説明

歯の移動を促進する物質

【課題】歯列矯正ワイヤとブラケットとの間の摩擦を小さくするためにオレイン酸型脂肪酸から作られた新しい食用の物質を提供すること。
【解決手段】オレイン酸由来の食用の物質は、歯科の潤滑剤として機能し、矯正ワイヤとブラケットとの間の摩擦を低減し、これにより、小さく、より継続的な生理的力を与え、歯列矯正治療の時間の大幅な短縮を実現する。前記物質は、オレイン酸由来のベース成分と、安定剤又は混合剤とを含み、衛生的な性質を有する異なる添加剤を含むものとすることができる。前記物質は、容易かつ迅速に用いることができ、全ての歯列矯正治療段階を対象にするために異なる粘度を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歯列矯正ワイヤとブラケットとの間の摩擦を小さくするためにオレイン酸型脂肪酸(oleic type fatty acid)から作られた新しい食用の物質を提供し、これにより、不要な力が生じるのを防ぐことを目的とする。
【背景技術】
【0002】
小さい摩擦は小さい力を意味し、摩擦を小さくすることにより生物学的に適合する歯の移動と矯正治療期間の大幅な短縮(最大60%)とが可能であることが証明されている。
【0003】
矯正治療期間中の力が小さいことは患者にとって快適であることを意味する。
【0004】
歯列矯正学は、咀嚼器官の動き、位置及び発達に関する歯科の専門分野である。歯列矯正学は、顎顔面奇形の研究、予防、診断及び治療を担当する科学分野に関連する。
【0005】
歯科のこの専門分野における技術的進歩は、基本的に、快適で持続する歯列、適当な美しさ、患者の不快感の低減、矯正治療の期間短縮及びその費用低減を実現することのような、この科学分野において社会から出された主な要求を解決することを目的とする。
【0006】
上記の要求の殆どは、ブラケットとワイヤとの間の摩擦を低減し、これにより力の悪影響を最小限にすることによって解決されつつある。
【0007】
このような方法の1つは、基本的には、口の中での低い残存性、不確かな結果及び高いコストにより現在まで臨床診療に導入することができないが、イオン、プラズマ及び炭素の注入のような従来の界面化学技術を用いる。
【0008】
ブラケットとワイヤとの間の摩擦を低減する他の手段は、接触面の粗さ、ワイヤの剛性及びその硬さの研究及び様々な組合せの作用する要素の間の異なる摩擦係数の研究のような、矯正治療に関する要素の構造形態及び構成に影響を及ぼす物理化学的パラメーターを研究することである。このため、クロム・ニッケルと少量の炭素とを含むオーステナイト系耐熱ステンレス鋼、クロムとモリブデンと少量のニッケルとを含むオーステナイトフェライト系ステンレス鋼、コバルト・クロム合金(コバルト・クロム合金は、主にコバルトからなり、耐食性を向上させるために相当な量のクロムを含む。)、コバルト・クロム・モリブデン合金、優れた生体適合性及び耐食性により広く使用され、酸化チタンの表面が骨との接触に良く耐えるチタン合金又は室温でβ相を安定させるために10%より高いモリブデン濃度を有するβチタン合金のような、ワイヤを製造するための異なる合金が作られている。
【0009】
摩擦係数を低減するためにブラケット材料の設計、構造及び構成も調査されている。
【0010】
設計に関しては、より小さいブラケットが製造されており、これにより前記ブラケットと矯正ワイヤとの間の接触面が減らされ、摩擦が低減される。矯正ワイヤが収容される溝の中に傾斜角を有するブラケットが、該ブラケットの壁の粗度を低減し、これにより摩擦を低減するために、射出成形可能な材料で製造されている。
【0011】
低摩擦のセルフライゲーションブラケットが開発されている。
【0012】
摩擦を低減するブラケット材料の調査が矯正ワイヤの調査と平行して行われている。
【0013】
ブラケットは、伝統的に、ステンレス鋼又はチタンを含むステンレス鋼で作られているが、後者は、比較的柔らかく、これにより矯正ワイヤとの接触面の摩耗及びこすれの影響を受けやすく、有毒物質の剥離及び放出を引き起こす。前記矯正ワイヤが、クロム及びニッケル又はチタンを含むステンレス鋼及びニッケル合金で作られ、クロム及びニッケルの双方が有毒であるため、前記ブラケットは、発癌性であるという欠点を有する。上記の剥離を防止するため、チタン、ジルコニウム又はハフニウムの化合物の層が組み込まれている。
【0014】
医療用ポリウレタンの混合物からなる低摩擦の結紮糸も開発されている。
【0015】
また、弾性の結紮糸を用いた潤滑試験及び効率的な潤滑剤の調査が現在まで水性又はアルコール性のベースを用いて行われている。
【0016】
後者の例には、ポリビニルアルコールポリマーを用いるもの(特許文献1参照)又はベース要素として水を使用し、歯科用潤滑というよりむしろ歯科治療であるものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0017】
【特許文献1】米国特許出願公開第2004/101489号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
本発明の目的は、摩擦を低減しかつより継続的な生理的力を生じさせるために歯科用装置に適用されるオレイン酸由来の潤滑剤の使用のような、歯列矯正分野で現在まで使用されず、歯列矯正治療を短縮する新たな変化を導入することである。
【0019】
潤滑剤は、2つの可動部品の間に配置されたときに該可動部品の接触を阻止する膜を形成し、これにより、摩擦又は不要な力の発生を防ぎ、生理的な歯の移動を生じさせる物質である。
【0020】
合成された化合物は、無毒な食用化合物であると証明されており、発明の名称に示したように、歯の移動を促進する物質と呼ばれている。
【0021】
本発明により解決される技術的課題は、用いやすく、粘性を有し、耐久性のある食用の化合物によりブラケットの壁と矯正ワイヤとの間の摩擦を低減することである。
【0022】
歯の移動を促進する物質の持続性及び安定性が証明されている。
【0023】
歯列矯正治療では、矯正ワイヤの断面は、通常、変更され、第1段階でより小さい断面を有し、治療が進むにつれて徐々に増加される。この点について、歯の移動を促進する物質は、異なる密度を有するため、いずれの段階でも作用することができる
【0024】
トライポロジーの研究は、チタンを含むステンレス鋼で作られたワイヤを用いた54%の摩擦低減及びステンレス鋼で作られたワイヤを用いた61%の摩擦低減が平滑化期間を約8ヶ月短縮し、これにより歯列矯正治療の全体の短縮が45%となることを証明した。
【0025】
実際的な予備研究は、臨床有用性を確認し、歯の移動を促進する物質を用いて治療された患者のグループとそうでない患者のグループとの間の著しい差異を確認した。
【課題を解決するための手段】
【0026】
本発明は、ベースとして使用される食用の油脂と、安定剤又は混合剤と、モデルのシステム及び材料に関する相対的なトライポロジーの測定値を得ることが必要な最大限の歯の制御のための固定された装置を用いた歯列矯正治療における潤滑剤として用いられる異なる目的又は機能のための添加剤とから新しい製品を合成する。
【0027】
食用の油脂は、コーデックス油脂部会(Codex Committee on Fats and Oils)の定義に含まれており、例えば、キャスターオイル、ココナッツオイル、綿実油、魚油、ぶどう種油、ピーナッツ油、硬化油、アマニ油、コーンオイル、オリーブ油、オリーブかす油、ヤシ油、パームオレイン、パームステアリン、パーム核油、菜種油、サフラワー油、ごま油、ひまわり油、大豆油、杏仁油、ババス油、からし油、カブ油、ラード、ステアリン、バター、シアバター、獣脂、合成食用油脂、液化石油ゼリー、グリセロール又はこれらの混合物のような、脂肪酸グリセリドから作られた、植物、動物、牛乳又は海産物に由来する油脂、エステル交換、水素化又は分別のような改良処理がなされた油脂、食用にするために後処理がなされる油脂又は食用の合成油脂である。
【0028】
ポリグリコシル化飽和硬化ヤシ油グリセリド(Polyglycosylated saturated hydrogenated palm oil glycerides)、杏仁油のポリエチレングリコールエステル又はポリエチレングリコールステアレートが安定剤又は混合剤として使用される。
【0029】
歯の移動を促進する物質の生成における添加剤は、以下の性質を有する異なる化合物とすることができる。トリクロサン、クロロフェニルグアニジン(chlorophenylbiguanidine)、クロルヘキシジン、グルコン酸クロルヘキシジン、塩化ベンザルコニウム、ヨウ素分子複合体、水銀消毒剤、メルブロミン又は塩化セチルピリジニウムのような消毒剤又はヘキシジン、コリンヘキササリチラート(choline hexasalicylate)、塩化セタルコニウム、炭酸カルシウム、クエン酸ナトリウム、ジメチコーン、フッ化水素ニコメタノール(nicomethanol hydrofluoride)、第2世代フルオロアミン(2nd generation fluoroamines)、エタノール、プロパノール又は安息香酸塩化物(benzoic chloride)を含む洗口剤。細菌のための殺菌剤又は硝酸カリウム又はキシリトールのような静菌剤。塩酸ベンジダミン、グルコン酸クロルヘキシジン、ヘキセチジン又はオーラルキンヘキセチジン(oralkin hexetidine)を含む製剤。殺菌性を有する上記のうちのいくつかに加え、次亜塩素酸ナトリウム、酢酸、アルカリ性過酸化水素又はグルコン酸クロルヘキシジンのような殺菌剤。抗ウイルス物質、アロエベラ、抗原虫性物質、殺胞子剤、抗炎症薬、粘膜保護剤、香味剤、酢酸亜鉛、塩化セチルピリジニウム又は乳酸亜鉛のような歯石防止剤又はフッ化ナトリウム又はモノフルオロリン酸ナトリウムのようなフッ素誘導体。トリクロサン、塩化亜鉛、塩化セチルピリジニウム又は乳酸亜鉛のような口臭防止剤。虫歯予防剤。これらの物質の殆どは、通常、1より多くの上記の性質を有する。
【0030】
最初の目的が実現されると、製品の開発を完成させる次の調査ステップが行われ、その臨床効果が証明された。
【0031】
試験は、オレイン酸由来の潤滑剤と組み合わされた非晶質炭素皮膜の使用の影響の研究に及んだ。
【0032】
生体力学的有用性を証明する「インビトロ」研究が行われており、該研究に数値的有限要素法の生体力学的な装置又はモデルが使用されている。
【0033】
患者に対する無作為の臨床試験が行われている。
【0034】
本明細書に記載の、歯の移動を促進する物質は、全ての公的組織により無毒の食用の化合物として承認されている。
【0035】
この計画はトライポロジーの研究を用いて完成され、該研究を用いて生理的条件下における潤滑剤がある場合又はない場合の異なる組合せの材料の間の摩擦係数が測定された。表面研磨処理の影響を明らかにする研究及びブラケット及びワイヤへの潤滑炭素皮膜の利用も行われた。
【0036】
摩擦は、上記したように、歯列矯正装置の有効性の決定的な要素である。摩擦は、歯を移動させるために必要な力を増大させ、歯の動きを遅くし、固定の損害を招く。
【0037】
以下の物理学的及び生物学的な要素が歯列矯正の摩擦に関係する。ブラケットの性質(材料、製造工程及び設計)、ワイヤの性質(材料及び断面)、結紮方法、及び患者(ブラケットとワイヤとがなす角度及び口腔内の動的な力)及び生体膜の要素。
【0038】
研究は、ブラケットとワイヤとの接触範囲が大きいほど、摩擦が大きいことを証明した。
【0039】
摩擦角の効果は、ニッケルチタンで作られた歯科用弓形器具又はワイヤと比べ、ステンレス鋼で作られた歯科用弓形器具又はワイヤに対して顕著である。このことは、ニッケルチタンワイヤの比較的低い剛性により説明される。
【0040】
ブラケットのより大きい角度による大きい摩擦は、しばしば、ワイヤが曲がることに起因する。
【0041】
セラミックブラケットのような、歯列矯正装置の美しさを改善することに継続的な関心があり、摩擦の低減は新世代のセラミックブラケットのための最も重要な目標の1つである。
【発明を実施するための形態】
【0042】
歯の移動を促進する物質は、異なる粘度を有し、精製されたバージンオリーブ油をベースとして用いる。
【0043】
様々な量のポリオキシエチレン20ソルビタンモノオレエートが安定剤又は混合剤として用いられる。
【0044】
前記歯の移動を促進する物質の性質を完成させる他の物質が加えられる。
【0045】
実施する工程は、脂溶性クリーム、油中のエマルジョン又は乳化剤として機能する食用の油である前記脂溶性クリーム及び前記エマルジョンのクリーム状のベースを用意することを含む。他の要件は、これらが徐々に安定化し、予め決められた全ての物質の混合を可能にし、衛生的な食用の条件に有効に適合することである。
【0046】
混合の順序は、エマルジョンの形成における決定的な要素である。
成分A:アロエベラとポリオキシエチレン20ソルビタンモノオレエート(polyoxyethylene-20 sorbitan monooleate)との混合物。
成分B:食用の油。
成分Aは、400mlのビーカーに入れられ、均一な泡が形成されるまで室温で機械的に撹拌され、成分Bはこの混合物に徐々に添加される。前記添加が終わると、エマルジョンが45℃の恒温槽へ移され、試薬フッ化ナトリウム(NaF)及びトリクロサンが加えられ、30分間撹拌が続けられる。その後、前記恒温槽から混合物が取り出され、撹拌を止めずにアラントイン及び添加剤を分散させる。撹拌は、室温に達するまで続けられる。
【0047】
ポリソルベート80(polysorbate-80)の比率に応じて異なる粘度を有する様々な製剤が作られる。前記比率は重量による。
第1実施例:
食用の油:76.05%
アロエベラ:19.01%
安定剤又は混合剤:3.80%
添加剤:
トリクロサン:0.27%
フッ化ナトリウム:0.27%
98%マルトールイソブチラート:0.34%
ポリグリコシル化飽和硬化ヤシ油グリセリドが上記又は下記の実施例の安定剤又は混合剤として使用される。
第2実施例:
油:73.26%
アロエベラ:18.32%
安定剤又は混合剤:7.30%
添加剤:
トリクロサン:0.26%
フッ化ナトリウム:0.26%
アラントイン:0.26%
99%D,Lメントール:0.33%
第3実施例:
油:71.94%
アロエビラ:17.99%
安定剤又は混合剤:8.99%
添加剤:
トリクロサン:0.25%
フッ化ナトリウム:0.25%
アラントイン:0.25%
98%マルトールイソブチラート:0.32%
第4実施例:
油:77.52%
アロエビラ:19.38%
安定剤又は混合剤:1.94%
添加剤:
トリクロサン:0.27%
フッ化ナトリウム:0.27%
アラントイン:0.27%
99%D,Lメントール:0.35%
第5実施例:
油:74.63%
アロエビラ:18.66%
安定剤又は混合剤:5.60%
添加剤:
トリクロサン:0.26%
フッ化ナトリウム:0.26%
アラントイン:0.26%
99%D,Lメントール:0.34%
第6実施例:
油:71.94%
アロエビラ:17.99%
安定剤又は混合剤:8.99%
添加剤:
トリクロサン:0.25%
フッ化ナトリウム:0.25%
アラントイン:0.25%
98%マルトールイソブチラート:0.32%
【0048】
さらに、粘度を有するクリームの形成まで、残留成分を含みかつ機械的に撹拌された2相混合物に安定剤又は混合剤を徐々に加えることを含む異なる手順により、より高い粘度を有する実施例が用意される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
歯列矯正に用いる、歯の移動を促進する物質であって、
ベースとなる10%ないし95%の食用の油脂と、
5%ないし70%のアロエベラからなる消毒剤と、
2%ないし70%のポリグリコシル化飽和硬化ヤシ油グリセリドからなる安定剤又は混合剤と、
0.05%ないし2%のトリクロサンからなる抗菌剤又は殺菌剤と、
0.05%ないし2%のフッ化ナトリウムからなるエナメル質保護剤と、
0.05%ないし2%のアラントインからなる抗炎症剤とを含む、歯の移動を促進する物質。
【請求項2】
ベースとして使用される前記食用の油脂は、キャスターオイル、ココナッツオイル、綿実油、魚油、ぶどう種油、ピーナッツ油、硬化油、アマニ油、コーンオイル、オリーブ油、オリーブかす油、ヤシ油、パームオレイン、パームステアリン、パーム核油、菜種油、サフラワー油、ごま油、ひまわり油、大豆油、杏仁油、ババス油、からし油、カブ油、ラード、ステアリン、バター、シアバター、獣脂、合成食用油脂、液化石油ゼリー又はグリセロールのような植物、動物、牛乳又は海産物から作られた脂肪酸グリセリドのグループから選択される、請求項1に記載の歯の移動を促進する物質。
【請求項3】
トリクロサン、クロロフェニルグアニジン、クロルヘキシジン、グルコン酸クロルヘキシジン、塩化ベンザルコニウム、ヨウ素分子複合体、水銀消毒剤、メルブロミン又は塩化セチルピリジニウムのような消毒剤、ヘキシジン、コリンヘキササリチラート、塩化セタルコニウム、炭酸カルシウム、クエン酸ナトリウム、ジメチコーン、フッ化水素ニコメタノール又は第2世代フルオロアミンを含む洗口剤、細菌のための殺菌剤、硝酸カリウム又はキシリトールのような静菌剤、塩酸ベンジダミン、グルコン酸クロルヘキシジン、ヘキセチジン又はオーラルキンヘキセチジンを含む製剤、次亜塩素酸ナトリウム、酢酸、アルカリ性過酸化水素又はグルコン酸クロルヘキシジンのような殺菌剤、エタノール、プロパノール又は安息香酸塩化物のような消毒剤、抗ウイルス物質、アロエベラ、抗原虫性物質、殺胞子剤、抗炎症薬、粘膜保護剤、香味剤、酢酸亜鉛、塩化セチルピリジニウム又は乳酸亜鉛のような歯石防止剤、フッ化ナトリウム又はモノフルオロリン酸ナトリウムのようなフッ素誘導体、塩化亜鉛、塩化セチルピリジニウム又は乳酸亜鉛のような口臭防止剤及び虫歯予防剤からなるグループから添加剤が選択され、
これらの物質の殆どは1より多くの性質を有する、請求項1に記載の歯の移動を促進する物質。
【請求項4】
前記安定剤又は前記混合剤は、ポリグリコシル化飽和硬化ヤシ油グリセリド、杏仁油のポリエチレングリコールエステル及びポリエチレングリコールステアレートからなるグループから選択される、請求項1に記載の歯の移動を促進する物質。
【請求項5】
歯列矯正に用いる、歯の移動を促進する物質の製造方法であって、
成分Aはアロエベラとポリオキシエチレン20ソルビタンモノオレエートとの混合物であり、
成分Bは油であり、
撹拌により予め得られた成分Aの均一な泡に成分Bを徐々に加え、45℃に維持し、30分後、他の試薬を混入し、その後、冷却期間中にアラントインを分散させ、添加剤を加えることにより、低粘度ないし中粘度を有する安定した脂溶性クリームが形成される、歯の移動を促進する物質の製造方法。
【請求項6】
歯列矯正に用いる、歯の移動を促進する物質の製造方法であって、
成分A’は、油、アロエビラ、トリクロサン、フッ化ナトリウム、アラントイン及び添加剤の2相混合物であり、
成分B’は、安定剤又は混合剤であり、
機械的な撹拌をしている間に室温で成分A’に成分B’を徐々に加えることにより、粘性を有する安定したクリームが形成される、歯の移動を促進する物質の製造方法。

【公表番号】特表2011−523402(P2011−523402A)
【公表日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−507946(P2011−507946)
【出願日】平成20年5月6日(2008.5.6)
【国際出願番号】PCT/ES2008/000312
【国際公開番号】WO2009/135957
【国際公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【出願人】(510294025)
【Fターム(参考)】