説明

機器操作装置

【課題】操作したい操作デバイスを容易に見つけることができる機器操作装置を提供すること。
【解決手段】ユーザによる操作に応じて、機器101、103、105を操作するための操作信号を送信する機器操作装置1であって、前記操作を検知する検知部9、及び前記検知部9で検知した操作に応じたデバイス情報を無線通信により送信するデバイス情報送信部11を備える操作デバイス3と、前記デバイス情報を受信する受信部13と、前記受信部13で受信した前記デバイス情報に応じて前記操作信号を決定する制御部15と、前記操作信号を前記機器101、103、105に送信する操作信号送信部17とを備え、前記操作デバイス3は、設置位置を変更可能であることを特徴とする機器操作装置1。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば車載機器等の機器を操作するための機器操作装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両には、エアコン、オーディオ、ナビゲーションシステム、通信装置等、様々な車載機器が搭載される。これらの車載機器自体に備えられた操作スイッチの他に、ステアリングホイールにも操作スイッチを設け、運転姿勢のままで車載機器を操作可能にする技術が知られている。例えば、カーナビゲーション装置の表示地図に対するスクロール操作を、ステアリングホイールに設けたスイッチで行う技術が開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−262274号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ステアリングホイールに様々な車載機器の操作スイッチ(操作デバイス)がある場合、どの操作スイッチがどの車載機器の操作スイッチであるかが分かり難いため、ユーザは、車両の進行方向から視線を移動させ、手元の操作スイッチを確認しながら操作しなければならなかった。そのため、瞬時に的確な操作スイッチを探し、操作することはできなかった。
【0005】
本発明は以上の点に鑑みなされたものであり、操作したい操作デバイスを容易に見つけることができる機器操作装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の機器操作装置は、ユーザによる操作に応じて、機器を操作するための操作信号を送信する。本発明の機器操作装置は、ユーザによる操作を検知する検知部、及び検知部で検知した操作に応じたデバイス情報を無線通信により送信するデバイス情報送信部を備える操作デバイスを有する。この操作デバイスの設置位置は変更可能である。
【0007】
また、本発明の機器操作装置は、デバイス情報を受信する受信部と、受信部で受信したデバイス情報に応じて操作信号を決定する制御部と、操作信号を機器に送信する操作信号送信部とを備える。
【0008】
本発明の機器操作装置では、操作デバイスの取り付け位置を変更可能であるから、ユーザは、操作デバイスを自分にとって操作し易い位置に取り付けることができる。その結果、ユーザは、例えば、運転中等に、所定の操作デバイスを操作したい場合、それを探す必要が無い。また、操作したい操作デバイスを探すために、運転の集中度が低下してしまうようなことがない。
【0009】
本発明の機器操作装置は、操作デバイスを複数備えるものであってもよい。この場合、操作デバイスのデバイス情報送信部は、デバイス情報とともに、操作デバイスのID情報を送信するものとすることができ、受信部も、デバイス情報とともに、操作デバイスのID情報を受信するものとすることができる。そして、制御部は、ID情報に基づき、各操作デバイスごとに、操作信号を決定することができる。こうすることにより、操作デバイスごとに、異なる操作信号を決定することができ、その結果として、操作デバイスごとに、異なる制御を行うことができる。
【0010】
また、本発明の機器操作装置では、複数の操作デバイスのうち、ユーザにとって不要なものは取り付けなくてもよい。そのことにより、操作デバイスの数を少なくできるので、操作デバイスの位置が一層分かりやすくなる。なお、操作デバイスと受信部との通信は無線通信で行われるので、一部の操作デバイスを使用しなくても、受信部や制御部の側に問題は生じにくい。
【0011】
なお、機器(例えは車載機器)は、本発明に係る操作デバイス以外にも操作手段(例えばタッチパネルや音声認識)を持つものとすることができる。そのため、必ずしも全ての機器に対し、本発明に係る操作デバイスを取り付けなくても良い。所定の機器を手元で操作したい場合等に、その機器に対応する操作デバイスを選択して、例えば車室内等に取り付ければよい。
【0012】
前記デバイス情報は、例えば、ユーザの操作の検出自体と、その操作を検出した時刻とを含むものとすることができる。この場合、制御部は、例えば、ユーザの操作を経時的に取得し、その経時的な変化に応じて、操作信号を決定することができる。こうすることにより、多様な操作信号を決定することができる。その結果として、機器に対して多用な制御を行うことができる。
【0013】
また、デバイス情報は、例えば、ユーザの操作の検出自体と、その操作を検出した時刻と、ユーザの指の位置情報とを含むものとすることができる。この場合、制御部は、例えば、ユーザの指の位置を経時的に取得し、その経時的な変化(例えば、指の移動速度、移動方向)に応じて、操作信号を決定することができる。こうすることにより、多様な操作信号を決定することができる。その結果として、機器に対して多用な制御を行うことができる。
【0014】
操作デバイスを取り付ける方法は特に限定されない。例えば、粘着材、両面テープ等で取り付けることができる。また、クリップ等の取り付け具を用いて取り付けてもよい。
本発明の機器操作装置は、例えば、ユーザ(車両の搭乗者)による操作に応じて、車載機器を操作するための操作信号を送信する車載機器操作装置とすることができる。この場合、操作デバイスは、例えば、車室内に取り付けることができ、その取り付け位置を車室内で変更することができる。また、受信部、制御部、操作信号送信部等の全部又は一部も車両に搭載することができる。
【0015】
また、本発明の機器操作装置は、車載機器以外の機器を遠隔操作する遠隔操作装置とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】車載機器操作装置1の全体構成を表すブロック図である。
【図2】ボタンスイッチ3Aの構成を表す説明図であり、(a)は底面図、(b)は側断面図である。
【図3】操作デバイス3の取り付け位置の例を表す説明図である。
【図4】リボンスイッチ3Bの構成を表す側断面図である。
【図5】操作デバイス3が実行する処理を表すフローチャートである。
【図6】タグリーダ5及び制御DB7が実行する処理を表すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
1.車載機器操作装置1の全体構成
車載機器操作装置1の全体構成を図1に基づいて説明する。車載機器操作装置1は、複数の操作デバイス3、タグリーダ5、及び制御データベース(DB)7を備える。車載機器操作装置1は、ユーザによる操作デバイス3に対する操作に応じて、車載機器であるナビゲーションシステム101(図1ではナビと表記)、オーディオ103、エアコン105等のECUへ、操作信号を無線通信により送信する。それらの車載機器は、操作信号により操作される。なお、各車載機器は、その操作部を本体に備えており、車載機器操作装置1がなくても、その操作部により操作することができる。
【0018】
上記操作デバイス3は、ユーザによる操作を検知する検知部9と、検知部9で検知した操作に応じたデバイス情報等を無線通信により送信するデバイス情報送信部11とを備える。操作デバイス3は、車室内に取り付けられるが、その取り付け位置は、車室内において任意に設定できる(取り付け位置を自由に変更可能である)。ただし、取り付け位置は、操作デバイス3が送信するデバイス情報等をタグリーダ5が受信できる位置であり、ユーザが操作し易い位置であることが好ましい。なお、操作デバイス3の詳細な構造については後述する。
【0019】
上記タグリーダ5は、操作デバイス3から送信されたデバイス情報等を受信する受信部13と、受信部13で受信したデバイス情報等に応じ、制御DB7を使用して車載機器の制御動作を決定し、更にその制御動作に応じた操作信号を決定する制御部15と、操作信号を車載機器(ナビゲーションシステム101、オーディオ103、エアコン105)に送信する操作信号送信部17とを備える。タグリーダ5も、車室内に設置され、その設置位置は適宜設定できる。
【0020】
上記受信部13は、公知のRF−IDタグにおけるリーダライタであり、図示しないアンテナ、RFモジュール、コントロールモジュール等を備える。なお、制御部15が制御DB7を使用して操作信号を決定する処理については後に詳述する。
【0021】
2.操作デバイス3の構成
操作デバイス3としては、ボタンスイッチ3Aと、リボンスイッチ3Bとがある。車載機器操作装置1には、ボタンスイッチ3Aのみが1個以上含まれていてもよいし、リボンスイッチ3Bのみが1個以上含まれていてもよいし、ボタンスイッチ3Aとリボンスイッチ3Bのそれぞれが、1個以上含まれていてもよい。
【0022】
まず、ボタンスイッチ3Aの構成を図2に基づいて説明する。図2(a)はボタンスイッチ3Aの底面図であり、図2(b)は側断面図である。
ボタンスイッチ3Aは、筐体19、基板21、タクトスイッチ23、LSI25、緩衝材27、及び粘着材29を備えている。
【0023】
上記筐体19は、円板状の本体部19aと、本体部19aの外周に沿って、下方に突出した堤部19bとから成る。本体部19aは弾性を有する素材(例えば樹脂)から成り、ユーザが指で上方(図2(b)における上方)から押すと撓むように構成されている。
【0024】
円板部19aの下面には、基板21が取り付けられており、さらにその下面には、タクトスイッチ23、及びLSI25が取り付けられている。また、堤部19bの下面には、緩衝材27及び粘着材29が順次積層されている。
【0025】
粘着材29を取り付け対象部材107(図2(b)参照)に接着することで、操作デバイス3を取り付け対象部材107に取り付けることができる。ここで、取り付け対象部材107は、車室内に存在する部材である(例えばステアリングホイール、インパネ等)。操作デバイス3を取り付け対象部材107に取り付け、操作しない状態では、タクトスイッチ23と取り付け対象部材107との間には隙間があり、タクトスイッチ23はONとならない。一方、ユーザが本体部19aを指で上方向から押すと、本体部19aが撓み、タクトスイッチ23の先端が取り付け対象部材107に触れ、タクトスイッチ23がONとなって、ユーザの操作を検知する。すなわち、タクトスイッチ23は、検知部9として機能する。
【0026】
タクトスイッチ23がユーザの操作を検知したとき、LSI25は、そのボタンスイッチ3Aの固有IDを表すID情報、ユーザの操作を検出したこと自体を表す情報(以下、操作検出情報とする)、及びユーザの操作を検知したときの時刻を表す時刻情報を送信する。ボタンスイッチ3Aの場合、操作検出情報、及び時刻情報を併せてデバイス情報とする。なお、LSI25は公知のIDタグであり、ボタンスイッチ3Aの固有IDを予め記憶している。また、基板21は、IDタグのアンテナを備えており、ID情報及びデバイス情報を送信することができる。すなわち、LSI25及び基板21は、デバイス情報送信部11として機能する。
【0027】
ボタンスイッチ3Aは、粘着材29を取り付け対象部材107に接着することで、車室内において任意の位置に取り付けることができる。例えば、図3に示すように、ステアリング上の任意の位置P1〜P6、又はインパネ上の任意の位置P7〜P8等に取り付けることができる。さらに、図3に示す位置以外にも取り付けることができる。
【0028】
次に、リボンスイッチ3Bについて、図4に基づいて説明する。リボンスイッチ3Bは、短冊形状を有する布製のリボン31、基板33、検出センサ35、及びLSI37を備えている。検出センサ35は、公知の抵抗膜方式のタッチセンサである。
【0029】
上記リボン31の下面に基板33が取り付けられており、その基板33の下面に検出センサ35及びLSI37が取り付けられている。リボン31のうち、長手方向における両端31a、31b付近は、基板33で覆われておらず、この部分に両面テープを取り付けることで、リボンスイッチ3Bを、取り付け対象部材107(図4参照)に接着することができる。
【0030】
上記のようにリボンスイッチ3Bを取り付け対象部材107に取り付けた状態で、ユーザが上方から指でリボン31に触ると、検出センサ35は、ユーザの操作があったことを検知する。また、検出センサ35は、リボンスイッチ3Bのうち、どの位置に指が触れたかを検知する。ここで、位置とは、図4に示すように、リボンスイッチ3Bの長手方向における位置(例えば、位置L1、L2、L3・・・・)を表す。以上のように、検出センサ35は、検知部9として機能する。
【0031】
検出センサ35がユーザの操作を検知したとき、LSI37は、そのリボンスイッチ3Bの固有IDを表すID情報、ユーザの操作を検出したこと自体を表す操作情報(操作検出情報)、ユーザの指が触れた位置を表す位置情報、及びユーザの操作を検知したときの時刻を表す時刻情報を送信する。リボンスイッチ3Bの場合は、操作検出情報、位置情報及び時刻情報を併せてデバイス情報とする。なお、LSI37は公知のIDタグであり、リボンスイッチ3Bの固有IDを予め記憶している。また、基板33は、IDタグのアンテナを備えており、ID情報及びデバイス情報を送信することができる。すなわち、LSI37及び基板33は、デバイス情報送信部11として機能する。
【0032】
リボンスイッチ3Bは、上記のように、両面テープ等を用いて、車室内において任意の位置に取り付けることができる。例えば、図3に示すように、ステアリング上の任意の位置P1〜P6、又はインパネ上の任意の位置P7〜P8等に取り付けることができる。さらに、図3に示す位置以外にも取り付けることができる。
【0033】
3.操作デバイス3が実行する処理
操作デバイス3が実行する処理を図5のフローチャートに基づいて説明する。この処理は、車載機器操作装置1の電源がONとなっている期間中、継続的に実行される。
【0034】
ステップ10では、ユーザが操作デバイス3に触れたか否かを検知部9が判断する。操作デバイス3がボタンスイッチ3Aである場合は、タクトスイッチ23がONになったか否かにより、ユーザの操作を検知したか否かを判断する。操作デバイス3がリボンスイッチ3Bである場合は、検出センサ35の検出結果により、ユーザの操作を検知したか否かを判断する。
【0035】
ユーザが操作デバイス3に触れたと判断した場合はステップ20に進み、操作デバイス3に触れていないと判断した場合はステップ10を繰り返す。
ステップ20では、デバイス情報送信部11が、前記ステップ10でユーザの接触を検出した操作デバイス3のID情報及びデバイス情報を送信する。
【0036】
4.タグリーダ5及び制御DB7が実行する処理
タグリーダ5及び制御DB7が実行する処理を図6のフローチャートに基づき説明する。この処理は、車載機器操作装置1の電源がONとなっている期間中、継続的に実行される。
【0037】
ステップ110では、操作デバイス3が送信するID情報及びデバイス情報を、受信部13が受信したか否かを判断する。受信した場合はステップ120に進み、受信していない場合はステップ110を繰り返す。
【0038】
ステップ120では、前記ステップ110で受信したID情報及びデバイス情報をキーワードとして(クエリとして)制御DB7を検索し、対応する制御動作を決定する。すなわち、制御DB7には、ID情報及びデバイス情報の組み合わせに対して、対応する制御動作が予め記憶されており、前記ステップ110で受信したID情報及びデバイス情報をキーワードとして検索すれば、対応する制御動作が決定する。受信したID情報及びデバイス情報が所定のボタンスイッチ3Aからのものである場合、制御動作としては、例えば、以下のようなものがある。
【0039】
・オーディオ103における電源のON/OFFを切り替える制御動作
・エアコン105における電源のON/OFFを切り替える制御動作
・エアコン105のモードを切り替える制御動作
なお、制御する車載機器は、例えば、受信したID情報に予め対応付けられたものとすることができる。この場合、各操作デバイス3は、予め対応付けられた車載機器のみを操作することになる。1つの車載機器は、単一の操作デバイス3に対応付けられていてもよいし、複数の操作デバイス3に対応付けられていてもよい。1つの車載機器が複数の操作デバイス3に対応付けられている場合は、その車載機器における複数種類の制御を、複数の操作デバイス3で分担して行うことができる。
【0040】
また、受信したID情報及びデバイス情報が所定のリボンスイッチ3Bからのものである場合、以下に示すように、ユーザの操作の経時的な変化に応じて、制御動作を決定することができる。
【0041】
リボンスイッチ3Bが送信するデバイス情報には、位置情報及び時刻情報が含まれるから、リボンスイッチ3Bは、位置情報及び時刻情報を所定時間ごとに繰り返し送信する。そして、タグリーダ5は、同一の(同じID情報を持つ)リボンスイッチ3Bから受信した位置情報及び時刻情報を経時的に記録することができる。そのため、ユーザが、指でリボンスイッチ3Bに触れながら、その指をリボンスイッチ3Bの表面に沿って滑らせるように移動した場合、タグリーダ5は、時刻t1における指の位置L1を表す位置情報、時刻t2における指の位置L2を表す位置情報、時刻t3における指の位置L3を表す位置情報・・・を順次、受信することになる。タグリーダ5は、それらの情報から、リボンスイッチ3B上を移動する指の速度を算出することができる。また、タグリーダ5は、指の移動方向を検出することができる。なお、時刻情報に含まれる時刻が、所定時間以上古いものである場合は、そのときの位置情報は、指の速度や移動方向の計算に使用しない。
【0042】
タグリーダ5は、ID情報と、上記のように算出した指の速度及び移動方向をキーワードとして制御DB7で検索を行い、制御動作を決定する。すなわち、制御動作は、ID情報と、リボンスイッチ3Bに接する指の速度及び移動方向に応じて、異なるように決定される。よって、ユーザは、リボンスイッチ3Bに接する指の動きの速さ、移動方向を変えることで、異なる制御を行うことができる。制御動作の例としては、以下のものが挙げられる。
【0043】
・オーディオ103において、曲送り、アルバム送りを行う制御動作
・オーディオ103の音量を変更する制御動作
・ナビゲーションシステム101において、地図のズームイン/ズームアップを切り替える制御動作
・エアコン105の設定温度をアップ/ダウンする制御動作
ステップ130では、制御動作が決定したか否かを判断する。決定した場合はステップ140に進み、決定していない場合はステップ110に戻る。
【0044】
ステップ140では、制御動作に1対1に対応する操作信号を、無線通信により、車載機器に送信する。なお、車載機器のECUは、その操作信号で定められた動作(すなわち前記ステップ130で決定した制御動作)を実行する。
【0045】
6.車載機器操作装置1が奏する効果
(1)車載機器操作装置1では、操作デバイス3の取り付け位置を自由に変えることができる。そのため、ユーザは、操作デバイス3を自分にとって操作し易い位置に取り付けることができる。特に、操作デバイス3とタグリーダ5との通信は無線通信で行われるので、操作デバイス3の取り付け位置に関する制約が少ない。その結果、ユーザは、運転中、操作デバイス3を操作したい場合、それを探す必要が無く、運転の集中度が低下しない。
(2)車載機器操作装置1では、複数の操作デバイス3のうち、ユーザにとって不要なものは、車室内に取り付けなくてもよい。そのことにより、操作デバイス3の数を少なくできるので、操作デバイス3の位置が一層分かりやすくなる。なお、操作デバイス3とタグリーダ5との通信は無線通信で行われるので、一部の操作デバイス3を使用しなくても、タグリーダ5の側に問題が生じない。
【0046】
尚、本発明は前記実施の形態になんら限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
例えば、操作デバイス3は、上述したものに限定されず、スライドスイッチ等、公知の操作デバイス、スイッチ類を広く用いることができる。
【0047】
また、操作デバイス3は、シール状(フィルム状)であって、上面に装飾可能なものであってもよい。
また、前記実施の形態では、通信方式としてRFIDを使用したが、赤外線方式、電磁誘導方式など他の手法を用いて通信を行ってもよい。ただし、RFID方式では無線給電が可能(電池が必要ない)ため小型化できるというメリットがある。
【0048】
また、本発明は、基本的な構成は前記実施の形態と同様にして、車載機器以外の機器を操作する機器操作装置(機器の遠隔操作装置)とすることができる。例えば、家電を操作する機器操作装置(機器の遠隔操作装置)とすることができる。その場合、機器操作装置(機器の遠隔操作装置)は、基本的には前記実施の形態と同様にして、車載機器のECUの代わりに、家電の制御ICへ操作信号を無線通信により送信する。家電としては、例えば、オーディオコンポ等が挙げられる。この場合、機器操作装置(機器の遠隔操作装置)は、オーディオコンポの制御ICへ、操作信号を無線通信により送信する。操作信号により、オーディオコンポの再生、一時停止等の操作を行うことができる。
【符号の説明】
【0049】
1・・・車載機器操作装置、3・・・操作デバイス、3A・・・ボタンスイッチ、
3B・・・リボンスイッチ、5・・・タグリーダ、7・・・制御DB、9・・・検知部、
11・・・デバイス情報送信部、13・・・受信部、15・・・制御部、
17・・・操作信号送信部、19・・・筐体、19a・・・円板部、
19a・・・本体部、19b・・・堤部、21・・・基板、23・・・タクトスイッチ、
25・・・LSI、27・・・緩衝材、29・・・粘着材、31・・・リボン、
33・・・基板、35・・・検出センサ、37・・・LSI、
101・・・ナビゲーションシステム、103・・・オーディオ、
105・・・エアコン、107・・・取り付け対象部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザによる操作に応じて、機器を操作するための操作信号を送信する機器操作装置であって、
前記操作を検知する検知部、及び前記検知部で検知した操作に応じたデバイス情報を無線通信により送信するデバイス情報送信部を備える操作デバイスと、
前記デバイス情報を受信する受信部と、
前記受信部で受信した前記デバイス情報に応じて前記操作信号を決定する制御部と、
前記操作信号を前記機器に送信する操作信号送信部と、
を備え、
前記操作デバイスは、設置位置を変更可能であることを特徴とする機器操作装置。
【請求項2】
前記操作デバイスを複数備え、
前記デバイス情報送信部及び前記受信部は、前記デバイス情報とともに、前記操作デバイスのID情報を送受信し、
前記制御部は、前記ID情報に基づき、各操作デバイスごとに、前記操作信号を決定することを特徴とする請求項1記載の機器操作装置。
【請求項3】
前記デバイス情報は、前記操作の検出自体と、前記操作を検出した時刻とを含み、
前記制御部は、前記操作の経時的な変化に応じて、前記操作信号を決定することを特徴とする請求項1又は2に記載の機器操作装置。
【請求項4】
前記機器は車載機器であり、
前記操作デバイスは車室内に取り付けられ、その取り付け位置は変更可能であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の機器操作装置。

【図5】
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【図6】
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【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−217324(P2011−217324A)
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−86073(P2010−86073)
【出願日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】