説明

気流浄化装置

【課題】コンパクトで取り扱い易い気流浄化装置を得る。
【解決手段】気体が左右幅方向に方向を変えて水平方向に流れる屈曲流路16を気流浄化装置の流路管11に設ける。屈曲流路の内部は、複数板の屈曲仕切板17によって複数条の分割路18に仕切る。屈曲流路の下流側には、底床14が隆起した堰15を設け、屈曲仕切板の下流側に位置する先端部19を堰15の上流側に配置する。屈曲仕切板の先端部には、屈曲流路の曲率中心20に向き合う方向に突出した畝22を設け、その畝と屈曲仕切板の内壁面21の境目に垂直方向に続く縦溝23を形成する。屈曲流路の上流側の底床14fは堰よりも低くし、堰から上流側の底床へと液体が流動可能にする。その堰よりも低い上流側の底床には、屈曲仕切板の先端部の畝に当たって垂れ落ちて溜まった液体を除去する排液管24を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、換気装置の流路管を流通する気体に含まれている汚染成分や有害成分、花粉、塵埃等を除去して気体を浄化する気流浄化装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
気流浄化装置には、気体に水分を吹き掛けるスプレーノズルと、スプレーノズルから吹き掛けられて水分と気体中の汚染成分や有害成分、花粉、塵埃等とが混合状態になった気体から水分を除去するエリミネータが適用されている(例えば、特許文献1〜8参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平09−068327号公報
【特許文献2】特開平10−026368号公報
【特許文献3】特開平11−074168号公報
【特許文献4】特開平11−108389号公報
【特許文献5】特開2000−257913号公報
【特許文献6】特開2001−299884号公報
【特許文献7】特開2006−263629号公報
【特許文献8】特開2007−130636号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
エリミネータには、菌類や藻類、塵埃等が付着して流路管を流通する気体の流量や圧力が変化し易く、その流量や圧力を常時調整しなければならず、エリミネータの交換頻度も多くなる。
多数の羽根板を幾重に並べて積層したエリミネータは嵩張り、広い据付け面積を要するので、エリミネータの交換には多大な労力を要し、それが気流浄化装置を取り扱い難いものとしている。
【0005】
そこで本発明は、多数の羽根板を広く並べ、且つ、それらを幾重にも積層したエリミネータを必要とせず、汚染成分や有害成分と液体混合した気体から汚染成分や有害成分、花粉、塵埃等と共に液体を回収する液体回収装置をコンパクトに形成し、コンパクトで広大な据付けスペースを必要とせず、取り扱い易い気流浄化装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る気流浄化装置は、気体が左右幅方向に方向を変えて水平方向に流れる左右幅方向に屈曲しており、下流側の底床14bが隆起して左右幅方向に続く堰15が形成されている屈曲流路16が、気体が流通する流路管11の吸込口12と吹出口13の間に設けられており、その屈曲流路16の屈曲に合わせて左右幅方向に屈曲した複数板の屈曲仕切板17a・17b・17c………によって、屈曲流路16の内部が左右幅方向に複数条の分割路18a・18b・18c………に仕切られており、その屈曲仕切板17の下流側に位置する先端部19が、屈曲流路16の下流側の底床14bが隆起して形成されている堰15の上流側に位置しており、屈曲した屈曲流路16の曲率中心20に向き合う屈曲仕切板17の内壁面21において、屈曲仕切板17の先端部19が、その曲率中心20に向き合う方向に突出した畝22を形成しており、その突出した畝22と屈曲仕切板17の内壁面21が、垂直方向に続く縦溝23を屈曲仕切板17の先端部19に形成しており、屈曲流路16の上流側の底床14fが、屈曲流路16の下流側の堰15よりも低く、下流側の堰15から上流側の底床14fに向かって液体が流動可能になっており、その液体が流動可能な堰15よりも上流側に位置する流路管11の底床14fに、液体の流れ込む排液管24が設けられており、液体を噴出するノズル25が、屈曲流路16の上流側に位置する流路管11の内部に設けられていることを第1の特徴とする。
【0007】
本発明に係る気流浄化装置の第2の特徴は、上記第1の特徴に加えて、排液管24に接続された排液槽26と、ノズル25に接続された給液管27に接続された洗浄液槽28と、排液槽26に供給される液体中の汚染成分、花粉、塵埃等を除去して洗浄液槽28へと液体を供給する濾材槽29を具備し、濾材槽29が、その排液槽26と洗浄液槽28の間に配置されており、濾材30が内部に装填されている袋状容器31が濾材槽29に装填されており、その袋状容器31が、透水性布帛によって袋状に形成されている点にある。
【0008】
本発明に係る気流浄化装置の第3の特徴は、上記第2の特徴に加えて、2枚の透水性仕切材32a・32bによって、排液槽26と濾材槽29と洗浄液槽28との3槽に仕切られた水槽33を有し、その濾材槽29が、排液槽26と洗浄液槽28に挟まれた水槽33の中間部に設定されている点にある。
【0009】
本発明に係る気流浄化装置の第4の特徴は、上記第3の特徴に加えて、排液槽26が、第1排液槽26aと第2排液槽26bとの少なくとも2基の排液槽から成り、洗浄液槽28が、第1洗浄液槽28aと第2洗浄液槽28bとの少なくとも2基の洗浄液槽から成り、濾材槽29が、第1排液槽26aと第1洗浄液槽28aの間に配置された第1濾材槽29aと、第2排液槽26bと第2洗浄液槽28bの間に配置された第2濾材槽29bとの少なくとも2基の濾材槽から成り、流路管11の底床14に設けられた排液管24が、排液管切換弁34を介して第1排液槽26aに接続された第1排液管24aと第2排液槽26bに接続された第2排液管24bに分岐しており、ノズル25に接続された給液管27が、給液管切換弁45を介して第1洗浄液槽28aに接続された第1給液管27aと第2洗浄液槽28bに接続された第2給液管27bに分岐している点にある。
【0010】
本発明に係る気流浄化装置の第5の特徴は、上記第1、第2、第3および第4の何れかの特徴に加えて、下流側の堰15から上流側に向かって液体が流動可能な屈曲流路16の上流側が、流路が垂直方向に降下した垂直流路35に続いており、その垂直流路35の底床14gに排液管24が設けられており、その垂直流路35の内部に、口先を垂直流路35の底床14gに向けたノズル25が設けられている点にある。
【0011】
本発明に係る気流浄化装置の第6の特徴は、上記第1、第2、第3、第4および第5の何れかの特徴に加えて、屈曲流路16の下流側に吹出口13から気体を吹き出すためのファン36が設けられている点にある。
【発明の効果】
【0012】
本発明では、屈曲流路16の内部が複数板の屈曲仕切板17a・17b・17c………によって左右幅方向に複数条の分割路18a・18b・18c………に仕切られているので、吸込口12から流路管11に流入した気流は、その屈曲流路16の内部を仕切る屈曲仕切板17a・17b・17c………の枚数に応じて複数条の縦長細断面の分割路18a・18b・18c………に分割され、その分割路18を通過する過程において液体と気体との混合気流には遠心力が作用し、その混合気流に含まれる汚染成分や有害成分を含んだ液体が気体から分離され、その分離された液体は、屈曲仕切板の内壁面21に密着し、気流に付勢されて先端部19へと流動することになる。
その先端部19には、屈曲流路16の曲率中心20に向き合う方向に畝22が突出しており、その突出した畝22が屈曲仕切板17の内壁面21と共に垂直方向に続く縦溝23を形成しているので、その気流に付勢されて先端部19に寄せ集められた液体は、その縦溝23を伝って垂れ落ち、底床14に溜まることになる。
その溜まる底床14の上流側には堰15が突き出ており、その垂れ落ちて底床14に溜まる液体は、堰15で塞き止められ、吹出口13まで流れ出ることはない。
そして、屈曲流路16の上流側の底床14fは、液体の溜まる堰15の表面の底床14bよりも低く、その低い上流側の底床14fに向かって堰15から液体が流動可能になるので、屈曲仕切板の先端部19の底床14に溜まる液体は、屈曲流路16の上流側の底床14fから排液管24に流れ込んで排除されることになる。
【0013】
このようにして、混合気体中の汚染成分や有害成分、花粉、塵埃等は、液体と共に気体から分離されて除去されることになる。
その過程において、混合気体から分離された液体が密着する屈曲仕切板の内壁面21では、その屈曲仕切板の内壁面21に密着した液体が気流に付勢されて先端部19へと吹き流されており、その内壁面21に付着した異物は、吹き流される液体によって、屈曲仕切板の内壁面21から拭き取られることになる。
このため、屈曲仕切板の内壁面21は、常時クリーンな状態に維持され、気流浄化装置の維持管理が簡略化される。
【0014】
本発明において気体と液体を分離する装置は、複数枚の屈曲仕切板によって構成され、通過する流体に遠心力の作用する屈曲流路16であり、羽根板を並べ幾重にも重ねた在来のエリミネータのように嵩張らず、気流浄化装置がコンパクトに形成することが出来、取り扱い易くなる。
【0015】
排液管24で回収される液体は、濾材槽29で濾過され、洗浄液槽28からノズル25へと送り出されて再利用される。
その濾材槽29には濾材30の装填された袋状容器31が装填されており、その袋状容器31は、透水性布帛によって袋状に形成されていて不定形で立体的に伸縮変形自在になっている。
そのため、濾材30の装填されている袋状容器31は、濾材槽29の出し入れに際して嵩を縮め、それを濾材槽29に挿入してから押圧すれば濾材槽29の内面に密着する。
そして、袋状容器31が透水性布帛によって袋状に形成されているので、その袋状容器31への濾材30の詰め替えも容易である。
このため、濾材槽29の維持管理が簡略化される。
【0016】
本発明によると、排液槽26と濾材槽29と洗浄液槽28は、2枚の透水性仕切材32a・32bによって仕切られた水槽33によって構成され、その排液槽26と洗浄液槽28に挟まれた濾材槽29に濾材30の装填された透水性布帛に成る袋状容器31が装填され、排液槽26から中間の濾材槽29を透過して洗浄液槽28へと移動する過程で、流路管11から回収された排液は、浄化され、洗浄液として再使用される。
その過程において、袋状容器31は、透水性布帛に成るので濾材槽29の内面に密着し、袋状容器31と濾材槽29の内面の間に隙間が出来ず、排液槽26から洗浄液槽28へと移動する過程で排液が確実に濾材30に触れて浄化される。
そして、排液槽26と濾材槽29と洗浄液槽28は、水槽33を2枚の透水性仕切材32a・32bによって仕切って一体的にコンパクトに構成されて取り扱い易くなる。
【0017】
本発明において、排液槽26と洗浄液槽28と濾材槽29をそれぞれ複数基とし、その複数基の排液槽26と洗浄液槽28の数に応じて、その複数基の排液槽26に接続される排液管24および複数基の洗浄液槽28に接続される給液管27の数もそれぞれ複数本とし、その複数本の排液管24を排液管切換弁34を介して複数基の何れかの排液槽26に択一に接続すると共に、複数本の給液管27を給液管切換弁45を介して複数基の何れかの洗浄液槽28に択一に接続する場合には、気流浄化装置を停台させることなく、その排液管切換弁34に切り換えられて不使用状態に残される排液槽26bや給液管切換弁45に切り換えられて不使用状態に残される洗浄液槽28bを清掃し、又、その不使用状態に残される排液槽26bと洗浄液槽28bの間の濾材槽29bの濾材30を詰め替えることも可能になる。
濾材30には、活性炭や川砂等の顆粒状物質が用いられる。
【0018】
又、そのように、排液槽26と洗浄液槽28と濾材槽29をそれぞれ複数基とし、その複数基の排液槽26a・26b………と洗浄液槽28a・28b………と濾材槽29a・29b………のそれぞれを排液管切換弁34と給液管切換弁45によって択一選択して使用する場合には、その複数基の排液槽と洗浄液と槽濾材槽(26a・28a・29a)と排液槽と洗浄液と槽濾材槽(26b・28b・29b)…………の何れか一基の排液槽と洗浄液と槽濾材槽(26・28・29)に殺菌剤、消臭剤、香料等の機能性薬剤溶液を投入し、排液管切換弁34と給液管切換弁45による切り換えによって機能性薬剤を択一的に気流浄化装置に適用することが出来、又、その複数基の排液槽と洗浄液と槽濾材槽(26a・28a・29a)と排液槽と洗浄液と槽濾材槽(26b・28b・29b)…………にそれぞれ異なる機能性薬剤溶液を投入し、排液管切換弁34と給液管切換弁45による切り換えによって気流浄化装置に適用する機能性薬剤を瞬時に切り換えることも可能となる。
殺菌剤には、次亞塩素酸、塩化メチレン、メチルアルコール、イソプロピルアルコール等が使用される。
【0019】
本発明において、下流側の堰15から上流側に向かって液体が流動可能な屈曲流路16の上流側に流路が垂直方向に降下した垂直流路35を設け、その垂直流路35の底床14gに排液管24を設ける場合には、屈曲流路16の下流側の堰15に塞き止められて屈曲流路16の底床14cに溜まる液体は、垂直流路35の底床14gへと垂れ落ちて溜まり、その底床14gに溜まった液体が垂直流路35を遡上することはないので、曲流路16の底床14cに溜まった液体が堰15を越えて吹出口13から流れ出ることは完全になくなる。
【0020】
本発明の気流浄化装置は、屈曲流路16の下流側に吹出口13から気体を吹き出すためのファン36が設けられているので、そのまま空気浄化装置として室内で使用することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の概念を示す気流浄化装置の要部側面図である。
【図2】本発明に係る気流浄化装置の要部斜視図である。
【図3】本発明に係る気流浄化装置の屈曲流路の要部斜視図である。
【図4】本発明に係る洗浄液槽と濾材槽と排液槽の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
屈曲仕切板17の所定の箇所には螺子桿38を差し込む孔46を開け、屈曲仕切板と屈曲仕切板の間にスペーサー37を挟み込み、各屈曲仕切板の孔46とスペーサー37に螺子桿38を通し、その螺子桿38によって複数枚の屈曲仕切板17a・17b・17c………を数珠繋ぎに連結一体化して屈曲流路16を形成するとよい。
その場合、内側の屈曲仕切板17aの曲率半径Rは、4〜8cmにするとよい。
分割路18の幅pは10〜25mmとし、屈曲流路16の幅Wは3〜15cmにするとよい。
流路管11の左右の内側壁面48と内側仕切板17aの間、及び、外側壁面と外側仕切板17fとの間に一定の隙間を確保するためには、螺子桿38にスペーサー47を装着し、そのスペーサー47を内側仕切板17aの内壁面21と外側仕切板17fの外壁面に突設するとよい。
【0023】
螺子桿38で連結して組み立てた複数枚の屈曲仕切板17a・17b・17c………を装着する流路管11の屈曲流路の配置箇所には、その組み立てた屈曲仕切板17a・17b・17c………を出し入れする出入窓を設け、屈曲仕切板の装着後は蓋板43によって出入窓を密封する。
【0024】
ノズル25は、流路管11に設けた垂直流路35に配置するとよい。
その垂直流路35には、ノズル25からの液体の噴霧状況を観察するための観察窓を設け、その観察窓を透明な蓋板44で密封するとよい。
ノズル25の口先は、流路管11の下流側に向け、気流に逆向きに液体を噴霧する。
給液管27は、内部に殺菌灯の装着された殺菌筒42を介して連続させることが出来る。
図2において、記号「41」はノズル25にエアーを送る送風管を示し、記号「40」は送風管41を介してノズル25にエアーを送るエアーポンプを示す。
【0025】
排液管24gは垂直流路35の底床14gに設けることが望ましいが、図1に図示するように、排液管24の配置箇所は、屈曲流路16の上流側に位置して堰15よりも低い流路管11の底床14であれば、屈曲仕切板の先端部19の真下の底床14cでも、又、屈曲仕切板の後端部付近の底床14eでもよい。
又、その排液管24の配置箇所は、屈曲仕切板の先端部19の真下の底床14cよりも一段と深く掘り下げられた貯水槽39の底床14dであってもよい。
排液管24の口先は、図1に図示するように、上向きでも、下向きでも、横向きでもあってもよい。
上向きに設けられる排液管(24a・24c・24e・24g)の口先にはドレン(液溜まり)を設ける。
【0026】
排液管24は、堰15の下流側の底床14aにも設けることが出来る。
堰15の下流側の底床14aは、屈曲仕切板の先端部19の真下の底床14cよりも高くし、堰15の上面(14b)から同じレベルで連続させることも出来る。
屈曲流路16の上流側の底床14fからの堰15の高さhは、10mm前後であってもよい。
【0027】
洗浄液槽28に沈められる給液管27の口先には、給液管27へと洗浄液を送り出す水中ポンプが付設される。
【0028】
屈曲仕切板17には、厚みが1mm前後の金属板を用い、その先端部19を折り曲げて畝22や縦溝23を形成するとよい。
縦溝23がV字状断面形状になるように、その先端部19の折曲角度αは、90度以下にする。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本発明の気流浄化装置は、室内空気浄化装置と使用することも出来、屋内冷暖房装置や空調設備のエリミネータに代えて使用することも出来る。
【符号の説明】
【0030】
11:流路管
12:吸込口
13:吹出口
14:底床
15:堰
16:屈曲流路
17:屈曲仕切板
18:分割路
19:先端部
20:曲率中心
21:内壁面
22:畝
23:縦溝
24:排液管
25:ノズル
26:排液槽
27:給液管
28:洗浄液槽
29:濾材槽
30:濾材
31:袋状容器
32:透水性仕切材
33:水槽
34:排液管切換弁
35:垂直流路
36:ファン
37:スペーサー
38:螺子桿
39:貯水槽
40:エアーポンプ
41:送風管
42:殺菌筒
43:蓋板
44:蓋板
45:給液管切換弁
46:孔
47:スペーサー
48:内側壁面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(イ) 気体が左右幅方向に方向を変えて水平方向に流れる左右幅方向に屈曲しており、下流側の底床(14b)が隆起して左右幅方向に続く堰(15)が形成されている屈曲流路(16)が、気体が流通する流路管(11)の吸込口(12)と吹出口(13)の間に設けられており、
(ロ) その屈曲流路(16)の屈曲に合わせて左右幅方向に屈曲した複数板の屈曲仕切板(17a・17b・17c………)によって、屈曲流路(16)の内部が左右幅方向に複数条の分割路(18a・18b・18c………)に仕切られており、
(ハ) その屈曲仕切板(17)の下流側に位置する先端部(19)が、屈曲流路(16)の下流側の底床(14b)が隆起して形成されている堰(15)の上流側に位置しており、
(ニ) 屈曲した屈曲流路(16)の曲率中心(20)に向き合う屈曲仕切板(17)の内壁面(21)において、屈曲仕切板(17)の先端部(19)が、その曲率中心(20)に向き合う方向に突出した畝(22)を形成しており、
(ホ) その突出した畝(22)と屈曲仕切板(17)の内壁面(21)が、垂直方向に続く縦溝(23)を屈曲仕切板(17)の先端部(19)に形成しており、
(ヘ) 屈曲流路(16)の上流側の底床(14f)が、屈曲流路(16)の下流側の堰(15)よりも低く、
(ト) 下流側の堰(15)から上流側の底床(14f)に向かって液体が流動可能になっており、
(チ) その液体が流動可能な堰(15)よりも上流側に位置する流路管(11)の底床(14f)に、液体の流れ込む排液管(24)が設けられており、
(リ) 液体を噴出するノズル(25)が、屈曲流路(16)の上流側に位置する流路管(11)の内部に設けられている気流浄化装置。
【請求項2】
排液管(24)に接続された排液槽(26)と、ノズル(25)に接続された給液管(27)に接続された洗浄液槽(28)と、排液槽(26)に供給される液体中の汚染成分を除去して洗浄液槽(28)へと液体を供給する濾材槽(29)を具備し、濾材槽(29)が、その排液槽(26)と洗浄液槽(28)の間に配置されており、濾材(30)が内部に装填されている袋状容器(31)が濾材槽(29)に装填されており、その袋状容器(31)が、透水性布帛によって袋状に形成されている前掲請求項1に記載の気流浄化装置。
【請求項3】
2枚の透水性仕切材(32a・32b)によって、排液槽(26)と濾材槽(29)と洗浄液槽(28)との3槽に仕切られた水槽(33)を有し、その濾材槽(29)が、排液槽(26)と洗浄液槽(28)に挟まれた水槽(33)の中間部に設定されている前掲請求項2に記載の気流浄化装置。
【請求項4】
排液槽(26)が、第1排液槽(26a)と第2排液槽(26b)との少なくとも2基の排液槽から成り、洗浄液槽(28)が、第1洗浄液槽(28a)と第2洗浄液槽(28b)との少なくとも2基の洗浄液槽から成り、濾材槽(29)が、第1排液槽(26a)と第1洗浄液槽(28a)の間に配置された第1濾材槽(29a)と、第2排液槽(26b)と第2洗浄液槽(28b)の間に配置された第2濾材槽(29b)との少なくとも2基の濾材槽から成り、流路管(11)の底床(14)に設けられた排液管(24)が、排液管切換弁(34)を介して第1排液槽(26a)に接続された第1排液管(24a)と第2排液槽(26b)に接続された第2排液管(24b)に分岐しており、ノズル(25)に接続された給液管(27)が、給液管切換弁(45)を介して第1洗浄液槽(28a)に接続された第1給液管(27a)と第2洗浄液槽(28b)に接続された第2給液管(27b)に分岐している前掲請求項3に記載の気流浄化装置。
【請求項5】
下流側の堰(15)から上流側に向かって液体が流動可能な屈曲流路(16)の上流側が、流路が垂直方向に降下した垂直流路(35)に続いており、垂直流路(35)の底床(14g)に排液管(24)が設けられており、その垂直流路(35)の内部に、口先を垂直流路(35)の底床(14g)に向けたノズル(25)が設けられている前掲請求項1〜4の何れかに記載の気流浄化装置。
【請求項6】
屈曲流路(16)の下流側に吹出口(13)から気体を吹き出すためのファン(36)が設けられている前掲請求項1〜5の何れかに記載の気流浄化装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−81454(P2012−81454A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−232018(P2010−232018)
【出願日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【出願人】(510273905)株式会社タマテック (1)
【Fターム(参考)】