説明

極紫外放射又は軟X線放射を生成する方法及び装置

具体的には、極紫外放射リソグラフィ(EUV)又は測定学のために、電動式放電を用いて極紫外放射又は軟X線放射を生成する方法であって、生成されるべき放射線を放射するプラズマ(22)を放電空間(12)中の少なくとも2つの電極(14,16)間のガス状媒体内に点火するステップを含む。ガス状媒体は、金属溶融物(24)から生成され、金属溶融物は、放電空間(12)内の表面に塗布され、且つ、エネルギービーム、具体的には、レーザビーム(20)によって、少なくとも部分的に蒸発させられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動式放電を用いた極紫外放射(EUV)又は軟X線放射を生成する方法及び装置に関し、より詳細には、生成されるべき放射線を放射するプラズマが放電空間内の少なくとも2つの電極間のガス状媒体内で点火されるEUVリソグラフィ又は計測学のための方法及び装置に関する。
【0002】
以下に記載される発明の用途の好適分野は、具体的には、EUVリソグラフィ又は計測学のような1nm〜20nm前後の領域内の波長を有する極紫外放射(EUV)又は軟X線放射を必要とする用途である。
【0003】
本発明は、熱プラズマが電極システムのパルス電流によって生成されるガス放電に基づく放射源に関し、プラズマはEUV又は軟X線放射である。
【背景技術】
【0004】
従来技術はPCT/EP98/07829及びPCT/EP00/06080の文献に本質的に記載されている。
【0005】
EUV源に関する従来技術が図8に概略的に示されている。ガス放電放射源は、概ね、陽極A及び陰極Kから成る電子システムから構成され、それは電流パルス発生器に接続され、コンデンサーバンクKによって図中に表わされている。電極システムは、陽極A及び陰極Kがそれぞれ開口としてボア孔を有する点を特徴とする。図面の一般的性質を制限することなしに、陽極Aは塗布に面する電極である。電極システムは、典型的には1Pa〜100Paの範囲内の圧力にある放電ガスで充填されている。典型的に数十kAから最大でも100kAのパルス電流、及び、典型的には数十nsから数百nsのパルス期間に基づいて、ピンチプラズマが陽極Aと陰極Kとの間の間隙に生成される。ピンチプラズマは、パルス電流による加熱及び圧縮を用いて、関心のあるスペクトル範囲内で用いられる動作ガスの特性線を放射するような温度(数十のeV)及び密度にされる。中空陰極K内に図8に示されるように、電極間隙内に低抵抗チャネルを形成するのに必要とされる電荷担体が、後方空間(中空電極)内に生成される。電荷担体、好ましくは、電子を様々な方法で生成し得る。例として、表面電荷トリガ、高誘電体トリガ、又は、強誘電体トリガによる、さもなければ、中空電極K内のプラズマの事前電離による電子の生成を述べ得る。
【0006】
電極システムは、1Pa〜100Paの範囲内の典型的な圧力を有するガス雰囲気中に位置する。ガス圧力及び電極のジオメトリは、プラズマの点火がパッシェン曲線の左分枝状に起こるよう選択される。次に、点火は長い電力線の領域内で起こり、電力線はボア孔の領域内で起こる。多数の位相を放電期間中に区別し得る。第一に、ボア孔領域内の力線に沿うガスの電離。この位相は中空陰極K内にプラズマを形成する条件を創成する(中空陰極プラズマ)。次に、このプラズマは電極間隙内の低抵抗チャネルに至る。パルス電流はこのチャネルを通じて送られ、パルス電流はコンデンサーバンク内で貯蔵エネルギーを放電することによって発生する。電流はプラズマの圧縮及び加熱を引き起こすので、EUV範囲内で用いられる放電ガスの特性線の十分な放射のための条件が得られる。
【0007】
この原理の1つの本質的な特性は、原理的に、電極システムとコンデンサーバンクKとの間で素子を切り替える必要がないことである。これは電気的に貯蔵されるエネルギーの低誘導で効率的なカップリングインを可能にする。よって、数ジュールの領域内のパルスエネルギーは、数キロアンペアから数十キロアンペアの領域内の必要な電流パルスを発生するのに十分である。よって、放電を有利に自己破壊内で動作し得る、換言すれば、電極システムに接続されたコンデンサーバンクKは、電極システム内の条件によって決定される点火電圧まで荷電される。二次電極を用いることで、点火電圧に影響を及ぼし、その結果、放電時間を定めることがさらに可能である。代替的に、コンデンサーバンクKを点火電圧未満までだけ荷電し、中空陰極内にプラズマを生成する作用手段(トリガリング)によってガス放電を引き起こすことも可能である。
【0008】
従来技術に従ったガス放電源の1つの著しい欠点は、放電ガスとしてガス状物質のみを用い得るという事実である。その結果、源内に生成され得る波長に関して著しい制限があり得る。何故ならば、放射特性は、それぞれの素子の極めてイオン化された電荷状態に依存するからである。しかしながら、EUVリソグラフィに関しては、例えば、リチウム又はスズの放射線が特に興味がある。この関係での1つの拡張が、ハロゲンの使用に関するフィリップス社の出願によって与えられている。それによれば、低沸点を有するハロゲン化合物が加熱によってガス状態にされ、電極システムに導入される。源の好適なスペクトル特性がそれによって得られるが、ハロゲンの高い比率の故に、使用可能な放射エネルギーへの電気エネルギーの比較的低い変換効率のみが達成される。従って、必要な放射電力を達成するために、極めて高い電力が源に供給されなければならず、これは高い電極摩耗を招く。この摩耗は光源の低い耐用年数を招く。耐用年数を増大するために、各電気パルスが電極の新鮮な表面上にオフセット状に作用するよう、電極システム全体が電源と共に回転するシステムが提案されている。この概念の1つの大きな技術的欠点は、例えば、電極が、冷却及び電源全体と共に、回転動作を許容するリードスルーを用いて真空システム内に導入されなければならないという事実である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従って、本発明の目的は、従来技術の欠点がないと同時に、より大きな放射電力を高い電極摩耗なく可能にする上述の種類の方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明によれば、この目的は上述の種類の方法によって達成され、この方法では、放電ガスとして使用されるガス状媒体が金属溶融物から生成され、金属溶融物は放電空間内の表面に塗布され、エネルギービームによって少なくとも部分的に蒸発させられる。このエネルギービームは、例えば、イオンビーム、電子ビーム、又は、レーザビームであり得る。好ましくは、表面上の金属溶融物の蒸発のために、レーザビームが用いられる。
【0011】
好ましくは、表面は、プラズマが点火される2つの電極間の領域の近傍にある構成部材の表面である。好ましくは、この表面は、電極の外面又は2つの電極間に配置された選択的な金属スクリーンの表面である。
【0012】
従って、本発明の主要な特徴は、放電空間内の表面に塗布され、そこで層状に分配する金属溶融物の使用にある。この表面上の金属溶融物はエネルギービームによって蒸発させられる。その結果として得られる金属蒸気は、プラズマ発生のためのガス状媒体を形成する。
【0013】
金属溶融物が表面上、具体的には、電極の外面上又は金属スクリーンの表面上でより良好に分配するために、電極及び/又は金属スクリーンを動作期間中に回転して配置することが有利である。
【0014】
1つの実施態様において、電極の回転軸は互いに傾斜している。この場合には、たとえ電極のような板を備えるとしても、電極が互いに最小距離で離間するプラズマ点火のための領域が定めらる。
【0015】
金属溶融物を外側から表面に、具体的には、電極の表面及び/又は金属スクリーンの表面に塗布するための多くの可能性がある。これは、例えば、給電線によって行われ、その開口はそれぞれの表面に近接して配置される。しかしながら、もし電極又は金属スクリーン又は双方が、回転中に、金属溶融物を収容するために金属溶融物を包含する容器内にディップするならば、有利である。
【0016】
本発明の1つの実施態様によれば、電極の表面及び/又は金属スクリーンの表面に塗布される金属溶融物の層厚が設定される。この場合には、層厚を0.5μm〜40μmの範囲に設定することが有利である。
【0017】
金属溶融物を備える電極及び/又は金属スクリーン密接な接触によって、具体的には、金属溶融物を備える容器内にディップしながら回転する動作の場合には、加熱電極並びに加熱金属スクリーンが、それらのエネルギーを金属溶融物に効率的に放つことが可能である。その場合には、回転する電極は別個の冷却を必要としない。しかしながら、その場合には、金属溶融物の温度が設定されるならば有利である。
【0018】
電極又は金属スクリーンの回転速度は、エネルギービームの2つの連続的パルスがこれらの構成部材の表面上で重なり合わないよう高いことが好ましい。
【0019】
電極と金属溶融物との間に極めて低い電気抵抗がある。従って、2つの電極が金属溶融物を介して電力供給されるなら有利である。
【0020】
さらに、プラズマが、蒸発プロセスの開始前に排気される真空室内で生成されるならば有利である。
【0021】
プラズマの生成中、一部の電極材料が蒸発させられ、電極システムの異なる地点で凝縮することが可能である。この場合には、この金属蒸気が逃げ出すのが防止されるならば有利である。
【0022】
さらに、電極が真空室のハウジングに対して所定電位に配置されるならば有利である。これは、一方で、電力供給及び電力使用の向上を可能にする。他方で、これは金属蒸気が逃げ出すのを防止する働きもする。
【0023】
エネルギービームとしてレーザビームの場合、より均一な放射強度を達成するために、レーザビームがガラス繊維によって送られるならば有利である。
【0024】
もしレーザビームが鏡を介して領域上に向けられるならば、レーザ放射のために用いられる光学素子の汚れをより効率的に削減し或いは防止し得る。鏡の使用は、レーザビームを、生成されるEUV放射又は軟X線放射がカップリングアウトされる側面と反対側の側面からカップリングインすることを可能にする。
【0025】
本発明のさらに有利な実施態様によれば、エネルギービームは多数の地点又は円形リングに亘って分配される。
【0026】
ハウジング内壁上での凝縮から生成される蒸気を防止するために、電極が金属によって遮蔽されるならば有利である。
【0027】
多くの用途において、少なくとも所定の制限内で、EUV放射のカップリングアウト場所を自由に選択し得ることが望ましい。このために、放射のカップリングアウト場所を設定するために、互いに傾斜するのが好ましい電極の回転軸の向きが変更されるならば有利である。
【0028】
生成される放射の品質を保証し得るために、生成される放射が検出器によって検出され、その出力値が製造プロセスを制御又はスイッチオフするならば有利である。
【0029】
従来技術の不利点がなく、同時に、高い電極摩耗なしにより大きな放射出力を可能にする上述の種類の装置を提供することが本発明のさらなる目的である。
【0030】
本発明によれば、この目的は、金属溶融物を放電空間内の表面に塗布するための装置と、塗布された金属溶融物を少なくとも部分的に蒸発させるエネルギービームを、表面上に向けることによって、放電ガスとして用いられるガス状媒体を生成するよう構成されたエネルギービーム装置とを含む、上述の種類の装置によって達成される。
【0031】
従属請求項に特定される装置の実施態様の利点は本発明に従った方法の利点と本質的に同一であるので、これらの従属請求項の詳細な記載は与えられない。
【0032】
図面に示される例示的な実施態様を参照して本発明をさらに記載するが、本発明はそれらに限定されない。記載中又は請求項中の如何なる参照符号もこれらの特定の実施態様に対する保護の範囲を制限しない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
図1乃至7を参照して、電動式放電を用いた極紫外放射(EUV)又は軟X線放射を生成するための装置10の実施態様の幾つかの実施例を今や記載する。このEUVは具体的にはEUVリソグラフィ又は計測学において用いられる。
【0034】
装置10は、所定ガス圧力にある放電空間12内に位置する第一電極14及び第二電極16を有する。これらの電極14,16は、所定領域で相互に小さな距離にある。
【0035】
領域18内の供給媒体を蒸発するために、如何なる詳細も示されていないレーザ源が、この領域18内の表面に向けられたレーザビーム20を発生する。結果として得られる蒸気は、プラズマ22を形成するために点火される。この場合に用いられる媒体は、電極14,16の外面に塗布される金属溶融物24から成る。実施態様の全ての実施例において、これは、動作期間中に電極14,16が回転して位置し、金属溶融物24を収容するために、回転中に、金属溶融物24を包含する容器26内にディップすることが可能であるという点で達成される。
【0036】
さらに、2つの電極14,16に塗布し得る金属溶融物24の層厚を設定するための装置28がある。勿論、このための多くの可能性があり、この場合には、装置としてストリッパー28が用いられ、各場合において、ストリッパー28は対応する電極14,16の外縁にまで達している。金属溶融物24の温度を設定するための手段30もある。これは加熱装置30又は冷却装置30のいずれかによって行われる。
【0037】
図示の実施態様の実施例において、電極24,16のための電力は金属溶融物24を介して供給される。これはコンデンサーバンク48を絶縁給電線50を介して金属溶融物24用の各容器26に接続することによって実現される。
【0038】
プラズマを真空中で生成し得るよう、装置はハウジングを備える。
【0039】
レーザビーム20のより良好な輝度分布のために、後者はガラス繊維(図示せず)を介して送られる。このために必要とされる光学素子がより一層保護されるよう、レーザビーム20は鏡34を介して領域18上に反射される。
【0040】
図1に見られるように、金属スクリーン36が電極14,16間に配置されている。
【0041】
さらに、金属蒸気が逃げ出すことを防止し、それ故に、重要部分の汚れを防止する手段38,40がある。1つの手段は、例えば、図2及び3に異なる図面で示される薄壁の蜂の巣構造38である。この構造38は、例えば、源地点40の回りにコーン形状に配置される。
【0042】
さらなる手段は薄い金属シート42から成る。これらは図4中に平面図で概略的に示されている。これらの金属シート42の側面図は、図2に示される側面図と類似している。
【0043】
さらに、スクリーン44が電極14,16とハウジングとの間に配置されている。
【0044】
以下において、図1乃至7を参照して、EUV放射を生成する方法、及び、上記に特定された装置10の個々の構成部材を記載する。
【0045】
従って、本発明は高い沸点を有する物質を用いて放射線を生成し得るシステムである。その上、システムは回転可能な電流及び流体冷却導管を有さない。
【0046】
放射線生成の簡単な冷却及びより大きな効率をもたらすための、電極14,16、電源、冷却及び放射媒体の特別装備の1つの特別な実施態様を今や記載する。
【0047】
図1は、本発明に従った放射線源の図面を示している。動作電極は、2つの回転可能に取り付けられたディスク形状の電極14,16から成る。これらの電極14,16は、各場合に、液体金属、例えば、スズを含む温度制御された浴槽内に部分的に浸漬される。230℃の沸点を有するスズの場合には、例えば330℃の動作温度が好ましい。もし電極14,16の表面を液体金属又は金属溶融物24によって湿らされるならば、電極が回転されて金属溶融物24の外に出ると、液体金属膜が電極14,16上に形成する。このプロセスは、例えば、ワイヤをスズめっきするときの製造プロセスと類似している。液体金属の層厚は、典型的には0.5μm〜40μmの範囲内に設定される。これは、温度、回転速度、及び、金属特性のようなパラメータに依存するが、所定の方法、例えば、余剰材料を剥ぎ落とすための機構、例えば、ストリッパー28によって機械的にも設定し得る。その結果、ガス放電によって使い尽くされる電極面が継続的に再生されるので、有利に如何なる摩耗も電極14,16の基本材料に生じない。
【0048】
本構造のさらなる利点は、密接な熱接触が金属溶融物24を通じて電極14,16の回転によって行われるという点にある。よって、ガス放電によって加熱される電極14,16は、それらのエネルギーを効率的に金属溶融物24に放ち得る。従って、回転する電極14,16は別個の冷却を必要とせず、むしろ金属溶融物24が適切な手段によって所望温度に維持されなければならないだけである。
【0049】
追加的な利点は、電極14,16と金属溶融物24との間に極めて低い電気抵抗があるという点にある。その結果、必要に応じて、例えば、放電生成に適した極めて熱いプラズマ22を生成するためのガス放電の場合に、極めて高い電流を送ることが容易に可能である。このようにして、電流を供給する回転するコンデンサーバンクは不要である。外側から金属溶融物24への1つ又はそれ以上の給電線50を介して電流を固定式に供給し得る。
【0050】
有利に、電極14,16は、少なくと10−4mbarの基本真空に達する真空システム中に配置される。その結果、コンデンサーバンク48からの例えば2−10kVのより高い電圧を、非制御の破裂放電を引き起こすことなく電極14,16に供給し得る。この破裂放電は、適切なレーザパルスによって引き起こされる。このレーザパルスは、領域18内の電極14,16間の最狭地点で電極14又は16の1つの上に集束される。その結果、電極14,16上に位置する金属膜の一部は蒸発し、電極間隙を埋める。これは、この地点での破裂放電、及び、コンデンサーバンク48からの極めて高い流れを引き起こす。この電流は、金属蒸気がイオン化され且つピンチプラズマにおいて所望のEUV放射を放射する温度まで後者を加熱する。
【0051】
ピンチプラズマを生成するために、典型的には1ジュールから数十ジュールのパルスエネルギーが変換される。このエネルギーの大幅な割合がピンチプラズマに集束され、それは電極14,16の熱負荷を引き起こす。ピンチプラズマによる電極14,16の熱装荷は、放射線及び熱粒子(イオン)の放射によって生成される。さらに、10kAより上の放電電流が、電極14,16からガス放電に供給されなければならない。高い電極温度でさえ、陰極の熱放射は電流のこの流れのための利用可能な十分な電子を作成するのに十分ではない。真空火花放電から既知の陰極点形成のプロセスは陰極から開始し、電極材料が小領域(陰極点)から蒸発するよう、それは表面を局地的に加熱する。これらの点から、放電のための電子が2〜3ナノ秒の期間に亘って利用可能とされる。然る後、電流の連続的な流れが生成されるよう、点は再び消され、現象は電極14又は16の他の地点で繰り返される。
【0052】
しかしながら、このプロセスは、電極材料の一部が蒸発し且つ電極システムの他の地点で凝縮するという事実にしばしば関連付けられる。加えて、ガス放電に先立ち、レーザパルスも、同様に、エネルギー結合及び溶融物の膜の一部の蒸発を引き起こす。ここで提案されている原理は、電極の荷電部分が回転の故に電流の流れ領域を離れるという点で再生し得る電極14,16をもたらし、放電によって変更される溶融物の膜の表面は、再び滑らかになり、最終的には、液体金属浴槽中へのディップの故に再び再生される。その上、熱放散は、電極14,16が連続的に回転して高度な負荷領域から出ることによって大幅に補助される。従って、数十kWの電力をシステム内に容易に供給し、金属溶融物24を介してそれらを再び放散することが可能である。
【0053】
有利に、電極14,16は、極めて高い熱伝導性の材料(例えば、銅)から成る。それらはコアとしての銅から成り、薄い温度抵抗材料(例えば、モリブデン)によって被覆され得る。そのような製造は、外側シースを例えば薄壁状のモリブデンで作成し、次に、銅を詰めるという点で考え得る。効率的に熱を除去運搬するためのさらなる手段として、熱パイプシステムが可能である。例えば、表面の直ぐ下に統合されたチャネル内には、ピンチ近傍の最も熱い地点で蒸発し、それによって、熱を引き出し、より低温のスズ浴槽内で再び凝縮する媒体があり得る。電極14,16の他の実施態様は、それらの輪郭が滑らかでなく、金属溶融物24内又はスズ浴槽内に可能な限り大きな表面を作成するために、むしろプロファイルを有するよう設計される。
【0054】
電極を多孔性材料(例えばタングステン)からも形成し得る。この場合には、溶融材料、例えば、放電によって排出されるスズを運搬するために、毛管力が利用可能である。
【0055】
腐食を回避するために、放射線源全体の材料は、金属溶融物、具体的には、スズと融和性を有するべきである。適切な材料の実施例は、セラミック、モリブデン、タングステン、又は、ステンレス鋼である。
【0056】
レーザ蒸発によって電極14,16上の金属膜の材料から利用可能とされる金属蒸気プラズマから放射線を生成するプロセスの期間中、電極14,16の基本材料が損傷を受けないために、膜厚は所定の最低値未満に落ちてはならない。実験では、上記生成のために用いられるレーザの焦点内で、材料はマイクロメータだけ除去され、その上、形成される陰極点は、数十マイクロメータの直径及び深さをそれぞれ有する小さなクレータさえもたらす。有利に、電極14,16上の金属膜は、従って、約5μmの最低厚さを有するべきであり、溶融物浴槽内での塗布プロセスを用いることで、それは問題ではない。
【0057】
同様に、層の厚さも熱挙動に関して重要な役割を果たす。例えば、スズは、電極14,16を作成し得る銅よりも著しく貧弱な熱伝導性を有する。従って、最低の所要厚さを備えるスズ層の場合には、より高い電力をカップリングインし得るよう、大幅により多くの熱を放散し得る。
【0058】
しかしながら、レーザ蒸発期間中の不適当な条件下では、より深い除去が焦点内に起こり得る。これは、例えば、焦点内の不適当な強度分布又は過剰に高いパルスエネルギー又はガス放電のための過剰に高い電気パルスエネルギを備えるレーザが用いられるときに起こる。例えば、10mJ〜20mJを備えるレーザパルス及び1〜2Jの電気エネルギーが有利と分かった。その上、もしレーザパルス内の強度分布が可能な限り均一であるならば有利である。所謂モノモードレーザの場合には、強度分布はガウスプロファイルであり、従って、極めて再生可能であるが、中心に極めて高い強度を有する。
【0059】
マルチモードの場合には、レーザ点内の強度は極めて顕著な空間的且つ一時的なゆらぎを示し得る。その結果、これは同様に材料の過剰な除去を招き得る。もしレーザパルスが第一に光ファイバを介して送られるならば特に有利である。ファイバ内の多くの反射の故に、空間的な強度分布は、レンズ系を用いて集束することによって点内の完全に均一な強度分布が達成されるよう平準化される。従って、金属膜も生成されるクレータの直径に亘って極めて均一に除去される。
【0060】
電極14,16を保護するために、金属膜も過剰に厚く塗布されるべきではない。特に、極めて厚い膜の場合には、多数の金属液滴がレーザパルス及び後続のガス放電によって形成される危険性があることが実験で分かった。これらの液滴は大きな速度で電極14,16から離れる方向に加速され、例えば、EUV放射生成される結像するために必要とされる鏡の表面上に凝縮し得る。その結果、鏡は短時間後に使用できなくなる。金属膜は天然に40μmまでの厚さであり、従って、一部の場合には、必要以上により厚い。例えば、電極14,16が回転して金属溶融物24から出るや否や適切なストリッパー28を用いることによって、それを所望の厚さに低減し得る。
【0061】
装置又は接続された鏡光学素子を具備する放射線源の長い動作を保証するために、蒸発させられる金属膜材料の極めて薄い膜さえも表面上に蒸着する状況は阻止されるべきである。このために、必要な限りの多くの材料が蒸発させられるよう、全ての方法パラメータを適用することが有利である。その上、蒸気を抑制するためのシステムを電極14,16と鏡34との間に適合可能であり、そのシステムは破片緩和(debris mitigation)と呼ばれる。
【0062】
このための1つの可能性は、源地点40と鏡34との間の、例えば、高溶融金属から成る半球状の可能な限り薄壁の蜂の巣構造38の構造である。蜂の巣構造の壁に到達する金属蒸気は接着状態でそこに留まり、従って、鏡34に到達しない。蜂の巣構造の1つの有利な構造は、0.1〜0.2mmの壁厚と仮定すると、例えば、2〜5cmの蜂の巣のチャネル長さ及び3〜10mmの平均蜂の巣直径を有する。図2及び3を参照。
【0063】
主として荷電イオン及び電子から成る蒸気が、数千ボルトの電圧が印加される薄い金属板42の電極構造を通じて伝導されるときに、さらなる改良を達成し得る。次に、イオンは追加的な力に晒され、電極面上に偏向される。
【0064】
これらの電極の構造の1つの実施例が、図2及び4に示されている。EUV放射が実質的に遮られることなく電極間隙を貫通するために、環状の電極シートが源地点40内に先端を備えるコーンの外被の形状を有することが明らかである。この構造は、追加的に蜂の巣構造の背後にも位置し、或いは、後者を完全に置換し得る。多数の針金ゲージを源と収集鏡34との間で互いに背後に配置する可能性もあり、針金ゲージはEUV放射に対して概して透明である。もし電圧がゲージ間に印加されるならば、電界が形成され、それは金属蒸気イオンを減速し、それらを電極14,16に偏向して戻す。
【0065】
金属蒸気が収集光学素子上で凝縮するのを防止するさらなる可能性は、2つの電極14,16を真空容器のハウジングに対して所定電位に配置することにある。電極が真空容器と接点を有さないように構成されるとき、特に簡単な方法でこれをなし得る。例えば、もし2つの電極14,16がハウジングに対して負荷電されるならば、ピンチプラズマによって放射される正荷電イオンは減速され、電極14,16に戻る。
【0066】
源の長い動作の場合には、もしスズのような蒸発させられた金属が、例えば、真空容器の壁又は絶縁体の表面に到達するならば、それは同様に不利である。有利に、電極14,16は、例えば、金属シート又はガラスさえから成る追加的なスクリーン44を具備することができ、それは放射がカップリングアウトされる地点にのみ開口を備える。蒸気はこのスクリーン44上で凝縮し、重力によって、2つのスズ浴槽又は容器26内に送り戻される。
【0067】
干渉外部影響から源を保護するためにスクリーン44を用い得る。そのような影響は、例えば、収集システム中に存在するガスによって引き起こされ得る。EUV放射を収集器に放射するスクリーン44の開口は、源領域内の低ガス圧を保証するために、増大するランプ抵抗として作用し得る。さらに、バッファガスが源領域で用いられるとき、スクリーン44の小さな開口は、これらのガスが収集システムに流れるのを困難にする。そのようなバッファガスの実施例は、EUV放射のために極めて透明なガス又は電気陰性の特性を備えるガスである。これらのガスを用いることで、放電通路のより良好な再統合を達成可能であり、放射線源の周波数を増大し、或いは、収集領域から源領域に流れる例えばアルゴンのようなガスに対する源の許容性を増大し得る。
【0068】
例えば、図5に示される実施態様の実施例では、レーザビーム20は、ガラス繊維(図示せず)によって、レーザ装置からパルスを電極14,16の1つの表面上に集束するビーム形成面に伝導される。生成される金属蒸気によってレンズが透過性を容易に失うであろう電極14,16の近傍に如何なるレンズも配置しないように、適切な形状を備える鏡34をそこに配置し得る。金属もそこで蒸発するが、鏡34はそれにも拘わらずレーザ放射のための反射を著しくは失わない。この鏡34が冷却されないならば、それは源の近傍で自動的に加熱される。もし温度が、例えば、1000℃より上に達するならば、金属、例えば、スズは、パルス間に再び完全に蒸発し得るので、元の鏡面は常に再び新しいレーザパルスのために利用可能である。
【0069】
ある状況において、もしレーザパルスが単一の丸い点に集束されないならば、蒸発プロセスにとってより好適である。レーザエネルギーを例えば多数の地点又は円形状に分配することが有利であり得る。
【0070】
鏡34は、レーザ放射又はレーザビーム20を偏向するという利点をさらに有する。従って、生成されるEUV放射が斜光されないよう、残余の光学素子をレーザのカップリングインのために配置することが可能である。さらなる実施態様において、鏡34はEUV放射をカップリングアウトするための側面と反対の側面に配置される。この配置では、生成されるEUV放射はレーザ光学素子によって全く斜光されない。
【0071】
関連する容器26又はスズ浴槽を具備する2つの電極14,16が金属真空容器及び例えば源点40より上の蜂の巣構造38と如何なる接点も有さないならば有利である。それらは無電位状態に配置される。その結果、例えば、放電電流の比較的大部分がそこに流れ、真空システム中の破壊的汚れを除去することは可能ではない。
【0072】
無電位構造の故に、その上、コンデンサーバンク48の荷電は、異なる電圧方向を伴って交互に起こり得る。もしレーザパルスも相応して多様な電極14,16上に交互に偏向されるならば、後者は均一に負荷され、電力はさらに増大され得る。
【0073】
コンデンサ内に貯蔵される電気エネルギーからの金属蒸気プラズマによって可能な限り高いピーク電流を発生するために、電気回路は特に低いインダクタンスであるよう設計されるべきである。この目的のために、例えば、追加的な金属スクリーン36を電極14,16の間に可能な限り近接して配置し得る。放電期間中の渦電流の故に、磁界は金属の容積に進入しないので、その結果、低インダクタンスがそこから得られる。その上、凝縮された金属又はスズが2つの容器26内に流れ戻るために、金属スクリーン36を用い得る。
【0074】
さらなる実施態様において、図9に概略的に示されるように、金属スクリーン36は回転され、回転中に、金属溶融物24を収容するために金属溶融物24を包含する別個の容器56内にディップする。さらなる容器56は、電極14,16のための容器26から絶縁されている。この構造を用いることで、浴槽への破片の直接的な搬送、並びに、金属浴槽の良好な耐熱性が達成される。さらに、プラズマのための金属蒸気を生成するために、レーザビーム20を回転する金属スクリーン36の表面の液体金属膜上に向けることも可能である。この場合には、電極への電力供給は、図1に関して記載されたのと同様の方法で実現される。
【0075】
レーザ及びガス放電の故に、数十kWまでの出力が電極14,16に結合されるので、大量の熱が相応して放散されなければならない。この目的のために、例えば、液体金属(スズ)をポンプを用いて真空容器から熱交換器電気絶縁状に伝導し、再び戻し得る。プロセス中、プロセスの故の材料損失を同時に戻し得る。その上、金属をフィルタを通じて伝導し、酸化物等なしにし得る。そのようなポンプ及びフィルタシステムは、例えば、金属鋳造から既知である。
【0076】
液体金属又はスズ内の又は容器26の壁内の冷却コイルを用いて、熱を従来的に放散し得る。熱の放散を補助するよう、より迅速な流れのために金属にディップする攪拌器も用い得る。
【0077】
プラズマピンチ、それ故に、EUV放射を生成するガス放電は、電極が最も近接する電極14,16の地点で常に生成される。図1に示されるような容器26及び電極14,16の場合には、この地点は、レーザパルスも打つ頂部にあるので、この場合には、放射線も垂直に上方にカップリングアウトされなければならない。しかしながら、一部の用途では、他の角度、例えば、水平方向又は斜め上方も必要である。本発明が基礎とする同一の原理を用いて、これらの要件を同様に実施し得る。
【0078】
この目的のために、例えば、電極14,16の回転軸46を上方のみならず互いに横方向にも傾斜し得る。これは、最小距離が最早頂部ではなく、むしろ傾斜に依存してより大きな又はより小さな程度に下方に移動することを意味する。さらなる実施態様は、図7に示されるように、電極14,16が同一直径を有さず、単純なディスク形状を有さないことにある。
【0079】
図7の電極14,16の渦巻構造及び設計を用いることで、ピンチプラズマ領域とスズ浴槽との間の相互可視性が回避される。この結果、スズ浴槽のより良好な熱スクリーンが得られる。プラズマからの破片は電極上のスズ膜によって取り上げられ、回転する電極によって浴槽に戻される。
【0080】
容器26が、絶縁材料、例えば、石英又はセラミックから成り、且つ、同様に石英又はセラミックから成り且つ真空システムにフランジ付けられた基板54に直接的に接続されるならば有利である。絶縁体内に真空気密に埋め込まれた多数の金属ピン52又は金属バンドを用いて、外部配置されたコンデンサーバンク48と容器26内の液体金属との間の電気接続を達成し得る。その結果、真空容器への大きな距離の故に、高電圧の絶縁が特に単純であるので、特に低インダクタンスの電気回路を生成し得る。例えば、白熱灯の製造に用いられる手段を用いて、この構造を製造し得る。
【0081】
電極14,16が回転期間中に相互に最も近接し、且つ、ガス放電の点火がレーザパルスによって引き起こされる領域18は、EUV源の機能のために極めて重要である。簡潔性のために、図1において、電極14,16は長方形の断面で外面的に示されている。その結果、2つの鋭い縁部のみが互いに対向して位置し、薄過ぎる金属膜厚さ、その結果、極めて迅速な摩耗を招く。これらの縁部が丸められるか或いは精細な溝さえも備えるなるば有利である。金属膜はこれらの溝内に特に良好に接着可能であり、よって、基本材料を保護し得る。しかしながら、レーザ点よりも幾分大きな直径の小さなカップも作成し得る。しかしながら、そのような実施態様の場合には、レーザが常にカップを打つよう、電極14,16の回転速度はレーザパルスと正確に同期されなければならない。
【0082】
一般的に、電極14,16を自由に、例えば、同一寸法又は異なる寸法又はこれらの任意の組み合わせを備えるディスク形状又はコーン形状に設計し得る。鋭い又は丸められた縁部を備えて、或いは、例えば溝又はカップの形態に構造化された縁部を用いて、それらを設計し得る。
【0083】
EUV源の動作期間中、スズ膜の厚さは変更されるべきではない。これは、液滴形成の増大、電極14,16へのより貧弱な熱伝導、又は、さらには電極14,16の破壊のような一連の不利点を引き起こすであろう。もし金属膜が薄過ぎるならば、レーザパルス又はガス放電も電極14,16から材料を除去し得る。金属、例えば、スズのように、この材料はイオン化され、レーザパルス及びガス放電の双方によって電子的に励起され、よって、同様に、電磁放射を放射する。この放射線は、その波長によって、例えば、フィルタ又は分光器を用いて、金属又はスズの放射線から区別される。
【0084】
従って、もし、例えば分光フィルタ及び光検出器から成る検出器(図示せず)がEUV源内に統合されるならば、源をスイッチオフし得るか或いはプロセスを異なって制御し得るのいずれかである。もし金属膜が厚過ぎるならば、必要以上のより多くの蒸気及び液滴が生成される危険性がある。最終的に蒸気をそらし且つそれを光学素子から離し続けるために、このイオン化された蒸気は、図4(図2のような側面図)に示される金属シート42によって生成される電界の領域内を通る。これらの金属シートをここでは二次電極とも呼ぶ。これは、イオン及び電子によって、これらの二次電極の間の電流の流れを引き起こす。これは、勿論、上述の針金ゲージにも当て嵌まる。
【0085】
もしこの電流の流れが測定されるならば、蒸気の量及び蒸発プロセスを振幅及び電流信号の一時的な分布から推定し得る。その結果、プロセス全体を制御する可能性もある。
【0086】
符号の説明
10 装置
12 放電空間
14 第一電極
16 第二電極
18 領域
20 レーザビーム
22 プラズマ
24 金属溶融物
26 装置、容器
28 装置、ストリッパー
30 手段、加熱装置、冷却装置
34 鏡
36 金属スクリーン
38 構造
40 源地点
42 金属シート
44 スクリーン
46 回転軸
48 コンデンサーバンク
50 給電線
52 金属ピン
54 基板
56 別個の容器
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】第一実施態様に従った装置を概略的に示す一部切欠き側面図である。
【図2】破片緩和のための第一の装置を示す一部切欠き側面図である。
【図3】図2に示される装置を示す平面図である。
【図4】破片緩和のためのさらなる装置を示す平面図であり、側面図は図2の側面図と類似している。
【図5】電極面上へのレーザビームの結合を示す概略図である。
【図6】aは、金属溶融物のための容器を概略的に示す側面図であり、bは、金属溶融物のための容器を概略的に示す平面図である。
【図7】さらなる実施態様の電極を概略的に示す一部切欠き側面図である。
【図8】従来技術に従ったEUV放射を生成するための装置を示す一部切欠き側面図である。
【図9】さらなる実施態様に従った装置を概略的に示す一部切欠き側面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生成されるべき放射線を放射するプラズマを、放電空間中の少なくとも2つの電極間のガス状媒体内で点火するステップを含む、具体的には、極紫外放射リソグラフィ又は測定学のために、電動式放電を用いて極紫外放射又は軟X線放射を生成する方法であって、
前記ガス状媒体は、金属溶融物から生成され、該金属溶融物は、前記放電空間内の表面に塗布され、エネルギービーム、具体的には、レーザビームによって、少なくとも部分的に蒸発させられる、
方法。
【請求項2】
前記金属溶融物は、前記2つの電極の表面及び/又は前記2つの電極の間に配置された金属スクリーンの表面に塗布される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記電極及び/又は前記金属スクリーンは、動作期間中に回転して配置される、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記電極は、回転軸の周りで回転して配置される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記電極及び/又は前記金属スクリーンは、回転中に、前記金属溶融物を収容するために、前記金属溶融物を包含する容器内にディップする、請求項3又は4に記載の方法。
【請求項6】
前記電極は、前記金属溶融物を介して電力供給される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記金属溶融物は、前記エネルギービームによって、前記2つの電極の前記表面の少なくとも1つの上で蒸発させられる、請求項2乃至6のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記金属溶融物は、前記エネルギービームによって、前記金属スクリーンの前記表面上で蒸発させられる、請求項2乃至6のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記エネルギービームは、ガラス繊維によって送られるレーザビームである、請求項1乃至8のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記エネルギービームは、前記金属溶融物の蒸発のために、前記表面上の円形リング又は多数の地点に亘って分配される、請求項1乃至9のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
生成される前記放射は検出器によって検出され、その出力値は前記放射の生成を制御し或いはスイッチオフする、請求項1乃至10のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
互いに離間して放電空間内に配置される少なくとも2つの電極を含み、前記放電空間は前記電極間のガス状媒体内のプラズマの点火を可能にする、具体的には、極紫外放射リソグラフィ又は計測学のために、電動式放電を用いて極紫外放射又は軟X線放射を生成するための装置であって、
金属溶融物を前記放電空間内の表面に塗布するための装置と、
前記塗布された金属溶融物を少なくとも部分的に蒸発させるエネルギービームを、前記表面上に向けることによって、前記ガス状媒体を生成するよう構成されたエネルギービーム装置とをさらに含む、
装置。
【請求項13】
前記装置は、前記金属溶融物を前記電極の表面及び/又は前記電極間に配置された金属スクリーンの表面に塗布するために構成された、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記電極及び/又は金属スクリーンを動作期間中に回転して配置し得る、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記電極を回転軸の周りに回転して配置可能であり、前記回転軸は互いに傾斜している、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記電極及び/又は前記金属スクリーンは、回転中に、前記金属溶融物を収容するために、前記金属溶融物を包含する容器内にディップする、請求項14又は15に記載の装置。
【請求項17】
前記電極は、前記金属溶融物を介して、電源に電気的に接続されている、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記2つの電極及び/又は前記金属スクリーンに塗布される前記金属溶融物の層厚を設定するための装置をさらに含む、請求項16に記載の装置。
【請求項19】
前記層厚を設定するための装置は、それぞれの前記電極及び/又は前記金属スクリーンの外縁まで到達するストリッパーである、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記電極は、極めて熱伝導的な材料から成る少なくとも1つのコアを有する、請求項12乃至19のうちいずれか1項に記載の装置。
【請求項21】
前記電極は、耐高温シースを具備する少なくとも1つの銅コアを有する、請求項12乃至19のうちいずれか1項に記載の装置。
【請求項22】
金属蒸気が逃げ出すのを防止する手段をさらに含む、請求項12乃至21のうちいずれか1項に記載の装置。
【請求項23】
前記手段は、薄壁の蜂の巣構造及び/又は電位を有する薄い金属シート及び/又は電位を有する針金ゲージによって形成される、請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記エネルギービーム装置は、前記レーザビームを送るガラス繊維を含むレーザビーム装置である、請求項12乃至23のうちいずれか1項に記載の装置。
【請求項25】
前記塗布された金属溶融物を蒸発するために前記エネルギービームを多数の地点に亘って或いは前記表面上の円形リングに亘って分配するための手段が設けられている、請求項12乃至24のうちいずれか1項に記載の装置。
【請求項26】
金属スクリーンが前記電極間に配置された、請求項12に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6a】
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【図6b】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2007−505460(P2007−505460A)
【公表日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−525971(P2006−525971)
【出願日】平成16年9月1日(2004.9.1)
【国際出願番号】PCT/IB2004/051651
【国際公開番号】WO2005/025280
【国際公開日】平成17年3月17日(2005.3.17)
【出願人】(501344315)コニンクリユケ フィリップス エレクトロニクス エヌ.ブイ. (174)
【出願人】(506084737)フラウンホーファー−ゲゼルシャフト ツア フェルデルング デア アンゲヴァンテン フォルシュング エーファオ (1)
【Fターム(参考)】