説明

水中油型乳化組成物の製造方法

【課題】微小粒子が均一に分散し、単分散な粒子径分布で、安定な水中油型乳化組成物の製造法を提供する。
【解決手段】(A)界面活性剤(B)25℃で液状の油性成分及び(C)水を含有する組成物を高圧流体となし、当該高圧流体同士を衝突させるためのノズル手段10と、該ノズル手段へ前記高圧流体を導入するための導入流路15とを備えた微粒化装置を用いる。前記ノズル手段10は、高硬質材料からなる互いに対面状態で同軸に重ね合わされた円盤状の第1プレート11と第2プレート12とを備え、第2プレート12は、中心軸に沿って形成された貫通孔13を有し、第1プレートと第2プレートのいずれかに、これら両プレート同士の当接状態で前記貫通孔と連通するように当接面上の半径方向に沿って形成された複数の溝部14を有し、前記導入流路15に導かれた高圧流体を、プレート外周からそれぞれ半径上で開口する各溝部14へ導入する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多量の油性成分が均一に分散し、単分散な粒子径分布で、安定な水中油型乳化組成物を、効率良く製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
油性成分を比較的多量に含有する乳化物は、効率的な破砕、分散、乳化を行なう目的で、工業的には、一般に高圧乳化機を用いて製造される。特許文献1には、高圧乳化機で乳剤(乳化物)を製造する際に、高圧乳化処理部の高圧乳化作用点にかかる圧力に対し0.2%以上5%未満の背圧をかけることにより、超微小な乳剤粒子から構成される乳化組成物を製造する方法が記載されている。しかしながら、この方法で得られる乳化組成物は、乳化粒子が微小であるものの、粒子径は均一でなく、十分な安定性を得ることはできなかった。
【0003】
一方、乳化粒子径分布の狭い単分散な乳化組成物を調製することで、乳化安定性を向上することが行われている。高度な単分散性を備えた乳化分散体や微粒子を製造する技術として、特許文献2に記載されているマイクロチャネル乳化技術が知られている。この技術は、分散相と連続相とを区切る膜に人工的に一様な構造を与え、微粒子の直径の標準偏差/微粒子の平均直径が0.03以下になる、非常に単分散の高い微粒子を得られるようにするものである。しかしながら、この方法により、均一な乳化粒子径を得ることはできるものの、その乳化粒子径は1μm程度の大きいものであった。従って、微細な乳化粒子径で、単分散性の高い乳化組成物の製造方法が熱望されていた。
【特許文献1】国際公開第95/35157号パンフレット
【特許文献2】特開2000−273188公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、多量の油性成分を安定に乳化した微細な乳化粒子で、単分散な粒子径分布の水中油型乳化組成物を製造する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、(A)界面活性剤、(B)25℃で液状の油性成分及び(C)水を含有する組成物を、簡便な構成でありながら、従来よりも原料液の導入における圧力損失及び速度損失を抑えつつ十分な衝突力が確保できると共に部材内部に引張り応力による割れが生じることのないノズル手段を備えた微粒化装置を用いて乳化させることにより、油性成分を多く含有する系においても、高単分散で安定な水中油型乳化組成物が、効率良く得られることを見出した。
【0006】
すなわち、本発明は、(A)界面活性剤、(B)25℃で液状の油性成分及び(C)水を含有する組成物を高圧流体となし、当該高圧流体同士を衝突させるためのノズル手段と、該ノズル手段へ前記高圧流体を導入するための導入流路とを備えた微粒化装置により乳化させる水中油型乳化組成物の製造方法であって、前記ノズル手段は、高硬質材料からなる互いに対面状態で同軸に重ね合わされた円盤状の第1プレートと第2プレートとを備え、第2プレートは、中心軸に沿って形成された貫通孔を有し、第1プレートと第2プレートのいずれかに、これら両プレート同士の当接状態で前記貫通孔と連通するように当接面上の半径方向に沿って形成された複数の溝部を有し、前記導入流路に導かれた高圧流体を、プレート外周からそれぞれ半径上で開口する各溝部へ導入するようにしたものであり、前記第1プレートと第2プレートとの間で前記溝部によって形成される衝突用流路の長さがそれぞれ0.1mm以上1.5mm以下であるとともに、前記溝部の断面積の個数分の合計Asと、前記貫通孔の断面積Atとが、2≦At/As≦50を満たす微粒化装置を用いて乳化させる水中油型乳化組成物の製造方法を提供するものである。
また、本発明は、当該製造方法により得られる水中油型乳化組成物を提供するものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、多量の油性成分を含有する系においても、微小粒子が均一に分散し、単分散な粒子径分布で、非常に安定な水中油型乳化組成物を、効率良く得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明で製造される水中油型乳化組成物は、特に制限されず、多量の油性成分を含有する場合にも、安定な乳化組成物を得ることができる。
本発明により得られる水中油型乳化組成物は、(A)界面活性剤、(B)25℃で液状の油性成分及び(C)水を含有するものである。
【0009】
(A)界面活性剤としては、親水性界面活性剤が好ましく、一般に化粧料に用いられるものであって、例えばアニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、非イオン界面活性剤のいずれでも良く、特にアニオン界面活性剤が好ましい。具体的には、ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸カリウム等の高級脂肪酸塩;ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム等のアルキル硫酸エステル塩;ポリオキシエチレンラウリル硫酸トリエタノールアミン等のアルキルエーテル硫酸エステル塩;ラウロイルサルコシンナトリウム等のN−アシルサルコシン塩;N−ミリストイル−N−メチルタウリンナトリウム等の高級脂肪酸アミドスルホン酸塩;モノステアリルリン酸ナトリウム等のアルキルリン酸塩;ポリオキシエチレンオレイルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンステアリルエーテルリン酸ナトリウム等のポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩;ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム等の長鎖スルホコハク酸塩;リニアドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、リニアドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン等のアルキルベンゼンスルホン酸塩;N−ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム、N−ステアロイル−L−グルタミン酸モノナトリウム、N−ステアロイルグルタミン酸ジナトリウム、N−ミリストイル−L−グルタミン酸モノナトリウム等の長鎖N−アシルグルタミン酸塩などが挙げられる。
【0010】
これらのうち、N−ミリストイル−N−メチルタウリンナトリウム等の長鎖N−アシルタウリン塩;モノステアリルリン酸ナトリウム等のアルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンオレイルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンステアリルエーテルリン酸ナトリウム等のポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩;N−ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム、N−ミリストイルグルタミン酸ジナトリウム、N−ステアロイル−L−グルタミン酸モノナトリウム等の長鎖N−アシルグルタミン酸塩が好ましい。特に、アルキル鎖長が16以上の長鎖N−アシルタウリン塩、長鎖N−アシルグルタミン酸塩が好ましい。
【0011】
(A)界面活性剤は、1種以上を用いることができ、全組成中に0.01〜5質量%、特に0.1〜2.5質量%含有されるのが好ましい。
【0012】
(B)油性成分としては、通常化粧料に用いられるもので、25℃で液状の、合成及び天然由来の油性成分で、例えば炭化水素油、エステル油、エーテル油、シリコーン油、フッ素油等が含まれる。
より具体的には、ホホバ油等の植物油;液状ラノリン等の動物油;流動パラフィン、スクワラン等の炭化水素油;脂肪酸エステル、多価アルコール脂肪酸エステル、グリセリン誘導体、アミノ酸誘導体等のエステル油;ジメチルポリシロキサン、ジメチルシクロポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、高級アルコール変性オルガノポリシロキサン等のシリコーン油;フルオロポリエーテル、パーフルオロアルキルエーテルシリコーン等のフッ素油、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルなどの紫外線吸収剤などが挙げられる。
【0013】
(B)油性成分は、1種以上を用いることができ、保湿性と使用感の点から、全組成中に0.11〜60質量%、特に1.1〜30質量%であるのが好ましい。
【0014】
本発明においては、少ない(A)界面活性剤量で、多量の(B)油性成分を乳化させることができ、成分(A)に対する成分(B)の質量割合が、11質量倍以上とすることができ、好ましくは11〜38質量倍、より好ましくは12〜24質量倍、特に好ましくは15〜20質量倍とすることができる。
【0015】
本発明において、(C)水の含有量は、全組成中に10〜99質量%、特に10〜95質量%であるのが好ましい。
また、その他の水性基剤、例えばエタノールやプロパノール等の炭素数1〜4の低級アルコールなどを含有することもできる。
【0016】
本発明の水中油型乳化組成物には、更に(D)両親媒性脂質(25℃で固体)を含有させることができ、少ない処理回数で微細粒子径のエマルションを得ることができる。
かかる両親媒性脂質としては、例えば、ミリスチン酸、ステアリン酸等の高級脂肪酸;セタノール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール;セラミド類などが挙げられる。セラミド類としては、例えばRobson K.J. et al., J. Lipid Res.,35,2060(1994)や、Wertz P.W. et al., J. Lipid Res.,24,759(1983)等に記載されているタイプI〜VIIのセラミドや、特開昭62-228048号公報記載のセラミド類似化合物などが含まれ、前者の市販品としては、セラミドIII、セラミドIIIB、セラミドIIIA、セラミドIV、フィトセラミドI(以上、デグサ社)、セラミドII(セダーマ社)、セラミドTIC−001(高砂香料社)等が挙げられる。
【0017】
両親媒性脂質は、1種以上を用いることができ、全組成中に0.01〜20質量%、特に0.1〜10質量%含有するのが好ましい。
【0018】
本発明の水中油型乳化組成物には、更に(E)多価アルコール含有させることができ、少ない処理回数で微細粒子径のエマルションを得ることができる。
かかる多価アルコールとしては、例えば、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、イソプロピレングリコール、1,2−ペンタンジオール、キシリット、ソルビット、ポリエチレングリコール等が挙げられる。
【0019】
多価アルコールは、1種以上を用いることができ、全組成中に0.5〜50質量%、特に0.5〜30質量%含有するのが好ましい。また、多価アルコールは、油性成分に対して0.8〜2質量倍であるのが好ましい。
また、(D)両親媒性脂質と(E)多価アルコールを組み合わせて用いることもできる。
【0020】
本発明の水中油型乳化組成物は、全成分を混合して粗乳化液とし、これを、高圧流体同士を衝突させるためのノズル手段と、該ノズル手段へ前記高圧流体を導入するための導入流路とを備えた微粒化装置において、前記ノズル手段は、高硬質材料からなる互いに対面状態で同軸に重ね合わされた円盤状の第1プレートと第2プレートとを備え、第2プレートは、中心軸に沿って形成された貫通孔を有し、第1プレートと第2プレートのいずれかに、これら両プレート同士の当接状態で前記貫通孔と連通するように当接面上の半径方向に沿って形成された複数の溝部を有し、前記導入流路に導かれた高圧流体を、プレート外周からそれぞれ半径上で開口する各溝部へ導入するようにしたものであり、前記第1プレートと第2プレートとの間で前記溝部によって形成される衝突用流路の長さが0.1mm以上1.5mm以下であるとともに、前記溝部の断面積の個数分の合計Asと、前記貫通孔の断面積Atとが、2≦At/As≦50を満たす微粒化装置を用いて乳化させることにより、製造することができる。
【0021】
粗乳化物とは、成分(A)、(B)及び(C)、必要に応じて、成分(D)、(E)、及びその他の成分を加え、これらそれぞれが溶解し得る温度以上に加温してプロペラ撹拌、あるいはホモジナイザー等によって油性成分と水性成分が見かけ上、ほぼ均一に混合された状態であるものをいう。
【0022】
粗乳化物は、装置内の貯蔵槽に充填され、接続する増圧シリンダーに移送され、高い圧力がかけられる。粗乳化物は、微粒化装置に導入される。
【0023】
本発明で用いる微粒化装置においては、高圧流体同士を衝突させるためのノズル手段として、主に円盤状の第1プレートと第2プレートとを互いに対面させた状態で同軸状に重ね合わせてなるものを備えたものであり、第1プレートと第2プレートのいずれかの当接端面上に半径方向に沿って二つ以上の溝部が形成され、高圧流体の導入流路によって高圧流体がプレートの外周からそれぞれ半径上で開口する各溝部へその開口から導入されるものである。
【0024】
すなわち、本発明で用いる微粒化装置においては、第1プレートまたは第2プレートに形成された溝部が他方のプレートによって上面が塞がれることによって、衝突用流路が形成され、各溝部の半径上の外周側開口から中心軸方向へ向かって導入された高圧流体同士が、この衝突用流路を進んでプレートの中心軸位置で衝突され、衝突後に第2プレートの中心軸に沿って形成された貫通孔から、衝突済み流体として導出されるものである。
【0025】
衝突用流路とは、ノズル手段において高圧流体が流れる最も断面積の狭い流路であり、高圧流体がここを流れる際に圧力エネルギーが速度エネルギーに変換される流路である。この流路出口で流体は高速ジェット流を形成し、別の衝突流路を出た高速ジェット流と直ちに衝突する。
【0026】
従って、ノズル手段においては、高圧流体が部材を貫通して形成された曲がる流路を進むことがなく導入できるため、圧力損失をほとんど発生することなく良好に流速が増大されて十分な衝突力をもって衝突処理を行うことができ、それと共にプレート内部に引っ張り応力を生じるような流路もないため、プレートに割れが生じることもない。
【0027】
さらに、溝部から形成される衝突用流路の長さ等の設計寸法を、特定の条件範囲内に規定することによって、高圧流体の衝突用流路での流体と流路内壁面での摩擦による速度損失を極力低下させ、高速ジェット流の速度をより高め、微粒化性能をより向上させるとともに、ジェット衝突後の流れの乱れを抑えることにより、単分散性の高い水中油型化粧料を得ることができる。
【0028】
具体的には、高圧流体の操作圧力100〜300MPa、流量0.1〜15L/minの処理条件において、溝部が他方のプレート表面で覆われた領域に形成される実質的な衝突用流路の長さXを0.1mm以上1.5mm以下、好ましくは0.3mm以上1.3mm以下とするものである。ノズル手段においては、衝突用流路長さXをこのような範囲内に設定することにより、第1プレートと第2プレートの当接面からの流体の漏れ出しがなく、且つ衝突用流路内での流体と流路内壁面との間の摩擦による速度損失を高めることなく、高い微粒化性能を発揮させることができる。
【0029】
さらに、衝突用流路を形成する溝部の断面積の個数分合計をAs、第2プレートに形成された貫通孔の断面積をAtとするとき、2≦At/As≦50となるものである。2≦At/Asとなるように設定することにより、衝突空間が形成される貫通孔内に衝突を妨げない十分な空間が確保されると共に、衝突後の流体の貫通孔からの流出をスムーズにできる。また、At/As≦50となるように設定することにより、衝突用流路端から衝突位置、即ち貫通孔の口径の1/2である高速ジェット流同士の衝突距離が必要以上に長くなることなく、高速ジェット流同士の衝突による流体の乱れ場で発生する流体同士のせん断力を最大限高めることにより、高い微粒化性能が得られる。
【0030】
なお、溝部の断面形状は特に限定されるものではないが、衝突用流路での流体と流路内壁面との摩擦による速度損失を極力低下させる目的から、矩形や台形、あるいは半円形状とするのが好ましい。
【0031】
また、本発明において、ノズル手段は、第1プレートと第2プレートという別体の部材同士により構成されるものであるため、両者を互いに異なる外径のものとすることができる。従って、溝部が形成された一方のプレートに対して他方のプレートを外径の小さいものとするだけで、衝突距離を大きくして過大な引っ張り応力をかけることなく小さいままで、溝部の上面が覆われて形成される衝突用流路を短くして容易に上記範囲内に設定することができる。また、この衝突用流路は、小さくする方の他方プレートの外径を適宜変更することによって、任意の長さに調節することができる。
【0032】
また、上記のように一方のプレートより他方のプレートの外径を小さいものとした場合、一方のプレートには高圧流体導入時にプレート外周全体と前記露呈面に対して流体圧がかかり、その後面には反力が生じるため、プレートにはほぼ外面全体から圧縮方向の力が作用し、引張り応力が生じない。さらに、第2プレートに対して第1プレートを押圧するシール手段として、高圧流体を導入流路へ導入する際の発生圧を利用することによって、これにバネによる付勢力を加えるという簡便な構成で、従来のネジ止めのように、締め加減が困難で熟練を要するような強固な手段を必要とせず、充分に第1と第2のプレート当接面における原料漏れを防止することができる。
また、衝突流路及び導出流路内では、急激な圧力降下によりキャビテーションを発生する場合があり、従来のネジ等で強固にノズル手段を固定した構造ではキャビテーションによる圧力変動に伴う振動により、ノズル本体が破損してしまうことがあったが、本発明のバネの付勢力を利用したシール手段により、ノズル本体への振動が緩和され耐久性が向上する。
【0033】
なお、本発明におけるノズル手段を構成する第1および第2プレートは、従来のものと同様の材質で形成してもよいが、人工単結晶ダイヤモンドや焼結ダイヤモンドなど、加工可能なもので、より強度の高いものが好ましい。
【0034】
本発明において、衝突流路通過前の流体流体圧力は70000〜245000kPa、特に120000〜210000kPaであるのが好ましく、それにより、微細で高単分散性な粒径分布を持つ乳化粒子を得ることができる。
【0035】
また、本発明においては、流体衝突部にかかる圧力に対し、5〜20%、特に5〜10%の背圧をかけるのが、より効率良く微細乳化物を得ることができ、少ない処理回数で微細な乳化粒子を得ることができるので好ましい。背圧は、微粒化装置のノズル通過直後の圧力をいう。
背圧をかけるための装置は、組成物の流出量を調整する弁で対応でき、流体衝突部の出口側に直接装着するか、又は出口側の配管と耐圧ジョイント等で接続して用いることができる。
【0036】
従来、多量の油性成分を微細に乳化させる場合、強力な剪断エネルギーを発生させるために、高処理圧を与えなくてはならず、これが高圧乳化機の寿命を短くする要因となっていた。本発明においては、高圧乳化処理部の構造を選択することにより、乳化粒子の微細化に必要な処理圧力を、従来より下げることができる。これは、構造上の省エネルギー化ばかりでなく、流体衝突装置の耐久性への負荷が大きく削減できる点でも非常に有効である。得られる乳化粒子は粒径が小さく、単分散であり、透明性が高く、安定性に優れた水中油型乳化組成物が得られるものである。また、圧力エネルギーが、油滴の微細化エネルギーとして効率よく転換されるため、発熱量が少なく抑えることができるため、付属する冷却装置を簡略化することができる。
【0037】
さらに、流体衝突処理中又は処理直後の平均液温度を80℃以下にするのが、微小粒子がより均一に分散し、透明性が高く安定な乳化組成物が得られるので好ましい。具体的には、流体衝突処理部を通過直後に、乳化液を冷却するのが好ましく、流体衝突処理部開口部から25cm以内、特に15cm以内に冷却装置を配設するのが好ましい。市販の高圧乳化機に冷却装置が配設されている場合があるが、通常冷却装置の位置は、高圧乳化処理部開口部から遠い位置(25cmより離れている)であり、冷却効果も十分ではない。
【0038】
本発明によれば、微細粒子に乳化され、油滴の平均粒子径が好ましくは0.01〜0.5μm、特に好ましくは0.025〜0.2μm、更に好ましくは0.025〜0.1μmとなるような乳化組成物を得ることができる。さらに、微細乳化粒子の粒度分布は単分散であり、粒度分布の単分散性を表わすCV値が、好ましくは3〜50%、特に好ましくは5〜25%となる乳化組成物を得ることができる。
【0039】
CV値は平均粒子径に対する標準偏差の割合で算出される。平均粒子径と標準偏差は動的光散乱法を原理とした粒径測定装置によって測定される。例えば、堀場製作所製LB−500、大塚電子製DLS−7000などを用いることができる。測定には試料濃度が高いと内部光散乱(多重散乱)が生じるため、十分に希釈した試料を用いることが必要である。例えば、堀場製作所製LB−500では、試料濃度を電圧で表示している、0.5V〜16.0Vの範囲にはいるように希釈する。また、測定時には測定温度での分散媒粘度を入力しなければならない。通常は水で希釈する場合が多く、水の粘度に対し、温度補正を行った数値が用いられている。粒子に当たった散乱光はその粒子径に応じて光ゆらぎ信号として検出器にて検出され、その解析により平均粒子径、粒径分布が計算される。その際に様々な算出法が採用されているが、本測定においては、体積基準による粒径分布、メジアン平均粒子径にて行った。
このように高単分散性を持って微細乳化されることにより、乳化組成物は透明性と安定性が高く、油性成分が多量に含有されていても、安定な水中油型乳化物を得ることができる。
【0040】
本発明により得られる水中油型乳化組成物は、そのまま化粧料等として、特に透明性の高い化粧料として、好適に使用することができる。
また、高圧乳化により得られた水中油型乳化組成物を、水等の水性成分、またはそれらに水溶性の有効成分や添加剤を加えたもので希釈して、例えば化粧水や美容液等の化粧料として用いることができる。本発明により得られる水中油型乳化組成物は、さらに希釈によって水等の水性成分が添加されても、高圧乳化により得られた乳化状態が維持され、油滴の平均粒子径が、0.02〜0.5μmであって、透過率が45〜90%の化粧料を得ることが可能である。
【0041】
このような有効成分や添加剤としては、アスコルビン酸、ニコチン酸アミド、ニコチン酸等の水溶性ビタミン類;オウバクエキス、カンゾウエキス、アロエエキス、スギナエキス、茶エキス、キューカンバーエキス、チョウジエキス、ニンジンエキス、ハマメリス抽出液、プラセンタエキス、海藻エキス、マロニエエキス、ユズエキス、ユーカリエキス、アスナロ抽出液等の動・植物抽出液;水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム等の塩類;クエン酸塩、酒石酸塩、乳酸塩、リン酸塩、コハク酸塩、アジピン酸塩等のpH調整剤;カルボキシビニルポリマー、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、グアーガム、キサンタンガム、カルボキシメチルキトサン、ヒアルロン酸ナトリウム等の増粘剤などが挙げられる。
【実施例】
【0042】
参考例1
本発明で用いる微粒化装置1として、第2プレートに貫通孔と断面半円形状の溝部とを備えてなる場合を図1に示す。図1(a)は微粒化装置1の概略構成を示す側断面図であり、(b)はノズル手段の部分拡大図であり、(c)は(b)のA−A矢視図である。
【0043】
微粒化装置1は、略カップ状のハウジング2にプラグ部材6を嵌合して内部に形成されるチャンバ9内に、プラグ部材6側の押さえ部材7とハウジング2側からバネ5により付勢されるノズル押さえ3との間でノズル手段10が保持されるものである。
【0044】
ノズル手段10は、押さえ部材7側に配置される円盤状の第2プレート12と、該第2プレート12に対してノズル押さえ3に対して押圧される円盤状の第1プレート11とから構成されており、これら第1と第2のプレート(11,12)との間に高圧流体の衝突部が形成されるものである。従って、ノズル手段10へ高圧流体を導入するための導入流路15は、ノズル押さえ3とプラグ側の押さえ部材7との間のノズル手段10の外側空間で形成されている。
【0045】
従って、衝突処理対象原料である高圧流体は、ハウジング2の端部からチャンバ9およびノズル押さえ3に形成された供給流路4を経て導入流路15へ供給され、該導入流路15よりノズル手段10へその外周方向からノズル手段10内部の衝突部へ導入される。
【0046】
第2プレート12には、その中心軸に沿って貫通孔13が形成されており、押さえ部材7およびプラグ部材6に配設されている衝突済み流体の導出流路8に連通されている。また第2プレート12は、第1プレート11と当接する側の端面上にその半径方向に沿って貫通孔13と連通するよう互いに等角度間隔で2つの溝部14が形成されている。
【0047】
従って、この2つの溝部14は同一直径上にならび、第1プレート11に覆われて高圧流体を衝突させるための衝突用流路14xとなる。このとき、溝部14は第1プレート11の外周端縁部で前記直径上の両端側(各半径上の外周端側)でそれぞれ開口し、衝突用流路14xの導入口となる。よって導入流路15よりプレート外周方向から導入される原料である高圧流体は、溝部14の直径方向両側の2箇所の開口部からそれぞれ対向方向に導入され、衝突用流路14xを経て進み、溝部14の中心位置、即ち第2プレート12および貫通孔13の中心軸位置14yへ向かい該衝突位置14yで互いに衝突する。
【0048】
以上のような構成のノズル手段10を備えた微粒化装置1では、高圧流体がプレート部材内で曲がる流路を進むことなく衝突用流路14xへ導入できるため、圧力損失をほとんど発生することなく衝突処理を行うことができ、それと共にプレート内部に引っ張り応力を生じるような貫通流路もないため第2プレート12に割れが生じることもない。
【0049】
さらに、微粒化装置1においては、第1プレート11の外径D1を第2プレート12の外径D2より小さいものとした。これによって第2プレート12と第1プレート11との当接により溝部14の上面が覆われて形成される衝突用流路14xは、衝突距離14L(衝突用流路14x端から衝突位置14yまでの導出流路口径D3の半径に相当)を大きくして過大な引っ張り応力をかけることなく小さいままで、簡単に短くすることができ、衝突力の向上が図れる。このようにノズル手段10は、第1プレート11と第2プレート12という別体の部材同士により構成されるものであるため、両者を互いに異なる外径のものとすることができ、衝突用流路14xを、第1プレート11の外径を適宜変更することによって任意の長さに調節できる。
【0050】
また、このように第1プレート11の外径D1を第2プレート12の外径D2より小さいものとすることによって、第2プレート12の溝部14は第1プレート11との当接面の外周面領域において露呈された状態となり、高圧流体導入の際には、第2プレート12の外周および前記露呈部に圧力がかかり、プレート12の後面で反力が発生する。このため、第2プレート12にはほぼ外周面全体から圧縮方向への力が作用することとなり、さらに引張り応力がかからなくなる。
【0051】
また、微粒化装置1においては、第2プレート12に対して第1プレート11を押圧するシール手段として、ノズル押さえ3において高圧流体供給流路4からの高圧流体導入の際に発生する圧力を利用している。即ち、第1プレート11には非高圧流体導入時においてノズル押さえ3のバネ5による付勢力のみが作用しているのに対して、高圧流体導入時には上記の発生力がさらに作用する。従って、微粒化処理工程時に生じる高圧流体導入による発生力を利用することによって、ノズル押さえ3にバネ5を設けるという簡便な構成で、従来のネジ止めのような締め加減が困難で熟練を要するような強固な手段を必要とすることなく、第1プレート11と第2のプレート12との当接面における原料漏れを充分に防止することができる。
【0052】
このような微粒化装置1においてエマルジョンの高圧流体衝突実験を行うと、第1プレート11が第2プレート12と同一外径のものの場合であっても、図2の従来タイプのノズル手段を用いた場合では割れが生じてしまうような処理時間を経ても、より高い微粒化性能が問題なく維持され、また従来の溝無しディスクプレート対面配置によるノズル手段を用いた場合よりも速度損失がない分、良好な微粒化が行われる。
【0053】
さらに、第1プレート11の外径D1を例えば第2プレート12の外径D2の1/2まで小さくしていった場合、両プレートが同一外径の場合よりも微粒化できる。
【0054】
なお、微粒化装置1においては、第2プレートに溝部を設け、第1プレートの外径D1を第2プレートの外径D2より小さいものとすることによって、衝突用流路長さXを実質的に短くした構成としたが、溝部を第1プレートに形成し、第2プレートの外径D2を第1プレートの外径D1より小さくした構成としても、同様に衝突用流路長さXを短くして衝突効果を向上させることができる。
【0055】
また、上記微粒化装置1では、ノズル手段として、衝突用流路を構成するための溝部14を第2プレート12の半径方向に沿って二つ設けた場合を示したが、本発明においては、これに限定するものではない。例えば、図3、図4に示すように、第2プレート12の半径方向に沿って3本以上という多数の溝部14を設けた構成とすることによって微粒化処理の効率化を図ることができる。このように多くの溝部を設ける場合、放射状に、さらには互いに等角度間隔で形成すればより効率的で均一な衝突状態が得られる。
【0056】
また、あらかじめそれぞれ異なる溝部本数のものを複数用意しておき、実際の原料液に応じて望ましい衝突処理効率が得られるものを適宜選択して用いてもよい。さらに、図5、図6に示すように、第2プレート32は貫通孔33のみを形成し、第1プレート31の方に適した本数の溝部34を設けたノズル手段としてもよく、第2プレート12に設けた場合と効果は変わりない。
【0057】
なお、溝部の断面形状は、上記に示す半円形に限るものではなく、半楕円形、角形状など、種々の物が使用可能であるが、原料液が抵抗無くよりスムーズに流通できる形状のものが望ましい。
【0058】
実施例1〜3
参考例1に示す微粒化装置1と同様で、表1に示すプレートを備えた装置を用い、水中油型乳化組成物を製造した。
すなわち、流動パラフィン250g、N−ステアロイル−L−グルタミン酸ナトリウム15g、ステアリン酸30g、グリセリン200g及び精製水505gを混合し、80℃に加熱混合し、ホモジナイザーで撹拌して粗乳化液とした。この粗乳化液を収容した原料タンクから高圧ポンプを介して操作圧力150MPaで微粒化装置へ送り、微粒化装置の導出流路から排出される衝突済み処理液を背圧調整バルブ(背圧0〜15MPa)を介して冷却機(冷却水入口温度15℃)へ送り、冷却後に再び原料タンクへ回収し、次の衝突処理工程を繰り返す。
【0059】
衝突処理を5回繰り返し、回収した液体を室温まで冷却して、水中油型乳化組成物を得た。得られた組成物を水で100倍に希釈し、光散乱式粒度分布測定装置(LB−500、堀場製作所社製)を用いて、メジアン平均粒子径、標準偏差を測定し、CV値を算出した。結果を表1に併せて示す。
【0060】
【表1】

【0061】
比較例1、2
実施例と同じ手順、同条件にて調製した粗乳化液を既存の高圧微粒化装置にて処理し、水中油型乳化組成物を得た。得られた乳化物を、水で100倍に希釈し、光散乱式粒度分布測定装置(LB−500、堀場製作所社製)を用いて、メジアン平均粒子径、標準偏差を測定し、CV値を算出した。結果を以下に示す。
【0062】
(比較例1)
高圧微粒化装置:マイクロフルイダイザーM−140K(microfluidics社製)、
標準Y型チャンバー装着。
平均粒子径0.130μm、CV値66%
(比較例2)
高圧微粒化装置:アルティマイザーHJP−25005(タウテクノロジー社製)、
標準液−液衝突型チャンバー装着。
平均粒子径0.150μm、CV値69%
【0063】
実施例4〜9、比較例3〜6
実施例1〜3、比較例1、2で得られた乳化組成物、及びそれらの乳化組成物を精製水で10倍希釈した乳化組成物について、保存安定性を評価した。保存開始時の外観は、いずれも透明であり、保存後の外観を目視にて評価して、透明の場合:○、半透明の場合:△、白濁の場合:×と示した。結果を表2に示す。
【0064】
【表2】

【0065】
実施例10
N−ミリストイル−N−メチルタウリンナトリウム25g、スクワラン100g、ジメチルポリシロキサン(6cs)200g、セラミドIII20g、グリセリン450gに、精製水205mLを加え、ホモジナイザーで撹拌して粗乳化液とした。この粗乳化液を、実施例1で用いた微細化装置にて、処理圧180000kPa、背圧10500kPaにて、5回繰返し処理し、水中油型乳化組成物を得た。
得られた水中油型乳化組成物の平均粒子径は0.085μm、CV値15%であった。この組成物250mLに、4%アスコルビン酸マグネシウム水溶液750mLを混合し、外観が透明な美容液を得た。この美容液を5℃、20℃、30℃の環境下で6ヶ月保存した結果、いずれも外観に変化は認められなかった。
【0066】
実施例11
ポリオキシエチレンオレイルエーテルリン酸ナトリウム30g、ジメチルポリシロキサン(6cs)330g、セラミドIII10g、グリセリン200gに、精製水430mLを加え、ホモジナイザーで撹拌して粗乳化液とした。この粗乳化液を、実施例1で用いた微細化装置にて、処理圧125000kPa、背圧12000kPaにて、7回繰返し処理し、水中油型乳化組成物を得た。
得られた水中油型乳化組成物の平均粒子径は0.047μm、CV値13%であった。この乳化物を5℃、20℃、40℃の環境下で6ヶ月保存した結果、いずれも外観に変化は認められなかった。
【0067】
比較例7
実施例11と同じ組成からなる粗乳化物を、比較例1で用いた微細化装置にて、処理圧処理圧125000kPa、背圧12000kPaにて、10回処理し、水中油型乳化組成物を得た。
得られた水中油型乳化組成物の平均粒子径は0.043μm、CV値63%であった。この乳化物を5℃、20℃、40℃の環境下で6ヶ月保存した結果、20℃では外観に変化は認められなかったが、5℃、40℃ではクリーミングが観察された。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明で用いる微粒化装置の一例(微粒化装置1)の概略構成図である。(a)は微粒化装置の概略構成を示す側断面図であり、(b)はノズル手段の部分拡大図であり、(c)は(b)のA−A矢視図である。
【図2】従来の微粒化装置のノズル手段の一例を示す概略構成図である。
【図3】本発明で用いる微粒化装置における、他のノズル手段の構成を示す概略斜視図である。
【図4】本発明で用いる微粒化装置における、他のノズル手段の構成を示す概略斜視図である。
【図5】本発明で用いる微粒化装置における、他のノズル手段の構成を示す概略斜視図である。
【図6】本発明で用いる微粒化装置における、他のノズル手段の構成を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
【0069】
1:微粒化装置
2:ハウジング
3:ノズル押さえ
4:高圧流体供給流路
5:バネ
6:プラグ部材
7:押さえ部材
8:導出流路
9:チャンバ
10:ノズル手段
11,31:第1プレート
12,32:第2プレート
13,33:貫通孔
14,34:溝部
14x:衝突用流路
14y:衝突位置
14L:衝突距離
15:高圧流体導入流路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)界面活性剤、(B)25℃で液状の油性成分及び(C)水を含有する組成物を高圧流体となし、当該高圧流体同士を衝突させるためのノズル手段と、該ノズル手段へ前記高圧流体を導入するための導入流路とを備えた微粒化装置により乳化させる水中油型乳化組成物の製造方法であって、前記ノズル手段は、高硬質材料からなる互いに対面状態で同軸に重ね合わされた円盤状の第1プレートと第2プレートとを備え、第2プレートは、中心軸に沿って形成された貫通孔を有し、第1プレートと第2プレートのいずれかに、これら両プレート同士の当接状態で前記貫通孔と連通するように当接面上の半径方向に沿って形成された複数の溝部を有し、前記導入流路に導かれた高圧流体を、プレート外周からそれぞれ半径上で開口する各溝部へ導入するようにしたものであり、前記第1プレートと第2プレートとの間で前記溝部によって形成される衝突用流路の長さがそれぞれ0.1mm以上1.5mm以下であるとともに、前記溝部の断面積の個数分の合計Asと、前記貫通孔の断面積Atとが、2≦At/As≦50を満たす微粒化装置を用いて乳化させる水中油型乳化組成物の製造方法。
【請求項2】
水中油型乳化組成物が、油滴の平均粒子径が0.01〜0.5μmであり、CV値が3〜50%である請求項1記載の製造方法。
【請求項3】
水中油型乳化組成物が、(B)成分/(A)成分の質量割合が11倍以上である請求項1又は2記載の製造方法。
【請求項4】
水中油型乳化組成物が、更に(D)両親媒性脂質を含有する請求項1〜3のいずれか1項記載の製造方法。
【請求項5】
水中油型乳化組成物が、更に(E)多価アルコールを含有する請求項1〜4のいずれか1項記載の製造方法。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項記載の製造方法により得られる水中油型乳化組成物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−284514(P2008−284514A)
【公開日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−134127(P2007−134127)
【出願日】平成19年5月21日(2007.5.21)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】