説明

検査装置及び検査用ロータ

【課題】検査工程のタクトタイムが長くなったり、コストが増大することを抑制したりできると共に、正回転及び逆回転の検査ができる回転検出装置の検査装置及び検査用ロータを提供すること。
【解決手段】回転軸を中心に正回転及び逆回転する被検出体の回転態様を検出する、少なくとも二つのMRE2a,2bを備えた回転検出装置10の検査装置であり、検査用ロータ1と、検査用ロータ1を一方向に回転駆動させる駆動部21と、検査用ロータ1に反応して回転検出装置10が出力する検出信号を検査する検査部20とを備える。検査用ロータ1は、曲面部100の表面から突出するし、軸Aに対して線対称に配置される山部1a,1bと山部1c,1dとを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転検出装置の検査装置に関するものである。特に、回転検出装置における正回転及び逆回転検出の検査が可能となる検査装置及び検査用ロータに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、磁気抵抗素子を使用して一定方向に回転する被検出体(ロータ)の回転状態を検出する回転検出装置があった。そして、この回転検出装置の検出精度などの検査は、一定方向に回転する検査用ロータを用いて行っていた。
【0003】
また、近年、特許文献1に示されるように、例えばエンジンのクランク角センサ等の回転検出装置として、被検出体の正回転及び逆回転の両方を検出できる回転検出装置の要望が高くなってきている。
【特許文献1】特開2006−177806号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に示されるような回転検出装置の正回転・逆回転検査を行う場合、従来からの検査装置は検査用ロータが一定方向にしか回転しないため、別の検査装置を用いて検査する必要があった。したがって、検査工程のタクトタイムが長くなったり、検査装置のコストが増大したりするという問題があった。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、検査工程のタクトタイムが長くなったり、コストが増大することを抑制したりできると共に、正回転及び逆回転の検査ができる回転検出装置の検査装置及び検査用ロータを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために請求項1に記載の検査装置は、回転軸を中心に正回転及び逆回転する被検出体の回転態様を検出する、少なくとも二つの磁気センサ素子を備えた回転検出装置の検査装置であって、略円柱形状をなす検査用ロータと、検査用ロータの平面部を通る直線を回転軸として一方向に回転駆動させる駆動部と、駆動部にて回転駆動されている検査用ロータに反応して回転検出装置が出力する検出信号を検査する検査部とを備え、検査用ロータは、駆動部にて回転駆動されている間に、回転検出装置における二つの磁気センサ素子が反応する順番を変える可変構造をなすことを特徴とするものである。
【0007】
このように、一方向に回転駆動されている間に、回転検出装置における磁気センサ素子が反応する順番を変える可変構造をなす検査用ロータを備えることによって、検査用ロータを正回転及び逆回転させるときと同等の態様とすることができる。したがって、検査工程のタクトタイムが長くなったり、コストが増大することを抑制したりできると共に、正回転及び逆回転の検査を行うことができる。
【0008】
具体的には、請求項2に示すように、検査用ロータは、曲面部の表面から突出する複数の山部を有するものであり、複数の山部は、曲面部の表面上の回転軸に沿う軸に対して回転方向に所定角度傾けて設けられる第1群と、回転方向とは反対方向に所定角度傾けて設けられる第2群とを含み、第1群と第2群とは、軸に対して線対称に配置される可変構造をなすようにしてもよい。
【0009】
このようにすることによって、検査用ロータを一方向に回転させている間に、回転検出装置における二つの磁気センサ素子が反応する順番を変えることができる。
【0010】
また、請求項3に示すように、検査用ロータは、互いに近傍に配置される同一の回転軸の2つのロータからなり、各ロータは曲面部に磁極が設けられるものであり、互いのロータは隣り合う磁極が異なるように配置され、かつ、各ロータは同じ磁極が連続する部位が設けられる可変構造をなすようにしてもよい。
【0011】
このようにすることによっても、検査用ロータを一方向に回転させている間に、回転検出装置における二つの磁気センサ素子が反応する順番を変えることができる。
【0012】
さらに、請求項4に示すように、検査用ロータは、互いに近傍に配置される同一の回転軸の2つのロータからなり、各ロータは、曲面部の表面から突出する複数の山部を有するものであり、互いのロータは、交互に山部が配置され、かつ、山部の配置パターンが逆転する部位が設けられる可変構造をなすようにしてもよい。
【0013】
このようにすることによっても、検査用ロータを一方向に回転させている間に、回転検出装置における二つの磁気センサ素子が反応する順番を変えることができる。
【0014】
なお、請求項5乃至請求項8に記載の検査用ロータにおける作用、効果は、上述の請求項1乃至請求項4に記載の検査装置の作用、効果と同様であるため説明を省略する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
(第1の実施の形態)
まず、本発明に係る検査装置の第1の実施の形態について図面に基づいて説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態における検査用ロータ1と回転検出装置10との概略構成を示す図面である。図2は、本発明の第1の実施の形態における検査用ロータ1の概略構成を示す斜視図である。図3は、本発明の第1の実施の形態における回転検出装置10の出力波形を示す図面である。図4は、本発明の第1の実施の形態における検査装置の概略構成を示す図面である。
【0016】
本実施の形態における検査装置は、回転軸を中心に正回転及び逆回転する被検出体の回転態様を検出する、少なくとも二つのMRE(磁気抵抗素子、磁気センサ素子)2a,2bを備えた回転検出装置10の検査を行うものである。この検査装置は、図4に示すように、検査用ロータ1の近傍に回転検出装置10を配置し、検査用ロータ1を駆動部21にて回転駆動させる。そして、検査部20は、検査用ロータ1の回転に応じて出力される回転検出装置10からの検出信号に基づいて検査を行うものである。
【0017】
回転検出装置10は、検出部2、バイアス磁石3を備えると共に、図示を省略するコンパレータ、NOT回路、Dフリップフロップなどからなる演算回路を備える。また、検出部2は、磁気センサ素子としての2個のMRE2a,2bを用いて検出信号を出力するように構成されたものである。なお、回転軸を中心に正回転及び逆回転する被検出体の回転態様を検出する回転検出装置に関しては、特開2006−177806号公報などに記載されているため詳しい説明を省略する。
【0018】
検査装置における検査部20は、マイコンなどを含むものであり、上述のように検査用ロータ1の回転に応じて出力される回転検出装置10からの検出信号に基づいて検査を行うと共に、駆動部21に対して検査用ロータ1の回転駆動を指示する指示信号を出力するものである。駆動部21は、モータなどからなるものであり、検査部20からの指示信号に応じて検査用ロータ1を一方向に回転駆動させるものである。なお、検査部20で行う検査は、回転方向の切換時の検査(正回転・逆回転検査)、ズレ検査、リピータビリティー検査などである。
【0019】
検査用ロータ1は、図1及び図2などに示すように、略円柱形状をなし、曲面部100の表面から突出する複数の山部1a〜1dを備える。そして、検査用ロータ1は、平面部110を通る直線を回転軸として回転するものである。
【0020】
山部1a〜1dは、曲面部100の表面上の回転軸に沿う軸Aに対して回転方向に所定角度傾けて設けられる山部1a,1bからなる第1群と、回転方向とは反対方向に所定角度傾けて設けられる山部1c,1dからなる第2群とを含む。この第1群と前記第2群とは、軸Aに対して線対称に配置されるものである(可変構造)。なお、山部1a〜1dは、本実施の形態では4つ設ける例を採用するが、曲面部100の全周に設けるようにしてもよい。
【0021】
このような検査用ロータ1を用いて回転検出装置10の検査を行う場合、まず、図1及び図4に示すように、MRE2a,2bに対向する位置に検査用ロータ1を配置する。この検査用ロータ1を配置する場合は、MRE2a,2bが回転軸方向に並んで、曲面部100と対向するように配置する。そして、駆動部21にて検査用ロータ1を回転駆動させる。
【0022】
すると、検査用ロータ1は、一定方向の回転にも係らず正回転と逆回転と同等の磁気ベクトルを発生させることができる。検査用ロータ1が一定方向に回転している場合、2個のMRE2a,2bは、山部1a,1b(第1群)に対しては最初にMRE2aが反応した後にMRE2bが反応し、山部1c,1d(第2群)に対しては最初にMRE2bが反応した後にMRE2aが反応することになる。
【0023】
MRE2a,2bは、対向する部位が山部1bから山部1cに移行する際に、被検出体が正回転から逆回転に回転方向が切り換わった時と同等の信号を出力する。よって、この検査用ロータ1を用いて検査する場合、回転検出装置10は、図3に示すように、正転出力と逆転出力が可能となる。つまり、回転検出装置10は、図3に示すように、MRE2a,2bが山部1a,1bと対向しているときは正転出力となり、山部1c,1dと対向しているときは逆転出力となる。
【0024】
したがって、本実施の形態における検査装置は、上述のような検査用ロータ1を用いることによって、検査用ロータを一方向に回転駆動させるのみで、検査用ロータを正回転及び逆回転させるときと同等の態様とすることができる。したがって、検査工程のタクトタイムが長くなったり、コストが増大することを抑制したりできると共に、正回転及び逆回転の検査を行うことができる。
【0025】
(第2の実施の形態)
次に、本発明に係る検査装置の第2の実施の形態について図面に基づいて説明する。図5は、本発明の第2の実施の形態における検査用ロータと回転検出装置10との概略構成を示す図面である。図6は、本発明の第2の実施の形態における検査用ロータの概略構成を示す斜視図である。図7は、本発明の第2の実施の形態における回転検出装置10の出力波形を示す図面である。
【0026】
第2の実施の形態における検査装置は、上述の第1の実施の形態によるものと共通するところが多いので、以下、共通部分についての詳しい説明は省略し、異なる部分を重点的に説明する。第2の実施の形態において、上述の第1の実施の形態と異なる点は検査用ロータとして着磁ロータを二つ用いる点である。
【0027】
本実施の形態における検査用ロータは、図5、図6に示すように、略円柱形状をなし、互いに近傍に配置される同一の回転軸(平面部210,310を通る直線)の2つのロータ11,12からなる。各ロータ11,12は、平面部210、310が対向するように配置される。また、検査用ロータ(ロータ11,12)は、曲面部200,300に磁極が設けられるものであり、互いのロータ11,12は隣り合う磁極が異なるように配置され、かつ、各ロータ11,12は同じ磁極が連続する部位が設けられる可変構造をなすものである。
【0028】
つまり、検査用ロータは、同じ着磁パターンである着磁組11a,11b、着磁組11a,11bとは異なる同じ着磁パターンである着磁組11c,11dを有する。そして、着磁組11bと着磁組11cとが接する部位が同じ磁極が連続する部位として設けられる。ロータ11ではN極が連続しロータ12ではS極が連続し、さらに、この連続したN極と連続したS極とが隣り合わせとなるようにロータ11とロータ12とは配置される。
【0029】
この検査用ロータ(ロータ11,12)を用いて回転検出装置10の検査を行う場合は、図5に示すように、MRE2a,2bに対向する位置に検査用ロータを配置する。この検査用ロータを配置する場合は、MRE2a,2bが回転軸方向に並んで、曲面部200,300と対向するように配置する。そして、駆動部21にて検査用ロータを回転駆動させる。
【0030】
すると、検査用ロータ(ロータ11,12)は、一定方向の回転にも係らず磁力の方向を回転途中で逆にすることができる。よって、この検査用ロータを用いて検査する場合、回転検出装置10は、図7に示すように、正転出力と逆転出力が可能となる。つまり、回転検出装置10は、図7に示すように、MRE2a,2bが着磁組11a,11bと対向しているときは正転出力となり、着磁組11c,11dと対向しているときは逆転出力となる。
【0031】
したがって、本実施の形態における検査装置は、上述のような検査用ロータを用いることによって、検査用ロータを一方向に回転駆動させるのみで、検査用ロータを正回転及び逆回転させるときと同等の態様とすることができる。したがって、検査工程のタクトタイムが長くなったり、コストが増大することを抑制したりできると共に、正回転及び逆回転の検査を行うことができる。
【0032】
なお、本実施の形態における回転検出装置10は、バイアス磁石3を備える例を用いて説明したが、バイアス磁石3を備えない場合であっても本発明は適用できるものである。
【0033】
(第3の実施の形態)
次に、本発明に係る検査装置の第3の実施の形態について図面に基づいて説明する。図8は、本発明の第3の実施の形態における検査用ロータと回転検出装置10との概略構成を示す図面である。図9は、本発明の第3の実施の形態における検査用ロータの概略構成を示す斜視図である。図10は、本発明の第3の実施の形態における回転検出装置10の出力波形を示す図面である。
【0034】
第3の実施の形態における検査装置は、上述の第1の実施の形態によるものと共通するところが多いので、以下、共通部分についての詳しい説明は省略し、異なる部分を重点的に説明する。第3の実施の形態において、上述の第1の実施の形態と異なる点は検査用ロータとして山部を有するロータを二つ用いる点である。
【0035】
本実施の形態における検査用ロータは、図8、図9に示すように、略円柱形状をなし、互いに近傍に配置される同一の回転軸(平面部410,510を通る直線)の2つのロータ13,14からなる。各ロータ13,14は、平面部410、510が対向するように配置される。また、検査用ロータ(ロータ13,14)は、曲面部400,500の表面から突出する複数の山部131〜134,141〜144を有するものであり、互いのロータ13,14は、交互に山部131〜134,141〜144が配置され、かつ、山部131〜134,141〜144の配置パターンが逆転する部位が設けられる可変構造をなすものである。
【0036】
つまり、検査用ロータは、同じ山部配置パターンである山部組13a,13b、山部組13a,13bとは異なる同じ山部配置パターンである山部組13c,13dを有する。そして、山部組13bと山部組13cとの間が山部の配置パターンが逆転する部位として設けられる。
【0037】
この検査用ロータ(ロータ13,14)を用いて回転検出装置10の検査を行う場合は、図8に示すように、MRE2a,2bに対向する位置に検査用ロータを配置する。この検査用ロータを配置する場合は、MRE2a,2bが回転軸方向に並んで、曲面部400,500と対向するように配置する。そして、駆動部21にて検査用ロータを回転駆動させる。
【0038】
すると、検査用ロータ(ロータ13,14)は、一定方向の回転にも係らず山部のパターンが回転途中で逆になる。検査用ロータが一定方向に回転している場合、2個のMRE2a,2bは、山部組13a,13bに対しては最初にMRE2aが反応した後にMRE2bが反応し、山部組13c,13dに対しては最初にMRE2bが反応した後にMRE2aが反応することになる。
【0039】
よって、この検査用ロータを用いて検査する場合、回転検出装置10は、図10に示すように、正転出力と逆転出力が可能となる。つまり、回転検出装置10は、図10に示すように、MRE2a,2bが山部組13a,13bと対向しているときは正転出力となり、山部組13c,13dと対向しているときは逆転出力となる。
【0040】
したがって、本実施の形態における検査装置は、上述のような検査用ロータを用いることによって、検査用ロータを一方向に回転駆動させるのみで、検査用ロータを正回転及び逆回転させるときと同等の態様とすることができる。したがって、検査工程のタクトタイムが長くなったり、コストが増大することを抑制したりできると共に、正回転及び逆回転の検査を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の第1の実施の形態における検査用ロータ1と回転検出装置10との概略構成を示す図面である。
【図2】本発明の第1の実施の形態における検査用ロータ1の概略構成を示す斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態における回転検出装置10の出力波形を示す図面である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における検査装置の概略構成を示す図面である。
【図5】本発明の第2の実施の形態における検査用ロータと回転検出装置10との概略構成を示す図面である。
【図6】本発明の第2の実施の形態における検査用ロータの概略構成を示す斜視図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態における回転検出装置10の出力波形を示す図面である。
【図8】本発明の第3の実施の形態における検査用ロータと回転検出装置10との概略構成を示す図面である。
【図9】本発明の第3の実施の形態における検査用ロータの概略構成を示す斜視図である。
【図10】本発明の第3の実施の形態における回転検出装置10の出力波形を示す図面である。
【符号の説明】
【0042】
1 検査用ロータ、12,13,14,15 ロータ、1a〜1d,131〜134,141〜144 山部、11a〜11d 着磁組、13a〜113 山部組、2 検出部、2a,2b MRE(磁気センサ素子)、3 バイアス磁石、10 回転検出装置、20 検査部、21 駆動部、100,200,300,400,500 曲面部、110,210,310,410,510 平面部、A 軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転軸を中心に正回転及び逆回転する被検出体の回転態様を検出する、少なくとも二つの磁気センサ素子を備えた回転検出装置の検査装置であって、
略円柱形状をなす検査用ロータと、前記検査用ロータの平面部を通る直線を回転軸として一方向に回転駆動させる駆動部と、前記駆動部にて回転駆動されている前記検査用ロータに反応して前記回転検出装置が出力する検出信号を検査する検査部とを備え、
前記検査用ロータは、前記駆動部にて回転駆動されている間に、前記回転検出装置における前記二つの磁気センサ素子が反応する順番を変える可変構造をなすことを特徴とする検査装置。
【請求項2】
前記検査用ロータは、曲面部の表面から突出する複数の山部を有するものであり、前記複数の山部は、曲面部の表面上の前記回転軸に沿う軸に対して回転方向に所定角度傾けて設けられる第1群と、前記回転方向とは反対方向に所定角度傾けて設けられる第2群とを含み、前記第1群と前記第2群とは、前記軸に対して線対称に配置される可変構造をなすことを特徴とする請求項1に記載の検査装置。
【請求項3】
前記検査用ロータは、互いに近傍に配置される同一の回転軸の2つのロータからなり、各ロータは曲面部に磁極が設けられるものであり、互いのロータは隣り合う磁極が異なるように配置され、かつ、各ロータは同じ磁極が連続する部位が設けられる可変構造をなすことを特徴とする請求項1に記載の検査装置。
【請求項4】
前記検査用ロータは、互いに近傍に配置される同一の回転軸の2つのロータからなり、各ロータは、曲面部の表面から突出する複数の山部を有するものであり、互いのロータは、交互に前記山部が配置され、かつ、前記山部の配置パターンが逆転する部位が設けられる可変構造をなすことを特徴とする請求項1に記載の検査装置。
【請求項5】
回転軸を中心に正回転及び逆回転する被検出体の回転態様を検出する、少なくとも二つの磁気センサ素子を備えた回転検出装置の検査装置に用いられる検査用ロータであって、
略円柱形状をなし、平面部を通る直線を回転軸として前記検査装置の駆動部によって一方向に回転駆動させるものであり、当該駆動部にて回転駆動されている間に、前記回転検出装置における前記二つの磁気センサ素子が反応する順番を変える可変構造をなすことを特徴とする検査用ロータ。
【請求項6】
曲面部の表面から突出する複数の山部を有し、前記複数の山部は、前記曲面部の表面上の前記回転軸に沿う軸に対して回転方向に所定角度傾けて設けられる第1群と、前記回転方向とは反対方向に所定角度傾けて設けられる第2群とを含み、前記第1群と前記第2群とは、前記軸に対して線対称に配置される可変構造をなすことを特徴とする請求項5に記載の検査用ロータ。
【請求項7】
互いに近傍に配置される同一の回転軸の2つのロータからなり、各ロータは曲面部に磁極が設けられるものであり、互いのロータは隣り合う磁極が異なるように配置され、かつ、各ロータは同じ磁極が連続する部位が設けられる可変構造をなすことを特徴とする請求項5に記載の検査用ロータ。
【請求項8】
互いに近傍に配置される同一の回転軸の2つのロータからなり、各ロータは曲面部の表面から突出する複数の山部を有するものであり、互いのロータは交互に前記山部が配置され、かつ、前記山部の配置パターンが逆転する部位が設けられる可変構造をなすことを特徴とする請求項5に記載の検査用ロータ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−168520(P2009−168520A)
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−4857(P2008−4857)
【出願日】平成20年1月11日(2008.1.11)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】