説明

検出回路

本発明は基準電位に対する端子(A)における電圧の変化を検出する検出回路(1)に関する。検出回路は電子スイッチを含んでおり、電子スイッチはスイッチの切り替わりが生じる予め決められたスイッチング電位を有する制御端子と検出信号(DS)を出力するための検出信号出力側とを備えており、検出回路はさらに予め決められた一定の電位分だけ変化した前記端子の電位に相当する制御電位を前記スイッチの制御端子に供給する電圧整合回路を含んでおり、予め決められた一定の電位分は、前記端子に基準電圧が印加されたときに前記制御電位が前記スイッチング電位に一致する、またはほぼ一致するように選ばれており、検出すべき電圧変化が前記電子スイッチのスイッチング電位のオーバーシュートまたはアンダーシュートを生じさせる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、とりわけ電気モータの駆動コイルのコイル巻線における電圧変化を検出するための、検出回路に関する。
【0002】
センサレス整流付きECモータでは、個々のコイル巻線における電圧を監視し、駆動されていないコイル巻線における電圧変化に基づいて、このコイル巻線を通り過ぎる磁極が電圧を誘導する時点を確定することにより、ロータ位置が検出される。
【0003】
通常、コイル巻線の第1の端子は、電気モータのコイル巻線のM回路の場合にそうであるように、第1の供給電位に固定的に接続されている。コイル巻線の第2の端子は駆動可能なトランジスタを介して第2の供給電位に接続されている。駆動されていない状態では、第2の端子はコイル巻線を介してのみ供給電位と接続されている。しかし、コイル巻線が磁極を通過して移動するとすぐに、供給電位に対する電圧変化を生じさせる電圧が誘導される。この電圧変化は検出され、ロータ位置の決定に使用する検出信号が生成される。電気モータの整流は求められたロータ位置に依存して行われる。
【0004】
通常、コイル巻線での電圧変化を検出するために、コイル巻線の第2の端子における電位は分圧器により低下させられ、例えば別の分圧器を介して、例えば微分増幅器、コンパレータなどを用いて供給電圧から生成された閾電圧と比較され、モータ巻線における検出すべき電圧変化の時点が検出される。
【0005】
分圧器の使用は不可欠である。というのも、図示された例では、電圧変化は通常は微分増幅器のコモンモード除去領域外にある供給電位の範囲内で生じるからである。しかし、分圧器を使用した場合、分圧器に使用される抵抗器の許容差が、特に分圧比が大きい場合に、生成される基準電圧に大きな影響を有する。このため、電気モータの零交差または磁極変化の時点を求める正確度が低下し、それにより整流の効率が損なわれる。
【0006】
本発明の課題は、構成部材の許容差に関する検出回路の感度を低くすることにより、電圧変化の時点がより正確に検出され、この検出回路をモータ制御システムで使用した場合に、センサレス整流付き電気モータの駆動効率が高められるようにすることである。
【0007】
この課題は、請求項1に係る検出回路と、独立請求項に係るモータ制御システムおよび電気モータシステムにより解決される。
【0008】
本発明の別の有利な実施形態は従属請求項に示されている。
【0009】
第1の側面は、基準電位に対する端子における電圧変化を検出するための検出回路である。検出回路は電子スイッチを含んでおり、この電子スイッチはスイッチの切り替わりが生じる予め決められたスイッチング電位を有する制御端子と検出信号を出力するための検出信号出力側とを備えている。さらに、予め決められた一定の電位分だけ変化した端子の電位に相当する制御電位をスイッチの制御端子に供給する電圧整合回路が設けられている。この予め決められた一定の電位分は、端子に基準電圧が印加されたときに制御電位がスイッチング電位に一致するように、またはほぼ一致するように選ばれているため、検出すべき電圧変化は、電子スイッチのスイッチング電位のオーバーシュートまたはアンダーシュートを生じさせる。
【0010】
検出回路は、検出回路の供給電圧の範囲外の電位に置かれうる端子における電圧変化を検出し、検出信号のエッジとして出力できるようにする。さらに、検出すべき電圧を電子スイッチのスイッチング閾まで一定の(実質的に絶対的な)電位分だけ変化させる電圧整合回路の使用により、抵抗器の許容差の影響は低減される。
【0011】
さらに、電圧整合回路は、前記端子と電子スイッチの制御端子とに直接接続されたダイオードを備えていてもよい。この場合、予め決められた電圧分はダイオードを通して降下するダイオード電圧またはダイオードの降伏電圧に相当する。
【0012】
別の実施形態によれば、電子スイッチは第1のトランジスタを有するトランジスタ回路として実施されている。ここで、第1のトランジスタのベース端子は制御端子に相当し、端子に基準電圧が印加されたときにベースエミッタ間電圧は第1のトランジスタのベースエミッタ接合のダイオード電圧に設定されるので、第1のトランジスタはまだ辛うじて導通する。また、電圧整合回路は検出すべき電圧変化が生じるとベースエミッタ間電圧がダイオード電圧よりも低くなるように形成されているため、第1のトランジスタは阻止状態に移行する。
【0013】
さらに、基準電圧が供給電位に等しく、第1のトランジスタのエミッタ端子が供給電位に直接接続されているようにしてもよい。これにより、スイッチング電位はベースエミッタ接合のダイオード電圧の分だけ変化した供給電位として定められる。
【0014】
電圧整合回路が第2のトランジスタを含み、この第2のトランジスタのコレクタ端子とベース端子が短絡しており、スイッチの制御端子と接続されているようにしてもよい。これにより、第2のトランジスタのエミッタ端子とコレクタ端子の間に、第2のトランジスタのベースエミッタ接合のダイオード電圧が生じる。
【0015】
有利には、第1および第2のトランジスタは全く同じトランジスタとして形成されている。ここで、第2のトランジスタのエミッタ端子はタップ抵抗を介して前記の端子と接続されており、第2のトランジスタのコレクタ端子は別の抵抗を介して別の供給電位に接続されている。なお、タップ抵抗と別の抵抗の間の抵抗比は1:50である。
【0016】
とりわけ、第1および第2のトランジスタは二重トランジスタとして一体的に形成されている。
別の側面によれば、駆動信号を用いて電気モータを駆動するモータ駆動部が考案される。モータ駆動部は、電気モータのコイル巻線の誘導電圧変化を示す検出信号を出力する検出回路と、電気モータのコイル巻線を検出信号に依存して整流する整流回路とを含んでいる。
【0017】
別の側面によれば、モータ制御部と少なくとも1つのコイル巻線を備えた電気モータとを有する電気モータシステムが考案される。ここで、コイル巻線は第1の端子によって供給電位に固定的に接続されており、検出回路の端子は、モータ動作時にコイル巻線内に誘導される電圧を検出するために、コイル巻線の第2の端子と接続されている。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1の実施形態による検出回路を備えたモータ制御回路の回路図を示す。
【図2】本発明の別の実施形態による検出回路を備えたモータ制御回路の回路図を示す。
【0019】
以下では、添付の図面を参照しながら本発明の有利な実施形態を詳細に説明する。
【0020】
図1には、本発明の第1の実施形態による検出回路を備えたモータ制御回路の回路図が示されている。検出回路1は、電位を読み取るために、電気モータ(図示せず)の駆動コイル5のコイル巻線2に接続されている。見易さのために、電気モータの駆動コイルだけを図示した。この駆動コイルは、互いに逆向きに巻回された2つのコイル巻線によりバイファイラとして形成されている。各コイル巻線2は適切なスイッチングトランジスタ3を介して駆動される。スイッチングトランジスタ3は、コイル巻線2と直列接続されており、モータを駆動するために、整流回路4によりその時その時の駆動信号を用いて、例えばパルス幅変調された駆動信号を用いて駆動される。この整流、すなわち、電気モータの駆動コイルのコイル巻線2のスイッチオンおよびスイッチオフは、電気モータのロータ位置、回転数、および他のパラメータに依存して行われる。
【0021】
センサレス電気モータでは、ロータ位置の確認はコイル巻線のうちの少なくとも1つにおける電圧変化の検出により行われる。なお、この電圧変化はコイル巻線と磁極との間の相対運動のために誘導により生じる。前に示したモータトポロジーでは、M回路に従って、すべてのコイル巻線2がそれぞれの第1の端子によって高供給電位VHに接続されている。誘導された電圧は、該当するコイル巻線2が整流回路4により相応するスイッチングトランジスタを介して駆動されていない場合には、コイル巻線2の第2の端子における電位変化として検出することができる。「電位」という表現はここではノードにおける電圧電位を意味しており、一方、「電圧」は2つのノードの間の電位差を表す。
【0022】
検出回路1は、トランジスタ7とコレクタ抵抗12および13とがエミッタ回路の形態で配線されたトランジスタ回路である。詳しく言えば、pnpトランジスタとして形成されたトランジスタ7のエミッタが高供給電位VHに接続されており、トランジスタ7のコレクタがコレクタ抵抗12および13の直列回路を介して低供給電位VLに接続されているということである。
【0023】
エミッタ回路はトランジスタ7のベース端子を介して制御される電子スイッチとして動作する。コイル巻線2に電圧が誘導されない非誘導の場合、トランジスタ7のベース端子には、トランジスタ7をスイッチング閾においてまたはスイッチング閾をちょうど超えたところで動作させる制御電位が印加される。つまり、非誘導の場合、トランジスタ7は辛うじて導通状態であるか、または低抵抗、もしくは阻止状態よりも明らかに低抵抗である。
【0024】
制御電位は、コイル巻線2の第2の端子に相当するノードAとダイオード6における電位から形成される。ダイオード6はノードAと低供給電位VLとの間の別の抵抗14に直列接続されている。この別の抵抗14は、ダイオード6を介してダイオード電圧分の電圧降下が生じることができるようにする。制御電位はダイオード6のカソードにおいて、つまり、ダイオード6と上記別の抵抗14との間のノードにおいて読み取られる。ダイオード6は、制御電位として、トランジスタ7がまだ辛うじてスイッチオンする、つまり、導通状態となる電位が生じるように、選定されている。ノードAにおける電位を上げる電圧がコイル巻線2内に誘導されると、トランジスタ7のベース端子における制御電位も上昇する。というのも、制御電位は実質的にダイオード6のダイオード電圧の分だけ低下したコイル巻線2の第2の端子の電位であるからである。しかし、トランジスタ7の制御電位の最小の上昇でさえすでに、トランジスタ7の低抵抗状態から阻止状態への移行をもたらす。従来のダイオード6に代わって、端子Aにおける電位を降伏電圧の分だけ低下させるために、阻止動作のツェナーダイオードを設けてもよい。こうすることによって、制御電位をできるだけ正確にスイッチング閾に合わせることができる。
【0025】
すでに上で述べたように、トランジスタ7のコレクタ端子は2つのコレクタ抵抗12および13の直列回路を介して低供給電位VLに接続されている。検出信号DSは2つのコレクタ抵抗12,13の間のノードBにおいて検出回路の出力として読み取られる。誘導の場合、電圧降下が検出されるが、検出信号DSは、上記のように、誘導によるコイル巻線2内の電圧上昇の発生を検出するものである。ノードAにおける電圧が上昇すると、検出信号DSとして、ノードBにおける立ち下がりエッジが発生する。
【0026】
検出信号DSは、エッジ急峻度をさらに高め、例えば駆動信号のクロストークによる妨害信号の検出信号DSに対する影響を抑えるために、シュミットトリガ9の入力側または代替的にコンパレータ等の入力側に印加してもよい。さらに、線間電圧の脈動による妨害作用を整流回路4により除去するために、シュミットトリガ9の出力側をフィルタ回路10に接続してもよい。フィルタ10はローパスフィルタとして形成されている。というのも、コイル巻線内の電圧誘導の周波数は整流回路4による線間電圧の制御の周波数よりも明らかに低いからである。
【0027】
コレクタ抵抗12および13を設けることにより、エミッタ回路の出力電圧をシュミットトリガ9が敏感になる電位範囲までもってくることができる。例示的な実施形態では、電気モータの供給電圧(VH−VL)を12ボルトとし、シュミットトリガ9として、例えば5ボルトの供給電圧を要する標準的な素子を使用してもよい。したがって、シュミットトリガ9は0〜5ボルトの電圧範囲内においてのみ(例えば約2.5ボルトにおいて)感度があるので、コレクタ抵抗12および12によってエミッタ回路の出力電圧をシュミットトリガ9の動作範囲内にもってくることができる。
【0028】
例えば、電気モータと電圧検出回路全体の供給電圧がシュミットトリガ9の供給電圧と一致する場合には、例えば、コレクタ抵抗12および13の代わりに、トランジスタ7のコレクタ端子と低供給電位VLの間にただ1つのコレクタ抵抗だけを使用するようにしてもよい。この場合、エミッタ回路の出力はトランジスタ7のコレクタにおいて直接読み取ることができる。
【0029】
任意選択的に、検出回路1を保護するため、コイル巻線2の2つの端子と高供給電位VHとの間に設けられた2つの互いに逆向きに並列接続されたフリーホイーリングダイオード8を設けてもよい。こうすることによってさらに、ダイオード電圧よりも高いコイル巻線2内の誘導電圧をそれぞれのフリーホイーリングダイオード8によって高供給電位VHに対して正の方向にも負の方向にも制限することができる。
【0030】
図2には、本発明の別の実施形態が示されている。図中、同じ参照記号は同一または類似した機能をもつ構成素子に対応している。
【0031】
実際上は、例えば離散的な構成素子を使用している場合には、トランジスタ7がスイッチング閾近傍でまたは直接スイッチング閾上で動作するようにダイオード6を選定することは難しいので、ダイオード6の代わりに、トランジスタ7と同一の別のトランジスタ11を設けてもよい。このような場合、同一の別のトランジスタ11はダイオードとして接続される、すなわち、ベース端子が直接、有利には介在物なしに、コレクタ端子と接続されている。したがって、ダイオードとして接続された別のトランジスタ11のダイオード電圧とトランジスタ7のスイッチング閾の電圧はほぼ同じである。
【0032】
トランジスタ7を非誘導の場合に導通状態または低抵抗状態で動作させるために、タップ抵抗15と別の抵抗14が設けられている。タップ抵抗15は、有利には介在物なしに、ノードAと、すなわちコイル巻線2の第2の端子と別のトランジスタ11のエミッタ端子の間に、別の抵抗14は別のトランジスタ11のコレクタ端子と低供給電位VLの間に配置されている。ノードAからタップ抵抗15、別のトランジスタ11および別の抵抗14を介して低供給電位VLまでの電流の流れはタップ抵抗15において電圧降下を生じさせるので、トランジスタ7のベース端子に印加される制御電位は、トランジスタ7が接続状態となる程度まで低下する。非誘導の場合の制御電位をトランジスタ7の本来のスイッチング電位から大きく離すことによって電圧検出回路1の感度が損なわれないようにするため、タップ抵抗15と別の抵抗14との比は有利には非常に小さい、すなわち、1:50以下、とりわけ1:100である。好ましい値は、例えばタップ抵抗15の場合であれば、1kΩ〜10kΩの範囲内、別の抵抗R2の場合であれば、100kΩ〜500kΩの範囲内である。
【0033】
コレクタ抵抗12および13から成る分圧器は後置されたコンパレータないしシュミットトリガ9の低測定範囲を適合させる。しかし、コレクタ抵抗12,13の全抵抗は有利には大きく選定されている。というのも、そうすることでトランジスタ7により形成されたエミッタ回路の増幅が高められるからである。
【0034】
トランジスタ7および11のベースエミッタ接合のダイオード電圧をできるだけ同じくするために、検出回路1のためのトランジスタは有利には二重トランジスタとして実施されている。2つのトランジスタ7,11は一体的に形成されているため、実質的に同構造のものであり、一体形成によって熱作用が広い範囲で補償される。
【0035】
実施形態では、別のトランジスタ11のエミッタ端子と高供給電位VHとの間にフリーホイーリングダイオード8が接続されている。
【0036】
検出回路は、逆にnpnトランジスタ回路を用い、高供給電位と低供給電位を交換して形成することにより、同じ様に低供給電位に関して電圧低下を検出するように形成してもよい。端子Aにおける電位を適合させる電圧整合回路として、例えばバッテリなどの形態の直流電圧源を使用してもよい。
【0037】
検出回路1は任意選択的にシュミットトリガ9とローパスフィルタ10によりフィルタリングした検出信号DSを整流回路4に供給し、整流回路4は、検出信号を評価し、検出信号からロータ位置、モータ回転数および関連する他の量を求めることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基準電位に対する端子(A)における電圧の変化を検出する検出回路(1)において、
該検出回路は電子スイッチを含んでおり、該電子スイッチは該スイッチの切り替わりが生じる予め決められたスイッチング電位を有する制御端子と検出信号を出力するための検出信号出力側とを備えており、
該検出回路はさらに予め決められた一定の電位分だけ変化した前記端子の電位に相当する制御電位を前記スイッチの制御端子に供給する電圧整合回路を含んでおり、
前記の予め決められた一定の電位分は、前記端子に基準電圧が印加されたときに前記制御電位が前記スイッチング電位に一致する、またはほぼ一致するように選ばれており、検出すべき電圧変化が前記電子スイッチのスイッチング電位のオーバーシュートまたはアンダーシュートを生じさせる、ことを特徴とする検出回路(1)。
【請求項2】
前記電圧整合回路は、前記端子(A)と前記電子スイッチの制御端子とに直接接続されたダイオード(6)を備えており、前記予め決められた電圧分は前記ダイオード(6)を通して降下するダイオード電圧または前記ダイオード(6)の降伏電圧に相当する、請求項1記載の検出回路(1)。
【請求項3】
前記電子スイッチは第1のトランジスタ(7)を有するトランジスタ回路として実施されており、第1のトランジスタ(7)のベース端子は制御端子に相当し、第1のトランジスタ(7)のベースエミッタ間電圧は前記端子に前記基準電圧が印加されたときには第1のトランジスタ(7)のベースエミッタ接合のダイオード電圧に設定されるため、第1のトランジスタ(7)はまだ辛うじて導通し、前記電圧整合回路は検出すべき電圧変化が生じると前記ベースエミッタ間電圧が前記ダイオード電圧よりも低くなるように形成されているため、第1のトランジスタ(7)は阻止状態に移行する、請求項1記載の検出回路(1)。
【請求項4】
前記基準電圧は供給電位に等しく、第1のトランジスタ(7)のエミッタ端子は前記供給電位に直接接続されており、これにより、前記スイッチング電位は前記ベースエミッタ接合のダイオード電圧の分だけ変化した供給電位として定められる、請求項2記載の検出回路(1)。
【請求項5】
前記電圧整合回路は第2のトランジスタ(11)を含んでおり、第2のトランジスタ(11)のコレクタ端子とベース端子は短絡しており、さらに第1のトランジスタ(7)のベース端子と接続されており、このため第2のトランジスタ(11)のエミッタ端子とコレクタ端子の間に第2のトランジスタ(11)のベースエミッタ接合のダイオード電圧が生じる、請求項3または4記載の検出回路(1)。
【請求項6】
第1のトランジスタ(7)と第2のトランジスタ(11)は同一のトランジスタとして形成されており、第2のトランジスタ(11)のエミッタ端子はタップ抵抗(15)を介して前記端子と接続されており、第2のトランジスタ(11)のコレクタ端子は別の抵抗(14)を介して別の供給電位に接続されており、前記タップ抵抗(15)と前記別の抵抗(14)の間の抵抗比が最大で1:50である、請求項5記載の検出回路(1)。
【請求項7】
第1のトランジスタ(7)と第2のトランジスタ(11)は二重トランジスタとして一体的に形成されている、請求項6記載の検出回路(1)。
【請求項8】
駆動信号により電気モータを駆動するモータ制御装置であって、
前記電気モータのコイル巻線(2)の誘導電圧の変化を示す検出信号を出力する請求項1から7のいずれか1項記載の検出回路(1)と、
前記電気モータのコイル巻線(2)を前記検出信号(DS)に依存して整流する整流回路(4)
を有することを特徴とするモータ制御装置。
【請求項9】
検出信号を受信し、検出信号から妨害を除去するシュミットトリガ(9)と、
前記整流回路によって生成された駆動信号の周波数において検出信号に現れる妨害信号を除去するローパスフィルタ(10)
の少なくとも一方が設けられている、請求項8記載のモータ制御装置。
【請求項10】
電気モータシステムであって、
請求項8または9記載のモータ制御装置と、
少なくとも1つのコイル巻線(2)を有する電気モータを有しており、
前記コイル巻線が第1の端子(A)によって供給電位に固定的に接続されており、前記検出回路(1)の端子が、モータ動作時に前記コイル巻線(2)内に誘導される電圧を検出するために、前記コイル巻線(2)の第2の端子に接続されている、
ことを特徴とする電気モータシステム。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2010−511370(P2010−511370A)
【公表日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−538660(P2009−538660)
【出願日】平成19年10月16日(2007.10.16)
【国際出願番号】PCT/EP2007/061011
【国際公開番号】WO2008/064951
【国際公開日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【出願人】(390023711)ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング (2,908)
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
【住所又は居所原語表記】Stuttgart, Germany
【Fターム(参考)】