未加工屋根瓦が到達する前に下ろされ得るような大きさであるときには、中断が必要ない。
【0032】
加工中に未加工屋根瓦1、ドロップハンマー4と成形部材3はコンベアライン57と一緒でなく左へ移動し、即ちそれらが固定式に配置されている。
【0033】
図3に図示された原理に基づいた水止めを製造する方法は、毎分当たり120個までのコンクリート屋根瓦の仕上げ周期が実現され得て、図5の原理表現で示されている。この図5は、図3に示されたキャリッジ39の複数を含有する装置の側面図を意味する。図5には、これらキャリッジが40−43による示されている。
【0034】
成形部材3ー3”’が固定式に取り付けられて、ドロップハンマー4−4”’がそれぞれに移動式にこれらキャリッジ40−43のそれぞれ一個に取り付けられ、これら車両は時計方向に閉鎖された軌道45上で移動されて歯付きベルトにより駆動される。コンクリート屋根瓦の成形にて生じる力を受けるために、支持体44上に存在する下型53が案内され、追加的に第一キャリッジ43のストッパ51と第二の連続したキャリッジ42のスライダ52とにより固定されている。この場合には、ストッパ51とスライダ52とはプレート49、49’、49”、49”’の前後辺によって実現されて、その内から各キャリッジ40−43が一つのプレートを有する。
【0035】
未加工屋根瓦47における水止めの形成のために、一定の時間が必要であるので、別の屋根瓦46、48の加工のために、閉鎖された軌道45上に複数のキャリッジ40−43が存在しなければならなく、成形中に支持体44と平行に案内される。図5を参照すると、加工が上キャリッジ40と41によって行われるのではなく、むしろそれぞれ下領域で移動するキャリッジ42、43によってのみ行われる。
【0036】
キャリッジ40−43に取り付けられた成形部材3ー3”’と未加工屋根瓦1自体の間の各相対運動を阻止するために、それぞれに加工するキャリッジ、例えば42が成形中の一体化された心合せを備えるスライダ52によって搬送装置において再輸送を受ける。キャリッジ42が車両41の位置を取るときに、例えば未加工屋根瓦46が供給装置50から支持体44に移動されるならば、屋根瓦46と供給装置の間ではもはや接触しない。今や、キャリッジ42がそのスライダ52によって未加工屋根瓦46或いはその下型55の右端に対して移行し、下型55をキャリッジ43のストッパ51にまで左へ移動する。
【0037】
ストッパ51とスライダ52はキャリッジ40−43の各プレート49、49’、49”、49”’に存在する。
【0038】
閉鎖された軌道45上にあるキャリッジ40−43は、キャリッジ43のストッパ51とキャリッジ42のスライダ52の間の間隔dが下型53を伴う未加工屋根瓦47の長さdに一致するように、互いに連結されている。
【0039】
継手59(図8)によって歯付きベルトとキャリッジ40−43が互いに連結されるので、キャリッジ、例えばキャリッジ42が下型53を伴う未加工屋根瓦47の移行の際に整合でき、成形部材3”が所望の箇所に載置される。
【0040】
加工後に未加工屋根瓦47が搬出コンベア56に供給され、未加工屋根瓦48として更に輸送される。この場合には、搬出コンベア56と供給コンベア50は屋根瓦製造リングに一体化され、その製造リングには特許文献2の図1に示された屋根瓦製造機も配置されている。
【0041】
供給コンベア50のコンベア速度は、屋根瓦46、47の間に隙間fが生じ、その隙間の長さが同じキャリッジ52の同じプレート49”のストッパ51とスライダ52の間の間隔より大きいように選定される。
【0042】
キャリッジ40−43は一作業周期のために必要としてより速い周辺速度で走行する。この場合に作業周期では毎分当たり加工された未加工屋根瓦の数が理解される。これによって、供給された未加工屋根瓦の数が加工できる数より多くはならない。
【0043】
キャリッジ40−43の周辺速度の減速によって、下型55を伴うコンクリート屋根瓦46がキャリッジ42のストッパ51に追いつく。この場合に、減速の値は下型55、53を伴うコンクリート屋根瓦46、47の間の隙間fの今日の長さによって修正する。下型55を伴うコンクリート屋根瓦46がキャリッジ42のストッパ51に追いついた後に、キャリッジ40−43の周辺速度が再び増加される。既に述べたように、次のキャリッジは未加工屋根瓦をさらに移動させる。適切な速度経過によって、特許文献2の図1によるコンクリート屋根瓦製造機の作業周期において図5に示された装置の作業周期の適合が行なわれる。水止めの成形後に下型53を伴うコンクリート屋根瓦47は搬出コンベア56上に移動される。搬出コンベア56のコンベア速度は、ほんの僅かキャリッジ40−43の周辺速度以下である。成形部材3”がコンクリート屋根瓦47を離れた後に初めて、搬出コンベア56の速度が増加され、下型54を伴うコンクリート屋根瓦48が引離される。
【0044】
それ故に、まず最初に屋根瓦製造機から来る下型53、54、55はその上に位置する未加工屋根瓦46、47、48を伴って一つの供給コンベア50によって成形ステーション40−43、45に供給される。この上では、供給された下型53が第一キャリッジ42のスライダ52により第二キャリッジ43のストッパ51に押圧される。その時に、キャリッジ42は運動の際にはカム21に沿って案内され、ドロップハンマー4がレバー機構16、17によって水止めを未加工屋根瓦に形成する。引き続いて、ストッパ51は下型53を離れ、下型53がスライダ52から搬出コンベア56上に移動される。
【0045】
図6には、原理のみで図示されている図5による装置がなお一度簡単な斜視表現で詳細に図示されている。
【0046】
図6による装置60は複数の縦と水平支柱61−67から成る支持フレームを含有し、この支持フレームには全部で6個のキャリッジ69ー74を備える輸送装置68が存在する。これらキャリッジ69ー74は歯付きベルト75によって輸送装置68の周りに移動される。この場合に、キャリッジ69ー74の案内は車輪76−82によって行なわれ、車輪は輸送装置68の内部と外部に設けられている案内ウエブ83、84上を走行する。その外に、ウエブ87、88、89と連結されている車輪79、80に逆らうばね85、86を認識する。これらばね85、86は、車輪79、80をいつも固定式に車輪ガイド上に押圧するのに用いられ、しかも、車輪79、80が車輪ガイドの湾曲された領域に存在するときに、押圧するのに用いられ、そこでこれらばねは直線領域におけるより互いに他の間隔を有する。
【0047】
屋根瓦の図5による供給装置50の一部が水平支柱90、91、92によって示されている。供給装置50の上辺には、光学的センサー93、94、95が配置されており、それが右から来る屋根瓦の開始或いは終了を認識し、一定作用のオンオフ切換を奏する。センサー93は例えば二つの未加工屋根瓦の間の隙間を監視し、その間にセンサー94は同期化に用いられる。センサー95は図6に図示された装置のオンオフ切換するのに用いられる。
【0048】
図7には、図6によるキャリッジ73における正面図が図示されており、しかも、左から右へ見られる。図3の表現に比べて、キャリッジ73が180°だけ回転される、というのは、キャリッジは表面に存在し、さらに、加工されていない位置に存在するからである。この場合に、図6に認められる歯付きベルト75に第二歯付きベルト96が対向して位置することを認識する。
【0049】
レバーアーム16と17に存在するロール18と19は二つのブシュ15と97の間に配置されており、これらブシュにはピストン14と98が案内されている。ブシュ15と97から外をみる端部の周りにばね38、100が設けられ、これらばねは、レバーアーム16と17が図3と関連して記載された旋回運動を終了させた後に、ピストン14と98を再び戻す。
【0050】
プレート12上には、要素101、102;103、104、ドロップハンマー105、106と部材107が存在する。77、108、109により案内車輪が示され、この案内車輪はウエブ110或いは83上を転がる。一つの案内レール111はレバーのロール19を案内する。キャリッジ73の下面上では、案内レール111が機能的に図3に示されたカム21に一致する。
【0051】
図8は、左側面からの代わりに右側面から見た図7による配列を示す。この場合に、図3における成形部材3と機能的に一致する成形部材112を認識する。ドロップハンマー105、106は図3におけるドロップハンマー4に機能的に一致する。車輪77とピストン98の間には、キャリッジと連結する継手を認識する。
【0052】
113、114により空所が示され、この空所は図3の空所9と機能的に一致する。これら空所113、114の間にはくぼみ115が存在する。別のくぼみ116が空所113の左に存在し、その間に空所114の右に二つの溝117、118が設けられている。これらくぼみ115、116と溝117、118は特殊な屋根瓦の外部輪郭に適合している。これら特殊な屋根瓦は図6−8の実施例の場合に二つの水止めを得て、これら水止めは屋根瓦の既に存在する隆起部間に設けられている。そのような屋根瓦は図10に図示されている。
【0053】
図9には、図6による断面が示され、この断面では、屋根瓦120が下面にー加工面としてー存在し、しかも、両隣接したキャリッジ69と70の間に存在する。この場合に、成形部材112とくぼみ116並びにピストンの端部を認識する。その外に、L字状部分123を備える薄板122を認識すべきである。キャリッジ70が縦辺51を備える適切な薄板124を有する。薄板122の部分123は前辺52と後辺51’を有する。
【0054】
後辺51’は図5のストッパ51に機能的に一致する。部分123の適切な辺52は図5のスライダ52に一致する。
【0055】
図10は二つの屋根瓦130、131の表面を示し、屋根瓦131は屋根瓦130の上に位置する。屋根瓦130、131のこれら表面は図8の成形部材112の表面に一致する。下屋根瓦130では、二つの弓状隆起132、133と溝134、135の間にこの発明の方法で製造された二つの水止め136、137を認識し、これら水止めでは半分上方に重なった縁が重要である。水止め136、137は図2による部分部材11と機能的に一致し、その間に部分138、139は図2による部分部材10に一致する。
【0056】
上屋根瓦131では、水止め140、141は完全に折り重なった端部材から成る。さらに、図2の部分部材10に一致する部材が存在しない。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】加工前の加工工具を備える未加工屋根瓦を示す。
【図2】加工中の図1による加工工具を備える未加工屋根瓦を示す。
【図3】未加工屋根瓦の水止めを製造する装置を示す。
【図4a】第一位置における加工すべき屋根瓦の第一輸送装置を示す。
【図4b】第二位置における加工すべき屋根瓦の第一輸送装置を示す。
【図5】複数の加工すべき屋根瓦の第二輸送装置を示す。
【図6】水止めを製造する装置の全体図を側面から示し、この装置が支持体に配置されている。
【図7】図6に図示された装置の表面における部分図を示す。
【図8】図7の部分図であるけれども、左からの代わりに右から見たものを示す。
【図9】この発明による装置を備える水止めの製造中の屋根瓦の配置を示す。
【図10】異なる水止めを備える二つの屋根瓦を示す。
【符号の説明】
【0058】
1.....未加工屋根瓦
2.....下型
3.....成形部材
4.....ドロップハンマー
5.....保持要素
6.....傾斜前面
7.....ドロップハンマーの尖端
9.....窪み
11....水止め
12....プレート
14....ピストン
13、15...ブシュ
16、17...レバーアーム
18、19...ロール
20....回転軸受
21....カム
22....圧縮空気シリンダ
23....開口
34....持上げプラットホーム
35....ストッパ
39、40−43、45...キャリッジ
44....トレイ
45....軌道
46....未加工屋根瓦
47....未加工屋根瓦
49....プレート
50....供給コンベア装置
51....ストッパ
52....スライダ
53、55...下型
56....搬出コンベア
【技術分野】
【0001】
この発明は、特許請求項1の上位概念に基づく装置並びに特許請求項22と30の上位概念に基づく方法に関する。
【背景技術】
【0002】
射出成形方法に基づくコンクリート屋根瓦の製造では、一定速度で搬送されたストランドには同じ長さの互いに突き当たる下型により新鮮なコンクリート層が無端バンドとして塗布されて、無端バンドが上面に成形工具によってコンクリート屋根瓦のために通常の表面輪郭に一致して成形される。連続的に塗布された新鮮なコンクリート層が切断ステーションに引き続いて、各下型の端部にはカッターとして形成された切断工具によって切断されるので、各下型は個別成形体を支持し、ここではコンクリート未加工屋根瓦を支持する。このコンクリート未加工屋根瓦は乾燥室に引き続いてその下型に位置して硬化し、引き続いて、表面被覆を備えている。この種のコンクリート屋根瓦を製造する方法と装置はドイツ特許出願公開第3522846号明細書(特許文献1)或いはオーストリア特許第400120号明細書(特許文献2)には記載されている。
【0003】
前記種類のコンクリート屋根瓦により覆われた屋根に激しい雨に対する十分な密封性を得るために、棟−軒ラインに隣接したコンクリート屋根瓦が重なり合うことが必要である。この場合に、それぞれの重なり長さはそれぞれの屋根勾配に依存して、即ち非常に強力な屋根勾配では、屋根勾配の非常に少ない場合よりも重なりが僅かに選定される。
【0004】
22°より僅かな勾配をもつ屋根におけるこのコンクリート屋根瓦の使用は、−このために特に住んでいない営業的建物で考慮されていて−問題がある。この場合に屋根瓦の非常に大きな重なり長さが必要であるから、棟と軒の間に非常に多数の平行な屋根瓦列が設置されなければならない。屋根瓦に関する高い必要性と屋根瓦列の数に適合した屋根格子構造の調整は材料費と作業費を著しく増加させる。それ故に、営業的建物は、例えば金属薄板或いは繊維セメントプレートのような安価で軽量な屋根材料により覆われている。
【0005】
それにもかかわらずにこの建物ではコンクリート屋根瓦を欠点なしに使用できるために、コンクリート屋根瓦に頭側縁に領域においてその表面に激しい雨の落ち込みを阻止する水止めを備えるよう切り替わってきた。この方法では、高い材料費と作業費が回避され得る。
【0006】
ドイツ特許出願公開第1812456号明細書(特許文献3)とドイツ特許出願公開第2508551号明細書(特許文献4)から、下型に載置するコンクリート未加工屋根瓦に水止めを備えることに適している方法と装置が知られている。この場合に、両方法では別に既に準備された新鮮なコンクリートからまず最初に水止めが形成されて、次に引き続いて頭側縁に領域においてコンクリート未加工屋根瓦の表面にプレスされる。
【0007】
その外に、一端に横に延びている突起を有する(英国特許第707172号明細書、図13−15[特許文献5]と英国特許出願公開第664010号明細書、図3−7[特許文献6])屋根瓦が製造され得る装置は知られている。
【特許文献1】ドイツ特許出願公開第3522846号明細書
【特許文献2】オーストリア特許第400120号明細書
【特許文献3】ドイツ特許出願公開第1812456号明細書
【特許文献4】ドイツ特許出願公開第2508551号明細書
【特許文献5】英国特許第707172号明細書
【特許文献6】英国特許出願公開第664010号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
この発明の課題は、より多い製造工程数に適していて、同時に水止めの改良され且つ永続的機能性を保証する水止めを備えるコンクリート屋根瓦を製造する方法と装置を創作することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この課題は特許請求項1、18、22或いは30の特徴事項によって解決される。
【0010】
この発明は、まだ未硬化状態の未加工屋根瓦に水止めを製造する装置と方法に関する。この装置は収容部並びにドロップハンマーを備える成形部材を有する。成形部材は未加工屋根瓦の端部の上部に配置されている。それで、ドロップハンマーにより未加工屋根瓦の後辺が全体或いは部分的に上方に押圧される。引き続いて、未加工屋根瓦が乾燥される。
【0011】
この発明によって得られた利点は、特に先行技術から知られた解決策と比較して別の新鮮なコンクリートが使用されないので、水止めとコンクリート屋根瓦の間には亀裂が発生しがちな継目箇所が生じないことにある。
【0012】
さらに、水止めが生産ラインでにおいて複数の屋根瓦にて連続的に且つ通常の速度で製造され得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
この発明の実施例は、図面において図示されて且つ次に詳細に記載される。
【実施例】
【0014】
図1には、オーストリア特許第400120号明細書(特許文献2)に記載された方法により製造された未加工屋根瓦1が図示されている。この未加工屋根瓦1は水止めを備えており、それは屋根瓦製造リングに一体化された成形ステーションで行われ、その成形ステーションは屋根瓦製造機の後方接続されている。未加工屋根瓦1は支持体として用いられる下型2上にある。未加工屋根瓦1の右端の上には成形部材3が配置されて、この成形部材にドロップハンマー4が対向位置している。このドロップハンマー4は保持要素5によって保持されている。保持要素5の固定は図示されていない。
【0015】
未加工屋根瓦1はその加工中になお硬化されていない、即ち未加工屋根瓦を構成する物質がなお成形できる。物質として好ましくはコンクリートが企図される。そのような未加工屋根瓦を乾燥煉瓦と呼ぶ。
【0016】
傾斜した前面6を有するドロップハンマー4が未加工屋根瓦1に移動するならば、ドロップハンマーはその尖端7により未加工屋根瓦1の前面8の点と接触している。ドロップハンマー4がさらに右へ移動されると、ドロップハンマーは未加工屋根瓦1の前領域の上部分を上方へ持ち上げて、それを成形部材3の空所9に押し込む。
【0017】
図2には、ドロップハンマー4が加工作用の終了に存在する位置が図示されている。この場合には、未加工屋根瓦1の右端が二つの部分部材10、11に分割されていて、このうちの部分部材11が水止めを形成することが明らかである。成形部材3とドロップハンマー4とが取り除かれるならば、水止め11を備える仕上り未加工屋根瓦1が存在し、単に硬化されなければならない。
【0018】
図1と2に基づいて記載された方法は、実際的にはこの方法が静的な方法ではなく、即ち未加工屋根瓦1が場所固定式に配置されていなく、むしろ未加工屋根瓦が比較的速い速度による加工作用中に右から左へ移動する限り、複雑である。工具3と4は実際には移動する未加工屋根瓦を追跡走行しなければならない。
【0019】
図3には、水止め11を備える未加工屋根瓦1がその輸送中に製造され得る装置が断面で図示されている。この装置は次にキャリッジ39として示されている。この場合には、更に未加工屋根瓦1、下型2、成形部材3、ドロップハンマー4と保持要素5を備えている。成形部材3はプレート12と連結されていて、このプレートはその表面でブシュ13と連結されて、そのブシュを通して水平ピストン14を案内する。およそ中心開口23を有するプレート12はその右側面26に別のブシュ15を有し、そのブシュを通してピストン14が案内されている。保持要素5はこのピストン14としっかりと連結されているので、ピストン14の水平運動が保持要素5の水平運動を生じ、その逆の結果も生じる。
【0020】
ピストン14の右端の周りにコイルばね38が巻き付けられていて、コイルばねはブシュ15に支持され、ピストン14を右へ押圧する。それ故に、このピストン14の左移動がばね38の力に逆らって行われる。
【0021】
保持要素5の右には、鈍角に互いに配置されている二つのレバーアーム16、17を備えるレバーが存在する。これらレバーアーム16、17の端部には、それぞれ一つのロール18、19が設けられ、その際に両レバーアーム16、17の結合箇所が回転軸受20に静止する。このロール18は保持要素5に当接する。それに対してロール19は固定式カム21の下面に当接する。
【0022】
ドロップハンマー4、成形部材3とレバーアーム16、17はコンベアベルト或いは歯付きベルトによって右から左へ移動する。この場合には、速度は加工作用中に未加工屋根瓦1の速度と一致し、未加工屋根瓦は右から左へ移動される。ロール19が下方に彎曲されている固定式カム21の中心領域99に到達されるならば、ロール19が下方に押圧される。
【0023】
ここでは、両レバーアーム16、17が時計方向に回転軸線20を中心に回転し、矢印25を参照し、それによってロール18が保持要素5を左へ移動させる。この保持要素5は保持要素としっかりと連結されたドロップハンマー4を左へ移動させ、ドロップハンマーが既に記載されたように未加工屋根瓦1の材料を成形部材3の空所9に押し込む。この場合には、ピストン14がばね38の力を逆らって左へ移動される。一定時間後にロール19がカム21の彎曲されていない箇所に到達するので、ドロップハンマー4が引き返される。ドロップハンマーの引き返しは、ピストン14の右端を中心に案内されているばね38によって加速される。
【0024】
今は、次の未加工屋根瓦27が他の図3に図示されたキャリッジによって加工され得る。この場合には、第二未加工屋根瓦27の加工は、未加工屋根瓦1と協働して既に記載されているように、同じ方法で行われる。下型2、28では、輸送ベルト29に配置された下型が重要であり、この下型が矢印30の方向に移動され得る。31、32によりストッパが示され、ドロップハンマー4の後にあるプレート49の辺によって形成されている。ドロップハンマー4の前には、別の、しかし図3に見ることができないプレートが存在する。
【0025】
カム21が左側にボルト58を中心に旋回自在に支承されて、右側にカム21を水平位置に保持する圧縮空気シリンダ22と連結されている。未加工屋根瓦1の変形の場合には、高い抵抗力を生じる、というのは、例えば未加工屋根瓦が仕上げ条件的にその長さに微細に変更され、多くの新鮮なコンクリートに一致して変形されなければならなく、次にカム21に作用する力が圧縮空気シリンダ22の力を克服するので、カム21が離脱するために上方へ離れ得る。ドロップハンマー4と空所9が大きく形成されるならば、未加工屋根瓦1の全端部10、11も旋回されて、部分部材11ばかりではなく旋回される。
【0026】
図4aと4bは下型2を備える未加工屋根瓦1が加工位置にもたらせ得る輸送装置の原理を示す。この輸送装置は図3に示された輸送原理により外れる。未加工屋根瓦1と下型2は図4aの配列では図示されていない支持体に存在し、この支持体が二つの平行なコンベアラインにより右から左へ移動される。
【0027】
図4aと4bでは、コンベアライン57のみを認識する。ストッパ35を有し且つ圧縮空気シリンダ37と連結されている持上げプラットホーム34によって、未加工屋根瓦1が下型2と一緒に上方に加工位置に持ち上げられる。この場合には、プラットホーム34が両コンベアライン57の間に通過移動する。未加工屋根瓦1がその表面で成形部材3に衝突するならば、加工位置が達成される。
【0028】
下型2はコンベアライン57から持上げプラットホーム34への移行の際に持上げプラットホーム34による摩擦によって制動される、というのは、持上げプラットホーム34が下型2の流入の際に持ち上げられるからである。図示されていない圧縮空気シリンダによってこのシリンダでは下型2ストッパ35にまで移動される。図4bが示すこの位置では、未加工屋根瓦1が既に記載された方法でドロップハンマー4と成形部材3によって加工される。
【0029】
未加工屋根瓦1が水止めを備えた後に、未加工屋根瓦が持上げプラットホーム34によって再び輸送装置上に下ろされ、左へ輸送される。今や、同じ装置によりて右から来る次の未加工屋根瓦が加工され得る。
【0030】
図4aと4bに図示された水止めを製造する方法は、僅かな量が屋根瓦に製造される、例えば分当たり15個のコンクリート屋根瓦に製造されるときに、特に適している。
【0031】
相前後して配送されるすべての未加工屋根瓦のために、同じ加工装置が使用されるから、新たな未加工屋根瓦の加工は先行した未加工屋根瓦の加工が終了されたときに初めて行われ得る。それ故に、下型2から成形ステーション40−43、45までの供給は通常には未加工屋根瓦の加工中に中断される。けれども、二つの未加工屋根瓦の間の間隔が、真直ぐに加工された未加工屋根瓦が仕上り、次の未加工屋根瓦が到達する前に下ろされ得るような大きさであるときには、中断が必要ない。
【0032】
加工中に未加工屋根瓦1、ドロップハンマー4と成形部材3はコンベアライン57と一緒でなく左へ移動し、即ちそれらが固定式に配置されている。
【0033】
図3に図示された原理に基づいた水止めを製造する方法は、毎分当たり120個までのコンクリート屋根瓦の仕上げ周期が実現され得て、図5の原理表現で示されている。この図5は、図3に示されたキャリッジ39の複数を含有する装置の側面図を意味する。図5には、これらキャリッジが40−43による示されている。
【0034】
成形部材3ー3”’が固定式に取り付けられて、ドロップハンマー4−4”’がそれぞれに移動式にこれらキャリッジ40−43のそれぞれ一個に取り付けられ、これら車両は時計方向に閉鎖された軌道45上で移動されて歯付きベルトにより駆動される。コンクリート屋根瓦の成形にて生じる力を受けるために、支持体44上に存在する下型53が案内され、追加的に第一キャリッジ43のストッパ51と第二の連続したキャリッジ42のスライダ52とにより固定されている。この場合には、ストッパ51とスライダ52とはプレート49、49’、49”、49”’の前後辺によって実現されて、その内から各キャリッジ40−43が一つのプレートを有する。
【0035】
未加工屋根瓦47における水止めの形成のために、一定の時間が必要であるので、別の屋根瓦46、48の加工のために、閉鎖された軌道45上に複数のキャリッジ40−43が存在しなければならなく、成形中に支持体44と平行に案内される。図5を参照すると、加工が上キャリッジ40と41によって行われるのではなく、むしろそれぞれ下領域で移動するキャリッジ42、43によってのみ行われる。
【0036】
キャリッジ40−43に取り付けられた成形部材3ー3”’と未加工屋根瓦1自体の間の各相対運動を阻止するために、それぞれに加工するキャリッジ、例えば42が成形中の一体化された心合せを備えるスライダ52によって搬送装置において再輸送を受ける。キャリッジ42が車両41の位置を取るときに、例えば未加工屋根瓦46が供給装置50から支持体44に移動されるならば、屋根瓦46と供給装置の間ではもはや接触しない。今や、キャリッジ42がそのスライダ52によって未加工屋根瓦46或いはその下型55の右端に対して移行し、下型55をキャリッジ43のストッパ51にまで左へ移動する。
【0037】
ストッパ51とスライダ52はキャリッジ40−43の各プレート49、49’、49”、49”’に存在する。
【0038】
閉鎖された軌道45上にあるキャリッジ40−43は、キャリッジ43のストッパ51とキャリッジ42のスライダ52の間の間隔dが下型53を伴う未加工屋根瓦47の長さdに一致するように、互いに連結されている。
【0039】
継手59(図8)によって歯付きベルトとキャリッジ40−43が互いに連結されるので、キャリッジ、例えばキャリッジ42が下型53を伴う未加工屋根瓦47の移行の際に整合でき、成形部材3”が所望の箇所に載置される。
【0040】
加工後に未加工屋根瓦47が搬出コンベア56に供給され、未加工屋根瓦48として更に輸送される。この場合には、搬出コンベア56と供給コンベア50は屋根瓦製造リングに一体化され、その製造リングには特許文献2の図1に示された屋根瓦製造機も配置されている。
【0041】
供給コンベア50のコンベア速度は、屋根瓦46、47の間に隙間fが生じ、その隙間の長さが同じキャリッジ52の同じプレート49”のストッパ51とスライダ52の間の間隔より大きいように選定される。
【0042】
キャリッジ40−43は一作業周期のために必要としてより速い周辺速度で走行する。この場合に作業周期では毎分当たり加工された未加工屋根瓦の数が理解される。これによって、供給された未加工屋根瓦の数が加工できる数より多くはならない。
【0043】
キャリッジ40−43の周辺速度の減速によって、下型55を伴うコンクリート屋根瓦46がキャリッジ42のストッパ51に追いつく。この場合に、減速の値は下型55、53を伴うコンクリート屋根瓦46、47の間の隙間fの今日の長さによって修正する。下型55を伴うコンクリート屋根瓦46がキャリッジ42のストッパ51に追いついた後に、キャリッジ40−43の周辺速度が再び増加される。既に述べたように、次のキャリッジは未加工屋根瓦をさらに移動させる。適切な速度経過によって、特許文献2の図1によるコンクリート屋根瓦製造機の作業周期において図5に示された装置の作業周期の適合が行なわれる。水止めの成形後に下型53を伴うコンクリート屋根瓦47は搬出コンベア56上に移動される。搬出コンベア56のコンベア速度は、ほんの僅かキャリッジ40−43の周辺速度以下である。成形部材3”がコンクリート屋根瓦47を離れた後に初めて、搬出コンベア56の速度が増加され、下型54を伴うコンクリート屋根瓦48が引離される。
【0044】
それ故に、まず最初に屋根瓦製造機から来る下型53、54、55はその上に位置する未加工屋根瓦46、47、48を伴って一つの供給コンベア50によって成形ステーション40−43、45に供給される。この上では、供給された下型53が第一キャリッジ42のスライダ52により第二キャリッジ43のストッパ51に押圧される。その時に、キャリッジ42は運動の際にはカム21に沿って案内され、ドロップハンマー4がレバー機構16、17によって水止めを未加工屋根瓦に形成する。引き続いて、ストッパ51は下型53を離れ、下型53がスライダ52から搬出コンベア56上に移動される。
【0045】
図6には、原理のみで図示されている図5による装置がなお一度簡単な斜視表現で詳細に図示されている。
【0046】
図6による装置60は複数の縦と水平支柱61−67から成る支持フレームを含有し、この支持フレームには全部で6個のキャリッジ69ー74を備える輸送装置68が存在する。これらキャリッジ69ー74は歯付きベルト75によって輸送装置68の周りに移動される。この場合に、キャリッジ69ー74の案内は車輪76−82によって行なわれ、車輪は輸送装置68の内部と外部に設けられている案内ウエブ83、84上を走行する。その外に、ウエブ87、88、89と連結されている車輪79、80に逆らうばね85、86を認識する。これらばね85、86は、車輪79、80をいつも固定式に車輪ガイド上に押圧するのに用いられ、しかも、車輪79、80が車輪ガイドの湾曲された領域に存在するときに、押圧するのに用いられ、そこでこれらばねは直線領域におけるより互いに他の間隔を有する。
【0047】
屋根瓦の図5による供給装置50の一部が水平支柱90、91、92によって示されている。供給装置50の上辺には、光学的センサー93、94、95が配置されており、それが右から来る屋根瓦の開始或いは終了を認識し、一定作用のオンオフ切換を奏する。センサー93は例えば二つの未加工屋根瓦の間の隙間を監視し、その間にセンサー94は同期化に用いられる。センサー95は図6に図示された装置のオンオフ切換するのに用いられる。
【0048】
図7には、図6によるキャリッジ73における正面図が図示されており、しかも、左から右へ見られる。図3の表現に比べて、キャリッジ73が180°だけ回転される、というのは、キャリッジは表面に存在し、さらに、加工されていない位置に存在するからである。この場合に、図6に認められる歯付きベルト75に第二歯付きベルト96が対向して位置することを認識する。
【0049】
レバーアーム16と17に存在するロール18と19は二つのブシュ15と97の間に配置されており、これらブシュにはピストン14と98が案内されている。ブシュ15と97から外をみる端部の周りにばね38、100が設けられ、これらばねは、レバーアーム16と17が図3と関連して記載された旋回運動を終了させた後に、ピストン14と98を再び戻す。
【0050】
プレート12上には、要素101、102;103、104、ドロップハンマー105、106と部材107が存在する。77、108、109により案内車輪が示され、この案内車輪はウエブ110或いは83上を転がる。一つの案内レール111はレバーのロール19を案内する。キャリッジ73の下面上では、案内レール111が機能的に図3に示されたカム21に一致する。
【0051】
図8は、左側面からの代わりに右側面から見た図7による配列を示す。この場合に、図3における成形部材3と機能的に一致する成形部材112を認識する。ドロップハンマー105、106は図3におけるドロップハンマー4に機能的に一致する。車輪77とピストン98の間には、キャリッジと連結する継手を認識する。
【0052】
113、114により空所が示され、この空所は図3の空所9と機能的に一致する。これら空所113、114の間にはくぼみ115が存在する。別のくぼみ116が空所113の左に存在し、その間に空所114の右に二つの溝117、118が設けられている。これらくぼみ115、116と溝117、118は特殊な屋根瓦の外部輪郭に適合している。これら特殊な屋根瓦は図6−8の実施例の場合に二つの水止めを得て、これら水止めは屋根瓦の既に存在する隆起部間に設けられている。そのような屋根瓦は図10に図示されている。
【0053】
図9には、図6による断面が示され、この断面では、屋根瓦120が下面にー加工面としてー存在し、しかも、両隣接したキャリッジ69と70の間に存在する。この場合に、成形部材112とくぼみ116並びにピストンの端部を認識する。その外に、L字状部分123を備える薄板122を認識すべきである。キャリッジ70が縦辺51を備える適切な薄板124を有する。薄板122の部分123は前辺52と後辺51’を有する。
【0054】
後辺51’は図5のストッパ51に機能的に一致する。部分123の適切な辺52は図5のスライダ52に一致する。
【0055】
図10は二つの屋根瓦130、131の表面を示し、屋根瓦131は屋根瓦130の上に位置する。屋根瓦130、131のこれら表面は図8の成形部材112の表面に一致する。下屋根瓦130では、二つの弓状隆起132、133と溝134、135の間にこの発明の方法で製造された二つの水止め136、137を認識し、これら水止めでは半分上方に重なった縁が重要である。水止め136、137は図2による部分部材11と機能的に一致し、その間に部分138、139は図2による部分部材10に一致する。
【0056】
上屋根瓦131では、水止め140、141は完全に折り重なった端部材から成る。さらに、図2の部分部材10に一致する部材が存在しない。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】加工前の加工工具を備える未加工屋根瓦を示す。
【図2】加工中の図1による加工工具を備える未加工屋根瓦を示す。
【図3】未加工屋根瓦の水止めを製造する装置を示す。
【図4a】第一位置における加工すべき屋根瓦の第一輸送装置を示す。
【図4b】第二位置における加工すべき屋根瓦の第一輸送装置を示す。
【図5】複数の加工すべき屋根瓦の第二輸送装置を示す。
【図6】水止めを製造する装置の全体図を側面から示し、この装置が支持体に配置されている。
【図7】図6に図示された装置の表面における部分図を示す。
【図8】図7の部分図であるけれども、左からの代わりに右から見たものを示す。
【図9】この発明による装置を備える水止めの製造中の屋根瓦の配置を示す。
【図10】異なる水止めを備える二つの屋根瓦を示す。
【符号の説明】
【0058】
1.....未加工屋根瓦
2.....下型
3.....成形部材
4.....ドロップハンマー
5.....保持要素
6.....傾斜前面
7.....ドロップハンマーの尖端
9.....窪み
11....水止め
12....プレート
14....ピストン
13、15...ブシュ
16、17...レバーアーム
18、19...ロール
20....回転軸受
21....カム
22....圧縮空気シリンダ
23....開口
34....持上げプラットホーム
35....ストッパ
39、40−43、45...キャリッジ
44....トレイ
45....軌道
46....未加工屋根瓦
47....未加工屋根瓦
49....プレート
50....供給コンベア装置
51....ストッパ
52....スライダ
53、55...下型
56....搬出コンベア
【特許請求の範囲】
【請求項1】
未硬化状態の屋根瓦における水止めを製造する装置において、
a)屋根瓦(1)の一端の上に配置された窪み(9)をもつ成形部材(3)と、
b)屋根瓦(1)の前面(8)に対向して配置され且つ屋根瓦(1)の表面と平行に移動できるドロップハンマー(4)とを備えることを特徴とする装置。
【請求項2】
ドロップハンマー(4)が傾斜前面(6)を有することを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
成形部材(3)の窪み(9)はL字状横断面を有し、L字の脚が互いに突き当たる隅が丸く形成されていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項4】
ドロップハンマー(4)の傾斜前面(6)は楔を形成することを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項5】
ドロップハンマー(4)は旋回可能なレバーアーム(16)によって水平に移動できることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項6】
ドロップハンマー(4)はピストン(14)によって案内されている保持要素(5)と連結されていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項7】
ピストン(14)は互いに或る間隔を有する二つのブシュ(13、15)に支承されていることを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項8】
旋回可能なレバーアーム(16)は他のレバーアーム(17)と連結され、このレバーアームにより鈍角を形成し、両レバーアーム(16、17)の間の連結箇所が回転軸受(20)に支承されていることを特徴とする請求項5に記載の装置。
【請求項9】
他のレバーアーム(17)はその自由端にロール(19)を有し、このロールがカム(21)の下面に当接することを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項10】
カム(21)の下面は下方に向いた膨らみを有することを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項11】
カム(21)は圧縮空気シリンダ(22)によって縦方向に移動できることを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項12】
成形部材(3)はプレート(12)の下面に固定されており、プレート上にブシュ(13、15)が存在することを特徴とする請求項1或いは請求項7に記載の装置。
【請求項13】
プレート(12)は開口(23)を有し、その開口を通して保持要素(5)とレバーアーム(16)が案内されていることを特徴とする請求項12或いは請求項5に記載の装置。
【請求項14】
成形部材(3)、プレート(12)、ドロップハンマー(4)、レバーアーム(16、17)、ピストン(14)とブシュ(13、15)は、屋根瓦(1)と共に水平に移動できるキャリッジ(39)の構成部材であることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか一項に記載の装置。
【請求項15】
複数のキャリッジ(40ー42;69−74)は相前後して無端軌道(45)で移動できることを特徴とする請求項14に記載の装置。
【請求項16】
無端軌道(45)の前に供給コンベア(50)が設けられ、無端軌道(45)の後に排出コンベア(56)が設けられていることを特徴とする請求項15に記載の装置。
【請求項17】
各キャリッジ(40ー42;69−74)はプレート(49)を備えており、そのプレートの前辺(31、52)が未加工屋根瓦(1)を移動するのに用いられ、その間にそのプレート後辺(32、51)がストッパとして用いられることを特徴とする請求項15に記載の装置。
【請求項18】
屋根瓦が少なくとも一端に上方を向いた水止め(136、137)を有し、その水止めは屋根瓦(130、131)の少なくとも流水の範囲にわたり延びていることを特徴とする屋根瓦。
【請求項19】
屋根瓦(130)の全厚さを備える端部が上方へ向いており、水止め(140、141)を形成することを特徴とする請求項18に記載の屋根瓦。
【請求項20】
屋根瓦(131)の端部の一部のみが上方へ向いていて水止め(136、137)を形成することを特徴とする請求項18に記載の屋根瓦。
【請求項21】
水止め(136、137)は頭側縁の全長にわたり延びていることを特徴とする請求項18に記載の屋根瓦。
【請求項22】
未硬化状態の屋根瓦における水止めを製造する方法において、
a)窪み(9)をもつ成形部材(3)が屋根瓦(1)の一端の上に配置されていて、
b)ドロップハンマー(4)が屋根瓦(1)の前面(8)に対して押圧されるので、屋根瓦(1)の一部が成形部材(3)の窪み(9)に押し込まれることを特徴とする方法。
【請求項23】
ドロップハンマー(4)が傾斜前面(6)を有し、これにより形成された先端(7)により屋根瓦の前面(8)に対して押圧されることを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項24】
a)下型に位置する未加工屋根瓦(1)を備えて屋根瓦製造機から来る下型(2)が、輸送装置(50)によって型ステーション(40−43、45)に供給され、
b)それぞれ一つの下型(2、55)が第一輸送装置(50)に取り出されて加工位置に移動され、未加工屋根瓦(1)がその表面で成形部材(3)に押圧され、
c)未加工屋根瓦(1)の材料が水止め(11)を形成するために逆運動を実施するドロップハンマー(4)によって上方形成され、
d)加工された屋根瓦未加工品(1)を備える下型(2)が第二輸送装置(56)に供給されて運び去られることを特徴とする請求項22或いは23に記載の未硬化状態の屋根瓦における水止めを製造する方法。
【請求項25】
a)下型に位置する未加工屋根瓦(46、47、48)を備えて屋根瓦製造機から来る下型(53、54、55)が供給コンベア(50)により型ステーション(40−43、45)に供給され、
b)供給された下型(53)が第一キャリッジ(42)のスライダ(52)から第二キャリッジ(43)のストッパ(51)に押圧され、
c)第一キャリッジ(42)がカム(21)に沿って案内され、ドロップハンマー(4)がレバー機構(16、17)によって水止め(11)を未加工屋根瓦(47)に成形され、
d)ストッパ(51)が引き続いて取り出され、下型(53)がスライダ(52)から排出コンベア(56)へ移動されることを特徴とする請求項22或いは23に記載の未硬化状態の屋根瓦における水止めを製造する方法。
【請求項26】
供給コンベア(50)は未加工屋根瓦(46)を下型(55)と一緒にトレイ(44)上に移動させ、下型の再移動がキャリッジ(42)のスライダ(52)によって行われることを特徴とする請求項25に記載の未硬化状態の屋根瓦における水止めを製造する方法。
【請求項27】
下型(53)の排出コンベア(56)への移行の際における排出コンベア(56)の搬送速度はまず最初に遅く、短時間に下型(53)からスライダ(52)を開放する際にキャリッジ(42ー43)の循環速度より速いことを特徴とする請求項25或いは26に記載の未硬化状態の屋根瓦における水止めを製造する方法。
【請求項28】
二つの連続した下型(53、55)の間にはそれぞれの或る間隔(f)が発生されるので、下型(55)の加工位置への移行、水止め(11)の成形と下型(53)の搬出コンベア軌道(56)への再挿入とが連続した下型(55)によって阻止されていないことを特徴とする請求項22乃至26のいずれか一項に記載の未硬化状態の屋根瓦における水止めを製造する方法。
【請求項29】
型ステーション(40−43、45)のコンベア速度は供給コンベア装置(50)のコンベア速度より速いことを特徴とする請求項22乃至28のいずれか一項に記載の未硬化状態の屋根瓦における水止めを製造する方法。
【請求項30】
未加工屋根瓦(1)を備える下型(2)は持上げプラットホーム(34)から輸送装置(57)のコンベア軌道に対して縦に生じる昇降運動によって加工位置に移動されることを特徴とする未硬化状態の屋根瓦における水止めを製造する方法。
【請求項31】
最初に輸送装置(57)の下に配置された持上げプラットホーム(34)は輸送装置のコンベア軌道にもたらされるので、流入する下型(2)が持上げプラットホーム(34)の支持面との接触による摩擦によって制動されることを特徴とする請求項30に記載の未硬化状態の屋根瓦における水止めを製造する方法。
【請求項32】
下型(2)は圧力シリンダによってぇストッパ(35)に対して移動され、それにより持上げプラットホーム(34)上に位置決めされることを特徴とする請求項30或いは31に記載の未硬化状態の屋根瓦における水止めを製造する方法。
【請求項33】
成形ステーション(36、34、3、4)への下型(2)の供給は未加工屋根瓦(1)の加工中に中断されていることを特徴とする請求項30乃至32のいずれか一項に記載の未硬化状態の屋根瓦における水止めを製造する方法。
【請求項1】
未硬化状態の屋根瓦における水止めを製造する装置において、
a)屋根瓦(1)の一端の上に配置された窪み(9)をもつ成形部材(3)と、
b)屋根瓦(1)の前面(8)に対向して配置され且つ屋根瓦(1)の表面と平行に移動できるドロップハンマー(4)とを備えることを特徴とする装置。
【請求項2】
ドロップハンマー(4)が傾斜前面(6)を有することを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
成形部材(3)の窪み(9)はL字状横断面を有し、L字の脚が互いに突き当たる隅が丸く形成されていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項4】
ドロップハンマー(4)の傾斜前面(6)は楔を形成することを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項5】
ドロップハンマー(4)は旋回可能なレバーアーム(16)によって水平に移動できることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項6】
ドロップハンマー(4)はピストン(14)によって案内されている保持要素(5)と連結されていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項7】
ピストン(14)は互いに或る間隔を有する二つのブシュ(13、15)に支承されていることを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項8】
旋回可能なレバーアーム(16)は他のレバーアーム(17)と連結され、このレバーアームにより鈍角を形成し、両レバーアーム(16、17)の間の連結箇所が回転軸受(20)に支承されていることを特徴とする請求項5に記載の装置。
【請求項9】
他のレバーアーム(17)はその自由端にロール(19)を有し、このロールがカム(21)の下面に当接することを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項10】
カム(21)の下面は下方に向いた膨らみを有することを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項11】
カム(21)は圧縮空気シリンダ(22)によって縦方向に移動できることを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項12】
成形部材(3)はプレート(12)の下面に固定されており、プレート上にブシュ(13、15)が存在することを特徴とする請求項1或いは請求項7に記載の装置。
【請求項13】
プレート(12)は開口(23)を有し、その開口を通して保持要素(5)とレバーアーム(16)が案内されていることを特徴とする請求項12或いは請求項5に記載の装置。
【請求項14】
成形部材(3)、プレート(12)、ドロップハンマー(4)、レバーアーム(16、17)、ピストン(14)とブシュ(13、15)は、屋根瓦(1)と共に水平に移動できるキャリッジ(39)の構成部材であることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか一項に記載の装置。
【請求項15】
複数のキャリッジ(40ー42;69−74)は相前後して無端軌道(45)で移動できることを特徴とする請求項14に記載の装置。
【請求項16】
無端軌道(45)の前に供給コンベア(50)が設けられ、無端軌道(45)の後に排出コンベア(56)が設けられていることを特徴とする請求項15に記載の装置。
【請求項17】
各キャリッジ(40ー42;69−74)はプレート(49)を備えており、そのプレートの前辺(31、52)が未加工屋根瓦(1)を移動するのに用いられ、その間にそのプレート後辺(32、51)がストッパとして用いられることを特徴とする請求項15に記載の装置。
【請求項18】
屋根瓦が少なくとも一端に上方を向いた水止め(136、137)を有し、その水止めは屋根瓦(130、131)の少なくとも流水の範囲にわたり延びていることを特徴とする屋根瓦。
【請求項19】
屋根瓦(130)の全厚さを備える端部が上方へ向いており、水止め(140、141)を形成することを特徴とする請求項18に記載の屋根瓦。
【請求項20】
屋根瓦(131)の端部の一部のみが上方へ向いていて水止め(136、137)を形成することを特徴とする請求項18に記載の屋根瓦。
【請求項21】
水止め(136、137)は頭側縁の全長にわたり延びていることを特徴とする請求項18に記載の屋根瓦。
【請求項22】
未硬化状態の屋根瓦における水止めを製造する方法において、
a)窪み(9)をもつ成形部材(3)が屋根瓦(1)の一端の上に配置されていて、
b)ドロップハンマー(4)が屋根瓦(1)の前面(8)に対して押圧されるので、屋根瓦(1)の一部が成形部材(3)の窪み(9)に押し込まれることを特徴とする方法。
【請求項23】
ドロップハンマー(4)が傾斜前面(6)を有し、これにより形成された先端(7)により屋根瓦の前面(8)に対して押圧されることを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項24】
a)下型に位置する未加工屋根瓦(1)を備えて屋根瓦製造機から来る下型(2)が、輸送装置(50)によって型ステーション(40−43、45)に供給され、
b)それぞれ一つの下型(2、55)が第一輸送装置(50)に取り出されて加工位置に移動され、未加工屋根瓦(1)がその表面で成形部材(3)に押圧され、
c)未加工屋根瓦(1)の材料が水止め(11)を形成するために逆運動を実施するドロップハンマー(4)によって上方形成され、
d)加工された屋根瓦未加工品(1)を備える下型(2)が第二輸送装置(56)に供給されて運び去られることを特徴とする請求項22或いは23に記載の未硬化状態の屋根瓦における水止めを製造する方法。
【請求項25】
a)下型に位置する未加工屋根瓦(46、47、48)を備えて屋根瓦製造機から来る下型(53、54、55)が供給コンベア(50)により型ステーション(40−43、45)に供給され、
b)供給された下型(53)が第一キャリッジ(42)のスライダ(52)から第二キャリッジ(43)のストッパ(51)に押圧され、
c)第一キャリッジ(42)がカム(21)に沿って案内され、ドロップハンマー(4)がレバー機構(16、17)によって水止め(11)を未加工屋根瓦(47)に成形され、
d)ストッパ(51)が引き続いて取り出され、下型(53)がスライダ(52)から排出コンベア(56)へ移動されることを特徴とする請求項22或いは23に記載の未硬化状態の屋根瓦における水止めを製造する方法。
【請求項26】
供給コンベア(50)は未加工屋根瓦(46)を下型(55)と一緒にトレイ(44)上に移動させ、下型の再移動がキャリッジ(42)のスライダ(52)によって行われることを特徴とする請求項25に記載の未硬化状態の屋根瓦における水止めを製造する方法。
【請求項27】
下型(53)の排出コンベア(56)への移行の際における排出コンベア(56)の搬送速度はまず最初に遅く、短時間に下型(53)からスライダ(52)を開放する際にキャリッジ(42ー43)の循環速度より速いことを特徴とする請求項25或いは26に記載の未硬化状態の屋根瓦における水止めを製造する方法。
【請求項28】
二つの連続した下型(53、55)の間にはそれぞれの或る間隔(f)が発生されるので、下型(55)の加工位置への移行、水止め(11)の成形と下型(53)の搬出コンベア軌道(56)への再挿入とが連続した下型(55)によって阻止されていないことを特徴とする請求項22乃至26のいずれか一項に記載の未硬化状態の屋根瓦における水止めを製造する方法。
【請求項29】
型ステーション(40−43、45)のコンベア速度は供給コンベア装置(50)のコンベア速度より速いことを特徴とする請求項22乃至28のいずれか一項に記載の未硬化状態の屋根瓦における水止めを製造する方法。
【請求項30】
未加工屋根瓦(1)を備える下型(2)は持上げプラットホーム(34)から輸送装置(57)のコンベア軌道に対して縦に生じる昇降運動によって加工位置に移動されることを特徴とする未硬化状態の屋根瓦における水止めを製造する方法。
【請求項31】
最初に輸送装置(57)の下に配置された持上げプラットホーム(34)は輸送装置のコンベア軌道にもたらされるので、流入する下型(2)が持上げプラットホーム(34)の支持面との接触による摩擦によって制動されることを特徴とする請求項30に記載の未硬化状態の屋根瓦における水止めを製造する方法。
【請求項32】
下型(2)は圧力シリンダによってぇストッパ(35)に対して移動され、それにより持上げプラットホーム(34)上に位置決めされることを特徴とする請求項30或いは31に記載の未硬化状態の屋根瓦における水止めを製造する方法。
【請求項33】
成形ステーション(36、34、3、4)への下型(2)の供給は未加工屋根瓦(1)の加工中に中断されていることを特徴とする請求項30乃至32のいずれか一項に記載の未硬化状態の屋根瓦における水止めを製造する方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4a】
【図4b】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4a】
【図4b】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公表番号】特表2008−531328(P2008−531328A)
【公表日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−556572(P2007−556572)
【出願日】平成18年3月7日(2006.3.7)
【国際出願番号】PCT/EP2006/002079
【国際公開番号】WO2006/094759
【国際公開日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【出願人】(501431796)モニエー・テクニカル・センター・ゲゼルシヤフト・ミト・ベシユレンクテル・ハフツング (2)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年3月7日(2006.3.7)
【国際出願番号】PCT/EP2006/002079
【国際公開番号】WO2006/094759
【国際公開日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【出願人】(501431796)モニエー・テクニカル・センター・ゲゼルシヤフト・ミト・ベシユレンクテル・ハフツング (2)
【Fターム(参考)】
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