説明

構造物画像生成

コンピュータ・プログラム製品を含む、構造物画像生成の方法および装置。ビル・サーバにリンクされた管理サーバと、ビル・サーバにリンクされた装置とを含み、それらの装置のうちの第1組の装置が、構造物内の複数の部屋から構造物の外側に発する室内灯を選択的に制御し、それらの装置のうちの第2組の装置が、複数の部屋の中の照明器具を選択的に制御し、この第1組の装置が第2組の装置を組み込んでいるネットワーク。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2004年6月10日出願の米国特許出願第60/578,703号「GENERATING AN IMAGE」および2005年3月23日出願の米国特許出願第11/087,423号に基づく優先権を主張し、その開示の全体を参照により本明細書に組み込む。
【0002】
本発明は、ディジタル・コンピュータによるデータ処理に関し、より詳細には、構造物画像生成に関する。
【背景技術】
【0003】
クリスマスや新年の間など年間のさまざまな時期に、夜間の観賞のために電灯の選択的な点灯および消灯を使用して装飾的なデザインを表示しているビルをときどき見かけることがある。たとえば、ビルの窓の背後の電灯を手動で/物理的に調整することによって、ビルの上階を巨大なディスプレイに変えることができる。
【特許文献1】米国特許出願第60/578,703号
【特許文献2】米国特許出願第11/087,423号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、コンピュータ・プログラム製品を含む、構造物画像生成の方法および装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一般に、一態様では、本発明は、ビル・サーバにリンクされた管理サーバと、ビル・サーバにリンクされ、構造物内の複数の部屋から構造物の外側に発する光を選択的に制御する装置とを含むネットワークを特徴とする。
【0006】
本発明は、以下の1つまたは複数の有利な特徴を含むように実装することができる。装置はウインドウ・トリートメントでもよい。
【0007】
諸実施形態では、本ネットワークは、組み込まれた照明器具を制御する装置を含むことができ、これらの装置が、構造物の外側に発する光を選択的に制御する。
【0008】
本ネットワークは、複数の部屋のうちの一部に配置され、1つまたは複数の装置に合わせた構成の、1つまたは複数のルーム・コントローラを含むことができる。
【0009】
管理サーバは、データを送受信するための入出力(I/O)装置を含むことができる。管理サーバは、ウェブ・インターフェースを含むことができる。管理サーバは、データを受信するためのグラフィカル・ユーザ・インターフェース(GUI)を含むことができる。データは、画像データを含むことができる。画像データは、光のピクセルを表すことができる。光のピクセルは、構造物の外側に光を発するアクティブ化された装置を表すことができる。光のピクセルは、アクティブ化された照明器具を表すことができる。
【0010】
データは、温度データおよび時刻データを含むことができる。データは、履歴データを含むことができる。データは、警告データを含むことができる。警告データは、構造物内の非常事態を表すデータを含むことができる。
【0011】
装置は、マニュアル・オーバーライドを含むことができる。GUIは、コンピュータ支援設計(CAD)プログラムを含むことができる。各装置は、ある範囲の値で動作することができる。
【0012】
諸実施形態では、ネットワークは、ビル・サーバにリンクされた検証システムを含むことができる。検証システムは、カメラを含むことができる。カメラは、インターネット対応のディジタル・ビデオ・カメラでもよい。インターネット対応のディジタル・カメラは、予想される画像表示と実際の画像表示の比較に応答して、調整データをビル・サーバに送信することができる。インターネット対応のディジタル・カメラは、予想される画像表示時刻と実際の画像表示時刻の比較に応答して、調整データをビル・サーバに送信することができる。
【0013】
GUIは、構造物の外側の現在の状態を見るためのインターフェースを含むことができる。現在の状態は、インターネット対応ディジタル・ビデオ・カメラからの現在の画像、および現在の画像の生成に関する統計値を含むことができる。
【0014】
もう1つの態様では、本発明は、ビル・サーバにリンクされた管理サーバと、ビル・サーバにリンクされ、構造物内の複数の部屋から構造物の外側に光を発する照明器具を制御する装置とを含むネットワークを特徴とする。
【0015】
本発明は、以下の1つまたは複数の有利な特徴を含むように実装することができる。本ネットワークは、外側に発する光を制御し、照明器具を制御する装置を組み込んだ装置を含むことができる。外側に発する光を制御する装置は、ウインドウ・トリートメントでもよい。
【0016】
諸実施形態では、ネットワークは、複数の部屋のうちの一部に配置され、1つまたは複数の装置を制御するように構成された、1つまたは複数のルーム・コントローラを含むことができる。管理サーバは、データを送受信するための入出力(I/O)装置を含むことができる。管理サーバは、ウェブ・インターフェースを含むことができる。管理サーバは、データを受信するためのグラフィカル・ユーザ・インターフェース(GUI)を含むことができる。データは、画像データを含むことができる。画像データは、光のピクセルを表すことができる。光のピクセルは、光を構造物の外側に発するアクティブ化された装置を表すことができる。光のピクセルは、アクティブ化された照明器具を表すことができる。
【0017】
データは、温度データおよび時刻データを含むことができる。データは、履歴データを含むことができる。データは、警告データを含むことができる。警告データは、構造物内の非常事態を表すデータを含むことができる。装置は、マニュアル・オーバーライドを含むことができる。
【0018】
GUIは、コンピュータ支援設計(CAD)プログラムを含むことができる。装置は、ある範囲の値で動作することができる。
【0019】
ネットワークは、ビル・サーバにリンクされた検証システムを含むことができる。検証システムは、カメラを含むことができる。カメラは、インターネット対応のディジタル・ビデオ・カメラでもよい。インターネット対応のディジタル・カメラは、予想される輝度情報と実際の輝度情報の比較に応答して、調整データをビル・サーバに送信することができる。
【0020】
GUIは、構造物の外側の現在の状態を見るためのインターフェースを含むことができる。現在の状態は、インターネット対応ディジタル・ビデオ・カメラからの現在の画像、および現在の画像の生成に関する統計値を含むことができる。
【0021】
もう1つの態様では、本発明は、ビル・サーバにリンクされた管理サーバと、ビル・サーバにリンクされた装置とを含み、それらの装置のうちの第1組の装置が、構造物内の複数の部屋から構造物の外側に発する室内灯を選択的に制御し、それらの装置のうちの第2組の装置が、複数の部屋の中の照明器具を選択的に制御し、この第1組の装置が第2組の装置を組み込んでいるネットワークを特徴とする。
【0022】
本発明は、以下の1つまたは複数の有利な特徴を含むように実装することができる。第1組の装置はウインドウ・トリートメントでもよい。
【0023】
本ネットワークは、複数の部屋のうちの一部に配置され、1つまたは複数の装置を制御するように構成された、1つまたは複数のルーム・コントローラを含むことができる。管理サーバは、データを送受信するための入出力(I/O)装置を含むことができる。管理サーバは、ウェブ・インターフェースを含むことができる。管理サーバは、データを受信するためのグラフィカル・ユーザ・インターフェース(GUI)を含むことができる。データは、画像データを含むことができる。画像データは、光のピクセルを表すことができる。光のピクセルは、光を外側に発するアクティブ化された装置を表すことができる。光のピクセルは、アクティブ化された照明器具を表すことができる。
【0024】
諸実施形態では、データは、温度データおよび時刻データを含むことができる。データは、履歴データを含むことができる。データは、警告データを含むことができる。警告データは、構造物内の非常事態を表すデータを含むことができる。装置は、マニュアル・オーバーライドを含むことができる。
【0025】
入出力装置は、コンピュータ支援設計(CAD)プログラムを含むことができる。装置は、ある範囲の値で動作することができる。
【0026】
ネットワークは、ビル・サーバにリンクされた検証システムを含むことができる。検証システムは、カメラを含むことができる。カメラは、インターネット対応のディジタル・ビデオ・カメラでもよい。インターネット対応のディジタル・カメラは、予想される画像表示と実際の画像表示の比較に応答して、調整データをビル・サーバに送信することができる。
【0027】
入出力装置は、構造物の外側の現在の状態を見るためのインターフェースを含むことができる。現在の状態は、インターネット対応ディジタル・ビデオ・カメラからの現在の画像、および現在の画像の生成に関する統計値を含むことができる。
【0028】
もう1つの態様では、本発明は、複数のオフィス・コントローラにリンクされたサーバを含み、オフィス・コントローラが構造物内の部屋のうちの一部に配置され、1組の部屋に配置された1つまたは複数の装置にリンクされているネットワークにおいて、オフィス・コントローラをピクセルとして割り当てるステップと、ネットワーク内の各ピクセルの状態を選択的に制御するステップとを含む方法を特徴とする。
【0029】
本発明は、以下の1つまたは複数の有利な特徴を含むように実装することができる。1つの「オン」状態のピクセルは、アクティブ化された照明装置およびアクティブ化されたウインドウ・トリートメント装置を含むことができる。本方法は、グラフィカル・ユーザ・インターフェース(GUI)内のピクセルによって生じる画像をプレビューするステップを含むことができる。本方法は、ピクセルによって生じる画像に関連する履歴情報を格納するステップを含むことができる。履歴情報は、スケジューリング情報および課金情報を含むことができる。GUIは、コンピュータ支援設計(CAD)ソフトウェアを含むことができる。
【0030】
本方法は、検証システムからの入力に応じて構造物の外面上の画像表示を交互に切り換えるステップを含むことができる。検証システムは、インターネット対応のディジタル・カメラでもよい。インターネット対応のディジタル・カメラは、予想されるピクセル遷移回数と実際のピクセル遷移回数の比較に応答して、調正データをビル・サーバに送信することができる。ビル・サーバは、パターン認識ソフトウェアを含むことができる。
【0031】
本方法は、オフィス・コントローラと関連する各部屋の在室状態の決定に応答して状態を制御するステップを含むことができる。
【0032】
本方法は、関連するオフィス・コントローラによってトリガされた警告の決定に応答して状態を制御するステップを含むことができる。警告はセキュリティ警報でもよく、火災警報でもよい。
【0033】
本方法は、関連するオフィス・コントローラによって生成される温度データに応答してかつ/または履歴データに応答して、状況を制御するステップを含むことができる。
【0034】
ネットワーク内の各ピクセルの状態を選択的に制御するステップは、在室状態を検出するステップを含むことができる。在室状態の検出は、在室が検出できるときにピクセルを薄暗くするステップと、不在状態が検出されているときにピクセルを明るくするステップとを含むことができる。本方法は、状態を手動制御するステップを含むことができる。
【0035】
ネットワーク内の各ピクセルの状態を選択的に制御するステップは、情報をスケジューリングするステップを含むことができる。
【0036】
ネットワーク内の各ピクセルの状態を選択的に制御するステップは、ピクセル内の欠陥を検出するステップと、検出された欠陥を補償するためにピクセルの位置を変更するステップとを含むことができる。
【0037】
もう1つの態様では、本発明は、ビルから画像を生成する方法であって、その画像がピクセルを含み、その方法がピクセルに関連する信号を生成するステップと、その信号をビル内のオフィスに送信するステップであって、1つのオフィスがピクセルのうちの1つまたは複数に対応し、そのオフィスが光を発し信号を受信するように構成された照明装置を含むステップと、その信号に基づいて照明装置からビルの外側に発する光を制御するステップとを含む方法を特徴とする。
【0038】
本発明は、以下の1つまたは複数の有利な特徴を含むように実装することができる。光を制御するステップは、照明装置をオンにするステップと、オフにするステップと、調光するステップとを含むことができる。照明装置は、光を発し信号を受信するように構成されたウインドウ・カバー装置を含むことができ、光を制御するステップは、信号に基づいてウインドウ・カバーを開閉するステップを含むことができる。ウインドウ・カバー装置は電子式シェードでもよい。ウインドウ・カバー装置は電子式ブラインドでもよい。信号は、電気信号および/または無線信号を含むことができる。
【0039】
本方法は、信号をオーバーライドする入力を受信するステップと、その入力に基づいて信号が実行されないようにするステップとを含むことができる。入力はオフィスの在室状態の感知に基づくものとすることができる。入力はユーザによって行うことができる。
【0040】
本発明は、以下の1つまたは複数の諸利点を実現するように実装することができる。
本ネットワークは、ビルの室内灯を、ビルの外側に画像を表示するためのピクセルとして使用する。ビルの中の照明およびウインドウ・トリートメント(たとえばシェード)は、有線の構成要素および無線の構成要素の両方を含む安全なネットワークを使用して遠隔操作される。一例を挙げれば、ピクセルをオンにするために、照明がオンにされ、ウインドウ・トリートメントが開けられる。ピクセルをオフにするには、照明がオフにされ、オフィスが在室である場合はウインドウ・トリートメントが閉められる。
【0041】
画像を素早く変化させることにより、動画を作り出すことができる。より高輝度でより解像度の高い画像を生成するために、エレクトロクロミックガラス、有機の発光ダイオード(LED)および他の類似の技術を使用することができる。
【0042】
本ネットワークは、オフィスが不在のときは照明をオフにすることによって、電力の使用を減らしてエネルギーを節約し、ウインドウ・トリートメントの位置を利用して太陽熱冷暖房を制御することによって、冷暖房コストを削減する。
【0043】
在室者は、調光可能な照明に直接アクセスすることができる。標準的なオン/オフ型の照明に限らず、在室者は自分の好みに合うように照明を変えることができる。
【0044】
設置の具体的内容によっては、ネットワークは、以前はまとめて制御されていた照明を在室者が個々に制御できるようにする。
【0045】
本ネットワークは自動調整を提供する。照明およびウインドウ・トリートメントを周囲の光や温度に合わせて自動調整すると、在室者の快適さが向上する。
【0046】
ネットワークの保守および管理機能は、照明およびウインドウ・トリートメントの問題を早期に検出し、迅速に修復することを保証する。在室者は、電球切れやちらつき、およびウインドウ・トリートメントの損傷を我慢することが減る。
【0047】
本発明の1つの実装で、上記のすべての諸利点が提供される。
本発明のその他の特徴および諸利点は、以下の説明および特許請求の範囲から明らかである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0048】
異なる図において同じ参照番号および名称は、同様の要素を示している。
図1に示すように、例示的なネットワーク10は、ビル・サーバ14にリンクされた管理サーバ12を含む。図では管理サーバ12がビル・サーバ14に直接リンクされているように示してあるが、他の実装形態は、インターネットなど相互接続されたコンピュータ・システムのネットワークにリンクされた管理サーバ12およびビル・サーバ14を含む。このような他の実装形態では、ビル・サーバ14が管理サーバ12から受信した入力を、ビルなど単一の構造物においてローカルに処理することもでき、またほとんどどのような地理的な場所から遠隔で処理することもできる。
【0049】
ビル・サーバ14は、いくつかのオフィス・コントローラ16にリンクすることができる。具体例では、オフィス・コントローラ16は、オフィス・ビルの部屋のうちの一部に配置されており、1組の部屋に位置するまたは隣接する1つまたは複数のどの装置室17とも通信する。室内装置例17は、室内照明装置、室内照明スイッチ装置、室内ウインドウ・トリートメント装置(たとえば電動シェード)、サーモスタット、警報装置などを含むことができる。部屋の例には、それだけには限らないが、それぞれが少なくとも1つの照明装置または1つのウインドウ・トリートメント装置を有する、オフィス、クローゼット、休憩室、ロビーなどがある。ある実装形態では、ビル・サーバ14は、室内装置17に直接リンクされている。他の実装形態では、ビル・サーバ14は、1つまたは複数のオフィス・コントローラ16に直接リンクされており、また、1つまたは複数の室内装置17に直接リンクされている。
【0050】
ある実装形態では、ビル・サーバ14がオフィス・コントローラ16を介さずに装置と直接通信できるように、オフィス・コントローラ16と装置17を合体させて、1つまたは複数の単一装置にすることができる。
【0051】
管理サーバ12は、ユーザ22に表示するためのグラフィカル・ユーザ・インターフェース(GUI)20を有する入出力装置18を含む。
【0052】
ネットワーク10の構成はフレキシブルである。たとえば、一例を挙げれば、オフィス・コントローラ16のうちの1つまたは複数は、ビル・サーバ14とオフィス・コントローラ16の間にリンクされた、1つまたは複数の介在するコントローラを含むことができる。
【0053】
別の例では、ネットワーク10は無線のローカル・エリア・ネットワーク(LAN)または無線技術と有線技術の組合せとして実装される。無線LANは、モバイル・ユーザが無線(電波)接続を介してLANに接続することができるものである。1つの具体的な規格であるIEEE802.11に、無線LANの技術が指定されている。図に示した例示的な構成では、ネットワーク10はクライアント−サーバ・ネットワークとして実装されている。
【0054】
具体的な例では、管理サーバ12上のユーザ22は、ウェブ・クライアントおよびネットワーク10内にあるハードウェア・デバイスを使用してビル・サーバ14(特定の装置17を制御するオフィス・コントローラ16をアクティブ化および非アクティブ化する)と対話し、ビル・サーバ14は、たとえばASP.NET拡張マークアップ言語(XML)やPythonウェブサービス対応として設計されている。
【0055】
後述するように、管理サーバ12、すなわちネットワーク10内のクライアント・システムは、入力データを受信および/または生成する。受信入力は、別のシステム(図示せず)によって、あるいはユーザ22からGUI20を介して提供することもできる。入出力装置18は、ウェブ・ページまたはデータベース管理ソフトウェアを含むことができる。入出力装置18により、ユーザ22は、管理サーバ12とインターフェースするアプリケーションが設計できるようになる。具体的な例では、入力データはビルに表示すべき画像を表す。入力データはビル・サーバ14に送信される。受信入力データに応答して、ビル・サーバ14は、オフィス・コントローラ16のうち1つまたは複数をアクティブ化または非アクティブ化させ、それによって個々の装置17をアクティブ化/非アクティブ化することができる。オフィス・コントローラ16のうちの1つまたは複数をアクティブまたは非アクティブにする前に、ビル・サーバ14にある一定期間待つよう命令することができる。ビル・サーバ14は、オフィス・コントローラ16のうちの1つまたは複数をアクティブまたは非アクティブにするようスケジュールすることができる。一例を挙げると、オフィス・コントローラ16は、室内照明装置のオン/オフ操作、および/またはウインドウ・シェードなどのウインドウ・トリートメント装置の開/閉を制御する。室内照明装置および/またはウインドウ・トリートメント装置を制御することにより、ビルの外側から見たときに、部屋が光のピクセルとして見えるようにすることができる。それぞれがピクセルを表すいくつかの部屋で照明装置および/または部屋のシェード装置が制御されると、受信入力データに応答してビルの外側から見える画像が生成される。この例では、各部屋は少なくとも1つのピクセルに対応する。ピクセルの組合せから形成される画像は、文章でも図形でもよい。画像は素早く変化することができ、スクロールする文章および動画を提供する。
【0056】
ビル・サーバ14は、たとえば、プロセッサ30およびメモリ32を含む。メモリ32は、Linux、Unix(登録商標)、またはWindows(登録商標)などのオペレーティング・システム(OS)、および後述する構造物画像生成処理100を含む。ビル・サーバ14は、記憶装置36を含むこともできる。記憶装置36は、たとえばビルの外側に画像を生成するために使用される受信入力を格納するための、データベース38を含むことができる。
【0057】
ある具体的な実装形態では、ネットワーク10は、ビル・サーバ14にリンクされた検証システム40を含む。検証システム40は、たとえば、ビル42の外側に生成された表示の質の決定に使用される。検証システム40の例は、生成された画像を示しているビルの外側の面を見るために配置されたディジタル・ビデオ・カメラや無線ウェブ・カメラである。
【0058】
他の例では、検証システム40は、パターン認識ソフトウェアを含む。パターン認識ソフトウェアは、生成された画像を解釈し、表示された画像が管理サーバ12から受信した入力データによって定義される所望の生成画像と一致しない場合は、補正信号をビル・サーバ14に送信する。
【0059】
検証システム40は、ビルに設置されており対象のビルの画像がよく見える、インターネット対応ディジタル・ビデオ・カメラでもよい。管理サーバ12およびビル・サーバ14が設置される前に、数夜にわたりビルを監視することができる。ビルの在室者の自然な動きが、点灯および消灯された各窓の画像をもたらす。
【0060】
同時に状態を変えるビルの複数の窓を識別することができる。これらのグループは、1つのスイッチによって制御される2つ以上の灯火、および/または1つの灯火によって照明される2つ以上の窓を表す。
【0061】
これらの画像をコンピュータ支援設計(CAD)の図面と組み合わせて、ビルのモデルを生成することができる。このモデルを画像生成ソフトウェアで使用して、さまざまな場所、視野角、および気象条件で、広告を生成し視覚化することができる。生成された広告は、テータベース38に格納することができる。
【0062】
予約画像とは、表示されるべき時間を割り当てられた画像のことである。動画化は一連の広告を予約する処理なので、途切れることなく実行される。ネットワーク10が設置された後、実際の画像がモデルと組み合わされ、ネットワーク10が機能していることを検証するためのスケジュールが立てられる。画像は、電子署名し、請求書作成の目的でサービス提供の証拠として使用することができる。ある実装形態の例では、実際のイメージまたはビデオを見るために、技術者が直接検証システム40に接続する。顧客へのメッセージをライブでデモンストレーションしたいセールスマンにも、同様の仕組みを利用可能にすることができる。
【0063】
予想される画像と実際の画像が一致しない場合、ネットワーク10は、まず状態を自動的に矯正しようとする。状態が自ら是正されない場合、ネットワーク10は障害のログを取り、技術者に通知する。
【0064】
動作しない、あるいは障害のあるピクセルがあると、その障害の影響を受けていない代替画像を表示させることができる。
【0065】
ある例では、オフィス・コントローラ16は、ビル・サーバ14に接続するためのネットワーク・アクセス・カード、光量のグラデーションを調節する調光可能な蛍光灯安定器コントローラなど照明装置を調光する装置、およびウインドウ・シェードを上下させる電動シェード・コントローラなどのウインドウ・トリートメント制御装置を含む。
【0066】
図2に示すように、処理100は、ビルのいくつかの照明装置をビルの外側に画像を生成するためのピクセルとして割り当てる(102)ステップを含む。照明装置の例は、ウインドウ・トリートメント・コントローラに関連している調光可能な蛍光灯安定器コントローラである。
【0067】
ある具体的な例では、照明装置は、統一商品コード(UPC)と、一意のネットワーク・アドレスなど一意のネットワーク識別(ID)とを有する。照明装置が設置されるとき、ビル内の装置の場所が記録され保持される。全地球位置把握システム(GPS)装置により、それらの場所の決定を支援することができる。
【0068】
処理100は、少なくとも1つのサーバ(たとえばネットワーク10)を含むネットワークを介してピクセル同士をリンクする(104)。上述の通り、ネットワーク10は、たとえばLAN、無線LAN、あるいは通常のLANと無線LANの組合せとして実装することができる。
【0069】
処理100は、ネットワーク内の各ピクセルの状態を選択的に制御する(106)。状態は、いくつかの値を有することができる。たとえば、「オン」の状態は点灯した室内の照明装置および開いたウインドウ・トリートメント装置によって表すことができ、「オフ」の状態は閉まったウインドウ・トリートメント装置によって表すことができる。他の例では、状態は、たとえば照明装置の明るさ/暗さの制御によって生成された、光の陰影を示すピクセルを表すことができる。
【0070】
この選択的制御(106)により、数多くの特徴が可能になる。たとえば、セキュリティ警告および/または火災警報に応答して、ピクセルをアクティブ化することができる。室内灯の動画は、火災誘導制御/火災非常口の設定、警報に使用し、1つまたは複数の室内での、会議やイベント、また会議やイベントの終了を通知することができる。選択的制御(106)は、会議室において灯火の傾斜を提供することができる(たとえば、前方の灯火がオンで、後方の灯火がオフ)。部屋から発する光を制御するために、選択的制御(106)を、シェードの代わりにエレクトロクロミック(またはウインドウ)と併せて使用することができる。
【0071】
1つの具体的な例では、選択的制御(106)がピクセルをオンまたはオフにする。ピクセルをオンにするには、対応するウインドウ・トリートメント装置を開け、対応する灯火をオンにする。ピクセルをオフにするには、ウインドウ・トリートメント装置を閉めるか、照明装置をオフにする。
【0072】
どのようにしてピクセルを所望の状態にするかの決定は、いくつかの基準に基づいて行う。たとえば、特定の部屋が在室である場合、照明装置は点灯しているはずである。これは、ピクセルの状態がウインドウ・トリートメント装置の状態に完全に制御されていることを暗示している。部屋の灯火分離が不十分な場合(たとえばオープン・フロア・プラン)、ピクセルの状態はもっぱらウインドウ・トリートメント装置の状態によって完全に制御しなければならない。部屋が不在で、灯火の分離が十分な場合は、照明装置の状態によってピクセルの状態を制御する方が好ましい。これによりピクセル切換え時間が増加し、機械的磨耗が減少する。
【0073】
ネットワーク10で処理100を使用すると、エネルギーの節約が実現する。エネルギーは2つの方法、すなわち、オフィスが不在のときは照明装置をオフにすることによる電力使用の削減と、ウインドウ・トリートメント装置の位置を使用して太陽熱冷暖房を制御することによる冷暖房コストの削減とによって節約される。
【0074】
オフィスが不在のときに照明装置をオフにすると、電気の節約によりエネルギーが節減される。ネットワーク10の画像表示面への干渉を防止するために、外側の照明装置は日照時間内にのみこの挙動を示す。室内の照明装置(その室内全体にネットワーク10が設置されている場合)は、常にこの挙動を示す。
【0075】
ビルの暖房装置がアクティブの場合、暖房装置による暖房に対する照明装置による暖房の相対的コストが決定される。暖房装置の方がより効率的な場合のみ、照明装置がオフにされる。
【0076】
ビルの冷却装置がアクティブの場合、照明装置をオフにすると直接電気が節約され、また冷却装置の負荷を減らすことにより、さらにエネルギー消費が削減される。
【0077】
照明装置、ウインドウ・トリートメント装置(たとえばシェード)、およびスイッチング装置は、ビルの在室者にとってちょうど予想の通りに動作する。照明装置のスイッチが切り換えられると、照明装置がオンまたはオフになる。ウインドウ・トリートメント装置のスイッチが切り換えられると、ウインドウ・トリートメント装置が開閉する。これらの動作は、待ち時間が非常に短い。挙動の差が生じるのは、ビル・サーバ14が画像を表示しているとき、またはエネルギーを節約しているときだけである。
【0078】
画像を表示しているとき、照明装置をオンにするとウインドウ・トリートメント装置が閉まることがある。在室者によって開始されたウインドウ・トリートメント装置の開閉は、開閉するとピクセルが不適当な状態になり、またウインドウ・トリートメント装置のポリシーがユーザのオーバーライドを防止するように構成されている場合、拒否されることがある。そうでない場合は、ウインドウ・トリートメント装置は正常に動作し、処理100は生成された/表示された画像を最適化しようとする。このようなオーバーライドはしばらくの間、あるいはその部屋が不在になるまで維持される。
【0079】
ビル・サーバ14がエネルギーを節約しているとき、部屋が不在になると照明装置は自動的にオフになる。構成によっては、部屋が再び在室になったとき照明装置はオンに戻ることができる。ウインドウ・トリートメント装置は、太陽熱暖房を最適化するために、1日中開いたり閉まったりする。在室者によって開始されたウインドウ・トリートメント装置の開閉は、ウインドウ・トリートメント装置のポリシーがユーザのオーバーライドを防止するように構成されている場合、拒否されることがある。そうでない場合は、しばらくの間、あるいはその部屋が不在になるまで、オーバーライドが維持される。
【0080】
1日のうち在室の度合いが高い時間、すなわち勤務時間の間は、高信頼性の在室検出を利用することができる。1日のうち在室の度合いが低い時間は、ヒューリスティックスおよび低信頼性の検出方式が利用される。
【0081】
日中、特に朝、ビルを暖めるために、ウインドウ・トリートメント装置が開けられる。同様に、ビルを冷却するために(すなわち暖まらないようにするために)ウインドウ・トリートメント装置が閉められる。こうすると、冷暖房装置の働きを削減することによりエネルギーの節減になる。この方法は日中のみ有効であり、したがって夜間の画像表示に干渉しない。
【0082】
すべてのウインドウ・トリートメント装置を閉めることにより、夜間に生じる太陽熱冷却も最小限に抑えることができるが、そのウインドウ・トリートメント装置が熱流量に対して非常に高い抵抗(すなわちR値)を有していない限り、その効果はごくわずかである。
【0083】
在室の判定は、在室センサ、手動スイッチ切換えの検出、時間ヒューリスティックス、非活動タイムアウト・ヒューリスティックス、履歴バイアス・ヒューリスティックス、およびスクリーン・セーバ・ヒューリスティックスなどの多くの方法のうちのいずれかで行うことができる。
【0084】
在室センサは、赤外線および動き検出システムによって在室を判定する。在室検出器は代替入力やヒューリスティックスを排除し非常に信頼性が高いため、部屋の推定在室率は在室センサの状態と一致する。
【0085】
スイッチが手動で切り換えられた場合、その部屋は在室であると推定される。この仮定はしばらくの間継続し、それから在室検出器(設置されている場合)がそうでないと判定するまで継続する。不在状態であると再び推定されたすぐ後にスイッチが再び手動で切り換えられた場合、ビル・サーバ14は再び不在状態と推定する前に待つ時間を延長する。
【0086】
時刻は推定在室率に大きな影響を与える。勤務時間中は、オフィスは在室であるとより強く推定される。真夜中は、オフィスは不在であるとより強く推定される。在室推定率が増大するにつれて、在室センサで使用されるしきい値は低くなり(すなわち、在室を示している信号の信頼性がより低いと推定される)、在室タイムアウトが増加する(すなわち、スイッチの手動切換えなどのユーザ・イベントの検出によりオフィスが在室であると推定される場合、システムが不在推定を検討する前に待つ時間がより長くなる)。
【0087】
履歴イベントもまた、推定在室率に影響を与える。オフィスが1日のある時間に履歴上在室であった場合、将来の同じ時間に推定在室率がより高くなるはずである。
【0088】
コンピュータ上での非活動状態を検出するソフトウェア(たとえばスクリーン・セーバのような)をインストールすることによっても、在室を検出することができる。スクリーン・セーバが起動すると、推定在室率が低下する。
【0089】
上述のように、ネットワーク10は、無線ネットワークおよび有線ネットワークの組合せを使用して通信を行う。有線ネットワークには、10/100Base−Tイーサネット(登録商標)、ディジタル加入者線(DSL)、DOCSIS(Data Over Cable Service Interface Specifications)、DALI(Digital Addressable Lighting Interface)および/または標準的な電気配線が含まれ得る。無線の構成要素には、1つまたは複数のさまざまな802.11およびセルラー標準が含まれ得る。
【0090】
ネットワーク10は、サイトの個々のロジスティカルな制約に応じて、さまざまな方法で構築することができる。いくつかの重要な問題は、セキュリティ、待ち時間、帯域幅、信頼性、およびコストである。
【0091】
標準的な暗号慣行に従うことにより、セキュリティが実現される。ネットワーク10内のすべての通信は、暗号化され認証される。ネットワーク10上のすべての装置は、なりすましを防ぐために設置時に一意の鍵を与えられる。鍵は、役割および場所に特有のものである。鍵は頻繁に交替される。物理的にアクセス可能な装置は、アクセスの試みがあれば検出し報告する。
【0092】
ある種の装置間の待ち時間は非常に短くなければならない。たとえば、照明スイッチがオンになると、対応する照明装置はただちにオンになるべきである。これを保証するために、スイッチと照明装置は直接通信する。この保証をセキュリティ要件に適合させるために、装置は、通信する可能性がある他の装置の識別リストおよび暗号鍵を定期的に与えられる。
【0093】
集中ビル・サーバ14と、オフィス・コントローラ16によって制御される照明装置およびウインドウ・トリートメント装置の間の潜在的な待ち時間の長さのため、ピクセル命令は照明装置およびウインドウ・トリートメント装置に大きなブロックで送信され、そこにローカルに格納される。これらの命令は、将来、すべての照明装置およびウインドウ・トリートメント装置が、それらの命令ブロックを受信したと推測された後に一度に実行するように設定される。これにより、ネットワーク10とともに中断のない同期化された動作が保証される。
【0094】
十分な帯域幅、高い信頼性、および低コストを保証するための詳細は、個々のサイトの物理的制約に依存している。大きな設備は、多くのサブネットに分割することができる。スイッチング装置、照明装置、およびウインドウ・トリートメント装置は、たとえば、配線コストがそれほど高くないDALIや、配線コストがひどく高い可能性があるZigBeeネットワーク用ルーティング・プロトコルによって、エンドポイントでネットワーク接続される。サブネットは、有線または無線のイーサネット(登録商標)、あるいはZigbeeによって互いにリンクされる。ビルの全体は、多数の有線オプション、またはセルラー・モデムを介してビル・サーバ14に接続される。
【0095】
いくつかの側面、たとえば、全体の輝度、輝度の正確さ、タイミングの正確さ、および誤点灯されたピクセルの数などが、表示された画像や動画の質に影響を及ぼす。
【0096】
画像が明るいほど、可視性が高い。表示された画像の輝度は、室内のオフィス照明装置の輝度に依存する。画像の輝度を最大にするために、多数の高輝度室内照明装置が設置される。在室者が、室内が明るすぎると感じる場合、単に照明装置を暗くすることができる。ビル・サーバ14は、所望の灯火レベルを記憶し、オフィスが在室であると判定されたときはいつでもそのレベルに戻る。
【0097】
画質を最高にするために、所望の輝度の変化は実際の輝度の変化を反映しなければならない。所望の変化と実際の変化は、室内装飾(外側から見ることができる光の量を変えてしまう、ペンキの色や家具の配置など)のために異なることがある。これを是正するため、検証システム40(たとえば外部のカメラ)が所望の変化と実際に表示されたものを比較する。カメラは、影響を受けるピクセルの相対的な基本輝度を調整するために、ビル・サーバ14に信号を送信する。人であるオペレータ(たとえばユーザ22)も、この動作を行うことができる。
【0098】
動画の場合も同様に、すべてのピクセル遷移が同時に生じなければならない。外部のカメラ、またはオペレータが、予想されるピクセル遷移時間と実際のピクセル遷移時間を比較し、ビル・サーバ14に調整をフィードバックする。
【0099】
いくつかのピクセルは、ビルの在室者からのオーバーライドのため、所望の状態でないことがある。ビル・サーバ14は、誤点灯されたピクセルの数を最小限に抑えるために、画像を上下あるいは斜めに移動させることができる。誤点灯されたピクセルの数が多すぎる場合、ビル・サーバ14は表示すべき代替画像を選択することができる。
【0100】
照明装置およびウインドウ・トリートメント装置を適切なピクセルおよびスイッチと関連付けることは、灯火、ウインドウ・トリートメント、およびスイッチの通常の設置とは異なる。上述のように、各装置(たとえばオフィス・コントローラ16にリンクされた照明装置)は例外なく一意の識別(ID)を有する。ネットワーク10を設置する間に、各装置のIDが記録され、構造物内の場所(たとえばビルのオフィス・ルーム)に関連付けられる。装置IDは、バーコード・スキャンまたは他の何らかの自動化法によって記録することができる。場所は、たとえば、GPS測位、階数、および図面の場所を使用して記録することができる。スイッチの関連付けも記録される。記録されたデータは整合性があるかどうか検査され、ピクセルの関連付けは図面に示されるように幾何配置から決定される。
【0101】
ピクセルの関連付けを決定するために、第2の実験的方法も使用することができる。各装置のIDは、それがスイッチング装置か、ウインドウ・トリートメント装置か、それとも照明装置かを表す部分を有することができる。ネットワーク10は、まずすべてのウインドウ・トリートメント装置を開き、すべての照明装置をオフにする。次いで、ある照明装置がオンにされ、その照明装置がどのピクセルと対応づけられているかを判定するためにビルの外側が観察される。これがすべての照明装置について繰り返される。最後に、すべてのウインドウ・トリートメント装置が閉められ、すべての照明装置がオンにされ、どのピクセルと関連付けられているか判定するために各ウインドウ・トリートメント装置が作動される。
【0102】
保守要求は、ビル・サーバ14、オフィス・コントローラ16、装置、およびユーザ22により生成される。ビル・サーバ14は、装置がその耐用年数の終わりに近づくと要求を生成する。オフィス・コントローラ16は、ハードウェアの問題(たとえば照明装置の故障)を検出すると要求を生成する。ユーザ22は、何かが故障したことに気づくと要求を生成することができる。
【0103】
保守の一環として装置が設置されると、新旧両方の装置のIDが記録され、ネットワーク10がそれに応じて更新される。
【0104】
何らかの理由でスイッチまたはピクセルの関連付けが間違っている場合、保守担当者が現場に行き、手作業で正しい関連付けを判断し記録することができる。
【0105】
画像設計ソフトウェアによって、ユーザ22は、たとえばコンピュータ支援設計(CAD)インターフェースを使用して、管理サーバ12上で画像設計を行うことができる。画像は異なる角度や距離からプレビューすることができる。一度設計されると、その画像をビル・サーバ14にアップロードすることができる。
【0106】
一例を挙げれば、ユーザ22がビル・サーバ14に接続し、所与のビル用に利用できる画像のリストを受け取る。ユーザ22は、画像を選択し、それらを実行するスケジュールを立てる。
【0107】
ビルの外側の検証システム40(たとえばカメラ)は、そのビルが表示するすべての画像を記録し、その記録をビル・サーバ14にアップロードする。ユーザ22は、ビルの現在の画像データおよび履歴画像データを見ることができる。
【0108】
本発明の諸実施形態は、ディジタル電子回路、またはコンピュータのハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、あるいはそれらの組合せとして実装することができる。本発明の諸実施形態は、データ処理装置、たとえばプログラム可能プロセッサ、1台のコンピュータ、または複数のコンピュータによって実行するための、あるいはそれらの動作を制御するための、コンピュータ・プログラム製品として、すなわち、情報担体たとえば機械可読記憶装置や伝播信号中で有形に実施されたコンピュータ・プログラムとして実装することができる。コンピュータ・プログラムは、コンパイラ型言語やインタープリタ型言語を含むどんな形式のプログラミング言語で書くこともでき、スタンドアロン・プログラムとして、またはモジュール、コンポーネント、サブルーチンとして、あるいはコンピューティング環境での使用に適する他のユニットを含む、どんな形式で配備することもできる。コンピュータ・プログラムは、1台のコンピュータまたは1つの場所にある複数のコンピュータで実行されるように、または複数の場所に分散されて通信ネットワークで相互接続されるように、配備することができる。
【0109】
本発明の実施形態の方法ステップは、入力データに対して動作し出力を生成することによって本発明の機能を実施するために、コンピュータ・プログラムを実行する1つまたは複数のプログラム可能プロセッサにより実施することができる。方法ステップは、たとえばFPGA(フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ)やASIC(特定用途向け集積回路)などの専用論理回路によって実施することもでき、また本発明の装置をこうした専用回路として実装することもできる。
【0110】
コンピュータ・プログラムの実行に適したプロセッサには、一例として、汎用マイクロプロセッサおよび専用マイクロプロセッサの両方、およびあらゆる種類のディジタル・コンピュータのどんな1つまたは複数のプロセッサも含まれる。一般に、プロセッサは、読み出し専用記憶装置またはランダム・アクセス・メモリ、あるいはその両方から命令およびデータを受け取る。コンピュータの基本的な構成要素は、命令を実行するプロセッサと、命令およびデータを格納する1つまたは複数の記憶装置である。一般に、コンピュータは、たとえば磁気ディスク、光磁気ディスク、または光ディスクなど、データを格納するための1つまたは複数の大容量記憶装置も含み、あるいは、そこからデータを受信するため、もしくはそこにデータを転送するため、またはその両方のために、こうした記憶装置に結合されている。コンピュータ・プログラムの命令およびデータを実施するのに適した情報担体にはすべての形式の不揮発性メモリが含まれ、一例としては、半導体記憶装置たとえばEPROM、EEPROM、およびフラッシュ・メモリ装置、磁気ディスクたとえば内蔵ハードディスクやリムーバブル・ディスク、光磁気ディスク、およびCD−ROMやDVD−ROMディスクなどがある。プロセッサおよびメモリは専用論理回路によって補完することもでき、また専用論理回路に組み込むこともできる。
【0111】
ユーザとの対話を提供するために、本発明の諸実施形態は、ユーザに情報を表示するための表示装置、たとえばCRT(ブラウン管)モニタやLCD(液晶表示装置)モニタ、およびユーザがコンピュータに入力を提供するためのキーボードやポインティング・デバイス、たとえば、マウスやトラック・ボールを有するコンピュータ上で実装することができる。ユーザとの対話を提供するために、他の種類の装置も同様に使用することができる。たとえば、ユーザに提供されるフィードバックは、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、または触覚フィードバックなどどのような形の感覚フィードバックでもよく、またユーザからの入力は、音響入力、音声入力、触覚入力を含むどのような形でも受信することができる。
【0112】
本発明の諸実施形態は、たとえばデータ・サーバとしてのバックエンド・コンポーネントを含むコンピューティング・システム、またはアプリケーション・サーバなどのミドルウェア・コンポーネントを含むコンピューティング・システム、または、ユーザがそれを介して本発明の実装形態と対話することができるグラフィカル・ユーザ・インターフェースやウェブ・ブラウザを有するクライアント・コンピュータなどのフロントエンド・コンポーネントを含むコンピューティング・システム、あるいはこのようなバックエンド・コンポーネント、ミドルウェア・コンポーネント、フロントエンド・コンポーネントのどのような組合せを含むコンピューティング・システム中でも実装することができる。システムのコンポーネントは、どのような形式、または、たとえば通信ネットワークなどのディジタル・データ通信の媒体によっても相互接続することができる。通信ネットワークの例には、LAN、およびインターネットなどの広域ネットワーク(WAN)がある。
【0113】
コンピューティング・システムは、クライアントとサーバを含むことができる。一般にクライアントとサーバは互いに遠く離れており、通常は通信ネットワークを介して対話する。クライアントとサーバの関係は、それぞれのコンピュータ上で稼動しており互いにクライアントとサーバの関係を有するコンピュータ・プログラムによって生じる。
【0114】
上述の説明は例示のためのものであり、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲を限定するためのものではないことが理解されるべきである。他の実施形態も、添付の特許請求の範囲内に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0115】
【図1】ブロック図である。
【図2】流れ図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークであって、
ビルサーバにリンクされた管理サーバ、及び
該ビルサーバにリンクされ、建造物内の複数の部屋から該建造物の外側に発する光を選択的に制御する装置
からなるネットワーク。
【請求項2】
請求項1記載のネットワークにおいて、該装置がウインドウ・トリートメントであるネットワーク。
【請求項3】
請求項1記載のネットワークであって、さらに、前記建造物の外側に発する光を選択的に制御する装置に組み込まれた照明器具を制御する装置からなるネットワーク。
【請求項4】
ビルから画像を生成する方法であって、該画像がピクセルを含み、
該ピクセルに関連する信号を生成するステップ、
該ビル内のオフィスに信号を送信するステップであって、1つのオフィスが1以上のピクセルに相当し、該オフィスが光を発し該信号を受信するよう構成された照明装置を含む、ステップ、及び
該信号に基づいて、該照明装置から該ビルの外側に発する光を制御するステップ
からなる方法。
【請求項5】
請求項4記載の方法において、該信号がアクティブ化の前にブロックの形式で送信され該装置に記憶される方法。
【請求項6】
請求項4記載の方法において、該照明装置が、光を発し該信号を受信するように構成されたウインドウ・カバー装置を含み、前記光を制御するステップが該信号に基づいて該ウインドウ・カバーを開閉するステップを含む方法。
【請求項7】
請求項6記載の方法において、該ウインドウ・カバー装置が電子式シェードである方法。
【請求項8】
請求項6記載の方法において、該ウインドウ・カバー装置が電子式ブラインドである方法。
【請求項9】
請求項4記載の方法において、入力がオフィスの在室を検知することに基づく方法。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2008−502949(P2008−502949A)
【公表日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−527697(P2007−527697)
【出願日】平成17年6月8日(2005.6.8)
【国際出願番号】PCT/US2005/020187
【国際公開番号】WO2005/125285
【国際公開日】平成17年12月29日(2005.12.29)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ZIGBEE
2.Linux
【出願人】(506408450)メイゴールド,インコーポレーテッド (1)
【Fターム(参考)】