説明

果菜類の検査方法及び果菜類の検査装置

【課題】 果菜類の表面部に発生した水腐れ等による腐敗部を検出することが可能となる果菜類の検査方法を提供する。
【解決手段】 検査対象物の全表面のうちの一部の表面部分に検査用光を投射し、その検査用光が検査対象物を透過した後に検査対象物の全表面のうちの前記一部の表面部分を除く他の表面部分から外方に放出される透過光の単位表面部分毎の強さを計測し、その計測結果により検査対象物の単位表面部分が腐敗しているか否かを判別する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばミカン等の果菜類において、その表面部に水腐れ等の腐敗した部分があるか否かを検査するための果菜類の検査方法、及び、そのような検査を行うための果菜類の検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
上述したようなミカン等の果菜類は、例えば降雨等によって長時間にわたり果菜類の表面が濡れた状態が続いていると水腐れが発生して表面部が腐敗する場合があるが、果菜類においてこのような表面部に腐敗した部分があるか否かを検査するための検査装置として、従来では、次のような構成のものがあった。
【0003】
すなわち、検査対象物に投光手段により光を照射して、検査対象物から反射される反射光をカラー式の撮像手段にて計測して、そのカラー式の撮像手段の計測情報に基づいて、検査対象物の表面における彩度、明度、及び、色度の夫々を表す情報を求めて、それらの情報から画像処理の手法に基づいて検査対象物における水腐れ等による腐敗部を判別するようにしたものがあった。つまり、検査対象物の表面において不具合部分があると、そのような不具合部分において反射される光の彩度、明度、色度等が正常な表面部分とは異なることから、彩度、明度、及び、色度の夫々を表す情報に基づいて不具合箇所を判定する構成である(例えば、特許文献1参照。)(以下、第1の従来例という)。
【0004】
又、更に、別の従来例として、次のように構成したものがあった。
紫外光照射手段により検査対象物に対して紫外光を照射し、紫外光が照射された検査対象物からの光を光量検出手段によって計測し、その光量検出手段の計測結果に基づいて品質判定手段が検査対象物の表面における腐敗部の有無や大きさ等を判定するようにしたものがあった。説明を加えると、打ち傷や擦り傷等をうけて腐敗したような果菜類の表面部における腐敗部には果菜類の果汁が多く存在するが、果菜類の果汁は蛍光物質を析出するので、照射手段によって果菜類に対して紫外光を照射すると、そのような腐敗した部分では蛍光物質が青白く蛍光して光をすることになる。そこで、光量検出手段にて果菜類からの光を検出して、腐敗部の有無や大きさ等を判定するようにしているのである(例えば、特許文献2参照。)(以下、第2の従来例という)。
【0005】
【特許文献1】特開平11−101689号公報
【特許文献2】特開2002−296190号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記した第1の従来例においては、検査対象物の表面にて反射される反射光を計測して、その反射光の計測結果に基づいて果菜類の表面部に発生している腐敗部を判別するようにしているので、反射光ではコントラストの差が出にくい腐敗部の判別を適正に行えないおそれがあった。
【0007】
説明を加えると、上記第1の従来例に記載される構成においては、水腐れ等の腐敗が生じている場合に、その水腐れの発生によって検査対象物の表面部が正常な表面部分における果皮の色に対して変色している場合、例えば、くすんだ色やどんよりとした色に変化している場合には検出することは可能であるが、水腐れが発生していてもそれほど腐敗が進行していない場合には、正常な表面部分における果皮の色に対して色の違いや明るさの違いが少ないので、検査対象物の表面における彩度、明度、及び、色度の夫々が正常な部分と差が小さく、そのような腐敗部については検出することができないおそれがあった。
【0008】
上記した第2の従来例においても、果菜類の表面部に発生した水腐れ等の腐敗部を適正に検出することができないおそれがある。
説明を加えると、本出願人は、この第2の従来例による検査方法によって果菜類の検査を行う実験を行ったところ、その実験の結果、腐敗した部分の有無や大きさを精度よく検査することができないものであった。このことについて検討を加えると、例えば、水腐れ等によって腐敗している部分においては、打ち傷や擦り傷のように内部から果汁が多く漏出していることは少なく、上記したような蛍光物質の量が少ないものと考えられ、このような検査対象物に対して、第2の従来例による検査方法のように紫外光を照射しても、蛍光物質が青白く蛍光して放射される光の量が小さく、このような光を精度よく計測することが難しいからであると考えられる。
従って、第2の従来例による検査装置においては、果菜類の表面部に発生した水腐れ等の腐敗部を検出することができないおそれがある。
【0009】
本発明の目的は、果菜類の表面部に発生した水腐れ等による腐敗部を検出することが可能となる果菜類の検査方法並びに果菜類の検査装置を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1特徴構成による果菜類の検査方法は、検査対象物の全表面のうちの一部の表面部分に検査用光を投射し、その検査用光が検査対象物を透過した後に検査対象物の全表面のうちの前記一部の表面部分を除く他の表面部分から外方に放出される透過光の単位表面部分毎の強さを計測し、その計測結果により検査対象物の単位表面部分が腐敗しているか否かを判別する方法である。
【0011】
第1特徴構成における果菜類の検査方法によれば、検査対象物の表面に水腐れ等により腐敗している部分があるか否かを容易に判別することができる。説明を加えると、本出願人は、鋭意研究を行った結果、果菜類を検査対象物とする場合において、検査対象物の全表面のうちの一部の表面部分に検査用光を投射すると、その投射した光が検査対象物の内部を透過して検査対象物の全表面のうちの前記一部の表面部分を除く他の表面部分から外方に放出されるとき、検査対象物の表面部に水腐れ等によって腐敗している部分があると、そのような腐敗部分は他の正常な部分に比べて表面部分における光の強さが大きいものとなることを実験により見出した。尚、上述したような水腐れ等によって腐敗している部分は、外方側から投射される光が反射する割合である反射率は正常な部分における光の反射率は殆ど差がないが、表面部分における光の透過率が大きく異なるので、腐敗部分は他の正常な部分に比べて透過光の強さが大きいものとなるのである。
【0012】
そこで、検査用光が検査対象物を透過した後に検査対象物の全表面のうちの前記一部の表面部分を除く他の表面部分から外方に放出される透過光の単位表面部分毎の強さを計測して、その計測結果により検査対象物の単位表面部分が腐敗しているか否かを判別することが可能となるのである。このとき、前記透過光の単位表面部分毎の強さを計測して単位表面部分が腐敗しているか否かを判別する方法としては、前記透過光の単位表面部分毎の強さを人間が目視で計測して、単位表面部分が腐敗しているか否かを人間が判別するようにしてもよく、前記透過光の単位表面部分毎の強さを計測することが可能な光量計測手段を用いて計測して、その計測結果に基づいて判別するようにしてもよい。要するに、透過光の単位表面部分毎の強さが他の正常な部分と異なる部分があるか否かを判別することができるようにするものであればよい。
【0013】
従って、果菜類の表面部に発生した水腐れ等による腐敗部を検出することが可能となる果菜類の検査方法を提供できるに至った。
【0014】
本発明の第2特徴構成は、第1特徴構成の果菜類の検査方法に加えて、前記検査用光を投射する投射用の表面部分、及び、前記透過光の計測対象となる計測用表面部分を異ならせて、前記検査光の投射及び前記透過光の単位表面部分の強さの計測を行って、検査対象物の単位表面部分が腐敗しているか否かを判別する点にある。
【0015】
第2特徴構成によれば、検査用光を投射する投射用の表面部分を異ならせて前記検査光の投射を行い、前記透過光の計測対象となる計測用表面部分を異ならせて前記透過光の単位表面部分の強さの計測を行って検査対象物の単位表面部分が腐敗しているか否かを判別することになる。つまり、投射用の表面部分を異ならせながら、異なる計測用表面部分から外方に放出される透過光の単位表面部分毎の強さを計測して、その計測結果に基づいて検査対象物の単位表面部分が腐敗しているか否かを判別するから、検査対象物の全表面のほぼ全ての領域を対象として透過光が放出される検査対象物の単位表面部分が腐敗しているか否かを判別することが可能となるのである。
【0016】
説明を加えると、前記検査用光を1回だけ検査対象物に投射して、透過光の単位表面部分の強さの計測を行って検査対象物の単位表面部分が腐敗しているか否かを判別する場合には、その検査用光が投射されている表面部分が腐敗しているか否かを判別することができないが、異なる複数の投射用の表面部分に検査用光を投射し、透過光の計測対象となる計測用表面部分を異ならせることによって、検査用光が投射されていた表面部分についても、検査対象物の単位表面部分が腐敗しているか否かを判別することが可能となるのである。
【0017】
本発明の第3特徴構成は、検査対象物の全表面のうちの一部の表面部分に検査用光を投射する投光手段と、前記検査用光が検査対象物を透過した後に検査対象物の全表面のうちの前記一部の表面部分を除く他の表面部分から外方に放出される透過光の単位表面部分毎の強さを計測する光量計測手段と、前記光量計測手段の計測結果に基づいて、検査対象物の単位表面部分が腐敗しているか否かを判別する判別手段とを備えて構成されている果菜類の検査装置である点にある。
【0018】
第3特徴構成によれば、投光手段により検査対象物の全表面のうちの一部の表面部分に検査用光が投射され、光量計測手段により検査用光が検査対象物を透過した後に検査対象物の全表面のうちの前記一部の表面部分を除く他の表面部分から外方に放出される透過光の単位表面部分毎の強さが計測される。このとき、上記第1特徴構成について説明したように、検査対象物の全表面のうちの一部の表面部分に検査用光を投射して、その投射した光が検査対象物の内部を透過して検査対象物の全表面のうちの前記一部の表面部分を除く他の表面部分から外方に放出されるとき、検査対象物の表面部に水腐れ等によって腐敗している部分があると、そのような腐敗部分は他の正常な部分に比べて表面部分における光の強さが大きいものとなることから、判別手段は、上述したようにして光量計測手段により計測された透過光の単位表面部分毎の強さに基づいて、検査対象物の単位表面部分が腐敗しているか否かを判別することができるのである。
【0019】
しかも、透過光の単位表面部分毎の強さを光量計測手段によって計測するようにしたので、例えば、人間が目視で計測するようなものに比べて計測ミス等の発生するおそれが少ない状態で適正に計測することが可能であり、検査対象物の単位表面部分が腐敗しているか否かを適正に判別することが可能となる。
【0020】
従って、果菜類の表面部に発生した水腐れ等による腐敗部を検出することが可能となる果菜類の検査装置を提供できるに至った。
【0021】
本発明の第4特徴構成は、第3特徴構成に加えて、前記投光手段が、支持手段に支持された検査対象物に検査光を投射するように設けられ、且つ、前記光量計測手段が、前記支持手段に支持された検査対象物からの透過光を計測するように設けられ、前記支持手段が、前記検査用光を投射する投射用表面部分及び前記透過光の計測対象となる計測用表面部分を異ならせるように、前記投光手段及び前記光量計測手段に対する検査対象物の姿勢を変化させるように構成され、前記投光手段が、前記検査光の投射を異なる前記投射用表面部分について順次行い、及び、前記光量計測手段が、前記透過光の単位表面部分毎の強さの計測を異なる前記計測用表面部分について順次行うように構成され、前記判別手段が、異なる前記計測用表面部分についての前記光量計測手段の計測結果の夫々に対して、前記検査対象物の単位表面部分が腐敗しているか否かの判別を行うように構成されている点にある。
【0022】
第4特徴構成によれば、投光手段が支持手段にて支持される検査対象物に検査用光を投射し、光量計測手段が支持手段に支持される検査対象物から外方に放出される透過光の単位表面部分毎の強さを計測することになる。そして、前記支持手段が、前記投光手段及び前記光量計測手段に対する検査対象物の姿勢を変化させることにより、検査用光を投射する投射用表面部分及び透過光の計測対象となる計測用表面部分を異ならせるようになっている。つまり、投光手段に対する検査対象物の姿勢が変化し、且つ、光量計測手段に対する検査対象物の姿勢が変化することになるが、そのような検査対象物に対して、投光手段が検査光の投射を異なる投射用表面部分について順次行うようになっている。又、前記光量計測手段が、透過光の単位表面部分毎の強さの計測を異なる計測用表面部分について順次行うようになっている。
【0023】
すなわち、検査光の投射を異なる投射用表面部分について順次行い、且つ、光量計測手段が、透過光の単位表面部分毎の強さの計測を異なる計測用表面部分について順次行うことによって、異なる計測用表面部分を対象として、そこから外方に放出される透過光の単位表面部分毎の強さを計測して、その計測結果に基づいて検査対象物の単位表面部分が腐敗しているか否かを判別するから、検査対象物の全表面のほぼ全ての領域を対象として透過光が放出される検査対象物の単位表面部分が腐敗しているか否かを判別することが可能となる。
【0024】
上記第2特徴構成について説明したように、前記検査用光を1回だけ検査対象物に投射して、透過光の単位表面部分の強さの計測を行って検査対象物の単位表面部分が腐敗しているか否かを判別する場合には、その検査用光が投射されている表面部分が腐敗しているか否かを判別することができないが、異なる複数の投射用の表面部分に検査用光を投射し、透過光の計測対象となる計測用表面部分を異ならせることによって、検査用光が投射されていた表面部分についても、検査対象物の単位表面部分が腐敗しているか否かを判別することが可能となる。
【0025】
本発明の第5特徴構成は、第4特徴構成に加えて、前記支持手段が、検査対象物を載置した状態で搬送方向に沿って検査対象物を連続的に載置搬送する搬送コンベア、及び、その搬送コンベアにて載置搬送される検査対象物を自転させて前記投光手段及び前記光量計測手段に対する検査対象物の姿勢を変化させる姿勢変更手段を備えて構成され、前記投光手段が、前記搬送コンベアにて搬送される検査対象物に前記検査用光を投射するように構成され、前記光量計測手段が、前記搬送コンベアにて搬送される検査対象物から放出される前記透過光の単位表面部分毎の強さを計測するように構成されている点にある。
【0026】
第5特徴構成によれば、搬送コンベアによって連続的に載置搬送される検査対象物が姿勢変更手段により自転して検査対象物と検査用光との相対姿勢が変化することになる。そして、このように搬送コンベアによって相対姿勢が変化しながら搬送される検査対象物に対して、投光手段が検査用光を投射し、光量計測手段が検査対象物から放出される透過光の単位表面部分毎の強さを計測するのである。
【0027】
つまり、前記検査用光を投射する投射用の表面部分、及び、前記透過光の計測対象となる計測用表面部分を異ならせて、前記検査光の投射及び前記透過光の単位表面部分の強さの計測を行って、検査対象物の単位表面部分が腐敗しているか否かを判別することができるのである。しかも、搬送コンベアにて連続的に載置搬送される検査対象物を自転させながら姿勢変化させるので、例えば、投光手段や光量計測手段の位置を変更させて前記投光手段及び前記光量計測手段に対する検査対象物の姿勢を変化させる構成に比べて構成を簡単なものにできる。
【0028】
本発明の第6特徴構成は、第5特徴構成に加えて、前記搬送コンベアが、複数の検査対象物を搬送方向に沿って一列状に並ぶ状態で連続的に載置搬送するように構成され、前記光量計測手段が、前記搬送コンベアにて搬送される複数の検査対象物から放出される前記透過光の単位表面部分毎の強さを二次元の画像情報として計測するように構成されている点にある。
【0029】
前記光量計測手段が、前記搬送コンベアにて搬送される複数の検査対象物から放出される前記透過光の単位表面部分毎の強さを二次元の画像情報として計測するようにしているから、1つの光量計測手段にて複数の検査対象物からの透過光の単位表面部分毎の強さを同時に計測することができ、夫々の検査対象物に対して各別に光量計測手段を設けるような構成に比べて構成を簡素なものにでき、しかも、1つの光量計測手段にて複数の検査対象物の計測を行うものであるから、多量の検査対象物を検査する場合であっても、能率よく検査することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、本発明に係る果菜類の検査装置について図面に基づいて説明する。
図1に、果菜類の検査装置が示されている。この検査装置は、果菜類の一例としての温州ミカン(以下、単にミカンと称する)Mを検査対象物とするものであり、その検査対象物としてのミカンMの全表面のうちの一部の表面部分に検査用光を投射し、その検査用光が検査対象物を透過した後に検査対象物の全表面のうちの前記一部の表面部分を除く他の表面部分から外方に放出される透過光の単位表面部分毎の強さを計測し、その計測結果により検査対象物の単位表面部分が腐敗しているか否かを判別する果菜類の検査方法を実施することができる構成となっている。
【0031】
すなわち、前記検査装置は、ミカンMの全表面のうちの一部の表面部分に検査用光を投射する投光手段1、検査用光がミカンMを透過した後にミカンMの全表面のうちの光が投射される一部の表面部分を除く他の表面部分から外方に放出される透過光の単位表面部分毎の強さを二次元の画像情報として計測する光量計測手段としてのカラー撮像式のCCDカメラ2、そのCCDカメラ2の計測結果に基づいて、ミカンMの単位表面部分が腐敗しているか否かを判別する判別手段としての演算処理部3等を備えて構成されている。
【0032】
そして、前記投光手段1が、支持手段4に支持されたミカンMに検査光を投射するように設けられ、且つ、前記CCDカメラ2が、支持手段4に支持されたミカンMからの透過光を計測するように設けられ、支持手段4が、検査用光を投射する投射用表面部分及び透過光の計測対象となる計測用表面部分を異ならせるように、投光手段1及びCCDカメラ2に対するミカンMの姿勢を変化させるように構成され、投光手段1が、検査光の投射を異なる投射用表面部分について順次行い、及び、CCDカメラ2が、透過光の単位表面部分毎の強さの計測を異なる前記計測用表面部分について順次行うように構成され、更に、演算処理部3が、異なる計測用表面部分についてのCCDカメラ2の計測結果の夫々に対して、ミカンMの単位表面部分が腐敗しているか否かの判別を行うように構成されている。
【0033】
そして、前記支持手段4が、ミカンMを載置した状態で搬送方向に沿って検査対象物を連続的に載置搬送する搬送コンベア5、及び、その搬送コンベア5にて載置搬送される検査対象物を自転させて投光手段1及びCCDカメラ2に対する検査対象物の姿勢を変化させる姿勢変更手段6を備えて構成されている。又、投光手段1が、搬送コンベア5にて搬送されるミカンMに前記検査用光を投射するように構成され、CCDカメラ2が、搬送コンベア5にて搬送されるミカンMから放出される透過光の単位表面部分毎の強さを計測するように構成されている。
【0034】
以下、検査装置の具体構成について説明する。
すなわち、この検査装置は、ミカンMが搬送コンベア5により搬送方向に沿って一列状に並ぶ状態で載置搬送される構成となっており、この搬送コンベア5は、搬送幅方向両側部に搬送方向に沿って回動自在に無端状の回動チェーン7,8が巻回されており、これらの回動チェーン7,8にわたって架設支持される支軸9に回動自在にローラ10が枢支されている。このローラ10は、左右両側が大径で且つ略截頭円錐形状に形成され、左右中央部が小径に形成されており、ミカンMを載置し易い形状になっている。そして、このようなローラ10が回動チェーン7、8に所定ピッチをあけて多数取り付けられており、前後のローラ10の夫々によって1個のミカンMを載置することができるように前記各ローラ10の取り付け間隔が設定され、前記各回動チェーン7、8が電動モータ11によって設定速度で回動駆動されることによって、ミカンMを搬送方向に沿って一列状に並ぶ状態で載置搬送する構成となっている。従って、回動チェーン7、8に取り付けられた前後2個のローラ10により、ミカンMを載置支持する搬送用載置部12が構成され、この搬送載置部12は前後のローラ10の間を通して上下方向に沿って光が透過可能な構成となっている。又、搬送コンベア5の搬送速度に対応する速度である電動モータ11の回転速度を検出するロータリーエンコーダEが設けられている。
【0035】
前記搬送コンベア5による搬送経路の途中に外乱光が入射しないように遮蔽する遮光ケース13が設けられ、その遮光ケース13の内部に、搬送コンベア5により搬送されているミカンMを撮像する前記CCDカメラ2が搬送コンベア5の上方側に位置させて配備されている。又、図2に示すように、搬送されるミカンMの両横側箇所をCCDカメラ2にて撮像するための一対の反射鏡14が備えられている。そして、前記CCDカメラ2は、その撮像領域内において前記搬送コンベア5にて搬送される同一の検査対象物についての画像情報を異なるタイミングで複数回(例えば、8回)計測するように構成されている。
【0036】
そして、前記CCDカメラ2による撮像領域における前記搬送コンベア5の下方側には、搬送コンベア5の搬送方向に沿ってローラ10のピッチに対応する間隔をあけて合計8個の投光部15が設けられている。これらの投光部15からは夫々検査用光が投射され、その検査用光は搬送コンベア5の前後のローラ10の間を通して上下方向に沿って透過して、載置搬送されるミカンMに対して投射される構成となっている。前記各投光部15は光源15aからの光を集光板15bによって集光して載置搬送するミカンMに検査用光を投射するように構成されている。前記光源15aとしては白熱電球を用いているが、光源としては、白熱電球に限らず、ハロゲンランプや白色発光ダイオード等の各種の光源を用いることができる。前記投光手段1は、上記したような8個の投光部15によって構成される。
【0037】
前記搬送コンベア5は、CCDカメラ2による撮像領域において、前記各ローラ10に下方側から摺接して各ローラ10を摩擦作用により強制的に自転させる摺接体16が設けられ、前記各ローラ10が所定の同一方向に同一周速度で自転するように構成されている。前記各ローラ10の自転作用によってローラ10に載置支持されるミカンMがローラ10上を転がりながら横向き軸芯周りで自転することになる。従って、搬送コンベア5におけるローラ10の回動支持構造と前記摺接体16とにより姿勢変更手段6が構成される。
【0038】
従って、CCDカメラ2により、ミカンMの一方向からの撮像情報だけでなく周方向の複数箇所からの撮像情報を得ることができるようにしている。しかも、前記CCDカメラ2は、上方側から直接撮像するだけでなく、搬送コンベア5の搬送幅方向両側部に配置した反射鏡14を通してミカンMの左右両側部の撮像情報も得られるようになっている。又、前記CCDカメラ2による撮像領域は、複数(例えば8個)のミカンMが同時に撮像され、この撮像領域の範囲を1つのミカンMが設定時間で通過すると共に、例えば大径のミカンMであっても少なくともその撮像領域内において1回転自転するように、搬送コンベア5の搬送速度、ローラ7の直径やCCDカメラ2の相対位置関係等が設定されている。又、CCDカメラ2は、ミカンMが前記撮像領域内を通過する間に、ミカンMの全周を複数に分割した複数の分割画像を得られるように画像取り込み処理を行えるように構成されている。
【0039】
具体的には、前記演算処理部3が、ロータリーエンコーダEにて計測される搬送コンベア5の搬送速度に同期させた状態でミカンMが各投光部15の上方に位置するタイミングで撮像画像を取り込んで、後述するような判別処理を実行するように構成されている。CCDカメラ2の撮像画像は、図4(イ)に示すように、一列状に並ぶ8個のミカンMが同時に一画面中に入るように撮像され、前記反射鏡14にて反射されるミカンMの横側部分の画像も合わせて、合計10個の画像が一画面中に存在する状態となる。そして、この図4では、搬送に伴って移動しているミカンMが撮像領域内において1回転自転する状態を示している。
【0040】
説明を加えると、図4(ロ)に示すように、搬送に伴って移動しているミカンMが撮像領域内において1回転自転することになるから、撮像領域内に搬送されてきたミカンMは投光部15が存在する箇所に移動する毎に、例えば図4に示す例では、ミカンMの外周部の全外周のうちの約1/8周分回動するので、そのように約1/8周分づつ回動する毎にCCDカメラ2の撮像画像が取り込まれることになる。
【0041】
更に説明を加えると、前記各投光部15が設けられる計測対象位置にミカンMが搬送されてくると、その投光部15によりミカンMの全表面のうちの一部の表面部分、具体的には、下部側の表面部分を投射用表面部分として検査用光を投射することになる。そして、演算処理部3は、上記したようにミカンMが約1/8周分づつ回動する毎に検査用光がミカンMに投射されるタイミングにて、CCDカメラ2にて撮像された画像情報を取り込むことになる。
【0042】
そして、演算処理部3は、CCDカメラ2にて計測された画像情報を取り込む毎に、その画像情報に基づいて、周知技術である画像処理手法を用いて、投光部15から投射された検査用光がミカンMを透過してミカンMの全表面のうちの投射用表面部分を除く他の表面部分(この実施形態の場合には上側部分)から外方に放出される透過光の単位表面部分毎の強さを計測することになる。
【0043】
説明を加えると、CCDカメラ2から得られる画像情報における輝度信号を設定閾値にて二値化処理した後に、設定閾値より明るい部分についてラベリング処理を行い、画像中の複数のミカンMについての画像であることを識別する処理を行う。そして、その各ミカンMの画像について、CCDカメラ2から得られる画像情報に含まれる3原色(R,G,B)夫々の情報を示す画像信号を利用して、外乱光によるノイズを除去するとともに、画像中において前記透過光の強さが他の領域に比べて大きくなっている箇所を抽出するのである。
【0044】
説明を加えると、本出願人による実験結果によれば、前記3原色(R,G,B)夫々の情報を示す画像信号のうちの赤色(R)に対応する画像信号(以下、R信号という)においては、腐敗部の存否により前記透過光の強さの差が画像信号の差異として現れるが、それ以外の緑色(G)に対応する画像信号(以下、G信号という)や青色(B)に対応する画像信号(以下、B信号という)には、腐敗部の存否による前記透過光の強さの差が画像信号の差異として現れ難いものであった。
【0045】
そこで、R信号とG信号との差分値、あるいは、R信号とB信号との差分値を演算にて求める演算処理を実行し、且つ、その差分値の画像信号を更に設定閾値にて二値化する二値化処理を行う構成となっている。このような差分値を求める処理を行うことにより、投光部15から直接入射される光や外部からの光等を除去することができ、しかも、二値化処理を行うことによって透過光の強さが他の部分に対して差異がある領域(腐敗部)を画像情報として抽出することができる。例えば、図5(イ)に示すように、撮像画像ではミカンMの画像中に腐敗部Fの情報以外に外乱光に起因した強い白色光H(ハイライト)等が含まれることがあるが、前記差分値を演算することで、図5(ロ)に示すように、透過光の強さが他の正常な部分Sよりも強くなる腐敗部Fに対する画像を抽出することができ、そして、その画像信号を設定閾値にて二値化して、透過光の強さが設定閾値以上の領域を腐敗部Fとして特定することになる。
【0046】
上述したような腐敗部Fが透過光の強さが他の正常な部分よりも強くなることについて説明を加えると、本出願人は、実験結果により、次のような事実を見出した。つまり、図3に示すように、ミカンMの全表面のうちの一部の表面部分に検査用光を投射して、その投射した光がミカンMの内部を散乱しながら透過して検査対象物の全表面のうちの前記一部の表面部分を除く他の表面部分から外方に放出されるとき、ミカンMの表面部に水腐れ等によって腐敗している腐敗部Fがあると、そのような腐敗部Fから他の正常な部分Sに比べて放出される光の強さが大きいものとなることを実験により見出した。これは、腐敗部Fが存在する表面部分における光の透過率が正常な表面部分に比べて大きくなるので、ミカンMの内部を散乱しながら透過してきた光がミカンMの表面部分から外部に放出されるときに、腐敗部Fから外部に放出される光が正常な表面部分から外部に放出される光よりも大きくなるのである。そこで、CCDカメラ2により、二次元の画像情報を撮像することにより、ミカンMの表面部分から外方に放出される透過光の単位表面部分毎の強さを計測することが可能となるのである。
【0047】
そして、演算処理部3は、1つのミカンMについて、上記したような判別処理を設定タイミングで画像情報を取り込む毎に繰り返して合計8回行うことによって、1つのミカンMのほぼ全表面部分を検査対象として腐敗している部分があるか否かを精度よく判別することができる。つまり、CCDカメラ2は、同じミカンMに対して異なる箇所で周方向の異なる箇所を撮像することができ、演算処理部3は、各々のミカンMに対して、複数回にわたって撮像された画像情報の夫々に基づいて判別処理を行い、その結果を制御部17に出力するように構成されている。
【0048】
従って、前記各投光部15により構成される投光手段1が検査光の投射を異なる投射用表面部分について順次行い、及び、CCDカメラ2が、透過光の単位表面部分毎の強さの計測を異なる計測用表面部分について順次行うように構成されることになる。しかも、演算処理部3が、異なる計測用表面部分についてのCCDカメラ2の計測結果の夫々に対して、ミカンMの単位表面部分が腐敗しているか否かの判別を行うように構成されることになる。尚、この実施形態では、単位表面部分の大きさはCCDカメラ2の画素密度つまり分解能に依存する大きさである。
【0049】
以上の説明から明らかなように、この検査装置によれば、検査用光を投射する投射用表面部分、及び、透過光の計測対象となる計測用表面部分を異ならせて、検査光の投射及び透過光の単位表面部分の強さの計測を行って、ミカンMの単位表面部分が腐敗しているか否かを判別するという検査方法を実施することができるようになっている。
【0050】
前記演算処理部3の判別結果は前記制御部17に出力され、その制御部17は、表面部分に腐敗している部分があると判別されたミカンM(腐敗果)を搬送経路から排出させる排出部18の作動を制御する構成となっている。前記排出部18は、構成については詳述はしないが、例えば、搬送コンベア5の下方側に排出用の受止め部を設けて、搬送コンベア5にて搬送されるミカンMに対してアクチュエータにより移動操作される操作具により、搬送コンベア5から排出用コンベア上に排出させることになる。
【0051】
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、前記姿勢変更手段として、ミカンMを載置する搬送コンベア5における各ローラに位置固定で摺接してローラが同時に同一方向に回動して、ミカンMを搬送方向に対してほぼ直交する水平横軸芯周りで自転させる構成の摺接板にて構成されるものを例示したが、このような構成に代えて次のように構成するものでもよい。
【0052】
つまり、図6に示すように、前記ローラ10を左右両側で夫々独立に回動自在に支軸9に対して支持させる構成として、例えば左側に位置するローラ10Lに対しては上記実施形態の摺接板と同様に位置固定状態で摺接作用する摺接部材19が設けられ、右側に位置するローラ10Rに対して摺接しながら電動モータ20により回動駆動される無端回動ベルト21が設けられて、この無端回動ベルト21の回動速度を周期的に変更調節したり、正逆切り換えすることによって、左右のローラ10R,10Lの自転回動速度を異ならせる構成としてもよい。このように構成すると、ミカンMが搬送方向に直交する水平横軸芯の軸芯周りではなく、前後方向あるいは上下方向に傾斜する斜め軸芯周りで自転回動させることが可能となる。つまり、摺接部材19、電動モータ20、無端回動ベルト21等によって姿勢変更手段6を構成するものである。
【0053】
このように構成すると、上記実施形態のように、搬送方向両側部に反射鏡を配置して、反射鏡を通してミカンMの左右両側部の撮像情報を得られるように構成しなくても、上方側からの撮像情報だけでもミカンMの全外周の撮像画像情報を得ることができるように構成することが可能である。又、1画面中に2列の搬送コンベアにて搬送される2列のミカンMを同時に撮像するような構成とすることも可能となる。
【0054】
上記姿勢変更手段としては、上述したように検査対象物を横軸芯周りで自転させて姿勢を変更させる構成に限らず、検査対象物を縦軸芯周りで自転させることにより姿勢を変更させる構成等、搬送コンベア5にて搬送される検査対象物の姿勢を変化させるものであればよい。
【0055】
(2)上記実施形態では、検査対象物を支持する支持手段として、載置搬送式の搬送コンベアを備える構成としたが、このような構成に限らず、例えば、検査対象物を移動させることなく位置を固定させた状態で検査対象物を横軸芯周り自転させる状態で支持させる構成としたり、縦軸芯周りで自転させる状態で支持させる構成としてもよく、要するに、検査用光を投射する投射用表面部分及び透過光の計測対象となる計測用表面部分を異ならせるように、投光手段及び光量計測手段に対する検査対象物の姿勢を変化させる構成とするものであればよい。
【0056】
(3)上記実施形態では、前記投光手段として、複数の投光部を搬送方向に並べて配置させる構成としたが、このような構成に限らず、1つの投光部を搬送コンベアの搬送速度に同期させて移動させることにより、同一のミカンMに検査用光を連続して投射するように構成するものでもよい。
【0057】
(4)上記実施形態では、前記光量計測手段として、複数の検査対象物から放出される透過光の単位表面部分毎の強さを二次元の画像情報として計測するCCDカメラにて構成するものを例示したが、このような構成に限らず、例えば、一次元の画像情報を計測する構成として、検査対象物との間での相対移動に伴って走査することにより二次元の画像情報を得る構成としてもよい。
又、上記実施形態では、前記光量計測手段として、複数の検査対象物から放出される透過光の単位表面部分毎の強さを1つのCCDカメラにて計測するようにしたが、複数の検査対象物に対して複数のCCDカメラを備えて各別に計測するように構成するものでもよい。
【0058】
(5)上記実施形態では、光量計測手段としてのCCDカメラを用いて検査対象物から放出される透過光の単位表面部分毎の強さを二次元の画像情報として計測して、その計測結果により、判別手段としての演算処理部3が検査対象物の単位表面部分が腐敗しているか否かを判別する構成としたが、このような構成に代えて、検査対象物から放出される透過光の単位表面部分毎の強さを人間が目視によって計測して、人間がその計測結果に基づいて、検査対象物の単位表面部分が腐敗しているか否かを判別するようにしてもよい。
【0059】
(6)上記実施形態では、腐敗の存在が判別されたミカンM(腐敗果)を自動的に搬送経路の外部に排出させる排出部が設けられる構成としたが、このような構成に代えて、腐敗したミカンMがあるとランプ等により報知するようにして作業者が人為的に排除するようにしてもよい。
【0060】
(7)上記実施形態では、果菜類として温州ミカンMを例示したが、本願発明は、温州ミカンMに限らず伊予杆やポンカンなどの他の柑橘類にも適用できる。又、柑橘類に限らず、水腐れによる腐敗を起こすおそれがあるものであれば、他の種類の果菜類にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】検査装置の構成を示す図
【図2】検査装置の縦断正面図
【図3】光の透過状態を示す図
【図4】画像情報を示す図
【図5】画像処理の状態を示す図
【図6】別実施形態の姿勢変更手段を示す図
【符号の説明】
【0062】
1 投光手段
2 光量計測手段
3 判別手段
4 支持手段
5 搬送コンベア
6 姿勢変更手段
M 検査対象物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検査対象物の全表面のうちの一部の表面部分に検査用光を投射し、その検査用光が検査対象物を透過した後に検査対象物の全表面のうちの前記一部の表面部分を除く他の表面部分から外方に放出される透過光の単位表面部分毎の強さを計測し、その計測結果により検査対象物の単位表面部分が腐敗しているか否かを判別する果菜類の検査方法。
【請求項2】
前記検査用光を投射する投射用表面部分、及び、前記透過光の計測対象となる計測用表面部分を異ならせて、前記検査光の投射及び前記透過光の単位表面部分の強さの計測を行って、検査対象物の単位表面部分が腐敗しているか否かを判別する請求項1記載の果菜類の検査方法。
【請求項3】
検査対象物の全表面のうちの一部の表面部分に検査用光を投射する投光手段と、
前記検査用光が検査対象物を透過した後に検査対象物の全表面のうちの前記一部の表面部分を除く他の表面部分から外方に放出される透過光の単位表面部分毎の強さを計測する光量計測手段と、
前記光量計測手段の計測結果に基づいて、検査対象物の単位表面部分が腐敗しているか否かを判別する判別手段とを備えて構成されている果菜類の検査装置。
【請求項4】
前記投光手段が、支持手段に支持された検査対象物に検査光を投射するように設けられ、且つ、前記光量計測手段が、前記支持手段に支持された検査対象物からの透過光を計測するように設けられ、
前記支持手段が、前記検査用光を投射する投射用表面部分及び前記透過光の計測対象となる計測用表面部分を異ならせるように、前記投光手段及び前記光量計測手段に対する検査対象物の姿勢を変化させるように構成され、
前記投光手段が、前記検査光の投射を異なる前記投射用表面部分について順次行い、及び、前記光量計測手段が、前記透過光の単位表面部分毎の強さの計測を異なる前記計測用表面部分について順次行うように構成され、
前記判別手段が、異なる前記計測用表面部分についての前記光量計測手段の計測結果の夫々に対して、前記検査対象物の単位表面部分が腐敗しているか否かの判別を行うように構成されている請求項3記載の果菜類の検査装置。
【請求項5】
前記支持手段が、検査対象物を載置した状態で搬送方向に沿って検査対象物を連続的に載置搬送する搬送コンベア、及び、その搬送コンベアにて載置搬送される検査対象物を自転させて前記投光手段及び前記光量計測手段に対する検査対象物の姿勢を変化させる姿勢変更手段を備えて構成され、
前記投光手段が、前記搬送コンベアにて搬送される検査対象物に前記検査用光を投射するように構成され、
前記光量計測手段が、前記搬送コンベアにて搬送される検査対象物から放出される前記透過光の単位表面部分毎の強さを計測するように構成されている請求項4記載の果菜類の検査装置。
【請求項6】
前記搬送コンベアが、複数の検査対象物を搬送方向に沿って一列状に並ぶ状態で連続的に載置搬送するように構成され、
前記光量計測手段が、前記搬送コンベアにて搬送される複数の検査対象物から放出される前記透過光の単位表面部分毎の強さを二次元の画像情報として計測するように構成されている請求項5記載の果菜類の検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−10511(P2006−10511A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−188315(P2004−188315)
【出願日】平成16年6月25日(2004.6.25)
【出願人】(000001052)株式会社クボタ (4,415)
【Fターム(参考)】