説明

殺真菌剤としての2−オキソ−2−(2−フェニル−5,6,7,8−テトラヒドロ−インドリジン−3−イル)−アセトアミド誘導体及び関連化合物

本発明は、式(I):(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、A1、L1及びnは本明細書に定義されている通りである)で表される化合物、並びにその製薬上及び農業上許容される塩を提供する。これらの化合物及びその製薬上許容される塩は真菌症を予防または治療する際に使用するための薬剤の製造において有用である。式(I)で表される化合物及びその農業上許容される塩は農業用殺菌剤としても使用され得る。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テトラヒドロインドリジン化合物及び真菌症の予防または治療におけるその治療的使用に関する。本発明は、前記化合物の農業用殺菌剤としての使用にも関する。
【背景技術】
【0002】
侵襲性真菌感染症は免疫不全宿主の疾患として十分に認識されている。過去20年で、記録されている真菌感染症の症例数はかなり増えている(Grollら,1996,J.Infect.,33:23-32)。一部、これは真菌感染症の意識が高まり、診断が改善されたためである。しかしながら、このように発病率が高くなった主な原因はかかりやすい個人の数の著しい増加である。これは、新しい積極的な免疫抑制治療、集中的なケアでの生存者の増加、移植片処置数の増加及び抗生物質の世界的使用の増加を含めた多数の要因による。
【0003】
特定の患者群では、真菌感染症は高頻度で起こっている。肺移植片レシピエントでの真菌のコロニー化及び感染は20%以下の頻度であり、同種造血幹細胞移植片レシピエントでの真菌感染症は高くとも15%である(Ribaudら,1999,Clin.Infect.Dis.,28:322-30)。
【0004】
現在、全身真菌感染症を治療するために利用されている抗真菌剤はたった4つのクラスしかない。これらはポリエン類(例えば、アンホテリシンB)、アゾール類(例えば、ケトコナゾールまたはイトラコナゾール)、エキノカンジン類(例えば、カスポファンギン)及びフルシトシンである。
【0005】
ポリエン類は1950年代に初めて導入された最も旧いクラスの抗真菌剤である。正確な作用モードは依然明らかでないが、ポリエン類は外膜にステロールを含んでいる微生物に対してしか有効でない。アンホテリシンBは膜ステロールと相互作用して孔を生成し、細胞質成分を漏出させ、その後細胞死をもたらすと提案されている。
【0006】
アゾール類はシトクロームP450依存性メカニズムにより14α-デメチラーゼを阻害することにより作用する。こうすると、膜ステロールエルゴステロールが枯渇し、ステロール前駆体が蓄積し、その結果変化した流動性及び構造を有する血漿膜が生ずる。
【0007】
エキノカンジン類は細胞壁合成酵素のβ-グルカンシンターゼを阻害することにより作用する。こうすると、異常な細胞壁の形成、浸透感受性及び細胞溶解が生ずる。
【0008】
フルシトシンは細胞ピリミジン代謝、並びにDNA、RNA及びタンパク質合成を干渉するピリミジンアナログである。しかしながら、フルシトシンに対する広範囲の耐性のためにその治療的使用が制限されている。
【0009】
今までに、現在利用可能な抗真菌剤は主に2つの細胞標的、すなわち膜ステロール(ポリエン類及びアゾール類)及びβ-グルカンシンターゼ(エキノカンジン類)に対してのみ作用することが判明している。
【0010】
アゾール類及びポリエン類に対する耐性が広く報告されており、侵襲性真菌感染を撲滅するには最近導入されたエキノカンジン類しか残っていない。エキノカンジン類の使用が増えると、必然的に真菌による耐性が生ずるであろう。
【0011】
患者に対するポジティブな治療結果を期待して新しいクラスの抗真菌剤の同定が必要である。
【発明の概要】
【0012】
本発明者らは、特定のテトラヒドロインドリジン化合物が抗真菌性であることを知見した。特に、これらの化合物はヒト病原性真菌(例えば、アスペルギルス)の増殖を抑え、従って真菌感染症及び真菌症を治療するために使用され得る。
【0013】
従って、本発明は、式(I):
【化1】

【0014】
[式中、
R1は水素、未置換または置換されているC1-C8アルキル、C2-C8アルケニル、C2-C8アルキニル、-COR'または-SO2(C1-C4アルキル)、または基-A2、-L2-A2、-L3-A2または-A2-L3-A3を表し;
A1、A2及びA3は同一または異なっており、C3-C6シクロアルキル、或いは未置換または置換されているC6-C10アリールまたは5〜12員ヘテロシクリル基を表し;
L1は結合、0、1、2または3個の-CH2-基が独立して-O-、-S-または-NR'-で置換されているC1-C6アルキレン基、または5〜12員ヘテロシクリル基を表し;
L2は-NR'-、-O-、-CO-、-OCO-、-OCONR'R"-、-CONR'R"-または-SO2-を表し;
L3は結合、または0、1または2個の-CH2-基が独立して-O-、-S-または-NR'-で置換されているC1-C4アルキレン基を表し;
nは0または1を表し;
R8は水素またはC1-C4アルキルを表し;
R2はC6-C10アリール、5〜12員ヘテロシクリル基、C1-C8アルキル及びC3-C6シクロアルキルから選択される未置換または置換されている基、ハロゲン、または式-B1-B2の基を表し;
B1は未置換または置換されているC6-C10アリール基を表し;
B2は未置換または置換されているC6-C10アリールまたは5〜12員ヘテロシクリル基を表し;
R3、R4、R5及びR6は独立してC6-C10アリール、5〜12員ヘテロシクリル基、-(C1-C4アルキレン)-(C6-C10アリール)、-(C1-C4アルキレン)-(5〜12員ヘテロシクリル)、水素、C1-C8アルキル、C2-C8アルケニル、C2-C8アルキニル、ハロゲン、C3-C6シクロアルキル、-OR'、-SR'、-SOR'、-SO2R'、-SO2NR'R"、-SO3H、-NR'R"、-NR'COR'、-CO2R'、-CONR'R"、-COR'、-OCOR'、-CF3、-NSO2R'または-OCONR'R"を表し;
R7は水素、ハロゲン、C1-C8アルキル、C2-C8アルケニル、C2-C8アルキニル、-OR'、-CO2R'、-CONR'R"、-COR'、-CN、-NO2、-NR'R"、CF3、-Y-Z、C6-C10アリール、または式-Alk6-L5-A12{式中、Alk6はC1-C4アルキレン基であり、L5は式-O-C(=O)-、-C(=O)-または-NR13-C(=O)-(ここで、R13は水素またはC1-C4アルキルである)の基であり、A12は未置換または置換されているC6-C10アリールまたは5〜12員ヘテロシクリル基である}の基を表し;
YはC1-C8アルキレン、C2-C8アルケニレンまたはC2-C8アルキニレンを表し;
Zはハロゲン、C3-C6シクロアルキル、-OR'、-SR'、-SOR'、-SO2R'、-SO2NR'R"、-SO3H、-NR'R"、-NR'COR'、-NO2、-CO2R'、-CONR'R"、-COR'、-OCOR'、-CN、-CF3、-NSO2R'、-OCONR'R"または-CR'=NOR"を表し;
R'及びR"は独立して水素、C1-C8アルキル、C2-C8アルケニルまたはC2-C8アルキニルを表す]
で表されるテトラヒドロインドリジニル誘導体、並びにその製薬上または農業上許容される塩を提供する。
【0015】
本発明は、ヒトまたは動物の身体の治療方法において使用するための上に定義した誘導体または製薬上許容される塩をも提供する。また、真菌症の予防または治療用薬剤を製造するための上に定義した誘導体または製薬上許容される塩の使用を提供する。本発明は更に、上に定義した誘導体または製薬上許容される塩及び製薬上許容される担体または希釈剤を含む医薬組成物、並びに上に定義した誘導体または農業上許容される塩及び農業上許容される担体または希釈剤を含む組成物を提供する。
【0016】
本発明はまた、上に定義した誘導体または農業上許容される塩を含む真菌症の治療剤を提供する。更に、真菌症を患っているかまたは真菌症にかかりやすい被験者に対して有効量の上に定義した誘導体または製薬上許容される塩を投与することを含む前記被験者の治療方法、並びに植物の場所に上に定義した誘導体または農業上許容される塩を施用することを含む植物の菌類病の防除方法を提供する。本発明はまた、上に定義した誘導体または農業上許容される塩の農業用殺菌剤としての使用を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本明細書中で使用されている場合、C1-C8アルキル基または部分は線状でも分岐状でも環状でもよいが、好ましくは線状である。好ましくはC1-C6アルキル基、より好ましくはC1-C4アルキル基、最も好ましくはC1-C3アルキル基である。適当なアルキル基または部分には、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、sec-ブチル及びtert-ブチル、並びにペンチル(例えばCH2C(CH3)3)、ヘキシル、ヘプチル及びオクチル、及びその異性体が含まれる。本明細書中で使用されている場合、C1-C8アルキレン基または部分は上に定義した二価のアルキル基または部分である。
【0018】
本明細書中で使用されている場合、C2-C8アルケニル基または部分は線状でも分岐状でも環状でもよいが、好ましくは線状である。1つ以上の炭素-炭素二重結合を含む。好ましくはC2-C6アルケニル基、より好ましくはC2-C4アルケニル基、最も好ましくはC2-C3アルケニル基である。適当なアルケニル基または部分には、ビニル、アリル、プロペニル、ブテニル(例えば、CH2C(Me)=CH2)、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル及びオクテニル、並びにその異性体が含まれる。
【0019】
本明細書中で使用されている場合、C2-C8アルキニル基または部分は線状でも分岐状でもよいが、好ましくは線状である。1つ以上の炭素-炭素三重結合を含む。好ましくはC2-C6アルキニル基、より好ましくはC2-C4アルキニル基、最も好ましくはC2-C3アルキニル基である。適当なアルキニル基または部分には、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、ヘプチニル及びオクチニル、並びにその異性体が含まれる。
【0020】
アルキル、アルケニルまたはアルキニル基または部分は置換されていても、未置換でもよい。典型的には、最高3個の置換基、例えば1または2個の置換基を有している。適当な置換基はそれ自体未置換であることが好ましく、ハロゲン(例:フッ素)、ヒドロキシ、アミノ、(C1-C4アルキル)アミノ、ジ(C1-C4アルキル)アミノ、C1-C4アルコキシ(例:メトキシまたはエトキシ)、-CO2H及び-CO2(C1-C4アルキル)が含まれる。これらの置換基の例には、未置換の置換基、例えばハロゲン(例:フッ素)、ヒドロキシ、アミノ、(C1-C4アルキル)アミノ、ジ(C1-C4アルキル)アミノ及びC1-C4アルコキシ(例:メトキシまたはエトキシ)が含まれる。C1-C4アルコキシ(例:メトキシ)及びハロゲン(例:フッ素)が好ましい。
【0021】
本明細書中で使用されている場合、C3-C6シクロアルキル基は典型的にはC5またはC6シクロアルキル基である。典型的には、シクロアルキル基は未置換であるかまたは最高3個の置換基、例えば1または2個の置換基で置換されている。適当な置換基には、C1-C8アルキル、C2-C8アルケニル、C2-C8アルキニル、Z及び-Y-Z(ここで、Y及びZは先に定義した通りである)が含まれる。置換基が存在する場合、置換基それ自体が未置換であることが好ましい。典型的には、シクロアルキル基は未置換である。
【0022】
YがC1-C8アルキレンの場合、Yは好ましくはC1-C4アルキレン、より好ましくはメチレンまたはエチレンである。
【0023】
YがC2-C8アルケニレンの場合、Yは好ましくはC2-C4アルケニレン、より好ましくはエテニレンである。
【0024】
YがC2-C8アルキニレンの場合、Yは好ましくはC2-C4アルキニレン、より好ましくはエチニレンである。
【0025】
R'またはR"がC1-C8アルキルの場合、R'またはR"は好ましくはC1-C4アルキル、より好ましくはメチルまたはエチルである。
【0026】
R'またはR"がC2-C8アルケニルの場合、R'またはR"は好ましくはC2-C4アルケニル、より好ましくはエテニルである。
【0027】
R'またはR"がC2-C8アルキニルの場合、R'またはR"は好ましくはC2-C4アルキニル、より好ましくはエチニルである。
【0028】
本明細書中で使用されている場合、アリール基または部分は典型的にはフェニルまたはナフチル、より好ましくはフェニルである。
【0029】
本明細書中で使用されている場合、別段の記述がない限り、ヘテロシクリル基または部分は環が少なくとも1個のヘテロ原子を含有している飽和もしくは不飽和5〜12員環系である。典型的には、環はO、S及びNから選択される最高3または4個のヘテロ原子、例えば1または2個のヘテロ原子を含有している。よってヘテロシクリル基または部分は、典型的にはO、S及びNから選択される1、2または3個のヘテロ原子を含有している5〜12員環である。適当なヘテロシクリル基または部分の例には、単環式の飽和5〜8員環、より好ましくは5〜6員環、例えばテトラヒドロフラニル、ピペリジニル、オキサゾリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピロリジニル、ジオキソラニル、ピペリドニル、アゼパニル、ピペラジニル、テトラヒドロピラニル及び1,4-ジアゼパニル、より好ましくはモルホリニル、ピペラジニル、テトラヒドロピラニル、ピペリジニル及び1,4-ジアゼパニル;単環式の少なくとも部分的に不飽和の5〜8員環、より好ましくは5〜6員環、例えばフラニル、ピロリル、チオフェニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、及びジ-及びテトラヒドロピリジニル、例えばオキサゾリル、イミダゾリル、フラニル、チオフェニル、ピリミジニルまたはピリジニル、より好ましくはフラニル、チオフェニル、ピリミジニルまたはピリジニル;二環式の8〜10員環系、例えばインドリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾピラゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、キノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、シンノリニル、プリニル及びシクロペンタピリジン、及びジヒドロインドリルやジヒドロベンゾフラニルのように場合により部分的に不飽和の上記環系;並びに三環式11または12員環系、例えばアクリジニル、プテリジニル及びベンザチアジニルが含まれる。ヘテロシクリル基または部分の具体例には、単環式の飽和5〜8員環、より好ましくは単環式の飽和5〜6員環、例えばモルホリニル、ピペラジニル、テトラヒドロピラニル、ピペリジニル及び1,4-ジアゼパニル;単環式の少なくとも部分的に不飽和の5〜8員環、より好ましくは単環式の不飽和5〜6員環、例えばピリミジニル及びピリジニルが含まれる。
【0030】
ヘテロシクリルまたはアリール基または部分は置換されていても、未置換でもよい。各環原子は未置換であっても、1または2個の置換基を有していてもよい。所望により、荷電ヘテロ原子を与えるように窒素原子が二置換されていても、硫黄原子が置換されていてもよい。典型的には、ヘテロシクリルまたはアリール基または部分は最高3個の置換基、例えば1または2個の置換基を有している。ヘテロ環は利用可能な環の位置への結合により分子の残りに結合され得る。
【0031】
適当な置換基には、C1-C8アルキル、C2-C8アルケニル、C2-C8アルキニル、Z、-Y-Z、-Y-X-Z及び-Y-X-A4(ここで、Y及びZは先に定義した通りであり、Xは-O-(C1-C8アルキレン)-を表し、A4はC3-C6シクロアルキルまたはC6-C10アリール基を表す)が含まれる。式-Y-X-Zまたは-Y-X-A4を有する基が存在する場合、これらがA1部分上のみに置換基として存在することが好ましい。更に、式-Y-X-Zまたは-Y-X-A4を有する基が存在する場合、1個のヘテロシクリルまたはアリール基または部分上にたった1個の当該基が存在していることが好ましい。1つの実施形態では、好ましい置換基には、C1-C8アルキル、C2-C8アルケニル、C2-C8アルキニル、Z及び-Y-Z(ここで、Y及びZは先に定義した通りである)が含まれる。
【0032】
置換基が式-Y-Z、-Y-X-Zまたは-Y-X-A4を有している場合、好ましくはYは未置換のC1-C8アルキレン基、より好ましくは未置換のメチレン基である。置換基が式-Y-Z、-Y-X-Zまたは-Y-X-A4を有している場合、好ましくはXは-O-(C2-C3アルキレン)基である。置換基が式-Y-Z、-Y-X-Zまたは-Y-X-A4を有する場合、好ましくはZは-OR'または-NR'R"(ここで、R'及びR"は独立して水素またはC1-C2アルキルを表し、より好ましくは両方がメチルである)である。置換基が式-Y-Z、-Y-X-Zまたは-Y-X-A4を有している場合、好ましくはA4は未置換であるかまたは1個のC1-C2アルキル基で置換されている5または6員ヘテロシクリル基である。より好ましくは、A4はモルホリニルまたはピペラジニルであり、これらの基が未置換であるかまたは1個のメチル基で置換されていることが好ましい。
【0033】
アリールまたはヘテロシクリル基または部分上の好ましい置換基は、ハロゲン、-CO2R'、-CONR'R"、OCOR'、ヒドロキシル、シアノ、-NR'R"、-COR'、-NSO2R'、-O(C2-C4アルケニル)、C2-C4アルケニル、-SO2R'、-OCONR'R"及び-CR'=NORから選択される未置換の置換基;未置換であるかまたはハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、(C1-C4アルキル)アミノ、ジ(C1-C4アルキル)アミノ及びC1-C4アルコキシ、好ましくはC1-C4アルコキシから選択される1、2、3または4個、例えば1、2または3個、例えば1個の未置換の基で置換されているC1-C6アルキルまたはC1-C6アルコキシ基;或いは式-Y-Z、-Y-X-Zまたは-Y-X-A4(ここで、X、Y、Z及びA4は上に定義した通りである)の基である。アリールまたはヘテロシクリル基または部分上の好ましい置換基は、ハロゲン、-CO2R'、-CONR'R"、OCOR'、ヒドロキシル、シアノ、-NR'R"、-COR'、-NSO2R'、-O(C2-C4-アルケニル)、C2-C4アルケニル、-SO2R'、-OCONR'R"及び-CR'=NOR"から選択される未置換の置換基;或いは未置換であるかまたはハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、(C1-C4アルキル)アミノ、ジ(C1-C4アルキル)アミノ及びC1-C4アルコキシ、好ましくはC1-C4アルコキシから選択される1、2、3または4個、例えば1、2または3個、例えば1個の未置換の基で置換されているC1-C6アルキルまたはC1-C6アルコキシ基である。
【0034】
1つの実施形態では、アリールまたはヘテロシクリル基または部分上のより好ましい置換基の例は、ハロゲン、C1-C6アルキル、-CO2R'、-CONR'R"、-OCOR'、ヒドロキシル及びシアノ(ここで、R'及びR"は独立して水素及びC1-C4アルキルから選択される)から選択される未置換の置換基;未置換のC1-C4アルコキシ、または更に未置換のC1-C4アルコキシ基で置換されているC1-C4アルコキシ;或いは式-Y-Z、-Y-X-Zまたは-Y-X-A4{式中、Yは未置換のC1-C8アルキレンを表し、Xは未置換の基-O-(C1-C8アルキレン)-を表し、Zは基-OR'または-NR'R"(ここで、R'及びR"は水素または未置換のC1-C2アルキルを表す)を表し、A4は5〜6員ヘテロシクリル基または部分を表す}の基である。典型的には、0または1個のシアノ置換基しか存在しない。アリールまたはヘテロシクリル基または部分上のより好ましい置換基の例は、ハロゲン、C1-C6アルキル、-CO2R'、-CONR'R"、-OCOR'、ヒドロキシル及びシアノ(ここで、R'及びR"は独立して水素及びC1-C4アルキルから選択される)から選択される未置換の置換基;或いは未置換のC1-C4アルコキシ、または更に未置換のC1-C4アルコキシ基で置換されているC1-C4アルコキシである。典型的には、0または1個のシアノ置換基しか存在しない。
【0035】
最も好ましい置換基には、C1-C6アルキル(例:メチル)、または1または2個のC1-C4アルコキシで置換されているC1-C4アルコキシ基(例:-OCH2CH2OCH3)が含まれる。A1基上の最も好ましい置換基には、式-Y-Z、-Y-X-Zまたは-Y-X-A4{式中、Yは未置換のC1-C8アルキレンを表し、Xは未置換の基-O-(C1-C8アルキレン)-を表し、Zは基-OR'または-NR'R"(ここで、R'及びR"は水素または未置換のC1-C2アルキルを表す)を表し、A4は5〜6員ヘテロシクリル基または部分を表す}の基も含まれる。好ましくは、Yは未置換のC1-C8アルキレン基、より好ましくは未置換のメチレン基である。好ましくは、Xは-O-(C2-C3アルキレン)基である。好ましくは、Zは-OR'または-NR'R"(ここで、R'及びR"は独立して水素またはC1-C2アルキル、より好ましくは両方がメチルである)である。好ましくは、A4は未置換であるかまたは1個のC1-C2アルキル基で置換されている5〜6員ヘテロシクリル基である。より好ましくは、A4はモルホリニルまたはピペラジニルであり、これらの基が未置換であるか1個のメチル基で置換されていることか好ましい。
【0036】
ヘテロシクリル基は、1または2個の環原子が>C=O、>SO2、>C=NOR'、>C=CH2または-OCH2CH2O-基で置換されているように>C=O、>SO2、>C=NOR'、>C-CH2または-OCH2CH2O-で置換されていてもよい。この実施形態中のR'は、典型的には水素またはC1-C4アルキルである。
【0037】
本明細書中で使用されている場合、ハロゲンは典型的には塩素、フッ素、臭素またはヨウ素、好ましくは塩素、フッ素または臭素、より好ましくは塩素またはフッ素である。
【0038】
本発明の1つの実施形態では、nは0であり、基L1-R1は水素、C1-C8アルキル、C2-C8アルケニル、C2-C8アルキニル、-COR'(ここで、R'は水素またはC1-C4アルキルを表す)、C6-C10アリール、5〜12員ヘテロシクリル基、C3-C6シクロアルキル、(C1-C4アルキレン)-C6-C10アリール、または(C1-C4アルキレン)-5〜12員ヘテロシクリルを表す。この実施形態では、アリール及びヘテロシクリル基は未置換であっても、C1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、ハロゲン、-CO2R'、-CONR'R"、-OCOR'、ヒドロキシル、シアノ、-NR'R"、-COR'、NSO2R'、-O(C2-C4アルケニル)、-C2-C4アルケニル、-SO2R'、-OCONR'R"及び-CR'=NOR"(ここで、R'及びR"は独立して水素またはC1-C4アルキルである)から選択される1、2または3個の未置換の基で置換されていてもよい。好ましい置換基はC1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ及びハロゲンである。この実施形態では、基-L1-R1は未置換であることが好ましい。
【0039】
別の実施形態では、nは0であり、L1は0、1、2または3個の-CH2-基が独立して-O-、-S-または-NR'-(ここで、R'は水素または未置換のC1-C4アルキルである)で置換されているC1-C6アルキレン基を表す。この実施形態では、好ましくはL1は1または2個、より好ましくは2個の-CH2-基が独立して-O-、-S-または-NR'-で置換されているC3-C4アルキレン基を表す。好ましいL1基には-O-CH2-CH2-O-が含まれる。
【0040】
別の実施形態では、nは0であり、L1は5〜7員ヘテロシクリル基を表す。
【0041】
別の実施形態では、nは1であり、A1はフェニルまたは5または6員ヘテロシクリル基を表す。好ましくは、A1はフェニル、ピリジルまたはピペリジニルを表す。より好ましくは、A1はフェニルまたはピリジルを表す。A1は未置換であっても、C1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、ハロゲン、-CO2R'、-CONR'R"、-OCOR'、ヒドロキシル、シアノ、-NR'R"、-COR'、NSO2R'、-O(C2-C4アルケニル)、-C2-C4アルケニル、-SO2R'、-OCONR'R"及び-CR'=NOR"(ここで、R'及びR"は独立して水素またはC1-C4アルキルである)から選択される1、2または3個の未置換の基で置換されていてもよい。典型的には、1個のシアノ基しか存在しない。好ましい置換基はC1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ及びハロゲンである。好ましくは、A1は未置換である。A1は式-Y-Z、-Y-X-Zまたは-Y-X-A4(ここで、X、Y、Z及びA4は上に定義した通りである)の基で置換されていてもよい。式-Y-Z、-Y-X-Zまたは-Y-X-A4の置換基が存在するとき、他の置換基が存在しないことが好ましい。
【0042】
nが1のとき、L1は好ましくは結合、5〜7員ヘテロシクリル基、式-(CH2)3-Het-の基または式-Het-(CH2)2-Het-の基{ここで、各Hetは同一でも異なっていてもよく、-O-または-NR'-(ここで、R'は水素またはC1-C4アルキルである)を表す}を表す。
【0043】
L1が5〜7員ヘテロシクリル基を表す場合、炭素原子またはヘテロ原子を介してA1及びR1に連結され得る。好ましい5〜7員ヘテロシクリル基は少なくとも2個の窒素原子を含有している飽和基であり、このヘテロシクリル基は窒素原子を介してA1及びR1の両方に連結されている。L1について適当なヘテロ環の例には、ピペラジニル及び1、4-ジアゼパニルが含まれる。他の適当なヘテロシクリル基にはピペリジニルが含まれる。L1が5〜7員ヘテロシクリル基を表す場合、このヘテロシクリル基は未置換であっても置換されていてもよい。置換されているならば、置換基はL1をR1または分子の残り(すなわち、-NR8-基)に結合する原子上に存在し得る。例えば、L1がピペリジン環中の窒素原子に対してパラの炭素原子により-NR8-基に結合しているピペリジニルである場合、この炭素原子はヒドロキシル基のような置換基も有し得る。L1が5〜7員ヘテロシクリル基を表す場合、このヘテロシクリル基は典型的には未置換である。
【0044】
nが1の場合、L1が未置換の少なくとも2個の窒素原子を含有する飽和5〜7員ヘテロシクリル基、式-(CH2)m+1-Het-の基または式-Het-(CH2)m-Het-の基{ここで、mは1、2、3または4、好ましくは2または3を表し、各Hetは同一でも異なっていてもよく、-O-または-NR'-(ここで、R'は水素または未置換のC1-C4アルキルである)を表す}であることが最も好ましい。
【0045】
nが1であり、L1が結合の場合、R1は好ましくはL2-A2を表す。nが1であり、L1が結合以外である場合、R1は好ましくはC1-C6アルキル基、C2-C6アルケニル基、C2-C6アルキニル基、未置換の-SO2(C1-C4アルキル)、または基-A2、-L2-A2、-L3-A2または-A2-L3-A3である。これらのアルキル、アルケニル及びアルキニル基は未置換であっても、ハロゲン(例;フッ素)、ヒドロキシル、アミノ、C1-C4アルコキシ、CO2H及びCO2(C1-C4アルキル)から選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい。ハロゲン(例:フッ素)が好ましい。置換基それ自体は未置換である。
【0046】
A2は、好ましくはC3-C6シクロアルキル、フェニルまたは5〜12員ヘテロシクリル基を表す。好ましいヘテロシクリル基には、各環が1、2または3個、例えば1または2個のN、O及びSから選択されるヘテロ原子を含有し得る単環式の不飽和5〜6員環が含まれる。不飽和5または6員環、例えばピリジニル、ピリミジニル、チエニル及びフラニルが好ましい。他の好ましいA2基には、二環式8〜10員環系及びナフチル基が含まれる。好ましい二環式8〜10員環にはジヒドロベンゾフラニルが含まれる。1つの実施形態では、好ましくはA2はフェニルである。
【0047】
A2は未置換であっても、1、2または3個の置換基で置換されていてもよい。適当な置換基の例はC1-C4アルキル、ハロゲン、-CO2R'、-CONR'R"、-OCOR'、ヒドロキシル、シアノ、-NR'R"、-COR'、-NSO2R'、-O(C2-C4アルケニル)、-C2-C4アルケニル、-SO2R'、-OCONR'R"及び-CR'=NOR"(ここで、R'及びR"は独立して水素またはC1-C4アルキルである)から選択される未置換の基;或いは未置換のC1-C4アルコキシ、または1または2個の未置換のC1-C4アルコキシ基で置換されているC1-C4アルコキシである。典型的には、1個のシアノ基しか存在しない。好ましい置換基は未置換のC1-C4アルキル、ハロゲン、未置換のC1-C4アルコキシ、または-OMeまたは-OEtで置換されているC1-C4アルコキシである。メチル、エチル、未置換のC1-C4アルコキシ、及び-OMeで置換されているC1-C4アルコキシが好ましい置換基であり、メチル及び-OMeで置換されているC1-C4アルコキシが特に好ましい。
【0048】
1つの実施形態では、L2は-SO2-を表す。
【0049】
1つの実施形態では、L3は結合、または0、1または2個の-CH2-部分が独立して-O-または-NR'-(ここで、R'は水素または未置換のC1-C4アルキルを表す)で置換されているC1-C4アルキレン基を表す。別の実施形態では、L3は結合または未置換のC1-C4アルキレン基を表す。好ましくは、L3は結合、または未置換のメチレンまたはエチレン、より好ましくは未置換のメチレンを表す。基-L3-A2において、L3は好ましくは未置換のメチレンまたはエチレン、より好ましくは未置換のメチレンを表す。
【0050】
1つの実施形態では、A3はフェニルまたは5〜12員ヘテロシクリル基を表す。好ましいヘテロシクリル基には、各環が1、2または3個、例えば1または2個のN、O及びSから選択されるヘテロ原子を含有し得る単環式の飽和5〜6員環が含まれる。飽和5または6員環、例えばモルホリニル、テトラヒドロピラニル、ピペリジニルまたはピペラジニル、特にモルホリニルが好ましい。
【0051】
A3は未置換であっても、C1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、ハロゲン、-CO2R'、-CONR'R"、-OCOR'、ヒドロキシル、シアノ、-NR'R"、-COR'、-NSO2R'、-O(C2-C4アルケニル)、-C2-C4アルケニル、-SO2R'、-OCONR'R"及び-CR'=NOR"(ここで、R'及びR"は独立して水素またはC1-C4アルキルである)から選択される1、2または3個の未置換の基で置換されていてもよい。典型的には、1個のシアノ基しか存在しない。好ましい置換基はC1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ及びハロゲンである。最も好ましくは、A3は未置換である。
【0052】
R1が-A2-L3-A3である1つの実施形態では、好ましくはA2はピリジニル、L3は未置換のメチレン、A3はモルホリニルである。
【0053】
1つの実施形態では、R8は水素またはメチル、より好ましくはR8は水素である。
【0054】
1つの実施形態では、R2はハロゲン、またはC6-C10アリール、5〜12員ヘテロシクリル基、C1-C8アルキル及びC3-C6シクロアルキルから選択される未置換または置換されている基である。R2は好ましくはフェニル、C1-C4アルキル、C3-C6シクロアルキル、または5または6員ヘテロ環である。フェニル及びヘテロシクリル基は未置換であるかまたはハロゲン、C1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、-CO2R'、-CONR'R"、-OCOR'またはシアノ(ここで、R'及びR"は独立して水素及び未置換のC1-C4アルキルから選択される)から選択される1、2または3個の未置換の置換基で置換されている。典型的には、1個のシアノ置換基しか存在しない。好ましい置換基はハロゲン、C1-C4アルキル及びC1-C4アルコキシである。より好ましくは、R2は未置換のフェニル、未置換のC1-C4アルキル、未置換のC5またはC6シクロアルキル、未置換のテトラヒドロピラニルまたはN-メチル-ピペリジニルである。最も好ましくは、R2は未置換のフェニルである。
【0055】
典型的には、R3、R4、R5またはR6がアリール、ヘテロシクリル、-(C1-C4アルキレン)-アリールまたは(C1-C4アルキレン)-ヘテロアリールである場合、R3、R4、R5またはR6はフェニル、ベンジルまたはピリジルである。典型的には、R3、R4、R5及びR6の0、1または2個、好ましくは0または1個はアリール、ヘテロシクリル、-(C1-C4アルキレン)-アリールまたは(C1-C4アルキレン)-ヘテロシクリルである。R3、R4、R5及びR6は典型的には未置換である。
【0056】
1つの実施形態では、R3、R4、R5及びR6は独立して水素、C1-C8アルキル、C2-C8アルケニル、C2-C8アルキニル、ハロゲン、C3-C6シクロアルキル、-OR'、-SR'、-SOR'、-SO2R'、-SO2NR'R"、-SO3H、-NR'R"、-NR'COR'、-CO2R'、-CONR'R"、-COR'、-OCOR'、-CF3、-NSO2R'または-OCONR'R"(ここで、R'及びR"は独立して水素またはC1-C4アルキルである)を表す。別の実施形態では、R3、R4、R5及びR6は独立して水素、ハロゲン、C1-C4アルキルまたはC1-C4アルコキシ、例えば水素、ハロゲンまたはC1-C4アルキルを表す。好ましくは、R3、R4、R5及びR6の各々が水素を表す。
【0057】
典型的には、R7がアリールまたはヘテロシクリル基であるか含んでいる場合、アリールまたはヘテロシクリル基はフェニル、ベンジルまたはピリジルである。
【0058】
1つの実施形態では、R7は水素、ハロゲン、C1-C4アルキル、C2-C4アルケニル、C2-C4アルキニル、-OR'、-CO2R'、CONR'R"、-COR'、-CN、-NO2、-NR'R"または-CF3(ここで、R'及びR"は独立して水素またはC1-C4アルキルである)を表す。別の実施形態では、R7は水素、ハロゲンまたはC1-C4アルキル、好ましくは水素を表す。R7は置換されていてもよいが、典型的には未置換である。
【0059】
典型的には、Zはハロゲン、OR'、SR'、-NR'R'、-CO2R'、-CONR'R"、-COR'、-OCOR'またはCN(ここで、R'及びR"は独立して水素またはC1-C4アルキルである)である。
【0060】
本発明の好ましい実施形態では、nは1であり、
A1はフェニル、ピリジルまたはピペリジニルを表し;
R1は未置換であるかまたはハロゲン(例:フッ素)、ヒドロキシル、アミノ、C1-C4アルコキシ、CO2H及びCO2(C1-C4アルキル)から選択される1、2または3個の置換基で置換されているC1-C6アルキル、C2-C6アルケニルまたはC2-C6アルキニル基;未置換の-SO2(C1-C4アルキル);または基-A2、-L2-A2、-L3-A2または-A2-L3-A3であり;
A2は未置換のC3-C6シクロアルキル、フェニル、または単環式の飽和もしくは不飽和5または6員ヘテロシクリル基であり;
A3はフェニル、または単環式の飽和もしくは不飽和5または6員ヘテロシクリル基であり;
L1は結合、未置換の5〜7員ヘテロシクリル基、式-(CH2)m+1-Het-の基または式-Het-(CH2)m-Het-の基{ここで、mは1、2、3または4であり、各Hetは同一でも異なっていてもよく、-O-または-NR'-(ここで、R'は水素または未置換のC1-C4アルキルである)を表す}であり;
L2は上に定義した通りであり;
L3は結合、または0、1または2個の-CH2-基が独立して-O-または-NR'-(ここで、R'は水素または未置換のC1-C4アルキルを表す)で置換されているC1-C4アルキレン基を表し;
R8は水素またはメチルであり;
R2はフェニル、C1-C4アルキル、C3-C6シクロアルキル、または5または6員ヘテロシクリル基であり、その各々は未置換であるかまたはハロゲン、C1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、-CO2R'、-CONR'R"、-OCOR'またはシアノ(ここで、R'及びR"は独立して水素及び未置換のC1-C4アルキルから選択される)から選択される1、2または3個の未置換の置換基で置換されており;
R3、R4、R5及びR6は未置換であり、各々独立して水素、C1-C8アルキル、C2-C8アルケニル、C2-C8アルキニル、ハロゲン、C3-C6シクロアルキル、-OR'、-SR'、-SOR'、-SO2R'、-SO2NR'R"、-SO3H、-NR'R"、-NR'COR'、-CO2R'、-CONR'R"、-COR'、-OCOR'、-CF3、-NSO2R'または-OCONR'R"(ここで、R'及びR"は独立して水素またはC1-C4アルキルである)を表し;
R7は水素、ハロゲン、C1-C4アルキル、C2-C4アルケニル、C2-C4アルキニル、-OR'、-CO2R'、CONR'R"、-COR'、-CN、-NO2、-NR'R"及び-CF3(ここで、R'及びR"は独立して水素またはC1-C4アルキルである)から選択される未置換の基であり;
上記したアリール及びヘテロシクリル基A1、A2及びA3は未置換であるかまたはハロゲン、-CO2R'、-CONR'R"、OCOR'、ヒドロキシル、シアノ、-NR'R"、-COR'、-NSO2R'、-O(C2-C4アルケニル)、C2-C4アルケニル、-SO2R'、-OCONR'R"及び-CR'=NOR"から選択される1、2または3個の未置換の置換基;或いは未置換であるかまたはハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、(C1-C4アルキル)アミノ、ジ(C1-C4アルキル)アミノ、C1-C4アルコキシ、シアノ、-COR'及び-CO2R'(ここで、R'及びR"は独立して水素及びC1-C4アルキルから選択される)から選択される1、2、3または4個、例えば1、2または3個、例えば1個の未置換の基で置換されているC1-C6アルキルまたはC1-C6アルコキシ基で置換されている。この実施形態では、アリール及びヘテロシクリル基A1、A2及びA3が更にまたは代わりに1、2または3個、より好ましくは1個の式-Y-Z、-Y-X-Zまたは-Y-X-A4(ここで、X、Y、Z及びA4は先に定義した通りである)の置換基で置換されていてもよい。
【0061】
代替実施形態において、テトラヒドロインドリジニル誘導体は、式(Ia):
【化2】

【0062】
[式中、
R1は、未置換であるか1、2または3個のハロゲン原子で置換されているC1-C6アルキル、C2-C6アルケニルまたはC2-C6アルキニル基;未置換の-SO2(C1-C4アルキル);または基-A2、-L2-A2、-L3-A2または-A2-L3-A3であり;
A1は未置換のフェニルまたはピリジルであり;
A2は未置換のC3-C6シクロアルキル;または未置換であるかまたはハロゲン、未置換のC1-C4アルキル、未置換のC1-C4アルコキシ、または-OMeまたは-OEtで置換されているC1-C4アルコキシから選択される1、2または3個の置換基で置換されているフェニルまたは単環式の飽和もしくは不飽和5または6員ヘテロシクリル基であり;
A3は未置換であるかまたはハロゲン、未置換のC1-C4アルキル及び未置換のC1-C4アルコキシから選択される1、2または3個の置換基で置換されているフェニルまたは単環式の飽和もしくは不飽和5または6員ヘテロシクリル基であり;
L1は未置換の少なくとも2個の窒素原子を含有する飽和5〜7員ヘテロシクリル基;式-(CH2)m+1-Het-の基または式-Het-(CH2)m-Het-の基{式中、mは2または3であり、各Hetは同一でも異なっていてもよく、-O-または-NR'-(ここで、R'は水素またはC1-C4アルキルである)を表す}であり;
L2は-SO2-であり;
L3は未置換のメチレンであり;
R2は未置換のC1-C4アルキル、未置換のフェニル、未置換のC5またはC6シクロアルキル、未置換のテトラヒドロピラニルまたはN-メチル-ピペリジニルである]
で表される。別の実施形態において、テトラヒドロインドリジニル誘導体は上記式(Ia)で表されるが、ただしA1は1、2または3個、より好ましくは1個の式-Y-Z、-Y-X-Zまたは-Y-X-A4(ここで、X、Y、Z及びA4は先に定義した通りである)の基で置換されている。
【0063】
式(I)で表される化合物の具体例には、
N-{4-[2-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イルオキシ)-エトキシ]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(4-メトキシ-6-メチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-(2-イソプロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-2-オキソ-アセトアミド、
2-(2-シクロヘキシル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-アセトアミド、
2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-[4-(4-ピリジン-3-イル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アセトアミド、
2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-{4-[2-(ピリジン-2-イルオキシ)-エチルアミノ]-フェニル}-アセトアミド、
N-(4-{4-[4-(2-メトキシ-エトキシ)-6-メチル-ピリジン-2-イル]-ピペラジン-1-イル}-フェニル)-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-[4-({2-[(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-メチル-アミノ]-エチル}-メチル-アミノ)-フェニル]-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{5-[4-(2,2-ジメチル-プロピル)-ピペラジン-1-イル]-ピリジン-2-イル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(4-メチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(6-メチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリミジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-{4-[4-(3,3,3-トリフルオロ-プロピル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-アセトアミド、
N-{6-[4-(2,2-ジメチル-プロピル)-ピペラジン-1-イル]-ピリジン-3-イル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-[4-(4-ピリジン-2-イル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アセトアミド、
N-[4-(4-ベンジル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-[4-(4-イソブチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-[4-(4-シクロプロピル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-[4-(4-チオフェン-2-イルメチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アセトアミド、
N-[4-(4-フラン-2-イルメチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-[2-テトラヒドロ-ピラン-4-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル]-アセトアミド、
N-{5-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-ピリジン-2-イル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{6-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-ピリジン-3-イル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(5-メチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(4-メチル-ピリジン-2-イル)-[1,4]ジアゼパン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-[4-(4-ピリジン-2-イル-[1,4]ジアゼパン-1-イル)-フェニル]-アセトアミド、
N-{4-[4-(6-メチル-ピリジン-2-イル)-[1,4]ジアゼパン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-[4-(4-プロピル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アセトアミド、
N-{4-[4-(3-メチル-ブチル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-[4-(4-プロパ-2-イニル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アセトアミド、
N-[4-(4-ブチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-[4-(4-アリル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(3-メチル-ブタ-2-エニル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[((E)-4-ブタ-2-エニル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[((Z)-4-ブタ-2-エニル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
2-(2-イソプロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-{4-[4-(2-メチル-アリル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-アセトアミド、
N-{4-[4-(2,2-ジメチル-プロピル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-(2-イソプロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-2-オキソ-アセトアミド、
N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-[1,4]ジアゼパン-1-イル]-フェニル}-2-(2-イソプロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-2-オキソ-アセトアミド、
2-(2-シクロヘキシル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-{4-[4-(2-メチル-アリル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-アセトアミド、
2-(2-シクロヘキシル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-{4-[4-(2,2-ジメチル-プロピル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-アセトアミド、
2-(2-シクロヘキシル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-[1,4]ジアゼパン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-アセトアミド、
2-(2-シクロペンチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-{4-[4-(2-メチル-アリル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-アセトアミド、
2-(2-シクロペンチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-{4-[4-(2,2-ジメチル-プロピル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-アセトアミド、
2-(2-シクロペンチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-[1,4]ジアゼパン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-アセトアミド、
2-(2-シクロペンチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-2-オキソ-N-[4-(4-ピリジン-2-イル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アセトアミド、
2-(2-シクロペンチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-{4-[4-(4-メチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-アセトアミド、
2-(2-シクロペンチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-{4-[4-(6-メチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-アセトアミド、
2-(2-シクロペンチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-{4-[2-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イルオキシ)-エトキシ]-フェニル}-2-オキソ-アセトアミド、
2-(2-シクロペンチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-{4-[4-(4-メトキシ-6-メチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-アセトアミド、
2-(2-シクロペンチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-[4-({2-[(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-メチル-アミノ]-エチル}-メチル-アミノ)-フェニル]-2-オキソ-アセトアミド、
N-[4-({3-[(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-メチル-アミノ]-プロピル}-メチル-アミノ)-フェニル]-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(2-メチル-アリル)ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(2,2-ジメチル-プロピル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
2-(2-シクロペンチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-アセトアミド、
N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-[1,4]ジアゼパン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、及び
N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-N-メチル-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド
が含まれる。
【0064】
本発明の別の実施形態において、式(I)で表される化合物の好ましい例には、
N-{4-[2-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イルオキシ)-エトキシ]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(4-メトキシ-6-メチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-(2-イソプロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-2-オキソ-アセトアミド、
2-(2-シクロヘキシル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-アセトアミド、
2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-[4-(4-ピリジン-3-イル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アセトアミド、
2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-{4-[2-(ピリジン-2-イルオキシ)-エチルアミノ]-フェニル}-アセトアミド、
N-(4-{4-[4-(2-メトキシ-エトキシ)-6-メチル-ピリジン-2-イル]-ピペラジン-1-イル}-フェニル)-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-[4-({2-[(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-メチル-アミノ]-エチル}-メチル-アミノ)-フェニル]-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{5-[4-(2,2-ジメチル-プロピル)-ピペラジン-1-イル]-ピリジン-2-イル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(4-メチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(6-メチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリミジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-{4-[4-(3,3,3-トリフルオロ-プロピル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-アセトアミド、
N-{6-[4-(2,2-ジメチル-プロピル)-ピペラジン-1-イル]-ピリジン-3-イル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-[4-(4-ピリジン-2-イル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アセトアミド、
N-[4-(4-ベンジル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-[4-(4-イソブチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-[4-(4-シクロプロピル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-[4-(4-チオフェン-2-イルメチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アセトアミド、
N-[4-(4-フラン-2-イルメチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-[2-テトラヒドロ-ピラン-4-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル]-アセトアミド、
N-{5-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-ピリジン-2-イル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{6-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-ピリジン-3-イル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(5-メチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(4-メチル-ピリジン-2-イル)-[1,4]ジアゼパン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-[4-(4-ピリジン-2-イル-[1,4]ジアゼパン-1-イル)-フェニル]-アセトアミド、
N-{4-[4-(6-メチル-ピリジン-2-イル)-[1,4]ジアゼパン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-[4-(4-プロピル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アセトアミド、
N-{4-[4-(3-メチル-ブチル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-[4-(4-プロパ-2-イニル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アセトアミド、
N-[4-(4-ブチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-[4-(4-アリル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(3-メチル-ブタ-2-エニル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[((E)-4-ブタ-2-エニル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[((Z)-4-ブタ-2-エニル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
2-(2-イソプロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-{4-[4-(2-メチル-アリル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-アセトアミド、
N-{4-[4-(2,2-ジメチル-プロピル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-(2-イソプロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-2-オキソ-アセトアミド、
N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-[1,4]ジアゼパン-1-イル]-フェニル}-2-(2-イソプロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-2-オキソ-アセトアミド、
2-(2-シクロヘキシル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-{4-[4-(2-メチル-アリル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-アセトアミド、
2-(2-シクロヘキシル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-{4-[4-(2,2-ジメチル-プロピル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-アセトアミド、
2-(2-シクロヘキシル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-[1,4]ジアゼパン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-アセトアミド、
2-(2-シクロペンチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-{4-[4-(2-メチル-アリル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-アセトアミド、
2-(2-シクロペンチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-{4-[4-(2,2-ジメチル-プロピル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-アセトアミド、
2-(2-シクロペンチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-[1,4]ジアゼパン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-アセトアミド、
2-(2-シクロペンチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-2-オキソ-N-[4-(4-ピリジン-2-イル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アセトアミド、
2-(2-シクロペンチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-{4-[4-(4-メチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-アセトアミド、
2-(2-シクロペンチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-{4-[4-(6-メチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-アセトアミド、
2-(2-シクロペンチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-{4-[2-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イルオキシ)-エトキシ]-フェニル}-2-オキソ-アセトアミド、
2-(2-シクロペンチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-{4-[4-(4-メトキシ-6-メチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-アセトアミド、
2-(2-シクロペンチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-[4-({2-[(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-メチル-アミノ]-エチル}-メチル-アミノ)-フェニル]-2-オキソ-アセトアミド、
N-[4-({3-[(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-メチル-アミノ]-プロピル}-メチル-アミノ)-フェニル]-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(2-メチル-アリル)ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(2,2-ジメチル-プロピル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
2-(2-シクロペンチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-アセトアミド、
N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-[1,4]ジアゼパン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-N-メチル-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-[2-(1-メチル-ピペリジン-4-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル]-2-オキソ-アセトアミド、
2-オキソ-N-(1-フェニル-ピペリジン-4-イル)-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(6-メトキシ-4-メチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[2-(2,6-ジメチル-ピリジン-4-イルオキシ)-エトキシ]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(6-エチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(4-エチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(5-モルホリン-4-イルメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-2-メチル-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-[4-(4-ヒドロキシ-4',6'-ジメチル-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-[1,2']ビピリジニル-4-イル)-フェニル]-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-3-メチル-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-3-メトキシメチル-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-2-メトキシメチル-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-3-[3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-プロポキシメチル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-[4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-3-(3-モルホリン-4-イル-プロポキシメチル)-フェニル]-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{3-クロロ-4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-ナフタレン-1-イル-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{3-(2-ジメチルアミノ-エトキシメチル)-4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{2-クロロ-4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-3-ヒドロキシ-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、及び
N-(2,3-ジヒドロ-ベンゾフラン-6-イル)-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド
が含まれる。
【0065】
式(I)で表される化合物の特に好ましい例には、
N-{4-[4-(2-メチル-アリル)ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(2,2-ジメチル-プロピル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
2-(2-シクロペンチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-アセトアミド、
N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-[1,4]ジアゼパン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-N-メチル-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-[4-({2-[(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-メチル-アミノ]-エチル}-メチル-アミノ)-フェニル]-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(4-メトキシ-6-メチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[2-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イルオキシ)-エトキシ]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-[2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル]-アセトアミド、
N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-[2-(1-メチル-ピペリジン-4-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル]-2-オキソ-アセトアミド、
2-オキソ-N-(1-フェニル-ピペリジン-4-イル)-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(6-メトキシ-4-メチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[2-(2,6-ジメチル-ピリジン-4-イルオキシ)-エトキシ]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(6-エチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(5-メチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(4-エチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(5-モルホリン-4-イルメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-[4-({3-[(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-メチル-アミノ]-プロピル}-メチル-アミノ)-フェニル]-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-2-メチル-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-[4-(4-ヒドロキシ-4',6'-ジメチル-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-[1,2']ビピリジニル-4-イル)-フェニル]-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-3-メチル-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-3-メトキシメチル-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-2-メトキシメチル-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-3-[3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-プロポキシメチル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-[4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-3-(3-モルホリン-4-イル-プロポキシメチル)-フェニル]-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{3-クロロ-4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-ナフタレン-1-イル-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{3-(2-ジメチルアミノ-エトキシメチル)-4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{2-クロロ-4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-3-ヒドロキシ-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、及び
N-(2,3-ジヒドロ-ベンゾフラン-6-イル)-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド
が含まれる。
【0066】
1つ以上のキラル中心を含む本発明の化合物は、エナンチオマー的またはジアステレオマー的に純粋な形態で、または異性体混合物の形態で使用され得る。疑いを避けるために、本発明の化合物は所望により溶媒和物の形態で使用され得る。更に、疑いを避けるために、本発明の化合物は互変異性体の形態で使用され得る。
【0067】
本明細書中で使用されている場合、製薬上許容される塩は製薬上許容される酸または塩基との塩である。製薬上許容される酸には無機酸、例えば塩酸、硫酸、リン酸、二リン酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸または硝酸;及び有機酸、例えばクエン酸、フマル酸、マレイン酸、リンゴ酸、アスコルビン酸、コハク酸、酒石酸、安息香酸、酢酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、乳酸、ピルビン酸、シュウ酸、サリチル酸、トリクロロ酢酸、ピクリン酸、トリフルオロ酢酸、ケイ皮酸、パモ酸、マロン酸、マンデル酸、ビスメチレンサリチル酸、エタンジスルホン酸、グルコン酸、シトラコン酸、アスパラギン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、EDTA、p-アミノ安息香酸またはグルタミン酸の両方が含まれ、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、過塩素酸塩、ホウ酸塩、酢酸塩、安息香酸塩、ヒドロキシナフトエ酸、グリセロリン酸塩またはケトグルタル酸塩が挙げられる。製薬上許容される無機または有機酸付加塩の更なる例には、当業者に公知のJournal of Pharmaceutical Science,66,2(1977)にリストされている製薬上許容される塩が含まれる。製薬上許容される塩基には、水酸化アルカリ金属(例:ナトリウムまたはカリウム)及びアルカリ土類金属(例:カルシウムまたはマグネシウム);及び有機塩基、例えばアルキルアミン、アルアルキルアミン及びヘテロ環式アミン、リシン、グアニジン、ジエタノールアミン及びコリンが含まれる。
【0068】
製薬上許容される酸付加塩として本発明の化合物が形成し得る水和物も意図される。
【0069】
酸付加塩は化合物合成の直接生成物としても得られ得る。或いは、遊離塩基を適切な酸を含有している適当な溶媒中に溶解し、溶媒を蒸発させたりまたは他の方法で塩及び溶媒を分離することにより塩を単離してもよい。
【0070】
本発明の化合物は、当業者に公知の方法を用いて一般的な低分子量溶媒と溶媒和物を形成し得る。
【0071】
本発明は、本発明の化合物のプロドラッグも提供する。プロドラッグは、インビボで所望の活性化合物に変換される本発明の化合物のアナログである。適当なプロドラッグの例には、カルボン酸基で修飾されてエステルを形成し、またはヒドロキシル基で修飾されてエステルまたはカルバメートを形成する式(I)で表される化合物が含まれる。他の適当な方法は当業者に公知である。更に適当なプロドラッグには、式(I)で表される化合物の窒素原子がエステルまたはアルキルエステル基を付加することにより4級化されているものが含まれる。例えば、置換基R1またはR2上のアミン基またはヘテロシクリル環の窒素原子を-CH2-O-COR基(ここで、Rは典型的にはメチルまたはtert-ブチルである)を付加することにより4級化させてもよい。
【0072】
本発明の化合物の適当な塩には、製薬上及び農業上許容される塩の例として本明細書中に挙げられているものが含まれる。
【0073】
本発明の化合物は、式(II)(式中、R2、R3、R4、R5、R6及びR7は先に定義した通りである)で表される化合物を式(III)(式中、R8、A1、n、L1及びR1は先に定義した通りである)で表される化合物と反応させた後、インドリジニル環をMeOH/EtOAc中でラネーNiを用いて還元することにより合成され得る。典型的には、この反応の最初の段階は有機溶媒及び塩基の存在下で生起させる。好ましくは、溶媒はジクロロメタンまたはテトラヒドロフランであり、塩基はトリエチルアミンまたはピリジンである。典型的には、反応を最初0℃で試薬を添加しながら実施し、その後反応が完了するまで反応物を室温で攪拌する。式(III)で表される化合物は、典型的には市販業者から入手可能であり、または公知方法により製造され得る。式(III)で表される特定化合物の合成の詳細を以下に示す。
【化3】

【0074】
式(II)で表される化合物は、式(IV)(式中、R2、R3、R4、R5、R6及びR7は先に定義した通りである)で表される化合物を好ましくはオキサリルクロリドと反応させることにより製造され得る。典型的には、この反応は有機溶媒中で生起させる。好ましくは、溶媒はテトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン/トルエンの混合物、またはジエチルエーテルである。典型的には、反応を最初0℃で試薬を添加しながら実施し、その後反応が完了するまで反応物を室温で攪拌する。
【化4】

【0075】
式(IV)で表される化合物は、式(V)(式中、R2、R3、R4、R5、R6及びR7は先に定義した通りである)で表される化合物を塩基と反応させることにより製造され得る。好ましくは、溶媒は水であり、塩基はNaHCO3である。典型的には、反応物を還流加熱する。
【化5】

【0076】
式(V)で表される化合物は、式(VI)(式中、R2は先に定義した通りである)で表される化合物を式(VII)(式中、R3、R4、R5、R6、R7は先に定義した通りである)で表される化合物と反応させることにより製造され得る。典型的には、この反応は有機溶媒の存在下で生起させる。好ましくは、溶媒はメタノールである。典型的には、反応物を還流加熱する。
【化6】

【0077】
式(VI)で表される化合物は一般的な市販業者から入手可能であり、或いは一般的な市販業者から入手可能であるかまたは公知の技術と同様にして製造され得るR2が先に定義されている式(VIII)で表される化合物を適当な臭素化剤と反応させることにより製造され得る。典型的には、臭素化条件は酢酸中臭化水素酸であり、その後ジオキサン/エーテル中三臭化ピリジニウムまたは臭素である。典型的には、反応物を室温で保持する。
【化7】

【0078】
本発明の化合物を製造するための代替方法は、化合物Int-III(式中、R2、R3、R4、R5、R6及びR7は先に定義した通りである)を式(III)で表される化合物と反応させることを含む。典型的には、この反応は有機溶媒及び塩基の存在下で生起させる。好ましくは、溶媒はジクロロメタンまたはテトラヒドロフランであり、塩基はトリエチルアミンまたはピリジンである。典型的には、反応を最初0℃で試薬を添加しながら実施し、その後反応が完了するまで反応物を室温で攪拌する。
【化8】

【0079】
Int-IIIは、式(IV)で表される化合物をH2、ラネーNi及びMeOHの存在下で還元して化合物Int-IIIaを生成した後、Int-IIIaをオキサリルクロリドと反応させることにより製造され得る。典型的には、このオキサリルクロリドとの反応は有機溶媒中で生起させる。好ましくは、溶媒はテトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン/トルエンの混合物、またはジエチルエーテルである。典型的には、反応を最初0℃で試薬を添加しながら実施し、その後反応が完了するまで反応物を室温で攪拌する。
【化9】

【0080】
上記した反応において言及されている出発物質の多くは市販業者から入手可能であり、または公知方法と同様にして製造され得る。
【0081】
本発明の化合物は抗真菌活性を有している。従って、これらの化合物は、真菌症を患っているかまたは真菌症にかかりやすい被験者に対して有効量の式(I)または(IA)で表されるテトラヒドロインドリジニル誘導体またはその製薬上許容される塩を投与することを含む前記被験者の治療方法において使用され得る。式(I)または(IA)で表されるテトラヒドロインドリジニル誘導体またはその製薬上許容される塩は、真菌症の予防または治療において使用するための薬剤の製造においても使用され得る。
【0082】
好ましくは、真菌症は真菌類、例えば子のう菌による感染症からなる。好ましくは、真菌症は、アブシディア属(Absidia)、アクレモニウム属(Acremonium)、アルテルナリア属(Alternaria)、アスペルギルス属(Aspergillus)、ビポラリス属(Bipolaris)、ブラストミセス属(Blastomyces)、ブルメリア属(Blumeria)、カンジダ属(Candida)、クラドスポリウム属(Cladosporium)、コクシジオイデス属(Coccidioides)、コレクトトリチウム属(Colletotrichium)、クリプトコッカス属(Cryptococcus)、クラブラリア属(Curvularia)、エンセファリトズーン属(Encephalitozoon)、エピコッカム(Epicoccum)、表皮菌属(Epidermophyton)、エクソフィアラ属(Exophiala)、エキセロヒルム(Exserohilum)、フザリウム属(Fusarium)、ヒストプラスマ属(Histoplasma)、レプトスファエリア(Leptosphaeria)、ミクロスポラム属(Microsporum)、ミコスファエレラ属(Mycosphaerella)、ニューロスポラ属(Neurospora)、パエシロミセス属(Paecilomyces)、ペニシリウム属(Penicillium)、フィトフトラ属(Phytophthora)、プラスモパラ属(Plasmopara)、ニューモシスティス属(Pneumocystis)、ピリクラリア属(Pyricularia)、ピチウム属(Pythium)、プッシニア属(Puccinia)、リゾクトニア属(Rhizoctonia)、リゾムコール属(Rhizomucor)、シドスポリウム属(Scedosporium)、スコプラリオプシス属(Scopulariopsis)、白癬菌属(Trichophyton)、トリコスポロン属(Trichosporon)及びウスティラゴ属(Ustilago)から選択される微生物による感染症からなる。
【0083】
好ましくは、真菌症はアスペルギルス属またはカンジダ属の微生物による感染症からなる。
【0084】
好ましくは、真菌症は、アブシディア・コリンビフェラ(Absidia corymbifera)、アクレモニウム属の種(Acremonium spp)、アルテルナリア・アルテルナータ(Alternaria alternata)、アスペルギルス・フラーブス(Aspergillus flavus)、アスペルギルス・フミガーツス(Aspergillus fumigatus)、アスペルギルス・ニデュランス(Aspergillus nidulans)、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)、アスペルギルス・パラジティクス(Aspergillus parasiticus)、アスペルギルス・テレウス(Aspergillus terreus)、ビポラリス属の種(Bipolaris spp)、ブラストマイセス・デルマチチジス(Blastomyces dermatitidis)、うどん粉病菌(Blumeria graminis)、カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)、カンジダ・グラブラータ(Candida glabrata)、カンジダ・クルセイ(Candida krusei)、カンジダ・パラプシローシス(Candida parapsilosis)、カンジダ・トロピカリス(Candida tropicalis)、クラドスポリウム・クランドスポロイデス(Cladosporium cladosporoides)、クラドスポリウム・ヘルバリウム(Cladosporium herbarium)、コクシジオイデス・イミティス(Coccidioides immitis)、コクシジオイデス・ポサダシ(Coccidioides posadasii)、クルブラリア・ルナータ(Curvularia lunata)、コレトトリチウム・トリフォーリー(Colletotrichium trifolii)、クリプトコックス・ネオフォーマンス(Cryptococcus neoformans)、エンセファリトズーン・クニクリ(Encephalitozoon cuniculi)、黒点病菌(Epicoccum nigrum)、有毛表皮糸状菌(Epidermophyton floccosum)、エクソフィアラ属の種(Exophiala spp)、葉枯病菌(Exserohilum rostratum)、フザリウム・グラミネアラム(Fusarium graminarium)、フザリウム・ソラニ(Fusarium solani)、フザリウム・スポロトリコイデス(Fusarium sporotrichoides)、ヒストプラスマ・カプスラツム(Histoplasma capsulatum)、レプトスフェリア・ノドルム(Leptosphaeria nodorum)、ミクロスポラム・カニス(Microsporum canis)、枯葉病菌(Mycosphaerella graminicola)、パエシロミセス・リラニクス(Paecilomyces lilanicus)、パエシロミセス・バリオッティー(Paecilomyces varioti)、ペニシリウム・クリソゲナム(Penicillium chrysogenum)、フィトフィトラ・カプシシ(Phytophthora capsici)、フィトフィトラ・インフェスタンス(Phytophthora infestans)、ブドウべと病菌(Plasmopara viticola)、ニューモシスティス・シロヴェチ(Pneumocystis jiroveci)、冠さび病菌(Puccinia coronata)、黒さび病菌(Puccinia graminis)、イネいもち病菌(Pyricularia oryzae)、ピチウム・ウルティマム(Pythium ultimum)、リゾクトニア・ソラニリゾクトニア・ソラニ(Rhizoctonia solani)、リゾムコール属の種(Rhizomucor spp)、リゾプス属の種(Rhizopus spp)、セドスポリウム・アピオスペルマム(Scedosporium apiospermum)、セドスポリウム・プロリフィカンス(Scedosporium prolificans)、スコプラリオプシス・ブレビカウリス(Scopulariopsis brevicaulis)、毛そう菌(Trichophyton mentagrophytes)、星状白癬菌(Trichophyton interdigitale)、紅色白癬菌(Trichophyton rubrum)、トリコスポロン・アサヒ(Trichosporon asahii)、トリコスポロン・ベイゲリイ(Trichosporon beigelii)及びウスティラゴ・メイディス(Ustilago maydis)から選択される微生物による感染症からなる。
【0085】
好ましくは、真菌症はアスペルギルス・フミガーツス(Aspergillus fumigatus)による感染症からなる。
【0086】
本発明の化合物を用いて予防または治療され得る真菌症の例は全身及び表在性感染症の両方を含む。真菌症にはアスペルギルス属の種及びカンジダ属の種により引き起こされる侵襲性真菌症、例えばアスペルギルス症またはカンジダ症だけでなく、これらの感染症の局所形態が含まれる。本発明の化合物は、アムホテリシンよりも低い毒性を有している殺真菌剤が必要であるアスペルギルス属の種により引き起こされる真菌症に対して特に有用である。本発明は皮膚感染症の治療も提供する。
【0087】
アスペルギルス属の種により引き起こされる真菌症には、アスペルギルス・フミガーツス(A.fumigatus)、アスペルギルス・フラーブス(A.flavus)、アスペルギルス・テレウス(A.terreus)及びアスペルギルス・ニガー(A.niger)により引き起こされる真菌症が含まれる。
【0088】
カンジダ属の種により引き起こされる真菌症には、カンジダ・アルビカンス(C.albicans)、グラブラータ(C.glabrata)、カンジダ・クルセイ(C.krusei)、カンジダ・トロピカリス(C.tropicalis)及びカンジダ・パラプシローシス(C.parapsillosis)により引き起こされる真菌症が含まれる。
【0089】
本発明の化合物を用いて予防または治療され得る全身感染症の例には、全身カンジダ症;肺アスペルギルス症、例えば骨髄レシピエントやエイズ患者のような免疫低下患者における肺アスペルギルス症;全身アスペルギルス症;クリプトコックス性髄膜炎;鼻脳ムコール症;ブラストミセス症;ヒストプラスマ症;コクシジオイデス症;パラコクシジオイデス症;ロボア症;スポロトリクム症;クロモブラストミコーシス;フェアハイフォミコーシス;接合菌症;クリプトコックス症及び播種性スポロトリクム症が含まれる。
【0090】
本発明の化合物を用いて予防または治療され得る表在性感染症の例には、白癬;足水虫;爪水虫(爪感染症);皮膚、口または膣のカンジダ症;及び慢性粘膜皮膚性カンジダ症が含まれる。
【0091】
真菌により引き起こされるか真菌がアレルギー応答を悪化させ、本発明の化合物を用いて予防または治療され得る真菌症または状態の例には、アレルギー性気管支肺喘息(ABPA);喘息、鼻副鼻腔炎及び副鼻腔炎が含まれる。
【0092】
本発明は、本発明の化合物及び製薬上許容される担体または希釈剤を含む医薬組成物を包含する。典型的には、前記医薬組成物は最高85重量%の本発明の化合物を含有している。より典型的には、前記医薬組成物は最高50重量%の本発明の化合物を含有している。好ましい医薬組成物は無菌で、発熱物質を含んでいない。本発明の化合物が光学異性体として存在し得るならば、本発明により提供される医薬組成物は典型的には実質的に純粋な光学異性体を含有している。
【0093】
本発明の化合物は各種剤形で投与され得る。よって、本発明の化合物は、例えば錠剤、トローチ剤、口内錠剤、水性または油性懸濁液剤、分散性散剤または顆粒剤として経口投与され得る。本発明の化合物は非経口的に、皮下、静脈内、筋肉内、胸骨内、経皮的に、または注入技術によっても投与され得る。化合物を座剤として投与してもよい。化合物は吸入器またはネブライザーを用いてエアゾールの形態で吸入することにより投与され得る。
【0094】
本発明の化合物は、典型的には製薬上許容される担体または希釈剤を用いて投与するために製剤化される。例えば、固体経口剤は、活性化合物に加えて可溶化剤(例えば、シクロデキストリンまたは修飾シクロデキストリン)、希釈剤(例えば、ラクトース、デキストロース、サッカロース、セルロース、トウモロコシデンプンまたはジャガイモデンプン)、滑沢剤(例えば、シリカ、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウムまたはカルシウム、及び/またはポリエチレングリコール)、結合剤(例えば、デンプン、アラビアガム、ゼラチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースまたはポリビニルピロリドン)、崩壊剤(例えば、デンプン、アルギン酸、アルギネートまたはグリコール酸デンプンナトリウム)、飽和剤、染料、甘味料、湿潤剤(例えば、レシチン、ポレソルベート、ラウリルスルフェート)、並びに通常薬剤中に使用されている非毒性で薬理学的に不活性な物質を含有し得る。これらの製剤は公知の方法で、例えば混合、顆粒化、錠剤化、糖衣形成またはフィルムコーティング方法により製造され得る。
【0095】
経口投与用分散液剤は溶液剤、シロップ剤、エマルション剤及び懸濁液剤であり得る。溶液剤は可溶化剤(例えば、シクロデキストリンまたは修飾シクロデキストリン)を含み得る。シロップ剤は、担体として例えばサッカロースまたはサッカロース+グリセリン及び/またはマンニトール及び/またはソルビトールを含み得る。
【0096】
懸濁液剤及びエマルジョン剤は、担体として例えば天然ガム、寒天、アルギン酸ナトリウム、ペクチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースまたはポリビニルアルコールを含み得る。筋肉内注射用懸濁液剤または溶液剤は、活性化合物と一緒に製薬上許容される担体、例えば滅菌水、オリーブ油、オレイン酸エチル、グリコール(例えば、プロピレングリコール)、可溶化剤(例えば、シクロデキストリンまたは修飾シクロデキストリン)、及び所望により適量の塩酸リドカインを含み得る。
【0097】
静脈または注入用溶液剤は、担体として例えば滅菌水及び可溶化剤(例えば、シクロデキストリンまたは修飾シクロデキストリン)を含み得、好ましくは滅菌の水性等張性塩類溶液の形態をとり得る。
【0098】
治療有効量の本発明の化合物が患者に投与される。典型的な1日用量は具体的化合物の活性;治療対象の被験者の年齢、体重及び状態;真菌症のタイプ及び重症度;及び投与頻度及びルートに従って最高50mg/kg-体重、例えば0.001〜50mg/kg-体重である。好ましくは、1日用量レベルは0.05mg〜2g、好ましくは0.1〜10mgである。本発明の化合物は、典型的には患者に対して非毒性量て投与される。
【0099】
本発明は、植物の場所に対して式(I)または式(IA)で表される誘導体、またはその農業上許容される塩を施用することを含む植物の菌類病の防除方法も提供する。
【0100】
本発明の化合物は、例えば植物の種子、植物を生育させる培地(例えば、土壌または水)、または植物の茎葉に対して施用され得る。
【0101】
本発明の化合物を用いて防除され得る植物の菌類病の例には、以下の植物病原体、すなわちうどん粉病菌(Blumeria graminis)、クローバー炭疽病菌(Colletotrichium trifolii)、フザリウム・グラミネアラム(Fusarium graminearium)、フザリウム・ソラニ(Fusarium solani)、フザリウム・スポロトリコイデス(Fusarium sporotrichoides)、腐枯病菌(Leptosphaeria nodorum)、イネいもち病菌(Magnaporthe grisea)、枯葉病菌(Mycosphaerella graminicola)、ニューロスポラ・クラッサ(Neurospora crassa)、灰色疫病菌(Phytophthora capsici)、ジャガイモ疫病菌(Phytophthora infestans)、ブドウべと病菌(Plasmopara viticola)、冠さび病菌(Puccinia coronata)、黒さび病菌(Puccinia graminis)、イネいもち病菌(Pyricularia oryzae)、ピチウム・ウルティマム(Pythium ultimum)、リゾクトニア・ソラニ(Rhizoctonia solani)、紅色白癬菌(Trichophyton rubrum)及びウスティラゴ・メイディス(Ustilago maydis)により引き起こされる菌類病が含まれる。
【0102】
本発明は、本発明の化合物またはその農業上許容される塩及び農業上許容される担体または希釈剤を含む組成物を包含する。典型的には、農業用組成物は最高85重量%の本発明の化合物を含む。より典型的には、農業用組成物は最高50重量%の本発明の化合物を含む。
【0103】
適当な農業上許容される塩には農業上許容される酸との塩が含まれ、前記した酸は塩酸、硫酸、二リン酸、臭化水素酸または硝酸のような無機酸;及びクエン酸、フマル酸、マレイン酸、リンゴ酸、アスコルビン酸、コハク酸、酒石酸、安息香酸、酢酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸またはp-トルエンスルホン酸のような有機酸の両方である。前記した塩は、農業上許容される塩基、例えば水酸化アルカリ金属(例:ナトリウムまたはカリウム)及びアルカリ土類金属(例:カルシウムまたはマグネシウム)、及びアルキルアミン、アルアルキルアミンまたはヘテロ環式アミンのような有機塩基を用いても形成され得る。好ましい農業上許容される塩は塩酸塩である。
【0104】
本発明の化合物は、不活性担体または希釈剤と組み合わせて当業界で確立されているプラクティスに従って水性スプレー剤、顆粒剤または粉剤として施用され得る。水性スプレーは通常本発明の化合物の水和剤または乳剤を比較的大量の水と混合して分散液を形成することにより作成される。
【0105】
水和剤は、本発明の化合物、不活性担体及び界面活性剤の均質で微細な混合物からなり得る。不活性固体担体は、通常アタパルジャイト粘土、カオリン粘土、モンモリロナイト粘土、珪藻土、微細シリカ及び精製シリケートから選択される。湿潤、浸透及び分散能力を有する有効な界面活性剤は通常水和剤中に0.5〜10重量%の比率で存在している。この目的で慣用されている界面活性剤として、スルホン化リグニン、ナフタレンスルホネート及び縮合ナフタレスルホネート、アルキルベンゼンスルホネート、アルキルスルフェート及びノニオン性界面活性剤(例えば、エチレンオキシドとアルキルフェノールの縮合生成物)が挙げられる。
【0106】
乳剤は、水非混和性溶媒と乳化剤を含めた界面活性剤の混合物である液体担体中に本発明の化合物を含む溶液からなり得る。有用な溶媒には芳香族炭化水素溶媒、例えばキシレン、アルキルナフタレン、石油留分、テルペン溶媒、エーテル-アルコール及び有機エステル溶媒が含まれる。適当な乳化剤、分散剤及び湿潤剤は水和剤を製剤化する際に使用される同一クラスの製品から選択され得る。
【0107】
殺真菌剤は、望ましくは0.1〜95重量%の本発明の化合物及び0.1〜75重量%の不活性担体または界面活性剤を含有している。幾つかの場合には、本発明の粉末状固体化合物または粉剤を種子と混合して、非常に薄く、種子の重量に基づいてほんの1または2重量%しか占めない実質的に均一のコーティングを形成することにより植付前に植物の種子に直接施用し得る。しかしながら、幾つかの場合には、植物毒性でない溶媒(例えば、メタノール)が本発明の化合物の種子表面への均一分布を促すための担体として慣用されている。
【0108】
本発明の化合物を例えば発生前保護のために土壌に施用する場合、顆粒剤または粉剤がスプレー剤よりも場合によっては好都合である。典型的な顆粒剤は、不活性担体、例えば粗く粉砕した粘土、または造粒ドラムにおいて粉末材料のローリング床を少量の液体で処理することにより顆粒に変換させた粘土上に分散されている本発明の化合物からなる。顆粒剤を製造するための一般的な方法では、適当な混合装置において攪拌しながら活性化合物の溶液を顆粒に噴霧した後、顆粒を連続攪拌しながら空気流で乾燥させる。粉剤は通常、本質的に水和剤及び顆粒剤と同一の不活性希釈剤を使用しているが、粉末形態で十分混合され、通常乳化剤を分有していない。粉剤は、製剤中の活性成分の均一分布を促進し且つ種子及び植物上にダストコーティングの均一性及び付着性を改善するために若干の界面活性剤を含み得る。粉剤が空気中にコロイド状に分散することは、該製剤中に微量の油状またはワックス状材料を配合してコロイド状サイズの粒子を凝集させることにより通常防止される。こうすると、粉剤は空気を汚すエアゾールを発生させることなく種子または植物に施用され得る。
【0109】
下記実施例により本発明を説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものと意図されない。これに関して、実施例セクションで使用した特定アッセイは抗真菌活性の指標を与えるためにのみ計画されていると理解することが重要である。前記活性を測定するために利用可能なアッセイは多くあり、従って1つの特定アッセイでの負の結果は確定的なものではない。
【実施例】
【0110】
参考例1:1-メチル-ピペリジン-4-カルボン酸塩酸塩
a) 1-メチル-ピペリジン-4-カルボン酸エチルエステルの製造
90% ギ酸(10mL)及び30% 水性ホルムアルデヒド(10mL,100ミリモル)の混合物にイソニペコチン酸エチル(3.0g,19.1ミリモル)を添加した後、混合物を24時間還流加熱した。冷却した後、混合物を真空中で濃縮すると、油状物が生じた。この油状物をジクロロメタン中に溶解させた。固体炭酸水素ナトリウム(1g)を添加し、混合物を1時間攪拌した後、濾過した。濾液を真空中で濃縮して、1-メチル-ピペリジン-4-カルボン酸エチルエステル(2.0g,61%)を液体として得た。これを次ステップのためにそのまま使用した。
【0111】
b) 1-メチル-ピペリジン-4-カルボン酸エチルエステルの製造
1-メチル-ピペリジン-4-カルボン酸エチルエステル(2.0g,11.7ミリモル)を濃塩酸(20mL)中に含む溶液を100℃に加熱し、6時間維持した。次いで、混合物を真空中で濃縮乾固すると、固体が生じた。この固体をアセトニトリル-ジエチルエーテル(1:1)で洗浄し、真空中で乾燥して、1-メチル-ピペリジン-4-カルボン酸塩酸塩(1.0g,48%)をオフホワイト色固体として得た。
【0112】
参考例2:テトラヒドロ-ピラン-4,4-ジカルボン酸ジエチルエステル
ナトリウムエトキシドをエタノール中に含む溶液[ナトリウム(2.3g,100ミリモル)及びエタノール(30mL)から新たに調製した]に周囲温度でマロン酸ジエチル(15.2mL,99.8ミリモル)をエタノール(10mL)中に含む溶液を1滴ずつ添加し、10分間攪拌した。ビス(2-クロロエチル)エーテル(12mL,102ミリモル)を1滴ずつ添加した後、混合物を一晩還流加熱した。次いで、10℃まで冷却した後、別の調製したばかりのエタノール中ナトリウムエトキシド[ナトリウム(2.3g,100ミリモル)及びエタノール(30mL)から調製]を添加した。混合物を48時間還流加熱した後、冷却し、沈殿した塩化ナトリウムを除去するために濾過し、次いで濾液を濃縮乾固した。残渣に水を添加した後、エーテル(3×25mL)で抽出した。合わせたエーテル層を水、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で濃縮して、テトラヒドロピラン-4,4-ジカルボン酸ジエチルエステル(10.1g,44%)を易動性油状物として得た。
【0113】
参考例3:テトラヒドロ-ピラン-4,4-ジカルボン酸
テトラヒドロピラン-4,4-ジカルボン酸ジエチルエステル(5g,21.7ミリモル)をエタノール(40mL)中に含む溶液を氷冷し、ここに6M 水酸化カリウム溶液(10mL,60ミリモル)を添加し、一晩還流加熱した。揮発物を蒸発させ、残渣を水で希釈し、濃塩酸で酸性化した。混合物を一晩放置した後、エーテル(3×25mL)で抽出した。合わせたエーテル層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空中で濃縮して、テトラヒドロ-ピラン-4,4-ジカルボン酸(2.3g,61%)を白色固体として得た。
【0114】
参考例4:テトラヒドロ-ピラン-4-カルボン酸
テトラヒドロ-ピラン-4,4-ジカルボン酸(2.3g,13.2ミリモル)を178〜180℃で30分間加熱した。反応混合物を周囲温度まで冷却し、ペンタンで洗浄して、テトラヒドロ-ピラン-4-カルボン酸(1.1g,64%)を固体として得た。
【0115】
参考例5:2-ブロモ-1-(テトラヒドロ-ピラン-4-イル)-エタノン
塩化チオニル(2mL,27ミリモル)を10℃でテトラヒドロ-ピラン-4-カルボン酸(1.1g,8.4ミリモル)に添加した。混合物を周囲温度まで加温し、2時間攪拌した。過剰の塩化チオニルを蒸発させ、残渣をトルエンと共蒸留して、微量の塩化チオニルを除去した。生じた粗な酸クロリドを乾燥アセトニトリル(3mL)中に溶解し、0℃まで冷却した。トリメチルシリルジアゾメタン(12.6mL,25.3ミリモル)を添加し、反応混合物を周囲温度で2時間攪拌した。次いで、-10℃まで冷却し、酢酸中15% HBr溶液(2mL)を添加した。混合物を室温で1時間攪拌した後、飽和炭酸水素ナトリウム溶液でクエンチし、エーテル(3×20mL)で抽出した。合わせたエーテル抽出物をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、真空中で濃縮して、2-ブロモ-1-(テトラヒドロ-ピラン-4-イル)-エタノン(620mg,35%)を油状物として得た。
【0116】
参考例6:
下記する化合物は、参考例5(2-ブロモ-1-(テトラヒドロ-ピラン-4-イル)-エタノン)と同様にして製造した。生成物をHBrで処理した後、濾過し、エーテルで洗浄することにより単離した。
【表1】

【0117】
参考例7:2-シクロペンタンカルボニルマロン酸ジエチルエステル
シクロペンタンカルボン酸(10g,88ミリモル)を塩化チオニル(13mL,176ミリモル)と還流加熱した。2時間後、過剰の塩化チオニルを減圧下で蒸留し、酸クロリド(9.8g)を液体として集めた。
【0118】
別の容器で、水素化ナトリウム(油中50%分散物,4.28g,89ミリモル)をTHF(100mL)中に懸濁し、マロン酸ジエチル(11.9g,74.2ミリモル)を0℃で1滴ずつ添加した。先に製造した酸クロリド(9.8g,74ミリモル)を0℃で1滴ずつ添加し、混合物を室温で1時間攪拌した。混合物を冷水でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、炭酸水素ナトリウム溶液及びブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して、2-シクロペンタンカルボニルマロン酸ジエチルエステル(19.2g,85%)を液体として得た。
【0119】
参考例8:1-シクロペンチル-エタノン
2-シクロペンタンカルボニルマロン酸ジエチルエステル(19.0g,74.2ミリモル)を濃塩酸と90℃で一晩加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、水で希釈した。混合物をジエチルエーテルで抽出し、有機層を水、炭酸水素ナトリウム溶液及びブラインで洗浄した。硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して、1-シクロペンチル-エタノンを液体(3.1g,37%)として得た。
【0120】
参考例9:2-ブロモ-1-(1-ブロモ-シクロペンチル)エタノン
1-シクロペンチルエタノン(2.4g,21.4ミリモル)を1:1 エーテル/石油エーテル(50mL)中に含む溶液に0℃で臭素(1.1mL,21.4ミリモル)を1滴ずつ添加した。反応混合物を20℃まで加温し、1時間攪拌した後、冷水でクエンチし、ジエチルエーテル(×2)で抽出した。合わせた有機相を水、炭酸水素ナトリウム溶液及びブラインで洗浄した。硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して、2-ブロモ-1-(1-ブロモ-シクロペンチル)エタノン(3.7g,64%)を液体として得た。
【0121】
参考例10:臭化1-(2-シクロペンタ-1-エニル-2-オキソ-エチル)-2-メチル-ピリジニウム
アセトン中の2-ブロモ-1-(1-ブロモ-シクロペンチル)エタノン(3.7g,13.7ミリモル)及びα-ピコリン(1.02g,11.0ミリモル)を一晩還流加熱した。反応混合物を冷却した後、真空中で濃縮した。粗な物質を30% 酢酸エチル/石油エーテル及びジエチルエーテルで洗浄した。1-(2-シクロペンタ-1-エニル-2-オキソ-エチル)-2-メチル-ピリジニウム臭化物塩(3.65g,94%)を半固体物質として得、精製することなく次ステップのために使用した。
【0122】
参考例11:臭化1-(2-シクロペンチル-2-オキソ-エチル)-2-メチル-ピリジニウム
1-(2-シクロペンタ-1-エニル-2-オキソ-エチル)-2-メチル-ピリジニウム臭化物塩(3.65g,12.9ミリモル)をメタノール(25mL)中に含む溶液を10% Pd/C(180mg)を用いて水素化した。反応が完了したら、触媒を濾過により除去し、メタノールで洗浄し、濾液を濃縮して、1-(2-シクロペンチル-2-オキソ-エチル)-2-メチル-ピリジニウム臭化物塩(3.4g,93%)を得た。
【0123】
参考例12:臭化2-メチル-1-[2-オキソ-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イル)-エチル]-ピリジニウム
2-ブロモ-1-(テトラヒドロ-ピラン-4-イル)エタノン(0.6g,2.89ミリモル)及び2-ピコリン(0.4mL,4.3ミリモル)をメタノール(10mL)中に含む混合物を還流加熱し、一晩維持した。溶媒を真空中で除去すると、残渣が生じた。この残渣をヘキサン中20% 酢酸エチルで洗浄して、臭化2-メチル-1-[2-オキソ-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イル)-エチル]-ピリジニウム(0.75g,86%)を半固体として得た。
【0124】
参考例13:
下記する化合物は、参考例12(臭化2-メチル-1-[2-オキソ-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イル)-エチル]-ピリジニウム)と同様にして製造した。
【表2】

【0125】
参考例14:2-シクロペンチル-インドリジン
1-(2-シクロペンチル-2-オキソ-エチル)-2-メチル-ピリジニウム臭化物塩(3.4g,12.0ミリモル)を飽和炭酸水素ナトリウム溶液中で3時間還流加熱した。混合物を冷却し、水で希釈し、酢酸エチル(×2)で抽出した。合わせた有機相を水及びブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮すると、残渣が生じた。この残渣を溶離液として1% 酢酸エチル/石油エーテルを用いるシリカゲル(100〜200メッシュ)カラムクロマトグラフィーにより精製して、2-シクロペンチル-インドリジン(0.91g,41%)を固体として得た。
【0126】
参考例15及び16:
下記する化合物は、参考例14(2-シクロペンチル-インドリジン)と同様にして製造した。
【表3】

【0127】
参考例17:2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン
ラネーニッケル(6g)をエタノール(100mL)中でスラリー化し、2-フェニルインドリジン(48g,0.24モル)をエタノール(1L)中に含む溶液を添加した。反応混合物を水素下、室温及び50〜60psiで一晩攪拌した。混合物をセライトを介して濾過した後、溶媒を真空下で蒸発させて、2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン(32g,65%)を白色固体として得た。
【0128】
参考例18:2-シクロペンチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン
2-シクロペンチル-インドリジン(0.25g,1.35ミリモル)をメタノール(5mL)中に溶解し、ラネーニッケル(50mg)を用いてバルーン圧力下、室温で1時間水素化した。反応混合物をセライトを介して濾過し、メタノールで洗浄した。濾液を濃縮して、2-シクロペンチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン(0.24g,94%)を固体として得た。
【0129】
参考例19及び20:
下記する化合物は、参考例17(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン)及び18(2-シクロペンチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン)と同様にして製造した。
【表4】

【0130】
参考例21:オキソ-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセチルクロリド
2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン(32g,0.16モル)をトルエン(20mL)とTHF(30mL)の混合物中に含む溶液を氷冷し、ここにオキサリルクロリド(17.2mL,0.19モル)を添加した。反応混合物を室温まで加温し、30分間攪拌した後、真空下で濃縮した。残渣をペトロール(5×300mL)と摩砕して、オキソ-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセチルクロリド(42g,89%)を暗黄色固体として得た。
【0131】
参考例22:(2-シクロペンチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-オキソ-アセチルクロリド
2-シクロペンチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン(0.24g,1.27ミリモル)をTHF(1mL)及びトルエン(1.5mL)中に溶解し、0℃まで冷却した。オキサリルクロリド(0.14mL,1.52ミリモル)を1滴ずつ添加し、混合物を0℃で30分間、次いで室温で1時間攪拌した。真空中で濃縮して、(2-シクロペンチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-オキソ-アセチルクロリド(0.31g,88%)を半固体として得た。
【0132】
参考例23及び24:
下記する化合物は、参考例21(オキソ-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセチルクロリド)及び参考例22((2-シクロペンチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-オキソ-アセチルクロリド)と同様にして製造した。
【表5】

【0133】
参考例25:4-クロロ-2-メトキシメチル-1-ニトロ-ベンゼン
(5-クロロ-2-ニトロ-フェニル)-メタノール(1.1g,5.88ミリモル)をジクロロメタン(15mL)中に含む溶液に水(15mL)中の水酸化ナトリウム(1.88g,44.0ミリモル)を添加し、10分間攪拌した。硫酸ジメチル(1.12mL,11.8ミリモル)及び硫酸水素テトラブチルアンモニウム(100mg)を添加し、混合物を室温で8時間激しく攪拌した。反応混合物をジクロロメタンで希釈し、有機相を分離し、水、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮すると、粗な化合物が生じた。溶離液として石油エーテル中2% 酢酸エチルを用いるシリカゲル(100〜200メッシュ)カラムクロマトグラフィーにより精製して、4-クロロ-2-メトキシメチル-1-ニトロ-ベンゼン(850mg,72%)を淡黄色液体として得た。
【0134】
参考例26:
下記する化合物は、参考例25(4-クロロ-2-メトキシメチル-1-ニトロ-ベンゼン)と同様にして製造した。
【表6】

【0135】
参考例27:2-クロロ-5-ニトロ-フェノール
2-アミノ-5-ニトロ-フェノール(2.0g,13.0ミリモル)を濃塩酸(10mL)中に含む懸濁液に0℃で亜硝酸ナトリウム(1.8g,26.0ミリモル)を水(12mL)中に含む飽和溶液を1滴ずつ添加し、30分間攪拌した。別のフラスコで、塩化銅(I)(5.15g,52.0ミリモル)及び濃塩酸(20mL)を60〜70℃に加熱し、ここにジアゾニウム塩溶液を30分間かけて1滴ずつ添加した。反応混合物を80℃に加熱し、15分間攪拌した。次いで、室温まで冷却し、酢酸エチル(50mL)を添加し、5分間攪拌した。有機相を分離し、水性相を酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合わせた有機相を水(4×50mL)、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、真空中で濃縮すると、残渣が生じた。この残渣を溶離液として石油エーテル中5% 酢酸エチルを用いるシリカゲル(100〜200メッシュ)カラムクロマトグラフィーにより精製して、2-クロロ-5-ニトロ-フェノール(2.08g,92%)を結晶性黄色固体として得た。
【0136】
参考例28:2-ベンジルオキシ-1-クロロ-4-ニトロ-ベンゼン
2-クロロ-5-ニトロ-フェノール(800mg,4.61ミリモル)及び炭酸カリウム(1.27g,9.22ミリモル)をアセトン(20mL)中に含む混合物に室温で臭化ベンジル(0.6mL,5.04ミリモル)を1滴ずつ添加し、2時間還流加熱した。無機塩を濾別し、アセトン(20mL)で洗浄した。合わせた濾液及び洗浄液を真空中で濃縮した後、生じた残渣を酢酸エチル(25mL)中に溶解し、水(2×20mL)、ブライン(20mL)で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、真空中で濃縮して、2-ベンジルオキシ-1-クロロ-4-ニトロ-ベンゼン(1.20g,99%)をクリーム色固体として得た。
【0137】
参考例29:1-(4-ニトロ-フェニル)-ピペラジン
無水ピペラジン(24.4g,284ミリモル)を1-ブタノール(75mL)中に含む溶液を還流しながら、ここに1-クロロ-4-ニトロベンゼン(15g,94.5ミリモル)を1-ブタノール(75mL)中に含む溶液を20〜30分間かけて添加し、混合物を還流下で一晩維持した。溶媒を減圧下で除去すると、固体が生じた。この固体に2N 塩酸(400mL)を添加した。水性層を酢酸エチルで2回洗浄し、10℃以下に冷却し、温度を20℃以下に維持しながら冷40%水酸化ナトリウム溶液でpH10の塩基性とした。混合物を酢酸エチル(4×200mL)で抽出した後、合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過し、減圧下で濃縮して、1-(4-ニトロ-フェニル)-ピペラジン(13.7g,70%)を黄色固体として得た。
【0138】
参考例30:1-(4-ニトロ-フェニル)-[1,4]ジアゼパン
1-クロロ-4-ニトロベンゼン(6.0g,38ミリモル)を1-ブタノール(40mL)中に含む溶液を還流しながら、ここにホモピペラジン(11.4g,114ミリモル)を1-ブタノール(40mL)中に含む溶液を15分間かけて添加した。混合物を還流下で24時間維持した後、室温まで冷却し、2N 塩酸で抽出した。水性層を炭酸カリウムで塩基性とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して、1-(4-ニトロ-フェニル)-[1,4]ジアゼパン(3.5g,42%)を黄色固体として得た。
【0139】
参考例31:3-[メチル-(4-ニトロ-フェニル)-アミノ]-プロピオン酸
濃硫酸(2.15mL,39.5ミリモル)を水(28mL)中に含む溶液に0℃でメチル-(4-ニトロ-フェニル)-アミン(3.0g,19.7ミリモル)及びアクリル酸(4.06mL,59.2ミリモル)を添加した。反応混合物を80℃で30分間加熱し、室温まで冷却し、水で希釈した。沈殿した固体を濾過し、乾燥すると、粗な生成物が生じた。この生成物をジエチルエーテル及びペンタンで洗浄することにより精製して、3-[メチル-(4-ニトロ-フェニル)-アミノ]-プロピオン酸(4.0g,91%)を黄色固体として得た。
【0140】
参考例32:N-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-N-メチル-3-[メチル-(4-ニトロ-フェニル)-アミノ]-プロピオンアミド
a) 3-[メチル-(4-ニトロ-フェニル)-アミノ]-プロピオニルクロリドの製造
ジクロロメタン(10mL)中の3-[メチル-(4-ニトロ-フェニル)-アミノ]-プロピオン酸(1.2g,5.35ミリモル)を0℃まで冷却し、塩化チオニル(1.55mL,21.4ミリモル)を添加した。混合物を4時間還流加熱した。溶媒を蒸発させると、粗な化合物が生じた。これを微量の塩化チオニルを除去するためにトルエンと共沸させて、3-[メチル-(4-ニトロ-フェニル)-アミノ]-プロピオニルクロリド(1.15g,88%)を黄色固体として得た。
【0141】
b) N-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-N-メチル-3-[メチル-(4-ニトロ-フェニル)-アミノ]-プロピオンアミドの製造
3-[メチル-(4-ニトロ-フェニル)-アミノ]-プロピオニルクロリド(550mg,4.04ミリモル)をジクロロメタン(5mL)中に含む溶液を0℃まで冷却し、トリエチルアミン(1.12mL,8.08ミリモル)を添加し、次いで5分後(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-メチル-アミン(1.14g,4.73ミリモル)を添加した。反応混合物を室温まで加温し、30分間攪拌した後、水とジクロロメタンに分配した。有機相を分離し、飽和炭酸水素溶液、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮すると、残渣が生じた。この残渣を溶離液としてヘキサン中20% 酢酸エチルを用いるシリカゲル(60〜120メッシュ)カラムクロマトグラフィーにより精製して、N-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-N-メチル-3-[メチル-(4-ニトロ-フェニル)-アミノ]-プロピオンアミド(600mg,43%)を黄色固体として得た。
【0142】
参考例33:N-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-N,N'-ジメチル-N'-(4-アミノ-フェニル)-プロパン-1,3-ジアミン
N-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-N-メチル-3-[メチル-(4-ニトロ-フェニル)-アミノ]-プロピオンアミド(600mg,1.75ミリモル)をテトラヒドロフラン(10mL)中に含む溶液に0℃でボラン-硫化ジメチル複合体(0.72mL,7.02ミリモル)を添加した。混合物を室温まで加温した後、一晩還流加熱した。室温まで冷却した後、溶媒を真空中で蒸発させた。残渣を氷水にクエンチし、酢酸エチルで抽出した後、有機相を水及びブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、真空中で濃縮した。残渣を溶離液としてヘキサン中10% 酢酸エチルを用いるシリカゲル(60〜120メッシュ)カラムクロマトグラフィーにより精製して、N-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-N,N'-ジメチル-N'-(4-ニトロ-フェニル)-プロパン-1,3-ジアミン(350mg,61%)を黄色半固体として得た。
【0143】
参考例34:N*1*-(4-ニトロ-フェニル)-エタン-1,2-ジアミン
1-クロロ-4-ニトロ-ベンゼン(10g,64ミリモル)及びエタン-1,2-ジアミン(38mL)の混合物を4時間還流加熱した。過剰のエタン-1,2-ジアミンを減圧下で蒸発させ、残渣に水を添加した。沈殿した固体を濾別し、真空下で乾燥して、N1-(4-ニトロ-フェニル)-エタン-1,2-ジアミン(10.8g,定量的)を得た。
【0144】
参考例35:N-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-N'-(4-ニトロフェニル)-エタン-1,2-ジアミン
トリフルオロ-メタンスルホン酸4,6-ジメチル-ピリジン-2-イルエステル(J.Org.Chem.,63,10048-51,1998に従って塩基としてピリジンを用いて製造,0.6g,2.35ミリモル)をジグリム(2mL)中に含む溶液にN*1*-(4-ニトロ-フェニル)-エタン-1,2-ジアミン(0.51g,2.82ミリモル)を添加した。反応混合物を165℃に24時間加熱した。生じた反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をクロロホルムで希釈した。有機層をブライン及び水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を蒸発させ、粗な残渣を溶離液として20% 酢酸エチル/石油エーテルを用いるカラムクロマトグラフィー(60〜120メッシュ)により精製して、N-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-N'-(4-ニトロ-フェニル)-エタン-1,2-ジアミン(0.38g,55%)をクリーム色固体として得た。
【0145】
参考例36:N-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-N,N'-ジメチル-N'-(4-ニトロ-フェニル)-エタン-1,2-ジアミン
N-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-N'-(4-ニトロ-フェニル)-エタン-1,2-ジアミン(0.3g,1.05ミリモル)をTHF(8mL)中に含む溶液を0℃まで冷却した。水素化ナトリウム(鉱油中50%;0.16g,3.3ミリモル)を少しずつ添加し、混合物を室温で30分間攪拌した。ヨウ化メチル(0.27mL)を0℃で1滴ずつ添加し、混合物を室温で3時間攪拌した。反応物を氷冷水でクエンチし、クロロホルム(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。濃縮すると、残渣が生じた。この残渣を溶離液として15% 酢酸エチル/石油エーテルを用いるカラムクロマトグラフィーにより精製して、N-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-N,N'-ジメチル-N'-(4-ニトロ-フェニル)-エタン-1,2-ジアミン(0.12g,38%)を薄黄色固体として得た。
【0146】
参考例37:1-(2-ブロモ-エトキシ)-4-ニトロ-ベンゼン
p-ニトロ-フェノール(6.0g,43.1ミリモル)、炭酸カリウム(14.9g,108ミリモル)及び1,2-ジブロモエタン(24.3g,129ミリモル)をブタノン(80mL)中に含む混合物を18時間還流加熱した。混合物を冷却し、無機塩を濾過し、濾液を真空下で濃縮すると、褐色粘性液体が生じた。この液体をジクロロメタンと水に分配した。有機相を分離し、真空中で濃縮すると、残渣が生じた。この残渣を溶離液として石油エーテル中4% 酢酸エチルを用いるカラムクロマトグラフィーにより精製して、1-(2-ブロモ-エトキシ)-4-ニトロ-ベンゼン(7.5g,70%)を薄黄色固体として得た。
【0147】
参考例38:2,4-ジメチル-6-[2-(4-ニトロ-フェノキシ)-エトキシ]-ピリジン
2-ヒドロキシ-4,6-ジメチルピリジン(1.7g,13.8ミリモル)、炭酸カリウム(3.82g,27.6ミリモル)及び1-(2-ブロモ-エトキシ)-4-ニトロ-ベンゼン(4.0g,16.6ミリモル)をDMF(30mL)中に含む混合物を120℃に加熱し、15時間維持した。混合物を周囲温度まで冷却し、濾過し、濃縮すると、残渣が生じた。この残渣を溶離液として4% 酢酸エチル/石油エーテルを用いるカラムクロマトグラフィーにより精製して、2,4-ジメチル-6-[2-(4-ニトロ-フェノキシ)-エトキシ]-ピリジンを黄色固体(530mg,11%)として得た。
【0148】
参考例39:
下記する化合物は、参考例38(2,4-ジメチル-6-[2-(4-ニトロ-フェノキシ)-エトキシ]-ピリジン)と同様にして製造した。
【表7】

【0149】
参考例40:1-(2-メチル-アリル)-4-(4-ニトロフェニル)-ピペラジン
1-(4-ニトロフェニル)-ピペラジン(参考例29に記載されているように製造;13g,63ミリモル)をアセトニトリル(150mL)中に含む溶液に3-クロロ-2-メチル-プロペン(6.82g,75.4ミリモル)及びトリエチルアミン(17.6mL,126ミリモル)を順次添加した。混合物を8時間還流加熱した後、溶媒を減圧下で蒸発させると、残渣が生じた。この残渣を水(150mL)と酢酸エチル(2×100mL)に分配した。合わせた有機層を水で2回洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過し、濃縮して、1-(2-メチル-アリル)-4-(4-ニトロフェニル)-ピペラジン(13.2g,79%)を黄色固体として得た。
【0150】
参考例41:2,2-ジメチル-1-[4-(4-ニトロ-フェニル)-ピペラジン-1-イル]-プロパン-1-オン
1-(4-ニトロ-フェニル)-ピペラジン(参考例29に記載されているように製造;5g,24ミリモル)をDCM(40mL)中に含む氷冷溶液に0〜5℃でピバロイルクロリド(4.36g,36.2ミリモル)及びトリエチルアミン(8.73mL,60ミリモル)を添加した。混合物を室温まで加温し、1時間攪拌した後、DCM(150mL)で希釈し、水(2×50mL)及びブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮乾固して、2,2-ジメチル-1-[4-(4-ニトロ-フェニル)-ピペラジン-1-イル]-プロパン-1-オン(6g,85.7%)を黄色固体として得た。
【0151】
参考例42:1-(2,2-ジメチル-プロピル)-4-(4-ニトロ-フェニル)-ピペラジン
ボラン-硫化ジメチル複合体(16mL,166ミリモル)をTHF(100mL)中に含む溶液に2,2-ジメチル-1-[4-(4-ニトロ-フェニル)-ピペラジン-1-イル]-プロパン-1-オン(8.0g,27.5ミリモル)をTHF(100mL)中に含む溶液を30分間かけて1滴ずつ添加し、室温で3時間攪拌した。混合物を飽和塩化アンモニウム溶液(200mL)でクエンチし、有機溶媒を除去するために減圧下(<45℃)で濃縮した。水性層を酢酸エチル(3×100mL)で抽出した後、合わせた抽出物を水(100mL)及びブライン(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮乾固して、1-(2,2-ジメチル-プロピル)-4-(4-ニトロ-フェニル)-ピペラジン(6g,79%)を黄色固体として得た。
【0152】
参考例43:1-(4-ニトロ-フェニル)-ピペリジン-4-オン
ナトリウムメトキシドのメタノール性溶液(無水メタノール(50mL)及び金属ナトリウム(0.85g,37ミリモル)から製造)にピペリジン-4-オン塩酸塩を添加し、2時間還流加熱した後、真空中で濃縮乾固した。残渣をアセトニトリル(100mL)中に溶解した後、炭酸カリウム(10.22g,74ミリモル)及び1-フルオロ-4-ニトロ-ベンゼン(3.92mL,37ミリモル)を添加し、混合物を一晩還流加熱した。溶媒を真空中で蒸発させ、残渣を水及び50% ジエチルエーテル/石油エーテルで順次洗浄し、真空中で乾燥して、1-(4-ニトロ-フェニル)-ピペリジン-4-オン(3.01g,37%)を黄色固体として得た。
【0153】
参考例44:1-(4-アミノ-フェニル)-ピペリジン-4-オン
1-(4-ニトロ-フェニル)-ピペリジン-4-オン(2.8g,12.7ミリモル)を1:4 ジオキサン:メタノールの混合物(100mL)中に含む溶液をバルーン圧力下、周囲温度でラネーニッケル(1g)を用いて一晩水素化した。混合物をセライトを介して濾過し、濾液を真空下で濃縮した。生じた固体を石油エーテル(2×10mL)で洗浄し、乾燥して、1-(4-アミノ-フェニル)-ピペリジン-4-オン(1.34g,55%)を得た。
【0154】
参考例45:1-フェニル-ピペリジン-4-オン
1-(4-アミノ-フェニル)-ピペリジン-4-オン(1.34g,7.05ミリモル)を50% 塩酸(10mL)中に含む溶液を周囲温度で15分間攪拌した。反応混合物を0℃まで冷却し、亜硝酸ナトリウム(1.46g)を水(5mL)中に含む溶液を添加し、30分間攪拌した。この反応混合物に冷30〜32% 次亜リン酸(10mL)を添加し、混合物を周囲温度まで加温し、2時間攪拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム溶液で中和し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、ブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮すると、残渣が生じた。この残渣を溶離液として石油エーテル中17% 酢酸エチルを用いるシリカゲル(60〜120メッシュ)カラムクロマトグラフィーにより精製して、1-フェニル-ピペリジン-4-オン(0.18g,15%)を液体として得た。
【0155】
参考例46:1-フェニル-ピペリジン-4-オンオキシム
1-フェニル-ピペリジン-4-オン(180mg,1.03ミリモル)及びヒドロキシルアミン塩酸塩(142mg,2.06ミリモル)をメタノール(10mL)中に含む混合物を6時間還流加熱した。溶媒を蒸発させ、残渣を水で希釈した。混合物を酢酸エチルで抽出した後、有機相を水、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して、1-フェニル-ピペリジン-4-オンオキシム(0.18g,92%)を液体として得た
参考例47:1-フェニル-ピペリジン-4-イルアミン
1-フェニル-ピペリジン-4-オンオキシム(0.18g,0.95ミリモル)をメタノール(10mL)中に含む溶液をバルーン圧力下、周囲温度でラネーニッケル(0.15g)を用いて6時間水素化した。反応混合物をセライトを介して濾過し、濾液を真空中で濃縮した。半固体残渣をn-ペンタン(2×5mL)で処理し、乾燥して、1-フェニル-ピペリジン-4-イルアミン(0.13g,78%)を固体として得た。
【0156】
参考例48:2-クロロ-4,6-ジメチルピリジン
2-アミノ-4,6-ジメチル-ピリジン(4g,32.7ミリモル)を濃塩酸(50mL)中に溶解し、0℃まで冷却した。亜硝酸ナトリウム(3.39g,49.1ミリモル)を水(20mL)中に含む溶液を1滴ずつ添加した後、塩化ナトリウム(3.8g,65ミリモル)を水(20mL)中に含む溶液を添加した。混合物を30分間攪拌した後、20% 水酸化ナトリウム溶液で塩基性とし、酢酸エチルで抽出した。合わせた抽出物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空中で濃縮すると、残渣が生じた。この残渣を溶離液として5% 酢酸エチル/石油エーテルを用いるシリカゲル(60〜120メッシュ)カラムクロマトグラフィーにより精製して、2-クロロ-4,6-ジメチル-ピリジン(1g,22%)を固体として得た。
【0157】
参考例49及び50:
下記する化合物は、参考例48(2-クロロ-4,6-ジメチルピリジン)と同様にして製造した。
【表8】

【0158】
参考例51:2-クロロ-4-メチル-ピリジン1-オキシド
2-クロロ-4-メチル-ピリジン(2.0g,1.5ミリモル)をクロロホルム(20mL)中に含む溶液に40% メタ-クロロ過安息香酸(13.5g,31.4ミリモル)を周囲温度で添加し、24時間還流加熱した。冷却後、混合物を水及び炭酸水素ナトリウム溶液で順次洗浄した。分離した有機相を更に水及びブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮すると、残渣が生じた。この残渣を溶離液として酢酸エチル中10% メタノールを用いるシリカゲル(60〜120メッシュ)カラムクロマトグラフィーにより精製して、2-クロロ-4-メチル-ピリジン1-オキシド(1.0g,45%)を深褐色油状液体として得た。
【0159】
参考例52:2,6-ジクロロ-4-メチル-ピリジン
2-クロロ-4-メチル-ピリジン1-オキシド(1.0g,7.0ミリモル)及びオキシ塩化リン(10mL)の混合物を4時間還流加熱した。揮発物を蒸発させ、残渣を酢酸エチル中に溶解した。溶液を氷水及び炭酸水素ナトリウム溶液で順次洗浄した。有機相を再び水、ブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮すると、残渣が生じた。この残渣を溶離液として石油エーテルを用いるシリカゲル(60〜120メッシュ)カラムクロマトグラフィーにより精製して、2,6-ジクロロ-4-メチル-ピリジン(491mg,43%)を白色固体として得た。
【0160】
参考例53:2-クロロ-6-メトキシ-4-メチル-ピリジン
2,6-ジクロロ-4-メチル-ピリジン(250mg,1.5ミリモル)をメタノール(2mL)中に含む溶液をナトリウムメトキシド(ナトリウム(71mg,3.0ミリモル)及び無水メタノール(20mL)から製造)の溶液に添加し、48時間還流加熱した。溶媒を蒸発させ、残渣を水とジクロロメタンに分配した。有機層を分離し、水、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して、2-クロロ-6-メトキシ-4-メチル-ピリジン(150mg,61%)を淡橙色油状液体として得た。
【0161】
参考例54:4-(6-クロロ-ピリジン-3-イル-メチル)-モルホリン
a) 5-ブロモメチル-2-クロロ-ピリジンの製造
2-クロロ-5-メチル-ピリジン(4.0g,3.13ミリモル)を四塩化炭素(20mL)中に含む溶液にN-ブロモスクシンイミド(6.1g,3.44ミリモル)及び過酸化ベンゾイル(218mg,0.09ミリモル)を順次添加し、90分間還流した。反応混合物を室温まで冷却し、水を添加し、有機層を分離した。有機層を水、ブラインで順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。生じた5-ブロモメチル-2-クロロ-ピリジンの溶液を次ステップのためにそのまま使用した。
【0162】
b) 4-(6-クロロ-ピリジン-3-イル-メチル)-モルホリンの製造
5-ブロモメチル-2-クロロ-ピリジンを四塩化炭素(20mL)中に含む溶液にモルホリン(7.0g,8.8ミリモル)を添加し、室温で6時間攪拌した。反応混合物に水を添加し、分離した有機層を水、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、粗な生成物を得た。溶離液として酢酸エチルを用いるシリカゲル(60〜120メッシュ)カラムクロマトグラフィーにより精製して、4-(6-クロロ-ピリジン-3-イル-メチル)-モルホリン(1.2g,21%)を褐色油状液体として得た。
【0163】
参考例55:2-ブロモ-6-メチル-ピリジン1-オキシド
2-ブロモ-6-メチル-ピリジン(1.0g,5.80ミリモル)を酢酸(20mL)中に含む溶液に過酸化水素(30%,1.76mL,17.4ミリモル)を添加し、90℃で24時間加熱した。反応混合物を周囲温度まで冷却し、ジクロロメタンと水に分配した。水性相を分離し、ジクロロメタンで抽出した。合わせた有機相を水で十分に洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。真空中で濃縮して、2-ブロモ-6-メチル-ピリジン1-オキシド(820mg,75%)を褐色液体として得た。これを更に精製することなく次ステップにおいて使用した。
【0164】
参考例56:2-ブロモ-6-メチル-4-ニトロ-ピリジン1-オキシド
濃硝酸(4mL)を冷却濃硫酸(7mL)に添加した。ここに2-ブロモ-6-メチル-ピリジン1-オキシド(820mg,4.36ミリモル)を添加した後、70℃で4時間加熱した。混合物を冷却し、氷冷水(100mL)にゆっくり注ぎ、炭酸水素ナトリウム溶液でpH〜8の塩基性とした。これを酢酸エチル(4×50mL)で抽出した後、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮すると、残渣が生じた。この残渣をペンタン(50mL)で洗浄することにより精製して、2-ブロモ-6-メチル-4-ニトロ-ピリジン1-オキシド(0.41g,40%)を自由流動性黄色固体として得た。
【0165】
参考例57:2-ブロモ-4-メトキシ-6-メチル-ピリジン1-オキシド
2-ブロモ-6-メチル-4-ニトロ-ピリジン1-オキシド(408mg,1.74ミリモル)を乾燥メタノール(20mL)中に含む溶液に0℃でナトリウムメトキシド(94mg,1.74ミリモル)を添加した後、周囲温度まで加温し、一晩維持した。揮発物を真空中で蒸発させ、残渣をクロロホルム(5×40mL)で抽出した。合わせた有機層を水で洗浄し,無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮すると、残渣が生じた。この残渣を溶離液としてクロロホルム中3% メタノールを用いるシリカゲル(60〜120メッシュ)カラムクロマトグラフィーにより精製して、2-ブロモ-4-メトキシ-6-メチル-ピリジン1-オキシド(0.32g,84%)を白色固体として得た。
【0166】
参考例58:1-(4-メトキシ-6-メチル-1-オキシ-ピリジン-2-イル)-4-(4-ニトロ-フェニル)-ピペラジン
2-ブロモ-4-メトキシ-6-メチル-ピリジン1-オキシド(320mg,1.46ミリモル)、1-(4-ニトロ-フェニル)-ピペラジン(302mg,1.46ミリモル)及び炭酸カリウム(403mg,2.92ミリモル)をジグリム(5mL)中に含む混合物を16時間還流加熱した。混合物を周囲温度まで冷却し、濾過した後、濾液を真空中で濃縮乾固した。残渣をペンタン(2×10mL)、ジクロロメタン(10mL)及びエーテル(2×10mL)で順次洗浄して、1-(4-メトキシ-6-メチル-1-オキシ-ピリジン-2-イル)-4-(4-ニトロ-フェニル)-ピペラジン(350mg,70%)を自由流動性黄色固体として得た。
【0167】
参考例59:1-(4-メトキシ-6-メチル-ピリジン-2-イル)-4-(4-ニトロ-フェニル)-ピペラジン
1-(4-メトキシ-6-メチル-1-オキシ-ピリジン-2-イル)-4-(4-ニトロ-フェニル)-ピペラジン(350mg,1.02ミリモル)を乾燥クロロホルム(20mL)中に含む溶液に三塩化リン(0.27mL,3.05ミリモル)を1滴ずつ添加し、一晩還流加熱した。反応混合物をクロロホルムで希釈し、0℃で飽和炭酸ナトリウム溶液にゆっくりクエンチした。有機相を分離し、水性相をクロロホルムで抽出した。合わせた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、真空中で濃縮して、1-(4-メトキシ-6-メチル-ピリジン-2-イル)-4-(4-ニトロ-フェニル)-ピペラジン(166mg,50%)を黄色固体として得た。
【0168】
参考例60:1-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-4-(4-ニトロ-フェニル)-[1,4]ジアゼパン
1-(4-ニトロ-フェニル)-[1,4]ジアゼパン(1.5g,6.78ミリモル)を乾燥トルエン(30mL)中に含む溶液にアルゴンガスを1時間パージした後、2-クロロ-4,6-ジメチルピリジン(0.960g,6.78ミリモル)及び炭酸セシウム(13.3g,40.7ミリモル)を添加し、反応混合物に再びアルゴンガスを1時間パージした。
【0169】
一方、酢酸パラジウム(II)(60mg,0.27ミリモル)及び(2'-ジシクロヘキシルホスファニル-ビフェニル-2-イル)-ジメチル-アミン(53mg,0.13ミリモル)を乾燥THF(2mL)中に含む懸濁液にアルゴンガスを1時間パージした後、反応混合物に添加した。混合物を15時間還流加熱した後、濾過し、真空下で濃縮すると、残渣が生じた。この残渣を1:1 酢酸エチル/石油エーテルで溶離させるシリカ(60〜120メッシュ)フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、1-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-4-(4-ニトロ-フェニル)-[1,4]ジアゼパン(940mg,43%)を褐色固体として得た。
【0170】
参考例61〜65:
下記する化合物は、参考例60(1-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-4-(4-ニトロ-フェニル)-[1,4]ジアゼパン)と同様にして製造した。
【表9】

【0171】
参考例66:1-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン
無水ピペラジン(147g,1.70モル)をジグリム(150mL)中に含む溶液を還流しながら、ここに2-クロロ-4,6-ジメチルピリジン(30g,0.212モル)をジグリム(100mL)中に含む溶液を25〜30分間かけて添加した。加熱を18時間継続した(TLCが2-クロロ-4,6-ジメチルピリジンの不在を示した)後、混合物を室温まで冷却し、水(3L)で希釈した。塩化ナトリウム(50g)を添加し、溶液を酢酸エチル(300mL×3)で抽出した。合わせた抽出物をブライン(200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、(最高110℃及び〜15mmHg;最大のジグリムを除去するため)真空中で濃縮して、1-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジンを得た(42g,103.3%,G.C.スペクトルは86.4%の生成物、10.7%のジグリム及び2.1%のダイマーを示した)。
【0172】
参考例67:4',6'-ジメチル-2,3,5,6-テトラヒドロ-[1,2']ビピリジニル-4-オン
ピペリジン-4-オン塩酸塩(7.6g,56.5ミリモル)をトルエン(20mL)中に含む溶液に炭酸セシウム(48.05g,141.3ミリモル)を添加し、アルゴン下で15〜20分間攪拌した。2-クロロ-4,6-ジメチル-ピリジン(4.0g,28.3ミリモル)をテトラヒドロフラン(10mL)中に含む溶液を1滴ずつ添加した後、酢酸パラジウム(63mg,0.28ミリモル)及び(±)-(1,1'-ビナフタレン-2,2'-ジイル)ビス(ジフェニルホスフィン)(BINAP)(0.174g,0.28ミリモル)を添加した。反応混合物を一晩還流加熱した後、0℃まで冷却し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機相をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、真空中で濃縮すると、残渣が生じた。この残渣を溶離液としてヘキサン中10% 酢酸エチルを用いるシリカゲル(60〜120メッシュ)カラムクロマトグラフィーにより精製して、4',6'-ジメチル-2,3,5,6-テトラヒドロ-[1,2']ビピリジニル-4-オン(450mg,8%)を黄色固体として得た。
【0173】
参考例68:
下記する化合物は、参考例67(4',6'-ジメチル-2,3,5,6-テトラヒドロ-[1,2']ビピリジニル-4-オン)と同様にして製造した。
【表10】

【0174】
参考例69:1-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-4-(4-ニトロ-フェニル)-ピペラジン
1-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン(42g,純度について補正すると36gに等しい,0.188モル)をジグリム(150mL)中に含む溶液を攪拌し、ここに炭酸カリウム(52.3g,0.376モル)を添加し、室温で15分間攪拌した。1-クロロ-4-ニトロ-ベンゼン(44g,0.282モル)をジグリム(100mL)中に含む溶液を添加し、全体を16時間還流加熱した。更に1-クロロ-4-ニトロ-ベンゼン(15.8g,0.1モル)をジグリム(50mL)中に含む溶液を添加し、更に18時間還流し続けた。混合物を室温まで冷却し、塩を除去するために濾過し、酢酸エチル(100mL×2)で洗浄した。酢酸エチルを除去するために濾液を濃縮し、ジグリムの大部分を高真空(〜7mmHg)蒸留により除去すると、固体が生じた。この固体をDCM(700mL)中に溶解した。6N HCl(500mL)を添加した後、沈殿した固体を濾別した。濾液の有機相を分離し、再び6N HCl(2×500mL)で処理した。毎回生じた沈殿固体を濾別した。3回処理した後、DCM層はもはや生成物を含んでいなかった。
【0175】
固体(42g)を水(500mL)に取り、水酸化アンモニウムでpH〜9の塩基性とし、DCM(3×250mL)で抽出し、ブライン溶液(2×150mL)で洗浄し、乾燥し、蒸発乾固すると、生成物(第1生成物,27g,46%)が生じた。合わせた水性層をDCM(300mL)で洗浄し、水酸化アンモニウム溶液でpH〜9の塩基性とし、DCM(250mL×3)で抽出した。有機層を合わせ、ブライン溶液(2×150mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濃縮乾固すると、残渣が生じた。この残渣をシリカゲル(60〜120メッシュ)で溶離液として石油エーテル中11% 酢酸エチルを用いて精製して、第2生成物(5.5g,9%)を得た。全部で32.5g(55%)の1-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-4-(4-ニトロ-フェニル)-ピペラジンを得た。
【0176】
参考例70〜74:
下記する化合物は、1-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジンを適切なアリールクロリドと反応させることにより参考例69(1-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-4-(4-ニトロ-フェニル)-ピペラジン)と同様にして製造した。
【表11】

【0177】
参考例75:1-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-4-(2-メチル-4-ニトロ-フェニル)-ピペラジン
炭酸セシウム(10.19g,31.38ミリモル)、1-クロロ-2-メチル-4-ニトロ-ベンゼン(0.98g,5.75ミリモル)及び1-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン(1.0g,5.23ミリモル)をトルエン(35mL)に取り、アルゴンで15分間脱ガスした。2-ジシクロホスフィノ-2'-(N,N'-ジメチルアミノ)-ビフェニル(0.2g,0.52ミリモル)及び酢酸パラジウム(0.116g,0.52ミリモル)をトルエン(5mL)中に含むスラリーを添加し、混合物を更に10分間脱ガスした後、16時間還流加熱した。混合物を室温まで冷却し、濾過し、酢酸エチルで洗浄した。濾液を2N 塩酸、水及びブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮すると、粗な化合物が得られた。溶離液として石油エーテル中0〜12% 酢酸エチルを用いるシリカゲル(100〜200メッシュ)カラムクロマトグラフィーにより精製して、1-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-4-(2-メチル-4-ニトロ-フェニル)-ピペラジン(0.463g,27%)を固体として得た。
【0178】
参考例76:
下記する化合物は、1-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジンを適切なアリールクロリドと反応させることにより参考例75(1-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-4-(2-メチル-4-ニトロ-フェニル)-ピペラジン)と同様にして製造した。
【表12】

【0179】
参考例77:2-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-5-ニトロ-フェノール
トリフルオロ酢酸(5mL)を0〜5℃で1-(2-ベンジルオキシ-4-ニトロ-フェニル)-4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン(720mg,1.72ミリモル)に添加した後、濃塩酸(2mL)を添加した。混合物を一晩還流加熱した後、0〜5℃まで冷却し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(30mL)でクエンチした。クロロホルム(30mL)を添加し、混合物を15分間攪拌した。有機相を分離し、水性相をクロロホルム(30mL)で抽出した。合わせた有機相を水(2×30mL)及びブライン(30mL)で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、真空中で濃縮すると、残渣が生じた。この残渣を石油エーテルと摩砕して、2-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-5-ニトロ-フェノール(510mg,90%)を褐黄色固体として得た。
【0180】
参考例78:酢酸2-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-5-ニトロ-フェニルエステル
2-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-5-ニトロ-フェノール(500mg,1.52ミリモル)を乾燥ジクロロメタン(20mL)中に含む溶液にトリエチルアミン(1.0mL,7.17ミリモル)を添加した後、アセチルクロリド(0.2mL,2.80ミリモル)を1滴ずつ添加した。15分間攪拌した後、水を添加し、混合物を室温まで加温した。有機相を分離し、水性相をジクロロメタン(2×30mL)で抽出した。合わせた有機相を水(2×30mL)及びブライン(2×30mL)で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、真空中で濃縮した。残渣を石油エーテル中5% ジクロロメタン(2×20mL)と摩砕して、酢酸2-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-5-ニトロ-フェニルエステル(365mg,65%)を薄い褐黄色固体として得た。
【0181】
参考例79:4-(3-{2-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-5-ニトロ-ベンジルオキシ}-プロピル)-モルホリン
{2-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-5-ニトロ-フェニル}-メタノール(0.50g,1.46ミリモル)をトルエン(5mL)中に含む溶液に水性水酸化ナトリウム(50%w/w,10g,125ミリモル)及び硫酸水素テトラブチルアンモニウム(0.20g)を順次添加した。混合物を激しく攪拌しながら45分間還流加熱した後、4-(3-クロロ-プロピル)-モルホリン(0.50g,3.00ミリモル)を添加し、還流を28時間続けた。反応混合物を冷却し、有機相を分離した。水性相を酢酸エチル(3×5mL)で抽出した。有機相を合わせ、水及びブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮すると、残渣が生じた、この残渣をクロロホルム中2% メタノールで溶離させる分取TLCにより精製して、4-(3-{2-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-5-ニトロ-ベンジルオキシ}-プロピル)-モルホリン(550mg,80%)を固体として得た。
【0182】
参考例80及び81:
下記する化合物は、参考例79と同様にして製造した。
【表13】

【0183】
参考例82:1-(3-クロロ-4-ニトロ-フェニル)-4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン
50% 水性塩酸(30mL)を-20℃まで冷却し、5-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-2-ニトロ-フェニルアミン(1.4g,4.28ミリモル)を添加し、反応混合物を15分間攪拌した。亜硝酸ナトリウム(350mg,5.14ミリモル)を水(8mL)中に含む溶液を添加し、反応混合物を15分間攪拌した。この溶液を塩化銅(I)(635mg,6.42ミリモル)を50% 塩酸(20mL)中に含む冷却溶液に20分間かけて1滴ずつ添加し、更に10分間攪拌した後、飽和炭酸ナトリウム溶液で塩基性とした。混合物を酢酸エチルで抽出した後、有機相を水及びブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、真空下で濃縮すると、粗な残渣が生じた。溶離液として石油エーテル中8% 酢酸エチルを用いるシリカゲル(100〜200メッシュ)カラムクロマトグラフィーにより精製して、1-(3-クロロ-4-ニトロ-フェニル)-4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン(800mg,54%)を黄色固体として得た。
【0184】
参考例83:2-ブロモメチル-1-メトキシ-3-ニトロ-ベンゼン
1-メトキシ-2-メチル-3-ニトロ-ベンゼン(500mg,3.0ミリモル)を四塩化炭素(5mL)中に含む溶液にN-ブロモスクシンイミド(590mg,3.30ミリモル)を添加した後、触媒量の過酸化ジベンゾイル(25mg)を添加した。反応混合物を3時間還流加熱した後、室温まで冷却し、水に注いだ。有機相を分離し、水(2×20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、真空中で濃縮して、2-ブロモメチル-1-メトキシ-3-ニトロ-ベンゼン(640mg,86%)を固体として得た。
【0185】
参考例84:(2-メトキシ-6-ニトロ-フェニル)-アセトニトリル
2-ブロモメチル-1-メトキシ-3-ニトロ-ベンゼン(680mg,2.56ミリモル)をエタノール(5mL)中に含む溶液にシアン化ナトリウム(165mg,3.36ミリモル)を添加し、混合物を一晩還流加熱した。溶媒を真空中で除去し、水(30mL)を添加し、混合物をジクロロメタン(25mL)で抽出した。有機相を水(2×20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、真空下で濃縮した。粗な化合物を石油エーテル中8% 酢酸エチルを用いるシリカゲル(100〜200メッシュ)カラムクロマトグラフィーにより精製して、(2-メトキシ-6-ニトロ-フェニル)-アセトニトリル(300mg,61%)を得た。
【0186】
参考例85:(2-メトキシ-6-ニトロ-フェニル)-酢酸エチルエステル
(2-メトキシ-6-ニトロ-フェニル)-アセトニトリル(200mg,1.04ミリモル)を95% エタノール(2mL)中に含む溶液に硫酸(1mL)をゆっくり添加した。混合物を一晩還流加熱した後、氷冷水にクエンチし、ジエチルエーテル(10mL)で抽出した。有機相を水(2×10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、真空中で濃縮して、(2-メトキシ-6-ニトロ-フェニル)-酢酸エチルエステル(180mg,72%)を得た。
【0187】
参考例86:2-(2-メトキシ-6-ニトロ-フェニル)-エタノール
(2-メトキシ-6-ニトロ-フェニル)-酢酸エチルエステル(1.0g,4.18ミリモル)をテトラヒドロフラン(8mL)中に含む溶液に-5℃で水素化ジイソブチルアルミニウム(トルエン中20重量%;2.38g,16.8ミリモル)を添加した。反応混合物を0℃で1時間攪拌した後、1N 塩酸溶液に注いだ。混合物を酢酸エチル(30mL)で抽出した後、分離した有機相を水(2×30mL)、ブライン(25mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、真空中で濃縮して、2-(2-メトキシ-6-ニトロ-フェニル)-エタノール(780mg,94%)を得た。
【0188】
参考例87:4-ニトロ-2,3-ジヒドロ-ベンゾフラン
2-(2-メトキシ-6-ニトロ-フェニル)-エタノール(700mg,3.55ミリモル)をポリリン酸(3mL)中に溶解し、120℃で1時間加熱した。室温まで冷却した後、氷水-水を添加し、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機相を水(2×20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、真空中で濃縮して、4-ニトロ-2,3-ジヒドロ-ベンゾフラン(400mg,68%)を得た。
【0189】
参考例88:4-(4-アミノ-フェニル)-4',6'-ジメチル-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-[1,2']-ビピリジニル-4-オール
2-(4-ブロモ-フェニル)-1,1,1,3,3,3-ヘキサメチル-ジシラザン(0.7g,2.20ミリモル)を乾燥ジエチルエーテル(10mL)中に含む溶液にn-ブチルリチウム(1mL,ヘキサン中1.6M,1.6ミリモル)を1滴ずつ添加し、室温で15分間攪拌した後、氷浴で冷却した。4',6'-ジメチル-2,3,5,6-テトラヒドロ-[1,2']ビピリジニル-4-オン(0.3g,1.47ミリモル)を乾燥テトラヒドロフラン(15mL)中に含む溶液を添加し、生じた混合物を50℃で2.5時間加熱した。反応混合物を室温まで戻し、一晩攪拌した後、0℃まで冷却し、塩化アンモニウム溶液にクエンチした。混合物を酢酸エチルで抽出し、有機相を水、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮すると、粗な化合物が生じた。この化合物に2N HClを添加し、生じた混合物を室温で一晩攪拌した。溶液のpHを希水酸化ナトリウムを用いてpH10に調節した後、混合物をクロロホルムで抽出した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮乾固すると、粘性の赤色油状物が生じた。これをペンタン(5×10mL)で洗浄することにより精製して、4-(4-アミノ-フェニル)-4',6'-ジメチル-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-[1,2']-ビピリジニル-4-オール(0.25g,57%)を得た。
【0190】
参考例89:4-[4-(2-メチル-アリル)-ピペラジン-1-イル]-フェニルアミン
1-(2-メチル-アリル)-4-(4-ニトロ-フェニル)-ピペラジン(参考例40に記載されているように製造,13g,50ミリモル)を酢酸エチル(200mL)中に含む溶液に室温で塩化錫(II)二水和物(67.0g,297ミリモル)を少しずつ添加した。混合物を4時間還流加熱した後、溶媒を減圧下で蒸発させた。生じた残渣を水で希釈し、10% 水酸化ナトリウム溶液でpH〜10の塩基性とした後、酢酸エチル(4×100mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和ブラインで2回洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過し、真空中で濃縮すると、ガム状塊が生じた。この塊を少量の1:3 エーテル/ヘキサンで繰り返し洗浄すると、固体が生じた。この固体をヘキサンでスラリー化し、濾過し、真空下室温で乾燥して、1-(2-メチル-アリル)-4-(4-アミノ-フェニル)-ピペラジン(8.5g,74%)を薄黄色固体として得た。
【0191】
参考例90:4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-[1,4]ジアゼパン-1-イル]-フェニルアミン
1-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-4-(4-ニトロ-フェニル)-[1,4]ジアゼパン(940mg,2.88ミリモル)を酢酸エチル(25mL)中に含む溶液に塩化第一錫(3.90g,17.3ミリモル)及びエタノール(5mL)を添加した。反応混合物を15時間還流加熱した後、室温まで冷却し、トリエチルアミンで塩基性とし、濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-[1,4]ジアゼパン-1-イル]-フェニルアミン(850mg,99%)を褐色固体として得た。
【0192】
参考例91及び92:
下記する化合物は、参考例89(1-(2-メチル-アリル)-4-(4-アミノ-フェニル)-ピペラジン)及び参考例90(4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-[1,4]ジアゼパン-1-イル]-フェニルアミン)と同様にして製造した。
【表14】

【0193】
参考例93:4-[4-(2,2-ジメチル-プロピル)-ピペラジン-1-イル]-フェニルアミン
1-(2,2-ジメチル-プロピル)-4-(4-ニトロ-フェニル)-ピペラジン(4g,14.4ミリモル)を大気圧下、室温でメタノール(150mL)中ラネーニッケル(500mg)を用いて3時間水素化した。混合物をセライトを介して濾過し、濾液を濃縮乾固して、4-[4-(2,2-ジメチル-プロピル)-ピペラジン-1-イル]-フェニルアミン(3g,84%)を黄色固体として得た。
【0194】
参考例94:4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニルアミン
TLCで出発物質が観察されなくなるまで、1-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-4-(4-ニトロ-フェニル)-ピペラジン(27g,86.5ミリモル)をメタノール(1L)中に含むスラリーをパール水素化装置において70〜75psi及び室温でラネーニッケル(8g)を用いて水素化した。混合物をセライトを介して濾過し、濾液を真空中で濃縮して、4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニルアミン(22.2g,91%)を固体として得た。この固体は更に精製する必要がなく、そのまま次ステップにおいて使用した。
【0195】
参考例95〜113:
下記する化合物は、参考例93(4-[4-(2,2-ジメチル-プロピル)-ピペラジン-1-イル]-フェニルアミン)及び参考例94(4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニルアミン)と同様にして製造した。
【表15】

【0196】
実施例1:N-{4-[4-(2-メチル-アリル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド
4-[4-(2-メチル-アリル)-ピペラジン-1-イル]-フェニルアミン(参考例89に記載されているように製造,500mg,2.16ミリモル)及びトリエチルアミン(0.6mL,4.32ミリモル)を乾燥DCM(12mL)中に含む氷冷溶液にオキソ-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセチルクロリド(参考例21に記載されているように製造,726mg,2.52ミリモル)をDCM(5mL)中に含む溶液を添加した。混合物を室温まで加温し、30分間攪拌した後、DCMで希釈し、水、炭酸水素ナトリウム溶液及びブラインで順次洗浄し、次いで硫酸ナトリウムで乾燥した。濃縮すると、残渣が生じた。この残渣を溶離液として酢酸エチル及びヘキサン(3:7)を用いる分取TLCにより精製して、N-{4-[4-(2-メチル-アリル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド(220mg,21%)を黄色粉末して得た。
【0197】
実施例2:N-{4-[4-(2,2-ジメチル-プロピル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド
4-[4-(2,2-ジメチル-プロピル)-ピペラジン-1-イル]-フェニルアミン(参考例93に記載されているように製造,300mg,1.21ミリモル)及びトリエチルアミン(0.33mL,2.4ミリモル)を乾燥DCM(12mL)中に含む氷冷溶液にオキソ-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセチルクロリド(参考例21に記載されているように製造,407mg,1.41ミリモル)をDCM(5mL)中に含む溶液を添加した。混合物を室温まで加温し、30分間攪拌した後、DCMで希釈し、水、炭酸水素ナトリウム溶液及びブラインで順次洗浄し、次いで硫酸ナトリウムで乾燥した。濃縮すると、残渣が生じた。この残渣を溶離液として酢酸エチル及びヘキサン(3:7)を用いる分取TLCにより精製して、N-{4-[4-(2,2-ジメチル-プロピル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド(220mg,36%)を黄色粉末として得た。
【0198】
実施例3:N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド
4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニルアミン(参考例94に記載されているように製造,18g,63.8ミリモル)をピリジン(150mL)中に含む溶液にオキソ-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセチルクロリド(参考例21に記載されているように製造,40g,0.14モル)を少しずつ添加した。反応塊を1時間攪拌した後、冷水(3L)にゆっくりクエンチした。沈殿した固体を濾過し、水(3×50mL)で洗浄した。固体をクロロホルム(200mL)中に溶解し、炭酸水素塩溶液(3×200mL)及びブライン(200mL)で順次洗浄した。クロロホルム層を分離し、クロロホルム(800mL)で希釈し、ここに中性アルミナ(150g)及びチャコール(5g)を添加した。混合物を室温で2時間攪拌した後、セライトを介して濾過した。一晩攪拌しながら、処理を別の中性アルミナ(75g)を用いて繰り返した。濾過し、濃縮すると、固体が生じた。この固体をトルエン(500mL)中に溶解し、25% 水性酢酸溶液(3×500mL)で抽出した。合わせた水性層を25% 水酸化アンモニウム溶液(2L)でpH〜7の塩基性とし、ジエチルエーテル(2×300mL)で抽出した。合わせたエーテル抽出物を炭酸水素塩溶液(2×200mL)、ブライン(200mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空中で濃縮すると、固体が生じた。この固体を短シリカパッド(60〜120シリカゲル)中を通し、クロロホルム中30% 酢酸エチルで溶離させることにより精製した。濃縮後、固体をエタノール(300mL)中に還流下で溶解した。溶液を0℃まで冷却し、15分間攪拌し、沈殿した固体を濾過し、シンターを用いて乾燥した。更に高真空下60℃で乾燥して、標記化合物N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド(10.4g,30.5%)を黄色粉末として得た。
【0199】
実施例4:2-(2-シクロペンチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-アセトアミド
4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニルアミン(参考例94に記載されているように製造;0.20g,0.71ミリモル)及びトリエチルアミン(0.3mL,2.1ミリモル)をTHF(5mL)中に含む溶液を0℃まで冷却した。(2-シクロペンチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-オキソ-アセチルクロリド(参考例22に記載されているように製造,0.24g,0.85ミリモル)をTHF(2mL)中に含む溶液を添加し、混合物をN2雰囲気下0℃で1時間、次いで室温で1時間攪拌した。混合物を炭酸水素ナトリウム溶液でクエンチし、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機相を水及びブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空中で濃縮した。残渣を12% 酢酸エチル/クロロホルムで溶離させるシリカゲル(60〜120メッシュ)フラッシュクロマトグラフィーにより精製して、2-(2-シクロペンチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-アセトアミド(0.17g,46%)を固体として得た。
【0200】
実施例5:N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-[1,4]ジアゼパン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド
4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-[1,4]ジアゼパン-1-イル]-フェニルアミン(参考例90に記載されているように製造,800mg,2.70ミリモル)をDCM(30mL)中に含む溶液にオキソ-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセチルクロリド(参考例21に記載されているように製造,930mg,3.24ミリモル)及びトリエチルアミン(0.75mL,5.4ミリモル)を添加した。混合物を室温で2時間攪拌した後、真空中で濃縮すると、残渣が生じた。この残渣を30% 酢酸エチル/n-ヘキサンで溶離させるシリカゲル(60〜120メッシュ)フラッシュクロマトグラフィーにより精製して、N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-[1,4]ジアゼパン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド(500mg,35%)を黄色固体として得た。
【0201】
実施例6:N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-N-メチル-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド
N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド(実施例3に記載されているように製造,200mg,0.37ミリモル)をTHF中に含む氷冷溶液に水素化ナトリウム(油中55%分散物,24mg,0.56ミリモル)を添加し、0℃で10分間攪拌した。ヨウ化メチル(0.036mL,0.56ミリモル)を添加し、混合物を室温まで加温し、30分間攪拌した。溶媒を蒸発させ、残渣を氷水とDCMに分配した。有機層を分離し、水、炭酸水素ナトリウム溶液及びブラインで順次洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮すると、残渣が生じた。これを最少量のDCM中に溶解し、石油エーテルを添加することにより再沈殿させて、N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-N-メチル-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド(120mg,58%)を薄黄色粉末として得た。
【0202】
実施例7〜32
下記する化合物は、参考例において製造した中間体を用いて実施例1〜5と同様にして製造した。
【表16】




【表17】







【0203】
実施例33:最小発育阻止濃度(MIC)の測定
1〜5mgの化合物を正確に秤量して滅菌エッペンドルフチューブに入れた。化合物をDMSO中に溶解して、5mg/mLを含有する溶液を調製した。チューブを必要とするまで-20℃で保存した。
【0204】
試験当日、解凍した溶液を均一性を確保するために渦状に混合した。30μLの溶液を取り出し、別の滅菌エッペンドルフチューブ中の570μLの滅菌水に添加した。一連の水中倍加希釈物を作成するために深いウェルプレートにおいて十分に混合した溶液を使用した。Minitrakを用いて各ウェルから20μLを11枚の透明ポリスチレン96ウェルプレートに吸引することにより13枚の複製プレートを作成した。
【0205】
Sabarauds寒天で5日間増殖させた培養物からアスペルギルス属の種(アスペルギルス・フミガーツス(Aspergillus fumigatus)[2株],アスペルギルス・テレウス(Aspergillus terreus)[2株],アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)及びアスペルギルス・フラーブス(Aspergillus flavus)の胞子を採取し、PBS/トゥイーン80中に約1×107cfu/mLまで再懸濁した。各微生物懸濁液を0.5〜2×104cfu/mLまでYAG培地(1% グルコース,1% 塩化アンモニウム及び0.5% 酵母抽出物)を用いて希釈した。80μLの微生物懸濁液を薬物希釈物を収容しているプレートの各ウェルに添加した。
【0206】
こうして、50〜0.05mg/Lの範囲の薬物及びアスペルギルス属の種について1〜2×104cfu/mLの微生物接種物を有するMICプレートを作成した。すべてのプレートを35℃で24時間インキュベートした。各ウェルについて485nmで光学密度をモニターすることにより増殖を評価した。化合物のMICは、薬物非含有対照に比して微生物の増殖を>70%阻止する最低薬物濃度である。MICはmg/Lとして記録する。微生物のMICが≧0.05mg/Lの場合には、MICを0.5〜0.0005mg/Lの濃度範囲を用いて繰り返す。感受性試験のために他の増殖培地を使用することができ、記載されている化合物の活性は2% グルコース及び0.135M MOPSバッファーを含有するRPMI培地においても評価した。YAG培地でのMIC試験はより多くのクリアカット終点を有しており、RPMI培地で実施した試験よりも僅かに低いMICを有している。
【0207】
以下の微生物、すなわちアスペルギルス・フラーブス(Aspergillus flavus)、アスペルギルス・フミガーツス(Aspergillus fumigatus)AF293及びAF210、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)、並びにアスペルギルス・テレウス(Aspergillus terreus)AT4及びAT49を試験した。
【0208】
アブシディア・コリンビフェラ(Absidia corymbifera)、アクレモニウム属の種(Acremonium spp)、アルテルナリア・アルテルナータ(Alternaria alternata)、アスペルギルス・ニデュランス(Aspergillus nidulans)、アスペルギルス・パラジティクス(Aspergillus parasiticus)、ビポラリス属の種(Bipolaris spp)、ブラストマイセス・デルマチチジス(Blastomyces dermatitidis)、うどん粉病菌(Blumeria graminis)、カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)、カンジダ・グラブラータ(Candida glabrata)、カンジダ・クルセイ(Candida krusei)、カンジダ・パラプシローシス(Candida parapsilosis)、カンジダ・トロピカリス(Candida tropicalis)、クラドスポリウム・クランドスポロイデス(Cladosporium cladosporoides)、クラドスポリウム・ヘルバリウム(Cladosporium herbarium)、コクシジオイデス・イミティス(Coccidioides immitis)、コクシジオイデス・ポサダシ(Coccidioides posadasii)、コレトトリチウム・トリフォーリー(Colletotrichium trifolii)、クルブラリア・ルナータ(Curvularia lunata)、コレトトリチウム・トリフォーリー(Colletotrichium trifolii)、クリプトコックス・ネオフォーマンス(Cryptococcus neoformans)、エンセファリトーズン・クニクリ(Encephalitozoon cuniculi)、黒点病菌(Epicoccum nigrum)、有毛表皮糸状菌(Epidermophyton floccosum)、エクソフィアラ属の種(Exophiala spp)、葉枯病菌(Exserohilum rostratum)、フザリウム・グラミネアラム(Fusarium graminearium)、フザリウム・ソラニ(Fusarium solani)、フザリウム・スポロトリコイデス(Fusarium sporotrichoides)、ヒストプラスマ・カプスラツム(Histoplasma capsulatum)、レプトスフェリア・ノドルム(Leptosphaeria nodorum)、イネいもち病菌(Magnaporthe grisea)、ミクロスポラム・カニス(Microsporum canis)、枯葉病菌(Mycosphaerella graminicola)、ニューロスポラ・クラッサ(Neurospora crassa)、パエシロミセス・リラニクス(Paecilomyces lilanicus)、パエシロミセス・バリオッティー(Paecilomyces varioti)、ペニシリウム・クリソゲナム(Penicillium chrysogenum)、フィトフィトラ・カプシシ(Phytophthora capsici)、フィトフィトラ・インフェスタンス(Phytophthora infestans)、ブドウべと病菌(Plasmopara viticola)、ニューモシスティス・ジロヴェチ(Pneumocystis jiroveci)、冠さび病菌(Puccinia coronata)、黒さび病菌(Puccinia graminis)、イネいもち病菌(Pyricularia oryzae)、ピチウム・ウルティマム(Pythium ultimum)、リゾムコール属の種(Rhizomucor sp.)、リゾクトニア・ソラニ(Rhizoctonia solani)、リゾムコール属の種(Rhizomucor spp.)、リゾプス属の種(Rhizopus spp.)、セドスポリウム・アピオスペルマム(Scedosporium apiospermum)、セドスポリウム・プロリフィカンス(Scedosporium prolificans)、スコプラリオプシス・ブレビカウリス(Scopulariopsis brevicaulis)、星状白癬菌(Trichophyton interdigitale)、毛そう菌(Trichophyton mentagrophytes)、紅色白癬菌(Trichophyton rubrum)、トリコスポロン・アサヒ(Trichosporon asahii)、トリコスポロン・ベイゲリイ(Trichosporon beigelii)及びウスティラゴ・メイディス(Ustilago maydis)を含めた他の真菌も上記アッセイにおいて使用され得る。真菌は当業者に公知の標準方法により培養し、MICは上記したように測定する。
【0209】
MIC結果(mg/L)(YAG培地):
以下のMIC結果をグレードに区分した。すなわち、グレード1は10mg/Lより大きいMICを表す。グレード2は1〜10mg/LのMICを表す。グレード3は1mg/L未満のMICを表す。
【表18】

【0210】
MIC結果(mg/L)(RPMI培地):
以下のMIC結果を上に定義したようなグレードに区分した。
【表19】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】


[式中、
R1は水素、未置換または置換されているC1-C8アルキル、C2-C8アルケニル、C2-C8アルキニル、-COR'または-SO2(C1-C4アルキル)、または基-A2、-L2-A2、-L3-A2または-A2-L3-A3を表し;
A1、A2及びA3は同一または異なっており、C3-C6シクロアルキル、或いは未置換または置換されているC6-C10アリールまたは5〜12員ヘテロシクリル基を表し;
L1は結合、0、1、2または3個の-CH2-基が独立して-O-、-S-または-NR'-で置換されているC1-C6アルキレン基、または5〜12員ヘテロシクリル基を表し;
L2は-NR'-、-O-、-CO-、-OCO-、-OCONR'R"-、-CONR'R"-、または-SO2-を表し;
L3は結合、または0、1または2個の-CH2-基が独立して-O-、-S-または-NR'-で置換されているC1-C4アルキレン基を表し;
nは0または1を表し;
R8は水素またはC1-C4アルキルを表し;
R2はC6-C10アリール、5〜12員ヘテロシクリル基、C1-C8アルキル及びC3-C6シクロアルキルから選択される未置換または置換されている基、ハロゲン、または式-B1-B2の基を表し;
B1は未置換または置換されているC6-C10アリール基を表し;
B2は未置換または置換されているC6-C10アリールまたは5〜12員ヘテロシクリル基を表し;
R3、R4、R5及びR6は独立してC6-C10アリール、5〜12員ヘテロシクリル基、-(C1-C4アルキレン)-(C6-C10アリール)、-(C1-C4アルキレン)-(5〜12員ヘテロシクリル)、水素、C1-C8アルキル、C2-C8アルケニル、C2-C8アルキニル、ハロゲン、C3-C6シクロアルキル、-OR'、-SR'、-SOR'、-SO2R'、-SO2NR'R"、-SO3H、-NR'R"、-NR'COR'、-CO2R'、-CONR'R"、-COR'、-OCOR'、-CF3、-NSO2R'、または-OCONR'R"を表し;
R7は水素、ハロゲン、C1-C8アルキル、C2-C8アルケニル、C2-C8アルキニル、-OR'、-CO2R'、-CONR'R"、-COR'、-CN、-NO2、-NR'R"、CF3、-Y-Z、C6-C10アリール、または式-Alk6-L5-A12{式中、Alk6はC1-C4アルキレン基であり、L5は式-O-C(=O)-、-C(=O)-、または-NR13-C(=O)-(ここで、R13は水素またはC1-C4アルキルである)の基であり、A12は未置換または置換されているC6-C10アリールまたは5〜12員ヘテロシクリル基である}の基を表し;
YはC1-C8アルキレン、C2-C8アルケニレン、またはC2-C8アルキニレンを表し;
Zはハロゲン、C3-C6シクロアルキル、-OR'、-SR'、-SOR'、-SO2R'、-SO2NR'R"、-SO3H、-NR'R"、-NR'COR'、-NO2、-CO2R'、-CONR'R"、-COR'、-OCOR'、-CN、-CF3、-NSO2R'、-OCONR'R"、または-CR'=NOR"を表し;
R'及びR"は独立して水素、C1-C8アルキル、C2-C8アルケニルまたはC2-C8アルキニルを表す]
で表されるテトラヒドロインドリジン誘導体、或いはその製薬上または農業上許容される塩。
【請求項2】
nが1であり;L1が未置換の少なくとも2個の窒素原子を含有している飽和5〜7員ヘテロシクリル基、式-(CH2)m+1-Het-または式-Het-(CH2)m-Het-{式中、mは2または3であり、各Hetは同一でも異なっていてもよく、-O-または-NR'-(ここで、R'は水素またはC1-C4アルキルである)を表す}の基であり、A1がフェニル、または5または6員ヘテロシクリル基である請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
A1が未置換のフェニルまたは未置換のピリジニルであり;または式-Y-Z、-Y-X-Zまたは-Y-X-A4{式中、Yは未置換のC1-C8アルキレン基であり、Xは-O-(C2-C3アルキレン)-基であり、Zは-OR'または-NR'R"(ここで、R'及びR"は水素またはC1-C2アルキルである)であり、A4は未置換であるかまたは1個のC1-C2アルキル基で置換されている5または6員ヘテロシクリル基である}の1個の基で置換されているフェニルまたはピリジニル基である請求項1または2に記載の化合物。
【請求項4】
R1が未置換であるかまたは1、2または3個のハロゲン原子で置換されているC1-C6アルキル、C2-C6アルケニルまたはC2-C6アルキニル基;未置換の-SO2(C1-C4アルキル);または基-A2、-L2-A2、-L3-A2または-A2-L3-A3であり;
L3が未置換のメチレンまたはエチレンであり;
A2がC3-C6シクロアルキル、フェニル、または単環式の飽和もしくは不飽和5または6員ヘテロ環式基であり;
A3がフェニル、または単環式の飽和もしくは不飽和5または6員ヘテロ環式基である請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項5】
R8が水素である請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項6】
R2がフェニル、C1-C4アルキル、C5またはC6シクロアルキル、または5または6員ヘテロシクリル基である請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項7】
式(Ia):
【化2】


[式中、
R1は、未置換であるか1、2または3個のハロゲン原子で置換されているC1-C6アルキル、C2-C6アルケニルまたはC2-C6アルキニル基;未置換の-SO2(C1-C4アルキル);または基-A2、-L2-A2、-L3-A2または-A2-L3-A3であり;
A1は未置換のフェニルまたはピリジル;または式-Y-Z、-Y-X-Zまたは-Y-X-A4{式中、Yは未置換のC1-C8アルキレン基であり、Xは-O-(C2-C3アルキレン)-基であり、Zは-OR'または-NR'R"(ここで、R'及びR"は水素またはC1-C2アルキルである)であり、A4は未置換であるかまたは1個のC1-C2アルキル基で置換されている5または6員ヘテロシクリル基である}の1個の基で置換されているフェニルまたはピリジニル基であり;
A2は未置換のC3-C6シクロアルキル;または未置換であるかまたはハロゲン、未置換のC1-C4アルキル、未置換のC1-C4アルコキシ、または-OMeまたは-OEtで置換されているC1-C4アルコキシから選択される1、2または3個の置換基で置換されているフェニルまたは単環式の飽和もしくは不飽和5または6員ヘテロシクリル基であり;
A3は未置換であるかまたはハロゲン、未置換のC1-C4アルキル及び未置換のC1-C4アルコキシから選択される1、2または3個の置換基で置換されているフェニルまたは単環式の飽和もしくは不飽和5または6員ヘテロシクリル基であり;
L1は未置換の少なくとも2個の窒素原子を含有する飽和5〜7員ヘテロシクリル基;式-(CH2)m+1-Het-の基または式-Het-(CH2)m-Het-の基{式中、mは2または3であり、各Hetは同一でも異なっていてもよく、-O-または-NR'-(ここで、R'は水素またはC1-C4アルキルである)を表す}であり;
L2は-SO2-であり;
L3は未置換のメチレンであり;
R2は未置換のC1-C4アルキル、未置換のフェニル、未置換のC5またはC6シクロアルキル、未置換のテトラヒドロピラニルまたはN-メチル-ピペリジニルである]
で表されるテトラヒドロインドリジニル誘導体である請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物、或いはその製薬上または農業上許容される塩。
【請求項8】
N-{4-[2-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イルオキシ)-エトキシ]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(4-メトキシ-6-メチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-(2-イソプロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-2-オキソ-アセトアミド、
2-(2-シクロヘキシル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-アセトアミド、
2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-[4-(4-ピリジン-3-イル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アセトアミド、
2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-{4-[2-(ピリジン-2-イルオキシ)-エチルアミノ]-フェニル}-アセトアミド、
N-(4-{4-[4-(2-メトキシ-エトキシ)-6-メチル-ピリジン-2-イル]-ピペラジン-1-イル}-フェニル)-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-[4-({2-[(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-メチル-アミノ]-エチル}-メチル-アミノ)-フェニル]-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{5-[4-(2,2-ジメチル-プロピル)-ピペラジン-1-イル]-ピリジン-2-イル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(4-メチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(6-メチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリミジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{6-[4-(2,2-ジメチル-プロピル)-ピペラジン-1-イル]-ピリジン-3-イル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-[4-(4-ピリジン-2-イル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アセトアミド、
N-[4-(4-ベンジル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-[4-(4-イソブチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-[4-(4-シクロプロピル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-[4-(4-チオフェン-2-イルメチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アセトアミド、
N-[4-(4-フラン-2-イルメチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-[2-テトラヒドロ-ピラン-4-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル]-アセトアミド、
N-{5-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-ピリジン-2-イル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{6-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-ピリジン-3-イル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(5-メチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(4-メチル-ピリジン-2-イル)-[1,4]ジアゼパン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-[4-(4-ピリジン-2-イル-[1,4]ジアゼパン-1-イル)-フェニル]-アセトアミド、
N-{4-[4-(6-メチル-ピリジン-2-イル)-[1,4]ジアゼパン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-[4-(4-プロピル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アセトアミド、
N-{4-[4-(3-メチル-ブチル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-[4-(4-プロパ-2-イニル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アセトアミド、
N-[4-(4-ブチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-[4-(4-アリル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(3-メチル-ブタ-2-エニル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[((E)-4-ブタ-2-エニル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[((Z)-4-ブタ-2-エニル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
2-(2-イソプロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-{4-[4-(2-メチル-アリル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-アセトアミド、
N-{4-[4-(2,2-ジメチル-プロピル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-(2-イソプロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-2-オキソ-アセトアミド、
N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-[1,4]ジアゼパン-1-イル]-フェニル}-2-(2-イソプロピル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-2-オキソ-アセトアミド、
2-(2-シクロヘキシル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-{4-[4-(2-メチル-アリル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-アセトアミド、
2-(2-シクロヘキシル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-{4-[4-(2,2-ジメチル-プロピル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-アセトアミド、
2-(2-シクロヘキシル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-[1,4]ジアゼパン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-アセトアミド、
2-(2-シクロペンチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-{4-[4-(2-メチル-アリル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-アセトアミド、
2-(2-シクロペンチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-{4-[4-(2,2-ジメチル-プロピル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-アセトアミド、
2-(2-シクロペンチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-[1,4]ジアゼパン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-アセトアミド、
2-(2-シクロペンチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-2-オキソ-N-[4-(4-ピリジン-2-イル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アセトアミド、
2-(2-シクロペンチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-{4-[4-(4-メチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-アセトアミド、
2-(2-シクロペンチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-{4-[4-(6-メチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-アセトアミド、
2-(2-シクロペンチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-{4-[2-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イルオキシ)-エトキシ]-フェニル}-2-オキソ-アセトアミド、
2-(2-シクロペンチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-{4-[4-(4-メトキシ-6-メチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-アセトアミド、
2-(2-シクロペンチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-[4-({2-[(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-メチル-アミノ]-エチル}-メチル-アミノ)-フェニル]-2-オキソ-アセトアミド、
N-[4-({3-[(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-メチル-アミノ]-プロピル}-メチル-アミノ)-フェニル]-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(2-メチル-アリル)ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(2,2-ジメチル-プロピル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
2-(2-シクロペンチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-アセトアミド、
N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-[1,4]ジアゼパン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-N-メチル-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-[2-(1-メチル-ピペリジン-4-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル]-2-オキソ-アセトアミド、
2-オキソ-N-(1-フェニル-ピペリジン-4-イル)-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(6-メトキシ-4-メチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[2-(2,6-ジメチル-ピリジン-4-イルオキシ)-エトキシ]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(6-エチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(4-エチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(5-モルホリン-4-イルメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-2-メチル-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-[4-(4-ヒドロキシ-4',6'-ジメチル-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-[1,2']ビピリジニル-4-イル)-フェニル]-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-3-メチル-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-3-メトキシメチル-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-2-メトキシメチル-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-3-[3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-プロポキシメチル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-[4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-3-(3-モルホリン-4-イル-プロポキシメチル)-フェニル]-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{3-クロロ-4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-ナフタレン-1-イル-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{3-(2-ジメチルアミノ-エトキシメチル)-4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{2-クロロ-4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、
N-{4-[4-(4,6-ジメチル-ピリジン-2-イル)-ピペラジン-1-イル]-3-ヒドロキシ-フェニル}-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド、及び
N-(2,3-ジヒドロ-ベンゾフラン-6-イル)-2-オキソ-2-(2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-インドリジン-3-イル)-アセトアミド
から選択される請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物または製薬上許容される塩及び製薬上許容される担体または希釈剤を含む医薬組成物。
【請求項10】
請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物または農業上許容される塩及び農業上許容される担体または希釈剤を含む組成物。
【請求項11】
治療によるヒトまたは動物の身体の治療方法において使用するための請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物または製薬上許容される塩。
【請求項12】
真菌症の治療において使用するための請求項11に記載の化合物または塩。
【請求項13】
真菌症がアスペルギルス属の種(Aspergillus species)またはカンジダ属の種(Candida species)により引き起こされる請求項12に記載の化合物または塩。
【請求項14】
真菌症が真菌皮膚糸状菌により引き起こされる請求項12に記載の化合物または塩。
【請求項15】
真菌症がアレルギー性気管支肺アスペルギルス症(ABPA)である請求項12に記載の化合物または塩。
【請求項16】
真菌症が喘息である請求項12に記載の化合物または塩。
【請求項17】
真菌症の予防または治療用薬剤を製造するための請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物または製薬上許容される塩の使用。
【請求項18】
請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物または製薬上許容される塩を含む真菌症の治療剤。
【請求項19】
真菌症を患っているかまたは真菌症にかかりやすい被験者に対して有効量の請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物または製薬上許容される塩を投与することを含む前記被験者の治療方法。
【請求項20】
植物の場所に請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物または農業上許容される塩を施用することを含む植物の菌類病の防除方法。
【請求項21】
請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物または農業上許容される塩の農業用殺菌剤としての使用。

【公表番号】特表2010−527979(P2010−527979A)
【公表日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−508902(P2010−508902)
【出願日】平成20年5月21日(2008.5.21)
【国際出願番号】PCT/GB2008/001738
【国際公開番号】WO2008/145963
【国際公開日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【出願人】(506280649)エフ2ジー リミテッド (5)
【Fターム(参考)】