説明

歪み計測方法及び歪み計測装置

【課題】プラスチック、ゴム、金属および構造物、構造材などにおける被測定物の広範囲の歪み分布を非接触で容易に計測することができる歪み計測方法及び歪み計測装置を提供するものである。
【解決手段】被測定物5の計測箇所9にレーザ光4を照射するレーザ投光機1と、前記レーザ光4の反射光であるレーザスペックルパターン3を撮像する受光部2と、撮像したレーザスペックルパターン3の各スペックルの重心点12を求める画像処理手段と、各スペックルの重心点12の移動量と移動方向を検出して被測定物5の歪みを計測する計測手段とから構成してある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラスチック、ゴム、金属などの試験片、その他構造物および構造材料等の被測定物の歪み分布を非接触にて計測する歪み計測方法及び歪み計測装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、被測定物の歪みを計測する方法としては、被測定物に抵抗線歪みゲージを貼り付けて計測する計測方法、あるいは、レーザ光をビームスプリッタで二光束に分け、被測定物の歪みの方向に角度を持たせて重ねて照射して干渉させ、被測定物の変形前後におけるスペックルパターンの変化から歪み量を求める二光束法による電子スペックル干渉法(ESPI)が知られている。
【0003】
抵抗線歪みゲージによる計測方法は、計測の事前処理として被測定物へ抵抗線歪みゲージを取り付ける必要があり、計測箇所への取り付け方向ならびに取り付け強度にも注意を必要とし、計測者の熟練を要する。さらに、計測中において、被測定物に亀裂や破断を生じた場合には、抵抗線歪みゲージが外れたり、抵抗線歪みゲージに損傷や破壊が生じたりする可能性がある。この為、抵抗線歪みゲージによる計測方法は、被測定物の歪み方向に正しく抵抗線歪みゲージを取り付ける必要があり、抵抗線歪みゲージの計測範囲内で一方向の計測に限定され、ゴムやプラスチックなど伸び率の大きい歪み計測には不向きである。
【0004】
電子スペックル干渉法は、照射するレーザ光をビームスプリッタにより2つの光路に分岐し、被測定物の歪み方向に2方向から角度を持たせて重ねて照射する必要があり、光学系が精密かつ煩雑となり、計測箇所の歪み方向を予め推測し、歪み方向と平行となるようにレーザ光を重ねて照射する必要があり、被測定物は小さく、狭い範囲内の一方向性のみの歪み計測に限定されていた。
【0005】
また、本願の発明者により、レーザスペックルパターンを利用し、試験片に非接触でポアソン比をリアルタイムで計測する歪み計測方法及び装置が提案され(特許文献1参照)、また、被計測物に照射するレーザ光をレーザ投光機と被計測物との間に焦点を有するクロス光としたレーザ反射光による被計測物の高精度変位計測方法とその装置が提案されている(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−64864号公報
【特許文献2】特開2008−304190号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
抵抗線歪みゲージによる計測方法によれば、被測定物の歪み方向を予め予測して抵抗線歪みゲージを貼り付け、貼り付ける強度や歪み量を予測するなど計測者の熟練を要し、抵抗線歪みゲージの計測範囲内で一方向の計測に限定され、伸び率の大きい被測定物の歪み計測には不向きであるという課題があった。
【0008】
電子スペックル干渉法によれば、レーザ光をビームスプリッタで2分岐し、計測箇所の歪み方向を予め予測して2分岐したレーザ光を重ね合わせて照射し、狭い範囲内の一方向の計測に限定され、伸び率の大きい被測定物の歪み計測には不向きであり、また、光学系が精密かつ煩雑になるという課題があった。
【0009】
また、特許文献1に記載の歪み計測方法及び装置は、計測系を試験片の伸び方向に沿って自動追尾するようにしてあるために、歪み方向が一定でない被測定物を測定対象とする場合や、複数の計測系により複数箇所の歪みを計測する場合には、装置の構成が複雑になるという課題があった。
【0010】
そこで、本発明は、プラスチック、ゴム、金属および構造物、構造材などにおける被測定物の広範囲の歪み分布を非接触で容易に計測することができる歪み計測方法及び歪み計測装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、上記課題を解決するために、被測定物の計測箇所にレーザ光を照射し、前記レーザ光の反射光であるレーザスペックルパターンを受光部で撮像し、撮像したレーザスペックルパターンの各スペックルの重心点を求め、各スペックルの重心点の移動量と移動方向を検出して被測定物の歪みを計測する歪み計測方法を提供するものである。
【0012】
また、本発明の歪み計測方法は、複数の計測箇所にレーザ光を照射して被測定物の歪みを計測するものである。
【0013】
また、本発明は、被測定物の計測箇所にレーザ光を照射するレーザ投光機と、前記レーザ光の反射光であるレーザスペックルパターンを撮像する受光部と、撮像したレーザスペックルパターンの各スペックルの重心点を求める画像処理手段と、各スペックルの重心点の移動量と移動方向を検出して被測定物の歪みを計測する計測手段とからなる歪み計測装置を提供するものである。
【0014】
また、本発明の歪み計測装置は、複数組のレーザ投光機と受光部を備え、複数の計測箇所にレーザ光を照射するようにしたものである。
【0015】
また、本発明の歪み計測装置は、前記計測手段が、異なるスペックルの重心点の移動量と移動方向を加算して被測定物の歪みを計測する手段を備えたものである。
【発明の効果】
【0016】
本発明の歪み計測方法は、被測定物の計測箇所にレーザ光を照射し、前記レーザ光の反射光であるレーザスペックルパターンを受光部で撮像し、撮像したレーザスペックルパターンの各スペックルの重心点を求め、各スペックルの重心点の移動量と移動方向を検出して被測定物の歪みを計測する構成を有することにより、歪みの計測に際して、事前処理や特別な標識を必要とせず、複雑な光学系も用いず、微小な歪みから大変形の歪みまで、被測定物にレーザ光を照射し、被測定物の歪み量と歪み方向に対応して平行移動するスペックルの重心点の動きを連続して計測することができ、容易にかつ非接触で被測定物の歪み分布を計測することができる効果がある。
【0017】
また、本発明の歪み計測方法は、複数の計測箇所にレーザ光を照射して被測定物の歪みを計測することにより、大きな被測定物においても全体の歪み分布を計測することができる効果がある。
【0018】
また、本発明の歪み計測装置は、被測定物の計測箇所にレーザ光を照射するレーザ投光機と、前記レーザ光の反射光であるレーザスペックルパターンを撮像する受光部と、撮像したレーザスペックルパターンの各スペックルの重心点を求める画像処理手段と、各スペックルの重心点の移動量と移動方向を検出して被測定物の歪みを計測する計測手段とからなる構成を有することにより、歪みの計測に際して、事前処理や特別な標識を必要とせず、複雑な光学系も用いず、微小な歪みから大変形の歪みまで、被測定物にレーザ光を照射し、被測定物の歪み量と歪み方向に対応して平行移動するスペックルの重心点の動きを連続して計測することができ、容易にかつ非接触で被測定物の歪み分布を計測することができる効果がある。
【0019】
また、本発明の歪み計測装置は、複数組のレーザ投光機と受光部を備え、複数の計測箇所にレーザ光を照射するようにしたことにより、大きな被測定物においても全体の歪み分布を計測することができる効果がある。
【0020】
また、本発明の歪み計測装置は、前記計測手段が、異なるスペックルの重心点の移動量と移動方向を加算して被測定物の歪みを計測する手段を備えたことにより、被測定物の歪み量が大きく、各スペックルが撮像範囲を超えて移動する場合でも、異なるスペックルの重心点の動きを加算するから、スペックルの重心点の動きを連続して計測することができ、伸縮率の大きい被測定物の歪みを計測することが可能になる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明歪み計測装置の一実施例を示す構成図。
【図2】その一実施例のスペックルパターン発生状態を示す図。
【図3】本発明歪み計測装置の他の実施例を示す構成図。
【図4】その実施例のスペックルパターン発生状態を示す図。
【図5】スペックルパターン発生・撮像構成を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の実施の形態を図示する実施例に基づいて説明する。
本発明に係る歪み計測装置は、被測定物5の計測箇所9にレーザ光4を照射するレーザ投光機1と、前記レーザ光4の反射光であるレーザスペックルパターン3を撮像する受光部2と、撮像したレーザスペックルパターン3の各スペックルの重心点12を求める画像処理手段と、各スペックルの重心点12の移動量と移動方向を検出して被測定物5の歪みを計測する計測手段とから構成してある。
【0023】
図5は、スペックルパターンの発生及び撮像の構成を示す図である。
図5に示すように、直進性、高輝度、単色光、干渉性に優れたレーザ光4を被測定物5に照射すると、照射レーザ光4は被測定物5の粗面に基づいて空間で乱反射し、レーザスペックルパターン3が発生する。このレーザスペックルパターン3は、被測定物5の表面における2次元的な歪みや変形に伴って平行移動する性質があるから、受光部2でレーザスペックルパターン3を連続撮像し、画像処理装置6にて撮像したレーザスペックル3の移動方向と移動量を検出することにより、被測定物5の表面の歪み方向と歪み量を導き出すことができ、非接触かつ高応答の歪み計測装置を得ることができる。
【0024】
図1〜図4に示すように、本発明のレーザスペックルパターンによる非接触型歪み分布計測方法は、被測定物5の計測箇所9にレーザ光4を照射し、被測定物5の表面の粗面に基づいて空間に発生したレーザスペックルパターン3をCCDカメラなどの受光部2で連続撮像し、レーザスペックルパターン3の各スペックルの重心点12を求め、被測定物5の歪みに伴いスペックルの重心点12が移動する性質を利用し、スペックルの重心点12の移動量と移動方向を同時に検出して、被測定物の歪み分布を計測するものである。なお、被測定物5の歪み量が大きく、各スペックルが移動して撮像範囲を逸脱する場合には、新たに撮像範囲に入って撮像される各スペックルの重心点12の移動を加算し続けることにより、大きな歪み量でも連続して計測することが可能である。
【実施例1】
【0025】
図1は、被測定物5の狭い領域(計測箇所9)における歪み分布計測系を示している。図1において、10は被測定物5を支持する支持台であり、8は被測定物5に上部から尖端荷重を加える荷重装置である。荷重装置8が、支持台10に載置した被測定物5の上部より荷重を加えると、被測定物5に荷重が加わり歪みが発生する。
【0026】
レーザ投光機1は、被測定物5に安定したレーザスペックルパターン3を描くために高輝度で指向性を備えた可視光を使用し、レーザ素子、冷却回路、駆動回路、及びレンズより構成され、ビーム光を照射することができるようにしてある。レーザ投光機1のレンズは、照射するレーザ光4のビーム径を変えることができるように設けてあり、レーザ光4を照射する領域を可変にしてある。また、レーザ光4は、被測定物5の微細な歪みを検出できるようにクロス光を使用することができる他、ストレート光やスポット光を使用することも可能である。
【0027】
受光部2は、CCD素子と、該CCD素子の前方に設けた外来光を遮断する暗視筒とからなり、レーザスペックルパターン3を直接撮像するように構成してある。受光部2は、被測定物5に描くレーザスペックルパターン3を撮像し、NTSC信号(アナログ信号)で画像処理装置6へ出力する機能を有している。
【0028】
画像処理装置6は、受光部2で撮像したスペックルパターン3のNTSC信号を入力し、スペックルパターン3の各スペックルの重心点12を求める画像処理手段を備えている。この画像処理手段は、継続的に各スペックルの重心点12を求めることができるように構成してあり、重心点12の移動量と移動方向を検出して各スペックルの移動を検出することができる。なお、重心点の計算には、公知の計算方法を使用することができる。
【0029】
また、画像処理装置6は、画像処理手段で検出された各スペックルの重心点12の移動量と移動方向に基づいて、被測定物5の歪みを計測する計測手段を備えている。また、画像処理装置6は、スペックルパターン3及びその重心点、被測定物5の歪み情報を表示装置7に出力するようにしてある。計測手段は、被測定物5の歪み具合をポアソン比などで数値化したり、重心点の位置関係の変化を模式的に表したりすることができる。
【0030】
図2は、図1に示す実施例において撮像されたスペックルパターン3を示している。図2は、被測定物5に荷重を加えた状態を示している。被測定物5に荷重を加える前では、スペックルパターン3は静止しているが、被測定物5に荷重が加わると、荷重の大きさに比例して被測定物5に歪みが生じ、スペックルパターン3が歪み方向と平行に移動する状態(図中の矢印)が示されている。
【0031】
図1及び図2に示すように、スペックルパターン3は、被測定物5の表面における歪み方向に平行して移動する性質があるから、荷重装置8により加えられる尖端荷重に対して放射状に各スペックルの重心点12(図中の黒点)が移動する。従って、本発明に係る歪み計測装置は、撮像したスペックルパターン3における各スペックルの重心点12の移動量と移動方向を画像処理装置6にて演算することにより、荷重に対する被測定物5の歪み分布を計測することができる。
【実施例2】
【0032】
図3は、被測定物5の広い領域(計測箇所9a〜9e)における歪み分布計測系を示している。図3に示す実施例において、11a〜11eは、図5に示すレーザ投光機1と受光部2で構成された計測系である。計測箇所9a〜9eは、被測定物5の適宜な計測位置を示すものであり、図示の実施例では、計測系11a〜11eが、被測定物5の中央部と四隅部にレーザ光4を照射して、被測定物5の広い領域の歪み分布を計測することができるようにしてある。レーザ投光機1と受光部2は、一体化して設けることにより、計測系11a〜11eを移動して、任意の計測箇所9a〜9eにおいて歪みを計測することも可能である。
【0033】
図3は、尖端荷重に対する被測定物5の広域範囲の歪みを計測する方法を示している。図3に示すように、荷重装置8が、支持台10に載置した被測定物5の上部より荷重を加えると、被測定物5に荷重が加わり歪みが発生する。
【0034】
図4は、図3中の各計測箇所9a〜9eにおけるスペックルパターンを示している。図4は、被測定物5に荷重を加えた状態を示している。被測定物5に荷重を加える前では、各計測箇所9a〜9eにおけるスペックルパターン3は静止しているが、被測定物5に荷重が加わると、荷重の大きさに比例して被測定物5に歪みが生じ、各計測箇所9a〜9eのスペックルパターン3が歪み方向と平行に移動する状態が示されている。
【0035】
画像処理装置6は、画像処理手段と計測手段を備えている。画像処理手段は、各計測箇所9a〜9eにおけるスペックルの重心点12を求め、これら重心点12の移動量と移動方向を検出して各スペックルの移動を検出することができるように構成してある。計測手段は、被測定物5における計測箇所9a〜9eの位置データと、画像処理手段で検出された計測箇所9a〜9eにおける各スペックルの重心点12の移動量と移動方向に基づいて、被測定物5の広い領域の歪み分布を計測することができるようにしてある。
【0036】
図示の実施例において、画像処理装置6は、複数の計測系11a〜11e間の処理(歪み分布処理)を時分割処理し、表示装置7に計測系11a〜11eの位置関係を表示し、且つ、各計測系11a〜11eにおける歪み値(左右並びに上下移動量)を表示することができるように構成してある。画像処理装置6は、各計測系11a〜11eから収集する画像情報を、例えば、位相限定相関法、統計干渉、相互相関法などにより順次(時分割)処理し、処理された画像データから歪み値を求めるようにしてある。
【0037】
なお、画像処理装置6は、各計測系11a〜11eに個別に設けて歪み値を求め、求められた各計測系の歪み値を一括収集する別のコンピュータを備え、表示装置7に各計測系の位置関係を表示するとともに歪み値を表示出力するように構成することも可能である。このように、画像処理装置6を個別に設けることにより、被測定物5の歪み分布計測を高速に得ることができる。
【0038】
上記実施例では、画像処理手段として重心点12の移動量と移動方向を例に示しており、精度は1μmであるが、既存の画像処理である相互相関法や位相限定相関法、統計干渉法などを用いることにより、瞬間的な歪みの計測やサブミクロン単位の精度での計測も可能である。
【0039】
本発明に係る歪み計測方法及び装置は、上記実施例に示すように、被測定物5へ尖端荷重を加える場合に限らず、風洞試験、流体試験、引張試験機用伸び計、振動試験、疲労試験に於ける被測定物5の歪み分布計測など、多種の用途に適用可能である。
また、本発明に係る歪み計測方法及び装置は、計測系11を多数用いることにより、被測定物5の総合的な歪み分布計測を可能とするものである。
【0040】
また、航空機の翼など大きな被測定物5の歪み分布を同時に計測する場合には、一体化したレーザ投光機1と受光部2を被測定物5の適宜な各位置に設置し、同時計測することにより、総合的な歪み計測をすることができる。
【符号の説明】
【0041】
1 レーザ投光機
2 受光部
3 スペックルパターン
4 レーザ光
5 被測定物
6 画像処理装置
7 表示装置
8 荷重装置
9 計測箇所
10 支持台
11 計測系
12 重心点

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被測定物の計測箇所にレーザ光を照射し、前記レーザ光の反射光であるレーザスペックルパターンを受光部で撮像し、撮像したレーザスペックルパターンの各スペックルの重心点を求め、各スペックルの重心点の移動量と移動方向を検出して被測定物の歪みを計測する歪み計測方法。
【請求項2】
複数の計測箇所にレーザ光を照射して被測定物の歪みを計測する請求項1に記載の歪み計測方法。
【請求項3】
被測定物の計測箇所にレーザ光を照射するレーザ投光機と、前記レーザ光の反射光であるレーザスペックルパターンを撮像する受光部と、撮像したレーザスペックルパターンの各スペックルの重心点を求める画像処理手段と、各スペックルの重心点の移動量と移動方向を検出して被測定物の歪みを計測する計測手段とからなる歪み計測装置。
【請求項4】
複数組のレーザ投光機と受光部を備え、複数の計測箇所にレーザ光を照射するようにした請求項3に記載の歪み計測装置。
【請求項5】
前記計測手段が、異なるスペックルの重心点の移動量と移動方向を加算して被測定物の歪みを計測する手段を備えた請求項3又は4に記載の歪み計測装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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