欠陥検査装置および欠陥検査方法
【課題】作業者の負荷が大きいという問題や作業効率が低いという問題がある。
【解決手段】取得部11は、半導体パターンが写されたパターン画像を取得する。入力部12は、描写フィールドのフィールドサイズと、描写フィールドの継ぎ目の幅とを受け付ける。制御部14は、入力部12が受け付けたフィールドサイズおよび継ぎ目の幅に基づいて、その継ぎ目に相当する半導体パターン上の領域である非検査領域を特定する。検査部15は、取得部11が取得したパターン画像を用いて、半導体パターンから制御部14にて特定された非検査領域を除いた最終検査領域内の欠陥を少なくとも検査し、その最終検査領域内の欠陥を示す最終検査結果を出力する。
【解決手段】取得部11は、半導体パターンが写されたパターン画像を取得する。入力部12は、描写フィールドのフィールドサイズと、描写フィールドの継ぎ目の幅とを受け付ける。制御部14は、入力部12が受け付けたフィールドサイズおよび継ぎ目の幅に基づいて、その継ぎ目に相当する半導体パターン上の領域である非検査領域を特定する。検査部15は、取得部11が取得したパターン画像を用いて、半導体パターンから制御部14にて特定された非検査領域を除いた最終検査領域内の欠陥を少なくとも検査し、その最終検査領域内の欠陥を示す最終検査結果を出力する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体基板上に露光された半導体パターンの欠陥を検査する欠陥検査装置および欠陥検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体の製造には、レチクル(マスク)上に描写された設計パターンを、露光装置を用いて半導体ウェハなどの半導体基板に露光するリソグラフィ技術が必要である。また、設計パターンをレチクルに描写する描写方式としては、ベクタースキャン方式が知られている。
【0003】
ベクタースキャン方式は、電子ビームをレチクルに照射して設計パターンをレチクル上に直接描写するデバイス直描用電子線露光装置で一般的に用いられる。ベクタースキャン方式では、電子ビームがレチクル上の描画領域のみをなぞることにより、設計パターンが一筆画のようにレチクルに描写される。
【0004】
ベクタースキャン方式では、図10に示すように、半導体基板1内のチップの集まりであるショット2ごとに設計パターンの描写が行われる。また、各ショット2は、図11で示したように、複数のフィールド3に分割され、フィールド3ごと設計パターンの描写が行われる。このため、ベクタースキャン方式では、隣り合うフィールド3の間には、必ず継ぎ目5が発生する。なお、図11では、フィールド3として、半導体基板1内の二つのセルマット4に対応するフィールドが示されている。また、フィールド3の大きさはフィールドサイズと呼ばれる。
【0005】
隣り合うフィールド3の設計パターンは、連続していることもあるし、わずかにずれることもある。このため、設計パターンが半導体基板1に露光されると、継ぎ目5で連続した設計パターンが露光された半導体基板と、継ぎ目5でわずかにすれた設計パターンが露光された半導体基板とが形成されることになる。しかしながら、このわずかなずれは、半導体基板の品質には影響を与えない。
【0006】
また、半導体装置の製造では、半導体基板に露光された設計パターンである半導体パターンの欠陥を検査するパターン検査が行われる。通常、パターン検査では、図12に示したように、複数の半導体基板のそれぞれが写された画像データ6のそれぞれが比較されることで、半導体パターンの欠陥が検査されている。なお、このようなパターン検査は、特許文献1、2および3に記載されている。
【0007】
ベクタースキャン方式で描写された設計パターンが半導体基板に露光された場合において、パターン検査が行われると、隣り合うフィールドのパターンが連続しているものとわずかにずれているものとがあるため、隣り合うフィールドの継ぎ目に存在するわずかなずれが誤って欠陥として検出されることがある。この継ぎ目に発生する疑似的な欠陥は、バッティングエラーと呼ばれる。
【0008】
バッティングエラーが誤って本当の欠陥として検出されると、パターン検査の精度が低下することになるので、パターン検査では、バッティングエラーの検出を回避する必要がある。
【0009】
図13は、バッティングエラーの検出を回避する回避処理を説明するためのフローチャートである。
【0010】
先ず、欠陥の検査を行う領域である検査領域が設定される(ステップS1)。その後、作業者が手動でバッティングエラーの発生箇所を指定することで、その発生箇所を検査領域から除外する(ステップS2)。続いて、発生箇所が除外された検査領域に対してパターン検査が行われ(ステップS3)、その検査結果が出力される(ステップS4)。
【0011】
これにより、バッティングエラーの発生箇所に対してパターン検査が行われないので、バッティングエラーの検出を回避することが可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2002−342757号公報
【特許文献1】特開2009−92674号公報
【特許文献1】特開2009−97958号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
しかしながら、上記の回避処理では、作業者が手動でバッティングエラーの発生箇所を指定して検査領域から除外する必要があるため、作業者の負荷が大きいという問題や、作業効率が低いという問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明による第一の欠陥検査装置は、レチクル上に描写フィールドごとに描写された設計パターンが半導体基板上に露光された半導体パターンの欠陥を検査する欠陥検査装置であって、前記半導体パターンが写された画像を取得する取得部と、前記描写フィールドのサイズと、前記描写フィールドの継ぎ目の幅とを受け付ける入力部と、前記入力部が受け付けたサイズおよび幅に基づいて、前記継ぎ目に相当する前記半導体パターン上の領域である非検査領域を特定する制御部と、前記取得部が取得した画像を用いて、前記半導体パターンから前記制御部にて特定された非検査領域を除いた最終検査領域内の欠陥を少なくとも検査し、当該最終検査領域内の欠陥を示す最終検査結果を出力する検査部と、を有する。
【0015】
本発明による第二の欠陥検査装置は、レチクル上に描写フィールドごとに描写された設計パターンが半導体基板上に露光された半導体パターンの欠陥を検査する欠陥検査装置であって、前記半導体パターンが写された画像を取得する取得部と、前記取得部が取得した画像を用いて、前記描写フィールドの継ぎ目に相当する前記半導体パターン上の領域である非検査領域を特定する制御部と、前記取得部が取得した画像を用いて、前記半導体パターンから前記制御部にて特定された非検査領域を除いた最終検査領域内の欠陥を少なくとも検査し、当該最終検査領域内の欠陥を示す最終検査結果を出力する検査部と、を有する。
【0016】
本発明による第一の欠陥検査方法は、レチクル上に描写フィールドごとに描写された設計パターンが半導体基板上に露光された半導体パターンの欠陥を検査する欠陥検査方法であって、前記半導体パターンが写された画像を取得する取得ステップと、前記描写フィールドのサイズと、前記描写フィールドの継ぎ目の幅と受け付ける入力ステップと、前記受け付けられたサイズおよび幅に基づいて、前記描写フィールドの継ぎ目に相当する前記半導体パターン上の領域である非検査領域を特定する特定ステップと、前記取得部が取得した画像を用いて、前記半導体パターンから前記制御部にて特定された非検査領域を除いた最終検査領域内の欠陥を少なくとも検査し、当該最終検査領域内の欠陥を示す最終検査結果を出力する検査ステップと、を有する。
【0017】
本発明による第二の欠陥検査方法は、レチクル上に描写フィールドごとに描写された設計パターンが半導体基板上に露光された半導体パターンの欠陥を検査する欠陥検査方法であって、前記半導体パターンが写された画像を取得する取得ステップと、前記取得された画像を用いて、前記描写フィールドの継ぎ目に相当する前記半導体パターン上の領域である非検査領域を特定する特定ステップと、前記取得部が取得した画像を用いて、前記半導体パターンから前記制御部にて特定された非検査領域を除いた最終検査領域内の欠陥を少なくとも検査し、当該最終検査領域内の欠陥を示す最終検査結果を出力する検査ステップと、を有する。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、バッティングエラーの発生箇所となる、描写フィールドの継ぎ目に相当する半導体パターン上の非検査領域が欠陥検査装置にて特定されるので、作業者が手動でバッティングエラーの発生箇所を指定しなくてもよくなり、作業者の負荷の低減、および、作業効率の向上を図ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明による第一の実施形態の欠陥検査装置の構成を示したブロック図である。
【図2】半導体パターンが形成されている形成領域の一例を示した説明図である。
【図3】非検査領域の一例を示した説明図である。
【図4】半導体パターンの欠陥の検査の一例を説明するための説明図である。
【図5】欠陥検査装置の動作の一例を説明するためのフローチャートである。
【図6】半導体パターンの欠陥の検査の他の例を説明するための説明図である。
【図7】欠陥検査装置の動作の他の例を説明するためのフローチャートである。
【図8】非検査領域の特定方法の一例を説明するための説明図である。
【図9】欠陥検査装置の動作の他の例を説明するためのフローチャートである。
【図10】ベクタースキャン方式を説明するための説明図である。
【図11】ベクタースキャン方式を説明するための他の説明図である。
【図12】パターン検査を説明するための説明図である。
【図13】バッティングエラーの検出を回避する回避処理を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明では、同じ機能を有する構成には同じ符号を付け、その説明を省略する場合がある。
【0021】
図1は、本発明による第一の実施形態の欠陥検査装置の構成を示したブロック図である。図1において、欠陥検査装置100は、取得部11と、入力部12と、記憶部13と、制御部14と、検査部15とを有する。
【0022】
取得部11は、半導体基板(例えば、シリコンウェハ)上の半導体パターンが写された画像であるパターン画像を取得する。なお、取得部11は、半導体パターンを撮像することでパターン画像を取得してもよいし、半導体パターンを撮像する撮像装置などからパターン画像を取得してもよい。
【0023】
半導体パターンは、レチクル上に描写フィールドごとに描写された設計パターンが半導体基板上に露光されたパターンである。なお、設計パターンの露光は、デバイス直描用電子線露光装置などの露光装置によってベクタースキャン方式で行われる。
【0024】
ここで、隣り合う描写フィールドの継ぎ目にバッティングエラーが発生することがある。なお、露光装置は、設計パターンを縮小して半導体基板上に露光してもよい。
【0025】
入力部12は、作業者(つまり、欠陥検査装置100のユーザ)から、半導体パターンの欠陥を検査する検査領域を示す領域情報と、描写フィールドの継ぎ目に相当する半導体パターン上の領域である非検査領域を特定するための特定情報を受け付ける。なお、検査領域は非検査領域を含む。
【0026】
特定情報は、少なくとも、描写フィールドのサイズであるフィールドサイズと、描写フィールドの継ぎ目の幅とを含む。また、露光装置が設計パターンを縮小して半導体基板上に露光する場合、特定情報は、設計パターンの縮小倍率をさらに含む。また、特定情報は半導体基板の半導体チップ内の予め定められたチップ基点に対する半導体パターンの相対位置をさらに含んでもよい。なお、チップ基点は、例えば、チップの角である。
【0027】
したがって、入力部12は描写フィールドのサイズと、描写フィールドの継ぎ目の幅とを受け付けることになる。また、設計パターンが縮小されて露光される場合、入力部12は、その設計パターンの縮小倍率をさらに受け付けることになる。
【0028】
記憶部13は、入力部12が受け付けた領域情報および特定情報を記憶する。
【0029】
制御部14は、記憶部13に記憶された特定情報に基づいて、取得部11が取得したパターン画像に写された半導体パターン内の非検査領域を特定する。なお、非検査領域は、バッティングエラーが発生する可能性のある発生箇所でもある。
【0030】
これにより、制御部14は、入力部12が受け付けたフィールドサイズおよび継ぎ目の幅に基づいて非検査領域を特定することになる。また、設計パターンが縮小されて露光される場合、制御部は、入力部12が受け付けたフィールドサイズ、継ぎ目の幅および縮小倍率に基づいて非検査領域が特定することになる。
【0031】
以下、制御部14による非検査領域の特定方法の具体例を説明する。
【0032】
図2および図3は、非検査領域の特定方法の具体例を説明するための説明図である。より具体的には、図2は、半導体チップ上における、半導体パターンが形成されている形成領域の一例を示した説明図であり、図3は、非検査領域の一例を示した説明図である。なお、図2および3では、描写フィールドが、一辺の長さ500umの正方形であり、縮小倍率が1/5であり、継ぎ目幅が100umであるとしている。この場合、記憶部13には、フィールドサイズとして、描写フィールドの一辺の長さである500umが記憶される。
【0033】
非検査領域は、隣り合う描写フィールドの継ぎ目に当たるので、描写フィールドごとに繰り返し現れる。このため、制御部14は、先ず、ある描写フィールドにおける非検査領域である個別非検査領域を求める。具体的には、制御部14は、フィールドサイズに縮小倍率を乗算して、個別非検査領域の外周の長さを求め、さらに、継ぎ目幅に縮小倍率を乗算して、個別非検査領域の幅を求めることで、その個別非検査領域を求める。これにより、非検査領域は、図3で示したように、外周が一辺の長さが100umの正方形であり、幅が20umの領域となる。
【0034】
続いて、制御部14は、チップ基点に対する半導体パターンの相対位置から、個別非検査領域を2次元的に繰り返したパターン領域を非検査領域として特定する。なお、図2では、チップの角をチップ基点とし、チップの角から最も近い半導体パターン上の位置を、チップ基点に対する半導体パターンの相対位置としている。
【0035】
ここで、記憶部13が記憶した特定情報内に相対位置がない場合、制御部14は、予め定められた位置を相対位置として用いる。なお、相対位置は、半導体チップのチップデザインごとに異なるので、欠陥検査装置100があるチップデザインに特化されていれば、予め定められた位置を相対位置として用いても問題はない。
【0036】
図1に戻る。検査部15は、取得部11が取得したパターン画像を用いて、少なくとも半導体パターンのうちの最終検査領域内の欠陥を検査する。ここで、最終検査領域は、半導体パターンから制御部14にて特定された非検査領域を除いた領域である。
なお、検査部15は、例えば、パターン画像を、他の半導体基板上に露光された半導体パターンが写されたパターン画像と比較して、輝度の異なる箇所を半導体パターンの欠陥として検出することで、半導体パターンの欠陥を検査する。
【0037】
検査部15は、欠陥の検査を行うと、最終検査領域内の欠陥を示す最終検査結果を出力する。
【0038】
本実施形態では、検査部15は、半導体パターンのうちの、記憶部13に記憶された領域情報が示す検査領域から非検査領域を除いた最終検査領域内の欠陥を検査し、その検査結果を最終検査結果として出力する。したがって、検査部15は、図4で示したように、複数のパターン画像内の最終検査領域を比較して、半導体パターンの欠陥を検査することになる。
【0039】
次に動作を説明する。
【0040】
図5は、本実施形態の欠陥検査装置100の動作を説明するためのフローチャートである。
【0041】
先ず、入力部12は、作業者から領域情報を受け付け、その領域情報を記憶部13に記憶する。これにより、検査領域が欠陥検査装置100に設定される(ステップS101)。
【0042】
次に、入力部12は、作業者から特定情報を受け付け、その特定情報を記憶部13に記憶する(ステップS102)。
【0043】
その後、取得部11は、パターン画像を取得し、そのパターン画像を制御部14に出力する。制御部14は、パターン画像を受け付けると、記憶部13から特定情報を取得し、その特定情報に基づいて非検査領域を特定する。制御部14は、その特定した非検査領域と、記憶部13に記憶された領域情報が示す検査領域とを検査部15に設定する(ステップS103)。
【0044】
続いて、制御部14は、パターン画像を検査部15に出力する。検査部15は、パターン画像を受け付けると、そのパターン画像を用いて、そのパターン画像に写された半導体パターンの欠陥を検査する(ステップS104)。具体的には、検査部15は、半導体パターンのうちの検査領域から非検査領域を除いた最終検査領域内の欠陥を検査する。
【0045】
そして、検査部15は、その検査結果を最終検査結果として出力する(ステップS105)。
【0046】
本実施形態によれば、取得部11は、半導体パターンが写されたパターン画像を取得する。入力部12は、描写フィールドのフィールドサイズと、描写フィールドの継ぎ目の幅とを受け付ける。制御部14は、入力部12が受け付けたフィールドサイズおよび継ぎ目の幅に基づいて、その継ぎ目に相当する半導体パターン上の領域である非検査領域を特定する。検査部15は、取得部11が取得したパターン画像を用いて、半導体パターンから制御部14にて特定された非検査領域を除いた最終検査領域内の欠陥を少なくとも検査し、その最終検査領域内の欠陥を示す最終検査結果を出力する。
【0047】
この場合、描写フィールドの継ぎ目に相当する半導体パターン上の領域である非検査領域がフィールドサイズに基づいて特定される。非検査領域は、バッティングエラーが発生する可能性のある領域でもあるため、作業者が手動でバッティングエラーの発生箇所を検査領域から除外しなくてもよくなり、作業者の負荷の低減、および、作業効率の向上を実現することが可能になる。
【0048】
また、本実施形態では、設計パターンが縮小されて露光される場合、入力部12は、設計パターンの縮小倍率をさらに受け付ける。制御部14は、入力部12が受け付けたフィールドサイズ、継ぎ目の幅および縮小倍率に基づいて、非検査領域を特定する。したがって、設計パターンが縮小されて露光される場合でも、作業者の負荷の低減、および、作業効率の向上を実現することが可能になる。
【0049】
また、本実施形態では、検査部15が、半導体パターンのうちの最終検査領域内の欠陥を検査し、その検査結果を最終検査結果として出力する。この場合、非検査領域内の欠陥を検査しなくてもよくなるため、効率良く欠陥の検査を行うことが可能になる。
【0050】
このように、本実施形態による欠陥検査装置は、レチクル上に描写フィールドごとに描写された設計パターンが半導体基板上に露光された半導体パターンの欠陥を検査する欠陥検査装置(100)であって、半導体パターンが写された画像を取得する取得部(11)と、描写フィールドのサイズと、描写フィールドの継ぎ目の幅とを受け付ける入力部(12)と、入力部(12)が受け付けたサイズに基づいて、その継ぎ目に相当する半導体パターン上の領域である非検査領域を特定する制御部(14)と、取得部(11)が取得した画像を用いて、半導体パターンから制御部(14)にて特定された非検査領域を除いた最終検査領域内の欠陥を少なくとも検査し、その最終検査領域内の欠陥を示す最終検査結果を出力する検査部(15)と、を有して構成される。
【0051】
また、本実施形態による欠陥検査装置は、設計パターンが縮小されて露光される場合、入力部(12)が設計パターンの縮小倍率をさらに受け付け、制御部(14)が、入力部(12)が受け付けたサイズ、幅および縮小倍率に基づいて、非検査領域を特定するように構成される。
【0052】
また、本実施形態による欠陥検査装置は、検査部(15)が、半導体パターンのうちの最終検査領域内の欠陥を検査し、その検査結果を最終検査結果として出力するように構成される。
【0053】
次に第二の実施形態について説明する。
【0054】
本実施形態では、検査部15による別の検査方法について説明する。
【0055】
本実施形態の検査部15は、半導体パターンのうちの非検査領域を含む検査領域内欠陥を検査し、その検査結果から、制御部14にて特定された非検査領域内の欠陥を除いて最終検査結果を生成する。したがって、検査部15は、図6で示したように、複数のパターン画像内の検査領域を比較して半導体パターンの欠陥を検査し、その後、その検査結果から非検査領域内の欠陥を除いて、最終検査結果を生成することになる。
【0056】
次に動作を説明する。
【0057】
図7は、本実施形態の欠陥検査装置100の動作を説明するためのフローチャートである。
【0058】
先ず、入力部12は、作業者から領域情報を受け付け、その領域情報を記憶部13に記憶する。これにより、検査領域が欠陥検査装置100に設定される(ステップS201)。
【0059】
次に、入力部12は、作業者から特定情報を受け付け、その特定情報を記憶部13に記憶する(ステップS202)。
【0060】
その後、取得部11は、パターン画像を取得し、そのパターン画像を制御部14に出力する。制御部14は、パターン画像を受け付けると、記憶部13から特定情報を取得し、その特定情報に基づいて非検査領域を特定する。制御部14は、その特定した非検査領域と、記憶部13に記憶された領域情報が示す検査領域とを検査部15に設定する(ステップS203)。
【0061】
続いて、制御部14は、パターン画像を検査部15に出力する。検査部15は、パターン画像を受け付けると、そのパターン画像を用いて、そのパターン画像に写された半導体パターンのうちの検査領域内の欠陥を検査し、その検査結果から非検査領域の欠陥を除いて最終検査結果を生成する(ステップS204)。
【0062】
そして、検査部15は、その生成した最終検査結果を出力する(ステップS105)。
【0063】
以上のように本実施形態でも、作業者が手動でバッティングエラーの発生箇所を検査領域から除外しなくてもよくなり、作業者の負荷の低減、および、作業効率の向上を実現することが可能になる。
【0064】
このように、本実施形態による欠陥検査装置は、検査部(15)が、半導体パターンのうちの非検査領域を含む検査領域内の欠陥を検査し、その検査結果から、制御部(14)にて特定された非検査領域内の欠陥を除いて最終検査結果を生成し、その生成した最終検査結果を出力するように構成される。
【0065】
次に第三の実施形態について説明する。
【0066】
本実施形態では、非検査領域の特定方法の他の例について説明する。
【0067】
図8は、本実施形態における非検査領域の特定方法を説明するための説明図である。図8では、二つのセルマット81に対応する領域内の欠陥82と、バッティングエラーの発生箇所83とが示されている。
【0068】
図8で示されているように、バッティングエラーの発生箇所83では、欠陥82が密集して発生する。欠陥が密集して発生している領域はパターン画像を用いて欠陥を検査することで発見することができるので、パターン画像を用いて、バッティングエラーの発生箇所83を特定することができる。
【0069】
そこで、本実施形態では、制御部14は、パターン画像を用いて、パターン画像に写された半導体パターン内の、描写フィールドの継ぎ目に当たる非検査領域を特定する。
【0070】
例えば、制御部14は、先ず、パターン画像を用いて、そのパターン画像内の所定範囲に写されている半導体パターンの欠陥を検査して、所定数以上の欠陥を含む所定の大きさの領域である欠陥密集領域を半導体パターンから検出する。続いて、制御部14は、その検出した欠陥密集領域に基づいて、非検出領域を特定する。
【0071】
また、バッティングエラーの発生箇所は、描写フィールドの継ぎ目に相当するので、ある方向に延伸している。このため、制御部14は、所定数以上の欠陥を含む所定の大きさの領域がある方向に対して、予め定められた数以上連続している場合、それら領域を密集欠陥領域として検出してもよい。
【0072】
また、バッティングエラーとしての欠陥は同程度の輝度となるため、制御部14は、予め定められた輝度の範囲に含まれる欠陥が所定数以上であり、かつ、所定の大きさを有する領域を、欠陥密集領域として検出してもよい。
【0073】
次に動作を説明する。
【0074】
図9は、本実施形態の欠陥検査装置100の動作を説明するためのフローチャートである。
【0075】
先ず、取得部11は、パターン画像を取得し、そのパターン画像を制御部14に出力する。制御部14は、パターン画像を受け付けると、そのパターン画像内の所定範囲に写されている半導体パターンの欠陥を検査する(ステップS301)。
【0076】
続いて、制御部14は、その所定範囲に写された半導体パターンの中に欠陥密集領域が存在するか否かを判断する。例えば、制御部14は、その半導体パターンを所定の大きさの領域に分割に、それらの領域の中に所定数以上の欠陥があるか否かを判断する(ステップS302)。
【0077】
欠陥密集領域が存在する場合、制御部14は、その欠陥密集領域に基づいて非検査領域を特定し、その非検査領域を検査部15に設定する(ステップS303)。
【0078】
また、欠陥密集領域が存在しない場合、および、非検査領域を設定した場合、制御部14は、パターン画像を検査部15に出力する。
【0079】
検査部15は、パターン画像を受け付けると、そのパターン画像を用いて半導体パターンの欠陥を検査する(ステップS304)。なお、非検査領域が設定されている場合、検査部15は、半導体パターンの全ての領域を検査領域とし、その検査領域から非検査領域を除いた最終検査領域内の欠陥を検査する。また、非検査領域が設定されていない場合、検査部15は、半導体パターンの全ての領域を最終検査領域とし、その最終検査領域内の欠陥を検査する。
【0080】
検査部15は、その検査結果を最終検査結果として出力する(ステップS305)。
【0081】
なお、本実施形態では、検査部15は、第一の実施形態のように、半導体パターンのうちの最終検査領域内の欠陥を検査し、その検査結果を前記最終検査結果として出力している。しかしながら、検査部15は、第二の実施形態のように、半導体パターンのうちの非検査領域を含む検査領域内の欠陥を検査し、その検査結果から非検査領域内の欠陥を除いて最終検査結果を生成し、その最終検査結果を出力してもよい。
【0082】
本実施形態によれば、制御部14は、パターン画像を用いて、パターン画像に写された半導体パターン内の、描写フィールドの継ぎ目に当たる非検査領域を特定する。
【0083】
この場合、フィールドサイズ等の特定情報が入力されなくても、非検査領域を特定することが可能になるので、作業者の負荷の低減、および、作業効率の向上をさらに図ることが可能になる。
【0084】
このように、本実施形態による欠陥検査装置は、レチクル上に描写フィールドごとに描写された設計パターンが半導体基板上に露光された半導体パターンの欠陥を検査する欠陥検査装置(100)であって、半導体パターンが写された画像を取得する取得部(11)と、取得部(11)が取得した画像を用いて、描写フィールドの継ぎ目に相当する半導体パターン上の領域である非検査領域を特定する制御部(14)と、取得部(11)が取得した画像を用いて、半導体パターンから制御部(14)にて特定された非検査領域を除いた最終検査領域内の欠陥を少なくとも検査し、その最終検査領域内の欠陥を示す最終検査結果を出力する検査部(15)と、を有して構成される。
【0085】
また、本実施形態による欠陥操作装置は、制御部(14)が、半導体パターンを写した画像を用いて、その画像内の所定範囲に写されている半導体パターンの欠陥を検査して、所定数以上の欠陥を含む所定の大きさの領域である欠陥密集領域を当該半導体パターンから検出し、当該欠陥密集領域に基づいて前記非検査領域を特定するように構成される。
【0086】
以上説明した各実施形態において、図示した構成は単なる一例であって、本発明はその構成に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0087】
11 取得部
12 入力部
13 記憶部
14 制御部
15 検査部
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体基板上に露光された半導体パターンの欠陥を検査する欠陥検査装置および欠陥検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体の製造には、レチクル(マスク)上に描写された設計パターンを、露光装置を用いて半導体ウェハなどの半導体基板に露光するリソグラフィ技術が必要である。また、設計パターンをレチクルに描写する描写方式としては、ベクタースキャン方式が知られている。
【0003】
ベクタースキャン方式は、電子ビームをレチクルに照射して設計パターンをレチクル上に直接描写するデバイス直描用電子線露光装置で一般的に用いられる。ベクタースキャン方式では、電子ビームがレチクル上の描画領域のみをなぞることにより、設計パターンが一筆画のようにレチクルに描写される。
【0004】
ベクタースキャン方式では、図10に示すように、半導体基板1内のチップの集まりであるショット2ごとに設計パターンの描写が行われる。また、各ショット2は、図11で示したように、複数のフィールド3に分割され、フィールド3ごと設計パターンの描写が行われる。このため、ベクタースキャン方式では、隣り合うフィールド3の間には、必ず継ぎ目5が発生する。なお、図11では、フィールド3として、半導体基板1内の二つのセルマット4に対応するフィールドが示されている。また、フィールド3の大きさはフィールドサイズと呼ばれる。
【0005】
隣り合うフィールド3の設計パターンは、連続していることもあるし、わずかにずれることもある。このため、設計パターンが半導体基板1に露光されると、継ぎ目5で連続した設計パターンが露光された半導体基板と、継ぎ目5でわずかにすれた設計パターンが露光された半導体基板とが形成されることになる。しかしながら、このわずかなずれは、半導体基板の品質には影響を与えない。
【0006】
また、半導体装置の製造では、半導体基板に露光された設計パターンである半導体パターンの欠陥を検査するパターン検査が行われる。通常、パターン検査では、図12に示したように、複数の半導体基板のそれぞれが写された画像データ6のそれぞれが比較されることで、半導体パターンの欠陥が検査されている。なお、このようなパターン検査は、特許文献1、2および3に記載されている。
【0007】
ベクタースキャン方式で描写された設計パターンが半導体基板に露光された場合において、パターン検査が行われると、隣り合うフィールドのパターンが連続しているものとわずかにずれているものとがあるため、隣り合うフィールドの継ぎ目に存在するわずかなずれが誤って欠陥として検出されることがある。この継ぎ目に発生する疑似的な欠陥は、バッティングエラーと呼ばれる。
【0008】
バッティングエラーが誤って本当の欠陥として検出されると、パターン検査の精度が低下することになるので、パターン検査では、バッティングエラーの検出を回避する必要がある。
【0009】
図13は、バッティングエラーの検出を回避する回避処理を説明するためのフローチャートである。
【0010】
先ず、欠陥の検査を行う領域である検査領域が設定される(ステップS1)。その後、作業者が手動でバッティングエラーの発生箇所を指定することで、その発生箇所を検査領域から除外する(ステップS2)。続いて、発生箇所が除外された検査領域に対してパターン検査が行われ(ステップS3)、その検査結果が出力される(ステップS4)。
【0011】
これにより、バッティングエラーの発生箇所に対してパターン検査が行われないので、バッティングエラーの検出を回避することが可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2002−342757号公報
【特許文献1】特開2009−92674号公報
【特許文献1】特開2009−97958号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
しかしながら、上記の回避処理では、作業者が手動でバッティングエラーの発生箇所を指定して検査領域から除外する必要があるため、作業者の負荷が大きいという問題や、作業効率が低いという問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明による第一の欠陥検査装置は、レチクル上に描写フィールドごとに描写された設計パターンが半導体基板上に露光された半導体パターンの欠陥を検査する欠陥検査装置であって、前記半導体パターンが写された画像を取得する取得部と、前記描写フィールドのサイズと、前記描写フィールドの継ぎ目の幅とを受け付ける入力部と、前記入力部が受け付けたサイズおよび幅に基づいて、前記継ぎ目に相当する前記半導体パターン上の領域である非検査領域を特定する制御部と、前記取得部が取得した画像を用いて、前記半導体パターンから前記制御部にて特定された非検査領域を除いた最終検査領域内の欠陥を少なくとも検査し、当該最終検査領域内の欠陥を示す最終検査結果を出力する検査部と、を有する。
【0015】
本発明による第二の欠陥検査装置は、レチクル上に描写フィールドごとに描写された設計パターンが半導体基板上に露光された半導体パターンの欠陥を検査する欠陥検査装置であって、前記半導体パターンが写された画像を取得する取得部と、前記取得部が取得した画像を用いて、前記描写フィールドの継ぎ目に相当する前記半導体パターン上の領域である非検査領域を特定する制御部と、前記取得部が取得した画像を用いて、前記半導体パターンから前記制御部にて特定された非検査領域を除いた最終検査領域内の欠陥を少なくとも検査し、当該最終検査領域内の欠陥を示す最終検査結果を出力する検査部と、を有する。
【0016】
本発明による第一の欠陥検査方法は、レチクル上に描写フィールドごとに描写された設計パターンが半導体基板上に露光された半導体パターンの欠陥を検査する欠陥検査方法であって、前記半導体パターンが写された画像を取得する取得ステップと、前記描写フィールドのサイズと、前記描写フィールドの継ぎ目の幅と受け付ける入力ステップと、前記受け付けられたサイズおよび幅に基づいて、前記描写フィールドの継ぎ目に相当する前記半導体パターン上の領域である非検査領域を特定する特定ステップと、前記取得部が取得した画像を用いて、前記半導体パターンから前記制御部にて特定された非検査領域を除いた最終検査領域内の欠陥を少なくとも検査し、当該最終検査領域内の欠陥を示す最終検査結果を出力する検査ステップと、を有する。
【0017】
本発明による第二の欠陥検査方法は、レチクル上に描写フィールドごとに描写された設計パターンが半導体基板上に露光された半導体パターンの欠陥を検査する欠陥検査方法であって、前記半導体パターンが写された画像を取得する取得ステップと、前記取得された画像を用いて、前記描写フィールドの継ぎ目に相当する前記半導体パターン上の領域である非検査領域を特定する特定ステップと、前記取得部が取得した画像を用いて、前記半導体パターンから前記制御部にて特定された非検査領域を除いた最終検査領域内の欠陥を少なくとも検査し、当該最終検査領域内の欠陥を示す最終検査結果を出力する検査ステップと、を有する。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、バッティングエラーの発生箇所となる、描写フィールドの継ぎ目に相当する半導体パターン上の非検査領域が欠陥検査装置にて特定されるので、作業者が手動でバッティングエラーの発生箇所を指定しなくてもよくなり、作業者の負荷の低減、および、作業効率の向上を図ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明による第一の実施形態の欠陥検査装置の構成を示したブロック図である。
【図2】半導体パターンが形成されている形成領域の一例を示した説明図である。
【図3】非検査領域の一例を示した説明図である。
【図4】半導体パターンの欠陥の検査の一例を説明するための説明図である。
【図5】欠陥検査装置の動作の一例を説明するためのフローチャートである。
【図6】半導体パターンの欠陥の検査の他の例を説明するための説明図である。
【図7】欠陥検査装置の動作の他の例を説明するためのフローチャートである。
【図8】非検査領域の特定方法の一例を説明するための説明図である。
【図9】欠陥検査装置の動作の他の例を説明するためのフローチャートである。
【図10】ベクタースキャン方式を説明するための説明図である。
【図11】ベクタースキャン方式を説明するための他の説明図である。
【図12】パターン検査を説明するための説明図である。
【図13】バッティングエラーの検出を回避する回避処理を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明では、同じ機能を有する構成には同じ符号を付け、その説明を省略する場合がある。
【0021】
図1は、本発明による第一の実施形態の欠陥検査装置の構成を示したブロック図である。図1において、欠陥検査装置100は、取得部11と、入力部12と、記憶部13と、制御部14と、検査部15とを有する。
【0022】
取得部11は、半導体基板(例えば、シリコンウェハ)上の半導体パターンが写された画像であるパターン画像を取得する。なお、取得部11は、半導体パターンを撮像することでパターン画像を取得してもよいし、半導体パターンを撮像する撮像装置などからパターン画像を取得してもよい。
【0023】
半導体パターンは、レチクル上に描写フィールドごとに描写された設計パターンが半導体基板上に露光されたパターンである。なお、設計パターンの露光は、デバイス直描用電子線露光装置などの露光装置によってベクタースキャン方式で行われる。
【0024】
ここで、隣り合う描写フィールドの継ぎ目にバッティングエラーが発生することがある。なお、露光装置は、設計パターンを縮小して半導体基板上に露光してもよい。
【0025】
入力部12は、作業者(つまり、欠陥検査装置100のユーザ)から、半導体パターンの欠陥を検査する検査領域を示す領域情報と、描写フィールドの継ぎ目に相当する半導体パターン上の領域である非検査領域を特定するための特定情報を受け付ける。なお、検査領域は非検査領域を含む。
【0026】
特定情報は、少なくとも、描写フィールドのサイズであるフィールドサイズと、描写フィールドの継ぎ目の幅とを含む。また、露光装置が設計パターンを縮小して半導体基板上に露光する場合、特定情報は、設計パターンの縮小倍率をさらに含む。また、特定情報は半導体基板の半導体チップ内の予め定められたチップ基点に対する半導体パターンの相対位置をさらに含んでもよい。なお、チップ基点は、例えば、チップの角である。
【0027】
したがって、入力部12は描写フィールドのサイズと、描写フィールドの継ぎ目の幅とを受け付けることになる。また、設計パターンが縮小されて露光される場合、入力部12は、その設計パターンの縮小倍率をさらに受け付けることになる。
【0028】
記憶部13は、入力部12が受け付けた領域情報および特定情報を記憶する。
【0029】
制御部14は、記憶部13に記憶された特定情報に基づいて、取得部11が取得したパターン画像に写された半導体パターン内の非検査領域を特定する。なお、非検査領域は、バッティングエラーが発生する可能性のある発生箇所でもある。
【0030】
これにより、制御部14は、入力部12が受け付けたフィールドサイズおよび継ぎ目の幅に基づいて非検査領域を特定することになる。また、設計パターンが縮小されて露光される場合、制御部は、入力部12が受け付けたフィールドサイズ、継ぎ目の幅および縮小倍率に基づいて非検査領域が特定することになる。
【0031】
以下、制御部14による非検査領域の特定方法の具体例を説明する。
【0032】
図2および図3は、非検査領域の特定方法の具体例を説明するための説明図である。より具体的には、図2は、半導体チップ上における、半導体パターンが形成されている形成領域の一例を示した説明図であり、図3は、非検査領域の一例を示した説明図である。なお、図2および3では、描写フィールドが、一辺の長さ500umの正方形であり、縮小倍率が1/5であり、継ぎ目幅が100umであるとしている。この場合、記憶部13には、フィールドサイズとして、描写フィールドの一辺の長さである500umが記憶される。
【0033】
非検査領域は、隣り合う描写フィールドの継ぎ目に当たるので、描写フィールドごとに繰り返し現れる。このため、制御部14は、先ず、ある描写フィールドにおける非検査領域である個別非検査領域を求める。具体的には、制御部14は、フィールドサイズに縮小倍率を乗算して、個別非検査領域の外周の長さを求め、さらに、継ぎ目幅に縮小倍率を乗算して、個別非検査領域の幅を求めることで、その個別非検査領域を求める。これにより、非検査領域は、図3で示したように、外周が一辺の長さが100umの正方形であり、幅が20umの領域となる。
【0034】
続いて、制御部14は、チップ基点に対する半導体パターンの相対位置から、個別非検査領域を2次元的に繰り返したパターン領域を非検査領域として特定する。なお、図2では、チップの角をチップ基点とし、チップの角から最も近い半導体パターン上の位置を、チップ基点に対する半導体パターンの相対位置としている。
【0035】
ここで、記憶部13が記憶した特定情報内に相対位置がない場合、制御部14は、予め定められた位置を相対位置として用いる。なお、相対位置は、半導体チップのチップデザインごとに異なるので、欠陥検査装置100があるチップデザインに特化されていれば、予め定められた位置を相対位置として用いても問題はない。
【0036】
図1に戻る。検査部15は、取得部11が取得したパターン画像を用いて、少なくとも半導体パターンのうちの最終検査領域内の欠陥を検査する。ここで、最終検査領域は、半導体パターンから制御部14にて特定された非検査領域を除いた領域である。
なお、検査部15は、例えば、パターン画像を、他の半導体基板上に露光された半導体パターンが写されたパターン画像と比較して、輝度の異なる箇所を半導体パターンの欠陥として検出することで、半導体パターンの欠陥を検査する。
【0037】
検査部15は、欠陥の検査を行うと、最終検査領域内の欠陥を示す最終検査結果を出力する。
【0038】
本実施形態では、検査部15は、半導体パターンのうちの、記憶部13に記憶された領域情報が示す検査領域から非検査領域を除いた最終検査領域内の欠陥を検査し、その検査結果を最終検査結果として出力する。したがって、検査部15は、図4で示したように、複数のパターン画像内の最終検査領域を比較して、半導体パターンの欠陥を検査することになる。
【0039】
次に動作を説明する。
【0040】
図5は、本実施形態の欠陥検査装置100の動作を説明するためのフローチャートである。
【0041】
先ず、入力部12は、作業者から領域情報を受け付け、その領域情報を記憶部13に記憶する。これにより、検査領域が欠陥検査装置100に設定される(ステップS101)。
【0042】
次に、入力部12は、作業者から特定情報を受け付け、その特定情報を記憶部13に記憶する(ステップS102)。
【0043】
その後、取得部11は、パターン画像を取得し、そのパターン画像を制御部14に出力する。制御部14は、パターン画像を受け付けると、記憶部13から特定情報を取得し、その特定情報に基づいて非検査領域を特定する。制御部14は、その特定した非検査領域と、記憶部13に記憶された領域情報が示す検査領域とを検査部15に設定する(ステップS103)。
【0044】
続いて、制御部14は、パターン画像を検査部15に出力する。検査部15は、パターン画像を受け付けると、そのパターン画像を用いて、そのパターン画像に写された半導体パターンの欠陥を検査する(ステップS104)。具体的には、検査部15は、半導体パターンのうちの検査領域から非検査領域を除いた最終検査領域内の欠陥を検査する。
【0045】
そして、検査部15は、その検査結果を最終検査結果として出力する(ステップS105)。
【0046】
本実施形態によれば、取得部11は、半導体パターンが写されたパターン画像を取得する。入力部12は、描写フィールドのフィールドサイズと、描写フィールドの継ぎ目の幅とを受け付ける。制御部14は、入力部12が受け付けたフィールドサイズおよび継ぎ目の幅に基づいて、その継ぎ目に相当する半導体パターン上の領域である非検査領域を特定する。検査部15は、取得部11が取得したパターン画像を用いて、半導体パターンから制御部14にて特定された非検査領域を除いた最終検査領域内の欠陥を少なくとも検査し、その最終検査領域内の欠陥を示す最終検査結果を出力する。
【0047】
この場合、描写フィールドの継ぎ目に相当する半導体パターン上の領域である非検査領域がフィールドサイズに基づいて特定される。非検査領域は、バッティングエラーが発生する可能性のある領域でもあるため、作業者が手動でバッティングエラーの発生箇所を検査領域から除外しなくてもよくなり、作業者の負荷の低減、および、作業効率の向上を実現することが可能になる。
【0048】
また、本実施形態では、設計パターンが縮小されて露光される場合、入力部12は、設計パターンの縮小倍率をさらに受け付ける。制御部14は、入力部12が受け付けたフィールドサイズ、継ぎ目の幅および縮小倍率に基づいて、非検査領域を特定する。したがって、設計パターンが縮小されて露光される場合でも、作業者の負荷の低減、および、作業効率の向上を実現することが可能になる。
【0049】
また、本実施形態では、検査部15が、半導体パターンのうちの最終検査領域内の欠陥を検査し、その検査結果を最終検査結果として出力する。この場合、非検査領域内の欠陥を検査しなくてもよくなるため、効率良く欠陥の検査を行うことが可能になる。
【0050】
このように、本実施形態による欠陥検査装置は、レチクル上に描写フィールドごとに描写された設計パターンが半導体基板上に露光された半導体パターンの欠陥を検査する欠陥検査装置(100)であって、半導体パターンが写された画像を取得する取得部(11)と、描写フィールドのサイズと、描写フィールドの継ぎ目の幅とを受け付ける入力部(12)と、入力部(12)が受け付けたサイズに基づいて、その継ぎ目に相当する半導体パターン上の領域である非検査領域を特定する制御部(14)と、取得部(11)が取得した画像を用いて、半導体パターンから制御部(14)にて特定された非検査領域を除いた最終検査領域内の欠陥を少なくとも検査し、その最終検査領域内の欠陥を示す最終検査結果を出力する検査部(15)と、を有して構成される。
【0051】
また、本実施形態による欠陥検査装置は、設計パターンが縮小されて露光される場合、入力部(12)が設計パターンの縮小倍率をさらに受け付け、制御部(14)が、入力部(12)が受け付けたサイズ、幅および縮小倍率に基づいて、非検査領域を特定するように構成される。
【0052】
また、本実施形態による欠陥検査装置は、検査部(15)が、半導体パターンのうちの最終検査領域内の欠陥を検査し、その検査結果を最終検査結果として出力するように構成される。
【0053】
次に第二の実施形態について説明する。
【0054】
本実施形態では、検査部15による別の検査方法について説明する。
【0055】
本実施形態の検査部15は、半導体パターンのうちの非検査領域を含む検査領域内欠陥を検査し、その検査結果から、制御部14にて特定された非検査領域内の欠陥を除いて最終検査結果を生成する。したがって、検査部15は、図6で示したように、複数のパターン画像内の検査領域を比較して半導体パターンの欠陥を検査し、その後、その検査結果から非検査領域内の欠陥を除いて、最終検査結果を生成することになる。
【0056】
次に動作を説明する。
【0057】
図7は、本実施形態の欠陥検査装置100の動作を説明するためのフローチャートである。
【0058】
先ず、入力部12は、作業者から領域情報を受け付け、その領域情報を記憶部13に記憶する。これにより、検査領域が欠陥検査装置100に設定される(ステップS201)。
【0059】
次に、入力部12は、作業者から特定情報を受け付け、その特定情報を記憶部13に記憶する(ステップS202)。
【0060】
その後、取得部11は、パターン画像を取得し、そのパターン画像を制御部14に出力する。制御部14は、パターン画像を受け付けると、記憶部13から特定情報を取得し、その特定情報に基づいて非検査領域を特定する。制御部14は、その特定した非検査領域と、記憶部13に記憶された領域情報が示す検査領域とを検査部15に設定する(ステップS203)。
【0061】
続いて、制御部14は、パターン画像を検査部15に出力する。検査部15は、パターン画像を受け付けると、そのパターン画像を用いて、そのパターン画像に写された半導体パターンのうちの検査領域内の欠陥を検査し、その検査結果から非検査領域の欠陥を除いて最終検査結果を生成する(ステップS204)。
【0062】
そして、検査部15は、その生成した最終検査結果を出力する(ステップS105)。
【0063】
以上のように本実施形態でも、作業者が手動でバッティングエラーの発生箇所を検査領域から除外しなくてもよくなり、作業者の負荷の低減、および、作業効率の向上を実現することが可能になる。
【0064】
このように、本実施形態による欠陥検査装置は、検査部(15)が、半導体パターンのうちの非検査領域を含む検査領域内の欠陥を検査し、その検査結果から、制御部(14)にて特定された非検査領域内の欠陥を除いて最終検査結果を生成し、その生成した最終検査結果を出力するように構成される。
【0065】
次に第三の実施形態について説明する。
【0066】
本実施形態では、非検査領域の特定方法の他の例について説明する。
【0067】
図8は、本実施形態における非検査領域の特定方法を説明するための説明図である。図8では、二つのセルマット81に対応する領域内の欠陥82と、バッティングエラーの発生箇所83とが示されている。
【0068】
図8で示されているように、バッティングエラーの発生箇所83では、欠陥82が密集して発生する。欠陥が密集して発生している領域はパターン画像を用いて欠陥を検査することで発見することができるので、パターン画像を用いて、バッティングエラーの発生箇所83を特定することができる。
【0069】
そこで、本実施形態では、制御部14は、パターン画像を用いて、パターン画像に写された半導体パターン内の、描写フィールドの継ぎ目に当たる非検査領域を特定する。
【0070】
例えば、制御部14は、先ず、パターン画像を用いて、そのパターン画像内の所定範囲に写されている半導体パターンの欠陥を検査して、所定数以上の欠陥を含む所定の大きさの領域である欠陥密集領域を半導体パターンから検出する。続いて、制御部14は、その検出した欠陥密集領域に基づいて、非検出領域を特定する。
【0071】
また、バッティングエラーの発生箇所は、描写フィールドの継ぎ目に相当するので、ある方向に延伸している。このため、制御部14は、所定数以上の欠陥を含む所定の大きさの領域がある方向に対して、予め定められた数以上連続している場合、それら領域を密集欠陥領域として検出してもよい。
【0072】
また、バッティングエラーとしての欠陥は同程度の輝度となるため、制御部14は、予め定められた輝度の範囲に含まれる欠陥が所定数以上であり、かつ、所定の大きさを有する領域を、欠陥密集領域として検出してもよい。
【0073】
次に動作を説明する。
【0074】
図9は、本実施形態の欠陥検査装置100の動作を説明するためのフローチャートである。
【0075】
先ず、取得部11は、パターン画像を取得し、そのパターン画像を制御部14に出力する。制御部14は、パターン画像を受け付けると、そのパターン画像内の所定範囲に写されている半導体パターンの欠陥を検査する(ステップS301)。
【0076】
続いて、制御部14は、その所定範囲に写された半導体パターンの中に欠陥密集領域が存在するか否かを判断する。例えば、制御部14は、その半導体パターンを所定の大きさの領域に分割に、それらの領域の中に所定数以上の欠陥があるか否かを判断する(ステップS302)。
【0077】
欠陥密集領域が存在する場合、制御部14は、その欠陥密集領域に基づいて非検査領域を特定し、その非検査領域を検査部15に設定する(ステップS303)。
【0078】
また、欠陥密集領域が存在しない場合、および、非検査領域を設定した場合、制御部14は、パターン画像を検査部15に出力する。
【0079】
検査部15は、パターン画像を受け付けると、そのパターン画像を用いて半導体パターンの欠陥を検査する(ステップS304)。なお、非検査領域が設定されている場合、検査部15は、半導体パターンの全ての領域を検査領域とし、その検査領域から非検査領域を除いた最終検査領域内の欠陥を検査する。また、非検査領域が設定されていない場合、検査部15は、半導体パターンの全ての領域を最終検査領域とし、その最終検査領域内の欠陥を検査する。
【0080】
検査部15は、その検査結果を最終検査結果として出力する(ステップS305)。
【0081】
なお、本実施形態では、検査部15は、第一の実施形態のように、半導体パターンのうちの最終検査領域内の欠陥を検査し、その検査結果を前記最終検査結果として出力している。しかしながら、検査部15は、第二の実施形態のように、半導体パターンのうちの非検査領域を含む検査領域内の欠陥を検査し、その検査結果から非検査領域内の欠陥を除いて最終検査結果を生成し、その最終検査結果を出力してもよい。
【0082】
本実施形態によれば、制御部14は、パターン画像を用いて、パターン画像に写された半導体パターン内の、描写フィールドの継ぎ目に当たる非検査領域を特定する。
【0083】
この場合、フィールドサイズ等の特定情報が入力されなくても、非検査領域を特定することが可能になるので、作業者の負荷の低減、および、作業効率の向上をさらに図ることが可能になる。
【0084】
このように、本実施形態による欠陥検査装置は、レチクル上に描写フィールドごとに描写された設計パターンが半導体基板上に露光された半導体パターンの欠陥を検査する欠陥検査装置(100)であって、半導体パターンが写された画像を取得する取得部(11)と、取得部(11)が取得した画像を用いて、描写フィールドの継ぎ目に相当する半導体パターン上の領域である非検査領域を特定する制御部(14)と、取得部(11)が取得した画像を用いて、半導体パターンから制御部(14)にて特定された非検査領域を除いた最終検査領域内の欠陥を少なくとも検査し、その最終検査領域内の欠陥を示す最終検査結果を出力する検査部(15)と、を有して構成される。
【0085】
また、本実施形態による欠陥操作装置は、制御部(14)が、半導体パターンを写した画像を用いて、その画像内の所定範囲に写されている半導体パターンの欠陥を検査して、所定数以上の欠陥を含む所定の大きさの領域である欠陥密集領域を当該半導体パターンから検出し、当該欠陥密集領域に基づいて前記非検査領域を特定するように構成される。
【0086】
以上説明した各実施形態において、図示した構成は単なる一例であって、本発明はその構成に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0087】
11 取得部
12 入力部
13 記憶部
14 制御部
15 検査部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レチクル上に描写フィールドごとに描写された設計パターンが半導体基板上に露光された半導体パターンの欠陥を検査する欠陥検査装置であって、
前記半導体パターンが写された画像を取得する取得部と、
前記描写フィールドのサイズと、前記描写フィールドの継ぎ目の幅とを受け付ける入力部と、
前記入力部が受け付けたサイズおよび幅に基づいて、前記継ぎ目に相当する前記半導体パターン上の領域である非検査領域を特定する制御部と、
前記取得部が取得した画像を用いて、前記半導体パターンから前記制御部にて特定された非検査領域を除いた最終検査領域内の欠陥を少なくとも検査し、当該最終検査領域内の欠陥を示す最終検査結果を出力する検査部と、を有する欠陥検査装置。
【請求項2】
請求項1に記載の欠陥検査装置において、
前記設計パターンが縮小されて露光される場合、前記入力部は、前記設計パターンの縮小倍率をさらに受け付け、
前記制御部は、前記入力部が受け付けたサイズ、幅および縮小倍率に基づいて、前記非検査領域を特定する、欠陥検査装置。
【請求項3】
レチクル上に描写フィールドごとに描写された設計パターンが半導体基板上に露光された半導体パターンの欠陥を検査する欠陥検査装置であって、
前記半導体パターンが写された画像を取得する取得部と、
前記取得部が取得した画像を用いて、前記描写フィールドの継ぎ目に相当する前記半導体パターン上の領域である非検査領域を特定する制御部と、
前記取得部が取得した画像を用いて、前記半導体パターンから前記制御部にて特定された非検査領域を除いた最終検査領域内の欠陥を少なくとも検査し、当該最終検査領域内の欠陥を示す最終検査結果を出力する検査部と、を有する欠陥検査装置。
【請求項4】
請求項3に記載の欠陥検査装置において、
前記制御部は、前記画像を用いて、当該画像内の所定範囲に写されている半導体パターンの欠陥を検査して、所定数以上の欠陥を含む所定の大きさの領域である欠陥密集領域を当該半導体パターンから検出し、当該欠陥密集領域に基づいて前記非検査領域を特定する、欠陥検査装置。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか1項に記載の欠陥検査装置において、
前記検査部は、前記半導体パターンのうちの前記最終検査領域内の欠陥を検査し、当該検査結果を前記最終検査結果として出力する、欠陥検査装置。
【請求項6】
請求項1ないし4のいずれか1項に記載の欠陥検査装置において、
前記検査部は、前記半導体パターンのうちの前記非検査領域を含む検査領域内の欠陥を検査し、当該検査結果から前記非検査領域内の欠陥を除いて前記最終検査結果を生成し、当該最終検査結果を出力する、欠陥検査装置。
【請求項7】
レチクル上に描写フィールドごとに描写された設計パターンが半導体基板上に露光された半導体パターンの欠陥を検査する欠陥検査方法であって、
前記半導体パターンが写された画像を取得する取得ステップと、
前記描写フィールドのサイズと、前記描写フィールドの継ぎ目の幅と受け付ける入力ステップと、
前記受け付けられたサイズおよび幅に基づいて、前記描写フィールドの継ぎ目に相当する前記半導体パターン上の領域である非検査領域を特定する特定ステップと、
前記取得部が取得した画像を用いて、前記半導体パターンから前記制御部にて特定された非検査領域を除いた最終検査領域内の欠陥を少なくとも検査し、当該最終検査領域内の欠陥を示す最終検査結果を出力する検査ステップと、を有する欠陥検査方法。
【請求項8】
請求項7に記載の欠陥検査方法において、
前記設計パターンが縮小されて露光される場合、前記設計パターンの縮小倍率をさらに受け付ける受付ステップをさらに有し、
前記特定ステップでは、前記受け付けられたサイズ、幅および縮小倍率に基づいて、前記非検査領域を特定する、欠陥検査方法。
【請求項9】
レチクル上に描写フィールドごとに描写された設計パターンが半導体基板上に露光された半導体パターンの欠陥を検査する欠陥検査方法であって、
前記半導体パターンが写された画像を取得する取得ステップと、
前記取得された画像を用いて、前記描写フィールドの継ぎ目に相当する前記半導体パターン上の領域である非検査領域を特定する特定ステップと、
前記取得部が取得した画像を用いて、前記半導体パターンから前記制御部にて特定された非検査領域を除いた最終検査領域内の欠陥を少なくとも検査し、当該最終検査領域内の欠陥を示す最終検査結果を出力する検査ステップと、を有する欠陥検査方法。
【請求項10】
請求項9に記載の欠陥検査方法において、
前記特定ステップでは、前記画像を用いて、当該画像内の所定範囲に写されている半導体パターンの欠陥を検査して、当該半導体パターンの中に、所定数以上の欠陥が存在し、かつ、所定の大きさの密集欠陥領域を検出し、当該検出結果に基づいて前記非検査領域を特定する、欠陥検査方法。
【請求項11】
請求項7ないし10のいずれか1項に記載の欠陥検査方法において、
前記検査ステップでは、前記半導体パターンのうちの前記最終検査領域内の欠陥を検査し、当該検査結果を前記最終検査結果として出力する、欠陥検査方法。
【請求項12】
請求項7ないし10のいずれか1項に記載の欠陥検査方法において、
前記検査ステップでは、前記半導体パターンのうちの前記非検査領域を含む検査領域内の欠陥を検査し、当該検査結果から前記非検査領域内の欠陥を除いて前記最終検査結果を生成し、当該最終検査結果を出力する、欠陥検査方法。
【請求項1】
レチクル上に描写フィールドごとに描写された設計パターンが半導体基板上に露光された半導体パターンの欠陥を検査する欠陥検査装置であって、
前記半導体パターンが写された画像を取得する取得部と、
前記描写フィールドのサイズと、前記描写フィールドの継ぎ目の幅とを受け付ける入力部と、
前記入力部が受け付けたサイズおよび幅に基づいて、前記継ぎ目に相当する前記半導体パターン上の領域である非検査領域を特定する制御部と、
前記取得部が取得した画像を用いて、前記半導体パターンから前記制御部にて特定された非検査領域を除いた最終検査領域内の欠陥を少なくとも検査し、当該最終検査領域内の欠陥を示す最終検査結果を出力する検査部と、を有する欠陥検査装置。
【請求項2】
請求項1に記載の欠陥検査装置において、
前記設計パターンが縮小されて露光される場合、前記入力部は、前記設計パターンの縮小倍率をさらに受け付け、
前記制御部は、前記入力部が受け付けたサイズ、幅および縮小倍率に基づいて、前記非検査領域を特定する、欠陥検査装置。
【請求項3】
レチクル上に描写フィールドごとに描写された設計パターンが半導体基板上に露光された半導体パターンの欠陥を検査する欠陥検査装置であって、
前記半導体パターンが写された画像を取得する取得部と、
前記取得部が取得した画像を用いて、前記描写フィールドの継ぎ目に相当する前記半導体パターン上の領域である非検査領域を特定する制御部と、
前記取得部が取得した画像を用いて、前記半導体パターンから前記制御部にて特定された非検査領域を除いた最終検査領域内の欠陥を少なくとも検査し、当該最終検査領域内の欠陥を示す最終検査結果を出力する検査部と、を有する欠陥検査装置。
【請求項4】
請求項3に記載の欠陥検査装置において、
前記制御部は、前記画像を用いて、当該画像内の所定範囲に写されている半導体パターンの欠陥を検査して、所定数以上の欠陥を含む所定の大きさの領域である欠陥密集領域を当該半導体パターンから検出し、当該欠陥密集領域に基づいて前記非検査領域を特定する、欠陥検査装置。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか1項に記載の欠陥検査装置において、
前記検査部は、前記半導体パターンのうちの前記最終検査領域内の欠陥を検査し、当該検査結果を前記最終検査結果として出力する、欠陥検査装置。
【請求項6】
請求項1ないし4のいずれか1項に記載の欠陥検査装置において、
前記検査部は、前記半導体パターンのうちの前記非検査領域を含む検査領域内の欠陥を検査し、当該検査結果から前記非検査領域内の欠陥を除いて前記最終検査結果を生成し、当該最終検査結果を出力する、欠陥検査装置。
【請求項7】
レチクル上に描写フィールドごとに描写された設計パターンが半導体基板上に露光された半導体パターンの欠陥を検査する欠陥検査方法であって、
前記半導体パターンが写された画像を取得する取得ステップと、
前記描写フィールドのサイズと、前記描写フィールドの継ぎ目の幅と受け付ける入力ステップと、
前記受け付けられたサイズおよび幅に基づいて、前記描写フィールドの継ぎ目に相当する前記半導体パターン上の領域である非検査領域を特定する特定ステップと、
前記取得部が取得した画像を用いて、前記半導体パターンから前記制御部にて特定された非検査領域を除いた最終検査領域内の欠陥を少なくとも検査し、当該最終検査領域内の欠陥を示す最終検査結果を出力する検査ステップと、を有する欠陥検査方法。
【請求項8】
請求項7に記載の欠陥検査方法において、
前記設計パターンが縮小されて露光される場合、前記設計パターンの縮小倍率をさらに受け付ける受付ステップをさらに有し、
前記特定ステップでは、前記受け付けられたサイズ、幅および縮小倍率に基づいて、前記非検査領域を特定する、欠陥検査方法。
【請求項9】
レチクル上に描写フィールドごとに描写された設計パターンが半導体基板上に露光された半導体パターンの欠陥を検査する欠陥検査方法であって、
前記半導体パターンが写された画像を取得する取得ステップと、
前記取得された画像を用いて、前記描写フィールドの継ぎ目に相当する前記半導体パターン上の領域である非検査領域を特定する特定ステップと、
前記取得部が取得した画像を用いて、前記半導体パターンから前記制御部にて特定された非検査領域を除いた最終検査領域内の欠陥を少なくとも検査し、当該最終検査領域内の欠陥を示す最終検査結果を出力する検査ステップと、を有する欠陥検査方法。
【請求項10】
請求項9に記載の欠陥検査方法において、
前記特定ステップでは、前記画像を用いて、当該画像内の所定範囲に写されている半導体パターンの欠陥を検査して、当該半導体パターンの中に、所定数以上の欠陥が存在し、かつ、所定の大きさの密集欠陥領域を検出し、当該検出結果に基づいて前記非検査領域を特定する、欠陥検査方法。
【請求項11】
請求項7ないし10のいずれか1項に記載の欠陥検査方法において、
前記検査ステップでは、前記半導体パターンのうちの前記最終検査領域内の欠陥を検査し、当該検査結果を前記最終検査結果として出力する、欠陥検査方法。
【請求項12】
請求項7ないし10のいずれか1項に記載の欠陥検査方法において、
前記検査ステップでは、前記半導体パターンのうちの前記非検査領域を含む検査領域内の欠陥を検査し、当該検査結果から前記非検査領域内の欠陥を除いて前記最終検査結果を生成し、当該最終検査結果を出力する、欠陥検査方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2011−64576(P2011−64576A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−215563(P2009−215563)
【出願日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【出願人】(500174247)エルピーダメモリ株式会社 (2,599)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【出願人】(500174247)エルピーダメモリ株式会社 (2,599)
【Fターム(参考)】
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